説明

発光装置、発光ユニット及び発光装置の点灯制御方法

【課題】Vsync信号等の同期専用の信号等を要することなく、アドレスライン数の異なるLEDユニットを接続しても、表示の更新タイミングを一致できるようにする。
【解決手段】複数の発光素子を複数のライン状に並べたユニット発光部を備える複数の発光ユニットと、該発光ユニットの集合体と接続され、各発光ユニットに対して、ユニット発光部における発光素子の点灯パターンを規定する発光データを送出するためのコントローラとを備える。コントローラは、ユニット発光部のライン数が異なる他の発光ユニットと接続可能であり、各発光ユニットは、該発光ユニットのユニット発光部を構成するラインの発光データを、終端ライン側から先頭ライン側に向かって順次受領し、更新される表示内容を描画メモリに記録すると共に、先頭ラインの発光データが書き込まれた時点で、描画メモリに保持された表示内容に、ユニット発光部の表示内容を更新する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、LED等の発光素子を備える発光ユニットを複数接続した発光装置、発光ユニット及び発光装置の点灯制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、高輝度の発光ダイオード(LED)がR、G、Bそれぞれ開発され、大型のLEDディスプレイが作製されるようになった。このLEDディスプレイは軽量、薄型化が可能で且つ消費電力が低く、屋内、屋外でも使用可能な大型ディスプレイや情報表示板等として利用されている。このようなディスプレイや情報表示板では、汎用性を持たせるため、要求される画面サイズに応じて、小サイズのLEDユニットを複数組み合わせて構成される形態が一般的である。
【0003】
このようなLEDユニットを組み合わせて発光装置を構成する場合は、LEDユニットを数珠繋ぎに接続すると共に、コントローラを接続して、各LEDユニットに対してコントローラから点灯パターンに相当する表示データを送出する構成が一般的である。この場合、各ユニットに異なる表示データを表示させるため、コントローラ側から所定のユニットに対して所定の表示データを送出することが必要となる。
【0004】
このようなLEDユニット同士を組み合わせにおいては、接続されるLEDユニットのサイズを一致させる必要がある。例えば、ユニット表示部においてLED素子を縦横に配置したドットマトリックス状のLEDユニットにおいては、縦横のドット数が一致したLEDユニット同士が接続されておれば、正しく表示データを表示、更新できる。逆に、ドット数の異なるLEDユニットを接続することは困難である。すなわち、コントローラ側からLEDユニットに対して表示データを送出する際には、データを一括で送出するのでなく、表示ライン毎(マトリックスの一行単位)に分けて、ライン表示データとして送出しており、さらに送出したライン表示データに相当する表示ラインの番号を、アドレス信号線であるアドレスラインで指定している。アドレスラインは、表示ラインの最大数、すなわちLEDユニットの行数に応じて決定されるため、行数の異なるLEDユニットを混在させると、アドレスラインの本数が一致せず、物理的な接続ができなくなる。
【0005】
また、仮に接続できたとしても、各LEDユニットの一画面に相当する表示データを、内蔵の描画メモリに書き終えるタイミングが、行数の少ないLEDユニットは速く、行数の多いLEDユニットは遅くなる。そして各LEDユニットは、表示データを描画メモリに書き終えた時点で表示内容を更新する自律式で点灯させているため、一画面の表示データを書き換えるタイミングがLEDユニット毎に異なると、これに応じて表示内容の更新タイミングもLEDユニット間で異なってしまい、LEDユニットを組み合わせた全体表示が一律に更新されず、部分的に書き換わるという事態が生じてしまう。
【0006】
このような問題は、Vsync信号等の同期専用の信号やコマンドを持つLEDユニットでは、Vsync信号に同期させる等して、表示書き換えのタイミングをコントローラ側で規定することによって回避できる。しかしながら、LEDユニットがVsync信号等の同期専用の信号やコマンドを持たない場合は、このようなコントローラ側での同期が困難となり、上述の通り表示データがすべて描画メモリに書き終わった時点で表示内容を更新する自走式の表示形態となるため、表示ライン数が異なるLEDユニット間では更新タイミングを一致させることができなかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】再公表2002−11116号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、このような従来の問題点に鑑みてなされたものである。本発明の主な目的は、発光ライン数の異なるLEDユニットを接続しても、表示の更新タイミングを一致させることが可能な発光装置、発光ユニット及び発光装置の点灯制御方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段及び発明の効果】
【0009】
