皮膚外用剤
【課題】
本発明者らは利用度の低い、アコヤ貝貝肉から有効な成分を取り出し、高度に利用する方法を見出すことにある。
【解決手段】
上記の課題を解決するために鋭意検討した結果、真珠養殖で発生するアコヤ貝貝肉の中に存在する血リンパ液が皮膚に非常に有効であることが判り、皮膚外用剤の有効成分として非常に効果的なことがわかった。特にアコヤ貝の閉殻筋より得た血リンパ液は有効であった。
本発明者らは利用度の低い、アコヤ貝貝肉から有効な成分を取り出し、高度に利用する方法を見出すことにある。
【解決手段】
上記の課題を解決するために鋭意検討した結果、真珠養殖で発生するアコヤ貝貝肉の中に存在する血リンパ液が皮膚に非常に有効であることが判り、皮膚外用剤の有効成分として非常に効果的なことがわかった。特にアコヤ貝の閉殻筋より得た血リンパ液は有効であった。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、繊維芽細胞賦活作用等皮膚を健全化する作用を有し、且つ官能的にも良好な皮膚外用剤に関する。
【背景技術】
【0002】
真珠養殖は真珠を取るためにアコヤ貝を養殖して挿核施術後、数ヶ月〜数年海で養殖後、真珠を取り出す。
その際、貝殻、貝肉等は廃棄物として海洋汚染等の問題を発生させている。このため、種々の試みがなされており、アコヤ貝の貝肉よりステロール、ムコ多糖、コラーゲン、グリコーゲン、タウリン等を抽出して化粧品や食品に利用されている。
【0003】
【特許文献1】特開昭63−057507号公報
【特許文献2】特開平02−169509号公報
【特許文献3】特開2003−095854号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明者らは利用度の低い、アコヤ貝貝肉から有効な成分を取り出し、高度に利用する方法を見出すことにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記の課題を解決するために鋭意検討した結果、真珠養殖で発生するアコヤ貝貝肉の中に存在する血リンパ液が皮膚に非常に有効であることが判り、皮膚外用剤の有効成分として非常に効果的なことがわかった。
【0006】
アコヤ貝は、開放血管系で閉鎖血管系のように毛細血管がなく、直接組織の間隙に流れる。このような開放血管系では血とリンパ液の区別がなく、心臓から送り出される血液を血リンパ液と呼ぶ。
血リンパ液の成分についてはよくわかっていないが、レクチン、フィブロネクチン様蛋白等の蛋白質、各種の遊離アミノ酸、無機ミネラル等多様な成分が存在していると想像される。
血リンパ液は組織全体に存在するが、アコヤ貝の場合は閉殻筋すなわち貝柱から採取する方法が不純物が少ないので好ましい。
このようにして得た血リンパ液は遠心分離やろ過によって、血球や細胞等を除き皮膚外用剤に用いる。場合によっては蛋白質の一部或いはすべてを除いて用いた方がよい場合もあるので限外ろ過やゲルろ過等高分子物質を取り除く工程を加えることも場合によっては必要である。また、蛋白質を除く方法として加熱後、遠心分離やろ過を行う方法も採用できる。また、剤形によっては乾燥して粉末状にしても利用可能である。
必要な処理を行ったアコヤ貝血リンパ液を皮膚外用剤に配合する。配合量は皮膚外用剤の用途等によって大きく異なるが、アコヤ貝から採取したときの状態での換算で0.00001〜100.0%、好ましくは0.0001〜10.0%、さらに好ましくは0.0005〜2.0%配合する。
【0007】
以上のようなアコヤ貝血リンパ液成分はさまざまな剤型に配合することができる。例えば、ローション類、乳液類、クリーム類、軟膏類、パック類、入浴剤の形態にすることができる。
【0008】
これら化粧料の剤型を処方化するために、天然動植物油脂例えば、オリーブ油、ミンク油、ヒマシ油、パーム油、牛脂、月見草油、ヤシ油、ヒマシ油、カカオ油、マカデミアナッツ油等;蝋例えば、ホホバ油、ミツロウ、ラノリン、カルナウバロウ、キャンデリラロウ等;高級アルコール例えば、ラウリルアルコール、ステアリルアルコール、セチルアルコール、オレイルアルコール等;高級脂肪酸例えば、ラウリン酸、パルミチン酸、ステアリン酸ィン、固形パラフィン、スクワラン、ワセリン、セレシン、マイクロクリスタリンワックス等;合成エステル油例えば、ブチルステアレート、ヘキシルラウレート、ジイソプロピルアジペート、ジイソプロピルセバケート、ミリスチン酸オクチルドデシル、イソプロピルミリステート、イソプロピルパルミテートイソプロピルミリステート、セチルイソオクタノエート、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール;シリコーン誘導体例えば、メチルシリコーン、メチルフェニルシリコーン等のシリコーン油
