説明

発光装置及びこれを利用した表示装置、発光装置の駆動方法及び表示装置の駆動方法

【課題】アノード電流を利用して電子放出部の劣化を判断し、劣化によって減少したアノード電流を補償して、電子放出部の寿命を延長でき、輝度の不均一現象を防止できる、発光装置及び表示装置、発光装置の駆動方法及び表示装置の駆動方法を提供する。
【解決手段】本発明の発光装置は、複数のゲート線、複数のデータ線、及び複数のゲート線及び複数のデータ線で定義される複数の画素を含むパネル組立体、及び複数の走査線、複数のコラム線、複数の走査線及び複数のコラム線で定義される複数の発光画素、及びアノード電極を含み、第1走査オン電圧及び第1走査オン期間で走査信号が発光画素に伝達され、アノード電流を感知して、複数の発光画素の輝度の不均一によってアノード電流が減少する場合には、第1走査オン電圧のレベル及び第1走査オン期間のうちの少なくとも1つを増加させてアノード電流を補償する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は表示装置に関し、より詳細には、表示画像に同期して動作する発光装置を含む表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
平板表示装置の一種である液晶表示装置は、印加される電圧によってねじれ角が変化する液晶の誘電異方性を利用して、ピクセル別に光の透過量を変化させて所定の画像を表示する表示装置である。このような液晶表示装置は、代表的な画像表示装置である陰極線管に比べて、軽量化、薄型化、及び低消費電力化などの長所がある。
【0003】
液晶表示装置は、基本的に、液晶パネル組立体、及び液晶パネル組立体の後方に位置して、液晶パネル組立体に光を提供する発光装置を含む。
【0004】
液晶パネル組立体が能動型液晶パネル組立体である場合、この液晶パネル組立体は、一対の透明基板、透明基板の間に位置する液晶層、透明基板の外側面に位置する偏光板、いずれか1つの透明基板の内側面に形成される共通電極、他の1つの透明基板の内側面に形成される画素電極及びスイッチング素子、及び1つのピクセルを構成する3つのサブピクセルに赤色、緑色、及び青色を付与したカラーフィルターなどを含む。
【0005】
このような液晶パネル組立体は、発光装置から放出される光の提供を受けて、この光を液晶層の作用で透過または遮断することによって、所定の画像を表示する。
【0006】
発光装置は、光源の種類によって区分され、そのうちの1つとして冷陰極蛍光ランプ(Cold Cathode Fluorescent Lamp;CCFL)方式が公知されている。CCFLは線光源であるため、CCFLから放出された光を拡散シート、拡散板、及びプリズムシートなどの光学部材を通じて液晶パネル組立体に向かって均一に分散させる。
【0007】
しかし、CCFL方式では、CCFLから放出した光が光学部材を通過するので、相当な光の損失が発生する。通常のCCFL方式の液晶表示装置で、液晶パネル組立体を透過する光は、CCFLで発生した光の約3ないし5%程度に相当すると言われている。そればかりか、CCFL方式の発光装置は、消費電力が大きく、液晶表示装置全体の消費電力の相当な部分を占めて、CCFLの構造上、大面積化が難しいため、30インチ以上の大型液晶表示装置への適用が難しい限界がある。
【0008】
そして、従来の発光装置として、発光ダイオード(Light Emitting Diode;LED)方式が公知されている。LEDは点光源であって、通常は複数が形成され、反射シート、導光板、拡散シート、拡散板、及びプリズムシートなどの光学部材と組合わせることによって、発光装置を構成する。このようなLED方式は、応答速度が速く、色再現性が優れている長所があるが、製造原価が高く、厚さが厚い短所がある。
【0009】
このように、従来の発光装置は、光源の種類によって各々問題がある。また、従来の発光装置は、液晶表示装置が駆動する時に一定の明るさで常に点灯しているので、液晶表示装置に要求される画質の改善が難しい問題がある。
【0010】
一例として、液晶パネル組立体が画像信号によって明るい部分及び暗い部分を含む任意の画面を実現する場合、発光装置が明るい部分を表示する液晶パネルピクセル部位及び暗い部分を表示する液晶パネルピクセル部位に互いに異なる強さの光を提供する場合には、動的コントラスト比(dynamic contrast)が優れた画面を実現することができるであろう。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
発光装置は、電子放出部の劣化によって輝度の不均一現象が発生することがある。したがって、本発明は、前記問題を解消するために、アノード電流を利用して電子放出部の劣化を判断し、劣化によって減少したアノード電流を補償して、電子放出部の寿命を延長させることができ、輝度の不均一現象を防止することができる、発光装置及びこれを利用した表示装置、発光装置の駆動方法及び表示装置の駆動方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
前記目的を達成するために、本発明の1つの特徴による発光装置は、複数の走査信号を伝達する複数の走査線、複数の発光データ信号を伝達する複数のコラム線、前記複数の走査線及び前記複数のコラム線によって定義される複数の発光画素、及びアノード電圧が印加されるアノード電極を含み、第1走査オン電圧及び第1走査オン期間によって前記走査信号が前記発光画素に伝達され、前記アノード電極に流れるアノード電流を感知して、前記アノード電流が基準電流より小さい場合には、前記第1走査オン電圧のレベル及び前記第1走査オン期間のうちの少なくとも1つを増加させる。そして、前記発光装置は、前記アノード電流が基準電流より小さい場合には、前記第1走査オン期間を段階的に増加させる。また、前記発光装置は、前記アノード電流が基準電流より小さい場合には、前記第1走査オン電圧を段階的に増加させる。そして、前記発光装置は、前記アノード電流が基準電流より小さい場合には、前記第1走査オン期間を少なくとも一度増加させた後で、前記第1走査オン電圧のレベルを増加させる。前記発光装置は、前記第1走査オン期間を最大に増加させた後で、前記アノード電流が基準電流より小さい場合には、前記第1走査オン電圧のレベルを増加させる。この時、前記第1走査オン電圧のレベルを増加させた後で、前記増加した第1走査オン電圧に対応する第1走査オン期間を設定した後、前記アノード電流が基準電流より小さい場合には、前記第1走査オン期間を増加させて前記アノード電流を補償する。
【0013】
