説明

発電システムにおける適応可能発生電力決定のためのシステム及び方法

【課題】発電システムにおける適応可能発生電力決定のためのシステム及び方法を提供する。
【解決手段】発電システムの出力能力を決定するシステムが、前記発電システムの少なくとも1つの条件を監視し、該監視条件データを出力する(200)よう構成されたセンサ(100)と、出力された前記監視条件データを受け取り、該受け取った前記適応学習モジュール(200)に基づいて前記発電システムの全能力を動的に決定する(214)よう構成された電力能力決定装置(102)とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示の分野は、全体的に、発電システムの発電能力を決定するシステム及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
太陽光、風力及び他の供給源は、益々魅力的な電気エネルギー源になっており、これらは、クリーンで再生可能な代替エネルギー源として認識されてきた。このような再生可能なエネルギー源は、風力、太陽光、地熱、水力発電、バイオマス、及び/又は他の何れかの再生可能なエネルギー源を含むことができる。
【0003】
多くの要因に起因して、発電システムは、全能力(すなわち、発電システムが生成できる電力の100%を出力すること)で運転することができない。例えば、放射照度(太陽光出力)の低下又は弱風(風力)及び同様のものなどの環境条件により、発電システムが全能力未満で運転する場合がある。また、機械的、電気的及びソフトウェア上の機能不全により、発電システムが全能力未満で運転する場合もある。また、保守整備が不適切な構成要素、表面に汚れが付いた構成要素、汚い構成要素、及び氷に覆われた構成要素により、出力が望ましくない低下を生じる可能性がある。加えて、全能力未満で運転させるよう発電システムを制限するために、システムオペレータによる意図的な出力抑制が開始される場合がある。出力を全能力未満に低下させるこのような要因の組み合わせも起こり得る。
【0004】
発電システムが全能力未満で運転すると、生成されないエネルギーの価値の損失に起因して収益が失われる可能性がある。電力生産者と系統オペレータとの間の契約上の義務に起因して、全能力未満の運転に影響を及ぼす状況は、このような収益機会逸失の金融負債に影響する可能性がある。例えば、出力を制限する意図的抑制は、出力を抑制した当事者に義務を負わせることができる。保守整備の不足、又は設備機能不全などの他の状況では、1又は複数の当事者が、全能力未満の運転に起因した収益機会逸失に対して責任を負う場合がある。発電システムの全能力を決定するのに使用される典型的なモデルは、理想条件に基づいており、環境条件の変化及び構成要素の劣化を考慮していない。従って、典型的なモデルは、発電システムの全能力に関し不正確な決定を行う可能性がある。
【発明の概要】
【0005】
1つの態様において、発電システムの出力能力を決定するシステムは、発電システムと通信する電力測定装置を備え、該電力測定装置が、発電システムの瞬時電力出力レベルを決定する。センサが、発電システムの少なくとも1つの条件を監視し、該監視条件データを出力し、電力能力決定装置が、電子コントローラから出力された環境データに基づいて発電システムの全能力を動的に決定する。
【0006】
別の態様において、発電システムの出力能力を決定する方法は、発電システムの瞬時出力レベルを測定する段階と、発電システムの少なくとも1つの条件を監視して、該監視条件データを出力する段階と、監視条件データに基づいて発電システムの全能力を決定する段階と、を含む。
【0007】
更に別の態様において、発電システムの出力能力を決定する方法を含むプログラムを記憶する非一時的なコンピュータ可読記憶媒体は、発電システムの瞬時出力レベルを測定する段階を含む。発電システムの少なくとも1つの条件が監視され、該監視条件データが出力される。発電システムの全能力は、監視条件データに基づいて決定される。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本開示の発電能力システムの例示的なブロック図。
【図2】本開示の例示的な実施形態のフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本開示による発電システムの発電能力を決定するシステム及び方法は、発電システムの可能発生全能力に関する情報をオペレータに提供することができる。本明細書に記載のシステム及び方法は、発電能力を決定する学習及び補正能力を提供する適応モデルを利用することができる。従って、本明細書に記載のシステム及び方法は、例えば、劣化、環境条件、システム異常及び同様のものを考慮する能力を提供することができる。
【0010】
例えば、光起電力(PV)(例えば、太陽光パワー)発電産業のような電力産業において、PVモジュールにより生成される電力は、直流(DC)電力とすることができる。DC電力は、電力網に送出するために好適な電子回路によって交流(AC)に変換される。変換電子回路の1つの設計特徴は、PVモジュールがシステムの瞬時出力を最大にするように機能するDC電圧を変調する能力である。このような方法でのシステムの作動は、システムの変換効率を最大にし、通常動作モードである。
