説明

登録支援システム、登録支援サーバ及び登録支援プログラム

【課題】携帯端末を用いた入力に係る利用者の負担を軽減しながら、登録に必要な情報の登録を支援することができるようにする。
【解決手段】本発明は、携帯端末から引継登録要求を受けると、引継登録識別情報を生成し、少なくとも引継登録識別情報をデータベースに登録すると共に、代理入力者の通話先情報及び引継登録識別情報を携帯端末に送信する。そして、代理入力者端末からの引継登録識別情報に対応する引継情報をデータベースから検索し、代理入力者端末からの入力情報を引継登録識別情報に対応付けてデータベースに登録する。登録された入力情報のリンク先情報を含む電子メールを携帯端末に送信し、携帯端末からの承認を得ると登録を完了する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、登録支援システム、登録支援サーバ及び登録支援プログラムに関するものである。例えば、本発明は、WEBサイトにおいて、利用者が携帯端末を用いて個人情報等の利用者情報を登録する際に、入力情報の登録支援を行なう登録支援システム、登録支援サーバ及び登録支援プログラムに適用し得るものである。
【背景技術】
【0002】
近年、携帯端末の急速な普及に伴い、例えばWEBサイト等へのサービスの申し込み等も携帯端末を用いて行なわれている。
【0003】
例えば、携帯端末からの入力が途中で中断した場合に、最初から入力をやり直さなければならない。このような課題を解決する手段として、特許文献1に記載される技術がある。
【0004】
特許文献1には、例えば企業のインフラネットワークにおいて、業務手順に従って、入力項目が必要な業務ファイルを、指定されたデータサイズに分割し、そのセグメントファイルを携帯電話に順次送信する。端末中継手段は、各セグメントファイルに入力された情報を携帯電話から受信し、その入力情報を一時的に記録し、業務ファイルの入力情報を一括して情報サーバに送信するという技術が記載されている。
【0005】
また、特許文献2には、インターネット接続中にユーザと企業応答者との間でリアルタイムに情報伝達する技術が記載されている。具体的には、特許文献2には、例えばユーザが製品情報等の問い合わせを行なう場合に、ホームページ上のチャットボタンを押下することで、ユーザとオペレータとの間で、チャットで会話を交わしながら受け付けを行なう技術が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2002−163196号公報
【特許文献2】特開2002−108794号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、サービスの申し込み等に必要な情報を入力する際、利用者は携帯端末を用いて情報入力を行なうが、携帯端末からの入力は、パーソナルコンピュータ端末等からの入力に比べて時間がかかってしまうという課題がある。そのため、多くの利用者は、入力を途中でキャンセルしてしまうという問題も生じ得る。
【0008】
特許文献1の記載技術は、業務ファイルを分割して携帯電話に送信することで、入力の中断があった場合でも、それまでの入力情報を保持することができる。しかし、利用者が携帯端末を用いて入力することについては従来と同じであり、利用者の負担は軽減されず、その結果、利用者が申し込み等の入力をキャンセルしてしまうという問題が生じ得る。
【0009】
また、特許文献2の記載技術を適用する場合、オペレータとコミュニケーションを取りながら手続を進行させることができるが、チャットを利用するものなので、利用者は携帯端末から入力を行なうことになる。従って、利用者情報の登録に適用した場合でも、利用者の負担は軽減されず、利用者が申し込み等の入力をキャンセルしてしまうという問題が生じ得る。
【0010】
そのため、携帯端末を用いた入力に係る利用者の負担を軽減しながら、サービスに必要な情報の登録を支援することができる登録支援システム、登録支援サーバ及び登録支援プログラムが求められている。
【課題を解決するための手段】
【0011】
