説明

白板紙

【課題】 オフセット印刷後に表面と裏面が擦れても表面層の印刷部に部分的なインク剥がれを起こすことがなく、また、裏面の印刷適性に優れると共に、オフセット印刷作業性及び打ち抜き作業性の高い白板紙を提供する。
【解決手段】 表面に顔料塗工層を有する白板紙の裏面に、平均粒子径が2μm以下のカオリンからなる板状顔料を全顔料に対して65質量%を超える割合で含有する顔料と該顔料100質量部に対して10〜40質量部の割合でガラス転移温度が−50〜0℃のラテックスを含有する塗工量0.5〜10g/mの裏面塗工層を有し、裏面の動摩擦係数振幅が0.10以下である白板紙。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、白板紙に関するものであり、さらに詳しくは、裏層に低白色度パルプ、特に古紙パルプが多配合されている白板紙において、裏面にオフセット印刷をした場合のインキ発色性、印刷光沢等に優れるとともに、表面にオフセット印刷をした後、表面と裏面とが擦れても表面印刷部分のインク剥がれが生じず、また打ち抜き作業性に優れた白板紙に関する。
【背景技術】
【0002】
白板紙は、一般に、紙器用(箱、ブリスターパック等)、紙製品用(見本帳台紙、アルバム等)、出版用(雑誌、本等)、商業印刷用(カタログ、パンフレット等)に使用されている。
白板紙を大きく分類すると、マニラボールと白ボールとに分けられる。マニラボールは、一般に、表層に晒化学パルプ、中層、裏層には砕木パルプや古紙パルプが抄合わされているものであり、メニュー、カード類、美術本、絵本などの厚手印刷物及び打ち抜きの小型印刷箱(医薬品、化粧品、石鹸、タバコ、キャラメル、冷凍食品などの個包装用並びに液体食品用)等に利用されている。
白ボールは表層に晒化学パルプ、中層、裏層には古紙パルプを抄合わせているものであり、マニラボールに比べると一般に厚手で、通常は、何らかの印刷を施して折り畳み箱(食料品、洗剤、繊維製品、雑貨用)等に用いられる。マニラボール、白ボール、いずれにも塗工品(コート)と未塗工品(ノーコート)がある。
【0003】
近年、印刷・加工ともにますます複雑化し、使用する機械の高速化とも相まって、白板紙に対する要求は一層厳しくなってきている。従来、白板紙の表面にオフセット印刷が施される場合、特に、紙器の高級感を出したり、印刷の絵柄が厳しい場合には、一般にマニラボールが使用されてきた。また、白板紙の裏面にもオフセット印刷をする場合、裏面のオフセット印刷適性に優れたマニラボールが専ら使用されてきた。しかし、近年、白ボールの方がマニラボールより割安感があるために、従来、マニラボールが使用されていた用途にも白ボールが使用されることが多くなってきた。即ち、白ボールにも裏面にオフセット印刷をする場合が見受けられるようになってきた。
【0004】
しかしながら、白板紙、特に裏層に古紙パルプを多配合している白板紙は、抄紙機のリールパートで紙を巻き取る際、或いは、印刷に先立って何百、何千枚もの紙を重ねて置いておいた際に、裏面のパルプ繊維が表面の塗工面に付着し、表面にオフセット印刷する際にブランケットや刷版に紙面から転移し、これが印面の白抜けを引き起こすという問題が生じる。
【0005】
また、裏面にオフセット印刷する際には、裏面のパルプ繊維が多く転移するため、厳しい絵柄の印刷を施すことは避けられていたのが実状であった。また、実際、裏面の白色度が一般に低い白ボールにオフセット印刷を施しても、インキの発色が悪く冴えない印面になってしまうのが常であったので、裏面に印刷する白板紙については、従来、裏層に晒化学パルプ、晒機械パルプ、脱墨古紙パルプ等を配合することが行われてきた。
【0006】
表面へのオフセット印刷時の白抜けを防止するための他の手段としては、特許文献1に、裏面にポリビニルアルコール、ポリアクリルアミドを塗布する技術が開示されている。また、その他の白抜け防止の手段としては、裏層に紙力増強剤を内添させること、裏層パルプ中の古紙配合量を減らすこと、繊維長の長い古紙パルプを使用すること、古紙パルプ中に含まれる短繊維分をスクリーンや洗浄機で部分的に除去すること、或いはパルプをニーディング処理をした後配合すること、等が既に行われている。
【0007】
さらに、裏面へのオフセット印刷時の印刷上がりを改善するために、特許文献2には、裏面に顔料塗被組成物の接着剤として、ガラス転移温度が−50〜0℃であるラテックスを顔料100重量部に対して12〜25重量部配合し、且つ該顔料塗被組成物の塗工量を3〜20g/mとしたコート白ボールの製造技術が開示されている。
