説明

皮膚のシミ抜き方法及び皮膚のシミ抜き外用剤

【目的】老化や日焼け等により皮膚に生じたシミを減じるシミ抜き効果を向上できる皮膚のシミ抜き方法及び皮膚のシミ抜き外用剤を提供する。
【構成】電解還元水の存在下、放射性鉱石粉末が焼結された放射性焼結体によって皮膚に放射線を放射させることを特徴とする皮膚のシミ抜き方法、及び、放射性鉱石粉末が焼結された放射性焼結体と、該放射性焼結体によって放射線を放射させる電解還元水との組み合わせから成ることを特徴とする皮膚のシミ抜き外用剤、である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は皮膚のシミ抜き方法及び皮膚のシミ抜き外用剤に関し、詳しくは老化や日焼け等により皮膚に生じたシミを減じることができるシミ抜き方法及びシミ抜き外用剤に関する。
【背景技術】
【0002】
放射性鉱石粉末が焼結された放射性焼結体に、水を浸漬乃至は接触させることで洗浄力等の高い水に改質させる技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
特許文献1に記載の技術によれば、得られた改質水を皮膚に噴霧することで、血行を良くする、新陳代謝を高める、各種の疾病の症状を軽減できる等の温泉水のような効果を得ることができるのに加えて、皮膚のシミ等に噴霧することでシミ等が薄くなる効果が得られる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−007175
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明者は、皮膚のシミ抜き技術について鋭意研究を続けており、上記の特許文献1の技術についても検討したところ、当該技術では確かにシミが薄くなるという効果は見られるものの未だ不充分であり、美容上の観点ではシミ抜き効果は不満足なものであった。
【0006】
そこで本発明の課題は、皮膚のシミ抜き効果を向上できる皮膚のシミ抜き方法及び皮膚のシミ抜き外用剤を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決する本発明は下記構成を有する。
【0008】
1.電解還元水の存在下、放射性鉱石粉末が焼結された放射性焼結体によって皮膚に放射線を放射させることを特徴とする皮膚のシミ抜き方法。
【0009】
2.前記電解還元水と共にL−アスコルビン酸誘導体を存在させることを特徴とする上記1に記載の皮膚のシミ抜き方法。
【0010】
3.前記放射性焼結体に、皮膚に触れる電解還元水を添付させて、電解還元水及び皮膚に放射線を放射することを特徴とする上記1に記載の皮膚のシミ抜き方法。
【0011】
4.前記電解還元水と共に皮膚に触れるL−アスコルビン酸誘導体を添付させて、電解還元水、L−アスコルビン酸及び皮膚に放射線を放射することを特徴とする上記2に記載の皮膚のシミ抜き方法。
【0012】
5.前記放射線鉱石粉末が焼結された放射性焼結体によって電解還元水に放射線を放射させ、この放射済み還元水を皮膚外用剤として利用することを特徴とする上記1に記載の皮膚のシミ抜き方法。
【0013】
6.前記電解還元水と共に、L−アスコルビン酸誘導体に放射線を放射させ、この放射済み還元水及びL−アスコルビン酸誘導体を皮膚外用剤として利用することを特徴とする上記2に記載の皮膚のシミ抜き方法。
【0014】
7.放射性鉱石粉末が焼結された放射性焼結体と、該放射性焼結体によって放射線を放射させる電解還元水との組み合わせから成ることを特徴とする皮膚のシミ抜き外用剤。
【0015】
8.更にL−アスコルビン酸誘導体を組み合わせた構成であることを特徴とする上記7に記載の皮膚のシミ抜き外用剤。
【0016】
9.凹部が設けられた放射性焼結体の前記凹部に電解還元水を含ませた液保持体を収納し、この液保持体側がシミ部分に接触するうように放射性焼結体を添えて皮膚に仮固着することを特徴とする上記1に記載の皮膚のシミ抜き方法。
【0017】
10.更にL−アスコルビン酸誘導体を液保持体に含ませることを特徴とする上記9に記載の皮膚のシミ抜き方法。
【発明の効果】
【0018】
