説明

皮膚外用剤

【課題】老化防止効果に優れる皮膚外用剤を提供する。
【解決手段】ローヤルゼリー(A)とレンゲソウエキス(B)とを、乾燥残量の重量比としてA/B=0.25〜280の割合で含有する皮膚外用剤である。前記重量比A/B=8〜280においてコラゲナーゼ活性阻害作用に相乗効果が得られ、前記重量比A/B=0.25〜15においてエラスターゼ活性阻害作用に相乗効果が得られる。また、フリーラジカル捕捉作用において相加的な効果が得られ、以上より、優れた皮膚老化防止効果が発揮される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、皮膚外用剤に関し、特に、ローヤルゼリーとレンゲソウエキスを含有する老化防止効果に優れる皮膚外用剤に関する。
【背景技術】
【0002】
ローヤルゼリーは、働き蜂の頭部にある分泌線から分泌される乳白色の粘液性物質であり、従来より、滋養強壮を目的とした健康食品に多く用いられており、また、肌荒れ抑制効果などがあることを理由として、化粧品や医薬部外品などの皮膚外用剤にも用いられている。
【0003】
例えば、下記特許文献1には、肌荒れ改善作用に優れる皮膚外用剤として、ローヤルゼリー抽出物と、ジュウヤク、チャおよびサクラリーフの中から選ばれる一種以上の植物抽出物とを含有するものが提案されている。また、下記特許文献2には、保湿性及び抗酸化性の効果による肌荒れ抑制効果を高めた化粧品として、化粧品基剤と、蜂蜜と、ローヤルゼリーの有機溶媒による抽出物と、プロポリスの有機溶媒、水又は超臨界法による抽出物とを含有するものが提案されている。更に、下記特許文献3には、生体内酸化的障害によって引き起こされる種々の病態の予防及び治療を目的として抗酸化作用(フリーラジカル捕捉作用)を向上するためにローヤルゼリーを熱処理することが提案されている。
【0004】
このようにローヤルゼリーについては、フリーラジカル捕捉作用を持つことは知られているものの、皮膚外用剤としては、従来、主として肌荒れ抑制を目的として配合されており、皮膚老化防止効果については実用上有用な効果は認められていなかった。
【0005】
ところで、皮膚の老化は、真皮中のコラーゲンやエラスチンが変性することにより起こると考えられており、これらの変性にはコラゲナーゼやエラスターゼが関与している。そのため、コラゲナーゼやエラスターゼの活性を阻害することができれば、皮膚の老化防止に有効であるが、従来、ローヤルゼリーについては、コラゲナーゼやエラスターゼの活性阻害作用は知られていない。
【0006】
一方、レンゲソウエキスについては、下記特許文献4にコラゲナーゼ活性阻害作用を持つことが報告されており、また、下記特許文献5にエラスターゼ活性阻害作用を持つことが報告されている。しかしながら、レンゲソウエキスとともにローヤルゼリーを併用することでこれらの阻害作用に相乗効果が得られることは知られておらず、また、レンゲソウエキスについてはフリーラジカル捕捉作用があることも知られていない。
【特許文献1】特開2000−63226号公報
【特許文献2】特開2002−173413号公報
【特許文献3】特許第3527679号公報
【特許文献4】特開2003−183122号公報
【特許文献5】特開2003−183171号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記のように、ローヤルゼリーは、肌荒れ抑制効果とともにフリーラジカル捕捉作用を有することは知られているものの、コラゲナーゼやエラスターゼの活性阻害作用を有することは知られておらず、老化防止効果という点で必ずしも十分な効果を発揮するものではなかった。また一方、レンゲソウエキスについては、コラゲナーゼやエラスターゼの活性阻害作用は知られているものの、ローヤルゼリーとの併用によりこれらの阻害作用に相乗効果が得られることは知られていなかった。
