白色光発光ダイオード用の新規蛍光体システム
【課題】白色LEDのための新規な蛍光体システムを提供する。
【解決手段】蛍光体システム20は、約250〜420nmの励起波長を有する不可視光〜近紫外線の放射源21によって励起される1つの蛍光体または2つの蛍光体を含むことができ、場合により、第3の蛍光体、さらには第4の蛍光体を含むことができる。1つの実施形態における蛍光体は、青色蛍光体と黄色蛍光体を有する2−蛍光体システムであり、青色蛍光体の長波長端と黄色蛍光体の短波長端は実質的に同じ波長である。黄色蛍光体は、リン系またはシリケート系であることができ、青色蛍光体は、シリケート系またはアルミネート系であることができる。不可視放射で励起される単一蛍光体システムも開示される。別の実施形態では、単一蛍光体が白色光照明を提供するために使用され、その単一蛍光体は約520〜560nmの波長範囲にピーク強度を有するブロードな放出スペクトルを有する。
【解決手段】蛍光体システム20は、約250〜420nmの励起波長を有する不可視光〜近紫外線の放射源21によって励起される1つの蛍光体または2つの蛍光体を含むことができ、場合により、第3の蛍光体、さらには第4の蛍光体を含むことができる。1つの実施形態における蛍光体は、青色蛍光体と黄色蛍光体を有する2−蛍光体システムであり、青色蛍光体の長波長端と黄色蛍光体の短波長端は実質的に同じ波長である。黄色蛍光体は、リン系またはシリケート系であることができ、青色蛍光体は、シリケート系またはアルミネート系であることができる。不可視放射で励起される単一蛍光体システムも開示される。別の実施形態では、単一蛍光体が白色光照明を提供するために使用され、その単一蛍光体は約520〜560nmの波長範囲にピーク強度を有するブロードな放出スペクトルを有する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は一般的に、白色光発光ダイオード(LED)などの白色光照明システムに用いられる新規な蛍光体に関する。特に本発明の白色光LEDは、不可視光から近紫外線(UV)において紫色までの波長領域で放出する放射源と、青色蛍光体を含む第1のルミネセンス材料と、黄色蛍光体を含む第2のルミネセンス材料を含む。
【0002】
背景技術
従来の白熱電球が、全てまたは一部を発光ダイオードに基づく白色光照明源に置き換えられようとしていることが示唆されてきた。そうした装置はしばしば「白色LED」と呼ばれているが、これは幾分呼び誤っているであろう。というのは、LEDは一般的にエネルギーをもう一つ他のコンポーネント(多かれ少なかれ1色の光を放出する蛍光体)に供与するシステムのコンポーネントであり、ことによると最初のポンピングLEDからの光に加えて幾つかのこれらの蛍光体からの光が混合され白色光を作るからである。
【0003】
それにも関わらず、白色ダイオードは、本技術分野において知られている。これらは、比較的新しい技術革新である。電磁波スペクトルの青色/紫外領域において放出するLEDが開発されるまでは、1つのLEDにもとづいて白色光照明源をつくることは不可能であった。経済的には、とりわけ、製造コストが下がり、さらに技術が発達するにつれて、白色LEDは、白熱光源(電球)に置き換わる可能性を有している。とくに、白色光LEDは、白熱電球に比べて、寿命、ローバスト性、効率において、優れた可能性を有すると考えられている。たとえば、LEDに基づく白色光照明源は、10万時間の動作寿命、80〜90%の効率という産業基準を満たすことが期待されている。高輝度LEDは、すでに交通信号などのような分野で白熱電球と置き換わり、社会的に実質的なインパクトを与えている。また、LEDは、まもなく家庭やビジネス界において必要とされる一般的な照明や、そのほかの日常的な用途を提供するようになるであろうことも、驚くには当たらない。
【0004】
CIEダイアグラムにおける色度図とCRI
白色光照明は、およそ400〜700nmを含む電磁波スペクトルの可視部分からの、種々の、またはいくつかの単色の色を混合することにより構成される。人間の目は、約475〜650nmの間の領域に対してもっとも敏感である。LEDのシステムまたは短波長のLEDによってポンプされた蛍光体のシステムから白色光をつくりだすために、少なくとも2つの相補的な光源から、適切な強度比で光を混合することが必要である。色混合の結果は、通常、CIE「色度図」に表示され、単色の色の場合は色度図の周辺部に、白色の場合は中央に位置づけられる。よって、目的は、結果として得られる光がその色度図の中央の座標にマッピングされるように色を混合することである。
【0005】
別の技術用語「色温度」は、白色光照明のスペクトル特性を示すのに使用される。この用語は、「白色の」LEDに対する物理的意味を有するわけではないが、本技術分野では、白色光の色座標を黒体源によって得られる色座標と関係付けるために使用される。高色温度LED対低色温度LEDが、www.korry.comに示されている。
【0006】
色度(CIE色度図における色座標)については、Srivastava他による米国特許第6,621,211号明細書に記載されている。この従来技術における青色LED−YAG:Ce蛍光体白色光照明システムの色度は、6000〜8000Kの間の温度では、いわゆる「黒体位置(black body locus)」すなわちBBLに近接した位置にある。BBLに近接した色度図を示す白色光照明システムは、プランクの方程式に従い(前記特許の第1欄、60〜65行参照)、観察する人間にとって心地のよい白色光を生み出すので、望ましい。
【0007】
演色評価数(CRI)は、照明システムを黒体放射の場合とどのように比較するかの相対的な測定値である。CRIは、白色光照明システムによって照明されるテストカラーのセットの色度が、黒体放射体によって放射される同一のテストカラーのセットで生ずる色度と同一である場合に、100とされる。
【0008】
従来技術による白色光をつくる方法
一般的に、白色LEDを作製するのには、3つの一般的な方法がある。第1の方法は、2つ以上のLED半導体接合からの出力、たとえば青色LEDと黄色LEDからの放出、より一般的には、赤色、緑色、青色(RGB)LEDからの放出を組み合わせる方法である。第2の方法は、蛍光体変換と呼ばれる方法であり、青色発光LED半導体接合が、蛍光体と組み合わされる。後者の場合、光子の一部が、蛍光体によって低い周波数に変換され、黄色波長を中心とするブロードな放出を生み出す。その黄色は、青色発光LEDから放出した青色光子と混合され、白色光を生じる。
【0009】
蛍光体は、広く知られており、CRTディスプレイ、UVランプ、フラットパネルディスプレイなどに幅広く利用されている。蛍光体は、ある種の形態(電子や光子のビーム、または電流などの形態)のエネルギーを吸収し、次に、ルミネッセンスといわれる過程によって、より長い波長領域における光としてエネルギーを放出する。必要となる量のルミネセンス(明るさ)を白色LEDから放出するためには、非常に強い半導体接合が蛍光体を十分に励起させるのに必要とされる。その蛍光体は所望の色を放出して他の放出された色と混合され、人間の目に白色光として知覚される光線を形成する。
【0010】
多くの技術分野において、蛍光体は、Ag、Mn、Znなどの遷移金属、またはCe、EuまたはTbなどの希土類金属がドープされた硫化亜鉛または酸化イットリウムである。結晶中の遷移金属および/または希土類元素添加物は、点欠陥として機能し、物質のバンドギャップ中に中間のエネルギー状態を作り出し、電子は価電子帯または伝導帯のエネルギー状態を遷移するときにこれを占有する。このようなタイプのルミネッセンスは、温度に依存する結晶格子中の原子のゆらぎと関係する。格子の振動(フォノン)は、変位した電子を、欠陥によって形成されたポテンシャルトラップから飛び出させる。飛び出した電子は、もとのエネルギー状態に戻ると、その過程において光を放出することができる。
【0011】
Shimizu他による米国特許第5,998,925号明細書には、450nmの青色LEDを使用して、イットリウム−アルミニウム−ガーネット(YAG)蛍光物質を含む黄色蛍光体を励起することが記載されている。この方法において、InGaNチップは、可視の青色光を放出するLEDとして機能し、セリウムがドープされたイットリウム・アルミニウム・ガーネット(「YAG:Ce」と称される)は、そのシステムにおいて単一蛍光体として働いている。前記蛍光体は、典型的には次の化学式を有する:Y3Al5O12:Ce3+。青色LEDから放出される青色光は、その蛍光体を励起し黄色光を放出させるが、青色LEDから放出される全ての青色光が蛍光体に吸収されるわけではない。青色光の一部は蛍光体を通過して伝わり、次に蛍光体が放出した黄色光と混合されて、観察者に白色光と知覚される光放射をする。
【0012】
Ellens他による米国特許第6,504,179号明細書には、青−黄−緑(BYG)色混合に基づく白色LEDが記載されている。黄色放出蛍光体は、希土類のY、Tb、Gd、Luおよび/またはLaのCe活性型ガーネットであり、YとTbの組み合わせが好ましいとされた。黄色蛍光体の実施例の1つは、テルビウム―アルミニウムガーネット(TbAG)にセリウムがドープされたもの(Tb3Al5O12−Ce)である。緑色放出蛍光体は、EuがドープされたCaMgのクロロシリケート構造体(CSEu)を含み、さらにMnなどのドーパントを含むことも可能である。別の緑色蛍光体としては、SrAl2O4:Eu2+やSr4Al14O25:Eu2+がある。
【0013】
米国特許第5998925号を置き換える新しい材料は、450nmの青色LEDを使用して、緑色蛍光体と黄色蛍光体の混合体(Tb3Al5O12−Ce)を励起する。
【0014】
Bognerらの米国特許第6,649,946号明細書には、ホスト格子として、アルカリ土類窒化シリコン材料に基づく黄色から赤色の蛍光体が記載されており、その蛍光体は、450nmで放出する青色LEDによって励起される。赤色から黄色を放出する蛍光体は、ニトリドシリケートタイプのホスト格子MxSiyNz:Euを使用し、ここでMは、Ca、SrおよびBaからなる群より選ばれる少なくとも1つのアルカリ土類金属であり、z=2/3x+4/3yである。材料組成の一例は、Sr2Si5N8:Eu2+である。最初の青色光放射源とともに、このような赤色から黄色の蛍光体を使用することが記載されており、さらには、1つ以上の赤色および緑色の蛍光体を使用することも記載されている。このような材料を使用する目的は、赤色の演色評価(color rendition)R9を改善する(演色指数を赤色シフトに調整する)こと、および全体の演色評価Raが改善された光源を提供することにある。
【0015】
Muller−Machによる米国特許出願公開第2003/0006702号明細書には、470nmのピーク波長を有する青色LEDから最初の光を受ける(補足の)蛍光材料を有する光放射装置が記載されており、その補足の蛍光材料は、可視スペクトルにある赤色スペクトル領域の光を放射する。補足の蛍光材料は、主となる蛍光材料と合わせて使用され、複合出力光の赤色光成分を増加させる。これにより、白色出力光の演色評価を改善する。第1の実施例では、主となる蛍光材料は、Ce活性のGdドープされたイットリウムアルミニウムガーネット(YAG)であり、補足の蛍光材料は、主蛍光材料のYAGをPrでドープして製造される。第2の実施例では、補足の蛍光材料は、Eu活性化されたSrS蛍光体である。赤色蛍光体は、たとえば、(SrBaCa)2Si5N8:Eu2+であることができる。主となる蛍光材料(YAG蛍光体)は、青色LEDからの最初の光に応答して黄色光を放出する性質を有する。補足の蛍光材料は、青色LEDからの青色光および主となる蛍光材料からの黄色光に赤色光を加える。
【0016】
従来技術の青色LED−YAG:Ce蛍光体白色光照明システムにおける欠点
従来技術における青色LED−YAG:Ce蛍光体白色光照明システムは、欠点を有する。1つの欠点は、この照明システムは、太陽光に相当する色温度の範囲が6000〜8000Kの範囲の白色光を出すことであり、典型的な演色評価数(CRI)はおよそ70〜75である。このような特性は、不利であると考えられる。なぜならば、約3000〜4100Kといった低い色温度の白色光照明システムが好まれる場合もあり、90を超すようなより高いCRIが好まれる場合もあるからである。従来技術におけるこのようなシステムの色温度は、蛍光体の厚さを厚くすることで低くできるが、このような方法では、システム全体の効率は低下してしまう。
【0017】
従来技術の青色LED−YAG:Ce蛍光体白色光照明システムにおける別の欠点としては、システムの出力がLEDの製造工程における差異に大きく依存することである。LEDの色出力(スペクトルパワー分布および放出のピーク波長により定量化される)は、LEDの活性層のバンドギャップとLEDに加えられるパワーによって大きく変化する。LEDの製造過程においては、一定の割合で、活性層の実際のバンドギャップが、望ましい幅よりも広いまたは狭いように製造される。結果として、このようなLEDからの色出力は、望ましい条件からはずれてしまう。しかも、特定のLEDのバンドギャップが望ましい幅であったとしても、白色光照明の動作中に、望ましい値から外れてしまうことがよしばしばある。これも、LEDの色出力が望ましい条件からはずれる原因となる。照明システムから放出される白色光には、LEDからの青色成分が含まれるため、その照明システムからの出力光の特性は、LEDからの出力光の特性が変化するのに伴って変化しうる。望ましい条件から大きく外れる場合には、照明システムが白色に見えない、すなわちLEDからの出力が所望より強い場合には青味がかって、弱い場合には黄味がかって見える結果となる。
【0018】
従来技術のInGaN活性層を有するLEDのような可視領域において放出するLEDは、InGaN層の堆積中に生じるIn対Ga比の変化のために、活性層のバンドギャップが所望の厚さから外れる可能性があるという欠点がある。蛍光体からの色出力の変化(白色光照明システムのルミネッセンス部分)が蛍光体の組成の変動に依存する度合いは、青色LEDの組成の変動に依存する度合いほど大きくない。さらに、蛍光体の製造は、LEDを製造する場合に比べ、組成エラーが起こりにくい。放射源から出される約400nmの励起波長を使用するもう1つの利点は、GaInAlNなどのLEDは、この領域に最大の出力強度を有することである。
【0019】