【0008】
しかしながら、裏面にも顔料塗被組成物を塗工した白板紙にオフセット印刷を連続的に施すと、印刷機から印刷された紙が出てくる際、或いは印刷後の紙山を移し替える際、さらには後工程で打ち抜き、罫入れした後、紙が重なる際に、印刷された表面と上の紙の裏面とが擦れることによって、部分的なインク剥がれが発生するなどの問題を有しており、未だに裏印刷の適性に優れると共にオフセット印刷作業性の高い白板紙の開発には至っていないのが現状である。
【0009】
また、印刷された板紙を打ち抜く過程(最終製品である箱を作るために立体構造物を展開して平面構造に変換した形に切刃で打ち抜き、且つ、折り目となる罫を入れる過程)では、「抜型」と呼ばれる雌・雄構造を持った装置で板紙が所望の形状に打ち抜かれるが、裏面に顔料塗被組成物を塗工した白板紙については雌型のエッジ部の摩耗が激しく、寿命が短くなるという問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】特開平11−279985号公報
【特許文献2】特開2000−192395公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明は、2層以上を抄きあわせ、裏面に顔料塗被組成物による顔料塗工層を形成した白板紙において、オフセット印刷後に表面と裏面が擦れても表面層の印刷部に部分的なインク剥がれを起こすことがなく、また、裏面の印刷適性にも優れると共に、オフセット印刷作業性及び打ち抜き作業性の高い白板紙を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明者らは、かかる現状に鑑み、オフセット印刷後の表面と裏面が擦れることによる部分的なインク剥がれを防止するための技術について鋭意検討した結果、白板紙の顔料塗被組成物が塗工された裏面において、顔料塗工層表面の微小な凹凸がオフセット印刷後の擦れに大きく影響することを見出し、また、更に、特定の形状の顔料粒子を特定の量配合することにより、裏印刷の適性に優れると共に、オフセット印刷作業性及び打ち抜き作業性の高い白板紙を製造できることを見出し、本発明を完成するに至った。本発明は、以下の各発明から選択される発明である。
【0013】
(1)2層以上を抄合わせて形成されている白板紙の裏面に、カオリン、タルク及び雲母から選ばれる少なくとも1種の板状又は薄片状の顔料を全顔料に対して65質量%を超える割合で含有する顔料塗工層を有し、かつ、該顔料塗工層を有する裏面の動摩擦係数振幅が0.10以下であることを特徴とする白板紙。
【0014】
(2)前記2層以上を抄き合わせて形成されている白板紙は、表層、中層及び裏層の3層からなるか、又は表層、表下層、一層以上の中層及び裏層の4層以上からなることを特徴とする(1)記載の白板紙。
(3)前記板状顔料は、平均粒子径が2μm以下であることを特徴とする(1)又は(2)に記載の白板紙。
【0015】
(4)前記顔料塗工層の塗工量は0.5〜10g/mであることを特徴とする(1)〜(3)のいずれか1項に記載の白板紙。
【0016】
(5)前記顔料塗工層は、前記顔料に加えて、平均粒子径が5μm以上の滑剤を、全顔料100質量部に対して0.5質量部以上の割合で含有することを特徴とする(1)〜(4)のいずれか1項に記載の白板紙。
【0017】
(6)前記滑剤は、平均粒子径が5μm以上であるステアリン酸カルシウム、ポリエチレンワックス、金属石鹸系及びステアリン酸亜鉛から選ばれた少なくとも1種であることを特徴とする(5)記載の白板紙。
(7)白板紙は表面に顔料塗工層を有することを特徴とする(1)〜(6)のいずれか1項に記載の白板紙。
【発明の効果】
【0018】
本発明の白板紙は、2層以上を抄合わせ、裏面に顔料塗被組成物による塗工をことによって、オフセット印刷後表面と裏面が擦れることによる部分的なインク剥がれを起こすことがなく、裏印刷の適性に優れると共にオフセット印刷作業性及び打ち抜き作業性の高いという作用効果を奏するものである。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本発明の白板紙は、裏面に顔料塗被組成物を塗工した白板紙であって、裏面の動摩擦係数振幅が0.10以下となるように顔料塗工層が形成された白板紙である。
【0020】
