説明

皮膜形成性重合体を含む化粧料

【課題】化粧料の2次付着や、剥落等の化粧もちを改善し、感触の良い化粧料の提供。
【解決手段】下記一般式(1)等で表される繰返し単位を有する重合体を含む化粧料。


(式中、R1は互いに独立に、炭素数1〜12のアルキル基であり、Xは下記式(i)で表される基であり、aは1〜3の整数であり、bは0〜2の整数である)

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は化粧料に関し、詳細にはシクロオレフィン骨格を有する構成単位を有し、膜形成性の重合体を含む化粧料に関する。該重合体は、各種油剤、特にシリコーン油剤との相溶性に優れ、皮膚又は毛髪上で、べたつき感を与えることなく良く延び、化粧が衣服等へ付着することを防止する効果を奏する。
【背景技術】
【0002】
化粧料の持ちを向上する等の目的で、膜形成性ポリマーを配合することは広く行なわれており、特にメークアップ化粧料や日焼け止め化粧料等は、耐水性及び耐汗性に優れた製品開発が求められている。そこでトリメチルシロキシケイ酸、シリコーン変性アクリル樹脂等が使用されている。しかし、トリメチルシロキシケイ酸のような固い皮膜を化粧料に十分な量配合すると、塗布後の感触が悪くギシギシ感が出てしまう。また脆い皮膜のため、応力が加わったときに剥がれ落ちてしまうことがあった。また、塗布された後に衣服等で擦られた場合、化粧が衣服等へ付着し易い(以下において、「2次付着」という)という問題がある。シリコーン変性アクリル樹脂は柔らかく感触が良いが、皮膜が弱く2次付着防止の点で未だ若干の課題を残している。
【0003】
他方、ポリシクロオレフィン重合体が知られている(特許文献1:特開2007−291150号公報)。同重合体は、膜形成能に優れ、気体透過性膜及びコンタクトレンズ等に使用される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007−291150号公報
【特許文献2】特開2010−24154号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明者らは、上記ポリシクロオレフィン重合体の骨格に、所定の官能基を導入したものが、上記従来の膜形成性ポリマーの問題を解決できることを見出し、本発明を完成した。
【課題を解決するための手段】
【0006】
即ち、本発明は下記化粧料を提供する。
[1].下記一般式(1)又は(2)で表される繰返し単位を有する重合体を含む化粧料。
【化1】


(式中、R1は互いに独立に、炭素数1〜12のアルキル基であり、Xは下記式(i)で表される基であり、aは1〜3の整数であり、bは0〜2の整数である)。
【化2】

(式中、R2は互いに独立に、炭素数1〜12のアルキル基であり、cは1〜5の整数である。)
【化3】

(式中、R1、R2及びbは上記と同じであり、dは2〜5の整数である。)
[2].上記重合体が、下記式(3)で示される繰り返し単位を有する[1]記載の化粧料。
【化4】


(式中、R3〜R6は互いに独立に、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜10のアルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基、アリール基、アルコキシ基、アリーロキシ基及びハロゲン化炭化水素基から選ばれる置換基、又はオキセタニル基及びアルコキシカルボニル基、ポリオキシアルキレン基、ポリグリセリル基から選ばれる極性基、又はアルコキシシリル基から選ばれる基である。また、R3〜R6から選ばれる2つにより、それぞれが結合する炭素原子とともに脂環構造、芳香環構造、カルボイミド基又は酸無水物基を形成してよい。bは0〜2の整数である。)
[3].上記重合体のGPCで測定されるポリスチレン換算の数平均分子量(Mn)が、10,000〜2,000,000である[1]又は[2]記載の化粧料。
[4].さらに、揮発性シリコーン油を含む[1]、[2]又は[3]記載の化粧料。
[5].上記揮発性シリコーン油が、オクタメチルトリシロキサン、デカメチルテトラシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、トリストリメチルシロキシメチルシラン、テトラキストリメチルシロキシシラン、及びドデカメチルペンタシロキサンからなる群より選ばれる揮発性油剤であることを特徴とする[4]記載の化粧料。
[6].さらに、イソドデカンを含む[1]、[2]又は[3]記載の化粧料。
【発明の効果】
【0007】
本発明の重合体は、耐水性の強靭で柔らかい皮膜形成能を有するため、この重合体を化粧料に配合することにより、化粧料の2次付着や、剥がれ落ち等の化粧もちを改善し、感触の良い化粧料を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、(I)重合体、(II)重合体の製法、(III)化粧料の順に説明する。
【0009】
(I)重合体
本発明の重合体は、一般式(1)又は(2)で表される繰返し単位を有する重合体である。一般式(1)は鎖状ジオルガノポリシロキサン残基を有し、一般式(2)は環状ジオルガノポリシロキサン残基を有するものであり、一般式(1)で表される分岐の鎖状ジオルガノポリシロキサン残基が好ましい。重合体は共重合体を含み、一般式(1)又は(2)で表される繰返し単位を組み合わせて有していてもよく、ブロック共重合体でも、ランダム共重合体でもよい。
【化5】


(式中、R1は互いに独立に、炭素数1〜12のアルキル基であり、Xは下記式(i)で表される基であり、aは1〜3の整数であり、bは0〜2の整数である)。
【化6】

(式中、R2は互いに独立に、炭素数1〜12のアルキル基であり、cは1〜5の整数である。)
【化7】

(式中、R1、R2及びbは上記と同じであり、dは2〜5の整数である。)
【0010】
上記一般式(1)中、R1は互いに独立に、炭素数1〜12のアルキル基であり、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、ブチル基、ペンチル基が挙げられ、これらの中でもメチル基が好ましい。
【0011】
aは1〜3の整数であり、例えばaが2の繰り返し単位と3の繰り返し単位が混合して存在する重合体であってよい。重合性の点から、aは3が好ましい。bは0〜2の整数であり、bは0、1又はこれらの組合せであり、0が好ましい。
【0012】
Xは上記式(i)で表される基であり、式(i)中、R2は互いに独立に、炭素数1〜12のアルキル基であり、例えば、R1について上述した基が包含され、メチル基が好ましい。cは1〜5の整数であり、c=1が好ましい。
【0013】
式(i)の基の好適な例として、下記のトリメチルシロキシ基が挙げられる。
【化8】

【0014】
一般式(2)中、R1、R2及びbは上記と同じであり、dは2〜5の整数であり、d=2が好ましい。一般式(2)としては、環状ジオルガノポリシロキサン残基が、R2がメチル基、dが2(式(4))又は3(式(5))である下記基が好ましい。
【化9】

【0015】
繰返し単位(1),(2)の割合は、全繰返し単位数の40〜95%が好ましく、より好ましくは60〜90%である。
【0016】
繰返し単位(1),(2)に加えて、下記一般式(3)の繰返し単位を含む共重合体であってもよい。繰り返し単位(1),(2)と(3)との結合はランダムである。
【化10】

(式中、R3〜R6は互いに独立に、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜10のアルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基、アリール基、アルコキシ基、アリーロキシ基及びハロゲン化炭化水素基から選ばれる置換基、又はオキセタニル基及びアルコキシカルボニル基、ポリオキシアルキレン基、ポリグリセリル基から選ばれる極性基、又はアルコキシシリル基から選ばれる基である。また、R3〜R6から選ばれる2つにより、それぞれが結合する炭素原子とともに脂環構造、芳香環構造、カルボイミド基又は酸無水物基を形成してよい。bは0〜2の整数である。好ましくは、R3は水素原子である。)
【0017】
繰返し単位(3)の割合は、全繰返し単位数の5〜60%が好ましく、より好ましくは10〜40%である。この割合が5%未満であると、得られる重合体の分子量が低くなり、皮膜性が得られない場合があり、60%を超えると、式(1)のXによる効果が十分でない場合がある。
【0018】
重合体は、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィ)で求められるポリスチレン換算の数平均分子量が、10,000〜2,000,000であることが好ましく、より好ましくは100,000〜800,000である。該分子量が前記上限値を超えるものは溶液化した際の粘度が高く、べたつきを感じる等、使用感が悪くなる場合がある。一方、該分子量が前記下限値未満では皮膜形成が困難になる場合がある。
【0019】
(II)重合体の製法
重合体は、下記一般式(6),(7)で示される化合物を付加重合に付することによって、製造することができる。
【化11】


(式中、ここで、R1、R2、X、a、b及びdは上記と同じである。)
【0020】
一般式(6),(7)で示される化合物としては、下記のものが例示される。下記式中、Meはメチル基を表す。また、これらの混合物を使用してもよい。
【化12】

【0021】
一般式(6)で示される化合物は、トリストリメチルシロキシビニルシラン等の下記式(8)で表されるビニル基含有化合物と、シクロペンタジエンのDiels−Alder反応によって調製することができる。一般式(7)で示される化合物は、下記式(9)で表されるビニル基含有化合物と、シクロペンタジエンのDiels−Alder反応によって調製することができる。調製法の詳細は、後記実施例で説明する。
【化13】

(式中、R1、X、aは上記と同じである。)
【化14】

(式中、R1、R2、dは上記と同じである。)
【0022】
一般式(3)で表される繰返し単位を含む重合体は、下記一般式(10)で表される化合物を、一般式(3)で表される繰返し単位が、上記の割合になるような量で用いて、式(6)及び/又は(7)で表される化合物と付加重合を行うことによって得ることができる。
【0023】
【化15】

(式中、R3〜R6、bは上記と同じである。)
3〜R6から選ばれる2つにより、それぞれが結合する炭素原子と共に脂環構造、芳香環構造、カルボンイミド基又は酸無水物基を形成してもよい。脂環構造としては炭素数4〜10のものが挙げられる。これらの構造を例示すると下記の通りである。なお、下記例において、Meはメチル基、Phはフェニル基を示す。
【0024】
【化16】