本発明の他の特徴による表示装置は、複数のゲート信号を伝達する複数のゲート線、複数のデータ信号を伝達する複数のデータ線、及び前記複数のゲート線及び前記複数のデータ線によって定義される複数の画素を含むパネル組立体、及び複数の走査信号を伝達する複数の走査線、複数の発光データ信号を伝達する複数のコラム線、前記複数の走査線及び前記複数のコラム線によって定義される複数の発光画素、及びアノード電圧が印加されるアノード電極を含み、第1走査オン電圧及び第1走査オン期間によって前記走査信号が前記発光画素に伝達され、前記アノード電極に流れるアノード電流を感知して、前記複数の発光画素の輝度の不均一によって前記アノード電流が減少する場合には、前記第1走査オン電圧のレベル及び前記第1走査オン期間のうちの少なくとも1つを増加させて前記アノード電流を補償する発光装置を含む。そして、前記発光装置は、前記第1走査オン期間を増加させた後で、前記第1走査オン電圧のレベルを増加させて前記アノード電流を補償する。この時、前記第1走査オン電圧のレベルを増加させた後で、前記増加した第1走査オン電圧に対応する第1走査オン期間を設定した後、前記複数の発光画素の輝度の不均一現象が発生する場合には、前記第1走査オン期間を増加させて前記アノード電流を補償する。
【0014】
本発明のまた他の特徴による発光装置の駆動方法は、第1電極に印加された走査信号及び第2電極に印加された信号によって発光する複数の発光画素を含み、前記複数の発光画素に発生する電流に対応する電流が流れる第3電極を含む発光装置の駆動方法であって、第1走査オン期間の間に前記第1電極に第1走査オン電圧を印加する段階、前記第3電極に流れる第1電流を感知する段階、前記第1電流及び基準電流を比較する段階、及び前記第1電流が前記基準電流より小さい場合には、前記第1走査オン期間及び前記第1走査オン電圧のうちのいずれか1つを増加させる段階を含む。そして、前記第1電流が前記基準電流より小さい場合には、前記第1走査オン期間を増加させる段階を含む。また、前記第1電流が前記基準電流より小さい場合には、前記第1走査オン電圧のレベルを増加させる段階を含む。この時、前記第1走査オン電圧のレベルを増加させた後で、前記増加した第1走査オン電圧に対応する第1走査オン期間を設定した後、前記第1電流が前記基準電流より小さい場合には、前記第1走査オン期間を増加させる段階を含む。
【発明の効果】
【0015】
本発明の特徴による発光装置及びこれを利用した表示装置、発光装置の駆動方法及び表示装置の駆動方法は、駆動電圧が印加される期間を増加させて、輝度の不均一現象が発生しない電圧範囲内で駆動電圧のレベルを増加させることによって、電子放出部の寿命を延長させることができ、それによって発光装置で発生する輝度の不均一現象を防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、添付した図面を参照して、本発明の実施例について、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者が容易に実施することができるように詳細に説明する。しかし、本発明は、多様な相異した形態で具現され、ここで説明する実施例に限定されない。図面では、本発明を明確に説明するために、説明に不必要な部分は省略した。明細書全体を通して類似した部分については、類似した図面符号を付けた。
【0017】
明細書全体を通して、ある部分が他の部分に「連結」されているとする時、これは「直接連結」されている場合だけでなく、その間に他の素子をおいて「電気的に連結」されている場合も意味する。また、ある部分がある構成要素を「含む」とする時、これは特に反対になる記載がない限り、他の構成要素を排除するのでなく、他の構成要素を「さらに含む」ことを意味する。
【0018】
図1は本発明の第1実施例による発光装置の部分断面図である。
【0019】
図1を参照すれば、本発明の第1実施例の発光装置10は、互いに対向配置される第1基板12及び第2基板14、及び第1基板12及び第2基板14の間に位置して、これら基板12、14を接合させる密封部材16からなる真空容器18を含む。真空容器18の内部は約10−6Torrの真空度を維持する。
【0020】
第1基板12及び第2基板14のうちの密封部材16の内側に位置する領域は、実際に可視光の放出に寄与する有効領域、及び有効領域を囲む非有効領域に区分される。第1基板12の内側面の有効領域には、電子の放出のための電子放出ユニット20が位置し、第2基板14の内側面の有効領域には、可視光の放出のための発光ユニット22が位置する。
【0021】
発光ユニット22が位置する第2基板14が発光装置10の前面基板になり、電子放出ユニット20が位置する第1基板12が発光装置10の後面基板になることができる。
【0022】
電子放出ユニット20は、電子放出部24、及び電子放出部24の電子の放出量を制御する駆動電極26、28を含む。駆動電極26、28は、カソード電極26、及び絶縁層30を間においてカソード電極26の上部でカソード電極26と交差する方向に沿って形成されるゲート電極28を含む。
【0023】
カソード電極26及びゲート電極28の交差領域ごとにゲート電極28及び絶縁層30に開口部281、301が形成されてカソード電極26の表面の一部が露出され、絶縁層の開口部301の内側でカソード電極26上に電子放出部24が位置する。
【0024】
電子放出部24は、真空中で電界が加えられると電子を放出する物質、例えば炭素系物質またはナノメートルサイズ物質を含む。電子放出部24は、一例として、炭素ナノチューブ、黒鉛、黒鉛ナノファイバー、ダイヤモンド、ダイヤモンド状炭素、フラーレン(C60)、シリコンナノワイヤー、及びこれらの組合わせからなる群より選択される物質を含む。
【0025】
一方で、電子放出部は、モリブデン(Mo)またはシリコン(Si)などを主な材質とする先端が尖ったチップ構造物からなることができる。
【0026】
前記構造で、カソード電極26及びゲート電極28の1つの交差領域が発光装置10の1つの画素領域に対応したり、2つ以上の交差領域が発光装置10の1つの画素領域に対応することができる。
【0027】
次に、発光ユニット22は、アノード電極32、アノード電極32の一面に位置する蛍光層34、蛍光層34を覆う金属反射膜36を含む。アノード電極32は、真空容器18の外側の電源部(図示せず)からアノード電圧の印加を受けて、蛍光層34を高電位状態に維持させる。アノード電極32は、蛍光層34から放出される可視光を透過させることができるように、ITO(インジウムスズ酸化物)などの透明導電膜からなる。
【0028】
金属反射膜36は、アルミニウムからなることができ、数千オームストロング(Å)の薄さに形成されて、電子ビームの通過のための微細ホールを形成する。金属反射膜36は、蛍光層34から放出された可視光のうちの第1基板12に向かって放射された可視光を第2基板14側に反射させて、発光面の輝度を高める。一方、アノード電極32が省略されて、金属反射膜36がアノード電圧の印加を受けてアノード電極として機能することができる。
【0029】
そして、有効領域で、第1基板12及び第2基板14の間には、真空容器18に加えられる圧縮力を支持して、この基板12、14の間隔を一定に維持させるスペーサ(図示せず)が位置する。
【0030】
前記構造の発光装置10は、カソード電極26及びゲート電極28に所定の駆動電圧を印加し、アノード電極32に数千ボルト以上の正の直流電圧(アノード電圧)を印加して駆動する。つまり、カソード電極26及びゲート電極28のうちのいずれか1つの電極に走査駆動電圧を印加し、他の1つの電極にデータ駆動電圧を印加する。
