説明

発酵装置と有機発酵肥料製造システム

【課題】 籾殻を発酵させる攪拌時の発酵効率の改善と省電力化を図った発酵装置と有機発酵肥料の製造システムを提供する。
【解決手段】 籾殻Aなどの被処理植物を酵素液Bと混合撹拌して発酵させるべく、酵素液と混合した被処理植物を水平軸芯Oで回転して筒体11内の複数枚の撹拌板21で撹拌混合する撹拌混合手段20と、前記撹拌混合手段の筒体外壁面11Aに付設した被処理植物A1の投入部30及び排出部40と、前記撹拌混合手段の筒体外壁面を回転可能に支持する自転支持手段50と、撹拌混合手段の筒体外壁面を自転させる自転駆動手段60と、を具備した発酵装置100である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、主に廃棄される籾殻を発酵させる発酵装置、及び発酵籾殻から有機飼料を製造する製造システムに係り、特に、籾殻を発酵させる攪拌時の発酵効率と省電力化を図ったものに関する。
【背景技術】
【0002】
資源の有効利用が叫ばれている昨今、廃棄処分される植物においても、地中に埋めて土に還す、あるいは、発酵させて堆肥化し、有機肥料とすることにより新しい植物の生育に寄与させて、自然に還元する循環型の処分方法がとられている。植物を原料とする有機発酵肥料のなかでも、籾殻を発酵させた有機発酵肥料は、肥料の三要素、窒素・燐酸・カリを多大に含有しているので有効利用が望まれている。しかし、年間70万tという大量が廃棄処分されている籾殻は、表面がロウ状物質で被覆されているため、水分を撥水してしまうので、地中に埋めても土壌中でその分解に7〜8年を要し、機械的発酵処理においてもやはり発酵菌が籾殻内部に働くまでには相当の時間を要していた。そこで、主に籾殻の発酵期間の短縮化が望まれている。
【0003】
この課題を解決すべく、本出願人は下記特許文献1に示すように発酵装置、および有機肥料を製造する有機肥料の製造システムを提供している。その構成は、籾殻、わら・木・竹のチップなどの被処理植物を混合機において酵素液と混合撹拌して発酵させ、さらに、発酵機において撹拌発酵させて有機発酵肥料を製造する製造システムは、酵素液と混合した被処理植物を水平方向に回転して撹拌混合する撹拌混合手段と、酵素液と混合した被処理植物を撹拌混合しながら垂直方向に回転搬送させるスクリュー板と、該被処理植物を拡散落下させる拡散手段と、該撹拌混合手段とスクリュー板を回転駆動する駆動機構を備えた発酵機を具備する。
そして、この駆動機構は1個のモータで撹拌混合手段の回転方向と前記スクリュー板の回転方向を逆方向に駆動するとともに、被処理植物は前記撹拌混合手段での撹拌・混合、反対方向に回転するスクリュー板による撹拌混合されながらの上方への移動、拡散手段からの落下を循環しながら発酵処理されるよう構成している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008−36546号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
前記発酵装置、および有機肥料を製造する有機肥料の製造システムは、通常3年〜8年を必要とする籾殻、わら、廃棄処分される木、竹などの植物の発酵を数時間と言う短期間に達成できる。モータ1個で2軸を駆動する構成とすることで、構成部品点数の減少を果たし、省スペース化を達成できる。更に、有機発酵肥料の製造システムにおいては、籾殻、わら、廃棄処分される木、竹などの植物から有機発酵肥料を約1ヶ月の短期間に達成できる。と言う効果を狙って開発されたものである。
【0006】
しかしながら、図9に示すように、発酵機(発酵装置)50において、酵素液と混合した籾殻他Aを撹拌混合しながら垂直方向に回転搬送させるスクリュー板53において、籾殻他は撹拌混合手段52によりスクリュー板53の回転中心部に集められて堆積される形態となる。これにより、籾殻他Aを上昇させるスクリュー板53の回転抵抗が大きいから大型モータが必要で、攪拌不足による処理能力の低下、処理時間の延長等、籾殻発酵装置と有機発酵肥料の製造システムにおけるエネルギー損失と生産性の低さが問題点になっている。
【0007】
