説明

皮膚化粧料

【課題】 毛穴縮小、肌荒れ防止、改善等の機能及び、しわ、はりの改善効果を総合的に改善する効果を有し、使用性にも優れた皮膚化粧料を提供することを目的とする。
【解決手段】 本発明は、(A)D−アミノ酸、その誘導体及び/又は塩の1種又は2種以上と、(B)β−アラニン誘導体及びその塩の1種又は2種以上とを含有することを特徴とする。本発明の皮膚化粧料は、毛穴縮小、肌荒れ防止、改善等の効果に優れ、肌のしわ、はりを改善でき、なおかつ使用性にも優れている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、皮膚化粧料に関する。さらに詳しくは、D−アミノ酸又はその誘導体あるいはその塩とβ−アラニン誘導体とを配合することにより、毛穴のすり鉢状構造の目立ちを抑える毛穴縮小効果、不飽和脂肪酸により惹起される肌荒れを防止・改善する効果及び、皮膚のしわ、はり改善効果を有し、なおかつ使用性(べたつきのなさ、しっとりさ、はり感)にも優れる皮膚化粧料に関する。
【背景技術】
【0002】
肌荒れは、乾燥、紫外線、洗剤や化学物質などの刺激性物質などの外的要因や、ホルモンバランスの乱れなどの内的要因が原因となって生じる肌のトラブルであり、角層バリアー機能の低下、角層水分量の低下、表皮ターンオーバーの亢進、鱗屑の発生(スケーリング)による角質の粗造化などの現象を伴っている。特に、角質の粗造化は、化粧のりを悪化させることもあり、多くの女性の美容上の悩みとなっている。
【0003】
従来、肌荒れを改善する目的で、ワセリン軟膏や油中水型乳化製剤などの閉塞剤により角層バリアー機能を補う方法、ソルビトールやグリセリン、アルキレンオキシド誘導体などの保湿剤により角層水分量を補う方法、グリチルレチン酸などの抗炎症剤により皮膚炎症を鎮める方法、ビタミン、ホルモンなどにより皮膚細胞を活性化する方法が用いられてきた(特許文献1〜5参照)。
【0004】
しかしながら、前記のような従来法は、いずれも皮膚水分保持能力が充分なものとは言えず、角質改善効果が少ないばかりか、特に閉塞剤を用いた場合は油っぽく、ベタベタするなどの不快な感触を与える欠点がある。一方、保湿剤を用いた場合にも効果を高めるためには多量に配合しなければならず、その結果として、ベタベタ感やヌメリ感等の不快な感触を与えるという問題があった。さらに、胎盤などの動物組織の抽出物やビタミン、ホルモンなどを用いた場合には、副作用等に関わる安全性や経時安定性において問題があった。特に、角質の粗造化に関しては、角質の剥離がスムースに行われていないという状況は解明されつつあったが、適切な対応策がなかった。
【0005】
また、人の肌は、季節変動や加齢により、毛穴の目立ちや肌あれ、たるみやしわの発現など、様々な悩みを生じやすい。近年、特に若い女性を中心として、毛穴の目立ちに対する悩みは大きくなっており、これを改善する皮膚外用組成物が必要とされてきた。しかし毛穴が目立つメカニズムは明らかではなく、現在のところ、収斂化粧水や角栓の除去による対応が一般的である。希に、ファンデーションで見た目の改善を図ることも多い。
【0006】
しかし、例えば収斂化粧水は、肌を引き締めることを目的にしており、アルコールにより一時的に皮膚表面温度を下げたり、有機酸等により、蛋白質を凝固させたりする作用による。従って一時的に肌を引き締めるものであるため、皮膚への負荷が大きく、また毛穴の目立ちの根本的な解決となっておらず、その効果も充分ではなかった。従来、グリコール酸やアスコルビン酸誘導体に毛孔縮小効果があるという報告もある(例えば、非特許文献1参照)ものの、その作用メカニズムや効果の程度等、未だ不明な点も多い。
【0007】
また、角栓除去は毛穴につまった角栓を物理的に除去する方法であり、例えば、塩生成基を有する高分子化合物を含有した角栓除去剤(特許文献6)、水不溶性シクロデキストリンポリマーを含有した化粧料(特許文献7)、粘度が5〜80mPa・s/25℃の油分を50質量%以上含有した角栓除去用化粧料(特許文献8)等による除去が提案されている。
ところが、このような角栓を除去する方法では物理的な力が肌にダメージになることもあり、皮膚への副作用が問題となることがあった。またその効果も一時的で角栓がすぐに再生してしまうことや、角栓を除去すると逆に毛穴が大きくなってしまうこともあり、必ずしも効果は充分とは言えなかった。
【0008】
さらに、β−アラニン誘導体は、皮膚への有効成分として従来より化粧料に配合されており、一般に、化粧料中にβ−アラニン誘導体を配合するとしっとりさが得られることが知られている。このようなβ−アラニン誘導体の化粧料配合については、特許文献9に記載され、β−アラニン誘導体が皮膚の不全角化抑制作用、毛穴縮小効果、肌荒れ改善・防止効果等を有することが示されている。しかしながら、上記β−アラニン誘導体を用いた場合、皮膚の毛穴縮小効果、肌荒れ改善・防止効果は認められるものの、しわ、はりの改善効果まで十分に認められるものではなかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開平6−293625号公報
【特許文献2】特開平7−277943号公報
【特許文献3】特開平9−95432号公報
【特許文献4】特許第3660656号公報
【特許文献5】特開2009−227645号公報
【特許文献6】特開平5−97627号公報
【特許文献7】特開平5−105619号公報
【特許文献8】特開2002−241260号公報
【特許文献9】特開2006−312597号広報
