説明

皮膚バリア機能回復剤評価方法及び評価キット

【課題】化合物が皮膚バリア機能回復効果を有するか否かを簡便かつ確実に評価することができる新規な皮膚バリア機能回復剤評価方法及び評価キットを提供する。
【解決手段】皮膚バリア機能回復剤の候補となる化合物を添加して作成したリポソーム溶液中のリポソームの大きさを指標とし、リポソームの大きさが小さいほど皮膚バリア機能回復効果が高いと評価する。リポソーム溶液は、リン脂質溶液からなるフィルム形成溶液を乾固させてフィルムを作成し、このフィルムに緩衝液を加えた後、皮膚バリア機能回復剤の候補となる化合物を添加して作成することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、化合物が皮膚バリア機能回復効果を有するかどうかを評価するための、皮膚バリア機能回復剤評価方法及び評価キットに関する。
【背景技術】
【0002】
皮膚は、表皮細胞、線維芽細胞から構成され、これら表皮細胞、線維芽細胞は、コラーゲン等によって支持されている。20代の若い皮膚においては、線維芽細胞の活性が高く、コラーゲンの産生量が高い。また、この年代では女性ホルモンが活発に分泌され、線維芽細胞の細胞膜へ女性ホルモンが作用することで、線維芽細胞の活性が高く維持される。このため、肌は外見的にも張りや艶があってみずみずしい状態に維持される。
【0003】
これに対し、50代以上の老化した皮膚は脂質合成能が低く、コラーゲンの産生量が低い。加えて、この年代では女性ホルモンの分泌量が少ないため、表皮細胞へ女性ホルモンが作用しにくい状態となっており、バリア機能の低下に拍車をかける状況となっている。その結果、この年代の皮膚は皮膚バリア機能が低く、肌は張りや艶がなく、荒れ、しわ、くすみ等を呈する。
【0004】
このように、皮膚の老化に伴う皮膚バリア機能の低下には、脂質合成能の低活性化と、女性ホルモンの低分泌化とが関与している。したがって、例えば、女性ホルモンに代わって表皮細胞を活性化させることのできる皮膚バリア機能回復剤の投与により、ある程度、肌の老化を抑えることができると考えられる。
【0005】
このような皮膚バリア機能回復剤の開発には、候補となる化合物の皮膚バリア機能回復効果を評価することが不可欠となる。従来の皮膚バリア機能回復効果の評価方法としては、ヘアレスマウス等を用いた動物実験によるものが知られている(例えば、特許文献1を参照。)。
【特許文献1】特開2004−175687号公報
【特許文献2】特開2002−291909号公報
【特許文献3】特開2005−2063号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、動物実験は手間や時間がかかるという問題があり、このほか、動物を用いることに対する倫理的な問題も存することから、動物を用いずに簡便に皮膚バリア機能回復効果を評価する方法の開発が切望されていた。
【0007】
そこで本発明は、化合物が皮膚バリア機能回復効果を有するか否かを簡便かつ確実に評価することができる新規な皮膚バリア機能回復剤評価方法及び評価キットを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するため種々検討した結果、皮膚バリア機能回復剤の候補となる化合物を添加して作成したリポソーム溶液中のリポソームの大きさと、その化合物の皮膚バリア機能回復効果との間に相関があり、リポソームの大きさが小さいほど皮膚バリア機能回復効果が高いことを見出し、本発明を完成させた。
【0009】
すなわち、本発明の請求項1記載の皮膚バリア機能回復剤評価方法は、皮膚バリア機能回復剤の候補となる化合物を添加して作成したリポソーム溶液中のリポソームの大きさを指標とし、リポソームの大きさが小さいほど皮膚バリア機能回復効果が高いと評価することを特徴とする。
【0010】
また、本発明の請求項2記載の皮膚バリア機能回復剤評価方法は、請求項1において、前記リポソーム溶液は、リン脂質溶液からなるフィルム形成溶液を乾固させてフィルムを作成し、このフィルムに緩衝液を加えた後、皮膚バリア機能回復剤の候補となる化合物を添加して作成したものであることを特徴とする。
