説明

発行装置、改札機、及び駅務システム

【課題】より安全性の高い発行装置、改札機、及び駅務システムを提供する。
【解決手段】一実施形態に係る発行装置は、利用者による操作を受け取る操作手段と、識別情報を受け取る受取手段と、前記操作手段による操作と前記識別情報とに基づいて切符情報を生成する生成手段と、前記切符情報をエンコードし、二次元コードを生成する二次元コード生成手段と、前記二次元コードを券媒体に印刷し二次元コード券を発行する発行手段と、を具備する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、発行装置、改札機、及び駅務システムに関する。
【背景技術】
【0002】
鉄道の駅には、各種の駅務処理を行なう駅務機器が設置されている。駅務機器は、例えば、改札機、券売機、精算機、または窓口端末などである。これらの駅務機器は、入場券、定期券、及び乗車券などに対して種々の処理を行う。
【0003】
例えば、入場券、定期券、及び乗車券などは、例えば所定の情報が記憶される磁気券により構成されるものがある。また、例えば、入場券、定期券、及び乗車券などは、所定の情報が記憶されるICカードなどにより構成されるものがある。またさらに、ICカードは、利用者の所持する携帯電話などに内蔵されるものも一般的に知られている。
【0004】
また、近年では、券媒体として、二次元コードからなる券情報を有する携帯端末機器、二次元コードが印刷された媒体(二次元コード券)を利用し、入出場処理等を行う駅務システムが提案されている。
【0005】
上記したような二次元コード券は、媒体に二次元コードが印刷されて構成されている。この二次元コード券を処理する駅務機器は、二次元コード券の二次元コードを読み取ることにより券情報を取得し、取得した券情報に基づいて処理を行う。この為、例えば二次元コード券が複写された場合、二次元コード券が不正に利用されることが懸念される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2005−141626号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明が解決しようとする課題は、より安全性の高い発行装置、改札機、及び駅務システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、一実施形態に係る発行装置は、利用者による操作を受け取る操作手段と、識別情報を受け取る受取手段と、前記操作手段による操作と前記識別情報とに基づいて切符情報を生成する生成手段と、前記切符情報をエンコードし、二次元コードを生成する二次元コード生成手段と、前記二次元コードを券媒体に印刷し二次元コード券を発行する発行手段と、を具備する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】図1は、一実施形態に係る駅務システムについて説明するための説明図である。
【図2】図2は、一実施形態に係る駅務システムについて説明するための説明図である。
【図3】図3は、一実施形態に係る駅務システムについて説明するための説明図である。
【図4】図4は、一実施形態に係る駅務システムについて説明するための説明図である。
【図5】図5は、一実施形態に係る駅務システムについて説明するための説明図である。
【図6】図6は、一実施形態に係る駅務システムについて説明するための説明図である。
【図7】図7は、一実施形態に係る駅務システムについて説明するための説明図である。
【図8】図8は、一実施形態に係る駅務システムについて説明するための説明図である。
【図9】図9は、一実施形態に係る駅務システムについて説明するための説明図である。
【図10】図10は、一実施形態に係る駅務システムについて説明するための説明図である。
【図11】図11は、一実施形態に係る駅務システムについて説明するための説明図である。
【図12】図12は、一実施形態に係る駅務システムについて説明するための説明図である。
【図13】図13は、一実施形態に係る駅務システムについて説明するための説明図である。
【図14】図14は、一実施形態に係る駅務システムについて説明するための説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
(第1の実施形態)
以下、図面を参照しながら駅務システムについて詳細に説明する。
鉄道各社の駅に設置される券売機、改札機、及び精算機などの駅務機器は、駅務システムを構成する。駅務システムは、鉄道などの交通機関において種々の駅務処理を行なう。各駅務機器は、乗車券を処理することにより、利用者に鉄道機関を利用させることができる。各駅務機器は、例えば各駅に設置される監視盤の制御に基づいて動作する。監視盤は、各駅務機器の運用状況及び運用データなどの管理を行なう。
【0011】
なお、駅務システムの各駅務機器は、路線内の複数の駅にも設置される。これにより、駅務システム全体が構成される。このような駅務システムでは、各駅において、利用者に対する駅構内への入場あるいは駅構内からの出場などに関する業務を各駅務機器を用いて実施している。
【0012】
図1は、第1の実施形態に係る駅務システム100について説明するための説明図である。
図1に示す駅務システム100は、種々の駅務機器を備える。駅務システム100は、例えば、券売機110、センタシステム130、改札機140、携帯端末200、及び列車内読取装置250などを備える。
【0013】
券売機110は、種々の乗車券を発行する発行装置として機能する。券売機110は、利用者の所持するICカード(IC乗車券)180から識別情報(例えばIDi)を読み取る。券売機110は、例えば利用者により入力される操作と、ICカード180から読み取ったIDiとに基づいて入場券、普通乗車券、自由席特急券及び指定席特急券などの料金券、回数券、並びに精算券(総じて切符と称する)を発行するためのデータ(切符情報)を生成する。
【0014】
券売機110は、生成した切符情報に基づいて二次元コードを生成する。さらに、券売機110は、二次元コードを券媒体に印刷し、切符としての二次元コード券150を発行する。
【0015】
また、券売機110は、利用者により入力される操作に基づいてICカード180の乗車券の残額をチャージする。券売機110は、ICカード180にチャージ残額の積み増しを行うことができる。また、券売機110は、ICカード180を使った精算時に不足金額に応じた金額をチャージすることができる。
【0016】
センタシステム130は、券売機110、改札機140、携帯端末200、及び列車内読取装置250と例えばネットワーク経由で通信を行う。センタシステム130は、券売機110により発行された切符に関する情報を券売機110から受信する。これにより、例えば、センタシステム130は、列車における指定席の空席を逐次把握することができる。例えば、センタシステム130は、携帯端末200からの問合せに応じて列車における指定席の空席を示す情報を携帯端末200に配信することができる。
【0017】
改札機140は、駅の改札口などに設置される。改札機140は、利用者の所持する二次元コード券150、磁気券170、及び/または切符としてのICカード180に対して改札処理を行う。
【0018】
携帯端末200は、係員(例えば車掌)が操作する端末である。携帯端末200は、係員により入力される操作に基づいて種々の処理を行う。携帯端末200は、センタシステム130と通信することにより、種々の情報を受け取ることが出来る。例えば、携帯端末200は、センタシステム130に問合せることにより、列車ごとに指定席の空席を示す情報を取得し、表示することができる。
【0019】
列車内読取装置250は、列車内の座席、列車の乗降口、または列車内の他の位置に設けられた読取装置である。列車内読取装置250は、利用者の所持する二次元コード券150及びICカード180から種々の情報を読み取り、ネットワーク経由でセンタシステム130に送信する。
【0020】
以下、各駅務機器の動作について詳細に説明する。
図2は、一実施形態に係る券売機110について説明するための説明図である。