【0025】
一般式(6),(7)及び(10)で示される化合物の付加重合は、定法に従い、トルエンやキシレン等の芳香族系炭化水素溶媒にモノマーを溶解して、重合触媒と助触媒の存在下で、常圧下20〜80℃の温度で、不活性ガス雰囲気下攪拌して重合させる。上記重合触媒としては、周期律表第8族元素、9族元素、10族元素より選択された、例えば、鉄(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、ルテニウム(Ru)、ロジウム(Rh)、パラジウム(Pd)及び白金(Pt)等の中心金属とする錯体触媒を挙げることができ、好ましくはニッケル(Ni)又はパラジウム(Pd)のメタロセン化合物及びβ−ジケトン化合物が挙げられる。助触媒としては、有機アルミニウム化合物及びイオン性ホウ素化合物を用いることができ、有機アルミニウム化合物としては、メチルアルミノキサンが好ましく、イオン性ホウ素化合物としては、トリフェニルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートが好ましい。
【0026】
上記触媒及び助触媒は、以下の範囲の使用量で用いられる。触媒は式(1),(2)及び(3)で示される単量体の合計1モルに対して0.001〜100ミリモル原子が好ましい。
【0027】
また、必要に応じて、分子量調整剤を重合系中に添加してもよい。分子量調整剤としては水素、エチレン、ブテン、ヘキセン、オクテン等のα−オレフィン、スチレン、3−メチルスチレン、ジビニルベンゼン等の芳香族ビニル化合物、エチルビニルエーテル等の不飽和エーテル、トリス(トリメチルメトキシ)ビニルシラン、ジビニルジヒドロシラン、ビニルシクロテトラシロキサン等のビニルケイ素化合物が挙げられる。
【0028】
なお、上述した溶媒と単量体との比率、重合温度、重合時間、分子量調整剤の量は、用いる触媒、単量体構造等に著しく影響を受けるため、一概に限定することが難しい。上記特定構造の重合体を得るべく、目的に応じて使い分けることができる。重合触媒の量と分子量調整剤の添加量、単量体から重合体への転化率、あるいは重合温度によって、重合体の分子量が調節される。
【0029】
重合停止は、水、アルコール、ケトン、有機酸等から選ばれる化合物によって行われる。重合体溶液に、乳酸、リンゴ酸、シュウ酸等の酸の水とアルコール混合物を添加することで、触媒残渣を重合体溶液から分離・除去することができる。また、触媒残渣の除去には、活性炭、珪藻土、アルミナ、シリカ等を用いての吸着除去や、フィルター等によるろ過分離除去等が適用できる。
【0030】
重合体は、重合溶液をメタノール、エタノール等のアルコール類、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類中に入れて、凝固し、通常60〜150℃で6〜48時間減圧乾燥することにより得ることができる。この工程で、重合体溶液中に残存する触媒残渣や未反応モノマーも除去される。また、本発明において用いられる、シロキサンを含有する未反応モノマーは、上記アルコール類やケトン類にオクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン等の環状ポリシロキサンを混合した溶媒を用いることで容易に除去することができる。
【0031】
(III)化粧料
上記重合体(以下(A)成分)」という場合がある)は、スキンケア製品、メークアップ製品、頭髪製品、制汗剤製品、紫外線防御製品等、特に皮膚、頭髪、眉毛又は睫毛に外用される化粧料の原料として好適である。特に、化粧もち、2次付着が問題となるスキンケア製品、メークアップ製品に適する。化粧料の種類及び剤型によって異なるが、(A)重合体は、ファンデーション等パウダー化粧料では、化粧料質量の0.1〜10質量%、乳液等液状化粧料では0.1〜7.5質量%配合することが好ましい。
【0032】
化粧料には、その目的に応じて1種又は2種以上の(B)油剤を配合することができる。油剤は、通常の化粧料に使用されるものであれば、固体、半固体、液状等、いずれの油剤も使用することができる。
【0033】
(B)油剤としては、シリコーン油、炭化水素油、高級脂肪酸、高級アルコール油、エステル油、グリセライド油、天然動植物油、半合成油、フッ素系油を挙げることができる。これらは1種単独で又は2種以上を適宜組み合わせて用いることができる。
【0034】
シリコーン油としては、ジメチルポリシロキサン、カプリリルメチコン、フェニルトリメチコン、メチルフェニルポリシロキサン、メチルヘキシルポリシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサン、ジメチルシロキサン・メチルフェニルシロキサン共重合体等の、低粘度から高粘度の直鎖又は分岐状のオルガノポリシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン、テトラメチルテトラハイドロジェンシクロテトラシロキサン、テトラメチルテトラフェニルシクロテトラシロキサン等の環状オルガノポリシロキサン、トリストリメチルシロキシメチルシラン、テトラキストリメチルシロキシシラン等の分岐状オルガノポリシロキサン、アミノ変性オルガノポリシロキサン、ピロリドン変性オルガノポリシロキサン、ピロリドンカルボン酸変性オルガノポリシロキサン、高重合度のガム状ジメチルポリシロキサン、ガム状アミノ変性オルガノポリシロキサン、ガム状のジメチルシロキサン・メチルフェニルシロキサン共重合体等のシリコーンゴム、シリコーンガムやゴムの環状オルガノポリシロキサン溶液、トリメチルシロキシケイ酸、酸化チタン含有トリメチルシロキシケイ酸、トリメチルシロキシケイ酸の環状オルガノポリシロキサン溶液、ステアロキシシリコーン等の高級アルコキシ変性オルガノポリシロキサン、高級脂肪酸変性オルガノポリシロキサン、アルキル変性オルガノポリシロキサン、長鎖アルキル変性オルガノポリシロキサン、アミノ変性オルガノポリシロキサン、フッ素変性オルガノポリシロキサン、シリコーン樹脂及びシリコーンレジンの溶解物等が挙げられる。
【0035】
(B)油剤の一部に、オクタメチルトリシロキサン、デカメチルテトラシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、トリストリメチルシロキシメチルシラン、テトラキストリメチルシロキシシラン、ドデカメチルペンタシロキサンの直鎖状、分岐状、又は環状の室温(25℃)で揮発性シリコーン油やイソドデカン等を用いることが好ましい。(A)成分は、これらの油剤との相溶性に優れ、予めこれらのシリコーン油に溶解した溶液として化粧料に加えることが好ましい。
【0036】
炭化水素油としては、直鎖状、分岐状、さらに揮発性の炭化水素油等が挙げられ、具体的には、オゾケライト、α−オレフィンオリゴマー、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、シクロヘキサン、トルエン、ベンゼン、キシレン、シクロヘキセン、軽質イソパラフィン、イソドデカン、軽質流動イソパラフィン、スクワラン、合成スクワラン、植物性スクワラン、スクワレン、セレシン、パラフィン、パラフィンワックス、ポリエチレンワックス、ポリエチレン・ポリプロピレンワックス、(エチレン/プロピレン/スチレン)コポリマー、(ブチレン/プロピレン/スチレン)コポリマー、流動パラフィン、流動イソパラフィン、プリスタン、ポリイソブチレン、水添ポリイソブテン、マイクロクリスタリンワックス、ワセリン等が挙げられる。
【0037】
高級脂肪酸としては、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、ウンデシレン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、アラキドン酸、エイコサペンタエン酸(EPA)、ドコサヘキサエン酸(DHA)、イソステアリン酸、12−ヒドロキシステアリン酸等が挙げられる。
【0038】
高級アルコール油としては、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、パルミチルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、ヘキサデシルアルコール、オレイルアルコール、イソステアリルアルコール、ヘキシルドデカノール、オクチルドデカノール、セトステアリルアルコール、2−デシルテトラデシノール、コレステロール、フィトステロール、POEコレステロールエーテル、モノステアリルグリセリンエーテル(バチルアルコール)、モノオレイルグリセリルエーテル(セラキルアルコール)等が挙げられる。
【0039】
エステル油としては、アジピン酸ジイソブチル、アジピン酸2−ヘキシルデシル、アジピン酸ジ−2−ヘプチルウンデシル、モノイソステアリン酸N−アルキルグリコール、モノイソステアリン酸N−アルキルグリコール、イソステアリン酸イソセチル、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、ジ−2−エチルヘキサン酸エチレングリコール、2−エチルヘキサン酸セチル、トリ−2−エチルヘキサン酸トリメチロールプロパン、テトラ−2−エチルヘキサン酸ペンタエリスリトール、オクタン酸セチル、オクチルドデシルガムエステル、オレイン酸オレイル、オレイン酸オクチルドデシル、オレイン酸デシル、ジオクタン酸ネオペンチルグリコール、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、クエン酸トリエチル、コハク酸2−エチルヘキシル、酢酸アミル、酢酸エチル、酢酸ブチル、ステアリン酸イソセチル、ステアリン酸ブチル、セバシン酸ジイソプロピル、セバシン酸ジ−2−エチルヘキシル、乳酸セチル、乳酸ミリスチル、イソノナン酸イソノニル、イソノナン酸イソトリデシル、パルミチン酸イソプロピル、パルミチン酸2−エチルヘキシル、パルミチン酸2−ヘキシルデシル、パルミチン酸2−ヘプチルウンデシル、12−ヒドロキシステアリル酸コレステリル、ジペンタエリスリトール脂肪酸エステル、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸オクチルドデシル、ミリスチン酸2−ヘキシルデシル、ミリスチン酸ミリスチル、ジメチルオクタン酸ヘキシルデシル、ラウリン酸エチル、ラウリン酸ヘキシル、N−ラウロイル−L−グルタミン酸−2−オクチルドデシルエステル、ラウロイルサルコシンイソプロピルエステル、リンゴ酸ジイソステアリル等が挙げられる。
【0040】
グリセライド油としては、アセトグリセリル、トリイソオクタン酸グリセリル、トリイソステアリン酸グリセリル、トリイソパルミチン酸グリセリル、モノステアリン酸グリセリル、ジ−2−ヘプチルウンデカン酸グリセリル、トリミリスチン酸グリセリル、ミリスチン酸イソステアリン酸ジグリセリル等が挙げられる。
【0041】
天然動植物油、半合成油としては、アボガド油、アマニ油、アーモンド油、イボタロウ、エノ油、オリーブ油、カカオ脂、カポックロウ、カヤ油、カルナウバロウ、肝油、キャンデリラロウ、精製キャンデリラロウ、牛脂、牛脚脂、牛骨脂、硬化牛脂、キョウニン油、鯨ロウ、硬化油、小麦胚芽油、ゴマ油、コメ胚芽油、コメヌカ油、サトウキビロウ、サザンカ油、サフラワー油、シアバター、シナギリ油、シナモン油、ジョジョバロウ、スクワラン、スクワレン、セラックロウ、タートル油、大豆油、茶実油、ツバキ油、月見草油、トウモロコシ油、豚脂、ナタネ油、日本キリ油、ヌカロウ、胚芽油、馬脂、パーシック油、パーム油、パーム核油、ヒマシ油、硬化ヒマシ油、ヒマシ油脂肪酸メチルエステル、ヒマワリ油、ブドウ油、ベイベリーロウ、ホホバ油、マカデミアナッツ油、ミツロウ、ミンク油、ミンクロウ、メドウフォーム油、綿実油、綿ロウ、モクロウ、モクロウ核油、モンタンロウ、ヤシ油、硬化ヤシ油、トリヤシ油脂肪酸グリセライド、羊脂、落花生油、ラノリン、液状ラノリン、還元ラノリン、ラノリンアルコール、ラノリンロウ、硬質ラノリン、酢酸ラノリン、酢酸ラノリンアルコール、ラノリン脂肪酸イソプロピル、POEラノリンアルコールエーテル、POEラノリンアルコールアセテート、ラノリン脂肪酸ポリエチレングリコール、POE水素添加ラノリンアルコールエーテル、卵黄油等が挙げられる。但し、POEはポリオキシエチレンを意味する。
【0042】
フッ素系油としては、パーフルオロポリオキシアルキレン、パーフルオロデカリン、パーフルオロオクタン等が挙げられる。
【0043】
(B)成分の配合量は、化粧料全体の1〜98質量%の範囲で、化粧料の剤型に応じて適宜調整する。上記直鎖状、分岐状、又は環状の25℃で揮発性のシリコーン油は、(A)重合体に対して、シリコーン油:(A)重合体(質量比)=1:2〜100:1で混合することが好ましく、より好ましくは1:1〜70:1で混合する。
【0044】
本発明の化粧料には、その目的に応じて、1種又は2種以上の(C)分子構造中にアルコール性水酸基を有する化合物を用いることができる。このような化合物としては、例えば、エタノール、イソプロパノール、ブタノール等の低級アルコール、ソルビトール、マルトース等の糖アルコール、コレステロール、シトステロール、フィトステロール、ラノステロール等のステロール、ブチレングリコール、プロピレングリコール、ジブチレングリコール、ペンチレングリコール等の多価アルコール等が挙げられる。(C)成分としては、通常は水溶性一価のアルコール、水溶性多価アルコールが多く用いられる。(C)成分の配合量は、化粧料全体の0.1〜98質量%の範囲であってよい。
【0045】
本発明の化粧料には、その目的に応じて、(D)水溶性高分子化合物又は水膨潤性高分子化合物を1種又は2種以上用いることもできる。上記水溶性高分子化合物としては、例えば、アラビアゴム、トラガカント、ガラクタン、キャロブガム、グアーガム、カラヤガム、カラギーナン、ペクチン、寒天、クインスシード(マルメロ)、デンプン(コメ、トウモロコシ、バレイショ、コムギ等)、アルゲコロイド、トラントガム、ローカストビーンガム等の植物系高分子化合物;キサンタンガム、デキストラン、サクシノグルカン、プルラン等の微生物系高分子化合物;コラーゲン、カゼイン、アルブミン、ゼラチン等の動物系高分子化合物;カルボキシメチルデンプン、メチルヒドロキシプロピルデンプン等のデンプン系高分子化合物;メチルセルロース、エチルセルロース、メチルヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ニトロセルロース、セルロース硫酸ナトリウム、カルボキシメチルセルロースナトリウム、結晶セルロース、酢酸セルロース、セルロース粉末等のセルロース系高分子化合物;アルギン酸ナトリウム、アルギン酸プロピレングリコールエステル等のアルギン酸系高分子化合物;ポリビニルメチルエーテル、カルボキシビニルポリマー等のビニル系高分子化合物;ポリオキシエチレン系高分子化合物;ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン共重合体系高分子化合物;ポリアクリル酸ナトリウム、ポリエチルアクリレート、ポリアクリルアミド、アクリロイルジメチルタウリン塩コポリマー等のアクリル系高分子化合物;ポリエチレンイミン、カチオンポリマー等他の合成水溶性高分子化合物;ベントナイト、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、モンモリロナイト、バイデライト、ノントロナイト、サポナイト、ヘクトライト、無水ケイ酸等の無機系水溶性高分子化合物等がある。また、これらの水溶性高分子化合物には、ポリビニルアルコールや、ポリビニルピロリドン等の皮膜形成剤も含まれる。配合量としては、化粧料全体の0〜25質量%の範囲が好適である。
【0046】
本発明の化粧料には、(E)水を配合することもできる。その配合量は、剤型によっても異なるが、化粧料全体の1〜99質量%の範囲であってよい。
【0047】
本発明の化粧料には、(F)粉体を配合することができる。粉体は、通常の化粧料に用いられるものであれば、その形状(球状、針状、板状、樹状、繊維状、不定形等)や粒子径(煙霧状、微粒子、顔料級等)、粒子構造(多孔質、無孔質、中空、中空多孔質等)を問わず、いずれのものも使用することができる。このような粉体としては、例えば無機粉体、有機粉体、界面活性剤金属塩粉体、有色顔料、パール顔料、金属粉末顔料、タール色素、天然色素等が挙げられる。
【0048】
無機粉体の例としては、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化亜鉛、酸化セリウム、酸化マグネシウム、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、硫酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、タルク、マイカ、カオリン、セリサイト、白雲母、合成雲母、金雲母、紅雲母、黒雲母、リチア雲母、ケイ酸、無水ケイ酸、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸バリウム、ケイ酸ストロンチウム、タングステン酸金属塩、ヒドロキシアパタイト、バーミキュライト、ハイジライト、ベントナイト、モンモリロナイト、ヘクトライト、ゼオライト、セラミックスパウダー、第二リン酸カルシウム、アルミナ、水酸化アルミニウム、窒化ホウ素、窒化ケイ素、窒化ボロン、シリカ、シリル化シリカ等が挙げられる。これらのうち、酸化亜鉛及び酸化チタンが好ましい。また、炭酸カルシウム、タルク等の体質顔料も好ましく使用される。(A)成分は、これらの粉体の化粧料中での分散性を向上することができる。
【0049】
有機粉体の例としては、ポリアミドパウダー、ポリアクリル酸・アクリル酸エステルパウダー、ポリエステルパウダー、ポリエチレンパウダー、ポリプロピレンパウダー、ポリスチレンパウダー、ポリウレタンパウダー、ベンゾグアナミンパウダー、ポリメチルベンゾグアナミンパウダー、テトラフルオロエチレンパウダー、ポリメチルメタクリレートパウダー、セルロースパウダー、シルクパウダー、12ナイロンや6ナイロン等のナイロンパウダー、又は、これらの繊維状パウダー、ジメチルポリシロキサンを架橋した構造を持つ架橋型シリコーン微粉末、架橋型球状ポリメチルシルセスキオキサン微粉末、架橋型球状オルガノポリシロキサンゴム表面をポリメチルシルセスキオキサン粒子で被覆してなる微粉末、疎水化シリカ、スチレン・アクリル酸共重合体、ジビニルベンゼン・スチレン共重合体、ビニル樹脂、尿素樹脂、フェノール樹脂、フッ素樹脂、ケイ素樹脂、アクリル樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、ポリカーボネイト樹脂、又は、これら樹脂の積層末、微結晶繊維粉体、デンプン末、脂肪酸デンプン誘導体末、ラウロイルリジン等が挙げられる。
【0050】
特に、粉体の一部にジメチルポリシロキサンを架橋した構造を持つ架橋型球状ジメチルポリシロキサン微粉末、架橋型球状ポリメチルシルセスキオキサン微粉末、架橋型球状ジメチルポリシロキサンゴム表面をポリメチルシルセスキオキサン粒子で被覆してなる微粉末、架橋型球状ジフェニルポリシロキサンゴム表面をポリメチルシルセスキオキサン粒子で被覆してなる微粉末、疎水化シリカが好ましく、市販品としては、KMP−590、KSP−100、KSP−101、KSP−102、KSP−105、KSP−300(いずれも信越化学工業(株)製)等がある。
【0051】
界面活性剤金属塩粉体(金属石鹸)としては、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、ミリスチン酸亜鉛、ミリスチン酸マグネシウム、セチルリン酸亜鉛、セチルリン酸カルシウム、セチルリン酸亜鉛ナトリウム、パルミチン酸亜鉛、パルミチン酸アルミニウム、ラウリン酸亜鉛等が挙げられる。
【0052】
着色剤には顔料や染料がある。有色顔料の具体例としては、酸化鉄、水酸化鉄、チタン酸鉄の無機赤色系顔料、γー酸化鉄等の無機褐色系顔料、黄酸化鉄、黄土等の無機黄色系顔料、黒酸化鉄、カーボンブラック等の無機黒色系顔料、シリカ被覆鉄顔料、マンガンバイオレット、コバルトバイオレット等の無機紫色系顔料、水酸化クロム、酸化クロム、酸化コバルト、チタン酸コバルト等の無機緑色系顔料、紺青、群青等の無機青色系顔料、タール系色素をレーキ化したもの、天然色素をレーキ化したもの、及びこれらの粉体を複合化した合成樹脂粉体等が挙げられる。
【0053】
パール顔料としては、酸化チタン被覆雲母、酸化チタン被覆マイカ、オキシ塩化ビスマス、酸化チタン被覆オキシ塩化ビスマス、酸化チタン被覆タルク、シリカ被覆雲母チタン、魚鱗箔、酸化チタン被覆着色雲母等が挙げられる。
【0054】
金属粉末顔料としては、アルミニウムパウダー、カッパーパウダー、ステンレスパウダー等が挙げられる。
【0055】
タール色素としては、赤色3号、赤色104号、赤色106号、赤色201号、赤色202号、赤色204号、赤色205号、赤色220号、赤色226号、赤色227号、赤色228号、赤色230号、赤色401号、赤色505号、黄色4号、黄色5号、黄色202号、黄色203号、黄色204号、黄色401号、青色1号、青色2号、青色201号、青色404号、緑色3号、緑色201号、緑色204号、緑色205号、橙色201号、橙色203号、橙色204号、橙色206号、橙色207号等が挙げられる。天然色素としては、カルミン酸、ラッカイン酸、カルサミン、ブラジリン、クロシン等が挙げられる。
【0056】
また、微粒子酸化チタン、微粒子鉄含有酸化チタン、微粒子酸化亜鉛、微粒子酸化セリウム及びそれらの複合体等の紫外線を吸収散乱する粉体も挙げられる。さらに、これらの紫外線を吸収散乱する粉体は、主に該粉体の表面活性を封鎖する目的で、酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム、シリカ、シリカゲル、ケイ酸亜鉛等で、別途表面処理されたものであっても良い。
【0057】