【0009】
界面活性剤としては、アニオン性界面活性剤例えば、アルキル硫酸塩、脂肪酸塩、アルキルリン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルのリン酸塩や硫酸塩等;非イオン性界面活性剤例えば、グリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリグリセリン脂肪酸エステル等;両面活性剤例えば、アルキルベタイン、ホスホベタイン、ホスファチジルコリン、ホスファチジルエタノールアミン、ホスファチジルセリン、ホスファチジルグリセロール、ホスファチジルイノシトール及びこれらのリゾ体の他、ホスホファチジン酸とその塩
【0010】
多価アルコール例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、それ以上のポリエチレングリコール類、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、それ以上のポリプロピレングリコール類、1,3−ブチレングリコール、1,4−ブチレングリコール等のブチレングリコール類、グリセリン、ジグリセリン、それ以上のポリグリセリン類、ソルビトール、マンニトール、キシリトール、マルチトール等の糖アルコール類、グリセリン類のエチレンオキシド(以下、EOと略記)、プロピレンオキシド(以下、POと略記)付加物、糖アルコール類のEO、PO付加物、ガラクトース、グルコース、フルクトース等の単糖類とそのEO、PO付加物、マルトース、ラクトース等の多糖類とそのEO、PO付加物などの多価アルコール
【0011】
薬剤例えば、トコフェロール、酢酸トコフェロール、ビタミンC、アラントイン、胎盤抽出物、エラスチン、アルブチン、コラーゲン、トリクロサン、トリクロロカルバン、グリチルリチン酸ジカリウム、メチルパラベン、ブチルパラベン等が例示される。
これらの原料を組み合わせて必要な製剤を得る。
【実施例】
【0012】
以下に製造例、実施例を示すがこれに限定させるものではない。
【0013】
製造例1
三重県志摩市浜島町迫子大崎ミキモト多徳養殖場において浜揚げしたアコヤ貝の閉殻筋よりプラスチック製注射器を用いて採取した血リンパ液を直ちに−80℃で凍結した。
【0014】
製造例2
製造例1の凍結品を解凍し、限外ろ過(MW=10,000)でろ過した濾液
【0015】
製造例3
製造例1の凍結品を解凍し、蛋白分解酵素(天野エンザイム社製、商品名パパインW−40)を製造例1を100mlに対して0.10g加えて50℃でpHを8.0に保ちながら、3時間撹拌した。
これを沸騰させた後、放冷したのち、3000rpmで20分間遠心分離した。
【0016】
実施例−1 クリーム (重量部)
A
スクワラン 20.0
オリーブ油 2.0
ミンク油 1.0
ホホバ油 5.0
ミツロウ 5.0
セトステアリルアルコール 2.0
グリセリンモノステアレート 1.0
ソルビタンモノステアレート 2.0
B
精製水 52.9
ホリオキシエチレン(20E.O)ソルヒタンモノステアレート 2.0
ホリオキシエチレン(60E.O)硬化ヒマシ油 1.0
ピロリドンカルボン酸グリセリン 5.0
製造例1 1.0
パラオキシ安息香酸メチル 0.1
AとBをそれぞれ計量し、80℃まで加温し、BにAを攪拌しつつ徐々に加えたのち、ゆっくり攪拌しつつ30℃まで冷却した。
【0017】
実施例−2ローション (重量部)
オリーブ油 0.5
ポリオキシエチレン(20.E.O.)ソルビタンモノステアレート 2.0
ポリオキシエチレン(60.E.O.)硬化ヒマシ油 2.0
エタノール 10.0
1.0%ヒアルロン酸ナトリウム水溶液 5.0
精製水 80.0
製造例2 0.5
【0018】
効果の確認試験1(ヒト線維芽細胞賦活作用)
クラボウ製ヒト線維芽細胞NHDF(B)の凍結細胞を解凍し、T−75フラスコに3×105cells分植した。