券売機110は、利用者により入力される操作に基づいて二次元コード券150を発行する。なお、詳述しないが、券売機110は、切符が有する情報(切符情報)に基づいて利用額の不足分を精算し、精算券を発行する精算機の機能を含む。また、券売機110は、磁気券170及びIC乗車券180を発行する機能も備える。また、券売機110は、二次元コード券150と磁気券170とを有する乗車券を発行する機能も備える。たとえば、券売機110は、一方の券面に二次元コード券150を有し、他方の券面に磁気券170を有する乗車券を発行する機能を備える。券売機110は、制御部111、記憶部112、表示部113、操作部114、現金処理部115、二次元コード券処理部116、磁気券処理部117、及びICカード処理部118を備える。
【0021】
制御部111は、券売機110の動作を制御する。また、制御部111は、他の駅務機器とデータの送受信を行うことができる。
【0022】
記憶部112は、券売機110の制御に必要な制御データ、及び二次元コード券150を発行するために必要な各種のデータを予め格納している。
【0023】
表示部113は、制御部111の制御に基づいて種々の情報を表示する。表示部113は、液晶表示器などで構成されている。この表示部113は、制御部111による制御に基づいて、券売機110を利用する利用者に対して二次元コード券150の発行業務に必要な各種操作を案内する画面、及び発行する二次元コード券150の内容などの種々の情報を案内する画面などを表示する。
【0024】
操作部114は、利用者による操作入力に基づいて操作信号を生成する。操作部114は、各種ボタン、または、接触を検知し、検知した接触の位置に基づいて操作信号を生成するタッチパネルなどにより構成される。操作部114は、制御部111による制御に基づいて、利用者による各種操作の入力を受け付ける。例えば、操作部114は、二次元コード券150を発行するのに必要な情報の入力を受け付ける。
【0025】
現金処理部115は、利用者により投入される紙幣、及び/または貨幣などを処理する。
【0026】
二次元コード券処理部116は、二次元コード券150の発行を行う。例えば、二次元コード券処理部116は、二次元コードを媒体に印刷する印刷部と、媒体を収容する収容部を備える。二次元コード券150を発行する場合、二次元コード券処理部116は、収容部に収容されている媒体に対して制御部111により生成される二次元コードを印刷する。これにより、二次元コード券処理部116は、切符としての二次元コード券150を発行する。
【0027】
磁気券処理部117は、磁気券170の発行を行う。例えば、磁気券処理部117は、磁気券170の磁気層に切符情報に応じた磁気を付加する磁気処理部と、磁気券170の媒体を収容する収容部を備える。
【0028】
磁気券170は、磁気層を備える。磁気券170は、磁気層の中に、金額情報または乗車可能区間を示す情報、券の識別情報などの切符情報を記憶する。この識別情報は、磁気券固有の情報である。識別情報は、駅務機器に磁気券を識別させるための情報である。金額情報は、この磁気券の金額を示す情報である。乗車可能区間を示す情報は、当該磁気券170により利用することが出来る駅の区間を示す情報である。
【0029】
磁気層に金額情報が記憶されている場合、改札機140は、乗車区間と金額情報とに基づいて利用者の通行の可否を判定する。また、磁気層に乗車可能区間を示す情報が記憶されている場合、改札機140は、乗車区間と乗車可能区間を示す情報とに基づいて利用者の通行の可否を判定する。
【0030】
なお、二次元コード券処理部116及び磁気券処理部117は、券媒体の表面に二次元コードがあり、裏面に磁気層を有する二次元コード券150と磁気券170との複合券を発行する構成であってもよい。
【0031】
ICカード処理部118は、切符としてのICカード180の発行を行う。例えば、ICカード処理部118は、ICカード180を処理する処理部と、ICチップ及びアンテナを有する媒体を収容する収容部を備える。また、このICチップは、種々の情報を記憶することができるメモリを備える。なお、ICカード180を処理する処理部は、ICカード180のアンテナと無線通信することができるアンテナを備える。ICカード処理部118は、このアンテナを介してICカード180と無線通信を行うことができる。
【0032】
ICカード180を発行する場合、ICカード処理部118は、収容部に収容されている媒体に対して無線通信を行い、制御部111により生成される切符情報をICチップに書き込む。これにより、ICカード処理部118は、切符としてのICカード180を発行する。さらに、ICカード処理部118は、ICカード180に運賃として利用される金銭的価値(残額)をチャージする処理を行う構成であってもよい。
【0033】
ICカード180のICチップのメモリは、例えば識別情報(IDi)、残額情報、乗降履歴などの切符情報を記憶する。このIDiは、ICカード固有の情報である。IDiは、駅務機器にICカードを識別させるための情報である。残額情報は、運賃の精算に利用可能である金額を示す情報である。乗降履歴は、改札を受ける際に記録される乗車と降車の履歴を示す情報である。
【0034】
また、ICカード処理部118は、利用者の所持するICカード180を読み取ることができる。ICカード処理部118は、ICカード180を挿入することができるスロットを備える。ICカード処理部118は、スロットに挿入されたICカード180と無線通信を行う。なお、ICカード処理部118は、スロットではなく、ICカード180と無線通信をする為のアンテナの位置が券売機110の筐体に示された構成であってもよい。
【0035】
例えば、ICカード処理部118は、ICカード180からIDiを読み取る。またさらに、ICカード処理部118は、ICカード180から残額情報、及び条項履歴などを読み取る。制御部111は、ICカード処理部118により読み取った残額情報、及び条項履歴に基づいて精算に必要な額の算出などを行う。また、ICカード180の残額情報は、磁気券170、または二次元コード券150を発行する為の料金として用いられる構成であってもよい。
【0036】
図3は、二次元コード券150を発行する際の二次元コード券処理部116の処理の例を示す。
券売機110は、発売画面を表示部113に表示する(ステップS11)。券売機110は、操作部114による操作入力を受け付ける(ステップS12)。券売機110は、発売画面の表示中における操作入力に基づいて、乗車区間(有効区間)、または出場駅を特定する。なお、券売機110は、乗車区間を利用者に選択させる構成であっても、出場駅を利用者に選択させる構成であってもよい。
【0037】
乗車区間を利用者に選択させる場合、例えば、券売機110は、券売機110が設置されている駅からの乗車区間毎に金額を示すボタンを表示部113に表示する。券売機110は、このボタンの選択操作に応じて乗車区間を決定する。
【0038】
出場駅を利用者に選択させる場合、例えば、券売機110は、路線内の駅の一覧をボタンとして表示部113に表示する。券売機110は、このボタンの選択操作に応じて出場駅を決定する。さらに、券売機110は、券売機110が設置されている駅を入場駅として、入場駅から出場駅までを乗車区間として決定する。
【0039】
また、入場駅を利用者に選択させる構成であってもよい。この場合も、券売機110は、入場駅として選択可能な路線内の駅の一覧をボタンとして表示部113に表示する。券売機110は、このボタンの選択操作に応じて入場駅を決定する。券売機110は、決定した入場駅から出場駅までを乗車区間として決定する。
【0040】
さらに、券売機110は、券種別、媒体ID(券番号)、利用日(有効期限)、区間(有効区間)などを生成する。券種別は、発行する二次元コード券150の種別を示すものである。例えば、券種別は、普通乗車券、自由席特急券、指定席特急券、精算券などの種類がある。
【0041】
券番号は、二次元コード券150を識別する為の固有情報である。券売機110は、例えば、二次元コード券150の発行順で券番号を生成する。有効期限は、当該二次元コード券150により改札処理を受けることができる期限を示す情報である。例えば、券売機110は、発効日のみ二次元コード券150が有効になるように有効期限を生成する。
【0042】
また、券種別が指定席特急券である場合、券売機110は、上記の有効区間の特急列車の一覧をボタンとして表示する。券売機110は、このボタンの選択操作に応じて列車を決定する。
【0043】
さらに、券売機110は、決定した列車における指定席として選択可能な座席の一覧をボタンとして表示する。券売機110は、このボタンの選択操作に応じて座席を決定する。券売機110は、決定された列車及び座席を示す情報(列車情報)を生成する。
【0044】
