説明

皮膚外用剤

【課題】
β−1,3−1,6−グルカンを配合し、凝集性を防ぎ、経時安定性に優れ、ハリ感や保湿効果に優れた皮膚外用剤を提供すること。
【解決手段】
(A)β−1,3−1,6−グルカン
(B)リン脂質
(C)水
を含有する組成物を高圧処理してなることを特徴とする皮膚外用剤。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、β−1,3−1,6−グルカン、リン脂質、水を含有する組成物を高圧処理して得られる皮膚外用剤に関し、さらに詳細には、肌への保湿効果だけでなく、ハリ感効果に優れ、さらに経時安定性に優れた皮膚外用剤に関する。また不織布に含浸して使用することで、さらに効果的に保湿効果やハリ感効果を得られる皮膚外用剤に関するものである。
【背景技術】
【0002】
人の肌は、加齢に伴い弾力が失われて、シワ、たるみ等が現れてくる。このような症状が現れてきた人を対象に、肌に水分を補い、ツヤを与え、肌のたるみを引き上げる化粧料等の皮膚外用剤が多数発売されている。ハリ感を実感するような技術としては、高重合のシリコーン油を配合する技術(例えば、特許文献1参照)、皮膜形成水溶性高分子を配合する技術(例えば、特許文献2参照)、特定の薬剤を配合する技術(例えば、特許文献3参照)等などがある。
【0003】
β−1,3−1,6−グルカンは、優れた皮膜形成性や、保湿効果に優れるなどの特徴がある(例えば、特許文献4参照)。またβ−1,3−1,6−グルカンを配合したシート状パックに関する技術(例えば、特許文献5参照)などもある。
【0004】
一方、リン脂質は、乳化剤としての利用だけではなく、その生理活性や薬理作用を有することから、医薬品、健康食品、食品添加物、化粧料等への用途が検討され、幅広く利用されている。特に分散剤や乳化剤、保湿剤、抗酸化剤としての利用がなされている。分散化粧料の分散剤としての技術がある。
【0005】
また、化粧料や皮膚外用剤等の製造に高圧処理機器を用いる技術がある。例えば、リポソームの製造に用いる技術がある(例えば、特許文献6参照)。
【0006】
【特許文献1】特開2005−008540号公報
【特許文献2】特開2000−239139号公報
【特許文献3】特開2004−168785号公報
【特許文献4】特開昭62−205008号公報
【特許文献5】特開平10−95708号公報
【特許文献6】特開2007−291035号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献1や特許文献2の技術では、高重合のシリコーン油や皮膜系製剤によるハリ感効果は得られるものの、肌への保湿効果において十分でない場合があった。特許文献3の技術では、保湿効果は得られるものの、配合される量によっては十分なハリ感を得ることが難しい場合があった。一方、特許文献4の技術は、β−1,3−1,6−グルカンを添加剤として化粧料に用いる技術であるが、配合される濃度によっては凝集してしまい、β−1,3−1,6−グルカンの効果が得られない場合があった。また特許文献5の技術では、β−1,3−1,6−グルカンをシート表面に固着する技術であるが、製造コストにおける問題や、含浸する化粧料によってはβ−1,3−1,6−グルカンの凝集が懸念される場合があった。
【0008】
本発明は、β−1,3−1,6−グルカンを安定に分散配合する技術を開発し、さらに保湿効果およびハリ感の付与に優れた皮膚外用剤を開発することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
かかる実情に鑑みて、本発明者らは鋭意研究した結果、β−1,3−1,6−グルカン、リン脂質、水、を含有する組成物を高圧処理した皮膚外用剤が、肌への保湿効果だけでなく、ハリ感効果に優れ、さらに経時安定性に優れた皮膚外用剤であることを見出し、さらに不織布に含浸させることで、さらに保湿効果及びハリ感効果が優れるものとすることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0010】