【0031】
そうすると、カソード電極26及びゲート電極28の電圧の差が臨界値以上である画素で電子放出部24の周囲に電界が形成され、これから電子が放出されて、放出された電子がアノード電圧に引っ張られて対応する蛍光層34の領域に衝突することによって、これを発光させる。画素別の蛍光層34の発光の強さは、該当する画素の電子の放出量に対応する。
【0032】
図2は本発明の第2実施例による発光装置の部分断面図である。
【0033】
図2を参照すれば、本発明の第2実施例の発光装置10´は、発光ユニット22´が黒色層46をさらに含むことを除いては、前記第1実施例と同一な構成からなる。第1実施例と同一な構成要素については、同一な引用符号を使用する。
【0034】
本実施例で、蛍光層34は、互いの間に所定の距離をおいて位置し、黒色層46が蛍光層34の間に位置する。黒色層46は、クロムからなることができる。本実施例においても、アノード電極32が省略されて、金属反射膜36がアノード電圧の印加を受けてアノード電極として機能することができる。
【0035】
前記構成の発光装置10、10´は、受光型表示パネルに白色光を提供する光源として使用されたり、赤色蛍光層、緑色蛍光層、及び青色蛍光層が形成されていて、自主的に画像を表示することができる。
【0036】
図3は図2に示した自己表示が可能な発光装置の有効領域の内部を示した部分分解斜視図である。
【0037】
図3を参照すれば、自己表示が可能な発光装置において、電子放出ユニット20´は、前記カソード電極26及びゲート電極28、及びカソード電極26に電気的に連結される電子放出部24を含む。そして、カソード電極26及びゲート電極28の間に位置する絶縁層30を第1絶縁層とすると、ゲート電極28上に第2絶縁層68及び集束電極70が形成されることができる。
【0038】
第2絶縁層68及び集束電極70にも、電子ビームの通過のための開口部681、701が形成され、集束電極70は、0Vまたは数ないし数十ボルトの負の直流電圧の印加を受けて、集束電極の開口部701を通過する電子を集束させる。
【0039】
発光ユニット22´は、アノード電極32、アノード電極32の一面で互いの間に距離をおいて位置する赤色蛍光層34R、緑色蛍光層34G、及び青色蛍光層34B、蛍光層34´の間に位置する黒色層46、蛍光層34´及び黒色層46を覆う金属反射膜36を含む。
【0040】
カソード電極26及びゲート電極28の交差領域が1つの副画素に対応し、赤色蛍光層34R、緑色蛍光層34G、及び青色蛍光層34Bの各々が1つの副画素に対応して位置する。赤色蛍光層34R、緑色蛍光層34G、及び青色蛍光層34Bが並んで位置する3つの副画素が集まって1つの画素を構成する。
【0041】
カソード電極26及びゲート電極28に印加される駆動電圧によって副画素別の電子放出部24の電子の放出量が決定され、この電子が対応する副画素の蛍光層34´に衝突して、蛍光層34を励起させる。発光装置は、このような過程を通じて画素別の輝度及び発光色を制御して、カラー画面を実現することができる。
【0042】
以下、図4を参照して、本発明の第2実施例による発光装置及びその駆動方法について具体的に説明する。
【0043】
図4は本発明の第2実施例による発光装置を示したブロック図である。
【0044】
図4に示したように、本発明の第2実施例による発光装置900は、アノード電極32、発光制御部910、走査駆動部920、コラム駆動部930、発光部940、及びアノード駆動部950を含む。
【0045】
本発明の第2実施例による走査線(S1〜Sp)は発光画素(EPX)のゲート電極28の役割を果たし、コラム線(C1〜Cq)は発光画素(EPX)のカソード電極26の役割を果たして、電子放出部24に連結されている。
【0046】
入力画像信号(R、G、B)は、各発光画素(EPX)の輝度情報を含み、輝度は、予め決められた数、例えば1024(=210)、256(=2)、または64(=2)個の階調を有している。入力制御信号の例としては、垂直同期信号(Vsync)及び水平同期信号(Hsync)、メインクロック信号(MCLK)、データイネーブル信号(DE)などがある。
【0047】
アノード電極32は、発光装置900の前面基板に形成されて、アノード線(AL)及びセンシング線(SL)に連結されている。アノード電極32は、アノード駆動部950に伝達されたアノード制御信号(ACS)によってアノード電圧の伝達を受ける。この時、アノード電圧は、アノード線(AL)を通じてアノード電極32に印加されて、放出された電子を引っ張るための加速電極であって、高電圧である。また、カソード電極26及びゲート電極28に印加された電圧の差によって電子が放出される時に、アノード電極32には、高電圧に引っ張られた電子によってアノード電流(Ia)が生成される。本発明の第2実施例によるアノード電流(Ia)は、カソード電極26及びゲート電極28に印加された所定の電圧によって放出される電子に対応して生成される。
【0048】
走査駆動部920は、複数の走査線(S1〜Sp)に連結されていて、走査駆動制御信号(CS)、走査電圧制御信号(CVS)、及びオン期間制御信号(OTS)によって複数の発光画素(EPX)が発光するように複数の走査信号を伝達する。
【0049】
コラム駆動部930は、複数のコラム線(C1〜Cq)に連結されていて、発光制御信号(CC)及び発光信号(CLS)によって複数の発光画素(EPX)が発光するように制御する。具体的に、コラム駆動部930は、発光信号(CLS)によって複数の発光データ信号を生成して、この発光データ信号を発光制御信号(CC)によって複数のコラム線(C1〜Cq)に伝達する。本発明の第2実施例による発光データ信号は、発光部940に表示される画像に合わせて設定された所定の階調に対応する電圧レベルを有する。
【0050】
発光部940は、走査信号を伝達する複数の走査線(S1〜Sp)、発光データ信号を伝達する複数のコラム線(C1〜Cq)、及び複数の発光画素(EPX)を含む。複数の発光画素(EPX)の各々は、走査線(S1〜Sp)及び走査線と交差するコラム線(C1〜Cq)によって定義される領域に位置する。この時、走査線(S1〜Sp)は走査駆動部920に連結され、コラム線(C1〜Cq)はコラム駆動部930に連結される。そして、走査駆動部920及びコラム駆動部930は発光制御部910に連結されて、発光制御部910の制御信号によって動作する。
【0051】
アノード駆動部950は、発光制御部910からアノード制御信号(ACS)の伝達を受け、アノード制御信号(ACS)によってアノード電圧をアノード電極32に印加する。また、アノード駆動部950は、カソード電極26及びゲート電極28に印加された電圧の差によって電子が放出される時に、放出された電子に対応して生成されるアノード電流(Ia)をセンシング線(SL)を利用して感知する。そして、アノード駆動部950は、アノード電流(Ia)を発光制御部910に伝達する。本発明の第2実施例によるアノード電流(Ia)のセンシングは所定の期間単位で行われ、その期間は使用者が設定することができる。
