説明

監視カメラシステム

【課題】監視カメラの電力供給に関係する部位に障害が発生した場合でも、映像を送信できる監視カメラシステムを提供する。
【解決手段】監視カメラシステム100において、映像信号生成部121はデジタル映像信号を生成して画像圧縮部122と映像確認用出力部124に出力する。画像圧縮部122は、デジタル映像信号の符号化と画像圧縮を行う。ネットワーク伝送部/電源分離部123は、PoEスイッチ150から送信される電力を分離して電源変換部126へ出力する。映像確認用出力部124は、デジタル映像信号をアナログ映像信号に変換する。電源分離部125は、電力供給ユニット170から送信される電力を分離して電源変換部126へ出力する。電源変換部126は、ネットワーク伝送部/電源分離部123と電源分離部125から電力を入力して並列に接続し、電圧と電流のバランスを取り監視カメラ120の各部位に電力を供給する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、監視地点で撮影された映像をモニタに表示する監視カメラシステムに係り、特に監視カメラに接続されたケーブルを経由して電力が供給される監視カメラに関する。
【背景技術】
【0002】
監視カメラに電源系統を直接接続しないときには、ケーブルを経由して電力の供給が行われる。例えば、アナログ映像信号を出力する監視カメラ(以下、アナログ監視カメラという)であれば同軸ケーブルへの重畳により電力を供給することができる。また、ネットワークに接続されデジタル信号を出力する監視カメラ(以下、デジタル監視カメラという)であればLANケーブルへの重畳により電力を供給することができる。このような監視カメラの電力供給における従来技術について、図面を参照して説明する。
【0003】
まず、従来技術におけるアナログ監視カメラシステム200について説明する。アナログ監視カメラシステム200の機能構成を図2に示す。アナログ監視カメラシステム200は、光学系レンズ210、監視カメラ220、同軸ケーブル260及び電力供給ユニット270から構成されている。また、電力供給ユニット270は、映像監視システム500の映像監視装置510に接続されている。映像監視装置510は、アナログ監視カメラシステム200から送信されるアナログ映像信号の映像を監視する装置である。監視カメラ220は、映像信号生成部221、電源分離部225及び電源変換部226から構成されている。電力供給ユニット270は、電源合成部271、映像出力部272及び電源部273から構成されている。光学系レンズ210は、被写体の像を監視カメラ220に結像するレンズである。監視カメラ220は、光学系レンズ210が結像した像によって得られた画像からアナログ映像信号を生成し、同軸ケーブル260を経由して電力供給ユニット270に送信する装置である。同軸ケーブル260は、監視カメラ220と電力供給ユニット270とを接続する電気通信ケーブルである。電力供給ユニット270は、監視カメラ220からアナログ映像信号を受信し、映像監視装置510に送信する装置である。また、電力供給ユニット270は、外部から供給される電力を同軸ケーブル260に重畳することで、監視カメラ220に電力を送信する装置である。
【0004】
次に、監視カメラ220を構成する各機能について説明する。映像信号生成部221は、CCD(Charge Coupled Device Image Sensor)やCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)等の撮像素子を含む部位である。映像信号生成部221は、光学系レンズ210がCCDやCMOSに結像した像によって得られた画像からアナログ映像信号を生成する部位である。電源分離部225は、映像信号生成部221からアナログ映像信号を入力し、同軸ケーブル260を経由して電力供給ユニット270に送信する部位である。また、電源分離部225は、NTSC(National Television System Committee:全米テレビジョン放送方式標準化委員会)規格のアナログ映像信号と電力供給ユニット270から送信される電力とを分離し、電力を電源変換部226に出力する部位である。電源変換部226は、電源分離部225から出力された電力を入力すると、監視カメラ220が使用可能な電圧に変換し、監視カメラ220の各部位に電力を供給する部位である。
【0005】