【0008】
このような実情に対し、本発明は、ローヤルゼリーとレンゲソウエキスを併用することにより老化防止効果を飛躍的に向上することができる皮膚外用剤を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者は、ローヤルゼリーを配合した皮膚外用剤の研究開発をしていく中で、ローヤルゼリーにコラゲナーゼ活性阻害作用とエラスターゼ活性阻害作用があることを見い出し、更に、レンゲソウエキスとともに特定の配合比で併用することにより、その効果が相乗的に向上することを見い出し、本発明を完成するに至った。
【0010】
すなわち、本発明の請求項1に係る皮膚外用剤は、ローヤルゼリー(A)とレンゲソウエキス(B)とを、乾燥残量の重量比としてA/B=0.25〜280の割合で含有するものである。
【0011】
請求項2に係る皮膚外用剤は、請求項1において、前記重量比A/Bが8〜280であるコラゲナーゼ活性阻害作用を有するものである。
【0012】
請求項3に係る皮膚外用剤は、請求項1において、前記重量比A/Bが0.25〜15であるエラスターゼ活性阻害作用を有するものである。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、ローヤルゼリーとレンゲソウエキスを特定の配合比で併用することにより、コラゲナーゼ活性阻害作用及び/又はエラスターゼ活性阻害作用に相乗効果が得られる。また、ローヤルゼリーだけでなく、レンゲソウエキスにもフリーラジカル捕捉作用があり、両者を併用することでフリーラジカル捕捉作用に相加的な効果が得られる。そのため、本発明によれば、優れた老化防止効果を発揮する皮膚外用剤が得られる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明の実施に関連する事項について詳細に説明する。
【0015】
ローヤルゼリーは、王乳とも呼ばれ、ミツバチの頭部にある分泌線から分泌される乳白色の粘液性物質である。本発明では、生ローヤルゼリーや乾燥ローヤルゼリーをそのまま配合してもよく、あるいはこれらのローヤルゼリーを各種溶媒に溶かしたものを配合してもよく、更には、これらのローヤルゼリーから溶媒を用いて抽出したローヤルゼリーエキスを配合してもよい。このような溶媒としては、例えば、水、メタノール、エタノール、プロピルアルコールなどの低級アルコール又は含水低級アルコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ペンチレングリコール、グリセリンなどの多価アルコール又は含水多価アルコール、アセトン、酢酸エチル、アセトニトリルなどの有機溶媒などが挙げられ、これらをそれぞれ単独で又は2種以上組み合わせて用いることができる。好ましくは、乾燥ローヤルゼリーをブチレングリコールやペンチレングリコールなどのグリコール類に溶解させて得られたものである。
【0016】
レンゲソウエキスは、マメ科レンゲソウの花、花穂、果皮、果実、球果、蕾、茎、葉、枝、枝葉、幹、樹皮、根茎、根皮、根、種子又は全草などを、そのまま又は粉砕後に搾取したもの、あるいは搾取後に溶媒で抽出したものである。抽出溶媒としては、例えば、水、メタノール、エタノール、プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、ブタノール、イソブタノールなどの低級アルコール又は含水低級アルコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、グリセリンなどの多価アルコール又は含水多価アルコール、アセトン等のケトン類、酢酸エチル等のエステル類、エーテル類、ハロゲン化炭化水素などの有機溶媒などが挙げられ、これらをそれぞれ単独で又は2種以上組み合わせて用いることができる。好ましくは、溶媒としてエタノール等のアルコール類又はこれと水との混合物を用いて、加熱還流又は浸漬して抽出することにより得られるものである。