すなわち本発明は、
(A)β−1,3−1,6−グルカン
(B)リン脂質
(C)水
を含有する組成物を高圧処理することを特徴とする皮膚外用剤に関する。
【0011】
さらに不織布に含浸して使用することを特徴とする皮膚外用剤に関する。
【発明の効果】
【0012】
本発明の皮膚外用剤は、肌への保湿効果だけでなく、ハリ感効果に優れ、さらに経時安定性に優れたものであり、さらに不織布に含浸して使用することで、より効果的な保湿効果、ハリ感効果にも優れた品質を有するものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下本発明を詳細に説明する。
本発明に用いられる成分(A)のβ−1,3−1,6−グルカンは、グルコースから構成される多糖類のうち、グルコースがβ型の構造で結合したものをいい、グルコースがβ−1,3結合した主鎖からβ−1,6結合でグルコースが分岐した構造を有するものである。本発明においては保湿効果だけでなく、ハリ感効果の目的で含有されるものである。毛皮膚外用剤としても用いられるものでは、特に限定されないが、Sclerotium rolfsiiから得られるβ−1,3−グルカンが好ましい。市販品としては、Tinocare GL(チバスペシャリティケミッカルズ社)、SymGlucane(Symrise社)が挙げられる。
【0014】
本発明に用いられる成分(A)の含有量は、特に限定されないが、好ましくは、0.001〜0.5質量%(以下、単に「%」とする)、より好ましくは、0.004〜0.1%である。この範囲であれば保湿効果やハリ感効果にも優れた皮膚外用剤とすることができる。
【0015】
本発明に用いられる成分(B)のリン脂質は、保湿効果と成分(A)のβ−1,3−1,6−グルカンを分散させる目的で含有されるものであり、天然の大豆や卵黄から抽出した大豆レシチン、卵黄レシチン及び/又はこれらを水素添加した水素添加レシチン、水素添加大豆レシチン、水素添加卵黄レシチンや合成リン脂質など、一般にリン脂質として知られるものが使用できる。リン脂質の種類としては例えば、ホスファチジルコリン、ホスファチジルエタオールアミン、ホスファチジルセリン、ホスファチジン酸、及びホスファチジルイノシトールなどが好ましく用いられる。リン脂質を構成する脂肪酸としては、炭素数7〜22の飽和及び不飽和カルボン酸が挙げられる。市販品としては、レシノールS−10EZ(日光ケミカルズ株式会社)、HSL−70(株式会社ワイエムシィ)、ベイシスLS−60HR(株式会社日清オイリオグループ社)等があげられる。
【0016】
本発明に用いられる成分(B)の含有量は、特に限定されないが、好ましくは0.1〜10%、より好ましくは、0.2〜5%である。この範囲であれば保湿効果やハリ感効果にも優れた皮膚外用剤とすることができる。
【0017】
本発明の成分(C)の水は、成分(A)、成分(B)の分散媒体として用いられるものであり、皮膚外用剤に用いられるものであれば特に限定されず、例えば精製水、温泉水、深層水、又は植物等の水蒸気蒸留水等が挙げられる。イオン交換水や蒸留水等の精製水であると、金属イオンなどの不純物が少ないため特に好ましい。
【0018】
本発明の成分(C)の含有量は、成分(A)、成分(B)の含有量により適宜決められるが、概ね50〜99%である。
【0019】
本発明ではβ−1,3−1,6グルカン、リン脂質、水を含有する組成物を高圧処理することで所望の皮膚外用剤とすることができる。高圧処理方法は一般的に、高いせん断力と衝撃力をもちいることで分散と粉砕を行う方法である。本発明においては高圧処理することによりβ−1,3−1,6グルカンの分散安定性を高めることができる。高圧処理を行わない場合は、経時でβ−1,3−1,6グルカンが凝集し、皮膚外用剤として粘ちょうなゲル状態となってしまうことから高圧処理は必須の条件である。