説明

盛土部の構築方法および盛土部

【課題】 狭い常設作業帯で施工可能な盛土部の構築方法、盛土部を提供することができることである。
【解決手段】 盛土部23の計画位置に、T型プレキャスト擁壁43を2列に設置して、底版部71を形成し、埋め戻し材61を設置する。そして、底版部71の片側の縁にL型プレキャスト擁壁65を設置して側部73を形成し、埋め戻し材67で埋め戻しを行い、底版部71のもう一方の縁にL型プレキャスト擁壁65を設置して、埋め戻し材67で埋め戻しを行い、盛土部23を構築する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、盛土部の構築方法、盛土部に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、都市部における道路の平面交差は、交通渋滞の大きな原因となっている。そこで、交差部の通過交通と右折左折交通を立体化することにより、通過交通を減速あるいは停止させることなく通過させることが可能となる。従来、オーバーパスの立体交差を短期間で施工する方法がある(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特願2001−396946号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、構造物幅が8.5m以上の片側2車線の立体交差を構築する際には、9〜10m以上の幅の作業帯が必要となる。都市部の道路では昼間の通行制限は難しく、広い常設作業帯が確保できない場合、工法として成立しない。
【0004】
本発明は、このような問題に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、狭い常設作業帯で施工可能な盛土部の構築方法、盛土部を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前述した目的を達成するための第1の発明は、2列の先行する側部および底版部を形成する工程(a)と、前記先行する側部の間に第1の埋め戻し材を充填する工程(b)と、前記底版部の片側の縁に第1の本設側部を形成する工程(c)と、前記先行する側部と前記第1の本設側部の間に第2の埋め戻し材を充填する工程(d)と、前記底版部のもう一方の縁に第2の本設側部を形成する工程(e)と、前記先行する側部と前記第2の本設側部の間に第3の埋め戻し材を充填する工程(f)とを具備することを特徴とする盛土部の構築方法である。
【0006】
盛土部を構築するための施工ヤードが狭い場合には、工程(c)および工程(d)によって盛土部上に少なくとも2車線を確保した後、工程(e)および工程(f)を行う。施工ヤードが十分な場合には、工程(c)から工程(d)と、工程(e)から工程(f)を並行して行ってもよい。
【0007】
2列の先行する側部は、橋軸直角方向の断面が逆T字型またはL字型のプレキャスト部材を2列に並べて形成される。または、矢板を2列に並べて形成してもよい。底版部は、プレキャスト部材や矢板を設置した後、現場打ちコンクリートを打設して形成される。
【0008】
第1の本設側部および第2の本設側部は、橋軸直角方向の断面がL字型のプレキャスト部材を、底版部上に配置して形成される。
【0009】
第1の埋め戻し材、前記第2の埋め戻し材、前記第3の埋め戻し材は、軽量骨材、軽量材とジオテキスタイル、発泡プラスチック等である。埋め戻し材は、人力で設置できるような軽量のものとするのが望ましい。
【0010】
第1の発明では、まず、先行する側部および底版部を形成し、先行する側部の間に埋め戻し材を充填する。そして、先行する側部の外側に本設側部を形成し、先行する側部と本設側部の間にも埋め戻し材を充填する。本設側部は、施工場所の条件に応じて、片側ずつ形成してもよいし、両側を並行して形成してもよい。
【0011】
