説明

皮膚の処理方法

【課題】安定して静電スプレー可能な局所用組成物を静電気的適用によって皮膚を処理すること。
【解決手段】a)2〜90質量%の液体絶縁性物質、
b)2〜90質量%の導電性物質、
c)0.1〜35質量%の、組成物中で不溶性及び不混和性の粒子状粉末物質であって、0.01μm〜100μmの粒度を有する前記粒子状粉末物質、及び
d)0.5〜30質量%の、組成物を安定化させるための増粘剤であって、1,000mPasを超える粘度を有するシリコーン、ワックス、粘土、シリカ及びそれらの混合物からなる群より選択される増粘剤
を含む組成物であって、液体絶縁性物質及び導電性物質は、それらが実質的には1相であるように、組成物中で十分に混和性であるか又は可溶性であり、且つ組成物が、0.01メガオーム・cm〜5000メガオーム・cmの固有抵抗及び0.1mPas〜50,000mPasの粘度を有する組成物を皮膚に静電スプレーする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、安定して静電スプレー可能な局所用組成物を静電気的適用によって皮膚を処理する方法に関する。静電スプレー可能な組成物の例には、カラー化粧品及びスキンケア剤組成物が含まれる。
【背景技術】
【0002】
様々な、局所的に適用するスキントリートメント製品が知られている。一般に、このような製品は、手指又はスポンジタイプのアプリケータで皮膚にマッサージ又は擦り込むことにより適用する。エアゾールスプレー法、非エアゾールポンプスプレー法及び静電スプレー法を含めたその他の適用法も知られている。例えば、スキントリートメント剤の静電気スプレーは、米国特許第5,494,674号(バーネット(Barnett)ら、1996年2月27日発行)に開示されている。
局所用物質の静電気スプレーは、より効率的な消費及び製品の活性、適用の制御、適用の容易性及び清潔さ/衛生並びに一様な適用範囲のための手段として提案されてきた。
特に、当該分野の技術者は、エタノールのような導電性流体を配合することによって、典型的な絶縁性流体の導電性を変更することを含む、静電スプレー可能な処方について記載してきた。このような系の絶縁及び導電性流体は、組成物の静電気噴霧適性に貢献する単一の、半導電性相を含んでいる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
複雑な、静電スプレー可能な局所用組成物、例えば色素のような微粒子を含有する局所用組成物の処方は簡単ではない。着色したカラー化粧品は、一般にオイル、樹脂、溶媒、色素、油分吸収剤、ポリマー、皮膚軟化剤等のような多数の構成成分を含有している。疎水性及び親水性の構成成分の混合物は、しばしば使用される。これらの系は、例えば、粒状物質が沈殿するというような化学的不相溶性及び/又は重力の影響のために分離する傾向がある。静電過程において、スプレー過程中の流体の帯電が、分離性又は不安定性を増大する傾向があるので、このような分離を防止することがとりわけ難題である。非スプレー製品の場合は、構成成分の分極のために分離する傾向がある。いずれの場合も、得られる非均一液体は、静電スプレーしたときに、スプレーの質が不十分である。
【課題を解決するための手段】
【0004】
既知の技術の限界を認識且つ評価し、多数の実験を行った結果、本発明の発明者は、静電スプレー可能な改善された組成物及び静電気スプレーにより局所用組成物を皮膚に適用する改善された方法を明らかにした。特に、本発明の発明者は、安定性を改善した、それも特に静電気スプレーに必要とされる電場に暴露されたときの安定性を改善した、静電スプレー可能な局所用組成物を明らかにした。組成物は、規定量の液体絶縁性物質、導電性物質、不溶性の微粒子及び増粘剤を含み、その際、液体絶縁性物質及び導電性物質は、実質的に、好ましくは本質的に1相になるように組成物中で十分に混和性又は可溶性である。本発明の組成物は、静電気スプレーの条件下で優れたスプレー品質を提供する傾向がある。
【0005】
本発明は、安定性を改善した、それも特に静電気スプレーに必要とされる電場に暴露されたときの安定性を改善した、静電スプレー可能な局所用組成物に関する。
【0006】
1つの側面として、本発明は静電スプレー可能な局所用組成物に関しており、その組成物は次の:
(a)約2〜約90質量%の液体絶縁性物質、
(b)約2〜約90質量%の導電性物質、
(c)組成物に不溶性及び不混和性の約0.1〜約35質量%の粒子状粉末物質、及び
(d)組成物を安定化させるための約0.5〜約30質量%の増粘剤を含む。
組成物に存在する液体絶縁性物質及び導電性物質は、好ましくは本質的に1相であるように、組成物中で十分に混和性であるか又は可溶性である。組成物は、皮膚に対し何らかの美観又は機能的効果を提供する構成成分を含み、それらは絶縁性、導電性、粒子状であるか又はその他の物質であり得る。
【0007】
本発明のもう1つの側面として、このような組成物を静電スプレーすることにより、皮膚を処理する方法を提供する。
静電スプレーしたとき、本発明の組成物は、1つ以上の素肌の色調の改善(きわめて自然な外観ばかりでなく一定の色にするために広く使用し得る濃淡のパレット)、局所的刺激度合いの抑制、粒子(例えば色素)付着の均一性の改善及び皮膚の感触の改善(例えば、もちの良い局所用配合)を含め、1つ以上のスキンケア効果を提供し得る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
本発明の必須の要素は、本明細書の以下に記載する。更に、本発明の組成物に有効なさまざまな任意及び好ましい要素の記載が含まれるが、それらに限定されない。
本発明は、本明細書に記載した必要な又は任意の構成成分及び/又は限定の構成成分のうちのいずれかを、含んでいるか、それらからなるか又は本質的にそれらからなることができる。
本発明の明細書には、さまざまな実施例及び/又は個々の特色を開示する。当業者には明らかであるように、このような実施例及び特色のあらゆる組合せが実施可能であり、好ましい発明の効果を示す結果となる。
【0009】
パーセント及び比率は全て、他に指示しない限り、質量で計算されている。パーセントは全て、他に指示しない限り、総組成物に基づいて計算されている。
構成成分又は組成物の値は全て、その構成成分又は組成物の活性値を参照しており、そして不純物、例えば、商業的に入手可能な供給物中に存在している可能性がある残存溶媒又は副生成物は除外されている。
本明細書に引用するのは、物質の商品名である。本発明者は本明細書では、特定の商品名の物質に限定することは意図していない。同等の物質(例えば、別の名称又はカタログ(参照)番号で別の供給源から入手する物質)を、本発明の組成物に商品名で引用した物質と代えて使用し得る。
本明細書に記載される組成物及び構成成分は局所適用に好適であり、適切な医学的判断に沿って過度の毒性、不相溶性、不安定性、アレルギー反応などを示すことなく、ヒトの皮膚への接触使用に好適である。
本明細書で有用な活性物質及びその他の成分は、本明細書に化粧効果、予防的効果及び/若しくは治療的効果又はそれらの仮定される作用形態によって分類又は記載される。本明細書で有用な活性物質及びその他の成分は、場合によっては1つより多い化粧効果、予防的効果及び/若しくは治療的効果を提供し得るか又は1つより多い作用形態を介して作用し得ると理解される。それ故、本明細書での分類は便宜上のことであって、構成成分を特定の適用又は列記された適用に限定しようとするものではない。
全ての特許、特許出願及び出版物を含めて、本明細書中で参考として引用される全ての文書は、その全てを本明細書に組み入れる。
【0010】
本発明の組成物は静電スプレーすることができ、次の:
(a)2〜90質量%の液体絶縁性物質、
(b)2〜90質量%の導電性物質、
(c)0.1〜35質量%の、組成物中で不溶性及び不混和性の粒子状粉末物質であって、0.01μm〜100μmの粒度を有する粒子状粉末物質、及び
(d)0.5〜30質量%の、組成物を安定化させるための増粘剤であって、1,000mPasを超える粘度を有するシリコーン、ワックス、粘土、シリカ及びそれらの混合物からなる群より選択される前記増粘剤
を含み、0.01メガオーム・cm〜5000メガオーム・cmの固有抵抗及び0.1mPas〜50,000mPasの粘度を有する局所用組成物である。
組成物に存在する液体絶縁性物質及び導電性物質は、それらが実質的に、好ましくは本質的に一相であるように、組成物中で十分に混和性又は可溶性である。
本発明の組成物は、静電スプレーすることができ、静電気スプレー法により皮膚に適切に直接的に適用する。一般に、本方法は、組成物をスプレーノズル中の高い電位に対しスプレーさせることや、組成物を帯電した液滴のスプレーとして霧状にさせることを含む。その帯電した液滴は、所望のスプレー目標になるように配置され得る最も近くの接地した物体を捜し求めてそれらの電荷を放出する。
【0011】
静電スプレーすることのできるようにするために、組成物は、帯電した液滴のスプレーとして噴霧化可能な固有抵抗をもたなければならない。組成物の構成成分は、組成物が0.01メガオーム・cm〜5000メガオーム・cm、好ましくは約0.01〜約2000メガオーム・cm、最も好ましくは約0.1〜約500メガオームcmの固有抵抗を有するように選択され、調整される。固有抵抗は、標準の慣例的な装置及び方法を使用して、通常は25℃で測定する。固有抵抗は、絶縁性物質及び導電性物質の相対値の変化によって必要に応じて調整し得る。一般に、固有抵抗は、導電性物質のパーセンテージの上昇及び絶縁性物質のパーセンテージの低下につれて減少する。
【0012】