このような処理する際の圧力は特に限定されるものではないが、30MPa以上の圧力をかけて処理することが好ましく、さらに70MPa以上にすることでより効果的に分散安定性を高めることができる。本発明では分散剤としてリン脂質を含有させることにより、β−1,3−1,6グルカンを均一に分散させることが可能となるだけではなく、再凝集性のない、経時安定性にすぐれた組成物とすることが可能となる。このような高圧処理する機器としては、具体的には、マイクロフルイダイザー(みづほ工業(株)製)、アルティマイザー((株)スギノマシン製)等があげられるがこれらに限定されるものではない。また、高圧処理を行うことにより、β−1,3−1,6グルカンの分散性が向上するだけでなく、皮膚外用剤の粘度を低下させることができるため、不織布への含浸も容易に行うことができる。
【0020】
本発明の皮膚外用剤は、不織布に含浸させることにより保湿効果やハリ効果をさらに高めることが可能となる。本発明で使用される不織布は、特に限定されないが、材質として、化学繊維であるレーヨン、ポリアミド系繊維、アクリル系繊維、オレフィン系繊維、ガラス繊維、炭素繊維等が挙げられ、天然繊維では、綿、麻、パルプ、絹、羊毛等が挙げられる。不織布の製法、形状などは特に限定されない。不織布の目付け(単位面積あたりの重量)は10〜300g/mが好ましく、特に好ましくは30〜200g/mとすることが望ましい。皮膚外用剤の含浸量は、不織布の重量に対して、3倍〜50倍、特に好ましくは、5倍〜30倍とすることが望ましい。
【0021】
本発明の皮膚外用剤の製造方法としては、種々の方法を用いることができる。一例としてβ−1,3−1,6−グルカン、リン脂質、水をディスパーミキサーにて分散させ、これをマイクロフルイダイザー等の高圧処理することで目的の組成物とすることができる。
【0022】
本発明において粘度は特に限定されないが、例えば25℃において10〜1000mPa・sを指すものを示すことができる。粘度値の測定にはブルックフィールド型粘度計を用いることができ、一例として、「単一円筒型回転粘度計−ビスメトロン」(芝浦システム社製)などを用いて測定できる。
【0023】
本発明の皮膚外用剤には、さらにコレステロール/及び又はフィトステロールを含有させることも可能であり、高圧処理させる組成物にあらかじめ含有させることにより、β−1,3−1,6グルカンの水への分散性をさらに向上することができ、保湿効果やハリ感効果にさらに優れた皮膚外用剤とすることができる。コレステロール及び又はフィトステロールは単独で用いることもできるが、本発明においては成分(A)とあらかじめ混合されたものとして用いることも可能である。リン脂質・コレステロール混合物の市販品としては、EXTRASOME MMC(日油株式会社)やPRESOME CS2−101(日本精化株式会社)、リン脂質・フィトステロール混合物の市販品としては、PHYTOPRESOME(日本精化株式会社)、PYTOCOMPO−PP(日本精化株式会社)が挙げられる。
【0024】
本発明におけるリン脂質・コレステロール混合物の混合比は、特に限定されないが、好ましくは重量比において、1:1〜10:1、より好ましくは2:1〜5:1である。この範囲であれば、β−1,3−1,6グルカンの水への分散性をさらに向上することができ、保湿効果やハリ感効果にさらに優れた皮膚外用剤とすることができる。
【0025】
本発明の皮膚外用剤には、本発明の効果を妨げない範囲で通常の皮膚外用剤に配合される任意成分、すなわち、本発明の成分以外の油剤、アルコール類、粉体、水溶性高分子、皮膜形成剤、界面活性剤、油溶性ゲル化剤、有機変性粘土鉱物、樹脂、紫外線吸収剤、防腐剤、抗菌剤、香料、酸化防止剤、pH調整剤、キレート剤等を配合することができる。
【0026】
本発明の皮膚外用剤の用途は、化粧水、乳液、クリーム、アイクリーム、美容液、マッサージ料、パック料、ハンドクリーム、ボディクリーム等のスキンケア化粧料を例示することができる。
【実施例1】
【0027】
以下に実施例を挙げて、本発明を更に詳細に説明する。尚、これらは本発明を何ら限定するものではない。