第2の発明は、第1の発明の盛土部の構築方法を用いて構築された盛土部である。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、狭い常設作業帯で施工可能な盛土部の構築方法、盛土部を提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、図面に基づいて、本発明の実施例を詳細に説明する。図1は、道路橋1の平面図、図2は、道路橋1の立面図を示す。図1に示すように、道路橋1は、基礎である支持杭5、フーチング7、側径間桁13、中央径間桁15、橋脚17、橋台19、盛土部23等からなる。
【0014】
図3は、道路橋1の構築方法を示すフローチャート、図4は、側径間主桁25を組み立てた状態の平面図、図5は側径間主桁25をジャッキアップする前の状態の立面図を示す。以下に、図3のフローチャートを用いて、道路3(図1)上に道路橋1を構築する方法について説明する。
【0015】
図4に示す道路橋1の計画位置37に道路橋1を構築するには、まず、道路3上に確保された夜間作業帯35を使用して、ジャッキ支持杭兼用基礎である支持杭5、フーチング7を構築する(ステップ101)。支持杭5およびフーチング7は、ジャッキである昇降装置27(図5)の支持杭と、橋脚17や橋台19の基礎を兼ねるものである。支持杭5は、地盤11の支持層9まで根入れされる。計画された道路橋1が片側2車線の場合、常設作業帯33の幅は5〜6m程度、夜間作業帯35の幅は12m程度とする。
【0016】
次に、昇降装置27及び側径間主桁25を設置する(ステップ102)。側径間主桁25は、側径間桁13(図1)の主桁であり、箱桁等とする。側径間主桁25は、架台(図示せず)等の上で組み立てられる。
【0017】
昇降装置27は、側径間主桁15のコーナー部に設置された脚29、脚に取り付けられた駆動装置31からなる。脚29は、側径間主桁25の組み立てと並行して、フーチング7上に設置される。側径間主桁25は、駆動装置31を介して脚29に取り付けられる。
【0018】
昇降装置27の設置や、側径間主桁25の組み立ては、夜間作業帯35を使用して行われる。昼間には、常設作業帯33内で、側径間主桁の溶接や塗装等が行われる。
【0019】
ステップ102の後、常設作業帯33を使用して、側径間主桁25をジャッキアップする(ステップ103)。駆動装置31は、側径間主桁25を保持しつつ、脚29に沿って昇降可能である。ステップ103では、昇降装置27を用いて、図5の矢印Aに示すように、側径間主桁25を上昇させる。側径間主桁25は、張出部41(図7)を設置した後、その下方で自動車の通行が可能な程度までジャッキアップされる。
【0020】
図6は、側径間主桁25に張出部41を設置した状態での平面図、図7は、側径間主桁25の片側に張出部41を設置した状態での断面図、図8は、側径間主桁25の両側に張出部41を設置した状態での断面図を示す。図7、図8は、図6のB−BまたはC−Cに示す位置での断面図である。
【0021】
側径間主桁25をジャッキアップした後、側径間主桁25に張出部41を取り付ける(ステップ105)。張出部41は、夜間に作業帯を利用して、片方ずつ取り付ける。図7に示すように、側径間主桁25の左車線側に張出部41を固定する際には、夜間には常設作業帯33を左車線側に拡幅した夜間作業帯39a(図6)を使用し、側径間主桁25a、側径間主桁25bの左車線側の側部にそれぞれ張出部41a、張出部41bを取り付ける。昼間には常設作業帯33(図6)を使用し、下方の通行に支障のないボルトの本締め、溶接、塗装などの作業を行う。
【0022】
同様に、図8に示すように、側径間主桁25の右車線側に張出部41を固定する際には、夜間には常設作業帯33を右車線側に拡幅した夜間作業帯39bを使用し、側径間主桁25a、側径間主桁25bの右車線側の側部にそれぞれ張出部41a、張出部41bを取り付ける。昼間には常設作業帯33(図6)を使用し、下方の通行に支障のないボルトの本締め、溶接、塗装などの作業を行う。
【0023】
図9は、中央径間桁15を組み立てた状態での平面図、図10は、中央径間桁15、盛土部43、橋脚17および橋台19を組み立てる工程での立面図、図11は、中央径間桁15を組み立てた状態での断面図を示す。図11は、図10のF−Fによる断面図である。