本技術分野で必要とされているのは、実質的に不可視の領域で放出する放射源を有し、蛍光体の色出力が安定しており、所望の色温度と演色評価数をもたらす色混合を行なう白色光照明システムである。
【0020】
発明の開示
本発明の1つの実施形態では、白色LEDは、約250〜420nmの範囲の波長を有する放射を放出するように構成された放射源;その放射源からの放射の少なくとも一部を吸収し、約530〜590nmの波長範囲にピーク強度を有する光を放出するように構成された黄色蛍光体;およびその放射源からの放射の少なくとも一部を吸収し、約470〜530nmの波長範囲にピーク強度を有する光を放出するように構成された青色蛍光体を含む。
【0021】
電磁波スペクトルの放射源から放出された放射の250〜400nmの部分は、実質的に不可視の紫外(UV)線の放射であり、400〜420nmの部分は、実質的に近紫外光である。放射源は、発光ダイオード(LED)であることができる。
【0022】
この実施形態においては、黄色蛍光体はシリケート系蛍光体またはリン系蛍光体のいずれかでることができる。黄色蛍光体がシリケート系蛍光体である場合は、式:A2SiO4:Eu2+(式中、AはSr、Ca、Ba、Mg、ZnおよびCdからなる群より選ばれる2価の金属の少なくとも1つである)を有しうる。いずれか1つの蛍光体における2価の金属Aは1種類以上であることができる。Euの目的は、ルミネッセント付活剤として働くことであり、2価の金属Aの少なくとも一部に置き換わり、Euは約0〜10%モル比で存在する。この開示に適合する黄色蛍光体の例は、Sr0.98−x−yBaxCayEu0.02SiO4(式中、0≦x≦0.8および0≦y≦0.8)である。別の例として、黄色蛍光体は(Sr1−x−yEuxMny)2P2+zO7(式中、0.03≦x≦0.08、0.06≦y≦0.16、および0<z≦0.05)で表されるリン系蛍光体であることができる。
【0023】
この実施形態においてさらに、青色蛍光体はシリケート系蛍光体またはアルミネート系蛍光体であることができる。たとえば、青色蛍光体は式Sr0.98−x−yMgxBayEu0.02SiO4(式中、0≦x≦1.0;および0≦y≦1.0)を満たしていてよい。青色蛍光体がアルミネートの場合は、式Sr1−xMgEuxAl10O17(式中、0.2<x≦1.0)、またはSrxEu0.1Al14O25(式中、xは4未満)を有することができる。1つの実施形態では、この蛍光体の式は、Sr3.9Eu0.1Al14O25である。
【0024】
別の実施形態では、白色LEDは、約250〜420nmの範囲の波長を有する放射を放出するように構成された放射源;その放射源からの放射の少なくとも一部を吸収し、約550〜590nmの波長範囲にピーク強度を有する光を放出するように構成された黄色蛍光体;およびその放射源からの放射の少なくとも一部を吸収し、約480〜510nmの波長範囲にピーク強度を有する光を放出するように構成された青色蛍光体を含む。
【0025】
さらに他の実施形態では、黄色蛍光体は、放射源からの放射の少なくとも一部を吸収し、約550〜575nmの波長範囲の光を放出するように構成され;青色蛍光体は、放射源からの放射の少なくとも一部を吸収し、約480〜495nmの波長範囲の光を放出するように構成される。
【0026】
本発明のさらなる別実施形態は、白色LED用の単一蛍光体システムであり、その蛍光体システムは、約250〜420nmの範囲の波長を有する放射を放出するように構成された放射源を有し、その単一蛍光体システムはその放射源からの放射の少なくとも一部を吸収し、約520〜560nmの波長範囲にピーク強度を有するブロードなスペクトルの光を放出するように構成される。
【0027】
これらの場合のいずれにおいても、この明細書中の中に記載されているように、黄色蛍光体はシリケート系またはリン系であることができ、青色蛍光体はシリケート系またはアルミネート系であることができる。
【0028】
本発明のさらなる実施形態は、1または2−蛍光体システム(蛍光体システムは場合により第3および/または第4の蛍光体を有していてよい)から白色光照明を生成する方法を含む。このような方法は、約250〜420nmの範囲の波長を有する放射を放出するように構成された放射源を設け;黄色蛍光体をその放射源からの放射の少なくとも一部に曝し、約530〜590nmの波長範囲を有する光を生成し;青色蛍光体をその放射源からの放射の少なくとも一部に曝し、約470〜530nmの波長範囲を有する光を生成し;黄色蛍光体からの光と青色蛍光体からの光を混合して白色照明を生成する過程を含むことができる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】可視領域で放出する放射源およびその放射源からの励起に応答して放出する蛍光体を含み、そのシステムから生ずる光が蛍光体からの光と放射源からの光との混合である、従来技術の照明システムの概略図である。
【図2】放射源からくる光が照明システムにより生ずる光に対して寄与しないような不可視領域で放出をする放射源を含む、従来技術の照明システムの概略図である。
【図3】1つの蛍光体の長波長端が他方の蛍光体の短波長端と実質的に同じである2−蛍光体システムの放出波長の概略図である。
【図4】1つの蛍光体の長波長端と他方の蛍光体の短波長端の間に波長ギャップがある実施形態における2−蛍光体システムの放出波長の概略図である。
【図5】蛍光体中におけるリンの量の変化が、放出波長にわずかな影響を与え、放出強度に大きな影響を与える様子を示す、本発明の実施形態の具体的なリン系黄色蛍光体の放出スペクトルである。
【図6】BaおよびSr、またはBaおよびCa、またはSrのみを有する黄色蛍光体の比較;より詳細には、400nmの励起下で試験された黄色蛍光体(Sr0.7Ba0.3Eu0.02)2Si1.02O4.08、(Ca0.5Ba0.5Eu0.02)2Si1.02O4.08、および(Sr0.7Eu0.02)2Si1.02O4.08の放出スペクトルである。
【図7】図7では、3つの元素Ba、Sr、およびCaをすべて含んでいる具体的な黄色蛍光体の放出スペクトル;図7で試験される特定の蛍光体は(Ba0.5Sr0.5−xCaxEu0.02)2Si1.02O4.08(式中、xの値は0.15〜0.35の間で変化する)である。
【図8】組成物をフッ素でドープすることにより、放出強度が大きく増大することを示している400nm励起放射のもとで試験した、具体的な黄色蛍光体(Sr0.7Ba0.3Eu0.02)2Si1.02O4.08および(Sr0.7Ba0.3Eu0.02)2Si1.02O4.08−xFxの放出スペクトルである。
【図9】図9Aと9Bは、市販のYAG黄色蛍光体と比較試験された、具体的な黄色蛍光体(Sr0.7Ba0.3Eu0.02)2Si1.02O4.08−xFxの放出および励起スペクトルである。
【図10】蛍光体が式(SrxMg1−xEu0.02)2SiO4を有することができるシリケート系青色蛍光体の例であり、Euはルミネセント付活剤として少量存在し;Sr置換量xが0.6のとき(図10の曲線3に示される)に2つの別の相Mg2SiO4およびSr2SiO4が形成されるので、Srは単一相の固体溶液中で、x=0.5となる濃度までMgに置き換えることができる。
【図11】蛍光体が式Sr1−xMgEuxAl10O17(式中0.2<x≦1.0)を有する具体的なアルミネート系青色蛍光体の放出スペクトルであり、ここでEuのより高い濃度はピーク放出強度を高めかつピーク波長を長波長側にシフトさせる。
【図12】式(Sr3.9Eu0.1)Al14O25で表される、別の具体的なアルミネート系青色蛍光体の放出スペクトルである。
【図13】不可視(から紫色までの)放射源と合わせて使用される単一蛍光体システムからの放出波長の概略図である。
【図14】2−蛍光体システムを有する白色LEDの放出スペクトルであり、その蛍光体システムの2つの蛍光体が青色および黄色であり、1つがリン系黄色蛍光体であり、他方がアルミネート系青色蛍光体であって、2つの蛍光体は、励起に不可視のUVLEDが用いるときには高い青色蛍光体の比が望ましいような異なる比で混ぜ合わされる。
【図15】近紫外LED用に構成された5つの異なる蛍光体システムから構成される白色LEDの放出スペクトルであり、2つは青色および黄色の2−蛍光体システムであり、1つは2つの黄色蛍光体からなる2−蛍光体システムであり、2つは2つの黄色蛍光体および1つの青色蛍光体からなる3−蛍光体システムである。
【図16】図14に記載されている3つの蛍光体システムの色温度の計算である。
【0030】
発明の詳細な説明
本発明の実施形態の白色光照明システムは、人間の目には見えない電磁波スペクトルの領域で励起源が放出するので、実質的にはそのシステムの白色光の出力には寄与しない励起源に依存する。その概念を、図1および図2に概略的に示す。
【0031】
図1に示した従来技術のシステム10において、放射源11(LEDであることができる)は、電磁波スペクトルの可視部分の光12、15を放出する。光12と15は同じ光であるが、図示する都合上、2つの別々のビームとして示されている。放射源11から放出された光の一部、すなわち光12は、蛍光体13を励起する。蛍光体13は、光ルミネッセンス材料であり、LED11からのエネルギーを吸収して光14を放出することができる。光14は典型的には黄色である。放射源11は、可視領域において蛍光体13に吸収されない青色光15も放出する。これは、図1に可視青色光15として示される。可視青色光15は、黄色光14と混合し、図に示された所望の白色照明16を生じる。図1に示された従来技術の照明システム10の欠点は、システム10の色出力が、放射源11の出力15に依存してしまうことにある。
【0032】
本発明の白色光照明システムの色出力は、そのシステムが放出する白色光が人間の目に明確に可視である波長で放射を放出しなければ、放射源(たとえばLED)の色出力とあまり異ならない。たとえば、LEDは人間には見えない波長380nm以下の紫外線(UV)を放出するように構成できる。さらに、人間の目は、約380nmから400nmの間の波長を有するUV放射に対してはあまり敏感ではなく、約400から420nmの間の波長を有する紫色光に対しても実質的に敏感ではない。ゆえに、420nm以下の波長を有する放射源からの放射の放出は、白色光照明システムの色出力には、実質的に影響しない。
【0033】
本発明のこの概念を、図2に示す。図2では、光22、23として、ほぼ不可視の光が放射源21から放出される。光22、23は同じ特性を有するが、以下の点を図示するために別の参照符号が付されている。光22は、蛍光体24または25などの蛍光体を励起するために使用することができる。これに対し、放射源21から出た光23は、蛍光体に当たることなく、蛍光体からの色出力28に寄与することはない。光23は、実質的に人間の目には見えないからである。本発明の一実施形態では、放射源21は一般的に約250〜410nmの領域の波長を有する光を放出するLEDである。他の実施形態では、420nmまでの励起波長を有する放射源が適用される。400nm以上の近紫外線は、放射源の強さが充分に強い場合には、白色光LEDから発される白色光の演色評価に寄与することが、当業者には理解される。
【0034】
白色光照明システム30の色出力への影響を避ける第2の方法は、発光材料24、25(図2参照)をLED21からの放射がその材料を通過しないように充分な厚さを有するように構成することである。たとえば、LEDが約420と650nmの間の可視光を放出する場合、蛍光体の厚さがそのシステムの色出力に影響しないようにするため、LEDから発される可視の光放射があまり多く蛍光体を通過しないように、その蛍光体を充分に厚くする必要がある。
【0035】
従来技術の方法に、紫外線LEDによって励起される蛍光体がある。Sribastaba他による米国特許第6,555,958号明細書には、360〜420nmの領域で放出するUV LEDによって励起される青−緑照明システムが記載されている。発光材料は、材料組成Ba2SiO4:Eu+2、Ba2(MgZn)Si2O7:Eu+2、および/またはBa2Al2O4:Eu2+の蛍光体である。この特許には、不可視の放射源の使用が教示されているにも関わらず、スペクトルの青−緑領域における光を生成するためのただ1つの蛍光体が記載されているのみである。
【0036】
不可視のUV−LEDを利用して白色光を放出する従来技術による方法が、Sribastaba他による米国特許第6,621,211号明細書に記載されている。この方法で作られる白色光は、以下に示す3つ、場合によっては4つの蛍光体に衝突する不可視光の放射によって生成される。第1の蛍光体は、575〜620nmにピーク放出波長を有するオレンジ色光を放出し、好ましくは、式A2P2O7:Eu2+,Mn2+で表されるユーロピウムおよびマンガンがドープされたアルカリ土類金属ピロリン酸塩蛍光体からなる。このオレンジ光蛍光体は、また式(A1−x−yEuxMny)2P2O7(式中、0<x≦0.2かつ0<y≦0.2)でも表される。第2の蛍光体は、495〜550nmにピーク放出波長を有する青−緑色光を放出し、2価ユーロピム活性化アルカリ土類金属シリケート発光体ASiO:Eu2+(式中、Aは、Ba、Ca、SrまたはMbの少なくとも1つからなる)である。第3の蛍光体は、420〜480nmにピーク放出波長を有する青色光を放出し、市販の2つの蛍光体「SECA」、D5(PO4)3Cl:Eu2+(式中、Dは、Sr、Ba、CaまたはMgの少なくとも1つからなる)、または「BAM」、AMg2Al16O27(式中、Aは、Ba、CaまたはSrの少なくとも1つ)、またはBaMgAl10O17:Eu2+のどちらかである。場合により使用される第4の蛍光体は、620〜670nmにピーク放出波長を有する赤色光を放出し、マグネシウムフルオロゲルマネイト蛍光体MgO*MgF*GeO:Mn4+を含むことができる。
【0037】
上述された従来技術は、不可視光放射源を使用して、照明システムの蛍光体を励起する。しかし、上述の従来技術には、比較的少数の蛍光体を有する不可視光放射源を利用した白色光照明システムについては記載されていない。米国特許第6,555,958号明細書にはただ1つの蛍光体しか記載されていないが、この出願は青−緑色照明システムに関するものであるので、ただ1つの蛍光体しか必要としない。米国特許第6,621,211号の用途は、白色光照明システムに関するものであるが、白色光を生ずるためには、3つ(場合により4つ)の蛍光体が必要なる。白色照明システムの従来技術には、ただ1つの、または2つの、場合により3つの蛍光体と、不可視光放射システムとを使用する白色光照明システムは示されていなかった。蛍光体の数を減らすことは、製造を容易化し、コストおよび生成する白色光の質の点で有利である。次に、本発明の実施形態である新規な蛍光体を説明する。