【非特許文献】
【0010】
【非特許文献1】矢沢慶史等、フレグランスジャーナル、2002年、第30巻、第2号、p54〜58
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたもので、毛穴縮小、肌荒れ防止、改善等の機能及び、しわ、はりの改善効果を総合的に改善する効果を有し、使用性にも優れた皮膚化粧料を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明者等は、前記の課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、D−アミノ酸とβアラニン誘導体とを配合することにより、毛穴縮小、肌荒れ防止、改善等の効果に優れ、肌のしわ、はりを改善でき、なおかつ使用性にも優れた皮膚化粧料が得られることを見出し、本発明を完成した。
即ち本発明は、(A)D−アミノ酸、その誘導体及び/又は塩の1種又は2種以上と、(B)β−アラニン誘導体及びその塩の1種又は2種以上とを含有する皮膚化粧料を提供する。
【発明の効果】
【0013】
本発明の皮膚化粧料は、成分(A)D−アミノ酸またはその誘導体及び/又は塩の1種又は2種以上と、成分(B)β−アラニン誘導体及びその塩の1種又は2種以上とを併用することにより、不全角化抑制、毛穴縮小、肌荒れ防止・改善等の機能、及びしわ、はりの改善効果を総合的に改善する有利な効果を有し、なおかつ使用性にも優れている。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明について詳述する。
本発明の皮膚化粧料は、D−アミノ酸、その誘導体及び/又は塩の1種又は2種以上((A)成分:以下「D−アミノ酸類」と略す場合がある)を必須に含有している。
【0015】
周知のように、アミノ酸には、光学異性体としてL体とD体とが存在し、天然のタンパク質はL−アミノ酸がペプチド結合したものである。細菌の細胞壁などの一部の例外を除き、ヒトを始めとする哺乳類の体内にはL−アミノ酸のみが存在し、生体はL−アミノ酸のみを利用していると考えられてきた。したがって従前は、学術的あるいは産業的に注目され研究されてきたアミノ酸はL−アミノ酸のみであった。
例外的にD−アミノ酸が使用されていたケースとしては、(1)細菌に産生させる抗生物質の原料とする場合、(2)アミノ酸を化学合成した際に等量得られるL−アミノ酸とD−アミノ酸混合物(ラセミ体)からL−アミノ酸のみを分取するコストを省くために、そのままDL−アミノ酸混合物として配合した食品添加物に含有される場合などが挙げられる。
【0016】
最近、ヒトにおいても、加齢に伴って眼の水晶体、脳、あるいは皮膚などに本来存在しないはずのD−アスパラギン酸(D−Asp)が増加することが明らかにされ、白内障やアルツハイマー病の発症との関係などが議論されるようになった(木野内忠稔 等、「蛋白質 核酸 酵素」第50巻、第5号(2005年)453−560頁)。皮膚においても、老化や紫外線照射によりD−Aspが蓄積することが見出され、D−Aspを老化や紫外線による皮膚ダメージを知るための分子マーカーとして応用することが提案されている(藤井紀子、コスメトロジー研究報告、第13号(2005年)。しかし、D−アミノ酸を生理活性物質として積極的に使用した例は知られていない。
本発明は、前記のような事情により、従来は化粧料、特に皮膚化粧料には配合されてこなかったD−アミノ酸を必須成分として配合した点に特徴を有している。
【0017】
本発明に用いられるD−アミノ酸類((A)成分)は、D体であれば特に限定されないが、それ自体に肌改善効果が認められるものが好ましい。具体的には、抗酸化効果、コラーゲン産生促進効果が認められるD−アスパラギン酸、ラミニン332産生促進効果、コラーゲン産生促進効果が認められるD−アラニン、バリア回復機能、しわ形成軽減効果、肌あれ軽減効果が認められるD−グルタミン酸、紫外線障害軽減効果が認められるD−セリン、ラミニン332産生促進効果が認められるD−ヒドロキシプロリン、紫外線障害軽減効果が認められるD−システイン、紫外線障害軽減効果が認められるD−メチオニン及びD−プロリン、メラニン生成抑制効果が認められるD−ヒドロキシプロリンなどを挙げることができる。
【0018】
本発明において用いられるD−アミノ酸類は、合成したものでも市販品でもよい。
D−アミノ酸の製造方法としては、例えば、アシル化アミノ酸に細菌由来のD−アミノアシラーゼを作用させて得る方法等が知られている(特開平11−113592号公報参照)。
本発明の皮膚化粧料におけるD−アミノ酸類の配合量は、皮膚化粧料全量に対して、0.1〜5.0質量%とするのが好ましい。0.1質量%未満では、本発明の特徴であるべたつかず、肌改善効果に優れる化粧料を得ることが困難になり、5.0質量%を超えて配合しても本発明の効果である肌改善効果の更なる増強は得られない。
【0019】
次に本発明のもう一つの必須成分であるβ−アラニン誘導体又はその塩(成分(B))について詳述する。