以上の目的を達成するために、本発明の第1の側面に係る発光装置によれば、複数の発光素子を複数の発光ラインに並べたユニット発光部と、前記ユニット発光部に表示される表示内容を保持するための描画メモリと、前記描画メモリに書き込まれる発光データを、発光ライン毎にライン発光データとして保持するためのラインメモリと、前記ラインメモリに保持される発光データが、前記ユニット発光部のどの発光ラインに該当するかを指示するためのアドレスラインと、を備える複数の発光ユニットと、前記複数の発光ユニットが直列に接続された状態で、該発光ユニットの集合体と接続され、各発光ユニットに対して、前記ユニット発光部における発光素子の点灯パターンを規定する発光データを送出するためのコントローラと、を備える発光装置であって、前記コントローラから送出される発光データを発光ライン毎に分割したライン発光データを、前記ラインメモリに保持し、前記描画メモリ中の、前記アドレスラインで指定された発光ラインに書き込み可能に構成しており、さらに各発光ユニットは、自身のユニット発光部における表示内容の更新を独立して行う自律式で動作するよう構成されており、前記発光ユニットの集合体は、前記ユニット発光部の発光ライン数が異なる他の発光ユニットと接続可能であり、前記コントローラから送出される発光ライン毎のライン発光データを、前記発光ユニットは終端ライン側から先頭ライン側に向かって順次受領し、前記描画メモリに各々記録すると共に、先頭ラインのライン発光データが書き込まれた時点で、前記描画メモリに保持された表示内容に、前記ユニット発光部の表示内容を更新するよう構成できる。これにより、発光ユニット毎に識別情報等を付与することなく、異なる発光ライン数の発光ユニットを混成させた表示システムを構築可能であり、安価で自由度の高い表示システムが実現できる。
【0010】
また第2の側面に係る発光装置によれば、複数の発光ユニットをデイジーチェーン接続することができる。
【0011】
さらに第3の側面に係る発光装置によれば、各発光ユニットは、アドレスラインの数が共通であり、前記発光ユニットの集合体に含まれる発光ユニットの内、最も大きい発光ライン数を表示可能なアドレスラインの数に設定できる。これにより、発光ライン数の異なる発光ユニット同士を接続するに当たり、アドレスラインの数を共通化し、さらに発光ライン数が最大の発光ユニットについても、該発光ライン数をアドレスラインで表現可能として、異なる発光ライン数の発光ユニット同士を接続しても支障なく発光データの送信が可能となる。
【0012】
さらにまた、第4の側面に係る発光装置によれば、前記発光ユニットが、細長い形状に構成されており、発光ユニットの集合体を、長手方向と略交差する方向に並べて配置できる。
【0013】
さらにまた、第5の側面に係る発光装置によれば、前記描画メモリが、2画面分以上の記憶容量を備えることができる。これにより、一方の描画メモリに、次回の更新時に表示される発光データを展開しておくことができ、複数の描画メモリを交互に利用でき効率よく表示更新が可能となる。
【0014】
さらにまた、第6の側面に係る発光装置によれば、前記ラインメモリがシフトレジスタであり、前記描画メモリをランダムアクセスメモリとすることができる。
【0015】
さらにまた、第7の側面に係る発光装置によれば、複数の発光素子を複数の発光ラインに並べたユニット発光部と、前記ユニット発光部に表示される表示内容を保持するための描画メモリと、前記描画メモリに書き込まれる発光データを、発光ライン毎にライン発光データとして保持するためのラインメモリと、前記ラインメモリに保持される発光データが、前記ユニット発光部のどの発光ラインに該当するかを指示するためのアドレスラインと、を備える複数の発光ユニットと、前記複数の発光ユニットが直列に接続された状態で、該発光ユニットの集合体と接続され、各発光ユニットに対して、前記ユニット発光部における発光素子の点灯パターンを規定する発光データを送出するためのコントローラと、を備える発光装置であって、前記コントローラから送出される発光データを発光ライン毎に分割したライン発光データを、前記ラインメモリに保持し、前記描画メモリ中の、前記アドレスラインで指定された発光ラインに書き込み可能に構成しており、さらに各発光ユニットは、自身のユニット発光部における表示内容の更新を独立して行う自律式で動作するよう構成されており、前記発光ユニット、前記ユニット発光部の発光ライン数が異なる他の発光ユニットと接続可能であり、前記コントローラから送出される発光ライン毎のライン発光データを、前記発光ユニットは先頭ライン側から終端ライン側に向かって順次受領し、前記描画メモリに各々記録すると共に、終端ラインのライン発光データが書き込まれ、さらに前記ユニット発光部の表示内容が次に更新される発光データの先頭ラインに相当するアドレスラインを選択した時点で、前記描画メモリに保持された表示内容に、前記ユニット発光部の表示内容を更新するよう構成できる。これにより、コントローラから発光ユニットに送出するライン発光データの順序を、従来と同様の昇順としつつ、異なる発光ライン数の発光ユニット間での更新タイミングを一致させることができ、既存の構成への適用が容易となる。
【0016】
さらにまた、第8の側面に係る発光ユニットによれば、複数の発光素子を複数の発光ラインに並べたユニット発光部と、前記ユニット発光部に表示される表示内容を保持するための描画メモリと、前記描画メモリに書き込まれる発光データを、発光ライン毎にライン発光データとして保持するためのラインメモリと、前記ラインメモリに保持されるライン発光データが、前記ユニット発光部のどの発光ラインに該当するかを指示するためのアドレスラインと、前記ユニット発光部の点灯を制御するユニット制御部と、を備え、前記ユニット発光部における表示内容の更新を独立して行う自律式で動作する発光ユニットであって、前記ユニット発光部の発光ライン数が異なる他の発光ユニットと接続可能なコネクタを備えており、複数の発光ユニットが直列に接続された状態で、該発光ユニットの集合体と接続された外部のコントローラから、各発光ユニットに対して、前記ユニット発光部における発光素子の点灯パターンを規定する発光データとして、発光ライン毎のライン発光データが送出されると、これを前記ラインメモリに保持し、前記描画メモリ中の、前記アドレスラインで指定された発光ラインに書き込み可能に構成しており、前記送出される発光ライン毎のライン発光データを、終端ライン側から先頭ライン側に向かって順次受領可能であり、さらに先頭ラインのライン発光データが書き込まれた時点で、前記描画メモリに保持された表示内容に、前記ユニット発光部の表示内容を更新可能に構成できる。これにより、Vsync信号等の同期専用の信号やコマンドを用意することなく、異なる発光ライン数の発光ユニットを混成させた表示システムを構築可能であり、安価で自由度の高い表示システムが実現できる。
【0017】