【0011】
また、本発明の請求項3記載の皮膚バリア機能回復剤評価方法は、請求項1において、前記リポソーム溶液は、リン脂質溶液に皮膚バリア機能回復剤の候補となる化合物を添加してなるフィルム形成溶液を乾固させてフィルムを作成し、このフィルムに緩衝液を加えて作成したものであることを特徴とする。
【0012】
さらに、本発明の請求項4記載の皮膚バリア機能回復剤評価キットは、皮膚バリア機能回復剤の候補となる化合物を添加して作成したリポソーム溶液中のリポソームの大きさを指標として皮膚バリア機能回復効果を評価するための皮膚バリア機能回復剤評価キットであって、リン脂質と緩衝液とを備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明の皮膚バリア機能回復剤評価方法及び評価キットによれば、皮膚バリア機能回復剤の候補となる化合物を添加して作成したリポソーム溶液中のリポソームの大きさを指標とし、リポソームの大きさが小さいほど皮膚バリア機能回復効果が高いと評価することで、化合物が皮膚バリア機能回復効果を有するか否かを簡便かつ確実に評価することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
本発明の皮膚バリア機能回復剤評価方法は、皮膚バリア機能回復剤の候補となる化合物を添加して作成したリポソーム溶液中のリポソームの大きさを指標とし、リポソームの大きさが小さいほど皮膚バリア機能回復効果が高いと評価するものである。
【0015】
性ホルモンなどのステロイド骨格を有する物質のバランスが、加齢やストレスなどによって変化することによって皮膚バリア機能低下が引き起こされる。本発明の評価の対象となる化合物の一例としては、このようなステロイド骨格を有する物質によって引き起こされる皮膚バリア機能低下に対して回復効果を有する化合物が挙げられる。
【0016】
ここで、候補となる化合物を含むリポソーム溶液の作成方法は、特定の方法に限定されるものではないが、例えば、以下のように作成することができる。
【0017】
第一の方法は、候補となる化合物を含まないリポソーム溶液を作成し、そこに候補となる化合物を添加する方法である。すなわち、リン脂質溶液からなるフィルム形成溶液を乾固させてフィルムを作成し、このフィルムに緩衝液を加えた後、皮膚バリア機能回復剤の候補となる化合物を添加して、リポソーム溶液を作成する。
【0018】
より詳細には、まず、リン脂質を溶媒に溶解してリン脂質溶液を作成し、フィルム形成溶液とする。好ましくは、ここで着色用の色素を添加する。つぎに、容器内でフィルム形成溶液から溶媒を減圧除去し、乾固させることによって、フィルムを作成する。そして、緩衝液を加えてフィルムを膨潤させて均一な溶液とする。そして、ここに皮膚バリア機能回復剤の候補となる化合物を添加することによって、リポソーム溶液を作成する。
【0019】
第二の方法は、リポソーム溶液を作成するためのフィルムを作成する前に、候補となる化合物を添加する方法である。すなわち、リン脂質溶液に皮膚バリア機能回復剤の候補となる化合物を添加してなるフィルム形成溶液を乾固させてフィルムを作成し、このフィルムに緩衝液を加えて作成する。
【0020】
より詳細には、まず、リン脂質を溶媒に溶解してリン脂質溶液を作成し、これに、これとは別に調製した候補となる化合物の溶液を添加し、フィルム形成溶液とする。好ましくは、ここで着色用の色素を添加する。つぎに、容器内でフィルム形成溶液から溶媒を減圧除去し、乾固させることによって、フィルムを作成する。そして、緩衝液を加えてフィルムを膨潤させて均一な溶液とすることによって、リポソーム溶液を作成する。
【0021】
リポソーム溶液中のリポソームの大きさは、蛍光顕微鏡を用いて観察することで、測定することができる。そして、リポソームの大きさが小さいほど皮膚バリア機能回復効果が高いと評価する。例えば、リポソームの平均直径が1μm以下のときに皮膚バリア機能回復効果を有すると評価することができる。または、化合物を添加していないコントロールと比較することにより、皮膚バリア機能回復効果を評価することができる。さらに、リポソームの顕微鏡の視野上の平均面積に基づいて評価してもよい。