【0038】
蛍光体の放出波長範囲
本発明の実施形態による白色光照明システムは、2つの蛍光体からなる。この実施形態において、第1の蛍光体は、不可視光放射源から放出される放射の少なくとも一部を吸収するように構成され、1つの波長範囲において光を放出する。第2の蛍光体は、不可視光放射源から放出される放射の少なくとも一部を吸収するように構成され、第2の波長範囲において光を放出する。ここで、これらの波長範囲の一方の最長波長は、実質的に他方の波長範囲の最短波長と同一である。この概念を図3に示す。図3において、参照符号32で示される波長範囲に放出ピークを有する第1の蛍光体31、および参照符号34で示される波長範囲に放出ピークを有する第2の蛍光体33を含む蛍光体システムが概略的に30として示されている。蛍光体31の短波長端は、参照符号35で表され、蛍光体31の長波長端は、波長36で表される。同様にして、蛍光体33の長波長端は、波長37で表され、蛍光体33の短波長端は、参照符号36で表される。すなわち、蛍光体31の長波長端は、蛍光体33の短波長端と実質的に同一である。
【0039】
この実施形態の例において、蛍光体33は、放射源からの放射の少なくとも一部を吸収し、約530〜590nmの波長範囲の光を放出するように構成される黄色蛍光体であることができ、蛍光体31は、放射源からの放射の少なくとも一部を吸収し、約470〜530nmの波長範囲の光を放出するように構成される青色蛍光体であることができる。この実施形態において、青色蛍光体の放出の最長波長は、黄色蛍光体の放出の最短波長と実質的に同一である。この実施形態における光放射源は、不可視の電磁波スペクトルまたは、人間の目が実質的に感知しないスペクトル部分において光放射をするように構成されるLEDであり、このようなLEDは、約250〜420nmの波長範囲で放出する。
【0040】
別の実施形態において、第1の蛍光体の最長波長と第2の蛍光体の最短波長間にわずかに差がある以外は、図3のシステムと同様に2−蛍光体システムを構成することができる。この概念を、図4に示す。図4には、参照符号42で示される波長範囲にピーク放出を有する第1の蛍光体41および参照符号44で示される範囲にピーク放出を有する第2の蛍光体43を含む蛍光体システムが一般的に40として示されている。蛍光体41の短波長端は、参照符号45で表され、蛍光体41の長波長端は波長46Aで表される。同様にして、蛍光体43の長波長端は波長47で表され、蛍光体43の短波長端は参照符号46Bで表される。ここで、ギャップ48は、蛍光体41の長波長端と蛍光体43の短波長端の間に形成される。波長ギャップ48を、白色光照明システムが生成する白色光の質を高めるために調整することも、本発明の新規な特徴の1つである。
【0041】
例として、蛍光体43は、放射源からの放射の少なくとも一部を吸収し、波長約540〜580nmの範囲の波長の光を放出するように構成される黄色蛍光体であることができ、蛍光体41は、放射源からの放射の少なくとも一部を吸収し、波長約480〜510nmの範囲の波長の光を放出するように構成される青色蛍光体であることができる。この実施形態におけるギャップ48は約30nmであろう。別の実施形態では、蛍光体43は、波長範囲約550〜575nmにおいて光を放出するように構成された黄色蛍光体であることができ、蛍光体41は、波長範囲約480〜495nmにおいて光を放出するように構成された青色発光体であることができる。この実施形態では、ギャップ48は約55nmであろう。
【0042】
黄色蛍光体の具体例
本発明の実施形態によれば、黄色蛍光体33、43は、シリケート系蛍光体またはリン系蛍光体のいずれかであることができる。さらに、黄色蛍光体33、43は、式M1M2M3SiO4(式中、M1、M2、およびM3はそれぞれ個別にSr、Ca、またはBaのいずれかである)を有することができる。黄色蛍光体33、43がシリケート系蛍光体の場合、式Sr1−x−yBaxCaySiO4(式中0≦x≦0.8および0≦y≦0.8)を有することができる。別の実施形態では、シリケート系の黄色蛍光体33、34は同じ式で表されることができ、式中0≦x≦0.5および0≦y≦0.3であり、または、式中0.5≦x≦0.7および0.2≦y≦0.5である。さらに別の実施形態として、黄色蛍光体33、34は式(Sr1−x−yEuxMny)2P2+zO7(式中、0.03≦x≦0.08、0.06≦y≦0.16、および0<z≦0.05)で表すことができるリン系蛍光体であることができる。
【0043】
特定の例として、式(Sr0.8Mn0.16Eu0.04)2P2+xO7を有するリン系黄色蛍光体について、図5に関連して説明する。図5は、蛍光体中におけるリンの量の変化が、放出波長にはわずかに、および放出強度には大きな影響を与えることを示す放出スペクトルである。蛍光体は、約400nmの波長を有する放射源によって励起された。図5は、この蛍光体のリンの化学量論が2.00から2.02に増加すると放出の強度が強まり、その化学量論がさらに2.06にまで増加すると今度は放出強度が弱まることを示している。
【0044】
シリケート系黄色蛍光体33、43の例を図6〜9に示す。図6は、BaおよびSr、またはBaおよびCa、またはSrのみを有する黄色蛍光体の比較を示す。より詳細には、図6には、400nmの励起放射下で試験された黄色蛍光体(Sr0.7Ba0.3Eu0.02)2Si1.02O4.08、(Ca0.5Ba0.5Eu0.02)2Si1.02O4.08、および(Sr0.7Eu0.02)2Si1.02O4.08の放出スペクトルが示されている。データは、このシリケート系蛍光体システムにおけるSr、Baおよび/またはCaの量を変化させることにより、緑−黄色(放出ピークは約520nmで起こる)からオレンジ―黄色(放出ピークはおよそ580nmで起こる)まで放出スペクトルを調節することができることを示す。Baの量をわずかに減らし、CaをSrで置き換えると、ピーク放出波長が黄色の方へと増加する。Srの量をさらに増やし、Baの含有を取り除くと、ピーク放出波長はさらに増加することができる。
【0045】
図7では、本発明の実施形態に係る黄色蛍光体が図示されており、この実施形態の蛍光体は3つの元素Ba、Sr、およびCaをすべて含んでいる。図7で試験される特定の蛍光体は(Ba0.5Sr0.5−xCaxEu0.02)2Si1.02O4.08(式中、xの値は0.15〜0.35の間で変化する)である。
【0046】
図8では、例示した黄色蛍光体(Sr0.7Ba0.3Eu0.02)2Si1.02O4.08および(Sr0.7Ba0.3Eu0.02)2Si1.02O4.08−xFxの放出スペクトルを400nm励起放射のもとで試験した。ここで、フッ素で組成物をドープするか、または組成物中の酸素の含有量の幾分かをフッ素に置き換えることにより、スペクトルの波長は実質的にほとんど変化しないのに対し、放出強度は大幅に増加することがデータから示される。
【0047】
本発明の実施形態の黄色蛍光体のさらなる有利な点が、図9Aおよび9Bに、励起および放出スペクトルとして示されている。図9Bは、黄色蛍光体(Sr0.7Ba0.3Eu0.02)2Si1.02O4.08:Fx(式中、(F含量を示す)xは0〜0.05の間の値である)の放出スペクトルを示す。このフッ素含有材料が試験された条件は、この文献中に先に記載した市販のYAG黄色蛍光体の放出と試験結果を比較するために、450nmの励起放射を含んでいる。さらに、この450nmという励起波長は、放出強度を比較するためにも選択されている。というのは、これは図9Aに示すように市販のYAG蛍光体がもっとも応答する波長だからである。図9Aは、YAG蛍光体はピーク波長を約340nmまたは470nmのいずれかに有する放射でのみ励起されることができることを示すが、本発明の蛍光体(Sr0.7Ba0.3Eu0.02)2Si1.02O4.08−xFxは、よりブロードな波長範囲、UV全体から青色領域のスペクトル(すなわち280nmから470nm)で励起することができる。
【0048】
青色蛍光体の具体例
本発明の実施形態の青色蛍光体31、41は、シリケート系蛍光体またはアルミネート系蛍光体であることができる。シリケート系青色蛍光体の例としては、式Sr1−x−yMgxBaySiO4(式中0≦x≦1.0および0≦y≦1.0)を有する。別の実施形態では、式中0.2≦x≦1.0および0≦y≦0.2である。この実施形態では、MgとBaが組成物中のSrに代わって使用される。
【0049】
シリケート系青色蛍光体の別の実施形態としては、式(SrxMg1−xEu0.02)2Si1.02O4(式中、Euは付活剤として少量存在する;SrはMgを置き換えるのに使われて材料中の含有量が増えることができる;SiO4ホスト中のSi量は、化学量論比1対4より多くの量が存在する)の蛍光体であることができる。図10にこのような蛍光体の実験結果を示した。図10において、組成物中のSrの化学量論量は、20%(曲線1)から40%(曲線2)に増加し、さらに60%(曲線3)まで増加した。励起放射の波長は400nmである。この結果から、このシリケート系システムにおいてストロンチウムがマグネシウムに置き換えられた量が40%未満のときは、UVによって青色放出は効率的に励起され、青色放射することが示された。ストロンチウム置換量が40%を超えるときには、2相のシリケート(Mg2SiO4およびSr2SiO4)が形成され、少なくとも放出の一部が、実質的により長い波長へと移動する。
【0050】
別の実施形態として、本発明の青色蛍光体は、アルミネート系であることができる。アルミネート系青色蛍光体の一例において、その蛍光体は式Sr1−xMgEuxAl10O17(式中、0.2<x≦1.0)を有する。この新規な青色蛍光体は、従来技術で使用される量と比べて、実質的により高い含有量でEuを使用する。このような蛍光体の放出スペクトルが図11に示されている。図中「x」はEu含有量を示し、20、40、60および80化学量論量%のときに測定された。これらの組成物中において、EuはSrの代わりであり、励起放射の波長は400nmであった。この結果は、Eu濃度はこの青色蛍光体からの放出の強度および波長の両方に影響を与えることを示している。すなわち、Euの含有量を増やすと強度および波長の両方が増加する。
【0051】
アルミネート系青色蛍光体の別の実施形態としては、式Sr3.9Eu0.1Al14O25を有する蛍光体がある。この蛍光体の実験結果は、図12に示されており、例示したアルミネート系青色蛍光体(Sr3.9Eu0.1)Al14O25の放出スペクトルが、400nm励起放射を用いて測定された。データは、放出のピークは約500nmであり、放出範囲は約460〜480nmであることを示す。このアルミネート蛍光体は、式SrxEu0.1Al14O25(式中xは4未満)としても表される。つまり、組成物中のSrの含有量は4未満であり、3.9であることができる。
【0052】
蛍光体の相対量と白色LEDの放出スペクトル
当業者は、本発明の新規な蛍光体システムは、様々な構成で用いることができ、必ずしも1つの黄色蛍光体と1つの青色蛍光体を用いなければならないことはない(状況においてはそれが望まれることがあるかもしれないが)ことを理解するだろう。この章では、いくつかの異なる蛍光体システムを用いた白色LEDの放出スペクトルを例示することにより、このシステムの汎用性を示す。図14では、たとえば、本実施形態にしたがって、不可視UV LEDを用い、青色蛍光体および黄色蛍光体を励起し、白色光を生ずることができ、蛍光体システム中の2つの蛍光体の比を変えることによって、結果として得られる白色光の強度を調整することができる。
【0053】
図14では、白色光LEDは、リン系黄色蛍光体とアルミネート系青色蛍光体が混合され、波長範囲約370〜400nmの励起放射(つまり、不可視放射)を提供する放射源で2−蛍光体混合体を励起するように構成された。リン系黄色蛍光体は、(Sr0.8Mn0.16Eu0.04)2P2.02O7であり、アルミネート系青色蛍光体はSr0.2MgEu0.8Al10O17であった。3−蛍光体混合体の試験も行い、アルミネート系青色蛍光体のリン系黄色蛍光体に対する相対量が、曲線「A」では50対50、曲線Bでは40対60、曲線Cでは30対70とした。データに示されるように、全体の放出スペクトルは、青色蛍光体と黄色蛍光体の量の比を調整することで所望の結果が得られるように仕立てることができ、図16に示されるように異なった用途に応じて演色を最適に合わせることができる。
【0054】
2−および3−蛍光体システムにおいて蛍光体の比を変えることの効果の第2の例を図15に示す。ここで、蛍光体Aは、リン系黄色蛍光体(Sr0.8Mn0.16Eu0.04)2P2.02O7;蛍光体Bは、シリケート系黄色蛍光体(Ba0.3Sr0.7Eu0.02)2Si1.02O4.08;蛍光体Cは、アルミネート系青色蛍光体Sr0.2MgEu0.8Al10O17;および蛍光体Dは、アルミネート系蛍光体Sr3.9Eu0.1Al14O25である。曲線1は、84重量%の蛍光体Bと16重量%の蛍光体Dの2−蛍光体システムからの;曲線2は、83重量%の蛍光体Bと17重量%の蛍光体Cの2−蛍光体システムからの;曲線3は、36重量%の蛍光体Aと64重量%の蛍光体Bの2−蛍光体システムからの;曲線4は、46重量%の蛍光体Aと42重量%の蛍光体Bと12重量%の蛍光体Dの3−蛍光体システムからの;曲線5は、61重量%の蛍光体Aと19重量%の蛍光体Bと20重量%の蛍光体Cの3−蛍光体システムからの放出スペクトルである。
【0055】
図15の具体的な2−および3−蛍光体システムのデータは、青色と黄色の2−蛍光体システムのときに放出強度がもっとも強くなり、放出ピーク波長がもっとも短くなることを示している(曲線1および曲線2)。中間は、青色と黄色の蛍光体からなる2−蛍光体システムのときである(曲線3)。2つの黄色蛍光体と1つの青色蛍光体からなる3−蛍光体システムのときの強度(曲線4および曲線5)はグループ中でもっとも低いが、これらの放出は、もっとも長いピーク放出波長を有し、スペクトルの赤側の領域へシフトしている。
【0056】
