説明

発光表示板用照明器具

【課題】ショートした光源を外部から容易に判別することができる発光表示板用照明器具を提供することにある。
【解決手段】1つ以上の光源34からなる光源群を長さ方向に所定間隔毎に配設した光源ユニット10と、前記光源群から放射される光を受光する入射端面14bと、入射端面14bで受光した光を出射するする出射面14aと、を有する導光板14と、導光板14の出射面14aから出射される光を受光し、拡散して出射する拡散板24と、導光板14と拡散板24との間に配置される遮光シート17と、を備え、遮光シート17は、前記光源群の間の間隔に対応する位置にあって、光源34の光放射方向に沿って延在する発光表示板用照明器具1を用いる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、看板、表示板、案内板、ナンバープレートを光らせるようにした字光式ナンバープレート等の発光表示板に使用される発光表示板用照明器具に関する。
【背景技術】
【0002】
自動車等に使用されるナンバープレートには、夜間での視認性を向上させるため、金属プレートの文字部分を打ち抜き、その部分に透明な合成樹脂板を設置した字光式ナンバープレートがある。そして、この字光式ナンバープレートの裏面側には、字光性ナンバープレート用照明器具(発光表示板用照明器具)が配置され、字光性ナンバープレートの文字が、字光性ナンバープレート用照明器具により、光るようになっている。
【0003】
一般的な字光性ナンバープレート用照明器具は、発光ダイオード等の光源を複数配設した光源ユニット、導光板、拡散板、それらを収容するケース等を備え、光源ユニットから導光板内に入射した光を導光板の面から放出し、拡散板により拡散することにより、字光式ナンバープレートの文字、数字等を光らせている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009−300897号公報
【特許文献2】特開平10−338074号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、複数の光源のうちの少なくとも一つの光源がショートした場合、夜間における字光式ナンバープレートの文字、数字等の視認性に悪影響を与える可能性がある。そのため、字光性ナンバープレート用照明器具(発光表示板用照明器具)の品質、性能、安全性を確保する点では、ショートした光源を判別することは重要である。しかし、従来の字光性ナンバープレート用照明器具では、ショートした光源以外の光源が発光していれば、導光板、拡散板によって光は広く拡散しているため、外部から、一部の光源がショートしているか否かを判別することは難しい。
【0006】
そこで、本発明の目的は、ショートした光源を外部から容易に判別することができる発光表示板用照明器具を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の発光表示板用照明器具は、1つ以上の光源からなる光源群を長さ方向に所定間隔毎に配設した光源ユニットと、前記光源群から放射される光を受光する入射端面と、前記入射端面で受光した光を出射するする出射面と、を有する導光板と、前記導光板の出射面から出射される光を受光し、拡散して出射する拡散板と、前記導光板と前記拡散板との間に配置される遮光シートと、を備え、前記遮光シートは、前記光源群の間の間隔に対応する位置にあって、前記光源の光放射方向に沿って延在する。
【0008】
また、前記発光表示板用照明器具において、前記遮光シートは、前記拡散板上に設置され、前記導光板に接していないことが好ましい。
【0009】
また、前記発光表示板用照明器具において、前記光源ユニットは、前記導光板の入射端面より鉛直方向上方に位置し、前記上方から前記導光板の入射端面に向かって光を放射することが好ましい。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、ショートした光源を外部から容易に判別することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本実施形態に係る発光表示板用照明器具の構成の一例を示す模式分解斜視図である。