【0011】
しかしながら、場合によっては、システムは、変換効率を最大にするように動作することができない。例えば、システムがオペレータによって意図的にオフにされている、システムの1つ又はそれ以上の装置が機能不全である、システムがオペレータによって意図的に抑制され、生成出力を制限している、並びに温度、風況、汚れた構成要素、放射照度、及び同様のものなどの環境要因などの理由の何れかは、最大変換効率で作動しないシステムをもたらす可能性がある。
【0012】
上記の状況の何れかにおいて、システムのオペレータは、システムが正常に及び/又は理想環境条件で作動していた場合にどれほどの電力(すなわち、全能力)を生成できるかを知りたい場合がある。全能力情報を用いて、所与の時間期間にわたるシステムの作動並びにシステムが作動している環境を特徴付ける特定の定量化可能な指標を生成することができる。この情報はまた、システム所有者又はオペレータとの間で行われる支払いを調整するための商業的協定条件と併せて用いることができる。
【0013】
本開示の記載された実施形態は、システムにより生成されている瞬時出力に対して、生成可能なはずの出力量をシステムオペレータがリアルタイムで決定することを可能にする。このようなデータは、システムに対する保守整備を何時開始及び終了したらよいかを容易にする。更に、このデータはまた、システムの経時的な性能を特徴付けるために、記憶されて、ある時間期間にわたって集計することができる。加えて、このデータはまた、気象予報と併せて用いて、施設からの将来の電力生産を推定し、電力網のオペレータに発電能力と電力需要との良好なバランスをとる能力を提供することができる。
【0014】
図1は、本開示による発電システムの出力能力を決定するシステムの例示的な実施形態を示している。図1及び2に示すように、ステップ202において、監視される設備ステータスデータ200が、電力能力決定装置102のシステム状態決定モジュール100に提供される。機器ステータスは、例えば、図2のステップ200で示すように、発電システム構成要素の条件に関連する監視データを含む。このようなデータは、システムの構成要素がオンライン状態、暖機状態、通常作動中、機能不全状態、及び同様のものであるかどうかに関する指標を含むことができる。更に、環境データが電力能力決定装置102に提供される。このような環境データは、例えば、発電システムの1つ又はそれ以上の構成要素の作動条件を含む。1つの実施形態において、温度センサ(図示せず)は、PVモジュールの周囲空気温度測定値を提供する。他の実施形態では、限定ではないが、雲量、照射量、発電モジュールに対する覆土量、雨データ、湿度レベル、大気圧、及び本開示のシステム及び方法が本明細書で記載されるように動作することができる他の何れかのパラメータを含む、追加のデータがセンサにより提供される。
【0015】
1つの実施形態において、ステップ204、206、及び208に示すように、システム状態決定モジュール100は、機器ステータスデータを受け取って、機器ステータス条件の1つ又はそれ以上を処理し、組み合わせ、分析し、記憶し、及び/又は適応学習モジュール104及び/又は適応モデル補正モジュール106に提供する。別の実施形態において、環境データは、適応学習モジュール104に提供することができる。
【0016】
1つの実施形態において、適応学習モジュール104は、システムの全能力電力生産に関する決定を可能にする学習機能を提供する。別の実施形態において、適応学習モジュール104は、システムの物理的特性に適応するよう構成される。例えば、適応学習モジュール104は、機器ステータスデータ及び瞬時電力データを相関させ、経時的なシステム発電データを作成する。別の実施例として、適応学習モジュール104は、30%雲量などの環境条件を所与の瞬時電力(例えば、出力電力の30%低下)に相関付ける。更に別の実施例は、PVセルの使用年数と性能劣化率との間の相関付けである(例えば、3年の使用後、PVモジュールは、新品時の生成電力の95%を生成することができる)。従って、適応学習モジュール104は、瞬時的及び経時的な劣化傾向を提供することができる。学習能力及び相関関係、並びに学習モジュールは、何らかの所与のデータを相関付けて、本明細書で開示されるシステム及び方法を記載のように作動させることを可能にすることができる。ある期間にわたって、適応学習モジュール104からの情報の膨大なデータベースを記憶し、従って、予想される環境条件を用いて将来の瞬時電力を予想する能力を提供することができる。
【0017】
