説明

白色発光コポリマー、その調製および使用

本発明は、青色発光繰り返し単位、緑色発光繰り返し単位および赤色発光繰り返し単位を組み合わせることにより得られる白色発光コポリマーに関する。本発明のコポリマーは、ポリマー有機発光ダイオードにおいて用いられる際に、従来技術において知られる材料と比較して、改善されたコーティング性および改善された効率により特徴付けられる。

【発明の詳細な説明】
【発明の開示】
【0001】
ポリマー(有機)発光ダイオード(PLED)を基礎とするディスプレイおよび照明要素の商品化についての広範な研究が、約12年間行なわれている。この開発は、EP 423283に開示された基本の開発が引き金となった。最近では、単純ではあるが最初の製品(フィリップスN.V.社製の電気カミソリにおける小さなディスプレイ)が、市場で入手できるようになっている。しかしながら、これらのディスプレイが、現在市場を支配する液晶ディスプレイ(LCD)と真に競合するか、またはそれらをしのぐためには、かなりの改良が、いまだに必要である。とりわけ、市場の必要条件(最も重要なものを挙げると、彩度、効率、駆動寿命)を満たす、すべての発光色(赤、緑、青)についてのポリマーを提供するか、これらの必要条件を満たし、フルカラーデバイス中のカラーフィルタと共に使用することができる白色発光ポリマーを提供することが必要である。
【0002】
様々な種類の材料が、ポリマーとして開発されている。例えば、ポリ−パラ−フェニレン−ビニレン(PPV)は、この目的に適している。更に、ポリフルオレン誘導体およびポリスピロビフルオレン誘導体もまた、これら2つの構造要素の組み合わせを含むポリマーとしてであるが、可能性がある。一般に、構造の要素としてポリ−パラ−フェニレン(PPP)を含むポリマーは、このような使用についての可能性がある。上記の種類とは別に、例えば、はしご形PPP(LPPP)、ポリテトラヒドロピレン、ポリインデノフルオレン、またはポリジヒドロフェナントレンもさらに可能性がある。
【0003】
3つの発光色をすべて発生させるために、対応するポリマー中に個々のコモノマーを重合させることが必要である(例えばWO 00/46321、WO 03/020790 および WO 02/077060 を参照のこと)。このようにして、青色発光基本ポリマー(骨格)から出発して、2つの他の原色である赤色および緑色を発生させることが一般的にできる。
【0004】
PLEDに基づく単色ディスプレイおよび多色ディスプレイの双方、またはフルカラーディスプレイの商品化は、現在その真価を評価されているところである。単色エレクトロルミネセンスデバイスは、溶液からの表面コーティングにより(例えばスピンコーティング等により)、材料を処理することで比較的単純に製造され得る。構造化、すなわち、個々の画素の制御は、一般的に、「鉛」、すなわち、例えば電極上で行われる。多色ディスプレイ要素またはフルカラーディスプレイ要素の場合には、印刷技術(例えば、インクジェット印刷、オフセット印刷、スクリーン印刷等)の使用が、特に見込みがある。これが少なからぬ問題を示すことは、寸法のみからも明らかである。すなわち、100nm未満〜数μmの範囲の層の厚さにおいて、数10μmの範囲の構造が、製造されなければならない。
【0005】
フルカラーディスプレイを製造するための、複雑な印刷技術の簡易化または回避を伴うさらなる適した方法は、液晶ディスプレイ(LCD)については既に従来技術であるが、全表面に渡って、または構造化された様式で白色発光ポリマーを設け、カラーフィルタによりそこから個々の色を発生させるものである。
【0006】
さらに、白色発光ポリマーは、単色の白色ディスプレイに用いられ得る。液晶ディスプレイにおけるバックライトとしての白色発光ポリマーの利用もまた、単色ディスプレイおよび多色ディスプレイの双方について可能である。可能な限り広い用途において、白色は日光に最も近いために、白色発光は、一般的に、照明目的(イルミネーション)に用いられている。
【0007】
つまり、白色発光ポリマーについて大きな需要が存在することを理解することができる。しかしながら、全可視領域に渡って光を放射する単一の発色団を見つけることは、困難であるか、不可能である。本発明の目的上、特定の理論に結び付けられることは望まないが、赤、緑および青の場合のように、白色を、特定の波長または特定の波長の範囲に割り当てることは出来ない。例えば、原色である赤色、緑色および青色を有する放射光の加法混色、または例えば青と黄色である補色の混合だけが、全体の放射光を白色に見せることができる。
【0008】
従って、最も知られる白色発光ポリマー系は、青色発光ポリマー、およびわずかな割合の黄色〜赤色発光ポリマー化合物または低分子量化合物の配合物(混合物)である(例えば、US 6127693)。緑色および赤色発光ポリマーまたは低分子量化合物を、青色発光ポリマーと混合する三成分配合もまた、知られる(例えば、Y.C.キム(Y.C.Kim)等、Polymeric Materials Science and Engineering 2002, 87,286;T.−W.リー(T.-W. Lee)等、Synth. Metals 2001, 122, 437)。このような配合物の概要は、S.−A.チェン(S.-A. Chen)等、 ACS Symposium Series 1999, 735(半導性ポリマー)163 により与えられる。US 2004/0033388 は、2以上の低分子量エミッタと併せて青色発光ポリマーを含む白色発光配合を記載し、ドーパントは、0.1重量%未満の量で用いられる。ここでは、実際のアプリケーションにおいて用いるために、このような系には非常に高い電圧が必要である。
【0009】
ポリマー化合物または低分子量化合物との配合物であるかどうかに関わらず、全てのこれらの配合物は、2つの決定的な不都合を有する。すなわち、配合物中のポリマーは、しばしば、互いに理想的に混和できず、従って、かなり劣ったフィルム形成および/またはフィルムにおける相分離を与える傾向がある。発光ダイオードにおいて使用するために非常に重要である均質なフィルムの形成が、しばしば不可能である。加えて、低分子量化合物の結晶化または移動の恐れが存在し、これは、長期的な安定度を低下させる結果をもたらす。長期の操作中でのデバイスにおける相分離も観察され、寿命の短縮および色の不安定性をもたらす。白色発光PLEDの場合には、デバイスの色純度と色安定性が、最も重要な側面の1つである。また、個々の配合成分が、異なる速度で老化し(示差老化(differential ageing))、従ってカラーシフトをもたらすために、配合物は不都合を有する。従って、配合物は、コポリマーと比べて、PLEDにおける使用には一般的にあまり適さない。
【0010】