【図2】(A)は、光源ユニットの構成の一例を示す模式斜視図であり、(B)は、光源ユニットの構成の一例を示す模式側面図である。
【図3】光源ユニットの光源群と遮光シートとの位置関係を説明するための図である。
【図4】光源ユニットとケースとの固定箇所を示す模式図である。
【図5】光源ユニットとケースとの固定箇所の他の一例を示す模式図である。
【図6】光源ユニットとケースとの固定箇所の他の一例を示す模式図である。
【図7】光源ユニットとケースとの固定箇所の他の一例を示す模式図である。
【図8】ケースの収容体の一部模式断面図である。
【図9】発光表示板用照明器具の裏面の構成の一例を示す模式平面図である。
【図10】光源ユニットの端部形状及びガイド溝の端部形状を示す模式断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
図1は、本実施形態に係る発光表示板用照明器具の構成の一例を示す模式分解斜視図である。図1に示すように発光表示板用照明器具1は、光源ユニット10と、反射シート12と、導光板14と、遮光シート17、蓋体16及び収容体18からなるケースと、板ナット22と、字光式ナンバープレート等の発光表示板(不図示)と、を備える。蓋体16は、拡散板24とその周縁に配置された枠体26とから構成され、枠体26と拡散板24とは接着剤等により一体化されている。
【0013】
本実施形態に係る発光表示板用照明器具1は、導光板14の一方面側(出射面14a)に拡散板24と枠体26とが一体形成された蓋体16、他方面側(出射面14aと反対側)に反射シート12が重ねられており、また、導光板14の側端面(入射端面14b)に対向して、光源ユニット10が配置される。また、導光板14と拡散板24との間に遮光シート17が配置される。そして、光源ユニット10、反射シート12、遮光シート17、導光板14を収容するように、蓋体16と収容体18とがボルト28等によりボルト締めされている。蓋体16と収容体18との密閉性を高めるため、いくつかのボルト穴にはパッキンリング30が設けられている。
【0014】
図2(A)は、光源ユニットの構成の一例を示す模式斜視図であり、図2(B)は、光源ユニットの構成の一例を示す模式側面図である。図2に示すように、光源ユニット10は、基板32上に1つ以上の光源34からなる光源群35を基板32の長さ方向に所定間隔を開けて配設されている。ここで、光源群35の間の所定間隔Rは、字光式ナンバープレート等の発光表示板上に形成される文字、数字等の字の間隔に対応している。すなわち、平面視において、光源群35と字光式ナンバープレート等の発光表示板上に形成される文字、数字等の字とは対向する位置関係にある。光源34は、例えば、発光ダイオード等が挙げられる。
【0015】
光源ユニット10の基板32の一端には、封止部36が設けられている。封止部36は、樹脂成型品であり、基板32の一端を樹脂材料でモールドし所定の形状に成形することにより得られる。封止部36は、主に後述するようにケース側面等に設けられる開口部を封止するための蓋として機能するものである。図1に示すように、基板32にはリード線38が接続されており、該リード線38は自動車等に搭載される電源部(不図示)に接続されている。
【0016】
図3は、光源ユニットの光源群35と遮光シート17との位置関係を説明するための図である。図3に示すように、遮光シート17は、光源34(光源群35)の光放射方向(矢印A)に沿って延在し、光源群35の間の間隔に対応する位置に配置されている。すなわち、平面視において、遮光シート17と光源群35とは対向せず、光源群35の間の所定間隔Rに対向する位置に設けられている。これは、平面視において、字光式ナンバープレート等の発光表示板上に形成される文字、数字等の字が遮光シート17間に挟まれる位置関係となっている。
【0017】
発光表示板用照明器具の動作について説明する。
【0018】