その後、一日おきに培地を交換し、セミコンフルエントになるまで培養した。継代操作を行い、1×105cells/mlの細胞分散液を作成し、24ウェルプレートに1×104cells/wellになるように播種した。
48時間培養後、培養液を排除し、DMEM培地(日水製薬社製、商品名ダルベッコ変法イーグル培地ニッスイ2)で調製した試験品溶液1mlに交換し、2日間培養した。2日後に培地を交換し、更に3日間培養し、計7日間培養を行った。その後、培養液を排除し、MTT溶液0.3mlを添加し、4時間培養した。
培養液を排除し、0.04NHClを含む2−プロパノール0.3mlを加え、プレートシェーカーで5分間振とうし、プレートリーダーにて540nm(対照630nm)の吸光度を測定した。
なお、試験品は製造例1で試験は繰り返し3回実施した。
【0019】
結果を、コントロールを1とした変化割合にて表し、表1に示す。
【0020】
【表1】
【0021】
効果の確認試験2
使用テスト
女性16名を2班に分け、それぞれ顔面を左右に分け、一方を実施例、もう一方を比較例として毎日、1回以上使用してもらって、3ヶ月後、アンケートした。
【0022】
なお、比較例は、
比較例1は実施例1から、製造例1を精製水に置き換えて他は実施例1と同様に作成したもの
比較例2は実施例2から、製造例2を精製水に置き換えて他は実施例2と同様に作成したもの
【0023】
以下のような判定基準で、アンケートを取りその平均を表2に示した。
実施例の方が非常によい 3
実施例の方がかなりよい 2
実施例の方がややよい 1
差がない 0
比較例の方がややよい −1
比較例の方がかなりよい −2
比較例の方が非常によい −3
【0024】
【表2】
【0025】
以上のように血リンパ液はヒト線維芽細胞賦活作用、コラーゲン産生促進作用、損傷治癒作用、紫外線損傷回復作用、免疫調整作用作用、エラスターゼ活性阻害作用等の効果があり、皮膚外用剤として非常に有効である。
【技術分野】
【0001】
本発明は、繊維芽細胞賦活作用等皮膚を健全化する作用を有し、且つ官能的にも良好な皮膚外用剤に関する。
【背景技術】
【0002】
真珠養殖は真珠を取るためにアコヤ貝を養殖して挿核施術後、数ヶ月〜数年海で養殖後、真珠を取り出す。
その際、貝殻、貝肉等は廃棄物として海洋汚染等の問題を発生させている。このため、種々の試みがなされており、アコヤ貝の貝肉よりステロール、ムコ多糖、コラーゲン、グリコーゲン、タウリン等を抽出して化粧品や食品に利用されている。
【0003】
【特許文献1】特開昭63−057507号公報
【特許文献2】特開平02−169509号公報
【特許文献3】特開2003−095854号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明者らは利用度の低い、アコヤ貝貝肉から有効な成分を取り出し、高度に利用する方法を見出すことにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記の課題を解決するために鋭意検討した結果、真珠養殖で発生するアコヤ貝貝肉の中に存在する血リンパ液が皮膚に非常に有効であることが判り、皮膚外用剤の有効成分として非常に効果的なことがわかった。
【0006】
アコヤ貝は、開放血管系で閉鎖血管系のように毛細血管がなく、直接組織の間隙に流れる。このような開放血管系では血とリンパ液の区別がなく、心臓から送り出される血液を血リンパ液と呼ぶ。
血リンパ液の成分についてはよくわかっていないが、レクチン、フィブロネクチン様蛋白等の蛋白質、各種の遊離アミノ酸、無機ミネラル等多様な成分が存在していると想像される。
血リンパ液は組織全体に存在するが、アコヤ貝の場合は閉殻筋すなわち貝柱から採取する方法が不純物が少ないので好ましい。
このようにして得た血リンパ液は遠心分離やろ過によって、血球や細胞等を除き皮膚外用剤に用いる。場合によっては蛋白質の一部或いはすべてを除いて用いた方がよい場合もあるので限外ろ過やゲルろ過等高分子物質を取り除く工程を加えることも場合によっては必要である。また、蛋白質を除く方法として加熱後、遠心分離やろ過を行う方法も採用できる。また、剤形によっては乾燥して粉末状にしても利用可能である。
必要な処理を行ったアコヤ貝血リンパ液を皮膚外用剤に配合する。配合量は皮膚外用剤の用途等によって大きく異なるが、アコヤ貝から採取したときの状態での換算で0.00001〜100.0%、好ましくは0.0001〜10.0%、さらに好ましくは0.0005〜2.0%配合する。