請求項1、7又は9に示す発明によれば、皮膚のシミ抜き効果を向上できる皮膚のシミ抜き方法、又は皮膚のシミ抜き外用剤を提供することができる。
【0019】
特に、放射性焼結体に水を接触させることで生じるマイナスイオンと、前記水が単なる水ではなく電解還元水であることの相乗効果によって、老化や日焼けにより生じた皮膚のシミを安全且つ簡易に減じることができるという効果を発揮する。
【0020】
請求項2、8又は10に示す発明によれば、放射性焼結体と電解還元水との併用による相乗効果に加えて、更にL−アスコルビン酸誘導体を存在させることで、皮膚のシミ抜き効果を更に一段と高めることができるという効果を有する。
【0021】
請求項3に示す発明によれば、電解還元水が皮膚に触れることでシミ部分に浸透するので皮膚のシミ抜き効果を格別に高めることができるという効果を有する。
【0022】
請求項4に示す発明によれば、電解還元水と共にL−アスコルビン酸誘導体が皮膚に触れることでシミ部分に浸透するので皮膚のシミ抜き効果をより格別に高めることができるという効果を有する。
【0023】
請求項5に示す発明によれば、放射済み還元水を皮膚のシミ部分に塗布するだけでよいので極めて手軽にシミ抜きを行うことができるという効果を有する。
【0024】
請求項6に示す発明によれば、放射済み還元水及びアスコルビン酸誘導体を皮膚のシミ部分に塗布するだけでよいので極めて手軽にシミ抜きを行うことができ、しかもシミ抜き効果をより高めることができるという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本発明に係る皮膚のシミ抜き方法に好ましく用いられる放射性焼結体の実施例を示す2面図(平面図、A−A線断面図)
【図2】本発明に係る皮膚のシミ抜き方法に好ましく用いられる放射性焼結体の他の実施例を示す2面図(平面図、B−B線断面図)
【図3】放射線ホルミシスを説明するグラフ
【発明を実施するための形態】
【0026】
次に、本発明について詳細に説明する。
【0027】
本発明に係る皮膚のシミ抜き方法は、老化や日焼け等により皮膚に生じたシミを減じるものであり、放射性鉱石粉末が焼結された放射性焼結体と、該放射性焼結体による放射線を放射させる電解還元水とを利用する構成を有するものである。
【0028】
本発明のシミ抜き方法は、以上の構成により、放射性焼結体に還元水を接触させることで生じる微量の放射線(α線、β線、γ線)によって、水分子がOHイオン及びHイオンが生成され、OHイオンが水分子と結合してマイナスイオンが生じ、このマイナスイオンが含まれた還元水が皮膚のシミ抜き効果を生じさせる構成であり、特に、本発明では、放射性鉱石と接触してマイナスイオンを生じさせる水が単なる水ではなく電解還元水を用いることで、両者の相乗効果によって、皮膚のシミ抜き効果を美容上、充分な程度にまで効果を増大させ、老化や日焼けにより生じた皮膚のシミを安全且つ簡易に減じることができるという効果を発揮する。
【0029】
放射性焼結体と電解還元水の利用は、少なくとも両者を接触させればよく、この接触は、単に短時間だけ接触するだけの態様であってもよいし、電解還元水中に放射性焼結体を任意の時間、浸漬させることで接触させる態様であってもよい。また、放射性焼結体と電解還元水との接触は、少なくも皮膚のシミへの塗布(乃至は噴霧)直前に接触すればよい。
【0030】
また、本発明においては、シミ抜き効果を更に一段と高めるために、前記電解還元水が更にL−アスコルビン酸誘導体と併用される構成とすることが好ましい。
【0031】
本発明に用いられる放射性鉱石としては、ウラン系列、トリウム系列、アクチニウム系列等の放射性元素を含む公知の鉱石を挙げることができ、例えば、モナズ鉱石、ヘルグソン鉱石、ラジウム鉱石、トルマリン、タウマリン、太陽石、花崗岩、硫黄石、ルビー等の自然石、若しくは永久電気双極子モーメントを有する人工合成鉱物、又はそれらの混合物樹脂を挙げることができる。中でも、僅かな水分でマイナスイオンを多く放出することから、モナズ鉱石、ヘルグソン鉱石、ラジウム鉱石、トルマリン、タウマリンが好ましく、特に、モナズ鉱石、ヘルグソン鉱石、ラジウム鉱石がポロニウム210等を含有するため特に好ましい。
【0032】