次に、電力供給ユニット270を構成する各機能について説明する。電源部273は、外部から電力が供給されると、電力供給ユニット270が使用可能な電圧に変換し、電力供給ユニット270の各部位に電力を供給する部位である。また、電源部273は、監視カメラ220に電力を供給するため電源合成部271に電力を出力する部位である。電源合成部271は、電源部273から電力を入力すると、電力を同軸ケーブル260に重畳することで、監視カメラ220に電力を送信する部位である。また、電源合成部271は、監視カメラ220から送信されるアナログ映像信号を映像出力部272に出力する部位である。また、電源合成部271は、電源分離部225から同軸ケーブル260を経由して受信したNTSC規格のアナログ映像信号を映像出力部272に出力する部位である。映像出力部272は、電源合成部271からアナログ映像信号を入力すると、アナログ映像信号を監視システム500の映像監視装置510に出力する部位である。
【0006】
このようなアナログ監視カメラシステム200では、各々の監視カメラ220に同軸ケーブル260が敷設され、アナログ監視カメラシステム200の中央部分に同軸ケーブル260を集約する。そして、電力供給ユニット270から同軸ケーブル260を経由して各々の監視カメラ220に電力を供給するので、監視カメラ220に電源系統を直接接続する必要がなくなる。また、同軸ケーブル260で、アナログ映像信号と電力を重畳するので、配線を簡略化することができる。
【0007】
次に、従来技術によるデジタル監視カメラシステム300について説明する。デジタル監視カメラシステム300の機能構成を図3に示す。デジタル監視カメラシステム300は、光学系レンズ310、監視カメラ320、映像表示モニタ330、LANケーブル340及びPoE(Power over Ethernet(登録商標))350から構成されている。また、PoE350は、ネットワーク600に接続されている。更に、ネットワーク600には画像変換装置700が接続されている。画像変換装置700は、デジタル監視カメラシステム300から送信されるデジタル映像信号を伸張・符号化して表示する装置である。光学系レンズ310は、被写体の像を監視カメラ320に結像するレンズである。監視カメラ320は、光学系レンズ310が結像した像によって得られた画像からデジタル映像信号を生成し、LANケーブル340を経由してPoE350に送信する装置である。LANケーブル340は、監視カメラ320とPoE350とを接続する光通信ケーブルである。PoE350は、監視カメラ320からデジタル映像信号を受信し、ネットワーク600を経由して画像変換装置700に送信する装置である。また、PoE350は、外部から供給される電力をEthernet(登録商標)の配線に使用するLANケーブル340に重畳することで、監視カメラ320に電力を送信する装置である。
【0008】
次に、監視カメラ320を構成する各機能について説明する。映像信号生成部321は、CCDやCMOS等の撮像素子を含む部位である。映像信号生成部321は、光学系レンズ310がCCDやCMOSに結像した像によって得られた画像からデジタル映像信号を生成する部位である。画像圧縮部322は、映像信号生成部321からデジタル映像信号を入力し、JPEGやMPEGなどの方式で圧縮し、圧縮させた映像データをネットワーク伝送部/電源分離部323に出力する部位である。ネットワーク伝送部/電源分離部323は、画像圧縮部322からデジタル映像信号を入力し、デジタル映像信号をネットワーク伝送に適したパケット化を行い、LANケーブル340を経由してPoE350に送信する部位である。また、ネットワーク伝送部/電源分離部323は、PoE350から送信される電力を受信し、電源変換部326に出力する部位である。電源変換部326は、ネットワーク伝送部/電源分離部323から出力された電力を入力すると、監視カメラ320が使用可能な電圧に変換し、監視カメラ320の各部位に電力を供給する部位である。映像確認用出力部324は、映像信号生成部321からデジタル映像信号を入力し、NTSC規格のアナログ映像信号に変換してから映像表示モニタ330に出力する部位である。映像表示モニタ330は、アナログ映像信号の映像が表示される装置である。
【0009】
