説明

発酵製品の製造とその利用

【課題】植物材料を乳酸菌、酵母菌などの微生物で発酵させ、付加価値を高めた植物材料を製造し、その製品で有用な食品、化粧品などを製造する。
【解決手段】生または乾燥した植物材料を要すれば細紛したのち、必要に応じて、水及び発酵に必要な最低量の糖源を加え、乳酸菌や酵母菌などの微生物で発酵し、そのまままたは加熱後、乾燥させ粉末とし、加工に供する。
【発明の効果】本発明の微生物発酵植物類は近年有用として知られている微生物の生菌から死菌、微生物生成物を含む一方、不用と考えられる培養基、栄養価をほとんど含まず、さらに本発酵生成物は食品や化粧品への加工性にも優れ、極めて有用である。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は植物性材料を乳酸菌、酵母菌などの微生物で発酵させ、生理活性、栄養価、味覚などの付加価値を高めたものを製造する方法、および得られた製品の飼料、食品や化粧品などへの有効な利用に関する。
【0002】
【従来の技術】従来乳酸菌および酵母菌は動物性の食品類(乳、肉等)ばかりでなく、植物類に寄生し、発酵することが知られている。乳酸菌や酵母菌の培養物を植物材料に加え、発酵させる方法が知られており、発酵を受けた植物材料を取り出し、またはそのまま利用することが知られている。植物材料の発酵には、サイレージや漬物類のように植物体(葉、根、茎)がそのまま発酵されるもの、果物や樹液など糖分が多く含まれる素材が発酵されるもの、清酒やパンのように穀類が発酵されるもの、味噌や醤油のように蒸煮大豆を食塩や麺とともに発酵させるものなどがあげられる。これらの発酵過程で共通することは、植物類をタンクなどの容器に詰め込み、容器内を嫌気状態に保つことである。そして、一定期間の熟成の過程がある。その間、酵母菌と前後して、あるいは同時進行で乳酸菌の発酵があり、発酵食品の味覚や栄養価に影響を与えている。
【0003】このような植物材料を発酵する乳酸菌や酵母菌は、植物材料中に含まれる微生物の生育阻害物質、タンニン酸やアルカロイド類、イソチオシアネート類や植物由来の酵素類等、さらには植物ごとの固有成分の存在のような過酷な環境下でも生育できることが特徴としてあげられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の技術では多種の培養基成分(塩類、糖類、各種エキス類、米ぬかなど)から有用な生成物を精製分離するのに手間を要するばかりではなく、その精製過程において、乳酸菌や酵母菌などの微生物それ自体、あるいはその生成物などの有用物を失うおそれがあるという欠点があった。
【0005】また、植物材料を乳酸菌や酵母菌を用いて発酵熟成させた植物発酵エキスや、これらを乾燥させ粉末にした発酵食品が市販されているが、これらの食品は、主たる植物類の他に数種類の栄養源を添加した後に発酵させるため、乳酸菌や酵母菌が他の栄養源をも資化して発酵する。そのため、主たる植物材料そのものが有している有用性を効果的に高めることが困難な場合がある。
【0006】
【課題を解決するための手段】発明者はこの問題を解決すべく研究を重ねた結果、植物性材料を、必要に応じて細粉したのち、発酵に必要な最低量の糖源(炭素源)を加え、乳酸菌や酵母菌などの微生物を単独あるいは混合添加して十分発酵させ得ることを見い出し、発酵後そのまま又は加熱殺菌した後に濃縮乾固して原料を製造した。この際、植物系乳酸菌、植物系酵母菌など植物に付着、生育する微生物を用いればより好成績が得られることも見い出した。ここに得られた原料を加工して食品、飼料あるいは化粧品とすることができた。
【0007】本発明において、「発酵に必要な最低量以上かつ発酵により消費し尽し得る量以下」の量とは、微生物が植物性材料を発酵させることが可能な量を下限とし、この発酵により菌がほぼ消費し尽くすことが可能な量を上限とする範囲の量であり、なおかつ発酵により植物性材料由来の生理活性および/または栄養価の増大、植物性材料の味覚の改善、腐敗の防止等の利点が、発酵前より増大または材料に付与されるための量である。植物性材料自体に糖が含有されており、それを資化して発酵することが可能な材料では糖を添加する必要がない場合もありうるため、必要に応じて添加することになる。「発酵に必要な最低量以上かつ発酵により消費し尽し得る量以下」の量は植物性材料および菌の種類、発酵槽の条件(容量、通気量等)によって異なり、一概に決定することは困難であるので、発酵工程中、残糖量、乳酸の生成量またはアルコールの生成量等を適宜測定することで発酵程度を判断し、求めることができる。