かかる課題を解決するために、第1の本発明は、(1)通話により利用者本人に代わって代理入力者が入力した利用者情報を登録する引継登録の要求を携帯端末から受けると、当該引継登録を識別する引継登録識別情報を生成する引継登録識別情報生成手段と、(2)少なくとも、引継登録識別情報をデータベースに登録する第1の登録手段と、(3)代理入力者の通話先情報及び引継登録識別情報を含む情報を携帯端末に与える通信手段と、(4)代理入力者端末から引継登録識別情報を取得すると、データベースから引継登録識別情報に対応する引継情報を検索し、検索された引継情報を代理入力者端末に与える引継情報検索手段と、(5)代理入力者端末からの入力情報を引継登録識別情報に対応付けてデータベースに登録する第2の登録手段と、(6)入力情報がデータベースに登録されると、データベースに登録された入力情報のリンク先情報を含む電子メールを携帯端末に送信する電子メール送信手段と、(7)リンク先情報に基づき携帯端末から登録された入力情報へのアクセスがあると、登録された入力情報の内容確認を携帯端末に要求し、携帯端末からの承認情報を取得すると、登録された入力情報に基づく利用者情報の登録を完了する登録確認手段とを備えることを特徴とする登録支援システムである。
【0012】
第2の本発明は、(1)通話により利用者本人に代わって代理入力者が入力した利用者情報を登録する引継登録の要求を携帯端末から受けると、当該引継登録を識別する引継登録識別情報を生成する引継登録識別情報生成手段と、(2)少なくとも、引継登録識別情報をデータベースに登録する第1の登録手段と、(3)代理入力者の通話先情報及び引継登録識別情報を含む情報を携帯端末に与える通信手段と、(4)代理入力者端末から引継登録識別情報を取得すると、データベースから引継登録識別情報に対応する引継情報を検索し、検索された引継情報を代理入力者端末に与える引継情報検索手段と、(5)代理入力者端末からの入力情報を引継登録識別情報に対応付けてデータベースに登録する第2の登録手段と、(6)入力情報が上記データベースに登録されると、データベースに登録された入力情報のリンク先情報を含む電子メールを携帯端末に送信する電子メール送信手段と、(7)リンク先情報に基づき上携帯端末から登録された入力情報へのアクセスがあると、登録された入力情報の内容確認を携帯端末に要求し、携帯端末からの承認情報を取得すると、登録された入力情報に基づく利用者情報の登録を完了する登録確認手段とを備えることを特徴とする登録支援サーバである。
【0013】
第3の本発明は、コンピュータを、(1)通話により利用者本人に代わって代理入力者が入力した利用者情報を登録する引継登録の要求を携帯端末から受けると、当該引継登録を識別する引継登録識別情報を生成する引継登録識別情報生成手段、(2)少なくとも、引継登録識別情報をデータベースに登録する第1の登録手段、(3)代理入力者の通話先情報及び引継登録識別情報を含む情報を携帯端末に与える通信手段、(4)代理入力者端末から引継登録識別情報を取得すると、データベースから引継登録識別情報に対応する引継情報を検索し、検索された引継情報を代理入力者端末に与える引継情報検索手段、(5)代理入力者端末からの入力情報を引継登録識別情報に対応付けてデータベースに登録する第2の登録手段、(6)入力情報がデータベースに登録されると、データベースに登録された入力情報のリンク先情報を含む電子メールを携帯端末に送信する電子メール送信手段、(7)リンク先情報に基づき携帯端末から登録された入力情報へのアクセスがあると、登録された入力情報の内容確認を携帯端末に要求し、携帯端末からの承認情報を取得すると、登録された入力情報に基づく利用者情報の登録を完了する登録確認手段として機能させることを特徴とする登録支援プログラムである。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、携帯端末を用いた入力に係る利用者の負担を軽減しながら、登録に必要な情報の登録を支援することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】実施形態に係る登録支援システムの全体構成を示す全体構成図である。
【図2】実施形態に係る利用者側サーバの機能構成を示すブロック図である。
【図3】実施形態に係るオペレータ側サーバの機能構成を示すブロック図である。
【図4】実施形態に係る登録支援システムにおける登録支援処理の動作を示すフローチャートである。
【図5】実施形態に係る入力画面例を説明する説明図である。
【図6】実施形態に係る引継画面例を説明する説明図である。
【図7】実施形態に係る登録に必要な利用者情報の一例を説明する説明図である。
【図8】実施形態に係る登録内容確認画面のURLが記載されている電子メールの内容例を説明する説明図である。