このようなデジタル監視カメラシステム300では、各々の監視カメラ320にLANケーブル340が接続されるが、図2のアナログ監視カメラシステム200のように中央部に配線が集約されず、PoE350によりネットワーク600に接続できる。そして、PoE350からLANケーブル340を経由して監視カメラ320に電力を供給するので、監視カメラ320に電源系統を直接接続する必要がなくなる。また、LANケーブル340で、デジタル映像信号と電力を重畳するので、配線を簡略化することができる。
【0010】
以上のように、図2に示すアナログ監視カメラシステム200であれば、同軸ケーブル260の重畳により電力が供給される。しかし、このような構成のアナログ監視カメラシステム200において、電源分離部225、電源変換部226、同軸ケーブル260、電源合成部271、電源部273は二重化されていないため、この中のいずれかに障害が発生したときには、監視カメラ220に電力を供給することができない。また、図3に示すデジタル監視カメラシステム300であれば、LANケーブル340の重畳により電力が供給される。しかし、このような構成のデジタル監視カメラシステム300において、ネットワーク伝送部/電源分離部323、電源変換部326、LANケーブル340、PoE350は二重化されていないため、この中のいずれかに障害が発生したときには、監視カメラ320に電力を供給することができない。更に、供給される電力が低下すると、アナログ監視カメラシステム200においてはアナログ映像信号、デジタル監視カメラシステム300においてはデジタル映像信号を送信することがことができないという問題が発生していた。
【0011】
このような電源供給に関する問題に対処するため、従来技術として特開2006−319532号公報(特許文献1)と特開2009−153025号公報(特許文献2)を挙げることができる。特許文献1に開示の技術では、最大電力が異なる複数の電源を切替えて使用できるカメラにおいて、最大電力が比較的低い電源を使用する場合は、パン、チルトズームの速度を遅くしたり、照明電力を抑えようにしている。また、複数機能の同時実行を制限することで、映像出力を損なうことなく電源環境に応じたカメラ性能を実現する撮像装置および撮像システムを提供している。特許文献2に開示の技術では、電源供給元から供給される電源の電圧の大きさによって、通常モードもしくはPoEモードの判定が行われ、判定の結果に応じてモータの駆動特性を変える。通常モードで電源が供給され、モータの駆動に割り当てる電力に制限がない状態では、旋回台の高速回転にも耐え得る仕様となり、電源がPoEモードで供給されている場合には、旋回台の回転性能は落ちるが、供給される少ない電力の範囲内での駆動が可能なカメラ装置及び制御方法を提供している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0012】
【特許文献1】特開2006−319532号公報
【特許文献2】特開2009−153025号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
特許文献1と特許文献2に開示の技術では、供給される電源の電力に応じて機能を制御することで監視カメラを動作させることができる。しかし、電力の供給に関係する部分に障害が発生したときは、監視カメラに電力を供給することができない。また、アナログ監視カメラシステムにおける同軸ケーブル、デジタル監視カメラシステムにおけるLANケーブルが高負荷となったときに、監視カメラに電力を供給することができないことがある。
【0014】
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、上記課題を解決できる監視カメラシステムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明の監視カメラシステムは、監視カメラの外部から電力が供給される監視カメラを備えた監視カメラシステムであって、第1装置から送信される電力を受信する第1受信手段と、第2装置から送信される電力を受信する第2受信手段と、前記第1受信手段が受信した電力と、前記第2受信手段が受信した電力を並列に接続し、電圧と電流のバランスをとる電源変換手段と、を監視カメラに備え、前記第1受信手段と前記第2受信手段の両方から電力を受信して前記監視カメラを駆動することを特徴としている。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、監視カメラシステムの電力供給に関係する部分に障害が発生したときでも監視カメラの映像を送信することがことができる。また、アナログ監視カメラシステムの同軸ケーブル又はデジタル監視カメラシステムのLANケーブルの高負荷により電力供給ができないときでも、監視カメラの映像を送信することがことができる。更に、供給電力が低下した場合でも、監視カメラの機能を制限することなく監視カメラを動作させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の実施の形態に係る監視カメラシステムの機能構成を示す図である。