1つの実施形態において、適応学習モジュール104によって提供されるデータは、直接使用され(例えば、ディスプレイに出力されるか、又は印刷される)、又は補正モジュール106に提供される。別の実施形態において、補正モジュール106は、適応学習モジュール104からのデータ出力を利用して、発電システムの理論全能力についての補正係数を計算する(210)。例えば、補正モジュール106は、所与の適応学習モジュールの出力値を補正係数と比較したルックアップテーブルに基づいて補正係数を計算する。更に別の実施形態では、発電システムの個々のモジュール(個々のPVモジュールのような)の性能特性は、例えば、線路損失、種々の動作点での変換効率データ、及び/又は構成要素劣化及びモジュール汚損(例えば、土砂、氷、虫、及び同様のもの)蓄積データのような非測定環境データに対する補正係数などの追加のシステム特性と共に補正モジュール106にプログラムされる。1つの実施形態において、性能特性は、例えば、ルックアップテーブルにおいて、1つ又はそれ以上の対応する補正係数と関連付けられる。補正係数の実施について以下で更に検討する。
【0018】
1つの実施形態において、電力能力決定装置102は、理論電力生産モジュール108を含む。理論電力生産モジュール108は、所与の環境条件に対する発電システムの理論全能力を計算する。1つの実施形態において、理論電力生産モジュール108は、製造者提供仕様、実験的検査データ、理想動作条件データ、及び同様のものの1つ又はそれ以上に基づいて理論全能力を計算する。
【0019】
1つの実施形態において、電力能力決定装置102は、複合モジュール110において、理論電力生産モジュール108からの理論電力出力を補正モジュール106からの補正係数出力と組み合わせる。補正係数は、理論出力値を修正し(212)、所与の時間に発電システムが生成可能な可能発生電力(全能力)のより現実的な推定を提供するようにする(214)。従って、複合モジュール110から出力された推定全能力値は、適応学習モジュール104及び補正モジュール106に供給される係数を考慮した理論全能力の調整値とすることができる。
【0020】
1つの実施形態において、システムオペレータ又は比較装置112は、システムの測定された瞬時電力と、システムが生成可能な推定可能発生電力(推定全能力)とを比較する(216)。例えば、これにより、オペレータは、理論全能力に対する瞬時電力の分散を考慮することができる。別の実施例として、オペレータは、システム劣化に起因してPVモジュールが理論全能力(すなわち、モジュール汚損及び劣化を考慮していない場合がある)と比べて生産不足であるが、複合モジュール110によって提供される推定全能力(例えば、モジュール汚損及び劣化を考慮した補正可能発生電力推量)と一致した電力を生産していることをデータから収集する。
【0021】
電力能力決定装置102からのこのような出力は、発電システムが推定全能力未満の瞬時電力を生成することに起因した(例えば、オペレータによる抑制又は構成要素の機能不全に起因した)収益損失を数値化する能力をシステムオペレータに提供することができる。更に、オペレータは、電力網事故(例えば、低電圧ライドスルー(LVRT)事象)時、又は電力網が電力を受け入れることができない場合、推定全能力を用いて発電システムを一時的に抑制することができる。
【0022】
1つの実施形態において、推定全能力は、例えば、荒れ模様の天気の間、高DC:AC比の間、及び/又は電力網事故中に自動的に又は手動で発電システムの一部を切断(例えば、1つ又はそれ以上のPVモジュールを切断)し、可能発生電力出力を低減するのに使用される。
【0023】
1つの実施形態において、発電システムは、発電システムの先制的抑制を可能にして、立ち下がり制御(例えば、雲の通過中)のため擬似貯蔵エネルギーを可能にするよう構成される。例えば、発電システムは、周波数サポート(すなわち、太陽光慣性)下でPVアレイに対して又は電力網に対して雲の通過(すなわち、過渡的事象)を予想して先制的に抑制し、従って、過渡事象中の電力生産レベルを円滑にするよう構成される。
【0024】
特定の状況において、システムオペレータは、システムのインバータの容量を用いて、有効電力(kW)ではなく無効電力(VAR)を生成することが必要となる場合があり、或いは、インバータが、電力網に関する超過周波数条件に応答して有効電力を一時的に低減するよう指令を受ける場合がある。1つの実施形態において、発電システムは、複数の実質的に同一のアレイ(すなわち、実質的に同様の出力を生成できるアレイ)を含み、電力インバータが利用される。発電システムは、インバータの一部を非抑制状態で稼働させて、非抑制アレイの全能力を決定し、該非抑制アレイによって生成される電力を送出することができるように構成される。インバータの残りの部分は、抑制レベル(例えば、非抑制アレイの全能力の所定割合)で稼働するよう指令される。このような操作によって、バッテリ又は他の貯蔵装置の使用を必要とすることなく、電力の動的エネルギー備蓄(例えば、貯蔵)を実現可能にすることができる。備蓄した電力は、電力網不足周波数条件又は同様のことが生じた場合に送出される。
【0025】
