発光装置
【課題】放熱性が改善され、照明装置などへの実装が容易な発光装置を提供する。
【解決手段】発光装置10は、第1および第2の凸状電極26,34と、半導体レーザ素子52と、透光性枠部40と、を有する。第1の凸状電極は、第1の凸部と、第1の段差面26aと、第1の面26bとを有し、第1の段差面は第1の金属板24からなり、第1の面のうち平面視で第1の凸部を含む領域は第2の金属板20からなり、第1の凸部は第2の金属板の組成と同じ第3の金属板22からなり、第2の凸状電極は、第2の凸部34aと、第1の金属板の組成と同じ第2の段差面34bとを有し、半導体レーザ素子は、第1および第2の凸部との間に設けられる。透光性枠部は、第1および第2の凸部と、半導体レーザ素子と、を囲み、第1および第2の段差面と接着され、第2の金属板の熱伝導率は第1の金属板の熱伝導率よりも高い。
【解決手段】発光装置10は、第1および第2の凸状電極26,34と、半導体レーザ素子52と、透光性枠部40と、を有する。第1の凸状電極は、第1の凸部と、第1の段差面26aと、第1の面26bとを有し、第1の段差面は第1の金属板24からなり、第1の面のうち平面視で第1の凸部を含む領域は第2の金属板20からなり、第1の凸部は第2の金属板の組成と同じ第3の金属板22からなり、第2の凸状電極は、第2の凸部34aと、第1の金属板の組成と同じ第2の段差面34bとを有し、半導体レーザ素子は、第1および第2の凸部との間に設けられる。透光性枠部は、第1および第2の凸部と、半導体レーザ素子と、を囲み、第1および第2の段差面と接着され、第2の金属板の熱伝導率は第1の金属板の熱伝導率よりも高い。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、発光装置に関する。
【背景技術】
【0002】
電極が上面および下面に設けられた表面発光型の発光素子は、放出光の一部が電極により遮光される。また、放熱性が悪く、電流密度の増大には限界がある。このために、高輝度にするには大面積チップとすることが必要になる。
【0003】
また、表面発光型の発光素子は、Lambertian放射パターンを有しており、その半値全角は、例えば120度のように広くなる。このため、放出光を絞り込むことが困難である。
【0004】
これに対して、半導体レーザ(Semiconductor Laser、 Diode Laser、 Laser Diode :LD)は、微小な側面の発光領域から鋭い指向性のレーザ光を放出できる。このため半導体レーザは、線状光源などに応用可能である。線状光源は、自動車用フォグランプ、表示装置のバックライト光源、光センサ光源などに用いることができる。
【0005】
このような用途では、小型化、放熱性および実装性に優れ、かつ信頼性に富む発光装置が必要である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2005−333014号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
放熱性が改善され、照明装置などへの実装が容易で、信頼性に富む発光装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の実施形態の発光装置は、第1の凸状電極と、第2の凸状電極と、半導体レーザ素子と、透光性枠部と、を有する。前記第1の凸状電極は、第1の凸部と前記第1の凸部の周りを囲む第1の段差面と、前記第1の段差面とは反対の側となる第1の面と、を有する。前記第1の凸状電極では、前記第1の段差面は第1の金属板からなり、前記第1の面のうち平面視で前記第1の凸部を含む領域は第2の金属板からなり、前記第1の凸部は前記第2の金属板の組成と同じ組成の金属である第3の金属板からなる。前記第2の凸状電極は、第2の凸部と、前記第2の凸部の周りを囲む第2の段差面と、を有する。前記第2の凸状電極において、前記第2の段差面が前記第1の凸状電極の前記第1の段差面と対向し前記第1の金属板の組成と同じ組成を有する金属板からなる。前記半導体レーザ素子は、前記第1の凸部と前記第2の凸部との間に設けられ、発光層を有する。前記透光性枠部は、前記第1の凸部と、前記第2の凸部と、前記半導体レーザ素子と、の周りをそれぞれ囲み、ガラスからなり、前記第1の段差面と接着されかつ前記第2の段差面と接着されることにより前記半導体レーザ素子を封止可能である。 前記第2の金属の熱伝導率は前記第1の金属板の熱伝導率よりもそれぞれ高く、前記第1の金属板の線膨張率と前記透光性枠部の線膨張率との差は、前記第2の金属板の線膨張率と前記透光性枠部の線膨張率との差よりも小さい。また、前記半導体レーザ素子から放出されるレーザ光のうち、半値全角内の光成分は、前記透光性枠部から外方へ出射可能である。
【発明の効果】
【0009】
放熱性が改善され、照明装置などへの実装が容易で、信頼性に富む発光装置を提供する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】図1(a)は第1の実施形態にかかる発光装置の部分模式斜視図、図1(b)はA−A線に沿った模式断面図、である。
【図2】レーザ光の遠視野像を説明するグラフ図である。
【図3】第1比較例にかかる発光装置の模式断面である。
【図4】図4(a)は第2の実施形態にかかる発光装置の模式断面図、図2(b)はその変形例の模式断面図、である。
【図5】第3の実施形態にかかる発光装置の模式断面図である。
【図6】図(a)は第4の実施形態にかかる発光装置、図6(b)はその変形例にかかる発光装置、の模式断面図、である。
【図7】図7(a)は第5の実施形態にかかる発光装置の模式断面図、図7(b)はD−D線に沿って切断した模式平面図、である。
【図8】図8(a)は第5の実施形態の変形例にかかる発光装置の模式断面図、図8(b)はD−D線に沿って切断した模式平面図、である。
【図9】図9(a)は第6の実施形態にかかる発光装置の模式断面図、図9(b)はD−D線に沿って切断した模式平面図、である。
【図10】図10(a)は第6の実施形態の変形例にかかる発光装置の模式断面図、図10(b)はD−D線に沿って切断した模式平面図、である。
【図11】図11(a)は第5の実施形態にかかる発光装置の模式平面図、図11(b)はB−B線に沿った模式断面図、である。
【図12】図12(a)は第2比較例にかかる発光装置の模式平面図、図12(b)はC−C線に沿った模式断面図、である。
【図13】図13(a)は第6の実施形態にかかる発光装置を用いた線状照明装置の模式断面図、図13(b)は第3の実施形態にかかる発光装置を用いた線状照明装置の模式断面図、である。
【図14】第3比較例にかかる線状照明装置の模式側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。
図1(a)は第1の実施形態にかかる発光装置の部分模式斜視図、図1(b)はA−A線に沿った模式断面図、である。
発光装置10は、第1の凸状電極26、第2の凸状電極34、半導体レーザ素子52、透明な透光性枠部40、を有している。なお、図1(a)は、第2の凸状電極34の上部を除いた模式斜視図である。