【図9】実施形態に係る確認用画面の一例を説明する説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
(A)実施形態
以下では、本発明の登録支援システム、登録支援サーバ及び登録支援プログラムの実施形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0017】
この実施形態では、例えば、利用者が携帯端末を用いて、WEBサイトのサービス申し込み等に必要な情報を登録する際に、その登録を支援するシステムに、本発明を適用する実施形態を例示する。
【0018】
(A−1)実施形態の構成
(A−1−1)全体構成
図1は、この実施形態の登録支援システムの全体構成を示す全体構成図である。図1において、この実施形態の登録支援システム1は、利用者が利用する携帯端末2と接続する利用者側サーバ11、オペレータ端末3と接続するオペレータ側サーバ12、データベース13、メールサーバ14を有する。
【0019】
携帯端末2は、無線通信機能及びブラウザ機能を有する携帯通信端末である。例えば、携帯端末2は、ブラウザ機能を有するものであれば、特に限定されるものではなく、携帯電話機、PHS端末、いわゆるスマートフォン端末、PDA端末、電子書籍端末、ゲーム端末等を適用することができる。また、携帯端末2の無線通信方式は、特に限定されるものではなく、既存の無線LAN方式を広く適用することができる。
【0020】
オペレータ端末3は、オペレータが利用する端末であり、例えば、パーソナルコンピュータ等を適用することができる。この実施形態では、オペレータ端末は、専用端末である場合を例示する。オペレータ端末3は、有線回線又は無線回線のいずれかの通信回線により、オペレータサーバ12と接続するものである。利用者と通話をするオペレータは、オペレータ端末3を用いて、利用者から聞き出した利用者情報を利用者に代わって、当該利用者の利用者情報を入力する。オペレータ端末3は、オペレータが代理入力した利用者情報を、オペレータ側サーバ12に送信するものである。
【0021】
利用者側サーバ11は、携帯端末2と接続し、例えばHTTP等の通信プロトコルを用いて、サービス申し込みに必要な利用者情報の登録処理の受付を行なうものである。利用者側サーバ11は、携帯端末2から登録要求を受けると、利用者情報を入力するための入力画面を携帯端末2に与えるものである。なお、利用者側サーバ11は、例えば、SSL等の技術を用いて、携帯端末2との間で暗号通信を行なうようにしてもよい。
【0022】
利用者側サーバ11は、全ての入力項目に入力された利用者情報を携帯端末2から取得してデータベース13に登録する通常の登録処理と、オペレータにデータを引き継ぎオペレータとの間で通話をしながらオペレータが代理入力して利用者情報の登録を行なう引継登録処理とを行なうものである。なお、利用者側サーバ11が、引継登録処理のみを備えるものとしてもよい。
【0023】
利用者側サーバ11は、引継登録処理を行なう際、引継登録の取引を一意に識別するための識別情報(以下、取引番号ともいう)を発行し、この取引番号と利用者識別情報とを対応付けた情報を、データベース13の仮登録用テーブル部21に記憶する。また、利用者側サーバ11は、利用者がオペレータと通話するための電話番号を携帯端末2に与える。オペレータ端末3を通じて代理入力された利用者情報が登録されると、利用者側サーバ11は、メールサーバ14を介して、登録内容確認情報を含む電子メールを送信し、利用者からの了承が得られると正式登録をする。
【0024】
また、利用者側サーバ11は、通常の登録処理を行なう際、携帯端末2から取得した利用者情報を、データベース13の登録用テーブル部22に記憶する。
【0025】
ここで、利用者側サーバ1が通常の登録処理及び引継登録処理のいずれの処理を行なうかについては、例えば、携帯端末2を通じて利用者の選択に応じて決定することができる。例えば、携帯端末2に与える入力画面に「入力方法変更」ボタンを設け、「入力方法変更」ボタンが選択されたときに引継登録に移行するようにしてもよい。また例えば、入力画面に通常の登録処理又は引継登録処理のいずれかを選択させる選択ボタンを設け、利用者選択を取得するようにしてもよい。
【0026】
オペレータ側サーバ12は、オペレータ端末3と接続し、オペレータ端末3から受け取った利用者情報のデータベース13に登録するものである。オペレータ側サーバ12は、仮登録用テーブル部21から、オペレータ端末3からの取引番号に対応付けられた情報を検索し、取引番号に対応付けられた情報をオペレータ端末3に送信するものである。