【0017】
上記のローヤルゼリーとレンゲソウエキスは、皮膚外用剤中に含まれるローヤルゼリーの乾燥残量重量をAとし、レンゲソウエキスの乾燥残量重量をBとして、A/B=0.25〜280の割合で配合される。ローヤルゼリーとレンゲソウエキスを、このような特定の配合比で併用することにより、後記実施例に示すように、コラゲナーゼ活性阻害作用及び/又はエラスターゼ活性阻害作用について、単なる相加的な効果ではなく、相乗効果が得られる。A/Bが上記範囲から外れると、コラゲナーゼやエラスターゼの活性阻害作用において相加的な効果は得られても相乗効果は得られない。かかる相乗効果は本発明によってはじめて見い出されたものであり、相乗効果が得られることから、少ない配合量でより高い老化防止効果を発揮することができ、実用上極めて有益である。
【0018】
ここで、本発明でいう乾燥残量とは、ローヤルゼリー又はレンゲソウエキスを105℃で乾燥して溶媒を除去したときの残留物である溶質の量である。但し、溶媒が不揮発性の場合には、ガスクロマトグラフィ、高速液体クロマトグラフィ等により溶媒量を定量した値から溶質量を計算値として求め、乾燥残量とみなす。
【0019】
コラゲナーゼ活性阻害作用とエラスターゼ活性阻害作用とで相乗効果が得られる配合比の範囲は異なり、コラゲナーゼ活性阻害作用についてはA/B=8〜280の範囲で相乗効果が得られ、エラスターゼ活性阻害作用についてはA/B=0.25〜15の範囲で相乗効果が得られる。そのため、A/B=8〜15の範囲では、コラゲナーゼ活性阻害作用とエラスターゼ活性阻害作用の双方について相乗効果が得られる。コラゲナーゼ活性阻害作用については、A/B=15〜100の範囲がより高い相乗効果を得る上で好ましい。エラスターゼ活性阻害作用については、A/B=0.6〜8の範囲がより高い相乗効果を得る上で好ましく、より好ましくはA/B=2〜6の範囲である。
【0020】
ローヤルゼリーの皮膚外用剤中に占める含有率は、乾燥残量として、0.01〜1重量%であることが好ましく、コラゲナーゼ活性阻害作用の相乗効果を高める上では0.05〜0.16重量%であることがより好ましい。また、エラスターゼ活性阻害作用の相乗効果を高める上では0.02〜0.3重量%であることがより好ましい。
【0021】
レンゲソウエキスの皮膚外用剤中に占める含有率は、乾燥残量として、0.001〜0.2重量%であることが好ましく、コラゲナーゼ活性阻害作用の相乗効果を高める上では0.001〜0.01重量%であることがより好ましい。また、エラスターゼ活性阻害作用の相乗効果を高める上では0.015〜0.125重量%であることがより好ましい。
【0022】
本発明の皮膚外用剤には、上記必須成分の他に、皮膚外用剤の種類に応じて通常使用される油脂類、ロウ類、炭化水素、脂肪酸類、アルコール類、多価アルコール類、エステル類、アミン・アミド・金属石鹸類、ガム質・水溶性高分子化合物、界面活性剤、酸化防止剤、ビタミン類、香料、色材類、防腐殺菌剤、アミノ酸類、紫外線吸収剤、金属イオン封鎖剤、消炎剤、抗ヒスタミン剤、生薬類、他の公知の美白剤や保湿剤、その他種々の皮膚用薬品類などを配合することができる。
【0023】
本発明に係る皮膚外用剤の態様としては、例えば、クリーム、乳液、ローション、パック、化粧水、美容液、洗顔料をはじめとする基礎化粧品類や、おしろい、ファンデーションほかのメイクアップ化粧品類、育毛剤、養毛剤などの化粧料が挙げられ、また、軟膏剤、パップ剤、プラスター剤などの医薬品、更には医薬部外品であってもよい。剤型についても、溶液、乳液、クリーム、ゲル、ゾル、軟膏、スティック、パウダー、スプレーほか通常の皮膚外用剤において採られている何れかのタイプによるも差支えない。