本発明で用いられる成分(A)であるβ−アラニン誘導体としては、化粧料に用いられ得るものであれば特に限定されるものでなく、例えば、3−(1’−ピペリジン)−プロピオン酸、β−アラニンアミド、N−モノメチル−β−アラニン、N−シクロヘキシル−β−アラニン、N−シクロヘキシルメチル−β−アラニン、N−シクロヘキシル−N−メチル−β−アラニン、N−シクロヘキシルカルボニル−β−アラニン、N−(2’−ピリジル)−β−アラニン、N−ニコチノイル−β−アラニン、N−ベンジルオキシカルボニル−β−アラニン、N−ベンジル−β−アラニン、N−ベンゼンスルホニル−β−アラニン、N−ベンゾイル−β−アラニン、N−p−アニソイル−β−アラニン(N−4’−メトキシベンゾイル−β−アラニン)、N−m−アニソイル−β−アラニン(N−3’−メトキシベンゾイル−β−アラニン)、N−o−アニソイル−β−アラニン(N−2’−メトキシベンゾイル−β−アラニン)、N−3’,4’,5’−トリメトキシベンゾイル−β−アラニン、N−フェニルアセチル−β−アラニン、あるいはこれらの塩などが挙げられる。中でも、3−(1’−ピペリジン)−プロピオン酸あるいはその塩が、薬剤安定性、および皮膚への効果の点から最も好ましい。
【0020】
βアラニン誘導体の塩としては、例えばアルカリ金属塩(ナトリウム塩、カリウム塩、リチウム塩、等)、アルカリ土類金属塩(カルシウム塩、マグネシウム塩、等)、アンモニウム塩、有機アミン塩(モノエタノールアミン塩、ジエタノールアミン塩、トリエタノールアミン塩、等)などが挙げられる。(a)成分は1種または2種以上を用いることができる。
【0021】
本発明の皮膚化粧料におけるβ−アラニン誘導体(成分(B))の配合量は、本発明の皮膚化粧料中に、0.1〜5.0質量%とするのが好ましい。0.1質量%未満では、効果が十分出ない場合があり、5.0質量%を超えて配合しても本発明の効果がさらに増強されるものではなく、安定性に影響が出ることも考えられる。
【0022】
本発明に係る皮膚化粧料には、通常化粧品や医薬品等の皮膚外用剤に用いられる成分、例えば油分、界面活性剤、粉末、色材、水、アルコール類、増粘剤、キレート剤、シリコーン類、酸化防止剤(抗酸化剤)、紫外線吸収剤、保湿剤、香料、各種薬効成分、防腐剤、中和剤、pH調整剤等の任意配合成分を必要に応じて適宜配合することができる。
【0023】
上記任意配合成分のうち、油分の具体的な例としては、例えば、アボガド油、ツバキ油、タートル油、マカデミアナッツ油、トウモロコシ油、ミンク油、オリーブ油、ナタネ油、卵黄油、ゴマ油、パーシック油、小麦胚芽油、サザンカ油、ヒマシ油、アマニ油、サフラワー油、綿実油、月見草油、エノ油、大豆油、落花生油、茶実油、カヤ油、コメヌカ油、シナギリ油、日本キリ油、ホホバ油、胚芽油、トリグリセリン、トリオクタン酸グリセリン、トリイソパルミチン酸グリセリン等の液体油脂、カカオ脂、ヤシ油、馬脂、硬化ヤシ油、パーム油、牛脂、羊脂、硬化牛脂、パーム核油、豚脂、モクロウ核油、硬化油、モクロウ、硬化ヒマシ油等の固型油脂、ミツロウ、カンデリラロウ、カルナバロウ、ラノリン、酢酸ラノリン、液状ラノリン、サトウキビロウ、ラノリン脂肪酸イソプロピル、ラウリン酸ヘキシル、還元ラノリン、ホホバロウ、硬質ラノリン、ポリオキシエチレン(以下、POEという。)ラノリンアルコールエーテル、POEラノリンアルコールアセテート、ラノリン脂肪酸ポリエチレングリコール、POE水素添加ラノリンアルコールエーテル等のロウ類、流動パラフィン、オゾケライト、スクワレン、パラフィン、セレシン、スクワラン、ワセリン、マイクロクリスタリンワックス等の炭化水素、ミリスチン酸イソプロピル、オクタン酸セチル、ミリスチン酸オクチルドデシル、パルミチン酸イソプロピル、ステアリン酸ブチル、ラウリン酸ヘキシル、ミリスチン酸ミリスチル、オレイン酸デシル、ジメチルオクタン酸ヘキシルデシル、乳酸セチル、乳酸ミリスチル、酢酸ラノリン、ステアリン酸イソセチル、イソステアレン酸イソセチル、12−ヒドロキシステアリル酸コレステリル、ジ2−エチルヘキシル酸エチレングリコール、ジペンタエリスリトール脂肪酸エステル、モノイソステアリン酸N−アルキルグリコール、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、リンゴ酸ジイソステアリル、ジ2−ヘプチルウンデカン酸グリセリン、トリ2−エチルヘキシル酸トリメチロールプロパン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、テトラ2−エチルヘキシル酸ペンタエリスリトール、トリ2−エチルヘキシル酸グリセリン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、セチル−2−エチルヘキサノエート、2−エチルヘキシルパルミテート、トリミリスチン酸グリセリン、トリ2−ヘプチルウンデカン酸グリセライド、ヒマシ油脂肪酸メチルエステル、オレイン酸オイル、アセトグリセライド、パルミチン酸−2−ヘプチルウンデシル、アジピン酸ジイソプロピル、N−ラウロイル−L−グルタミン酸−2−オクチルドデシルエステル、アジピン酸ジ2−ヘプチルウンデシル、セバシン酸ジ2−エチルヘキシル、ミリスチン酸−2−ヘキシルデシル、パルミチン酸−2−ヘキシルデシル、アジピン酸−2−ヘキシルデシル、セバシン酸ジイソプロピル、コハク酸−2−エチルヘキシル等のエステル油、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、オレイン酸、12−ヒドロキシステアリン酸、ウンデシレン酸、ラノリン脂肪酸、イソステアリン酸、リノール酸、リノレイン酸、エイコサペンタエン酸等の高級脂肪酸、ラウリルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、ミリスチルアルコール、オレイルアルコール、セトステアリルアルコール、モノステアリルグリセリンエーテル(バチルアルコール)、2−デシルテトラデシノール、ラノリンアルコール、コレステロール、フィトステロール、ヘキシルドデカノール、イソステアリルアルコール、オクチルドデカノール等の直鎖、分岐高級アルコール、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン等のシリコーン油、パーフルオロヘキサン、トリパーフルオロ−n−ブチルアミン等のパーフルオロカーボンないしパーフルオロポリエーテル等を挙げることができる。