【0052】
発光制御部910は、走査駆動部920、コラム駆動部930、及びアノード駆動部950を制御する。発光制御部910は、外部のグラフィック制御器(図示せず)から入力画像信号(R、G、B)及びその表示を制御する入力制御信号を受信する。
【0053】
発光制御部910は、入力画像信号(R、G、B)及び入力制御信号に基づいて入力画像信号(R、G、B)を発光部940の動作条件に合うように適切に処理して、走査駆動制御信号(CS)、走査電圧制御信号(CVS)、オン期間制御信号(OTS)、発光制御信号(CC)、及び発光信号(CLS)を生成する。
【0054】
発光制御部910は、入力画像信号(R、G、B)を利用して複数の発光画素(EPX)の階調を検出して、これをデジタルデータに変換してコラム駆動部930に伝達し、この時のデジタルデータは発光信号(CLS)に含まれる。そして、発光制御部910は、発光信号(CLS)によって生成された複数の発光データ信号の印加時点を制御するために、発光制御信号(CC)を生成して、生成された発光制御信号(CC)をコラム駆動部930に伝達する。
【0055】
発光制御部910は、アノード電流(Ia)によって電子放出部24の劣化を判断し、劣化による輝度の不均一現象を防止するために、走査電圧制御信号(CVS)及びオン期間制御信号(OTS)を生成して、走査駆動部920に伝達する。また、発光制御部910は、複数の走査線(S1〜Sp)に走査信号を伝達する時点を制御する走査駆動制御信号(CS)を生成して、走査駆動部920に伝達する。この時、走査信号は、電子放出部24から電子が放出されるように設定された所定の電圧レベルを有する走査オン電圧(Von)、及び電子がそれ以上放出されないように設定された所定の電圧レベルを有する走査オフ電圧(Voff)を有する。
【0056】
本発明の第2実施例による走査駆動部920は、伝達された走査電圧制御信号(CVS)によって走査オン電圧(Von)のレベルを決定し、走査駆動制御信号(CS)によって複数の走査線(S1〜Sp)に走査信号を伝達し、オン期間制御信号(OTS)によって走査オン電圧(Von)が伝達される期間を決定する。ここで、走査オン電圧(Von)は、発光装置900の輝度の不均一現象が発生しない電圧範囲に設定され、この時、走査オン電圧(Von)が有することができる最も低い電圧レベルが最小走査オン電圧(Von_min)であり、走査オン電圧(Von)が有することができる最も高い電圧レベルが最大走査オン電圧(Von_max)である。つまり、発光制御部910は、輝度の不均一現象が許容される範囲(以下、輝度不均一許容範囲)を設定する。そして、輝度不均一許容範囲で最大輝度の不均一に対応する電圧を最小走査オン電圧(Von_min)に設定する。そして、発光制御部910は、走査駆動部920の構成上許容される最大電圧、最も低い階調で許容される発光装置の発光許容値、及び電源供給部の供給電圧の限界を考慮した電圧を最大走査オン電圧(Von_max)に設定する。
【0057】
具体的に、発光制御部910は、オン期間制御信号(OTS)によって複数の走査線(S1〜Sp)の各々に走査オン電圧(Von)が印加される走査オン期間(On Time)を設定する。本発明の第2実施例による走査オン期間(On Time)は、走査オン電圧(Von)によって設定され、走査オン電圧(Von)が一定に維持される期間の間に輝度の不均一現象が発生する場合には、所定の期間単位で増加する。そして、発光制御部910は、放出された電子に対応して生成されたアノード電流(Ia)を感知して、電子放出部24の劣化を判断する。この時、電子放出部24の劣化によって輝度の不均一現象が発生する場合には、発光制御部910は、走査オン期間(On Time)を増加させて、輝度の不均一現象を解消する。しかし、走査オン期間(On Time)を最大に増加させた後にも輝度の不均一現象が解消されない場合には、発光制御部910は、走査電圧制御信号(CVS)によって走査オン電圧(Von)のレベルを段階的に増加させて、輝度の不均一現象を解消する。つまり、走査オン期間(On Time)が最大に増加して維持される期間の間に輝度の不均一現象が発生する場合には、発光制御部910は、走査オン電圧(Von)のレベルを増加させる。本発明の第2実施例による走査オン電圧(Von)のレベルは、アノード電流(Ia)の大きさによって設定されて、周辺の駆動要素を考慮して、短絡などの異常現象が発生する直前の最大走査オン電圧(Von_max)まで段階的に増加する。この時、走査電圧制御信号(CVS)は、予め決められた走査オン電圧(Von)を有する走査信号が出力されるように走査駆動部920を制御する。つまり、走査駆動部920は、走査電圧制御信号(CVS)によって複数の走査オン電圧(Von)のうちのいずれか1つを選択して、走査信号として出力する。
【0058】
以下、図5及び図6を参照して、電子放出部24の劣化によって減少したアノード電流(Ia)を補償する方法について具体的に説明する。
【0059】
図5は図4に示した発光装置の発光制御部910を示したブロック図である。
【0060】
図5に示したように、発光制御部910は、信号生成部911及び劣化判断部912を含む。
【0061】
信号生成部911は、複数の走査線(S1〜Sp)に印加される走査オン電圧(Von)を設定するために、走査電圧制御信号(CVS)を生成して、走査駆動部920に伝達する。そして、信号生成部911は、走査オン電圧(Von)が複数の走査線(S1〜Sp)に印加される走査オン期間(On Time)を設定するために、オン期間制御信号(OTS)を生成して、走査駆動部920に伝達する。この時、本発明の第2実施例による走査駆動部920は、走査電圧制御信号(CVS)によって走査オン電圧(Von)を生成して、オン期間制御信号(OTS)によって走査オン電圧(Von)に対応する走査オン期間(On Time)を設定する。
【0062】
劣化判断部912は、走査オン電圧(Von)のうちの最小走査オン電圧(Von_min)に対応して設定された走査オン期間(On Time)の間に、複数の走査線(S1〜Sp)に印加された最小走査オン電圧(Von_min)及びカソード電極26に印加された電圧の差によって生成されたアノード電流(Ia)を感知する。そして、劣化判断部912は、アノード電流(Ia)を基準電流と比較して、電子放出部24の劣化を判断する。本発明の第2実施例による基準電流は、走査オン期間(On Time)の間に複数の走査線(S1〜Sp)に印加される走査オン電圧(Von)及び劣化されないカソード電極26に印加された電圧の差によって生成される電流で、劣化を判断する基準値である。この時、アノード電流(Ia)が基準電流より小さい場合には、劣化判断部912は、劣化によってアノード電流(Ia)が減少したと判断して、減少したアノード電流(Ia)を補償するために、最小走査オン電圧(Von_min)が維持される範囲内で走査オン期間(On Time)を所定の単位で増加させる。つまり、走査オン期間(On Time)の増加に比例して各々の走査線(S1〜Sp)に最小走査オン電圧(Von_min)が印加される期間も増加し、それによって放出される電子量も増加して、電子放出部24の劣化によって減少したアノード電流(Ia)が補償される。