【0012】
第1の凸状電極26は、第2の金属板20と、上方からみて第2の金属板20よりも小さい第3の金属板22と、上方からみて前記第3の金属板22の周りを囲む第1の段差面26aとなる第1の金属板24と、を有する。第1の金属板24は、第2の金属板20の周辺領域と接しかつ第2の金属板20の厚さT1および第3の金属板22の厚さT2のいずれよりも小さい厚さT3を有する。第2の金属板20の熱伝導率と、第3の金属板22の熱伝導率と、は、第1の金属板24の熱伝導率よりもそれぞれ高くする。なお、図1では、第2の金属板20と、第3の金属板22とは、組成が同じ金属でありかつ一体となっているものとする。すなわち、第3の金属板22は、第1の凸状電極26の第1の凸部となる。さらに第1の凸状電極26は、第1の凸部とその周りに設けられた第1の金属板24からなる第1の段差面26aと、第1の段差面26aとは反対の側になる第1の面26bと、を有している。
【0013】
セラミックなどからなるサブマウント50が、第3の金属板22の上に設けられ、さらにその上に半導体レーザ素子52が設けられている。
【0014】
サブマント50が導電性である場合、ボンディングワイヤ54を省略できる。サブマウント50が絶縁性である場合、サブマウント50の表面に設けられた導電層の上に半導体レーザ素子52を接着する。導電層と第3の金属板22とをボンディングワイヤ54で接続することにより、半導体レーザ素子52の一方の電極と、第1の凸状電極26と、を接続できる。他方、半導体レーザ素子52の他方の電極と、第2の凸状電極34と、は例えば金属バンプ56により接続できる。
【0015】
第3の金属板22および半導体レーザ素子52を囲むように硼珪素酸などのガラスからなる透光性枠部40が設けられる。透光性枠部40の横方向の厚さTFを、例えば0.2mm以上とすれば第1の金属板24との接着強度を高く保つことができる。第2の凸状電極34は、第4の金属板30と、第5の金属板32と、を有する。また、第2の凸状電極34は、第4の金属板30に設けられた第2の凸部34aと、第2の凸部34aの周りの第2の段差面34bと、第2の段差面34bとは反対の側となる第2の面34cと、を有する。第2の凸状電極34の第2の段差面34bと、第1の凸状電極26の第1の段差面26aと、は、半導体レーザ素子52を間に挟んで、互いに対向している。第1の金属板24からなる第1の段差面26aと、第5の金属板32からなる第2の段差面34bと、透光性枠部40の両側端部の全周と、がそれぞれ接着され、半導体レーザ素子52が封止される。図1(a)では、第4の金属板30が除かれて内部が見える状態を示す。
【0016】
本実施形態では、第1の金属板24の線膨張係数(または熱膨張率ともいう)と透光性枠部40の線膨張係数との差は、第2の金属板20の線膨張係数と透光性枠部40の線膨張係数との差よりも小さい。また、第5の金属板32の線膨張係数と透光性枠部40の線膨張係数との差は、第4の金属板30の線膨張係数と透光性枠部40の線膨張係数との差よりも小さい。すなわち、第1および第5の金属板は、封止用金属からなるものといえる。
【0017】
第2の金属板20および第3の金属板22は、例えば銅、銅合金などとすることができる。第1の金属板24および第5の金属板32は、例えばコバール、モリブデン、鉄などとすることができる。すなわち、第2の金属板20と、第1の金属板24と、は、銀ロウなどを用いて接着できる。このようにすると、放熱フィン60から発生熱HFを効率よく外部に排出することができる。
【0018】
銅の熱伝導率は、401W/m・Kなどである。他方、コバールの熱伝導率は、17W/m・Kなどであり、銅の略4.2%と小さい。なお、モリブデンの熱伝導率は、138W/m・Kである。第2の金属板20は、放熱フィンなどに取り付けられるので、第1の金属板24の厚さT3よりも大きな厚さT1とし、機械的強度を高める。また、銅の代わりに、2.3重量百分率(wt%)の鉄、0.1wt%の亜鉛、0.03wt%の燐を含んだ銅合金などを用いることができる(熱伝導率:262W/m・K)。
【0019】
また、コバールの線膨張係数は5.7×10−6K−1である。銅の線膨張係数は、16.5×10−6K−1の近傍であり、コバールの略2.9倍と大きい。また、硼珪酸ガラスの線膨張係数は、5.2×10−6K−1の近傍である。すなわち、コバールの線膨張係数と硼珪酸ガラスの線膨張係数との差は、銅の線膨張係数と硼珪酸ガラスの線膨張係数よりも小さい。このため、本実施形態では、AuSn半田やAuGe半田を用いて接着する場合、硼珪酸ガラスに割れやクラックを生じることが抑制される。すなわち、内部の半導体レーザ素子52は、第1の凸状電極26と、第2の凸状電極34と、透光性枠部40と、により気密に封止することが可能であり、高い信頼性を保つことができる。
【0020】
第3の金属板22が銅からなるものとすると、半導体レーザ素子52との間で線膨張係数の差が大きい。このため、半田材などを用いて直接接着を行うと、半導体レーザ素子52に応力が生じることが多い。もし、半導体レーザ素子52と、第3の金属板22と、の間にサブマントを設けると、半導体レーザ素子52へ加わる応力が低減され信頼性を向上できる。
【0021】
半導体レーザ素子10は、InGaAlN系、InAlGaP系、GaAlAs系、などの材料からなる。なお、本明細書において、InGaAlN系とは、InxGayAl1−x−yN(0≦x≦1、0≦y≦1、x+y≦1)なる組成式で表され、アクセプタやドナーとなる元素を含んでもよいものとする。また、Inx(AlyGa1−y)1−xP(0≦x≦1、0≦y≦1)なる組成式で表され、アクセプタやドナーとなる元素を含んでもよいものとする。さらに、AlGaAs系とは、AlxGa1−xAs(0≦x≦1)なる組成式で表され、アクセプタやドナーを含んでもよいものとする。
【0022】
また、第1の凸状電極26および第2の凸状電極34の高さをそれぞれ小さくすると、発光装置10の高さを小さくすることができる。この場合、第2の金属板20および第3の金属板22の厚さをそれぞれ0.2mm以上とすると、パッケージの強度を確保することが容易となる。
【0023】
図2は、レーザ光の遠視野像を説明するグラフ図である。
縦軸は相対発光強度、横軸は光軸からの角度(度)、である。遠視野像(FFP:FarField Pattern)は、半導体レーザ素子52から放出されるレーザ光53の広がりを示す(図1(a)。半導体レーザ素子52の素子表面に対して垂直方向へのレーザ光53の半値全角θvは略30度、水平方向への半値全角θhは略10度などとなる。このレーザ光53のうち、半値全角内の光成分は、第1の凸状電極26や第2の凸状電極34に遮光されることなく透光性枠部40から外方へ放出されることが好ましい。
【0024】
なお、半導体レーザ素子52の側面は、通常へきかい面とされ光共振器を構成するミラー面とする。例えば、レーザ光53の出射面の反射率を5〜30%、出射面の反対の側となる反射面の反射率:90%以上などとすると、出射面からの出力を高めることができる。