図16に、図14の3つの2−黄色蛍光体システムについての比率からの白色光の色温度の計算を示す。
【0057】
単一蛍光体システム
本発明の別の実施形態では、不可視(から紫色までの)放射源とともに単一蛍光体を使用できる。この概念は、図13に概略的に130として示されており、蛍光体131は短波長端135と長波長端136を有する。単一蛍光体は、不可視から紫色の範囲のスペクトルにおいて、その単一蛍光体に励起放射を行なう放射源と組み合わされて使用され、その励起放射は約250〜430nmの範囲である。
【0058】
単一蛍光体システムに使用される具体的な蛍光体としては、3つの元素Ba、SrおよびCaのすべてを含み、Eu付活剤を少量含むシリケート系黄色蛍光体である。このような蛍光体の例は、すでに図7に示されおり、図7では特定の蛍光体(Ba0.5Sr0.5−xCaxEu0.02)2Si1.02O4.08について、0.15〜0.35の間でCa含有量(「x」)を変化させて試験を行なった。この実施形態において、不可視〜紫色LEDからの約400〜430nmの波長範囲における励起放射を利用することが有利である。この例示された蛍光体は、試験の結果、約540nmの放出波長ピーク、約480nmの短波長端135(図13参照)および約640nmの長波長端136(図13参照)を有する。
【0059】
この単一蛍光体システムの概念の別の実施形態として、単一蛍光体システムは、図6の曲線3の蛍光体のような、少量のEuおよびSrのみを含む組成物を含むシリケート系黄色蛍光体であることができる。ここで、放出波長のピークは約570nmであり、その放出の短波長端は約500nmに生じ、長波長端は約680nmに生ずる。
【0060】
よって、放射源として不可視〜紫色LEDを用い、その放射源からの励起放射を受けて白色光照明を放出する単一蛍光体を用いた白色光照明システムが構築可能であることが明示される。
【0061】
蛍光体システムの製造方法
本発明の蛍光体製造法の具体例は、ゾル−ゲル法および固体反応法を含む。ゾル−ゲル法は、アルミネート系、リン系、およびシリケート系を含む粉末蛍光体の製造に用いることができる。典型的な製造方法は以下の工程である:
1. a)希硝酸に、アルカリ土類硝酸塩(Mg、Ca、Sr、Ba)およびEu2O3および/またはMn(NO3)2を所定量溶解する。
b)相当量の硝酸アルミニウム、NH4H2PO4、またはシリカゲルを脱イオン水に溶解させ、第2の溶液を作る。
2. 工程1a)および1b)における2つの溶液中の固体が、実質的に溶解した後、2つの溶液を2時間混合攪拌した。次にアンモニアを用いて、混合溶液中でゲル生成した。ゲル形成に続いて、pHを約9.0に調整し、ゲル化した溶液をさらに約60℃で約3時間攪拌した。
3. 蒸発によってゲル化した溶液を乾燥させた後、得られた乾燥ゲルを500〜700℃で約60分間か焼し、分解して酸化物を得た。
4. 冷却して粉砕した後、固体物を還元雰囲気で約6〜10時間焼結した。アルミネート系およびシリケート系蛍光体の場合、焼結の特性を改善するためにフラックスが使用され、焼結温度は約1300〜1500℃の範囲とした。リン系蛍光体の場合は、焼結温度は、約900〜1100℃の範囲とした。
5. 含フッ素シリケート蛍光体の場合、5重量%NH4F粉末が用いられ、還元雰囲気での最後の焼結の前に、か焼した化学量論シリケートと混ぜ合わせられる。焼結温度は非フッ素系シリケートの場合より、通常、約100℃低い。これは、ある条件下では、フッ化物がフラックス溶剤として働くことができるからである。
【0062】
別の方法として、固体反応法を、アルミネート系、リン系、およびシリケート系を含む粉末蛍光体の製造に用いることができる。固体反応法を用いる典型的な製造方法は以下の工程である:
1. アルカリ土類酸化物または炭酸塩(Mg、Ca、Sr、Ba)、Eu2O3および/またはMnOのドーパント、対応するAl2O3、NH4H2PO4、またはSiO2を、ボールミルで湿式混合した。
2. 乾燥して粉砕したのち、得られた粉末を還元雰囲気で約6〜10時間焼結した。アルミネート系およびシリケート系蛍光体の場合、焼結の特性を改善するためにフラックスが使用され、焼結温度は1300〜1500℃の範囲とした。リン系蛍光体の場合は、焼結温度は、約900〜1100℃の範囲とした。
【0063】
上記以外にも本発明の具体的形態について、多くの変更を当業者は想到するであろう。つまり、本発明は、添付の特許請求の範囲に属するすべての構成および方法を含むと解釈するべきである。
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は一般的に、白色光発光ダイオード(LED)などの白色光照明システムに用いられる新規な蛍光体に関する。特に本発明の白色光LEDは、不可視光から近紫外線(UV)において紫色までの波長領域で放出する放射源と、青色蛍光体を含む第1のルミネセンス材料と、黄色蛍光体を含む第2のルミネセンス材料を含む。
【0002】
背景技術
従来の白熱電球が、全てまたは一部を発光ダイオードに基づく白色光照明源に置き換えられようとしていることが示唆されてきた。そうした装置はしばしば「白色LED」と呼ばれているが、これは幾分呼び誤っているであろう。というのは、LEDは一般的にエネルギーをもう一つ他のコンポーネント(多かれ少なかれ1色の光を放出する蛍光体)に供与するシステムのコンポーネントであり、ことによると最初のポンピングLEDからの光に加えて幾つかのこれらの蛍光体からの光が混合され白色光を作るからである。
【0003】
それにも関わらず、白色ダイオードは、本技術分野において知られている。これらは、比較的新しい技術革新である。電磁波スペクトルの青色/紫外領域において放出するLEDが開発されるまでは、1つのLEDにもとづいて白色光照明源をつくることは不可能であった。経済的には、とりわけ、製造コストが下がり、さらに技術が発達するにつれて、白色LEDは、白熱光源(電球)に置き換わる可能性を有している。とくに、白色光LEDは、白熱電球に比べて、寿命、ローバスト性、効率において、優れた可能性を有すると考えられている。たとえば、LEDに基づく白色光照明源は、10万時間の動作寿命、80〜90%の効率という産業基準を満たすことが期待されている。高輝度LEDは、すでに交通信号などのような分野で白熱電球と置き換わり、社会的に実質的なインパクトを与えている。また、LEDは、まもなく家庭やビジネス界において必要とされる一般的な照明や、そのほかの日常的な用途を提供するようになるであろうことも、驚くには当たらない。
【0004】
CIEダイアグラムにおける色度図とCRI
白色光照明は、およそ400〜700nmを含む電磁波スペクトルの可視部分からの、種々の、またはいくつかの単色の色を混合することにより構成される。人間の目は、約475〜650nmの間の領域に対してもっとも敏感である。LEDのシステムまたは短波長のLEDによってポンプされた蛍光体のシステムから白色光をつくりだすために、少なくとも2つの相補的な光源から、適切な強度比で光を混合することが必要である。色混合の結果は、通常、CIE「色度図」に表示され、単色の色の場合は色度図の周辺部に、白色の場合は中央に位置づけられる。よって、目的は、結果として得られる光がその色度図の中央の座標にマッピングされるように色を混合することである。
【0005】
別の技術用語「色温度」は、白色光照明のスペクトル特性を示すのに使用される。この用語は、「白色の」LEDに対する物理的意味を有するわけではないが、本技術分野では、白色光の色座標を黒体源によって得られる色座標と関係付けるために使用される。高色温度LED対低色温度LEDが、www.korry.comに示されている。
【0006】
色度(CIE色度図における色座標)については、Srivastava他による米国特許第6,621,211号明細書に記載されている。この従来技術における青色LED−YAG:Ce蛍光体白色光照明システムの色度は、6000〜8000Kの間の温度では、いわゆる「黒体位置(black body locus)」すなわちBBLに近接した位置にある。BBLに近接した色度図を示す白色光照明システムは、プランクの方程式に従い(前記特許の第1欄、60〜65行参照)、観察する人間にとって心地のよい白色光を生み出すので、望ましい。
【0007】
演色評価数(CRI)は、照明システムを黒体放射の場合とどのように比較するかの相対的な測定値である。CRIは、白色光照明システムによって照明されるテストカラーのセットの色度が、黒体放射体によって放射される同一のテストカラーのセットで生ずる色度と同一である場合に、100とされる。
【0008】
従来技術による白色光をつくる方法
一般的に、白色LEDを作製するのには、3つの一般的な方法がある。第1の方法は、2つ以上のLED半導体接合からの出力、たとえば青色LEDと黄色LEDからの放出、より一般的には、赤色、緑色、青色(RGB)LEDからの放出を組み合わせる方法である。第2の方法は、蛍光体変換と呼ばれる方法であり、青色発光LED半導体接合が、蛍光体と組み合わされる。後者の場合、光子の一部が、蛍光体によって低い周波数に変換され、黄色波長を中心とするブロードな放出を生み出す。その黄色は、青色発光LEDから放出した青色光子と混合され、白色光を生じる。
【0009】
蛍光体は、広く知られており、CRTディスプレイ、UVランプ、フラットパネルディスプレイなどに幅広く利用されている。蛍光体は、ある種の形態(電子や光子のビーム、または電流などの形態)のエネルギーを吸収し、次に、ルミネッセンスといわれる過程によって、より長い波長領域における光としてエネルギーを放出する。必要となる量のルミネセンス(明るさ)を白色LEDから放出するためには、非常に強い半導体接合が蛍光体を十分に励起させるのに必要とされる。その蛍光体は所望の色を放出して他の放出された色と混合され、人間の目に白色光として知覚される光線を形成する。
【0010】
多くの技術分野において、蛍光体は、Ag、Mn、Znなどの遷移金属、またはCe、EuまたはTbなどの希土類金属がドープされた硫化亜鉛または酸化イットリウムである。結晶中の遷移金属および/または希土類元素添加物は、点欠陥として機能し、物質のバンドギャップ中に中間のエネルギー状態を作り出し、電子は価電子帯または伝導帯のエネルギー状態を遷移するときにこれを占有する。このようなタイプのルミネッセンスは、温度に依存する結晶格子中の原子のゆらぎと関係する。格子の振動(フォノン)は、変位した電子を、欠陥によって形成されたポテンシャルトラップから飛び出させる。飛び出した電子は、もとのエネルギー状態に戻ると、その過程において光を放出することができる。
【0011】
Shimizu他による米国特許第5,998,925号明細書には、450nmの青色LEDを使用して、イットリウム−アルミニウム−ガーネット(YAG)蛍光物質を含む黄色蛍光体を励起することが記載されている。この方法において、InGaNチップは、可視の青色光を放出するLEDとして機能し、セリウムがドープされたイットリウム・アルミニウム・ガーネット(「YAG:Ce」と称される)は、そのシステムにおいて単一蛍光体として働いている。前記蛍光体は、典型的には次の化学式を有する:Y3Al5O12:Ce3+。青色LEDから放出される青色光は、その蛍光体を励起し黄色光を放出させるが、青色LEDから放出される全ての青色光が蛍光体に吸収されるわけではない。青色光の一部は蛍光体を通過して伝わり、次に蛍光体が放出した黄色光と混合されて、観察者に白色光と知覚される光放射をする。
【0012】
Ellens他による米国特許第6,504,179号明細書には、青−黄−緑(BYG)色混合に基づく白色LEDが記載されている。黄色放出蛍光体は、希土類のY、Tb、Gd、Luおよび/またはLaのCe活性型ガーネットであり、YとTbの組み合わせが好ましいとされた。黄色蛍光体の実施例の1つは、テルビウム―アルミニウムガーネット(TbAG)にセリウムがドープされたもの(Tb3Al5O12−Ce)である。緑色放出蛍光体は、EuがドープされたCaMgのクロロシリケート構造体(CSEu)を含み、さらにMnなどのドーパントを含むことも可能である。別の緑色蛍光体としては、SrAl2O4:Eu2+やSr4Al14O25:Eu2+がある。
【0013】
米国特許第5998925号を置き換える新しい材料は、450nmの青色LEDを使用して、緑色蛍光体と黄色蛍光体の混合体(Tb3Al5O12−Ce)を励起する。
【0014】
Bognerらの米国特許第6,649,946号明細書には、ホスト格子として、アルカリ土類窒化シリコン材料に基づく黄色から赤色の蛍光体が記載されており、その蛍光体は、450nmで放出する青色LEDによって励起される。赤色から黄色を放出する蛍光体は、ニトリドシリケートタイプのホスト格子MxSiyNz:Euを使用し、ここでMは、Ca、SrおよびBaからなる群より選ばれる少なくとも1つのアルカリ土類金属であり、z=2/3x+4/3yである。材料組成の一例は、Sr2Si5N8:Eu2+である。最初の青色光放射源とともに、このような赤色から黄色の蛍光体を使用することが記載されており、さらには、1つ以上の赤色および緑色の蛍光体を使用することも記載されている。このような材料を使用する目的は、赤色の演色評価(color rendition)R9を改善する(演色指数を赤色シフトに調整する)こと、および全体の演色評価Raが改善された光源を提供することにある。
【0015】
Muller−Machによる米国特許出願公開第2003/0006702号明細書には、470nmのピーク波長を有する青色LEDから最初の光を受ける(補足の)蛍光材料を有する光放射装置が記載されており、その補足の蛍光材料は、可視スペクトルにある赤色スペクトル領域の光を放射する。補足の蛍光材料は、主となる蛍光材料と合わせて使用され、複合出力光の赤色光成分を増加させる。これにより、白色出力光の演色評価を改善する。第1の実施例では、主となる蛍光材料は、Ce活性のGdドープされたイットリウムアルミニウムガーネット(YAG)であり、補足の蛍光材料は、主蛍光材料のYAGをPrでドープして製造される。第2の実施例では、補足の蛍光材料は、Eu活性化されたSrS蛍光体である。赤色蛍光体は、たとえば、(SrBaCa)2Si5N8:Eu2+であることができる。主となる蛍光材料(YAG蛍光体)は、青色LEDからの最初の光に応答して黄色光を放出する性質を有する。補足の蛍光材料は、青色LEDからの青色光および主となる蛍光材料からの黄色光に赤色光を加える。
【0016】