幾つかの実施形態において、電力能力決定装置102は、測定された電力が推定全能力と比べたときにある範囲内に無い場合に、診断的評価の信号を送り、又は開始するよう構成される。代替として、又はこれに加えて、電力能力決定装置102は、偶発的相関性の能力を提供するよう構成される。例えば、適応学習モジュール104は、システム性能の瞬時的増加/減少のような以上を考慮するよう構成される。このような性能の瞬時的増大/減少は、例えば、PVモジュールの汚れを洗い流す雨、又は雹嵐又は同様のものによるPVモジュールの損傷に起因している。
【0026】
一部の実施形態において、電力能力決定装置102は再設定可能である。例えば、保守整備などの事象の後、適応学習モジュール104は、保守事象による性能の改善を考慮するよう再設定される。
【0027】
幾つかの実施形態において、本明細書で開示されるシステム及び方法は、コンピュータに組み込まれるか、又はコンピュータ可読媒体上に記憶することができる。代替として、或いはこれに加えて、上述のモジュール及びシステムの何れかによって出力された値は、オペレータが見るために表示装置に出力され、又は印刷される。1つの実施形態において、データ記憶装置が電力能力決定装置102に接続され、電力能力決定装置102により提供される1つ又はそれ以上の値を記憶する。
【0028】
1つの実施形態において、電力能力決定装置102は、プラントレベルで標準以上の性能の構成要素(例えば、標準以上の性能のインバータ)が標準未満の構成要素(例えば、標準未満のインバータ)を補うことができるように構成される。
【0029】
幾つかの実施形態において、上述のシステム及び方法は、風力、太陽光、地熱、水力、バイオマス、及び/又は他の何れかの再生可能又は非再生可能エネルギー源及び同様のものの発電モジュールに対して実施することができる。
【0030】
本明細書で記載される実施形態は、本明細書で記載される処理タスクを実施するための何らかの特定のシステムコントローラ又はプロセッサに限定されない。本明細書で使用される用語「コントローラ」又は「プロセッサ」は、本明細書で記載されるタスクを実施するのに必要な計算又は演算を実施することができるあらゆる機械を表すことを意図している。用語「コントローラ」及び「プロセッサ」はまた、構造的入力を受け入れて、出力を生成する規定のルールに従って入力を処理することができるあらゆる機械を表すことを意図している。また、本明細書で使用される表現「ように構成された」は、コントローラ/プロセッサが、当業者であれば理解されるように、本発明の実施形態のタスクを実施するためのハードウェア及びソフトウェアの組み合わせを備えることを意味する点に留意されたい。本明細書で使用される用語コントローラ/プロセッサは、中央処理ユニット、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、縮小命令セット回路(RISC)、特定用途向け集積回路(ASIC)、論理回路、及び本明細書で記載される機能を実行可能な他の何れかの回路もしくはプロセッサを指す。
【0031】
本明細書で説明される実施形態は、非一時的なコンピュータ可読記憶媒体を含む、1つ又はそれ以上のコンピュータ可読媒体を包含し、各媒体は、データを操作するためのデータ又はコンピュータ実行命令を媒体上に含むように構成することができ、或いは該データを含む。コンピュータ実行可能命令は、種々の異なる機能を実行できる汎用コンピュータに付随するもの、或いは、限定された幾つかの機能を実行できる特定用途向けコンピュータに付随するものなど、処理システムによってアクセス可能なデータ構造、オブジェクト、プログラム、ルーチン、又は他のプログラムモジュールを含む。開示事項の態様は、本明細書で説明される命令を実行するよう構成したときには、汎用コンピュータを特定用途向けコンピュータに転換する。コンピュータ実行可能命令により、処理システムが、特定の機能又は機能グループを実施するようになり、該コンピュータ実行可能命令は、本明細書で開示される方法のステップを実施するプログラムコード手段の実施例である。更に、特定の一連の実行可能命令は、このようなステップを実施するのに使用できる対応する実施動作の実施例を提供する。コンピュータ可読媒体の実施例は、ランダムアクセスメモリ(「RAM」)、リードオンリーメモリ(「ROM」)、プログラマブルリードオンリーメモリ(「PROM」)、消去可能プログラマブルリードオンリーメモリ(「EPROM」)、電気的消去可能プログラマブルリードオンリーメモリ(「EEPROM」)、コンパクトディスクリードオンリーメモリ(「CD−ROM」)、又は処理システムによってアクセス可能なデータ又は実行可能命令を提供できる他のあらゆるデバイス又は構成要素を含む。
【0032】
本明細書で記載されるコンピュータ又はコンピュータデバイスは、1つ又はそれ以上のプロセッサマットもしくは処理ユニット、システムメモリ、及びコンピュータ可読媒体の一部の形態を有する。限定ではなく例証として、コンピュータ可読媒体は、コンピュータ記憶媒体及び通信媒体を備える。コンピュータ記憶媒体は、コンピュータ可読命令、データ構造、プログラムモジュール、又は他のデータなどの情報を記憶するための何らかの方法又は技術で実施される、揮発性及び不揮発性、リムーバブル及び非リムーバブル媒体を含む。通信媒体は通常、搬送波又は他の輸送機構のような変調データ信号内にコンピュータ可読命令、データ構造、プログラムモジュール、又は他のデータを埋め込む。上述の何れかの組み合わせはまた、コンピュータ可読媒体の範囲内にある。
