説明

発電プラントおよびその運転方法

【課題】 発電プラントおよびその運転方法を提供する。
【解決手段】 この発電プラントはガスタービンユニット1を備えており、ガスタービンユニット1の燃焼ガス8がダイバータ11に送給され、そのダイバータ11において、燃焼ガス8は再循環流12と排出流れ13とに分割される。再循環流12は、ガスタービンユニット1に送給される混合気体6を形成するために外気7と共に混合器16に送給される。ガスタービンユニット1は、燃料27が混合気体6と共に燃焼される燃焼室3、3a、3bを備えている。燃料のC2+および/またはH含有量に関する情報が供給される制御ユニット30が設けられ、その制御ユニット30は、ダイバータ11を駆動するため、および、再循環流れ12の質量流量を、燃料27のC2+および/またはH含有量に関連させてオンライン制御するために、少なくともダイバータ11に接続される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は発電プラントおよびその運転方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1(図1)は、コンプレッサ2と、燃焼室3と、タービン4とを備えたガスタービンユニット1を有する発電プラントを開示している。
【0003】
環境から流入する外気7を含む混合気体(mixture)6がコンプレッサ2に送給され、(燃焼室3内部の燃料との混合気体6の燃焼に由来する)煙道ガス(flue gas)8がタービン4から排出される。
【0004】
(通常高温の)この煙道ガス8は、蒸気タービンユニット10の再熱ボイラ9に送給され、このボイラ9内において、煙道ガス8は、熱を蒸気ユニット10の水に伝達する。
【0005】
煙道ガス8は、ボイラ9から、再循環流(recirculated flow)12および排気流(discharged flow)13に分割されるべくダイバータ11に供給される。
【0006】
再循環流12は、冷却器14において冷却され、外気7と混合され、コンプレッサ2に送給される混合気体6を形成するために、ファン15を介して混合器16に供給される。
【0007】
排気流13は、冷却器19において冷却され、続いて、後に22から大気に放出されるべくファン20を介してCO捕捉ユニット21に送給される。一方、CO捕捉ユニット21において捕捉されるCOは24内に貯蔵される。
【0008】
運転中、一方では、再循環流12を大きくすることが有利である。なぜなら再循環流12を大きくすることによって、排気流13が低減しかつ排気流のCO濃度が増加するので、プラントおよび運転のコストが低下する(特にCO捕捉ユニット21に関して)からである。しかし、他方では、再循環流12は小さい方が有利である。なぜなら再循環流12を小さくすることによって、燃焼室3内の酸素含有濃度が増加し、燃焼が改善されるからである。
【0009】
従って、再循環流の量は、これらの対立する必要性をバランスさせる最適化プロセスによって決定される。
【0010】
ガスタービンユニット1の燃焼室3は、燃焼装置26に結合される複数の混合装置25を有することで知られる。
【0011】
燃料27は、それが煙道ガス/外気混合気体6と混合されて燃焼するように、混合装置25の中に噴射される。
【0012】
燃焼室3(すなわち、その混合装置25および燃焼装置26)は、設計運転条件(例えば、再循環流の質量流量、燃料組成、温度を含む)において、設計燃料(design
fuel)が混合装置25から出て燃焼装置26に流入した時にのみ、設計燃料が燃焼するように設計されねばならないことは明らかである。なぜなら、混合装置25内での燃焼(いわゆる逆火)は燃焼室の寿命にとって非常に悪影響を与えるからである。
【0013】
この理由から、燃焼室3が、所与の条件において、所与の燃料で運転されるように設計される場合、燃料の変更は不可能であるか、あるいは、燃料を変更するには、運転条件を変更し実際に使用中の燃料の特性に適合させることが必要になる可能性がある。
【0014】
通常、燃焼室は、所与の特性を有する気体燃料(通常、「標準」天然ガス、すなわち所与の組成の天然ガス)によって運転するように設計される。
【0015】
