説明

皮膚の療法EMR治療を行う方法及び装置

【課題】非治療部分内にある、複数の選んだ三次元的に配置された治療部分に少なくとも1つの選んだ波長の印加された放射線を集中させることにより患者の皮膚にて治療療法を行う方法及び装置を提供する。
【解決手段】治療部分Vと全容積との比率は、0.1%乃至90%の犯意内で変化するが、50%以下であることが好ましい。波長を含む色々な技術を利用して放射線が集中させる深さを制御することができ、また、適宜な光学系212を提供して印加された放射線222を1つ又は2つ以上の治療部分Vの選んだ組み合わせに対し並列に又は直列に集中させることができる。

【発明の詳細な説明】
【発明の分野】
【0001】
本発明は、色々な療法のため電磁放射線(EMR)を使用する方法及び装置、より具体的には、空間的に密閉され且つ集中させたEMRを使用して予備領域により実質的に取り巻かれた治療領域又は損傷領域を形成することで皮膚科的治療を行う方法及び装置に関する。
【発明の背景】
【0002】
色々な形態の電磁放射線、特に、コヒーレント及び非コヒーレントの双方の光学放射線は、永年に亙って多様な医療治療のため、特に、皮膚科学治療のため利用されている。かかる治療は、望ましくない毛の除去、皮膚の若返り、血管病変部の除去、アクネの治療、セリュライトの治療、色素沈着病変部及び乾癬、刺青の除去、皮膚及びその他の癌の治療等を含むが、これらにのみ限定されるものではない。これらの治療の殆どは、1つの方法又は別の方法にて、選択的光熱療法(photothermolysis)として知られる方法を使用することを含む(例えば、アンダーソン・RR(Anderson RR)、パリシエ・J(Parrish J.)のサイエンス、1983;220:524−526の選択的光熱療法;パルス状放射線の選択的吸収による精密顕微鏡外科手術(Selective Photothermolysis;Precise microsurgery by selective absorption of the pulsed radiation)を参照)。この方法は、自然の発色団又は人工的に誘発させた発色団の何れかの発色団により優先的に吸収される波長の放射線にて治療すべきターゲット領域を照射することを含み、そのターゲット領域にて、発色団を直接又は間接に加熱することで所望の治療を行うものである。
【0003】
これらの技術は、上記の用途の多くにとって有用ではあるが、これらの技術には、多数の重大な欠点がある。第一に、皮膚の若返り及び毛の除去、特に、皮膚の若返りのような、比較的広い領域に亙って行われる治療は、相当に広い治療領域に亙って種々の程度の皮膚損傷を生じさせる可能性がある。特に、かかる治療の結果、皮膚層が剥離する場合もある。これらの比較的広い領域の皮膚の損傷は、癒合する迄、数週間以上、かかることが多く、また、通常、この期間の間、追跡治療を行うことはできない。より小さい隔たった損傷領域がより迅速に癒合するようにする仕方にてこれらの方法を行うことができ、この方法が患者の快適さ及び追跡治療をより迅速に行う能力の双方を向上させることができるならば、望ましいことである。更に、例えば、除毛及び皺取りのような、多くの治療は、その治療を遥かにより広い治療領域の僅かな一部分又は領域にてのみ行えばよい。しかし、現在の治療技術は、一般に、治療を必要とする治療領域の選ばれた領域のみではなく、治療領域の全体に亙って治療を行うことを必要とする。
【0004】
別の潜在的な問題点は、印加された放射線を選択的に吸収し、治療に必要とされる熱を発生させる発色団がターゲット領域内に必要とされる点である。第一に、治療領域の上方領域が印加された放射線を優先的に吸収し又はその他の方法で吸収する発色団を含む限度において、かかる発色団も加熱され、このため、その加熱の結果、表皮すなわち真皮が損傷しないようにすることを保証し得るように、あらゆる治療において注意を払わなければならない。その上方の皮膚を損傷させずに、かかる治療を行うことを許容するため、かかる上方領域の種々の形態の冷却法、場合によっては、攻撃的冷却法が必要とされることが多い。例えば、除毛のため又はメラミンをターゲットとするその他の治療のため、表皮、特に、真皮−表皮(DE)接合部においてメラミンが加熱されることが1つの問題である。ターゲットとされる発色団が水である場合、治療領域内及びその上方の実質的に全ての組織は、放射線を吸収し且つ、加熱されて、選ばれた身体構成要素の制御された治療を困難にし、また、望ましくない周辺部の損傷を引き起こす可能性が増す。
【0005】
選択的光熱療法に伴う別の問題点は、放射線に対して選ばれる波長が、全体として、利用される発色団の吸収特性によって決まることである。しかし、かかる波長は、その他の目的にとっては最適でない。例えば、皮膚は散乱媒体であるが、かかる散乱は、ある波長のとき、その他の波長のときよりも遥かに顕著である。残念なことに、例えば、頻繁に使用される発色団である、メラミンによって優先的に吸収される波長は、また、顕著な散乱が生ずるときの波長でもある。このことは、血管病変部を治療するために典型的に利用される波長についても当て嵌まる。また、皮膚内への光子の吸収も光学波長帯域に亙って変化し、選択的光熱療法により要求される波長は、皮膚にて多量に吸収される波長であることが多い。選択的光熱療法用に典型的に利用される波長が多量に散乱され及び(又は)多量に吸収されることは、身体構成要素を選択的にターゲットとする能力を制限し、特に、治療を効果的に且つ、効率良く行うことのできる深さを制限することになる。更に、1つのターゲット領域に印加されたエネルギの多くが散乱され且つ、治療を受ける身体構成要素に達しないか、又は上方又は周囲の組織内に吸収されて、かかる組織を望ましくなく且つ潜在的に危険な加熱状態にすることは、光学皮膚科的治療を相対的に非効率的なものにする。かかる治療が低効率であることは、所望の療法結果を実現するためなは、より大型で且つ強力なEMR源が必要とされ、また、表面冷却又はその他の適当な技術によってこの望ましくない加熱効果を緩和するため、追加的なコスト及びエネルギを利用しなければならないことを意味する。また、このより強力なEMR源の熱管理は、1つの問題であり、全体として、コスト高で且つ大型の水の循環又はその他の水の管理機構を必要とする。更に、1つのターゲット(例えば、毛のメラミン)の発色団の濃度は、ターゲット毎に且つ、患者毎に大幅に相違するため、選択的光熱療法を使用して所定のターゲットを効果的に治療するための最適な又は適正なパラメータさえも決定することは難しい。例えば、黒色皮膚の人間、又は極めて褐色皮膚の人間のような、特定型式の皮膚による高吸収率は、特定の治療を安全に行うことを困難にし又は更に不可能にさえもすることがしばしばである。このため、好ましくは、痛みが殆ど又は全く無く、また、好ましくは、実質的に同一のパラメータを使用して、あらゆる型式及び色素沈着皮膚を安全に治療することを許容する技術が望まれる。
【0006】
既存の治療に伴う更に別の問題点は、表皮の損傷、皮膚の瘢痕、又はその他の損傷が問題とならないときでさえ、患者が感じる痛みによって治療領域に印加することのできるエネルギ量が頻繁に制限されることである。理想的には、典型的に、美容を目的とする、EMR皮膚科的方法は、無痛又は実質的に無痛でなければならない。その方法が外科医によって行われるならば、局部麻酔を使用し、又は患者を眠らせることにより痛みをコントロールすることができるが、麻酔の使用には全て危険を伴ない、また、局部麻酔を施すため針を使用することは、美容法にとって望ましくないことである。このため、所望の治療結果を実現するため、十分な放射線を印加することを許容する一方にて、かかる方法を必要とせずに、患者の痛みを実質的に軽減し又は解消することができるならば、好ましいことであろう。
【0007】
また、治療すべき領域が例えば、メスにて処理することのできない寸法の10μmのミクロン範囲内にある場合、患者の皮膚、特に、皮膚表面付近にて、顕微鏡外科手術を行うことが必要とされ又は望まれる場合もある。また、顕微鏡外科手術を行うための既存のEMR装置は、かかる小さいターゲットにて外科手術を行い得るようになっていない。このため、かかる精密な顕微鏡外科手術を行うための改良された技術が必要とされている。
【0008】
更に、EMR技術は、上述した状態の幾つかを治療するために利用可能であるが、アクネ瘢痕、水痘瘢痕等を含む瘢痕、瘢痕組織に起因するバンプス、妊娠線、特定の麻痺等を治療する、かかる技術は現在、存在していない。このため、かかる状態を治療する効果的な技術が必要とされている。
【0009】
更に別の問題点は、既存の技術では、水ぶくれ及びその他の皮膚の問題を生じることになることが多い場合、特に、皮膚の表面付近にて刺青又は色素沈着病変部を除去するときのものである。かかる刺青又は色素沈着病変部の退色及び(又は)その最終的な除去を患者の皮膚を損傷させずに又は顕著な患者の不快さを伴わないような十分に静かな仕方にて行うことを許容する改良された技術も望まれる。また、色々な皮膚の傷を治療する同様の技術も望まれる。
【0010】
最後に、太い血管の病変部を治療するのに比較的効果的である技術は現在、存在するものの、かかる技術は、蜘蛛巣状静脈及びその他の細い血管を治療するのに余り効率的でない。患者の皮膚の比較的小さい部分のみを治療することが必要とされる場合、患者の皮膚の比較的大きい領域に亙って放射線が印加されならば、同様に非効率的である。このため、ターゲット領域をより選択的に治療することを許容し、また、選択的光熱療法に頼らず、このため、選んだ深さにて所望のターゲット容積、特に、かかるターゲット容積の選んだ部分により効果的に放射線を供給し得るように利用される波長を選ぶことができるようにし、該部分が非治療部分により取り巻かれて、所定のターゲットを治療するための適正なパラメータをより容易に決定することができるようにする、EMR療法、特に、光学皮膚科的治療のための改良された方法及び装置が必要とされている。