従来技術の青色LED−YAG:Ce蛍光体白色光照明システムにおける欠点
従来技術における青色LED−YAG:Ce蛍光体白色光照明システムは、欠点を有する。1つの欠点は、この照明システムは、太陽光に相当する色温度の範囲が6000〜8000Kの範囲の白色光を出すことであり、典型的な演色評価数(CRI)はおよそ70〜75である。このような特性は、不利であると考えられる。なぜならば、約3000〜4100Kといった低い色温度の白色光照明システムが好まれる場合もあり、90を超すようなより高いCRIが好まれる場合もあるからである。従来技術におけるこのようなシステムの色温度は、蛍光体の厚さを厚くすることで低くできるが、このような方法では、システム全体の効率は低下してしまう。
【0017】
従来技術の青色LED−YAG:Ce蛍光体白色光照明システムにおける別の欠点としては、システムの出力がLEDの製造工程における差異に大きく依存することである。LEDの色出力(スペクトルパワー分布および放出のピーク波長により定量化される)は、LEDの活性層のバンドギャップとLEDに加えられるパワーによって大きく変化する。LEDの製造過程においては、一定の割合で、活性層の実際のバンドギャップが、望ましい幅よりも広いまたは狭いように製造される。結果として、このようなLEDからの色出力は、望ましい条件からはずれてしまう。しかも、特定のLEDのバンドギャップが望ましい幅であったとしても、白色光照明の動作中に、望ましい値から外れてしまうことがよしばしばある。これも、LEDの色出力が望ましい条件からはずれる原因となる。照明システムから放出される白色光には、LEDからの青色成分が含まれるため、その照明システムからの出力光の特性は、LEDからの出力光の特性が変化するのに伴って変化しうる。望ましい条件から大きく外れる場合には、照明システムが白色に見えない、すなわちLEDからの出力が所望より強い場合には青味がかって、弱い場合には黄味がかって見える結果となる。
【0018】
従来技術のInGaN活性層を有するLEDのような可視領域において放出するLEDは、InGaN層の堆積中に生じるIn対Ga比の変化のために、活性層のバンドギャップが所望の厚さから外れる可能性があるという欠点がある。蛍光体からの色出力の変化(白色光照明システムのルミネッセンス部分)が蛍光体の組成の変動に依存する度合いは、青色LEDの組成の変動に依存する度合いほど大きくない。さらに、蛍光体の製造は、LEDを製造する場合に比べ、組成エラーが起こりにくい。放射源から出される約400nmの励起波長を使用するもう1つの利点は、GaInAlNなどのLEDは、この領域に最大の出力強度を有することである。
【0019】
本技術分野で必要とされているのは、実質的に不可視の領域で放出する放射源を有し、蛍光体の色出力が安定しており、所望の色温度と演色評価数をもたらす色混合を行なう白色光照明システムである。
【0020】
発明の開示
本発明の1つの実施形態では、白色LEDは、約250〜420nmの範囲の波長を有する放射を放出するように構成された放射源;その放射源からの放射の少なくとも一部を吸収し、約530〜590nmの波長範囲にピーク強度を有する光を放出するように構成された黄色蛍光体;およびその放射源からの放射の少なくとも一部を吸収し、約470〜530nmの波長範囲にピーク強度を有する光を放出するように構成された青色蛍光体を含む。
【0021】
電磁波スペクトルの放射源から放出された放射の250〜400nmの部分は、実質的に不可視の紫外(UV)線の放射であり、400〜420nmの部分は、実質的に近紫外光である。放射源は、発光ダイオード(LED)であることができる。
【0022】
この実施形態においては、黄色蛍光体はシリケート系蛍光体またはリン系蛍光体のいずれかでることができる。黄色蛍光体がシリケート系蛍光体である場合は、式:A2SiO4:Eu2+(式中、AはSr、Ca、Ba、Mg、ZnおよびCdからなる群より選ばれる2価の金属の少なくとも1つである)を有しうる。いずれか1つの蛍光体における2価の金属Aは1種類以上であることができる。Euの目的は、ルミネッセント付活剤として働くことであり、2価の金属Aの少なくとも一部に置き換わり、Euは約0〜10%モル比で存在する。この開示に適合する黄色蛍光体の例は、Sr0.98−x−yBaxCayEu0.02SiO4(式中、0≦x≦0.8および0≦y≦0.8)である。別の例として、黄色蛍光体は(Sr1−x−yEuxMny)2P2+zO7(式中、0.03≦x≦0.08、0.06≦y≦0.16、および0<z≦0.05)で表されるリン系蛍光体であることができる。
【0023】
この実施形態においてさらに、青色蛍光体はシリケート系蛍光体またはアルミネート系蛍光体であることができる。たとえば、青色蛍光体は式Sr0.98−x−yMgxBayEu0.02SiO4(式中、0≦x≦1.0;および0≦y≦1.0)を満たしていてよい。青色蛍光体がアルミネートの場合は、式Sr1−xMgEuxAl10O17(式中、0.2<x≦1.0)、またはSrxEu0.1Al14O25(式中、xは4未満)を有することができる。1つの実施形態では、この蛍光体の式は、Sr3.9Eu0.1Al14O25である。
【0024】
別の実施形態では、白色LEDは、約250〜420nmの範囲の波長を有する放射を放出するように構成された放射源;その放射源からの放射の少なくとも一部を吸収し、約550〜590nmの波長範囲にピーク強度を有する光を放出するように構成された黄色蛍光体;およびその放射源からの放射の少なくとも一部を吸収し、約480〜510nmの波長範囲にピーク強度を有する光を放出するように構成された青色蛍光体を含む。
【0025】
さらに他の実施形態では、黄色蛍光体は、放射源からの放射の少なくとも一部を吸収し、約550〜575nmの波長範囲の光を放出するように構成され;青色蛍光体は、放射源からの放射の少なくとも一部を吸収し、約480〜495nmの波長範囲の光を放出するように構成される。
【0026】
本発明のさらなる別実施形態は、白色LED用の単一蛍光体システムであり、その蛍光体システムは、約250〜420nmの範囲の波長を有する放射を放出するように構成された放射源を有し、その単一蛍光体システムはその放射源からの放射の少なくとも一部を吸収し、約520〜560nmの波長範囲にピーク強度を有するブロードなスペクトルの光を放出するように構成される。
【0027】
これらの場合のいずれにおいても、この明細書中の中に記載されているように、黄色蛍光体はシリケート系またはリン系であることができ、青色蛍光体はシリケート系またはアルミネート系であることができる。
【0028】
本発明のさらなる実施形態は、1または2−蛍光体システム(蛍光体システムは場合により第3および/または第4の蛍光体を有していてよい)から白色光照明を生成する方法を含む。このような方法は、約250〜420nmの範囲の波長を有する放射を放出するように構成された放射源を設け;黄色蛍光体をその放射源からの放射の少なくとも一部に曝し、約530〜590nmの波長範囲を有する光を生成し;青色蛍光体をその放射源からの放射の少なくとも一部に曝し、約470〜530nmの波長範囲を有する光を生成し;黄色蛍光体からの光と青色蛍光体からの光を混合して白色照明を生成する過程を含むことができる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】可視領域で放出する放射源およびその放射源からの励起に応答して放出する蛍光体を含み、そのシステムから生ずる光が蛍光体からの光と放射源からの光との混合である、従来技術の照明システムの概略図である。
【図2】放射源からくる光が照明システムにより生ずる光に対して寄与しないような不可視領域で放出をする放射源を含む、従来技術の照明システムの概略図である。
【図3】1つの蛍光体の長波長端が他方の蛍光体の短波長端と実質的に同じである2−蛍光体システムの放出波長の概略図である。
【図4】1つの蛍光体の長波長端と他方の蛍光体の短波長端の間に波長ギャップがある実施形態における2−蛍光体システムの放出波長の概略図である。
【図5】蛍光体中におけるリンの量の変化が、放出波長にわずかな影響を与え、放出強度に大きな影響を与える様子を示す、本発明の実施形態の具体的なリン系黄色蛍光体の放出スペクトルである。
【図6】BaおよびSr、またはBaおよびCa、またはSrのみを有する黄色蛍光体の比較;より詳細には、400nmの励起下で試験された黄色蛍光体(Sr0.7Ba0.3Eu0.02)2Si1.02O4.08、(Ca0.5Ba0.5Eu0.02)2Si1.02O4.08、および(Sr0.7Eu0.02)2Si1.02O4.08の放出スペクトルである。
【図7】図7では、3つの元素Ba、Sr、およびCaをすべて含んでいる具体的な黄色蛍光体の放出スペクトル;図7で試験される特定の蛍光体は(Ba0.5Sr0.5−xCaxEu0.02)2Si1.02O4.08(式中、xの値は0.15〜0.35の間で変化する)である。
【図8】組成物をフッ素でドープすることにより、放出強度が大きく増大することを示している400nm励起放射のもとで試験した、具体的な黄色蛍光体(Sr0.7Ba0.3Eu0.02)2Si1.02O4.08および(Sr0.7Ba0.3Eu0.02)2Si1.02O4.08−xFxの放出スペクトルである。
【図9】図9Aと9Bは、市販のYAG黄色蛍光体と比較試験された、具体的な黄色蛍光体(Sr0.7Ba0.3Eu0.02)2Si1.02O4.08−xFxの放出および励起スペクトルである。
【図10】蛍光体が式(SrxMg1−xEu0.02)2SiO4を有することができるシリケート系青色蛍光体の例であり、Euはルミネセント付活剤として少量存在し;Sr置換量xが0.6のとき(図10の曲線3に示される)に2つの別の相Mg2SiO4およびSr2SiO4が形成されるので、Srは単一相の固体溶液中で、x=0.5となる濃度までMgに置き換えることができる。
【図11】蛍光体が式Sr1−xMgEuxAl10O17(式中0.2<x≦1.0)を有する具体的なアルミネート系青色蛍光体の放出スペクトルであり、ここでEuのより高い濃度はピーク放出強度を高めかつピーク波長を長波長側にシフトさせる。
【図12】式(Sr3.9Eu0.1)Al14O25で表される、別の具体的なアルミネート系青色蛍光体の放出スペクトルである。
【図13】不可視(から紫色までの)放射源と合わせて使用される単一蛍光体システムからの放出波長の概略図である。
【図14】2−蛍光体システムを有する白色LEDの放出スペクトルであり、その蛍光体システムの2つの蛍光体が青色および黄色であり、1つがリン系黄色蛍光体であり、他方がアルミネート系青色蛍光体であって、2つの蛍光体は、励起に不可視のUVLEDが用いるときには高い青色蛍光体の比が望ましいような異なる比で混ぜ合わされる。
【図15】近紫外LED用に構成された5つの異なる蛍光体システムから構成される白色LEDの放出スペクトルであり、2つは青色および黄色の2−蛍光体システムであり、1つは2つの黄色蛍光体からなる2−蛍光体システムであり、2つは2つの黄色蛍光体および1つの青色蛍光体からなる3−蛍光体システムである。
【図16】図14に記載されている3つの蛍光体システムの色温度の計算である。
【0030】
発明の詳細な説明
本発明の実施形態の白色光照明システムは、人間の目には見えない電磁波スペクトルの領域で励起源が放出するので、実質的にはそのシステムの白色光の出力には寄与しない励起源に依存する。その概念を、図1および図2に概略的に示す。
【0031】
図1に示した従来技術のシステム10において、放射源11(LEDであることができる)は、電磁波スペクトルの可視部分の光12、15を放出する。光12と15は同じ光であるが、図示する都合上、2つの別々のビームとして示されている。放射源11から放出された光の一部、すなわち光12は、蛍光体13を励起する。蛍光体13は、光ルミネッセンス材料であり、LED11からのエネルギーを吸収して光14を放出することができる。光14は典型的には黄色である。放射源11は、可視領域において蛍光体13に吸収されない青色光15も放出する。これは、図1に可視青色光15として示される。可視青色光15は、黄色光14と混合し、図に示された所望の白色照明16を生じる。図1に示された従来技術の照明システム10の欠点は、システム10の色出力が、放射源11の出力15に依存してしまうことにある。
【0032】
本発明の白色光照明システムの色出力は、そのシステムが放出する白色光が人間の目に明確に可視である波長で放射を放出しなければ、放射源(たとえばLED)の色出力とあまり異ならない。たとえば、LEDは人間には見えない波長380nm以下の紫外線(UV)を放出するように構成できる。さらに、人間の目は、約380nmから400nmの間の波長を有するUV放射に対してはあまり敏感ではなく、約400から420nmの間の波長を有する紫色光に対しても実質的に敏感ではない。ゆえに、420nm以下の波長を有する放射源からの放射の放出は、白色光照明システムの色出力には、実質的に影響しない。
【0033】
本発明のこの概念を、図2に示す。図2では、光22、23として、ほぼ不可視の光が放射源21から放出される。光22、23は同じ特性を有するが、以下の点を図示するために別の参照符号が付されている。光22は、蛍光体24または25などの蛍光体を励起するために使用することができる。これに対し、放射源21から出た光23は、蛍光体に当たることなく、蛍光体からの色出力28に寄与することはない。光23は、実質的に人間の目には見えないからである。本発明の一実施形態では、放射源21は一般的に約250〜410nmの領域の波長を有する光を放出するLEDである。他の実施形態では、420nmまでの励起波長を有する放射源が適用される。400nm以上の近紫外線は、放射源の強さが充分に強い場合には、白色光LEDから発される白色光の演色評価に寄与することが、当業者には理解される。
【0034】
白色光照明システム30の色出力への影響を避ける第2の方法は、発光材料24、25(図2参照)をLED21からの放射がその材料を通過しないように充分な厚さを有するように構成することである。たとえば、LEDが約420と650nmの間の可視光を放出する場合、蛍光体の厚さがそのシステムの色出力に影響しないようにするため、LEDから発される可視の光放射があまり多く蛍光体を通過しないように、その蛍光体を充分に厚くする必要がある。
【0035】