【0024】
界面活性剤としては、例えば、セッケン用素地、ラウリン酸ナトリウム、パルミチン酸ナトリウム等の脂肪酸セッケン、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸カリウム等の高級アルキル硫酸エステル塩、POEラウリル硫酸トリエタノールアミン、POEラウリル硫酸ナトリウム等のアルキルエーテル硫酸エステル塩、ラウロイルサルコシンナトリウム等のN−アシルサルコシン酸、N−ミリストイル−N−メチルタウリンナトリウム、ヤシ油脂肪酸メチルタウリッドナトリウム等の高級脂肪酸アミドスルホン酸、POEステアリルエーテルリン酸等のリン酸エステル塩、モノラウロイルモノエタノールアミドPOEスルホコハク酸ナトリウム、ラウリルポリプロピレングリコールスルホコハク酸ナトリウム等のスルホコハク酸塩、リニアドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、リニアドデシルベンゼンスルホン酸トリエタノールアミン等のアルキルベンゼンスルホン酸塩、N−ステアロイルグルタミン酸ジナトリウム、N−ステアロイルグルタミン酸モノナトリウム等のN−アシルグルタミン酸塩、硬化ヤシ油脂肪酸グリセリン硫酸ナトリウム等の高級脂肪酸エステル硫酸エステル塩、ロート油等の硫酸化油、POEアルキルエーテルカルボン酸、POEアルキルアリルエーテルカルボン酸塩、高級脂肪酸エステルスルホン酸塩、二級アルコール硫酸エステル塩、高級脂肪酸アルキロールアミド硫酸エステル塩、ラウロイルモノエタノールアミドコハク酸ナトリウム、カゼインナトリウム等のアニオン系界面活性剤;塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ラウリルトリメチルアンモニウム等のアルキルトリメチルアンモニウム塩、塩化ジステアリルジメチルアンモニウム塩等のジアルキルジメチルアンモニウム塩、塩化セチルピリジニウム等のアルキルピリジニウム塩、アルキル四級アンモニウム塩、アルキルジメチルベンジルアンモニウム塩、アルキルイソキノリニウム塩、ジアルキルモリホニウム塩、POEアルキルアミン、アルキルアミン塩、ポリアミン脂肪酸誘導体、アミルアルコール脂肪酸誘導体、塩化ベンザルコニウム等のカチオン系界面活性剤;2−ココイル−2−イミダゾリニウムヒドロキシド−1−カルボキシエチロキシ二ナトリウム塩等のイミダゾリン系両性界面活性剤、アミドベタイン、スルホベタイン等のベタイン系界面活性剤等の両性界面活性剤;ソルビタンモノオレエート、ソルビタンモノイソステアレート、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタントリオレエート等のソルビタン脂肪酸エステル類、モノ綿実油脂肪酸グリセリン、モノステアリン酸グリセリン、セスキオレイン酸グリセリン、モノステアリン酸グリセリンリンゴ酸塩等のグリセリンポリグリセリン脂肪酸類、モノステアリン酸プロピレングリコール等のプロピレングリコール脂肪酸エステル類、硬化ヒマシ油誘導体、グリセリンアルキルエーテル、POE・メチルポリシロキサン共重合体等の親油性非イオン性界面活性剤;POEソルビタンモノオレエート、POEソルビタンモノステアレート等のPOEソルビタン脂肪酸エステル類、POEソルビットモノラウレート、POEソルビットモノオレエート、POEソルビットモノステアレート等のPOEソルビット脂肪酸エステル類、POEグリセリンモノオレエート、POEグリセリンジステアレート等のPOEグリセリン脂肪酸エステル類、POEモノオレエート、POEジステアレート、POEモノジオレエート等のPOE脂肪酸エステル類、POEラウリルエーテル、POEオレイルエーテル、POEコレスタノールエステル等のPOEアルキルエーテル類、POEオクチルフェニルエーテル、POEノニルフェニルエーテル等のPOEアルキルフェニルエーテル類、POE・ポリオキシプロピレン(以下、POPという。)モノブチルエーテル、POE・POPセチルエーテル、POE・POPグリセリンエーテル等のPOE・POPアルキルエーテル類、POEヒマシ油、POE硬化ヒマシ油、POE硬化ヒマシ油モノイソステアレート、POE硬化ヒマシ油マレイン酸等のPOEヒマシ油硬化ヒマシ油誘導体、POEソルビットミツロウ等のPOEミツロウ・ラノリン誘導体、ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド、脂肪酸イソプロパノールアミド等のアルカノールアミド、POEプロピレングリコール脂肪酸エステル、POE脂肪酸アミド、POEアルキルアミン、ショ糖脂肪酸エステル、アルキルエトキシジメチルアミンオキシド等の親水性非イオン性界面活性剤等を挙げることができる。
【0025】
