説明

発券装置

【課題】ロール紙から切断した単券にカール癖が発生することを防止しながら、自動的にロール紙を補充して単券の発行を継続する。
【解決手段】カッタ部で切断された単券に所定の視認情報を印字して発行する発券装置1において、第1および第2の収納部4a、4bに、それぞれに収納されたロール紙2a、2bを搬送する第1および第2のロール紙搬送路6a、6bを設けると共に、第1のロール紙搬送路6aに連結し、第1の収納部4aから第1のロール紙搬送路6aにより搬送されたロール紙2aの先頭端をカッタ部へ搬送する1つの導入搬送路12を設け、第1の収納部4aに収納されたロール紙2aの後尾端が、導入搬送路12へ受渡されたときに、ロール紙収納部4を軸方向に移動させて、第2のロール紙搬送路6bと導入搬送路12とを連結する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数のロール紙を軸方向に並列に収納し、乗車券等の単券を発行する発券装置に関する。
【背景技術】
【0002】
鉄道で用いられる券売機においては、利用者が選択した区間の乗車券を発行する場合、裏面に磁気コーティングが施されたロール紙を乗車券の長さに切断し、切断した単券のおもて面に乗車区間等の視認情報を印字し、裏面に乗車区間等の磁気情報を書込んで自動で発行している。
【0003】
このような券売機は、通常、無人で稼動しているため、ロール紙の補充頻度が高いと保守員等の係員の負担が増大することから、ロール紙は太巻きにされ、例えば乗車券用のロール紙は、外径φ300mm、巻芯径φ120mm、幅57.5mm、重さ約3kgのものが標準的に用いられている。
【0004】
また、乗降客の多い駅舎等においては、ロール紙の補充頻度を更に軽減するために、複数のロール紙を装填し、自動的にロール紙を補充して単券の発行を継続することができる発券装置を搭載した券売機が用いられている。
【0005】
このような複数のロール紙を装填した従来の発券装置は、2巻のロール紙を、その軸方向に並列に配置し、それぞれのロール紙収納部からの搬送路を、搬送されるロール紙の幅方向に並設し、補充用のロール紙の搬送路の単券に切断するカッタ部の手前に、S字状搬送路を内蔵した経路変換部を設け、補充用のロール紙の先頭端をS字状にかつ幅方向に移動させて他方のロール紙の搬送路に合流させ、他方のロール紙の用紙切れが発生した後は、補充用のロール紙を用いて自動的に単券の発行を継続させているものもある(例えば、特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2007−34408号公報(段落0010−0018、第1図、第3図)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上述した特許文献2の技術においては、一方の搬送路にS字状搬送路を内蔵した経路変換部を設けて、補充用のロール紙の先頭端をS字状にかつ幅方向に移動させているため、ロール紙がS字状搬送路に一定時間停滞した場合には、ロール紙にS字状搬送路の曲率半径に沿った巻癖や、幅方向の移動に伴う捩れ癖等のカール癖が付き、切断後の単券の搬送においてジャム等の搬送不良が発生する場合があるという問題がある。
【0008】
また、単券にカール癖が付いたまま顧客に発行されると、見栄え品質が低下すると共に、その後の自動改札におけるジャム等の搬送不良の要因になるという問題がある。
【0009】
本発明は、上記の問題点を解決するためになされたもので、ロール紙から切断した単券にカール癖が発生することを防止しながら、自動的にロール紙を補充して単券の発行を継続する手段を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、上記課題を解決するために、軸方向に並列に配置されたロール紙をそれぞれ収納する第1および第2の収納部を有するロール紙収納部と、前記ロール紙の先頭部分を規定の長さに切断する1つのカッタ部とを備え、前記カッタ部で切断された単券に所定の視認情報を印字して発行する発券装置において、前記第1および第2の収納部に、それぞれに収納されたロール紙を搬送する第1および第2のロール紙搬送路を設けると共に、前記第1のロール紙搬送路に連結し、前記第1の収納部から前記第1のロール紙搬送路により搬送されたロール紙の先頭端を前記カッタ部へ搬送する1つの導入搬送路を設け、前記第1の収納部に収納されたロール紙の後尾端が、前記導入搬送路へ受渡されたときに、前記ロール紙収納部を軸方向に移動させて、前記第2のロール紙搬送路と前記導入搬送路とを連結することを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
これにより、本発明は、ロール紙から切断した単券にカール癖が発生することを防止しながら、自動的に補充したロール紙によって単券の発行を継続することができ、ロール紙の補充頻度を減少させて係員の負担を軽減することができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】実施例1の発券装置の側面を示す説明図