組成物は更に、静電スプレーすることが可能な粘度でなければならない。広範囲の粘度を有する物質が、本発明への使用に好適であり得るが、その粘度は好ましくは十分に高く、それらを適用するときに組成物の液滴が毛管現象で吸い取られることを最小限度にする。吸収の傾向は、組成物の表面張力に依存し、希釈液系の表面張力の減少につれて増加する傾向がある。希釈液をベースにする組成物では、比較的低い表面張力を示す(すなわち、基材を湿らす傾向がある)。本発明の増粘剤は、任意にその他の粘度調節剤と組み合わせて、粘度を調節し及び吸収を最小限度にする。その粘度は、0.1mPas〜50,000mPas、好ましくは約0.5〜約20,000mPas、最も好ましくは約5〜約10,000mPas(25℃で、0.5mmの間隔の60mm平行プレートを使用して10秒−1の速度において)である。
【0013】
(液体絶縁性物質)
本発明の組成物は、全体の量の約2〜約90%、好ましくは約5〜約85%、更に好ましくは約10〜約80%の1つ以上の液体絶縁性物質を含む。「絶縁」という用語によって、それ自体では静電気スプレーには好適でないことを意味し(すなわち、それはその電場で双極性分子の十分な配列を引き起こすことができず、その結果必要な正味の力を生じる)、一般に固有抵抗が約2000メガオーム・cmを越え、更に一般に約5000メガオーム・cmを越える。好ましい液体絶縁性物質は揮発性である。本明細書において使用されるように、「揮発性」という用語は、物質が1気圧において測定可能な蒸気圧を有することをいう。本発明の組成物は、更に非液体又は非揮発性絶縁性物質を含み得る。
【0014】
好ましい絶縁性物質は、粘度が約10,000mPas又はそれより小さい。好適な絶縁性物質は、非極性物質、例えば、オイル類及びその他の疎水性の物質より選択される。好ましい絶縁性物質は、揮発性シリコーン、揮発性炭化水素及びこれらの混合物からなる群から選択される。
【0015】
好適な揮発性シリコーンには、化学式[SiR2−O]nにより表される環状ポリアルキルシロキサンが含まれ、式中、Rは、アルキル基(好ましくは、Rはメチル又はエチル、更に好ましくはメチル)、そしてnは、約3〜約8の整数、更に好ましくはnは、約3〜約7の整数及び最も好ましくは、nは、約4〜約6の整数である。Rがメチルであるとき、これらの物質は一般にシクロメチコンと呼ばれる。市販のシクロメチコンには、ダウ・コーニング(登録商標)244流体で2.5センチストークスの粘度及び172℃の沸点を持ち、主としてシクロメチコンテトラマー(すなわちn=4)を含有するもの、ダウ・コーニング(登録商標)344流体で、2.5センチストークスの粘度及び178℃の沸点を持ち、主としてシクロメチコンペンタマー(すなわちn=5)を含有するもの、ダウ・コーニング(登録商標)245流体で、4.2センチストークスの粘度及び205℃の沸点を持ち、主としてシクロメチコンテトラマー及びペンタマーの混合物を含有するもの(すなわちn=4,5)及びダウ・コーニング(登録商標)345流体で、4.5センチストークスの粘度及び217℃の沸点を持ち、主としてシクロメチコンテトラマー、ペンタマー及びヘキサマー(すなわちn=4,5,6)の混合物を含有するものが挙げられる。ダウ・コーニング(登録商標)244流体及びダウ・コーニング(登録商標)344流体は好ましいシクロメチコンである。
【0016】
その他の好適な揮発性シリコーンは、約3〜約9のケイ素原子及び一般式(CH33Si−O−[−Si(CH32−O−]−n−Si(CH33を有する線状ポリジメチルシロキサンであり、式中、n=0〜7である。これらのシリコーンは、ダウ・コーニング・コーポレーション(Dow Corning Corporation)及びゼネラル・エレクトリック(ゼネラル・エレクトリック)を含むさまざまな供給源より入手可能である。
【0017】
好適な揮発性炭化水素には、60〜260℃の範囲の沸点を有する炭化水素、更に好ましくは約C8〜約C20の鎖長を有する炭化水素、最も好ましくはC8〜C20のイソパラフィンが含まれる。好ましいイソパラフィンは、イソドデカン、イソヘキサデカン、イソエイコサン、2,2,4−トリメチルペンタン、2,3−ジメチルヘキサン及びこれらの混合物である。最も好ましいのはイソドデカンであり、例えばパーメチル(Permethyl)99Aとしてパーメチル・コーポレーション(Permethyl Corporation)より入手可能である。更に、非揮発性絶縁性物質には、非揮発性オイル、シリコーン又は炭化水素を基本とする物質が含まれ得る。これらの物質は、鉱物油及びイソエイコサンのように天然に又は化学合成にて誘導される。非揮発性炭化水素の鎖長は、C20〜C200であり得る。その相に使用するとき、非揮発性絶縁溶媒は、その配合において一般に、0.01〜80%の範囲である。
【0018】
本発明への使用に好適な非揮発性絶縁性物質の例には、米国特許第5,800,816号及び第5,505,937号に記載開示されるような非揮発性オイルが含まれる。
【0019】
(導電性物質)
本発明の組成物は、全体の量の約2〜約90%、好ましくは約5〜約80%、更に好ましくは約7〜約70%の1つ以上の導電性物質を含む。導電性物質は、全体としての組成物が不均一電場の存在で最高電界強度の領域に向かって組成物を引きつけるために十分に大きな誘電泳動力を確実に発生できるようにする(それ故に静電気スプレーを作る)。導電性物質は、好ましくは5000メガオーム・cm未満、更に好ましくは約2000メガオーム・cm未満、最も好ましくは約500メガオーム・cm未満の固有抵抗を有する。この物質は好ましくは更にスプレーを可能にする十分に長い緩和時間を有し、その際、標準の光学顕微鏡の方法で測定するとすべての液滴の粒度は300μm未満である。導電性物質の緩和時間は、好ましくは約1E−7〜1秒、更に好ましくは約1E−6〜1E−2秒、最も好ましくは約1E−5〜1E−3秒である。
【0020】
好ましい導電性物質は、通常の光学顕微鏡法で容易に決定できるような、実質的に、好ましくは本質的に1相になるように組成物中で液体絶縁性物質と十分に混和性又は可溶性を示す導電性物質である。導電性物質は好ましくは、揮発性又は非揮発性であり得るが好ましくは揮発性である液体である。
【0021】
好適な液体導電性物質には、極性溶媒、極性非プロトン性溶媒、グリコール、ポリオール及びそれらの混合物が含まれる。好ましい液体導電性物質は、水、アルコール、グリコール、ポリオール、ケトン及びこれらの混合物、更に好ましくはアルコール、グリコール、ポリオール、(一般に約16又はそれより少ない炭素原子を含む)ポリオール及びそれらの混合物からなる群から選択される。更に好ましい導電性物質は、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ジプロピレングリコール、フェニルエチルアルコール、エタノール、イソプロピルアルコール、グリセリン、1,3−ブタンジオール、1,2−プロパンジオール、イソプレングリコール、水、アセトン又はそれらの混合物である。特に好ましい導電性物質は、プロピレングリコール、ブチレングリコール、エタノール、グリセリン、水又はそれらの混合物である。導電性物質は、更に好ましくはプロピレングリコール、エタノール及びこれらの混合物から選択され、そして最も好ましくはプロピレングリコールである。
【0022】
本発明の静電スプレー可能な組成物は、更に好ましくは非水性であるか又はごくわずかな量の水しか含まず、例えば約10質量%未満、好ましくは約5質量%未満、更に一層好ましくは約1質量%未満の水を含む。このことは、緩和時間(約7E−6秒)が短く且つ固有抵抗が低いためであり、大量の水を含有する組成物は、通常は静電気的手段が使用される場合に液滴の大きさ及び間隔の観点から調節が困難なスプレーを作り出す。
【0023】
本発明の組成物は、非液体又は非揮発性導電性物質を含み得る。その他の導電性物質には、金属粉末のような固体粒子、金属又はその他の導電性物質でコーティングした粒子、帯電した化学種(例えば、NaClのような塩又はパーソナルケア製品の緩衝液に慣例的に使用される塩)及び親水性のコーティングしたポリマー粒子が含まれる。
【0024】
十分な導電性物質が存在する場合に、組成物がスプレー中の電位を実現できるように、絶縁性物質及び導電性物質の相対的な総濃度は変化し得る。組成物は、好ましくは全体で約5〜約85%、更に好ましくは約10〜約80%の絶縁性物質及び約5〜約80%、更に好ましくは約7〜約70%の導電性物質を含む。一般に噴霧適性は、通常は導電性物質の濃度を最大限にすると有利になるように、導電性物質の濃度につれて向上する。好ましい組成物は、絶縁性物質と導電性物質との質量比が(非導電性の粒子状物質はいずれも無視して)約10:1〜1:12である。
【0025】
(粒子状粉末物質)
組成物は、全体で約0.1〜約35%の、1つ以上の粒子状粉末物質を含む。これは、通常は乾燥した粒子状物質であると定義され、粒度が0.01〜100μmである。粒子状粉末物質は着色又は非着色(例えば、白色又は本質的に透明)であり、組成物又は皮膚に着色、光の回折、油分吸収、半透明性、不透明化、真珠の光沢、光沢のない外観、すべすべ感、皮膚の被覆などのような1つ以上の効果を提供し得る。これらの物質は当該分野では周知であり、市販されている。ある製品において特定の目的のために、ある粉末物質の特定の種類及び濃度を選択することは、当業者の技術範囲である。
【0026】