【0007】
以上のようなアコヤ貝血リンパ液成分はさまざまな剤型に配合することができる。例えば、ローション類、乳液類、クリーム類、軟膏類、パック類、入浴剤の形態にすることができる。
【0008】
これら化粧料の剤型を処方化するために、天然動植物油脂例えば、オリーブ油、ミンク油、ヒマシ油、パーム油、牛脂、月見草油、ヤシ油、ヒマシ油、カカオ油、マカデミアナッツ油等;蝋例えば、ホホバ油、ミツロウ、ラノリン、カルナウバロウ、キャンデリラロウ等;高級アルコール例えば、ラウリルアルコール、ステアリルアルコール、セチルアルコール、オレイルアルコール等;高級脂肪酸例えば、ラウリン酸、パルミチン酸、ステアリン酸ィン、固形パラフィン、スクワラン、ワセリン、セレシン、マイクロクリスタリンワックス等;合成エステル油例えば、ブチルステアレート、ヘキシルラウレート、ジイソプロピルアジペート、ジイソプロピルセバケート、ミリスチン酸オクチルドデシル、イソプロピルミリステート、イソプロピルパルミテートイソプロピルミリステート、セチルイソオクタノエート、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール;シリコーン誘導体例えば、メチルシリコーン、メチルフェニルシリコーン等のシリコーン油
【0009】
界面活性剤としては、アニオン性界面活性剤例えば、アルキル硫酸塩、脂肪酸塩、アルキルリン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルのリン酸塩や硫酸塩等;非イオン性界面活性剤例えば、グリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリグリセリン脂肪酸エステル等;両面活性剤例えば、アルキルベタイン、ホスホベタイン、ホスファチジルコリン、ホスファチジルエタノールアミン、ホスファチジルセリン、ホスファチジルグリセロール、ホスファチジルイノシトール及びこれらのリゾ体の他、ホスホファチジン酸とその塩
【0010】
多価アルコール例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、それ以上のポリエチレングリコール類、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、それ以上のポリプロピレングリコール類、1,3−ブチレングリコール、1,4−ブチレングリコール等のブチレングリコール類、グリセリン、ジグリセリン、それ以上のポリグリセリン類、ソルビトール、マンニトール、キシリトール、マルチトール等の糖アルコール類、グリセリン類のエチレンオキシド(以下、EOと略記)、プロピレンオキシド(以下、POと略記)付加物、糖アルコール類のEO、PO付加物、ガラクトース、グルコース、フルクトース等の単糖類とそのEO、PO付加物、マルトース、ラクトース等の多糖類とそのEO、PO付加物などの多価アルコール
【0011】
薬剤例えば、トコフェロール、酢酸トコフェロール、ビタミンC、アラントイン、胎盤抽出物、エラスチン、アルブチン、コラーゲン、トリクロサン、トリクロロカルバン、グリチルリチン酸ジカリウム、メチルパラベン、ブチルパラベン等が例示される。
これらの原料を組み合わせて必要な製剤を得る。
【実施例】
【0012】
以下に製造例、実施例を示すがこれに限定させるものではない。
【0013】
製造例1
三重県志摩市浜島町迫子大崎ミキモト多徳養殖場において浜揚げしたアコヤ貝の閉殻筋よりプラスチック製注射器を用いて採取した血リンパ液を直ちに−80℃で凍結した。
【0014】
製造例2
製造例1の凍結品を解凍し、限外ろ過(MW=10,000)でろ過した濾液
【0015】
製造例3
製造例1の凍結品を解凍し、蛋白分解酵素(天野エンザイム社製、商品名パパインW−40)を製造例1を100mlに対して0.10g加えて50℃でpHを8.0に保ちながら、3時間撹拌した。
これを沸騰させた後、放冷したのち、3000rpmで20分間遠心分離した。
【0016】
実施例−1 クリーム (重量部)
A
スクワラン 20.0
オリーブ油 2.0
ミンク油 1.0
ホホバ油 5.0
ミツロウ 5.0
セトステアリルアルコール 2.0
