説明

発進制御装置の制御装置

【課題】料金所付近の交通状態から判断して発進制御装置の開閉タイミングを制御することができ、車両の急停車や接触事故等を防止できる発進制御装置の制御装置を提供することである。
【解決手段】実施形態の発進制御装置の制御装置は、有料道路の料金所における複数の出口車線に設置され、当該出口車線を通行する車両に対し通行可否を制御する発進制御装置の開閉タイミングを制御する発進制御装置の制御装置であって、前記出口車線の出口付近で当該出口車線に接続する道路の交通状態を監視する監視手段と、この監視手段による監視結果から判断して通行可能な出口車線を判定する判定手段と、この判定手段の判定結果に基づき前記発進制御装置の開閉タイミングを制御する制御手段とを具備している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、有料道路の料金所における複数の車線に設置され、当該車線を通行する車両に対し通行可否を制御する発進制御装置の開閉タイミングを制御する発進制御装置の制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
たとえば、高速道路の料金所における料金収受システムには、手動料金収受システムとETC(登録商標)システムと称される自動料金収受システムがある。
手動料金収受システムは、現金、回数券、クレジットカード等により通行料金の収受を行なうシステムである。
自動料金収受システムは、無線通信を利用することにより車両が一旦停止することなく自動的に料金収受を行なうシステムである。本システムを利用する車両には車載器の搭載が必要となる。
【0003】
高速道路の料金所における入口車線および出口車線には、自動料金収受のETC専用車線、ETCと手動料金収受とが混在する混在車線、手動料金収受の非ETC車線がある。
ETC専用車線、混在車線には、車両の通行可否を制御するための発進制御装置や路側表示器が設置されている。非ETC車線においても自動機が設置されている場合は発進制御装置等も設置されている場合がある。
発進制御装置とは、開閉バーの開閉により車両の通行可否を制御する機器であり、路側表示器とは車両に対し通行可否等の表示を行なう機器である。
【0004】
しかし、たとえば、料金所の出口から一般道合流までが近く、しかも信号機があって赤信号の場合や渋滞している場合には、ETC車両がノンストップで合流するため、急停車や追突する可能性があり、非常に危険である。
【0005】
また、一般に料金所の入口や出口は複数の車線があり、一斉のタイミングで発進制御装置の開閉バーが開いた場合、たとえば、本線への合流に車両が集中し、接触事故を起こす可能性があり、非常に危険である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2005−157430号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明が解決しようとする課題は、料金所付近の交通状態から判断して発進制御装置の開閉タイミングを制御することができ、車両の急停車や接触事故等を防止できる発進制御装置の制御装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を達成するために、実施形態に係る発進制御装置の制御装置は、有料道路の料金所における複数の出口車線に設置され、当該出口車線を通行する車両に対し通行可否を制御する発進制御装置の開閉タイミングを制御する発進制御装置の制御装置であって、前記出口車線の出口付近で当該出口車線に接続する道路の交通状態を監視する監視手段と、この監視手段による監視結果から判断して通行可能な出口車線を判定する判定手段と、この判定手段の判定結果に基づき前記発進制御装置の開閉タイミングを制御する制御手段とを具備している。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】実施形態に係る高速道路の出口または入口における料金所の料金収受システムの構成を概略的に示すブロック図。
【図2】実施形態に係る信号監視部の動作について説明するフローチャート。
【図3】実施形態に係る渋滞監視部の動作について説明するフローチャート。
【図4】実施形態に適用される高速道路の出口料金所のイメージを示す模式図。
【図5】実施形態に係る出口料金所の出口を出て直ぐに信号機がある場合の発進制御装置の制御装置の動作を説明するフローチャート。
【図6】実施形態に係る出口料金所の出口を出て直ぐに信号機がある場合の車線制御装置の動作を説明するフローチャート。
【図7】実施形態に適用される高速道路の入口料金所のイメージを示す模式図。
【図8】実施形態に係る入口料金所の入口を入って直ぐの付近が混雑している場合の発進制御装置の制御装置の動作を説明するフローチャート。