【非特許文献1】アンダーソン・RR(Anderson RR)、パリシエ・J(Parrish J.)のサイエンス、1983;220:524−526の選択的光熱療法;パルス状放射線の選択的吸収による精密顕微鏡外科手術(Selective Photothermolysis;Precise microsurgery by selective absorption of the pulsed radiation)
【発明の概要】
【0011】
上記に従って、本発明は、患者の皮膚の面積及び深さ座標に配置された容積にて治療を行う方法及び装置を提供し、該方法は、放射線源を提供することと、該源から光学系に放射線を印加し、該光学系が放射線を容積の深さ座標内の少なくとも1つの深さ及び容積の面積座標内の選んだ領域に放射線を集中させ、該少なくとも1つの深さ及び選んだ領域が容積の非治療部分内の容積の三次元的治療部分を画成するようにすることとを備えている。該装置は、放射線源と、源からの放射線が印加される光学系とを有し、該光学系が放射線を容積内の少なくとも1つの深さ及び容積の選んだ領域に集中させ、該少なくとも1つの深さ及び領域が容積の非治療容積内の容積の三次元的治療部分を画成する。方法及び装置の双方に対し、治療部分と容積との比率は、0.1%乃至90%とすることができるが、10%乃至50%であることが好ましく、10%乃至30%であることがより好ましい。各場合において、治療部分は、少なくとも1つの選んだ寸法及び厚さの円筒体、球、楕円体、立体矩形又は平面とすることができる。治療部分はまた、選んだ長さ及び厚さの隔たった線とすることもできる。光学系は、全ての治療部分にほぼ同時に放射線を印加し、又は光学系は、少なくとも選んだ治療部分に対し放射線を順次に印加することができる。
【0012】
また、少なくとも1つの治療部分の上方における患者の皮膚を選んだ時間、選んだ温度まで予冷却することもでき、予冷却するための選んだ温度及び時間は、通常の体温以下の少なくとも1つの選んだ温度まで治療部分に対する少なくとも1つの深さだけ皮膚を冷却するのに十分であることが好ましい。選んだ実施の形態の場合、皮膚は治療部分に対する少なくとも1つの深さよりも深い深さまで少なくとも選んだ温度に冷却され、該少なくとも1つの治療部分が冷却した皮膚によってほぼ取り巻かれるようにする。放射線を印加する間、冷却を続行し、この実施の形態の場合、放射線を印加する時間は、治療部分の熱弛緩時間よりも長くすることができる。放射線源の波長は、治療を行うべき容積の上方の患者の皮膚内に多量に吸収され又は散乱されないように選ばれることが好ましい。より深い深さの座標の場合、光学系は、治療部分の少なくとも1つの深さよりも深い選んだ深さまで集束し、患者の皮膚内の所望の深さ座標に集中させることができる。治療が行われる容積内の及び(又は)この容積の上方の患者の皮膚の選んだ状態を検出し、放射線を印加する間、その検出結果を利用して放射線が集中される治療部分を制御することができる。
【0013】
印加された放射線は、少なくとも、治療部分の少なくとも1つの深さの関数である出力波長を有することが好ましい。より具体的には、印加された放射線の波長は、次のように印加された放射線の関数として選ぶことができる、すなわち深さ=.05乃至.2mm、波長=400乃至1880nm及び2050乃至2350nm、800乃至1850nm及び2100乃至2300nmであることが好ましい。深さ=.2乃至.3mm、波長=500乃至1880nm及び2050乃至2350nm、800乃至1850nm及び2150乃至2300nmであることが好ましい;深さ=.3乃至.5mm、波長=600乃至1380nm及び1520乃至1850nm及び2150乃至2260nm、900乃至1300nm及び1550乃至1820nm及び2150乃至2250nmであることが好ましい;深さ=.5乃至1.0mm、波長=600乃至1370nm及び1600乃至1820nm、900乃至1250nm及び1650乃至1750nmであることが好ましい;深さ=1.0乃至2.0mm、波長=670乃至1350nm及び1650乃至1780nm、900乃至1230nmであることが好ましい;深さ=2.0乃至5.0mm、波長=800乃至1300nm、1050乃至1220nmであることが好ましい。
【0014】
各種の医療状態を治療するためこの方法及び装置を利用することもできる。選んだ深さにおける血管の病変部を治療する場合、光学系及び印加される放射線の波長を含む、治療パラメータは、治療部分の少なくとも1つの深さが治療を受ける血管の深さであるように選ばれる。同様に、治療がコラーゲンの処理又は除毛による皮膚の再変調である場合、光学系及び放射線の波長を含む治療パラメータは、少なくとも1つの深さが表層内コラーゲンの深さ及び毛包の膨張部並びにマトリックスの少なくとも1つの深さであるように選ばれる。本発明の教示内容はまた、アクネの治療包、脂肪のポケットを狙い且つ破壊すること、セリュライトの治療、刺青の除去、色素沈着病変部の治療、栄養障害瘢痕及びその他の瘢痕並びにその他の皮膚の傷の治療、皮膚のその他の色々な状態の癒合のためにも使用することができる。
【0015】
本発明の実施に利用できる光学系は、源からの少なくとも複数の放射線が同時に印加される光学要素配列を含むことができ、光学要素の各々が放射線を容積の選んだ部分に集中させる。光学要素の各々は、例えば、選んだ長さ及び深さの1本の線に集束し又は集中させることができ、幾つかの要素に対する線は、その他の要素の線に対して選んだ角度となるようにする。光学系は、これと代替的に、光学集中構成要素に印加された放射線を走査する装置を含み、N≧1の場合、放射線を治療部分Nに同時に連続的に集束させるようにしてもよい。光学系は、深さ調節可能な光学集束構成要素と、構成要素を移動させ、連続的な治療部分にて集束させる、かかる光学集束構成要素に対する位置決め機構とを含むことができる。装置は、少なくとも選んだ領域の座標の上方における患者の皮膚の一部分を選んだ温度まで冷却させる機構と、該冷却機構を選択的に作動させ、放射線を印加する前及び(又は)放射線を印加する間、選んだ時間、患者の皮膚のこの部分を予冷却する制御装置とを備えることができる。冷却機構及び制御装置は、該皮膚の部分を通常の体温以下の少なくとも選んだ温度に少なくとも治療部分の深さまで冷却するのに十分な温度及び時間にて、その皮膚を予冷却することができ、後者の場合、治療部分は、冷却した皮膚によって実質的に取り巻かれるようにする。該装置はまた、容積内の及び(又は)該容積の上方の患者の皮膚の一部分における少なくとも1つの選んだ状態の検出器を備えることもでき、また、光学系は、該検出器に応答して作動し、放射線が集中される容積の治療部分を冷却することができる。
【0016】
本発明はまた、患者の皮膚の領域及び深さ座標に配置された容積にて治療を行う方法及び装置を含むものであり、この方法は、放射線源を提供することと、容積の領域座標の少なくとも一部分の上方における患者の皮膚を選んだ時間、選んだ温度まで予冷却することとを含み、その選んだ温度及び時間は、容積の深さ座標よりも深い深さまで皮膚を冷却するのに十分であるようにし、放射線を光学系に印加し、該光学系が放射線を少なくとも1つの深さ座標及び領域座標内の選んだ領域に集中させ、容積内に治療部分を画成するようにすることを含み、該治療部分は全容積よりも小さく、治療部分の各々は非治療部分内にあり且つ冷却した皮膚によって実質的に取り巻かれるようにする。より具体的には、領域座標の上方の患者の皮膚を選んだ温度まで冷却する機構を提供することができ、また、冷却機構を選択的に作動させ、放射線を印加する前及び(又は)放射線を印加する間、選んだ時間、皮膚を予冷却する制御装置を提供することができ、該機構及び制御装置は、通常の体温以下の少なくとも選んだ温度に容積の深さ座標よりも少なくとも深い深さまで皮膚を冷却するのに十分な温度及び時間にて冷却する。冷却機構による患者の皮膚の冷却は、放射線を印加する工程の間、続行し、その放射線を印加する時間を各治療部分の熱弛緩時間よりも長くすることができる。
【0017】
最後に、本発明は、非治療部分内にあり、三次元的に配置された複数の選んだ治療部分にて少なくとも1つの選んだ波長の印加された放射線を集中させることにより、患者の皮膚に対し療法を行う方法及び装置を含むものである。
【0018】
本発明の上記及びその他の目的及び特徴並びに有利な点は、添付図面に図示した本発明の色々な実施の形態の以下のより具体的な説明から明らかになるであろうし、色々な図面にて共通の要素に対して同一の又は関連する参照番号が使用されている。
【詳細な説明】
【0019】
最初に、図22A及び図22Bを参照すると、患者の皮膚200の一部分が図示されており、該部分は、真皮204の上方に位置する表皮202を含んでおり、表皮と真皮との接合部は、真皮−表皮(DE)接合部206として説明する。患者の皮膚の深さdに配置され且つ領域Aを有する治療容積Vも図示されている。治療容積Vは、破壊し又は除去すべき1つ又は2つ以上の血管病変部を含み、また、恒久的に破壊するか又は一時的な除毛となるように少なくとも損傷させるべき又は毛を成長させるため刺激すべき複数の毛包を含み、DE接合部の下方の領域内にあり、例えば、再成長を刺激するため特に皮膚の若返り及び皺取りのため、一時的に破壊することによるような色々な手段によって再生すべきコラーゲンを含み、除去すべき黒色腫、血管病変部、色素沈着病変部、ポートワインあざ、乾癬、瘢痕又は除去すべきその他の皮膚の傷又は刺青又は光学皮膚科的方法を行うべき何らかのその他の身体構成要素を含むことができる。
【0020】