さらに、券売機110は、ICカード180の挿入を促す画面を表示部113に表示する(ステップS13)。ここで、ICカード180が券売機110のICカード処理部118のスロットに挿入された場合、ICカード処理部118は、ICカード180のIDiを読み取る(ステップS14)。
【0045】
券売機110は、券種別、券番号、有効期限、有効区間、列車情報、及びIDiに基づいて切符情報を生成する(ステップS15)。即ち、切符情報は、券種別、券番号、有効期限、有効区間、列車情報、及びIDiなどの情報を含む。
【0046】
券売機110は、生成した切符情報に基づいて二次元コードを生成し、(ステップS16)、生成した二次元コードを券媒体に印刷する(ステップS17)。上記の処理により、券売機110は、二次元コード券150を発行する。
【0047】
なお、券売機110は、切符情報を如何なる二次元コードに変換する構成であってもよい。券売機110の記憶部112は、切符情報を種々の規格の二次元コードに変換する為のアルゴリズム(またはアプリケーション)を記憶する。制御部111は、記憶部112に記憶されているアルゴリズムを用いて切符情報から二次元コードを生成する。
【0048】
二次元コードは、水平方向、垂直方向、及びさらに他の方向に情報を持つ表示方式である。二次元コードは、一次元コードに比べ、より多くの情報をコード化できる。即ち、二次元コードは、印字面積を小さくできる。
【0049】
二次元コードには、例えば、小さな正方形のセルがマトリックス状に配列されたマトリックスコードがある。各セルは、例えば白と黒などの二つの状態で生成される。これにより、二次元コードの各セルは、論理値「0」と「1」とを表現することができる。
【0050】
図4は、券売機110により発行された二次元コード券150の例を示す。
図4に示すように、二次元コード券150の券面には、券種別、券番号、有効区間、有効期限、及び列車情報などの券面情報151、並びに二次元コード152などが印刷される。
【0051】
券売機110は、利用者の操作に基づいて生成した切符情報に基づいて、券面情報151を可視インクにより印刷する。これにより、利用者は、券面からこの二次元コード券150の切符情報を認識することができる。
【0052】
また、券売機110は、切符情報に基づいて二次元コード152を媒体の券面に印刷する。なお、二次元コード152は、不可視インクにより印刷されてもよい。この場合、利用者が二次元コード152の位置を認識することができるように、二次元コード152の位置を示すガイドなどを可視インクにより券面に印刷する構成であってもよい。
【0053】
不可視インクは、例えば紫外線を照射した場合に可視光(蛍光)を放出する蛍光体が含有された蛍光インクである。ガイドは、二次元コード152の位置を利用者に認識させる為のオブジェクトであり、二次元コード152の印刷範囲の縁部付近に印刷される。
【0054】
なお、券売機110は、例えばサーマルヘッドなどを用いて媒体としての感熱紙に券面情報151、及び二次元コード152などを印刷する構成であってもよい。
【0055】
なお、図4に示される二次元コード券150は、切符情報として、券種別「指定席特急券」、券番号「1234」、有効期限「2011/05/26」、有効区間「東京−大阪」、列車情報「特急1048号 10号車4B」、及びIDi「TSB104810481048」などの情報を含む。これらの情報がエンコードされて二次元コード152として二次元コード券150に印刷されている。
【0056】
図5及び6は、改札機140の構成の例を示す。
改札機140は、二次元コード券150、及び切符としてのICカード180から情報を読み取り改札処理を行う。なお、改札機140は、さらに磁気券170から情報を読み取り改札処理を行う構成であってもよい。また、ICカード180は、利用者の所持する携帯電話などに内蔵されるものであってもよい。
【0057】
改札機140は、駅の改札口などに設置される。改札機140は、改札口で利用者の所持する切符から取得する情報に基づいて、改札処理を行う。これにより、改札機140は、利用者の通行の可否を判断する。
【0058】
図5及び図6により示されるように、改札機140は、主制御部141、二次元コード券処理部142、ICカード処理部143、ドア制御部144、ドア145、表示部146、及び本体147を備える。主制御部141、二次元コード券処理部142、ICカード処理部143、ドア制御部144、及び表示部146は、例えばバスなどを介して互いに接続される。
【0059】
主制御部141は、改札機140の各部の動作を統合的に制御する。主制御部141は、切符情報に基づいて通行判定を行う。主制御部141は、通行判定の結果に基づいてドア制御部144を制御する。さらに、主制御部141は、通行判定の結果に基づいて種々の案内を表示部146に表示するように表示部146を制御する。
【0060】
なお、主制御部141は、CPU、ROM、RAM、及び不揮発性メモリなどを備える。CPUは、種々の演算処理を行う。CPUは、ROMに記憶されている制御プログラム及び制御データに基づいて種々の処理を行う。例えば、CPUは、ROMに記憶されているプログラムを実行することにより、通行判定、ドア制御部144の制御、及び表示部146による表示処理を行う。
【0061】
ROMは、予め改札機140の制御用のプログラム及び制御データなどを記憶する不揮発性のメモリである。RAMは、ワーキングメモリとして機能する揮発性のメモリである。RAMは、CPUの処理中のデータなどを一時的に格納する。また、RAMは、CPUが実行するプログラムを一時的に展開して格納する。
【0062】
不揮発性メモリは、CPUが実行する処理において用いられるプログラム及びデータを記憶する記憶部である。不揮発性メモリは、通行判定、ドア制御部144の制御、及び表示部146による表示処理などに用いるデータを記憶する。例えば、不揮発性メモリは、運賃データなどを記憶する。
【0063】
二次元コード券処理部142は、利用者が所持する二次元コード券150に印刷されている二次元コード152を画像として読み取る。二次元コード券処理部142は、読み取った二次元コードの画像を解析することにより、元のデータ、即ち、切符情報を取得する。即ち、二次元コード券処理部142は、二次元コード券150から二次元コードを読み取る読取装置である。二次元コード券処理部142は、取得した切符情報を主制御部141に送信する。
【0064】
二次元コード券処理部142は、カメラ、及び解析処理部を備える。またさらに、二次元コード券処理部142は、照明などを備える構成であってもよい。照明は、利用者が提示する二次元コード券150に対して光を照射する。例えば、カメラは、エリアイメージセンサなどを備える。カメラは、照明から射出されて二次元コード券150により反射された光から画像を取得する。これにより、二次元コード券処理部142は、二次元コード券150から二次元コードの画像を取得する。
【0065】
なお、二次元コード券処理部142は、画像中の二次元コードが印刷されている領域を特定する。二次元コード券処理部142は、特定した領域で画像を切り出す。これにより、二次元コード券処理部142は、二次元コード152を含む画像を取得することができる。
【0066】
さらに、二次元コード券処理部142は、取得した二次元コードの画像をデコードし、元の切符情報を取得する。なお、二次元コード券処理部142は、種々の規格の二次元コードをデコードする為のアルゴリズム(またはアプリケーション)を記憶するメモリを備える。二次元コード券処理部142は、メモリに記憶されているアルゴリズムを用いて二次元コードをデコードし、切符情報を取得する。
【0067】
なお、上記したように、二次元コード券処理部142により取得する切符情報は、少なくともIDi(第1の識別情報)を含む。二次元コード券処理部142は、読み取った切符情報を主制御部141に送信する。
【0068】
ICカード処理部143は、利用者が所持する切符としてのICカード180に対して処理を行う。ICカード処理部143は、送受信部を備える。送受信部は、例えば、ICカード180のアンテナを無線通信を行う為のアンテナなどを備える。送受信部は、アンテナによりICカード180と無線通信を行う。送受信部は、アンテナから放射される電波が届く範囲(送受信可能エリア)内に存在するICカード180を検知する。送受信部は、ICカード180を検知する場合、ICカード180との間でコマンド及びレスポンスを送受信し、ICカード180から切符情報を読み取る。
【0069】