【0008】乳酸菌、酵母菌は生菌、菌体成分、排出される菌生成物などはその有用性がよく知られており、本法によれば、発酵終了後にそのまま濃縮乾固することにより、余分な培養基成分を含まず、微生物由来の有用物をも含有する原料を造ることが出来た。本発明で用いる植物性材料とは、身近に一般的な植物の他、茸などの菌類、おからなどの加工されたもの、あるいはウコンやウコギのような生薬類など、さらにそれらのエキスを含む抽出物を包含する。植物性材料はそのまま用いても良いが、固体の場合は細粉化されたものがより好ましい。これら材料に要すれば水と発酵に必要な最低量の糖源及び微生物を加えて発酵させることができる。発酵後要すればpHを調整したのちそのまま濃縮乾固すれば、生きた微生物と微生物生成物を含む発酵植物性生成物が得られる。一方、80℃〜120℃に加熱し微生物を殺菌後濃縮乾固すれば、微生物固体と微生物生成物を含む発酵植物性生成物を得ることが出来る。そればかりでなく、かつ味の改良され、腐敗が防止され、栄養、生理活性が向上されたものを得ることが出来る。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明においては、原料の植物性材料として一般的な植物類の他、アガリクス茸やヤマブシタケ、メシマコブやシイタケ、マツタケ、カバノアナタケ、冬虫夏草などの菌類、おからなどの食品加工品、ウコンやウコギなどの生薬類、クロレラなどの藻類、ザクロ、桑の実などの果実類、プロポリスなどの樹液類、菊芋などの芋類、プエラリアなどの豆類、香辛料類などを使用する。
【0010】各植物性材料が有する優れた食効と機能を十分に保持した発酵食品とするためには、生のものが望ましい。加熱処理や乾燥処理などの加工過程を施していないので、植物性材料が本来有する有効成分の分解や破壊のおそれがないからである。しかしながら、原料となる植物性材料は生のものに限定されるものではないので、加工処理により乾燥させたものを用いても良く、またそれらのエキスを含む抽出液も使用可能である。
【0011】菌類については、乾燥物や生のもののみならず、生のものから分離した菌糸を液体または固体培地で増殖させたものを用いても良い。
【0012】本発明において用いることのできる乳酸菌としては多くのものが用いられるが、特に植物から分離される一般的な植物系乳酸菌が好ましく、例えばラクトバチルス(Lactobacillus)属、ストレプトコッカス(Streptococcus)属、ラクトコッカス(Lactococcus)属、ビフィドバクテリウム(Bifidobacterium)属、ロイコノストック(Leuconostoc)属、ペディオコッカス(Pediococcus)属などがあげられ、これらを単独で、または混合して培養することができる。
【0013】本発明において用いることのできる酵母菌としては多くのものが用いられるが、特に植物より分離される一般的な植物系酵母菌が好ましく、サッカロミセス(Saccharomyces)属、チゴサッカロミセス(Zygosaccharomyces)属、クルイフェロミセス(Kluyveromyces)属、トルラスポラ(Torulaspora)属などがあげられ、これらを単独で、または混合して培養することができる。また上記の乳酸菌と混合(いわゆるケフィア菌)して培養することもできる。酵母菌と乳酸菌の組み合わせにより、発酵食品の有効性は増大する。
【0014】酵母菌や乳酸菌自身およびこれらの生産物は、例えばNK細胞などの免疫機能に関わる細胞を活性化し、免疫賦活を強化する作用を有するほか、抗変異原性作用、高脂血症の改善、細胞賦活作用、抗アトピー作用、抗酸化作用なども知られており、植物性材料を発酵することで、材料そのものが有する効果と複合的な効果を得ることができるとともに、雑菌の増殖を抑制することができ、風味や食感の点においても優れた製品とすることができる。
【0015】本発明で得られた発酵製品は、乾燥物ならばそのままでもおおまかに砕いた状態でもミキサーなどにより粉末にした状態でも良い。原材料の植物性材料は必要に応じて破砕して用いる。破砕にはミキサー、同体摩擦粉砕機、超微粒摩擦機等を用いることができる。生のものおよび菌類より分離した菌糸体であれば適当に切断した状態でも、ミキサーにてジュース状にしても良い。なお、発酵の程度は水分量が影響することから、使用する植物性材料により適宜水を加える必要がある。使用する水は水道水や井戸水を使用しても良いが、水分子のクラスターの小さい深層水をするとより良い効果が得られる。
【0016】本発明に用いられる糖源(炭素源)としてはグルコースやスクロース、ラクトース等の発酵を容易に進める単糖類や二糖類、低浸透圧により微生物の増殖を早めるスターチなどの多糖類が好ましい。また、トレハロース等の植物の有効成分の安定性保持作用を有する糖源を使用することも好ましい。