光学放射線を容積Vに供給するシステム208も図示されている。システム208は、固相レーザ、色素レーザ、ダイオードレーザ、ファイバレーザのようなコヒーレントな光源又はその他のコヒーレントな光源とし又は例えば、皮膚科的方法にて光学放射線を供給するために使用されるフラッシュランプ、ハロゲンランプ、電球又はその他の非コヒーレントな光源とすることができるEMR光源210を備えている。適宜な用途にて音波、RF又はその他のEMR源を採用することもできる。源210からの出力は、図22Bに図示するように、患者の皮膚の表面と接触した供給ヘッドの形態をすることが好ましい光学系212に印加される。音波、RF又はその他の非光学EMF源が源210として使用される場合、システム212は、例えば、位相配列のようなかかるEMRを集中又は集束させる適宜なシステムとし、「光学系」という語は、該当する場合、かかるシステムを含むよう解釈されるべきである。
【0021】
光学系212の色々な実施の形態が以下に説明され且つ色々な図面に図示されている。全体として、システム212は、源210から放射線を受け取り且つ該放射線を容積Vの選ばれた1つ又は2つ以上の治療部分すなわちターゲット部分214に向けられた1つ又は2つ以上の集束ビーム222となるように集束し/集中させる作用を果たし、この焦点は領域A内の深さd及び空間的なものである。このように、印加されたEMRのエネルギは集中されてより多量のエネルギをターゲット部分214に供給する。システムのパラメータに依存して、部分214は、選ばれた直径、厚さの円筒体、球又は楕円体とし、また、1つの実施の形態の場合、四角形又は矩形の断面を有することができる。各形状の部分は、容積Vを貫通して伸びるか又はその単一の層又は偏心層にて形成することができる。ターゲット部分214はまた、(a)容積Vを貫通して伸び、容積V内で薄い単一層として形成されるか又は容積の偏心層にて形成することのできる比較的狭小なストリップとし、又は(b)容積V内に形成された1つ又は2つ以上の薄層とすることができる。以下により詳細に説明するように、光学系212は、全ての又は選ばれた部分214の群に同時に集束し、深さdに集束された放射線を連続的な部分214に移動させる何らかの型式の光学又は機械−光学スキャナを保持するか又は深さdに集束され且つ容積Vを亙って手動で又は適宜な二次元的又は三次元的(深さを含む)位置決め機構の何れかにより皮膚表面を物理的に移動させて放射線を所望の連続的な部分214に向けることができる。後者の2つの実施の形態の場合、この動作は、集束すべき部分から部分に直接行うか、又はこの動作は、例えば、格子パターンのような標準的なパターンにて行い、所望の部分214の上に来たときにのみ、EMR源を作動させることができる。
【0022】
治療容積Vの上方にて皮膚200の表面を冷却させる冷却要素215も含まれる。図22A、図22Bに図示するように、冷却要素215は、光学系212に作用して患者の皮膚と接触したこのシステムの部分、従ってかかる冷却要素と接触した患者の皮膚の部分を冷却する作用を果たす。冷却要素215は、例えば、熱電気要素とし、又は水、好ましくは冷却水、気体、好ましくは冷却気体、可能であれば、極低温気体を光学系のかかる部分上を通すシステムとすることができる。当該技術分野にて既知の患者の皮膚表面を冷却するその他の技術を使用することもできる。更に、光学系212が患者の皮膚と接触していない場合、極低温液の噴霧冷却、気体流れ又はその他の非接触式冷却技術を利用することができる。上述した冷却技術の1つに加えて又はこれに代えて、皮膚表面に冷却ゲルを利用することも考えられる。
【0023】
システム208は、例えば、患者の皮膚の選ばれた特徴に対するCCDカメラ又はその他の適宜な検出器とすることのできる光学検出器216も備えている。検出器216からの出力は、典型的に、適宜にプログラム化したマイクロプロセッサであるが、特殊目的のハードウェア又はハードウェア及びソフトウェアの複合体とすることのできる制御装置218に付与される。制御装置218は、源210の作動及び不作動の双方を制御し、また、放射線のパワー特性線を制御することもできる。制御装置218はまた、例えば、光学系の焦点深さを制御し且つ例えば、光学系及び(又は)放射されるビームによって走査を制御することにより、任意の所望の時点にて放射線が集束/集中される1つの部分又は複数の部分214を制御し得るように光学系212にも適用される。最後に、制御装置218は、冷却要素215に適用されて予冷却及び照射時の双方にて、容積Vの上方の皮膚の温度及び冷却時間の双方を制御する。
【0024】
本発明の教示に従って、システム208は、印加させた放射線の多岐に亙るパラメータを制御する。表1乃至表3に掲げたデータは、異なる波長に対する皮膚の散乱及び吸収の標準的なパラメータを使用して皮膚内での光子の伝播に関するモンテカルロモデリングに基づいて測定したものである。これらのパラメータは、次のものを含むが、これらにのみ何ら限定されるものではない。
【0025】
1.治療部分214の形状。これら部分の各々を図示するように薄い円板とし、例えば、DE接合部206により近い第一の深さから第二のより深い深さまで伸びる細長い円筒体とし又は以下に説明する色々な光学系に関して以下に説明するように、線状焦点とし、該線の各々が選んだ長さ、幅及び方向を有し、隣接する線が選んだ程度だけ分離されたものとすることができる。所定の用途における部分214に対する線の方位は同一とする必要はなく、幾つかの線は、例えば、他方の線に対し直角となるようにすることができる(例えば、図7A及び図7B参照)。より効率的であるように、線を治療ターゲットの周りで方位決めすることができる。例えば、線を血管に対し垂直にし又は皺に対し平行にすることができる。部分214はまた、球状、楕円形とし、少なくとも1つの実施の形態の場合、選んだ厚さの立体四角形又は矩形とすることができる。部分214の形状は、印加される集束光信号と印加時間との組み合わせたパラメータとし、またより少ない程度ではあるが、信号の波長がターゲット部分の形状を決定する重要なファクタであるようにする。例えば、約0.5J乃至2Jにて作動し且つ0.5乃至2msのパルス時間を有する1720nmレーザの場合、ほぼ円筒状の形状部分214が得られることが判明した。これとは逆に、同一のエネルギ範囲にて作動し且つ.5乃至3秒、平均1秒のパルス時間を有する1250nmレーザの場合、ほぼ球状のターゲット部分が得られる。特定部分を得るためのパラメータは、経験的な方法を含む多岐に亙る方法にて決定することができる。表面における波長、集束程度、スポット寸法及びその他のパラメータを適宜に制御することにより、部分214は、形状に関係なく、容積Vを通って伸び、容積Vの薄い単一層にて形成し又は偏位させて、例えば、隣接する部分214が容積Vの異なる薄層内にあるようにすることができる。容積V内のターゲット部分のパターンは、用途によって変更することもできる。更に、ターゲット部分214は、(a)容積Vを貫通して伸び、薄い単一層として形成するか又は薄い異なる層にて偏位させ、例えば、隣接するストリップが異なる層内にある比較的狭小なストリップとするか又は(b)容積V内に形成された1つ又は2つ以上の薄層とすることもできる。ターゲット部分214の従来の形態の全ては、直列に又は並列に形成することができるが、容積V内に薄層を多数、有する最後の形態は、多分、直列に形成する必要があろう。部分214の幾何学的形態は、治療部分の熱的損傷を制御する。球は最大の勾配を提供し、従って空間的に最狭小であるから、該球は最も局所的な生物学的損傷を提供し、このため、局所的損傷は、望ましい適用例の好ましいターゲットの形状であろう。
【0026】
2.治療部分214の寸法。患者の皮膚内の深さが約1mmである場合、部分214の最小直径又は線214の最小幅は、約100μmであると推定される。しかし、数mm以上といった遥かに大きい部分とすることも可能である。より深い深さの場合、最小寸法はより大きくなろう。
【0027】
3.部分214間の中心間の間隔。中心間の間隔は、部分214の寸法及び実行される治療を含む、多数のファクタによって決まる。全体として、隣接する部分214の間の間隔は、患者の皮膚を保護し且つ損傷が治癒するのを促進する一方、所望の治療効果を得ることを許容するのに十分であることが望ましい。1つの適用例において、容積Vの僅か4%しか損傷されなかった(すなわち、4%の充填ファクタ)。しかし、損傷部分214は、典型的に、治療容積Vの実質的により広い部分を覆う。理論的に、治療部分214の組み合わせた容積と容積Vとの比率(充填ファクタと称される場合もある)を0.1%乃至90%とし、好ましい充填ファクタの範囲は、幾つかの適用例の場合、10%乃至50%であり、殆どの適用例の場合、10%乃至30%である。隔離部分又は治療損傷の隔離部分又は領域214の各々の周りに少なくとも幾つかの予備領域が存在し、この予備領域は、皮膚が回復する(recover)のを許容し、その回復がメラノゾームの移動によって促進されるのに十分であるようにすることが重要である。
【0028】
4.容積Vの深さd。皮膚のような散乱媒質における1mmよりも遥かに深い深さに小さい焦点214を実現することは困難であるが、厳格な焦点が必要とされず、又多分、多数のより大きい部分の寸法214が許容される限り、4mmまで、多分より深い深さにて集束させることが可能であろう。
【0029】
5.焦点深さ。表1から理解し得るように、容積Vに対する深さd及び光学系212の焦点深さは、浅い深さに集束するときほぼ同一であるが、皮膚のような散乱媒質において、より深い深さまで、場合によっては著しく深い深さまで集束し、全体としてより深い深さdに焦点を実現することが必要となる。その理由は、散乱は緊密な焦点の実現を阻止し、その結果、最小のスポット寸法となり、このため、集束ビームは、ビームが集束される深さよりも実質的に浅い深さにあるから、最大のエネルギ集中度となる。焦点深さは、皮膚の既知の特性に基づいて、所望の深さdにて最小のスポット寸法を実現し得るよう選ぶことができる。
【0030】