これらの粉体は本発明の効果を妨げない範囲で、粉体を複合化したものや、一般油剤、シリコーン油、フッ素化合物、界面活性剤、金属石鹸等で別途処理したもの、加水分解性シリル基やケイ素原子に直接結合した水素原子を有するアルキル基で別途処理したもの、加水分解性シリル基やケイ素原子に直接結合した水素原子を有する直鎖状及び/又は分岐状のオルガノポリシロキサン、加水分解性シリル基やケイ素原子に直接結合した水素原子を有し長鎖アルキルで共変性された直鎖状及び/又は分岐状オルガノポリシロキサン、加水分解性シリル基やケイ素原子に直接結合した水素原子を有しポリオキシアルキレンで共変性された直鎖状及び/又は分岐状オルガノポリシロキサン、加水分解性シリル基やケイ素原子に直接結合した水素原子を有するアクリル−シリコーン系共重合体等も使用することができ、必要に応じて1種単独で又は2種以上を適宜組み合わせて用いることができる。これらの粉体は、表面処理剤、例えば、AES−3083、KF−99P、KF−9901、KF−9908、KF−9909、KP−574(いずれも信越化学工業(株)製)等で処理して使用することができる。
【0058】
本発明の化粧料には、(G)界面活性剤を用いることができる。このような界面活性剤としては、アニオン性、カチオン性、非イオン性及び両性の活性剤があるが、特に制限されるものではなく、通常の化粧料に使用されるものであれば、いずれのものも使用することができる。
【0059】
アニオン性界面活性剤としては、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸カリウム、ステアリン酸トリエタノールアミン、パルミチン酸ナトリウム、パルミチン酸カリウム、パルミチン酸トリエタノールアミン、ラウリン酸ナトリウム、ラウリン酸カリウム、ラウリン酸トリエタノールアミン等の脂肪酸セッケン;アルキルエーテルカルボン酸及びその塩;アミノ酸と脂肪酸の縮合物塩、アルカンスルホン酸塩、アルケンスルホン酸塩、脂肪酸エステルのスルホン酸塩、脂肪酸アミドのスルホン酸塩、ホルマリン縮合系スルホン酸塩、アルキル硫酸エステル塩、第二級高級アルコール硫酸エステル塩、アルキル及びアリルエーテル硫酸エステル塩、脂肪酸エステルの硫酸エステル塩、脂肪酸アルキロールアミドの硫酸エステル塩、ロート油等の硫酸エステル塩類、アルキルリン酸塩、エーテルリン酸塩、アルキルアリルエーテルリン酸塩、アミドリン酸塩、N−アシル乳酸塩、N−アシルサルコシン塩、N−アシルアミノ酸系活性剤等;カチオン性界面活性剤としては、アルキルアミン塩、ポリアミン及びアミノアルコール脂肪酸誘導体等のアミン塩、アルキル四級アンモニウム塩、芳香族四級アンモニウム塩、ピリジウム塩、イミダゾリウム塩等が挙げられる。
【0060】
非イオン性界面活性剤としては、ソルビタン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、メチルグルコシド脂肪酸エステル、アルキルポリグルコシド、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンプロピレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンヒマシ油、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンフィトスタノールエーテル、ポリオキシエチレンフィトステロールエーテル、ポリオキシエチレンコレスタノールエーテル、ポリオキシエチレンコレステリルエーテル、直鎖状あるいは分岐状ポリオキシアルキレン変性オルガノポリシロキサン、直鎖状あるいは分岐状のポリオキシアルキレン・アルキル共変性オルガノポリシロキサン、直鎖状あるいは分岐状のポリグリセリン変性オルガノポリシロキサン、直鎖状あるいは分岐状ポリグリセリン・アルキル共変性オルガノポリシロキサン、アルカノールアミド、糖エーテル、糖アミド等;両性界面活性剤としては、ベタイン、ホスファチジルコリン、アミノカルボン酸塩、イミダゾリン誘導体、アミドアミン型等が挙げられる。
【0061】
これらの界面活性剤の中でも、分子中にポリオキシエチレン鎖を有する直鎖又は分岐状のオルガノポリシロキサン、分子中にポリグリセリン鎖を有する直鎖又は分岐状のオルガノポリシロキサン、又はそれぞれのアルキル共変性オルガノポリシロキサンである界面活性剤が好ましい。市販品としては、KF−6011、KF−6011P、KF−6043、KF−6012、KF−6013、KF−6015、KF−6016、KF−6017、KF−6028、KF−6028P、KF−6038、KF−6100、KF−6104、KF−6105(いずれも信越化学工業(株)製)等がある。また、HLBとしては1〜10である界面活性剤が好ましく、(G)成分の配合量は、化粧料全体の0.1〜20質量%であることが好ましく、特に0.2〜10質量%の範囲が好適である。
【0062】
本発明の化粧料には、その目的に応じて1種又は2種以上の(H)架橋型オルガノポリシロキサンを用いることもできる。架橋型オルガノポリシロキサンは、液状油に対し、自重以上の該液状油を含んで膨潤するものであることが好ましい。液状油としては、(B)油剤として述べたものを用いることができ、例えば、0.65mm2/秒(25℃)〜100.0mm2/秒(25℃)の低粘度シリコーン油、流動パラフィン、スクワラン、イソドデカン等の炭化水素油やトリオクタノイン等のグリセライド油、イソノナン酸イソトリデシル、N−アシルグルタミン酸エステル、ラウロイルサルコシン酸エステル等のエステル油、マカデミアンナッツ油等の天然動植物油が挙げられる。
【0063】
また、この架橋型オルガノポリシロキサンの架橋剤は、分子中に二つ以上のビニル性反応部位を持ち、かつケイ素原子に直接結合した水素原子との間で反応することにより架橋構造を形成するものであることが好ましい。分子中に二つ以上のビニル性反応部位を持つものとしては、分子中に二つ以上のビニル基を有するオルガノポリシロキサン、分子中に二つ以上のアリル基を有するポリオキシアルキレン、分子中に二つ以上のアリル基を有するポリグリセリン、α、ω−アルケニルジエン等が挙げられる。
【0064】
さらに、この架橋型オルガノポリシロキサンは、ポリオキシアルキレン部分、ポリグリセリン部分、アルキル部分、アルケニル部分、アリール部分及びフルオロアルキル部分からなる群から選択される部分を分子中に含有していてもよい。これらの架橋型オルガノポリシロキサンは特に限定されるものではないが、市販品としては、シリコーン油でペースト状にしたKSG−15、KSG−16、KSG−18、KSG−1610、USG−103、KSG−210、KSG−240、KSG−710、炭化水素油やトリグリセライド油でペースト状にしたUSG−106、KSG−41、KSG−42、KSG−43、KSG−44、KSG−310、KSG−320、KSG−330、KSG−340、KSG−810、KSG−820、KSG−830、KSG−840(いずれも信越化学工業(株)製)等が挙げられる。
【0065】
(H)成分の配合量は、化粧料全体に対して0.01〜40質量%であることが好ましく、0.1〜30質量%であることがより好ましい。
【0066】
本発明の化粧料には、その目的に応じて1種又は2種以上のシリコーン樹脂を用いることもできる。これらの中では、(i)のアクリルシリコーン樹脂、(ii)シリコーン網状樹脂であることが好ましい。(i)のアクリルシリコーン樹脂とは、アクリル/シリコーングラフト又はブロック共重合体であり、さらに、ピロリドン部分、長鎖アルキル部分、ポリオキシアルキレン部分及びフルオロアルキル部分、カルボン酸等のアニオン部分の中から選択される部分を分子中に含有するアクリルシリコーン樹脂が挙げられる。市販品としては、シリコーン油や炭化水素油、アルコールに溶解したKP−541、KP−543、KP−545、KP−549、KP−550、KP−571、KP−575、KP−581(いずれも信越化学工業(株)製)等が挙げられる。
【0067】
(ii)シリコーン網状樹脂とは、構成成分としてMQ、MDQ、MT、MTQ、MDT、MDTQと表されるシリコーン網状化合物であることが好ましい。このM、D、T、Qは、それぞれ、R3SiO0.5単位、R2SiO単位、RSiO1.5単位、SiO2単位を示すものであり、代表的なものとしてトリメチルシロキシケイ酸として、一般的に知られている。シリコーン網状樹脂は一般にMQレジンあるいはMT、MDTレジンとして知られており、MDQ、MTQ、MDTQと示される部分を有することもある。具体的にはデカメチルシクロペンタシロキサンやイソドデカン等の溶解物として市販されているものであり、ピロリドン部分、長鎖アルキル部分、ポリオキシアルキレン部分及びフルオロアルキル部分、アミノ部分の中から選択される部分を分子中に含有していてもよい。
【0068】
アクリルシリコーン樹脂やシリコーン網状化合物等のシリコーン樹脂を用いる場合、その配合量は、化粧料全体の0.1〜20質量%であることが好ましく、特に1〜10質量%であることがより好ましい。特にシリコーン網状化合物は、硬くて脆いという性質上化粧料に配合したとき、二次付着、剥がれ落ち、擦れに弱い等デメリットがあるが、本発明品と併用することにより少量でもこれらのデメリットを飛躍的に改善することができる。
【0069】
本発明の化粧料には、その目的に応じて(J)シリコーンワックスを含むこともできる。このシリコーンワックスとしては、5員環以上のラクトン化合物が開環重合物であるポリラクトンを結合させたポリラクトン変性ポリシロキサンが好ましい。また、ピロリドン部分、長鎖アルキル部分、ポリオキシアルキレン部分、フルオロアルキル部分、カルボン酸等のアニオン部分の中から選択された部分を分子中に含有するアクリル変性ポリシロキサンであることが好ましい。市販品としては、長鎖アルキル基を有するワックスとして、KP−561P、KP−562P(いずれも信越化学工業(株)製)等がある。
【0070】
加えて、このシリコーンワックスが、オレフィンワックスと1分子1個以上のSiH結合を有するオルガノハイドロジェンポリシロキサンとを付加反応させることによって得られるシリコーン変性オレフィンワックスであることが好ましい。また、オレフィンワックスは、エチレンと少なくとも1種のジエンを共重合して得られるもの、又はエチレンと炭素数3〜12のα−オレフィンから選ばれる少なくとも1種のオレフィンと少なくとも1種のジエンを共重合して得られるものであり、このジエンとしては、ビニルノルボルネンが好適である。
【0071】
いずれのシリコーンワックスを選択しても、シリコーンワックスを用いる場合、その配合量は、化粧料全体に対して0.1〜20質量%であることが好ましく、1〜10質量%がより好ましい。
【0072】
さらに、本発明の化粧料には、本発明の効果を妨げない範囲で、通常の化粧料に使用される成分、油溶性ゲル化剤、有機変性粘土鉱物、樹脂、制汗剤、紫外線吸収剤、紫外線吸収散乱剤、保湿剤、防菌抗菌剤、香料、塩類、酸化防止剤、pH調整剤、キレート剤、清涼剤、抗炎症剤、美肌用成分(美白剤、細胞賦活剤、肌荒れ改善剤、血行促進剤、皮膚収斂剤、抗脂漏剤等)、ビタミン類、アミノ酸類、核酸、ホルモン、包接化合物、毛髪用固形化剤等を添加することができる。
【0073】
油溶性ゲル化剤としては、アルミニウムステアレート、マグネシウムステアレート、ジンクミリステート等の金属セッケン;N−ラウロイル−L−グルタミン酸−α,γ−ジ−n−ブチルアミン等のアミノ酸誘導体;デキストリンパルミチン酸エステル、デキストリンステアリン酸エステル、デキストリン2−エチルヘキサン酸パルミチン酸エステル等のデキストリン脂肪酸エステル;ショ糖パルミチン酸エステル、ショ糖ステアリン酸エステル等のショ糖脂肪酸エステル;フラクトオリゴ糖ステアリン酸エステル、フラクトオリゴ糖2−エチルヘキサン酸エステル等のフラクトオリゴ糖脂肪酸エステル;モノベンジリデンソルビトール、ジベンジリデンソルビトール等のソルビトールのベンジリデン誘導体、ジメチルベンジルドデシルアンモニウムモンモリロナイトクレー、ジメチルジオクタデシルアンモニウムモンモリナイトクレー等の有機変性粘土鉱物等から選ばれるゲル化剤が挙げられる。
【0074】
制汗剤としては、アルミニウムクロロハイドレート、塩化アルミニウム、アルミニウムセスキクロロハイドレート、ジルコニルヒドロキシクロライド、アルミニウムジルコニウムヒドロキシクロライド、アルミニウムジルコニウムグリシン錯体等から選ばれる制汗剤が挙げられる。
【0075】
紫外線吸収剤としては、パラアミノ安息香酸等の安息香酸系紫外線吸収剤、アントラニル酸メチル等のアントラニル酸系紫外線吸収剤、サリチル酸メチル、サリチル酸オクチル、サリチル酸トリメチルシクロヘキシル等のサリチル酸系紫外線吸収剤、パラメトキシケイ皮酸オクチル等のケイ皮酸系紫外線吸収剤、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン等のベンゾフェノン系紫外線吸収剤、ウロカニン酸エチル等のウロカニン酸系紫外線吸収剤、4−t−ブチル−4’−メトキシ−ジベンゾイルメタン等のジベンゾイルメタン系紫外線吸収剤、フェニルベンズイミダゾールスルフォン酸等が挙げられ、紫外線吸収散乱剤としては、微粒子酸化チタン、微粒子鉄含有酸化チタン、微粒子酸化亜鉛、微粒子酸化セリウム及びそれらの複合体等、紫外線を吸収散乱する粉体が挙げられ、これらの紫外線吸収散乱剤をあらかじめ油剤に分散させた分散物を用いることもできる。
【0076】
保湿剤としては、グリセリン、ソルビトール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ペンチレングリコール、グルコース、キシリトール、マルチトール、ポリエチレングリコール、ヒアルロン酸、コンドロイチン硫酸、ピロリドンカルボン酸塩、ポリオキシエチレンメチルグルコシド、ポリオキシプロピレンメチルグルコシド、卵黄レシチン、大豆レシチン、ホスファチジルコリン、ホスファチジルエタノールアミン、ホスファジチルセリン、ホスファチジルグリセロール、ホスファチジルイノシトール、スフィンゴリン脂質等が挙げられる。
【0077】
防菌抗菌剤としては、パラオキシ安息香酸アルキルエステル、安息香酸、安息香酸ナトリウム、ソルビン酸、ソルビン酸カリウム、フェノキシエタノール等、抗菌剤としては、安息香酸、サリチル酸、石炭酸、ソルビン酸、パラオキシ安息香酸アルキルエステル、パラクロルメタクレゾール、ヘキサクロロフェン、塩化ベンザルコニウム、塩化クロルヘキシジン、トリクロロカルバニリド、感光素、フェノキシエタノール等が挙げられる。
【0078】
塩類としては無機塩、有機酸塩、アミン塩及びアミノ酸塩が挙げられる。無機塩としては、例えば、塩酸、硫酸、炭酸、硝酸等の無機酸のナトリウム塩、カリウム塩、マグネシウム塩、カルシウム塩、アルミニウム塩、ジルコニウム塩、亜鉛塩等;有機酸塩としては、例えば酢酸、デヒドロ酢酸、クエン酸、りんご酸、コハク酸、アスコルビン酸、ステアリン酸等の有機酸類の塩;アミン塩及びアミノ酸塩としては、例えば、トリエタノールアミン等のアミン類の塩、グルタミン酸等のアミノ酸類の塩等が挙げられる。また、その他、ヒアルロン酸、コンドロイチン硫酸等の塩、アルミニウムジルコニウムグリシン錯体等や、さらには、化粧品処方の中で使用される酸−アルカリの中和塩等も使用することができる。
【0079】
酸化防止剤としては、トコフェロール、p−t−ブチルフェノール、ブチルヒドロキシアニソール、ジブチルヒドロキシトルエン、フィチン酸等、pH調整剤としては、乳酸、クエン酸、グリコール酸、コハク酸、酒石酸、dl−リンゴ酸、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素アンモニウム等、キレート剤としては、アラニン、エデト酸ナトリウム塩、ポリリン酸ナトリウム、メタリン酸ナトリウム、リン酸等、清涼剤としては、L−メントール、カンフル等、抗炎症剤としては、アラントイン、グリチルリチン酸及びその塩、グリチルレチン酸及びグリチルレチン酸ステアリル、トラネキサム酸、アズレン等が挙げられる。
【0080】
美肌用成分としては、胎盤抽出液、アルブチン、グルタチオン、ユキノシタ抽出物等の美白剤、ロイヤルゼリー、感光素、コレステロール誘導体、幼牛血液抽出液等の細胞賦活剤、肌荒れ改善剤、ノニル酸ワレニルアミド、ニコチン酸ベンジルエステル、ニコチン酸β−ブトキシエチルエステル、カプサイシン、ジンゲロン、カンタリスチンキ、イクタモール、カフェイン、タンニン酸、α−ボルネオール、ニコチン酸トコフェロール、イノシトールヘキサニコチネート、シクランデレート、シンナリジン、トラゾリン、アセチルコリン、ベラパミル、セファランチン、γ−オリザノール等の血行促進剤、酸化亜鉛、タンニン酸等の皮膚収斂剤、イオウ、チアントロール等の抗脂漏剤等が挙げられる。
【0081】
ビタミン類としては、ビタミンA油、レチノール、酢酸レチノール、パルミチン酸レチノール等のビタミンA類、リボフラビン、酪酸リボフラビン、フラビンアデニンヌクレオチド等のビタミンB2類、ピリドキシン塩酸塩、ピリドキシンジオクタノエート、ピリドキシントリパルミテート等のビタミンB6類、ビタミンB12及びその誘導体、ビタミンB15及びその誘導体等のビタミンB類、L−アスコルビン酸、L−アスコルビン酸ジパルミチン酸エステル、L−アスコルビン酸−2−硫酸ナトリウム、L−アスコルビン酸リン酸ジエステルジカリウム等のビタミンC類、エルゴカルシフェロール、コレカルシフェロール等のビタミンD類、α−トコフェロール、β−トコフェロール、γ−トコフェロール、酢酸dl−α−トコフェロール、ニコチン酸dl−α−トコフェロール、コハク酸dl−α−トコフェロール等のビタミンE類、ビタミンH、ビタミンP、ニコチン酸、ニコチン酸ベンジル、ニコチン酸アミド等のニコチン酸類、パントテン酸カルシウム、D−パントテニルアルコール、パントテニルエチルエーテル、アセチルパントテニルエチルエーテル等のパントテン酸類、ビオチン等が挙げられる。
【0082】
アミノ酸類としては、グリシン、バリン、ロイシン、イソロイシン、セリン、トレオニン、フェニルアラニン、アルギニン、リジン、アスパラギン酸、グルタミン酸、シスチン、システイン、メチオニン、トリプトファン等、核酸としては、デオキシリボ核酸等、ホルモンとしては、エストラジオール、エテニルエストラジオール等が挙げられる。
【0083】
毛髪や爪への固定用高分子化合物としては、両性、アニオン性、カチオン性、非イオン性の各高分子化合物が挙げられ、ポリビニルピロリドン、ビニルピロリドン/酢酸ビニル共重合体等の、ポリビニルピロリドン系高分子化合物、メチルビニルエーテル/無水マレイン酸アルキルハーフエステル共重合体等の酸性ビニルエーテル系高分子化合物、酢酸ビニル/クロトン酸共重合体等の酸性ポリ酢酸ビニル系高分子、(メタ)アクリル酸/アルキル(メタ)アクリレート共重合体、(メタ)アクリル酸/アルキル(メタ)アクリレート/アルキルアクリルアミド共重合体等の酸性アクリル系高分子化合物、N−メタクリロイルエチル−N、N−ジメチルアンモニウム・α−N−メチルカルボキシベタイン/アルキル(メタ)アクリレート共重合体、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート/ブチルアミノエチルメタクリレート/アクリル酸オクチルアミド共重合体等の両性アクリル系高分子化合物が挙げられる。また、セルロース又はその誘導体、ケラチン及びコラーゲン又はその誘導体等の天然由来高分子化合物、アルキッド樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、不飽和ポリエステル、アクリル系共重合物、ウレタン樹脂、各種ゴム(NBR、SBR、SIS、SBS、EPDM等)、塩素化ポリエチレン等の合成樹脂も好適に用いることができる。
【0084】
化粧料の形態としては、粉体、油性、油中水型エマルション、水中油型エマルション、非水エマルション、W/O/WやO/W/O等のマルチエマルション等の形態が挙げられ、具体的な化粧料としては、上記化粧料成分を配合してなる化粧水、乳液、クリーム、クレンジング、パック、マッサージ料、美容液、美容オイル、洗浄剤、脱臭剤、ハンドクリーム、リップクリーム、しわ隠し製品等のスキンケア化粧料、メークアップ下地、コンシーラー、白粉、パウダーファンデーション、リキッドファンデーション、クリームファンデーション、油性ファンデーション、頬紅、アイシャドウ、マスカラ、アイライナー、アイブロウ、口紅等のメークアップ化粧料、エナメル、アンダーコート、オーバーコート等の美爪料、シャンプ−、リンス、トリートメント、セット剤等の毛髪化粧料、制汗剤化粧料、日焼け止めオイルや日焼け止め乳液や日焼け止めクリーム等の紫外線防御化粧料等が挙げられる。
【0085】
また、これらの化粧料の製品形態としては、液状、乳液状、クリーム状、固形状、ペースト状、ゲル状、粉末状、プレス状、多層状、ムース状、エアゾル状、スプレー状、スティック状等、種々の形態を選択することができる。
【0086】
さらに、これらの化粧料を皮膚、爪、頭髪、眉毛、あるいは、まつげに塗布又は転写させる場合には、指を用いるのも良く、また、ブラシ、チップ、パフ、ヘラ等、種々のアプリケーターを選択し用いることができる。
【実施例】
【0087】
以下に、本発明を実施例によってさらに詳述する。なお、本発明はこれによって限定されるものではない。尚、特に断らない限り、以下に記載する「%」は「質量%」を意味する。
【0088】
モノマーAの製造例1:トリス(トリメチルシロキシ)シリルノルボルネンの合成
ジシクロペンタジエン307gと、トリストリメチルシロキシビニルシラン750gを2リットルの反応器に仕込み、窒素シール下160〜170℃で8時間反応させた。反応液を減圧蒸留したところ、沸点が118〜120℃/5mmHgの留分が757g得られた。1H−NMR分析(測定装置 JEOL社製LAMBDA LA−300W)及び赤外分光分析(測定装置 Perkin Elmer社製FT−IR Spectrometer Spectrum One)で構造を確認し、下記構造式で表される化合物であることが確認された。これをモノマーAとする。
【0089】
【化17】