ICカード180は、上記したように識別情報(IDi)、残額情報、乗降履歴などの切符情報を記憶する。ICカード処理部143は、ICカード180から少なくともIDi(第2の識別情報)を取得する。ICカード処理部143は、読み取った切符情報のうち、少なくともIDiを主制御部141に送信する。
【0070】
なお、利用者が駅構内に入場する場合、ICカード処理部143は、主制御部141の制御に基づいて、ICカード180のメモリに入場情報を書き込む。また、利用者が駅構内から出場する場合、ICカード処理部143は、主制御部141の制御に基づいて、ICカード180に出場情報を書き込む。
【0071】
なお、二次元コード券処理部142とICカード処理部143とは、同時に読取が可能なように改札機140に設置される。即ち、二次元コード券処理部142及びICカード処理部143は、二次元コード券150とICカード180とが重ねられている場合に二次元コード券処理部142が二次元コード券150から二次元コード152を読み取ることができ、且つ、ICカード処理部143がICカード180からIDiを読み取ることが出来るように設置される。
【0072】
例えば、二次元コード券処理部142のカメラは、ICカード処理部143のアンテナの近傍または内側に設置される。この場合、改札機140は、二次元コード券処理部142及びICカード処理部143により二次元コード券150とICカード180とを同時に処理することができる。
【0073】
また、磁気券170から情報を読み取り改札処理を行う構成である場合、改札機140は、磁気券処理部をさらに備える。磁気券処理部は、利用者が所持する磁気券170に対して処理を行う。磁気券処理部は、磁気券170を取り込む取り込み部と、取り込んだ磁気券170を搬送する搬送部と、搬送されている磁気券170から磁気を検出する磁気ヘッダとを備える。磁気券処理部は、磁気券170の磁気層から切符情報を取得し、取得した切符情報を主制御部141に送信する。
【0074】
例えば、利用者が駅構内に入場する場合、磁気券処理部は、主制御部141の制御に基づいて、投入される磁気券170の磁気層に入場情報を記録する。また、利用者が駅構内から出場する場合、磁気券処理部は、主制御部141の制御に基づいて、投入される磁気券170の磁気層に出場情報を記録する。
【0075】
図7は、改札機140による改札処理の例を示す。
上記したように、ICカード処理部143は、ICカード180からIDi(第2の識別情報)を取得する(ステップS21)。
【0076】
また、二次元コード券処理部142は、二次元コード券150から二次元コード152を読み取ることにより、切符情報を読み取る(ステップS22)。なお、上記したように、この切符情報にはIDi(第1の識別情報)が含まれている。なお、ステップS21の処理とステップS22の処理とは、どちらが先に実行されてもよい。
【0077】
改札機140の主制御部141は、ICカード処理部143によりICカード180から取得したIDi(第2の識別情報)と、二次元コード券処理部142により二次元コード券150から取得したIDi(第1の識別情報)とが一致するか否か判定する(ステップS23)。
【0078】
第1の識別情報と第2の識別情報とが一致すると判定した場合、主制御部141は、通行判定を行う(ステップS24)。即ち、主制御部141は、二次元コード券処理部142により取得した切符情報と、不揮発性メモリなどにより記憶されている運賃データとに基づいて通行判定を行う。
【0079】
例えば、主制御部141は、切符情報に基づいて、引去り額(運賃)を算出する。即ち、主制御部141は、切符情報の券種別が乗車券を示す場合、切符情報の有効区間に基づいて、運賃(引去り額)を算出する。主制御部141は、例えば、当該改札機140が設置されている駅が、切符情報の有効区間内であるか否かに基づいて利用者の通行の可否を判定する。即ち、主制御部141は、当該改札機140が設置されている駅が切符情報の有効区間内である場合、利用者の通行を可と判定する。
【0080】
また、主制御部141は、当該改札機140が設置されている駅が切符情報の有効区間外である場合、足りない運賃(精算額)をICカード180の残額情報から引く構成であってもよい。この為に、主制御部141は、入場駅、出場駅、及び金額が対応付けられたテーブルなどを不揮発性メモリに保持する。主制御部141は、このテーブルに基づいて精算額を算出し、算出した精算額をICカード180から差し引くようにICカード処理部143を制御する。主制御部141は、ICカード180の残額情報が精算額以上である場合、利用者の通行を可と判定する。
【0081】
また、主制御部141は、当該改札機140が特急列車に乗車する為の改札口に設置されている場合、切符情報の券種別を参照し、券種別に特急券を含むか、または、券種別に特急券が含まれるか判定する。主制御部141は、券種別が自由席特急券及び指定席特急券のいずれかである場合、利用者の通行を不可と判定する。即ち、主制御部141は、券種別が自由席特急券及び指定席特急券のどちらでもない場合、利用者の通行を不可と判定する。
【0082】
また、主制御部141は、入出場時にICカード処理部143によりICカード180に入出場情報(乗降履歴)を書き込んでもよい。主制御部141は、この入場情報及び出場情報などの履歴を示す乗降履歴に基づいて、過去の出場情報及び入場情報の正当性を判断し、正当であると判断した場合、通行判定を行う構成であってもよい。
【0083】
通行判定が可である場合、主制御部141は、利用者の通行を促す表示を表示部146に表示させ、ドア145を開くようにドア制御部144を制御する(ステップS25)。
【0084】
また、通行判定が不可である場合、主制御部141は、ドア145を閉めるようにドア制御部144に制御信号(閉信号)を送信する(ステップS26)。ドア制御部144は、ドア145の開閉を制御することにより、利用者の通行を制御する。ドア制御部144は、ドア145の開閉を制御するドア開閉機構(図示せず)を備える。ドア制御部144は、主制御部141からの閉信号の有無に基づいて、ドア145の開閉を制御する。ドア制御部144は、主制御部141から閉信号を受信した場合、ドアの開閉機構のモータなどを動作させることにより、ドア145を閉じる。
【0085】
図5により示されるように、ドア145は、改札機140の本体147の側面部に設置されている。また、通常、複数の改札機140が改札口に並列に設置される。複数の改札機140の本体147により少なくとも1つ以上の通路が形成される。ドア145は、この通路を塞ぐように開閉する。
【0086】
表示部146は、主制御部141の制御に基づいて、種々の案内を表示する。表示部146は、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、有機ELディスプレイ、または他の表示装置などのうちのいずれかを備える。例えば、表示部146は、通行の可否、残額情報が示す金額、定期券の有効期限、及び、利用者を窓口に誘導する案内などを表示する。
【0087】
改札機140は、通常、ドア145を開いた状態で維持する。即ち、改札機140のドア制御部144は、ドア145を閉める動作を待つ状態となる。
【0088】
ここで、例えば、主制御部141による通行判定が行われたとする。主制御部141は、通行判定において、通行不可と判定した場合、ドア145を閉じるようにドア制御部144を制御する。この場合、ドア制御部144は、ドア145を閉じるようにドアの開閉機構のモータなどを動作させる。これにより、改札機140は、通行不可と判定された切符を所持する利用者の通行を防ぐことができる。
【0089】
図8は、改札機140による通行判定処理の例を示す。
改札機の主制御部141は、切符情報の券種別に乗車券が含まれるか否か判定する(ステップS31)。切符情報の券種別に乗車券が含まれないと判定した場合、主制御部141は、運賃を算出する(ステップS32)。
【0090】
切符情報の券種別に乗車券が含まれると判定した場合、主制御部141は、改札機140の設置駅が有効区間内であるか否か判定する(ステップS33)。改札機140の設置駅が有効区間内ではないと判定した場合、主制御部141は、精算額を算出する(ステップS34)。
【0091】
主制御部141は、ICカード180から引き去り可能であるか否か判定する(ステップS35)。即ち、主制御部141は、ICカード180の残額と、運賃または精算額を比較することにより、引き去り可能であるか否か判定する。