本発明の白板紙が前記課題の解決を可能とすることの正確な理由は、今後のさらなる研究を待たなければならないが、現段階では以下のように推測される。即ち、裏面に顔料塗被組成物を塗工することにより、水素結合或いは接着剤により結合したパルプ繊維のネットワーク上に、より細かい顔料粒子が表面に付着した構造となるが、裏面の動摩擦係数振幅が0.10を越えるものの場合は、裏面にミクロな突起が比較的多くあるために、表面にオフセット印刷を施した後に表面と裏面が擦れると、表面印刷物の表面のインクが部分的に掻き落とされキズ状となってしまう。一方、裏面の動摩擦係数振幅が0.10以下のものの場合は、裏面のミクロな突起が比較的少ないために、オフセット印刷後に表面と裏面が擦れても、表面印刷層を荒らすことはない。
【0021】
また、印刷された板紙を打ち抜く過程では、「抜型」と呼ばれる雌(通常プラスチック等の樹脂類や金属、紙等の素材で作製された厚さ1〜3mmのボードに溝が設けられたもの)・雄(打ち抜き刃)構造を持った装置で板紙が所望の形状に打ち抜かれるが、雌型のエッジ部の摩耗も、前記印刷表面の擦れと同様の作用機構で抑えられるため、抜型の寿命が延びることとなる。
【0022】
裏面の動摩擦係数振幅を0.10以下にするための有効な手段として、顔料塗被組成物に含有される顔料の形状が重要である。即ち、顔料の形状が板状、薄片状のものであれば、塗工層表面の動摩擦係数振幅が小さくなる傾向であり、球状、柱状、紡錘状、針状、或いは不定形であれば微小な突起があるために、これが表面印刷部と裏面との擦れによる印刷層の荒れ、或いは、抜型の短命化の大きな原因になっているものと考えられる。
【0023】
本発明の白板紙の裏面へ顔料塗工層を形成するための顔料塗被組成物に使用される顔料としては、前記したように、白板紙の裏面に、該裏面の動摩擦係数振幅が0.10以下となる顔料塗工層を形成することができる顔料を使用することは必須である。そのような顔料塗工層は、板状顔料を含有する顔料塗被組成物を裏面に塗工することによって形成することができる。
前記板状顔料としては、板状又は薄片状のカオリン、タルク、合成珪酸カルシウム、水酸化アルミニウム及び雲母から選ばれたものが好適に使用される。中でも、カオリン、特にデラミカオリン等のような、さらに薄片状となるものは効果が大きく好ましい。
【0024】
本発明の白板紙の裏面顔料塗工層における板状顔料は、全顔料に対して65重量%を越えて配合されているのが好ましい。65重量%以下の配合では、前記動摩擦係数振幅が0.10以上となりやすく、オフセット印刷後の表面と裏面が擦れてキズになりやすい傾向となる。
板状顔料は、粒子径が細かいほど効果が大きい。本発明では平均粒子径が2μm以下の板状顔料が好ましく配合される。平均粒子径が小さい程良好である理由は、粒子の大きさが大きいとパルプ繊維に付着した場合に突起が出来やすく、球状、柱状、紡錘状、針状或いは不定形の顔料粒子と同様のことが起こるためと考えられる。
【0025】
上記記載の板状の顔料を使用すると擦れが少なくなる原因は以下のようにも考えられる。即ち、板状の顔料は顔料塗被組成物に含有される接着剤等とともに、裏層のパルプ繊維の表面に付着するが、パルプ繊維等比較的大きな繊維に接触面積が大きな状態で付着し、この結果、裏塗工面に剥き出しとなる面には板状顔料がきれいに面が並んだ状態となり、オフセット印刷後の表面と接触しても、接触面積が大きいために応力が集中せずインク層を引っ掻くことはない。一方、球状、柱状、紡錘状、針状、或いは不定形の顔料粒子の場合には、微小な突起が無数に裏面に出ているため、オフセット印刷後の表面と接触する際に応力が集中し、インクを引っ掻いてしまうものと考えられる。抜型の摩耗についても同様であり、エッジ部を擦り寿命を短くするものと考えられる。
本発明に規定する平均粒子径は、沈降法(セディグラフ)により測定し、累積質量が50%となる粒子径を平均粒子径とした。
【0026】
板状顔料とともに使用できる他の顔料としては、一般に、紙・板紙への塗工又は紙への内添に使用される顔料・填料が挙げられる。具体的に例を挙げるならば、チョーク、重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム等の炭酸カルシウム類;炭酸マグネシウム類;ドロマイト等のカルシウム・マグネシウム炭酸塩類;カオリン、天然クレー、焼成クレー、ろう石、ベントナイト、長石、タルク(滑石)、雲母、ワラストナイト、合成珪酸アルミニウム、合成珪酸カルシウム等の珪酸塩類;天然ゼオライト、合成ゼオライト等の含水アルミノ珪酸塩類;珪藻土、珪石粉、含水微粉珪酸(ホワイトカーボン)、無水微粉珪酸等の珪酸類;合成水酸化アルミ等のアルミニウム水和物;バライト、ブランクフィンクス等の硫酸バリウム類;石膏、合成亜硫酸カルシウム等の硫酸カルシウム、亜硫酸カルシウム類;アナターゼ型二酸化チタン、ルチル型二酸化チタン等の二酸化チタン類;リチウムアルミニウムカーボネート;等が挙げられる。