さらにまた、第9の側面に係る発光ユニットによれば、複数の発光素子を複数の発光ラインに並べたユニット発光部と、前記ユニット発光部に表示される表示内容を保持するための描画メモリと、前記描画メモリに書き込まれる発光データを、ライン毎にライン発光データとして保持するためのラインメモリと、前記ラインメモリに保持されるライン発光データが、前記ユニット発光部のどの発光ラインに該当するかを指示するためのアドレスラインと、前記ユニット発光部の点灯を制御するユニット制御部と、を備え、前記ユニット発光部における表示内容の更新を独立して行う自律式で動作する発光ユニットであって、前記ユニット発光部の発光ライン数が異なる他の発光ユニットと接続可能なコネクタを備えており、複数の発光ユニットが直列に接続された状態で、該発光ユニットの集合体と接続された外部のコントローラから、各発光ユニットに対して、前記ユニット発光部における発光素子の点灯パターンを規定する発光データとして、発光ライン毎のライン発光データが送出されると、これを前記ラインメモリに保持し、前記描画メモリ中の、前記アドレスラインで指定された発光ラインに書き込み可能に構成しており、前記送出される発光ライン毎のライン発光データを、先頭ライン側から終端ライン側に向かって順次受領可能であり、終端ラインのライン発光データが書き込まれ、さらに前記ユニット発光部の表示内容が次に更新される発光データの先頭ラインに相当するアドレスラインを選択した時点した時点で、前記描画メモリに保持された表示内容に、前記ユニット発光部の表示内容を更新可能に構成できる。これにより、コントローラから発光ユニットに送出するライン発光データの順序を、従来と同様の昇順としつつ、異なる発光ライン数の発光ユニット間での更新タイミングを一致させることができ、既存の構成への適用が容易となる。
【0018】
さらにまた、第10の側面に係る発光装置の点灯制御方法によれば、複数の発光ユニットと、コントローラとを接続した発光装置の点灯を制御する点灯制御方法であって、前記コントローラから、各発光ユニットに対して、該発光ユニットのユニット発光部を構成する発光ライン毎のライン発光データを、終端ライン側から先頭ライン側に向かって順次送出する工程と、各発光ユニットが、前記発光ライン毎のライン発光データを順次受領して、ラインメモリに保持し、描画メモリ中の、アドレスラインで指定された発光ラインに書き込む工程と、各発光ユニットが、先頭ラインのライン発光データが前記描画メモリに書き込まれた時点で、前記描画メモリに保持された表示内容に、前記ユニット発光部の表示内容を更新する工程と、を含むことができる。これにより、Vsync信号等の同期専用の信号やコマンドを用意することなく、異なる発光ライン数の発光ユニットを混成させた表示システムを構築可能であり、安価で自由度の高い表示システムが実現できる。
【0019】
さらにまた、第11の側面に係る発光装置の点灯制御方法によれば、複数の発光ユニットと、コントローラとを接続した発光装置の点灯を制御する点灯制御方法であって、前記コントローラから、各発光ユニットに対して、該発光ユニットのユニット発光部を構成する発光ライン毎のライン発光データを、先頭ライン側から終端ライン側に向かって順次送出する工程と、各発光ユニットが、前記発光ライン毎のライン発光データを順次受領して、ラインメモリに保持し、描画メモリ中の、アドレスラインで指定された発光ラインに書き込む工程と、各発光ユニットは、終端ラインのライン発光データが書き込まれ、さらに前記ユニット発光部の表示内容が次に更新される発光データの先頭ラインに相当するアドレスラインを選択した時点で、前記描画メモリに保持された表示内容に、前記ユニット発光部の表示内容を更新する工程と、を含むことができる。これにより、コントローラから発光ユニットに送出するライン発光データの順序を、従来と同様の昇順としつつ、異なる発光ライン数の発光ユニット間での更新タイミングを一致させることができ、既存の構成への適用が容易となる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】実施例1に係る発光装置を示す模式図である。
【図2】図1の発光装置を駅の情報表示板に用いた例を示す模式図である。
【図3】発光ライン数の異なる発光ユニットを示す模式図である。
【図4】図1に示す発光ユニットで構成した発光装置に複数のコントローラを接続した状態を示す模式図である。
【図5】図3に示す発光ユニットの表示内容を、アドレスラインを仮に接続した場合の表示内容を更新する様子を示すタイミングチャートである。
【図6】実施例1に係る発光装置の表示内容を更新する様子を示すタイミングチャートである。
【図7】実施例1に係る発光装置に一のコントローラを接続した状態を示す模式図である。
【図8】アドレスラインを用いて発光ライン数を2進数で表現する例を示す表である。
【図9】図1の発光ユニットのハードウェア構成を示すブロック図である。
【図10】実施例2に係る発光装置の表示内容を更新する様子を示すタイミングチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。ただし、以下に示す実施の形態は、本発明の技術思想を具体化するための発光装置、発光ユニット及び発光装置の点灯制御方法を例示するものであって、本発明は発光装置、発光ユニット及び発光装置の点灯制御方法を以下のものに特定しない。また、本明細書は特許請求の範囲に示される部材を、実施の形態の部材に特定するものでは決してない。特に実施の形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は特に特定的な記載がない限りは、本発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。なお、各図面が示す部材の大きさや位置関係等は、説明を明確にするため誇張していることがある。さらに以下の説明において、同一の名称、符号については同一もしくは同質の部材を示しており、詳細説明を適宜省略する。さらに、本発明を構成する各要素は、複数の要素を同一の部材で構成して一つの部材で複数の要素を兼用する態様としてもよいし、逆に一つの部材の機能を複数の部材で分担して実現することもできる。また、一部の実施例、実施形態において説明された内容は、他の実施例、実施形態等に利用可能なものもある。