【図2】従来技術に係るアナログ監視カメラシステムの機能構成を示す図である。
【図3】従来技術に係るデジタル監視カメラシステムの機能構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明を実施するための実施の形態(以下、「実施形態」という)を、図面を参照して説明する。本発明の監視カメラシステム100の機能構成を図1に示す。監視カメラシステム100は、光学系レンズ110、監視カメラ120、LANケーブル140、PoE150、同軸ケーブル160及び電力供給ユニット170から構成されている。PoE150は、ネットワーク600に接続されている。また、ネットワーク600には画像変換装置700が接続されている。画像変換装置700は、デジタル監視カメラシステム300から送信されるデジタル映像信号を伸張・符号化して表示する装置である。更に、電力供給ユニット170は、映像監視システム500の映像監視装置510に接続されている。映像監視装置510は、監視カメラシステム100から送信されるアナログ映像信号の映像を監視する装置である。監視カメラ120は、映像信号生成部121、画像圧縮部122、ネットワーク伝送部/電源分離部123、映像確認用出力部124、電源分離部125及び電源変換部126から構成されている。電力供給ユニット170は、電源合成部171、映像出力部172及び電源部173から構成されている。
【0019】
光学系レンズ110は、被写体の像を監視カメラ120に結像するレンズである。監視カメラ120は、光学系レンズ110が結像した像によって得られた画像からデジタル映像信号を生成し、LANケーブル140を経由してPoE150に送信する装置である。また、監視カメラ120は、変換したデジタル映像信号を更にアナログ映像信号に変換し、同軸ケーブル160を経由して電力供給ユニット170に送信する装置である。LANケーブル140は、監視カメラ120とPoE150とを接続する光通信ケーブルである。PoE150は、監視カメラ120からデジタル映像信号を受信し、ネットワーク600を経由して画像変換装置700に送信する装置である。また、PoE150は、外部から供給される電力をEthernet(登録商標)の配線に使用するLANケーブル140に重畳することで、監視カメラ120に電力を送信する装置である。PoE150は、ネットワーク600に接続されている。同軸ケーブル160は、監視カメラ120と電力供給ユニット170とを接続する電気通信ケーブルである。電力供給ユニット170は、監視カメラ120からアナログ映像信号を受信し、映像監視装置510に送信する装置である。また、電力供給ユニット170は、外部から供給される電力を同軸ケーブル160に重畳することで、監視カメラ120に電力を送信する装置である。
【0020】
次に、監視カメラ120を構成する各機能について説明する。映像信号生成部121は、CCDやCMOS等の撮像素子を含む部位である。映像信号生成部121は、光学系レンズ110がCCDやCMOSに結像した像によって得られた画像からデジタル映像信号を生成する部位である。画像圧縮部122は、映像信号生成部121からデジタル映像信号を入力し、JPEGやMPEGなどの方式で圧縮し、圧縮させた映像データをネットワーク伝送部/電源分離部123に出力する部位である。ネットワーク伝送部/電源分離部123は、画像圧縮部122からデジタル映像信号を入力し、デジタル映像信号をネットワーク伝送に適したパケット化を行い、LANケーブル140を経由してPoE150に送信する部位である。また、ネットワーク伝送部/電源分離部123は、PoE150から送信される電力を分離し、電力を電源変換部126に出力する。映像確認用出力部124は、映像信号生成部121からデジタル映像信号を入力し、NTSC規格のアナログ映像信号に変換してから映像表示モニタ130と電源分離部125に出力する部位である。