好適な粉末には、組成物又は皮膚を着色する様々な有機色素及び無機色素が含まれる。有機色素には通常、D&C(医薬品及び化粧品用)及びFD&C(食品、医薬品、化粧品用)の青色、褐色、緑色、橙色、赤色、黄色などの着色料として指定されるアゾ、インジゴイド、トリフェニルメタン、アントラキノン及びキサンチン染料を含むさまざまな種類がある。無機色素は通常、レーキ又は酸化鉄と呼ばれる、認可された色素添加物の不溶性の金属塩である。好適な色素には、通常は安全であると認識されるもの及び参考として引用し本明細書に組み入れるC.T.F.A.コスメティック・イングレディエント・ハンドブック(Cosmetic Ingredient Handbook)、1版、ワシントンD.C.(1988)に一覧されるものが含まれる。具体例は、赤色酸化鉄、黄色酸化鉄、黒色酸化鉄、褐色酸化鉄、ウルトラマリン、FD&C(食品、医薬品、化粧品用)着色料赤色2号、5号、6号、7号、10号、11号、12号、13号、30号及び34号;FD&C黄色5号、赤色3号、21号、27号、28号及び33号アルミニウムレーキ、黄色5号、6号及び10号アルミニウムレーキ、橙色5号アルミニウムレーキ、青色1号アルミニウムレーキ、赤色6号バリウムレーキ、赤色7号カルシウムレーキなどである。
【0027】
その他の有効な粉末物質として、タルク、雲母、チタン酸雲母(二酸化チタンでコーティングした雲母)、チタン酸雲母酸化鉄、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、ケイ酸カルシウム、(球状のシリカ、含水シリカ及びシリカビーズを含む)シリカ、二酸化チタン、酸化亜鉛、ナイロン粉末、ポリエチレン粉末、エチレンアクリレートコポリマー粉末、メタクリレート粉末、ポリスチレン粉末、絹粉末、結晶性セルロース、デンプン、オキシ塩化ビスマス、グアニン、カオリン、チョーク、珪藻土、マイクロスポンジ、窒化ホウ素などが挙げられる。更に本明細書で有用な粉末は、米国特許第5,505,937号(カストロジオバンニ(Castrogiovanni)ら、1996年4月9日)に記載される。
【0028】
艶消し剤として有効な構成成分のうち、光沢の少ない色素、タルク、ポリエチレン、ケイ酸、カオリン、二酸化チタン、チタン酸塩雲母及びこれらの混合物が好ましい。
【0029】
雲母、窒化ホウ素及びエチレンアクリレートコポリマー(例えば、コボ(Kobo)より市販されるEA−209)は、光の回折により視覚的にじみ効果を付与するために好ましく、例えば、すべすべ感を提供することにより皮膚感触を改善する。皮膚感触を改善するもう1つの粒状物質は、SPCAT I2(タルク、ポリビニリデンコポリマー及びイソプロピルチタントリイソステアレートの混合物)である。
【0030】
油分を吸収するために好ましい粉末は、球状、無孔粒子であり、更に好ましくは粒子サイズが25μm未満である。好ましい油分を吸収する粉末のいくつかの例は、コスリン(Coslin)C−100(エングルハード(Englehard)より市販される球状の油分吸収剤)、トスパール(Tospearl)(コボ・インダストリーズ(Kobo Industries)より市販される球状のシリカ)、上記に指摘したようなエチレンアクリレートコポリマー及びSPCAT I2である。
【0031】
粉末は、例えば、レシチン、アミノ酸、鉱物油、シリコーンオイルのような1つ以上の物質又は、例えば、粒子を疎水性の又は親水性にするというように粉末表面をコーティングするさまざまなその他の物質により表面処理をし得る。このような処理はおそらく処方の容易性及び安定性を向上するために好ましい。
【0032】
(増粘剤成分)
本発明の組成物には更に、特にスプレー中に適用される電場に暴露される際に、組成物の安定性を向上させるための、全体で約0.5〜約50%の1つ以上の増粘剤成分を含む。
【0033】
好適な増粘剤成分は、シリコーン、ワックス、粘土、シリカ及びそれらの混合物からなる群から選択し得る。これらの増粘剤成分を以下に記載するが、これらに限定されない。
【0034】
好適なシリコーンには、アルキルシロキサンゲル化剤、高分子量ジメチコーン(1000mPasを越える流体)及び高分子量アルキル、ヒドロキシル、カルボキシル、アミノ及び/又はフッ素置換型ジメチコーン(1000mPasを越える流体)が含まれる。好ましいシリコーンゲル化剤は、米国特許第5,654,362号及び第5,880,210号に記載されており、シクロメチコン及びジメチコーンクロスポリマー(例えば、ダウ・コーニング9040)が含まれる。
【0035】
ワックスとは、融点の低い有機混合物又は高分子量の化合物、室温で固体であり、グリセリドを含まないことを除いては通常は油脂と組成物が同様であると定義し得る。あるものは炭化水素であり、その他のものは脂肪酸及びアルコールのエステルである。好適なワックスは、動物蝋、植物蝋及び鉱蝋を含む天然蝋、並びに石油蝋、エチレンポリマー、炭化水素蝋(例えば、フィッシャー・トロプシュ(Fischer−Tropsch)ワックス)、エステルワックス、シリコーンワックス及びそれらの混合物を含む合成蝋からなる群から選択し得る。合成蝋には、ワース(Warth)著、ワックスの化学と技術(Chemistry and Technology of Waxes)、2部、レインホールド・パブリッシング(Reinhold Publishing)(1956)に開示されており、参考として引用し本明細書に組み入れる。
【0036】
ワックスの具体例として、密蝋、ラノリン蝋、セラック蝋、カルナウバ、キャンデリア、ヤマモモ、ホホバエステル、ベヘン酸ワックス(例えば、コンプリトル(Compritol)(登録商標)としてガッティフォッセから市販されるグリセリルベヘネート)、地蝋、セレシン、パラフィン、微晶性ワックス、ポリエチレンホモポリマー、エチレンオキシド又はエチレンを含むポリマー(例えば、二価アルコールと結合したエチレンオキシドの長鎖ポリマー、すなわちカーバイド&カーボンケミガルズ(Carbide and Carbon Chemicals company)から市販されるカーボワックス(Carbowax)のようなポリオキシエチレングリコール;上記のワース(Warth)著の書籍の465〜469頁に開示されるフィッシャー−トロプシュ(Fischer−Tropsch)ワックスを含めて、そして特にロス・カンパニー(Ross Company)から市販されるロスワックス(Rosswax)及びアスター・ワックス・カンパニー(Astor Wax Company)から市販されるPT−0602を含めて、分枝鎖の末端部にOH又は別の分枝鎖停止グルーピングを有するエチレンの長鎖ポリマー)、C2445アルキルメチコーン、C8〜C50の炭化水素蝋、アルキル化ポリビニルピロリドン(例えば、ISPカンパニー(ISP Company)から市販される「ガネックス(Ganex)」というアルキル化ポリビニルピロリジン)、C20〜C60の脂肪アルコール(例えば、ペトロライト・コーポレーション(Petrolite Corporation)から市販される「ユニリン(Unilins)」)及びそれらの混合物が挙げられる。
【0037】
好ましい構造剤又は増粘剤は、実質的には流体を介した電荷の分配には不活性である物質であり、例えば、ワックス及び高分子量シリコーン及び炭化水素である。例えば、ペンレコ(Penreco)から市販されるバーサゲル(Versagel)を使用することができ、それは高分子量物質である。
【0038】
水分散性粘土及び油分散性粘土は、濃厚化に有効であり得る。好適な粘土は、例えば、モンモリロナイト、ベントナイト、ヘクトライト、アタパルジャイト、海泡石、ラポナイト、ケイ酸塩及びこれらの混合物から選択し得る。
【0039】
好適な水分散性粘土には、(レノックス(Rheox)より市販されるベントン(Bentone)EW、LTのような)ベントナイト及びヘクトライト;(バンダービルト(Vanderbilt Co.)より市販されるビーガム(Veegum)のような)ケイ酸マグネシウムアルミニウム;(エンゲルハード(Engelhard Inc.)より市販されるアタソーブ(Attasorb)又はファーマソーブ(Pharamasorb)のような)アタパルジャイト;(ECCアメリカ(ECC America)より市販されるゲルホワイト(Gelwhite)のような)ラポナイト及びモンモリロナイト;及びそれらの混合物が含まれる。
【0040】
好適なオイル分散性粘土には、親有機性に修飾したベントナイト、ヘクトライト及びアタパルジャイトが含まれる。これらの粘土の特定の市販例には、ベントン(Bentone)34(レオックス(Rheox Corp.))−クアテルニウム−18−ベントナイト;ティクソゲル(Tixogel)VP(ユナイテッド・キャタリスト(United Catalysts))−クアテルニウム−18ベントナイト;ベントン38(レオックス)−クアテルニウム−18ヘクトライト;ベントンSD−3(レオックス)−ジ水素添加タローベンジルモニウムヘクトライト;ベントン27(レオックス)−ステアラルコニウムヘクトライト;ティクソゲルLG(ユナイテッド・キャタリスト)−ステアラルコニウムベントナイト;クレイトン(Claytone)34(サウザーン・クレイ(Southern Clay))クアテルニウム−18ベントナイト;クレイトン40(サウザーン・クレイ)クアテルニウム−18ベントナイト;クレイトンAF(サウザーン・クレイ)ステアラルコニウムベントナイト;クレイトンAPA(サウザーン・クレイ)ステアラルコニウムベントナイト;クレイトンGR(サウザーン・クレイ)クアテルニウム−18/ベンザルコニウムベントナイト;クレイトンHT(サウザーン・クレイ)クアテルニウム−18/ベンザルコニウムベントナイト;クレイトンPS(サウザーン・クレイ)クアテルニウム−18/ベンザルコニウムベントナイト;クレイトンXL(サウザーン・クレイ)クアテルニウム−18ベントナイト;及びヴィストロール(Vistrol)1265(シンバー(Cimbar))−親有機性アタパルジャイトが含まれる。これらの親有機性粘土は、オイル又は有機溶媒のいずれかの中の前分散性親有機性粘土として購入し得る。その物質は、高粘度のペーストという形態で容易に処方中に分散させることができる。このような物質には、レオックス(Rheox)、ユナイテッド・キャタリスト(United Catalysts)及びサウザーン・クレイ(Southern Clay)のマスターゲル(Mastergels)が含まれる。