【0027】
データベース13は、例えばサービス申し込みに必要な利用者情報を記憶し、利用者情報を管理するものである。データベース13は、仮登録用テーブル部21と登録用テーブル部22とを有する。
【0028】
仮登録用テーブル部21は、引継登録処理の際に、取引番号と利用者識別情報とを対応付けた情報を一時的に保持するものである。
【0029】
登録用テーブル22は、例えばサービス申し込みに必要な利用者情報を登録するものである。通常の登録処理が行なわれる場合、利用者側サーバ11が取得した利用者情報が登録用テーブル22に登録される。また引継登録処理が行なわれる場合、オペレータ側サーバ12が取得した利用者情報が登録用テーブル部22に登録され、当該利用者の了承が得られたときに正式に登録される。
【0030】
メールサーバ14は、既存のメールサーバである。メールサーバ14は、利用者側サーバ11から登録内容確認情報を含む電子メールが与えられると、その電子メールを送信先に送信するものである。
【0031】
(A−1−2)利用者側サーバの詳細構成
図2は、利用者側サーバ11の機能構成を示すブロック図である。利用者側サーバ11は、既存のサーバと同様の構成を備える。例えば、利用者側サーバ11は、CPU、ROM、RAM、EEPROM、入出力インタフェース部等を有して構成されるものであり、CPUがROMに格納される処理プログラムを実行することにより、利用者側サーバ11の機能が実現される。なお、処理プログラムは、ROM等の記録媒体に予めインストールされているものであってもよいし、ネットワークを通じてダウンロードされたものを記録媒体にインストールされたものであってもよい。
【0032】
図2において、利用者側サーバ11は、通常登録手段5、引継登録手段6を有する。
【0033】
通常登録手段5は、接続する携帯端末2との間で、利用者情報の通常の登録処理を行なうものである。通常登録手段5は、主な機能構成として、画面送信手段51と登録手段52を有する。通常登録手段5による登録方法は、既存の登録方法を広く適用することができる。例えば、携帯端末2から登録要求を受けると、画面送信手段51が入力画面を携帯端末2に与える。全ての項目について入力情報を取得すると、登録手段52が取得した情報を登録情報として登録用テーブル部22に登録するという方法を適用することができる。
【0034】
引継登録手段6は、図2に示すように、画面送信手段61、取引番号採番手段62、仮登録手段63、登録確認手段64を有する。
【0035】
画面送信手段61は、引継登録処理に係る各種画面情報を形成し、その形成した画面情報を携帯端末2に送信するものである。画面送信手段61が形成する画面情報の詳細な説明は、後述する動作の項で行なう。
【0036】
取引番号採番手段62は、引継登録処理の取引を一意に識別する識別情報(取引番号)を採番するものである。
【0037】
仮登録手段63は、取引番号採番手段62が採番した取引番号と、利用者識別情報とを対応付けて仮登録用テーブル部21に一時的に記憶するものである。
【0038】
なお、仮登録手段63は、少なくとも取引番号と利用者識別情報とを対応付けた情報を記憶できればよく、例えば、携帯端末2から入力途中の利用者情報の入力がある場合には、その入力された利用者情報を取引番号に対応付けて仮登録用テーブル部21に記憶するようにしてもよい。これにより、登録に必要な全ての利用者情報の入力が済んでいない場合でも、それまでに入力された利用者情報を取引情報に対応付けて記憶させることができる。
【0039】
また、利用者識別情報は、引継登録処理を要求する利用者を識別することができれば、種々の情報を適用することができる。例えば、利用者識別情報は、それまでに入力した利用者情報(例えば、氏名、生年月日等)の1又は複数の個人情報としてもよい。また例えば、利用者識別情報は、パスワード等のように利用者が設定した識別情報等としてもよい。
【0040】
登録確認手段64は、引継登録処理の際に、オペレータ側サーバ12を介して利用者情報の登録がなされると、登録用テーブル部22における当該登録情報にリンクするURLを記載した電子メールで送信するものである。また、登録確認手段64は、登録情報のURLにアクセスしている携帯端末2から了承情報を受けると、登録用テーブル部22に登録されている当該登録情報の内容で利用者情報を登録するものである。