さらに、白色発光が、ポリマー中の青色発光単位、およびその発光が赤方向にシフトする単位の集合体から構成される、白色発光コポリマーが知られる。しかしながら、このようなポリマーを用いた際の発光の効率が非常に低いために、このようなポリマーは、実際のアプリケーションにおける使用に適さない。このようなコポリマーの例は、US 2003/00081751 に与えられ、この場合に白色発光は、ポリマー骨格の青色発光と、大部分が共重合した形態で存在する個々のカルバゾール集合体の赤色にシフトした発光から構成される。これは、上記した配合物に固有の不都合は回避するが、9Vのカットオフ電圧、およびわずか0.06cd/Aの効率が、このようなポリマーを含むデバイスについて報告される。しかしながら、この文献は、どのようにして、より高い効率および低下したカットオフ駆動電圧を、提案したポリマー組成物を用いて達成するかということを教示していない。K.L.パイク(K.L. Paik)等(Optical Materials 2002, 21, 135)によりさらなる例が与えられる。ここでもまた、発光の赤色部は、集合体(励起会合体等)に基づく。ここでの不都合は、発光色が、13V以下の電圧では青色であり、13Vを超える電圧で白色にシフトするのみであることから明らかに理解され得る。ツァン(Zhan)等(Synth. Met. 2001, 124, 323)は、ジエチニルフルオレン単位およびチオフェン単位を含む白色発光コポリマーを研究し、ここでは、励起会合体も発光に関与する。外部量子効率は、わずか0.01%であり、且つエレクトロルミネセンスを、11Vの電圧よりも上で検出できるのみである。オキサジアゾール単位、フェニレン−ビニレン単位およびアルキルエーテル単位を含む白色発光コポリマーが、リー(Lee)等(Appl. Phys. Lett. 2001, 79, 308)により記載され、この場合も、発光は、ポリマーの青色発光と励起二量体の赤色発光から構成される。この最大効率は、わずか0.071cd/Aであり、駆動電圧は非常に高く、この発光ダイオードは、電圧に対するカラー位置の高い依存性を示す。これらのポリマーに関する高い電圧と乏しい効率を考慮して、本発明者等は、集合体発光と本質的に結びつく不都合、すなわち、これらは電荷トラップとして作用するということを想定する。これらのポリマーは、工業用の使用にも全く適さず、何故なら、これらは、幅広い電圧の範囲に渡って安定な白色発光を示さず、また、非常に乏しい効率を示し、且つ高い電圧を必要とするからである。
【0011】
US 2003/224208 は、側鎖に結合した三重項エミッタを有する非共役ポリマーを記載している。白色発光を、ポリマー中の複数の異なる金属錯体の使用により発生させることができると述べられる。しかしながら、この文献は、どの金属錯体が、ここでは有用に結合され得るかということ、およびとりわけ、ポリマー中に存在させる必要のあるこれらの錯体の割合が示されておらず、従って、当業者は、与えられた情報に基づいて、どのようにして白色発光を、これらのポリマーから発生させることが出来るかといういかなる教示も導き出すことができないであろう。とりわけ、白色発光ポリマーは、例において、異なる発光色を有する2つのポリマーの混合物(配合物)として記載されるのみであり、従って、この場合には、白色発光を、単純なポリマーから簡単な様式で発生させることが出来ないということは明らかである。
【0012】
EP 1424350 は、青色、緑色および赤色三重項エミッタ、または青色/緑色および黄色/赤色三重項エミッタを含み、よって、全体として白色発光を示すことができるリン光ポリマーを記載している。しかしながら、この文献もまた、どの金属錯体が、ここでは有用に用いられるかということ、およびこれらが用いられる割合を示してはおらず、従って、この場合もまた、当業者は、実際に、白色発光のために記載されたポリマーを、首尾よく用いることが不可能である。白色発光ポリマーのただ一つの例において、非常に少ない割合(1モル%)のみの青色発光モノマーが、緑色および赤色発光モノマーと共に、カルバゾールに由来する非共役マトリックス中で用いられる。このポリマーを用いて白色発光が得られるが、効率、駆動電圧、寿命のいずれも示されず、従って、これらの性質は、この文献中ではなお満足なものではなく、およびこのようにわずかな割合の青色発光モノマーと、カルバゾールに由来する非共役マトリックスは、良好な性質を得るのに適していないということが推定できる。
【0013】
WO 03/102109 は、共有結合で結合されたイリジウム錯体からのリン光、およびポリマーの共役主鎖からの蛍光を同時に示す白色発光コポリマーを記載している。好ましくは、0.01〜5モル%である三重項エミッタの割合が、ここに示される。しかしながら、全ての例は、緑色発光三重項エミッタの割合が1モル%であるかそれ以上であり、一般的には2〜4モル%であるポリマーが報告され、従って、より低い割合は、同時に言及したのみであるということを推定できる。どのようにして、目標とする様式で、有色のリン光の代わりに白色ルミネセンスを示すポリマーを得ることができるかということ(これは、同じモノマーの同じ割合で、本明細書中にも同様に記載されるが)が述べられておらず、従って、またしても当業者は、白色発光ポリマーを調製するために講じる必要がある手段についての教示を導きだすことができない。つまり、同種のポリマーにおける同じ濃度の非常に類似の錯体を報告し、これらのいくつかは、緑色または赤色発光を示し、似たような場合において、白色発光を示す例が記載される。さらに、フルオレン単位と赤色発光三重項エミッタの組み合わせが、常に、完全なエネルギー移動をもたらし、よって、白色発光をもたらさないということが述べられる。これは、赤色発光単位を用いないとすると、発光スペクトル中の赤色の割合が非常に低いために、この方法では良好な白色発光ポリマーを得ることが出来ないということを示唆する。例において記載されるポリマーは、白色発光を示すが、エレクトロルミネセンス測定を記載するいくつかの例における効率は、非常に低く、約12Vの駆動電圧で、<0.02〜0.2cd/Aの範囲にある。従って、これらのポリマーは、実際のアプリケーションには適さない。
【0014】
上記した従来技術から、高品質な白色発光PLEDを得るという問題に対する解決策が未だ存在しないということを明らかに理解することができる。この理由のために、良好なフィルム形成を示し、高い効率を有し、および低い駆動電圧を有する白色発光ポリマーについての大きな要求が存続している。
【0015】
以下に詳細に記載するコポリマーが、良好な色座標および低い駆動電圧で、非常に効率的な白色発光を示すことが、ここに驚くべきことに見出された。従って、これらのポリマーおよびPLEDにおけるその使用は、本発明の主題である。
【0016】
本発明は、少なくとも2つの繰り返し単位を含む白色発光コポリマーであって、第1の繰り返し単位である単位Bが、少なくとも10モル%の割合で存在し、これは青色発光を示し、および第2の繰り返し単位である単位Rが、0.0005〜1モル%の割合で存在し、これは赤色発光を示すことを特徴とし、但し、この単位Bは、ポリマーが非共役リン光ポリマーである場合には、カルバゾールではなく、且つモノマー(b)の含有量が、2.32〜2.34モル%の範囲にあり、およびモノマー(c)の含有量が、0.174〜0.176モル%の範囲にあるところの繰り返し単位(a)、(b)および(c)を含むポリマーを除く白色発光コポリマーを提供する。
【化4】

【0017】
本発明の好ましい態様は、少なくとも3つの繰り返し単位を含む白色発光コポリマーであって、第1の繰り返し単位である単位Bが、少なくとも10モル%の割合で存在し、これは青色発光を示し、第2の繰り返し単位である単位Gが、0.001〜3モル%の割合でポリマー中に存在し、これは緑色発光を示し、および第3の繰り返し単位である単位Rが、0.0005〜1モル%の割合で存在し、これは赤色発光を示すことを特徴とする白色発光コポリマーを提供する。