【0041】
その他の増粘剤成分には、フュームドシリカ及びアルカリ金属又はアンモニウムハロゲン化物が含まれる。フュームドシリカの例には、エアロジル(Aerosil)200、エアロジル300及びアルキル置換型フュームドシリカのようなエアロジル(Aerosil)R−100、200、800及び900シリーズの物質が含まれ、すべてがデグサ・コーポレーション(DeGussa Corporation)より市販されている。
【0042】
(任意成分)
本発明の組成物は任意に、外観、香り、又は感触に関連する感覚的効果、治療的効果若しくは予防的効果のような(上述の必要物質はこのような効果をそれら自体に提供し得ると理解されている)、例えば、何らかの美的又は機能的効果を組成物又は皮膚に提供する、局所用製品に慣例的に使用されるような追加の構成成分を含む。
【0043】
CTFAのコスメティック・イングレディエント・ハンドブック(Cosmetic Ingredient Handbook)、第2版(1992)には、スキンケアの業界で一般的に使用される多種多様な化粧用成分や医薬成分が記載されており、これらに限定されるわけではないが、本発明の局所用組成物への使用に好適である。その他のこのような物質は、組成物の構成成分の相対的溶解度に応じて、組成物に溶解又は分散し得る。
【0044】
本発明に使用する送出される組成物は、好ましくは通常、液体の形態である。存在する何らかの添加物質は、静電気スプレーの組成物として許容されるように選択されるべきであるが、室温で、液体、固体又は半固体である。静電気スプレーを増強するために、好ましい組成物は、固体含有量が約35質量%又はそれより少ない。その際、「固体」とは、組成物中で可溶性又は混和性ではない粒状物質のことをいい、微粒子色素及び油分吸収剤を含む。
【0045】
好適な局所用成分の種類の例には:抗ニキビ剤、抗炎症剤、抗セルライト剤、抗菌剤、抗カビ活性物質、酸化防止剤、ラジカルスカベンジャー、キレート剤、落屑活性物質、皮膚漂白剤及びライトニング剤、光沢付与剤、光沢調節剤、スキンコンディショニング剤(例えば、種々の閉塞性のものを含めて保湿剤、湿潤剤)、その他の皮膚感触剤、加湿剤、皮膚の線、しわ又は萎縮の予防剤、遅延剤及び/又は後退剤を含む皮膚修復成分、皮膚鎮静剤及び/又は皮膚癒合剤、セルフ日焼け活性物質、日焼け止め剤、日焼け防止剤、ビタミン及びそれらの誘導体、研磨材、その他の油分吸収剤、収れん剤、皮膚感覚剤、皮膜形成剤又は例えば、組成物に長期間の磨耗耐性及び/又は転移耐性を付与する物質を含めて、ポリマーのように組成物の皮膜形成特性及び/又は永続性(substantivity)を補助する物質、その他の着色剤、色素及び染料、精油、芳香、構造剤、乳化剤、可溶化剤、固化防止剤、消泡剤、結合剤、緩衝剤、充填剤、変性剤、pH調節剤、噴射剤、高圧ガス、還元剤、金属イオン封鎖剤、化粧品用殺生剤及び化粧頻用防腐剤が含まれる。
【0046】
好ましい本発明の組成物は、磨耗耐性及び/又は転移耐性(transfer resistant property)を付与する物質からなる群から選択される1つ以上の成分、相互溶解補助剤(co-solubilizer)及びそれらの混合物を含む。これらの構成成分の非限定的な例には、次のものが含まれる。
【0047】
(磨耗耐性又は転移耐性を向上させる物質)
例えば、皮膜形成又は永続性のある(substantive)特性を介して磨耗耐性及び/又は転移耐性を付与する1つ以上の物質は、本発明の組成物に使用し得る。このような物質は、一般に総計で約0.5〜約20%を使用する。
【0048】
このような物質には、皮膜形成ポリマー物質が含まれる。皮膜形成ポリマー物質の濃度は変化し得る一方、一般に皮膜形成ポリマー物質は、約0.5〜約20質量%(例えば、約1〜約15%)、好ましくは約0.5〜約10質量%、更に好ましくは約1〜約8質量%の濃度で存在する。好ましいポリマーは、石鹸のような洗剤を使用して水で除去できる非粘着性被膜を形成する。
【0049】
好適な皮膜形成高分子物質の例には、
a)AQ29D、AQ35S、AQ38D、AQ38S、AQ48S及びAQ55Sのような、AQスルホポリエステル樹脂のようなスルホポリエステル樹脂、(イーストマン・ケミカルズ(Eastman Chemicals)より市販される)、
b)バイネックス(Vinex)2034、バイネックス2144及びバイネックス2019を含め、エア・プロダクツ(Air Products)より市販されるバイネックス(Vinex)樹脂のような、ポリビニルアセテート/ポリビニルアルコールポリマー、
c)ナショナル・スターチ(National Starch)より市販される、ダーマクリルLTを含めてダーマクリル(Dermacryl)という商標名の、水分散性アクリル樹脂を含むアクリル樹脂、
d)ルビスコル(Luviskol)K17、K30及びK90(BASFより市販される)を含むポリビニルピロリデン(PVP)、PVP/VA S−630及びW−735を含むPVP水溶性コポリマー及びISPより市販されるコポリマー845及びコポリマー937のようなPVP/ジメチルアミノエチルメタクリレートコポリマー、並びにバラバス(E.S.Barabas)著のエンサイクロペディア・オブ・ポリマーサイエンス・エンド・エンジニアリング(Encyclopedia of Polymer Science and Engineering)、2版、17巻、198〜257頁に開示されるその他のPVPポリマー、
e)ジメチコーン及び有機置換型ジメチコーン、特に約50,000mPasを越える粘度を示す物質のような高分子量シリコーン、
f)約50,000mPasを越える粘度を示す高分子量炭化水素ポリマー;
g)オルガノシロキサン樹脂、ジオルガノポリシロキサンポリマー流体及びシリコーンエステルワックスを含むオルガノシロキサン
が挙げられる。
【0050】
それらを含有するこれらのポリマー及び化粧品組成物の例は、PCT公開番号WO96/33689(1996年10月31日公開);WO97/17058(1997年5月15日公開);及び米国特許第5,505,937号(カストロジオバンニ(Castrogiovanni)ら、1996年4月9日発行)に見出され、すべてを参考として引用し本明細書に組み入れる。本発明への使用に好適な追加の皮膜形成ポリマーには、PCT公開番号WO98/18431(1998年5月7日公開)に記載される水性エマルジョン中の水不溶性ポリマー物質及び水溶性皮膜形成ポリマーが含まれ、参考として引用し本明細書に組み入れる。粘度が約50,000mPasを越える高分子量の炭化水素ポリマーの例には、ポリブテン、ポリブテンテレプタレート、ポリデセン、多環式ペンタジエン及び同様の線状及び分枝状高分子量炭化水素が含まれる。
【0051】
好ましい皮膜形成ポリマーには、RnSiO(4-n)/2で、式中nは、1.0〜1.50の値でありRはメチル基である関係を満足するような互いの比率となるR3SiO1/2の「M」単位、R2SiOの「D」単位、RSiO3/2の「T」単位、SiO2の「Q」単位の組合せからなるオルガノシロキサン樹脂を含む。処理の結果として、5%未満の少量のシラノール又はアルコキシ官能基が更に樹脂構造中に存在し得ることを注意するべきである。そのオルガノシロキサン樹脂は約25℃で固体であり、分子量が約1,000〜約10,000グラム/モルの範囲でなければならない。樹脂は、トルエン、キシレン、イソパラフィン及びシクロシロキサンのような有機溶媒又は揮発性キャリアに可溶性であり、樹脂が揮発性キャリア中で不溶性であるように、樹脂が十分に架橋していないことを示している。特に好ましいのは、反復する単官能基すなわちR3SiO1/2「M」単位及び四官能基又はSiO2「Q」単位を含む樹脂であって、別名では「MQ」樹脂として知られ、米国特許第5,330,747号(クシストフ(Krzysik)、1994年7月19日発行)に開示されており、その記載を参考として引用し本明細書に組み入れる。本発明において、「M」対「Q」の官能基単位の比は好ましくは約0.7であり、nの値は1.2である。これらのようなオルガノシロキサン樹脂は、ミシガン州エードリアンのワッカー・シリコーンズ・コーポレーション(Wacker Silicones Corporation)より市販されるワッカー(Wacker)803及び804及びゼネラル・エレクトリック(General Electric Company)より市販されるG.E.1170〜002のように市販されている。
【0052】
磨耗耐性又は転移耐性を高めるその他の物質には、トリメチル化シリカが含まれる。それらを含有するこのタイプの好適なシリカ及び化粧品組成物は、米国特許第5,800,816号(ブリーバ(Brieva)ら)に記載されており、参考として引用し本明細書に組み入れる。
【0053】
(相互溶解補助剤)
