説明

監視カメラ装置

【課題】直接屋外に設置できるとともに、メンテナンス性に優れた監視カメラ装置を提供する。
【解決手段】監視カメラ装置1は、撮像カメラ部2及び映像信号処理回路部3の各ハウジング4,5を防水とし、該撮像カメラ部2のハウジング4にハウジング部8を一体的に形成して、前面ガラス14を払拭するワイパー装置6の駆動制御部7を一体的に収納したものであるから、撮像カメラ部2、映像信号処理回路部3及びワイパー装置6の電源線をまとめて一系統とすることができ、コスト低減を図ることができる。また、保守・点検の際には、従来装置のように監視カメラを一旦ケーシングから取り出す必要も無いから、メンテナンス性に優れる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、屋外に設置する監視カメラ装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
屋外に設置する監視カメラ装置は、雨水等の付着による監視能力の低下を防ぐためにワイパー装置が取付けられるのが普通である。
【0003】
ワイパー装置を取付けた監視カメラ装置は、特開平8−234276号公報、特開2004−198669号公報に開示されている。これらの公報に開示される監視カメラ装置のワイパー装置は、ハウジングに組み込んで一体的な形態としたカメラ装置を収納する防水保護用のケーシングに付設されている。
【0004】
このため、監視カメラ用とワイパー装置用の2系統の電源線や信号線が必要となる。また、保守・点検等のメンテナンスの際には、監視カメラを防水保護用のケーシングから取り外さなければならない等問題点がある。
【特許文献1】特開平8−234276号公報
【特許文献2】特開2004−198669号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであり、直接屋外に設置できるとともに、メンテナンス性に優れた監視カメラ装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記問題点を解決するための請求項1に記載の監視カメラ装置は、撮像カメラ部と映像信号処理回路部と、該撮像カメラ部と映像信号処理回路部とをそれぞれ格納するハウジングとから構成した監視カメラ装置において、前記撮像カメラ部及び映像信号処理回路部の各ハウジングを防水とし、該撮像カメラ部のハウジングに、該ハウジングの前面ガラスを払拭するワイパー装置の駆動制御部を一体的に収納するようにしたことを特徴とする。
【0007】
請求項2に記載の監視カメラ装置は、請求項1に記載の構成において、前記撮像カメラ部と映像信号処理回路部とをそれぞれ収納したハウジングどうしを分離可能に結合したことを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
請求項1に記載の監視カメラ装置によれば、撮像カメラ部及び映像信号処理回路部の各ハウジングを防水とし、該撮像カメラ部のハウジングに、該ハウジングの前面ガラスを払拭するワイパー装置の駆動制御部を一体的に収納したものであるから、撮像カメラ部、映像信号処理回路部及びワイパー装置の電源線をまとめて一系統とすることができ、コスト低減を図ることができる。また、保守・点検の際には、従来装置のように監視カメラを一旦防水保護用のケーシングから取り出す必要も無いから、メンテナンス性に優れる。
【0009】
請求項2に記載の監視カメラ装置によれば、撮像カメラ部と映像信号処理回路部とをそれぞれ収納したハウジングどうしを分離可能に結合したから、撮像カメラ部を収納するハウジングとして、ワイパー装置を備えたものを用いることにより、後付によりワイパー装置を備えた監視カメラ装置を構成できるメリットがある。この場合、撮像カメラ部と映像信号処理回路部を、ワイパー装置を備えないものとワイパー装置を備えない監視カメラ装置に共用できる。
【実施例】
【0010】
本発明の実施例について添付図面を参照して説明する。図1は監視カメラ装置1の側面図、図2は斜視図、図3はハウジング4を取り外した状態の斜視図である。監視カメラ装置1は撮像カメラ部2と映像信号処理回路部3とから構成されている。図4のブロック図に示すように、撮像カメラ部2は撮像レンズ、カメラ制御回路、撮像素子(CCD)及びCCD駆動回路等から構成されている。また、映像信号処理回路部3は、撮像素子からの映像信号を処理する映像処理回路(1),(2)及びネットワーク処理回路から構成されている。