【0022】
なお、本発明で用いられるリン脂質、緩衝液は、リポソーム溶液を作成するために通常用いられるものを使用することができる。
【0023】
このように、本発明の皮膚バリア機能回復剤評価方法及び評価キットによれば、皮膚バリア機能回復剤の候補となる化合物を添加して作成したリポソーム溶液中のリポソームの大きさを指標とし、リポソームの大きさが小さいほど皮膚バリア機能回復効果が高いと評価することで、動物実験を用いることなく、化合物が皮膚バリア機能回復効果を有するか否かを簡便かつ確実に評価することができる。したがって、本発明の方法は、皮膚バリア機能回復剤の候補となる化合物を効率よくスクリーニングすることができる。
【0024】
また、加齢による皮膚バリア機能低下に対する皮膚バリア機能回復効果を評価することは、同時に抗老化効果を評価することになるので、本発明の方法は、更年期の女性のしみ、しわ、白髪などの加齢による皮膚バリア機能低下に対する抗老化剤の評価にも有効に用いることができる。
【0025】
また、本発明の皮膚バリア機能回復剤評価キットは、上記の方法に必要なリン脂質と緩衝液とを備える。したがって、化合物が皮膚バリア機能回復効果を有するか否かを簡便かつ確実に評価することができるキットが提供される。
【0026】
なお、本発明は上記に限定されるものではなく、本発明の思想を逸脱しない範囲で種々の変形実施が可能である。
【0027】
以下の具体的実施例に基づいて、本発明について、さらに詳細に説明する。
【実施例1】
【0028】
ナスフラスコにリン脂質(乾燥卵黄由来のL−α−フォスファチジルコリン(シグマ社製))を13.2mgとり、溶媒としてメタノール:クロロホルム=1:2溶液を13.2ml加え1mg/mlのフィルム形成溶液とした。また、蛍光色素(ナイルレッド)を最終濃度1μMになるように加えた。
【0029】
次に、減圧したロータリーエバポレーターで溶媒を60分間減圧除去し、ナスフラスコ内にフィルムを作成した。そこに緩衝液(2−[4−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペラジニル]エタンスルフォン酸(HEPES)水溶液)を13.2ml加え、60分間膨潤させて均一な溶液とし、これを別の容器に移した。
【0030】
そして、ここに評価の対象となる化合物(テストステロン、β−エストラジオール等)を加えてリポソーム溶液を作成した。添加30分後に蛍光顕微鏡を用いて観察した。
【0031】
評価の対象となる化合物としては、テストステロン、アンドロステロン、プロゲステロン、β−エストラジオール、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレン−ジメチルエーテル(アクアインプール(登録商標):AQP)を用いた。また、テストステロン、アンドロステロン、プロゲステロン、β−エストラジオールについては最終濃度100μMとなるように、AQPについては最終濃度5%になるように添加してリポソーム溶液を作成した。
【0032】
図1にβ−エストラジオールを添加したときの写真(左上)、テストステロンを添加したときの写真(右上)、β−エストラジオールとテストステロンを添加したときの写真(右下)、何も添加しないコントロールの写真(左下)を示す。テストステロンを添加した場合(右上)は、リポソームが不安定化しており、直径が大きくなっているのが観察された。これに対し、テストステロンに加えて、さらにβ−エストラジオールを添加した場合(右下)は、リポソームが安定化し、直径が小さくなっているのが観察された。このように、リポソームを大きくするテストステロンが存在している条件であっても、β−エストラジオールを添加することによって、リポソームの大きさが小さくなることが確認された。
【0033】
また、図2〜4に、リポソームの顕微鏡の視野上の平均面積を測定した結果を示す。図2は、テストステロン単独、テストステロンとβ−エストラジオール、テストステロンとAQPを添加した場合を示し、図3は、アンドロステロン単独、アンドロステロンとβ−エストラジオール、アンドロステロンとAQPを添加した場合、そして、図4は、プロゲステロン単独、プロゲステロンとβ−エストラジオール、プロゲステロンとAQPを添加した場合を示す。