【0092】
ステップS33において、改札機140の設置駅が有効区間内であると判定した場合、または、ステップS35において、ICカード180から引き去り可能であると判定した場合、主制御部141は、急行券(特別急行券または普通急行券)が必要か否か判定する(ステップS36)。
【0093】
急行券が必要であると判定した場合、主制御部141は、切符情報の券種別に急行券が含まれており、且つ、改札機140の設置駅が急行券の有効区間内であるか否か判定する(ステップS37)。
【0094】
ステップS36において、急行券が必要ではないと判定した場合、または、ステップS37において、切符情報の券種別に急行券が含まれており、且つ、改札機140の設置駅が急行券の有効区間内であると判定した場合、主制御部141は、通行可と判定する(ステップS38)。
【0095】
また、ステップS35において、ICカード180から引き去り不可であると判定した場合、主制御部141は、通行不可と判定する(ステップS39)。また、ステップS37において、切符情報の券種別に急行券が含まれていない、または、改札機140の設置駅が急行券の有効区間内ではないと判定した場合、主制御部141は、通行不可と判定する(ステップS39)。
【0096】
また、列車内読取装置250は、利用者の所持する二次元コード券150及びICカード180から種々の情報を読み取り、ネットワーク経由でセンタシステム130に送信する。例えば、列車内読取装置250は、二次元コード券150が指定席特急券である場合、二次元コード券150から読み取った列車情報をセンタシステム130に送信する。センタシステム130は、列車内読取装置250から列車情報を受信した場合、受信した列車情報が示す座席を乗車済みと認識する。これにより、センタシステム130は、逐次指定席への乗車状況を認識することができる。即ち、センタシステム130は、列車の指定席の空席を逐次認識することが出来る。
【0097】
図9は、列車内読取装置250の構成の例を示す。
【0098】
列車内読取装置250は、制御部251、記憶部252、二次元コード券処理部256、及びICカード処理部258を備える。制御部251、記憶部252、二次元コード券処理部256、及びICカード処理部258は、例えばバスなどを介して互いに接続される。
【0099】
制御部251は、列車内読取装置250の各部の動作を統合的に制御する。制御部251は、二次元コード券処理部256またはICカード処理部258により読み取った切符情報をセンタシステム130に送信する処理を行う。
【0100】
なお、制御部251は、CPU、ROM、及びRAMなどを備える。CPUは、種々の演算処理を行う。CPUは、ROMに記憶されている制御プログラム及び制御データに基づいて種々の処理を行う。例えば、CPUは、ROMに記憶されているプログラムを実行することにより、二次元コード券処理部256またはICカード処理部258により切符情報を読み取り、センタシステム130に送信する。
【0101】
ROMは、予め列車内読取装置250の制御用のプログラム及び制御データなどを記憶する不揮発性のメモリである。RAMは、ワーキングメモリとして機能する揮発性のメモリである。RAMは、CPUの処理中のデータなどを一時的に格納する。また、RAMは、CPUが実行するプログラムを一時的に展開して格納する。
【0102】
記憶部252は、CPUが実行する処理において用いられるプログラム及びデータを記憶する記憶部である。また、列車内読取装置250が列車内の座席ごとに設置される場合、各列車内読取装置250の記憶部252は、それぞれ自身の列車及び座席の位置を示す情報を記憶する。
【0103】
二次元コード券処理部256は、利用者が所持する二次元コード券150に印刷されている二次元コード152に基づいて切符情報を取得する。なお、二次元コード券処理部256は、改札機140の二次元コード券処理部142と同様の構成である。二次元コード券処理部256は、取得した切符情報を制御部251に送信する。なお、上記したように、この切符情報には、IDi(第1の識別情報)が含まれている。
【0104】
ICカード処理部258は、利用者が所持する切符としてのICカード180に対して処理を行い、ICカード180から切符情報を読み取る。なお、ICカード処理部258は、改札機140のICカード処理部143と同様の構成である。ICカード処理部258は、取得した切符情報を制御部251に送信する。なお、上記したように、この切符情報には、IDi(第2の識別情報)が含まれている。
【0105】
制御部251は、ICカード処理部258によりICカード180から取得したIDi(第2の識別情報)と、二次元コード券処理部256により二次元コード券150から取得したIDi(第1の識別情報)とが一致するか否か判定する。
【0106】
第1の識別情報と第2の識別情報とが一致しないと判定した場合、制御部251は、センタシステム130を介して、または直接、携帯端末200に情報を送信する。制御部251は、例えば、不一致が発生した列車及び座席を示す情報、及び不一致が発生した時刻などを携帯端末200に送信する。
【0107】
第1の識別情報と第2の識別情報とが一致したと判定した場合、制御部251は、読み取った切符情報の列車情報と記憶部252により記憶されている情報とを突合する。読み取った切符情報の列車情報と記憶部252により記憶されている情報とが一致しない場合、制御部251は、センタシステム130を介して、または直接、携帯端末200に情報を送信する。制御部251は、例えば、不一致が発生した列車及び座席を示す情報、及び不一致が発生した時刻などを携帯端末200に送信する。
【0108】
読み取った切符情報の列車情報と記憶部252により記憶されている情報が一致する場合、制御部251は、二次元コード券150から読み取った切符情報をセンタシステム130に送信する。センタシステム130は、列車内読取装置250から切符情報を受信した場合、受信した切符情報の有効区間分の列車情報が示す座席を乗車済みと認識する。これにより、センタシステム130は、逐次指定席への乗車状況を認識することができる。即ち、センタシステム130は、列車の指定席の空席を逐次認識することが出来る。
【0109】
また、二次元コード券150が自由席特急券である場合、切符情報及び記憶部252により記憶されている列車及び座席を示す情報をセンタシステム130に送信する構成であってもよい。これにより、センタシステム130は、列車の自由席内における空席の数及び位置を逐次認識することができる。また、センタシステム130は、認識した列車の自由席内における空席の数及び位置を示す情報を携帯端末200に配信する構成であってもよい。
【0110】
図10は、列車内読取装置250による処理の例を示す。
列車内読取装置250の制御部251は、ICカード処理部258によりICカード180からIDi(第2の識別情報)を取得する(ステップS41)。
【0111】
また、制御部251は、二次元コード券処理部256により二次元コード券150から二次元コード152を読み取ることにより、切符情報を読み取る(ステップS42)。なお、ステップS41の処理とステップS42の処理とは、どちらが先に実行されてもよい。
【0112】
制御部251は、ICカード180から取得したIDi(第2の識別情報)と、二次元コード券150から取得したIDi(第1の識別情報)とが一致するか否か判定する(ステップS43)。
【0113】
第1の識別情報と第2の識別情報とが一致すると判定した場合、主制御部141は、切符情報の列車情報と、記憶部252の情報とが一致するか否か判定する(ステップS44)。
【0114】
切符情報の列車情報と、記憶部252の情報とが一致すると判定した場合、制御部251は、センタシステム130に切符情報を送信する(ステップS45)。
【0115】
また、ステップS43において、第1の識別情報と第2の識別情報とが一致しないと判定した場合、またはステップS44において、切符情報の列車情報と記憶部252の情報とが一致しないと判定した場合、制御部251は、不一致であることを示す情報(不一致情報)をセンタシステム130を介して携帯端末200に送信する(ステップS46)。なお、制御部251は、上記の切符情報を不一致情報と併せて携帯端末200に送信する。また、制御部251は、不一致情報を直接携帯端末200に送信する構成であってもよい。
【0116】
図11は、携帯端末200の構成の例を示す。
【0117】