電源部からリード線38を介して各光源群35に電圧が印加されることにより、各光源群35の光源34が発光する。光源34から放射された光は、対向する導光板14の入射端面14bに受光され、導光板14の出射面14a(又は出射面14aだけでなく、出射面14aと反対側の面)から出射される。導光板14の出射面14aと反対側の面から出射された光は、出射面14aの反対側に設けられた反射シート12により導光板14の出射面14a側に反射する。導光板14の出射面14aから出射された光は、拡散板24により拡散される。そして、拡散板24により拡散された光によって、字光式ナンバープレート等の発光表示板上に形成される文字、数字等の字が発光する。
【0019】
ここで、複数の光源34のうちの1つがショートした場合について考える。
【0020】
複数の光源34のうちの1つがショートした場合、その光源34(又はその光源34を構成する光源群35)から光は放射されないため、ショートした光源34(又は光源群35)に対向する位置の入射端面14bから、光はほとんど受光されない。そうなると、その入射端面14bに沿った出射面14aから出射される光の量は減少する。通常の発光表示板用照明器具では、導光板の出射面側に設けた拡散板によって、ショートしていない光源群から放射された光が、導光板や拡散板により広く拡散されるため、複数の光源のうちの1つがショートしても、字光式ナンバープレート等の発光表示板上に形成される文字、数字等の字の発光量(輝度)の低下は抑制される。その結果、ショートした光源を外部から判別することは困難である。
【0021】
しかし、本実施形態では、複数の光源34のうちの少なくとも1つがショートした場合には、導光板14と拡散板24との間に前述したように配置した遮光シート17によって、ショートしていない光源群35から放射された光は、導光板14又は拡散板24により広く拡散することが防止される。すなわち、平面視においてショートした光源34(又は光源群35)に対向する位置にある発光表示板上に形成された文字等は、その文字と対向しない位置にある光源34(又は光源群35)からの光の影響を受けづらくなるため、その文字等の発光量(輝度)は低下し暗くなる。その結果、ショートした光源34を外部から容易に判別することが可能となる。
【0022】
以下に、本実施形態の発光表示板用照明器具の各構成について説明する。
【0023】
導光板14は、主に光源ユニット10が対向する入射端面14bから入射した光を出射面14a(又は出射面14aだけでなく、出射面14aと反対側の面)から出射する機能を有するものであり、例えば、光拡散剤を混入したポリプロピレン樹脂板等を用いることができる。光拡散剤としては、例えば、球状合成樹脂粒子や、酸化チタン等の無機粒子等を挙げることができる。
【0024】
反射シート12は、主に導光板14の出射面14aと反対側の面(以下、非出射面)から放出される光を出射面14a側に反射して、出射面14aの輝度を向上させる機能を有するものであり、例えば、白色の紙、白色の合成樹脂シート、アルミニウム等の金属反射層を有する紙又は合成樹脂シート等を用いることができる。図1に示す反射シート12と導光板14とは別体で、導光板14の非出射面側に重ねたものとなっているが、導光板14の非出射面に接着させ、一体に積層しておくことも可能である。また、図1に示す反射シート12において、光源ユニット10が対向する側端面は、所定の間隔を空けて端部を折り曲げた突部12aを有する。この構成により、光源からの光を導光板14に効率よく導くことが可能となる。この突部12aは、光源ユニット10に配置される各光源34間に位置するように所定の間隔が開けられている。
【0025】
拡散板24は、主に導光板14の出射面14aから放出される光の拡散を促進する機能を有するものであり、例えば、光拡散剤を混入したポリプロピレン板等が挙げられる。図1に示す拡散板24と導光板14とは別体で、導光板14の出射面14a側に重ねたものとなっているが、導光板14の出射面14aに接着させ、一体に積層しておくことも可能である。
【0026】