【0041】
なお、登録確認手段64は、登録内容の確認の際に、携帯端末2からの情報に基づいて、入力内容の変更処理を行なうようにしてもよい。入力内容の変更を行なう場合、例えば、入力内容変更画面を携帯端末2に与え、携帯端末2を通じて変更後の情報を取得し、登録するようにしてもよい。
【0042】
また例えば、再度、オペレータと通話し、オペレータによる代理入力により入力内容を変更するようにしてもよい。この場合、再度、登録情報にリンクするURLを記載した電子メールで送信し、利用者による内容確認を求め、了承が得られると利用者情報の登録がなされる。
【0043】
(A−1−3)オペレータ側サーバの詳細構成
図3は、オペレータ側サーバ12の機能構成を示すブロック図である。オペレータ側サーバ12は、既存のサーバと同様の構成を備える。オペレータ側サーバ12は、CPU、ROM、RAM、EEPROM、入出力インタフェース部等を有して構成されるものであり、CPUがROMに格納される処理プログラムを実行することにより、オペレータ側サーバ12の機能が実現される。なお、処理プログラムは、ROM等の記録媒体に予めインストールされているものであってもよいし、ネットワークを通じてダウンロードされたものを記録媒体にインストールされたものであってもよい。
【0044】
図3において、オペレータ側サーバ12は、仮登録情報検索手段121、代理登録手段122を有する。
【0045】
仮登録情報検索手段121は、オペレータ端末3から引継登録処理を特定する取引番号を受け取ると、仮登録用テーブル部21を参照して、その取引番号に対応する情報を読み出すものである。
【0046】
代理登録情報122は、オペレータ端末3からの情報を、取引番号に対応付けて登録用テーブル部22に記憶するものである。
【0047】
(A−2)実施形態の動作
次に、本発明の登録支援システム1における登録支援処理の動作を、図面を参照しながら説明する。
【0048】
図4は、登録支援システム1における登録支援処理の動作を示すフローチャートである。
【0049】
例えばWEBサイトのサービス申し込み等の際に、携帯端末2からの登録申し込み要求が利用者側サーバ1に与えられると、利用者側サーバ1は、入力画面を携帯端末2に送信する(S101)。
【0050】
図5は、入力画面例を説明する説明図である。図5に示すように、入力画面70は、登録に必要な入力項目と各入力項目を入力するテキスト入力部71と、次ページに進む「次へ」ボタン72、前ページに戻る「戻る」ボタン73、「キャンセル」ボタン74を有する。ここで、「キャンセル」ボタン74は、入力項目の入力をキャンセルすると共に、入力方法を通常の登録処理から引継登録処理に変更要求するボタンである。
【0051】
図5において、例えば「キャンセル」ボタン74は、利用者側サーバ11の引継登録処理を行なう引継登録手段6のURLにリンク付けされており、「キャンセル」ボタン74が選択されると、引継登録処理が開始される。
【0052】
利用者操作により「キャンセル」ボタン74が選択されると、入力方法を引継登録処理に変更する要求が、利用者側サーバ11に与えられる(S102)。
【0053】
引継登録処理の要求が利用者側サーバ11に与えられると、利用者側サーバ11は、引継登録処理の取引を識別する取引番号を採番し(S103)、その取引番号と利用者識別情報とを対応付けて仮登録用テーブル部21に仮登録をする(S104)。
【0054】
このとき、利用者側サーバ11は、利用者識別情報として利用者の「氏名」及び「生年月日」の入力を要求し、携帯端末2から取得した氏名及び生年月日情報を取引番号に対応付ける。また、入力途中である場合、利用者側サーバ11は、その入力途中の利用者情報も取引番号に対応付けて仮登録用テーブル部21に記憶する。
【0055】
また、利用者側サーバ11は、仮登録用テーブル部21に仮登録を行なうと、利用者情報の入力をオペレータに引き継ぐための引継画面を携帯端末2に与える(S105)。
【0056】
図6は、引継画面例を説明する説明図である。図6に示すように、引継画面75は、例えば、「下記リンクから、オペレータとの通話をしながら、お客様の情報をご入力いただきます。」等の案内説明部76、オペレータの連絡先情報77、採番した取引番号78、前ページに戻る「戻る」ボタン79を有する。このように、引継画面75には、オペレータに繋がる電話番号と取引番号が表示されている。
【0057】