【実施例】
【0024】
以下、本発明について実施例により詳しく説明するが、本発明はこれにより限定されるものではない。
【0025】
(試験例1:コラゲナーゼ活性阻害作用)
ローヤルゼリーとレンゲソウエキスについて、下記表1に示すように、それぞれ単独使用および所定の配合比で併用した場合のコラゲナーゼ活性阻害作用を測定した。表中の試料濃度及び濃度比は、乾燥残量としての濃度及び濃度比であり、下記原料を精製水で希釈して各濃度に調整した。
【0026】
ローヤルゼリーとしては、株式会社山田養蜂場製の「ローヤルゼリーエキス」(乾燥ローヤルゼリーを1,3−ブチレングリコール及びペンチレングリコールに溶解させたもの。乾燥残量=2.0重量%)を用い、レンゲソウエキスとしては、一丸ファルコス株式会社製「ファルコレックスレンゲソウ」(抽出溶媒:エタノール、乾燥残量=1.0重量%)を用いた。
【0027】
コラゲナーゼ活性阻害作用は、細菌(Clostridium histolyticum)由来コラゲナーゼ及び合成基質PZ-peptideを用いた評価した。緩衝液は20mMCaClを含有した0.1MTris−HCl緩衝液(pH7.1)を用いた。酵素は緩衝液で0.1mg/mLに調製し、基質は緩衝液にて0.5mg/mLに調製した。試料、酵素及び基質を混合し、37℃で30分間反応させた後、25mMクエン酸溶液を添加し反応を停止した。次に酢酸エチルを添加し酢酸エチル層を抽出した。遠心分離(3000rpm、5分間)後、波長320nmにおける酢酸エチル層の吸光度を測定した。なお、対照は試料の溶媒とし、反応停止後に基質を添加する盲検を設け、検体と盲検の吸光度の差から以下の数式で阻害率を算出した。
コラゲナーゼ活性阻害率(%)=100−((試料存在下の検体の吸光度−盲検の吸光度)/(試料非存在下の検体の吸光度−盲検の吸光度))×100
【0028】
【表1】

【0029】
結果は表1及び図1に示すとおりであり、ローヤルゼリー(A)とレンゲソウエキス(B)の配合比をA/B=8〜280とすることにより、コラゲナーゼ活性阻害率において、相加値を5%以上上回る相乗効果が得られた。特に、A/B=15〜100の場合、相加値を20%以上上回る優れた相乗効果が得られた。
【0030】
(試験例2:エラスターゼ活性阻害作用)
ローヤルゼリーとレンゲソウエキスについて、下記表2に示すように、それぞれ単独使用および所定の配合比で併用した場合のエラスターゼ活性阻害作用を測定した。用いたローヤルゼリー及びレンゲソウエキスは試験例1と同じである。
【0031】
エラスターゼ活性阻害作用は、膵臓由来エラスターゼ及び合成基質N-succinyl-ala-ala-ala-p-nitroanildeを用いて評価した。緩衝液は0.2MTris−HCl緩衝液(pH8.0)を用いた。基質はDimethyl sulfoxideで0.1Mに調整し、使用時に緩衝液で100倍希釈した1mM溶液を用いた。酵素は緩衝液で0.05units/mLに調製した。基質を酵素及び試料とともに25℃で30分間反応させ、その後405nmで吸光度を測定した。なお、対照は試料の溶媒とし、酵素の代わりに精製水を添加する盲検を設け、検体と盲検の吸光度の差から以下の数式で阻害率を算出した。
エラスターゼ活性阻害率(%)=100−((試料存在下の検体の吸光度−盲検の吸光度)/(試料非存在下の検体の吸光度−盲検の吸光度))×100
【0032】
【表2】

【0033】
結果は表2及び図1に示すとおりであり、ローヤルゼリー(A)とレンゲソウエキス(B)の配合比をA/B=0.25〜15とすることにより、エラスターゼ活性阻害率において、相加値を5%以上上回る相乗効果が得られた。特に、A/B=0.6〜8の場合、相加値を20%以上上回る優れた相乗効果が得られ、更に、A/B=2〜6の場合、相加値を25%以上上回る優れた相乗効果が得られた。