【0017】微生物を接種する場合、菌を予備培養によりある程度増殖させたものをスターターとして用いるのが好ましい。予備培養の条件は、後述のように、菌種、培養槽等の条件によって異なる。
【0018】乳酸菌を用いる場合は、例えば凍結保存しておいた乳酸菌を一般的な乳酸菌培養培地であるGYP培地(グルコース1重量部、酵母エキス0.5重量部、ペプトン0.5重量部、酢酸ナトリウム0.5重量部、無機塩類0.01重量部、水100重量部)に接種し、30〜45℃で4〜48時間静置培養し、これにより得られる対数増殖期の乳酸菌(約105〜109CFU/ml:コロニー寒天平板法による測定。CFUはコロニー形成単位である)を用いることがで好ましい。たとえばラクトバチルス・カゼイの場合は、37℃で24時間程度静置培養する方法が挙げられる。
【0019】酵母菌を用いる場合は、例えば凍結保存しておいた酵母菌を一般的な酵母菌培養培地であるMY培地(酵母エキス0.3重量部、麦芽エキス0.3重量部、ペプトン0.5重量部、グルコース1重量部、水100重量部)に接種し、20〜35℃で4〜48時間振とう培養し、これにより得られる対数増殖期の酵母菌(約105〜108CFU/ml)を用いることが作業効率などの点で好ましい。
【0020】一種以上の乳酸菌を用いる場合、又は一種以上の酵母菌を用いる場合、又は一以上の乳酸菌および酵母菌を用いる場合、予備培養の時点で混合培養すると菌種によってはpHや酵素等に対して感受性の高い菌株が存在するために均等に生育しない場合がある。予備培養液の菌数が異なると、最終発酵物の官能的好ましさや生理活性の増加に大きく影響するので、個別に調製することが好ましい。
【0021】予備培養に用いる培地は上記の培地以外にも、例えばグルコースやスクロース、スターチ、ラクトース、トレハロースなどの糖蜜などの糖類やおからやふすまなどの食品加工残さ、大豆粉末や乳清(ホエー)粉末、スキムミルクなどの栄養源を基質としたものを用いても、発酵する植物類を予備培養の培地として用いても良い。
【0022】また、スターターは大量培養培地100重量部に対して0.5重量部〜5重量部加えることが望ましい。
【0023】培養条件としては、使用する植物性材料の種類や形態、菌株、発酵槽などにより異なるが、およそ25℃〜45℃で4時間〜120時間培養することが好ましい。このような条件を採用することにより植物性材料を適当に分解し、植物性材料そのものが有している有効性を効果的に高めることができるからである。
【0024】発酵後要すればpHを調整した後、濃縮乾固すれば生きた微生物と微生物生成物を含む発酵植物類が得られる。一方、80℃〜120℃に加熱し微生物を殺菌後濃縮乾固すれば、微生物固体と微生物生成物を含む発酵製品を得ることが出来る。発酵を終了した後であれば、賦形剤や調味剤等の添加物を加えることも可能である。
【0025】賦形剤としては、カロリーを気にせずに食せるものを用いることが好ましい。例えば低分子糖質が少ない難消化性デキストリン等の低カロリーな食物繊維、エリスリトール、アセスルファムカリウム等のカロリーゼロの甘味料等が上げられる。
【0026】上記の方法で得られる発酵製品は、乾固せずに飲料やゼリー状物としてそのまま飲食することができる。また、これを濃縮乾固した後に粉末化することにより、粉末品や錠剤などとしても良い。更に、摂取を容易にするために小型加工食品、例えばせんべいやクッキー、アイスクリームなどにすることもでき、健康にすぐれた食効と機能を有する食品を作ることができる。
【0027】また、上記の方法で得られた発酵製品は化粧品としても利用できる。植物性材料の発酵に糖源以外の培養基を含まずかつ糖源は消費されてしまうので、一般的に化粧品として有効であるといわれている植物性材料を容易に用いることが出来る。また、乳酸菌や酵母菌が生産するタンパク質分解酵素や乳酸なども、美白効果や美容効果をもたらす。化粧品の形態として、軟こう剤、クリーム、液状剤などに利用することが出来る。
【0028】
【実施例】次に、本発明の実施例および本発明の効果を示す試験例を挙げる。本実施例は本発明を詳細に説明する目的で特に好ましい態様を示したもので、本発明はこれに制限されるものではない。
【0029】なお、以下の実施例においては、乳酸菌および酵母菌は、下記の方法にて予備培養したものを用いた。
【0030】(乳酸菌の予備培養)凍結保存しておいた乳酸菌を一般的な乳酸菌培養培地であるGYP培地(グルコース1重量部、酵母エキス0.5重量部、ペプトン0.5重量部、酢酸ナトリウム0.5重量部、無機塩類0.01重量部、水100重量部)に接種し、30〜45℃で4〜48時間静置培養し、対数増殖期の乳酸菌が約108CFU/ml(コロニー寒天平板法による測定)の培養液を調製した。