【図2】実施例1の発券装置の正面を示す説明図
【図3】実施例1の発券装置を示すブロック図
【図4】実施例1の発券処理を示すフローチャート
【図5】実施例1のロール紙の補充動作を示す説明図
【図6】実施例2の発券装置の側面を示す説明図
【図7】実施例2の発券装置の正面を示す説明図
【図8】実施例2の発券装置を示すブロック図
【図9】実施例2の発券処理を示すフローチャート
【図10】実施例2の分離繰出機構の退避動作を示す説明図
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下に、図面を参照して本発明による発券装置の実施例について説明する。
【実施例1】
【0014】
図1、図2において、1は発券装置である。本実施例では、鉄道で用いられる券売機に搭載される発券装置であって、単券発行用紙であるロール紙2の補充頻度を軽減するために、軸方向に並列に配置した複数(本実施例では2巻)のロール紙2が装填される。
【0015】
ロール紙2a、2bは、裏面に磁気コーティングが施された長尺の紙帯を円筒状の巻芯3a、3bを中心として巻付けて形成され、乗車券、定期券、指定券等を発行する際にそれぞれの規定の長さに切断して用いられ、ロール紙2bは、現在用いているロール紙2a(現用のロール紙2ともいう。)がなくなったときの補充用として用いられる。
【0016】
本実施例のロール紙2は、乗車券等用として標準的に用いられているものであって、具体的には外径φ300mm、巻芯3の径φ120mm、幅57.5mm、重さ約3kgのロール紙である。なお、幅方向はロール紙2の軸方向と同一方向である。
【0017】
4はロール紙収納部であり、軸方向に並列に配置されたロール紙2a、2bを囲う有底の枠体であって、現用とするロール紙2aを収納する第1の収納部4aと、補充用とするロール紙2bを収納する第2の収納部4bとが軸方向に並べて設けられており、各ロール紙2a、2bは、第1および第2の収納部4a、4bにそれぞれの回転可能に支持されたシャフト5a、5bにロール紙2a、2bの円筒状の巻芯3a、3bの内径をそれぞれ嵌合させた状態で収納される。なお、シャフト5a、5bは、別個に回転するように構成されている。
【0018】
6aは第1のロール紙搬送路であり、ロール紙収納部4の第1の収納部4aに収納されたロール紙2aを搬送する搬送路であって、第1の収納部4aに取付けられており、搬送ローラ7a、8a等により構成され、駆動部9(図3参照)に設けられた駆動ベルト、ギア列、モータ等の駆動機構により正逆方向に駆動される。また、第1のロール紙搬送路6aの搬送ローラ8aの、正搬送方向(ロール紙収納部4から繰出されたロール紙2が搬送される方向をいう。)の上流側には、第1のロール紙搬送路6aを搬送されるロール紙2aの搬送状態を監視する搬送監視センサ10aが配置されている。
【0019】
6bは第2のロール紙搬送路であり、ロール紙収納部4の第2の収納部4bに収納されたロール紙2bを搬送する搬送路であって、第2の収納部4bに取付けられており、搬送ローラ7b、8b等により構成され、駆動部9に設けられた駆動機構により第1のロール紙搬送路6aとは独立に正逆方向に駆動される。また、第2のロール紙搬送路6bの搬送ローラ8bの、正搬送方向の上流側には、第2のロール紙搬送路6bを搬送されるロール紙2bの搬送状態を監視する搬送監視センサ10bが配置されている。
【0020】
搬送監視センサ10aは、第1のロール紙搬送路6aを挟んで発光部と受光部とを対向配置した光学式センサであって、発光部からの光を搬送中のロール紙2aが遮ったこと受光部で検出して、正搬送方向に搬送されるロール紙2の先頭端および後尾端を検出する機能を有している。搬送監視センサ10bの場合も同様である。
【0021】
11は第1のロール紙搬送路6aまたは第2のロール紙搬送路6bと導入搬送路12との連結部であり、導入搬送路12の正搬送方向の最上流の端部である連結端と、第1および第2のロール紙搬送路6a、6bのそれぞれの搬送ローラ8a、8bの正搬送方向の下流側の直後の最下流の端部であるそれぞれの連結端とを切替により連結する部位である。
【0022】
導入搬送路12は、第1のロール紙搬送路6aまたは第2のロール紙搬送路6bから受渡されたロール紙2を搬送する搬送路であって、連結部11から、ロール紙2の先頭部分を規定の長さに切断するカッタ部13までの間を接続している。
【0023】
14は通過監視センサであり、導入紙搬送路12を挟んで発光部と受光部とを対向配置した光学式センサであって、発光部からの光を搬送中のロール紙2が遮ったこと受光部で検出して、正搬送方向に搬送されるロール紙2の先頭端および後尾端を検出する機能を有しており、導入紙搬送路12の途中の連結部11側に配置され、導入紙搬送路12を搬送されるロール紙2の通過を監視する。
【0024】