粉末としては、例えば、マイカ、タルク、カオリン、セリサイト(絹雲母)、白雲母、金雲母、合成雲母、紅雲母、黒雲母、リチア雲母、合成雲母、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、無水ケイ酸(シリカ)、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸バリウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸ストロンチウム、酸化アルミニウム、硫酸バリウム、ベンガラ、黄酸化鉄、黒酸化鉄、酸化コバルト、群青、紺青、酸化チタン、酸化亜鉛、雲母チタン(酸化チタンコーテッドマイカ)、魚燐箔、オキシ塩化ビスマス、窒化ホウ素、赤色228号、赤色226号、青色404号、ポリエチレン粉末、ポリメタクリル酸メチル粉末、ポリアミド樹脂粉末(ナイロン粉末)、セルロース粉末、オルガノポリシロキサンエラストマー、アルミニウムパウダー、カッパーパウダー等を挙げることができる。
【0026】
アルコール類としては、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール等の低級アルコール;コレステロール、シトステロール、ラノステロール等を挙げることができる。
増粘剤としては、例えば、アラビアゴム、トラガントカム、ガラクタン、キャロプガム、グアーガム、カラギーナン、ペクチン、寒天、デンプン(トウモロコシ、コムギ、ジャガイモ、コメ)等の植物系高分子、デキストラン、プルラン等の微生物系高分子、カルボキシメチルデンプン、メチルヒドロキシプロピルデンプン等のデンプン系高分子、コラーゲン、カゼイン、ゼラチン等の動物系高分子、メチルセルロース、ニトロセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、セルロース硫酸ナトリウム、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース、結晶セルロース等のセルロース系高分子、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸プロピレングリコールエステル等のアルギン酸系高分子、ポリビニルメチルエーテル、カルボキシビニルポリマー等のビニル系高分子、POE系高分子、POEポリオキシプロピレン共重合体系高分子、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリアクリル酸アミド等のアクリル系高分子、ポリエチレンイミン、カチオンポリマー、ベントナイト、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、ラポナイト、ヘクトライト、無水ケイ酸等の無機系水溶性高分子等の水溶性高分子等を挙げることができる。
【0027】
キレート剤としては、例えば、シトラマル酸、アガル酸、グリセリン酸、シキミ酸、ヒノキチオール、没食子酸、タンニン酸、コーヒー酸、エチレンジアミン四酢酸、エチレングリコールジアミン四酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸、フィチン酸、ポリリン酸、メタリン酸、ならびにこれらの類似体ならびにこれらのアルカリ金属塩及びカルボン酸エステル等を挙げることができる。
【0028】
紫外線吸収剤としては、例えば、パラアミノ安息香酸等の安息香酸系紫外線吸収剤;アントラニル酸メチル等のアントラニル酸系紫外線吸収剤;サリチル酸オクチル等のサリチル酸系紫外線吸収剤;パラメトキシケイ皮酸イソプロピル、パラメトキシケイ皮酸オクチル等のケイ皮酸系紫外線吸収剤;ウロカニン酸、ウロカニン酸エチル等の紫外線吸収剤を挙げることができる。
【0029】
保湿剤としては、例えば、ポリエチレングリコール(以下、PEGという。)、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、グリセリン、ジグリセリン、キシリトール、マルチトール、マルトース、D−マンニット、ブドウ糖、果糖、コンドロイチン硫酸ナトリウム、ヒアルロン酸ナトリウム、乳酸ナトリウム、グルコサミン、シクロデキストリン等を挙げることができる。
【0030】
薬効成分としては、例えば、ビタミンA油、レチノール、パルミチン酸レチノール、塩酸ピリドキシン、ニコチン酸ベンジル、ニコチン酸アミド、ニコチン酸dl−α−トコフェロール、アスコルビン酸リン酸マグネシウム、ビタミンD2、dl−α−トコフェロール、パントテン酸、ビオチン等のビタミン類;アズレン、グリチルリチン等の抗炎症剤;アルブチン等の美白剤、エストラジオール等のホルモン類;酸化亜鉛、タンニン酸等の収斂剤;L−メントール、カンフル等の清涼剤;その他塩化リゾチーム、塩酸ピリドキシン、イオウ等を配合することができる。さらに多様な薬効を示す各種抽出物を配合することができる。すなわちドクダミエキス、オウバクエキス、カンゾウエキス、シャクヤクエキス、ボタンピエキス、ヘチマエキス、ユキノシタエキス、ユーカリエキス、チョウジエキス、マロニエエキス、ヤグルマギクエキス、海藻エキス、タイムエキス等を挙げることができる。
【0031】
防腐剤としては、例えば、安息香酸、サリチル酸、パラオキシ安息香酸エステル(メチルパラベン、エチルパラベン、ブチルパラベン等)、ソルビン酸、パラクロルメタクレゾール、ヘキサクロロフェン、塩化ベンザルコニウム、塩化クロルヘキシジン、トリクロロカルバニリド、感光素、フェノキシエタノール等を挙げることができる。
【0032】