【0031】(酵母菌の予備培養)凍結保存しておいた酵母菌を一般的な酵母菌培養培地であるMY培地(酵母エキス0.3重量部、麦芽エキス0.3重量部、ペプトン0.5重量部、グルコース1重量部、水100重量部)に接種し、20〜35℃で4〜48時間振とう培養し、対数増殖期の酵母菌が約107CFU/mlの培養液を調製した。
【0032】
【実施例1】粉砕した乾燥アガリクス茸子実体を材料とし、以下8種の乳酸菌の予備培養液をそれぞれ用い、糖無添加で、または糖を添加して発酵製品を作った。
【0033】糖無添加の場合は、アガリクス茸3.3重量部、水道水100重量部のみ、糖添加の場合はアガリクス茸3.3重量部、水道水100重量部にグルコース30重量部を添加し、加熱滅菌した後、それぞれに予備培養液1重量部を混合し、30℃で120時間培養した。
【0034】用いた乳酸菌は、1)ラクトバチルス・カゼイ、2)ラクトバチルス・プランタルム、3)ラクトバチルス・ファーメンタム、4)ラクトバチルス・ヘルベティカス、5)ラクトバチルス・ブレビス、6)ラクトコッカス・ラクティス、7)ロイコノストック・メセンテロイデス、8)ペディオコッカス・アシディラクティシであった。
【0035】得られた発酵製品について、乳酸測定用F−キット(ロシュ・ダイアグノスティックス製)を用いて乳酸生成量を測定した。図1aにグルコース無添加の場合の結果、同図bにグルコース30重量部添加した場合の結果を示した。
【0036】この結果から、乾燥アガリクス茸は、グルコースがなくとも良好に発酵することがわかった。糖無添加で発酵させることにより、確実にアガリクス茸成分を資化してなる成分を含有する発酵製品を作ることができた。
【0037】
【実施例2】粉砕した乾燥アガリクス茸子実体5重量部、水道水100重量部に、グルコースを添加せずに、あるいはグルコースを0.5重量部、1重量部、1.5重量部をそれぞれ加え、加熱滅菌した後、ラクトバチルス・カゼイの予備培養液1重量部をそれぞれ加えて35℃にて培養した。発酵後のグルコース含有量をグルコースC−IIテストワコー(和光純薬工業株式会社製)にて経時的に測定した。その結果を図2に示す。この結果から、0.5重量部では50時間後に糖量はほとんど0になったが、1重量部以上では70時間後でも残っていた。したがって、本実施例の発酵条件においては、好ましいグルコース添加量は0.5重量部以下では好適であるが、1重量部以上では過剰であることがわかった。
【0038】実施例1に示したように乾燥アガリクス茸子実体は糖無添加でも発酵させることができるが、本実施例では微量の糖を入れることで実施例1の発酵製品よりも酸味をさらに付与し風味を与えることができた。
【0039】
【実施例3】粉砕した乾燥アガリクス茸子実体5重量部に100重量部の水道水を加えて、加熱滅菌した後、ラクトバチルス・カゼイ予備培養液1重量部を混合し、35℃にて24時間、50時間、72時間、120時間それぞれ培養した後、得られた各発酵製品を濃縮乾燥し、粉末を得た。
【0040】この各粉末について、下記試験例に示すように抗腫瘍効果、活性酸素消去効果、抗酸化活性を調べた。
【0041】(試験例1)抗腫瘍効果本実施例で得られた培養時間0時間(未発酵)、24時間、72時間、120時間の各発酵製品を、C57BL/6マウスの各群(1群12匹)それぞれに毎日1回8日間経口投与した。その後マウスにEL−4腫瘍を接種し、さらに毎日1回16日間経口投与した。最終投与日の翌日に腫瘍を摘出し、その重量を測定することにより抗腫瘍効果を調べた。なお、コントロール群には発酵製品を投与せずに後EL−4腫瘍を接種した。コントロール群の腫瘍重量を100%とし、発酵製品投与群の腫瘍重量を比較した。その結果を図3に示した。この結果、培養24時間の発酵製品投与群および培養72時間の発酵製品投与群においては培養時間に比例して腫瘍重量が減少する傾向があったが、培養120時間の発酵製品投与群においては培養72時間の発酵製品投与群よりも抗腫瘍効果が減少していた。これにより、培養時間が過剰になると得られる発酵製品の抗腫瘍効果が劣ってくる可能性が示唆された。
【0042】(試験例2)活性酸素消去効果本実施例で得られた各発酵製品について、XYZ系微弱発光法(大久保一良ら、ジャパンフードサイエンス、第38巻、8号、18−21頁(1999))により活性酸素消去能を調べた。
【0043】本方法は、活性酸素消去物質が活性酸素およびアセトアルデヒド存在下で微弱発光する現象を活性酸素消去能の測定に利用する方法である。その機構は、活性酸素種をX、抗酸化物質などの水素供与体をY、触媒種をZとした場合、これらX、Y、Zの3種の存在によって起こる発光反応である。これら3種のうちの2種を試薬としてサンプルに加えた場合に発光が起これば、そのサンプルは前記2種以外の残り1種として機能することがわかる。すなわち、前記2種の試薬の組み合わせを変えることにより、サンプルがX、Y、Zのいずれの機能を有するかの検索が可能である。