本発明はこのような点に基づいてなされたものでその目的とするところは、籾殻を発酵させる攪拌時の発酵効率の改善と省電力化を図った籾殻発酵装置と有機発酵肥料製造システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記目的を達成するべく本発明の請求項1による発酵装置は、籾殻などの被処理植物を酵素液と混合撹拌して発酵させる発酵装置において、酵素液と混合した被処理植物を水平軸芯で回転して筒体内の複数枚の撹拌板で被処理植物と酵素液と空気とを撹拌混合して発酵させる撹拌混合手段と、前記撹拌混合手段の筒体外壁面に付設した被処理植物の投入部及び排出部と、前記撹拌混合手段の筒体外壁面を回転可能に支持する自転支持手段と、前記撹拌混合手段の筒体を自転させる自転駆動手段と、を具備し、
前記自転駆動手段は撹拌混合手段を水平軸芯で回転駆動するとともに、前記被処理植物は撹拌混合手段の筒体内の複数枚の撹拌板で定量ずつ上方へ移送されるとともに、頂点付近の前後で筒体底部に落下され、該筒体底部に堆積する被処理植物と撹拌混合されながら循環して発酵処理されるように構成したことを特徴とするものである。
【0009】
また、請求項2による発酵装置は、請求項1の発酵装置において、前記筒体の接線方向を基準面にして攪拌板の回転中心側となる先端方向の角度を筒体の回転方向に70°〜75°の範囲内に傾斜設定したことを特徴とするものである。
【0010】
また、請求項3による有機発酵肥料製造システムは、籾殻などの被処理植物を発酵装置において酵素液と混合撹拌して発酵させ、有機発酵肥料を製造する製造システムにおいて、前記発酵装置は、酵素液と混合した被処理植物を水平軸芯で回転して筒体内の複数枚の撹拌板で被処理植物と酵素液と空気とを撹拌混合して発酵させる撹拌混合手段と、前記撹拌混合手段の筒体外壁面に付設した被処理植物の投入部及び排出部と、前記撹拌混合手段の筒体外壁面を回転可能に支持する自転支持手段と、前記撹拌混合手段の筒体を自転させる自転駆動手段と、を具備し、前記自転駆動手段は撹拌混合手段を水平軸芯で回転駆動するとともに、前記被処理植物は撹拌混合手段の筒体内の複数枚の撹拌板で定量ずつ上方へ移送されるとともに、頂点付近の前後で筒体底部に落下され、該筒体底部に堆積する被処理植物と撹拌混合されながら循環して発酵処理されるように構成したことを特徴とするものである。
【0011】
そして、前記手段によって以下のような作用が得られる。まず、籾殻などの被処理植物を発酵装置において酵素液と混合撹拌するに際して、被処理植物の内部に混合撹拌時に空気が万遍なく供給されて発酵作用が効率良く行われ、その撹拌動作も省電力化を図って行われる。
【0012】
また、有機発酵肥料製造システムによると、籾殻などの被処植物を発酵装置において酵素液と混合撹拌して発酵させ、さらに、発酵機において撹拌発酵させて有機発酵肥料が発酵効率良く省電力化を図って製造される。
【発明の効果】
【0013】
本発明の発酵装置によると、酵素液と混合した籾殻他は、水平回転軸に支持された回転筒内の複数枚の撹拌羽根により撹拌上昇された後に撹拌羽根の傾きで自重落下されながら効率良く混合されるから、軽負荷になり小型モータでよく省電力化(3.75KW→0.75KWに低減)、高能率化(200Kg/12時間〜15時間→2,000Kg/7時間〜8時間に改善)できる。
【0014】
また、前記発酵装置を使用した有機発酵肥料の製造システムによると、15日以内に完熟発酵段階の有機肥料にした「生分解の籾殻発酵肥料」が生産できる。これは、年間で200万トン〜300万トンの籾殻が処理できる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の第1の実施の形態を示し、発酵装置と有機発酵肥料の製造システムの正面図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態を示し、発酵装置の左側面図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態を示し、発酵装置の攪拌筒の断面図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態を示し、発酵装置の攪拌筒の斜視図である。
【図5】本発明の第1の実施の形態を示し、発酵製造システムの作用図である。