【0018】
この記載は、カルバゾールと異なる少なくとも10モル%の単位Bが存在する場合には、カルバゾール単位を含む非共役リン光ポリマーの可能性を除外するものではない。
【0019】
上記のコポリマーの双方において、存在する全ての繰り返し単位、すなわち、単位B、単位R、任意に単位Gおよび任意にさらなる繰り返し単位の割合は、合計して100モル%になる。
【0020】
白色発光は、x=0.33、y=0.33であるCIE色座標(Commission Internationale de I'Eclairage of 1931 の色度座標)により定義される。しかしながら、色の印象は個人差を示し得、従って、この範囲付近の値も、白色発光の印象を与えることができる。従って、本発明の目的上、白色発光は、その色座標が、(0.22/0.24)、(0.46/0.44)、(0.28/0.38)および(0.37/0.28)のx/y色座標を有する地点を通る楕円の範囲内にある発光である。本発明のポリマーは、好ましくは、CIE 1931による色度図のカラー位置により定義され、この中で、色座標xが、0.28〜0.38の値をとり得、および色座標yが、xとは無関係に、0.28〜0.38の値をとり得る白色光を放射する。
【0021】
本発明の目的上の青色発光繰り返し単位Bは、以下の通りに定義される。すなわち、この単位Bのホモポリマーのフィルムは、ルミネセンス(蛍光またはリン光)を示し、10モル%のこの単位Bおよび90モル%の2,7−[2’,3’,6’,7’−テトラ(2−メチルブチルオキシ)スピロビフルオレン]イレンを含むポリマーのフィルムの発光曲線の最大値が、400〜490nmの波長範囲にある。
【0022】
本発明の目的上の緑色発光繰り返し単位Gは、以下の通りに定義される。すなわち、10モル%のこの単位G、および90モル%の2,7−[2’,3’,6’,7’−テトラ(2−メチルブチルオキシ)スピロビフルオレン]イレンを含むポリマーのフィルムの蛍光曲線またはリン光曲線の最大値が、490nm〜570nmの波長範囲にある。
【0023】
本発明の目的上の赤色発光繰り返し単位Rは、以下の通りに定義される。すなわち、10モル%のこの単位R、および90モル%の2,7−[2’,3’,6’,7’−テトラ(2−メチルブチルオキシ)スピロビフルオレン]イレンを含むポリマーのフィルムの蛍光曲線またはリン光曲線の最大値が、570〜700nmの波長範囲にある。
【0024】
本発明の目的上、黄色またはオレンジのような混合色もまた、その発光極大次第で、赤色発光または緑色発光に含める。
【0025】
ポリマーが、白色発光を示す範囲は、厳密なものとしてみなされない。例えば、青色発光単位と共に、0.0005〜1モル%の緑色単位(上の定義によるその発光極大が、約550〜570nmの範囲にある)を含むポリマーが、良好な色座標を有する白色発光をやはり示すということも可能である。このようなポリマーもまた、本発明の主題である。
【0026】
赤色繰り返し単位Rの割合が、緑色繰り返し単位Gの割合よりも小さいコポリマーが好ましい。赤色繰り返し単位の緑色繰り返し単位に対する比率(単位R:G)は、特に好ましくは、1:50〜1:1.1の範囲にある。赤色繰り返し単位の緑色繰り返し単位に対する比率(単位R:G)は、非常に特に好ましくは、1:20〜1:2の範囲にある。
【0027】
本発明のポリマーは、共役、部分的共役、または非共役であり得る。本発明の好ましい態様は、共役コポリマーまたは部分的共役コポリマーを用いる。本発明の特に好ましい態様は、共役コポリマーを用いる。本発明の目的上、共役ポリマーは、主鎖中に、主にsp混成(またはsp混成)炭素原子(これは、適切なヘテロ原子により置き換えられてもよい)を有するポリマーである。最も単純な場合には、これは、主鎖中の二重結合と単結合の交互の存在を意味する。「主に」とは、共役に対する中断をもたらす、自然に生じる欠陥が、「共役ポリマー」という語を無効にはしないということを意味する。さらに、例えば、アリールアミン単位、アリールホスフィン単位および/または個々の複素環(すなわち、N、OまたはS原子を介して共役する)および/または有機金属錯体(すなわち、金属原子を介して共役する)を主鎖中に有するポリマーも、同様に、本発明の明細書中においては共役という。他方、単純な(チオ)エーテル架橋、アルキレン架橋、エステル結合、アミド結合またはイミド結合のような単位は、非共役部分として明確に定義される。本発明の目的上、部分的共役ポリマーは、主鎖中に、非共役部位により中断される比較的長い共役部分を有するか、またはその主鎖が非共役であるポリマーの側鎖中に比較的長い共役部分を有するポリマーである。
【0028】
コポリマーの異なる繰り返し単位を、種々の基から選択することができる。これらの構造単位およびその合成は、WO 02/077060、WO 03/020790、DE 10337346.2、およびこれらの中に挙げられた文献中に包括的に記載されている。
【0029】
青色発光繰り返し単位Bは、典型的には、ポリマー骨格として一般的に用いられる単位、または青色エミッタとして用いられる単位である。これらは、一般的には、少なくとも1つの芳香族構造または他の共役構造を含み、しかし、緑色または赤色へと発光色をシフトしないものである。4〜40の炭素原子を有する芳香族構造が好ましく、また、スチルベン誘導体およびトラン誘導体、並びにある種のビス(スチリル)アリーレン誘導体も好ましい。これらは、例えば以下の構造要素であり、これらは例えば1〜40の炭素原子を有する1以上の基により置換されていてもよく、または置換されない:1,4−フェニレン誘導体、1,4−ナフチレン誘導体、1,4−アントラセニレン誘導体または9,10−アントラセニレン誘導体、2,7−フェナントレニレン誘導体または3,6−フェナントレニレン誘導体、4,4’−ビフェニレン誘導体、4,4’’−テルフェニレン誘導体、4,4’−ビ−1,1’−ナフチリレン誘導体、4,4’−スチルベン誘導体、4,5−ジヒドロピレン誘導体、4,5,9,10−テトラヒドロピレン誘導体、フルオレン誘導体(例えば、EP 0842208、WO 99/54385、WO 00/22027、WO 00/22026、WO 00/46321 に記載されるもの)、スピロビフルオレン誘導体(例えば、EP 0707020、EP 0894107、WO 03/020790、WO 02/077060 に記載されるもの)、5,7−ジヒドロジベンゾオキセピン誘導体、シス−インデノフルオレン誘導体またはトランス−インデノフルオレン誘導体(例えば、WO 04/041901、EP 03014042.0 に記載されるもの)、および9,10−ジヒドロフェナントレン誘導体(例えば、DE 10337346.2 に記載されるもの)。これらの種類の他に、例えば、はしご形PPP(LPPP)またはこのようなポリマーの部分(例えば、WO 92/18552 に記載されるもの)、およびアンサ構造を含むPPP(例えば、EP 690086 に記載されるもの)もまた、可能である。電子リッチでないビス(スチリル)アリーレン誘導体もまた、この目的のために用いることが出来る。ポリマーにおいて、1つのこのような単位に代えて、このタイプの複数の異なる青色発光繰り返し単位Bを用いることもまた、好ましい。