従来技術の方法に、紫外線LEDによって励起される蛍光体がある。Sribastaba他による米国特許第6,555,958号明細書には、360〜420nmの領域で放出するUV LEDによって励起される青−緑照明システムが記載されている。発光材料は、材料組成Ba2SiO4:Eu+2、Ba2(MgZn)Si2O7:Eu+2、および/またはBa2Al2O4:Eu2+の蛍光体である。この特許には、不可視の放射源の使用が教示されているにも関わらず、スペクトルの青−緑領域における光を生成するためのただ1つの蛍光体が記載されているのみである。
【0036】
不可視のUV−LEDを利用して白色光を放出する従来技術による方法が、Sribastaba他による米国特許第6,621,211号明細書に記載されている。この方法で作られる白色光は、以下に示す3つ、場合によっては4つの蛍光体に衝突する不可視光の放射によって生成される。第1の蛍光体は、575〜620nmにピーク放出波長を有するオレンジ色光を放出し、好ましくは、式A2P2O7:Eu2+,Mn2+で表されるユーロピウムおよびマンガンがドープされたアルカリ土類金属ピロリン酸塩蛍光体からなる。このオレンジ光蛍光体は、また式(A1−x−yEuxMny)2P2O7(式中、0<x≦0.2かつ0<y≦0.2)でも表される。第2の蛍光体は、495〜550nmにピーク放出波長を有する青−緑色光を放出し、2価ユーロピム活性化アルカリ土類金属シリケート発光体ASiO:Eu2+(式中、Aは、Ba、Ca、SrまたはMbの少なくとも1つからなる)である。第3の蛍光体は、420〜480nmにピーク放出波長を有する青色光を放出し、市販の2つの蛍光体「SECA」、D5(PO4)3Cl:Eu2+(式中、Dは、Sr、Ba、CaまたはMgの少なくとも1つからなる)、または「BAM」、AMg2Al16O27(式中、Aは、Ba、CaまたはSrの少なくとも1つ)、またはBaMgAl10O17:Eu2+のどちらかである。場合により使用される第4の蛍光体は、620〜670nmにピーク放出波長を有する赤色光を放出し、マグネシウムフルオロゲルマネイト蛍光体MgO*MgF*GeO:Mn4+を含むことができる。
【0037】
上述された従来技術は、不可視光放射源を使用して、照明システムの蛍光体を励起する。しかし、上述の従来技術には、比較的少数の蛍光体を有する不可視光放射源を利用した白色光照明システムについては記載されていない。米国特許第6,555,958号明細書にはただ1つの蛍光体しか記載されていないが、この出願は青−緑色照明システムに関するものであるので、ただ1つの蛍光体しか必要としない。米国特許第6,621,211号の用途は、白色光照明システムに関するものであるが、白色光を生ずるためには、3つ(場合により4つ)の蛍光体が必要なる。白色照明システムの従来技術には、ただ1つの、または2つの、場合により3つの蛍光体と、不可視光放射システムとを使用する白色光照明システムは示されていなかった。蛍光体の数を減らすことは、製造を容易化し、コストおよび生成する白色光の質の点で有利である。次に、本発明の実施形態である新規な蛍光体を説明する。
【0038】
蛍光体の放出波長範囲
本発明の実施形態による白色光照明システムは、2つの蛍光体からなる。この実施形態において、第1の蛍光体は、不可視光放射源から放出される放射の少なくとも一部を吸収するように構成され、1つの波長範囲において光を放出する。第2の蛍光体は、不可視光放射源から放出される放射の少なくとも一部を吸収するように構成され、第2の波長範囲において光を放出する。ここで、これらの波長範囲の一方の最長波長は、実質的に他方の波長範囲の最短波長と同一である。この概念を図3に示す。図3において、参照符号32で示される波長範囲に放出ピークを有する第1の蛍光体31、および参照符号34で示される波長範囲に放出ピークを有する第2の蛍光体33を含む蛍光体システムが概略的に30として示されている。蛍光体31の短波長端は、参照符号35で表され、蛍光体31の長波長端は、波長36で表される。同様にして、蛍光体33の長波長端は、波長37で表され、蛍光体33の短波長端は、参照符号36で表される。すなわち、蛍光体31の長波長端は、蛍光体33の短波長端と実質的に同一である。
【0039】
この実施形態の例において、蛍光体33は、放射源からの放射の少なくとも一部を吸収し、約530〜590nmの波長範囲の光を放出するように構成される黄色蛍光体であることができ、蛍光体31は、放射源からの放射の少なくとも一部を吸収し、約470〜530nmの波長範囲の光を放出するように構成される青色蛍光体であることができる。この実施形態において、青色蛍光体の放出の最長波長は、黄色蛍光体の放出の最短波長と実質的に同一である。この実施形態における光放射源は、不可視の電磁波スペクトルまたは、人間の目が実質的に感知しないスペクトル部分において光放射をするように構成されるLEDであり、このようなLEDは、約250〜420nmの波長範囲で放出する。
【0040】
別の実施形態において、第1の蛍光体の最長波長と第2の蛍光体の最短波長間にわずかに差がある以外は、図3のシステムと同様に2−蛍光体システムを構成することができる。この概念を、図4に示す。図4には、参照符号42で示される波長範囲にピーク放出を有する第1の蛍光体41および参照符号44で示される範囲にピーク放出を有する第2の蛍光体43を含む蛍光体システムが一般的に40として示されている。蛍光体41の短波長端は、参照符号45で表され、蛍光体41の長波長端は波長46Aで表される。同様にして、蛍光体43の長波長端は波長47で表され、蛍光体43の短波長端は参照符号46Bで表される。ここで、ギャップ48は、蛍光体41の長波長端と蛍光体43の短波長端の間に形成される。波長ギャップ48を、白色光照明システムが生成する白色光の質を高めるために調整することも、本発明の新規な特徴の1つである。
【0041】
例として、蛍光体43は、放射源からの放射の少なくとも一部を吸収し、波長約540〜580nmの範囲の波長の光を放出するように構成される黄色蛍光体であることができ、蛍光体41は、放射源からの放射の少なくとも一部を吸収し、波長約480〜510nmの範囲の波長の光を放出するように構成される青色蛍光体であることができる。この実施形態におけるギャップ48は約30nmであろう。別の実施形態では、蛍光体43は、波長範囲約550〜575nmにおいて光を放出するように構成された黄色蛍光体であることができ、蛍光体41は、波長範囲約480〜495nmにおいて光を放出するように構成された青色発光体であることができる。この実施形態では、ギャップ48は約55nmであろう。
【0042】
黄色蛍光体の具体例
本発明の実施形態によれば、黄色蛍光体33、43は、シリケート系蛍光体またはリン系蛍光体のいずれかであることができる。さらに、黄色蛍光体33、43は、式M1M2M3SiO4(式中、M1、M2、およびM3はそれぞれ個別にSr、Ca、またはBaのいずれかである)を有することができる。黄色蛍光体33、43がシリケート系蛍光体の場合、式Sr1−x−yBaxCaySiO4(式中0≦x≦0.8および0≦y≦0.8)を有することができる。別の実施形態では、シリケート系の黄色蛍光体33、34は同じ式で表されることができ、式中0≦x≦0.5および0≦y≦0.3であり、または、式中0.5≦x≦0.7および0.2≦y≦0.5である。さらに別の実施形態として、黄色蛍光体33、34は式(Sr1−x−yEuxMny)2P2+zO7(式中、0.03≦x≦0.08、0.06≦y≦0.16、および0<z≦0.05)で表すことができるリン系蛍光体であることができる。
【0043】
特定の例として、式(Sr0.8Mn0.16Eu0.04)2P2+xO7を有するリン系黄色蛍光体について、図5に関連して説明する。図5は、蛍光体中におけるリンの量の変化が、放出波長にはわずかに、および放出強度には大きな影響を与えることを示す放出スペクトルである。蛍光体は、約400nmの波長を有する放射源によって励起された。図5は、この蛍光体のリンの化学量論が2.00から2.02に増加すると放出の強度が強まり、その化学量論がさらに2.06にまで増加すると今度は放出強度が弱まることを示している。
【0044】
シリケート系黄色蛍光体33、43の例を図6〜9に示す。図6は、BaおよびSr、またはBaおよびCa、またはSrのみを有する黄色蛍光体の比較を示す。より詳細には、図6には、400nmの励起放射下で試験された黄色蛍光体(Sr0.7Ba0.3Eu0.02)2Si1.02O4.08、(Ca0.5Ba0.5Eu0.02)2Si1.02O4.08、および(Sr0.7Eu0.02)2Si1.02O4.08の放出スペクトルが示されている。データは、このシリケート系蛍光体システムにおけるSr、Baおよび/またはCaの量を変化させることにより、緑−黄色(放出ピークは約520nmで起こる)からオレンジ―黄色(放出ピークはおよそ580nmで起こる)まで放出スペクトルを調節することができることを示す。Baの量をわずかに減らし、CaをSrで置き換えると、ピーク放出波長が黄色の方へと増加する。Srの量をさらに増やし、Baの含有を取り除くと、ピーク放出波長はさらに増加することができる。
【0045】
図7では、本発明の実施形態に係る黄色蛍光体が図示されており、この実施形態の蛍光体は3つの元素Ba、Sr、およびCaをすべて含んでいる。図7で試験される特定の蛍光体は(Ba0.5Sr0.5−xCaxEu0.02)2Si1.02O4.08(式中、xの値は0.15〜0.35の間で変化する)である。
【0046】
図8では、例示した黄色蛍光体(Sr0.7Ba0.3Eu0.02)2Si1.02O4.08および(Sr0.7Ba0.3Eu0.02)2Si1.02O4.08−xFxの放出スペクトルを400nm励起放射のもとで試験した。ここで、フッ素で組成物をドープするか、または組成物中の酸素の含有量の幾分かをフッ素に置き換えることにより、スペクトルの波長は実質的にほとんど変化しないのに対し、放出強度は大幅に増加することがデータから示される。
【0047】
本発明の実施形態の黄色蛍光体のさらなる有利な点が、図9Aおよび9Bに、励起および放出スペクトルとして示されている。図9Bは、黄色蛍光体(Sr0.7Ba0.3Eu0.02)2Si1.02O4.08:Fx(式中、(F含量を示す)xは0〜0.05の間の値である)の放出スペクトルを示す。このフッ素含有材料が試験された条件は、この文献中に先に記載した市販のYAG黄色蛍光体の放出と試験結果を比較するために、450nmの励起放射を含んでいる。さらに、この450nmという励起波長は、放出強度を比較するためにも選択されている。というのは、これは図9Aに示すように市販のYAG蛍光体がもっとも応答する波長だからである。図9Aは、YAG蛍光体はピーク波長を約340nmまたは470nmのいずれかに有する放射でのみ励起されることができることを示すが、本発明の蛍光体(Sr0.7Ba0.3Eu0.02)2Si1.02O4.08−xFxは、よりブロードな波長範囲、UV全体から青色領域のスペクトル(すなわち280nmから470nm)で励起することができる。
【0048】
青色蛍光体の具体例
本発明の実施形態の青色蛍光体31、41は、シリケート系蛍光体またはアルミネート系蛍光体であることができる。シリケート系青色蛍光体の例としては、式Sr1−x−yMgxBaySiO4(式中0≦x≦1.0および0≦y≦1.0)を有する。別の実施形態では、式中0.2≦x≦1.0および0≦y≦0.2である。この実施形態では、MgとBaが組成物中のSrに代わって使用される。
【0049】
シリケート系青色蛍光体の別の実施形態としては、式(SrxMg1−xEu0.02)2Si1.02O4(式中、Euは付活剤として少量存在する;SrはMgを置き換えるのに使われて材料中の含有量が増えることができる;SiO4ホスト中のSi量は、化学量論比1対4より多くの量が存在する)の蛍光体であることができる。図10にこのような蛍光体の実験結果を示した。図10において、組成物中のSrの化学量論量は、20%(曲線1)から40%(曲線2)に増加し、さらに60%(曲線3)まで増加した。励起放射の波長は400nmである。この結果から、このシリケート系システムにおいてストロンチウムがマグネシウムに置き換えられた量が40%未満のときは、UVによって青色放出は効率的に励起され、青色放射することが示された。ストロンチウム置換量が40%を超えるときには、2相のシリケート(Mg2SiO4およびSr2SiO4)が形成され、少なくとも放出の一部が、実質的により長い波長へと移動する。
【0050】
別の実施形態として、本発明の青色蛍光体は、アルミネート系であることができる。アルミネート系青色蛍光体の一例において、その蛍光体は式Sr1−xMgEuxAl10O17(式中、0.2<x≦1.0)を有する。この新規な青色蛍光体は、従来技術で使用される量と比べて、実質的により高い含有量でEuを使用する。このような蛍光体の放出スペクトルが図11に示されている。図中「x」はEu含有量を示し、20、40、60および80化学量論量%のときに測定された。これらの組成物中において、EuはSrの代わりであり、励起放射の波長は400nmであった。この結果は、Eu濃度はこの青色蛍光体からの放出の強度および波長の両方に影響を与えることを示している。すなわち、Euの含有量を増やすと強度および波長の両方が増加する。
【0051】
アルミネート系青色蛍光体の別の実施形態としては、式Sr3.9Eu0.1Al14O25を有する蛍光体がある。この蛍光体の実験結果は、図12に示されており、例示したアルミネート系青色蛍光体(Sr3.9Eu0.1)Al14O25の放出スペクトルが、400nm励起放射を用いて測定された。データは、放出のピークは約500nmであり、放出範囲は約460〜480nmであることを示す。このアルミネート蛍光体は、式SrxEu0.1Al14O25(式中xは4未満)としても表される。つまり、組成物中のSrの含有量は4未満であり、3.9であることができる。
【0052】
蛍光体の相対量と白色LEDの放出スペクトル
当業者は、本発明の新規な蛍光体システムは、様々な構成で用いることができ、必ずしも1つの黄色蛍光体と1つの青色蛍光体を用いなければならないことはない(状況においてはそれが望まれることがあるかもしれないが)ことを理解するだろう。この章では、いくつかの異なる蛍光体システムを用いた白色LEDの放出スペクトルを例示することにより、このシステムの汎用性を示す。図14では、たとえば、本実施形態にしたがって、不可視UV LEDを用い、青色蛍光体および黄色蛍光体を励起し、白色光を生ずることができ、蛍光体システム中の2つの蛍光体の比を変えることによって、結果として得られる白色光の強度を調整することができる。