放射性鉱石は粉砕して放射性鉱石粉末(例えば、平均粒径0.3〜100.0μm)とした後、任意の形状に焼結することで放射性焼結体とする。焼結の一例としては、前記放射性鉱石粉末と、土器・陶器・磁器・せっ器等の原料土・粘土(例えば、平均粒径1〜200μm。例えば、蛙目粘土、木節粘土、カオリン等。)とを混合した後、所望の形状に成形工程後、乾燥工程を経て、焼成温度700〜1300℃で焼成する工程を挙げることができる。
【0033】
放射性焼結体の形状としては、例えば、図1に示す六角平板状1や図2に示す円盤状2等を挙げることができる。皮膚のシミ部分に貼付した際に、該シミ部分に電解還元水及び/又はL−アスコルビン酸誘導体が触れ易いように、電解還元水及び/又はL−アスコルビン酸誘導体貯留用の凹部3が設けられていることが好ましい。また、少なくとも該凹部3の表面は合成樹脂塗膜等による撥水層によって被覆されていることが、より好ましい。
【0034】
放射性焼結体として上記したように、凹部が設けられた六角平板状や円盤状等に形成した場合、前記凹部に電解還元水及び/又はL−アスコルビン酸誘導体を含ませた布・不織布・紙(和紙等)等の液保持体を収納し、この液保持体側がシミ部分に接触するように皮膚に添えて絆創膏等のテープ体で貼付(仮固着)することが好ましい。
【0035】
皮膚のシミ部分への放射線の放射時間としては、2〜3日に1回の割合で就寝時の6〜8時間程度が好ましく、期間としては少なくとも3ヶ月以上が好ましく、6ヶ月以上がより好ましく、必要とあればシミが消えるまで行うことである。
【0036】
本発明に関し、人体と放射線の関係について、次のようなことが知られている。
放射線の量は、環境にある自然放射線レベル、それより強い250mSv(ミリシーベルト)程度までの低線量レベル、1Sv(シーベルト=1,000mSvミリシーベルト)を超える高線量レベルの3つの領域に分けて考えるとよい(下記表1参照)。下記低線量放射線に記載の「〜200mSv」未満であれば、問題はないことが知られている。
【0037】
【表1】

【0038】
前記低線量放射線照射において、急性の放射線障害には200〜250mSv(ミリシーベルト)以上に「しきい値」があると考えられており、低線量では急性の放射線障害が起こる可能性はきわめて低い。
【0039】
低線量ではその確率がきわめて小さいため、個々の人間では問題になることはないが、日本人全体というような大きな集団では統計的に意味のある数として現れてくる可能性がある。
【0040】
したがって、低線量でも障害が現れる確率があるのかどうかは重要な問題である。しかし今までのところ、がんや遺伝的影響などに低線量照射が有意な効果があるという知見は得られていない。
【0041】
最近、低線量ではむしろよい方面に刺激効果があるという報告がある。大量では有害な作用をするものが、わずかな量だと人体に生理的な刺激を与えて活発化させるというものである。
【0042】
放射線が照射されて体内で電離作用・化学作用が起こると、ホルモン活動が活発になって人体の活性が増すらしいことを示す研究例が多く報告されるようになっている。これは、「放射線ホルミシス」と呼ばれるようになった(図3参照)。
【0043】
毒物学には昔から「少量の毒物は刺激的である」という法則があって、薬品や抗生物質はこの法則に照らして使われている。同じように、少量の放射線は生物の活動を刺激するらしいというのがこの効果である。
【0044】
ラジウム、ラドンなどの放射能の効用をうたう温泉や保養所がたくさんある。これらは温泉水中にラジウムやラドンなどが溶けているもので、日本では有馬温泉(兵庫県)、増富温泉(山梨県)、三朝(みささ)温泉(鳥取県:写真)が有名である。オーストリアのバードガスタインには、医師の指示に従って入浴・吸入するラドン温泉のサナトリウムがある。このような例を見ると、放射線ホルミシスは、その言葉が学問的に使われる以前から、放射能泉の薬効としてすでに経験的に知られていたのではないかと思われる。
【0045】
自然の放射線レベルについては、次のようなことが知られている。