遮光シート17は、光が透過しないもの(または光が透過し難いもの)であって、主に光の拡散を防止するための機能を有するものであり、例えば、黒色の紙、黒色の合成樹脂シート、発泡シート等を用いることができる。遮光シート17は、導光板14と拡散板24との間に配置されるものであるが、導光板14上及び拡散板24上のうち少なくともいずれか一方に設置(接着)される。導光板14上に遮光シート17を設置した場合(設置した遮光シート17は拡散板24に接していない)、主に導光板14での光の拡散を防止し、拡散板24上に遮光シート17を設置した場合(設置した遮光シート17は導光板14に接していない)、主に拡散板24での光の拡散を防止する。拡散板24上に遮光シート17を設置した方が、導光板14上に遮光シート17を設置した場合より、平面視においてショートした光源34(又は光源群35)に対向する位置の発光表示板上に形成された文字等の発光量(輝度)は低下し易く、外部からショートした光源34を判別することが容易であるため好適である。
【0027】
各遮光シート17は、光源の光放射方向に沿って、互いに並行に並べて配列される。遮光シート17の数は、使用される光源群35の数、発光表示板上に形成される字の数によって適宜設定されるものである。
【0028】
また、各遮光シート17の(光源34の光放射方向)長さは、字光式ナンバープレート等の発光表示板上に形成される字の大きさ等によって適宜設定されるものである。また、各遮光シート17の幅は、全ての光源34がショートしてない通常の状態で、字光式ナンバープレート等の発光表示板上に形成される字の発光量(輝度)を低下させない範囲で適宜設定されるものである。
【0029】
図4は、光源ユニットとケースとの固定箇所を示す模式図である。図4に示すように、ケース20(蓋体16、収容体18)側面には、光源ユニット10を挿入するための開口部40が設けられている。開口部40を設けることによって、ケースの蓋体16と収容体18とを取り外すことなく、開口部40から光源ユニット10を出し入れすることが可能となる。
【0030】
光源ユニット10とケース20は、固定部材により固定される。図4に示す固定部材は、ボルト44及びボルト44が螺合される雌ねじ部46が形成された板ナット22により構成されている。板ナット22には、図1に示すように、光源ユニット10を挿入するための凹部22a(開口でもよい)が設けられている。また、封止部36及びケース20には、板ナット22の雌ねじ部46に係合するボルト穴48,50が形成されている。
【0031】
例えば、光源ユニット10の取り付け時には、開口部40から光源ユニット10の基板32を挿入し、封止部36のボルト穴48をケース20のボルト穴50及び板ナット22の雌ねじ部46に係合させ、ボルト44を封止部36及びケース20のボルト穴48,50を介して板ナット22の雌ねじ部46に螺合することにより、光源ユニット10をケース20に固定する。その際、封止部36によりケース20の開口部40が塞がれるため、ケース20内は密閉され、雨や埃等から光源ユニット10を守ることができる。また、光源ユニット10の故障時や寿命時には、固定部材のボルト44を外すことによって、開口部40から光源ユニット10を取り外し、新しい光源ユニット10と交換することができる。
【0032】
固定部材の構成は、光源ユニット10をケース20に固定及びケース20から脱着することができる構成であれば、図4に示すボルト44及び雌ねじ部46が形成された板ナット22に限定されるものではない。例えば、板ナット22等の板材に代えて、一般的な環状ナット等でもよいが、光源ユニット10の組み付け強度の点で、板ナット22を採用することが好ましい。以下に、固定部材のその他の例を説明する。
【0033】
図5は、光源ユニットとケースとの固定箇所の他の一例を示す模式図である。図5に示すように、固定部材は、例えば、封止部36の外側に突出するように形成された係止爪52と、ケース20に形成された係止穴54とから構成されていてもよい。そして、この係止穴54に係止爪52を嵌め合わせることにより、光源ユニット10がケース20に固定され、引き抜けば光源ユニット10がケース20から脱着される。なお、係止爪52と係止穴54は、光源ユニット10をケース20に固定することができれば、それらの設置箇所は特に制限されるものではなく、例えば、係止爪52をケース20に、係止穴54を封止部36に設けてもよい。
【0034】