15は単券搬送路であり、導入紙搬送路12の正搬送方向の最下流部に配置されたカッタ部13で規定の長さに切断された単券を搬送する搬送路であって、カッタ部13から、発行する単券(本実施例では、乗車券等)を集積する発券装置1の正面に設けられたスタッカ16までの間を接続する搬送路であって、カッタ部13から正搬送方向に沿って、単券のおもて面に所定の視認情報(本実施例では、乗車区間等)を印字する印字部18、単券の裏面に所定の磁気情報(本実施例では、乗車区間等)を書込む磁気情報書込部19、磁気情報書込部19で書込まれた磁気情報が正しく書込まれているかを確認する磁気情報読取部20が順に配置されている。
【0025】
21は券挿入部であり、発券装置1や他の発券装置で発行された単券を取消す等の追加処理を行う場合にその単券を挿入する部位である。
【0026】
30はロール紙移動機構であり、ロール紙収納部4のロール紙2の軸方向に沿った両側に設けられた往復移動可能に構成されたスライドレール31、駆動部9に設けられた移動モータ32により正逆方向に回転駆動される駆動プーリ33aと従動プーリ33bの間に掛渡された歯付ベルト等からなる移動ベルト34、ロール紙収納部4を移動ベルト34に固定する固定具35等により構成され、現用のロール紙2aの繰出が終了したときに、移動モータ32により駆動プーリ33aを回転駆動して、移動ベルト34、固定具35を介してロール紙収納部4を原位置(図2に示す、第1の収納部4aの第1のロール紙搬送路6aの連結端を連結部11に停止させた位置をいう。)から軸方向(図2に示す矢印方向)に移動させ、補充用のロール紙2bを収納した第2の収納部4bの第2のロール紙搬送路6bの連結端を連結部11に停止させると共に、新たな2巻のロール紙2の装填時にロール紙収納部4を逆方向へ移動させて原位置へ戻す機能を有している。
【0027】
37はロール紙検出センサであり、ロール紙収納部4に装填された2巻のロール紙2を挟んで発光部と受光部とをロール紙2の軸方向に対向配置した光学式センサであって、発光部からの光をロール紙2が遮ったこと受光部で検出して、ロール紙収納部4に収納されたロール紙2の存否を検出する機能を有している。
【0028】
38は開閉扉であり、ロール紙2を装填するとき等に開閉する保守用の扉であって、開閉扉38の開閉を検出する開閉検出センサ38a(図3参照)が設けられている。
【0029】
本実施例では、発券装置1の筐体の正面板、つまりスタッカ16が設けられた正面板が開閉可能に構成された開閉扉38として機能する。
【0030】
上記した各部位は、ロール紙券発行アセンブリとして図示しないスライド機構上に設置された1つのアセンブリフレーム(図示省略)内に組込まれており、開閉扉38を開放することによって、ロール紙券発行アセンブリの全体が正面側に引出せるように構成されている。
【0031】
なお、上記したロール紙収納部4、並びに第1および第2のロール紙搬送路6a、6bを除く部位は、アセンブリフレームに固定されているが、ロール紙移動機構30のスライドレール31は、アセンブリフレームとロール紙収納部4との間に配置されており、ロール紙収納部4、並びに第1および第2のロール紙搬送路6a、6bはアセンブリフレームに対して相対移動可能に構成されている。
【0032】
また、本実施例の導入搬送路12と単券搬送路15とで構成される搬送経路は1本であり、この搬送経路に設けられているカッタ部13、印字部18、磁気情報書込部19、磁気情報読取部20もそれぞれ1つである。
【0033】
図3において、41は発券装置1の制御部であり、信号線等の信号回線42を介して上位装置43(本実施例では、乗車券等の券売機)の図示しない主制御部に接続しており、上位装置43との相互通信を制御すると共に、発券装置1内の各部を制御して、発券処理やロール紙補充処理等を実行する機能を有している。
【0034】
45は発券装置1の記憶部であり、制御部41が実行するプログラムやそれに用いる各種のデータおよび制御部41による処理結果等が格納される。
【0035】
この記憶部45には、上位装置43から送信された発券指令に添付された単券種別(本実施例では、乗車券)を基に、ロール紙2を規定の長さに切断してその単券に所定の視認情報や磁気情報を書込んで利用者に発行する機能を有する発券処理プログラムや、現用のロール紙2aの第1の収納部4aからの繰出が終了し、そのロール紙2aの後尾端が導入搬送路12へ受渡されたときに、ロール紙収納部4を軸方向に移動させて、単券発行用紙を、第2の収納部4bに収納された補充用のロール紙2bに切替えて、発券を継続するロール紙補充処理プログラム等からなる業務実行プログラムが予め格納されており、制御部41が実行する業務実行プログラムのステップにより本実施例の発券装置1の各機能手段が形成される。
【0036】
以下に、図4にSで示すステップに従って、本実施例の発券処理およびロール紙補充処理について説明する。
【0037】
S1:ロール紙収納部4にロール紙2が収納されていない場合、係員は発券装置1の開閉扉38を開放し、ロール紙券発行アセンブリを発券装置1の筐体から引出し、原位置に停止しているロール紙収納部4の第1の収納部4a内に現用とするロール紙2aの巻芯3aの内径をシャフト5aに嵌合させて装填し、そのロール紙2aの先頭端を引出して搬送ローラ7a側から挿入し、第1のロール紙搬送路6aを通過させて連結端側に配置されている搬送ローラ8aに挟持させる(この搬送ローラ8aがロール紙2aの先頭端を挟持して停止させた位置を、ロール紙2aの発券待機位置という。)。