携帯端末200は、係員(例えば車掌)が操作する端末である。携帯端末200は、係員により入力される操作に基づいて種々の処理を行う。携帯端末200は、センタシステム130と通信することにより、種々の情報を受け取ることが出来る。例えば、携帯端末200は、センタシステム130に問合せることにより、列車ごとに指定席の空席を示す情報を取得し、表示することができる。
【0118】
携帯端末200は、制御部201、記憶部202、表示部203、操作部204、二次元コード券処理部206、及びICカード処理部208を備える。制御部201、記憶部202、表示部203、操作部204、二次元コード券処理部206、及びICカード処理部208は、例えばバスなどを介して互いに接続される。
【0119】
制御部201は、携帯端末200の各部の動作を統合的に制御する。なお、制御部251は、CPU、ROM、及びRAMなどを備える。CPUは、種々の演算処理を行う。CPUは、ROMに記憶されている制御プログラム及び制御データに基づいて種々の処理を行う。
【0120】
ROMは、予め携帯端末200の制御用のプログラム及び制御データなどを記憶する不揮発性のメモリである。RAMは、ワーキングメモリとして機能する揮発性のメモリである。RAMは、CPUの処理中のデータなどを一時的に格納する。また、RAMは、CPUが実行するプログラムを一時的に展開して格納する。
【0121】
記憶部202は、CPUが実行する処理において用いられるプログラム及びデータを記憶する記憶部である。また、記憶部202は、センタシステム130から配信された種々の情報を記憶する。例えば、記憶部202は、センタシステム130から配信された列車の自由席における空席の数、空席の位置などを記憶する。さらに、記憶部202は、列車の指定席における空席の数、空席の位置などを記憶する。またさらに、記憶部202は、当該携帯端末200を所持する係員が乗車している列車を示す情報などを記憶する構成であってもよい。
【0122】
表示部203は、制御部201の制御に基づいて種々の情報を表示する。表示部203は、液晶表示器などで構成されている。この表示部203は、制御部201による制御に基づいて、携帯端末200を操作する係員に対して検札、及び二次元コード券150の発行業務に必要な各種操作を案内する画面などを表示する。
【0123】
操作部204は、利用者による操作入力に基づいて操作信号を生成する。操作部204は、各種ボタン、または、接触を検知し、検知した接触の位置に基づいて操作信号を生成するタッチパネルなどにより構成される。操作部204は、制御部201による制御に基づいて、利用者による各種操作の入力を受け付ける。例えば、操作部204は、二次元コード券150を発行するのに必要な情報の入力を受け付ける。
【0124】
二次元コード券処理部206は、二次元コード券150の発行を行う。例えば、二次元コード券処理部206は、二次元コードを媒体に印刷する印刷部と、媒体を収容する収容部を備える。即ち、二次元コード券処理部206は、券売機110の二次元コード券処理部116と同様の構成を備える。
【0125】
ICカード処理部208は、利用者の所持するICカード180を読み取る。これにより、ICカード処理部208は、ICカード180からIDiを読み取る。即ち、ICカード処理部208は、少なくとも券売機110のICカード処理部118の機能の一部を備える構成である。
【0126】
制御部201は、操作部204による操作入力に基づいて、センタシステム130に問合せを行う。例えば、制御部201は、列車の自由席における空席の数及び空席の位置、並びに、列車の指定席における空席の数及び空席の位置などの問い合わせを行う。
【0127】
センタシステム130は、上記したように、問合せに応じて自身が認識している列車の自由席における空席の数及び空席の位置、並びに、列車の指定席における空席の数及び空席の位置を携帯端末200に配信する。
【0128】
携帯端末200は、受信したこれらの情報を記憶部202に記憶する。さらに、制御部201は、記憶部202により記憶されている列車の自由席における空席の数及び空席の位置、並びに、列車の指定席における空席の数及び空席の位置を表示部203に表示させることができる。これにより、携帯端末200は、これらの情報を係員に報知することができる。
【0129】
なお、携帯端末200は、操作に応じてではなく定期的にセンタシステム130に列車の自由席における空席の数及び空席の位置、並びに、列車の指定席における空席の数及び空席の位置を問い合わせる構成であってもよい。
【0130】
上記したように、携帯端末200は、指定席及び自由席の空席を示す情報を逐次認識することができる。さらに、携帯端末200は、これらの空席の切符を二次元コード券150として発行する構成であってもよい。
【0131】
携帯端末200は、図3に示された処理と同様の処理を行うことにより、自由席特急券、または指定席特急券の二次元コード券150を発行することができる。
【0132】
即ち、携帯端末200は、操作部204による操作入力を受け付ける。携帯端末200の操作部204の操作に基づいて、二次元コード券150を発行する為の画面を表示部203に表示させる。
【0133】
例えば、携帯端末200の制御部201は、記憶部202により記憶されている空席の一覧を表示部203にボタンとして表示させる。制御部201は、このボタンの選択操作に応じて座席を決定する。これにより、制御部201は、列車情報を生成することができる。なお、自由席特急券を発行する場合、この操作は省略される。さらに、制御部201は、操作部204による操作入力に応じて有効区間を決定する。また、制御部201は、操作部204による操作入力に応じて券種別を決定する。さらに、制御部201は、券番号及び有効期限を決定する。
【0134】
また、携帯端末200の制御部201は、ICカード処理部208により利用者の所持するICカード180からIDiを読み取る。
【0135】
携帯端末200の制御部201は、上記の処理により決定された列車情報、有効区間、券種別、券番号、有効期限、及びIDiに基づいて切符情報を生成する。制御部201は、生成した切符情報をエンコードし、二次元コードを生成する。制御部201は、生成した二次元コードを券媒体に印刷するように二次元コード券処理部206を制御する。上記の処理により、携帯端末200は、二次元コード券150を発行することができる。
【0136】
例えば、係員は、列車の発車後に携帯端末200によりその列車の指定席及び自由席の空席を示す情報を確認することができる。これにより、係員は、携帯端末200を用いることにより、空席分の特急券の二次元コード券150を発行することができる。これにより、例えば、発売済みであり、未入場であり、且つ、空席の座席の指定席特急券などを列車内で販売することができる。
【0137】
また、係員は、列車の発車後に携帯端末200によりその列車の指定席及び自由席の空席を示す情報を確認することができる。この結果、従来の検札を行う必要がなくなる。即ち、利用者が特急券を所持しているか否かを列車内に設置された列車内読取装置250により確認することができる。
【0138】
さらに、携帯端末200は、車内で発行した二次元コード券150の列車情報をセンタシステム130に送信する構成であってもよい。これによりセンタシステム130は、列車内で発行された二次元コード券150に対応する座席が着座済みであると認識することができる。
【0139】
なお、携帯端末200が磁気券処理部を備える場合、携帯端末200は、上記の切符情報を磁気層に記憶し、磁気券170を発行する構成であってもよい。
【0140】
また、改札機140は、改札処理を行った二次元コード券150に関する情報をセンタシステム130に送信する構成であってもよい。例えば、改札機140は、二次元コード券150が指定席特急券である場合、二次元コード券150から読み取った列車情報をセンタシステム130に送信する。センタシステム130は、改札機140から列車情報を受信した場合、受信した列車情報が示す座席を乗車済みと認識する。これにより、センタシステム130は、逐次指定席への乗車状況を認識することができる。即ち、センタシステム130は、列車の指定席の空席を逐次認識することが出来る。
【0141】
上記したように、本実施形態に係る券売機110は、ICカード180からIDiを読み取り、このIDiを含む切符情報を生成し、切符情報を二次元コード152に変換し、二次元コード152を二次元コード券150に印刷する。改札機140は、二次元コード券150からIDi(第1の識別情報)を取得し、ICカード180からIDi(第2の識別情報)を取得し、第1の識別情報と第2の識別情報とが一致した場合、通行判定を行う。