しかし、走査オン期間(On Time)を最大に増加させた後にもアノード電流(Ia)が補償されない場合には、劣化判断部912は、最小走査オン電圧(Von_min)より高く設定された走査オン電圧(Von)を複数の走査線(S1〜Sp)に印加する。つまり、走査オン電圧(Von)のレベルを増加させることによって、増加した走査オン電圧(Von)及びカソード電極26に印加された電圧の差が増加し、それによって放出される電子量も増加して、劣化によって減少したアノード電流(Ia)が補償される。この時、劣化判断部912は、走査オン電圧(Von)のレベルが最大走査オン電圧(Von_max)より大きく増加しないように制御する。劣化判断部912は、増加した走査オン電圧(Von)によって生成されたアノード電流(Ia)を感知して、アノード電流(Ia)及び基準電流を比較する。ここで、アノード電流(Ia)が基準電流より小さく、劣化によって減少したアノード電流(Ia)が補償されない場合には、劣化判断部912は、劣化によるアノード電流(Ia)が補償されるまで、走査オン期間(On Time)及び走査オン電圧(Von)のレベルを増加させる過程を繰り返し行う。
【0063】
図6は本発明の第2実施例によるアノード電流(Ia)を補償する過程を示したフローチャートである。
【0064】
まず、発光制御部910は、走査電圧制御信号(CVS)によって最小走査オン電圧(Von_min)を設定する(S100)。そして、発光制御部910は、オン期間制御信号(OTS)によって最小走査オン電圧(Von_min)に対応する走査オン期間(On Time)を設定する(S200)。次に、発光制御部910は、最小走査オン電圧(Von_min)に対応して設定された走査オン期間(On Time)の間に、複数の走査線(S1〜Sp)に印加された最小走査オン電圧(Von_min)及びカソード電極26に印加された電圧の差によって生成されたアノード電流(Ia)を感知する(S300)。そして、発光制御部910は、アノード電流(Ia)を基準電流と比較する(S400)。
【0065】
S400段階の比較の結果、アノード電流(Ia)が基準電流より小さい場合には、発光制御部910は、最小走査オン電圧(Von_min)が維持される範囲内で走査オン期間(On Time)を増加させる(S500)。そして、発光制御部910は、最小走査オン電圧(Von_min)が維持される範囲内で走査オン期間(On Time)が最大設定値に達したかを判断する(S600)。
【0066】
S600段階の判断の結果、走査オン期間(On Time)が最大設定値に達していない場合には、発光制御部910は、増加した走査オン期間(On Time)によって生成されたアノード電流(Ia)を感知する。感知されたアノード電流(Ia)が劣化によって減少した場合には、発光制御部910は、走査オン期間(On Time)を段階的に増加させる過程を繰り返し行って、アノード電流(Ia)を補償する。S600段階の判断の結果、走査オン期間(On Time)が最大設定値に達した後にもアノード電流(Ia)が補償されなかった場合には、発光制御部910は、走査オン電圧(Von)を増加させる(S700)。ここで、最大設定値とは、走査オン期間(On Time)が増加する期間の最大値を意味し、使用者が設定することができる。
【0067】
S700段階で、増加した走査オン電圧(Von)が各々の走査線(S1〜Sp)に印加された後にもアノード電流(Ia)が基準電流より小さい場合には、発光制御部910は、劣化によって減少したアノード電流(Ia)が補償されるまで、同一な過程を繰り返し行って、輝度の不均一現象を解消する。
【0068】
本発明の第2実施例では、電子放出部24の劣化によって減少したアノード電流(Ia)を補償するために、走査オン期間(On Time)を先に増加させてから走査オン電圧(Von)を増加させたが、本発明はこれに限定されず、走査オン電圧(Von)を先に増加させてから走査オン期間(On Time)を増加させて、電子放出部24の劣化によって減少したアノード電流(Ia)を補償することもできる。
【0069】
図7は本発明の第3実施例による光源用発光装置の有効領域の内部を示した部分分解斜視図である。
【0070】
図7を参照すれば、光源用発光装置において、電子放出ユニット20は、前記カソード電極26及びゲート電極28、及びカソード電極26に電気的に連結される電子放出部24を含む。そして、発光ユニット22は、アノード電極32、白色光を放出する蛍光層34、蛍光層34を覆う金属反射膜36を含む。
【0071】
蛍光層34は、赤色蛍光体、緑色蛍光体、及び青色蛍光体が混合されて白色光を放出する混合蛍光体からなり、第2基板14の有効領域全体に位置することができる。
【0072】
光源用発光装置において、第1基板12及び第2基板14は、5ないし20mmの比較的大きな間隔をおいて位置することができる。第1基板12及び第2基板14の間隔の拡大を通じて真空容器の内部のアーク放電を減少させることができ、アノード電極32に10kV以上、好ましくは10ないし15kVの高電圧を印加することができる。このような発光装置は、有効領域の中央部で約10,000cd/mの最大輝度を実現することができる。
【0073】
図8は図7に示した発光装置を光源として使用する本発明の第3実施例による表示装置の分解斜視図である。
【0074】
図8を参照すれば、本実施例の表示装置50は、発光装置10、及び発光装置10の前方に位置する表示パネル48を含む。発光装置10及び表示パネル48の間には、発光装置10から放出された光を均一に拡散させる拡散板52が位置し、拡散板52及び発光装置10は所定の距離をおいて離れて位置する。
【0075】
表示パネル48は、液晶表示パネルまたは他の受光型表示パネルからなる。以下では、表示パネル48が液晶表示パネルである場合について説明する。
【0076】
表示パネル48は、複数の薄膜トランジスタ(TFT)が形成された下部基板54、カラーフィルターが形成された上部基板56、これら基板54、56の間に注入される液晶層(図示せず)を含む。上部基板56の上面及び下部基板54の下面には偏光板(図示せず)が付着されて、表示パネル48を通過する光を偏光させる。
【0077】
下部基板54の内側面には、副画素別に薄膜トランジスタ(TFT)によって駆動が制御される透明な画素電極が位置し、上部基板56の内側面には、カラーフィルター層及び透明な共通電極が位置する。カラーフィルター層は、副画素別に1つずつ位置する赤色フィルター層、緑色フィルター層、及び青色フィルター層を含む。
【0078】
特定の副画素のTFTがターンオンされると、画素電極及び共通電極の間に電界が形成され、この電界によって液晶分子が配向角が変化して、変化した配向角によって光の透過率が変化する。表示パネル48は、このような過程を通じて、画素別の輝度及び発光色を制御することができる。
【0079】