人類の周りには放射線が天然に存在することはすでに述べた。ビッグ・バン模型と呼ばれる宇宙理論によれば、140億年という気の遠くなるような昔、時空が大爆発して宇宙が生まれた。宇宙には軽い粒子が放射線として充満し、それらが原子核になり、原子になり、さらに集まって星がつくられたが、46億年前に太陽系と地球が生まれたとき、まだ残っていた放射性同位元素が地球の中に取り込まれたのである。
【0046】
例えば、品質のよいウラン鉱石は、0.2%程度のウランを含んでいるが、このウランには3種類の同位元素(原子番号が同じで化学的性質は同じだが、お互いに質量が異なる元素を同位元素といい、放射性のものと非放射性のものがある)が混じっており、いずれも放射性元素である。
【0047】
放射能の研究が進むにつれ、ウラン238を出発点として15回の壊変を経て安定した鉛206になっていくウラン系列という壊変系列があることが判明した。さらに、トリウム系列やアクチニウム系列も明らかになり、これらの系列に属する元素が次々に壊変していくときに、必ず放射線を出して別の元素に変わっていくことも明らかになった。
【0048】
即ち、原子核は永久に変わらないのではなく、原子量の大きな元素の原子核は、もともとエネルギー的には不安定なため、その一部が放射線を出しながら、自ら崩壊し、より安定な別の元素の原子に変わっていくのである。ウラン235(半減期7億年)やカリウム40(半減期13億年)などは寿命が長く、ポロニウムやアスタチンなど15種類ぐらいの不安定な放射性同位元素もまだなくならないで残っている。
【0049】
これらの放射性同位元素は大地から放射線を出して私たちの体を外から照射している(外部被ばく)が、野菜や魚に吸収され、食物連鎖を通して人間の身体に入ってくるものもある(内部被ばく)。例えば、体重60kgの人間の身体には平均0.14kgのカリウムがあって、そのうち0.01%が放射性のカリウム40である。この人体中の カリウム40は毎秒4,000回崩壊してガンマ線を出している。このように人体からも毎秒数千個の放射線が出ているのである。
【0050】
大地由来の放射線物質には、ラジウムなどの崩壊で出てくるラドンもある。ラドンは希ガスの仲間で地中から大気に出てきて、人間の肺に取り込まれ、内部被ばくの原因になる。また、土壌や岩石からも出てくるので、石造やコンクリートの家屋では、室内のラドン濃度が高い。北欧の石造りの家では室内のラドン濃度が高いが、日本のように木造家屋が多い場合は相対的にラドンの影響が少ない。
【0051】
宇宙線には、銀河系からやってくるエネルギーのきわめて高いものと太陽からやってくる低いエネルギーのものとがある。これらは地球の大気にさえぎられて数もエネルギーも小さくなるが、それでも1平方センチメートルあたり毎秒1個程度、つまり、私たちの身体には毎秒数千個の放射線が降り注いでいる計算になる。数千メートルの上空では宇宙線の量は地上の100倍も多く、成田とニューヨークの間をジェット機で1往復する間に、地上の人間が1年間に宇宙線から浴びる放射線量のほぼ半分を浴びてしまう。
【0052】
以上を合計すると、日本人は1年間に、大地の放射線と宇宙の放射線からあわせて0.85mSvの外部被ばくを受け、食べ物とラドンの吸入によって1.53mSvの内部被ばくを受けている。合計でおよそ2.4mSvである(1時間あたりに換算すると、ほぼ0.3マイクロシーベルトという値になる)。この他に、X線検診やCT検査などの放射線診断によって年間平均2mSvのX線を浴びており、これも合わせると、4.4mSvになる。
【0053】
上記のように、本発明に用いられる200mSv未満の低線量放射線であれば、人類の健康上も問題はないものとされている。
【0054】
本発明に用いられる電解還元水としては、アルカリ性(pH7〜14)であり、好ましくはpH10以上、より好ましくはpH12以上であり、酸化還元電位が好ましくは−600mV以下、より好ましくは−900mV以下であることである。
【0055】
一方、L−アスコルビン酸は、メラニン生成の抑制、生成したメラニンの淡色漂白作用、抗酸化能およびコラーゲン生成増強による皮膚水分保持作用など化粧料として有用な作用を有するが、安定性が非常に悪いという欠点がある。
【0056】