【図9】実施形態に係る入口料金所の入口を入って直ぐの付近が混雑している場合の車線制御装置の動作を説明するフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、実施形態について図面を参照して説明する。
図1は、本実施形態に係る高速道路の出口または入口における料金所の料金収受システムの構成を概略的に示すものである。この料金収受システムは、自動料金収受システム(以下、ETCシステムとも称す)、手動料金収受システム、および、発進制御装置の制御装置160から構成される。
【0011】
ETCシステムは、各車線とも車線制御装置101、車両検知装置102、路側無線装置103、路側表示器104、発進制御装置105、ICカードリーダ106、料金収受機107、ETCシステム上位装置140から構成され、車線制御装置101が車両検知装置102、路側無線装置103、路側表示器104、発進制御装置105、ICカードリーダ106を制御し、ETCシステム上位装置140および料金収受機107とは必要に応じて情報のやり取りを行なう。
【0012】
手動料金収受システムは、各車線とも料金収受機107が収受処理を行ない、必要に応じて車線制御装置101を経由してICカードリーダ106や発進制御装置105の制御、路側表示器104の表示制御等を行なうとともに、手動料金収受システム上位装置150と必要に応じて情報のやり取りを行なう。
【0013】
発進制御装置の制御装置160は、開閉制御部161、信号監視部162、渋滞監視部163から構成される。開閉制御部161は、信号監視部162および渋滞監視部163からの監視結果に基づき発進制御装置105の開閉バーの開閉タイミング等を制御する。
【0014】
信号監視部162は、交通状態として信号機の信号状態を監視するもので、カメラ部162aおよび画像解析部162bから構成される。渋滞監視部163は、交通状態として特定エリアの渋滞状態を監視するもので、カメラ部163aおよび画像解析部163bから構成される。
【0015】
なお、料金所の入口車線や出口車線には、前述したように大別してETC専用車線、混在車線、非ETC車線の3種類があり、ETC専用車線、混在車線には、発進制御装置105や路側表示器104が設置されている。また、非ETC車線でも、自動通行券発券機や料金収受機が設置されている場合は、発進制御装置105や路側表示器104が設置されている。
【0016】
また、料金所の出口あるいは入口付近に予告アンテナ装置170が設置されている場合もある。予告アンテナ装置170は、予告アンテナ170aを介して進入してくる車両に搭載された車載器との間で無線通信を行なうことにより、事前にETC車両か非ETC車両かの識別などを行なうものである。
【0017】
次に、このような構成において発進制御装置の制御装置160における信号監視部162の動作について図2に示すフローチャートを参照して説明する。
カメラ部162aで交差点に設置された信号機の信号灯の点灯状態を撮影し(ステップ501)、その撮影画像に対し画像解析部162bで所定の画像解析処理を行なうことにより信号灯の点灯状態を判別し(ステップ502)、信号灯の点灯状態に変化があったら(ステップ503)、その結果を開閉制御部161へ通知する(ステップ504)。
【0018】
次に、発進制御装置の制御装置160における渋滞監視部163の動作について図3に示すフローチャートを参照して説明する。
カメラ部163aで特定エリアにおける車両の渋滞状態を撮影し(ステップ601)、その撮影画像に対し画像解析部163bで所定の画像解析処理を行なうことにより特定エリアにおける車両の渋滞状態を判定し(ステップ602)、渋滞状態に変化があったら(ステップ603)、その結果を開閉制御部161へ通知する(ステップ604)。
【0019】
次に、発進制御装置の制御装置160を利用した高速道路の出口料金所の運用例について説明する。
【0020】
図4に適用される高速道路の出口料金所のイメージ図を示す。図4において、11は出口料金所の出口車線、12は出口車線11に進入してきた車両、13は出口車線11に設置された発進制御装置105の開閉バー、14は出口料金所の出口付近の特定エリア(発進制御装置105を通過した各車両12が合流する合流エリア)、15は特定エリア14に接続する一般道の交差点、16は交差点15に設置された信号機を示している。
【0021】
まず、出口料金所の出口を出て直ぐに信号機がある場合の発進制御装置の制御装置160および車線制御装置101の動作を図5および図6に示すフローチャートを参照して説明する。
【0022】
たとえば、交差点15の信号機16を監視できる位置に信号監視部162のカメラ部162aを設置し、常時、信号機16の信号灯状態を撮影してその画像を画像解析部162bで解析して信号灯の状態を取得し、開閉制御部161へ通知する(ステップ301)。
また、車線制御装置101は、車両の進入状況を常時取得し、開閉制御部161へ通知する(ステップ301、ステップ401〜402)。
【0023】