【0044】したがって、サンプルが水素供与体(Y)として機能するかを調べる場合には、サンプルにXおよびZに相当する試薬を添加して発光が確認されればよい。さらにその発光輝度(IOD)を測定することにより、サンプルの活性酸素消去能の強弱を知ることができる。
【0045】本実施例で得られた発酵製品50mgをマイクロプレートの各ウェルに入れ、Z試薬(飽和炭酸水素カリウム−10%アセトアルデヒド水溶液)、X試薬(2%過酸化水素水)を順次それぞれ0.5mlずつ加えて混和後、1−ブタノールを重層し、直ちにルミノイメージアナライザーFAS−1000(東洋紡製)にて輝度を測定した。その結果を図4に示す。これより、各発酵製品は未発酵品と比較すると、Yとしての活性酸素消去能が増大することがわかった。しかしながら、培養時間が50時間以上の製品は活性酸素消去能力が減少する傾向があったので、発酵時間を適宜調整することが好ましい。
【0046】(試験例3)抗酸化活性食品の抗酸化機能を評価する方法として一般的な方法であるDPPH(1,1−ジフェニル−2−ピクリルヒドラジル)分光測定法により、抗酸化能を測定した。その結果を図5に示す。図5のグラフ中、縦軸の抗酸化指数とは、培養0時間のものの抗酸化活性を1として他の発酵製品の抗酸化活性を比で表したものである。この結果より、各発酵製品は未発酵品と比較すると抗酸化活性が増大するものの、培養時間が24時間を超えると減少する傾向にあることがわかった。
【0047】以上3つの試験例よりアガリクスの生理活性が高められた製品を得られたことがわかった。また、培養時間を検討することで効率よく発酵製品を製造できる条件を見つけられることがわかった。
【0048】
【実施例4】一般的な茸用培地であるMY培地を用いて培養し、水道水で培地を洗い流したアガリクス茸菌糸体湿重量5重量部に水道水100重量部加え、ラクトバチルス・カゼイまたはラクトバチルス・プランタルムの予備培養液1重量部をそれぞれ混合した。ラクトバチルス・カゼイは37℃で、ラクトバチルス・プランタルムは30℃で、それぞれ糖無添加で120時間培養し、発酵製品を得た。
【0049】発酵状態の確認を簡便に行うため、培養前後で生成物のpHを測定した。ラクトバチルス・カゼイを用いた場合ではpH7.92から5.15に、ラクトバチルス・プランタルムを用いた場合ではpH7.92から4.97に下がった。この結果よりアガリクス茸は菌糸体でも糖無添加で発酵することがわかった。
【0050】
【実施例5】アガリクス茸抽出液(固形分6%)100重量部に、ラクトバチルス・カゼイまたはラクトバチルス・プランタルムの予備培養液1重量部を混合した。ラクトバチルス・カゼイは37℃で、ラクトバチルス・プランタルムは30℃で、それぞれ糖無添加で120時間培養し、発酵製品を得た。
【0051】発酵状態の確認を簡便に行うため、培養前後でそれぞれのpHを測定した。ラクトバチルス・カゼイを用いた場合ではpH6.00から4.37に、ラクトバチルス・プランタルムを用いた場合ではpH5.73から4.06に下がった。この結果よりアガリクス茸は抽出液の状態でも糖無添加で発酵することがわかった。
【0052】
【実施例6】細砕した生ウコン5重量部に水道水100重量部を加え、糖無添加あるいはグルコースを添加して加熱滅菌した。グルコース添加は0.5重量部、1重量部、1.5重量部の各量で行った。これらそれぞれにラクトバチルス・カゼイの予備培養液1重量部を加え、35℃で73時間静置培養した。各発酵製品の残糖量を測定したところ、糖無添加の場合はほぼOであったが、グルコース0.5重量部添加の場合でも残存していた。糖無添加の発酵製品の発酵前後のpHは、5.90から4.14に変化しており、ウコンは糖無添加でも発酵可能なことがわかった。
【0053】この糖無添加で製造したウコンの発酵製品を乾燥させ粉末とし、未発酵のウコン粉末を対照として、消費者パネラーによる苦味および風味の官能検査を行った。パネラーは20代から50代の各世代男女3人ずつ、計24人であった。その結果を表1に示した。表中の数値は人数を表す。
<苦味の評価基準>A:苦味を感じないB:僅かに苦味を感じるC:やや苦味を感じるD:苦味を感じるE:かなりに苦味を感じる<風味の評価基準>A:風味が非常によいB:風味がよいC:どちらでもないD:風味が悪い
【0054】
【表1】


【0055】本実施例により、ウコン独特の苦味が抑えられ、風味が改善された発酵製品を得ることができた。
【0056】