【0025】
もし、第1の凸状電極26が第3の金属板22を有していないと、第1の金属板24を第2の金属板20の外周部に接着する工程で、溶けた銀ロウや半田材が広がってサブマウント50や半導体レーザ素子52を接着することが困難になることがある。また、第1の金属板24の厚さT3が第3の金属板22の厚T2さよりも大きいと、半導体レーザ素子52やサブマウント50を第2の金属板20の上に接着することが困難となる。すなわち、第1の金属板24の厚さT3は、第3の金属板22の厚さT2よりも小さいことが好ましい。
【0026】
本実施形態では、レーザ光53の半値全角内の光成分が第1および第2の凸状電極26,34に遮られることなく、透光性枠部40から外部に放出されるように、第1の凸状電極26および第2の凸状電極34の断面形状を決めることができる。例えば、図2のように、測定されたFFPにおける遮光される成分(破線)Sが、半値全角外の範囲であればよい。なお、第2の凸状電極34の断面形状も同様に、半値全角内の光成分を遮らないようにし決めることができる。
【0027】
AuSnなどの半田材を用いて硼珪酸ガラスと接着する場合、第1の金属板24の厚さT3を0.05〜0.1mmとすれば接着強度が確保される。
【0028】
第4の金属板30と、第5の金属板32と、はコバールからなる一体構造とすることができる。また、第4の金属板30を銅とする場合、第5の金属板32をコバールなどとすることができる。半導体レーザ素子52の上面電極と第2の凸状電極34とを、例えばバンプ56を用いて電気的接続を行う場合、発生熱は第2の凸状電極34を通って上方からも外部へ排出可能である。この場合、第4の金属板30を銅などとすることが好ましい。
【0029】
なお、平面視において、発光装置10は、角柱型ではなく、円柱、楕円柱、多角形柱、などであってもよい。円柱の場合、第1の金属板24や第5の金属板32は、リング状となる。
【0030】
図3は、第1比較例にかかる発光装置の模式断面である。
第1の凸状電極126および第2の凸状電極134は、例えばコバールからなる。コバールの線膨張係数と、硼珪酸ガラスの線膨張気係数の差が小さいコバールを第1および第2の凸状電極126、134として用いている。この場合、コバールの熱伝導率が銅や銅合金よりも低いので、放熱が不十分となり、光出力や信頼性の低下を生じることがある。
【0031】
図4(a)は第2の実施形態にかかる発光装置の模式断面図、図2(b)はその変形例の模式断面図、である。
半導体レーザ素子52が、InGaAlN材料の場合、レーザ光53は例えば青〜青紫色の波長とすることができる。図4(a)のように、透光性枠部40の外縁40bのうち、レーザ光53が透過する領域に黄色蛍光体層70を設けると、擬似白色光を放出することができる。または、図4(b)のように、透光性枠部40の内縁40aのうち、レーザ光53が透過する領域に黄色蛍光体層70を設けてもよい。なお、透光性枠部40を設けたあと、内部に蛍光体粒子が混合された透明樹脂を設けてもよい。
【0032】
図5は、第3の実施形態にかかる発光装置の模式断面図である。
レーザ光53が出射する側の透光性枠部41は、第1および第2の凸状電極26、34の側面方向の外縁よりも外方へ向かって突出部41aを有している。このようにすると、凹部が設けられた導光体72と、突出部41aと、を嵌め合わせ、線状照明装置を構成することができる。突出部41aの表面における光密度は低減されるので、導光体72が樹脂であっても光照射による劣化が抑制される。この場合、発光装置10に蛍光体層を設けず、導光体72に蛍光体層74を設けると、混合光を外部に放出することができる。
【0033】
図6(a)は第4の実施形態にかかる発光装置、図6(b)はその変形例にかかる発光装置、の模式断面図、である。
第1の凸状電極26は、第2の金属板20と、上方からみて第2の金属板20よりも小さい第3の金属板22と、第2の金属板20と第3の金属板22との間に挟持された第1の金属板25と、を有する。第2の金属板20の熱伝導率と、第3の金属板22の熱伝導率と、は、第1の金属板25の熱伝導率よりもそれぞれ高い。
【0034】
図6(a)において、第1の凸状電極26は、ストライプ状であり銅などからなる第2の金属板20が、コバールなどの封止用金属からなる第1の金属板25に、冷間圧延で埋め込まれたクラッドメタル構造とすることができる。半導体レーザ素子52の下方において、コバールからなる第1の金属板25の厚さT3を例えば0.05〜0.1mmなど薄くし、銅ストライプの幅W1を第3の金属板22の幅W2よりも広くすると、半導体レーザ素子52の発光層近傍での発生熱を放熱フィン60まで効率よく排出することができる。この場合、第1の金属板25の厚さT3を、第2の金属板20の厚さT1および第3の金属板22の厚さT2よりもそれぞれ小さくすると、発生熱の排出がより効果的となる。すなわち、第3の金属板22は、第1の凸状電極26の凸部となる。第1の凸状電極26は、凸部からはみ出した第1の金属板24の表面である第1の段差面26aを有する。第1の段差面26aとは反対の側となる第1の凸状電極26の第1の面26bは、第2の金属板20と、第2の金属板20の周りを囲む第1の金属板25と、を含む。この場合、第2の金属板20は、平面視で凸部(第3の金属板22)を含む領域とする。なお、平面視で凸部と第2の金属板20とが重なってもよい。
【0035】
図6(b)に示す第4の実施形態の変形例において、レーザ光53を放出する側の透光性枠部41は、第1および第2の凸状電極26、34の側面方向の外縁よりも外方へ向かって突出した突出部41aを有している。このようにすると、凹部が設けられた導光体と、突出部41aを嵌め合わせ、レーザ光を外部に放出することができる。突出部41aの表面における光密度は低減されているので、導光体が樹脂であっても劣化が抑制される。
【0036】
また、第1の金属板25は、第2の金属板20の全面を覆うように設けられてもよい。この場合、第1の金属板25の厚さT3を、第2の金属板20の厚さT1および第3の金属板22の厚さT2よりもそれぞれ小さくすると、発生熱の排出がより効果的となる。
【0037】
図7(a)は第5の実施形態にかかる発光装置の模式断面図、図7(b)はD−D線に沿って切断した模式平面図、である。
第1の凸状電極26は、第2の金属板20と、第2の金属板20よりも小さい第3の金属板22と、が一体となっており、銅などからなっている。また、第1の金属板24は、開口部を有している。第2の金属板20は、第1の金属板24の開口部に介挿されている。すなわち、第1の凸状電極26は、凸部の周りの第1の段差面26a面を含む。第1の凸状電極26の第1の面26bは、第2の金属板20と、第2の金属板20の周りを囲む第1の金属板24と、を含む平坦面となる。平面視で、第2の金属板20は、凸部を含む。また、第2の凸状電極34は、封止用金属からなり、凸部34aを有する。透光性枠部40は、第1の凸状電極26の第1の段差面26aと、第2の凸状電極34の第2の段差面34bと、それぞれ接着される。