【0027】
また、本発明では、前記白板紙の裏面の顔料塗工層中の成分として一般に紙・板紙の分野で使用されている滑剤を使用することができる。中でもステアリン酸カルシウム、ポリエチレンワックス、金属石鹸系、ステアリン酸亜鉛の成分のものは効果が擦れに対する相乗効果が大きく、好適に使用される。また、上記滑剤の平均粒子径は5μm以上のものが好ましい。一般的に塗工紙分野で用いられている滑剤の粒径は5μm未満のものが多く使用されているが、5μm以上の特定の粒子径をもつ滑剤は、カオリン、クレー、タルク、雲母等の顔料と併用すると、印刷面と白紙面の接触を防ぐスペーサーとして作用し、擦れ汚れの発生を効果的に抑制するだけでなく、摩擦係数を低下させ、所謂動摩擦係数振幅をも小さくするという相乗的な効果がある。
【0028】
滑剤の配合割合は、全顔料100質量部に対して0.5質量部未満ではその効果が小さいため0.5質量部以上が好ましい。配合割合の上限については特に限定するものではないが、多く配合すると抄紙機のカレンダー等にて汚れ等のトラブルが発生する場合があるため、通常5質量部程度までが好ましく使用され、さらに好ましくは2質量部までが使用される。
【0029】
顔料塗工層の形成に使用される顔料塗被組成物における顔料以外の成分としては、通常、各種接着剤、表面サイズ剤、耐水化剤等が使用される。
接着剤としては、水系接着剤が好ましく、例えば、澱粉(リン酸エステル化澱粉、カチオン化澱粉等の各種変性澱粉を含む)、ラテックス類(スチレン−ブタジエン共重合体等の共役ジエン系重合ラテックス、アクリル酸エステル及び/又はメタクリル酸エステル重合体又は共重合体等のアクリル系重合体ラテックス、エチレン−酢酸ビニル共重合体ラテックス等)、カゼイン、ゼラチン、大豆蛋白等の蛋白類、各種ポリビニルアルコール、各種ポリアクリルアミド、メラミン樹脂等の合成樹脂系接着剤、CMC等各種セルロース誘導体、等が挙げられ、これら接着剤から1種或いは2種以上選択して使用される。
中でも、ラテックスにバイブロン粘弾性により測定したガラス転移温度が−50〜0℃のものを配合したとき、塗工面の柔軟性が増し、耐折れ割れ性が向上するため、好適に使用できる。ラテックスの配合部数としては顔料100質量部に対して10〜40質量部が好ましい。
【0030】
顔料塗工層の形成に使用される顔料塗被組成物における助剤としては、通常紙・板紙の表面・裏面の塗工に使用される素材が適用でき、例えば、分散剤、水酸化ナトリウム・アンモニア水等のPH調整剤、消泡剤、蛍光染料、離型剤、耐水化剤、流動性改良剤、スライムコントロール剤、防腐剤、染料、着色顔料等があり、必要に応じて単独でも2種以上混合使用してもよい。
【0031】
本発明の白板紙の裏面への顔料塗被組成物の塗工量としては0.5〜10g/mが好ましい。0.5g/m未満では裏面への印刷後のインキ発色性に問題があり、また10g/mを越えるとインク発色の面での発現効果に対しコストが多くかかり過ぎ好ましくない。
【0032】
本発明の裏面への顔料塗被組成物の塗工は、シングル塗工でもダブル以上の多段塗工でもよく、塗工設備としても種々のものが使用でき、例えばバーコーター、ブレードコーター、エアーナイフコーター、ロッドブレードコーター、ゲートロールコーター及びサイズプレス等のロールコーター、カーテンコーター、ダイスロットコーター、グラビアコーター、チャンプレックスコーター、ビルブレードコーター、ベルバパコーター等の塗工装置を設けたオンマシン或いはオフマシンコーターによって塗工することができるが、塗工装置はこれらに限定されるものではない。塗工・乾燥後の平滑化処理は通常用いられるオンマシンキャレンダーやソフトキャレンダー、グロスキャレンダーなどが使用できる。
【0033】
白板紙を製造するにあたって、原紙は2層以上を抄合わせることにより抄造される。即ち、少なくとも、白色度の比較的高い表層と白色度の比較的低い裏層の2層を有する原紙が使用される。しかし、白板紙の米坪は200g/m以上の場合が多いため、表層、裏層の間に中層が存在する3層以上の構成が通常であり、更に好ましくは、表層/表下層/中層(1層以上)/裏層の4層以上で構成される。但し、原紙の層構成はこれらに限定されるものではない。
【0034】