利用者は、携帯端末2の引継画面に表示された電話番号に対して発呼し、取引番号を通知する(S106)。
【0058】
このとき、利用者は、例えば、画面上の電話番号を選択することで発呼するようにしてもよいし、また例えば、別の電話機を用いて電話番号に対して発呼するようにしてもよい。また、取引番号の通知は、例えば自動音声ガイダンスの場合にはプッシュ入力により通知するようにしてもよいし、また例えばオペレータと直接通話を行なう場合には口頭で取引番号を知らせるようにしてもよい。
【0059】
オペレータは利用者からの着信を受け、取引番号を認識する。オペレータ端末は、オペレータ側サーバ12にアクセスし、通知された取引番号をオペレータ側サーバ12に送信し、取引番号に対応付けられた情報の問い合わせを行なう(S107)。
【0060】
オペレータ側サーバ12では、仮登録用テーブル部21を参照して、取引番号に対応する情報を検索する(S108)。そして、オペレータ側サーバ12は、検索された情報に基づく入力画面情報をオペレータ端末3に送信する(S109)。
【0061】
このとき、オペレータ端末3に表示される入力画面は、登録に必要な入力項目とテキスト入力部とを含むものであり、図5に例示した利用者向けの表示画面としてもよいし、オペレータ向けの表示画面としてもよい。
【0062】
また、オペレータ端末3の表示部には、少なくとも取引番号に対応付けられた利用者識別情報が表示される。そして、オペレータは、利用者との通話により、利用者識別情報の内容を口頭で問い、利用者からの口頭での回答により、利用者の本人確認を行なう(S110)。
【0063】
例えば、利用者が入力項目「氏名」及び「生年月日」については、入力していたが、それ以外の入力項目に対して入力していない場合、オペレータは、その入力項目「氏名」及び「生年月日」を利用者識別情報の内容として問い、それらの回答が正しいか否かを判断するようにしてもよい。つまり、利用者が入力途中でキャンセルしたが、それまでに入力された利用者情報を利用者識別情報として利用することができる。
【0064】
そして、オペレータは、利用者と通話をしながら、入力がなされていない残りの入力項目を利用者に伝え、その回答を口頭でヒアリングし(S111)、オペレータ端末3に入力する(S112)。
【0065】
図7は、登録に必要な利用者情報の一例を説明する説明図である。なお、登録に必要な利用者情報の項目は、図7に記載する項目に限定されるものではない。例えば、図7では、登録に必要な情報として、例えば、「取引番号」、「氏名(漢字)」、「氏名(カナ)」、「生年月日」、「自宅住所」、「自宅電話番号」、…等がある。「取引番号」は、利用者側サーバ11が採番したものであり、「氏名(漢字)」、「氏名(カナ)」、「生年月日」は、利用者を特定するために、引継要求の際に取得したものである。それ以外の「自宅住所」、「自宅電話番号」、…は、利用者による入力がなされておらず、オペレータは、これら入力されていない残りの入力項目に対する利用者情報をヒアリングして入力する。
【0066】
オペレータ側サーバ12は、オペレータ端末3から入力データを受け取り、各入力項目の利用者情報を登録用テーブル部22に登録する(S113)。
【0067】
データベース13の登録用テーブル部22への登録が終了すると、利用者側サーバ11は、登録内容確認画面のURLを生成し、その登録内容確認画面のURLを記載した電子メールを送信する(S114)。このとき、電子メールの送信先は、登録用テーブル部22に登録されている利用者の携帯メールアドレスである。
【0068】
図8は、登録内容確認画面のURLが記載されている電子メールの内容例を説明する説明図である。図8に示すように、登録内容確認画面80は、登録内容確認画面のURL81を有する。利用者側サーバ11は、登録内容確認画面のURL内のパラメータに取引番号を含むようにして、登録内容確認画面のURLを生成する。これにより、利用者が当該URL81にアクセスすることで、当該利用者の引継登録処理の取引を識別することができる。
【0069】
携帯端末2が電子メールを受信し、利用者操作により、携帯端末2がWEBブラウザで当該電子メール内に記載されているURLにアクセス先として、申込内容の確認画面にアクセスする(S115)。このとき、利用者側サーバ11は、例えばSSL等の暗号化して確認画面情報を通知するようにしてもよい。
【0070】