【0090】
モノマーBの製造例2:ビス(トリメチルシロキシ)メチルシリルノルボルネンの合成
ジシクロペンタジエン13g(0.10mol)とビストリメチルシロキシメチルビニルシラン50g(0.20mol)を100mlの反応器に仕込み、窒素気流下160〜175℃で4時間反応させた。反応液を減圧蒸留したところ、沸点が97〜102℃/9mmHgの留分が37g得られた。該留分は、屈折率(nD25)が1.444であった。1H−NMR分析(測定装置 JEOL社製LAMBDA LA−300W)及び赤外分光分析(測定装置 Perkin Elmer社製FT−IR Spectrometer Spectrum One)で構造を確認し、この留分は下記構造式であることが確認された。これをモノマーBとする。
【0091】
【化18】

【0092】
重合体(I−1)製造例1:トリス(トリメチルシロキシ)シリルノルボルネン−co−ノルボルネン付加共重合体の合成
窒素置換したガラス製容器にモノマーAを44.8g(0.115mol)、モノマーC(ノルボルネン)を5.8g(0.062mol)及びトリチルテトラ(ペンタフルオロフェニル)ボレート{[Ph3C][B(C654]}37mg(40μmol)をトルエン140mlに溶解した。そこへ別途調整した触媒溶液(シクロペンタジエニル(アリル)パラジウム[C55PdC35]9mg(40μmol)、トリシクロへキシルホスフィン[PCy3]12mg(40μmol)をトルエン15mlに溶解したもの)を添加し、室温(25℃)で5時間重合反応を行った。
反応終了後、多量のメタノール中に注いで重合体を析出させ、濾別洗浄後、60℃で5時間減圧乾燥したところ、31.8g(収率63%)の重合体(I−1)が得られた。
得られた重合体のGPC測定による分子量はMn=601,000、分子量分布Mw/Mn=1.49であった。1H−NMRスペクトルにより、重合中のモノマーA由来の構造体及びノルボルネン由来の構造体の組成比はA/C=67/33(mol/mol)であることを確認した。
【0093】
重合体(I−2)製造例2:トリス(トリメチルシロキシ)シリルノルボルネン−co−ノルボルネン付加共重合体(低分子量体)の合成
窒素置換したガラス製容器にモノマーAを202.4g(0.52mol)、モノマーC(ノルボルネン)を26.4g(0.28mol)、1−オクテンを1.1g(0.01mol)をトルエン400mlに溶解した。そこへ別途調整した触媒溶液(ビス(アセチルアセトナート)パラジウム[Pd(C5722]6mg(20μmol)、トリシクロへキシルホスフィン[PCy3]3mg(10μmol)、トリチルテトラ(ペンタフルオロフェニル)ボレート{[Ph3C][B(C654]}22mg(24μmol)をトルエン15mlに溶解したもの)を添加し、60℃で10時間重合反応を行った。
反応終了後、多量のメタノール中に注いで重合体を析出させ、濾別洗浄後、120℃で8時間減圧乾燥したところ、160.2g(収率70%)の重合体(I−2)が得られた。
得られた重合体のGPC測定による分子量はMn=230,000、分子量分布Mw/Mn=2.56であった。1H−NMRスペクトルにより、重合中のモノマーA由来の構造体及びノルボルネン由来の構造体の組成比はA/C=67/33(mol/mol)であることを確認した。
【0094】
重合体(II)製造例3:ビス(トリメチルシロキシ)メチルシリルノルボルネン−co−ノルボルネン付加共重合体の合成
重合体製造例1において、モノマーAの代わりにモノマーBを36.2g(0.115mol)を用いること以外は同様の方法で実験を行ったところ、29.4g(収率70%)の重合体(II)が得られた。分子量はMn=724,000、分子量分布Mw/Mn=1.38であり、重合中のモノマーB由来の構造体及びノルボルネン由来の構造体の組成比はB/C=68/32(mol/mol)であることを確認した。
【0095】
重合体(III)製造例4:ビス(トリメチルシロキシ)メチルシリルノルボルネン重合体の合成
重合体製造例2において、モノマーBとモノマーCを用いる代わりにモノマーBのみを55.7g(0.177mol)を用いること以外は同様の方法で実験を行ったところ、30.6g(収率55%)の重合体(III)が得られた。分子量はMn=632,000、分子量分布Mw/Mn=1.39であった。
【0096】
重合体(I−1)のメチルトリメチコン(M3T)溶解品
重合体(I−1)とM3Tを窒素置換させたセパラブルフラスコへ入れ、80℃でガラス攪拌装置によって均一に溶解させ30質量%溶液を調製した。
【0097】
重合体(I−1)のイソドデカン溶解品
溶剤をイソドデカンに変えた以外は同じ様に30%溶液を調整した。25℃にて粘度を測定したところ700Pa・sの粘度を有していた。ここで、重合体(I−1)とイソドデカンを窒素置換させたセパラブルフラスコへ入れ、80℃でガラス攪拌装置によって均一に溶解させ30質量%溶解品となるように調整したが、25℃では流動性を有していなかった。ちなみに、20質量%溶解品となるように調整したところ1,500Pa・sの粘度を、10質量%溶解品となるように調整したところ6.5Pa・sの粘度をそれぞれ有していた。
【0098】
重合体(I−2)のジメチコン溶解品
重合体(I−2)とジメチコン(信越化学工業(株)製:KF−96L−2cs)を窒素置換させたセパラブルフラスコへ入れ、80℃でガラス攪拌装置によって均一に溶解させ30%溶液を調製した。
【0099】
重合体(I−2)のデカメチルシクロペンタシロキサン(D5)溶解品
重合体(I−2)とD5を窒素置換させたセパラブルフラスコへ入れ、80℃でガラス攪拌装置によって均一に溶解させ10質量%溶液を調製した。
【0100】
重合体(II)のM3T溶解品
重合体(II)とM3Tを窒素置換させたセパラブルフラスコへ入れ、80℃でガラス攪拌装置によって均一に溶解させ10質量%溶液を調製した。
【0101】
重合体(III)のD5溶解品
重合体(III)とD5を窒素置換させたセパラブルフラスコへ入れ、80℃でガラス攪拌装置によって均一に溶解させ10質量%溶解品となるように調整した。
【0102】
以上のように得たれた重合体は、イソドデカン、D5、ジメチコン(2cs)、M3T等の化粧品に用いられる揮発性溶剤に溶解することができる。またこれらの溶液の粘度は、重合体の組成や分子量によって変化させることができる。そのため、本発明の重合体は化粧料用の増粘剤としても利用可能である。また、例えば、イソドデカン溶媒よりも、D5溶媒の方が遥かに高粘度となるため、D5を用いた化粧料を重合体(I−1),重合体(I−2)のイソドデカン溶液によって粘度を上げることも可能である。
【0103】
上述したように、揮発性ポリマーに溶解させた本発明の重合体は、脆さがなく強靭で柔らかい皮膜を形成するため少量の添加でも、化粧料の耐移り性の向上や、耐擦り性の向上が期待できる。また、本発明の重合体は成膜時に非常に収縮するため、皺伸ばしクリームや、頭髪やまつげ用の化粧料への応用も期待できる。さらに、重合体(I−1)のように高分子量のものは曳糸性が高く乾燥時に粘り気が出るため、マスカラのボリュームアップ、ロングアップ効果の向上に利用可能である。
【0104】
[実施例1、比較例1,2]
表1に示す組成の乳化型クリームファンデーションを調製した。
【0105】
【表1】