図6は、光源ユニットとケースとの固定箇所の他の一例を示す模式図である。図6に示すように、光源ユニット10の基板32端部及びケース20にボルト穴48,50を形成し、光源ユニット10の取り付け時には、開口部40から光源ユニット10を挿入し、基板32のボルト穴48をケース20のボルト穴50及び環状ナット22(実質的には雌ねじ部)に係合させ、ボルト44を基板32及びケース20のボルト穴48,50を介して環状ナット22に螺合することにより、光源ユニット10をケース20に固定する。そして、光源ユニット10と別体の封止部36を開口部40に嵌め込みケース20内を密閉する。この場合封止部36は、開口部40の密閉性を高めるためゴム材等を用いることが好ましい。また、光源ユニット10の故障時や寿命時には、固定部材のボルト44を外し、開口部40から光源ユニット10を取り外し、新しい光源ユニット10と交換する。
【0035】
図7は、光源ユニットとケースとの固定箇所の他の一例を示す模式図である。図7に示すように、ケース20には、光源ユニット10を固定する固定部材が取り付けられている。固定部材は、シャフト部56、支持軸58、アーム部60とから構成され、アーム部60は支持軸58周りを摺動する。また、図7に示すように、ケース20側には、係止穴54が設けられており、アーム部60の端部が係止穴54に嵌め合わされることにより、光源ユニット10がケース20に固定される。
【0036】
また、図での説明は省略するが、開口部40から光源ユニット10の基板32を挿入し、封止部36で開口部40を塞いだ後、封止部36がケース20側に押圧されるように、伸縮性のリング部材をケース20の外周に嵌める等して、光源ユニット10をケース20に固定してもよい。
【0037】
前述の実施形態はいずれも、ケースを分解することなく、光源ユニット単体を取り外すことができる発光表示板用照明器具についての例示である。そして、前述した遮光シートは、光源ユニット単体を取り外すことができる発光表示板用照明器具に対して使用される場合に制限されるものではなく、光源ユニットをケース内に固定し、光源ユニット単体を取り外すことができない通常の発光表示板用照明器具についても適用可能であることは当然に理解されるものである。
【0038】
図8は、ケースの収容体の一部模式断面図である。図8に示すように、収容体18には、光源ユニット10が設置されるガイド溝62が形成されている。ガイド溝62は、開口部40から挿入された光源ユニット10を所定位置に導くためのものである。このガイド溝62により、光源ユニット10が不適切な位置にセットされることを防止し、また、光源ユニット10の取り外しをスムーズに行うことが可能となる。また、ガイド溝62の側面には、光源ユニット10の基板32に当接するリブ64が複数(1つでもよい)設けられている。これにより、光源ユニット10はガイド溝62内に固定されるため、発光表示板用照明器具1に衝撃が加わっても、光源ユニット10の位置ズレや光源ユニット10の振動等が抑制され、安定した発光性能を維持することができる。本実施形態では、ケース20の収容体18にガイド溝62を設ける例について説明したが、ガイド溝62は、収容体18、蓋体16のうち少なくともいずれか一方に設けられていればよい。また、ガイド溝62に形成されるリブ64は必ずしも側面に限定されることはなく、光源ユニット10の振動を抑制することができれば、ガイド溝62の底面に形成されてもよいし、側面及び底面の両方に形成されてもよい。
【0039】
本実施形態に係る発光表示板用照明器具1のケース20内に水が侵入した場合を想定すると、水はケース20内の底部(鉛直方向下方)に溜まる。そこで、本実施形態では、光源ユニット10をケース20内のいずれの箇所に配置してもよいが、水による光源ユニット10の故障を避けるため、光源ユニット10をケース20内の鉛直方向上部の側面に設置することが好ましい。
【0040】
図9は、発光表示板用照明器具の裏面の構成の一例を示す模式平面図である。一般的な発光表示板用照明器具1では、蓋体16と収容体18との密閉は、組み付けが容易であること等から接着剤により行われていた。しかし、台風等の過酷な状況下では、水は接着剤の部分からケース20内に侵入してしまう。したがって、本実施形態では、接着剤等によってケース20を密閉してもよいが、ケース20内の密閉性を向上させることができる点で、図1及び9に示すように、蓋体16と収容体18とをボルト締めにより、密閉することが好ましい。ボルト28の位置は特に制限されるものではないが、図1及び9に示すように、ケース20周縁に複数設定されることが好ましい。