【0024】
図6、図8に示すように、側径間主桁25の両側に張出部41を固定して側径間桁13を完成させた後、側径間桁13a上に中央径間桁15を設置する(ステップ106)。中央径間桁15を組み立てる際には、夜間に、夜間作業帯35(図4)を使用して、側径間桁13a上に軌条設備49、台車51を設置し、その上に中央径間桁15を設置する。昼間には、常設作業帯33(図4)を使用して、溶接や塗装等の作業を行う。
【0025】
中央径間桁15は、中央径間主桁47と張出部53からなる。中央径間桁15の中央径間主桁47と張出部53は、側径間桁13と同様の分割施工、あるいは同時施工のどちらで組み立ててもよい。
【0026】
ステップ106と並行して、側径間桁13の下方で、ステップ101で未施工の残りの杭5およびフーチング7を構築し、続いて、フーチング7上に橋脚17、橋脚19を構築する(ステップ104)。図10、図11に示すように、中央径間桁13の構築と並行して、側径間桁13aの下方では、フーチング7a上に橋台19aを、フーチング7b上に橋脚17aを構築する。また、側径間桁13bの下方では、フーチング7c上に橋脚17bを、フーチング7d上に橋台19bを構築する。ステップ104は、夜間、昼間を通して行われる。
【0027】
図12は、橋脚17および橋台19上に側径間桁13を架設した状態での立面図を、図13は、橋脚17上に側径間桁13を架設した状態での断面図を示す。図13は、図12のL−Lによる断面図である。
【0028】
ステップ104、ステップ106の後、側径間桁13を橋脚17、橋台19上にジャッキダウンする(ステップ107)。図10に示すように、中央径間桁15の組み立て、橋脚17と橋台19の構築を終えた後、昇降装置27を用いて、中央径間桁15を載せた側径間桁13aを矢印Gに示す方向に下降させ、図12に示すように、橋脚17a、橋台19a上に架設する。同様に、側径間桁13bを矢印Gに示す方向に下降させ、橋脚17b、橋台19b上に架設する。
【0029】
次に、図12の矢印Mに示すように、橋脚17上に中央径間桁15を押出し(または引出し)架設する(ステップ108)。中央径間桁15は、軌条設備49、台車51、多輪台車63等を用いて、図1に示すように、橋脚17aと橋脚17bの間に架設される。なお、昇降装置27は、側径間桁13の架設後、適宜撤去される。ステップ107、ステップ108を行うときには、30時間程度の集中工事期間113(図3)を設け、昼間に夜間作業帯35(図4)と同じくらいの作業帯を確保する。
【0030】
ステップ105からステップ106と並行して、盛土部23のT型プレキャスト擁壁43を設置し(ステップ109)、底版部71の片側の縁に沿ってL型プレキャスト擁壁65を設置する(ステップ110)。
【0031】
図14は、盛土部23の底版部71を構築した状態での断面図、図15は、底版部71の片側の縁に沿ってL型プレキャスト擁壁65を設置した状態での断面図である。図14は、図9のD−DまたはE−Eに示す位置での断面図、図15は、図10のH−HまたはI−Iに示す位置での断面図である。
【0032】
ステップ109、ステップ110は、例えば、ステップ106と並行して行われる。ステップ109では、まず、図14に示すように、道路3の舗装を撤去して地盤11を掘削し、表層改良部21を設ける。そして、表層改良部21上に、断面が逆T字型のプレキャスト部材であるT型プレキャスト擁壁43を2列に並べて配置し、隣り合うT型プレキャスト擁壁43の水平部材42の間に現場打ちコンクリート59を打設して、底版部71を形成する。
【0033】
そして、2列のT型プレキャスト擁壁43の垂直部材44の間に埋め戻し材61を充填し、埋め戻し材61の上に路盤55を設置する。2列のT型プレキャスト擁壁43の垂直部材44は、(先行する)側部として機能する。T型プレキャスト擁壁43の垂直部材44同士の距離は、常設作業帯33の中で施工可能なように、常設作業帯33(図1)の幅より狭いものとする。