【0038】
図8(a)は第5の実施形態の変形例にかかる発光装置の模式断面図、図8(b)はD−D線に沿って切断した模式平面図、である。
第2の金属板20と第3の金属板22とは、一体となった角柱であっても良い。この場合、第2の金属板20と、第3の金属板22と、は、大きさが同じである。
【0039】
図9(a)は第6の実施形態にかかる発光装置の模式断面図、図9(b)はD−D線に沿って切断した模式平面図、である。
第1の凸状電極26は、第5の実施形態と同じものとする。また、第2の凸状電極34は、第1の凸状電極26と略同じ構成とする。すなわち、第4の金属板30は、凸部30bと、介挿部30aと、を有しており、同じ金属からなる一体構造となっている。また、介挿部30aの周りは封止用金属からなる第5の金属板32である。このようにすると、上下方向へ熱を放散することがより容易となる。
【0040】
図10(a)は第6の実施形態の変形例にかかる発光装置の模式断面図、図10(b)はD−D線に沿って切断した模式平面図、である。
第2の金属板20と第3の金属板22とは、角柱状であっても良い。
【0041】
図11(a)は第5の実施形態にかかる発光装置の模式平面図、図11(b)はB−B線に沿った模式断面図、である。
第2の金属層21には、例えば、レーザ光53と直交する方向にネジ穴が2つ設けられている。ネジ穴のうちの1つは、例えばスリット状とすると取り付けが容易となる。また、放熱フィン60が凹部60aを有するものとすると、第1の凸状電極26を嵌め込むことができる。このため、発光装置10を、精度よく放熱フィン60に取りつけ、光軸ずれを抑制することが容易となる。
【0042】
図12(a)は第2比較例にかかる発光装置の模式平面図、図12(b)はC−C線に沿った模式断面図、である。
発光装置110と、放熱フィン160と、の間を半田材164で接着する場合、発光装置110の位置を正確に放熱フィン160へ取り付けることが困難となる。このため、光軸ずれを生じやすくなる。
【0043】
図13(a)は第6の実施形態にかかる発光装置を用いた線状照明装置の模式断面図、図13(b)は第3の実施形態にかかる発光装置を用いた線状照明装置の模式断面図、である。
図13(a)において、第6の実施形態にかかる発光装置10は、透光性枠部41の突出部41aの先端部に折り曲げミラー76を有している。また、第2の金属層20,第3の金属層22、第4の金属層34は、銅からなるものとする。第1の凸状電極26には放熱フィン60aを取り付け、発生熱HF1を外部に排出する。また、第2の凸状電極34には放熱フィン60bを取り付け発生熱HF2を外部に排出する。線状照明装置5は、2つの発光装置10と、導光体72と、導光体72の出射面に設けられた蛍光体層78と、を有する。導光体78には、レーザ光53が入射し、対向する出射面の蛍光体層78を照射する。
【0044】
これに対して、図13(b)に示す線状照明装置5では、折り曲げミラー74が設けられた第2の導光体73を、導光体72と発光装置10の突出部41aとの間に設ける。突出部41aと、第2の導光体73と、の間の僅かな隙間により、略6%の光損失を生じるが、放熱性は図13(a)の構造と同様に良好である。
【0045】
図14は、比較例にかかる線状照明装置の模式側面図である。
発光装置110は、CAN型半導体レーザ装置とする。CAN型パッケージの放熱は、細いリードを介して行われるので放熱性が不十分である。また、2つの発光装置160の間隔が狭く、放熱フィン160は、導光体172の反対の側にのみ設けられる。このため、放熱性が不十分である。
【0046】
第1〜第6の実施形態によれば、放熱性が改善され、封止が容易な発光装置が提供される。また、本実施形態の構造は、小型化が容易である。このような発光装置は、線状照明装置、面状照明装置、表示装置などに広く応用可能である。
【0047】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0048】
10 発光装置、20、21 第2の金属板、22 第3の金属板、24、25 第1の金属板、26 第1の凸状電極、26a 第1の段差面、26b 第1の面、30 第4の金属板、32 第5の金属板、34 第2の凸状電極、34b 第2の段差面、34c 第2の面、40、41 透光性枠部、41a 突出部、52 半導体レーザ素子、53 レーザ光、Θv 垂直方向半値全角、Θh 水平方向半値全角、T1 第2の金属板の厚さ、T2 第3の金属板の厚さ、T3 第1の金属板の厚さ
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、発光装置に関する。
【背景技術】
【0002】
電極が上面および下面に設けられた表面発光型の発光素子は、放出光の一部が電極により遮光される。また、放熱性が悪く、電流密度の増大には限界がある。このために、高輝度にするには大面積チップとすることが必要になる。
【0003】
また、表面発光型の発光素子は、Lambertian放射パターンを有しており、その半値全角は、例えば120度のように広くなる。このため、放出光を絞り込むことが困難である。
【0004】
これに対して、半導体レーザ(Semiconductor Laser、 Diode Laser、 Laser Diode :LD)は、微小な側面の発光領域から鋭い指向性のレーザ光を放出できる。このため半導体レーザは、線状光源などに応用可能である。線状光源は、自動車用フォグランプ、表示装置のバックライト光源、光センサ光源などに用いることができる。
【0005】
このような用途では、小型化、放熱性および実装性に優れ、かつ信頼性に富む発光装置が必要である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2005−333014号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
放熱性が改善され、照明装置などへの実装が容易で、信頼性に富む発光装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の実施形態の発光装置は、第1の凸状電極と、第2の凸状電極と、半導体レーザ素子と、透光性枠部と、を有する。前記第1の凸状電極は、第1の凸部と前記第1の凸部の周りを囲む第1の段差面と、前記第1の段差面とは反対の側となる第1の面と、を有する。前記第1の凸状電極では、前記第1の段差面は第1の金属板からなり、前記第1の面のうち平面視で前記第1の凸部を含む領域は第2の金属板からなり、前記第1の凸部は前記第2の金属板の組成と同じ組成の金属である第3の金属板からなる。前記第2の凸状電極は、第2の凸部と、前記第2の凸部の周りを囲む第2の段差面と、を有する。前記第2の凸状電極において、前記第2の段差面が前記第1の凸状電極の前記第1の段差面と対向し前記第1の金属板の組成と同じ組成を有する金属板からなる。前記半導体レーザ素子は、前記第1の凸部と前記第2の凸部との間に設けられ、発光層を有する。前記透光性枠部は、前記第1の凸部と、前記第2の凸部と、前記半導体レーザ素子と、の周りをそれぞれ囲み、ガラスからなり、前記第1の段差面と接着されかつ前記第2の段差面と接着されることにより前記半導体レーザ素子を封止可能である。 前記第2の金属の熱伝導率は前記第1の金属板の熱伝導率よりもそれぞれ高く、前記第1の金属板の線膨張率と前記透光性枠部の線膨張率との差は、前記第2の金属板の線膨張率と前記透光性枠部の線膨張率との差よりも小さい。また、前記半導体レーザ素子から放出されるレーザ光のうち、半値全角内の光成分は、前記透光性枠部から外方へ出射可能である。