L−アスコルビン酸の安定性を改善する目的で種々の誘導体が開発されている(特公昭44−31237号公報、特開昭61−50908号公報、特開昭63−267709号公報)。L−アスコルビン酸誘導体の一種であるL−アスコルビン酸−2−リン酸(以下、APと略すこともある。)は化粧料として使用することができることが知られている。L−アスコルビン酸−2−リン酸の塩としてはナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、トリエタノールアミン塩などがあり、マグネシウム塩{以下、AP(Mg)と略す。}が化粧料に最も多く使用されている。
【0057】
本発明においてAPと多価アルコールとを併用することが好ましく、この多価アルコールは、若々しい皮膚の保持に重要な役割を果たす保湿性、あるいは特色ある使用感などの種々機能を製品に付与することができるので、化粧水の原料として使用できることが知られている{化粧品学(池田編、南山堂、169〜172(1978)}。
【0058】
そして、L−アスコルビン酸−2−リン酸の塩を配合した、皮膚生理上望ましい化粧水を製造する場合、沈澱が発生しやすく、また安定性も低いという問題があり、これらの問題点の解決が望まれていた。
【0059】
そこで、L−アスコルビン酸−2−リン酸・ナトリムウ塩{以下、AP(Na)と略す。}と多価アルコールとを組合わせて用いる場合、皮膚生理上望ましい安定な液体が得られる。
【0060】
この併用技術によれば、下記が好ましい実施態様である。
AP(Na)0.05〜3.0重量%と多価アルコール1〜20重量%とを含ませた還元水が好ましい。
【0061】
ここに用いるAP(Na)は、合成法(特公昭48−15605号公報)あるいは酵素法(特開昭63−273489号公報)などいかなる方法で調製されたものでもよい。また、AP(Na)は粉末、結晶のいづれでもよい。
【0062】
液中のAP(Na)の含有量は、通常0.05〜3.0重量%、望ましくは0.1〜3.0重量%である。
【0063】
多価アルコールとしては、例えば、1,3−ブチレングリコール、プロピレグリコールなどが用いられる。
多価アルコールは、通常1〜20重量%で配合される。
【0064】
以上、本発明の皮膚のシミ抜き方法について説明したが、本発明は上記構成に限定されず、本発明の範囲内において他の種々の態様を採ることもできる。
【0065】
例えば、第3成分として、公知の天然美白成分(シナモン抽出成分、高麗人参抽出成分、アロエ抽出成分、馬油、椿油など)を添加してもよい。
【0066】
また、本発明に係る皮膚のシミ抜き外用剤は、放射線鉱石粉末が焼結された放射性焼結体によって電解還元水に放射線を放射させ、この放射済み還元水を皮膚外用剤として利用することを特徴とする。皮膚外用剤として利用する場合、布・不織布・紙(和紙等)等の液保持体に含ませ、この液保持体を皮膚のシミ部分に貼付したり、或いは液保持体でシミ部分を叩くように接触させたり、又は筆等に前記皮膚外用剤を含ませてシミ部分に塗布したり、更には噴霧容器に収容してシミ部分に噴霧すること等の手段を挙げることができる。
【0067】
本発明は、シミ抜き効果を更に一段と高めるために、前記電解還元水がL−アスコルビン酸誘導体を含有する構成とすることであり、かかる本発明の皮膚のシミ抜き外用剤に用いられる放射線鉱石粉末、該放射線鉱石粉末が焼結された放射線焼結体、電解還元水、該電解還元水に好ましく含有されるL−アスコルビン酸、多価アルコールについては上述した皮膚のシミ抜き方法の各構成と同様である。
【実施例】
【0068】
以下、本発明の皮膚のシミ抜き方法及び皮膚のシミ抜き外用剤について実験例に基づき更に説明する。
【0069】
<実施例1>
モナズ鉱石を平均粒径10.0μmに粉砕したものを50質量%、陶磁器素地用の粘土(木節粘土、平均粒径100.0μm)を50質量%を混合し、図2に示すような凹部が設けられた円盤状に成形し、乾燥させた後、陶磁器用窯で1200℃で焼成して放射性焼結体(1時間あたり換算値4.0マイクロシーベルト)を得た。得られた放射性焼結体の凹部に、酸化還元電位−600mVでpH10の電解還元水を含ませた布から成る液保持体を収納したものを試料1とした。
【0070】
<比較例1>
実施例1の資料1と同様にして放射性焼結体を得、得られた放射性焼結体の凹部に収納した布から成る液保持体に水道水を含ませたものを比較試料1とした。