【0034】
埋め戻し材61には、例えば、軽量骨材、軽量材とジオテキスタイル等を用いる。または、発泡スチロールを用いたEPS工法により埋め戻しを行ってもよい。
【0035】
ステップ109では、夜間に夜間作業帯39a、夜間作業帯39b(図6)を使用してT型プレキャスト擁壁43の設置を行う。埋め戻し材61の充填等は、常設作業帯33の外側に覆工盤57を設置した状態で、昼間に常設作業帯33を使用して行うのが好ましい。図14に示すように底版71を構築した後、昼間は、T型プレキャスト擁壁43の両側に、それぞれ2車線が確保される。
【0036】
ステップ110では、まず、図15に示すように、底版部71の片側の縁、すなわち2列に設置されたT型プレキャスト擁壁43のうちの一方の水平部材42の上にL型プレキャスト擁壁65を設置する。そして、T型プレキャスト擁壁43とL型プレキャスト擁壁65との間の空間に埋め戻し材67を充填し、その上に路盤55を設置して、舗装工69を行う。
【0037】
ステップ110により、盛土部23の片側では、T型プレキャスト部材43の垂直部材44である先行する側部の外側に、本設の側部73が形成される。ステップ110の後、盛土部23の両側にはそれぞれ1車線ずつが、盛土部23の上部には2車線が確保される。
【0038】
ステップ110の後、底版部71のもう一方の縁に沿ってL型プレキャスト擁壁65を設置し(ステップ111)、盛土部23の埋戻しを行う(ステップ112)。
ステップ111、ステップ112は、例えば、ステップ107、ステップ108と並行して、集中工事期間114中に行われる。
【0039】
図16は、盛土部23の断面図を示す。図16は、図12のJ−JまたはK−Kに示す位置での断面図である。集中工事期間114には、夜間作業帯35(図4)と同等の幅の作業帯が使用できる。この作業帯を使用して、図16に示すように、底版部71のもう一方の縁、すなわちステップ110でL型プレキャスト擁壁65を設置しなかったT型プレキャスト擁壁43の水平部材42の上にもL型プレキャスト擁壁65を設置する。
【0040】
ステップ112では、T型プレキャスト擁壁43とステップ111で設置したL型プレキャスト擁壁65との間の空間に埋め戻し材67を充填し、その上に路盤55を設置する。なお、埋め戻し材67として用いる材料や埋め戻し材67の設置方法は、埋め戻し材61と同様である。ステップ111、ステップ112により、盛土部23の両側に、本設の側部73が形成される。
【0041】
ステップ110、ステップ111で、L型プレキャスト擁壁65の転倒を防止するには、先行して設置したT型プレキャスト擁壁43の水平部材42とL型プレキャスト擁壁65の水平部材64をボルト(図示せず)等で接合する。または、T型プレキャスト擁壁43の垂直部材44とL型プレキャスト擁壁65の垂直部材66をセパレート、タイロッドで連結する。
【0042】
ステップ105からステップ108までと、ステップ109からステップ112までの工程がそれぞれ終了した後、集中工事期間114を利用して仕上げ工を行う(ステップ113)。ステップ113では、夜間作業帯35(図4)を使用して、盛土部23の舗装工69等を含む、道路橋1の仕上げ工を行い、図1、図2に示す道路橋1を完成する。
【0043】
このように、本実施の形態では、側径間桁13を側径間主桁25と張出部41とに分割し、張出部41を夜間に設置するので、張出部41の設置後にその下を通行可能にでき、常設作業帯33が通常より狭い場合にも橋桁を構築できる。また、側径間桁13の完成後は、その上を中央径間桁15の作業ヤードとして使用することができる。側径間主桁25のジャッキアップ後や、側径間桁13の完成後には、これらの下を作業ヤードとして橋脚17や橋台19を構築できる。
【0044】
盛土部23では、T型プレキャスト擁壁43を用いて先行する側部を形成し、L型プレキャスト擁壁65を用いて本設の側部73を片側ずつ形成することで、施工ヤードが狭い場合にも、先行する側部(垂直部材44)の両側や構築されつつある盛土部23の上部に、必要な本数の車線を確保することができる。