図8において、引用符号58は各TFTのゲート電極28にゲート駆動信号を伝達するゲート回路ボードアセンブリーを示し、引用符号60は各TFTのソース電極にデータ駆動信号を伝達するデータ回路ボードアセンブリーを示す。
【0080】
発光装置10は、表示パネル48より少ない数の画素を形成し、発光装置10の1つの画素が表示パネル48の2つ以上の画素に対応するようにする。発光装置10の各画素は、これに対応する複数の表示パネル48の画素のうちの最も高い階調に対応して発光し、発光装置10は、画素別に2ないし8ビットの階調を表現することができる。
【0081】
便宜上、表示パネル48の画素を第1画素とし、発光装置10の画素を第2画素とし、1つの第2画素に対応する第1画素を第1画素群とする。
【0082】
発光装置10の駆動過程は、(a)表示パネル48を制御する信号制御部(図示せず)が第1画素群の第1画素のうちの最も高い階調を検出し、(b)検出された階調によって第2画素の発光に必要な階調を算出して、これをデジタルデータに変換し、(c)デジタルデータを利用して発光装置10の駆動信号を生成し、(d)生成された駆動信号を発光装置10の駆動電極に印加する段階を含む。
【0083】
発光装置10の駆動のための走査回路ボードアセンブリー及びコラム回路ボードアセンブリーは、発光装置10の裏面に位置することができる。図8において、引用符号62はカソード電極26及びデータ回路ボードアセンブリーを連結する接続部材を示し、引用符号64はゲート電極28及び走査回路ボードアセンブリーを連結する接続部材を示す。
【0084】
このように、発光装置10の第2画素は、対応する第1画素群に画像が表示される時に、第1画素群に同期して所定の階調で発光する。つまり、発光装置10は、表示パネル48が実現する画面のうちの明るい部分には高輝度の光を提供し、暗い部分には低輝度の光を提供する。従って、本実施例の表示装置50は、画面の動的コントラスト比を高めて、より鮮明な画質を実現することができる。
【0085】
以下、図9を参照して、本発明の第3実施例による表示装置及びその駆動方法を具体的に説明する。
【0086】
図9は本発明の第3実施例による表示装置を示したブロック図である。本発明の第3実施例による表示装置は受光素子であって、液晶素子を使用する液晶パネル組立体400を含む。しかし、本発明はこれに限定されない。
【0087】
図9に示したように、本発明の第3実施例による表示装置50は、液晶パネル組立体400、液晶パネル組立体400に連結されたゲート駆動部500及びデータ駆動部600、データ駆動部600に連結された階調電圧生成部700、発光装置900、及びこれらを制御する信号制御部800を含む。
【0088】
液晶パネル組立体400は、等価回路で見る時、複数の信号線(G1〜Gn、D1〜Dm)、及びこの信号線に連結されていて、ほぼ行列形態に配列されている複数の画素(pixel;PX)を含む。信号線(G1〜Gn、D1〜Dm)は、ゲート信号(走査信号ともいう)を伝達する複数のゲート線(G1〜Gn)、及びデータ信号を伝達する複数のデータ線(D1〜Dm)を含む。
【0089】
各画素(PX)、例えばi番目(i=1、2、・・・、n)のゲート線(Gi)及びj番目(j=1、2、・・・、m)のデータ線(Dj)に連結された画素410は、信号線(Gi、Dj)に連結されたスイッチング素子(Q)、及びこれに連結された液晶キャパシタ(Clc)及びストレージキャパシタ(Cst)を含む。ストレージキャパシタ(Cst)は、必要に応じて省略することができる。
【0090】
スイッチング素子(Q)は、下部基板(図示せず)に形成される薄膜トランジスタなどの三端子素子であって、その制御端子はゲート線(Gi)に連結され、入力端子はデータ線(Dj)に連結され、出力端子は液晶キャパシタ(Clc)及びストレージキャパシタ(Cst)に連結されている。
【0091】
ゲート駆動部500は、液晶パネル組立体400のゲート線(G1〜Gn)に連結されていて、ゲートオン電圧(Von)及びゲートオフ電圧(Voff)の組合わせからなるゲート信号をゲート線(G1〜Gn)に印加する。
【0092】
データ駆動部600は、液晶パネル組立体400のデータ線(D1〜Dm)に連結されていて、階調電圧生成部700から階調電圧を選択して、これをデータ信号としてデータ線(D1〜Dm)に印加する。しかし、階調電圧生成部700が全ての階調に対する電圧を提供せず、予め決められた数の基準階調電圧だけを提供する場合には、データ駆動部600は、基準階調電圧を分圧して全ての階調に対する階調電圧を生成して、この中からデータ信号を選択する。
【0093】
階調電圧生成部700は、画素(PX)の透過率に関する二組の階調電圧の集合(または基準階調電圧の集合)を生成する。二組のうちの一組は共通電圧(Vcom)に対して正の値を有し、他の一組は負の値を有する。
【0094】
信号制御部800は、ゲート駆動部500、データ駆動部600、及び発光制御部910などを制御する。信号制御部800は、外部のグラフィック制御器(図示せず)から入力画像信号(R、G、B)及びその表示を制御する入力制御信号を受信する。
【0095】
入力画像信号(R、G、B)は、各画素(PX)の輝度情報を含み、輝度は、予め決められた数、例えば1024(=210)、256(=2)、または64(=2)個の階調を有している。入力制御信号の例としては、垂直同期信号(Vsync)及び水平同期信号(Hsync)、メインクロック信号(MCLK)、データイネーブル信号(DE)などがある。
【0096】
信号制御部800は、入力画像信号(R、G、B)及び入力制御信号に基づいて、入力画像信号(R、G、B)を液晶パネル組立体400の動作条件に合うように適切に処理して、ゲート制御信号(CONT1)及びデータ制御信号(CONT2)などを生成した後、ゲート制御信号(CONT1)をゲート駆動部500に出力し、データ制御信号(CONT2)及び処理した画像信号(DATA)をデータ駆動部600に出力する。また、信号制御部800は、ゲート制御信号(CONT1)、データ制御信号(CONT2)、及び処理した画像信号(DATA)を発光制御部910に伝達する。
【0097】
本発明の第3実施例による光源用発光装置(以下、発光装置)900は、発光制御部910、走査駆動部920、コラム駆動部930、及び発光部940を含む。
【0098】
図面に示したように、本発明の第3実施例による走査線(S1〜Sp)は発光画素(EPX)のゲート電極28の役割を果たし、コラム線(C1〜Cq)は発光画素(EPX)のカソード電極26の役割を果たして、電子放出部24に連結されている。
【0099】
アノード電極32は、発光装置900の前面基板に形成されて、アノード線(AL)及びセンシング線(SL)に連結されている。アノード電極32は、アノード駆動部950に伝達されたアノード制御信号(ACS)によってアノード電圧の伝達を受ける。この時、アノード電圧は、アノード線(AL)を通じてアノード電極32に印加されて、放出された電子を引っ張るための加速電極であって、高電圧である。また、カソード電極26及びゲート電極28に印加された電圧の差によって電子が放出される時に、アノード電極32には、高電圧に引っ張られた電子によってアノード電流(Ia)が生成される。本発明の第3実施例によるアノード電流(Ia)は、カソード電極26及びゲート電極28に印加された所定の電圧によって放出される電子に対応して生成される。