(実施例1)
【0022】
図1に、本発明の実施例1として、複数の発光ユニットを組み合わせた発光装置100として、情報表示板に適用した例を説明する。この情報表示板は、図2に示すように、駅の構内で列車のホーム上方に懸吊された、電車の発車時刻や行き先を表示するディスプレイである。この例では、ブロック状の発光ユニット1を複数段に並べて、情報表示板を構成している。ここでは各ブロックを構成する発光ユニット1として、1A、1B、1Cの3種類の発光ユニット1を使用している。この内、発光ユニット1Aは、発光ユニットの長手方向に互いに連結して、12個の発光ユニットを横方向に並べ、情報表示板の1行目と3行目を構成している。また発光ユニット1Bは、同じく12個を長手方向に連結すると共に、上下方向に2段に重ねた24個の発光ユニットで、情報表示板の2行目を構成している。さらに発光ユニット1Cは、発光ユニット1Bと同じく12個を長手方向に、2段に重ねて配置して、情報表示板の4行目を構成している。この発光ユニットの集合体には、コントローラ2が接続され、コントローラ2から各発光ユニットに対して、ユニット発光部13における発光素子21の点灯パターンを規定する発光データが送出される。
(発光ユニット1)
【0023】
各発光ユニット1は、複数の発光素子21を配置したユニット発光部13と、このユニット発光部13に表示される表示内容を保持するための描画メモリ11と、ユニット発光部13の点灯を制御するユニット制御部12とを備えている。発光素子21は、半導体発光素子が好適に利用でき、特に発光ダイオードや半導体レーザが好適に利用できる。また、半導体発光素子に代えて、液晶や有機EL等をユニット発光部に利用することもできる。
【0024】
各発光ユニット1は、外観を細長い箱状に構成されている。また同型の発光ユニット同士の接続は、長手方向に連なるように配置することで、幅を一定とする棒状に構成できる。さらに、棒状の発光ユニットの集合体を、長手方向と交差する方向に並べて配置することで、より大きな表示画面を構成できる。
【0025】
図1の例では、発光ユニット1Aはユニット発光部13に24×48個のLEDを配置している。また発光ユニット1B、1Cは16×48個のLEDをユニット発光部13に配置している。このように、複数種類の発光ユニットで行(横)方向のサイズを共通化することで、横置きの姿勢で並べてディスプレイを構成する際に、ディスプレイのサイズを調整しやすくでき、かつ列(縦)方向の情報表示量を調整できる。本明細書では、発光ユニットの発光素子21の行数を発光ライン数と呼ぶ。すなわち発光ユニット1Aは24ライン、発光ユニット1Bと発光ユニット1Cは16ラインである。
【0026】
なお図1の例では、列車の案内表示として、列車名や列車番号、発車時刻、行先、備考欄を4行、すなわち4列車分表示でき、各項目を表示サイズや空白を各々規定している。またこの例では、発光ユニット1Aと1Cをフルカラー表示可能とし、発光ユニット1Bを白色発光型としている。
【0027】
このような発光ユニットを複数並べてディスプレイや情報表示板を構成する場合は、連結された各発光ユニットに表示させる発光データを各々分配する構成が必要となる。発光データを供給する際に発光ラインを指定しない方式では、表示画面(すべての発光ライン)分のシフトレジスタを持つ必要があり、コストが嵩む等の問題がある。
【0028】
そこで、表示画面分のシフトレジスタを持つことなく発光データを各発光ユニットに供給する方法として、発光ラインを指定して発光データを供給する方式が使用されている。この方法によれば、発光ライン1つ分のシフトレジスタで足り、表示画面(すべての発光ライン)分のシフトレジスタ持つ必要がないため、安価に構築できる。また、表示内容の更新が頻繁でないLEDユニットにおいては、接続台数を多くすることができる利点も得られる。反面、発光ラインで規定する都合上、発光ラインの数が異なる他の発光ユニット同士を接続することができないという問題があった。このため、図3(a)、(b)、(c)に示すような発光ライン数の異なる発光ユニットを混在させてディスプレイを構成しようとすれば、図4に示すように、各行毎にコントローラ2Xを個別に配置する必要が生じる。この構成では、コントローラの数が増える分、制御が複雑化してコストも嵩むという問題があった。
【0029】
また、仮に発光ライン数の異なる発光ユニットを混在させて同一のコントローラに接続したとしても、今度は表示内容の更新タイミングが一致しないという問題がある。すなわち、各発光ユニットは、現在の表示内容を書き換えるために、表示用の描画メモリと別に、次画面用の描画メモリを備えており、この描画メモリの内容が書き換わった時点で表示内容の更新を行っている。しかしながらこの方法では、発光ライン数の異なる発光ユニットを混在させると、発光ライン数の少ない発光ユニットでは表示内容の書き換えに要する時間が短く、発光ライン数の多い発光ユニットでは書き換えに要する時間が長くなることから、表示内容が更新されるタイミングが発光ユニット毎に異なってしまうこととなる。
【0030】
例えば図3(a)、(b)、(c)に示す発光ユニットA、B、Cを接続したディスプレイを考える。ここで発光ユニットAは、図3(a)に示すように発光ライン数がライン0〜ライン7の8ライン、発光ユニットBは、図3(b)に示すように発光ライン数がライン0〜ライン15の16ライン、発光ユニットCは、図3(c)に示すように発光ライン数がライン0〜ライン23の24ラインで、それぞれ構成されている。
【0031】
なお、ここで各発光ユニットの発光ライン数を2進数で表現するために必要なアドレスラインの本数としては、発光ユニットAは8ドットであるため3本、発光ユニットBは16ドットであるため4本、発光ユニットCは24ドットであるため5本となる。このため、発光ラインが異なる表示ユニット間を、同じ本数のアドレスラインで接続するため、各発光ユニット間は、最大の発光ライン数を有する発光ユニットCに合わせて、5本としている。