【0045】
また、T型プレキャスト擁壁43を用い、T型プレキャスト擁壁43の水平部材42を精度良く設置して底版部71を形成することで、両外側のL型プレキャスト部材65を短時間で設置できる。
【0046】
さらに、軽量骨材、軽量材とジオテキスタイル、発泡スチロール等の軽量の埋め戻し材61、埋め戻し材67を用いることで、軟弱地盤でも、表層改良部21の施工を簡略化できる。さらに、人出による急速施工が可能で、機械の故障などのリスクを軽減できる。廃材利用の軽量骨材を使用すれば、環境負荷の軽減も可能となる。
【0047】
本実施の形態では、短期間で片側2車線の道路橋1を構築できる。
【0048】
また、図3では、ステップ105からステップ108と並行して盛土部23の構築を行ったが、盛土部23の構築時期はこれに限らず、必要な作業帯と時間が確保できるときに構築すればよい。
【0049】
さらに、図3では、盛土部23を、ステップ110、ステップ111に示すように、本設の側部を形成するためのL型プレキャスト擁壁65を片側ずつ2段階施工で設置したが、施工ヤードの広さ、資材の運搬・仮置き状況によって、ステップ110とステップ111を並行して行い、両側のL型プレキャスト擁壁65を1段階施工で同時に設置してもよい。
【0050】
本実施の形態では、桁の分割施工方法と、先行する側部を構築する盛土部の施工方法を組み合わせて説明したが、例えば、他の桁の施工方法と、本発明の先行する側部を構築する盛土部の施工方法を組み合わせる場合もある。
【0051】
盛土部23では、T型プレキャスト擁壁43を用いて先行する側部を構築したが、他の部材を用いて先行する側部を構築してもよい。図17、図18は、他の部材を用いて先行する側部を構築した盛土部の断面図を示す。
【0052】
図17に示す盛土部では、先行する側部を形成する際に、盛土部23のT型プレキャスト擁壁43の代わりに、L型プレキャスト擁壁83が用いられる。2列に並べられたL型プレキャスト擁壁83の間と外側には、場所打ちコンクリート59が打設され、底版部81が形成される。L型プレキャスト部材65は、底版部81の場所打ちコンクリート59上に設置される。
【0053】
図18に示す盛土部では、先行する側部を形成する際に、盛土部23のT型プレキャスト擁壁43の代わりに、矢板87が用いられる。2列に設置された矢板87の間と外側には、場所打ちコンクリート59が打設され、底版部85が形成される。L型プレキャスト部材65は、底版部85の場所打ちコンクリート59上に設置される。
【0054】
図17、図18に示すように、L型プレキャスト擁壁83や矢板87を用いて先行する側部を形成することにより、盛土部23と同様に、施工ヤードが狭い場合にも、先行する側部の両側や構築されつつある盛土部の上部に、必要な本数の車線を確保することができる。また、軽量骨材、軽量材とジオテキスタイル、発泡スチロール等の軽量の埋め戻し材61、埋め戻し材67や、L型プレキャスト部材65を用いることで、短期間で盛土部を構築できる。
【0055】
以上、詳細に説明したように、本発明によれば、狭い常設作業帯で施工可能な盛土部の構築方法、盛土部を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0056】
【図1】道路橋1の平面図
【図2】道路橋1の立面図
【図3】道路橋1の構築方法を示すフローチャート
【図4】側径間主桁25を組み立てた状態の平面図
【図5】側径間主桁25をジャッキアップする前の状態の立面図
【図6】ジャッキアップ後の側径間主桁25に張出部41を設置した状態での平面図
【図7】ジャッキアップ後の側径間主桁25の片側に張出部41を設置した状態での断面図
【図8】ジャッキアップ後の側径間主桁25の両側に張出部41を設置した状態での断面図
【図9】側径間桁13aの上で中央径間桁15を組み立てた状態の平面図
【図10】側径間桁13aの上で中央径間桁15、盛土部43、橋脚17および橋台19を組み立てる工程での立面図