【0106】
(注1)信越化学工業(株)製:KSG−210
(注2)信越化学工業(株)製:KSG−15
(注3)信越化学工業(株)製:KF−6017
(注4)信越化学工業(株)製:KF−96A−6cs
(注5)信越化学工業(株)製:KMP−590
(注6)信越化学工業(株)製:KF−9909処理
(注7)信越化学工業(株)製:KF−7312J(シリコーンレジン50質量%のD5溶解品)
(注8)信越化学工業(株)製:KP−545(シリコーン変性アクリルポリマー30質量%のD5溶解品)
【0107】
[化粧料の調製]
成分(1)〜(8)、(19)及び(20)を攪拌し均一になるように混合した。これに別途成分(11)に均一溶解させた成分(9)及び(10)を穏やかに加え、乳化した。この乳化物に、別にローラー処理した成分(12)〜(18)及び(21)を加えて混合した。これを所定の容器に充填し、乳化型クリームファンデーションを調製した。得られた乳化型クリームファンデーションについて、以下の評価を行った。
【0108】
[使用性評価]
得られた乳化型クリームファンデーションについて、50名の女性の専門パネラーに、塗布時の延び(展延性)、べたつき感、仕上がりのむら、仕上がりの透明感、化粧もち(持続性(塗布後8時間後評価))を、下記基準により評価した。評価結果の平均を取った。
【0109】
[2次付着防止効果]
専門パネルの額部に、乳化型クリームファンデーションを同様な操作によりそれぞれ塗布し、塗布後20分間経過した時点で、塗布部にティッシュペーパーを押し当て、化粧料の二次付着防止効果を下記基準により評価した。評価結果の平均を取った。
【0110】
【表2】

【0111】
得られた評価結果の平均点に基づき、結果を下記に基づいて表3に示す。
◎ :平均点が4.0点以上
○ :平均点が3.0点以上4.0点未満
× :平均点が2.0点以上3.0点未満
××:平均点が2.0点未満
【0112】
【表3】