【0038】
また、第1の収納部4aの軸方向の背後に配置された第2の収納部4b内に補充用とするロール紙2bの巻芯3bの内径をシャフト5bに嵌合させて装填し、そのロール紙2bの先頭端を引出して搬送ローラ7b側から挿入し、第2のロール紙搬送路6bを通過させて連結端側に配置されている搬送ローラ8bに挟持させる(この搬送ローラ8bがロール紙2bの先頭端を挟持して停止させた位置を、ロール紙2bの発券待機位置という。)。
【0039】
そして、係員は、各ロール紙2a、2bのそれぞれの先頭端を発券待機位置に位置させた状態でロール紙券発行アセンブリを、発券装置1の筐体内へ押込んで開閉扉38を閉鎖する。発券装置1の制御部41は、開閉扉38に設けた開閉検出センサ38aが開閉扉38の閉鎖を検出したときにステップS2へ移行する。
【0040】
S2:制御部41は、導入搬送路12の通過監視センサ14がロール紙収納部4から繰出されている現用ロール紙2(本段階ではロール紙2a)の後尾端を検出するのを待って待機しており、通過監視センサ14がロール紙2の後尾端を検出したときに、現用ロール紙2のロール紙収納部4からの繰出が終了し、その後尾端の導入搬送路12への受渡が終了したことを判定し、ロール紙補充処理を実行するためにステップS12へ移行する。通過監視センサ14がロール紙2の後尾端を検出しない場合、つまり導入搬送路12を搬送されるロール紙2を検出し続けている場合はステップS3へ移行する。
【0041】
S3:制御部41は、上位装置43からの信号回線42を介した発券指令の着信を待って待機しており、発券指令を受信したときに発券処理の実行を判定してステップS6へ移行する。発券指令を受信しない場合は、ステップS2へ戻ってステップS2、S3による待機を継続する。
【0042】
S4:発券指令を受信した制御部41は、ロール紙2(本段階ではロール紙2a)の先頭端が発券待機位置にある場合は、ロール紙搬送路6(本段階では第1のロール紙搬送路6a)および導入搬送路12によってカッタ部13まで搬送した先頭端を、ロール紙2による発券処理の継続中である場合は、カッタ部13に位置している切断後の先頭端を、発券指令に添付された単券種別を基に、導入搬送路12等によって先頭端を発行すべき単券種別(本実施例では、乗車券)の規定の長さ分搬送し、その先頭部分をカッタ部13によって切断して発行に用いる単券を形成する。
【0043】
S5:規定の長さの単券を形成した制御部41は、その単券を単券搬送路15により印字部18へ搬送し、単券のおもて面に所定の視認情報(本実施例では、乗車区間等)を印字する。
【0044】
S6:単券に視認情報を印字した制御部41は、印字を終えた単券を単券搬送路15により磁気情報書込部19へ搬送し、単券の裏面の磁気コーティング部に所定の磁気情報(本実施例では、乗車区間等)を書込む。
【0045】
S7:単券に磁気情報を書込んだ制御部41は、その単券を単券搬送路15により磁気情報読取部20へ搬送し、磁気情報書込部19で書込まれた磁気情報を読取り、読取った磁気情報が正しい場合はステップS8へ移行する。読取った磁気情報に誤りが存在する場合はステップS10へ移行する。
【0046】
S8:磁気情報が正しく書込まれていることを認識した制御部41は、その単券を単券搬送路15によりスタッカ16へ搬送して排出集積し、利用者が選択した単券種別の単券を発行し、1枚の単券の発券処理を終了させてステップS9へ移行する。
【0047】
S9:制御部41は、発券装置1へ供給されている電力の状態を確認し、電源が遮断されている場合は全ての処理を終了させる。電力の供給が継続している場合は、ステップS2へ戻り、発券処理およびロール紙補充処理の実行を継続する。
【0048】
S10:上記ステップS7において、磁気情報に誤りが存在することを認識した制御部41は、書込異常が発生した旨の異常発生通知を、信号回線42を介して上位装置43へ送信してステップS11へ移行する。異常発生通知を受信した上位装置43は、警報等により書込異常の発生を係員に報知する。
【0049】
S11:書込異常の発生を報知した制御部41は、係員による復旧作業の終了を待って待機しており、開閉検出センサ38aが開閉扉38の開放を検出し続けていることにより復旧作業中と認識した場合は前記の待機を継続する。開閉検出センサ38aが開閉扉38の閉鎖を検出したことにより装置の復旧を認識した場合は、接続子Aを介してステップS2へ戻り、発券処理およびロール紙補充処理の実行を継続する。
【0050】
この場合に、ステップS3において、上位装置43から発行しようとした単券の再発行のための発券指令を受信した場合は、上記ステップS4〜S8による発券処理を実行し、利用者が選択した単券種別の単券を再発行する。
【0051】