【発明の効果】
【0009】
放熱性が改善され、照明装置などへの実装が容易で、信頼性に富む発光装置を提供する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】図1(a)は第1の実施形態にかかる発光装置の部分模式斜視図、図1(b)はA−A線に沿った模式断面図、である。
【図2】レーザ光の遠視野像を説明するグラフ図である。
【図3】第1比較例にかかる発光装置の模式断面である。
【図4】図4(a)は第2の実施形態にかかる発光装置の模式断面図、図2(b)はその変形例の模式断面図、である。
【図5】第3の実施形態にかかる発光装置の模式断面図である。
【図6】図(a)は第4の実施形態にかかる発光装置、図6(b)はその変形例にかかる発光装置、の模式断面図、である。
【図7】図7(a)は第5の実施形態にかかる発光装置の模式断面図、図7(b)はD−D線に沿って切断した模式平面図、である。
【図8】図8(a)は第5の実施形態の変形例にかかる発光装置の模式断面図、図8(b)はD−D線に沿って切断した模式平面図、である。
【図9】図9(a)は第6の実施形態にかかる発光装置の模式断面図、図9(b)はD−D線に沿って切断した模式平面図、である。
【図10】図10(a)は第6の実施形態の変形例にかかる発光装置の模式断面図、図10(b)はD−D線に沿って切断した模式平面図、である。
【図11】図11(a)は第5の実施形態にかかる発光装置の模式平面図、図11(b)はB−B線に沿った模式断面図、である。
【図12】図12(a)は第2比較例にかかる発光装置の模式平面図、図12(b)はC−C線に沿った模式断面図、である。
【図13】図13(a)は第6の実施形態にかかる発光装置を用いた線状照明装置の模式断面図、図13(b)は第3の実施形態にかかる発光装置を用いた線状照明装置の模式断面図、である。
【図14】第3比較例にかかる線状照明装置の模式側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。
図1(a)は第1の実施形態にかかる発光装置の部分模式斜視図、図1(b)はA−A線に沿った模式断面図、である。
発光装置10は、第1の凸状電極26、第2の凸状電極34、半導体レーザ素子52、透明な透光性枠部40、を有している。なお、図1(a)は、第2の凸状電極34の上部を除いた模式斜視図である。
【0012】
第1の凸状電極26は、第2の金属板20と、上方からみて第2の金属板20よりも小さい第3の金属板22と、上方からみて前記第3の金属板22の周りを囲む第1の段差面26aとなる第1の金属板24と、を有する。第1の金属板24は、第2の金属板20の周辺領域と接しかつ第2の金属板20の厚さT1および第3の金属板22の厚さT2のいずれよりも小さい厚さT3を有する。第2の金属板20の熱伝導率と、第3の金属板22の熱伝導率と、は、第1の金属板24の熱伝導率よりもそれぞれ高くする。なお、図1では、第2の金属板20と、第3の金属板22とは、組成が同じ金属でありかつ一体となっているものとする。すなわち、第3の金属板22は、第1の凸状電極26の第1の凸部となる。さらに第1の凸状電極26は、第1の凸部とその周りに設けられた第1の金属板24からなる第1の段差面26aと、第1の段差面26aとは反対の側になる第1の面26bと、を有している。
【0013】
セラミックなどからなるサブマウント50が、第3の金属板22の上に設けられ、さらにその上に半導体レーザ素子52が設けられている。
【0014】
サブマント50が導電性である場合、ボンディングワイヤ54を省略できる。サブマウント50が絶縁性である場合、サブマウント50の表面に設けられた導電層の上に半導体レーザ素子52を接着する。導電層と第3の金属板22とをボンディングワイヤ54で接続することにより、半導体レーザ素子52の一方の電極と、第1の凸状電極26と、を接続できる。他方、半導体レーザ素子52の他方の電極と、第2の凸状電極34と、は例えば金属バンプ56により接続できる。
【0015】
第3の金属板22および半導体レーザ素子52を囲むように硼珪素酸などのガラスからなる透光性枠部40が設けられる。透光性枠部40の横方向の厚さTFを、例えば0.2mm以上とすれば第1の金属板24との接着強度を高く保つことができる。第2の凸状電極34は、第4の金属板30と、第5の金属板32と、を有する。また、第2の凸状電極34は、第4の金属板30に設けられた第2の凸部34aと、第2の凸部34aの周りの第2の段差面34bと、第2の段差面34bとは反対の側となる第2の面34cと、を有する。第2の凸状電極34の第2の段差面34bと、第1の凸状電極26の第1の段差面26aと、は、半導体レーザ素子52を間に挟んで、互いに対向している。第1の金属板24からなる第1の段差面26aと、第5の金属板32からなる第2の段差面34bと、透光性枠部40の両側端部の全周と、がそれぞれ接着され、半導体レーザ素子52が封止される。図1(a)では、第4の金属板30が除かれて内部が見える状態を示す。
【0016】
本実施形態では、第1の金属板24の線膨張係数(または熱膨張率ともいう)と透光性枠部40の線膨張係数との差は、第2の金属板20の線膨張係数と透光性枠部40の線膨張係数との差よりも小さい。また、第5の金属板32の線膨張係数と透光性枠部40の線膨張係数との差は、第4の金属板30の線膨張係数と透光性枠部40の線膨張係数との差よりも小さい。すなわち、第1および第5の金属板は、封止用金属からなるものといえる。
【0017】
第2の金属板20および第3の金属板22は、例えば銅、銅合金などとすることができる。第1の金属板24および第5の金属板32は、例えばコバール、モリブデン、鉄などとすることができる。すなわち、第2の金属板20と、第1の金属板24と、は、銀ロウなどを用いて接着できる。このようにすると、放熱フィン60から発生熱HFを効率よく外部に排出することができる。
【0018】
銅の熱伝導率は、401W/m・Kなどである。他方、コバールの熱伝導率は、17W/m・Kなどであり、銅の略4.2%と小さい。なお、モリブデンの熱伝導率は、138W/m・Kである。第2の金属板20は、放熱フィンなどに取り付けられるので、第1の金属板24の厚さT3よりも大きな厚さT1とし、機械的強度を高める。また、銅の代わりに、2.3重量百分率(wt%)の鉄、0.1wt%の亜鉛、0.03wt%の燐を含んだ銅合金などを用いることができる(熱伝導率:262W/m・K)。
【0019】