【0028】
本発明品1〜8及び比較品1〜7:化粧水
表1及び表2に示す組成及び下記製法にて美容液を調整した。得られたものの(1)経時安定性、(2)保湿効果、(3)ハリ感の付与、について下記方法により評価し結果を併せて表1及び表2に示した。尚、ここで述べる経時安定性は、凝集の有無を観察した。
【0029】
【表1】

【0030】
【表2】

【0031】
(製造方法)
A:成分1〜5を70℃に加熱する。
B:成分6〜8を70℃に加熱する。
C:AにBを添加し、分散する。
D:Cを冷却後、メッシュでろ過し、マイクロフルイダイザーにて35MPaもしくは70MPaの高圧処理を行い、皮膚外用剤を得た。
【0032】
(評価方法:経時安定性)
各試料を50℃及び25℃の恒温槽で1ヶ月保管し、25℃に保管した状態を基準として、経時安定性として以下の(イ)4段階判定基準を用いて判定した。 尚、経時安定性に関しては目視観察にて判定した。
〔4段階判定基準〕
[評価結果] [判定]
凝集物が観察されない : ◎
凝集物がわずかにあるが問題ないレベル : ○
凝集物がありゲル化傾向がみられる : △
凝集物があり全体的にゲル化している : ×
【0033】
(評価方法:保湿効果、ハリ感の付与効果)
専門評価パネル10名により,1日1回夜の洗顔後、市販の化粧水、乳液で顔面の手入れをした後、本発明品美容液の各試料をパール粒大程度手に取り、顔面全体に塗布してもらった。これを2週間行い、各試料について、(1)保湿効果、(2)ハリ感の付与を、下記(イ)評価基準にて5段階で官能評価し、更に各試料の評点の平均値を下記(ロ)4段階判定基準を用いて判定した。
【0034】
5段階評価基準(保湿効果)
[評価結果] : [評点]
保湿感を非常に感じる : 5点
保湿感を感じる : 4点
保湿感をやや感じる : 3点
保湿感をわずかに感じない : 2点
保湿感をほとんど感じない : 1点
5段階評価基準(ハリ感付与効果)
[評価結果] : [評点]
ハリ感を非常に感じる : 5点
ハリ感を感じる : 4点
ハリ感をやや感じる : 3点
ハリ感をわずかに感じない : 2点
ハリ感をほとんど感じない : 1点
〔4段階判定基準〕
[評点の平均点] : [判定]
4.5以上 : ◎
3.5以上〜4.5未満: ○
1.5以上〜3.5未満: △
1.5未満 : ×
【0035】
表1、2の結果から明らかなように、35MPa又は70MPaで高圧処理を行った本発明品1〜7は、保湿効果、ハリ感効果、経時安定性のいずれにおいても優れた化粧水であった。またいずれの発明品においても35MPaよりも70MPaの高圧処理を行う方が経時安定性に優れるものであった。これに対して高圧処理を行わない比較品1(本発明品1と同一処方)のものは、β−1,3−1,6グルカンの分散性にすぐれず、経時で凝集物が見られるなどの安定性に問題のあるものであった。またリン脂質を含有しない比較品2では、β−1,3−1,6−グルカンの分散性が悪く、経時安定性、ハリ感、保湿効果のいずれも優れないものであった。β−1,3−1,6−グルカンを含有しない比較品3ではハリ感効果に劣るものであった。またリン脂質に変えてポリオキシエチレンアルキル(12−15)エーテルリン酸(8EO)やモノオレイン酸ポリオキシエチレン(20EO)ソルビタンをβ−1,3−1,6−グルカンの分散剤として用いた比較品4及び比較品5におていは、β−1,3−1,6−グルカンの分散性が悪く、保湿効果やハリ感効果に優れないものであった。これらは高圧処理を70MPaにした場合においてもβ−1,3−1,6−グルカンの分散性及び、経時安定性は向上するものの、保湿効果やハリ感効果は十分な効果が得られなかった。また、β−1,3−1,6−グルカンのかわりにスクレロチウムガムを用いた比較品6においても、ハリ感効果としては十分なものではなかった。
以上のことからβ−1,3−1,6−グルカンとリン脂質を含有し、かつ高圧処理した本発明の皮膚外用剤が特に優れていることが明らかとなった。