【0053】
図14では、白色光LEDは、リン系黄色蛍光体とアルミネート系青色蛍光体が混合され、波長範囲約370〜400nmの励起放射(つまり、不可視放射)を提供する放射源で2−蛍光体混合体を励起するように構成された。リン系黄色蛍光体は、(Sr0.8Mn0.16Eu0.04)2P2.02O7であり、アルミネート系青色蛍光体はSr0.2MgEu0.8Al10O17であった。3−蛍光体混合体の試験も行い、アルミネート系青色蛍光体のリン系黄色蛍光体に対する相対量が、曲線「A」では50対50、曲線Bでは40対60、曲線Cでは30対70とした。データに示されるように、全体の放出スペクトルは、青色蛍光体と黄色蛍光体の量の比を調整することで所望の結果が得られるように仕立てることができ、図16に示されるように異なった用途に応じて演色を最適に合わせることができる。
【0054】
2−および3−蛍光体システムにおいて蛍光体の比を変えることの効果の第2の例を図15に示す。ここで、蛍光体Aは、リン系黄色蛍光体(Sr0.8Mn0.16Eu0.04)2P2.02O7;蛍光体Bは、シリケート系黄色蛍光体(Ba0.3Sr0.7Eu0.02)2Si1.02O4.08;蛍光体Cは、アルミネート系青色蛍光体Sr0.2MgEu0.8Al10O17;および蛍光体Dは、アルミネート系蛍光体Sr3.9Eu0.1Al14O25である。曲線1は、84重量%の蛍光体Bと16重量%の蛍光体Dの2−蛍光体システムからの;曲線2は、83重量%の蛍光体Bと17重量%の蛍光体Cの2−蛍光体システムからの;曲線3は、36重量%の蛍光体Aと64重量%の蛍光体Bの2−蛍光体システムからの;曲線4は、46重量%の蛍光体Aと42重量%の蛍光体Bと12重量%の蛍光体Dの3−蛍光体システムからの;曲線5は、61重量%の蛍光体Aと19重量%の蛍光体Bと20重量%の蛍光体Cの3−蛍光体システムからの放出スペクトルである。
【0055】
図15の具体的な2−および3−蛍光体システムのデータは、青色と黄色の2−蛍光体システムのときに放出強度がもっとも強くなり、放出ピーク波長がもっとも短くなることを示している(曲線1および曲線2)。中間は、青色と黄色の蛍光体からなる2−蛍光体システムのときである(曲線3)。2つの黄色蛍光体と1つの青色蛍光体からなる3−蛍光体システムのときの強度(曲線4および曲線5)はグループ中でもっとも低いが、これらの放出は、もっとも長いピーク放出波長を有し、スペクトルの赤側の領域へシフトしている。
【0056】
図16に、図14の3つの2−黄色蛍光体システムについての比率からの白色光の色温度の計算を示す。
【0057】
単一蛍光体システム
本発明の別の実施形態では、不可視(から紫色までの)放射源とともに単一蛍光体を使用できる。この概念は、図13に概略的に130として示されており、蛍光体131は短波長端135と長波長端136を有する。単一蛍光体は、不可視から紫色の範囲のスペクトルにおいて、その単一蛍光体に励起放射を行なう放射源と組み合わされて使用され、その励起放射は約250〜430nmの範囲である。
【0058】
単一蛍光体システムに使用される具体的な蛍光体としては、3つの元素Ba、SrおよびCaのすべてを含み、Eu付活剤を少量含むシリケート系黄色蛍光体である。このような蛍光体の例は、すでに図7に示されおり、図7では特定の蛍光体(Ba0.5Sr0.5−xCaxEu0.02)2Si1.02O4.08について、0.15〜0.35の間でCa含有量(「x」)を変化させて試験を行なった。この実施形態において、不可視〜紫色LEDからの約400〜430nmの波長範囲における励起放射を利用することが有利である。この例示された蛍光体は、試験の結果、約540nmの放出波長ピーク、約480nmの短波長端135(図13参照)および約640nmの長波長端136(図13参照)を有する。
【0059】
この単一蛍光体システムの概念の別の実施形態として、単一蛍光体システムは、図6の曲線3の蛍光体のような、少量のEuおよびSrのみを含む組成物を含むシリケート系黄色蛍光体であることができる。ここで、放出波長のピークは約570nmであり、その放出の短波長端は約500nmに生じ、長波長端は約680nmに生ずる。
【0060】
よって、放射源として不可視〜紫色LEDを用い、その放射源からの励起放射を受けて白色光照明を放出する単一蛍光体を用いた白色光照明システムが構築可能であることが明示される。
【0061】
蛍光体システムの製造方法
本発明の蛍光体製造法の具体例は、ゾル−ゲル法および固体反応法を含む。ゾル−ゲル法は、アルミネート系、リン系、およびシリケート系を含む粉末蛍光体の製造に用いることができる。典型的な製造方法は以下の工程である:
1. a)希硝酸に、アルカリ土類硝酸塩(Mg、Ca、Sr、Ba)およびEu2O3および/またはMn(NO3)2を所定量溶解する。
b)相当量の硝酸アルミニウム、NH4H2PO4、またはシリカゲルを脱イオン水に溶解させ、第2の溶液を作る。
2. 工程1a)および1b)における2つの溶液中の固体が、実質的に溶解した後、2つの溶液を2時間混合攪拌した。次にアンモニアを用いて、混合溶液中でゲル生成した。ゲル形成に続いて、pHを約9.0に調整し、ゲル化した溶液をさらに約60℃で約3時間攪拌した。
3. 蒸発によってゲル化した溶液を乾燥させた後、得られた乾燥ゲルを500〜700℃で約60分間か焼し、分解して酸化物を得た。
4. 冷却して粉砕した後、固体物を還元雰囲気で約6〜10時間焼結した。アルミネート系およびシリケート系蛍光体の場合、焼結の特性を改善するためにフラックスが使用され、焼結温度は約1300〜1500℃の範囲とした。リン系蛍光体の場合は、焼結温度は、約900〜1100℃の範囲とした。
5. 含フッ素シリケート蛍光体の場合、5重量%NH4F粉末が用いられ、還元雰囲気での最後の焼結の前に、か焼した化学量論シリケートと混ぜ合わせられる。焼結温度は非フッ素系シリケートの場合より、通常、約100℃低い。これは、ある条件下では、フッ化物がフラックス溶剤として働くことができるからである。
【0062】
別の方法として、固体反応法を、アルミネート系、リン系、およびシリケート系を含む粉末蛍光体の製造に用いることができる。固体反応法を用いる典型的な製造方法は以下の工程である:
1. アルカリ土類酸化物または炭酸塩(Mg、Ca、Sr、Ba)、Eu2O3および/またはMnOのドーパント、対応するAl2O3、NH4H2PO4、またはSiO2を、ボールミルで湿式混合した。
2. 乾燥して粉砕したのち、得られた粉末を還元雰囲気で約6〜10時間焼結した。アルミネート系およびシリケート系蛍光体の場合、焼結の特性を改善するためにフラックスが使用され、焼結温度は1300〜1500℃の範囲とした。リン系蛍光体の場合は、焼結温度は、約900〜1100℃の範囲とした。
【0063】
上記以外にも本発明の具体的形態について、多くの変更を当業者は想到するであろう。つまり、本発明は、添付の特許請求の範囲に属するすべての構成および方法を含むと解釈するべきである。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
約250〜420nmの範囲の波長を有する放射を放出するように構成された放射源;
前期放射源からの放射の少なくとも一部を吸収し、約530〜590nmの波長範囲にピーク強度を有する光を放出するように構成された黄色蛍光体;および
前期放射源からの放射の少なくとも一部を吸収し、約470〜530nmの波長範囲にピーク強度を有する光を放出するように構成された青色蛍光体
を含む白色LED。
【請求項2】
前記放射源から放出される放射の250〜400nm部分が実質的に不可視紫外線(UV)放射であり、また400〜420nm部分が近紫外線である、請求項1記載の白色LED。
【請求項3】
前記放射源が発光ダイオード(LED)を含む、請求項1記載の白色LED。
【請求項4】
前記放射源が、GaN、ZnSeおよびSiCからなる群より選ばれる少なくとも1つの半導体層と、GaN、AlGaN、InGaNおよびInAlGaNからなる群より選ばれるp−n接合からなる少なくとも1つの活性領域とを含む、請求項3記載の白色LED。
【請求項5】
前記黄色蛍光体が、シリケート系蛍光体およびリン系蛍光体からなる群より選ばれる、請求項1記載の白色LED。
【請求項6】
前記黄色蛍光体が、式:A2SiO4:Eu2+F(式中、AはSr、Ca、Ba、Mg、ZnおよびCdからなる群より選ばれる2価の金属の少なくとも1つである)を有する、請求項5記載の白色LED。
【請求項7】
前記黄色蛍光体が、式:Sr1−x−yBaxCaySiO4:Eu+2F
(式中、0≦x≦0.8;および0≦y≦0.8)
を有する、請求項6記載の白色LED。
【請求項8】
前記黄色蛍光体が、式:Sr1−x−yBaxCaySiO4:Eu2+F
(式中、0≦x≦0.5;および0≦y≦0.3)
を有する、請求項6記載の白色LED。
【請求項9】
前記黄色蛍光体が、式:Sr1−x−yBaxCaySiO4:Eu2+F
(式中、0.5≦x≦0.7;および0.2≦y≦0.5)
を有する、請求項6記載の白色LED。
【請求項10】
前記黄色蛍光体が、式:(Sr1−x−yEuxMny)2P2+zO7
(式中、0.03≦x≦0.08;0.06≦y≦0.16;および0<z≦0.05)
を有する、請求項5記載の白色LED。
【請求項11】
前記青色蛍光体が、シリケート系蛍光体およびアルミネート系蛍光体からなる群より選ばれる、請求項1記載の白色LED。
【請求項12】
前記青色蛍光体が、式:Sr1−x−yMgxBaySiO4:Eu2+F
(式中、0.5≦x≦1.0;および0≦y≦0.5)
を有する、請求項11記載の白色LED。
【請求項13】
前記青色蛍光体が、式:Sr1−xMgEuxAl10O17
(式中、0.01<x≦1.0)
を有する、請求項11記載の白色LED。
【請求項14】
前記青色蛍光体が、式:SrxAl14O25:Eu+2
(式中、x<4)
を有する、請求項11記載の白色LED。
【請求項15】
約250〜420nmの範囲の波長を有する放射を放出するように構成された放射源;
前期放射源からの放射の少なくとも一部を吸収し、約550〜590nmの波長範囲にピーク強度を有する光を放出するように構成された黄色蛍光体;および
前期放射源からの放射の少なくとも一部を吸収し、約480〜510nmの波長範囲にピーク強度を有する光を放出するように構成された青色蛍光体
を含む白色LED。
【請求項16】
前記放射源から放出される放射の250〜400nm部分が実質的に不可視紫外線(UV)放射であり、また400〜420nm部分が近紫外線である、請求項15記載の白色LED。
【請求項17】
前記放射源が発光ダイオード(LED)を含む、請求項15記載の白色LED。
【請求項18】
前記放射源が、GaN、ZnSeおよびSiCからなる群より選ばれる少なくとも1つの半導体層と、GaN、AlGaN、InGaNおよびInAlGaNからなる群より選ばれるp−n接合からなる少なくとも1つの活性領域とを含む、請求項17記載の白色LED。
【請求項19】
前記黄色蛍光体が、シリケート系蛍光体およびリン系蛍光体からなる群より選ばれる、請求項15記載の白色LED。
【請求項20】
前記黄色蛍光体が、式:A2SiO4:Eu2+F(式中、AはSr、Ca、Ba、Mg、ZnおよびCdからなる群より選ばれる2価の金属の少なくとも1つである)を有する、請求項19記載の白色LED。
【請求項21】
前記黄色蛍光体が、式:Sr1−x−yBaxCaySiO4:Eu+2F
(式中、0≦x≦0.8;および0≦y≦0.8)
を有する、請求項20記載の白色LED。
【請求項22】
前記黄色蛍光体が、式:Sr1−x−yBaxCaySiO4:Eu2+F
(式中、0≦x≦0.5;および0≦y≦0.3)
を有する、請求項20記載の白色LED。
【請求項23】
前記黄色蛍光体が、式:Sr1−x−yBaxCaySiO4:Eu2+F
(式中、0.5≦x≦0.7;および0.2≦y≦0.5)
を有する、請求項20記載の白色LED。
【請求項24】
前記黄色蛍光体が、式:(Sr1−x−yEuxMny)2P2+zO7
(式中、0.03≦x≦0.08;0.06≦y≦0.16;および0<z≦0.05)
を有する、請求項19記載の白色LED。
【請求項25】
前記青色蛍光体が、シリケート系蛍光体およびアルミネート系蛍光体からなる群より選ばれる、請求項15記載の白色LED。
【請求項26】
前記青色蛍光体が、式:Sr1−x−yMgxBaySiO4:Eu2+F
(式中、0.5≦x≦1.0;および0≦y≦0.5)
を有する、請求項25記載の白色LED。
【請求項27】
前記青色蛍光体が、式:Sr1−xMgEuxAl10O17
(式中、0.01<x≦1.0)
を有する、請求項25記載の白色LED。
【請求項28】
前記青色蛍光体が、式:SrxAl14O25:Eu+2
(式中、x<4)
を有する、請求項25記載の白色LED。
【請求項29】
約250〜420nmの範囲の波長を有する放射を放出するように構成された放射源;および
前期放射源からの放射の少なくとも一部を吸収し、約520〜560nmの波長範囲にピーク強度を有するブロードなスペクトルの光を放出するように構成された蛍光体
を含む、白色LED用の単一蛍光体システム。
【請求項30】
前記放射源から放出される放射の250〜400nm部分が実質的に不可視紫外線(UV)放射であり、また400〜420nm部分が実質的に電磁波スペクトルの可視領域からの紫色光である、請求項29記載の白色LED。
【請求項31】
前記放射源が、発光ダイオード(LED)を含む、請求項29記載の白色LED。
【請求項32】
前記放射源が、GaN、ZnSeおよびSiCからなる群より選ばれる少なくとも1つの半導体層と、GaN、AlGaN、InGaNおよびInAlGaNからなる群より選ばれるp−n接合からなる少なくとも1つの活性領域とを含む、請求項31記載の白色LED。
【請求項33】
前記単一蛍光体が、シリケート系蛍光体からなる群より選ばれる、請求項29記載の白色LED。
【請求項34】
前記単一蛍光体が、式:A2SiO4:Eu2+F(式中、AはSr、Ca、Ba、Mg、ZnおよびCdからなる群より選ばれる2価の金属の少なくとも1つである)を有する、請求項29記載の白色LED。
【請求項35】
前記単一蛍光体が、式:Sr1−x−yBaxCaySiO4:Eu2+F