その他、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール、2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオール、水酸化カリウム、水酸化カリウム、トリエタノールアミン、炭酸ナトリウム等の中和剤;乳酸、クエン酸、グリコール酸、コハク酸、酒石酸、リンゴ酸、炭酸水素ナトリウム炭酸水素アンモニウム等のpH調整剤;アスコルビン酸、α−トコフェロール、カロチノイド等の抗酸化剤を本発明の製剤に配合することができる。
【0033】
なお、上記成分は例示であり、これらに限定されるものではない。またこれら成分は、所望する形態に応じた処方に従い、適宜組み合わせて配合することが可能である。
【0034】
本発明の皮膚化粧料の剤型としては、水溶液系,可溶化系、乳化系、油液系、ゲル系、軟膏系、エアゾール系、水−油2層系、水−油−粉末3層系等、幅広い剤型を取りことができる。
本発明に基づく不全角化抑制剤、毛穴縮小剤、肌荒れ防止・改善剤、皮膚外用組成物等の組成物を使用することにより、不全角化を抑制して肌状態を良好な状態に維持し、また改善し、しわ、はりを改善する肌にする皮膚化粧料を提供することが可能である。
【0035】
本発明の乳化皮膚化粧料は、油相、水相をあらかじめ調製し、このように調製した水相に油相を徐添しながら、混合・撹拌等により乳化する等、常法により得ることができるが、その製法はこれら例示に限定されるものではない。
【0036】
本発明の皮膚化粧料は、乳化ファンデーションや日焼け止めエマルジョン等の乳液状製品や、スキンクリーム等のクリーム状の製品として好ましく提供される。
【実施例】
【0037】
以下に実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらによって何ら限定されるものではない。なお、配合量は特記しない限りすべて質量%である。
まず初めに、本実施例で用いた試験方法、評価方法について説明する。
【0038】
<確認試験1及び2>ヒト毛穴縮小効果
健常人男性の頬部を用い、1ヶ月間1日2回試料を塗布する実験を各群5人で行った。
まず、本発明品と比較品を半面ずつ塗布した。塗布連用前と連用後にレプリカを採取し、同一部位の毛穴の形状変化を、3次元レーザースキャン顕微鏡で観察した。毛穴の大きさは、視感判定により1〜13の13段階(数字が大きい程、毛穴は大きい。)で評価し(確認試験1)、塗布前後の評点の差(塗布後−塗布前)を算出して、これをレプリカ判定値(確認試験2)として、各試料の有効性を検討した。
<確認試験3〜7>使用性、しわ改善効果及び肌のはり感
各試験品について、専門パネル10名に使用してもらい、使用性(確認試験3);連用2週間後のしわ改善効果(確認試験4);連用4週間後のしわ改善効果(確認試験5);連用2週間後のはり感・肌にはりを感じる使用感、(確認試験6);及び連用4週間後のはり感・肌にはりを感じる使用感(確認試験7)を判定してもらい、以下の基準で評価した。
【0039】
<確認試験3>使用性(使用時のべたつきのなさ)
◎:べたつきがないと感じた人が8人以上
○:べたつきがないと感じた人が5人〜7人
△:べたつきがないと感じた人が3人〜4人
×:べたつきがないと感じた人が2人以下
【0040】
<確認試験4>連用2週間後のしわ改善効果
◎:しわ改善効果があると感じた人が8人以上
○:しわ改善効果があると感じた人が5人〜7人
△:しわ改善効果があると感じた人が3人〜4人
×:しわ改善効果があると感じた人が2人以下
【0041】
<確認試験5>連用4週間後のしわ改善効果
◎:しわ改善効果があると感じた人が8人以上
○:しわ改善効果があると感じた人が5人〜7人
△:しわ改善効果があると感じた人が3人〜4人
×:しわ改善効果があると感じた人が2人以下
【0042】
<確認試験6>連用2週間後のはり感・肌にはりを感じる使用感
◎:しわ改善効果があると感じた人が8人以上
○:しわ改善効果があると感じた人が5人〜7人
△:しわ改善効果があると感じた人が3人〜4人
×:しわ改善効果があると感じた人が2人以下
【0043】
<確認試験7>連用4週間後のはり感・肌にはりを感じる使用感
◎:はり改善効果があると感じた人が8人以上
○:はり改善効果があると感じた人が5人〜7人
△:はり改善効果があると感じた人が3人〜4人
×:はり改善効果があると感じた人が2人以下
【0044】
実施例1〜10及び比較例1〜10
下記表1〜4に示す組成で、皮膚化粧料であるスキンケアクリームを常法により製造し、上記の確認試験1〜7の評価方法・基準に従って評価した。結果を表1〜4に各々示す。
【0045】
【表1】

【0046】
【表2】

【0047】
【表3】

【0048】
【表4】

【0049】
表1〜4から明らかなように、本発明の必須成分である成分(A)D−アミノ酸、その誘導体及び/又は塩の1種又は2種以上と、成分(B)β−アラニン誘導体及びその塩の1種又は2種以上とを含有する本発明の実施例1〜10は、使用性に優れながらも、毛穴縮小の効果およびしわ、はり改善効果に優れる皮膚化粧料を提供できるが、本発明の必須成分(A)及び(B)の一方又は両方を欠いた比較例1〜10は、上記の使用性と毛穴縮小の効果、しわ・はり改善効果のいずれかを欠いたものとなる。
【0050】
以下、さらに本発明の他の実施例を示す。
なお、以下の実施例についても前記と同様の効果試験を行ったところ、いずれも優れた結果が得られた。
【0051】
実施例11:エモリエントクリーム(O/W型)
成分 配合量(質量%)
(1)ステアリルアルコール 2.0
(2)ベヘニルアルコール 1.0
(3)水添ポリイソブテン 4.0
(4)スクワラン 7.0