表層には、通常白色度の高いパルプが使用される。例えば、針葉樹、広葉樹をクラフトパルプ化、サルファイトパルプ化、アルカリパルプ化して得られる晒化学パルプ、或いはコットンパルプ、リンターパルプ、古紙パルプ等が挙げられる。古紙パルプとしては、上白・カード、特白・中白・白マニラ、模造・色上、新聞、雑誌、切付・中質反古、等の古紙より調製されたパルプが挙げられるが、本発明に使用される古紙として限定するものではない。これらの古紙は離解、除塵処理後、そのまま使用されることもあるが、必要に応じて、脱墨、漂白、インク分散、洗浄、等の各工程を経た後、古紙パルプとして使用できる。
【0035】
原紙には、必要に応じて表下層が設置されるが、表下層には、上記表層に使用されるパルプが使用される他、針葉樹、広葉樹をクラフトパルプ化、サルファイトパルプ化、アルカリパルプ化等して得られる未晒化学パルプ、或いはGP(グラウンドパルプ)、TMP(サーモメカニカルパルプ)等の機械パルプ、古紙パルプが使用できる。古紙パルプとして、上記表層に使用される古紙の他、茶模造、段ボール、台紙・地券、ボール、等より調製されるパルプが使用できる。但し、通常は、表層と比較して低級な古紙、即ち中質繊維を多く含んだ古紙が使用される。例えば、新聞、雑誌、色上、ボール等の脱墨古紙が使用されるのが一般的であるが、本発明はこれらのものを使用することに限定されるものではない。
【0036】
また、必要に応じて中層が設置される。表層、表下層、裏層に使用されうる全てのパルプを使用することができるが、中層は少なくとも表層と裏層の間に挟まれる層であるため、通常は、白板紙の原紙を構成する層の内、最も低級なパルプが使用されるのが一般的である。例えば、新聞、雑誌、切符、中質反古、茶模造、段ボール、台紙、地券、ボール、等が挙げられる。これらの古紙は離解、除塵処理後そのまま使用されるのが一般的であるが、必要に応じて、脱墨、漂白、インク分散、洗浄、等の各工程を経た後使用されることもある。但し、本発明はこれらの原料を使用したものに限定されるものではない。
【0037】
裏層には、表層、表下層、中層に使用されるパルプ全てを使用することが可能であるが、通常は、新聞、雑誌、切符、中質反古、茶模造、段ボール、台紙、地券、ボール等の古紙が、離解、除塵処理後そのまま使用される。勿論、離解、除塵処理後、必要に応じて脱墨、漂白、インク分散、等の工程を任意に加えることも可能であるが、本発明はこれらの処理をしたものを使用したものに限定されるものではない。
【0038】
上記、表層から裏層に至る各層に使用されるパルプスラリー組成物には、必要に応じて、適宜、紙力増強剤、耐水化剤、撥水剤、発泡性マイクロカプセル、サイズ剤、染料、歩留向上剤、填料、PH調整剤、スライムコントロール剤、増粘剤、防腐剤、防黴剤、抗菌剤、難燃剤、防腐剤、殺鼠剤、防虫剤、保湿剤、鮮度保持剤、脱酸素剤、マイクロカプセル、発泡剤、界面活性剤、電磁シールド材、帯電防止剤、防錆剤、芳香剤、消臭剤等を選択し配合することができる。これらは複数種併用することもできる。
【0039】
上記原紙には、必要に応じて、表面へ顔料塗被組成物を設置することができる。塗被組成物としては、前記裏面への塗被組成物と同様のものが使用されるが、前記裏面への塗被組成物で限定した条件に制約されるものではない。塗工量についても特に制限があるわけではない。
同様に表面への塗工方式についても、前記裏面への塗工に使用可能な各種コーターをそのまま適用できる。
【0040】
本発明の白板紙に使用される原紙は、勿論、手抄により得ることも可能であるが、通常は、少なくとも2つ以上のワイヤーパートを備えた多段式の抄紙機により抄造される。単一のワイヤー型式としては、円網式、長網式、傾斜式、ツインワイヤー式、等があり、一般に製紙用として使用されている方式を多段に組み合わせたワイヤーパートが通常使用される。例を挙げるならば、長網抄合わせ、短網抄合わせ、短網円網コンビネーション、長網円網コンビネーション、等がある。また、乾燥方法についても一般に製紙用として使用される方式、例えばヤンキードライヤー、多筒式ドライヤー等が使用されるが、白板紙は一般に紙厚が大きいことを考慮すれば多筒式ドライヤーがより好ましい。
【実施例】
【0041】
以下に、実施例を挙げてより具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。なお、実施例及び比較例において、「部」及び「%」とあるのは、特に断らない限り「固形分質量部」及び「質量%」を示す。