【0034】
図2、3に示すように、テストステロン、アンドロステロンはリポソームを大きくする作用を有するが、β−エストラジオールはその作用を打ち消すことが確認された。また、AQPは、テストステロン、アンドロステロンとともに添加することによって、コントロール或いはAQP単独の場合よりもリポソームの大きさを小さくする作用を有することが確認された。
【0035】
これに対し、図4に示すように、β−エストラジオールは、プロゲステロンのリポソームを大きくする作用をほとんど打ち消さなかった。
【0036】
これらの結果を、後述する方法で測定した皮膚バリア機能回復促進効果の測定結果(図5〜7)と比較すると、皮膚バリア機能回復促進効果とリポソームの大きさとの間に相関が見られた。すなわち、テストステロン、アンドロステロンを添加した場合のリポソームは大きいが、これらは皮膚バリア回復を遅延させる。一方、これらにβ−エストラジオールを添加するとリポソームがやや小さくなるが、皮膚バリア回復の遅延が緩和される。また、アンドロステロンにAQPを添加するとリポソームが小さくなるが、皮膚バリア回復の遅延が解消される。
【0037】
また、プロゲステロンを添加した場合のリポソームは大きく、β−エストラジオールを添加しても大きさに変化が見られないが、皮膚バリア回復効果についても同様に、β−エストラジオールを添加しても改善されない。
【0038】
以上のように、リポソームの大きさが小さいものはバリア回復率が大きく、リポソームの大きさが大きいものはバリア回復率が小さくなるという相関が見られた。したがって、バリア回復率を測定しなくても簡易なリポソームの形状変化から、皮膚バリア機能回復効果を有するかどうかの評価が可能であることが確認された。
【0039】
以下、本発明の方法を確認するために用いた、皮膚バリア機能回復促進効果の測定方法について説明する。
【0040】
皮膚バリア機能回復促進効果は様々な方法で評価することができ、例えば、哺乳動物(例えばヒト、マウス、ラット、ウサギ等)の皮膚にテープストリッピングを施すことによって破壊された皮膚バリア機能がもとの状態へ回復していく過程を経皮水分蒸散量(TEWL)を指標として評価することにより、定量的又は定性的に測定することができる。かかる測定は、例えば下記の通りにして実施することができる。
【0041】
1.水分蒸散量測定装置によりヘアレスマウス背部付近の経皮水分蒸散量(TEWL)を測定する。この際の値をTEWLの回復率100%とする。
【0042】
2.皮膚のバリアを、セロファンテープ等を使用し、ヘアレスマウスの表皮角層を剥がすことにより破壊する。このときTEWLの値が約800〜900となるまでこの作業を繰り返すのが好ましい。角層を剥がした後の測定値から角層を剥がす前の測定値を差し引いた値を、最もダメージの深い状態、即ち回復率0%とする。
【0043】
3.試験試料を適宜の濃度(例えば1mM)で適量(例えば100μl)にて適当な基材、例えばプラスチックラップの上に載せ、哺乳動物の背部に貼付し、適当な時間(例えば5分)経過後、それを剥がす。
【0044】
4.適当な時間(例えば0、2、4、6時間)経過後、水分蒸散量測定装置によりTEWLを測定する。角層除去時と同様、各時間の測定値から角層除去前のTEWL値を差し引き、回復率を算出する。
【0045】
即ち、回復率は下記の式に従いもとめることができる:
【0046】
【数1】

【0047】
ここで、「皮膚バリア機能の回復を促進する」とは、皮膚のテープストリッピング直後の経皮水分蒸散量(TEWL)の値を0%、テープストリッピング前の値を100%として、各測定時間におけるTEWLの値が、コントロールと比較した場合に明らかに有意差が認められ、TEWL回復率を促進させる効果を有することを意味し、Andrewらの方法(JInvest Dermatol,86;598,1986)に従って、4%のドデシル硫酸ナトリウム(SDS)水溶液をしみ込ませたCottonballにより皮膚を処理して判定を行ういわゆる肌荒れ改善防止効果とは異なる。
【実施例2】
【0048】