【0033】
本明細書で記載される技術的特徴の何れか又は全ては、発電システムの収益改善につなげることができる。例えば、システム所有者は、電力網の制約に起因して生成されなかった電力を補償するための商業協定の条項を含むことができる。システム所有者又はオペレータはまた、設備供給者からの電力保証を要求し、設備機能不全時に生成されなかった電力の補償を受け取ることによって商業リスクを管理することができる。
【0034】
本明細書は、最良の形態を含む実施例を用いて本発明を開示し、更に、あらゆる当業者があらゆるデバイス又はシステムを実施及び利用すること並びにあらゆる包含の方法を実施することを含む本発明を実施することを可能にする。本発明の特許保護される範囲は、請求項によって定義され、当業者であれば想起される他の実施例を含むことができる。このような他の実施例は、請求項の文言と差違のない構造要素を有する場合、或いは、請求項の文言と僅かな差違を有する均等な構造要素を含む場合には、本発明の範囲内にあるものとする。
【符号の説明】
【0035】
100 システム状態決定モジュール
102 発電能力決定装置
104 適応学習モジュール
106 補正モジュール
108 理論電力生産モジュール
110 複合モジュール
112 比較装置
200 監視システムステータスデータ
202 監視設備ステータスデータを提供するステップ
204 データを処理する
206 適応モジュールにデータを提供する
208 データを記憶する
210 補正関数を決定する
212 補正係数を適用する
214 全能力を決定する
216 瞬時電力を全能力と比較する

【特許請求の範囲】
【請求項1】
発電システムの出力能力を決定するシステムであって、
前記発電システムの少なくとも1つの条件を監視し、該監視条件データを出力する(200)よう構成されたセンサ(100)と、
出力された前記監視条件データを受け取り、該受け取った前記適応学習モジュール(200)に基づいて前記発電システムの全能力を動的に決定する(214)よう構成された電力能力決定装置(102)と、
を備える、システム。
【請求項2】
前記電力能力決定装置(102)が、非測定データについて前記決定された全能力に対して補正係数を適用する(212)よう構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記非測定データが、発電モジュール汚損データ及び発電モジュール劣化データのうちの少なくとも1つを含む、請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
前記発電システムと通信する電力測定装置を更に備え、該電力測定装置が、前記発電システムの瞬時電力出力レベルを決定する(216)よう構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記電力能力決定装置(102)が、
前記発電システムの理論全能力を出力するよう構成された理論性能モジュール(108)と、
時間期間にわたって蓄積された瞬時電力値に基づいて性能指標を決定し、該性能指標に基づいて理論全能力を調整するよう構成された補正係数を出力する(212)よう構成された適応学習モジュール(104)と、
を含む、請求項4に記載のシステム。
【請求項6】
前記適応学習モジュール(104)が、選択的に起動及び再設定される、請求項5に記載のシステム。
【請求項7】
前記適応学習モジュール(104)が、保守管理作業の完了後に再設定されるよう構成されている、請求項6に記載のシステム。
【請求項8】
発電システムの出力能力を決定する方法であって、
前記発電システムの少なくとも1つの条件を監視し(200)、該監視条件データを電力能力決定装置に出力する段階(202)と、
前記電力能力決定装置により、前記監視条件データに基づいて前記発電システムの全能力を決定する段階(214)と、
を含む、方法。
【請求項9】
非測定データに基づいて補正係数を前記決定された全能力に適用する段階(212)を更に含む、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記非測定データが、発電モジュール汚損データ及び/又は発電モジュール劣化データを含む、請求項9に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2013−85460(P2013−85460A)
【公開日】平成25年5月9日(2013.5.9)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−222625(P2012−222625)
【出願日】平成24年10月5日(2012.10.5)
【出願人】(390041542)ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ (6,332)
【Fターム(参考)】