6.波長。散乱及び吸収の双方が波長に依存する。このため、浅い深さの場合、集束したビームを実現しつつ、かなり広い帯域の波長を利用することができる一方、集束ビームを実現し、焦点深さが深ければ深いほど、散乱及び吸収が一層大きいファクタとなり、妥当な焦点を実現することのできる利用可能な波長帯域はより狭小になる。表1には、色々な深さに対する好ましい波長帯域が示されている一方、これら帯域外にて、最適できないものの許容可能な結果を得ることが可能である。
【0031】
7.パルス幅。印加された放射線のパルス幅は、ターゲット部分214の各々の熱弛緩時間(TRT)以下でなければならず、それは、より長い時間であれば、これら部分の境界を超えた熱移行が生ずるからである。部分214は、全体として比較的小さいため、パルス時間もまた表1に示すように比較的短い。しかし、深さが増し、スポット寸法が増すに伴い、最大パルス幅又は時間も増す。この場合にも、表1に掲げた値は、所定のスポット寸法に対する最大値であり、より短いパルスを使用することができる。全体として、熱拡散理論からは、球状隔離部分に対するパルス幅τは、τ<500D/24でなければならず、直径Dの円筒状隔離部分のパルス幅は、τ<50D/16であることが分かる。更に、パルス幅は、ターゲットの密度が過度に高くないならば、ターゲット部分214の熱弛緩時間よりも長くすることができることがあり、このため、この領域外の任意の箇所におけるターゲット領域からの組み合わさった熱は、その点における組織に対する損傷限界値より遥かに少ない。また、以下に説明するように、適宜な冷却方法により、上記の限界値を適用することができず、損傷部分214に対する熱弛緩時間を上廻るパルス時間、場合によっては実質的にTRT以上の時間を利用することができる。
【0032】
8.パワー。放射線源から必要されるパワーは、所望の治療効果に依存し、深さ及び冷却の増加に伴ない、また、波長に起因する吸収の減少に伴って増大する。パワーはまた、パルス幅の増大に伴って減少する。
【0033】
9.冷却。典型的に、冷却器215を源210よりも先に作動させ、患者の皮膚を通常の皮膚の体温以下の選んだ温度に、例えば、0乃至10℃に少なくともDE接合部206の深さまで、好ましくは、容積Vの上方の皮膚領域220の全体を保護し得るよう深さdまで予冷却する。しかし、本発明の教示によれば、予冷却が患者の皮膚が容積Vの下方の深さまで冷却するのに十分な時間まで延長するならば、特に、放射線の印加が開始した後に冷却を続行するならば、各々が冷却した皮膚によって取り巻かれた照射部分214のみが加熱されよう。このため、印加された放射線の時間が部分214に対するTRTを超える場合でさえ、これら部分からの熱は封込められ、これら部分を超えて熱損傷は生じないであろう。更に、神経は部分214内で刺激を受ける一方、部分214外のこれら神経の冷却は、損傷容積の厳格な制御を許容することに加えて、痛み信号が脳に伝達するのを阻止し、これにより患者の快適さが向上した状態で治療を行うことを許容し、特に、患者が感じる痛みのためさもなければ不可能である、所望の治療を行うための照射量を印加することを可能にする。この冷却方法は、当該出願人の発明の1つの重要な特徴である。
【0034】
10.開口数。開口数は、光学装置212からの集束された放射線ビーム222に対する角度θの関数である。この数、従って角度θは、可能な限り大きくし、放射線が集中する容積V内の部分214におけるエネルギが容積V(従って領域220)内のその他の箇所よりも著しく多量であり、これにより領域220内の組織、従って部分214以外の容積Vの部分の損傷を最小にする一方、容積Vの部分214内で所望の治療効果を実現することができるようにすることが好ましい。ビームの開口数がより大きければ、表皮の安全性は向上するが、開口数はより大きい角度の光線の散乱及び吸収によって制限される。表1から理解し得るように、焦点深さが増すに伴って可能な開口数は減少する。
【0035】
このように、上述した色々なパラメータ等を慎重に選択することにより、1つ又は2つ以上の集束した放射線ビーム222を実現し、治療容積V内で治療/損傷の孤立部分214を患者の皮膚の選んだ深さにて形成することができる。色々な深さにてこれら目的を実現する好ましいパラメータの範囲は、表1に掲げである。表2及び表3には、短いパルス(すなわち、表面上の小さいターゲットに対し10ms以下のパルス、また、より深い深さの場合、100ms以下のパルス)及び長いパルスに対する色々な深さにおけるパラメータ範囲が図示されている。表2の値は、上述したように容積Vにおける深い冷却効果は得られず、パルス時間は損傷部分214の熱弛緩時間によって制限されると想定する。このように、より小さいスポットすなわち焦点領域を実現することのできるより浅い深さ、例えば、表2に想定したように、直径50μmのスポットの場合、10ms以下のパルス幅が必要とされ、これに応じてその他のパラメータが選ばれる。これとは逆に、より深い深さの場合、散乱のため緊密な焦点を実現することができず、損傷部分214は著しく大きい直径となり、これら部分の熱的弛緩時間は、より長くなる。このため、著しく長いパルス幅を提供し、より長い時間範囲に亙って治療効果を実現するのに必要なエネルギを提供することが可能となる。このことは、領域220から、特にその表皮部分202、DE接合部206から熱を除去することを容易にする。このことは、より低ピーク電源210を利用することも許容する。表2、表3から、焦点深さは、損傷部分214の深さdよりも深いものとして示されていることも分かる。その理由は、上記に説明した通りである。
【0036】
制御装置218は、ターゲット容積V内の選んだ部分214にて集束するよう予めプログラム化することができる一方、別の選択は、検出器216を使用して機械的に得られ、又は全体として光学的に操作者によって得られるが、触覚又は聴覚のような操作者のその他の感覚を使用して得ることのできるフィードバックを使用して、集束される容積V内の部分214を制御することである。例えば、検出器216がCCD画像装置であると想定すれば、容積V内の毛包、血管病変部又はその他のターゲット構成要素の位置を探知し、集束ビーム222によってかかる構成要素の位置に特に向けることができる。このように、除毛治療であると想定すれば、検出器216は容積Vの上方の表面にて毛包の各々の位置を探知し、次に、例えば、軸細胞が配置される1mmの深さのような選んだ深さにてかかる毛包の各々に対しビーム222を集束させることができる。ビームはまた、例えば、0.7乃至3mmだけ、毛包に沿って深い深さまで集束させ、例えば、毛包を取り巻く組織を著しく熱的に損傷させずに又は毛包基質を損傷させずに、毛包軸細胞を破壊し、恒久的又はほぼ恒久的に除毛するのに必要な毛包内の全ての要素を確実に破壊することも可能である。この結果は、上述した冷却技術が利用され、冷却効果が治療容積Vの下方まで伸び、そのためターゲットとされた毛包の各々が冷却した皮膚組織によって取り巻かれるようにするならば、最も容易に実現される。
【0037】
治療を受ける血管又はその他の血管構造体を追跡し又はコラーゲンの再生(restructuring)により治療すべき1つ又は複数の皺を追跡するためにフィードバックを使用することもできる。更に、集束ビーム222は、制御装置218に検出器216からの出力に応答して自動的に配置することができる一方、かかるフィードバックは、また、光学系212の位置を手操作で調節し、毛包、血管構造体、皺等を追跡し且つ治療するために操作者が操作することもできる。
【0038】
より具体的には、使用されるスキャナは、検出のために使用される、異なる色であることが好ましい3つの低パワーレーザダイオード、及び治療のために使用される1つの高パワーレーザダイオードを含むことができる。スキャナは、例えば、血管の位置を検出すること及び血管の深さを検出することの双方のために使用することができる。検出のために使用される3つのダイオードの1つは、検出又は治療モードの何れかにて作動可能である高パワーダイオードとし、また、幾つかの場合、1つ又は2つのダイオードのみを使用して検出し、その1つ又は2つのダイオードを幾つかの場合、治療のためにも使用することができる。検出器及び(又は)治療ダイオードを選ばれたパターン上を移動させるため、適宜なスキャナを使用することができる。しかし、過去、ガルバニックスキャナが使用されているが、この用途のためには、接触スキャナが必要とされ、それは、ビームの所望の集束はガルバニックスキャナでは不可能である接触を必要とするからである。この場合にも、スキャナはターゲットの位置を探知する特定のパターンを追跡し得るようプログラム化し、また、例えば、静脈のような1回探知されたターゲットに従い得るようにプログラム化することができ、又は走査を手操作で制御することもできる。走査は、例えば、血管のような選んだターゲットに従う場合、血管に沿って選ばれた箇所にて照射を行うことができる。その内部の血液の流れを停止させ且つ血管を不作用にするため、血管に沿って選んだ1つ又はより多くの箇所にて血管凝血させることが一般に必要である。血管を破壊するため、血管の全体を照射する必要はない。
【0039】
スキャナが使用される場合、走査した領域はスクリーンに投射し、効果的に拡大し、このことは、プログラム化した走査中の所望のターゲット点を選び又は血管のような望ましいターゲットに沿って走査することを容易にする。異なる色を提供し得るようフィルタを付けることができる多数の検出器を利用して、例えば、血管のようなターゲットの深さを検出し、治療のため適宜な深さまで光を集束させることができる。このように、走査は三次元的とすることができる。深さは、相当な程度、波長によって制御されるから、その出力波長が制限された範囲に亙ってプログラム化可能であるファイバレーザを使用して検出及び治療の双方のため、皮膚の深さを制御することができる。各場合において、治療は、放射線を選んだ箇所に集束させ、その箇所における水が通常、加熱されるようにし、又は利用される波長にて所望のターゲットによる選択的な吸収と相俟って、かかる集束効果によってのみ行うことができる。典型的に水である発色団として血液又はメラニンを使用することもできる。更に、血管を治療するとき、発色団としてヘモグロビンが不要であるから、例えば、血管に圧力を付与することにより、治療する間、血管を圧縮することができる。このことは、血管壁の変性及び収縮を許容し、このことは、血管をより恒久的に閉じ、また、より太い血管を恒久的に閉じることを可能にする。治療/損傷の隔離部分の位置及び寸法は、血管の異なる寸法、型式及び位置に合うように調節することができる。同様に、除毛のためには、メラニンをターゲットとする必要はないから、毛軸又は毛包内にて高メラニン含有状態である必要はなく、白髪及びブランドの毛の治療を一層容易にする。