【0100】
走査駆動部920は、複数の走査線(S1〜Sp)に連結されていて、走査駆動制御信号(CS)、走査電圧制御信号(CVS)、及びオン期間制御信号(OTS)によって複数の発光画素(EPX)がそれに対応する複数の画素(EX)と同期して発光することができるように複数の走査信号を伝達する。
【0101】
コラム駆動部930は、複数のコラム線(C1〜Cq)に連結されていて、発光制御信号(CC)及び発光信号(CLS)によって発光画素(EPX)がそれに対応する複数の画素(EX)の階調に対応して発光することができるように制御する。具体的に、コラム駆動部930は、発光信号(CLS)によって複数の発光データ信号を生成して、この発光データ信号を発光制御信号(CC)によって複数のコラム線(C1〜Cq)に伝達する。つまり、コラム駆動部930は、1つの発光画素(EPX)に対応する複数の画素(EX)に表示される画像に合わせて発光画素(EPX)が所定の階調で発光することができるように同期させる。本発明の第3実施例による発光データ信号は、表示される画像に合わせて設定された所定の階調に対応する電圧レベルを有する。
【0102】
発光部940は、走査信号を伝達する複数の走査線(S1〜Sp)、発光データ信号を伝達する複数のコラム線(C1〜Cq)、及び複数の発光画素(EPX)を含む。複数の発光画素(EPX)の各々は、走査線(S1〜Sp)及び走査線と交差するコラム線(C1〜Cq)によって定義される領域に位置する。この時、走査線(S1〜Sp)は走査駆動部920に連結され、コラム線(C1〜Cq)はコラム駆動部930に連結される。そして、走査駆動部920及びコラム駆動部930は発光制御部910に連結されて、発光制御部910の制御信号によって動作する。
【0103】
アノード駆動部950は、発光制御部910からアノード制御信号(ACS)の伝達を受け、アノード制御信号(ACS)によってアノード電圧をアノード電極32に印加する。また、アノード駆動部950は、カソード電極26及びゲート電極28に印加された電圧差によって電子が放出される時に、放出された電子に対応して生成されるアノード電流(Ia)をセンシング線(SL)を利用して感知する。アノード駆動部950は、アノード電流(Ia)を発光制御部910に伝達する。本発明の第3実施例によるアノード電流(Ia)のセンシングは所定の期間単位で行われ、その期間は使用者が設定することができる。
【0104】
発光制御部910は、走査駆動部920、コラム駆動部930、及びアノード駆動部950を制御する。発光制御部910は、外部のグラフィック制御器(図示せず)から入力画像信号(R、G、B)及びその表示を制御する入力制御信号を受信する。
【0105】
発光制御部910は、信号制御部800からゲート制御信号(CONT1)、データ制御信号(CONT2)、及び処理した画像信号(DATA)を受信する。そして、発光制御部910は、画像信号(DATA)を利用して発光装置の1つの発光画素(EPX)に対応する複数の画素(PX)のうちの最も高い階調を検出して、検出された階調に対応して発光画素(EPX)の階調を決定する。また、発光制御部910は、これをデジタルデータに変換してコラム駆動部930に伝達し、この時のデジタルデータは発光信号(CLS)に含まれる。そして、発光制御部910は、発光信号(CLS)によって生成された複数の発光データ信号の印加時点を制御するために、発光制御信号(CC)を生成して、生成された発光制御信号(CC)をコラム駆動部930に伝達する。
【0106】
発光制御部910は、アノード電流(Ia)によって電子放出部24の劣化を判断し、劣化による輝度の不均一現象を防止するために、走査電圧制御信号(CVS)及びオン期間制御信号(OTS)を生成して、走査駆動部920に伝達する。また、発光制御部910は、ゲート制御信号(CONT1)を利用して複数の走査線(S1〜Sp)に走査信号を伝達する時点を制御する走査駆動制御信号(CS)を生成して、走査駆動部920に伝達する。この時、走査信号は、電子放出部24から電子が放出されるように設定された所定の電圧レベルを有する走査オン電圧(Von)、及び電子がそれ以上放出されないように設定された所定の電圧レベルを有する走査オフ電圧(Voff)を有する。
【0107】
本発明の第3実施例による走査駆動部920は、伝達された走査電圧制御信号(CVS)によって走査オン電圧(Von)のレベルを決定し、走査駆動制御信号(CS)によって複数の走査線(S1〜Sp)に走査信号を伝達し、オン期間制御信号(OTS)によって走査オン電圧(Von)が伝達される期間を決定する。ここで、走査オン電圧(Von)は、発光装置900の輝度の不均一現象が発生しない電圧範囲に設定され、この時、走査オン電圧(Von)が有することができる最も低い電圧レベルが最小走査オン電圧(Von_min)であり、走査オン電圧(Von)が有することができる最も高い電圧レベルが最大走査オン電圧(Von_max)である。つまり、発光制御部910は、輝度の不均一現象が許容される範囲(以下、輝度不均一許容範囲)を設定する。そして、輝度不均一許容範囲で最大輝度の不均一に対応する電圧を最小走査オン電圧(Von_min)に設定する。そして、発光制御部910は、走査駆動部920の構成上許容される最大電圧、最も低い階調で許容される発光装置の発光許容値、及び電源供給部の供給電圧の限界を考慮した電圧を最大走査オン電圧(Von_max)に設定する。
【0108】
具体的に、発光制御部910は、オン期間制御信号(OTS)によって複数の走査線(S1〜Sp)の各々に走査オン電圧(Von)が印加される走査オン期間(On Time)を設定する。本発明の第3実施例による走査オン期間(On Time)は、走査オン電圧(Von)によって設定され、走査オン電圧(Von)が一定に維持される期間の間に輝度の不均一現象が発生する場合には、所定の期間単位で増加する。そして、発光制御部910は、放出された電子に対応して生成されたアノード電流(Ia)を感知して、電子放出部24の劣化を判断する。この時、電子放出部24の劣化によって輝度の不均一現象が発生する場合には、発光制御部910は、走査オン期間(On Time)を増加させて、輝度の不均一現象を解消する。しかし、走査オン期間(On Time)を最大に増加させた後にも輝度の不均一現象が解消されない場合には、発光制御部910は、走査電圧制御信号(CVS)によって走査オン電圧(Von)のレベルを段階的に増加させて、輝度の不均一現象を解消する。つまり、走査オン期間(On Time)が最大に増加して維持される期間の間に輝度の不均一現象が発生する場合には、発光制御部910は、走査オン電圧(Von)のレベルを増加させる。本発明の第3実施例による走査オン電圧(Von)のレベルは、アノード電流(Ia)の大きさによって設定されて、周辺の駆動要素を考慮して、短絡などの異常現象が発生する直前の最大走査オン電圧(Von_max)まで段階的に増加する。この時、走査電圧制御信号(CVS)は、予め決められた走査オン電圧(Von)を有する走査信号が出力されるように走査駆動部920を制御する。つまり、走査駆動部920は、走査電圧制御信号(CVS)によって複数の走査オン電圧(Von)のうちのいずれか1つを選択して、走査信号として出力する。