(5)ジネオペンタン酸トリプロピレングリコール 2.0
(6)1,3−ブチレングリコール 5.0
(7)ジプロピレングリコール 3.0
(8)ジメチルシリコーン(5mPa・s) 5.0
(9)ポリエチレングリコール1500 1.0
(10)モノヤシ油脂肪酸ポリオキシエチレン(20)ソルビタン 3.0
(11)モノステアリン酸グリセリル 2.0
(12)エチルパラベン 0.1
(13)ブチルパラベン 0.1
(14)トコフェロール 0.1
(15)成分(A)D−ヒドロキシプロリン 2.0
(16)成分(B)N−メチル−β−アラニン 2.0
(17)香料 適量
(18)イオン交換水 残余
【0052】
<製法>
(18)に(6)、(7)、(9)、(12)〜(16)を加え、70℃に加熱調製した。次いで、(1)〜(5)、(8)、(10)、(11)、(17)の油相を70℃に調製した。これを先の水相に加えて、ホモミキサーにて乳化粒子を均一にして、脱気、冷却、濾過を行い、目的のエモリエントクリーム(O/W型)を得た。
【0053】
実施例12:乳液
成分 配合量(質量%)
(1)ジメチルシリコーン1.5mPa・s 3.0
(2)イソドデカン 5.0
(3)スクワラン 2.0
(4)オレフィンオリゴマー 1.0
(5)イソノナン酸イソトリデシル 2.0
(6)ステアリン酸PEG−20 0.3
(7)セスキステアリン酸ソルビタン 0.1
(8)モノステアリン酸グリセリル(自己乳化型) 0.3
(9)香料 適量
(10)ジプロピレングリコール 1.0
(11)1,3−ブチレングリコール 4.0
(12)グリセリン 2.0
(13)カルボキシビニルポリマー 0.1
(14)アルキル変性カルボキシビニルポリマー 0.05
(15)水酸化カリウム 適量
(16)成分(A)D−メチオニン 0.5
(17)成分(B)N−(4’−メトキシベンゾイル)−β−アラニン3.5
(18)スギナエキス 0.1
(19)ハマメリスエキス 0.1
(20)エタノール 5.0
(21)フェノキシエタノール 0.3
(22)イオン交換水 残余
【0054】
<製法>
(10)〜(22)を70℃で均一に溶解する(水相)。次いで、(1)〜(9)を70℃で均一に溶解し、先の水相に添加して、ディスパーで均一に分散する。脱気、冷却、濾過を行い、目的の乳液を得た。
【0055】
実施例13:エモリエントクリーム(O/W型)
成分 配合量(質量%)
(1)ベヘニルアルコール 0.1
(2)バチルアルコール 0.5
(3)水添ポリイソブテン 4.0
(4)流動パラフィン 5.0
(5)ネオペンタン酸イソデシル 2.0
(6)デカメチルシクロペンタシロキサン 5.0
(7)イソヘキサデカン 3.0
(8)香料 0.1
(9)ポリエチレングリコール20000 1.0
(10)エチルパラベン 0.1
(11)ブチルパラベン 0.1
(12)トコフェロール 0.1
(13)(ジメチルアクリルアミド/アクリロイルジメチルタウリン 0.4
ナトリウム)コポリマー
(14)成分(A)D−セリン 2.5
(15)成分(B)N−ベンゼンスルホニル−β−アラニン 0.1
(16)サンザシエキス 0.1
(17)フトモモ葉エキス 0.1
(18)ワレモコウエキス 0.1
(19)チョウジエキス 0.1
(20)ジュウヤクエキス 0.1
(21)アルテア根エキス 0.1
(22)ムラサキ根エキス 0.1
(23)1,3−ブチレングリコール 3.0
(24)グリセリン 3.0
(25)イオン交換水 残余
【0056】
<製法>
(25)に、(9)〜(24)を加え、70℃に加熱調製した。次いで、(1)〜(8)の油相を70℃に調製した。これを水相に加えて、ホモミキサーにて乳化粒子を均一にした。脱気、冷却、濾過を行い、目的のエモリエントクリーム(O/W型)を得た。
【0057】
実施例14:エモリエントクリーム(W/O型)
成分 配合量(質量%)
(1)マイクロクリスタリンワックス 2.0
(2)流動パラフィン 20.0
(3)水添ナタネ種子油 5.0
(4)ジオレイン酸ポリグリセリル−2 5.0
(5)ブチルパラベン 0.1
(6)香料 0.1
(7)ジメチルシリコーン2mPa・s 10.0
(8)グルタミン酸ナトリウム 1.6
(9)成分(A)D−グルタミン酸 0.5
(10)成分(A)D−アスパラギン酸 1.0
(11)プロピレングリコール 3.0
(12)成分(B)N−ニコチノイル−β−アラニン 4.5
(13)カミツレエキス 0.1
(14)クララエキス 0.1
(15)イオン交換水 残余
【0058】
<製法>
一部の(15)と(8)、(9)と(10)と(4)を50℃に加熱し、均一にする(アミノ酸ゲル)。次いで、(1)〜(3)、(5)〜(7)の油相を70℃に溶解したものの中に先のアミノ酸ゲルをディスパーで均一に分散する。さらに、残りの(15)と(11)〜(14)を70℃に加熱したものをこの分散液中に十分攪拌しながら添加し、ディスパーで均一に乳化する。脱気、冷却、濾過を行い、目的のエモリエントクリーム(W/O型)を得た。
【0059】
実施例15:抗老化・美白効果のある総合クリーム(O/W型)
成分 配合量(質量%)
(1)パルミチン酸 2.0
(2)セチルアルコール 1.5
(3)ワセリン 3.0
(4)スクワラン 5.0
(5)トリエチルヘキサノイン 2.0
(6)オレイン酸ソルビタン 2.0
(7)香料 0.1
(8)メチルトリメチコン 10.0
(9)トラネキサム酸 2.0
(10)(アクリル酸ナトリウム/アクリロイルジメチルナトリウム)0.3