【図6】本発明の第1の実施の形態を示し、発酵製造システムの工程図である。
【図7】本発明の第1の実施の形態を示し、籾殻と発酵分解後の写真図である。
【図8】本発明の第1の実施の形態を示し、電子顕微鏡による籾殻分解物の写真図である。
【図9】従来例の発酵装置のスクリュウ筒による作用断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、図面を参照して本発明の発酵機(発酵装置)と有機発酵肥料製造システムの形態を説明する。本発明の実施の形態の材料は、発酵に最も長期間を要する籾殻である。
【0017】
先ず、本発明の発酵装置100を使用した有機発酵肥料製造システム200を図6により説明する。
(1)酵素液Bを貯蔵する浸漬漕1に袋詰めした籾殻Aを一昼夜浸漬する。この時、酵素液Bは循環させるか、あるいは撹拌している状態とする。
(2)袋を酵素水から引き上げ水切りし、混合機2に籾殻A、酵素(酵母菌を主体とした酵素)とともに投入、約10分間撹拌混合する。そのほか、集合屎尿処理場で浄化された塩素殺菌を行なう前の浄水を発酵液として使用する場合もあるが、この場合は混合機に未処理の籾殻・発酵液(分解酵素の役目をなす浄水)と酵素(酵母菌を主体とした酵素)を投入、約10分間撹拌・混合する。
(3)混合機2から取り出した混合された籾殻・酵素(酵母菌を主体とした酵素)の混合物Aを一次発酵槽(図示なし)に移し、開放状態で約1週間放置する。この間に、混合物Aは発酵を促進する。これを一次発酵という。
一次発酵を終えた籾殻A1は指などで押しつぶすと粉砕できる状態となる。
(4)一次発酵を終えた籾殻A1を撹拌機(図示なし)で撹拌する。
(5)撹拌機から出した籾殻A1の撹拌物を本発明の発酵装置100に投入し、約1〜2時間撹拌して発酵させる。これを二次発酵という。この発酵装置100は、後記で詳述する。
(6)二次発酵を終えた籾殻A2は、熟成槽(図示なし)に移され、1日1回切り返ししながら、発酵により上昇した温度を常温まで下降させる。この熟成に2〜3日を要する。
(7)常温となった発酵籾殻A2を袋詰めして完成品(完熟発酵)とする。図7は、籾殻Aと、発酵分解後の発酵籾殻A2とを示す写真である。また、図8は、電子顕微鏡による籾殻分解物の写真図である。前記製造システム200において、有機発酵肥料の製造に要する期間は約15日である。
【0018】
前記有機発酵肥料A2となる植物(例えば籾殻A)を二次発酵させる発酵装置100の構成を図1〜図6を参照して説明する。先ず、前記発酵装置100は、本体10と、酵素液Bと混合した被処理植物A1を水平軸芯(回転中心)Oで回転して筒体11内の複数枚の撹拌板21で撹拌混合する撹拌混合手段20と、前記撹拌混合手段の筒体外壁面11Aに付設した被処理植物A1の投入部30及び排出部40と、前記撹拌混合手段の筒体外壁面11Aを回転可能に支持する自転支持手段50と、前記撹拌混合手段20の筒体外壁面を自転させる自転駆動手段60と、を有している。そして、前記発酵装置100に酵素液Bを供給する酵素液貯蔵タンク70とからなる。
【0019】
続いて、発酵装置100の詳細構成を図1〜図6により説明する。まず、酵素液貯蔵タンク70がある。前記酵素液貯蔵タンク70は、タンク内に酵素液Bを供給及び点検する点検蓋71と、水を供給する給水管P1、空気を供給するエアーポンプEP及びエア管P2と、タンク70内の酵素液Bを筒体11内に供給する供給ポンプKPと開閉弁Vと流量計Qと供給管P3とからなる。前記酵素液貯蔵タンク70の構成により、酵素液貯蔵タンク70内の酵素液Bを発酵装置100の筒体11内に定量供給できる。
【0020】
前記発酵装置100は、発酵機とも呼ばれ、次のような構成からなるものである。まず、本体10の上部に搬入コンベアのシュートC1と撹拌混合手段20とこれを旋回駆動する自転駆動手段60とが配置され、下部に搬出コンベアC2が配置されている。前記撹拌混合手段20は、左右両端面を円錐状の壁面11B,11Cとした筒体11を主体としている。前記筒体11の内壁面に付設した複数枚(図示では一例として5枚)の撹拌板21は、筒体の接線方向Sを基準面にして攪拌板の回転中心O側である先端方向の角度を筒体の回転方向に70°〜75°(図示では一例として75°)の範囲で傾斜設定している。この傾斜設定により、撹拌板21にすくい上げられる被処理植物A1が最高所の前後で落下させられ、最も遠い位置に搬送されるように構成されている。