【実施例7】水分75%の生おから100重量部に、糖無添加あるいはグルコースを混合し加熱滅菌した。グルコース添加は2.5重量部、5重量部、7.5重量部の各量で行った。これらそれぞれにラクトバチルス・カゼイの予備培養液1重量部を混合し、37℃で66時間静置培養した。各発酵製品の残糖量測定した。その結果を図6に示す。この結果から、2.5重量部では40時間後に糖はほとんど消費されたが、5重量部以上では残存し、その後もほとんど減少しないことがわかった。したがって、本実施例の発酵条件においては、グルコースは5重量部では過剰であることがわかった。
【0057】また、発酵生成物100gあたりの乳酸量を測定し、その結果を表2に示した。グルコース2.5重量部添加でも、5重量部以上添加した場合とほぼ同等の乳酸が得られた。
【0058】
【表2】


【0059】
【実施例8】水分75%の生おから20重量部、水道水100重量部、グルコースを1重量部を混合し、加熱滅菌した。これにサッカロミセス・セレビシエの予備培養液1重量部を加え、25℃、3日間静置した。発酵後のエタノール量をエタノール測定用F−キット(ロシュ・ダイアグノスティックス製)により測定したところ、接種前の0から3.0g/Lに増加していた。発酵後の残糖量は0であった。
【0060】
【実施例9】水分75%の生おから100重量部にグルコースを2.5重量部を混合し加熱滅菌し、ラクトバチルス・カゼイの予備培養液を単独で1重量部加えたもの、ラクトバチルス・カゼイの予備培養液0.5重量部とサッカロミセス・セレビシエの予備培養液0.5重量部とを加えたもののそれぞれを、室温にて静置した。発酵製品の残糖量はいずれも0であった。
【0061】本実施例で得られた発酵製品中の生菌数を培養7日目に測定したところ、いずれも109個/g以上であった。そのほとんどが乳酸菌であり、雑菌の繁殖はほとんど認められなかった。
【0062】また、生おからを対照とし、これら発酵製品の保存状態を比較観察した。対照は2〜3日で腐敗臭がし4日目には茶色に変色したが、本実施例の発酵製品はいずれも23日後でも変化は見られなかった。
【0063】さらに、本実施例で得られたラクトバチルス・カゼイ単独で用いた発酵製品に、黄色ブドウ球菌、大腸菌、枯草菌をそれぞれ混合し、室温にて8日間培養し、菌の増加量を測定した。対照として、水分75%の生おから100重量部に、グルコースを2.5重量部を混合したものを用いた。
【0064】これらの結果を図7に示した。本実施例においては、上記食中毒菌は増殖せず、保存性の高い製品を得ることができた。
【0065】本実施例においては、生きた微生物およびその生成物とを含み、かつ保存性が高められた発酵製品を得ることができた。
【0066】
【実施例10】水分75%の生おから40重量部、水道水150重量部、グルコースを1重量部、2重量部、3重量部それぞれ加え、加熱滅菌した後、ラクトバチルス・カゼイの予備培養液1.5重量部をそれぞれ加えて35℃にて培養した。発酵製品のグルコース含有量を経時的に測定した。その結果を図8に示す。この結果から、1重量部添加した場合および2重量部添加した場合では培養80時間後には残糖量はほとんど0になったが、3重量部以上添加した場合では残っていた。また、発酵後の乳酸量を測定したところ、1重量部添加では3.2g/L、2重量部添加では5.4g/Lであった。これにより本実施例の発酵条件においては、グルコース添加量は2重量部以下では好適であるが、3重量部以上では過剰であることがわかった。
【0067】本実施例の発酵製品をろ過すると無色透明な乳酸含有エキスを得ることができた。
【0068】
【実施例11】カプセル剤、錠剤実施例1〜9で得た発酵製品 70デキストリン 15ステアリン酸マグネシウム 15各重量部を均一に混合し、適宜乾燥させて、カプセル剤又は錠剤とする。
【0069】
【実施例12】散剤、顆粒剤実施例1〜9で得た発酵製品 60澱粉 27甘味料 3各重量部を均一に混合し、適宜乾燥させて、散剤、顆粒剤とする。
【0070】
【実施例13】クッキー実施例1〜4又は6〜9で得た発酵製品2%重量を含む小麦粉に、食塩、ショ糖、バターなどで味付けしたものを適当量の水でよく撹拌し190〜200℃で25分焼き上げてクッキーとする。
【0071】
【実施例14】ゼリー寒天13gを水1Lに加熱溶解し、さらにショ糖500g、水あめ150gおよび塩少々を加え、撹拌しながら加熱溶解させた後、2%重量の実施例5又は10で得た発酵製品、果汁、着色料、香料などを加えて冷却しゼリーとする。
【0072】
【実施例15】あめショ糖20重量部、水あめ(75%固形分)10重量部に水10重量部を加え混合し、150℃に加熱撹拌後、2%重量の実施例1〜9で得た発酵製品、及び着色料、香料等を加え冷却してあめとする。
【0073】