【0030】
ポリマーが、緑色発光繰り返し単位Gを含む場合には、これらは、好ましくは、少なくとも1つの芳香族化合物または他の共役化合物を含み、発光色を緑色へとシフトする単位である。緑色発光繰り返し単位Gのための好ましい構造は、電子リッチなビススチリルアリーレンおよびそれらの構造の誘導体から成る群から選択される。特定の理論に結び付けられることを望まないが、本発明者等は、電子を押し出す置換基は、一般的に、これらの単位の発光における緑色シフトをもたらすと推定する。さらに好ましい緑色発光繰り返し単位は、ベンゾチアジアゾールおよび対応する酸素誘導体、キノキサリン、フェノチアジン、フェノキサジン、ジヒドロフェナジン、ビス(チエニル)アリーレン、オリゴ(チエニレン)およびフェナジンから成る群から選択される。1つのこのような繰り返し単位に代えて、複数の異なる緑色発光繰り返し単位Gを用いることもまた許容され、この場合には、緑色発光繰り返し単位Gの全割合が、3モル%を超えない。
【0031】
緑色発光繰り返し単位Gとして適する特に好ましい構造は、式(I)〜(XII)の構造であり、これは、例えば、1〜40の炭素原子を有する1以上の有機基により置換されていてもよく、または置換されない
【化5】

【0032】
(式中、
Yは、出現毎に同一であるか異なり、それぞれの場合においてSまたはOであり、
Arは、出現毎に同一であるか異なり、それぞれの場合において、3〜30の炭素原子を有する芳香族環構造またはヘテロ芳香族環構造であって、これは無置換であるか、フッ素または1以上のR、ORまたはNRにより置換されていてもよく、好ましくは、フェニル、ビフェニル、フルオレン、スピロビフルオレン、チオフェン、フランまたはピロールから成る群から選択され、但し、式(IX)と(X)における少なくとも1つの単位Arは、電子リッチな芳香族基であるか、電子リッチな置換基により置換され、これは、置換または無置換のチオフェン、フランまたはピロールの構造の中から選択される単位、または少なくとも1つのアルコキシ基、アリールオキシ基または置換若しくは無置換のアミノ基、または複数のこのタイプの同一の基または異なる基により置換されるフェニル基である単位により達成され、
Rは、出現毎に同一であるか異なり、それぞれの場合において、H、1〜22の炭素原子を有する直鎖の、分枝のまたは環状のアルキル鎖(ここで、1以上の非隣接の炭素原子は、O、S、−CO−O−または−O−CO−O−により置き換えられてもよく、1以上のH原子は、フッ素により置き換えられてもよい)、または5〜40の炭素原子を有する置換または無置換アリール基(ここで、1以上の炭素原子は、O、SまたはNにより置き換えられてもよい)であり、
pは、それぞれの場合において同一であるか異なり、それぞれの場合において、1、2、3、4または5であり、好ましくは1、2または3であり、
破線結合は、ポリマーにおける結合を示し、この場合には、これらはメチル基ではない)。
【0033】
赤色発光繰り返し単位Rとしては、少なくとも1つの芳香族化合物または他の共役化合物を含み、発光色を赤色にシフトする単位が好ましい。赤色発光繰り返し単位Rに好ましい構造は、電子リッチな単位、例えば、チオフェンが、緑色発光電子欠損単位、例えば、キノキサリンまたはベンゾチアジアゾールと組み合わされるものである。さらに好ましい赤色発光繰り返し単位Rは、ルブレン、ペンタセンまたはペリレンのような、少なくとも4つの、好ましくは少なくとも5つの縮合、置換または無置換芳香族単位を含む系か、または共役プッシュ−プル系(供与体置換基および受容体置換基により置換される系)、またはスクアリン(squarine)またはキナクリドン(好ましくは置換される)のような系である。ここでは、1つのこのような繰り返し単位の代わりに、複数の異なる赤色発光繰り返し単位Rが用いられることが許容され、赤色発光繰り返し単位Rの総数は、1モル%を超えない。
【0034】
赤色発光繰り返し単位Rとして適する特に好ましい構造は、式(XIII)〜(XX)の構造であり、これは、1〜40の炭素原子を有する1以上の有機基により置換されていてもよく、または置換されない
【化6】

【化7】

【0035】
(式中、記号は、上記した通りである)。
【0036】
青色発光構造単位B、緑色発光構造単位G、および赤色発光構造単位Rとして、原則として、三重項状態から光を放射する、すなわち、電場蛍光(electrofluorescence)の代りに電場リン光(electrophosphorescence)を示す(これはしばしば、エネルギー効率の向上をもたらす)単位を、上記した単位の代わりに、またはこれに加えて用いることも可能である。これらの単位を、これ以降、三重項エミッタと呼ぶ。低分子量OLEDにおけるこのような金属錯体の使用は、例えば、M.A.バルドー(M.A. Baldo)等(Appl. Phys. Lett. 1999, 75, 4-6)に記載される。ここで適する化合物は、第1に、重原子、すなわち、36を超える原子番号を有する元素の周期表からの原子を含有する化合物である。上記の条件を満たすd遷移金属およびf遷移金属を含む化合物が、この目的に特に有用である。8〜10族の元素(すなわち、Ru、Os、Rh、Ir、Pd、Pt)を含有する、とりわけ、IrまたはPtを含有するこのタイプの構造単位が、非常に特に好ましい。本発明のポリマーに適する構造単位は、例えば、特許出願 WO 02/068435、WO 02/081488、EP 1239526 および WO 04/026886 に記載される種々の錯体である。例えば、スズキカップリングにより共重合され得る対応するモノマーが、WO 02/068435 に記載される。
【0037】
錯体の色は、何よりもまず、用いられた金属、正確な配位子の構造、および配位子上の置換基により決定される。緑色発光錯体、赤色発光錯体および青色発光錯体は、全て知られている。例えば、無置換トリス(フェニルピリジル)イリジウム(III)は、緑色光を放射し、他方、配位する炭素原子に対してパラ位に電子を押し出す置換基(たとえば、ジアリールアミノ置換基)は、発光をオレンジ〜赤にシフトさせる。さらに、修飾配位子構造を有し、オレンジまたは深い赤色をもたらすこの錯体の誘導体が知られる。このような配位子の例は、2−フェニルイソキノリン、2−ベンゾチエニルピリジンおよび2−ナフチルピリジンである。青色発光錯体は、例えば、トリス(フェニルピリジル)イリジウム(III)骨格を、電子を引っ張る置換基、例えば、複数のフルオロ基および/またはシアノ基を用いて置換することにより得られる。
【0038】
例えば、三重項エミッタは、赤色発光単位として用いられ、並びに一重項状態から光を放射する単位が、緑色発光単位および青色発光単位として用いられ、つまり、ポリマー全体は、電場蛍光および電場リン光の混ざり合いを示し、組成が適切ならば白色発光を示す。三重項エミッタのみを、発光色全てについて用いる場合には、ポリマーは、電場リン光のみを示す。一重項エミッタのみを、発光色全てについて用いる場合には、ポリマーは、電場蛍光のみを示す。
【0039】