本発明の組成物は、1つ以上の相互溶解補助剤を含有し、例えば、組成物の構成及び安定性を増強し得る。相互溶解補助剤は、特に通常は不適合の2つの物質の適合性の橋渡しに有効であり、単一の安定な相を形成する結果となる。したがって、相互溶解補助剤は、組成物に存在する液体絶縁性物質及び導電性物質の混和性又は溶解性を向上するには特に好ましい可能性がある。使用する際に、本発明の組成物は、一般に約0.5〜約10%、好ましくは約1〜約5%、更に好ましくは約1.5〜約3%の相互溶解補助剤を含む。
【0054】
好適な相互溶解補助剤は、溶解度パラメータ尺度を使用して、C.D.ボーン(C.D. Vaughan)著、「溶解度:製品、容器、浸透及び保存への効果("Solubility: Effects in Product, Package, Penetration, and Preservation")」、コスメティクス・エンド・トイレタリー(Cosmetics and Toiletries)、103巻(1988年10月)に記載されるように最適に選択される。2つの不適合な物質の溶解度パラメータに基づいて、2つの不適合な物質の間の溶解度パラメータを示す第3の物質は、時に2つの不適合な物質と別々に適合し得ることが判明している。それからすべてのこれらの物質を混ぜ合わせて、例えば、光学顕微鏡によって視覚的に測定できるような、単一の安定な相の特性を発揮し得る。
【0055】
相互溶解補助剤は、極性流体、非極性流体、極性非プロトン性溶媒又は両親媒性物質であってよく、これらの広いカテゴリーから選択して、2つの不適合な物質を単一相にする必要性を満足させる。
【0056】
本発明の組成物に特に有効な相互溶解補助剤には、ポリジオルガノシロキサン−ポリオキシアルキレンコポリマーが含まれる。このようなポリマーは、米国特許第4,268,499号に記載されており、参考として引用し本明細書に組み入れる。この種類の好適なコポリマーは知られており、その多くが市販されている。この種類の好ましい相互溶解補助剤は、CTFAの呼称によるとジメチコーンコポリオールとして既知である。好ましい相互溶解補助剤は更に米国特許第5,143,722号に開示される界面活性剤を含み、その記載を参考として引用し本明細書に組み入れる。
【0057】
(製品形態及び特定の組成物)
本発明の組成物は、色素及び非色素スキンケア組成物、例えば、ローション、クリーム、加湿剤、ファンデーション、頬紅、アイシャドウ、セルフ日焼け製品、タッチアップ製品(例えば、油分/てかり調節用)及びケミカルピール剤を含めて、さまざまな製品形態に適合し得る。このような組成物は、揮発性絶縁及び導電性物質、1つ以上の粉末及び/又は皮膚治療活性物質及び任意に1つ以上の上述の追加物質を含み得る。ローション、クリーム及び加湿剤には、一般に1つ以上の保湿剤、湿潤剤、非揮発性油、乳化剤、防腐剤、粉末物質及び構成剤又は増粘剤が含まれる。非揮発性油の例は、米国特許第5,800,816号に記載されている。このような組成物は更に、例えば油分/てかり調節活性物質、落屑活性物質、抗ニキビ活性物質、抗炎症活性物質、皮膚漂白剤又はライトニング活性物質、皮膚感触剤、皮膚修復成分、日焼け止め剤、日焼け防止剤及びビタミン又はそれらの誘導体から選択される、有効な量の予防的又は治療的スキンケア成分を含み得る。ファンデーション、頬紅及びアイシャドウのようなカラー化粧品は、ローション、クリーム及び加湿剤について1つ以上の成分を含有することができ、着色用粉末を含む。
【0058】
好ましい実施例において、組成物は、化粧用ファンデーションの形態である。以下に使用するように、「ファンデーション」という用語は、液体又は半液体の皮膚化粧品のことをいい、ローション、クリーム、ジェル、ペーストなどを含むがこれらに限定されない。一般にファンデーションは、特定の外観を得るために、顔の上のような皮膚の広い範囲に用いる。本発明のファンデーション組成物は、一般に次の:
(a)約2〜約90%の液体絶縁性物質、
(b)約2〜約90%の導電性物質、
(c)組成物に不溶性及び不混和性の約0.1〜約35%の粒状物質、及び
(d)組成物を安定化する約0.5〜約30%の増粘剤
を含む。
本発明のファンデーション組成物は、一般に約2〜約20%の着色用色素を含み、約2〜約15%の追加の非色素微粒子を含む。
【0059】
<使用方法>
(静電気スプレー法)
本発明の組成物は適切に、静電気スプレー法によって直接的に皮膚に適用される。一般に、本方法は、組成物をスプレーノズル中の高い電位に対しスプレーさせることや、組成物を帯電した液滴のスプレーとして霧状にさせることを含む。その帯電した液滴は、所望のスプレー目標になるように配置され得る最も近くの接地した物体を捜し求めて、それらの電荷を放出する。
【0060】
本発明への使用するハードウエア及び電気に関する構成成分及び回路構成は、好適ないかなる構造及びデザインであり得る。本発明に使用し得る静電気スプレー法の技術には、好適な装置の多数の例が含まれ、そのような開示のこのような装置又はそれらの特定の機能は、単独か又は本発明のスプレーシステムと組み合わせてのいずれかで適用し得る。好適な静電気スプレー装置の実施例は次の、米国特許4,549,243号;第4,561,037号;第4,663,639号;第4,854,506号;第4,846,407号;第5,121,884号;第5,222,663号;第5,222,664号;第5,221,050号;第5,290,600号;第5,337,963;第5,292,067号;第5,490,633号;第5,184,778号;第5,503,335号;第5,684,666号;及び第4,776,515号;日本特許第1,932,551号;JP−A−56−97214号;カナダ特許出願番号2018551−1号;GB−A−1393333号;GB−A−15697007号;GB−A−2092025号;GB−A−2061769号;GB−A−2073052号;台湾特許第NI−64734号;EPO出願番号94924355.4(公開番号716626)号;EPO出願番号95915955.9(公開番号748256)号;EPO出願番号95916790.9(公開番号748257)号;EPO出願番号94931643.4(公開番号789626)号;EPO出願番号95932065.6(公開番号776253)号;EPO出願番号95932063.1(公開番号785823)号;EP−A−029301号;EP−A−253539号;EP−A−224352号;EP−A−031649号;EP−A−132062号;EP−A−163390号;EP−A−171184号;EP−A−234842号;EP−A−243031号;EP−A−368494号;EP−A−441501号;EP−A−468735号;EP−A−468736号;PCT出願番号GB96/01286(公開番号096/40441)号;PCT出願番号GB97/00376(公開番号097/31718)号;PCT出願番号GB97/02746;及びWO−A−85/00761号;の公開文書に記載されており、それらのすべてを参考として引用しそれらのすべてを本明細書に組み入れる。好ましい静電気スプレー装置は、同時係属出願の、米国特許出願代理人整理番号7711、「手持ち式静電気スプレー装置("Hand-Held Electrostatic Sprayer Apparatus")」という表題の(チント B.ガウ(Chinto B. Gaw)ら、1999年8月18日出願);及び代理人整理番号7712、「手持ち式静電気スプレー装置用の使い捨てカートリッジ("Disposable Cartridge for Use in a Hand-Held Electrostatic Sprayer Apparatus")」という表題の(チント B.ガウ(Chinto B. Gaw)ら、1999年8月18日出願)開示されており、いずれも参考として引用し本明細書に組み入れる。
【0061】
好ましい装置には、局所用組成物を含有する容器、例えばノズルのような少なくとも1つの容器と連絡している送出手段;携帯用又は非携帯用(好ましくは携帯用)電源より動力を得て1〜26kV(例えば、12〜26kV)の範囲内で発電する高電圧発生機;及び少なくとも1つの送出手段に対し発生機から選択的に高電圧を適用する制御手段を有する、小規模の個人的使用に好適な装置が含まれる。使用中に、その制御手段が作動して、皮膚の目的とする部位に直接的に送出する少なくとも1つの送出手段から、局所用組成物を静電スプレーさせる。
【0062】
当業者によって正当に評価されるように、このような装置の特定の構造上の特徴及び設計並びに電気的及びその他の操作上のパラメータは、本発明の状況において、例えばスプレーされる組成物及び/又はユーザーのニーズや希望によって影響を受けるような所望の機能性に従って、必要に応じて選択し調整し得る。本発明の装置の選択及び/又は調整され得る特徴には、例えば、高電圧発生機及び電源によって発生する電圧、製品送出手段の中又はその領域の電界強度、容器から送出手段へ及び送出手段から外へスプレーされる製品の流速、送出手段自体の大きさ及び配置並びに容器と送出手段により送出されるものとの間に使用される何らかの製品送り機構の構造及び特性が含まれる。
【0063】
本発明の装置の1つ以上の送出手段の大きさ及び配置は、いずれかの好適な形態であり、それは再び静電気スプレー送出システムを適切に機能させるその他のパラメータに従って選択し得る。通常はその送出手段又は各送出手段はノズルの形態であって、当該分野では周知の好ましくはプラスチック又はさまざまなポリマーのような絶縁性物質又は半絶縁性物質である。ノズルの好ましい形態は、スプレーされる製品を運ぶ導管がノズルの先端の開口部で途切れ、製品は、例えば当初は管すきまとしてではあるが、開口部から放出され、いずれにしても最終的には帯電した液滴のスプレーとして拡散する。その開口部は、好ましくは直径が約800μm(例えば、508〜762μm又は0.020〜0.030インチ)を越えない。更に一層好ましくは、その開口部の直径は約500〜約750μmである。