【0021】
前記筒体11の自転支持手段50は、一例として図2及び図4に示すようになっている。まず、水平軸芯Oを回転中心とする筒体11の左右周端面に環状ガイドレール22,23が敷設されており、本体10の上下左右の四か所に配置したガイドローラR1〜R8に環状ガイドレール22,23を係合させている。また、前記環状ガイドレール22には、凹部22Aが一定間隔のピッチで多数凹設されており、この凹部22Aに自転駆動手段60の減速機付モータMOのピニオン(小歯車)61が噛み合っている。そして、前記筒体11は、図中反時計方向(矢印方向)にゆっくりと回転される。
【0022】
前記発酵装置100による籾殻の発酵作用を説明する。先ず、図6に示す有機発酵肥料の製造システム200において、酵素液Kを貯蔵・撹拌している酵素液貯蔵タンク1中に袋詰めした籾殻Aを一昼夜浸漬する。この後に、袋を酵素水から引き上げ水切りし、混合機2に籾殻A、酵素(酵母菌を主体とした酵素)と共に投入、約10分間撹拌混合する。混合機2から出した籾殻・酵素(酵母菌を主体とした酵素)の混合物Aを一次発酵槽(図示なし)に移し、開放状態で約1週間放置して一次発酵する。この籾殻A1を撹拌機(図示なし)で撹拌した後、この籾殻A1の撹拌物を本発明の発酵機(発酵装置)100に投入し、約1〜2時間撹拌して二次発酵させる。
【0023】
本発明の発酵装置100に籾殻(被処理植物)A1の撹拌物を投入する方法は、図4に示すように、投入部30の蓋30Aを外してここから籾殻(被処理植物)A1を投入する。投入量は、図5に示すように筒体11のほぼ半分のレベルLとする。この後、酵素液貯蔵タンク70から酵素液Bの適量が供給ポンプKPの駆動で開閉弁Vと流量計Qを見ながら供給管P3から筒体11内に供給される。この作業後に投入部30を蓋30Aで閉塞する。続いて、筒体11は、自転駆動手段60の減速機付モータMOを起動させ、このピニオン(小歯車)61の低速回転により噛み合っている環状ガイドレール22の凹部22Aを、反時計方向にゆっくりと移動させ回転させる。前記筒体11の回転により、筒体11内の籾殻(被処理植物)A1の一部は、図3に示す垂直な接線方向Sに対して約70°〜75°の範囲内に上向きに傾斜する撹拌板21の上面に載せられて最高所の前後で落下させられる。この落下作用時に籾殻(被処理植物)A1内に空気が十分に供給されるとともに、筒体11のほぼ半分のレベルLに堆積する籾殻(被処理植物)A1の表面に落下する。この落下作用と堆積する籾殻(被処理植物)A1が混合され、この操作が繰り返されることによって酵素液Bと籾殻(被処理植物)A1とが効率良く撹拌され、空気と触れて発酵が効率よく行われる。
【0024】
即ち、本発明の撹拌混合手段20によると、筒体11の中央に籾殻(被処理植物)A1を寄せて万遍なく撹拌されて酵素液Bが均等に付着し、また、摩擦熱も発生しないから、発酵温度を37℃〜40℃に保ち、湿度も100%に確保される。また、籾殻が詰まることもなく筒体の中で籾殻をスムーズに移動させながら、回転力を阻害することなく、籾殻の撹拌・発酵ができるから、機械抵抗が小さくて済み、省電力で運転される。しかして、籾殻のロウ外皮が破損して発酵菌が浸透しやすくなり、発酵が進む。さらに、籾殻Aは上昇・撹拌過程で発酵・発熱する。さらに落下途上に酸素に接触して発酵が促進される。この作用を約1〜2時間継続することにより、籾殻Aは半粉形状に粉砕される。前記発酵装置100による籾殻(被処理植物)A1の二次発酵作用が終了すると、図4に示すように、筒体11の下部に配置された搬出コンベアC2に二次発酵を終えた籾殻A2が排出部40の開閉板40Aを開口させて排出される。続いて、後工程の作業が行われる。
【0025】
前記のように、通常の籾殻の発酵作用は、発酵菌を加えての発酵であっても6ヶ月以上の期間を要したが、本発明の発酵機(発酵装置)100によると、1〜2時間で籾殻の発酵・粉砕が完了する。このように、籾殻を発酵させて有機発酵肥料とするに要する時間は、本発明の有機発酵肥料製造システム200によると、約15日であり、短期間に製品として完成する。
【0026】