【0113】
表2から明らかなように、本発明の化粧料は、比較例1,2に比べ、化粧もち、2次付着防止性の点で顕著に優れるだけでなく、使用性も良好である。
【0114】
以下、化粧料の処方例を示す。以下において、「延び」、「化粧もち」について上記と同様の基準で評価し、ファンデーションについては2次付着防止性についても、上記と同様の基準で評価した。
【0115】
[実施例2]パウダーファンデーション
組成 質量(%)
1.シリコーン処理酸化チタン(注1) 12.0
2.シリコーン処理セリサイト(注1) 35.0
3.レシチン処理タルク 35.1
4.レシチン処理球状ナイロン粉末 5.0
5.シリコーン処理ベンガラ(注1) 0.4
6.シリコーン処理黄酸化鉄(注1) 2.0
7.シリコーン処理アンバー(注1) 0.4
8.シリコーン処理黒酸化鉄(注1) 0.1
9.重合体(I−2)のD5溶解品(10質量%) 3.0
10.架橋型ジメチルポリシロキサン(注2) 4.0
11.トリオクタン酸グリセリル 1.5
12.シリコーンワックス(注3) 1.5
合計 100.0
(注1)信越化学工業(株)製:KF−9909処理
(注2)信越化学工業(株)製:KSG−16
(注3)信越化学工業(株)製:KP−562P
【0116】
<化粧料の調製>
A:成分1〜8を混合して均一に粉砕した。
B:成分9〜12を均一混合した。
C:BをAに加えて均一にし、金型にプレス成型してパウダーファンデーションを得た。 得られたパウダーファンデーションは、軽く延び、化粧持続性が良く、2次付着もなかった。
【0117】
[実施例3]パウダーファンデーション
組成 質量(%)
1.カプリリルシラン処理マイカ(注1) 40.0
2.シリコーン処理タルク(注2) 24.6
3.シリコーン処理酸化チタン(注2) 10.0
4.シリコーン処理微粒子酸化チタン(注2) 5.0
5.シリコーン処理硫酸バリウム(注2) 10.0
6.シリコーン処理ファンデーション顔料(注2) 適量
7.フェニル変性ハイブリッドシリコーン複合粉体(注3) 2.0
8.ポリメチルシルセスキオキサン粉体(注4) 0.4
9.防腐剤 適量
10.香料 適量
11.重合体(III)のD5溶解品(10質量%) 4.0
12.トリオクタン酸グリセリル 2.0
13.スクワラン 1.0
14.ワセリン 1.0
合計 100.0
(注1)信越化学工業(株)製:AES−3083処理
(注2)信越化学工業(株)製:KF−9909処理
(注3)信越化学工業(株)製:KSP−300
(注4)信越化学工業(株)製:KMP−590
<化粧料の調製>
A:成分1〜9を混合して均一に粉砕した。
B:成分11〜14を均一混合し、Aに加えて均一にした。
C:Bに成分10を添加し、金型にプレス成型してパウダーファンデーションを得た。
得られたパウダーファンデーションは、軽く延び、化粧持続性に優れ、2次付着もなかった。
【0118】
[実施例4]スティック状W/Oファンデーション
組成 質量(%)
1.セレシン 5.5
2.ステアリン酸イヌリン 2.0
3.ジオクタン酸ネオペンチルグリコール 8.0
4.トリエチルヘキサノイン 4.0
5.ジメチルポリシロキサン(6cs) 8.5
6.重合体(I−2)のジメチコン(2cs)溶解品(30質量%) 3.0
7.架橋型ポリグリセリン変性シリコーン(注1) 4.0
8.アルキル変性分岐型ポリグリセリン変性シリコーン(注2) 1.5
9.ポリメチルシルセスキオキサン粉体(注3) 1.5
10.シリコーン処理酸化チタン(注4) 9.0
11.シリコーン処理ファンデーション顔料(注5) 適量
12.レシチン 0.2
13.ポリソルベート80 0.3
14.1,3−BG 5.0
15.防腐剤 適量
16.香料 適量
17.精製水 47.5
合計 100.0
(注1)信越化学工業(株)製:KSG−710
(注2)信越化学工業(株)製:KF−6105
(注3)信越化学工業(株)製:KMP−590
(注4)信越化学工業(株)製:KF−9909処理
(注5)信越化学工業(株)製:KF−9909処理
<化粧料の調製>
A:成分1〜9を加熱溶解して均一にした。
B:成分10〜13及び14の一部を混合し、ローラーで分散処理した。
C:成分14の残部、15及び17を均一溶解し、これをBに加えて、加熱下、均一分散させた。
D:加熱攪拌下、AにCを加えて乳化し、これに成分16を加えて、気密性の高い所定の容器に充填してスティック状W/Oファンデーションを得た。
得られたスティック状W/Oファンデーションは、軽く延び、化粧持続性に優れ、2次付着もなかった。
【0119】
[実施例5]油中多価アルコール乳化クリーム
組成 質量(%)
1.架橋型ポリグリセリン変性シリコーン(注1) 5.0
2.架橋型ジメチルポリシロキサン(注2) 30.0
3.架橋型ジメチルポリシロキサン(注3) 35.0
4.分岐型ポリグリセリン変性シリコーン(注4) 1.0
5.デカメチルシクロペンタシロキサン 4.0
6.重合体(III)のD5溶解品(10質量%) 5.0
7.フェニル変性ハイブリッドシリコーン複合粉体(注5) 5.0
8.防腐剤 適量
9.香料 適量
10.グリセリン 5.0
11.1,3−ブチレングリコール 10.0
合計 100.0
(注1)信越化学工業(株)製:KSG−710
(注2)信越化学工業(株)製:KSG−15
(注3)信越化学工業(株)製:KSG−1610
(注4)信越化学工業(株)製:KF−6104
(注5)信越化学工業(株)製:KSP−300
<化粧料の調製>
A:成分1〜7及び9を加えて均一に混合した。
B:成分8及び10、11を混合した。
C:BをAに加えて均一に乳化し、クリームを得た。
以上のようにして得られた油中多価アルコール乳化クリームは、のび広がりが軽くて、べたつきや油っぽさもなく、しっとり感があった。
【0120】
[実施例6]固形状油中多価アルコール乳化ホホ紅
組成 質量(%)
1.架橋型ポリグリセリン変性シリコーン(注1) 5.0
2.架橋型ジメチルポリシロキサン(注2) 5.0
3.デカメチルシクロペンタシロキサン 3.0
4.ジメチルポリシロキサン(6cs) 19.7
5.イソオクタン酸セチル 5.0
6.重合体(III)のD5溶解品(10質量%) 10.0
7.ベヘニル変性アクリルシリコーン樹脂(注3) 3.0
8.パラフィンワックス(融点80℃) 9.0
9.ジメチルジステアリルアンモニウムヘクトライト 0.3
10.アクリルシリコーン処理粉体(注4) 25.0
11.防腐剤 適量
12.香料 適量
13.1,3−ブチレングリコール 15.0
合計 100.0
(注1)信越化学工業(株)製:KSG−710
(注2)信越化学工業(株)製:KSG−15
(注3)信越化学工業(株)製:KP−562P
(注4)信越化学工業(株)製:KP−574処理
<化粧料の調製>
A:成分1〜9及び12を80℃に加熱し、均一に混合した。
B:成分10をAに添加し、均一に分散した。
C:成分11、13を混合し、80℃に加熱後、Bに加えて乳化し、金皿に流し込んで冷却し、固形状ホホ紅を得た。
以上のようにして得られた固形状油中多価アルコール乳化ホホ紅は、のび広がりが軽くて、べたつきや油っぽさもなかった。
【0121】
[実施例7]クリーム状口紅
組成 質量(%)
1.パルミチン酸/エチルヘキサン酸デキストリン(注1) 9.0
2.トリエチルヘキサノイン 10.0
3.重合体(I−1)のM3T溶解品(30質量%) 8.0
4.アルキル変性架橋型ジメチルポリシロキサン(注2) 8.0
5.アルキル変性分岐型ポリグリセリン変性シリコーン(注3) 2.0
6.デカメチルシクロペンタシロキサン 40.0
7.1,3−ブチレングリコール 5.0
8.精製水 18.0
9.着色顔料 適量
10.マイカ 適量
11.香料 適量
合計 100.0
(注1)千葉製粉(株)製:レオパールTT
(注2)信越化学工業(株)製:KSG−43
(注3)信越化学工業(株)製:KF−6105
<化粧料の調製>
A:成分1、2の一部及び3〜6を加熱し、均一に混合した。
B:成分2の残部に、成分9を混合しローラーにて分散し、Aに添加して均一に混合した。
C:成分7、8を混合し加温、Bに加えて乳化した。
D:成分10、11をCに添加し、クリーム状口紅を得た。
以上のようにして得られたクリーム状口紅は、のびが軽くて唇に伸ばしやすく、べたつきや油っぽさもなく、持ちもよかった。
【0122】
[実施例8]アイライナー
組成 質量(%)
1.メチルトリメチコン(注1) 20.0
2.ポリエーテル変性シリコーン(注2) 3.0
3.重合体(I−1)のM3T溶解品(30質量%) 33.5
4.シリコーン網状樹脂溶解品(注3) 15.0
5.ジメチルジステアリルアンモニウムヘクトライト 3.0
6.シリコーン処理黒酸化鉄(注4) 10.0
7.1,3−ブチレングリコール 5.0
8.硫酸ナトリウム 0.5
9.防腐剤 適量
10.精製水 10.0
合計 100.0
(注1)信越化学工業(株)製:TMF−1.5
(注2)信越化学工業(株)製:KF−6017
(注3)信越化学工業(株)製:KF−7312T
(注4)信越化学工業(株)製:KF−9901処理
<化粧料の調製>
A:成分1〜5を混合し、成分6を加えて均一に混合、分散した。
B:成分7〜10を混合した。
C:BをAに添加して乳化し、アイライナーを得た。
以上のようにして得られたアイライナーは、のびが軽くてアイラインに描きやすく、さっぱりとた使用感である上、化粧もちも非常に良いことが確認された。
本アイライナー処方の揮発油はM3Tを使用しているが、イソドデカン及び重合体(I−1)のイソドデカン溶液(30質量%)に変えて作製することもできる。
【0123】
[実施例9]マスカラ
組成 質量(%)
1.重合体(I−1)のイソドデカン溶解品(30質量%) 26.5
2.パルミチン酸/エチルヘキサン酸デキストリン(注1) 3.0
3.セレシン 2.5
4.ベヘニル変性アクリルシリコーン樹脂(注2) 2.0
5.ミツロウ 3.5
6.トリエチルヘキサノイン 3.0
7.ジメチルジステアリルアンモニウムヘクトライト 4.0
8.レシチン 0.5
9.イソドデカン 34.0
10.シリコーン処理顔料(注3) 5.0
11.シリカ 3.0
12.タルク 12.0
13.分岐型ポリエーテル変性シリコーン(注4) 1.0
合計 100.0
(注1)千葉製粉(株)製:レオパールTT
(注2)信越化学工業(株)製:KP−562P
(注3)信越化学工業(株)製:KF−9909処理
(注4)信越化学工業(株)製:KF−6028P
<化粧料の調製>
A:成分7、13を成分9に添加し、加温、均一に混合した。
B:成分1〜6及び8をAに添加し、均一に混合した。
C:成分10、11、及び12をBに添加し、ローラーで均一にし、マスカラを得た。
以上のようにして得られたマスカラは、のびが軽くて睫に付着しやすく、べたつきがない使用感である上、化粧もちも非常に良いことが確認された。
この実施例11の重合体(I−1)のイソドデカン溶液に換えて、同じモノマーから開環メタセシス重合によって得られるポリマー(特開2010−024154号公報)を用いて作製するとベタつきがあり、違和感のあるマスカラとなってしまう。
【0124】
[実施例10]クリームアイシャドウ
組成 質量(%)
1.デカメチルシクロペンタシロキサン 15.0
2.ジメチルポリシロキサン(6cs) 4.0
3.重合体(I−2)のジメチコン(2cs)溶解品(30質量%) 5.0
4.分岐型ポリエーテル変性シリコーン(注1) 1.5
5.アクリルシリコーン樹脂処理顔料(注2) 16.0
6.塩化ナトリウム 2.0
7.プロピレングリコール 8.0
8.防腐剤 適量
9.精製水 48.5
合計 100.0
(注1)信越化学工業(株)製:KF−6028P
(注2)信越化学工業(株)製:KP−574処理
<化粧料の調製>
A:成分1〜4を混合し、成分5を加えて均一に混合、分散した。
B:成分6〜9を混合した。
C:BをAに添加して乳化し、クリームアイシャドウを得た。
以上のようにして得られたクリームアイシャドウは、のび広がりが軽くて油っぽさや粉っぽさがなく、持ちもよかった。
【0125】
[実施例11]クリームアイシャドウ
組成 質量(%)
1.アクリルシリコーン樹脂溶解品(注1) 3.0
2.ステアリル変性アクリルシリコーン樹脂(注2) 2.0
3.分岐型ポリエーテル変性シリコーン(注3) 1.5
4.デカメチルシクロペンタシロキサン 20.3
5.重合体(I−1)のM3T溶解品(30質量%) 10.0
6.ジメチルジステアリルアンモニウムヘクトライト 1.2
7.アクリルシリコーン樹脂処理顔料(注4) 20.0
8.球状ナイロン 3.0
9.タルク 4.0
10.エタノール 5.0
11.精製水 30.0
合計 100.0
(注1)信越化学工業(株)製:KP−545
(注2)信越化学工業(株)製:KP−561P
(注3)信越化学工業(株)製:KF−6028P
(注4)信越化学工業(株)製:KP−574処理
<化粧料の調製>
A:成分1〜6を混合し、成分7〜9を加えて均一に混合、分散した。
B:成分10〜11を混合した。
C:BをAに添加して乳化し、クリームアイシャドウを得た。
以上のようにして得られたクリームアイシャドウは、のび広がりが軽くて油っぽさや粉っぽさがなく、みずみずしく、持ちも良かった。
【0126】
[実施例12]サンカット乳液
組成 質量(%)
1.架橋型ポリエーテル変性シリコーン(注1) 3.0
2.架橋型ジメチルポリシロキサン(注2) 2.0
3.分岐型ポリエーテル変性シリコーン(注3) 1.0
4.重合体(I−1)のイソドデカン溶解品(30質量%) 5.0
5.デカメチルシクロペンタシロキサン 5.0
6.イソノナン酸イソトリデシル 4.0
7.酸化チタン分散物(注4) 25.0
8.酸化亜鉛分散物(注5) 35.0
9.1,3−ブチレングリコール 2.0
10.クエン酸ナトリウム 0.2
11.塩化ナトリウム 0.5
12.精製水 17.3
合計 100.0
(注1)信越化学工業(株)製:KSG−210
(注2)信越化学工業(株)製:KSG−15
(注3)信越化学工業(株)製:KF−6028P
(注4)信越化学工業(株)製:SPD−T5
(注5)信越化学工業(株)製:SPD−Z5
<化粧料の調製>
A:成分1〜6を均一に混合した。
B:成分9〜12を混合した。
C:BをAに添加して乳化し、成分7及び8を加えてサンカット乳液を得た。
以上のようにして得られたサンカット乳液は、のび広がりが軽く、べたつきや油っぽさがなく、耐汗性が良好であった。
【0127】
[実施例13]サンカットクリーム
組成 質量(%)
1.架橋型ポリエーテル変性シリコーン(注1) 3.0
2.架橋型ジメチルポリシロキサン(注2) 2.0
3.アルキル変性分岐型ポリエーテル変性シリコーン(注3) 1.0
4.重合体(I−2)のD5溶解品(10質量%) 7.0
5.デカメチルシクロペンタシロキサン 15.5
6.メトキシ桂皮酸オクチル 6.0
7.アクリルシリコーン樹脂溶解品(注4) 10.0
8.親油化処理微粒子酸化亜鉛(注5) 20.0
9.1,3−ブチレングリコール 2.0
10.クエン酸ナトリウム 0.2
11.塩化ナトリウム 0.5
12.香料 適量
13.精製水 32.8
合計 100.0
(注1)信越化学工業(株)製:KSG−240
(注2)信越化学工業(株)製:KSG−15
(注3)信越化学工業(株)製:KF−6038
(注4)信越化学工業(株)製:KP−575
(注5)信越化学工業(株)製:AES−3083処理
<化粧料の調製>
A:成分5の一部に成分7を加えて均一にし、成分8を添加してビーズミルにて分散した。
B:成分1〜4及び成分5の残部、成分6を均一に混合した。
C:成分9〜11、及び成分13を混合して、均一にした。
D:CをBに添加して乳化し、A及び成分12を加えてサンカットクリームを得た。
以上のようにして得られたサンカットクリームは、べたつきがなくのび広がりが軽く、油っぽさがなくてさっぱりとした使用感を与えると共に、持ちも良好であった。
【0128】
[実施例14]サンカットローション(シェイキングタイプ)
組成 質量(%)
1.分岐型ポリエーテル変性シリコーン(注1) 2.0
2.重合体(I−1)のジメチコン(2cs)溶解品30質量% 5.0
3.ジメチルポリシロキサン(6cs) 3.0
4.デカメチルシクロペンタシロキサン 7.8
5.メトキシ桂皮酸エチルヘキシル 7.5
6.ハイブリッドシリコーン複合粉体(注2) 0.5
7.ジメチルジステアリルアンモニウムヘクトライト 0.2
8.酸化亜鉛分散物(注3) 45.0
9.1,3−ブチレングリコール 3.0
10.アルコール 5.0
11.クエン酸ナトリウム 0.2
12.塩化ナトリウム 0.5
13.精製水 20.3
合計 100.0
(注1)信越化学工業(株)製:KF−6028P
(注2)信越化学工業(株)製:KSP−105
(注3)信越化学工業(株)製:SPD−Z6
<化粧料の調製>
A:成分1〜7を均一に混合した。
B:成分9〜13を混合した。
C:BをAに添加して乳化し、成分8を加えてシェイキングタイプのサンカットローションを得た。
以上のようにして得られたサンカットローションは、のび広がりが軽く、べたつきや油っぽさがなく、持ちも非常に優れていた。
【0129】
[実施例15]サンカットクリーム
組成 質量(%)
1.架橋型ポリエーテル変性シリコーン(注1) 2.0
2.架橋型ジメチルポリシロキサン(注2) 3.0
3.分岐型ポリエーテル変性シリコーン(注3) 1.5
4.重合体(I−2)のD5溶解品(10質量%) 4.5
5.デカメチルシクロペンタシロキサン 5.8
6.ジメチルジステアリルアンモニウムヘクトライト 1.2
7.酸化チタン分散物(注4) 20.0
8.酸化亜鉛分散物(注5) 15.0
9.1,3−ブチレングリコール 5.0
10.クエン酸ナトリウム 0.2
11.塩化ナトリウム 0.5
12.精製水 41.3
合計 100.0
(注1)信越化学工業(株)製:KSG−210
(注2)信越化学工業(株)製:KSG−15
(注3)信越化学工業(株)製:KF−6028P
(注4)信越化学工業(株)製:SPD−T6
(注5)信越化学工業(株)製:SPD−Z6
<化粧料の調製>
A:成分1〜8を均一に混合した。
B:成分9〜12を混合した。
C:BをAに添加して乳化し、サンカットクリームを得た。
以上のようにして得られたサンカットクリームは、べたつきがなく、のび広がりが軽く、油っぽさがなくて、持ちもよかった。
【0130】
[実施例16]サンタン乳液
組成 質量(%)
1.架橋型ポリエーテル変性シリコーン(注1) 2.0
2.架橋型ジメチルポリシロキサン(注2) 3.0
3.ポリエーテル変性シリコーン(注3) 1.5
4.重合体(III)のD5溶解品(10質量%) 10.0
5.ジメチルポリシロキサン(6cs) 10.0
6.デカメチルシクロペンタシロキサン 16.5
7.ジヒドロキシアセトン 2.0
8.グリセリン 8.0
9.1,3−ブチレングリコール 5.0
10.クエン酸ナトリウム 0.2
11.塩化ナトリウム 0.5
12.酸化防止剤 適量
13.防腐剤 適量
14.香料 適量
15.精製水 41.3
合計 100.0
(注1)信越化学工業(株)製:KSG−210
(注2)信越化学工業(株)製:KSG−15
(注3)信越化学工業(株)製:KF−6017
<化粧料の調製>
A:成分1〜6を均一に混合した。
B:成分7〜13、及び成分15を混合した。
C:BをAに添加して乳化し、成分14を添加してサンタン乳液を得た。
以上のようにして得られたサンタン乳液は、べたつきがなく、のび広がりが軽く、油っぽさがなくてさっぱりとした使用感を与えた。
【0131】
[実施例17]サンタンクリーム
組成 質量(%)
1.アルキル変性架橋型ポリエーテル変性シリコーン(注1) 4.0
2.アルキル変性架橋型ジメチルポリシロキサン(注2) 2.0
3.アルキル変性分岐型ポリエーテル変性シリコーン(注3) 1.0
4.重合体(I−2)のD5溶解品(10質量%) 5.0
5.デカメチルシクロペンタシロキサン 10.5
6.ステアリル変性アクリルシリコーン(注4) 1.0
7.ジメチルオクチルパラアミノ安息香酸 1.5
8.4−t−ブチル−4’−メトキシ−ジベンゾイルメタン 1.5
9.カオリン 0.5
10.顔料 8.0
11.酸化チタンコーテッドマイカ 8.0
12.ジオクタデシルジメチルアンモニウムクロライド 0.1
13.L−グルタミン酸ナトリウム 3.0
14.1,3−ブチレングリコール 5.0
15.クエン酸ナトリウム 0.2
16.塩化ナトリウム 0.5
17.酸化防止剤 適量
18.防腐剤 適量
19.香料 適量
20.精製水 48.2
合計 100.0
(注1)信越化学工業(株)製:KSG−320
(注2)信越化学工業(株)製:KSG−42
(注3)信越化学工業(株)製:KF−6038
(注4)信越化学工業(株)製:KP−561P
<化粧料の調製>
A:成分1〜8及び17、18を加熱混合した。
B:成分12及び20の一部を加熱攪拌後、成分9〜11を添加し分散処理した。
C:成分13〜16及び20の残部を均一溶解し、Bと混合した。
D:攪拌下、AにCを徐添して乳化し、冷却して成分19を添加しサンタンクリームを得た。
以上のようにして得られたサンタンクリームは、キメが細かく、のび広がりが軽くてべたつきや油っぽさがなく、さっぱりとした使用感を与えると共に、持ちも良かった。
【0132】
[実施例18]液状W/Oファンデーション
組成 質量(%)
1.デカメチルシクロペンタシロキサン 16.0
2.ジメチルポリシロキサン(6cs) 2.0
3.重合体(I−1)のイソドデカン溶解品(30質量%) 4.0
4.重合体(II)のM3T溶解品(10質量%) 5.0
5.アルキル変性分岐型ポリエーテル変性シリコーン(注1) 2.0
6.パラメトキシ桂皮酸エチルヘキシル 3.0
7.フッ素変性シリコーン(注2) 2.0
8.ポリメチルシルセスキオキサン粉体(注3) 1.5
9.フッ素化合物処理ファンデーション顔料(注4) 9.3
10.フッ素化合物処理雲母チタン(注4) 2.0
11.シリコーン処理微粒子酸化チタン(注5) 8.0
12.アルキル変性分岐型ポリグリセリン変性シリコーン(注6) 1.2
13.エタノール 3.0
14.1,3−ブチレングリコール 5.0
15.グリセリン 2.0
16.硫酸マグネシウム 0.5
17.酸化防止剤 適量
18.防腐剤 適量
19.香料 適量
20.精製水 33.5
合計 100.0
(注1)信越化学工業(株)製:KF−6038
(注2)信越化学工業(株)製:FL−5
(注3)信越化学工業(株)製:KMP−590
(注4)パーフルオロアルキルエチルリン酸ジエタノールアミン塩にて5%被覆したもの
(注5)信越化学工業(株)製:KF−9909処理
(注6)信越化学工業(株)製:KF−6105
<化粧料の調製>
A:成分1の一部、成分11、12及び20の一部を混合し、均一に分散した。
B:成分8〜10を均一に混合した。
C:成分1の残部、成分2〜7を混合し、Bを加えて均一に分散混合した。
D:成分13〜18及び20の残部を混合し、均一にした。
E:攪拌下、CにDを徐添して乳化し、A及び成分19を添加しW/Oファンデーションを得た。
以上のようにして得られたW/Oファンデーションは、べたつきがなくサラッとしており、のび広がりが軽くて油っぽさがなく、化粧もちも良く、また、2次付着もなかった。
【0133】
[実施例19]ヘアクリーム
組成 質量(%)
