説明

発泡物質を計量分配する装置と方法

【課題】ポンプ過程や全充填仕上げ過程の速度を高めて、ノズル出口における滴下を阻止し、量配された物質のより少ない除去を保証する充填精度を改良するために量配装置と特にポンプシステムを開発すること。
【解決手段】この発明は、物質と特に発泡された物質を量配目標箇所に量配する装置に関し、装置が互いに流体接続しているそれぞれに一つのポンプ(3)と一つのノズル(5)を備える少なくとも一つのユニット(3、5)を有する。ポンプがポンプ室(3a)に配置された少なくとも一つの回転自在な回転要素(3b)を有する回転ポンプ(3)である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、発泡された物質を計量分配する装置と方法に関する。この種の装置は、例えば飲食品の製造の際に、特に発泡された圧力下にある物質を充填させて自由仕上げするのに使用される。一般的に、計量分配すべき発泡された物質では、食料品、接着剤、絶縁剤などの範囲から成る粘性物質を扱われていて、それら粘性物質は溶かされた、溶融された、或いは軟化された状態においてガスにより発泡されて、ポンプ計量分配システムを介して目標箇所で計量分配されて、その後に硬化される。
【背景技術】
【0002】
公知の充填システムでは、そのような物質の充填量が時間制御されてオンオフ弁を介して或いはピストン計量分配ポンプ介して充填されるか、或いは自由仕上げされる。物質の供給は通常には耐圧性に形成された容器(コレクター)内の二つまでの圧力導管によって行われる。
【0003】
ピストン計量分配ポンプにより一方では必要な速度が達成されなく、他方では発泡された物質が計量分配ピストンとノズル出口の間で膨張される。これは、物質がノズル出口では滴下されて、充填精度が低下されることを生じる。時間制御された弁による計量分配では、耐圧性に形成された容器内の流動関係は正確に定義された圧力を全システムを介してノズル出口までに許容されない。これは同様に充填容量の不精度を与える。さらに、退去とそれにより物質の正確に定義された除去とができない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国特許第6296463号明細書
【特許文献2】米国特許第6422428号明細書
【特許文献3】米国特許第6688498号明細書
【特許文献4】欧州特許出願公開第1424140号明細書
【特許文献5】米国特許第6089413号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
この発明の課題は、ポンプ過程や全充填仕上げ過程の速度を高めて、ノズル出口における滴下を阻止し、計量分配された物質のより少ない除去を保証する充填精度を改良するために計量分配装置と特にポンプシステムを開発することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この課題は、装置によると、請求項1の特徴事項によって、そして方法によると、請求項10の特徴事項によって解決される。
【発明の効果】
【0007】
好ましい再現は従属請求項から明らかになる。この発明の利点は、物質内の予め定義された圧力がノズル出口にまで一定に維持され得る。一つのポンプによる各ノズルの供給(退去による閉鎖できる)とすべてのポンプの同期によって充填精度が上昇される。回転ピストンポンプ、歯車ポンプなどの使用によって、ピストン計量分配ポンプでは必要であり、全周期時間を上昇させる吸引ストロークが必要ない。この発明の利点は、互いに連結されていて、一緒にポンプユニットを形成する回転ポンプの使用によって明らかになる。これは各ノズルに対して物質(例えば発泡された飲食品)の正確に同じ量を与える。回転ポンプは耐圧性容器によって流動性物質を供給される。
【0008】
この発明の他の利点は、機械的、電気機械的或いは磁気的に駆動モータをポンプユニットと接続させるシュートクラッチの使用によって明らかになる。駆動モータがポンプユニットと固定的に連結され得る。この場合には、トルクは電子的に制御される。空圧或いは油圧モータを使用し、空圧或いは油圧によるトルクを調整することが可能である。ポンプユニットにおけるトルクは、物質内の必要な圧力の流出過程中や流出過程後にノズル出口にまで一定に維持されるように調整される。それによりノズル出口前の物質の膨張が阻止される。