それにも拘らず、運転中に、設計特性を有する燃料から別の特性を有する別の燃料に切り換えることが必要になる場合がよくある。
【0016】
これらの燃料の1つが高いもしくは非常に高い反応性を有する場合は、その燃料は、混合装置の中に噴射されるとすぐに(すなわちその燃料が燃焼装置に流入する前に)燃焼し始める可能性があり、これは逆火を引き起こす。
【0017】
例えば、天然ガスは、メタン(CH)、エタン(C)、プロパン(C)、ブタン(C10)など、そして場合によってはHも含有する気体混合物である。
【0018】
エタン(C)+プロパン(C)+ブタン(C10)などの含有量が(通常モル分率の)C2+を規定する。換言すれば、C2+含有量は、燃料(気体燃料)における高アルカン種のモル分率である。
【0019】
天然ガスの組成が変化すると(例えば、C2+および/またはHの量が標準の天然ガスに比べて増加すると)、その反応性が変化して非常に増大する可能性がある。
【0020】
この場合、標準天然ガスから高反応性のガスに切り換える際に単に燃料を変更すると、新しい燃料が、燃焼装置26ではなく混合装置25内で燃焼し始めるであろう(逆火)。
【0021】
これを防止するため、慣習的に、燃焼室3を低温で(すなわち火炎温度を下げて)運転している。これは、燃料が、正しく混合され、混合装置25全体を通過して、燃焼開始前に燃焼装置26に流入し得る値まで、反応性(多くの因子および温度によって変化する)を低下させるためである。
【0022】
さらに、燃料切り換えが予期されない場合でも、場合によっては、使用中の燃料の特性が運転中に変化することがあり得る。例えば、天然ガスを使用する場合、そのC2+および/またはH含有量(従ってその反応性)が運転中に変化する可能性がある。
【0023】
この場合にも、正しい運転を可能にし、かつ混合装置内部での燃料燃焼(逆火)を避けるために、慣習的に、燃焼室を設計温度よりも低温で運転して、逆火からの安全上の余裕を確保する。
【0024】
しかし、いずれにせよ、燃焼温度を低下させたこのような運転は、出力の損失と、性能および効率の低下とを不可避的にもたらすことは明らかである。
【0025】
さらに、特にH含有量が高い場合は、燃料が(場合によって50%以上まで)希釈される。このように燃料が大幅に希釈されると、実際の処理流量が設計流量より遥かに大きくなるので、燃料供給系統(特に噴射器およびポンプ)に問題を生じる可能性がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0026】
【特許文献1】国際公開第2010/072710号パンフレット
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0027】
従って、本発明の技術的な目的は、既知の技術の上記の問題点に対処する発電プラントおよび方法を提供することを含む。
【課題を解決するための手段】
【0028】
この技術的な目的の範囲内において、本発明の一態様は、基準燃料のそれとは異なるC2+および/またはH含有量(従って、基準の反応性よりも高い反応性)を有する燃料を用いる燃焼室の運転を、燃焼室の温度を低下させる必要なしに、あるいは、プラントの出力および効率に悪影響を与えるこのような低下の必要性を抑えた状態において、可能にする発電プラントおよび方法を提供することである。
【0029】
本発明の別の態様は、特にHリッチの燃料の場合に、低希釈、もしくは全く希釈なしの燃料を用いる燃焼室の運転を可能にする発電プラントおよび方法を提供する。
【0030】
この技術的な目的は、これらの態様および他の態様と共に、添付の請求項による発電プラントを提供することによって、本発明に従って実現される。
【0031】
本発明のさらなる特徴および利点は、添付の図面における非限定的な例によって表現される発電プラントおよび方法の好ましいが排他的でない実施形態に関する説明から明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】従来の発電プラントの概略図である。
【図2】燃焼室の概略図である。
【図3】本発明の一実施形態の発電プラントの概略図である。
【図4】本発明の別の実施形態の発電プラントの概略図である。
【図5】ルックアップテーブルを示す。