上記した繰り返し単位に加えて、蛍光を示さないか、または蛍光曲線の最大値が、400〜490nmの波長の範囲にある、さらなる繰り返し単位を含む白色発光個ポリマーも好ましい。このような繰り返し単位の使用は、例えば、正孔輸送、正孔注入、電子輸送、および/または電子注入を高めるために有用であり得る。本発明の明細書の目的上、このような構造要素は、以下の通りである。すなわち、これらの構造要素のホモポリマーまたはオリゴマーが生成された場合、これらは、少なくとも1つの電荷担体、すなわち電子または正孔のいずれかについて、「青色発光」構造または骨格構造として上記した構造要素からもっぱら成るポリマーの場合と比べて、より高い電荷担体移動度を有する。この電荷担体移動度(cm/(V・s)で測定)は、好ましくは、少なくとも10倍大きく、特に好ましくは、少なくとも50倍大きい。
【0040】
正孔輸送および/または正孔注入を改善する繰り返し単位は、好ましくは、トリアリールアミン誘導体、トリアリールホスフィン誘導体、ベンジジン誘導体、テトラアリーレン−パラ−フェニレンジアミン誘導体、チアントレン誘導体、ジベンゾ−p−ジオキシン誘導体、フェノキサチイン誘導体、カルバゾール誘導体、アズレン誘導体、チオフェン誘導体、ピロール誘導体、フラン誘導体、および高いHOMO(HOMO=最高被占軌道)を有する他のO、SまたはN含有複素環から成る群から選択され、これらは、例えば、1〜40の炭素原子を有する1以上の有機基により置換されてもよく、または置換されない。これらの単位は、好ましくは、5.8ev(真空に対して)未満、特に好ましくは5.5ev未満のポリマーにおけるHOMOをもたらす。
【0041】
電子輸送および/または電子注入を改善する構造要素は、好ましくは、ピリジン誘導体、ピリミジン誘導体、ピリダジン誘導体、ピラジン誘導体、トリアリールボラン、オキサジアゾール誘導体、キノリン誘導体、トリアジン誘導体、および低いLUMO(LUMO=最低空軌道)を有する他のO、SまたはN含有複素環から成る群から選択され、これらは、例えば、1〜40の炭素原子を有する1以上の有機基により置換されてもよく、または置換されない。これらの単位は、好ましくは、2.7ev(真空に対して)よりも大きい、特に好ましくは3.0evよりも大きいポリマーにおけるLUMOをもたらす。
【0042】
さらなる構造要素は、ポリマーにおける一重項−三重項遷移を援助するために用いられ得る。とりわけ、少なくとも1つの赤色、緑色および/または青色発光構造単位が、三重項エミッタを含む場合に、このような基を用いる。この目的に好ましい基は、カルバゾール単位であり、とりわけ、未公開特許出願 DE 10304819.7 および DE 10328627.6 に記載されるように、架橋されたカルバゾール二量体である。
【0043】
予想外に小さい割合の緑色および赤色発光繰り返し単位GおよびRを用いた際に、安定な白色発光が、とりわけ良好に得られることが驚くべきことに見いだされた。つまり、青色発光繰り返し単位Bの割合は、好ましくは、少なくとも20モル%であり、緑色発光繰り返し単位Gの割合は、好ましくは、2モル%までであり、赤色発光繰り返し単位Rの割合は、好ましくは、0.0005〜0.5モル%であって、赤色繰り返し単位の緑色発光繰り返し単位に対する比率(単位R:G)は、好ましくは、1:50〜1:1.1の範囲にある。
【0044】
青色発光繰り返し単位Bの割合が、少なくとも30モル%であり、緑色発光繰り返し単位Gの割合が、0.005〜1モル%であり、赤色発光繰り返し単位Rの割合が、0.001〜0.3モル%であって、赤色繰り返し単位の緑色発光繰り返し単位に対する比率(単位R:G)が、好ましくは1:30〜1:1.5の範囲にあることが特に好ましい。
【0045】
青色発光繰り返し単位Bの割合が、少なくとも50モル%であり、緑色発光繰り返し単位Gの割合が、0.01〜0.5モル%であり、赤色発光繰り返し単位Rの割合が、0.002〜0.1モル%、とりわけ0.002〜0.05モル%であって、赤色繰り返し単位の緑色発光繰り返し単位に対する比率(単位R:G)が、好ましくは1:20〜1:2の範囲にあることが非常に特に好ましい。
【0046】
ポリマー中の青色発光繰り返し単位Bの割合が、99モル%まで、またはそれ以上であることもまた、好ましいであろう。
【0047】
特定の理論に結びつけられることを望まないが、青色から緑色への、および緑色から赤色への驚くべき良好な部分的なエネルギー移動、従って共役ポリマー中の赤色発光単位および緑色発光単位の驚くべき低い割合は、ポリマー鎖に沿った高い共役に起因すると本発明者等は推定する。ポリマー配合物において、赤色発光ポリマー(および、存在するならば緑色発光ポリマー)の割合は、しばしばかなり高い。
【0048】
本発明のポリマーは、一般的に、10〜10000、好ましくは50〜5000、特に好ましくは50〜2000の繰り返し単位を有する。
【0049】
本発明のコポリマーは、ランダム構造またはブロック構造を有し得、および交互に配置された複数のこれらの構造を有し得る。ブロック構造を有するコポリマーを得ることができる方法は、例えば、未公開特許出願 DE 10337077.3 に包括的に記載されている。個々の単位、例えば、赤色発光単位および/または緑色発光単位を、ポリマー鎖の末端における末端基として取り込むことも可能である。種々の構造要素を使用することは、溶解度、固体状態形態、色、電荷注入性および電荷輸送性、電気光学特性等のような性質を設定することが可能である。
【0050】
本発明のポリマーは、一般的に、モノマーの重合により調製される。重合反応のタイプは重要ではない。しかしながら、C−C結合の形成をもたらすいくつかのタイプが、とりわけ共役ポリマーについては特に有用であることが見いだされた。すなわち、
(A)スズキ法による重合、
(B)ヤマモト法による重合、
(C)スティル(STILLE)法による重合
である。
【0051】
これらの方法により重合を行う方法、およびポリマーを、反応媒体から分離し、精製する方法は、例えば、WO 04/037887 に詳細に記載される。部分的共役ポリマーまたは非共役ポリマーの合成も、これらの方法により、完全に共役していない適切なモノマーを用いることによって行うことができる。しかしながら、一般的にポリマー化学により知られる他の合成方法、例えば重縮合または重合であって、これは、例えば最も広い意味で、アルケンを経て進行してポリエチレン誘導体をもたらし、その後、側鎖において発色団と結合する方法も、部分的共役ポリマーまたは非共役ポリマーに適する。
【0052】
上記の白色発光ポリマー配合物および上記の白色発光コポリマーと比較して、本発明のコポリマーは、以下の驚くべき利点を有する。
【0053】
(1)本発明のコポリマーは、従来技術のポリマー配合物と比べて、著しくより均質なフィルムを形成する。これらにおいて、相分離は観察されず、従って、使用に際してより長寿命である。よって、本発明のコポリマーは、PLEDにおける使用に適している。
【0054】