【0032】
各発光ユニットの表示内容が切り替わるタイミングは、発光データを構成する発光ラインの書き込みがすべて終わった時点となっている。すなわち、通常は最終の発光ラインの書き込みが終わったタイミングで表示内容が更新される。ここで、図3の発光ユニットA〜Cを混在させたディスプレイにおいて、従来の方法で表示内容を表示Aから表示Bに切り替える例を、図5のタイミングチャートに示す。図5(a)は、コントローラから各発光ユニットに対してライン発光データを昇順で、すなわちライン0からライン23に向かって、順次送出する様子を示している。ここでは、表示Aを構成する発光データとして、各発光ライン毎にライン発光データ0〜7、0〜15、0〜24に、それぞれ分割して送出する。これに対して、図5(b)〜(d)は、各発光ユニットA〜Cが、ライン発光データを受けて表示Aに更新し、更に次回の更新として表示Bに書き換える様子を示している。このように、各発光ユニットに対して同時に各ラインの発光データの送信を開始しても、発光ユニットAはライン7の発光データを受けて描画メモリの表示内容を書き終えた時点で、自律的にユニット発光部の表示内容を表示Aに更新する。また発光ユニットBは同様にライン15の発光データを書き終えた時点で表示内容を表示Aに更新する。さらに発光ユニットCについては、ライン23の発光データを書き終えた時点で表示内容を表示Aに更新する。この結果、まず発光ユニットAの表示が表示Aに更新され、次いで発光ユニットBが更新されて、最後に発光ユニットCが更新されるという順序となって、発光ユニット間で更新タイミングがまちまちとなる。複数の発光ユニットを組み合わせて一つのディスプレイを構成した発光装置において、画面表示の切り替えが部分的に異なるタイミングで行われると、非常に見栄えが悪くなる。これに対して、例えば、Vsync信号等の同期専用の信号やコマンドを持たせることで、発光ユニット間の更新タイミングを同期させることも可能である。しかしながら、各発光ユニットで表示内容を逐次更新していく自律式においてコネクタのコスト削減等でVsync信号等の同期専用の信号やコマンドを持たない方式では、このような強制的に同期を取る方法は利用できない。
【0033】
そこで本実施例では、発光ライン数の異なる発光ユニットを混在させて同一のコントローラに接続可能としつつも、表示内容の更新タイミングを一致させるように、コントローラから発光ユニットに対して発光データを送出する順序を、逆順としている。すなわち、一般的には、図5で説明したように、先頭ライン(ライン0)から終端ライン(ライン23)に向かって順に、発光データを送出するところ、実施例1では図6に示すように、終端ラインから先頭ライン側に向かって、逆順で送出している。そして各発光ユニットは、ライン毎に自身の発光ユニットの発光データを順次描画メモリに書き込んでいく。この構成であれば、最後に書き込まれるラインは必ず先頭ライン(ライン0)となるため、発光ユニットの発光ライン数によらず、描画メモリの最後に書き込みが行われるタイミングは同じとなる。よって、書き込みが終了するタイミングを発光ユニット間で揃えることができ、結果として表示内容を更新する同期を取ることが可能となる。これによって、同期信号を送出することなく、異なる発光ライン数の発光ユニットを混成させた表示システムであっても、表示内容の更新タイミングに違和感のない、高品質な表示が安価な構成により実現できる。また、異なる発光ライン数の発光ユニットを混成させた表示システムを構築可能とすることで、自由度の高い表示システムが実現できる。
【0034】
コントローラ2と複数の発光ユニット1とは、デイジーチェーン接続されている。なお、コントローラ2と発光ユニット1との接続形態は、例えば図7に示すように、偶数行や奇数行等、規定の行の終端で折り返し、逆向きにデータが送られるように接続してもよく、また各行において常に左から右等、一定の方向にデータが送られるように接続することもできる。
(コントローラ2)
【0035】
コントローラ2は、複数の発光ユニット1が直列に接続された集合体と接続されて、各発光ユニット1に対して、ユニット発光部13における発光素子21の点灯パターンを規定する発光データを送出する。このコントローラ2は、ユニット発光部13の発光ライン数が異なる他の発光ユニット1同士を接続できるよう、アドレス信号を送るアドレス信号線であるアドレスラインの数を、最もアドレスライン数の多い発光ユニットに対して発光データを送信できるように構成されている。例えば、図8に示すように発光ラインを2進数で表現する場合、発光ライン0−7の8ドットの場合は、アドレスラインADR0−ADR2の3本が必要となる。また発光ライン0−15の16ドットの場合は、アドレスラインADR0−ADR3の4本、発光ライン0−23の24ドットの場合はアドレスラインADR0−ADR4の5本のアドレス信号線が、それぞれ必要となる。よって、異なる発光ユニットを接続する場合は、最も発光ライン数の多い発光ユニットに合わせて、信号線の数が決定されることとなる。
(発光ユニット1のハードウェア構成)
【0036】
図9は、発光ユニット1のハードウェア構成を示すブロック図である。ここでは、図1における発光ユニット1Bの例を示している。この図に示す発光ユニット1は、ラインメモリ18と、ユニット制御部12と、2つの描画メモリ11A、11Bと、ユニット発光部13と、セグメントドライバ14と、コモンドライバ15を備えている。ユニット発光部13は16ドット×48ドットのドットマトリックス状LEDパネルで構成される。LEDパネルの駆動は、セグメントドライバ14とコモンドライバ15で行われ、これらセグメントドライバ14とコモンドライバ15はユニット制御部12によって制御される。ユニット制御部12は、描画メモリ11A、11Bの発光データに従って、ユニット発光部13の点灯を制御する。描画メモリ11A、11Bは、それぞれRAMで構成されており、各RAMには、アドレスデコーダ16とデータバッファ17が接続されている。各描画メモリ11A、11Bはハードウェア的に同様の構成であって、一方の描画メモリ11で入力される発光データの書き込みを行う一方、他方の描画メモリ11では既に構築された発光データの読み出しを行うことで、発光データが書込まれて、描画メモリ11が切り替わるまで繰返し表示し続けることができる。またラインメモリ18は、描画メモリ11A、11Bに書き込まれる発光データを、ユニット発光部を構成するライン毎に保持するための部材であり、ここではシフトレジスタが用いられる。