【0064】
送出手段には、事前に決定した付着量の物質をその又は各ノズルより都合よく送出する計量機構を提供する計量手段を含み得る。このような方法は、例えば、流速を制御するシステムと連動させて有効にし得る。本発明の装置の好ましい実施例は、その送出手段又は各送出手段は、製品送り手段によってその容器又は(例えば1つより多い物質又は組成物を、同一の装置又は送出手段さえも同一の装置よりスプレーすることを望む場合は)複数の容器と連絡して、すなわち好ましくは流体と連絡している。ある好ましい形態では、このような送り手段は、ノズルと製品容器との間の導流路を有する絶縁体を含み、その際、それを介して液滴又は粒子の帯電したスプレーとして分散する高い電界強度のポイントに達する前にスプレーされる製品が流動する。別の好ましい形態では、送り手段は、毛管現象の効果で組成物が通過する中空の導管を含み得る。
【0065】
当該分野では周知のように、本発明による装置は、好ましくはトリガー(すなわち、手動制御手段)又はもう一つの選択肢として自動制御手段を含み、選択的に発生機からの電圧をその送出手段又は各送出手段に適用し、組成物を皮膚に静電スプレーする。しかしながら、当業者によって正当に評価されるように、その他の好適な制御手段、例えば自動的にシステムの作動を制御する手段を使用し得る。
【0066】
本発明の好ましい実施例では、電源につながる高電圧発生機により発生する電圧は、約1〜約26kV、更に好ましくは約6〜約20kVの範囲である。特定のシステムに最も好適な電圧は、スプレーされる製品、並びにその他のパラメータに応じて変更することができ、それらのすべては、通常は全体的に最適なシステムとなるように選択される。電圧は不変的にプラスの極性又は交流極性を適用し得るが、プラスの極性が好ましい。
【0067】
静電気装置のスプレー作用を左右する電界強度は、主として適用する電圧に依存する。しかしながら、電界強度は必要に応じて、例えばノズルの配置又は配列の変更及び/又は上述の当該分野で周知である電場増強電極の使用によって制御又調整し得る。
【0068】
組成物の皮膚への付着は、スプレーの液滴の大きさ及び間隔及び皮膚の適用範囲を含めて、製品のスプレー流速、皮膚への製品の適用速度及び皮膚に適用される製品の量によって影響される。一般に、液滴の大きさは、固有抵抗の増加、電圧の低下及び流速の増大につれて増大し、間隔は電圧の上昇及び付着量の減少につれて増大し、そして適用範囲は、流速の増大及び付着量の増加につれて増大する。
【0069】
物質をスプレーする場合に最適な流速は、通常、製品自体の組成物に依存し、好ましくは感覚的な不快さを避けることを基本として、適切に選択される。更に、スプレー可能な物質に関して触れたように、好適な流速は、特定の送出方法及び/又は習慣又はユーザーのニーズに依存して選択される。通常、組成物の付着をより良く調節するためには、濃縮した物質をより低速で使用することが望まれる。一例として、本発明の実施例によると、好ましい組成物を送出する流速は、送出手段当たり、約0.036〜約1800ml/時(0.00001〜約0.5ml/秒)、更に好ましくは約0.1〜約360ml/時(0.0001〜約0.1ml/秒)、更に一層好ましくは約0.1〜100ml/時、最も好ましくは約1〜約30ml/時である。特に好ましい適用では、高速度の流速は約4〜約18ml/時(好ましくは約9ml/時)及び低速度の流速は約2.4〜約10.8ml/時(好ましくは約7.2ml/時)を使用し、その際、上記の低速度は上記の高速度の約0.2〜0.8倍である。
【0070】
一般に、最適な噴霧適性及び小さなスプレー液滴の大きさを提供するために、流速が上がるにつれて高い電圧を使用することが望まれる。好ましい実施例では、組成物は約0.1〜約100ml/時の流速でスプレーされ、約1〜約26kV(好ましくは約1〜約20kV)の電圧であり及び適用量は約0.01〜約12mg組成物/cm2皮膚である。ファンデーションのような比較的に固形分の多い組成物は、一般に約1mg/cm2皮膚の割合で適用し、スキンローションのような比較的に固形分の少ない組成物は、一般に約5〜6mg/cm2皮膚の割合で適用する。スキンローションのような比較的に固形分の少ない組成物は、一般に約50〜約60ml/時の流速で送出される。ファンデーションのような比較的に固形分の多い組成物は、好ましくは前記の適用量で、約1〜約30ml/時の流速で及び約6〜約20kVの電圧で静電スプレーする。電圧の範囲は、約3〜約20kVが好ましい。
【0071】
製品の全体の適用量は、1cm2皮膚あたりの製品のスプレーされる量でいうと、一般に約6mg/cm2未満である。一般的な適用量は、約0.8mg/cm2であり、それは適用範囲の皮膚の約30〜40%に当たる傾向にある。
【0072】
上記製品は一般に、0.005〜6秒/cm2皮膚領域、更に好ましくは0.01〜3秒/cm2皮膚領域、最も好ましくは0.05〜2秒/cm2皮膚領域の速度で適用される。
【0073】
(静電気適用の好ましい使用説明)
静電気組成物は、(ロボット利用手段を含めて)第二者又は組成物のエンドユーザーによって適用し得る。本発明は更に局所用組成物、特にファンデーション組成物を顔に適用する静電気スプレー装置の使用説明、そして特に第二者の及びそれ自体の適用技術、背景及び自分自身へ適用する練習方法に関する。
【0074】
a)適用方法
その装置(特にノズル)の目標とする適用領域(顔)からの距離、(流速及び装置の設定速度を含む)製品の皮膚への適用速度及び(動作の方向及び動作特性を含む)適用中の装置の動作に関する何らかの指示を観察することによって改善された結果が達成されることを見出した。
使用中、その装置を、目標とする顔面領域に、スプレーの障害物を避けて効率的に送出できるように保持するか又はそうでなければ配置する。
一般に、上記装置は、スプレーパターンが十分に拡がり、そして線を形成するか又は目標とする基質上でその他の望ましくない濃縮効果を及ぼすという傾向がないように目標から十分に離れ、且つスプレーが最適な適用範囲に届きそして均一に目標とする基質に行き渡るように十分に近い距離に保持又は配置される。一般に、上記装置はそのノズルが目標とする顔面領域より約3〜4インチ(9〜13cm)となるように保持するか又は配置する。
自分で適用する場合に、鼻から下の顔面領域に適用するときは片方又は両方の目を開けたまま、鼻から上の顔面領域に適用するときは閉じたままにするのが良い。両眼を閉じて自分で適用するとき、最初に腕を(顔の上にスプレーの霧がかかるのをはっきりと感じることができなくなるまで)すっかり真っ直ぐ伸ばし、それから肘を曲げて装置をスプレーの霧が最初にはっきりと感じるまで徐々に近づけると、装置を保持するべき顔からの距離を適切に判断するために役立つ。このようにすると、一般に適用者の顔から3〜4インチ離して装置を保持することになる。
より均一になるように適用するには、装置は、好ましくは、適用中は安定した速さでさっと一掃する動作で、装置を操作している間は決まった位置に止めることなく、動かし続けるべきである。一般に、好ましい速さとは顔の大きさにもよるが、1秒間に通常は額を横断するか、片頬を2回通過させるような速さである。処理された領域は、ザンボニー(Zamboni)製氷機による滑らかな氷に生ずるように部分的に重なり得る。一般に60〜90秒の適用で、顔面領域を一般に2〜8回ほど通過する。
好ましい方法では、組成物は、顔の輪郭に従って4つの部分に適用される。第一に、額を横切って滑らかに水平にスプレーする。製品はそれから顔の各側に前後に動かして、頬骨の自然な輪郭に沿って半円を描く動作で顎に向かって、顔の側面から顔の中央に向かってスプレーする。頬に適用する間、4番目の領域、その相対的な高さにより好ましくはスプレーを引きつける傾向があるので好ましくは最後にスプレーする鼻を避けることが重要である。鼻は、必要であれば上唇の上の領域に沿ってスプレーする。使用者の顔に目に見えるうぶ毛がある場合は、うぶ毛を目立たせないようにノズルをわずかに下方に傾けることが好ましいことがある。更に、最初に自分で適用するときは、顎のラインから始めて上向きに、適用する過程に従ってより快適になるまでスプレーすることが好ましい。このようにして使用者は最初は目を開いて、スプレーのかかる顔を見ると、顔から装置をどのくらい離すかを使用者が判断する助けとなる。
【0075】
本発明の出願人が製品の適用に上述のような2種類又はそれより多くの流速を使用すると、結果が改善することが更に判明した。好ましい使用法は、一般に顔の全体に適用する場合は高速(より速い流速)を使用し、特定領域のしみには低速を使用する。好ましいのは、比較的に速い流速が約4〜約18ml/時(好ましくは約9ml/時)、比較的に遅い流速が約2.4〜約10.8ml/時(好ましくは約7.2ml/時)であり、その際その遅い方の流速は、高い方の流速の約0.2〜0.8倍である。低速で適用すると、特定の領域にうっかりと過剰に使用することなく、適用量を調整することができる。一般に、適用過程は、不自然な外観及び/又は不均一の適用をまねく過剰の適用を避け、十分な適量を提供するように設計されている。第二者にとって、最初にユーザーが通常の顔のメークアップをした様子を見ることは、目標領域に望ましい適用量を判断するための助けとなり得る。少なくとも一連の全体的な適用及び任意の部分的適用を含めて、適用者又はユーザーが所望の外観を得るための適当な量を測ることができるように、段階的な適用をすることは助けとなり得る。
【0076】
一般に適用過程には、次の、