開閉制御部161は、信号監視部162から受信した信号状態が青でない間は、車線制御装置101へ信号待ちおよび発進制御装置105の開閉バー閉指示を通知する(ステップ302〜302、ステップ403〜404)。
【0024】
開閉制御部161は、信号監視部162から受信した信号状態が青に変わったら、各車線の発進制御装置105の開閉バー13が一斉に開かないように、たとえば、車線2、車線3、車線4の順に車線制御装置101に開閉バー開指示を通知する(ステップ302〜305、ステップ408)。
なお、各車線への開閉バー開指示の順番は、車両進入の順や、一般道へ近い順、またそれ以外等の条件により開閉制御部161内で設定可能とする。
【0025】
車線制御装置101は、開閉制御部161から発進制御装置105の開閉バー閉の通知を受けたら、路側表示器104に「信号待ちのため一時停止」の旨の表示を行ない(ステップ403〜404)、もしまさに開閉バー13を通過しようとしている車両がいる場合は、その車両が通過したら開閉バー13を閉じ(ステップ406)、もし既に開閉バー13が閉状態の場合は、そのまま閉状態にする(ステップ407)。
【0026】
車線制御装置101は、開閉制御部161から発進制御装置105の開閉バー開指示の通知を受けたら、路側表示器104に「通行可」の旨の表示を行ない、開閉バー13を開ける(ステップ408〜411)。
【0027】
次に、出口料金所の出口を出て直ぐの付近が混雑している場合の発進制御装置の制御装置160および車線制御装置101の動作を説明する。
【0028】
たとえば、出口料金所の出口を出て直ぐの特定エリア14(図4参照)を監視できる位置に渋滞監視部163のカメラ部163aを設置し、常時、特定エリア14における車両12の渋滞状態を撮影してその画像を画像解析部163bで解析して渋滞状態を取得し、開閉制御部161へ通知する。
また、車線制御装置101は、車両の進入状況を常時取得し、開閉制御部161へ通知する。
【0029】
開閉制御部161は、渋滞監視部163から渋滞発生を受信したら、車線制御装置101へ渋滞中、および、発進制御装置105の開閉バー開不可を通知する。その後、渋滞状態が緩和され始めたら、一斉に発進制御装置105の開閉バー13が開かないように、たとえば、車線2、車線3、車線4の順に一定時間開閉バー開指示を通知する。
なお、各車線への開閉バー開指示の順番は、車両12の進入の順や、一般道へ近い順、あるいは、それ以外の条件等により開閉制御部161内で設定可能とする。
【0030】
車線制御装置101は、開閉制御部161から発進制御装置105の開閉バー不可の通知を受けたら、路側表示器104に「渋滞のため一時停止」の旨の表示を行ない、もしまさに開閉バー13を通過しようとしている車両12がいる場合は、その車両12が通過したら開閉バー13を閉じ、もし既に開閉バー13が閉状態の場合は、そのまま閉状態にする。
【0031】
車線制御装置101は、開閉制御部161から発進制御装置105の開閉バー開指示の通知を受けたら、路側表示器104に「通行可」の旨の表示を行ない、開閉バー13を開ける。
【0032】
すなわち、発進制御装置の制御装置160は、信号監視部162、渋滞監視部163または両方から監視状況を開閉制御部161へ随時通知し、さらに車線制御装置101からの車両進入状況を取得することにより、出口料金所全体の発進制御装置105の開閉バー13の開閉を制御、指示する司令塔の役割を持つ。
【0033】
なお、信号機16を監視していく中で、赤灯、青灯、方向指示灯の長さや、変わるタイミング等を把握できた場合は、信号が変わる前にその情報や開閉指示等を車線制御装置101に通知したり、右折信号と直進・左折信号で長さが違い、右折信号が短いような場合には、右寄りの車線の開閉バーを開ける優先度を下げて、中央や左寄りの車線の開閉バーを優先に開けるようにすることにより、右折信号待ち車両の渋滞を緩和することも可能である(右折する車両は、右寄りの車線を利用しがちなため)。
【0034】
また、車線制御装置101は、開閉制御部161へ車両進入情報を通知し、開閉制御部161から信号情報や渋滞情報および開閉バー開閉指示を受ける。その情報を路側表示器104に表示し、開閉指示に応じて発進制御装置105の開閉バー13の制御を行なう。さらに、それらの情報を路側無線装置103を介して車両12に搭載された車載器に対して無線通信により通知することにより、車載器の表示部に表示して利用者(運転者)に対し報知することも可能である。
【0035】
また、料金所出口付近に予告アンテナ装置170が設置されている場合は、発進制御装置の制御装置160から予告アンテナ装置170に対し発進制御装置105が開閉制御中であることを通知する。これを受けた予告アンテナ装置170は、予告アンテナ170aから無線通信により車両12に搭載された車載器に対して、発進制御装置105が開閉制御中であり、出口課金処理OKであっても開閉バー13が開かない場合がある旨の注意メッセージ等を通知することにより、車載器の表示部に表示して利用者(運転者)に対し報知することも可能である。