【0009】
この発明の他の利点は、ノズルの接続機構に一体化されて充填仕上げ過程後の物質を阻止する復元ピストンの使用によって生じる。ノズルの閉鎖後に、復元ピストンが同期的に帰還される。それによりノズル出口に残留する物質の一部が復元ピストンのシリンダ室に供給され、物質のより少ない除去を滴下なしに保証する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1A】それぞれに一つの回転ピストンポンプ、一つのノズルと復元ピストンを備える一つの接続機構を備えている複数の並列に接続されたユニットを有するこの発明による計量分配システム或いはポンプシステムを示す。
【図1B】図1Aのユニットの一つを通る図1Aの平面X−Xに沿う断面図を示す。
【図1C】図1Bの断面図を拡大表示で示す。
【図2】閉鎖された(或いは直線に開放する)ノズル出口の充填仕上げ過程の計量分配工程前の状態と上状態における復元ピストンとを示す。
【図3】開放されたノズル出口の充填仕上げ過程の計量分配工程中の状態と下状態における復元ピストンとを示す。
【図4】閉鎖された(或いは直線に閉鎖する)ノズル出口の充填仕上げ過程の計量分配工程後の状態と上状態に戻る途中の復元ピストンとを示す。
【発明を実施するための形態】
【0011】
この発明は、図面に図示されている制限せずに理解すべきである実施例に基づいて詳細に説明される。
【実施例】
【0012】
例えば飲食品の流動性、特に発泡された物質から成る飲食品を製造する装置では、流動性物質が好ましは耐圧性容器に形成された容器(1)内にあり、その容器の出口(2)が互いに連結された回転ピストンポンプ(3)と連通する。回転ピストンポンプ(3)の連結によって容量流が同期化される。回転ピストンポンプの出口(4)がノズル(5)に連通し、そのノズルの出口開口の前に各一個の接続機構(6)が存在する。接続機構(6)は同期的に定義された時間窓中に開放されている。この形式では、物質が正確に計量分配され得る。各接続機構(6)は、閉鎖された接続機構(6)の際にノズル出口にある物質の一部を戻すことを許容する復元ピストン(7)を備えている。この形式では、滴下が阻止されて、物質のより少ない除去を保証する。駆動手段(8)が回転ピストンポンプ(3)に及ぼすトルクは、無段に、流出過程中に物質内の所定圧がノズル(5)にまで得られたままであるように調整され得る。
【0013】
図2は閉鎖されたノズル出口の充填仕上げ過程の出口位置と上状態における復元ピストンとを示す。
【0014】
図3は、開放されたノズル出口と零位置における復元ピストンとを示す。充填仕上げ過程が生じる。
【0015】
図4は、ノズル出口が閉鎖されるように、示す。復元ピストンは復元ピストンのシリンダ室における調整された帰還路に依存してノズル出口にある物質の一部を引き込み、それにより物質が除去する。
【符号の説明】
【0016】
1.....耐圧性容器(コレクター)
2.....ポンプに対する流出通路
3.....回転ピストンポンプ
3a....ポンプ室
3b....回転要素
4.....ノズルに対する流出通路
5.....ノズル
6.....接続機構
7.....復元ピストン
8.....駆動モータ
9.....貯蔵容器ワンショット
10....内部ノズル管ワンショット
11....接続ピストンワンショット

【特許請求の範囲】
【請求項1】
物質と特に発泡された物質を計量分配目標箇所に計量分配する装置であって、装置が互いに流体接続しているそれぞれに一つのポンプ(3)と一つのノズル(5)を備える少なくとも一つのユニット(3、5)を有する装置において、ポンプがポンプ室(3a)に配置された少なくとも一つの回転自在な回転要素(3b)を有する回転ポンプ(3)であることを特徴とする装置。
【請求項2】
装置は複数の並列に接続されたユニット(3、5)を有し、そのユニットの回転ポンプ(3)がそれぞれに互いに連結されていることを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項3】