(式中、0.3≦x≦0.8;および0.1≦y≦0.5)
を有する、請求項29記載の白色LED。
【請求項36】
前記青色蛍光体に対する前記黄色蛍光体の比が約9〜1である、請求項1記載の白色光照明システム。
【請求項37】
前記青色蛍光体に対する前記黄色蛍光体の比が約9〜0.2である、請求項15記載の白色光照明システム。
【請求項38】
請求項1記載の白色LEDにより生ずる白色光照明。
【請求項39】
請求項15記載の白色LEDにより生ずる白色光照明。
【請求項40】
請求項29の単一蛍光体システムにより生ずる白色光照明。
【請求項41】
前記白色光照明が、青色蛍光体により放出した約10〜50%の光および黄色蛍光体により放出した約50〜90%の光を含む、請求項38記載の白色光照明。
【請求項42】
前記白色光照明が、青色蛍光体により放出した約20〜50%の光および黄色蛍光体により放出した約50〜80%の光を含む、請求項39記載の白色光照明。
【請求項43】
前記白色光照明が、約3000〜6500Kの色温度を有する、請求項1記載の白色光照明。
【請求項44】
前記白色光照明が、約3000〜6500Kの色温度を有する、請求項15記載の白色光照明。
【請求項45】
前記白色光照明が、約3000〜6500Kの色温度を有する、請求項29記載の白色光照明。
【請求項46】
前記白色光照明が、約70より大きい演色評価数(CRI)を有する、請求項1記載の白色光照明。
【請求項47】
前記白色光照明が、約70より大きい演色評価数(CRI)を有する、請求項15記載の白色光照明。
【請求項48】
前記白色光照明が、約70より大きい演色評価数(CRI)を有する、請求項29記載の白色光照明。
【請求項49】
2−蛍光体システムから白色光照明を生成する方法であって、
約250〜420nmの範囲の波長を有する放射を放出するように構成された放射源を設けること;
黄色蛍光体を前期放射源からの放射の少なくとも一部に曝し、約530〜590nmの波長範囲を有する光を生成すること;
青色蛍光体を前期放射源からの放射の少なくとも一部に曝し、約470〜530nmの波長範囲を有する光を生成すること;および
黄色蛍光体からの光と青色蛍光体からの光とを混合して白色照明を生成すること
を含む方法。
【請求項50】
請求項49記載の方法により生成する白色光照明。
【請求項51】
前記白色光照明が、スペクトルの青色領域からの約10〜50%の可視光線と、スペクトルの黄色領域からの約50〜90%の可視光線とを含む、請求項50記載の白色光照明。
【請求項52】
前記白色光照明が、約3000〜6500Kの色温度を有する、請求項50記載の白色光照明。
【請求項53】
前記白色光照明が、約70より大きい演色評価数(CRI)を有する、請求項50記載の白色光照明。
【請求項1】
約250〜420nmの範囲の波長を有する放射を放出するように構成された放射源;
前期放射源からの放射の少なくとも一部を吸収し、約530〜590nmの波長範囲にピーク強度を有する光を放出するように構成された黄色蛍光体;および
前期放射源からの放射の少なくとも一部を吸収し、約470〜530nmの波長範囲にピーク強度を有する光を放出するように構成された青色蛍光体
を含む白色LED。
【請求項2】
前記放射源から放出される放射の250〜400nm部分が実質的に不可視紫外線(UV)放射であり、また400〜420nm部分が近紫外線である、請求項1記載の白色LED。
【請求項3】
前記放射源が発光ダイオード(LED)を含む、請求項1記載の白色LED。
【請求項4】
前記放射源が、GaN、ZnSeおよびSiCからなる群より選ばれる少なくとも1つの半導体層と、GaN、AlGaN、InGaNおよびInAlGaNからなる群より選ばれるp−n接合からなる少なくとも1つの活性領域とを含む、請求項3記載の白色LED。
【請求項5】
前記黄色蛍光体が、シリケート系蛍光体およびリン系蛍光体からなる群より選ばれる、請求項1記載の白色LED。
【請求項6】
前記黄色蛍光体が、式:A2SiO4:Eu2+F(式中、AはSr、Ca、Ba、Mg、ZnおよびCdからなる群より選ばれる2価の金属の少なくとも1つである)を有する、請求項5記載の白色LED。
【請求項7】
前記黄色蛍光体が、式:Sr1−x−yBaxCaySiO4:Eu+2F
(式中、0≦x≦0.8;および0≦y≦0.8)
を有する、請求項6記載の白色LED。
【請求項8】
前記黄色蛍光体が、式:Sr1−x−yBaxCaySiO4:Eu2+F
(式中、0≦x≦0.5;および0≦y≦0.3)
を有する、請求項6記載の白色LED。
【請求項9】
前記黄色蛍光体が、式:Sr1−x−yBaxCaySiO4:Eu2+F
(式中、0.5≦x≦0.7;および0.2≦y≦0.5)
を有する、請求項6記載の白色LED。
【請求項10】
前記黄色蛍光体が、式:(Sr1−x−yEuxMny)2P2+zO7
(式中、0.03≦x≦0.08;0.06≦y≦0.16;および0<z≦0.05)
を有する、請求項5記載の白色LED。
【請求項11】
前記青色蛍光体が、シリケート系蛍光体およびアルミネート系蛍光体からなる群より選ばれる、請求項1記載の白色LED。
【請求項12】
前記青色蛍光体が、式:Sr1−x−yMgxBaySiO4:Eu2+F
(式中、0.5≦x≦1.0;および0≦y≦0.5)
を有する、請求項11記載の白色LED。
【請求項13】
前記青色蛍光体が、式:Sr1−xMgEuxAl10O17
(式中、0.01<x≦1.0)
を有する、請求項11記載の白色LED。
【請求項14】
前記青色蛍光体が、式:SrxAl14O25:Eu+2
(式中、x<4)
を有する、請求項11記載の白色LED。
【請求項15】
約250〜420nmの範囲の波長を有する放射を放出するように構成された放射源;
前期放射源からの放射の少なくとも一部を吸収し、約550〜590nmの波長範囲にピーク強度を有する光を放出するように構成された黄色蛍光体;および
前期放射源からの放射の少なくとも一部を吸収し、約480〜510nmの波長範囲にピーク強度を有する光を放出するように構成された青色蛍光体
を含む白色LED。
【請求項16】
前記放射源から放出される放射の250〜400nm部分が実質的に不可視紫外線(UV)放射であり、また400〜420nm部分が近紫外線である、請求項15記載の白色LED。
【請求項17】
前記放射源が発光ダイオード(LED)を含む、請求項15記載の白色LED。
【請求項18】
前記放射源が、GaN、ZnSeおよびSiCからなる群より選ばれる少なくとも1つの半導体層と、GaN、AlGaN、InGaNおよびInAlGaNからなる群より選ばれるp−n接合からなる少なくとも1つの活性領域とを含む、請求項17記載の白色LED。
【請求項19】
前記黄色蛍光体が、シリケート系蛍光体およびリン系蛍光体からなる群より選ばれる、請求項15記載の白色LED。
【請求項20】
前記黄色蛍光体が、式:A2SiO4:Eu2+F(式中、AはSr、Ca、Ba、Mg、ZnおよびCdからなる群より選ばれる2価の金属の少なくとも1つである)を有する、請求項19記載の白色LED。
【請求項21】
前記黄色蛍光体が、式:Sr1−x−yBaxCaySiO4:Eu+2F
(式中、0≦x≦0.8;および0≦y≦0.8)
を有する、請求項20記載の白色LED。
【請求項22】
前記黄色蛍光体が、式:Sr1−x−yBaxCaySiO4:Eu2+F
(式中、0≦x≦0.5;および0≦y≦0.3)
を有する、請求項20記載の白色LED。
【請求項23】
前記黄色蛍光体が、式:Sr1−x−yBaxCaySiO4:Eu2+F
(式中、0.5≦x≦0.7;および0.2≦y≦0.5)
を有する、請求項20記載の白色LED。
【請求項24】
前記黄色蛍光体が、式:(Sr1−x−yEuxMny)2P2+zO7
(式中、0.03≦x≦0.08;0.06≦y≦0.16;および0<z≦0.05)
を有する、請求項19記載の白色LED。
【請求項25】
前記青色蛍光体が、シリケート系蛍光体およびアルミネート系蛍光体からなる群より選ばれる、請求項15記載の白色LED。
【請求項26】
前記青色蛍光体が、式:Sr1−x−yMgxBaySiO4:Eu2+F
(式中、0.5≦x≦1.0;および0≦y≦0.5)
を有する、請求項25記載の白色LED。
【請求項27】
前記青色蛍光体が、式:Sr1−xMgEuxAl10O17
(式中、0.01<x≦1.0)
を有する、請求項25記載の白色LED。
【請求項28】
前記青色蛍光体が、式:SrxAl14O25:Eu+2
(式中、x<4)
を有する、請求項25記載の白色LED。
【請求項29】
約250〜420nmの範囲の波長を有する放射を放出するように構成された放射源;および
前期放射源からの放射の少なくとも一部を吸収し、約520〜560nmの波長範囲にピーク強度を有するブロードなスペクトルの光を放出するように構成された蛍光体
を含む、白色LED用の単一蛍光体システム。
【請求項30】
前記放射源から放出される放射の250〜400nm部分が実質的に不可視紫外線(UV)放射であり、また400〜420nm部分が実質的に電磁波スペクトルの可視領域からの紫色光である、請求項29記載の白色LED。
【請求項31】
前記放射源が、発光ダイオード(LED)を含む、請求項29記載の白色LED。
【請求項32】
前記放射源が、GaN、ZnSeおよびSiCからなる群より選ばれる少なくとも1つの半導体層と、GaN、AlGaN、InGaNおよびInAlGaNからなる群より選ばれるp−n接合からなる少なくとも1つの活性領域とを含む、請求項31記載の白色LED。
【請求項33】
前記単一蛍光体が、シリケート系蛍光体からなる群より選ばれる、請求項29記載の白色LED。
【請求項34】
前記単一蛍光体が、式:A2SiO4:Eu2+F(式中、AはSr、Ca、Ba、Mg、ZnおよびCdからなる群より選ばれる2価の金属の少なくとも1つである)を有する、請求項29記載の白色LED。
【請求項35】
前記単一蛍光体が、式:Sr1−x−yBaxCaySiO4:Eu2+F
(式中、0.3≦x≦0.8;および0.1≦y≦0.5)
を有する、請求項29記載の白色LED。
【請求項36】
前記青色蛍光体に対する前記黄色蛍光体の比が約9〜1である、請求項1記載の白色光照明システム。
【請求項37】
前記青色蛍光体に対する前記黄色蛍光体の比が約9〜0.2である、請求項15記載の白色光照明システム。
【請求項38】
請求項1記載の白色LEDにより生ずる白色光照明。
【請求項39】
請求項15記載の白色LEDにより生ずる白色光照明。
【請求項40】
請求項29の単一蛍光体システムにより生ずる白色光照明。
【請求項41】
前記白色光照明が、青色蛍光体により放出した約10〜50%の光および黄色蛍光体により放出した約50〜90%の光を含む、請求項38記載の白色光照明。
【請求項42】
前記白色光照明が、青色蛍光体により放出した約20〜50%の光および黄色蛍光体により放出した約50〜80%の光を含む、請求項39記載の白色光照明。
【請求項43】
前記白色光照明が、約3000〜6500Kの色温度を有する、請求項1記載の白色光照明。
【請求項44】
前記白色光照明が、約3000〜6500Kの色温度を有する、請求項15記載の白色光照明。
【請求項45】
前記白色光照明が、約3000〜6500Kの色温度を有する、請求項29記載の白色光照明。
【請求項46】
前記白色光照明が、約70より大きい演色評価数(CRI)を有する、請求項1記載の白色光照明。
【請求項47】
前記白色光照明が、約70より大きい演色評価数(CRI)を有する、請求項15記載の白色光照明。
【請求項48】
前記白色光照明が、約70より大きい演色評価数(CRI)を有する、請求項29記載の白色光照明。
【請求項49】
2−蛍光体システムから白色光照明を生成する方法であって、
約250〜420nmの範囲の波長を有する放射を放出するように構成された放射源を設けること;
黄色蛍光体を前期放射源からの放射の少なくとも一部に曝し、約530〜590nmの波長範囲を有する光を生成すること;
青色蛍光体を前期放射源からの放射の少なくとも一部に曝し、約470〜530nmの波長範囲を有する光を生成すること;および
黄色蛍光体からの光と青色蛍光体からの光とを混合して白色照明を生成すること
を含む方法。
【請求項50】
請求項49記載の方法により生成する白色光照明。
【請求項51】
前記白色光照明が、スペクトルの青色領域からの約10〜50%の可視光線と、スペクトルの黄色領域からの約50〜90%の可視光線とを含む、請求項50記載の白色光照明。
【請求項52】
前記白色光照明が、約3000〜6500Kの色温度を有する、請求項50記載の白色光照明。
【請求項53】
前記白色光照明が、約70より大きい演色評価数(CRI)を有する、請求項50記載の白色光照明。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【公開番号】特開2011−18934(P2011−18934A)
【公開日】平成23年1月27日(2011.1.27)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2010−208106(P2010−208106)
【出願日】平成22年9月16日(2010.9.16)
【分割の表示】特願2007−524784(P2007−524784)の分割
【原出願日】平成16年11月24日(2004.11.24)
【出願人】(506358764)インテマティックス・コーポレーション (40)
【氏名又は名称原語表記】INTEMATIX CORPORATION
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年1月27日(2011.1.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−208106(P2010−208106)
【出願日】平成22年9月16日(2010.9.16)
【分割の表示】特願2007−524784(P2007−524784)の分割
【原出願日】平成16年11月24日(2004.11.24)
【出願人】(506358764)インテマティックス・コーポレーション (40)
【氏名又は名称原語表記】INTEMATIX CORPORATION
【Fターム(参考)】
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