【0109】
本発明の第3実施例による電子放出部24の劣化によって減少したアノード電流(Ia)を補償する方法は、前記第2実施例と同一であるので、具体的な説明は省略する。
【0110】
以上で、液晶パネル組立体を使用する表示装置を利用した実施例について説明したが、本発明はこれに限定されない。本発明は、自発光でない表示装置であって、発光装置から受光して画像を表示する表示装置全てに適用することができる。
【0111】
前記では、本発明の好ましい実施例について説明したが、本発明はこれに限定されず、特許請求の範囲、発明の詳細な説明、及び添付した図面の範囲内で多様に変形して実施することができ、これも本発明の範囲に属する。
【図面の簡単な説明】
【0112】
【図1】本発明の第1実施例による発光装置の部分断面図である。
【図2】本発明の第2実施例による発光装置の部分断面図である。
【図3】図2に示した自己表示が可能な発光装置の有効領域の内部を示した部分分解斜視図である。
【図4】本発明の第2実施例による発光装置を示したブロック図である。
【図5】図4に示した発光装置の発光制御部を示したブロック図である。
【図6】本発明の第2実施例によるアノード電流を補償する過程を示したフローチャートである。
【図7】本発明の第3実施例による光源用発光装置の有効領域の内部を示した部分分解斜視図である。
【図8】図7に示した発光装置を光源として使用する本発明の第3実施例による表示装置の分解斜視図である。
【図9】本発明の第3実施例による表示装置を示したブロック図である。
【符号の説明】
【0113】
32 アノード電極
400 液晶パネル組立体
500 ゲート駆動部
600 データ駆動部
700 階調電圧生成部
800 信号制御部
900 発光装置
910 発光制御部
920 走査駆動部
930 コラム駆動部
940 発光部
950 アノード駆動部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の走査信号を伝達する複数の走査線、複数の発光データ信号を伝達する複数のコラム線、前記複数の走査線及び前記複数のコラム線によって定義される複数の発光画素、及びアノード電圧が印加されるアノード電極を含み、
第1走査オン電圧及び第1走査オン期間によって前記走査信号が前記発光画素に伝達され、前記アノード電極に流れるアノード電流を感知して、前記アノード電流が基準電流より小さい場合には、前記第1走査オン電圧のレベル及び前記第1走査オン期間のうちの少なくとも1つを増加させる、発光装置。
【請求項2】
前記発光装置は、前記アノード電流が基準電流より小さい場合には、前記第1走査オン期間を段階的に増加させる、請求項1に記載の発光装置。
【請求項3】
前記発光装置は、前記アノード電流が基準電流より小さい場合には、前記第1走査オン電圧のレベルを段階的に増加させる、請求項1に記載の発光装置。
【請求項4】
前記発光装置は、前記アノード電流が基準電流より小さい場合には、前記第1走査オン期間を少なくとも一度増加させた後で、前記第1走査オン電圧のレベルを増加させる、請求項1に記載の発光装置。
【請求項5】
前記発光装置は、前記第1走査オン期間を最大に増加させた後で、前記アノード電流が基準電流より小さい場合には、前記第1走査オン電圧のレベルを増加させる、請求項4に記載の発光装置。
【請求項6】
前記第1走査オン電圧のレベルを増加させた後で、前記増加した第1走査オン電圧に対応する第1走査オン期間を設定した後、前記アノード電流が基準電流より小さい場合には、前記第1走査オン期間を増加させて前記アノード電流を補償する、請求項5に記載の発光装置。
【請求項7】
複数のゲート信号を伝達する複数のゲート線、複数のデータ信号を伝達する複数のデータ線、及び前記複数のゲート線及び前記複数のデータ線によって定義される複数の画素を含むパネル組立体、及び
複数の走査信号を伝達する複数の走査線、複数の発光データ信号を伝達する複数のコラム線、前記複数の走査線及び前記複数のコラム線によって定義される複数の発光画素、及びアノード電圧が印加されるアノード電極を含み、
第1走査オン電圧及び第1走査オン期間によって前記走査信号が前記発光画素に伝達され、前記アノード電極に流れるアノード電流を感知して、前記複数の発光画素の輝度の不均一によって前記アノード電流が減少する場合には、前記第1走査オン電圧のレベル及び前記第1走査オン期間のうちの少なくとも1つを増加させて前記アノード電流を補償する発光装置を含む、表示装置。
【請求項8】
前記発光装置は、前記第1走査オン期間を増加させた後で、前記第1走査オン電圧のレベルを増加させて前記アノード電流を補償する、請求項7に記載の表示装置。
【請求項9】
前記第1走査オン電圧のレベルを増加させた後で、前記増加した第1走査オン電圧に対応する第1走査オン期間を設定した後、前記複数の発光画素の輝度の不均一現象が発生する場合には、前記第1走査オン期間を増加させて前記アノード電流を補償する、請求項8に記載の表示装置。
【請求項10】
第1電極に印加された走査信号及び第2電極に印加された信号によって発光する複数の発光画素を含み、前記複数の発光画素に発生する電流に対応する電流が流れる第3電極を含む発光装置の駆動方法において、
第1走査オン期間の間に前記第1電極に第1走査オン電圧を印加する段階、
前記第3電極に流れる第1電流を感知する段階、
前記第1電流及び基準電流を比較する段階、及び
前記第1電流が前記基準電流より小さい場合には、前記第1走査オン期間及び前記第1走査オン電圧のうちのいずれか1つを増加させる段階を含む、発光装置の駆動方法。
【請求項11】
前記第1電流が前記基準電流より小さい場合には、前記第1走査オン期間を増加させる段階を含む、請求項10に記載の発光装置の駆動方法。
【請求項12】
前記第1電流が前記基準電流より小さい場合には、前記第1走査オン電圧のレベルを増加させる段階を含む、請求項10に記載の発光装置の駆動方法。
【請求項13】
前記第1走査オン電圧のレベルを増加させた後で、前記増加した第1走査オン電圧に対応する第1走査オン期間を設定した後、前記第1電流が前記基準電流より小さい場合には、前記第1走査オン期間を増加させる段階を含む、請求項12に記載の発光装置の駆動方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2009−37194(P2009−37194A)
【公開日】平成21年2月19日(2009.2.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−28024(P2008−28024)
【出願日】平成20年2月7日(2008.2.7)
【出願人】(590002817)三星エスディアイ株式会社 (2,784)
【Fターム(参考)】