リン脂質(1,2−ジミリストイル−sn−グリセロ−3−フォスフォコリン(DMPC))とテストステロン、あるいはβ−エストラジオールをクロロホルム−メタノール溶液に溶解し、蛍光色素(ナイルレッド)を加えた。溶媒を減圧除去しフィルムを作成し、緩衝液を加え膨潤(35℃,1時間)させてリポソーム溶液を作成した。蛍光顕微鏡を用いて画像を録画し、解析ソフト(Cosmos32)を用いて計測した。
【0049】
図8の左側は、テストステロンを添加したときのリポソームの画像である。リポソームのサイズは大きくなる傾向であったが、形状は変化しなかった。同じく右側は、β−エストラジオールを添加したときの画像である。テストステロンとは逆にサイズは小さくなり、チューブ状のリポソームが増えるという傾向であった。これらの作用はリポソームの直径サイズの分布、並びに形状の変化の指標である真円率を用いた検討でも確認できた。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】テストステロン、β−エストラジオールを添加したときのリポソームの蛍光顕微鏡写真である。
【図2】テストステロン、β−エストラジオール、AQPを添加したときのリポソームの平均面積を示すグラフである。
【図3】アンドロステロン、β−エストラジオール、AQPを添加したときのリポソームの平均面積を示すグラフである。
【図4】プロゲステロン、β−エストラジオール、AQPを添加したときのリポソームの平均面積を示すグラフである。
【図5】アンドロステロン、テストステロン、β−エストラジオールの皮膚バリア機能回復促進効果を示す3時間後のバリア回復率のグラフである。
【図6】アンドロステロン、AQPの皮膚バリア機能回復促進効果を示すバリア回復率の経時変化のグラフである。
【図7】プロゲステロン、β−エストラジオールの皮膚バリア機能回復促進効果を示すバリア回復率の経時変化のグラフである。
【図8】テストステロン、β−エストラジオールを添加したときのリポソームの蛍光顕微鏡写真である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
皮膚バリア機能回復剤の候補となる化合物を添加して作成したリポソーム溶液中のリポソームの大きさを指標とし、リポソームの大きさが小さいほど皮膚バリア機能回復効果が高いと評価することを特徴とする皮膚バリア機能回復剤評価方法。
【請求項2】
前記リポソーム溶液は、リン脂質溶液からなるフィルム形成溶液を乾固させてフィルムを作成し、このフィルムに緩衝液を加えた後、皮膚バリア機能回復剤の候補となる化合物を添加して作成したものであることを特徴とする請求項1記載の皮膚バリア機能回復剤評価方法。
【請求項3】
前記リポソーム溶液は、リン脂質溶液に皮膚バリア機能回復剤の候補となる化合物を添加してなるフィルム形成溶液を乾固させてフィルムを作成し、このフィルムに緩衝液を加えて作成したものであることを特徴とする請求項1記載の皮膚バリア機能回復剤評価方法。
【請求項4】
皮膚バリア機能回復剤の候補となる化合物を添加して作成したリポソーム溶液中のリポソームの大きさを指標として皮膚バリア機能回復効果を評価するための皮膚バリア機能回復剤評価キットであって、リン脂質と緩衝液とを備えたことを特徴とする皮膚バリア機能回復剤評価キット。

【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図1】
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【図8】
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【公開番号】特開2008−128826(P2008−128826A)
【公開日】平成20年6月5日(2008.6.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−314352(P2006−314352)
【出願日】平成18年11月21日(2006.11.21)
【出願人】(000001959)株式会社資生堂 (1,748)
【出願人】(503043285)