S12:上記ステップS2において、通過監視センサ14がロール紙2の後尾端を検出したことにより現用ロール紙2の後尾端の導入搬送路12への受渡終了を判定した制御部41は、ロール紙補充処理を実行するために、ロール紙検出センサ37からの出力を確認し、ロール紙検出センサ37が第2の収納部4bに装填されている補充用のロール紙2bの存在を検出している場合はステップS15へ移行する。ロール紙検出センサ37がロール紙2の存在を検出していない場合、つまりロール紙収納部4に装填された2巻のロール紙2の繰出が終了している場合はステップS13へ移行する。
【0052】
なお、本実施例の発券装置1では、ロール紙2の後尾端が通過監視センサ14を通過した後、予め設定された一定枚数の単券を発行した後に当該ロール紙2による単券の発行を停止するように設定されている。
【0053】
S13:装填された2巻のロール紙2の繰出が終了したことを認識した制御部41は、ロール紙収納部4の用紙切れを認識し、用紙切れが発生した旨の用紙切れ発生通知を、信号回線42を介して上位装置43へ送信してステップS14へ移行する。用紙切れ発生通知を受信した上位装置43は、警報等によりロール紙収納部4における用紙切れの発生を係員に報知する。
【0054】
用紙切れの報知を受けた係員は、開閉扉38を開放し、ロール紙券発行アセンブリを引出して残置された巻芯3a、3bを除去し、上記ステップS1と同様にして、ロール紙2a、2bを第1および第2の収納部4a、4bに装填して、それぞれの先頭端を発券待機位置に位置させ、その状態でロール紙券発行アセンブリを発券装置1の筐体内へ押込んで開閉扉38を閉鎖する。
【0055】
S14:用紙切れの発生を報知した制御部41は、係員による装填作業の終了を待って待機しており、開閉検出センサ38aが開閉扉38の開放を検出し続けていることにより装填作業中と認識した場合は前記の待機を継続する。
【0056】
開閉検出センサ38aが開閉扉38の閉鎖を検出したことによりロール紙2の装填終了を認識した場合は、2巻のロール紙が装填されたロール紙収納部4をロール紙移動機構30により原位置へ戻し、接続子Aを介してステップS2へ戻り、発券処理およびロール紙補充処理の実行を継続する。
【0057】
S15:上記ステップS12において、補充用のロール紙2bの存在を認識した制御部41は、繰出を終えた第1の収納部4aの背後に配置されている補充用のロール紙2bを収納した第2の収納部4bの第2のロール紙搬送路6bを、導入搬送路12との連結部11へ移動させる。
【0058】
すなわち、制御部41は、駆動部9の移動モータ32により駆動プーリ33aを回転駆動し、移動ベルト34と従動プーリ33bを回転させて、固定具35により移動ベルト34に固定されているロール紙収納部4を原位置から連結部11の方向へ軸方向に移動させ、図5に示すように、第1の収納部4a内に収納されたロール紙2bの先頭端を発券待機位置に位置させている第2のロール紙搬送路6bの連結端が連結部11へ移動したときに移動モータ32を停止させ、第2のロール紙搬送路6bの連結端を連結部11に停止させる。このとき、第1の収納部4aに収納されていた繰出を終えたロール紙2aの巻芯3aはシャフト5aにそのまま残置される。
【0059】
そして、制御部41は、導入搬送路12との連結部11に停止させた補充用のロール紙2bを現用ロール紙2として発券処理を行うために、ロール紙収納部4を現在の位置に停止させたまま接続子Aを介してステップS2へ戻り、発券処理およびロール紙補充処理の実行を継続する。
【0060】
このように、本実施例の発券装置1においては、ロール紙2を、軸方向に配置した第1および第2の収納部4a、4bにそれぞれ収納するロール紙収納部4を設けると共に、そのロール紙収納部4を軸方向に移動させるロール紙移動機構30を設け、1巻目の現用のロール紙2aの第1の収納部4aからの繰出を終え、その後尾端の導入搬送路12への受渡終了後に、ロール紙収納部4をロール紙移動機構30により軸方向に移動させて、2巻目の補充用のロール紙2bの先頭端を発券待機位置に位置させた第2のロール紙搬送路6bと導入搬送路12とを連結するようにしたので、ロール紙2から切断した単券にカール癖を残すことなく、1巻目のロール紙2の繰出が終了した後に、2巻目のロール紙2による単券の発行を自動的に継続することができ、ロール紙2の補充頻度を減少させて係員の負担を軽減することができる。
【0061】
また、本実施例のロール紙補充処理においては、2巻目の補充用のロール紙2bの後尾端が通過監視センサ14を通過した後の、後尾端の導入搬送路12への受渡を終えた2巻目のロール紙2bによる一定枚数の単券の発券中に、補充用のロール紙2が存在しない場合は、係員に用紙切れの報知を行うので、2巻目のロール紙2が完全になくなる前に、新たな2巻のロール紙2のロール紙収納部4への装填を2巻目のロール紙2による一定枚数の発券中に並行して行うことが可能になり、係員は利用者の混雑状況や業務の合間を見計らって使い終わった巻芯3の除去と新たな2巻のロール紙2の装填を行うことができ、係員の負担を軽減することができると共に、新たなロール紙2を装填するタイミングを柔軟にして発券装置1の稼動効率を向上させることができる。
【0062】