実施例及び比較例に使用される裏面塗工用の原紙の作製方法、及び、諸物性の測定方法を以下に示す。
【0042】
<裏面塗工用の白板紙原紙(表面の塗工済み原紙)の作製>
表層として、広葉樹晒クラフトパルプ80%、針葉樹晒クラフトパルプ20%の割合で混合し、白色度85%であるパルプを米坪50g/m、表下層として白色度65%の脱墨新聞古紙を米坪50g/m、中層として白色度40%の雑誌古紙を米坪150g/m、裏層として新聞古紙50%、雑誌古紙25%、段ボール古紙25%の割合で配合したパルプを米坪50g/mでそれぞれ抄造し、抄合せ、プレス、乾燥処理を行い米坪30
0g/mの白板紙原紙を得た。
【0043】
この原紙の表面に、顔料配合として、クレー(商品名「ウルトラホワイト90」、エンゲルハード社製)が60部、軽質炭酸カルシウム(商品名「ブリリアント15」、白石工業社製)が30部、二酸化チタン(商品名「クロノスKA−15」、チタン工業社製)が10部、接着剤として、顔料100部当たり、尿素リン酸エステル化澱粉(商品名「ニールガムA−85」、アベベ社製」が1部、カルボキシル化スチレン・ブタジエン共重合体ラテックス(商品名「B−1525」、旭化成社製)が16部である顔料塗被組成物をロッドブレードコーターで塗工量が15g/mになるように塗工し、裏面塗工用の白板紙原紙を作製した。(以下、実施例、比較例の説明の中では、この表面の塗工済み原紙を単に「原紙」と称する。)
【0044】
<前処理、試験環境>
試験前には、ISO−187に規定される条件(室温23℃、湿度50%RH)の下で前処理し、同条件の下で測定を実施した。
【0045】
<動摩擦係数、動摩擦係数振幅>
JIS−P8147(紙及び板紙の摩擦係数試験方法)に準じて測定した。動摩擦係数については記載の通り。動摩擦係数振幅については、摩擦の記録図を見ると、動摩擦が働いている際に小さな振幅を起こすことがわかるが、この動摩擦力の最大値と最小値の差(mN)を、錘による垂直加重(mN)で除した値の平均値を動摩擦係数振幅とした。
【0046】
<擦れ評価>
上記JIS−P8147に示されている方法と同様の方法を用いたが、表面へのオフセット印刷後の擦れを確認するため以下の手法にて目視評価した。即ち、オフセット印刷後の表面を想定し、白板紙(UFコート350g/mを使用)にRIテスト印刷機にて藍の一色ベタ印刷を実施した後1時間程度ISO−187の条件下に放置したものを使用し、また、錘についてはJIS−P8147に準じた仕様のものとし、その下面(基紙との接触面)に実施例及び比較例に示す紙を、裏面が基紙とが接触するようセロハンテープにて取付け、定速伸張引張試験機(テンシロン)を用いて100mm/分のスピードにて移動させ、同様の操作を同じ場所について5回繰り返した後の基紙の印刷擦れ具合を下記の通り官能評価にて測定した。評価点3以上であればオフセット印刷後のインク擦れは問題ないレベルである。
【0047】
評価点5・・・全く擦れない(良好)
評価点4・・・細かいキズ程度の擦れが見られるが殆ど問題なし
評価点3・・・若干擦れが見られるが実用上問題ないレベル
評価点2・・・擦れがはっきりと確認でき問題となるレベル(問題あり)
評価点1・・・擦れが大きく印刷後の工程で大きな問題となるレベル(問題大)
【0048】
<抜型摩耗度評価>
JIS−P8136(板紙の耐摩耗強さ試験方法)に規定される試験装置を用い、以下の方法により測定した。即ち抜型の雌型が金属で作成されていることを想定し、装置の摩擦部の先端に、市販のアルミホイルを20mm×35mm角に切り取ったものを、摺動台との接触面にかからないようにセロハンテープで固定し、また、摺動台には各実施例、比較例に示したサンプル、及び、ブランクとして前記原紙を25mm×200mmに切り取ったものを裏面が測定面となるようにセットし測定に供した。また、摩擦部の上部には錘を取り付け、トータルの加重は500gfであった。この条件のもとで、摺動回数を100回として、試験後のアルミ箔の削れ状況をサンプル上に残ったアルミ微細粉の付着状況から以下のように評価した。
【0049】
◎・・・ブランクと同等であり全く黒ズミのないレベル
○・・・僅かに黒ズミが確認できルーペで確認すると付着が確認できるレベル
△・・・目視でも若干黒ずんでいるのがわかるレベル
×・・・黒ズミが明らかに酷いレベル
【0050】
<裏面印刷(着肉)評価>