【0040】
ポートワインあざの場合、水に吸収するため、0.9乃至1.85μmの範囲の波長とし、又は10%乃至80%、より好ましくは30%乃至50%の充填ファクタにてヘモグロビンに吸収するため、0.38乃至1.1μmの範囲の波長とすることができる。光源は、フィルタ及びマスキング機能を有するアークランプとすることができる。
【0041】
本発明の教示は、コラーゲンの再生による皮膚の若返り治療に特に適応させることもできる。かかる治療において、コラーゲンはそれ自体が発色団でないから、皮膚の乳頭又はそれよりも深い組織又は血管内の水のような発色団は、典型的に、放射線を吸収し且つ隣接するコラーゲンを加熱するように加熱され、コラーゲンを選択的に、損傷又は破壊し、その結果、コラーゲンは再生される。この領域内の血管の摂動の結果、新たなコラーゲンの発生を励起する線維芽細胞が解放される。かかる治療は、治療を受ける皺又はその他の傷の線に沿ってのみ行えばよいが、この治療は、典型的に、治療を受ける比較的大きい面積に亙って行われる。本発明の教示によれば、かかる治療は、多分、30%乃至50%の充填ファクタにて選択的な部分214を加熱することにより一層効果的に行うことができ、その結果、患者に対する創傷及び痛みが少ない状態でコラーゲンを顕著に再生させることができる。かかる方法は、比較的広い領域Aに亙って行うか又は血管に対し上述した技術と同様の技術を使用して、皺の上方でビームを周期的に照射することにより行うことができ、ビームは所定のパターンにて追跡し且つ皺の上の選んだ箇所の上方においてのみ照射するか又は皺を追跡し得るよう移動させ且つその上方にある間に周期的に照射することができる。また、本発明の教示が採用されるその他の治療の場合、比較的迅速に癒合し、このため、その後の治療は、必要とされる程度まで、全体として最初の治療の数週間、また確実に1ヶ月以内で行うことができる。
【0042】
典型的に、コラーゲンが加熱されたとき、コラーゲンの収縮に起因して皮膚にバンプスが生ずる。このように、この技術は、皺を除去するのみならず、アクネ又は水疱瘢痕又は皮膚のその他の瘢痕のようなその他の皮膚の傷を除去するために使用することもでき、また、セリュライトの治療にも利用することもできる。バンプスは、約1ヵ月後に退縮するが、加熱は、その領域内のコラーゲンの厚さ対長さの比を増し、これによりコラーゲンの厚さを増し、皮膚の若返り/傷の除去による改善の多くを妥当な程度に恒久的なものとする。
【0043】
本発明の教示によって治療可能なその他の皮膚の傷は、表面とほぼ面一である点にて皺と相違する、妊娠線を含み、加熱に起因するコラーゲンの収縮及び再生がこれら傷を減少させる。外科手術又は特定の傷の跡に生ずる盛上がった瘢痕である、栄養障害瘢痕はまた、上述したようにポートワインあざが治療されるのと同一の仕方にて瘢痕血管に対する血流を減少させることにより、治療することが可能である。
【0044】
除毛、血管病変部の治療及び皮膚移植に加えて、本発明の教示は、また例えば、アクネの治療、皮下脂肪ポケットをターゲットとし且つ破壊し、セリュライトを治療しまた、例えば、首及び手のような、かかる治療を現在行うことのできない領域にて標準的な皮膚移植技術を使用することに起因する損傷が正常に治癒しない、皮膚の移植を行うために、1つ又は2つ以上の脂腺を破壊すべく使用することも可能である。かかる領域の小さい隔離部分のみを治療するためには、癒合するのに十分な非損傷の皮膚構造体を残さなければならない。本発明の教示は、上述したように、刺青の除去、色素沈着病変部の治療、栄養障害瘢痕及びその他の瘢痕の治療、妊娠線、アクネ及び水疱瘢痕及びその他の皮膚の傷の治療、また、例えば、各種の皮膚癌及び多分PFBのような約4mm以下の深さにて患者の身体に存在するであろう各種のその他の状態を治療するために利用することもできる。皮膚腫瘍の場合、腫瘍の位置を探知するフィードバックシステム及び腫瘍の完全な熱破壊を保証するロボット式システムの組み合わせ体を使用することができる。ポートワインあざの場合とほぼ同一のパラメータにてほぼ同一の方法にて乾癬を治療することができる。また、本発明の教示を使用して検出し且つ選択的に死滅させることのできる幼虫移行症のような皮膚内の寄生虫を処理するために使用することもできる。
【0045】
刺青を除去すべく本発明を利用することが可能な3つの一般的な方法がある。第一の方法は、好ましくは細胞内及び細胞間のインクを分解し又は破壊するため、短く強力なパルスである、刺青インクによって吸収される1つ又は2つ以上の波長を使用することによる。第二の技術は、インクを含む細胞を破壊し、細胞内のインク又は水の何れかをターゲットとし、インクを解放し且つインクが身体のリンパ系によって除去されるようにすることを含む。この場合、典型的に、低パワーで且つ高エネルギを有するミリ秒乃至秒範囲の長いパルスが利用されよう。第三の技術において、融除レーザを使用して刺青に1乃至2mmのスポットを穿孔し、この領域内の細胞及び刺青インクの双方を融除し又は蒸発させる。例えば、10%乃至80%の範囲、好ましくは10%乃至30%の範囲のような小さい充填ファクタにてかかる小さい損傷箇所が十分に癒合し、3つの治療の各々に対し刺青を漸進的に薄くし且つ最終的に3つの治療の各々に対し除去することを許容する。各治療時、無作為的パターンが除去パターンと干渉するようにすることも好ましい。
【0046】
本発明の教示に特に適応可能とされる特別な問題点は、表皮内のあざ又はその他の色素沈着病変部を治療することである。かかる病変部は、一般に、従来の治療を使用して膨張を伴わずに治療することは困難である。1%乃至50%、好ましくは、10%乃至30%の充填ファクタ及び100μm乃至1/2mmの箇所寸法を有する損傷隔離部分を使用することにより、瘢痕を生ぜずにかかる病変部を治療することが可能である。この場合の治療は、表面に極めて近いため、集束させる必要はない。同様の充填ファクタを有する同様の治療をポートワインあざ又は刺青を治療するため使用することができるが、これら場合の何れにても、治療はより深い深さにて行われるから、集束させることが必要であろう。全ての場合、最初の治療の結果、ターゲット領域のみが更に薄くなるだけである。一般に損傷治療の隔離部分に対して数週間乃至1ヶ月かかる、治療部分の癒合が完了したならば、病変部、ポートワインあざ、刺青等が除去される迄、1つ又はより多くの追加的な治療を行って治療領域を更に薄くすることができる。何れの場合でも、黒色症、インク等を含む、治療に起因して死んだ細胞は、通常、リンパ系を通って身体から除去されよう。
【0047】
このように、(a)約4mmまでの深さにて患者の身体にて色々な治療を許容し、(b)損傷隔離部が三次元的にのみ生ずることを許容し、これにより癒合を促進し(皮膚層と損傷隔離部214との間の連続的な血流及び細胞増殖を許容することにより)且つ患者の不快さを軽減することを許容し、(c)取り巻く患者の身体部分を損傷させずに、治療のため特定の構成要素をターゲットとすることを許容し、これによりかかる治療の結果として患者の身体の周辺部の損傷を軽減しつつ、印加された放射線をより効率的に使用することを許容し、(d)所定の治療に対しほぼ同一のパラメータを使用し、これにより治療の手順及び治療の安全性を促進することを許容し、(e)ターゲットとする発色団によって最適に吸収される波長に限定されずに、治療に利用される波長を治療の深さに対し最適に選ぶことを許容する技術が提供される。実際上、本発明の教示のために選ばれる波長は、通常、水に顕著に吸収されるが、波長を選ぶときの判断基準の1つは、特により深い深さの場合、水によっても多量に吸収されず、このため、放射線は、吸収により相当なエネルギ/光子を損失することなく所望の深さに達することができるようにすることである。ターゲット部分214にて光子/エネルギが集中する程度は、これら部分におけるエネルギを利用される波長における吸収の低下を補償するのに十分以上であるようにする。このように、本発明は、かかる治療を行う完全に新しく且つ新規な技術を提供する。
【0048】
図1乃至図21には、光学系212にて使用するのに適した色々な光学構成要素が図示されている。これら図面において、図1乃至図9Bには、複数のターゲット部分214に対し平行に放射線を供給する各種のシステムが図示されている。これら図面の配列は、典型的に、特定の深さdに対し固定された焦点配列である。この深さは、異なる焦点深さを有する異なる配列を使用し、患者の皮膚又はターゲット容積Vの表面に対する配列の位置を選択的に変更し、又は放射線の波長を制御することにより変更することができる。図10乃至図13には、図14乃至図19の走査又は偏向器システムと共に使用してターゲット容積V内の1つ又は2つ以上の連続的な集束部分214を動かすことのできる色々な対物レンズ配列が図示されている。最後に、図20及び図21には、例えば、その上の連続的な部分214を照射するため、患者の皮膚上を機械的に又は手操作で移動させることができる2つの異なる可変焦点の光学系が図示されている。
【0049】