(2)特に、白色発光が集合体に基づくポリマーと比較して、本発明のコポリマーは、使用に際して、有意に高い発光効率と有意に低い駆動電圧を有する。しかしながら、効率は、例えば、WO 03/102109 に記載されるような、蛍光とリン光を同時に示すポリマー、および緑色エミッタの割合が、本発明のポリマーよりも有意に高いポリマーと比較して、50倍以上大きい。このことは非常に重要である。何故なら、第1に、より低いエネルギー消費で同じ輝度を得ることが可能となるためであり、これは、電池および蓄電池に頼る携帯アプリケーション(携帯電話、PDA等のためのディスプレイ)においてとりわけ重要である。逆に、同じエネルギー消費でより高い輝度が得られ、これは、例えば、照明アプリケーションについて重要である。
【0055】
(3)本発明のコポリマーの場合における、純粋な白色発光を得る能力は、従来技術と比較して少なくとも同じか、より優れる。とりわけ、本発明のコポリマーの場合に、色点は、駆動電圧の関数として、または駆動時間の関数として、わずかにシフトするのみであり、これは、決して予想されるものでなく、従って、驚くべきことである。このことは、これらのポリマーの使用について非常に重要なことである。
【0056】
(4)効率は、高い電圧、つまり高い輝度においてさえも実質的に一定のままであり、この結果として、これらのポリマーは、パッシブマトリックス制御を有するディスプレイ要素に適している。
【0057】
本発明のポリマーを、純物質としてでなく、任意のさらなるポリマー物質、オリゴマー物質、樹枝状物質または低分子量物質と共に混合物(配合物)として用いることも好ましい。これらは、例えば、電荷輸送および/または電荷平衡を改善することができるか、一重項状態から三重項状態への遷移に影響と与えることができるか、またはそれ自身から放射することができる。つまり、例えば、スペクトルにおける緑色成分を高めるためには、青色発光単位および赤色発光単位を含むポリマー中に緑色発光化合物を混合させることが好ましい。しかしながら、電子的に不活性な物質も、例えば、形成されるポリマーフィルムの形態またはポリマー溶液の粘度に影響を与えるために有用であり得る。従って、このような配合物も、本発明の主題である。
【0058】
本発明は、さらに、1以上の溶液中に、本発明による1以上のコポリマーまたは配合物を含む溶液および調合物を提供する。ポリマー溶液を調製することができる方法は、例えば、WO 02/072714、WO 03/019694 およびそれらの中に挙げられる文献において記載されている。これらの溶液を、例えば、表面コーティング法(例えば、スピンコーティング)、または印刷法(例えば、インクジェット印刷、スクリーン印刷等)により薄層ポリマー層を生成するために用いることができる。
【0059】
本発明によるコポリマーおよび配合物を、PLEDにおいて使用することができる。PLEDを製造することができる方法は、WO 04/037887 において一般プロセスとして包括的に記載される。これは、個々のケースについて適切に変更する必要がある。上に述べられる通り、本発明のポリマーは、このようにして製造されるPLED、またはディスプレイにおけるエレクトロルミネセンス材料として、非常に特に適する。
【0060】
本発明の目的上、エレクトロルミネセンス材料は、PLEDにおける活性層として用いることができる材料である。「活性層」という語は、層が、電場の印加により光を放射することができる(発光層)ということ、並びに/または正電荷および/若しくは負電荷の注入および/または輸送を改善する(電荷注入層、または電荷輸送層)ということを意味する。
【0061】
従って、本発明はまた、PLEDにおける、とりわけ、エレクトロルミネセンス材料としての本発明によるコポリマーまたは配合物の使用を提供する。本発明のコポリマーは、好ましくは、発光層において用いられる。
【0062】
つまり、本発明は、1以上の活性層を有し、この少なくとも1つが、本発明による1以上のポリマーまたは配合物を含むPLEDを同様に提供する。活性層は、例えば、発光層および/または電荷輸送層および/または電荷注入層であり得、好ましくは、発光層であり得る。
【0063】
本発明の1つの態様は、単色の白色発光ディスプレイにおける、本発明によるPLEDの使用を提供する。
【0064】
本発明のさらなる態様は、色が、白色発光PLED上でのカラーフィルタの使用により発生する単一色、多色、またはフルカラーディスプレイにおける、本発明によるPLEDの使用を提供する。
【0065】
本発明のさらなる態様は、照明目的のための、本発明によるPLEDの使用を提供する。
【0066】
本発明のさらなる態様は、液晶ディスプレイ(LCD)におけるバックライトとしての、本発明によるPLEDの使用を提供する。
【0067】
つまり、本発明は、さらに、本発明によるPLEDを含む白色発光ディスプレイ、本発明によるPLED上でカラーフィルタを使用するカラー、多色またはフルカラーディスプレイ、本発明によるPLEDを含む照明要素、および本発明によるPLEDをバックライトとして含む液晶ディスプレイを提供する。
【0068】
本発明の明細書および以下の例は、PLEDおよび対応するディスプレイにおける本発明によるポリマーまたは配合物の使用に向けられる。本発明をまた、さらなる発明を伴わずに、例えば、白色発光デンドリマーまたはオリゴマーに容易に適用することができる。同様に、当業者は、さらなる発明を必要とすることなく、他の電子デバイス、例えば、いくつかのアプリケーションのみを挙げるが、太陽電池(O−SC)、有機レーザダイオード(O laser)、有機集積回路(O−IC)、有機電界効果トランジスタ(O−FET)、有機薄膜トランジスタ(O−TFT)におけるさらなる使用のために、本発明によるポリマーまたは配合物を利用することができる。対応するデバイスにおける本発明によるポリマーまたは配合物の使用、およびデバイス自体は、同様に本発明の主題である。
【0069】
本発明は、以下の例により説明されるが、これらに限定されない。当業者は、さらなる発明を必要とすることなく、本記載および示す例に与えた情報に基づいて、本発明によるさらなる有機半導体を調製すること、およびこれらを有機電子デバイスにおいて使用することができるであろう。
【0070】

例1:モノマー合成
本発明によるポリマーに用いられるモノマーの構造を以下に示す。(記載における定義に従って)ポリマー中でのその発光色を、同様に特筆する。この合成は、WO 03/020790 および DE 10337346.2 に記載されている。
【化8】

【0071】
例2:ポリマー合成
ポリマーを、WO 03/048225 に記載されるように、スズキカップリングにより合成した。合成したポリマーP1〜P9(例4〜12)の組成を、表1にまとめる。
【0072】
例3:PLEDの製造
全てのポリマーを、PLED中での使用について検討した。各々の場合において、PLEDは、2層系、すなわち、基板//ITO//PEDOT//ポリマー//陰極であった。PEDOTは、ポリチオフェン誘導体(H.C.スターク(H.C. Starck)、ゴスラー(Goslar)社製)である。全ての場合において、Ba/Ag(アルドリッチ社製)を陰極として用いた。PLEDを製造することができる方法は、WO 04/037887 およびそこに挙げられた文献中に包括的に記載されている。
【0073】
本発明によるポリマーの、最も重要なデバイス性質(色、効率、駆動電圧、寿命)を、表1に示す。
【0074】
