説明

監視システム

【課題】無線機器の登録作業を容易かつ効率化した監視システムを提供する。
【解決手段】制御装置1は、人間が認識可能な無線機器2の属性情報を選択するための無線機器リストを有し、無線機器2の固有識別情報を含むネットワーク参加要求信号を受信後の一定時間内に無線機器リストにおける属性情報の選択を受け付けると、ネットワーク参加要求信号内の固有識別情報と受け付けた属性情報とを対応付けて登録情報として記憶部15に登録する登録手段を備える監視システムとする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無線機器を制御装置に登録して監視対象の監視に用いる監視システムに関する。
【背景技術】
【0002】
監視領域の異常を検出して発報する監視システムでは、異常を検出したセンサを含む無線機器の設置場所を特定できるようにするために無線機器と設置場所との関係付けが必要である。このような関連付けを行うために、監視システムの無線ネットワークを構築する際に無線機器の設置者がどの無線機器がどの設置場所に設置されたかを把握し、無線機器を特定するコードと設置場所を特定する情報(設置場所の名称等)とを関連付ける処理を手動で行っている。
【0003】
また、プラグ・アンド・プレイ方式で無線機器を無線ネットワークに接続する方法が知られている。例えば、制御装置が無線機器から送られてくるIDを受け取って記憶し、その無線機器に制御装置のIDを返信し、無線機器が制御装置のIDを受け取って記憶すると、以降は互いにIDを登録した機器同士での通信が許可される(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007−249303号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、無線機器を無線ネットワークに接続する場合、無線機器に固有のシリアルコードを用いて無線ネットワークに登録することになる。シリアルコードは、一般に無線機器に予め固有に設定されたユーザが変更できないコードであり、無線機器の設置者等が識別容易ではない。また、無線機器を無線ネットワーク上で特定するためのコード(ネットワークアドレス等)が各無線機器に割り付けられるが、このコードも無線機器の設置者等が識別容易ではない。
【0006】
このため、無線機器を無線ネットワークに登録する際、コードを用いて制御機器にて無線機器と設置場所とを関連付けるのが困難であるという問題がある。また、無線機器を交換等する際、取り外した無線機器をコードにて特定するのが困難である。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の1つの態様は、監視対象の異常を検知すると異常検知信号を制御装置に送信する無線機器と、前記無線機器から異常検知信号を受信する制御装置と、を無線ネットワークで接続してなる監視システムにおいて、前記制御装置は、人間が認識可能な前記無線機器の属性情報を選択するための無線機器リストを有し、前記無線機器から当該無線機器の固有識別情報を含むネットワーク参加要求信号を受信後の一定時間内に前記無線機器リストにおける属性情報の選択を受け付けると、前記ネットワーク参加要求信号内の前記固有識別情報と前記受け付けた前記属性情報とを対応付けて登録情報として記憶手段に登録する登録手段、を備えることを特徴とする。
【0008】
ここで、さらに、前記無線機器リストを要求する無線機器リスト要求信号を送信し、無線機器リストを受信すると共に、前記無線機器リストから選択された属性情報を前記登録手段へ送信する端末装置と、前記端末装置から前記無線機器リスト要求信号を受信すると当該端末装置へ無線機器リストを送信する送信手段を備え、前記登録手段は、前記無線機器を前記無線ネットワークに登録する際に、前記ネットワーク参加要求信号を受信後の一定時間内に前記無線機器リストから選択された前記属性情報を前記端末装置から受け付けると、前記ネットワーク参加要求信号内の前記固有識別情報と前記受け付けた前記属性情報とを対応付けて前記登録情報として前記記憶手段に登録することが好適である。
【0009】
また、前記登録手段は、前記受け付けた前記属性情報が既に前記登録情報に登録されているかを判定し、既に同一の前記属性情報が登録されていれば、当該属性情報に対応付けて登録されている前記固有識別情報を前記登録情報から削除することが好適である。
【0010】