【0034】
(試験例3:フリーラジカル捕捉作用)
ローヤルゼリーとレンゲソウエキスについて、下記表3に示すように、それぞれ単独使用および所定の配合比で併用した場合のフリーラジカル捕捉作用を測定した。用いたローヤルゼリーエキス及びレンゲソウエキスは試験例1と同じである。
【0035】
フリーラジカル捕捉作用は、安定な青色の有機ラジカルであるDPPH(1,1-Diphenyl-2-picrylhydrazyl)を用い、その退色率により試料のラジカル消去能を評価することにより行った。緩衝液は0.1MTris−HCl緩衝液(pH7.4)を用いた。試料、緩衝液、DPPH、エタノールを混合し、室温にて20分間反応後、517nmで吸光度を測定した。なお、対照は試料の溶媒とし、DPPHの代わりにエタノールを添加する盲検を設け、検体と盲検の吸光度の差から以下の数式でラジカル消去能を算出した。
ラジカル消去能(%)=100−((試料存在下の検体の吸光度−盲検の吸光度)/(試料非存在下の検体の吸光度−盲検の吸光度))×100
【0036】
【表3】

【0037】
結果は表3に示すとおりであり、ローヤルゼリーエキスとレンゲソウエキスともにフリーラジカル捕捉作用は有しており、相乗効果は得られなかったが、概ね相加的な効果が得られた。
【0038】
(実施例1,2及び比較例1〜5)
下記表4に示す組成のO/W型エモリエントクリームを調製し、老化防止効果の確認試験を行った。結果を表4に示す。
【0039】
確認試験は、健常被験者35名に実施例1,2及び比較例1〜5のクリームを、1日2回、12週間にわたって洗顔後に顔面に適量塗布した。塗布後の老化防止効果を以下の基準によって、自己申告により判定した。なお、それぞれの試料に対し、10例の評価が行われるように、各被験者は左右の顔面に異なる試料を塗布した。
【0040】
(判定基準)
有効:肌のはり、つやが改善された
やや有効:肌のはり、つやがやや改善された
無効:使用前と変化なし。
【表4】

【0041】
(製法)
(13)と(14)を混合し加熱して70℃に保った(水相部)。別に(1)〜(8)を混合し、加熱溶解して70℃とし、この油相部を前記水相部に加えて、ホモミキサーで均一に乳化した後、熱交換器により冷却し、40℃まで温度が下がった時点で(9)〜(12)を添加してクリームを得た。
【0042】
表4に示すように、実施例1及び実施例2のクリームは、コントロールに相当する比較例5のクリームに対してはもちろん、ローヤルゼリーやレンゲソウエキスをそれぞれ単独で配合した比較例1〜4のクリームに対しても、明らかに老化防止効果の優れるものであった。
【0043】
(実施例3:ローション)
(配合成分) (重量%)
(1)グリセリン 5.0
(2)ジプロピレングリコール 4.0
(3)キサンタンガム 0.02
(4)ソルビット 1.0
(5)グリチルリチン酸ジカリウム 0.1
(6)ヨモギエキス 0.5
(7)ローヤルゼリー 2.0
(8)レンゲソウエキス 0.2
(9)エタノール 10.0
(10)精製水 残余
【0044】
(製法)
(10)に(1)〜(9)を加えて室温にて溶解し、可溶化した後、ろ過してローションを得た。なお、ローヤルゼリーとレンゲソウエキスは実施例1と同じものであり、乾燥残量での含有率は、ローヤルゼリーが0.04重量%、レンゲソウエキスが0.002重量%、両者の重量比はA/B=20である。
【0045】
(実施例4:エッセンス)
(配合成分) (重量%)
(1)POEオレイルアルコールエーテル(60EO) 1.0
(2)オリーブ油 0.2
(3)パラヒドロキシ安息香酸メチル 0.1