1)約9ミリリットル/時の速度で製品を適用するようにデザインされた比較的高速/流速で顔の全体にわたって適用する;
2)更に適用が必要であるか否かを判断し、必要である場合は更にどこにどのくらいの製品が必要であるかを判断する;
3a)製品を更に「しみ」の領域、例えば加齢によるしみ、にきび、赤色の領域、色の暗い領域に適用することが所望されるならば、5〜7ミリリットル/時の速度で製品を適用するようにデザインされた低速/流速で特定領域に追加のスプレーを適用する;
3b)製品を更に「全体」に適用することが所望されるならば、(1)の段階を繰り返す;
4)所望の適用量が得られるまで、2及び3の段階を繰り返す;
という段階を含む。
全体の適用時間は、約0.5〜3分(通常、約60〜約90秒)となる傾向がある。
【0077】
b)説明内容
使用者自信又はその他の人に製品を適用する方法を説明するとき、その説明を最初に適用又は実演とともに行うことが、エンドユーザーが快適な使用感を得たり及び適用経験を肯定的に感じたりするためにきわめて重要であることが判明している。説明内容は、好ましくはユーザーに目に見える及び触知できる期待を提供するようにデザインされている。好ましくは安全性を確認し、スプレーがどのように機能しているか説明し、スプレーするところを実演することの段階を含む。
更に特に、鼻孔よりも上に安全濃度を追加してスプレーするときには一般に目を閉じているようにという推奨も含めて、組成物、装置及び方法の安全性を確認する。眼、吸入、接地/電気に関するあらゆる安全性又はその他のユーザーの感じうる懸念に対処する。
どのようにスプレーが働くかを通常、例えば、製品が適用中に分離したままであるように帯電した製品の液滴の細かい霧であって、毛髪、着衣などのような目標ではない領域に対比して顔だけにスプレーするように、しかも混合する必要のないことを明白にすることによって説明する。どのようにスプレーが働くかを実演することには、通常好ましくは装置をどのように保持するか(例えば、親指と残りの4本の人さし指の間において)及びどのように装置を作動させるか(例えば、オン/オフボタンを自分の人さし指で押すことにより)、好ましくは手指をノズルから離しておくことを含む。実際に使用する前に有効な実演には、例えば、1枚の紙、紙タオル、目標でない皮膚(例えば、手又は腕)などにスプレーすることにより、目に見える期待(すなわち、どのように製品が装置から出てくるか)を提供すること、そして、例えば、目標ではない皮膚にスプレーしてスプレーがその皮膚にどのように感ずるかを見せて、触知できる期待を提供することが含まれる。そのユーザーは、その製品が皮膚の上で混合する必要のない、きわめて軽い感触の、細かい均一なスプレー又は霧として放出されることを理解するべきである。そのユーザーは更に好ましくは、その霧が、通常は線状の(噴射)パターンに対して環を形成し、処理された直径は顔から装置までの距離に比例することを理解するべきである。
ユーザーの経験を豊富にするためにその他の手段、例えば、音楽又はその他の音声効果、花、アロマテラピー、マッサージ又はリラックス状態をもたらすためのその他の既知の手段を提供し得る。
【0078】
c)自分で適用する練習
ユーザーが製品を自分で適用する場合、その組成物を自分で適用する学習曲線もまた、ユーザーを満足するために重要である。好ましい練習には、少なくとも1度のユーザー及び第二者の共同による適用の段階を含む。より好ましい練習方法は、そのユーザーを徐々にその技術に慣れさせ、第二者による適用、ユーザーと第二者との共同の適用及び第二者又は説明書の任意の補助を伴うユーザーによる本格適用を含む一連の段階を含む。それらの段階は好ましくは別の日の、更に好ましくは連続した日に行う。しかしながら、そうすることが現実的であり、各段階の間にユーザーの皮膚を洗浄してもマイナスの影響が現れない場合は、それらの段階を同一の日及び任意に各段階の直後に行い得る。
【0079】
1つの好ましい練習方法は、ユーザーが徐々に自分で適用することが快適になる次の3〜5日の練習期間を含む。
(1)第1日目は、第二者が製品をエンドユーザーに適用する。
(2)第2日目は、第二者が製品をエンドユーザーの顔の半分に適用し、そしてその後、そのエンドユーザーは、第二者による個人的な指針及び/又は使用法を記したパンフレットのような説明書及び/又はその他の自分で製品を適用するビデオの助けにより適用を完了する。その第二者又は説明書の補助は、好ましくはエンドユーザーに、上述のような適切な装置の距離、速度、目を閉じておくことの望ましさ及び上述のような、例えば、顎のラインから始めて、適用の過程がより快適になるまで上向きに顔にスプレーすることのようなその他の役立つ示唆を気づかせる。
(3)第3日目は、エンドユーザーは、第二者及び/又は説明書の任意の指針により、製品を顔全体に適用する。
(4)任意に第4日目及び5日目に、第3日目に行った手順を反復する。
1回の実演により自分で適用する方法を示すことが望まれる場合は、その好ましい方法は第2日目に上記の説明に従うことである。
その自分で適用する学習曲線は、好ましくは3つの要素である期待又は状況、技術又は適用及び自信を含む。期待/状況には、安全性への関心を持つこと及び装置から放出される製品を説明することを含む。技術/適用には、装置の保持方法/操作方法及び顔からの適切な距離についての説明、製品の適用量、適用時間、手動速度及び適用速度についての説明を含めた適用方法が含まれる。自信には、任意に第二者又はその他の説明による補助とともにユーザーに製品の適用を練習させることが含まれる。これらの要素の好ましい側面は、本明細書において上述のとおりである。
【0080】
(その他の局所適用方法)
局所用組成物は、もう1つの方法として、シルクスクリーン法などによる不連続の被膜を皮膚に形成して、更に垂直抗力(すなわち、皮膚表面に対し垂直の力)を使用することにより製品を付着させる適用方法を使用することにより皮膚に適用し得る。
【0081】
最初の方法では、均一に間隔をおいた孔/直径が約150μm又はそれより小さな孔を有する一片のプラスチック、金属、布又はその他の(好ましくは顔の輪郭に適合する)メッシュを皮膚に接触して配置する。それから局所用組成物、例えば、カラーファンデーションをメッシュの孔を通して押しつけ、メッシュの孔に存在する同一パターンの液滴をその皮膚に付着させる。流体をメッシュを通して加圧する1つの便利な方法は、流体を最初にスポンジ、布又はその他の吸収材料に吸収させ、その後にメッシュに対して流体のしみ込んだスポンジ又はその他の物質を押しつける。このことを達成する別の手段は、まるで壁にスパックルをつけるようなゴム製の水切りのような堅い縁を持つ製品でメッシュを通して流体を放散又は絞り出すことである。製品をメッシュを通して押しつけた後に、そのメッシュを除去し、そして再利用を望む場合は洗浄する。その後メッシュを境界領域、未適用領域に移動させ、目標領域の適用を完了するのに必要な回数ほど適用過程を反復する。皮膚の上の流体が一旦乾いたら、適用可能であれば、そのメッシュを製品がすでに付着している領域の上に戻して、液滴の重なりが最小限になるようにメッシュを異なる角度に傾けて、その過程を反復し得る。この再適用過程により、好みで粒子間隔を本来メッシュ中に存在するよりも狭めることが可能となる。
【0082】
本明細書に記載される望ましい孔径及び間隔パターンで粒子を付着させるいかなる種類のメッシュも使用し得る。このような物質の実施例には、米国特許第4,342,314号(ラデル(Radel)ら、1982年8月3日発行)及び米国特許第4,629,643号(キューロ(Curro)ら、1986年12月16日発行)に記載されるような微小の孔を形成した被膜が含まれ、それらの両方を参考として引用し、それらのすべてを本明細書に組み入れる。これらの引用文献に記載されるように、これらの被膜形成に好適な物質は、好ましくはポリオレフィン、例えば、ポリエステルである。好ましいメッシュの孔径及び間隔は、所望の末端部が不連続の被膜の粒度及び間隔と同等である。
【0083】
あるいは、その不連続の付着パターンはメッシュ又はスクリーンを使用せずに達成されるが、正確にいえば直径が約150μm未満である孔を有する多孔質物質の使用により達成される。その多孔質構造には、連続気泡、独立気泡又は何らかのそれらの組合せを含み得る。本明細書に使用される「気泡」という用語は、物質中に存在する3次元の孔隙であり、その孔隙には互いに接続する間隙の開口部がある場合とない場合がある。ある実施例では、流体の局所用皮膚用製品は多孔質物質に吸収され、その後、皮膚に対して垂直の力を利用して(接線に対抗して又は剪断力として)皮膚に「押しつけ」られる。この適用方法は、物質の孔径及び孔の間隔を使用して、不連続の付着パターンを生じる。
【0084】
このような多孔質物質は次のような技術によって製造されるが、製造方法は、それらに限定されない。
1)物理的物質を取り入れることにより、孔を形成するシード添加機構であり、その物理的物質は後ほど、構造が形成された後で抽出、破壊、除去されるか又は崩壊し、このような物質の実施例には、米国特許第3,971,315号及び第4,824,621号に記載されるポアロン・エンド・マイクロフォーム(Porelon and Microfoam)製の物質のような、ポアロン・エンド・マイクロフォーム・カンパニーズ(Porelon and MicroFoam Companies)によって製造されるようなエラストマーゴム構造が含まれ、それらの両方を参考として引用しそれらのすべてを本明細書に組み入れる;