【実施例16】グミキャンディー麦芽糖水飴100重量部および高純度含水結晶トレハロースを加熱し、減圧下で水分約15w/w%に濃縮し、常法に従って、これにゼラチン13重量部を水18重量部に溶解したものと、実施例5又は10で得た発酵製品1重量部、クエン酸ナトリウム2重量部および適量の着色料、香料を混合し、成形、包装して製品を得た。本品は、テクスチャー、風味とも良好な実施例で得た発酵製品グミキャンディーである。
【0074】
【実施例17】チューインガムガムベース3重量部を軟らかくなる程度に加熱溶解し、これにショ糖4重量部およびキシリトール3重量部とを加え、これに実施例1〜9で得た発酵製品0.02重量部と着色料とを混合し、常法に従って、ロールにより練り合わせて、成形、包装して製品を得た。本品は、テクスチャー、風味とも良好なチューインガムである。
【0075】
【実施例18】求肥モチ種澱粉1重量部に水1.2重量部を混合し、加熱糊化しつつ、これにショ糖2.0重量部、水飴0.3重量部およびに実施例1〜4又は6〜9で得た発酵製品0.02重量部を混和し、以後常法に従って、成形、包装して求肥を製造した。本品は、野趣に富んだ風味で、口当たりも良好な和菓子である。また、本品は上記の各実施例で得た発酵製品の有効成分により、日持ちが向上し、品質の安定した和菓子である。
【0076】
【実施例19】バターケーキ無塩バター50重量部、ショートニング50重量部、蜂蜜50重量部および砂糖130重量部をよく混合し、これに全卵150重量部を加えて撹拌し、次いで、小麦粉135重量部、牛乳75重量部、重曹4重量部およびバニラ適量を混合し、常法に従って型に入れ、焼き上げ、室温に冷却した。この表面に実施例5又は10で得た発酵製品1.5重量部、梅リキュール20重量部およびコニャック20重量部を混合して得たシロップを刷毛で塗り、製品を得た。本品は風味良好なバターケーキである。
【0077】
【実施例20】アイスクリーム牛乳2300重量部を約60℃に加温しつつ、これに卵黄200重量部、全卵50重量部、果糖420重量部、水飴30重量部、生クリーム200重量部、無糖練乳20重量部、実施例5又は10で得た発酵製品3重量部およびゼラチン粉末1重量部を撹拌混合し、次いで75℃に15分間保って殺菌し、更に、冷却しつつ、梅リキュール20重量部撹拌混合し、容器に入れ、凍結して製品を得た。本品は濃厚、佳良な風味を持つアイスクリームである。
【0078】
【実施例21】飲料、エキス剤実施例5又は10で得た発酵製品(溶液として100重量部)に甘味料3重量部、香料0.1重量部を加えよく混ぜ合わせ、95℃で5分間殺菌処理をする。本製品は殺菌処理をせずにそのまま利用してもよい。
【0079】
【実施例22】ヨーグルト各種乳酸菌に酵母菌を加え(ケフィア)たもの(溶液として100重量部)を基質として乳糖5重量部、ホエーパウダー7重量部を混合して40℃で1〜2日発酵させ、ヨーグルト様物質を得た。これに実施例1〜9で得た発酵製品を加えよく混ぜ合わせる。本製品を発酵途中で加えてもよく、ヨーグルトを造った。
【0080】
【実施例23】配合飼料粉麩30重量部、実施例1〜4又は6〜9で得た発酵製品30重量部、脱脂乳10重量部、ラクトスクロース1重量部、ビタミン剤10重量部、魚粉5重量部、第二リン酸カルシウム5重量部、液状油脂3重量部、炭酸カルシウム3重量部、食塩2重量部およびミネラル剤2重量部を混合し、適宜乾燥させて配合飼料を製造した。本品は、必要に応じて、他の飼料材料、例えば穀類、小麦粉、澱粉、油粕類、糟糖類などの濃厚飼料や、ワラ、乾草、バガス、コーンカブ、又はこれらのサイレージなどの粗飼料材料などと併用して用いることも有利に実施できる。
【0081】
【実施例24】浴用剤DL−乳酸ナトリウム21重量部、ピルビン酸ナトリウム8重量部、トレハロース3重量部、実施例5又は10で得た発酵製品5重量部およびエタノール37重量部を、精製水26重量部および着色料、香料の適量と混合し、浴用剤を製造した。本品は、美肌剤、色白剤として好適であり、入浴用の湯に100乃至10000倍に希釈して利用すれば良い。
【0082】
【実施例25】シャンプー実施例5又は10で得た発酵製品1重量部、塩酸アルキルジアミノエチルグリシン液0.2重量部、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン20重量部、ラウリルメチルタウリド25重量部および精製水52重量部に適量の防腐剤と香料を加熱溶解してシャンプーを得た。
【0083】
【実施例26】ハンドローション剤カーボワックス1500 15重量部、アルコール8重量部、及びプロピレングリコール90重量部をよく混合溶解し、水2.5重量部、実施例5又は10で得た発酵製品2重量部及び香料、防腐剤の適量を加えハンドローション剤とする。
【0084】
【実施例27】外用剤(処方例1)