(4)エタノール 7.0
(5)ソルビトール 8.0
(6)1,3−ブチレングリコール 5.0
(7)ヒアルロン酸 0.1
(8)酵母エキス 0.2
(9)ローヤルゼリー 10.0
(10)レンゲソウエキス 0.2
(11)精製水 残余
【0046】
(製法)
(11)に(5)〜(10)を加えて室温にて溶解した(水相部)。(4)に(1)〜(3)を順次溶解後、前記水相部に可溶化し、その後、ろ過してエッセンスを得た。なお、ローヤルゼリーとレンゲソウエキスは実施例1と同じものであり、乾燥残量での含有率は、ローヤルゼリーが0.2重量%、レンゲソウエキスが0.002重量%、両者の重量比はA/B=100である。
【0047】
(実施例5:乳液)
(配合成分) (重量%)
(1)スクワラン 5.0
(2)ワセリン 2.0
(3)ミツロウ 0.5
(4)ソルビタンセスキオレイン酸エステル 0.8
(5)ポリオキシエチレンオレイルエーテル(20EO) 1.2
(6)パラヒドロキシ安息香酸メチル 0.1
(7)ジプロピレングリコール 5.0
(8)エタノール 5.0
(9)カルボキシビニルポリマー 0.2
(10)水酸化カリウム 0.1
(11)ダイズエキス 0.2
(12)オウバクエキス 0.1
(13)ローヤルゼリー 1.0
(14)レンゲソウエキス 1.0
(15)精製水 残余
【0048】
(製法)
(15)に(7)と(9)を加えて加熱混合した後、(8)を加えて70℃とした(水相部)。別に(1)〜(6)を混合し加熱溶解して70℃とし、この油相部を前記水相部に加えて予備乳化を行った後、(10)を加えて中和した。これをホモミキサーにより均一に乳化した後、熱交換器により冷却し、40℃まで温度が下がった時点で(11)〜(14)を添加して乳液を得た。なお、ローヤルゼリーとレンゲソウエキスは実施例1と同じものであり、乾燥残量での含有率は、ローヤルゼリーが0.02重量%、レンゲソウエキスが0.01重量%、両者の重量比はA/B=2である。
【0049】
(実施例6:エモリエントジェル)
(配合成分) (重量%)
(1)ジプロピレングリコール 10.0
(2)カルボキシビニルポリマー 0.4
(3)キサンタンガム 0.2
(4)ソルビット 1.0
(5)グリセリン 10.0
(6)水素添加大豆リン脂質 0.5
(7)マカデミアンナッツ油 3.0
(8)スクワラン 5.0
(9)ホホバ油 3.0
(10)水酸化カリウム 0.1
(11)ローヤルゼリー 5.0
(12)レンゲソウエキス 0.5
(13)精製水 残余
【0050】
(製法)
(13)に(1)〜(5)を加え、70℃で溶解した(水相部)。別に(6)〜(9)を混合し加熱溶解して70℃とし、この油相部を前記水相部に加えて混合した後、(10)を加えて中和した。その後冷却し、40℃まで温度が下がった時点で(11)〜(12)を加えてエモリエントジェルを得た。なお、ローヤルゼリーとレンゲソウエキスは実施例1と同じものであり、乾燥残量での含有率は、ローヤルゼリーが0.1重量%、レンゲソウエキスが0.005重量%、両者の重量比はA/B=20である。
【0051】
(実施例7:洗顔料)
(配合成分) (重量%)
(1)ミリスチン酸 15.0
(2)パルミチン酸 8.0
(3)ステアリン酸 5.0
(4)グリセリン 16.0
(5)水酸化カリウム 5.0
(6)EO(10)ラウリルエーテル 5.0
(7)セタノール 3.0
(8)パラヒドロキシ安息香酸メチル 0.1
(9)ローヤルゼリー 2.0
(10)レンゲソウエキス 0.1
(11)精製水 残余
【0052】
(製法)
(4)に(1)〜(3)を加え、70℃で溶解した。これに(5)を溶解した(11)を徐々に加えて中和し、その後、(6)〜(8)を添加し冷却した。40℃まで温度が下がった時点で(9)〜(10)を加えて洗顔料を得た。なお、ローヤルゼリーとレンゲソウエキスは実施例1と同じものであり、乾燥残量での含有率は、ローヤルゼリーが0.04重量%、レンゲソウエキスが0.001重量%、両者の重量比はA/B=40である。