これらの図面をより詳細に参照すると、図1、図1A及び図1Bには、六角形パターン(図1)、四角形パターン(図1A)、円形又は楕円形パターン(図1B)内にある境界部を有する、基板3上の集束要素1が図示されている。これら要素に対し標準的な光学材料を使用することができる。図1及び図1Aの六角形及び四角形パターンは、集束要素板4の作用領域を完全に充填することが可能であるが、このことは図1Bの要素のパターンには妥当しない。源210からの放射線は、典型的に、全ての集束要素1に同時に印加されよう。しかし、適宜な走査機構を使用することにより放射線をこれら要素に順次に印加し又は1方向に走査し、例えば、4つの要素を同時に照明/照射することができる。
【0050】
図2及び図2Aは、例えば、多孔質ガラスのような屈折性材料8内に溶融させたマイクロレンズ系の断面図である。レンズ5の材料の屈折率は、屈折性材料8の屈折率よりも大きくなければならない。図2において、ビーム11は、最初に屈折性材料8の平坦面10を通り、次に、マイクロレンズ5の各々の主要面6及び二次的面7の双方によって屈折され、焦点12にビームが集束されるようにする。この過程は図2Aにて逆となるが、その結果は同一である。
【0051】
図2B及び図2Cにおいて、入射ビーム11は、屈折性材料8にて形成された主要レンズ面6によって屈折される。色々な配列に対する表面6、7は、球状又は非球状の何れかとすることができる。
【0052】
図3及び図3Aにおいて、レンズ片15は、基板に取り付けられ且つ浸漬材料16内にある。レンズ片15の屈折率は、浸漬材料16の屈折率よりも大きい。浸漬材料16は、気体(空気)、液体(水、極低温噴霧液)又は適宜な固体とすることができる。気体及び液体を使用して皮膚を冷却させることができる。浸漬材料は、全体としてそれぞれ主要及び二次的平面13、14にある。図3Aにおいて、レンズ片15の各々の主要面6及び二次的面7は、より高質の集束を実現することを許容する。図3B及び図3Cの場合、レンズ片15は、屈折材料8の面に固定され、図3Cの実施の形態は、図3Bのものよりも又は所定のレンズ15に対して図3A乃至図3Cに示したその他の配列の任意のものよりも深い焦点を提供する。図3A乃至図3Cに図示したレンズ配列は、本発明の教示を実施するのに好ましいレンズ配列である。
【0053】
図4乃至図4Cには、屈折材料8上に形成されたフレネルレンズ面17、18が図示されている。フレネル面の中心17の半径とフレネル面のリング18との間の関係である、フレネルレンズ面17、18のプロフィールを変化させると、所望の質の集束を実現することが可能となる。図4B及び図4Cの配列は、より高質の集束を実現することを許容し、また、その他の好ましい配列でもある。面17、18は、球形又は非球形の何れかとすることができる。
【0054】
図5及び図5Aにおいて、屈折材料8の表面にホログラフィックレンズ面19(すなわち写真ホログラム)を形成することにより、入射ビーム11の集束が実現される。このホログラフィックレンズ19は、図5及び図5Aに図示するように、屈折材料8の面の何れか又は双方に形成することができる。図5Bには、図5及び図5Aの屈折材料8に置換してホログラフィック材料20が使用されることが示してある。ホログラフィックレンズは材料20の容積内に形成される。
【0055】
図6及び図6Aにおいて、集束要素は主要平坦面23及び二次的平坦面24を有する勾配レンズ22によって形成される。図6Aに図示するように、かかる勾配レンズは、レンズを支持し、保護し且つ冷却することを可能にする1対の屈折材料板8の間に挾持することができる。
【0056】
図7、図7A及び図7Bには、筒形レンズ25の色々なマトリックス配列が図示されている。筒形レンズ25の長さ26及び直径27の関係は、図面に示すように変化させることができる。図7A及び図7Bの筒形レンズ25は、先に示したような配列の場合のように、スポット又は円形の焦点ではなくて線状焦点を提供する。
【0057】
図8乃至図8Cは、マトリックス筒形レンズ系の1つの層の断面図である。入射ビーム11は、筒形レンズ25(図8及び図8A)又は半筒形レンズ29(図8B及び図8C)によって屈折され且つ線状焦点28に集束される。図8B及び図8Cにおいて、筒形レンズ29は浸漬材料16内にある。球形又は非球形とすることのできる主要作用光学面30及び二次的光学作用面31は、高質の集束を実現することを許容する。図7乃至図8Cに図示するように、隣接するレンズに対する線状焦点は、異なる方向に向けて方位決めし、この方位がこれら図面にて特定のレンズに対し互いに直角となるようにする。
【0058】
図9、図9A及び図9Bにおいて、入射ビーム11を筒形レンズ32、35の2つの層を透過させることにより焦点のマトリックスが実現される。図9A及び図9Bは、図9に図示した配列にて2つの直交方向に見たときの断面図である。面33を有する主要層レンズ32及び面36を有する二次的レンズ35の焦点距離を変化させることにより、所望のサイズの矩形の焦点を実現することが可能である。主要層レンズ32及び二次的層レンズ35は、浸漬材料16内に取り付けられる。レンズ32、35は、標準的な光ファイバとし又は球形又は非球形とすることのできる筒形レンズで置換することもできる。面34、37は、端縁損失を最小にし得るような光学品質のものとすることができる。
【0059】
図10には、ビームスプリッタ38を有する1つの対物レンズ43が図示されている。角度ビームスプリッタ38に斜めに入射するビームは分割され且つ次に、レンズ43の屈折面41、42を透過し、中心点39及び偏心点40に集束する。面41、42は、球形及び(又は)非球形とすることができる。光学的平坦面53、55を有する板54は、光学面55と集束点39、40との間に固定された距離を実現することを許容する。角度ビームスプリッタ38は、ビーム11を幾つかのビームに分割し且つ幾つかの焦点を提供することのできる光学格子として作用可能である。
【0060】
図11において、2つの対物レンズ43、46は、光学面41、42、44を光学的に配置する結果として、より高質の集束及び開口数を提供する。これら面の全ては、球形又は非球形とすることができる。レンズ46の光学面45は、開口比を増大させるよう平面状とし且つ板54と接触させることもできる。板54はまた、上述したように、冷却要素とすることもできる。
【0061】
図12は、レンズ43、46、49という3つの対物レンズを提供する点にてそれ以前の図面と相違する。図13には、4対物レンズ系が図示され、レンズ52の光学面50、51は、治療領域の半径(すなわち、点39、40の間の距離)を増大させることを許容する。
【0062】
図14、図14A及び図14Bには、図10乃至図13に図示した色々な物体に対する走査前端として利用可能である3つの光学系が図示されている。これらの図面において、平行化初期ビーム11は、走査ミラー62に衝突し且つこのミラーによって対物光学素子の第一のレンズ43の面41に反射される。走査ミラー62は、光学軸63を角度fに亙って移動させる設計とされている。ミラー62の法線64を角度fだけ回転偏位させると、ビーム11の角度は、角度2fだけ変化する。走査ミラー62の光学位置は、集束対物レンズの入射瞳内にある。走査ミラー62の直径と作用面の半径(すなわち、点39、40との間の距離)を一層良く相関させ且つ集束質を向上させるため、図14Aに図示するように、レンズ58を走査ミラー62の前方に挿入することができる。レンズ58の光学面56、57は、球形又は非球形とすることができる。更なる収差制御のため、光学面59、60を有するレンズ61をレンズ58とミラー62との間に挿入してもよい。
【0063】
図15、図15A、図15Bは、光源が平行化ビーム11ではなくて点光源又は光ファイバ65である点を除いて図14、図14A及び図14Bと同様である。例えば、ファイバの端部のような光源65からのビーム66は、走査ミラー62(図15)又はレンズ58の面57(図15A、図15B)に入射する。
【0064】
図16、図16Aには、2ミラーの走査システムが図示されている。図16に図示したより簡単な形態の場合、走査ミラー67は、角度f2に亙って回転し、走査ミラー62は角度f1に亙って回転する。ビーム63は、最初にミラー67に入射し且つミラー67によってミラー62に反射され、該ミラーから光学レンズ43の面41に反射される。図16Aにおいて、集束ビームの開口数を増大させ、皮膚上の作用領域を増大させ且つ走査ミラー62、67の間の収差を減少させるため、対物レンズ106がミラーの間に挿入される。この図面には簡単な1対の対物レンズ106が図示されているが、より複雑な対物レンズを採用することができる。対物レンズ106は、ビームを走査ミラー67の中心から走査ミラー62の中心まで屈折させる。
【0065】
図17において、方向sに向けて可動である走査レンズ70によって走査が行われる。走査レンズ70が偏心位置73まで移動すると、光学面68は光線を光軸71に沿って方向72に向けて屈折させる。
【0066】
図18において、レンズ76を、例えば、位置77まで回転させることにより走査が行われる。面74は平坦面であり、面75は、屈折した光軸72の方向に影響を与えないように選ばれる。図19において、点光源又は光ファイバ65を方向sに向けて動かすことにより走査が行われる。
【0067】
図20及び図21には、損傷の隔離部分を異なる深さまで移動させるズーム式対物レンズが図示されている。図20において、第一の構成要素は、不可動であり且つ2つのレンズ84、87から成る第二の構成要素に対し光軸に沿って可動である単一のレンズ81から成っている。レンズ84は、開口数を増大させるために使用される。開口数は、後方焦点距離の範囲を増大させ且つ焦点サイズを縮小させるため、光学面79、80、82、83、85は球形とすることができる。第一及び第二の構成要素の相対的位置は、焦点12の位置を決定する。
【0068】