【発明を実施するための形態】
【0033】
図を参照すると、これらの図は、反応性の違いの原因となる、異なるC2+および/またはH含有量のような異なる特性を有する燃料で運転するのに特に適した発電プラントを示している。さらに、その燃料の特性とC2+および/またはH含有量(従って反応性)とは、運転中にも(すなわち発電プラントの停止なしでも)変化する可能性がある。明確さのため、複数の図面すべてを通して、同じ参照符号は、同一または対応する部分を示す。
【0034】
発電プラントはガスタービンユニット1を備えており、その煙道ガス8は、蒸気タービンユニット10の再熱ボイラ9に好ましくは供給され、続いて、ダイバータ11に送給され、そこで、煙道ガス8は再循環流12と排出流れ13とに分割される。
【0035】
再循環流12は、冷却器14およびファン15を通過し、続いて外気7と共に混合器16に流入して、ガスタービンユニット1に送給される混合気体6を形成する。
【0036】
排出流れ13は、冷却器19およびファン20を介してCO捕捉ユニット21に供給され、続いて22から環境に排出される。CO捕捉ユニット21に捕集されるCOはその後24内に貯蔵される。
【0037】
周知のように、ガスタービンユニット1(図3)は、コンプレッサ2と、燃焼室3と、タービン4とを備えている。コンプレッサ2においては、混合気体6が圧縮されるように送給され、燃焼室3においては、圧縮された混合気体6の中に燃料27(例えば天然ガス)が供給されて燃焼され、タービン4においては、燃焼室3内で発生した煙道ガスが膨張して、例えば発電機28を作動させるために機械的出力が集められる。
【0038】
さらに、ガスタービンユニット1は、燃料のC2+および/またはH含有量に関連した情報が供給され、ならびにダイバータ11を駆動し、かつ燃料のC2+および/またはH含有量に関する再循環流12の質量流量をオンライン制御するためにダイバータ11に接続している制御ユニット30を備えている。
【0039】
別の実施形態(図4)では、発電プラントが、コンプレッサ2と、第1燃焼室3aと、その下流側において、高圧タービン4aと、第2燃焼室3bと、低圧タービン4bとを備えたガスタービンユニット1を有する。第2燃焼室3bには、高圧タービン4aにおいて部分的に膨張した煙道ガスが送給され、低圧タービン4bには、第2燃焼室3bにおいて生成される煙道ガスが送給される。
【0040】
この実施形態においては、第1および第2燃焼室3a、3bに同じ燃料が供給される場合は、制御ユニット30は、再循環流12の質量流量を、この燃料のC2+および/またはH含有量に関連させて制御する。
【0041】
燃焼室3a、3bへの送給燃料が異なる場合には、制御ユニット30は、第1または第2燃焼室3a、3bのいずれかに供給される燃料のC2+および/またはH含有量を、再循環流12の質量流量を制御するための基準として用いることができる。一般的には、両方の燃料のC2+および/またはH含有量(従って反応性)を監視しなければならない。
【0042】
第1実施形態においては、特定の燃料の使用を開始する時に、燃料のC2+および/またはH含有量に関する情報を、制御ユニット30に供給することができる。これは、燃料の組成が一定である、あるいは実質的に一定である場合に特に有用である。
【0043】
別の、好ましい実施形態においては、燃料のC2+および/またはH含有量を連続的にオンライン測定するセンサー31(これは、例えばクロマトグラフィーによって実現することができる)が設けられる。これらのセンサー31は、再循環流12の質量流量を連続的にオンライン測定する制御ユニット30に接続される。
【0044】
この点に関して、制御ユニット30は、ルックアップテーブル33(図5)を実行するコンピュータを有利に備えることができる。このルックアップテーブル33は、燃料のC2+および/またはH含有量FCCを、煙道ガス再循環比FGR(煙道ガス再循環比は、通常冷却器14(ここで水が凝縮し得る)の下流側の再循環流12と、ガスタービンユニット出口における煙道ガス8との比である)に関連付けるものである。
【0045】