パラオキシ安息香酸エチル 0.1パラオキシ安息香酸ブチル 0.1ラウロマクロゴール 0.5セタノール 18白色ワセリン 40水 36.3実施例で得た発酵製品 6各重量部の各成分を用い実施例5又は10で得た発酵製品は水に溶解または浮遊させ、常法に従って軟膏とする。
【0085】
【実施例28】外用剤(処方例2)
ポリエチレングリコール 40ステアレート 3.1グリセリールステファレート 7.7ベフェニールアルコール 8.5スクワレン 12.3グリセリントリオクタノエート 12.3プロピルパラベン 0.1メチルパラベン 0.1ジソジュウムEDTA 0.3ジプロピレングリコール 7.7クエン酸 0.2クエン酸ナトリウム 1.4実施例5又は10で得た発酵製品 0.6水 40.3各重量部の各成分を用い実施例5または10で得た発酵製品は水に溶解または浮遊させ、常法に従って軟膏とする。
【0086】
【発明の効果】本発明によれば、余分な培養基を含まない条件で植物性材料自体を発酵させ、その材料由来の生理活性および/または栄養価の増大、味覚の改善、腐敗の防止等の利点が、発酵前より増大または材料に付与された発酵製品を、複雑な工程なしに得ることができる。また、微生物の有用な発酵生成物だけならず、微生物自体を生菌状態で含有した、極めて有用な発酵製品を得ることができる。この発酵製品においては、発酵により糖がほぼ消費し尽くされているので、糖尿病、肥満等で糖の摂取が好ましくない人でも安心して食することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1の各発酵製品の乳酸量を表すグラフで、aはグルコースを添加しない場合、bは添加した場合である。
【図2】実施例2の各発酵製品における残糖量の変化を表すグラフである。
【図3】実施例3の試験例1の抗腫瘍効果試験の結果を表すグラフである。
【図4】実施例3の試験例2の活性酸素除去能試験の結果を表すグラフである。
【図5】実施例3の試験例3の抗酸化活性試験の結果を表すグラフである。
【図6】実施例7の各発酵製品の残糖量の変化を表すグラフである。
【図7】実施例9の乳酸菌単独で用いた発酵製品の食中毒菌の増殖試験の結果を示したグラフである。
【図8】実施例10の各発酵製品における残糖量の変化を表すグラフである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】 植物性材料をそのまままたは細粉化して、要すれば水の存在下、ならびに要すれば発酵に必要な最低量以上かつ発酵により消費し尽くし得る量以下の糖源の添加の下に、乳酸菌、酵母菌の一以上により発酵させることを特徴とする発酵製品の製造法。
【請求項2】 乳酸菌が植物系乳酸菌である請求項1記載の製造法。
【請求項3】 酵母菌が植物系酵母菌である請求項1記載の製造法。
【請求項4】 植物性材料をそのまままたは細粉化して、要すれば水の存在下、ならびに要すれば発酵に必要な最低量以上かつ発酵により消費し尽くし得る量以下の糖源の添加の下に、乳酸菌、酵母菌の一以上により発酵させ、得られた発酵生成物を培養液と共に濃縮乾固し、微生物を生菌のまま粉末として取得する方法。
【請求項5】 請求項4記載の方法で得られた粉末。
【請求項6】 請求項5記載の粉末を原料とする食品、飼料または化粧品。
【請求項7】 植物性材料をそのまままたは細粉化して、要すれば水の存在下、ならびに要すれば発酵に必要な最低量以上かつ発酵により消費し尽くし得る量以下の糖源の添加の下に、乳酸菌、酵母菌の一以上により発酵させ、得られた発酵生成物を培養液と共に加熱殺菌した後、濃縮乾固して、無菌粉末を取得する方法。
【請求項8】 請求項7記載の方法で得られた粉末。
【請求項9】 請求項8記載の粉末を原料とする食品、飼料または化粧品。

【図1】
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【図2】
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【図4】
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【図3】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2003−259835(P2003−259835A)
【公開日】平成15年9月16日(2003.9.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2002−381551(P2002−381551)
【出願日】平成14年12月27日(2002.12.27)
【出願人】(595175301)株式会社応微研 (28)
【Fターム(参考)】