白板紙のテストサンプルとして15cm×20cmのサンプル、及び比較(ブランク)として、原紙(前記裏面に顔料塗被組成物を施していない紙)を準備した。JIS−K5701(平版インキ及び凸版インキの試験方法)に規定されている展色装置(一般に紙パルプの分野でRI印刷機として利用されている装置)を用い、インクとしてTKハイエコー(墨)(東洋インキ社製)を0.5cc取り、2分間練った後、サンプルに転写させて1時間放置後、インク着肉状態を以下の通り官能評価した。
【0051】
◎・・・ブランクと比較し非常に良好
○・・・ブランクと比較し良好
△・・・ブランクと比較し若干良好
×・・・ブランクと同等レベル
【0052】
実施例1
裏面への塗工に使用する顔料塗被組成物を以下の通り調製した。顔料配合として平均粒子径が0.68μmの板状カオリン〔商品名「HYDRAGLOSS90」、日成共益(株)〕を80部、紡錘状の軽質炭酸カルシウム(商品名「タマパールTP−121」、奥多摩工業社製)を10部、不定形の重質炭酸カルシウム〔商品名「ハイドロカーブ60、備北粉化(株)製〕を10部、接着剤として尿素リン酸エステル化澱粉〔商品名「エースP−160」、王子コーンスターチ」(株)製〕を20部、カルボキシル化スチレン・ブタジエン共重合体ラテックス(商品名「B−1525」、旭化成社製)が15部であり、濃度が40%である顔料塗被組成物を作製した。その後、原紙裏面にメイヤーバーを用いて塗工量が4g/mになるように塗布し、直ちに105℃の恒温乾燥機に30秒間入れて乾燥させた。得られた裏塗工後のシートをテストスーパーカレンダーにて平滑化処理をし測定に供した。結果を表1に示す。
【0053】
参考例1
顔料配合として、板状カオリンを80部配合する代わりに、平均粒子径が2.83μmの合成雲母(商品名「MK−100」、コープケミカル社製)を80部配合すること以外は、実施例1と同様にして原紙裏面塗工用の顔料塗被組成物を作製、塗工、乾燥、平滑化処理を実施し測定に供した。結果を表1に示す。
【0054】
実施例2
顔料配合として、板状カオリンを80部、軽質炭酸カルシウムを10部、重質炭酸カルシウムを10部配合する代わりに、実施例1と同様の板状カオリン100部を使用すること以外は、実施例1と同様にして原紙裏面塗工用の顔料塗被組成物を作製、塗工、乾燥、平滑化処理を実施し測定に供した。結果を表1に示す。
【0055】
実施例3
顔料塗被組成物の濃度を30%とし、メイヤーバーの押しつけ圧を大きくすることにより塗工量を1.0g/mとすること以外は、実施例1と全く同様にして原紙裏面塗工用の顔料塗被組成物を作製、塗工、乾燥、平滑化処理を実施し測定に供した。結果を表1に示す。
【0056】
参考例2
顔料塗被組成物の濃度を20%とし、メイヤーバーの押しつけ圧を大きくすることにより塗工量を0.3g/mとすること以外は、実施例1と全く同様にして原紙裏面塗工用の顔料塗被組成物を作製、塗工、乾燥、平滑化処理を実施し測定に供した。結果を表1に示す。
【0057】
実施例4
顔料、接着剤の成分以外に、平均粒子径が5.5μmのステアリン酸亜鉛系の滑剤(商品名「ハイドリンZ−7−30」、中京油脂社製)を顔料100部に対し1部配合すること以外は、実施例1と同様にして原紙裏面塗工用の顔料塗被組成物を作製、塗工、乾燥、平滑化処理を実施し測定に供した。結果を表1に示す。
【0058】
実施例5
顔料、接着剤の成分以外に、平均粒子径が4.0μmのステアリン酸カルシウム系の滑剤(商品名「ノプコートG−104−HS」、サンノプコ社製)を顔料100部に対し1部配合すること以外は、実施例1と同様にして、原紙裏面塗工用の顔料塗被組成物を作製、塗工、乾燥、平滑化処理を実施し測定に供した。結果を表1に示す。
【0059】
実施例6
滑剤を顔料100部に対し1部配合する代わりに0.3部配合すること以外は、実施例6と同様にして原紙裏面塗工用の顔料塗被組成物を作製、塗工、乾燥、平滑化処理を実施し測定に供した。結果を表1に示す。
【0060】
実施例7
顔料配合の割合を、カオリン70部、軽質炭酸カルシウム20部、重質炭酸カルシウム10部とすること以外は、実施例1と同様にして原紙裏面塗工用の顔料塗被組成物を作製、塗工、乾燥、平滑化処理を実施し測定に供した。結果を表1に示す。
【0061】
比較例1
顔料配合の割合を、実施例1で使用した板状カオリン60部、紡錘状の軽質炭酸カルシウム20部、不定形の重質炭酸カルシウム20部とすること以外は、実施例1と同様にして原紙裏面塗工用の顔料塗被組成物を作製、塗工、乾燥、平滑化処理を実施し測定に供した。結果を表1に示す。
【0062】
比較例2