【0041】
図10は、光源ユニットの端部形状及びガイド溝の端部形状を示す模式断面図である。
例えば、図10(A)に示すように、高い定格電圧(例えば、定格電圧26.4V)の光源ユニット10の基板32端部の収容体18側(図の下側)には、切り欠き部66aが形成され、また、例えば、図10(B)に示すように、低い定格電圧(例えば、定格電圧13.2V)の光源ユニット10の基板32端部の蓋体16側(図の上側)に、切り欠き部66bが形成されている。そして、高い定格電圧の光源ユニット10を収容するケース20には、図10(A)に示すように、ケース20のガイド溝62に、高い定格電圧の光源ユニット10に形成された切り欠き部66aの形状に係合するストッパー突部68が設けられている。すなわち、図10(B)に示すように、高い定格電圧の光源ユニット10を収容するケース20に、低い定格電圧の光源ユニット10を組み付けようとしても、ストッパー突部68にぶつかって組み付けることができない。通常、高い定格電圧の光源ユニット10を用いる製品に、低い定格電圧の光源ユニット10を誤って組み付けてしまうと、低い定格電圧の光源ユニット10がショートしてしまうが、上記のストッパー突部68により、このような誤組み付けが防止され、低い定格電圧の光源ユニット10の破損を抑制することができる。
【0042】
本実施形態に係る発光表示板用照明器具の発光面側には、発光表示板が設けられる。発光表示板は、例えば、広告等の文字を透光性のシートに印刷したもの、金属板に規定の地色に着色され、且つ文字部分を打ち抜き、その文字部分に透明な合成樹脂板を貼着した字光性ナンバープレート等である。本実施形態に係る発光表示板用照明器具1は、光源ユニット10の交換が容易等の点で、過酷な環境下で使用される字光性ナンバープレートに用いられる字光性ナンバープレート用照明器具として用いることが好ましい。
【符号の説明】
【0043】
1 発光表示板用照明器具、10 光源ユニット、12 反射シート、12a 突部、14 導光板、14a 出射面、14b 入射端面、16 蓋体、17 遮光シート、18 収容体、20 ケース、22 板ナット又は環状ナット、22a 凹部、24 拡散板、26 枠体、28 ボルト、30 パッキンリング、32 基板、34 光源、35 光源群、36 封止部、38 リード線、40 開口部、44 ボルト、46 雌ねじ部、48,50 ボルト穴、52 係止爪、54 係止穴、56 シャフト部、58 支持軸、60 アーム部、62 ガイド溝、64 リブ、66 切り欠き部、68 ストッパー突部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
1つ以上の光源からなる光源群を長さ方向に所定間隔毎に配設した光源ユニットと、
前記光源群から放射される光を受光する入射端面と、前記入射端面で受光した光を出射する出射面と、を有する導光板と、
前記導光板の出射面から出射される光を受光し、拡散して出射する拡散板と、
前記導光板と前記拡散板との間に、配置される遮光シートと、を備え、
前記遮光シートは、前記光源群の間の間隔に対応する位置にあって、前記光源の光放射方向に沿って延在することを特徴とする発光表示板用照明器具。
【請求項2】
前記遮光シートは、前記拡散板上に設置され、前記遮光シートに接していないことを特徴とする請求項1記載の発光表示板用照明器具。
【請求項3】
前記光源ユニットは、前記導光板の入射端面より鉛直方向上方に位置し、前記上方から前記導光板の入射端面に向かって光を放射することを特徴とする請求項1又は2記載の発光表示板用照明器具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2012−234741(P2012−234741A)
【公開日】平成24年11月29日(2012.11.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−103478(P2011−103478)
【出願日】平成23年5月6日(2011.5.6)
【出願人】(510069467)株式会社共立 (3)
【Fターム(参考)】