なお、本実施例では、ロール紙2はシャフト5に嵌合させて第1および第2の収納部4a、4bに装填するとして説明したが、第1および第2の収納部4a、4bの底面に直接載置して装填するようにしてもよい。
【0063】
以上説明したように、本実施例では、軸方向に並列に配置されたロール紙をそれぞれ収納する第1および第2の収納部を有するロール紙収納部の第1および第2の収納部に、それぞれに収納されたロール紙を搬送する第1および第2のロール紙搬送路を設けると共に、第1のロール紙搬送路に連結し、第1の収納部から第1のロール紙搬送路により搬送されたロール紙の先頭端をカッタ部へ搬送する1つの導入搬送路を設け、第1の収納部に収納されたロール紙の後尾端が導入搬送路へ受渡されたときに、ロール紙収納部を軸方向に移動させて、第2のロール紙搬送路と導入搬送路とを連結するようにしたことによって、ロール紙から切断した単券にカール癖が発生することを防止しながら、自動的に補充したロール紙によって単券の発行を継続することができ、ロール紙の補充頻度を減少させて係員の負担を軽減することができる。
【実施例2】
【0064】
以下に、図6ないし図10を用いて本実施例の発券装置について説明する。なお、上記実施例1と同様の部分は、同一の符号を付してその説明を省略する。
【0065】
図5、図6において、50aは第1の収納部4aの第1の収納部4aの下部に設けられた分離繰出機構であり、第1の収納部4aに装填されたロール紙2aの外周面を支持すると共にロール紙2aを繰出回転方向(図6において、反時計方向)およびその逆方向に回転させる支持ローラ51a、52a、繰出回転方向に回転しているロール紙2の外周面上に摺接して外周面からロール紙2の先頭端を分離する分離爪53a、分離爪53aで分離された先頭端を第1のロール紙搬送路6aの搬送ローラ7aに導く一対のガイド板54a等で構成されており、分離繰出機構50aの支持ローラ51a、52aに支持されたロール紙2aを、支持ローラ51a、52aで繰出回転方向に回転させ、その先頭端を分離爪53aで分離して第1のロール紙搬送路6aへ自動的に繰出す機能を有している。
【0066】
本実施例の支持ローラ51aは、駆動部9に設けられたモータ等により正逆方向に回転駆動される駆動ローラであり、支持ローラ52aはロール紙2の回転に伴って回転する従動ローラである。
【0067】
50bは第2の収納部4bの第2の収納部4bの下部に設けられた分離繰出機構であり、第2の収納部4bに装填されたロール紙2bの外周面を支持すると共にロール紙2bを繰出回転方向およびその逆方向に回転させる支持ローラ51b、52b、繰出回転方向に回転しているロール紙2の外周面上に摺接して外周面からロール紙2の先頭端を分離する分離爪53b、分離爪53bで分離された先頭端を第2のロール紙搬送路6bの搬送ローラ7bに導く一対のガイド板54b等で構成されており、分離繰出機構50bの支持ローラ51b、52bに支持されたロール紙2bを、支持ローラ51b、52bで繰出回転方向に回転させ、その先頭端を分離爪53bで分離して第2のロール紙搬送路6bへ自動的に繰出す機能を有している。
【0068】
本実施例の支持ローラ51bは、駆動部9に設けられたモータ等により第1の収納部4aの支持ローラ51aとは独立に正逆方向に回転駆動される駆動ローラであり、支持ローラ52bはロール紙2の回転に伴って回転する従動ローラである。
【0069】
上記のように、本実施例の第1のロール紙搬送路6aは、図6に示すように、分離繰出機構50aから連結部11の間を接続するように形成され、その正搬送方向の最下流部に搬送ローラ7aが配置され、その最上流の連結端の手前に搬送ローラ8aが配置され、搬送ローラ8aの上流側には、監視センサ10aが配置されている。第2のロール紙搬送路6bの場合も同様である。
【0070】
また、本実施例のロール紙2aは、第1の収納部4aの支持ローラ51a、52aに支持された状態で収納され、ロール紙2bは、第2の収納部4bの支持ローラ51b、52bに支持された状態で収納される。このため上記実施例1で説明したシャフト5a、5bは省略され、支持ローラ51a、52aの間、支持ローラ51b、52bの間の間隔は、巻芯3a、3bの直径より狭い間隔に設定されている。
【0071】
なお、分離繰出機構50a、50bはそれぞれ第1および第2の収納部4a、4b内に設けられているので、ロール紙収納部4の移動に伴って同時に移動する。
【0072】
本実施例の発券装置1の記憶部45には、上記実施例1と同様の発券処理プログラムや、第1および第2の収納部4a、4bにロール紙2a、2bが装填されたときに、それらのロール紙2a、2bの先頭端を自動で繰出して第1および第2のロール紙搬送路6a、6bの発券待機位置に待機させ、現用のロール紙2aの第1の収納部4aからの繰出が終了し、そのロール紙2aの後尾端が導入搬送路12へ受渡されたときに、ロール紙収納部4を軸方向に移動させて、単券発行用紙を、第2の収納部4bに収納された補充用のロール紙2bに切替えて、発券を継続するロール紙補充処理プログラム等からなる業務実行プログラムが予め格納されており、制御部41が実行する業務実行プログラムのステップにより本実施例の発券装置1の各機能手段が形成される。