【0037】
この発光ユニット1は、他の発光ユニットやコントローラ2と接続するためのインターフェースとして、複数の信号線を備えている。この図において、DIはLED表示用のライン発光データを入力するための信号線、DOはその出力のための信号線である。またSCKIは、データ取り込みのクロックを入力するための信号線、SCKOはその出力用信号線である。さらにアドレスラインADRI[n:0]は、データを書込む発光ラインのメモリアドレスを入力するためのアドレス信号線、アドレスラインADRO[n:0]はその出力用アドレス信号線である。ここでは、アドレスラインとしてn=3、すなわちアドレスラインADRI0〜ADRI3及びアドレスラインADRO0〜ADRO3の4本のアドレス信号線を用いており、24=16までの発光ラインを表現できる。さらにまたWIは、ラインメモリ18の内容をRAMに書込むライト入力の信号線、WOはその出力用信号線である。
【0038】
ラインメモリ18は、SCKIから入力されるデータ取り込みのクロックに同期されて、DIからライン発光データを入力する。入力されたライン発光データはデータバッファ17に送られた上で、いずれかのRAMに書き込まれる。2つのRAMの内、一方のRAMは書き込み用に使用され、次回更新される表示画面が構築される。また他方のRAMは、既に構築された発光データの読み出し用に利用され、セグメントドライバ14を介して発光データが読み込まれる。
【0039】
ライン発光データの、RAMへの書き込みは、アドレスラインとライト入力に従って行われる。ラインメモリ18に、DIからライン発光データが入力される一方で、このライン発光データを書き込むべき発光ラインの番号(ユニット発光部における行数)が、該当する発光ラインのメモリアドレスとしてADRIから入力される。メモリアドレスは、アドレスデコーダ16に送られてデコードされ、ここで指定された発光ラインのライン発光データが、ラインメモリからデータバッファ17を介してRAMに書き込まれる。この書き込みタイミングは、WIから入力されるライト入力に従って行われる。
【0040】
なお、上記の例ではラインを水平方向と捉えて説明したが、行と列を入れ替えてもよいことはいうまでもない。すなわち、発光ユニットの横置き、縦置きを入れ替えて、見かけ上行と列が入れ替わっているような形態であっても、本発明を適用できる。
(実施例2)
【0041】
以上の例では、通常とは逆順に、終端ラインから先頭ラインに向かう順(降順)にライン発光データを送出することで、すべての発光データが揃った時点で、すなわち先頭データが描画メモリに書き込まれた時点で、ユニット発光部の表示内容を更新する自律式の点灯表示方式においても、各発光ユニット間での表示内容の更新のタイミングを一致させる方法を説明した。この方法であれば、コントローラから発光ユニットに対してライン発光データを送出する順序を、通常とは逆順にする必要があるため、この部分での制御方式の変更を要する。いいかえると、既存の発光装置にそのまま適用することはできない。すなわち一般的な使用形態では、コントローラ側から発光ユニットに対して発光ラインを順次カウントアップさせながらライン発光データを送出させているため、送出順序を変えるための設計変更が必要になる。また、この方式を採用した発光ユニットを、既存の発光ユニットと混在させることができなくなる。
【0042】
一方で、ライン発光データの送出順序を、先頭ラインから終端ラインに向かう順(昇順)とすると、従来の方式では図5等で示した通り、各発光ユニットは最終ラインのライン発光データを書き終えた時点で表示内容を更新するため、発光ユニットの発光ライン数に応じて更新タイミングが異なってしまう。
【0043】
そこで、自律式の表示内容の更新を、終端ラインのライン発光データを書き込んだタイミングでなく、図10に示すように、次回に更新される表示画面の、先頭ラインのアドレスラインを選択した時点とする。この構成であれば、従来通りライン発光データの送出順序を、先頭ラインから終端ラインに向かう順(昇順)としつつも、異なる発光ライン数の発光ユニット間で更新タイミングを一致させることができ、発光ユニット側でユニット発光部の更新を行うタイミングを変更するのみで対応できる。例えば、図9において、ユニット制御部12がRAMの発光データを、セグメントドライバ14及びコモンドライバ15を駆動してユニット発光部13に反映させるタイミングを変更する。この方法であれば、コントローラ側の制御を変更する必要がなく、従来と同様にライン発光データを昇順に送出させながら、更新タイミングを異なる発光ライン数の発光ユニット間で一致させることができる。
【0044】
以下、この構成を実施例2として、図10(a)〜(d)に基づいて説明する。ここでは、コントローラから、発光ライン数の異なる3台の発光ユニットA〜Cに対してライン発光データを送出するタイミングチャートを示している。ここで発光ユニットA〜Cは、図3と同じく、発光ライン数をそれぞれ8ライン、16ライン、24ラインとしている。図10(a)はコントローラから各発光ユニットに対してライン発光データを、従来と同様に昇順で、すなわちライン0からライン23に向かって、順次送出する様子を示している。ここでは、表示Aを構成する発光データとして、各発光ライン毎にライン発光データ0〜7、0〜15、0〜24に、それぞれ分割して送出する。これを受けて発光ユニットAは、図10(b)に示すように、ライン発光データ0〜7を受ける。しかし表示内容の表示Aへの更新は、終端ラインであるライン発光データ7を受領した時点で行わず、次回の更新内容である表示Bの先頭ラインであるライン0のアドレスラインを選択するまで待つ。