【0053】
(実施例8:W/Oエモリエントクリーム)
(配合成分) (重量%)
(1)マイクロクリスタリンワックス 9.0
(2)パラフィン 2.0
(3)ミツロウ 3.0
(4)ワセリン 5.0
(5)還元ラノリン 8.0
(6)スクワラン 34.0
(7)ヘキサデシルアジピン酸エステル 10.0
(8)セラミド 0.1
(9)親油型モノオレイン酸グリセリン 3.5
(10)POEソルビタンモノラウリン酸エステル(20EO) 1.0
(11)パラヒドロキシ安息香酸メチル 0.1
(12)ローヤルゼリー 2.0
(13)レンゲソウエキス 2.0
(14)ジプロピレングリコール 2.0
(15)精製水 残余
【0054】
(製法)
(15)に(14)を加え、加熱して70℃にした(水相部)。別に(1)〜(11)を混合し、加熱溶解して70℃とし、この油相部に前記水相部を加えて、ホモミキサーで均一に乳化した後、熱交換器により冷却し、40℃まで温度が下がった時点で(12)〜(13)を加えてクリームを得た。なお、ローヤルゼリーとレンゲソウエキスは実施例1と同じものであり、乾燥残量での含有率は、ローヤルゼリーが0.04重量%、レンゲソウエキスが0.02重量%、両者の重量比はA/B=2である。
【0055】
(実施例9:育毛剤)
(配合成分) (重量%)
(1)ヒノキチオール 0.01
(2)ビタミンE 0.01
(3)ビタミンB 0.01
(4)ジプロピレングリコール 2.0
(5)エタノール 60.0
(6)センブリエキス 0.5
(7)ニンジンエキス 0.5
(8)ローヤルゼリー 5.0
(9)レンゲソウエキス 2.0
(10)精製水 残余
【0056】
(製法)
(1)〜(5)、(6)〜(10)を別々に室温にて溶解し、その後、これらを混合し、ろ過して育毛剤を得た。なお、ローヤルゼリーとレンゲソウエキスは実施例1と同じものであり、乾燥残量での含有率は、ローヤルゼリーが0.1重量%、レンゲソウエキスが0.02重量%、両者の重量比はA/B=5である。
【産業上の利用可能性】
【0057】
本発明に係る皮膚外用剤は、化粧品、医薬品、医薬部外品などとして利用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0058】
【図1】ローヤルゼリーとレンゲソウエキスの濃度比と、酵素活性阻害作用の相乗効果との関係を示すグラフである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ローヤルゼリー(A)とレンゲソウエキス(B)とを、乾燥残量の重量比としてA/B=0.25〜280の割合で含有する皮膚外用剤。
【請求項2】
前記重量比A/Bが8〜280であるコラゲナーゼ活性阻害作用を有する請求項1記載の皮膚外用剤。
【請求項3】
前記重量比A/Bが0.25〜15であるエラスターゼ活性阻害作用を有する請求項1記載の皮膚外用剤。

【図1】
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【公開番号】特開2007−204418(P2007−204418A)
【公開日】平成19年8月16日(2007.8.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−24902(P2006−24902)
【出願日】平成18年2月1日(2006.2.1)
【出願人】(598162665)株式会社山田養蜂場本社 (32)
【出願人】(397030400)株式会社アンズコーポレーション (11)
【Fターム(参考)】