利用者側サーバ11は、データベース13の登録用テーブル部22にアクセスし、指定されたURL内の取引番号に基づいて取引を識別後、利用者の利用者情報(すなわち、オペレータが代理入力した情報)を取得し(S116)、携帯端末2に、申込内容の確認用画面を返却する(S117)。
【0071】
利用者は、確認用画面に表示された内容を確認して承認を行うことで(S118)、サービスの申し込みを締結する(S119)。
【0072】
図9は、確認用画面の一例を説明する説明図である。図9に示すように、確認用画面82は、オペレータが代理入力した情報83が記載されている。利用者は、内容が正しいか否かを確認し、正しい場合には、「確認」ボタン84を選択する。この「確認」ボタン84が選択されると、利用者側サーバ11は、図7に例示した承認フラグを付する。これにより、利用者情報の登録処理が完了する。
【0073】
(A−3)実施形態の効果
以上のように、実施形態によれば、携帯端末を用いて登録を行なう際、携帯端末の入力操作に時間がかかるが、オペレータとの通話によるコミュニケーションを取ることで、利用者に代わって、オペレータが利用者の情報を登録することができ、入力時間の短縮する効果が得られる。その結果、利用者の携帯端末を用いた入力負担を軽減させることができる。
【0074】
また、実施形態によれば、利用者が入力途中であっても、オペレータが代理入力することができるので、サービスの申し込みのキャンセルを軽減させることができる。
【0075】
(B)他の実施形態
上述した実施形態において種々の変形実施形態を説明したが、本発明は、以下のような変形実施形態にも適用することができる。
【0076】
(B−1)上述した実施形態では、WEBサイトのサービス申し込みの際の利用者情報の登録を支援するシステムに、本発明を適用する場合を例示した。しかし、携帯端末から利用者情報の入力登録を行なうものであれば、WEBサイトのサービス申し込みに限定されるものではなく広く適用することができる。
【0077】
(B−2)上述した実施形態では、説明便宜上、利用者側サーバとオペレータ側サーバとを備え、利用者側向けの処理とオペレータ側向けの処理とを区別して説明したが、これに限定ない。
【0078】
例えば、上述した実施形態と同等の処理を実現できるのであれば、物理的に同一のサーバが、利用者側サーバ及びオペレータ側サーバの各種機能を行なうようにしてもよい。
【0079】
また例えば、上述した実施形態と同等の処理を実現できるのであれば、ネットワーク上に分散的に配置された複数のサーバが相互に連携して分散処理を行なうようにしてもよい。
【0080】
(B−3)上述した実施形態では、利用者の本人確認のために、例えば「氏名」及び「生年月日」を利用者識別情報として入力を要求する場合を例示した。しかし、利用者識別情報は、利用者本人の認証ができるものでよく、入力途中の際に、既に入力された利用者情報であってもよい。
【0081】
また、利用者側サーバが、取引番号のみを仮登録テーブル部に登録するようにしてもよい。例えば、登録当初から引継登録を選択するような場合、取引番号のみで代理入力ができるようにしてもよい。
【0082】
(B−4)また、本人認証方法は、種々の方法を広く適用することができる。例えば、利用者により入力された携帯端末の電話番号と取引番号とを対応付けて仮登録用テーブル部に仮登録する。そして、オペレータへの通話の際に、オペレータ端末が利用者の電話番号(例えばナンバーディスプレイ等により表示された電話番号等)を取得し、その取得した電話番号及び利用者から聞き出した取引番号をオペレータ側サーバに送信する。そして、オペレータ側サーバが、電話番号及び取引番号に基づいて認証するようにしてもよい。
【符号の説明】
【0083】
1…登録支援システム、
11…利用者側サーバ、12…オペレータ側サーバ、13…データベース、
14…メールサーバ、2…携帯端末、3…オペレータ端末、
21…仮登録用テーブル部、22…登録用テーブル部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
通話により利用者本人に代わって代理入力者が入力した利用者情報を登録する引継登録の要求を携帯端末から受けると、当該引継登録を識別する引継登録識別情報を生成する引継登録識別情報生成手段と、
少なくとも、上記引継登録識別情報をデータベースに登録する第1の登録手段と、
上記代理入力者の通話先情報及び上記引継登録識別情報を含む情報を上記携帯端末に与える通信手段と、