【0071】
<実施例2>
実施例1に用いた電解還元水に更にL−アスコルビン酸誘導体を1質量%含有させた以外は実施例1と同様にして得られたものを試料2とした。
【0072】
上記のようにして得られた試料1、比較試料1、試料2について、40代の女性5名、50代の女性5名、60代の女性5名の計15名が、各人の皮膚のシミ3箇所を抽出し、その3箇所のシミに2日に1回、就寝前に凹部に収納した液保持体が皮膚と接触するように放射性焼結体を添えて、絆創膏で貼付固定することを6ヶ月間続ける実験を行った。
【0073】
尚、本実験に際しては、実験開始前のシミと実験開始後の毎日のシミについてデジタルカメラにて撮影し、撮影した画像を用いてシミ抜き効果を評価した。
【0074】
6ヶ月経過後、比較試料1を接触させたシミについては、15名の殆どが実験開始前の撮影画像と比較することで判る程度の僅かであるがシミが薄くなったことが認められた。
【0075】
試料1を接触させたシミについては、15名の殆どが実験開始前と明らかに判る程度にシミが薄くなったことが認められた。特に、40代の女性5人と50代の女性2人については著しく薄くなったことが認められた。
【0076】
試料2を接触させたシミについては、15名の殆どがシミが著しく薄くなったことが認められた。特に40代の女性3人については至近距離で注視しなければわからない程度にまでシミが薄くなったことが認められた。
【0077】
特に試料2を接触させたシミ抜きについては、4ヵ月後には試料1を接触させたシミ抜きの6ヵ月後と同程度の効果が認められた。
【符号の説明】
【0078】
1 六角平板状の放射性焼結体
2 円盤状の放射性焼結体
3 凹部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電解還元水の存在下、放射性鉱石粉末が焼結された放射性焼結体によって皮膚に放射線を放射させることを特徴とする皮膚のシミ抜き方法。
【請求項2】
前記電解還元水と共にL−アスコルビン酸誘導体を存在させることを特徴とする請求項1に記載の皮膚のシミ抜き方法。
【請求項3】
前記放射性焼結体に、皮膚に触れる電解還元水を添付させて、電解還元水及び皮膚に放射線を放射することを特徴とする請求項1に記載の皮膚のシミ抜き方法。
【請求項4】
前記電解還元水と共に皮膚に触れるL−アスコルビン酸誘導体を添付させて、電解還元水、L−アスコルビン酸及び皮膚に放射線を放射することを特徴とする請求項2に記載の皮膚のシミ抜き方法。
【請求項5】
前記放射線鉱石粉末が焼結された放射性焼結体によって電解還元水に放射線を放射させ、この放射済み還元水を皮膚外用剤として利用することを特徴とする請求項1に記載の皮膚のシミ抜き方法。
【請求項6】
前記電解還元水と共に、L−アスコルビン酸誘導体に放射線を放射させ、この放射済み還元水及びL−アスコルビン酸誘導体を皮膚外用剤として利用することを特徴とする請求項2に記載の皮膚のシミ抜き方法。
【請求項7】
放射性鉱石粉末が焼結された放射性焼結体と、該放射性焼結体によって放射線を放射させる電解還元水との組み合わせから成ることを特徴とする皮膚のシミ抜き外用剤。
【請求項8】
更にL−アスコルビン酸誘導体を組み合わせた構成であることを特徴とする請求項7に記載の皮膚のシミ抜き外用剤。
【請求項9】
凹部が設けられた放射性焼結体の前記凹部に電解還元水を含ませた液保持体を収納し、この液保持体側がシミ部分に接触するうように放射性焼結体を添えて皮膚に仮固着することを特徴とする請求項1に記載の皮膚のシミ抜き方法。
【請求項10】
更にL−アスコルビン酸誘導体を液保持体に含ませることを特徴とする請求項9に記載の皮膚のシミ抜き方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2012−111697(P2012−111697A)
【公開日】平成24年6月14日(2012.6.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−260065(P2010−260065)
【出願日】平成22年11月22日(2010.11.22)
【出願人】(510308687)MCX株式会社 (1)
【Fターム(参考)】