【0011】
上記撮像カメラ部2は、防水を施されたハウジング4に収納され、映像信号処理回路部3は、防水を施されたハウジング5に収納される。ハウジング4とハウジング5は分離可能且つ水密に結合される。
【0012】
上記ハウジング4には、ワイパー装置6の駆動制御部7を収納するためのハウジング部8が一体的に形成されている。駆動制御部7を収納したハウジング部8は、後部開口を後ろ蓋9により水密に塞いでいる。ハウジング部8の前面には、ワイパー駆動軸10が突出している。ワイパー駆動軸10には、ワイパーアーム11が取り付けられている。ワイパーアーム11は、平行リンク機構12により構成され、先端にワイパーブレード13が取り付けられている。ワイパーブレード13は、ハウジング4の前面の監視窓に嵌められた前面ガラス14に付着する雨水等を払拭する。
【0013】
上記ハウジング部8の後部下面には、コントローラに接続する制御信号用のケーブル接続部15が形成されている。また、上記、ハウジング5の後部下面には、電源接続部16及びモニター用信号及びパソコンに接続する制御信号用のケーブル接続部17が形成されている。この電源接続部16に接続する電源線(図示せず)から、撮像カメラ部2、映像信号処理回路部3及び駆動制御部7に電源が供給される。
【0014】
上記に説明したように監視カメラ装置1は、撮像カメラ部2及び映像信号処理回路部3を収納する各ハウジング4,5を防水とし、該撮像カメラ部2のハウジング4にハウジング部8を一体的に形成して、前面ガラス14を払拭するワイパー装置6の駆動制御部7を一体的に収納したものであるから、撮像カメラ部2、映像信号処理回路部3及びワイパー装置6の電源線をまとめて一系統とすることができ、コスト低減を図ることができる。また、保守・点検の際には、従来装置のように監視カメラを一旦防水保護用のケーシングから取り出す必要も無いから、メンテナンス性に優れる。
【0015】
また、上記の監視カメラ装置1によれば、撮像カメラ部2と映像信号処理回路部3とをそれぞれ収納した防水ハウジング4,5の両者を分離可能に結合したから、撮像カメラ部2を収納するハウジングとして、ワイパー装置6を備えたものを用いることにより、後付によりワイパー装置6を備えた監視カメラ装置1を構成できるメリットがある。この場合、撮像カメラ部2と映像信号処理回路部3を、ワイパー装置を備えないものとワイパー装置を備えない監視カメラ装置に共用できるメリットがある。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】監視カメラ装置の側面図である。
【図2】同、斜視図である。
【図3】ハウジング4を取り外した状態の斜視図である。
【図4】ブロック図である。
【符号の説明】
【0017】
1 監視カメラ装置
2 撮像カメラ部
3 映像信号処理回路部
ハウジング
6 ワイパー装置
7 駆動制御部
8 ハウジング部
16 電源接続部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
撮像カメラ部と映像信号処理回路部と、該撮像カメラ部と映像信号処理回路部とをそれぞれ格納するハウジングとから構成した監視カメラ装置において、
前記撮像カメラ部及び映像信号処理回路部の各ハウジングを防水とし、該撮像カメラ部のハウジングに、該ハウジングの前面ガラスを払拭するワイパー装置の駆動制御部を一体的に収納するようにしたことを特徴とする監視カメラ装置。
【請求項2】
前記撮像カメラ部と映像信号処理回路部とをそれぞれ収納したハウジングどうしを分離可能に結合したことを特徴とする請求項1に記載の監視カメラ装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2008−160676(P2008−160676A)
【公開日】平成20年7月10日(2008.7.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−349517(P2006−349517)
【出願日】平成18年12月26日(2006.12.26)
【出願人】(000000424)株式会社エルモ社 (104)
【Fターム(参考)】