電源分離部125は、映像確認用出力部124からアナログ映像信号を入力すると同軸ケーブル160を経由して電力供給ユニット170に送信する部位である。また、電源分離部125は、NTSC規格のアナログ映像信号と電力供給ユニット170から送信される電力とを分離し、電力を電源変換部126に出力する。電源変換部126は、ネットワーク伝送部/電源分離部123と電源分離部125から出力される電力を入力すると、出力される電力を並列に接続し、電圧と電流のバランスをとり監視カメラ120が使用可能な電圧に変換し、監視カメラ120の各部位に電力を供給する部位である。
【0021】
次に、電力供給ユニット170を構成する各機能について説明する。電源部173は、外部から電力が供給されると、電力供給ユニット170が使用可能な電圧に変換し、電力供給ユニット170の各部位に電力を供給する部位である。また、電源部173は、監視カメラ120に電力を供給するため電源合成部171に電力を出力する部位である。電源合成部171は、電源部173から電力を入力すると、電力を同軸ケーブル160に重畳することで、監視カメラ120に電力を送信する部位である。また、電源合成部171は、監視カメラ120から送信されるアナログ映像信号を映像出力部172に出力する部位である。また、電源合成部171は、NTSC規格のアナログ映像信号と電力とを分離し、電力を監視カメラ120に送信する。映像出力部172は、電源合成部171からアナログ映像信号を入力すると、アナログ映像信号を電力供給ユニット170に接続されている監視システム500の映像監視装置510に出力する部位である。
【0022】
このような構成の監視カメラシステム100において、LANケーブル140と同軸ケーブル160の両方の供給ルートから電力が供給されるので、片方の供給ルートに障害が発生したり高負荷となった場合でも、もう一方の供給ルートから電力を供給することができる。また、アナログ映像信号とデジタル映像信号の送信ルートが異なるので、片方の送信ルートに障害が発生したり高負荷となった場合でも、もう一方の送信ルートから映像信号を送信することができる。例えば、LANケーブル140にノイズ重畳された場合でも、同軸ケーブル160は送信ルートやノイズ耐性がLANケーブル140と異なるため影響が出ることがない。このように、電力の供給ルートと映像信号の送信ルートを分けることで、障害が発生したり高負荷となった場合でも、監視カメラ120を稼働させることが可能となる。
【0023】
従来は、既設の同軸ケーブルを使用したアナログ監視カメラシステム200をネットワークに接続できるLANケーブルを使用デジタル監視カメラシステムに置き換えるのが一般的であった。しかし、本発明のように構成することで、アナログ監視カメラシステムにデジタル監視カメラシステムの機能を追加することが可能となる。つまり、既設の同軸ケーブルを使用したアナログ監視カメラシステム200を用いて、監視カメラシステム100を構成することで、既設のアナログ監視カメラシステム200の設備を利用することができる。このように既設のアナログ監視カメラシステム200の設備を利用することで、既設の送信ルートにおいては、高い信頼性が得られる。また、監視カメラシステム100は、デジタル監視カメラシステム300のネットワーク経路を二重化する場合に比べても画像圧縮部122の負担も小さくなり、またネットワークのデータ量やポート数を減少させることができる。
【0024】
以上、具体的な実施の形態により本発明を説明したが、上記実施の形態は本発明の例示であり、この実施の形態に限定されないことは言うまでもない。
【0025】
以上の実施態様の特徴をまとめると次のようになる。
(1) 本発明の監視カメラシステムは、監視カメラの外部から電力が供給される監視カメラを備えた監視カメラシステムであって、第1装置から送信される電力を受信する第1受信手段と、第2装置から送信される電力を受信する第2受信手段と、前記第1受信手段が受信した電力と、前記第2受信手段が受信した電力を並列に接続し、電圧と電流のバランスをとる電源変換手段と、を監視カメラに備え、前記第1受信手段と前記第2受信手段の両方から電力を受信して前記監視カメラを駆動することを特徴としている。
(2) (1)の前記監視カメラは、前記第1受信手段または前記第2受信手段のどちらか一方に障害が発生し電力が供給されなくなったとき、他方からの電力を受信して前記監視カメラを駆動することを特徴としている。