本発明の発酵装置100を使用した有機発酵肥料製造システム200による実施の形態によると、下記の効果が得られる。従来方式(スクリュー板により籾殻他Aを上昇させる方式)に比べ、自転駆動手段60の減速機付モータMOは、3.75Kwから0.75Kwの1/5に省電力化でき、二次発酵の処理能力は200Kg/1日から2,000Kg/1日に10倍とし、処理時間も高能率化(200Kg/12時間〜15時間→2,000Kg/7時間〜8時間に改善)できる。
【0027】
尚、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、発明の要旨内で適宜設計変更することができることは勿論である。例えば、撹拌板21の数枚も図示の5枚に限定されず、適宜に増減可能であるし、攪拌板の回転中心O側となる先端方向の角度を約70°〜75°の範囲内において、適宜に変更可能である。
【産業上の利用可能性】
【0028】
本発明の発酵装置は、籾殻について説明したが、それに限定されるものではなく、わら、木、竹、その他の植物にも適用可能である。
【符号の説明】
【0029】
1 浸漬漕
2 混合機
10 本体
11 筒体
11A 筒体外壁面
11B,11C 壁面
20 撹拌混合手段
21 撹拌板
22,23 環状ガイドレール
22A 凹部
30 投入部
30A 蓋
40 排出部
40A 開閉板
50 自転支持手段
60 自転駆動手段
61 ピニオン(小歯車)
70 酵素液貯蔵タンク
71 点検蓋
100 発酵機(発酵装置)
A1 被処理植物(籾殻)
A2 発酵籾殻
B 酵素液
C1 シュート
C2 搬出コンベア
EP エアーポンプ
L レベル
KP 供給ポンプ
MO 減速機付モータ
O 水平軸芯(回転中心)
P1 給水管
P2 エア管
P3 供給管
Q 流量計
R1〜R8 ガイドローラ
S 接線方向
V 開閉弁

【特許請求の範囲】
【請求項1】
籾殻などの被処理植物を酵素液と混合撹拌して発酵させる発酵装置において、酵素液と混合した被処理植物を水平軸芯で回転して筒体内の複数枚の撹拌板で被処理植物と酵素液と空気とを撹拌混合して発酵させる撹拌混合手段と、前記撹拌混合手段の筒体外壁面に付設した被処理植物の投入部及び排出部と、前記撹拌混合手段の筒体外壁面を回転可能に支持する自転支持手段と、撹拌混合手段の筒体を自転させる自転駆動手段と、を具備し、
前記自転駆動手段は撹拌混合手段を水平軸芯で回転駆動するとともに、前記被処理植物は撹拌混合手段の筒体内の複数枚の撹拌板で定量ずつ上方へ移送されるとともに、頂点付近の前後で筒体底部に落下され、該筒体底部に堆積する被処理植物と撹拌混合されながら循環して発酵処理されるように構成したことを特徴とする発酵装置。
【請求項2】
前記攪拌板は、筒体の接線方向を基準面にして攪拌板の回転中心側となる先端方向の角度を筒体の回転方向に70°〜75°の範囲内に傾斜設定したことを特徴とする請求項1記載の発酵装置。
【請求項3】
籾殻などの被処理植物を発酵装置において酵素液と混合撹拌して発酵させ、有機発酵肥料を製造する製造システムにおいて、前記発酵装置は、酵素液と混合した被処理植物を水平軸芯で回転して筒体内の複数枚の撹拌板で被処理植物と酵素液と空気とを撹拌混合して発酵させる撹拌混合手段と、前記撹拌混合手段の筒体外壁面に付設した被処理植物の投入部及び排出部と、前記撹拌混合手段の筒体外壁面を回転可能に支持する自転支持手段と、撹拌混合手段の筒体を自転させる自転駆動手段と、を具備し、前記自転駆動手段は撹拌混合手段を水平軸芯で回転駆動するとともに、前記被処理植物は撹拌混合手段の筒体内の複数枚の撹拌板で定量ずつ上方へ移送されるとともに、頂点付近の前後で筒体底部に落下され、該筒体底部に堆積する被処理植物と撹拌混合されながら循環して発酵処理されるように構成したことを特徴とする有機発酵肥料製造システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2010−221099(P2010−221099A)
【公開日】平成22年10月7日(2010.10.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−69689(P2009−69689)
【出願日】平成21年3月23日(2009.3.23)
【出願人】(594179650)株式会社ロードテック (2)
【Fターム(参考)】