図21には、球形の光学面を有するズーム式対物レンズが図示されている。第一の構成要素は、光軸に沿って第二の構成要素に対して可動である単一のレンズ90から成っている。不可動である第二の構成要素は、5つのレンズ93、96、99、102、105から成っている。面88、89の曲率半径は、不可動の第二の構成要素の収差を補正し得るように選ばれる。この場合にも、第一及び第二の構成要素間の距離を制御することにより焦点深さは制御可能である。図20及び図21に図示したレンズ系の何れも手操作で又は制御装置218の制御の下、可動であり、ターゲット容積Vの所望の214に選択的に集束し又はターゲット容積の部分に非選択的に集束し得るように取り付けることができる。
【0069】
多数の実施の形態に関して本発明を図示し且つ説明し、またこれら実施の形態の変更例について論じたが、これらの実施の形態は、主として説明の目的に記述したものであり、特許請求の範囲により規定される本発明の精神及び範囲から逸脱せずに、当該技術分野の当業者は、これら実施の形態の形態及び細部の点でその他の変更を具体化することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0070】
【図1】複数のターゲット部分に対し平行に放射線を供給するときに使用するのに適した光学要素配列を含む光学系の頂面図である。
【0071】
図1Aは、複数のターゲット部分に対し平行に放射線を供給するときに使用するのに適した光学要素配列を含む別の光学系の頂面図である。
図1Bは、複数のターゲット部分に対し平行に放射線を供給するときに使用するのに適した光学要素配列を含む更に別の光学系の頂面図である。
【図2】複数のターゲット部分に対し平行に放射線を供給するのに適したレンズ配列の側面図である。
【0072】
図2Aは、複数のターゲット部分に対し平行に放射線を供給するのに適した別のレンズ配列の側面図である。
図2Bは、複数のターゲット部分に対し平行に放射線を供給するのに適した更に別のレンズ配列の側面図である。
【0073】
図2Cは、複数のターゲット部分に対し平行に放射線を供給するのに適した更に別のレンズ配列の側面図である。
【図3】複数のターゲット部分に対し平行に放射線を供給するのに適した更に別のレンズ配列の側面図である。
【0074】
図3Aは、複数のターゲット部分に対し平行に放射線を供給するのに適した更に別のレンズ配列の側面図である。
図3Bは、複数のターゲット部分に対し平行に放射線を供給するのに適した更に別のレンズ配列の側面図である。
【0075】
図3Cは、複数のターゲット部分に対し平行に放射線を供給するのに適した更に別のレンズ配列の側面図である。
【図4】複数のターゲット部分に対し平行に放射線を供給するのに適したフレネルレンズ配列の側面図である。
【0076】
図4Aは、複数のターゲット部分に対し平行に放射線を供給するのに適した別のフレネルレンズ配列の側面図である。
図4Bは、複数のターゲット部分に対し平行に放射線を供給するのに適した更に別のフレネルレンズ配列の側面図である。
【0077】
図4Cは、複数のターゲット部分に対し平行に放射線を供給するのに適した更に別のフレネルレンズ配列の側面図である。
【図5】複数のターゲット部分に対し平行に放射線を供給するときに使用するのに適したホログラフィックレンズ配列の側面図である。
【0078】
図5Aは、複数のターゲット部分に対し平行に放射線を供給するときに使用するのに適した別のホログラフィックレンズ配列の側面図である。
図5Bは、複数のターゲット部分に対し平行に放射線を供給するときに使用するのに適した更に別のホログラフィックレンズ配列の側面図である。
【図6】複数のターゲット部分に対し平行に放射線を供給するときに使用するのに適した勾配レンズ配列の側面図である。
【0079】
図6Aは、複数のターゲット部分に対し平行に放射線を供給するときに使用するのに適した別の勾配レンズ配列の側面図である。
【図7】その幾つかが複数のターゲット部分に対し線状焦点を提供するのに適した筒形レンズのマトリックス配列の頂面図である。
【0080】
図7Aは、その幾つかが複数のターゲット部分に対し線状焦点を提供するのに適した筒形レンズの別のマトリックス配列の頂面図である。
図7Bは、その幾つかが複数のターゲット部分に対し線状焦点を提供するのに適した筒形レンズの別のマトリックス配列の頂面図である。
【図8】複数のターゲット部分に対し平行に放射線を提供するのに適したマトリックス筒形レンズ系の1つの層の断面図又は側面図である。
【0081】
図8Aは、複数のターゲット部分に対し平行に放射線を提供するのに適したマトリックス筒形レンズ系の別の層の断面図又は側面図である。
図8Bは、複数のターゲット部分に対し平行に放射線を提供するのに適したマトリックス筒形レンズ系の更に別の層の断面図又は側面図である。
【0082】
図8Cは、複数のターゲット部分に対し平行に放射線を提供するのに適したマトリックス筒形レンズ系の更に別の層の断面図又は側面図である。
【図9】複数のターゲット部分に対し平行に放射線を提供するのに適した2層筒形レンズ配列の斜視図である。
【0083】
図9Aは、図9の断面側面図である。
図9Bは、図9の更に別の断面側面図である。
【図10】1つ又は2つ以上のターゲット部分に対し放射線を集中させるのに使用するのに適した光学対物レンズ配列の側面図である。
【図11】1つ又は2つ以上のターゲット部分に対し放射線を集中させるのに使用するのに適した別の光学対物レンズ配列の側面図である。
【図12】1つ又は2つ以上のターゲット部分に対し放射線を集中させるのに使用するのに適した更に別の光学対物レンズ配列の側面図である。
【図13】1つ又は2つ以上のターゲット部分に対し放射線を集中させるのに使用するのに適した更に別の光学対物レンズ配列の側面図である。
【図14】連続的なターゲット部分を移動させるべく図10乃至図13の配列と共に使用するのに適した偏向器システムの側面図である。
【0084】
図14Aは、連続的なターゲット部分を移動させるべく図10乃至図13の配列と共に使用するのに適した偏向器システムの側面図である。
図14Bは、連続的なターゲット部分を移動させるべく図10乃至図13の配列と共に使用するのに適した偏向器システムの側面図である。
【図15】連続的なターゲット部分を移動させるべく図10乃至図13の配列と共に使用するのに適した別の偏向器システムの側面図である。
【0085】
図15Aは、連続的なターゲット部分を移動させるべく図10乃至図13の配列と共に使用するのに適した別の偏向器システムの側面図である。
図15Bは、連続的なターゲット部分を移動させるべく図10乃至図13の配列と共に使用するのに適した別の偏向器システムの側面図である。
【図16】連続的なターゲット部分を移動させるべく図10乃至図13の配列と共に使用するのに適した更に別の偏向器システムの側面図である。
【0086】
図16Aは、連続的なターゲット部分を移動させるべく図10乃至図13の配列と共に使用するのに適した更に別の偏向器システムの側面図である。
【図17】連続的なターゲット部分を移動させるべく図10乃至図13の配列と共に使用するのに適した更に別の偏向器システムの側面図である。
【図18】連続的なターゲット部分を移動させるべく図10乃至図13の配列と共に使用するのに適した更に別の偏向器システムの側面図である。
【図19】連続的なターゲット部分を移動させるべく図10乃至図13の配列と共に使用するのに適した更に別の偏向器システムの側面図である。
【図20】本発明の教示を実施するのに使用するのに適した可変焦点光学系の側面図である。
【図21】異なる可変焦点光学システムの側面図である。
【図22】図22Aは、患者の皮膚の半概略図的な斜視図である。図22Bは、本発明の教示を実施すべく配置された装置の半概略図的な側面図である。
【符号の説明】
【0087】
5 マイクロレンズ
6 主要レンズ面
7 二次的面
8 屈折性材料
10 平坦面
11 入射ビーム、平行化初期ビーム
12 焦点
13 主要面
14 二次的平面
15 レンズ片
16 浸漬材料
17 フレネルレンズ面、フレネル面の中心
18 フレネルレンズ面、フレネル面のリング
19 ホログラフィックレンズ面
20 ホログラフィック材料
22 勾配レンズ
23 主要平坦面
24 二次的平坦面
25 筒形レンズ
26 筒形レンズの長さ
27 筒形レンズの直径
28 線状焦点
29 半筒形レンズ
30 主要作用光学面
31 二次的光学作用面
32 筒形レンズ、主要層レンズ
33、34 面
35 筒形レンズ、二次的レンズ
36、37 面
38 角度ビームスプリッタ
39 中心点、集束点
40 偏心点、集束点
41、42 屈折面、光学面
43 対物レンズ
44、45 光学面
46、49 対物レンズ
50、51 光学面
53 光学的平坦面
54 板
55 光学的平坦面
57 面
58 レンズ
62 走査ミラー
63 光学軸、ビーム
64 法線
65 光源、光ファイバ
66 ビーム
67 走査ミラー
68 光学面
70 走査レンズ
71 光軸
72 方向、屈折した光軸
73 偏心位置
74、75 面
76 レンズ
77 位置
79、80 光学面
81 単一のレンズ
82、83 光学面
84 レンズ
85 光学面
87 レンズ
88、89 面
90 単一のレンズ
93、96、99、102、105 レンズ
106 対物レンズ
200 患者の皮膚
202 表皮部分
204 真皮
206 真皮−表皮(DE)接合部
208 システム
210 EMR光源
212 光学系、システム、光学装置
214 ターゲット部分、治療部分、照射部分、損傷部分
215 冷却要素
216 検出器
218 光学装置、制御装置
220 皮膚領域
222 放射線ビーム、集束ビーム
θ 角度
A 領域
V ターゲット容積、治療容積
d 患者の皮膚の深さ
f 角度
2f 角度
f1 角度
s 方向

【特許請求の範囲】
【請求項1】
患者の皮膚(200)内の所定容積部分(V)を治療する装置において、
放射線源(210)と、