【0073】
以下に、図9にSAで示すステップに従って、本実施例の発券処理およびロール紙補充処理について説明する。
【0074】
SA1:ロール紙収納部4にロール紙2が収納されていない場合、係員は発券装置1の開閉扉38を開放し、ロール紙券発行アセンブリを発券装置1の筐体から引出し、原位置に停止しているロール紙収納部4の第1の収納部4a内の支持ローラ51a、52a上に現用とするロール紙2aを、その軸方向の背後に配置された第2の収納部4b内の支持ローラ51b、52b上に補充用とするロール紙2bを装填し、その状態でロール紙券発行アセンブリを、発券装置1の筐体内へ押込んで開閉扉38を閉鎖する。発券装置1の制御部41は、開閉扉38に設けた開閉検出センサ38aが開閉扉38の閉鎖を検出したときにステップSA2へ移行する。
【0075】
SA2:制御部41は、装填されたロール紙2a、2bの先頭端の分離繰出動作を行う。
【0076】
すなわち、制御部41は、支持ローラ51aによってロール紙2aを繰出回転方向に回転させ、その先頭端を分離爪53aで分離し、分離した先頭端をガイド板54aにより、ガイド板54aの出口直後に配置されている第1のロール紙搬送路6aの搬送ローラ7aへ導いて搬送ローラ7aに挟持させ、ロール紙2bも前記と同様にして、その先頭端を第2のロール紙搬送路6bの搬送ローラ7bへ導いて搬送ローラ7bに挟持させる。これにより現用とするロール紙2aの先頭端および補充用とするロール紙2bの先頭端が自動的に第1および第2のロール紙搬送路6a、6bへ繰出される。
【0077】
SA3:ロール紙2a、2bの先頭端を搬送ローラ7a、7bに挟持させた制御部41は、繰出したロール紙2aを第1のロール紙搬送路6aにより搬送し、搬送監視センサ10aが先頭端を検出した後に所定の距離搬送して搬送ローラ8aに挟持させ、分離繰出後のロール紙2aの先頭端を発券待機位置に停止させ、ロール紙2bも前記と同様にして、分離繰出後のロール紙2bの先頭端を発券待機位置に停止させる。
【0078】
その後のステップSA4〜SA13の作動は、上記実施例1のステップS2〜S11の作動と同様であるので、その説明を省略する。
【0079】
SA14:ステップSA4において、通過監視センサ14がロール紙2の後尾端を検出したことにより現用ロール紙2の後尾端の導入搬送路12への受渡終了を判定した制御部41は、ロール紙補充処理を実行するために、ロール紙検出センサ37からの出力を確認し、ロール紙検出センサ37が第2の収納部4bに装填されている補充用のロール紙2bの存在を検出している場合はステップSA17へ移行する。ロール紙検出センサ37がロール紙2の存在を検出していない場合、つまりロール紙収納部4に装填された2巻のロール紙2の繰出が終了している場合はステップSA15へ移行する。
【0080】
SA15:装填された2巻のロール紙2の繰出が終了したことを認識した制御部41は、ロール紙収納部4の用紙切れを認識し、上記実施例1のステップS13と同様にして、ロール紙収納部4における用紙切れの発生を係員に報知する。
【0081】
用紙切れの報知を受けた係員は、開閉扉38を開放し、ロール紙券発行アセンブリを引出して残置された巻芯3a、3bを除去し、上記ステップSA1と同様にして、係員はロール紙2a、2bを第1および第2の収納部4a、4bに装填し、その状態でロール紙券発行アセンブリを発券装置1の筐体内へ押込んで開閉扉38を閉鎖する。
【0082】
SA16:用紙切れの発生を報知した制御部41は、係員による装填作業の終了を待って待機しており、開閉検出センサ38aが開閉扉38の開放を検出し続けていることにより装填作業中と認識した場合は前記の待機を継続する。
【0083】
開閉検出センサ38aが開閉扉38の閉鎖を検出したことによりロール紙2の装填終了を認識した場合は、2巻のロール紙2が装填されたロール紙収納部4をロール紙移動機構30により原位置へ戻し、接続子Cを介してステップSA2へ戻り、ロール紙2a、2bの先頭端の分離繰出動作を行い、ステップSA3以降の処理を継続する。
【0084】
SA17:ステップSA14において、補充用のロール紙2bの存在を認識した制御部41は、繰出を終えた第1の収納部4aの背後に配置されている補充用のロール紙2bを収納した第2の収納部4bの第2のロール紙搬送路6bを、導入搬送路12との連結部11へ移動させる。
【0085】
すなわち、制御部41は、駆動部9の移動モータ32により駆動プーリ33aを回転駆動し、移動ベルト34と従動プーリ33bを回転させて、固定具35により移動ベルト34に固定されているロール紙収納部4を原位置から連結部11の方向へ軸方向に移動させ、図10に示すように、第2の収納部4b内に収納されたロール紙2bの先頭端を発券待機位置に位置させている第2のロール紙搬送路6bの連結端が連結部11へ移動したときに移動モータ32を停止させ、第2のロール紙搬送路6bの連結端を連結部11に停止させる。このとき、第1の収納部4aに収納されていた繰出を終えたロール紙2aの巻芯3aは支持ローラ51a、52a上にそのまま残置される。