【0036】
また、本実施形態は、ETC専用車線、混在車線、非ETC車線のいずれの場合においても、発進制御装置105が設置されていれば適応可能とする。手動料金収受システムのみで処理を行ない、車線制御装置101による発進制御装置105の制御を行なわない場合は、料金収受機107を経由して発進制御装置105の制御を行なうことも可能である。また、開閉制御部161と発進制御装置105が接続可能であれば、直接開閉制御指示を行なうことも可能とする。
【0037】
次に、発進制御装置の制御装置160を利用した高速道路の入口料金所の運用例について説明する。
【0038】
図7に適用される高速道路の入口料金所のイメージ図を示す。図7において、21は入口料金所の入口車線、22は入口車線21に進入してきた車両、23は入口車線21に設置された発進制御装置105の開閉バー、24は入口料金所の入口付近の特定エリア、25は特定エリア24に接続する高速道路本線26からの分岐路を示している。
【0039】
まず、入口料金所の入口を入って直ぐの付近が混雑している場合の発進制御装置の制御装置160および車線制御装置101の動作を図8および図9に示すフローチャートを参照して説明する。
【0040】
たとえば、入口料金所の入口を入って直ぐの特定エリア24(図7参照)を監視できる位置に渋滞監視部163のカメラ部163aを設置し、常時、特定エリア24における車両22の渋滞状態を撮影してその画像を画像解析部163bで解析して渋滞状態を取得し、開閉制御部161へ通知する。
また、車線制御装置101は、車両の進入状況を常時取得し、開閉制御部161へ通知する(ステップ801、ステップ901〜902)。
【0041】
開閉制御部161は、渋滞監視部163から渋滞発生通知を受信したら、車線制御装置101へ渋滞中、および、発進制御装置105の開閉バー閉を通知する(ステップ802〜803、ステップ903〜904)。
【0042】
その後、渋滞が緩和され始めたら、一斉に発進制御装置105の開閉バー23が開かないように、たとえば、車線3、車線2、車線1の順に一定時間開閉バー開指示を通知する(ステップ802〜805、ステップ908)。
なお、各車線への開閉バー開指示の順番は、車両22の進入の順や、特定エリア24へ近い順、あるいは、それ以外等の条件により開閉制御部161内で設定可能とする。
【0043】
次に、入口料金所の入口を入って直ぐの付近が特に混雑していない場合の発進制御装置の制御装置160および車線制御装置101の動作を説明する。
【0044】
車線制御装置101は、車両の進入状況を常時取得し、開閉制御部161へ通知する。
開閉制御部161は、車線制御装置101からの車両進入状況を取得し、一斉に発進制御装置105の開閉バー23が開かないように判断を行ないながら、車線制御装置101対して開閉バー開閉指示を通知する。
【0045】
なお、各車線への開閉バー開指示の順番は、車両22の進入の順や、特定エリア24へ近い順、隣り合った車線が一斉に開閉バー開かないように等の条件により開閉制御部161内で設定可能とする。
【0046】
すなわち、発進制御装置の制御装置160は、渋滞監視部163から監視状況を開閉制御部161へ随時通知し、さらに車線制御装置101からの車両進入状況を取得することにより、入口料金所全体の発進制御装置105の開閉バー23の開閉を制御、指示する司令塔の役割を持つ。
【0047】
なお、車線制御装置101は、開閉制御部161へ車両進入情報を通知し、開閉制御部161から渋滞情報および開閉バー開閉指示を受ける。その情報を路側表示器104に表示し、開閉指示に応じて発進制御装置105の開閉バー13の制御を行なう。さらに、それらの情報を路側無線装置103を介して車両22に搭載された車載器に対して無線通信により通知することにより、車載器の表示部に表示して利用者(運転者)に対し報知することも可能である。
【0048】
また、料金所入口付近に予告アンテナ装置170が設置されている場合は、発進制御装置の制御装置160から予告アンテナ装置170に対し発進制御装置105が開閉制御中であることを通知する。これを受けた予告アンテナ装置170は、予告アンテナ170aから無線通信により車両22に搭載された車載器に対して、発進制御装置105が開閉制御中であり、入口処理OKであっても開閉バー23が開かない場合がある旨の注意メッセージ等を通知することにより、車載器の表示部に表示して利用者(運転者)に対し報知することも可能である。
【0049】
また、本実施形態は、前述した出口料金所の場合と同様、ETC専用車線、混在車線、非ETC車線のいずれの場合においても、発進制御装置105が設置されていれば適応可能とする。手動料金収受システムのみで処理を行ない、車線制御装置101による発進制御装置105の制御を行なわない場合は、料金収受機107を経由して発進制御装置105の制御を行なうことも可能である。また、開閉制御部161と発進制御装置105が接続可能であれば、直接開閉制御指示を行なうことも可能とする。