該源(210)からの放射線(11)が印加される光学系(5、8、15−20、22、25、26、32、35、43、46、49、52、58、61、70、76、81、84、87、90、93、96、99、102、105、106)であって、光学系(5、8・・・105、106)が列状の光学要素を備え、
該列状の光学要素が、前記源(210)から受け取った放射線(11)を容積部分(V)内の三次元的に照射された複数の治療部分(214)内に集中させ、該列状の光学要素は、照射された複数の治療部分(214)が、互いに分離離間して形成されるような形態とされた装置。
【請求項2】
請求項1に記載の装置において、
前記照射された複数の治療部分(214)が、容積部分(V)に対して約4%乃至50%、好ましくは約10%乃至50%の比率である、装置。
【請求項3】
患者の皮膚(200)内の所定容積部分(V)を治療する装置において、
放射線源(210)と、
該源(210)からの放射線(11)が印加される光学系(5、8、15−20、22、25、26、32、35、43、46、49、52、58、61、70、76、81、84、87、90、93、96、99、102、105、106)であって、
該光学系(5、8・・・105、106)が、前記放射線(11)を容積部分(V)内の複数の三次元的治療部分(214)を照射するように該容積部分(V)内に集中させることにより、照射された複数の治療部分(214)が、互いに分離離間して形成され、
前記光学系(5、8・・・105、106)が、少なくとも1つの収束構成要素(81、90)と、該収束構成要素(81、90)を動かして放射線(11)を連続的な治療部分(214)に収束させ得るように該収束構成要素(81、90)に結合された位置決め機構備える、装置。
【請求項4】
請求項1又は2に記載の装置において、
前記光学要素(8、25、29、30)の各々が、前記源(210)から受け取った放射線(11)を、所定の長さ及び厚さを有する複数の狭小なストリップ(214)内に集中させ、前記要素(8、25、29、30)の幾つかに対応する該狭小なストリップ(214)は、前記要素(8、25、29、30)の他のものに対応する該狭小なストリップ(214)に対して選んだ角度となる、装置。
【請求項5】
請求項1乃至4の何れかに記載の装置において、
光学系(5、8・・・105、106)が、放射線(11)を容積部分(V)内に集中させ、照射された治療部分(214)が、選んだ寸法及び厚さの円筒体、球状体、楕円体、中実な矩形体又は平面の形状とされる、装置。
【請求項6】
請求項1又は2に記載の装置において、
光学系(5、8・・・105、106)が、源(210)からの放射線(11)を同時に、光学要素の少なくとも複数のものに印加する、装置。
【請求項7】
請求項1又は2に記載の装置において、
前記光学要素の各々が、前記源(210)から受け取った放射線(11)を、所定の長さ及び厚さを有する複数の収束線(28)内に集中させ、光学要素(8、25、29、30)の幾つかからの前記収束線(28)が、その他の光学要素からの放射線の収束線(28)に対して選んだ角度にある、装置。
【請求項8】
請求項1又は2に記載の装置において、
光学系(5、8・・・105、106)が、N>1である、N個の治療部分(214)に対し放射線(11)を同時に連続的に収束させ得るように光学要素に印加された放射線(11)を走査する走査ミラー(62、67)又は走査レンズ(70)を更に備える、装置。
【請求項9】
請求項1乃至4の何れかに記載の装置において、
患者の皮膚表面(202)の一部分を選んだ温度まで冷却する機構(215)と、放射線(11)を印加する前又は放射線(11)を印加する間、患者の皮膚(200)を選んだ時間、予め冷却する機構(215)を選択的に作動させる制御装置(218)とを更に備える、装置。
【請求項10】
請求項9に記載の装置において、
前記機構(215)及び制御装置(218)が、皮膚表面(202)から皮膚(200)の下方の深さまで伸びる患者の皮膚(200)の一部分を通常の体温以下の温度まで予め冷却する、装置。
【請求項11】
請求項9に記載の装置において、
前記機構(215)及び制御装置(218)が、皮膚表面(202)から皮膚(200)の下方の深さまで伸びる患者の皮膚(200)を冷却し得るようにある温度及びある時間、皮膚(200)を冷却し、これにより治療部分(214)の各々が冷却した皮膚(200)により取り巻かれる、装置。
【請求項12】
請求項1乃至4の何れかに記載の装置において、
放射線源(210)が、約800nmないし約1850nmの範囲又は約2100nmないし2300nmの範囲の波長を有する放射線(11)を発生させる、装置。
【請求項13】
請求項1乃至4の何れかに記載の装置において、
放射線源(210)が、約800nmないし約1850nmの範囲又は約2150nmないし2300nmの範囲の波長を有する放射線(11)を発生させる、装置。
【請求項14】
請求項1乃至4の何れかに記載の装置において、
放射線源(210)が、約900nmないし約1300nmの範囲又は約1550nmないし約1820の範囲又は約2150ないし2250nmの範囲の波長を有する放射線(11)を発生させる、装置。
【請求項15】
請求項1乃至4の何れかに記載の装置において、
放射線源(210)が、約900nmないし約1250nmの範囲又は約1650ないし1750nmの範囲の波長を有する放射線(11)を発生させる、装置。
【請求項16】
請求項1乃至4の何れかに記載の装置において、
放射線源(210)が、約900nmないし1230nmの範囲の波長を有する放射線(11)を発生させる、装置。
【請求項17】
請求項1乃至4の何れかに記載の装置において、
放射線源(210)が、約1050ないし1220nmの範囲の波長を有する放射線(11)を発生させる、装置。
【請求項18】
請求項1乃至4の何れかに記載の装置において、
光学系(5、8・・・105、106)が、深さ座標に配置された治療部分(214)内のエネルギの集中を最大にし得るように、少なくとも深さ座標の下方の皮膚(200)の深さまで放射線(11)を収束させる、装置。
【請求項19】
請求項1乃至18の何れかつに記載の装置において、
容積部分(V)と患者の皮膚(200)内の該容積部分(V)の上方部分との少なくとも一方の状態を検出する検出器(216)を更に備え、
光学系(5、8・・・105、106)が、該検出器(216)に応答して作動し、放射線(11)が集中される容積部分(V)の治療部分(214)を制御する、装置。
【請求項20】
請求項19に記載の装置において、
検出器(216)の出力を受け取り且つ、該出力に応答して源(210)のパワー輪郭外形(profile)を制御する制御装置(218)を更に備える、装置。
【請求項21】
請求項20に記載の装置において、
制御装置(218)が、検出器(216)の出力に応答して光学系(5、8・・・105、106)の焦点深さを制御する、装置。
【請求項22】
請求項19に記載の装置において、
制御装置(218)が、放射線(11)が任意の所定の時間にて集中される1つ又はより多数の治療部分(214)を決定し得るように検出器(216)の出力に応答して走査装置(62、67、70)を制御する、装置。
【請求項23】
請求項3に記載の装置において、
前記照射された複数の治療部分(214)が、容積部分(V)に対して約4%乃至50%、好ましくは約10%乃至50%の比率である、装置。
【請求項24】
請求項3に記載の装置において、
前記少なくとも1つの収束構成要素(81、90)は、調節可能の深さ収束構成要素である、装置。
【請求項25】
請求項24に記載の装置において、
前記少なくとも1つの調節可能の深さ収束構成要素(81、90)はズームレンズを備え、該ズームレンズは、前記源に連結されて放射線を受け取り且つ光学軸線に沿って移動可能であり且つ放射線を空間的に分離された治療部分内に集中させ、
該空間的に分離された治療部分の少なくとも幾つかは、該容積部分内で異なった深さに配置されている、装置。
【請求項26】
請求項1乃至4の何れかに記載の装置において、
マイクロレンズ系(5、6)を更に備える、装置。
【請求項27】
請求項1乃至4の何れかに記載の装置において、
列状のフレネルレンズ(17、18)を更に備える、装置。
【請求項28】
請求項1乃至4の何れかに記載の装置において、
1つ又はより多数の勾配レンズ(22)を更に備える、装置。
【請求項29】
請求項1乃至4の何れかに記載の装置において、
光学系(5、8・・・105、106)の収束要素が列状の筒形レンズ(25、29、32、35)を備える、装置。
【請求項30】
請求項1乃至4の何れかに記載の装置において、
2列の筒形レンズ(32、35)を更に備え、
一方の列におけるレンズが他方の列におけるレンズに対して直交状態に配置される、装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate

【図18】
image rotate

【図19】
image rotate

【図20】
image rotate

【図21】
image rotate

【図22】
image rotate


【公開番号】特開2009−106767(P2009−106767A)
【公開日】平成21年5月21日(2009.5.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−314559(P2008−314559)
【出願日】平成20年12月10日(2008.12.10)
【分割の表示】特願2002−554003(P2002−554003)の分割
【原出願日】平成13年12月27日(2001.12.27)
【出願人】(502097942)パロマー・メディカル・テクノロジーズ・インコーポレーテッド (10)
【出願人】(503046334)ザ・ゼネラル・ホスピタル・コーポレーション (8)
【Fターム(参考)】