【0086】
そして、制御部41は、導入搬送路12との連結部11に停止させた補充用のロール紙2bを現用ロール紙2として発券処理を行うために、ロール紙収納部4を現在の位置に停止させたまま接続子Bを介してステップSA4へ戻り、発券処理およびロール紙補充処理の実行を継続する。
【0087】
このように、本実施例の発券装置1においては、第1および第2の収納部4a、4bに収納されたロール紙2a、2bのそれぞれの先頭端を分離して第1および第2のロール紙搬送路6a、6bへ繰出す分離繰出機構50a、50bを設けたので、係員は第1および第2の収納部4a、4bにそれぞれロール紙2を装填するだけで、それぞれの先頭端を自動的に発券待機位置へ位置させることができ、係員のロール紙2の装填作業における負担を軽減することができる。
【0088】
以上説明したように、本実施例では、上記実施例1と同様の効果に加えて、第1および第2の収納部に、それぞれに収納されたロール紙の先頭端を分離して第1および第2のロール紙搬送路へ繰出す分離繰出機構を設けたことによって、係員は第1および第2の収納部にそれぞれロール紙を装填するだけで、それぞれの先頭端を自動的に発券待機位置へ位置させることができ、係員のロール紙の装填作業における負担を軽減することができる。
【0089】
なお、上記各実施例においては、上位装置は鉄道で用いられる乗車券等の券売機であるとして説明したが、上位装置は前記に限らず、航空券の券売機や飲食業で用いられる食券の券売機等であってもよい。
【符号の説明】
【0090】
1 発券装置
2、2a、2b ロール紙
3、3a、3b 巻芯
4 ロール紙収納部
4a 第1の収納部
4b 第2の収納部
5、5a、5b シャフト
6 ロール紙搬送路
6a 第1のロール紙搬送路
6b 第2のロール紙搬送路
7a、7b、8a、8b 搬送ローラ
9 駆動部
10a、10b 搬送監視センサ
11 連結部
12 導入搬送路
13 カッタ部
14 通過監視センサ
15 単券搬送路
16 スタッカ
18 印字部
19 磁気情報書込部
20 磁気情報読取部
21 券挿入部
30 ロール紙移動機構
31 スライドレール
32 移動モータ
33a 駆動プーリ
33b 従動プーリ
34 移動ベルト
35 固定具
37 ロール紙検出センサ
38 開閉扉
38a 開閉検出センサ
41 制御部
42 信号回線
43 上位装置
45 記憶部
50a、50b 分離繰出機構
51a、51b、52a、52b 支持ローラ
53a、53b 分離爪
54a、54b ガイド板

【特許請求の範囲】
【請求項1】
軸方向に並列に配置されたロール紙をそれぞれ収納する第1および第2の収納部を有するロール紙収納部と、前記ロール紙の先頭部分を規定の長さに切断する1つのカッタ部とを備え、前記カッタ部で切断された単券に所定の視認情報を印字して発行する発券装置において、
前記第1および第2の収納部に、それぞれに収納されたロール紙を搬送する第1および第2のロール紙搬送路を設けると共に、前記第1のロール紙搬送路に連結し、前記第1の収納部から前記第1のロール紙搬送路により搬送されたロール紙の先頭端を前記カッタ部へ搬送する1つの導入搬送路を設け、
前記第1の収納部に収納されたロール紙の後尾端が、前記導入搬送路へ受渡されたときに、前記ロール紙収納部を軸方向に移動させて、前記第2のロール紙搬送路と前記導入搬送路とを連結することを特徴とする発券装置。
【請求項2】
請求項1において、
前記第1および第2の収納部に、それぞれに収納されたロール紙の先頭端を分離して前記第1および第2のロール紙搬送路へ繰出す分離繰出機構を設けたことを特徴とする発券装置。
【請求項3】
請求項1または請求項2において、
前記導入搬送路の、前記第1または第2のロール紙搬送路との連結端と、前記カッタ部との間に、前記導入搬送路を搬送されるロール紙の通過を検出する通過監視センサを設け、
前記通過監視センサが、前記第1の収納部のロール紙の後尾端を検出したときに、前記後尾端が前記導入搬送路へ受渡されたと判定することを特徴とする発券装置。
【請求項4】
請求項3において、
前記通過監視センサが、前記第2の収納部のロール紙の後尾端を検出したときに、前記ロール紙収納部の用紙切れを報知し、前記第2の収納部のロール紙による単券の発行中に、新たな複数のロール紙の装填を行うことを特徴とする発券装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2011−221716(P2011−221716A)
【公開日】平成23年11月4日(2011.11.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−88937(P2010−88937)
【出願日】平成22年4月7日(2010.4.7)
【出願人】(000000295)沖電気工業株式会社 (6,645)
【出願人】(591089556)株式会社 沖情報システムズ (276)
【Fターム(参考)】