【0142】
これにより、改札機140は、二次元コード券150が複製された場合であっても、利用者が二次元コード券150の発行に用いたICカード180を持っていない場合、利用者の通行を防ぐことができる。この結果、より安全性の高い発行装置、改札機、及び駅務システムを提供することができる。
【0143】
なお、上記した実施形態では、券売機110は、ICカード180から読み取ったIDiを用いて二次元コード券150を発行する為の切符情報を生成する構成として説明したが、この構成に限定されない。券売機110は、ICカード180に記憶されている他の情報を用いて二次元コード券150を発行する為の切符情報を生成する構成であってもよい。例えば、券売機110は、ICカード180に記憶されている他の識別情報、発行証明書、個人情報、残額情報、出入場の履歴情報、製造時のIDであるIDm、またはこれらの組み合わせを識別情報として用いる構成であってもよい。
【0144】
また、上記の実施形態では、二次元コード券150の切符情報に基づいて通行判定を行う構成について説明したが、この構成に限定されない。二次元コード券150が自由席特急券、または指定席特急券である場合、改札機140は、運賃に関する処理をICカード180に対して行う構成であってもよい。この場合、改札機140は、二次元コード券150の切符情報に基づいて、二次元コード券150が有効な特急券であるか否か判定する。さらに、改札機140は、ICカード180の切符情報に基づいて、通常の通行判定、即ち、ICカード180の残額情報に基づく通行判定を行う。改札機140は、この両方の判定結果が可である場合、利用者の通行を許可する。
【0145】
さらに、改札機140は、センタシステム130からの情報に基づいて、通行判定を行う構成であってもよい。即ち、改札機140は、ICカード180に記憶されている入出場履歴の変わりにセンタシステム130に記憶される履歴を利用して判定する構成であってもよい。
【0146】
(第2の実施形態)
また、上記の第1の実施形態に係る駅務システム100は、券売機110または携帯端末200が二次元コード券150を発行する構成として説明したが、この構成に限定されない。センタシステム130にネットワーク経由で接続されている他の機器により二次元コード券150を発行する構成であってもよい。
【0147】
図12は、第2の実施形態に係る駅務システム100について説明するための説明図である。
図12に示す駅務システム100は、種々の駅務機器を備える。駅務システム100は、例えば、券売機110、情報処理端末120、センタシステム130、改札機140、携帯端末200、及び列車内読取装置250などを備える。なお、券売機110、センタシステム130、改札機140、携帯端末200、及び列車内読取装置250は、第1の実施形態と同様の構成である為、詳細な説明を省略する。
【0148】
情報処理端末120は、切符を発行する発行装置として機能する。情報処理端末120は、利用者の所持する切符としてのICカード180からIDiを読み取る。情報処理端末120は、例えば利用者により入力される操作と、ICカード180から読み取ったIDiとに基づいて入場券、定期券、普通乗車券、自由席特急券及び指定席特急券などの料金券、回数券、並びに精算券(総じて切符と称する)を発行するためのデータ(切符情報)を生成する。なお、本例では、自由席特急券または指定席特急券を発行する例について説明する。
【0149】
情報処理端末120は、生成した切符情報に基づいて二次元コードを生成する。さらに、情報処理端末120は、二次元コードを券媒体に印刷し、切符としての二次元コード券150を発行する。
【0150】
また、本例では、センタシステム130は、自由席及び指定席の空席に関する情報を情報処理端末120にネットワーク経由で配信することができる。
【0151】
図13は、一実施形態に係る情報処理端末120について説明するための説明図である。
情報処理端末120は、利用者により入力される操作に基づいて二次元コード券150を発行する。情報処理端末120は、制御部121、記憶部122、表示部123、操作部124、二次元コード券処理部126、及びICカード処理部128を備える。
【0152】
制御部121は、情報処理端末120の動作を制御する。また、制御部121は、ネットワーク経由でセンタシステム130とデータの送受信を行うことができる。
【0153】
記憶部122は、情報処理端末120の制御に必要な制御データ、及び二次元コード券150を発行するために必要な各種のデータを記憶する。なお、記憶部122は、センタシステム130から二次元コード券150を発行するために必要な各種のデータを受け取り、記憶する構成であってもよい。
【0154】
表示部123は、制御部121の制御に基づいて種々の情報を表示する。表示部123は、液晶表示器などで構成されている。例えば、制御部121は、記憶部122により記憶されている二次元コード券150を発行するために必要なデータに基づいて画面を生成し、表示部123に表示させる。
【0155】
これにより、表示部123は、情報処理端末120を利用する利用者に対して二次元コード券150の発行業務に必要な各種操作を案内する画面、及び発行する二次元コード券150の内容などの種々の情報を案内する画面などを表示することができる。なお、表示部123は、制御部121に接続される形で情報処理端末120の外部に設けられていてもよい。
【0156】
操作部124は、利用者による操作入力に基づいて操作信号を生成する。操作部124は、表示部123により表示されている画面上における操作に基づいて種々の操作信号を生成する。例えば、操作部124は、表示部123とともに、接触を検知し、検知した接触の位置に基づいて操作信号を生成するタッチパネルなどにより構成されていてもよい。操作部124は、制御部121による制御に基づいて、利用者による各種操作の入力を受け付ける。例えば、操作部124は、二次元コード券150を発行するのに必要な情報の入力を受け付ける。
【0157】
二次元コード券処理部126は、二次元コード券150の発行を行う。例えば、二次元コード券処理部126は、二次元コードを媒体に印刷する印刷部と、媒体を収容する収容部を備える。二次元コード券150を発行する場合、二次元コード券処理部126は、収容部に収容されている媒体に対して制御部121により生成される二次元コードを印刷する。これにより、二次元コード券処理部126は、切符としての二次元コード券150を発行する。なお、二次元コードを媒体に印刷する印刷部及び媒体を収容する収容部は、制御部121に接続される形で情報処理端末120の外部に設けられていてもよい。
【0158】
ICカード処理部128は、利用者の所持するICカード180を読み取る。これにより、ICカード処理部128は、ICカード180からIDiを読み取る。この為に、ICカード処理部128は、ICカード180のアンテナと通信を行う為のアンテナ及び信号処理部などを備える。
【0159】
なお、情報処理端末120は、なんらかの手段により利用者の所持するICカード180のIDiを受け取る構成であればよい。ICカード180の券面には、IDiが刻印されている場合がある。このような場合、情報処理端末120は、操作部124により利用者にIDiを入力させる構成であってもよい。
【0160】
情報処理端末120は、発売画面を表示部123に表示する。情報処理端末120は、操作部124による操作入力を受け付ける。情報処理端末120の制御部121は、操作入力に基づいて、券種別、券番号、有効期限、有効区間、列車情報などを生成する。なお、情報処理端末120は、これらの情報を生成するために券売機110と同様の方法を用いる。
【0161】
制御部121は、券種別、券番号、有効期限、有効区間、列車情報、及びIDiに基づいて切符情報を生成する。即ち、切符情報は、券種別、券番号、有効期限、有効区間、列車情報、及びIDiなどの情報を含む。
【0162】
情報処理端末120は、生成した切符情報に基づいて二次元コードを生成する。さらに、情報処理端末120は、生成した二次元コードを券媒体に印刷するように二次元コード券処理部126を制御する。上記の処理により、券売機110は、二次元コード券150を発行することができる。
【0163】
図14は、券売機110により発行された二次元コード券150の例を示す。