特に、図5のルックアップテーブル33は、燃焼室出口における異なる温度に対するFGR(煙道ガス再循環比)とFCC(燃料のC2+含有量)との間の関係を規定する。すなわち、値A...は、所与のFCCおよびFGRに対する運転温度(絶対値、あるいは、燃焼室が基準燃料で作動する場合の温度に対する差分値のいずれかとして)を指示する。従って、例えば、C2+含有量が10〜15モル%の燃料を使用する場合には、ガスタービンユニットを、実際のFGRに応じて、CまたはHまたはMまたはRまたはWまたはABの燃焼室温度で運転可能である。H含有量が監視される場合、あるいは、C2+およびH含有量が同時に監視される場合にも、同様のルックアップテーブルを用意することができる。
【0046】
発電プラントの運転は、以上記述しかつ例示したところから明らかであり、ほぼ以下のとおりである(以下図3を参照する。図4の発電プラントの運転は明らかであるので、詳細には記述しない)。
【0047】
混合気体6は、ガスタービンコンプレッサ2に供給され、燃焼室3内で燃料と混合されて燃焼され、続いて、煙道ガスがタービン4内で膨張する。
【0048】
センサー31が、燃料(通常天然ガス)のC2+および/またはH含有量を連続的に測定し、この情報を制御ユニット30に提供する。制御ユニット30は、この情報に基づいて、その特定のC2+および/またはH含有量を有する特定の燃料に対する正しいFGRを(例えばルックアップテーブル33を利用して)決定し、それによってダイバータ11を駆動する。
【0049】
反応性は、例えば、燃料の温度および組成(すなわち燃料のC2+および/またはH含有量)、酸素濃度などのような多くの異なる因子によって左右されるので、燃料のC2+および/またはH含有量に基づいてFGRを制御する(すなわち、FGRが高くなる程、混合気体6におけるCOが多くなりOが少なくなるので、混合気体6における酸素含有量を制御する)と、C2+および/またはH含有量が高いあるいは非常に高い時でも、あらゆる逆火のリスクを避けるために、燃料の反応性をも制御しかつ設定することが可能になる。
【0050】
さらに、逆火のリスクが低減されるので、希釈(特にH含有量が高い場合)を低減すること、あるいは回避することも可能になる。
【0051】
異なる運転モードが可能である。
【0052】
第1運転モードにおいては、燃焼室出口における温度が、燃焼室設計用の基準として用いられる燃料を使用する場合の温度と同じになるように(すなわち設計温度、運転は燃焼室の設計出口温度で行われる)、FGRを制御することが可能である。
【0053】
この場合には、発電プラントを、高いC2+および/またはH含有量(設計よりも高いC2+および/またはH含有量)を有する燃料によって、燃焼室出口における温度を低下させることなく運転することが可能である。従って、高いC2+および/またはH含有量を有する燃料を使用するので、出力および性能は低下しない。
【0054】
代わりに、燃焼室出口における温度を、基準燃料による温度に対して高めることもできる。
【0055】
この場合は、温度の上昇が反応性の増大を惹起するが、この反応性の増大は、燃料を収容する燃焼器の領域における(反応性を低下させる)酸素濃度の低下によって相殺される。酸素濃度の低下は、同様に、FGRの増加によって達成される。
【0056】
発電プラントが、第1燃焼室3aと、第1燃焼室からの煙道ガスが供給される第2燃焼室3bとを備えたガスタービンユニットを有する場合は、記述された制御は実質的に同じである。
【0057】
特に、第1および第2燃焼室3a、3bに異なる燃料が供給される場合は、両方の燃料のC2+および/またはH含有量を監視して、逆火のリスクが大きい方の燃料に基づいて、(また、異なる燃焼室3a、3bの特徴にも関連して)FGRを制御しなければならない。
【0058】
本発明はまた、発電プラントの運転方法にも関する。
【0059】
本発明の方法は、再循環流12の質量流量を、燃料27(好ましくは天然ガス)のC2+および/またはH含有量に関連させてオンライン制御することを含む。
【0060】
特に、燃料のC2+および/またはH含有量を連続的に(例えばクロマトグラフィーによって)オンライン測定し、それに対応して、再循環流12の質量流量を連続的にオンライン制御する。
【0061】
燃料のC2+および/またはH含有量が増加すると再循環流12の質量流量を増加させ、燃料のC2+および/またはH含有量が低下すると再循環流12の質量流量を低減することが有利である。