コポリマー
(商品名:SIMULGEL EG、SEPIC社製)
(11)メチルパラベン 0.1
(12)フェノキシエタノール 0.1
(13)成分(A)D−アスパラギン酸 1.0
(14)成分(B)N−(1’−ピペリジン)−プロピオン酸 1.0
(15)アセンヤクエキス 0.1
(16)メリロートエキス 0.1
(17)イオン交換水 残余
【0060】
<製法>
(17)に、(9)〜(16)を加え、70℃に加熱調製した。次いで、(1)〜(8)の油相を70℃に加熱調製した。この油相を先に調製した水相に加え、ホモミキサーにて乳化粒子を均一にする。脱気、冷却、濾過を行い、目的の抗老化・美白効果のある総合クリーム(O/W型)を得た。
【0061】
実施例16:エモリエントクリーム(W/O型)
成分 配合量(質量%)
(1)スクワラン 3.0
(2)コハク酸ジエチルヘキシル 5.0
(3)イソノナン酸イソノニル 3.0
(4)マイクロクリスタリンワックス 1.0
(5)ジステアルジモニウムヘクトライト 2.0
(6)PEG−10ジメチコン 2.0
(7)デカメチルシクロペンタシロキサン 10.0
(8)ジメチルシリコーン6mPa・s 2.0
(9)香料 0.1
(10)1,3−ブチレングリコール 5.0
(11)グリセリン 5.0
(12)成分(A)D−セリン 2.0
(13)成分(B)N−(3’,4’,5’−トリメトキシ− 1.0
ベンゾイル−β−アラニン
(14)エチルパラベン 0.1
(15)フェノキシエタノール 0.2
(16)エチルビタミンC 0.1
(17)ワイルドタイムエキス 0.1
(18)チャ葉エキス 0.1
(19)イオン交換水 残余
【0062】
<製法>
(1)〜(9)を70℃に調製し、均一に分散・溶解して油性ゲルを得る。(19)に、(10)〜(18)を加え、均一に溶解させ、70℃に調製する(水相)。この水相を先に調製した油製ゲルの中へ十分に攪拌しながら徐添する。ディスパーで乳化粒子を均一に調製する。脱気、冷却、濾過を行い、目的のエモリエントクリーム(W/O型)を得た。
【0063】
実施例17:ジェル状美容液
成分 配合量(質量%)
(1)ポリアクリルアミド 2.0
(商品名:SEPIGEL 305、SEPIC社製)
(2)イソドデカン 3.0
(3)ジメチコン2mPa・s 0.5
(4)ポリオキシエチレン(20)ベヘニルエーテル 0.5
(5)エタノール 5.0
(6)フェノキシエタノール 0.1
(7)香料 0.1
(8)イオン交換水 残余
(9)グリセリン 3.0
(10)1,3−ブチレングリコール 3.0
(11)成分(A)D−ヒドロキシプロリン 0.5
(12)成分(B)N−シクロヘキシルカルボニル−β−アラニン 0.5
(13)ビャクレンカエキス 0.1
(14)ショウキョウエキス 0.1
(15)ボタンエキス 0.1
(16)ヨモギエキス 0.1
【0064】
<製法>
(1)、(5)〜(16)を均一に溶解した水相に、(2)〜(4)の混合物を添加して、ディスパーで均一に分散する。脱気、濾過を行い、目的のジェル状美容液を得た。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(A)D−アミノ酸、その誘導体及び/又は塩の1種または2種以上と、(B)β−アラニン誘導体及びその塩の1種又は2種以上とを含有することを特徴とする皮膚化粧料。
【請求項2】
D−アミノ酸が、D−グルタミン酸、D−アラニン、D−メチオニン、D−ヒドロキシプロリン、D−アスパラギン酸、D−システイン、D−プロリンから選ばれる1種または2種以上である、請求項1に記載の皮膚化粧料。
【請求項3】
β−アラニン誘導体が、3−(1’−ピペリジン)−プロピオン酸、β−アラニンアミド、N−モノメチル−β−アラニン、N−シクロヘキシル−β−アラニン、N−シクロヘキシルメチル−β−アラニン、N−シクロヘキシル−N−メチル−β−アラニン、N−シクロヘキシルカルボニル−β−アラニン、N−(2’−ピリジル)−β−アラニン、N−ニコチノイル−β−アラニン、N−ベンジルオキシカルボニル−β−アラニン、N−ベンジル−β−アラニン、N−ベンゼンスルホニル−β−アラニン、N−ベンゾイル−β−アラニン、N−p−アニソイル−β−アラニン(N−4’−メトキシベンゾイル−β−アラニン)、N−m−アニソイル−β−アラニン(N−3’−メトキシベンゾイル−β−アラニン)、N−o−アニソイル−β−アラニン(N−2’−メトキシベンゾイル−β−アラニン)、N−3’,4’,5’−トリメトキシベンゾイル−β−アラニン及びN−フェニルアセチル−β−アラニンから選ばれる1種または2種以上である、請求項1又は2に記載の皮膚化粧料。
【請求項4】
皮膚化粧料全量に対して、(A)D−アミノ酸、その誘導体及び/又は塩の1種または2種以上の配合量が0.1〜5.0質量%、(B)β−アラニン誘導体及びその塩の1種又は2種以上の配合量が0.1〜5.0質量%であることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載に皮膚化粧料。

【公開番号】特開2012−51873(P2012−51873A)
【公開日】平成24年3月15日(2012.3.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−125155(P2011−125155)
【出願日】平成23年6月3日(2011.6.3)
【出願人】(000001959)株式会社 資生堂 (1,748)
【Fターム(参考)】