【0045】
また発光ユニットBも同様に、図10(c)に示すようにライン発光データ0〜15を受領し終えても更新を直ちに行わず、次回の表示Bの先頭ラインのライン0のアドレスラインを選択するまで待つ。そして発光ユニットCは、図10(d)に示すようにライン発光データ0〜23を受領し、次いで次回の表示Bの先頭ラインであるライン0のアドレスラインを選択したタイミングで、表示内容を表示Aに更新する。このとき、他の発光ユニットA、Bも同時に先頭ラインのアドレスラインが選択されるので、結果として発光ユニットA〜Cは同じタイミングで表示Aに更新されることとなる。このようにして、自律式の更新を行う発光ユニットにおいて、発光ライン数が異なっていても、同じタイミングで表示内容を更新させることが可能となる。この方法であれば、従来と同様にライン発光データを昇順に送出できるため、コントローラ側の制御方式を変更する必要が無く、既存の設備への適用が容易となる。また、Vsync信号等の同期専用の信号やコマンド等で更新タイミングを規定する必要がないことも、実施例1と同様である。
【0046】
以上の例では、発光装置としてディスプレイについて説明した。本発明は特に、文字表示等の案内板や情報表示板等の用途に好適に利用できる。ただ、これに限られるものでなく、動画表示用のディスプレイや静止画用ディスプレイ、インテリジェント照明等にも利用できる。
【産業上の利用可能性】
【0047】
以上のように、本発明に係る発光装置、発光ユニット及び発光装置の点灯制御方法を用いて、様々なアプリケーションに柔軟に対応できる。例えば、LEDディスプレイとして大型テレビ、ビルボード、広告、交通情報、立体表示器、照明器具等に利用できる。特に装置の小型化、低コスト化、自動化及び設計自由度を高めるのに適している。またLED発光装置のみならず、トランジスタで画素を駆動するTFT液晶ディスプレイ等にも利用できる。
【符号の説明】
【0048】
100…発光装置
1、1A、1B、1C、A、B、C…発光ユニット
2、2X…コントローラ
11、11A、11B…描画メモリ
12…ユニット制御部
13…ユニット発光部
14…セグメントドライバ
15…コモンドライバ
16…アドレスデコーダ
17…データバッファ
18…ラインメモリ
21…発光素子

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の発光素子を複数の発光ラインに並べたユニット発光部と、
前記ユニット発光部に表示される表示内容を保持するための描画メモリと、
前記描画メモリに書き込まれる発光データを、発光ライン毎にライン発光データとして保持するためのラインメモリと、
前記ラインメモリに保持される発光データが、前記ユニット発光部のどの発光ラインに該当するかを指示するためのアドレスラインと、
を備える複数の発光ユニットと、
前記複数の発光ユニットが直列に接続された状態で、該発光ユニットの集合体と接続され、各発光ユニットに対して、発光データを送出するためのコントローラと、
を備える発光装置であって、
前記コントローラから送出される発光データを発光ライン毎に分割したライン発光データを、前記ラインメモリに保持し、前記描画メモリ中の、前記アドレスラインで指定された発光ラインに書き込み可能に構成しており、
さらに各発光ユニットは、自身のユニット発光部における表示内容の更新を独立して行う自律式で動作するよう構成されており、
前記発光ユニットは、前記ユニット発光部の発光ライン数が異なる他の発光ユニットと接続可能であり、
前記コントローラから送出される発光ライン毎のライン発光データを、前記発光ユニットは終端ライン側から先頭ライン側に向かって順次受領し、前記描画メモリに各々記録すると共に、
先頭ラインのライン発光データが書き込まれた時点で、前記描画メモリに保持された表示内容に、前記ユニット発光部の表示内容を更新するよう構成されてなることを特徴とする発光装置。
【請求項2】
請求項1に記載の発光装置であって、
複数の発光ユニットが、デイジーチェーン接続されてなることを特徴とする発光装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の発光装置であって、
各発光ユニットは、アドレスラインの数が共通であり、
前記発光ユニットの集合体に含まれる発光ユニットの内、最も大きい発光ライン数を表示可能なアドレスラインの数に設定されてなることを特徴とする発光装置。
【請求項4】
請求項1又は2に記載の発光装置であって、
前記発光ユニットが、細長い形状に構成されており、
発光ユニットの集合体を、長手方向と略交差する方向に並べて配置されてなることを特徴とする発光装置。
【請求項5】
請求項1から3のいずれか一に記載の発光装置であって、
前記描画メモリが、2画面分以上の記憶容量を備えることを特徴とする発光装置。
【請求項6】
請求項1から3のいずれか一に記載の発光装置であって、
前記ラインメモリがシフトレジスタであり、
前記描画メモリがランダムアクセスメモリであることを特徴とする発光装置。
【請求項7】
複数の発光素子を複数の発光ラインに並べたユニット発光部と、
前記ユニット発光部に表示される表示内容を保持するための描画メモリと、
前記描画メモリに書き込まれる発光データを、発光ライン毎にライン発光データとして保持するためのラインメモリと、
前記ラインメモリに保持される発光データが、前記ユニット発光部のどの発光ラインに該当するかを指示するためのアドレスラインと、
を備える複数の発光ユニットと、
前記複数の発光ユニットが直列に接続された状態で、該発光ユニットの集合体と接続され、各発光ユニットに対して、前記ユニット発光部における発光素子の点灯パターンを規定する発光データを送出するためのコントローラと、
を備える発光装置であって、
前記コントローラから送出される発光データを発光ライン毎に分割したライン発光データを、前記ラインメモリに保持し、前記描画メモリ中の、前記アドレスラインで指定された発光ラインに書き込み可能に構成しており、