【0050】
以上説明したように上記実施形態によれば、高速道路の出口料金所の出口付近の信号状態や渋滞状態、入口料金所の入口付近の渋滞状態を判断した上で、各車線に設けられた発進制御装置の開閉バーの開閉タイミングを制御することができ、これにより車両の急停車や接触事故等を防止することができる。
【0051】
また、高速道路の料金所を走行する車両の通過状況を取得し、各車線に設けられた発進制御装置の開閉バーの開閉タイミングを制御することで、車両の接触事故等を防止することができる。
さらに、自動料金収受システム(ETCシステム)、手動料金収受システムに関わらず、料金所の出口または入口全体を通して車両の走行を制御することができる。
【0052】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行なうことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0053】
101…車線制御装置、102…車両検知装置、103…路側無線装置、104…路側表示器、105…発進制御装置、106…ICカードリーダ、107…料金収受機、140…ETCシステム上位装置、150…手動料金収受システム上位装置、160…発進制御装置の制御装置、161…開閉制御部、162…信号監視部、163…渋滞監視部、162a…カメラ部、162b…画像解析部、163a…カメラ部、163b…画像解析部、170…予告アンテナ装置、170a…予告アンテナ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
有料道路の料金所における複数の出口車線に設置され、当該出口車線を通行する車両に対し通行可否を制御する発進制御装置の開閉タイミングを制御する発進制御装置の制御装置であって、
前記出口車線の出口付近で当該出口車線に接続する道路の交通状態を監視する監視手段と、
この監視手段による監視結果から判断して通行可能な出口車線を判定する判定手段と、
この判定手段の判定結果に基づき前記発進制御装置の開閉タイミングを制御する制御手段と、
を具備したことを特徴とする発進制御装置の制御装置。
【請求項2】
前記出口車線に進入する車両の情報を取得する車両情報取得手段をさらに具備し、
前記判定手段は、前記監視手段による監視結果および前記車両情報取得手段により取得された車両情報から判断して通行可能な出口車線を判定することを特徴とする請求項1記載の発進制御装置の制御装置。
【請求項3】
前記監視手段による監視結果および前記発進制御装置の状態を前記出口車線を通行する車両に対し報知する報知手段をさらに具備したことを特徴とする請求項1記載の発進制御装置の制御装置。
【請求項4】
前記監視手段が監視する交通状態とは、前記出口車線の出口付近の道路に存在する信号機の信号状態、および、前記出口車線の出口付近における車両の渋滞状態のうち少なくともいずれか一方であることを特徴とする請求項1記載の発進制御装置の制御装置。
【請求項5】
有料道路の料金所における複数の入口車線に設置され、当該入口車線を通行する車両に対し通行可否を制御する発進制御装置の開閉タイミングを制御する発進制御装置の制御装置であって、
前記入口車線の合流付近における交通状態を監視する監視手段と、
この監視手段による監視結果を判断して通行可能な入口車線を判定する判定手段と、
この判定手段の判定結果に基づき前記発進制御装置の開閉タイミングを制御する制御手段と、
を具備したことを特徴とする発進制御装置の制御装置。
【請求項6】
前記入口車線に進入する車両の情報を取得する車両情報取得手段をさらに具備し、
前記判定手段は、前記監視手段による監視結果および前記車両情報取得手段により取得された車両情報を判断して通行可能な入口車線を判定することを特徴とする請求項5記載の発進制御装置の制御装置。
【請求項7】
前記監視手段による監視結果および前記発進制御装置の状態を前記入口車線を通行する車両に対し報知する報知手段をさらに具備したことを特徴とする請求項5記載の発進制御装置の制御装置。
【請求項8】
前記監視手段が監視する交通状態とは、前記入口車線の合流付近における車両の渋滞状態であることを特徴とする請求項5記載の発進制御装置の制御装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate


【公開番号】特開2012−198681(P2012−198681A)
【公開日】平成24年10月18日(2012.10.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−61563(P2011−61563)
【出願日】平成23年3月18日(2011.3.18)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】