また、コバールの線膨張係数は5.7×10−6K−1である。銅の線膨張係数は、16.5×10−6K−1の近傍であり、コバールの略2.9倍と大きい。また、硼珪酸ガラスの線膨張係数は、5.2×10−6K−1の近傍である。すなわち、コバールの線膨張係数と硼珪酸ガラスの線膨張係数との差は、銅の線膨張係数と硼珪酸ガラスの線膨張係数よりも小さい。このため、本実施形態では、AuSn半田やAuGe半田を用いて接着する場合、硼珪酸ガラスに割れやクラックを生じることが抑制される。すなわち、内部の半導体レーザ素子52は、第1の凸状電極26と、第2の凸状電極34と、透光性枠部40と、により気密に封止することが可能であり、高い信頼性を保つことができる。
【0020】
第3の金属板22が銅からなるものとすると、半導体レーザ素子52との間で線膨張係数の差が大きい。このため、半田材などを用いて直接接着を行うと、半導体レーザ素子52に応力が生じることが多い。もし、半導体レーザ素子52と、第3の金属板22と、の間にサブマントを設けると、半導体レーザ素子52へ加わる応力が低減され信頼性を向上できる。
【0021】
半導体レーザ素子10は、InGaAlN系、InAlGaP系、GaAlAs系、などの材料からなる。なお、本明細書において、InGaAlN系とは、InxGayAl1−x−yN(0≦x≦1、0≦y≦1、x+y≦1)なる組成式で表され、アクセプタやドナーとなる元素を含んでもよいものとする。また、Inx(AlyGa1−y)1−xP(0≦x≦1、0≦y≦1)なる組成式で表され、アクセプタやドナーとなる元素を含んでもよいものとする。さらに、AlGaAs系とは、AlxGa1−xAs(0≦x≦1)なる組成式で表され、アクセプタやドナーを含んでもよいものとする。
【0022】
また、第1の凸状電極26および第2の凸状電極34の高さをそれぞれ小さくすると、発光装置10の高さを小さくすることができる。この場合、第2の金属板20および第3の金属板22の厚さをそれぞれ0.2mm以上とすると、パッケージの強度を確保することが容易となる。
【0023】
図2は、レーザ光の遠視野像を説明するグラフ図である。
縦軸は相対発光強度、横軸は光軸からの角度(度)、である。遠視野像(FFP:FarField Pattern)は、半導体レーザ素子52から放出されるレーザ光53の広がりを示す(図1(a)。半導体レーザ素子52の素子表面に対して垂直方向へのレーザ光53の半値全角θvは略30度、水平方向への半値全角θhは略10度などとなる。このレーザ光53のうち、半値全角内の光成分は、第1の凸状電極26や第2の凸状電極34に遮光されることなく透光性枠部40から外方へ放出されることが好ましい。
【0024】
なお、半導体レーザ素子52の側面は、通常へきかい面とされ光共振器を構成するミラー面とする。例えば、レーザ光53の出射面の反射率を5〜30%、出射面の反対の側となる反射面の反射率:90%以上などとすると、出射面からの出力を高めることができる。
【0025】
もし、第1の凸状電極26が第3の金属板22を有していないと、第1の金属板24を第2の金属板20の外周部に接着する工程で、溶けた銀ロウや半田材が広がってサブマウント50や半導体レーザ素子52を接着することが困難になることがある。また、第1の金属板24の厚さT3が第3の金属板22の厚T2さよりも大きいと、半導体レーザ素子52やサブマウント50を第2の金属板20の上に接着することが困難となる。すなわち、第1の金属板24の厚さT3は、第3の金属板22の厚さT2よりも小さいことが好ましい。
【0026】
本実施形態では、レーザ光53の半値全角内の光成分が第1および第2の凸状電極26,34に遮られることなく、透光性枠部40から外部に放出されるように、第1の凸状電極26および第2の凸状電極34の断面形状を決めることができる。例えば、図2のように、測定されたFFPにおける遮光される成分(破線)Sが、半値全角外の範囲であればよい。なお、第2の凸状電極34の断面形状も同様に、半値全角内の光成分を遮らないようにし決めることができる。
【0027】
AuSnなどの半田材を用いて硼珪酸ガラスと接着する場合、第1の金属板24の厚さT3を0.05〜0.1mmとすれば接着強度が確保される。
【0028】
第4の金属板30と、第5の金属板32と、はコバールからなる一体構造とすることができる。また、第4の金属板30を銅とする場合、第5の金属板32をコバールなどとすることができる。半導体レーザ素子52の上面電極と第2の凸状電極34とを、例えばバンプ56を用いて電気的接続を行う場合、発生熱は第2の凸状電極34を通って上方からも外部へ排出可能である。この場合、第4の金属板30を銅などとすることが好ましい。
【0029】
なお、平面視において、発光装置10は、角柱型ではなく、円柱、楕円柱、多角形柱、などであってもよい。円柱の場合、第1の金属板24や第5の金属板32は、リング状となる。
【0030】
図3は、第1比較例にかかる発光装置の模式断面である。
第1の凸状電極126および第2の凸状電極134は、例えばコバールからなる。コバールの線膨張係数と、硼珪酸ガラスの線膨張気係数の差が小さいコバールを第1および第2の凸状電極126、134として用いている。この場合、コバールの熱伝導率が銅や銅合金よりも低いので、放熱が不十分となり、光出力や信頼性の低下を生じることがある。
【0031】
図4(a)は第2の実施形態にかかる発光装置の模式断面図、図2(b)はその変形例の模式断面図、である。
半導体レーザ素子52が、InGaAlN材料の場合、レーザ光53は例えば青〜青紫色の波長とすることができる。図4(a)のように、透光性枠部40の外縁40bのうち、レーザ光53が透過する領域に黄色蛍光体層70を設けると、擬似白色光を放出することができる。または、図4(b)のように、透光性枠部40の内縁40aのうち、レーザ光53が透過する領域に黄色蛍光体層70を設けてもよい。なお、透光性枠部40を設けたあと、内部に蛍光体粒子が混合された透明樹脂を設けてもよい。
【0032】
図5は、第3の実施形態にかかる発光装置の模式断面図である。
レーザ光53が出射する側の透光性枠部41は、第1および第2の凸状電極26、34の側面方向の外縁よりも外方へ向かって突出部41aを有している。このようにすると、凹部が設けられた導光体72と、突出部41aと、を嵌め合わせ、線状照明装置を構成することができる。突出部41aの表面における光密度は低減されるので、導光体72が樹脂であっても光照射による劣化が抑制される。この場合、発光装置10に蛍光体層を設けず、導光体72に蛍光体層74を設けると、混合光を外部に放出することができる。
【0033】
図6(a)は第4の実施形態にかかる発光装置、図6(b)はその変形例にかかる発光装置、の模式断面図、である。
第1の凸状電極26は、第2の金属板20と、上方からみて第2の金属板20よりも小さい第3の金属板22と、第2の金属板20と第3の金属板22との間に挟持された第1の金属板25と、を有する。第2の金属板20の熱伝導率と、第3の金属板22の熱伝導率と、は、第1の金属板25の熱伝導率よりもそれぞれ高い。
【0034】