代理入力者端末から上記引継登録識別情報を取得すると、上記データベースから上記引継登録識別情報に対応する引継情報を検索し、検索された上記引継情報を上記代理入力者端末に与える引継情報検索手段と、
上記代理入力者端末からの入力情報を上記引継登録識別情報に対応付けて上記データベースに登録する第2の登録手段と、
上記入力情報が上記データベースに登録されると、上記データベースに登録された上記入力情報のリンク先情報を含む電子メールを上記携帯端末に送信する電子メール送信手段と、
上記リンク先情報に基づき上記携帯端末から上記登録された入力情報へのアクセスがあると、上記登録された入力情報の内容確認を上記携帯端末に要求し、上記携帯端末からの承認情報を取得すると、上記登録された入力情報に基づく利用者情報の登録を完了する登録確認手段と
を備えることを特徴とする登録支援システム。
【請求項2】
上記第1の登録手段が、上記携帯端末から取得した利用者識別情報を上記引継登録識別情報に対応付けて上記データベースに登録するものであることを特徴とする請求項1に記載の登録支援システム。
【請求項3】
上記第1の登録手段が、上記携帯端末から取得した利用者情報の一部情報を上記引継登録識別情報に対応付けて上記データベースに登録するものであることを特徴とする請求項1又は2に記載の登録支援システム。
【請求項4】
通話により利用者本人に代わって代理入力者が入力した利用者情報を登録する引継登録の要求を携帯端末から受けると、当該引継登録を識別する引継登録識別情報を生成する引継登録識別情報生成手段と、
少なくとも、上記引継登録識別情報をデータベースに登録する第1の登録手段と、
上記代理入力者の通話先情報及び上記引継登録識別情報を含む情報を上記携帯端末に与える通信手段と、
代理入力者端末から上記引継登録識別情報を取得すると、上記データベースから上記引継登録識別情報に対応する引継情報を検索し、検索された上記引継情報を上記代理入力者端末に与える引継情報検索手段と、
上記代理入力者端末からの入力情報を上記引継登録識別情報に対応付けて上記データベースに登録する第2の登録手段と、
上記入力情報が上記データベースに登録されると、上記データベースに登録された上記入力情報のリンク先情報を含む電子メールを上記携帯端末に送信する電子メール送信手段と、
上記リンク先情報に基づき上記携帯端末から上記登録された入力情報へのアクセスがあると、上記登録された入力情報の内容確認を上記携帯端末に要求し、上記携帯端末からの承認情報を取得すると、上記登録された入力情報に基づく利用者情報の登録を完了する登録確認手段と
を備えることを特徴とする登録支援サーバ。
【請求項5】
コンピュータを、
通話により利用者本人に代わって代理入力者が入力した利用者情報を登録する引継登録の要求を携帯端末から受けると、当該引継登録を識別する引継登録識別情報を生成する引継登録識別情報生成手段、
少なくとも、上記引継登録識別情報をデータベースに登録する第1の登録手段、
上記代理入力者の通話先情報及び上記引継登録識別情報を含む情報を上記携帯端末に与える通信手段、
代理入力者端末から上記引継登録識別情報を取得すると、上記データベースから上記引継登録識別情報に対応する引継情報を検索し、検索された上記引継情報を上記代理入力者端末に与える引継情報検索手段、
上記代理入力者端末からの入力情報を上記引継登録識別情報に対応付けて上記データベースに登録する第2の登録手段、
上記入力情報が上記データベースに登録されると、上記データベースに登録された上記入力情報のリンク先情報を含む電子メールを上記携帯端末に送信する電子メール送信手段、
上記リンク先情報に基づき上記携帯端末から上記登録された入力情報へのアクセスがあると、上記登録された入力情報の内容確認を上記携帯端末に要求し、上記携帯端末からの承認情報を取得すると、上記登録された入力情報に基づく利用者情報の登録を完了する登録確認手段
として機能させることを特徴とする登録支援プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2013−42374(P2013−42374A)
【公開日】平成25年2月28日(2013.2.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−178083(P2011−178083)
【出願日】平成23年8月16日(2011.8.16)
【出願人】(000000295)沖電気工業株式会社 (6,645)
【Fターム(参考)】