【0062】
さらに、再循環流12の質量流量と共に、燃焼室出口における温度をも制御することができる。例えば、燃料のC2+および/またはH含有量が変動すると、この温度を高めること、および/または一定に維持することができる。
【0063】
ガスタービンが再熱ガスタービンである場合、すなわち、ガスタービンが、コンプレッサ2と、第1燃焼室3aと、高圧タービン4aと、第1タービン4aからの煙道ガスであってなお酸素を含有する部分的に膨張した煙道ガスが送給される第2燃焼室3bと、低圧タービン4bとを有する場合には、再循環流12の質量流量を、第2燃焼室3bに供給される燃料のC2+および/またはH含有量に関連させて制御することが望ましい。
【0064】
さらに、火炎温度を制御、特に低下させなければならない場合は、第2燃焼室の火炎温度ではなく、第1燃焼室の火炎温度を低下させることが望ましい。これによって、出力の低下が低減される。
【0065】
当然のことながら、以上述べた特徴は互いに独立に設けることができる。
【0066】
使用材料および寸法に関しては、実際には、要件および技術の現状に応じて任意に選択することが可能である。
【符号の説明】
【0067】
1 ガスタービンユニット
2 1のコンプレッサ
3、3a、3b 1の燃焼室
4、4a、4b 1のタービン
6 混合気体
7 外気
8 煙道ガス
9 10の再熱ボイラ
10 蒸気タービンユニット
11 ダイバータ
12 再循環流
13 排出流れ
14 冷却器
15 ファン
16 混合器
19 冷却器
20 ファン
21 CO捕捉ユニット
22 大気への放出
24 CO貯蔵
25 混合装置
26 燃焼装置
27 燃料
28 発電機
30 制御ユニット
31 センサー
33 ルックアップテーブル
FCC 燃料のC2+含有量
FGR 煙道ガス再循環比

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ガスタービンユニット(1)を備えた発電プラントの運転方法であって、前記ガスタービンユニット(1)の煙道ガス(8)がダイバータ(11)に送給され、前記ダイバータ(11)において、前記煙道ガス(8)が再循環流(12)と排出流れ(13)とに分割され、前記再循環流(12)は、前記ガスタービンユニット(1)に送給される混合気体(6)を形成するために外気(7)と共に混合器(16)に送給され、前記ガスタービンユニット(1)は、燃料(27)が前記混合気体(6)と共に燃焼される少なくとも1つの燃焼室(3、3a、3b)を備える発電プラントの運転方法において、前記再循環流(12)の質量流量を、前記燃料(27)のC2+および/またはH含有量に関連させてオンライン制御することを特徴とする方法。
【請求項2】
前記燃料(27)のC2+および/またはH含有量が連続的にオンライン測定され、それに対応して、前記再循環流(12)の質量流量が連続的にオンライン制御される、ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記再循環流(12)の質量流量が、前記燃料(27)のC2+および/またはH含有量が増加すると増加され、前記燃料(27)のC2+および/またはH含有量が低下すると低減される、ことを特徴とする請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記再循環流(12)の質量流量と共に、前記燃焼室出口における煙道ガス温度も制御される、ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記燃焼室出口における温度が増加されるおよび/または一定に維持される、ことを特徴とする請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記ガスタービンユニット(1)が、第1燃焼室(3a)と、その下流側において、高圧タービン(4a)と、前記高圧タービン(4a)において部分的に膨張した煙道ガスが送給される第2燃焼室(3b)と、前記第2燃焼室(3b)において生成される煙道ガスが送給される低圧タービン(4b)とを備え、さらに、前記再循環流(12)の質量流量が、前記第