1.デカメチルシクロペンタシロキサン 16.0
2.メチルフェニルポリシロキサン(注1) 2.0
3.重合体(I−2)のD5溶解品(10質量%) 4.0
4.スクワラン 5.0
5.シリコーン網状樹脂溶解品(注2) 2.0
6.セスキイソステアリン酸ソルビタン 1.5
7.アルキル変性分岐型ポリエーテル変性シリコーン(注3) 2.0
8.ソルビトール硫酸ナトリウム 2.0
9.コンドロイチン硫酸ナトリウム 1.0
10.ヒアルロン酸ナトリウム 0.5
11.プロピレングリコール 3.0
12.防腐剤 1.5
13.ビタミンEアセテート 0.1
14.酸化防止剤 適量
15.香料 適量
16.精製水 59.4
合計 100.0
(注1)信越化学工業(株)製:KF−54
(注2)信越化学工業(株)製:KF−7312J
(注3)信越化学工業(株)製:KF−6038
<化粧料の調製>
A:成分1〜7、成分12〜14を均一に混合した。
B:成分8〜11、及び16を均一に混合した。
C:攪拌下、AにBを徐添して乳化し、成分15を添加し、ヘアクリームを得た。
以上のようにして得られたヘアクリームは、油っぽさがなく、のび広がりが軽く、耐水性、撥水性、耐汗性があり持ちも良かった。
【0134】
[実施例20]ヘアクリーム
組成 質量(%)
1.シリコーンガム溶解品(注1) 10.0
2.シリコーン網状樹脂溶解品(注2) 10.0
3.重合体(II)のM3T溶解品(10質量%) 10.0
4.トリ−2−エチルヘキサン酸グリセリル 5.0
5.ワセリン 5.0
6.ステアリン酸 1.5
7.セチルアルコール 0.5
8.モノオレイン酸ポリグリセリル 1.5
9.モノステアリン酸グリセリル 1.5
10.ポリエーテル変性シリコーン(注3) 0.5
11.1,3−ブチレングリコール 5.0
12.(アクリレーツ/アクリル酸アルキル(C10−30))クロスポリマー(注4) 0.3
13.トリエタノールアミン 0.3
14.防腐剤 適量
15.香料 適量
16.精製水 48.9
合計 100.0
(注1)信越化学工業(株)製:KF−9028
(注2)信越化学工業(株)製:KF−7312J
(注3)信越化学工業(株)製:KF−6011
(注4)ノベオン社製:ペミュレンTR−1
<化粧料の調製>
A:成分1〜10、及び14を加熱溶解した。
B:成分11〜13、及び16を混合し、加熱した。
C:攪拌下、BにAを徐添して乳化し、冷却後、成分15を添加してヘアクリームを得た。
以上のようにして得られたヘアクリームは、のび広がりが軽く、毛髪に光沢と滑らかさを与え、毛髪に対した優れたセット効果を有したと共に、耐水性、耐汗性があり持ちも良かった。
【0135】
[実施例21]保湿O/Wクリーム
組成 質量(%)
1.デカメチルシクロペンタシロキサン 7.0
2.重合体(I−2)のD5溶解品(10質量%) 6.0
3.流動パラフィン 5.0
4.ステアロキシ変性シリコーン(注1) 8.0
5.ポリエーテル変性シリコーン(注2) 2.0
6.ハイブリッドシリコーン複合粉体(注3) 2.5
7.疎水化シリカ 2.0
8.ステアリン酸亜鉛 2.0
9.ビタミンEアセテート 3.0
10.ポリアクリルアミド(注4) 0.5
11.ポリエチレングリコール400 1.0
12.乳酸ナトリウム 1.0
13.1,3−ブチレングリコール 5.0
14.防腐剤 適量
15.香料 適量
16.精製水 55.0
合計 100.0
(注1)信越化学工業(株)製:KF−7002
(注2)信越化学工業(株)製:KF−6011P
(注3)信越化学工業(株)製:KSP−100
(注4)セピック製:セピゲル305
<化粧料の調製>
A:成分1〜9、成分14を均一に混合した。
B:成分10〜13、及び16を均一に混合した。
C:攪拌下、BにAを徐添して乳化し、成分15を添加し、保湿O/Wクリームを得た。
以上のようにして得られた保湿O/Wクリームは、のび広がりが軽く、さっぱりとした使用感を与え、保湿効果が持続した。
【0136】
[実施例22]O/Wエモリエントクリーム
組成 質量(%)
1.架橋型ジメチルポリシロキサン(注1) 7.0
2.架橋型ジメチルポリシロキサン(注2) 30.0
3.重合体(I−2)のD5溶解品(10質量%) 6.0
4.デカメチルシクロペンタシロキサン 5.0
5.1,3−ブチレングリコール 4.0
6.分岐型ポリグリセリン変性シリコーン(注3) 0.6
7.分岐型ポリグリセリン変性シリコーン(注4) 0.3
8.(アクリルアミド/アクリロイルジメチルタウリンNa)コポリマー(注5)
0.6
9.アクリル酸ジメチルタウリンアンモニウム/VPコポリマー(注6)
0.7
10.塩化ナトリウム 0.1
11.精製水 45.7
合計 100.0
(注1)信越化学工業(株)製:KSG−15
(注2)信越化学工業(株)製:KSG−16
(注3)信越化学工業(株)製:KF−6104
(注4)信越化学工業(株)製:KF−6100
(注5)セピック社製:シムルゲル600
(注6)クラリアント社製:アリストフレックスAVC
<化粧料の調製>
A:成分1〜4を均一に混合した。
B:成分5〜11を均一に混合した。
C:攪拌下、BにAを徐添して混合し、O/Wエモリエントクリームを得た。
以上のようにして得られたO/Wエモリエントクリームは、油っぽさがなくサラサラッとしており、のび広がりが軽く、肌を守る効果が持続した。
【0137】
[実施例23]ハンドクリーム
組成 質量(%)
1.デカメチルシクロペンタシロキサン 25.0
2.重合体(III)のD5溶解品(10質量%) 10.0
3.流動パラフィン 5.0
4.アミノ変性シリコーンガム溶解品(注1) 8.0
5.分岐型ポリエーテル変性シリコーン(注2) 2.0
6.ハイブリッドシリコーン複合粉体(注3) 2.5
7.ジステアリルジメチルアンモニウムクロライド 0.8
8.ビタミンEアセテート 0.1
9.ポリエチレングリコール400 1.0
10.グリセリン 10.0
11.ケイ酸アルミニウムマグネシウム 1.2
12.防腐剤 適量
13.香料 適量
14.精製水 34.4
合計 100.0
(注1)信越化学工業(株)製:KF−8108
(注2)信越化学工業(株)製:KF−6028P
(注3)信越化学工業(株)製:KSP−102
<化粧料の調製>
A:成分1〜8、成分12を均一に混合した。
B:成分9〜11、及び14を均一に混合した。
C:攪拌下、AにBを徐添して乳化し、成分13を添加し、ハンドクリームを得た。
以上のようにして得られたハンドクリームは、油っぽさがなくサラサラッとしており、のび広がりが軽く、肌を守る効果が持続した。
【0138】
[実施例24]O/Wクリーム
組成 質量(%)
1.ジメチルポリシロキサン(6cs) 5.0
2.ステアリル変性アクリルシリコーン樹脂(注1) 8.0
3.重合体(I−2)のD5溶解品(10質量%) 10.0
4.トリイソステアリン酸グリセリル 8.0
5.セタノール 1.0
6.ステアリン酸 3.0
7.モノステアリン酸グリセリル 1.5
8.セスキオレイン酸ソルビタン 0.5
9.モノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン 1.0
10.水酸化ナトリウム(1質量%水溶液) 10.0
11.1,3−ブチレングリコール 5.0
12.防腐剤 適量
13.香料 適量
14.精製水 54.3
合計 100.0
(注1)信越化学工業(株)製:KP−561P
<化粧料の調製>
A:成分1〜9を加熱混合した。
B:成分10〜12、及び14を混合、加熱した。
C:攪拌下、AにBを徐添して乳化し、冷却後、成分13を添加し、O/Wクリームを得た。
以上のようにして得られたO/Wクリームは、べたつきや油っぽさがなくサラッとしており、のび広がりが軽く、さっぱりとした使用感を有していることが確認された。
【0139】
[実施例25]O/Wクリーム
組成 質量(%)
1.モノオレイン酸ポリグリセリル 1.0
2.セチルアルコール 0.5
3.ステアリン酸 1.0
4.モノステアリン酸グリセリル 1.0
5.重合体(I−2)のD5溶解品(10質量%) 1.0
6.マカデミアンナッツ油 10.0
7.架橋型ジメチルポリシロキサン(注1) 0.5
8.(アクリレーツ/アクリル酸アルキル(C10−30))クロスポリマー(注2)
0.2
9.メチルセルロース 0.1
10.トリエタノールアミン 0.2
11.1,3−ブチレングリコール 7.0
12.防腐剤 適量
13.香料 適量
14.精製水 77.5
合計 100.0
(注1)信越化学工業(株)製:KSG−16
(注2)ノベオン社製:ペミュレンTR−1
<化粧料の調製>
A:成分1〜7を加熱し、均一に混合した。
B:成分8〜12、及び14を混合、加熱した。
C:攪拌下、AにBを徐添して乳化し、冷却後、成分13を添加し、O/Wクリームを得た。
以上のようにして得られたO/Wクリームは、べたつきや油っぽさがなくサラッとしており、のび広がりが軽く、肌のみずみずしさを持続することが確認された。
【0140】
[実施例26]制汗剤
組成 質量(%)
1.架橋型ポリエーテル変性シリコーン(注1) 7.0
2.重合体(I−2)のD5溶解品(10質量%) 8.0
3.デカメチルシクロペンタシロキサン 9.0
4.1,3−ブチレングリコール 5.0
5.クエン酸ナトリウム 0.2
6.アルミニウムジルコニウム四塩化水和物のグリシン塩 20.0
7.精製水 50.8
合計 100.0
(注1)信越化学工業(株)製:KSG−210
<化粧料の調製>
A:成分1〜3を均一に混合した。
B:成分4〜7を均一に混合した。
C:攪拌下、AにBを徐添して乳化し、制汗剤を得た。
以上のようにして得られた制汗剤は、のび広がりが軽く、皮膚を白くせず、制汗効果の持ちが良いことが確認された。
【0141】
[実施例27]リンクルコンシーラー
組成 質量(%)
1.架橋型ポリエーテル変性シリコーン(注1) 5.0
2.架橋型ジメチルポリシロキサン(注2) 55.0
3.重合体(I−2)のD5溶解品(10質量%) 15.0
4.デカメチルシクロペンタシロキサン 8.0
5.ハイブリッドシリコーン複合粉体(注3) 12.0
6.シリコーンガム溶解品(注4) 5.0
合計 100.0
(注1)信越化学工業(株)製:KSG−210
(注2)信越化学工業(株)製:KSG−15
(注3)信越化学工業(株)製:KSP−101
(注4)信越化学工業(株)製:KF−9028
<化粧料の調製>
A:成分1〜6を均一に混合し、リンクルコンシーラーを得た。
以上のようにして得られたリンクルコンシーラーは、べたつきや油っぽさがなくサラッとしており、のび広がりが軽く、シーリング効果を持続できることが確認された。
【0142】
[実施例28]クレンジングクリーム
組成 質量(%)
1.ジメチルポリシロキサン(6cs) 5.0
2.メチルフェニルポリシロキサン(注1) 5.0
3.流動パラフィン 5.0
4.ホホバ油 2.0
5.重合体(I−2)のD5溶解品(10質量%) 4.0
6.分岐型ポリエーテル変性シリコーン(注2) 2.0
7.デキストリン脂肪酸エステル 0.8
8.モノステアリン酸アルミニウム塩 0.2
9.塩化アルミニウム 1.0
10.グリセリン 10.0
11.防腐剤 適量
12.香料 適量
13.精製水 65.0
合計 100.0
(注1)信越化学工業(株)製:KF−56
(注2)信越化学工業(株)製:KF−6028
<化粧料の調製>
A:成分1〜8を加熱混合した。
B:成分9〜11及び13を加熱混合した。
C:攪拌下、AにBを徐添して乳化し、冷却後、成分12を添加し、クレンジングクリームを得た。
以上のようにして得られたクレンジングクリームは、のび広がりが軽く、しっとりとしてみずみずしく、さっぱりとした使用感を与えることが確認された。
【0143】
[実施例29]透明クレンジングローション
組成 質量(%)
1.デカメチルシクロペンタシロキサン 50.0
2.重合体(I−2)のジメチコン(2cs)溶解品(30質量%) 5.8
3.ジオクタン酸ネオペンチルグリコール 6.0
4.シリカ 0.2
5.1,3−ブチレングリコール 5.0
6.グリセリン 6.0
7.ポリエーテル変性シリコーン(注1) 5.0
8.ポリエーテル変性シリコーン(注2) 3.0
9.PEG−60水添ヒマシ油 2.0
10.精製水 17.0
合計 100.0
(注1)信越化学工業(株)製:KF−6011
(注2)信越化学工業(株)製:KF−6013
<化粧料の調製>
A:成分1〜4を均一に混合した。
B:成分5〜10を均一に混合した。
C:攪拌下、BにAを徐添して乳化し、透明クレンジングローションを得た。
以上のようにして得られた透明クレンジングローションは、のび広がりが軽く、しっとりとしてみずみずしい使用感を与え、クレンジング効果も高いことが確認された。
【0144】
[実施例30]W/Oクリーム
組成 質量(%)
1.架橋型ポリエーテル変性シリコーン(注1) 3.0
2.架橋型ジメチルポリシロキサン(注2) 20.0
3.架橋型ジメチルポリシロキサン(注3) 6.0
4.分岐型ポリエーテル変性シリコーン(注4) 1.0
5.デカメチルシクロペンタシロキサン 15.0
6.ジメチルポリシロキサン(6cs) 5.0
7.重合体(I−2)のD5溶解品(10質量%) 5.0
8.ジメチルジステアリルアンモニウムヘクトライト 2.0
9.1,3−ブチレングリコ−ル 10.0
10.塩化ナトリウム 0.1
11.防腐剤 適量
12.香料 適量
13.精製水 32.9
合計 100.0
(注1)信越化学工業(株)製:KSG−210
(注2)信越化学工業(株)製:KSG−15
(注3)信越化学工業(株)製:KSG−16
(注4)信越化学工業(株)製:KF−6028P
<化粧料の調製>
A:成分1〜8を均一に混合し、50℃に暖める。
B:成分9〜11、及び成分13を混合し、均一にした。
C:攪拌下、AにBを徐添して乳化し、成分12を加えてW/Oクリームを得た。
以上のようにして得られたW/Oクリームは、べたつきや油っぽさがなく、のび広がりが軽く、肌のしっとり感を持続できることが確認された。
【0145】
[実施例31]W/Oほほ紅
組成 質量(%)
1.アクリルシリコーン樹脂溶解品(注1) 10.0
2.ステアリル変性アクリルシリコーン樹脂(注2) 2.0
3.分岐型ポリエーテル変性シリコーン(注3) 1.5
4.デカメチルシクロペンタシロキサン 15.0
5.トリイソステアリン酸グリセリル 3.0
6.重合体(I−2)のD5溶解品(10質量%) 5.0
7.ジメチルジステアリルアンモニウムヘクトライト 1.5
8.球状ナイロン 3.0
9.タルク 4.0
10.ホホ紅顔料(アクリルシリコーン処理)(注4) 20.0
11.アルコール 5.0
12.香料 適量
13.精製水 30.0
合計 100.0
(注1)信越化学工業(株)製:KP−545
(注2)信越化学工業(株)製:KP−561P
(注3)信越化学工業(株)製:KF−6028P
(注4)信越化学工業(株)製:KP−574処理
<化粧料の調製>
A:成分1〜7を加温混合した。
B:成分8〜10、及び12を均一に混ぜ、Aと混合した。
C:成分11、13を混合した。
D:攪拌下、BにCを徐添して乳化し、W/Oホホ紅を得た。
以上のようにして得られたW/Oホホ紅は、べたつきや油っぽさがなく、のび広がりが軽く、密着性に優れ、化粧もちもよかった。
【0146】
[実施例32]W/Oリキッドファンデーション
組成 質量(%)
1.架橋型ポリエーテル変性シリコーン(注1) 3.0
2.架橋型ジメチルポリシロキサン(注2) 5.0
3.分岐型ポリエーテル変性シリコーン(注3) 2.0
4.デカメチルシクロペンタシロキサン 20.0
5.イソオクタン酸セチル 5.0
6.重合体(I−2)のD5溶解品(10質量%) 10.0
7.ジメチルジステアリルアンモニウムヘクトライト 1.2
8.ファンデーション顔料(シリコーン処理)(注4) 14.0
9.アクリルシリコーン樹脂溶解品(注5) 10.0
10.1,3−ブチレングリコ−ル 5.0
11.キサンタンガム 0.1
12.クエン酸ナトリウム 0.2
13.塩化ナトリウム 0.5
14.防腐剤 適量
15.香料 適量
16.精製水 24.0
合計 100.0
(注1)信越化学工業(株)製:KSG−210
(注2)信越化学工業(株)製:KSG−15
(注3)信越化学工業(株)製:KF−6028P
(注4)信越化学工業(株)製:KF−9909処理
(注5)信越化学工業(株)製:KP−575
<化粧料の調製>
A:成分4の一部と成分9を混合し、成分8を均一に分散した。
B:成分1〜3、4の残部、及び成分5〜7を均一に混合した。
C:成分10〜14、及び16を均一に混合した。
D:攪拌下、BにCを徐添して乳化し、A及び成分15を添加してW/Oリキッドファンデーションを得た。
以上のようにして得られたW/Oリキッドファンデーションは、べたつきや油っぽさがなく、のび広がりが軽く、化粧もちもよく、2次付着も無かった。
【0147】
[実施例33]W/O型クリーム
組成 質量(%)
1.架橋型アルキル・ポリエーテル変性シリコーン(注1) 3.0
2.架橋型アルキル変性ジメチルポリシロキサン(注2) 4.0
3.アルキル変性分岐型ポリエーテル変性シリコーン(注3) 1.0
4.メドウホーム油 3.5
5.ホホバ油 2.5
6.マカデミアンナッツ油 5.0
7.重合体(I−2)のD5溶解品(10質量%) 7.5
8.ハイブリッドシリコーン複合粉体(注4) 3.0
9.1,3−ブチレングリコ−ル 8.0
10.グリシン 3.0
11.クエン酸ナトリウム 0.2
12.塩化ナトリウム 0.5
13.防腐剤 適量
14.香料 適量
15.精製水 58.8
合計 100.0
(注1)信越化学工業(株)製:KSG−340
(注2)信越化学工業(株)製:KSG−44
(注3)信越化学工業(株)製:KF−6038
(注4)信越化学工業(株)製:KSP−100
<化粧料の調製>
A:成分1〜8を均一に混合した。
B:成分9〜13、及び15を均一に混合した。
C:攪拌下、AにBを徐添して乳化し、成分14を添加してW/Oクリームを得た。
以上のようにして得られたW/Oクリームは、べたつきや油っぽさがなく、肌のしっとり感を持続することが確認された。
【0148】
[実施例34]リップスティック
組成 質量(%)
1.キャンデリラロウ 4.0
2.ポリエチレン 2.0
3.マイクロクリスタリンワックス 3.0
4.セレシン 7.0
5.ステアリル変性アクリルシリコーン樹脂(注1) 15.0
6.ジフェニルジメチコン(注2) 20.0
7.重合体(I−2)のD5溶解品(10質量%) 10.0
8.アルキル変性分岐型ポリグリセリン変性シリコーン(注3) 3.0
9.マカダデミアナッツ油 20.0
10.水添ポリイソブテン 10.0
11.イソノナン酸イソトリデシル 6.0
12.香料 適量
13.口紅顔料 適量
14.マイカ 適量
合計 100.0
(注1)信越化学工業(株)製:KP−561P
(注2)信越化学工業(株)製:KF−54
(注3)信越化学工業(株)製:KF−6105
<化粧料の調製>
A:成分1〜12を加熱し、均一に混合した。
B:加熱下、成分13及び14をAに加えて均一に混合し、気密性の高い所定の容器に充填して、リップスティックを得た。
以上のようにして得られたリップスティックは、べたつきや油っぽさがなく、にじみ等もなく、化粧もちもよいことが確認された。
【0149】
[実施例35]キューティクルコート
組成 質量(%)
1.ポリエーテル変性シリコーン(注1) 3.0
2.ポリエーテル変性シリコーン(注2) 2.0
3.PEG−40水添硬化ヒマシ油 1.0
4.重合体(I−2)のD5溶解品(10質量%) 3.0
5.シリコーンガム溶解品(注3) 40.0
6.デカメチルシクロペンタシロキサン 40.0
7.アルコール 5.0
8.防腐剤 適量
9.香料 適量
10.精製水 6.0
合計 100.0
(注1)信越化学工業(株)製:KF−6011
(注2)信越化学工業(株)製:KF−6013
(注3)信越化学工業(株)製:KF−9028
<化粧料の調製>
A:成分1〜3及び7〜10を均一に混合しした。
B:成分4〜6を均一に混合しした。
C:攪拌下、AにBを加え乳化し、キューティクルコートを得た。
以上のようにして得られたキューティクルコートは、のび広がりが軽く、毛髪のぱさつきを抑え、光沢と滑らかさを与えることが確認された。
【0150】
[実施例36]ヘアトリートメント
組成 質量(%)
1.シリコーンガム溶解品(注1) 5.0
2.ジフェニルジメチコン(注2) 4.0
3.重合体(I−2)のD5溶解品(10質量%) 1.0
4.オクタン酸セチル 1.0
5.セチルアルコール 0.5
6.ポリエーテル変性シリコーン(注3) 1.0
7.PEG−60水添硬化ヒマシ油 1.0
8.モノステアリン酸グリセリル 0.5
9.カルボキシビニルポリマー(1質量%水溶液) 25.0
10.キサンタンガム(1質量%水溶液) 7.0
11.1,3−ブチレングリコール 5.0
12.アルコール 7.0
13.防腐剤 適量
14.香料 適量
15.精製水 42.0
合計 100.0
(注1)信越化学工業(株)製:MK−15H
(注2)信越化学工業(株)製:KF−54
(注3)信越化学工業(株)製:KF−6013
<化粧料の調製>
A:成分1〜8を加熱溶解した。
B:成分11〜15を加熱溶解した。
C:攪拌下、AにBを添加して乳化し、さらに、これに成分8及び9を加えてヘアトリートメントを得た。
以上のようにして得られたヘアトリートメントは、のび広がりが軽く、毛髪に光沢と滑らかさを与えることが確認された。
【0151】
[実施例37]ネイルエナメル
組成 質量(%)
1.重合体(I−1)のM3T溶解品(30質量%) 45.0
2.メチルトリメチコン(注1) 5.0
3.ニトロセルロース 3.0
4.カンファ 0.5
5.クエン酸アセチルトリブチル 1.0
6.ジメチルジステアリルアンモニウムヘクトライト 0.5
7.酢酸ブチル 30.0
8.酢酸エチル 10.0
9.イソプロピルアルコール 5.0
10.着色顔料 適量
合計 100.0
(注1)信越化学工業(株)製:TMF−1.5
<化粧料の調製>
A:成分7〜9を混合し、成分4〜6を添加して均一に混合した。
B:Aに成分1〜3を添加して混合した。
C:Bに成分10を添加混合して、ネイルエナメルを得た。
以上のようにして得られたネイルエナメルは、のび広がりが軽く、爪に光沢を与え、持ちも優れていることが確認された。
【0152】
[実施例38]ネイルエナメルオーバーコート
組成 質量(%)
1.重合体(I−2)のイソドデカン溶解品(30質量%) 6.0
2.ニトロセルロース 17.0
3.アルキッド樹脂 4.0
4.クエン酸アセチルトリエチル 5.0
5.酢酸ブチル 29.0
6.酢酸エチル 25.0
7.イソプロピルアルコール 3.0
8.n−ブチルアルコール 1.0
9.トルエン 10.0
合計 100.0
<化粧料の調製>
A:成分5〜9を混合し、成分4を添加して均一に混合した。
B:Aに成分1〜3を添加して混合して、ネイルエナメルオーバーコートを得た。
以上のようにして得られたエナメルオーバーコートは、のび広がりが軽く、エナメルの光沢を増し、持ちもよいことが確認された。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記一般式(1)又は(2)で表される繰返し単位を有する重合体を含む化粧料。
【化1】