(3)(1)または(2)の前記監視カメラは、前記第1装置からLANケーブルを経由して電力が供給されることを特徴としている。
(4)(3)の前記監視カメラは、前記LANケーブルを経由してデジタル映像信号を送信することを特徴としている。
(5)(1)から(4)のいずれかの前記監視カメラは、第2装置から同軸ケーブルを経由して電力が供給されることを特徴としている。
(6)(5)の前記監視カメラは、前記同軸ケーブルを経由してアナログ映像信号を送信することを特徴としている。
(7)(1)から(6)のいずれかの前記第1装置は、ネットワークに接続されていることを特徴としている。
(8)(1)から(7)のいずれかの前記第2装置は、前記監視カメラの映像を監視する映像監視システムに接続されていることを特徴としている。
(9) 本発明の監視カメラシステムの電力供給方法は、監視カメラの外部から電力が供給される監視カメラを備えた監視カメラシステムであって、第1装置から送信される電力を受信する第1受信工程と、第2装置から送信される電力を受信する第2受信工程と、前記第1受信工程が受信した電力と、前記第2受信工程が受信した電力を並列に接続し、電圧と電流のバランスをとる電源変換工程と、を監視カメラに備え、前記第1受信工程と前記第2受信工程の両方から電力を受信して前記監視カメラを駆動することを特徴としている。
【産業上の利用可能性】
【0026】
本発明は、監視カメラシステムに好適であるが、監視カメラシステムに限られるものではなく、電源を外部から供給する装置を備えるシステム一般に適用可能である。
【符号の説明】
【0027】
100・・・・・監視カメラシステム
110・・・・・光学系レンズ
120・・・・・監視カメラ
121・・・・・映像信号生成部
122・・・・・画像圧縮部
123・・・・・ネットワーク伝送部/電源分離部
124・・・・・映像確認用出力部
125・・・・・電源分離部
126・・・・・電源変換部
130・・・・・映像表示モニタ
140・・・・・LANケーブル
150・・・・・PoE
160・・・・・同軸ケーブル
170・・・・・電力供給ユニット
171・・・・・電源合成部
172・・・・・映像出力部
173・・・・・電源部
200・・・・・アナログ監視カメラシステム
210・・・・・光学系レンズ
220・・・・・監視カメラ
221・・・・・映像信号生成部
225・・・・・電源分離部
226・・・・・電源変換部
260・・・・・同軸ケーブル
270・・・・・電力供給ユニット
271・・・・・電源合成部
272・・・・・映像出力部
273・・・・・電源部
300・・・・・デジタル監視カメラシステム
310・・・・・光学系レンズ
320・・・・・監視カメラ
321・・・・・映像信号生成部
322・・・・・画像圧縮部
323・・・・・ネットワーク伝送部/電源分離部
324・・・・・映像確認用出力部
326・・・・・電源変換部
330・・・・・映像表示モニタ
340・・・・・LANケーブル
350・・・・・PoE
500・・・・・映像監視システム
510・・・・・映像監視装置
600・・・・・ネットワーク
700・・・・・画像変換装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
監視カメラの外部から電力が供給される監視カメラを備えた監視カメラシステムであって、
第1装置から送信される電力を受信する第1受信手段と、
第2装置から送信される電力を受信する第2受信手段と、
前記第1受信手段が受信した電力と、前記第2受信手段が受信した電力を並列に接続し、電圧と電流のバランスをとる電源変換手段と、
を監視カメラに備え、
前記第1受信手段と前記第2受信手段の両方から電力を受信して前記監視カメラを駆動することを特徴とする監視カメラシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2011−182332(P2011−182332A)
【公開日】平成23年9月15日(2011.9.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−46931(P2010−46931)
【出願日】平成22年3月3日(2010.3.3)
【出願人】(000001122)株式会社日立国際電気 (5,007)
【Fターム(参考)】