図6(a)において、第1の凸状電極26は、ストライプ状であり銅などからなる第2の金属板20が、コバールなどの封止用金属からなる第1の金属板25に、冷間圧延で埋め込まれたクラッドメタル構造とすることができる。半導体レーザ素子52の下方において、コバールからなる第1の金属板25の厚さT3を例えば0.05〜0.1mmなど薄くし、銅ストライプの幅W1を第3の金属板22の幅W2よりも広くすると、半導体レーザ素子52の発光層近傍での発生熱を放熱フィン60まで効率よく排出することができる。この場合、第1の金属板25の厚さT3を、第2の金属板20の厚さT1および第3の金属板22の厚さT2よりもそれぞれ小さくすると、発生熱の排出がより効果的となる。すなわち、第3の金属板22は、第1の凸状電極26の凸部となる。第1の凸状電極26は、凸部からはみ出した第1の金属板24の表面である第1の段差面26aを有する。第1の段差面26aとは反対の側となる第1の凸状電極26の第1の面26bは、第2の金属板20と、第2の金属板20の周りを囲む第1の金属板25と、を含む。この場合、第2の金属板20は、平面視で凸部(第3の金属板22)を含む領域とする。なお、平面視で凸部と第2の金属板20とが重なってもよい。
【0035】
図6(b)に示す第4の実施形態の変形例において、レーザ光53を放出する側の透光性枠部41は、第1および第2の凸状電極26、34の側面方向の外縁よりも外方へ向かって突出した突出部41aを有している。このようにすると、凹部が設けられた導光体と、突出部41aを嵌め合わせ、レーザ光を外部に放出することができる。突出部41aの表面における光密度は低減されているので、導光体が樹脂であっても劣化が抑制される。
【0036】
また、第1の金属板25は、第2の金属板20の全面を覆うように設けられてもよい。この場合、第1の金属板25の厚さT3を、第2の金属板20の厚さT1および第3の金属板22の厚さT2よりもそれぞれ小さくすると、発生熱の排出がより効果的となる。
【0037】
図7(a)は第5の実施形態にかかる発光装置の模式断面図、図7(b)はD−D線に沿って切断した模式平面図、である。
第1の凸状電極26は、第2の金属板20と、第2の金属板20よりも小さい第3の金属板22と、が一体となっており、銅などからなっている。また、第1の金属板24は、開口部を有している。第2の金属板20は、第1の金属板24の開口部に介挿されている。すなわち、第1の凸状電極26は、凸部の周りの第1の段差面26a面を含む。第1の凸状電極26の第1の面26bは、第2の金属板20と、第2の金属板20の周りを囲む第1の金属板24と、を含む平坦面となる。平面視で、第2の金属板20は、凸部を含む。また、第2の凸状電極34は、封止用金属からなり、凸部34aを有する。透光性枠部40は、第1の凸状電極26の第1の段差面26aと、第2の凸状電極34の第2の段差面34bと、それぞれ接着される。
【0038】
図8(a)は第5の実施形態の変形例にかかる発光装置の模式断面図、図8(b)はD−D線に沿って切断した模式平面図、である。
第2の金属板20と第3の金属板22とは、一体となった角柱であっても良い。この場合、第2の金属板20と、第3の金属板22と、は、大きさが同じである。
【0039】
図9(a)は第6の実施形態にかかる発光装置の模式断面図、図9(b)はD−D線に沿って切断した模式平面図、である。
第1の凸状電極26は、第5の実施形態と同じものとする。また、第2の凸状電極34は、第1の凸状電極26と略同じ構成とする。すなわち、第4の金属板30は、凸部30bと、介挿部30aと、を有しており、同じ金属からなる一体構造となっている。また、介挿部30aの周りは封止用金属からなる第5の金属板32である。このようにすると、上下方向へ熱を放散することがより容易となる。
【0040】
図10(a)は第6の実施形態の変形例にかかる発光装置の模式断面図、図10(b)はD−D線に沿って切断した模式平面図、である。
第2の金属板20と第3の金属板22とは、角柱状であっても良い。
【0041】
図11(a)は第5の実施形態にかかる発光装置の模式平面図、図11(b)はB−B線に沿った模式断面図、である。
第2の金属層21には、例えば、レーザ光53と直交する方向にネジ穴が2つ設けられている。ネジ穴のうちの1つは、例えばスリット状とすると取り付けが容易となる。また、放熱フィン60が凹部60aを有するものとすると、第1の凸状電極26を嵌め込むことができる。このため、発光装置10を、精度よく放熱フィン60に取りつけ、光軸ずれを抑制することが容易となる。
【0042】
図12(a)は第2比較例にかかる発光装置の模式平面図、図12(b)はC−C線に沿った模式断面図、である。
発光装置110と、放熱フィン160と、の間を半田材164で接着する場合、発光装置110の位置を正確に放熱フィン160へ取り付けることが困難となる。このため、光軸ずれを生じやすくなる。
【0043】
図13(a)は第6の実施形態にかかる発光装置を用いた線状照明装置の模式断面図、図13(b)は第3の実施形態にかかる発光装置を用いた線状照明装置の模式断面図、である。
図13(a)において、第6の実施形態にかかる発光装置10は、透光性枠部41の突出部41aの先端部に折り曲げミラー76を有している。また、第2の金属層20,第3の金属層22、第4の金属層34は、銅からなるものとする。第1の凸状電極26には放熱フィン60aを取り付け、発生熱HF1を外部に排出する。また、第2の凸状電極34には放熱フィン60bを取り付け発生熱HF2を外部に排出する。線状照明装置5は、2つの発光装置10と、導光体72と、導光体72の出射面に設けられた蛍光体層78と、を有する。導光体78には、レーザ光53が入射し、対向する出射面の蛍光体層78を照射する。
【0044】
これに対して、図13(b)に示す線状照明装置5では、折り曲げミラー74が設けられた第2の導光体73を、導光体72と発光装置10の突出部41aとの間に設ける。突出部41aと、第2の導光体73と、の間の僅かな隙間により、略6%の光損失を生じるが、放熱性は図13(a)の構造と同様に良好である。
【0045】
図14は、比較例にかかる線状照明装置の模式側面図である。
発光装置110は、CAN型半導体レーザ装置とする。CAN型パッケージの放熱は、細いリードを介して行われるので放熱性が不十分である。また、2つの発光装置160の間隔が狭く、放熱フィン160は、導光体172の反対の側にのみ設けられる。このため、放熱性が不十分である。
【0046】
第1〜第6の実施形態によれば、放熱性が改善され、封止が容易な発光装置が提供される。また、本実施形態の構造は、小型化が容易である。このような発光装置は、線状照明装置、面状照明装置、表示装置などに広く応用可能である。
【0047】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0048】