このデータから容易に見てとることができるように、本発明による全てのポリマーの効率は、従来技術によるコポリマーの何倍もの効率であり、且つ駆動電圧は、有意により低い。つまり、例えば、US 2003/00081751 中で、0.06cd/Aの効率が、コポリマーについて報告されており、これから、本発明によるコポリマーは、100倍以上従来技術をしのぐということを見てとることができる。従来技術によるポリマーについて、9Vのカットオフ電圧が報告される一方で、本発明によるポリマーは、一般的に、100cd/mで、たった4〜5Vの大きさの電圧を有する。同様に、効率は、かなり高い割合の緑色リン光を発するエミッタを含み(WO 03/102109)、全体として白色発光を示す従来技術によるポリマーの何倍もの高さである。
【表1】

【0075】
例13:発光色の輝度への依存関係
ポリマーP1(例4)について、2つの異なる輝度(100cd/mおよび2000cd/m)における輝度の関数として、発光色を測定した。実際的な使用のために、色が、輝度の関数としてほんのわずかにしか変化しないということが重要である。得られたエレクトロルミネセンススペクトルを図1に示す。
【0076】
スペクトルの赤色領域における発光は、高い輝度ではいくぶん減衰するが、このカラーシフトは、わずかである(100cd/mにおけるx/y 0.37/0.39から、2000cd/mにおけるx/y 0.35/0.42への色座標における変化)ことを見てとることができる。このカラーシフトは許容され得、ポリマーは、主として、輝度または駆動電圧の関数として色が一定であると見なされ得る。このことは、従来技術によるコポリマーと比較して重要な利点である。例えば、K.L.パイク(K.L. Paik)等、Optical Materials 2002, 21, 135 は、13Vを超える電圧で白色発光を示すポリマーを記載しており(それ自体は、実用的な用途に適さない)、この電圧以下では、発光色は青色であり、従って、発光色の駆動電圧への(つまり、輝度への)極度な依存関係が存在する。
【0077】
例14:駆動時間の関数としての発光色
ポリマーP1(例4)について、発光色を、駆動時間の関数として測定した。この目的のために、新たに組み立てたPLEDのエレクトロルミネセンススペクトルを測定した。次いで、PLEDを一定の電流密度(10mA/cm)で、輝度が初期輝度の50%に低下するまで駆動させ、再びエレクトロルミネセンススペクトルを測定した。2つのスペクトルを図2に示す。
【0078】
スペクトルが、駆動時間の関数として実質的に変化せず(駆動前の0.37/0.39から駆動後の0.38/0.40へのx/y色座標における変化)、従って、発光色は、駆動時間に渡って一定であることを見てとることができる。このことは、ポリマーの実際的な使用についての、さらに非常に重要な側面である。ここでもまた、本発明によるポリマーは、従来技術によるポリマー、とりわけ配合物に対する決定的な利点を提供する。とりわけ配合物は、個々の配合成分が、駆動中異なる速度で老化する(示差老化(differential aging))ことが知られており、従って、色は、しばしば、駆動時間中に相当にシフトする。従って、このような配合物は、実際の用途には適さない。例えば、0.4%のオレンジPPV(ポリフェニレン−ビニレン)が混合されている、(50モル%のM1、37.5モル%のM2、および12.5モル%のM9を含む)青色ポリマーを含む白色発光配合物は、0.29/0.37の初期x/y色座標を示す。PLEDの駆動後、この色は、色座標0.36/0.45にシフトする。このようなカラーシフトは、実際の使用において許容されない。
【図面の簡単な説明】
【0079】
【図1】輝度の関数としてのポリマーP1のエレクトロルミネセンススペクトル。
【図2】駆動時間の関数としてのポリマーP1のエレクトロルミネセンススペクトル。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも2つの繰り返し単位を含む白色発光コポリマーであって、第1の繰り返し単位である単位Bが、少なくとも10モル%の割合で存在し、青色発光を示し、第2の繰り返し単位である単位Rが、0.0005〜1モル%の割合で存在し、赤色発光を示すことを特徴とし、但し、前記単位Bは、前記ポリマーが非共役リン光ポリマーである場合には、カルバゾールでなく、且つモノマー(b)の含有量が、2.32〜2.34モル%の範囲にあり、およびモノマー(c)の割合が、0.174〜0.176モル%の範囲にあるところの繰り返し単位(a)、(b)および(c)を含むポリマーを除く白色発光コポリマー。
【化1】

【請求項2】
第1の繰り返し単位である単位Bが、少なくとも10モル%の割合で存在して青色発光を示し、第2の繰り返し単位である単位Gが、0.001〜3モル%の割合でポリマー中に存在して緑色発光を示し、および第3の繰り返し単位である単位Rが、0.0005〜1モル%の割合で存在して赤色発光を示すことを特徴とする少なくとも3つの異なる繰り返し単位を含む請求項1に記載の白色発光コポリマー。
【請求項3】
前記赤色繰り返し単位Rの割合が、前記緑色繰り返し単位Gの割合よりも小さいことを特徴とする請求項2に記載のコポリマー。
【請求項4】
前記赤色繰り返し単位の前記緑色繰り返し単位に対する比率(単位R:G)が、1:50〜1:1.1であることを特徴とする請求項3に記載のコポリマー。
【請求項5】
共役していることを特徴とする請求項1〜4の一項以上に記載のコポリマー。
【請求項6】
前記青色発光繰り返し単位Bが、1,4−フェニレン誘導体、1,4−ナフチレン誘導体、1,4−アントラセニレン誘導体若しくは9,10−アントラセニレン誘導体、1,6−ピレニレン誘導体若しくは2,7−ピレニレン誘導体若しくは4,9−ピレニレン誘導体、2,7−フェナントレニレン誘導体若しくは3,6−フェナントレニレン誘導体、4,4’−ビフェニレン誘導体、4,4’’−テルフェニレン誘導体、4,4’−ビ−1,1’−ナフチリレン誘導体、4,4’−スチルベン誘導体、4,4’−トラン誘導体、4,5−ジヒドロピレン誘導体、4,5,9,10−テトラヒドロピレン誘導体、フルオレン誘導体、スピロビフルオレン誘導体、5,7−ジヒドロジベンゾオキセピン誘導体、シス−インデノフルオレン誘導体若しくはトランス−インデノフルオレン誘導体、9,10−ジヒドロフェナントレン誘導体、およびビス(スチリル)アリーレン(これらは、置換されていてもよく、無置換でもよい)の中から選択されることを特徴とする請求項1〜5の一項以上に記載のコポリマー。
【請求項7】
前記緑色発光繰り返し単位Gが、電子リッチなビス(スチリル)アリーレンおよび対応する伸張した構造、ベンゾチアジアゾール、キノキサリン、フェノチアジン、ジヒドロフェナジン、ビス(チエニル)アリーレン、オリゴ(チエニレン)、フェナジン、並びに硫黄に代えて酸素を含有する対応する誘導体から成る群から選択されることを特徴とする請求項2〜6の一項以上に記載のコポリマー。
【請求項8】
前記緑色返し単位Gが、式(I)〜(XII)(これらは、置換されるか、無置換であり得る)の単位の中から選択されることを特徴とする請求項7に記載のコポリマー
【化2】

(式中、用いられる記号および添え字は、以下の意味を有する。すなわち、