2燃焼室(3b)に供給される燃料のC2+および/またはH含有量に関連させて制御される、ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記煙道ガス(8)が前記ダイバータ(11)によって分割される前に、前記煙道ガス(8)が、蒸気タービンユニット(10)の再熱ボイラ(9)に供給される、ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記排出流れ(13)がCO捕捉ユニット(21)に送給される、ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記燃料(27)が天然ガスである、ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項10】
ガスタービンユニット(1)を備えた発電プラントであって、前記ガスタービンユニット(1)の煙道ガス(8)がダイバータ(11)に送給され、前記ダイバータ(11)において、前記煙道ガス(8)が再循環流(12)と排出流れ(13)とに分割され、前記再循環流(12)は、前記ガスタービンユニット(1)に送給される混合気体(6)を形成するために外気(7)と共に混合器(16)に送給され、前記ガスタービンユニット(1)は、燃料(27)が前記混合気体(6)と共に燃焼される少なくとも1つの燃焼室(3、3a、3b)を備えている発電プラントにおいて、前記燃料のC2+および/またはH含有量に関する情報が供給される制御ユニット(30)であって、前記ダイバータ(11)を駆動するため、および、前記再循環流(12)の質量流量を、前記燃料(27)のC2+および/またはH含有量に関連させてオンライン制御するために、少なくとも前記ダイバータ(11)に接続される制御ユニット(30)を備える、ことを特徴とする発電プラント。
【請求項11】
前記燃料(27)のC2+および/またはH含有量を連続的にオンライン測定するためのセンサー(31)が設けられて前記制御ユニット(30)に接続され、それに対応して、前記制御ユニット(30)が、前記再循環流(12)の質量流量を連続的にオンライン制御する、ことを特徴とする請求項10に記載の発電プラント。
【請求項12】
前記制御ユニット(30)が、前記燃料のC2+および/またはH含有量(FCC)を前記煙道ガスの再循環比(FGR)に関連付けるルックアップテーブル(33)を実行するコンピュータを備える、ことを特徴とする請求項10に記載の発電プラント。
【請求項13】
前記ガスタービンユニット(1)が、第1燃焼室(3a)と、その下流側において、高圧タービン(4a)と、その高圧タービン(4a)において部分的に膨張した煙道ガスが送給される第2燃焼室(3b)と、前記第2燃焼室(3b)において生成される煙道ガスが送給される低圧タービン(4b)とを備え、前記制御ユニット(30)が、前記再循環流(12)の質量流量を、前記第2燃焼室(3b)に供給される前記燃料(27)のC2+および/またはH含有量に関連させて制御する、ことを特徴とする請求項10に記載の発電プラント。
【請求項14】
前記ガスタービンユニット(1)から排出される煙道ガスが、蒸気タービンユニット(10)の再熱ボイラ(9)に供給される、ことを特徴とする請求項10に記載の発電プラント。
【請求項15】
前記排出流れ(13)がCO捕捉ユニット(21)に供給される、ことを特徴とする請求項10に記載の発電プラント。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−87793(P2012−87793A)
【公開日】平成24年5月10日(2012.5.10)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2011−228775(P2011−228775)
【出願日】平成23年10月18日(2011.10.18)
【出願人】(503416353)アルストム テクノロジー リミテッド (394)
【氏名又は名称原語表記】ALSTOM Technology Ltd
【住所又は居所原語表記】Brown Boveri Strasse 7, CH−5401 Baden, Switzerland
【Fターム(参考)】