(式中、R1は互いに独立に、炭素数1〜12のアルキル基であり、Xは下記式(i)で表される基であり、aは1〜3の整数であり、bは0〜2の整数である)。
【化2】

(式中、R2は互いに独立に、炭素数1〜12のアルキル基であり、cは1〜5の整数である。)
【化3】

(式中、R1、R2及びbは上記と同じであり、dは2〜5の整数である。)
【請求項2】
上記重合体が、下記式(3)で示される繰り返し単位を有する請求項1記載の化粧料。
【化4】


(式中、R3〜R6は互いに独立に、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜10のアルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基、アリール基、アルコキシ基、アリーロキシ基及びハロゲン化炭化水素基から選ばれる置換基、又はオキセタニル基及びアルコキシカルボニル基、ポリオキシアルキレン基、ポリグリセリル基から選ばれる極性基、又はアルコキシシリル基から選ばれる基である。また、R3〜R6から選ばれる2つにより、それぞれが結合する炭素原子とともに脂環構造、芳香環構造、カルボイミド基又は酸無水物基を形成してよい。bは0〜2の整数である。)
【請求項3】
上記重合体のGPCで測定されるポリスチレン換算の数平均分子量(Mn)が、10,000〜2,000,000である請求項1又は2記載の化粧料。
【請求項4】
さらに、揮発性シリコーン油を含む請求項1、2又は3記載の化粧料。
【請求項5】
上記揮発性シリコーン油が、オクタメチルトリシロキサン、デカメチルテトラシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、トリストリメチルシロキシメチルシラン、テトラキストリメチルシロキシシラン、及びドデカメチルペンタシロキサンからなる群より選ばれる揮発性油剤であることを特徴とする請求項4記載の化粧料。
【請求項6】
さらに、イソドデカンを含む請求項1、2又は3記載の化粧料。

【公開番号】特開2012−17317(P2012−17317A)
【公開日】平成24年1月26日(2012.1.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−107021(P2011−107021)
【出願日】平成23年5月12日(2011.5.12)
【出願人】(000002060)信越化学工業株式会社 (3,361)
【Fターム(参考)】