グリセリンモノステアレート 1.0
ソルビタンモノステアレート 2.0
B
精製水 52.9
ホリオキシエチレン(20E.O)ソルヒタンモノステアレート 2.0
ホリオキシエチレン(60E.O)硬化ヒマシ油 1.0
ピロリドンカルボン酸グリセリン 5.0
製造例1 1.0
パラオキシ安息香酸メチル 0.1
AとBをそれぞれ計量し、80℃まで加温し、BにAを攪拌しつつ徐々に加えたのち、ゆっくり攪拌しつつ30℃まで冷却した。
【0017】
実施例−2ローション (重量部)
オリーブ油 0.5
ポリオキシエチレン(20.E.O.)ソルビタンモノステアレート 2.0
ポリオキシエチレン(60.E.O.)硬化ヒマシ油 2.0
エタノール 10.0
1.0%ヒアルロン酸ナトリウム水溶液 5.0
精製水 80.0
製造例2 0.5
【0018】
効果の確認試験1(ヒト線維芽細胞賦活作用)
クラボウ製ヒト線維芽細胞NHDF(B)の凍結細胞を解凍し、T−75フラスコに3×105cells分植した。
その後、一日おきに培地を交換し、セミコンフルエントになるまで培養した。継代操作を行い、1×105cells/mlの細胞分散液を作成し、24ウェルプレートに1×104cells/wellになるように播種した。
48時間培養後、培養液を排除し、DMEM培地(日水製薬社製、商品名ダルベッコ変法イーグル培地ニッスイ2)で調製した試験品溶液1mlに交換し、2日間培養した。2日後に培地を交換し、更に3日間培養し、計7日間培養を行った。その後、培養液を排除し、MTT溶液0.3mlを添加し、4時間培養した。
培養液を排除し、0.04NHClを含む2−プロパノール0.3mlを加え、プレートシェーカーで5分間振とうし、プレートリーダーにて540nm(対照630nm)の吸光度を測定した。
なお、試験品は製造例1で試験は繰り返し3回実施した。
【0019】
結果を、コントロールを1とした変化割合にて表し、表1に示す。
【0020】
【表1】
【0021】
効果の確認試験2
使用テスト
女性16名を2班に分け、それぞれ顔面を左右に分け、一方を実施例、もう一方を比較例として毎日、1回以上使用してもらって、3ヶ月後、アンケートした。
【0022】
なお、比較例は、
比較例1は実施例1から、製造例1を精製水に置き換えて他は実施例1と同様に作成したもの
比較例2は実施例2から、製造例2を精製水に置き換えて他は実施例2と同様に作成したもの
【0023】
以下のような判定基準で、アンケートを取りその平均を表2に示した。
実施例の方が非常によい 3
実施例の方がかなりよい 2
実施例の方がややよい 1
差がない 0
比較例の方がややよい −1
比較例の方がかなりよい −2
比較例の方が非常によい −3
【0024】
【表2】
【0025】
以上のように血リンパ液はヒト線維芽細胞賦活作用、コラーゲン産生促進作用、損傷治癒作用、紫外線損傷回復作用、免疫調整作用作用、エラスターゼ活性阻害作用等の効果があり、皮膚外用剤として非常に有効である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
アコヤ貝の血リンパ液を配合した皮膚外用剤。
【請求項2】
アコヤ貝の閉殻筋より得た血リンパ液を配合した請求項1の皮膚外用剤。
【請求項1】
アコヤ貝の血リンパ液を配合した皮膚外用剤。
【請求項2】
アコヤ貝の閉殻筋より得た血リンパ液を配合した請求項1の皮膚外用剤。
【公開番号】特開2011−111404(P2011−111404A)
【公開日】平成23年6月9日(2011.6.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−267640(P2009−267640)
【出願日】平成21年11月25日(2009.11.25)
【出願人】(000166959)御木本製薬株式会社 (66)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年6月9日(2011.6.9)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年11月25日(2009.11.25)
【出願人】(000166959)御木本製薬株式会社 (66)
【Fターム(参考)】
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