顔料配合を、実施例1で使用した紡錘状の軽質炭酸カルシウム100部とすること以外は、実施例1と同様にして原紙裏面塗工用の顔料塗被組成物を作製、塗工、乾燥、平滑化処理を実施し測定に供した。結果を表1に示す。
【0063】
比較例3
顔料配合を、実施例1で使用した不定形の重質炭酸カルシウム100部とすること以外は、実施例1と同様にして原紙裏面塗工用の顔料塗被組成物を作製、塗工、乾燥、平滑化処理を実施し測定に供した。結果を表1に示す。
【0064】
比較例4
顔料配合を、形状が球状のアナターゼ型酸化チタン(商品名「クロノスKA−15」、チタン工業社製)100部とすること以外は、実施例1と同様にして原紙裏面塗工用の顔料塗被組成物を作製、塗工、乾燥、平滑化処理を実施し測定に供した。結果を表1に示す。
【0065】
実施例1〜7から明らかなように、動摩擦係数振幅を0.10以下となるように顔料配合を選択すると、裏印刷の適性に優れると共に、オフセット印刷時の擦れ評価、及び抜型摩耗度評価が良好な白板紙を得ることができる。
【0066】
参考例1から明らかなように、板状の顔料でも、平均粒径が2μmを越えると動摩擦係数が0.10に近づき、擦れ評価、抜型摩耗度評価も悪くなる傾向となるので、配合される板状顔料の平均粒径は2μm以下であるのが好ましい。
また、実施例2、実施例7、比較例1を見ると明らかなように、カオリン、タルク、雲母から少なくとも1種選ばれる板状顔料の配合部数が多いほど、動摩擦係数振幅が小さくなり、擦れ評価、抜型摩耗度評価も良好となる。比較例1に示す通り、板状顔料の配合が65部以下であると動摩擦係数振幅が0.10を越えるため好ましくない。
【0067】
また、実施例3、参考例2から明らかなように、裏面への塗工量は0.5g/mを下回るとRI印刷評価が悪化傾向となるので0.5g/m以上が好ましい。
さらに、実施例4から明らかなように、平均粒径が5μm以上の、ステアリン酸カルシウム、ポリエチレンワックス、金属石鹸系、ステアリン酸亜鉛等から選ばれた少なくとも1種以上である滑剤を配合することにより、さらに動摩擦係数、動摩擦係数振幅とも小さくすることが出来、擦れ評価、抜型摩耗度評価も良好となる。
但し、5μm未満の滑剤を使用した場合(実施例5)、或いは、配合部数が0.5部未満の場合(実施例6)は、滑剤使用による向上効果が少ない。
【0068】
一方、比較例2〜4から明らかなように、形状が板状でない顔料を多く配合すると動摩擦係数振幅が0.10を越えてしまい、擦れ評価、抜型摩耗度評価も悪くなるため好ましくない。
なお、抜型の摩耗度に関しては、上記テーブルでの評価(抜型摩耗度評価)以外に、実施例2のサンプル、及び比較例3のサンプルについては、平判打ち抜き機〔型式:SP−130−E、ボブストジャパン(株)製、雌型は樹脂製〕にてテストを行った。結果は、実施例2のサンプルについては20万ショット、比較例3のサンプルについては5万ショットにて、雌型の交換が必要なレベルまで摩耗した。即ち、実施例2のサンプルを使用した場合、比較例3のサンプルの場合の4倍まで寿命が長くなったことが確認されるとともに、抜型摩耗度評価との相関も確認された。
【0069】
【表1】




【特許請求の範囲】
【請求項1】
表面に顔料塗工層を有する白板紙の裏面に、平均粒子径が2μm以下のカオリンからなる板状顔料を全顔料に対して65質量%を超える割合で含有する顔料と該顔料100質量部に対して10〜40質量部の割合でガラス転移温度が−50〜0℃のラテックスを含有する塗工量0.5〜10g/mの裏面塗工層を有し、裏面の動摩擦係数振幅が0.10以下である白板紙。
【請求項2】
前記顔料塗被組成物が、平均粒子径が5μm以上の滑剤を全顔料100質量部に対して0.5〜5質量部の割合で含有することを特徴とする請求項1記載の白板紙。
【請求項3】
前記滑剤が、ステアリン酸カルシウム、ポリエチレンワックス、金属石鹸系及びステアリン酸亜鉛から選ばれた少なくとも1種よりなることを特徴とする請求項2に記載の白板紙。

【公開番号】特開2011−117122(P2011−117122A)
【公開日】平成23年6月16日(2011.6.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−60372(P2011−60372)
【出願日】平成23年3月18日(2011.3.18)
【分割の表示】特願2008−753(P2008−753)の分割
【原出願日】平成14年2月28日(2002.2.28)
【出願人】(000122298)王子製紙株式会社 (2,055)
【Fターム(参考)】