少なくとも一つのユニット(3、5)或いは複数の互いに連結されたユニット(3、5)が一つの駆動モータ(8)と接続されていることを特徴とする請求項1或いは2に記載の装置。
【請求項4】
駆動モータ(8)が回転要素(3b)へのトルク伝達する非固定式接続部を介して少なくとも一つのユニット(3、5)或いは複数の互いに連結されたユニット(3、5)と接続されていることを特徴とする請求項3に記載の装置。
【請求項5】
駆動モータの回転数とトルクは制御できることを特徴とする請求項3或いは4に記載の装置。
【請求項6】
ノズル(5)が接続機構(6)を有することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の装置。
【請求項7】
接続機構がノズル出口に関して移動できてノズル(5)に配置された復元ピストン(7)を有することを特徴とする請求項6に記載の装置。
【請求項8】
接続機構がそれぞれのノズル(5)にそれぞれに互いに連結されていることを特徴とする請求項6或いは7に記載の装置。
【請求項9】
装置は搬送ユニットに組み込まれていて、その搬送ユニットによって並んで配置された物品が互いに平行に輸送路に沿って輸送できて、平行に接続されたユニット(3、5)が輸送路に対して横方向に、それぞれのユニット(3、5)の計量分配目標箇所がそれぞれの物品をそれぞれの輸送路上にあるように配置されていることを特徴とする請求項2乃至8のいずれか一項に記載の装置。
【請求項10】
請求項1乃至9のいずれか一項に記載の装置の使用の下で物質と特に発泡された物質を量配する方法において、この方法は次の工程a)〜d)を有し:
a)回転ポンプの回転要素(3b)にトルクを導入することににより回転ポンプ(3)を駆動して例えば発泡された物質内に圧力の維持を形成し;
b)ユニット(3、5)をそれぞれの量配目標箇所に近づけて;
c)ユニット(3、5)がその量配目標箇所にあるときに、ノズル(5)を開放するので、発泡された物質がノズル(5)から流出し、それぞれの計量分配目標箇所に到達し;
d)ノズル(5)を閉鎖させる工程から成ることを特徴とする方法。
【請求項11】
回転ポンプの駆動中に駆動手段のトルク及び/又は回転数が制御されることを特徴とする請求項10に記載の方法。
【請求項12】
ノズル(5)の閉鎖の際にそれぞれの復元ピストンがノズル(5)に帰還されることを特徴とする請求項10或いは11に記載の方法。
【請求項13】
ユニット(3、5)のそれぞれの計量分配目標箇所への接近がユニット(3、5)及び/又は計量分配目標箇所の運動によって行われることを特徴とする請求項10乃至12のいずれか一項に記載の方法。
【請求項14】
計量分配目標箇所が並んで配置されていて、互いに平行に輸送路に沿って輸送される物品に存在することを特徴とする請求項13に記載の方法。
【請求項15】
二つの或いはそれ以上のポンプ列によって二つの或いはそれ以上の物質が、特に少なくとも一つの発泡された且つ一つの発泡されていない物質が、発泡された物質の量を制御する内部ノズル管(10)と接続ピストン(11)によって作業工程、所謂ワンショット製品に製造され得ることを特徴とする請求項1乃至9のいずれか一項に記載の装置。

【図1A】
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【図1B】
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【図1C】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公表番号】特表2010−516455(P2010−516455A)
【公表日】平成22年5月20日(2010.5.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−546681(P2009−546681)
【出願日】平成20年1月22日(2008.1.22)
【国際出願番号】PCT/EP2008/000447
【国際公開番号】WO2008/089949
【国際公開日】平成20年7月31日(2008.7.31)
【出願人】(509209177)ハース−モンドミックス・ベスローテン・フェンノートシャップ (2)
【出願人】(509209247)
【出願人】(509209258)
【Fターム(参考)】