さらに各発光ユニットは、自身のユニット発光部における表示内容の更新を独立して行う自律式で動作するよう構成されており、
前記発光ユニット、前記ユニット発光部の発光ライン数が異なる他の発光ユニットと接続可能であり、
前記コントローラから送出される発光ライン毎のライン発光データを、前記発光ユニットは先頭ライン側から終端ライン側に向かって順次受領し、前記描画メモリに各々記録すると共に、
終端ラインのライン発光データが書き込まれ、さらに前記ユニット発光部の表示内容が次に更新される発光データの先頭ラインに相当するアドレスラインを選択した時点で、前記描画メモリに保持された表示内容に、前記ユニット発光部の表示内容を更新するよう構成されてなることを特徴とする発光装置。
【請求項8】
複数の発光素子を複数の発光ラインに並べたユニット発光部と、
前記ユニット発光部に表示される表示内容を保持するための描画メモリと、
前記描画メモリに書き込まれる発光データを、発光ライン毎にライン発光データとして保持するためのラインメモリと、
前記ラインメモリに保持されるライン発光データが、前記ユニット発光部のどの発光ラインに該当するかを指示するためのアドレスラインと、
前記ユニット発光部の点灯を制御するユニット制御部と、
を備え、
前記ユニット発光部における表示内容の更新を独立して行う自律式で動作する発光ユニットであって、
前記ユニット発光部の発光ライン数が異なる他の発光ユニットと接続可能なコネクタを備えており、
複数の発光ユニットが直列に接続された状態で、該発光ユニットの集合体と接続された外部のコントローラから、各発光ユニットに対して、前記ユニット発光部における発光素子の点灯パターンを規定する発光データとして、発光ライン毎のライン発光データが送出されると、これを前記ラインメモリに保持し、前記描画メモリ中の、前記アドレスラインで指定された発光ラインに書き込み可能に構成しており、
前記送出される発光ライン毎のライン発光データを、終端ライン側から先頭ライン側に向かって順次受領可能であり、
さらに先頭ラインのライン発光データが書き込まれた時点で、前記描画メモリに保持された表示内容に、前記ユニット発光部の表示内容を更新可能に構成されてなることを特徴とする発光ユニット。
【請求項9】
複数の発光素子を複数の発光ラインに並べたユニット発光部と、
前記ユニット発光部に表示される表示内容を保持するための描画メモリと、
前記描画メモリに書き込まれる発光データを、ライン毎にライン発光データとして保持するためのラインメモリと、
前記ラインメモリに保持されるライン発光データが、前記ユニット発光部のどの発光ラインに該当するかを指示するためのアドレスラインと、
前記ユニット発光部の点灯を制御するユニット制御部と、
を備え、
前記ユニット発光部における表示内容の更新を独立して行う自律式で動作する発光ユニットであって、
前記ユニット発光部の発光ライン数が異なる他の発光ユニットと接続可能なコネクタを備えており、
複数の発光ユニットが直列に接続された状態で、該発光ユニットの集合体と接続された外部のコントローラから、各発光ユニットに対して、前記ユニット発光部における発光素子の点灯パターンを規定する発光データとして、発光ライン毎のライン発光データが送出されると、これを前記ラインメモリに保持し、前記描画メモリ中の、前記アドレスラインで指定された発光ラインに書き込み可能に構成しており、
前記送出される発光ライン毎のライン発光データを、先頭ライン側から終端ライン側に向かって順次受領可能であり、
終端ラインのライン発光データが書き込まれ、さらに前記ユニット発光部の表示内容が次に更新される発光データの先頭ラインに相当するアドレスラインを選択した時点で、前記描画メモリに保持された表示内容に、前記ユニット発光部の表示内容を更新可能に構成されてなることを特徴とする発光ユニット。
【請求項10】
複数の発光ユニットと、コントローラとを接続した発光装置の点灯を制御する点灯制御方法であって、
前記コントローラから、各発光ユニットに対して、該発光ユニットのユニット発光部を構成する発光ライン毎のライン発光データを、終端ライン側から先頭ライン側に向かって順次送出する工程と、
各発光ユニットが、前記発光ライン毎のライン発光データを順次受領して、ラインメモリに保持し、描画メモリ中の、アドレスラインで指定された発光ラインに書き込む工程と、
各発光ユニットが、先頭ラインのライン発光データが前記描画メモリに書き込まれた時点で、前記描画メモリに保持された表示内容に、前記ユニット発光部の表示内容を更新する工程と、
を含むことを特徴とする発光装置の点灯制御方法。
【請求項11】
複数の発光ユニットと、コントローラとを接続した発光装置の点灯を制御する点灯制御方法であって、
前記コントローラから、各発光ユニットに対して、該発光ユニットのユニット発光部を構成する発光ライン毎のライン発光データを、先頭ライン側から終端ライン側に向かって順次送出する工程と、
各発光ユニットが、前記発光ライン毎のライン発光データを順次受領して、ラインメモリに保持し、描画メモリ中の、アドレスラインで指定された発光ラインに書き込む工程と、
各発光ユニットは、終端ラインのライン発光データが書き込まれ、さらに前記ユニット発光部の表示内容が次に更新される発光データの先頭ラインに相当するアドレスラインを選択した時点で、前記描画メモリに保持された表示内容に、前記ユニット発光部の表示内容を更新する工程と、
を含むことを特徴とする発光装置の点灯制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2012−220647(P2012−220647A)
【公開日】平成24年11月12日(2012.11.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−84941(P2011−84941)
【出願日】平成23年4月6日(2011.4.6)
【出願人】(000226057)日亜化学工業株式会社 (993)
【Fターム(参考)】