【実施例2】
【0036】
実施例1(本発明品1〜7、比較品2〜6)を綿100%からなる不織布に含浸させ、不織布含浸化粧料とした。なお、実施例の各処方100gにつき24gの不織布に含浸させたものを用いて評価を行った。評価結果については表3及び表4に併せて記載する。
【0037】
【表3】

【0038】
【表4】

【0039】
(評価方法:保湿効果、ハリ感の付与効果)
保湿効果、ハリ感の付与効果については実施例1と同様の方法にて評価を行った。
【0040】
表3及び表4の結果から明らかなように本発明品は、不織布含浸化粧料とすることで、保湿効果のおよびハリ感の付与により優れた化粧料となった(本発明品1〜7、比較品2〜6は表1及び表2と同一の処方である)。なお、参考として含浸化粧料としていない高圧処理(70MPa)の結果も併せて記載した。
一方、比較品においては、含浸したことにより保湿効果やハリ感効果が向上するものもあるが、本発明品に比べて劣るものであった。
【実施例3】
【0041】
乳液
(成分) (%)
1、水素添加大豆リン脂質 2
2、イソオクタン酸グリセリル 5
3、流動パラフィン 5
4、スクワラン 3
5、セチルアルコール 0.5
6、β−1,3−1,6−グルカン 1.0
7、グリセリン 1.0
8、キサンタンガム 0.2
9、カルボキシビニルポリマー 0.2
10、防腐剤 適量
11、香料 適量
12、精製水 残量
【0042】
(製造方法)
A:成分1〜5を75℃に加熱し、均一に混合する。
B:成分6、7及び12を75℃に加熱し、均一に混合する。
C:AにBを添加して、75℃にて乳化混合する。
D:Cを40℃まで冷却し、マイクロフルイダイザーを用いて70MPaの高圧処理を行う。
E:Dに70℃のお湯で分散させた8、及び9と10、11をDに添加混合し、乳液を得た。
【0043】
実施例3の乳液は、優れた保湿効果とハリ感の付与があり、経時安定性にも優れた皮膚外用剤であった。
【実施例4】
【0044】
不織布含浸美容液(水中油型)
(成分) (%)
1、水素添加大豆リン脂質 5.0
2、コレステロール 0.5
3、モノリノール酸グリセリル(ヨウ素価1、2、3) 1.0
4、流動パラフィン 10・0
5、シクロメチコン 5.0
6、ヒドロキシステアリン酸硬化ヒマシ油 2.0
7、グリセリン 10.0
8、ジプロピレングリコール 5.0
9、β−1,3−1,6−グルカン 1.0
10、ビタミンE 0.1
11、フェノキシエタノール 0.1
12、エチルアルコール 5.0
13、精製水 残量
【0045】
(製造方法)
A:成分1〜6を75℃ に加熱し、均一に混合する。
B:成分7、8、9及び13を75℃に加熱し、均一に混合する。
C:AにBを添加して、75℃にて乳化混合する。
D:Cを40℃まで冷却し、マイクロフルイダイザーを用いて70MPa高圧処理を行う。
E:Dに10、11、12を添加混合して、美容液を得る。
F:Eを不織布に含浸し、アルミラミネートの袋状容器に密封充填し、不織布含浸美容液を得た。
【0046】
実施例4の美容液の不織布含浸化粧料は、優れた保湿効果とハリ感の付与があり、経時安定性にも優れた皮膚外用剤であった。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(A)β−1,3−1,6−グルカン
(B)リン脂質
(C)水
を含有する組成物を高圧処理してなることを特徴とする皮膚外用剤。
【請求項2】
不織布に含浸して使用することを特徴とする請求項1記載の皮膚外用剤。

【公開番号】特開2009−235010(P2009−235010A)
【公開日】平成21年10月15日(2009.10.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−84998(P2008−84998)
【出願日】平成20年3月27日(2008.3.27)
【出願人】(000145862)株式会社コーセー (734)
【Fターム(参考)】