2)機械的剪断力、高圧(例えば、強制空気)などを介してのポリマー物質への空気混入(すなわち空気又は不活性ガスの混入)であり、実施例には、ラテックス・フォーム・プロダクツ(Latex Foam Products, Inc.(LFP)の製造する「NBR」、「SBR」又は「SK」の種類の物質のような合成ラテックスニトリル発泡体が含まれる;
3)エマルジョン化学及び孔径及び密度を調節する処理技術の使用であって、このような物質の実施例には、レンダル社(Lendell corporation)によって製造されるポリウレタン発泡体又は米国特許第5,260,345号及び第4,522,953号に記載されるような可撓性の微孔性発泡体が含まれ、それらの両方を参考として引用しそれらのすべてを本明細書に引用する;
4)所望の孔径及び密度を実現するためのさまざまな大きさの粉末微粒子の焼結であって、このような物質の実施例では、ポレックス・テクノロジーズ・コーポレーション(Porex Technologies Corporation)(例えば、粗めシート又は特注モデル部品のポレックス(Porex)X4900及びX4800シリーズ)によって製造される高密度のポリエチレン、ポリプロピレン又はナイロンの微粒子を使用する。
【0085】
不連続パターンを形成する多孔質物質を使用する別の変法では、連続性又は不連続性の流体被膜を皮膚に適用し、(上述のような)多孔質物質が続いてその連続性の被膜に押しあて、その流体を上記物質の孔に吸収することによって皮膚表面から流体を除去する。この場合、不連続パターンは、孔を分離するポリマー物質の構造パターンによって形成され、その構造パターンに一致する。この実施例において、孔を分離するポリマー物質の間隔は、有効な直径が150μm未満である。本明細書に使用される「有効な直径」という語句は、関心のある不規則な形の面積と等しい面積を有する円の直径のことをいう。
【0086】
更に別の実施例では、不連続パターンは、浮き出した領域の有効な直径が150μmを越えない、レリーフ生地を有する無孔性物質を押しつけることにより形成される。この実施例では、その無孔性の生地物質は(インクパッドによく似たような)流体容器に押しつけられ、無孔性基材のその浮き出した生地領域にその流体製品を付着させる。その基材は、その後皮膚に(皮膚に対し垂直の力を使用して)押しつけられ、無孔性物質の浮き出した生地パターンは皮膚表面に移行する。
【0087】
更に別の実施例では、不連続パターンは、生地のレリーフ領域の有効な直径が150μmを越えないレリーフ生地を有する無孔性物質を押しつけることにより形成される。本明細書に使用される、レリーフ生地又はレリーフ領域という語句は、生地表面のくぼんだ領域又はこのようなくぼんだ領域又は範囲によって形成される生地のことをいう。この実施例において、無孔性の生地物質は、流体容器に押しつけられ、基材の全表面(浮き出した領域とくぼんだ領域の両方)に流体製品を付与する。浮き出した領域に付着した流体製品は、その後、拭い取り、吸収、蒸発などのような第二の過程によって除去される。その基材はその後、皮膚に(皮膚に対し垂直の力を使用して)押しつけ、そしてその無効性物質のくぼんだ生地パターンは皮膚表面に移行する。
【実施例】
【0088】
次の実施例は代表的ではあるが、本発明を限定するものではない。
(実施例1〜2)
化粧用ファンデーションは、次の成分を組み合わせて製造される。
【表1】

1ドライ・フロ(Dry Flo)としてナショナルスターチ(National Starch)より市販されるアルミニウムデンプンオクテニルコハク酸
【0089】
Aグループの成分を混和し、2000〜4000rpmに設定したホモジナイザーセットで十分に撹拌する。Bグループ成分を加える。他成分を加えている間は5000〜7500rpmで混合し、添加が完了したら混合速度を8000〜10000rpmに設定する。撹拌しながら、バッチを75〜85℃に加熱する。30分の混合後に、粒度をヘグマン・ゲージ(Hegman gauge)又はグラス・スライドで確認する。サンプルの粒度が許容されるサイズであれば(すなわち30μm未満)、Cグループの成分中で混合速度5000〜7500rpmで混合する。75〜85℃の窓の温度に維持する。手練りにより補助をする。バッチが均一になったようであるなら、混合速度8000〜10000rpmで5分間ミルにかける。Dグループの成分を加え、5000〜7500rpmの速度で5〜10分間混合する。手練りにより補助をする。Eグループの成分を加え、5000〜7500rpmで10分間、撹拌する。50〜65℃の窓の温度に調整する。
【0090】
A〜Eグループを処理する間、シクロメチコン245中のトリヒドロキシステアリンを、室温で塊がなくなるまで予備混合する。更にラウレス−7中で、プロピルパラベンを室温で塊がなくなるまで予備混合する。バッチ(A〜Eグループ)が50〜65℃であることを確認し、それからプレミックスを加える。15〜20分間、5000〜7500rpmで撹拌する。温度を50〜65℃に保つ。完了したら2000〜4000rpmで撹拌しながら室温まで冷却する。一旦バッチが室温となれば、グループGの成分を加える。最終容器に注ぐ。
【0091】
(実施例3)
化粧用ファンデーションは、次の成分を混和することにより製造される:
【表2】

1EA−209としてコボプロダクト(Kobo Products)より市販されるエチレンアクリレートコポリマー
【0092】
Aグループの成分を混和し、2000〜4000rpmに設定したホモジナイザーで十分に混合する。Bグループの成分を加える。他成分を加えている間は5000〜7500rpmで混合し、添加が完了したら混合速度を8000〜10000rpmに設定する。混合中に温度が40℃を越えないようにする。30分の混合後に、粒度をヘグマン・ゲージ(Hegman gauge)又はグラス・スライドで確認する。サンプルの粒度が許容されるサイズであれば(すなわち30μm未満)、Cグループの成分中で混合速度5000〜7500rpmで混合する。20〜40℃の窓の温度に維持する。手練りにより補助をする。15分の混合の後、Dグループの成分を加える準備をする。混合速度を5000〜7500rpmに上げる。Dグループの成分を徐々に加える。温度が45℃を越えないことがきわめて重要である。(理想的には20〜40℃の窓の温度に維持する)。Dグループの成分の添加を完了した後、5000rpm〜7500rpmで約10分間混合する。10分後に周囲条件に放置する。Eグループの成分を加え、5000〜7500rpmで約15分間混合する。バッチを周囲条件に維持する。完了後、最終容器に注ぐ。
実施例1〜3の製品を、本明細書の記載に従って顔に静電スプレーする。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
皮膚に組成物を静電スプレーすることを含む皮膚を処理する方法であって、組成物が次の:
a)2〜90質量%の液体絶縁性物質、
b)2〜90質量%の1つ以上の導電性物質、
c)0.1〜35質量%の、組成物中で不溶性及び不混和性の粒子状粉末物質であって、0.01μm〜100μmの粒度を有する粒子状粉末物質、及び
d)0.5〜30質量%の、組成物を安定化させるための増粘剤であって、1,000mPasを超える粘度を有するシリコーン、ワックス、粘土、シリカ及びそれらの混合物からなる群より選択される増粘剤
を含み、その際、液体絶縁性物質及び導電性物質は、それらが実質的には1相であるように、組成物中で十分に混和性であるか又は可溶性であり、且つ前記組成物が、0.01メガオーム・cm〜5000メガオーム・cmの固有抵抗及び0.1mPas〜50,000mPasの粘度を有することを特徴とする皮膚を処理する方法。
【請求項2】
絶縁性物質が、揮発性シリコーン、揮発性炭化水素及びこれらの混合物からなる群より選択されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
導電性物質が、水、アルコール、グリコール、ポリオール、ケトン及びこれらの混合物からなる群より選択されることを特徴とする請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
5〜85質量%の液体絶縁性物質及び5〜80質量%の導電性物質を含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
組成物が、0.5〜10質量%の相互溶解補助剤を更に含むことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
組成物が、化粧用ファンデーションであることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
組成物を、0.1〜100ml/時の流速、1kV〜20kVの電圧及び0.01mg〜12mg組成物/cm皮膚の適用量で、静電スプレーすることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。

【公開番号】特開2006−104211(P2006−104211A)
【公開日】平成18年4月20日(2006.4.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−346857(P2005−346857)
【出願日】平成17年11月30日(2005.11.30)
【分割の表示】特願2001−516486(P2001−516486)の分割
【原出願日】平成12年8月17日(2000.8.17)
【出願人】(590005058)ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー (2,280)
【Fターム(参考)】