10 発光装置、20、21 第2の金属板、22 第3の金属板、24、25 第1の金属板、26 第1の凸状電極、26a 第1の段差面、26b 第1の面、30 第4の金属板、32 第5の金属板、34 第2の凸状電極、34b 第2の段差面、34c 第2の面、40、41 透光性枠部、41a 突出部、52 半導体レーザ素子、53 レーザ光、Θv 垂直方向半値全角、Θh 水平方向半値全角、T1 第2の金属板の厚さ、T2 第3の金属板の厚さ、T3 第1の金属板の厚さ
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の凸部と前記第1の凸部の周りを囲む第1の段差面と、前記第1の段差面とは反対の側となる第1の面と、を有する第1の凸状電極であって、前記第1の段差面は第1の金属板からなり、前記第1の面のうち平面視で前記第1の凸部を含む領域は第2の金属板からなり、前記第1の凸部は前記第2の金属板の組成と同じ組成の金属である第3の金属板からなる第1の凸状電極と、
第2の凸部と、前記第2の凸部の周りを囲む第2の段差面と、を有する第2の凸状電極であって、前記第2の段差面は前記第1の凸状電極の前記第1の段差面と対向し前記第1の金属板の組成と同じ組成を有する金属板からなる第2の凸状電極と、
前記第1の凸部と前記第2の凸部との間に設けられ、発光層を有する半導体レーザ素子と、
前記第1の凸部と、前記第2の凸部と、前記半導体レーザ素子と、の周りをそれぞれ囲み、ガラスからなる透光性枠部であって、前記第1の段差面と接着されかつ前記第2の段差面と接着されることにより前記半導体レーザ素子を封止可能な透光性枠部と、
を備え、
前記第2の金属板の熱伝導率は前記第1の金属板の熱伝導率よりも高く、
前記第1の金属板の線膨張率と前記透光性枠部の線膨張率との差は、前記第2の金属板の線膨張率と前記透光性枠部の線膨張率との差よりも小さく、
前記半導体レーザ素子から放出されるレーザ光のうち、半値全角内の光成分は、前記透光性枠部から外方へ出射可能であることを特徴とする発光装置。
【請求項2】
前記第1の凸状電極の前記第1の面は、前記第2の金属板からなり、
前記第1の凸部は、前記第2の金属板と連続していることを特徴とする請求項1記載の発光装置。
【請求項3】
前記第1の金属板は、開口部を有し、
前記第2の金属板は、前記開口部に介挿され、
前記第1の面は、前記第1の金属板と前記第2の金属板とを含む平坦面であることを特徴とする請求項1記載の発光装置。
【請求項4】
前記第1の凸状電極の前記第1の金属板は、前記第2の金属板と前記第3の金属板との間に設けられたことを特徴とする請求項1記載の発光装置。
【請求項5】
前記第1の金属板は、前記第2の金属板の側面をさらに覆うように設けられたことを特徴とする請求項4記載の発光装置。
【請求項6】
前記透光性枠部は、前記レーザ光が伝搬する側に突出部を有することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つに記載の発光装置。
【請求項7】
前記突出部に設けられ、前記レーザ光の伝搬方向を変更可能な折り曲げミラーをさらに備えたことを特徴とする請求項6記載の発光装置。
【請求項8】
前記第1の金属板は、コバール、鉄、およびモリブデンのいずれかからなり、
前記第2の金属板は、銅および銅合金のいずれかからなることを特徴とするとする請求項1〜7のいずれか1つに記載の発光装置。
【請求項1】
第1の凸部と前記第1の凸部の周りを囲む第1の段差面と、前記第1の段差面とは反対の側となる第1の面と、を有する第1の凸状電極であって、前記第1の段差面は第1の金属板からなり、前記第1の面のうち平面視で前記第1の凸部を含む領域は第2の金属板からなり、前記第1の凸部は前記第2の金属板の組成と同じ組成の金属である第3の金属板からなる第1の凸状電極と、
第2の凸部と、前記第2の凸部の周りを囲む第2の段差面と、を有する第2の凸状電極であって、前記第2の段差面は前記第1の凸状電極の前記第1の段差面と対向し前記第1の金属板の組成と同じ組成を有する金属板からなる第2の凸状電極と、
前記第1の凸部と前記第2の凸部との間に設けられ、発光層を有する半導体レーザ素子と、
前記第1の凸部と、前記第2の凸部と、前記半導体レーザ素子と、の周りをそれぞれ囲み、ガラスからなる透光性枠部であって、前記第1の段差面と接着されかつ前記第2の段差面と接着されることにより前記半導体レーザ素子を封止可能な透光性枠部と、
を備え、
前記第2の金属板の熱伝導率は前記第1の金属板の熱伝導率よりも高く、
前記第1の金属板の線膨張率と前記透光性枠部の線膨張率との差は、前記第2の金属板の線膨張率と前記透光性枠部の線膨張率との差よりも小さく、
前記半導体レーザ素子から放出されるレーザ光のうち、半値全角内の光成分は、前記透光性枠部から外方へ出射可能であることを特徴とする発光装置。
【請求項2】
前記第1の凸状電極の前記第1の面は、前記第2の金属板からなり、
前記第1の凸部は、前記第2の金属板と連続していることを特徴とする請求項1記載の発光装置。
【請求項3】
前記第1の金属板は、開口部を有し、
前記第2の金属板は、前記開口部に介挿され、
前記第1の面は、前記第1の金属板と前記第2の金属板とを含む平坦面であることを特徴とする請求項1記載の発光装置。
【請求項4】
前記第1の凸状電極の前記第1の金属板は、前記第2の金属板と前記第3の金属板との間に設けられたことを特徴とする請求項1記載の発光装置。
【請求項5】
前記第1の金属板は、前記第2の金属板の側面をさらに覆うように設けられたことを特徴とする請求項4記載の発光装置。
【請求項6】
前記透光性枠部は、前記レーザ光が伝搬する側に突出部を有することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つに記載の発光装置。
【請求項7】
前記突出部に設けられ、前記レーザ光の伝搬方向を変更可能な折り曲げミラーをさらに備えたことを特徴とする請求項6記載の発光装置。
【請求項8】
前記第1の金属板は、コバール、鉄、およびモリブデンのいずれかからなり、
前記第2の金属板は、銅および銅合金のいずれかからなることを特徴とするとする請求項1〜7のいずれか1つに記載の発光装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2013−65600(P2013−65600A)
【公開日】平成25年4月11日(2013.4.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−201884(P2011−201884)
【出願日】平成23年9月15日(2011.9.15)
【出願人】(000111672)ハリソン東芝ライティング株式会社 (995)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年4月11日(2013.4.11)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年9月15日(2011.9.15)
【出願人】(000111672)ハリソン東芝ライティング株式会社 (995)
【Fターム(参考)】
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