【図11】中央径間桁15を組み立てた状態での断面図
【図12】側径間桁13a、側径間桁13bをジャッキダウンし、橋脚17および橋台19上に側径間桁13を架設した状態での立面図
【図13】橋脚17上に側径間桁13を架設した状態での断面図
【図14】盛土部23の底版部を構築した状態での断面図
【図15】底版部71の片側の縁に沿ってL型プレキャスト擁壁65を設置した状態での断面図
【図16】盛土部23の断面図
【図17】他の部材を用いて先行する側部を構築した盛土部の断面図
【図18】他の部材を用いて先行する側部を構築した盛土部の断面図
【符号の説明】
【0057】
1………道路橋
5………支持杭
7………フーチング
9………支持層
11………地盤
13、13a、13b………側径間桁
15………中央径間桁
17、17a、17b………橋脚
19、19a、19b………橋台
23、23a、23b………盛土部
25、25a、25b………側径間主桁
27………昇降装置
41、41a、41b、53………張出部
42、64………水平部材
43、43a、43b、83………T型プレキャスト擁壁
44、66………垂直部材
47………中央径間主桁
59………場所打ちコンクリート
61、67………埋め戻し材
65………L型プレキャスト部材
71、81、85………底版部
73………側部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
2列の先行する側部および底版部を形成する工程(a)と、
前記先行する側部の間に第1の埋め戻し材を充填する工程(b)と、
前記底版部の片側の縁に第1の本設側部を形成する工程(c)と、
前記先行する側部と前記第1の本設側部の間に第2の埋め戻し材を充填する工程(d)と、
前記底版部のもう一方の縁に第2の本設側部を形成する工程(e)と、
前記先行する側部と前記第2の本設側部の間に第3の埋め戻し材を充填する工程(f)と、
を具備することを特徴とする盛土部の構築方法。
【請求項2】
前記工程(d)の後、盛土部上に少なくとも2車線が確保されることを特徴とする請求項1記載の盛土部の構築方法。
【請求項3】
前記工程(c)から前記工程(d)と、前記工程(e)から前記工程(f)を並行して行うことを特徴とする請求項1記載の盛土部の構築方法。
【請求項4】
前記先行する側部は、橋軸直角方向の断面が逆T字型またはL字型のプレキャスト部材を2列に並べて形成されることを特徴とする請求項5記載の盛土部の構築方法。
【請求項5】
前記先行する側部は、矢板を2列に並べて形成されることを特徴とする請求項1記載の盛土部の構築方法。
【請求項6】
前記第1の本設側部および前記第2の本設側部は、橋軸直角方向の断面がL字型のプレキャスト部材を、前記底版部上に配置して形成されることを特徴とする請求項1記載の盛土部の構築方法。
【請求項7】
前記第1の埋め戻し材、前記第2の埋め戻し材、前記第3の埋め戻し材は、軽量骨材、ジオテキスタイル、発泡プラスチック等であることを特徴とする請求項1記載の盛土部の構築方法。
【請求項8】
請求項1から請求項7のいずれかに記載された盛土部の構築方法により構築されたことを特徴とする盛土部。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公開番号】特開2008−297900(P2008−297900A)
【公開日】平成20年12月11日(2008.12.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−234361(P2008−234361)
【出願日】平成20年9月12日(2008.9.12)
【分割の表示】特願2003−94491(P2003−94491)の分割
【原出願日】平成15年3月31日(2003.3.31)
【出願人】(000001373)鹿島建設株式会社 (1,387)
【出願人】(306022513)新日鉄エンジニアリング株式会社 (897)
【出願人】(307018542)日鉄ブリッジ株式会社 (10)