Yは、出現毎に同一であるか異なり、それぞれの場合においてSまたはOであり、
Arは、出現毎に同一であるか異なり、それぞれの場合において、3〜30の炭素原子を有する芳香族環構造またはヘテロ芳香族環構造であって、これは無置換であるか、フッ素または1以上のR、ORまたはNRにより置換されていてもよく、但し、前記式(IX)および(X)における少なくとも1つの単位Arは、電子リッチな芳香族基であるか、電子リッチな置換基により置換されており、
Rは、出現毎に同一であるか異なり、それぞれの場合において、H、1〜22の炭素原子を有する直鎖の、分枝の、または環状のアルキル鎖(ここで、1以上の非隣接炭素原子は、O、S、−CO−O−、または−O−CO−O−により置き換えられてもよく、1以上のH原子は、フッ素により置き換えられてもよい)、または5〜40の炭素原子を有する置換または無置換アリール基(ここで、1以上の炭素原子は、O、SまたはNにより置き換えられてもよい)であり、
pは、出現毎に同一であるか異なり、それぞれの場合において、1、2、3、4または5であり、並びに
破線結合は、ポリマーにおける結合を示す)。
【請求項9】
前記赤色発光繰り返し単位Rは、電子リッチな単位と緑色発光電子欠損単位の組み合わせ、または少なくとも4つの縮合芳香族環を有する芳香族系、または共役プッシュ−プル系、またはスクアリン(squarine)またはキナクリドンから構成されることを特徴とする請求項1〜8の一項以上に記載のコポリマー。
【請求項10】
前記赤色発光繰り返し単位Rが、式(XIII)〜(XX)(これらは、置換されるか、無置換であり得る)の単位から選択されることを特徴とする請求項9に記載のコポリマー
【化3】

(式中、記号は、請求項8において定義した通りである)。
【請求項11】
電場蛍光(electrofluorescence)の代わりに電場リン光(electrophosphorescence)を示す単位が、前記青色発光、緑色発光、および/または赤色発光繰り返し単位であるB、G、および/またはRとして用いられることを特徴とする請求項1〜10の一項以上に記載のコポリマー。
【請求項12】
前記単位が、36を超える原子番号を有する元素を含むことを特徴とする請求項11に記載のコポリマー。
【請求項13】
前記元素が、8〜10族の元素(Ru、Os、Rh、Ir、Pd、Pt)の中から選択されることを特徴とする請求項12に記載のコポリマー。
【請求項14】
1を超える前記青色発光繰り返し単位Bが用いられ、および/または1を超える前記緑色発光繰り返し単位Gが用いられ、前記緑色発光繰り返し単位Gの全割合が、3モル%を超えず、および/または1を超える前記赤色発光繰り返し単位Rが用いられ、前記赤色発光繰り返し単位Rの全割合が、1モル%を超えないことを特徴とする請求項1〜13の一項以上に記載のコポリマー。
【請求項15】
蛍光を示さないか、青色蛍光を示すさらなる繰り返し単位が存在することを特徴とする請求項1〜14の一項以上に記載のコポリマー。
【請求項16】
前記さらなる繰り返し単位が、正孔注入および/または正孔輸送を改善することを特徴とする請求項15に記載のコポリマー。
【請求項17】
前記単位が、トリアリールアミン誘導体、トリアリールホスフィン誘導体、ベンジジン誘導体、テトラアリーレン−パラ−フェニレンジアミン誘導体、チアントレン誘導体、ジベンゾ−p−ジオキシン誘導体、フェノキサチイン誘導体、カルバゾール誘導体、アズレン誘導体、チオフェン誘導体、ピロール誘導体、フラン誘導体、および高いHOMOを有する、さらなるO、SまたはN含有複素環から成る群から選択されることを特徴とする請求項16に記載のコポリマー。
【請求項18】
前記さらなる繰り返し単位が、電子注入および/または電子輸送を改善することを特徴とする請求項15に記載のコポリマー。
【請求項19】
前記単位が、ピリジン誘導体、ピリミジン誘導体、ピリダジン誘導体、ピラジン誘導体、トリアリールボラン、オキサジアゾール誘導体、キノリン誘導体、トリアジン誘導体、および低いLUMOを有する、さらなるO、SまたはN含有複素環から成る群から選択されることを特徴とする請求項18に記載のコポリマー。
【請求項20】
前記単位が、ポリマーにおける一重項−三重項遷移を援助することを特徴とする請求項15に記載のコポリマー。
【請求項21】
前記単位が、カルバゾールまたは架橋されたカルバゾールから成る群から選択されることを特徴とする請求項20に記載のコポリマー。
【請求項22】
前記青色発光繰り返し単位Bの割合が、少なくとも20モル%であり、前記緑色発光繰り返し単位Gの割合が、2モル%を超えず、および前記赤色発光繰り返し単位Rの割合が、0.0005〜0.5モル%であり、前記赤色発光繰り返し単位の前記緑色発光繰り返し単位に対する比率(単位R:G)が、1:50〜1:1.1の範囲にあることを特徴とする請求項1〜21の一項以上に記載のコポリマー。
【請求項23】
請求項1〜22の一項以上に記載の少なくとも1つのコポリマー、および少なくとも1つのさらなるポリマー化合物、オリゴマー化合物、樹枝状化合物または低分子量化合物を含む配合物。
【請求項24】
1以上の溶媒中に、請求項1〜23の一項以上に記載の1以上のコポリマーまたは配合物を含む溶液または調合物。
【請求項25】
ポリマー発光ダイオード(PLED)におけるエレクトロルミネセンス材料としての、請求項1〜23の一項以上に記載のコポリマーまたは配合物の使用。
【請求項26】
1以上の活性層を有し、この少なくとも1つが、請求項1〜23の一項以上に記載のコポリマーまたは配合物を含むポリマー発光ダイオード(PLED)。
【請求項27】
請求項26に記載のPLEDを含む白色発光ディスプレイ。
【請求項28】
請求項26に記載の白色発光PLED上でカラーフィルタを用いることにより、色を発生させるカラー、多色、またはフルカラーディスプレイ。
【請求項29】
請求項26に記載のPLEDを含む照明要素。
【請求項30】
バックライトとして、請求項26および/または27に記載の白色発光PLEDを含む液晶ディスプレイ(LCD)。
【請求項31】
有機太陽電池、有機レーザダイオード、有機集積回路、有機電界効果トランジスタ、または有機薄膜トランジスタにおける、請求項1〜23の一項以上に記載のコポリマーまたは配合物の使用。
【請求項32】
請求項1〜23の一項以上に記載の少なくとも1つのポリマーまたは配合物を含む有機太陽電池、有機レーザダイオード、有機集積回路、有機電界効果トランジスタ、または有機薄膜トランジスタ。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate


【公表番号】特表2007−525564(P2007−525564A)
【公表日】平成19年9月6日(2007.9.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−526592(P2006−526592)
【出願日】平成16年9月17日(2004.9.17)
【国際出願番号】PCT/EP2004/010439
【国際公開番号】WO2005/030827
【国際公開日】平成17年4月7日(2005.4.7)
【出願人】(597035528)メルク パテント ゲーエムベーハー (209)
【Fターム(参考)】