図14に示すように、券媒体155の一部が二次元コード券150として形成される。二次元コード券150の券面には、第1の実施形態と同様に、券種別、券番号、有効区間、有効期限、及び列車情報などの券面情報151、並びに二次元コード152などが印刷される。
【0164】
利用者は、図14に示される二次元コード券150をICカード180と重ねて改札機140に翳すことにより改札処理を受けることが出来る。
【0165】
なお、上記した方法により特急券としての二次元コード券150を発行した場合、改札機140は、特急券の料金と運賃とをICカード180の残額情報から差し引く。これにより、利用者は、現金を扱うことなく特急券の発行を受けることが出来る。
【0166】
この結果、例えば情報処理端末120は、ネットワーク接続され、且つプリンタなどが接続されたパソコンなどにより構成されていてもよい。この場合、情報処理端末120は、センタシステム130に接続し、上記したような画面表示を行い、IDiを利用者に入力させることにより、切符情報を生成することが出来る。情報処理端末120は、生成した切符情報をエンコードして二次元コードを生成し、プリンタにより図14により示される券媒体155に券面情報151及び二次元コード152を印刷する。これにより、情報処理端末120は、二次元コード券150を発行することが出来る。
【0167】
上記したような構成によると、利用者は、事前に二次元コード券150の発行を受けることが出来る。さらに、一般的なパソコンにより二次元コード券150の発行が可能である為、より利便性の高い駅務システムを提供することができる。
【0168】
なお、情報処理端末120は、券売機110と同様の現金処理部を備える構成であってもよい。この場合、特急券の料金を現金処理部により精算することが出来る。この場合、改札機140は、切符としての運賃をICカード180から差し引く。なお、この現金処理部は、情報処理端末120の制御部121と接続される形で情報処理端末120の外部に設けられていてもよい。
【0169】
さらに、情報処理端末120は、クレジット決済、及びICカード180の残額を用いた決済などを行う処理部をさらに備えていてもよい。この場合、情報処理端末120は、特急券の料金、及び運賃をクレジットカード、またはICカード180の残額などにより精算することができる。
【0170】
なお、上述の各実施の形態で説明した機能は、ハードウエアを用いて構成するに留まらず、ソフトウエアを用いて各機能を記載したプログラムをコンピュータに読み込ませて実現することもできる。また、各機能は、適宜ソフトウエア、ハードウエアのいずれかを選択して構成するものであっても良い。
【0171】
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合せにより種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。更に、異なる実施形態に亘る構成要素を適宜組み合せてもよい。
【符号の説明】
【0172】
100…駅務システム、110…券売機、111…制御部、112…記憶部、113…表示部、114…操作部、115…現金処理部、116…二次元コード券処理部、117…磁気券処理部、118…ICカード処理部、120…情報処理端末、121…制御部122…記憶部、123…表示部、124…操作部、126…二次元コード券処理部、128…ICカード処理部、130…センタシステム、140…改札機、141…主制御部、142…二次元コード券処理部、143…ICカード処理部、144…ドア制御部、145…ドア、146…表示部、147…本体、150…二次元コード券、151…券面情報、152…二次元コード、155…券媒体、170…磁気券、180…ICカード、200…携帯端末、201…制御部、202…記憶部、203…表示部、204…操作部、206…二次元コード券処理部、208…ICカード処理部、250…列車内読取装置、251…制御部、252…記憶部、256…二次元コード券処理部、258…ICカード処理部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
利用者による操作を受け取る操作手段と、
識別情報を受け取る受取手段と、
前記操作手段による操作と前記識別情報とに基づいて切符情報を生成する生成手段と、
前記切符情報をエンコードし、二次元コードを生成する二次元コード生成手段と、
前記二次元コードを券媒体に印刷し二次元コード券を発行する発行手段と、
を具備する発行装置。
【請求項2】
前記受取手段は、利用者の所持するICカードに記憶されている前記識別情報を受け取る、請求項1に記載の発行装置。
【請求項3】
前記受取手段は、前記ICカードから前記識別情報を読み取る読取手段を具備する、請求項2に記載の発行装置。
【請求項4】
特急列車の空席に関する空席情報を保持するサーバから前記空席情報をネットワーク経由で受信する受信手段をさらに具備し、
前記生成手段は、前記操作手段による操作と前記識別情報と前記空席情報とに基づいて切符情報を生成する、
請求項3に記載の発行装置。
【請求項5】
前記切符情報は、列車とこの列車内における座席の位置とを示す列車情報を有し、
前記生成手段は、前記空席情報に基づいて列車情報を生成する、
請求項4に記載の発行装置。
【請求項6】
前記受取手段は、前記操作手段による操作に基づいて前記識別情報を生成する、請求項2に記載の発行装置。
【請求項7】
利用者により提示された二次元コード券から二次元コードを読み取る第1の読取手段と、
前記二次元コードに基づいて第1の識別情報を含む第1の切符情報を取得する解析手段と、
利用者により提示されたICカードから第2の識別情報を読み取る第2の読取手段と、
前記第1の識別情報と前記第2の識別情報とが一致するか否か判定する判定手段と、
前記判定手段により一致すると判定した場合、通行判定を行う通行判定手段と、
前記通行判定手段による判定の結果に基づいて、前記利用者の通行を制御する通行制御手段と、
を具備する改札機。
【請求項8】
前記第2の読取手段は、前記ICカードから前記第2の識別情報を含む第2の切符情報を読み取り、
前記通行判定手段は、前記第1の切符情報と前記第2の切符情報との両方またはいずれか一方に基づいて通行判定を行う、
請求項7に記載の改札機。
【請求項9】
二次元コード券を発行する発行装置と、前記二次元コード券を処理する改札機とを備える駅務システムであって、
前記発行装置は、
利用者による操作を受け取る操作手段と、
利用者の所持するICカードに記憶されている識別情報を受け取る受取手段と、
前記操作手段による操作と前記識別情報とに基づいて切符情報を生成する生成手段と、
前記切符情報をエンコードし、二次元コードを生成する二次元コード生成手段と、
前記二次元コードを券媒体に印刷し二次元コード券を発行する発行手段と、
を具備し、
前記改札機は、
利用者により提示された前記二次元コード券から二次元コードを読み取る第1の読取手段と、
前記二次元コードに基づいて第1の識別情報を含む第1の切符情報を取得する解析手段と、
利用者により提示された前記ICカードから第2の識別情報を読み取る第2の読取手段と、
前記第1の識別情報と前記第2の識別情報とが一致するか否か判定する判定手段と、
前記判定手段により一致すると判定した場合、通行判定を行う通行判定手段と、
前記通行判定手段による判定の結果に基づいて、前記利用者の通行を制御する通行制御手段と、
を具備する駅務システム。
【請求項10】
列車内の座席毎に設置され、利用者の所持する前記二次元コード券から二次元コードを読み取る第3の読取手段と、
前記第3の読取手段により読み取った前記二次元コードに基づいて列車とこの列車内における座席の位置とを示す列車情報を含む第1の切符情報を取得し、特急列車の空席に関する空席情報を保持するサーバに対して前記列車情報をネットワーク経由で送信する送信手段と、
をさらに具備する請求項9に記載の駅務システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2013−69105(P2013−69105A)
【公開日】平成25年4月18日(2013.4.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−206994(P2011−206994)
【出願日】平成23年9月22日(2011.9.22)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】