また、前記登録手段は、前記ネットワーク参加要求信号を受信すると、当該ネットワーク参加要求信号の送信元である前記無線機器でない前記無線機器について前記属性情報の受け付け待ちか否かを判定し、受け付け待ちであれば、当該ネットワーク参加要求信号についての登録処理を中止し、受け付け待ちでなければ登録処理を継続することが好適である。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、無線機器を特定するコードを知らない設定者であっても無線機器と設置場所を示す情報とを関連付けすることができ、無線機器の登録作業を容易かつ効率化することができる。また、無線機器を特定するコードを知らない設定者であっても不要になった無線機器の登録を解除することができ、無線機器の取り外しや交換を容易かつ効率化することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の実施の形態における監視システムの構成を示す図である。
【図2】本発明の実施の形態における各記憶部の構成を示す図である。
【図3】本発明の実施の形態におけるデータベース41のセンサリストの例を示す図である。
【図4】本発明の実施の形態におけるプランニング図面とセンサリストとの関係の例を示す図である。
【図5】本発明の実施に形態における制御装置のフローチャートである。
【図6】本発明の実施の形態における監視システムのタイミングチャートである。
【図7】本発明の実施の形態における端末装置の表示部の表示の例を示す図である。
【図8】本発明の実施の形態における登録情報152の例を示す図である。
【図9】図7において登録処理が済んだ無線機器2に対応する指示ボタンをOKに変更した例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明の実施の形態における監視システムは、図1に示すように、制御装置1、無線機器2、端末装置3及びセンターサーバー4を含んで構成される。制御装置1、無線機器2、端末装置3及びセンターサーバー4は、必要に応じて相互に情報交換可能に接続されて監視システムとして機能する。無線機器2は、監視位置の数に応じて複数設けられてもよい。
【0014】
制御装置1は、無線機器2や端末装置3と通信する第1データ送受信部11、センターサーバー4と通信する第2データ送受信部12、制御装置1における処理を制御する制御部13、データを入力するための指示部14、記憶部15、状態や結果を表示する表示部16を含んで構成される。
【0015】
第1データ送受信部11及び第2データ送受信部12は、既存の通信プロトコルを用いて、無線や有線等の通信手段を介して制御装置1に接続される機器との情報の交換を可能する手段を含む。制御部13は、マイクロコンピュータを含んで構成され、記憶部15に記憶されている制御プログラムを読み出して制御装置1を統合的に制御する。また、制御部1は、第1データ送受信部11を介して後述の無線機器2から異常検知信号を受信し、異常検知に対する処理を行う。異常検知に対する処理は、例えば、第2データ送受信部12を介してセンターサーバー4へ異常を通知したり、制御装置1に備え付けられた報知手段により光や音を出力したりする処理である。指示部14は、キーボード、タッチパネル等の入力手段を含み、制御装置1に対してユーザの指示やデータ等を入力するために用いられる。記憶部15は、半導体メモリ、ハードディスク等の記憶手段を含み、制御プログラムを記憶する。また、記憶部15は、図2(a)に示すように、センサリスト151と登録情報152と物件ID153とを記憶する。表示部16は、ディスプレイ、タッチパネル等の表示手段を含み、制御装置1で処理された情報をユーザに提示する。
【0016】
無線機器2は、制御装置1と通信するデータ送受信部21、制御部22、記憶部23を含んで構成される。本実施の形態では、無線機器2は、監視システムの監視対象となる領域・空間における異常を検出するためのセンサを備えるものとする。センサは、例えば、監視空間内の移動物体を検出する赤外線センサ、ドアや窓等の開閉を検出するマグネットセンサ等が挙げられる。
【0017】
データ送受信部21は、既存の通信プロトコルを用いて、無線の通信手段を介して無線機器2に接続される機器との情報の交換を可能する手段を含む。制御部22は、マイクロコンピュータを含んで構成され、記憶部23に記憶されている制御プログラムを読み出して無線機器2を統合的に制御する。また、制御部22は、無線機器2に備わるセンサにおいて異常を検出した場合、データ送受信部21を介して異常検知信号を制御装置1へ送信する。記憶部23は、半導体メモリ、ハードディスク等の記憶手段を含み、制御プログラムを記憶する。また、記憶部23は、図2(b)に示すように、固有識別番号231とネットワークアドレス232とを記憶する。
【0018】
端末装置3は、制御装置1と通信するデータ送受信部31、制御部32、登録する無線機器2の設置場所の名称等を指示する指示部33、記憶部34、センサリストや登録状態を表示する表示部35を含んで構成される。
【0019】
データ送受信部31は、既存の通信プロトコルを用いて、無線や有線等の通信手段を介して端末装置3に接続される機器との情報の交換を可能する手段を含む。制御部32は、マイクロコンピュータを含んで構成され、記憶部34に記憶されている制御プログラムを読み出して端末装置3を統合的に制御する。指示部33は、キーボード、タッチパネル等の入力手段を含み、端末装置3に対してユーザの指示やデータ等を入力するために用いられる。記憶部34は、半導体メモリ、ハードディスク等の記憶手段を含み、制御プログラムを記憶する。また、記憶部34は、図2(c)に示すように、センサリスト341を記憶する。表示部35は、ディスプレイ、タッチパネル等の表示手段を含み、端末装置3で処理された情報や後述するセンサリスト341をユーザに提示する。
【0020】
センターサーバー4は、制御装置1と通信するデータ送受信部42、記憶部43、制御部44を含んで構成される。
【0021】
データ送受信部42は、既存の通信プロトコルを用いて、インターネット等の通信手段を介してセンターサーバー4に接続される機器との情報の交換を可能する手段を含む。記憶部43は、半導体メモリ、ハードディスク等の記憶手段を含み、制御プログラムを記憶する。また、記憶部43は、センサリストをデータベース41として記憶する。制御部44は、マイクロコンピュータを含んで構成され、記憶部43に記憶されている制御プログラムを読み出してセンターサーバー4を統合的に制御する。
【0022】
センサリストは、図3に示すように、少なくとも監視システムにおいて使用される無線機器2の属性を示す情報を含むリストである。無線機器2の属性を示す情報とは、人間が認識可能である無線機器2の属性を示す情報であり、本実施の形態では無線機器2の設置場所を示す情報を含む。さらに、無線機器2の属性を示す情報は、図3に示すように、無線機器2に含まれるセンサの種別(赤外線センサ、マグネットセンサ等)を含んでもよい。センサリストは、通常、監視対象となる単位(例えば、家、ビルディング等)毎に登録され、データベース41には複数の単位に対する物件IDに関連付けてセンサリストが登録されていてもよい。
【0023】
例えば、監視システムの無線機器2を設置する際に、複数の無線機器2がどこに設置されるのかを決め、図4に示すようなプランニング図面が作成される。次に、プランニング図面に基づいて、無線機器2の各々の設置場所を示す文字列のリストをセンターサーバー4の記憶部43に登録する。これがセンサリストとなる。センサリストは、監視対象となる単位を特定するID、例えば物件IDに関連付けて記憶される。このとき、無線機器2の各々の設置場所に関連付けて無線機器2の種類を登録してもよい。
【0024】
次に、図5のフローチャート及び図6のタイミングチャートを参照しつつ、本実施の形態における監視システムでの処理について説明する。図5のフローチャートは、制御装置1における処理を示す。図6のタイミングチャートは、制御装置1、無線機器2、端末装置3及びセンターサーバー4の間で行われる信号のやり取りを示す。なお、説明を明確にするために、図6のタイミングチャートは、図5のフローチャートの各ステップに合わせて符合を付した。本実施の形態における監視システムは、制御装置1に無線機器2を登録する際の処理に特徴を有するので、以下の説明ではその登録処理について説明する。
【0025】
制御装置1は、指示部14からのセンサリスト要求信号を受け付ける。例えば、予めセンターサーバー4に物件IDに関連付けられているセンサリストに対応させて無線機器2を登録する際に、無線機器2の設置作業を行う作業者等が制御装置1の指示部14を用いて物件IDと共にセンサリスト要求信号を入力する。制御装置1は、センターサーバー4に物件IDを含むセンサリスト要求信号を送信する(ステップS1)。
【0026】
センターサーバー4は、制御装置1からセンサリスト要求信号を受信すると、記憶部43に記憶されているデータベース41から物件IDに関連付けられているセンサリストを制御装置1に返信する。制御装置1は、センターサーバー4からセンサリストを受信し、記憶部15にセンサリスト151として記憶する(ステップS2)。
【0027】
図2(a)のセンサリスト151は、ステップS2によって、制御装置1においてセンターサーバー4のデータベース41から取得されたセンサリストのコピーである。
【0028】
制御装置1は、端末装置3からのセンサリスト要求信号を受信する。例えば、無線機器2の設置作業を行う作業者等が端末装置3を携帯し、端末装置3の指示部33からセンサリスト要求信号を入力する。これにより、端末装置3からセンサリスト要求信号が制御装置1へ送信される。制御装置1は、端末装置3からのセンサリスト要求信号を受信すると(ステップS3)、記憶部15からセンサリスト151を読み出し、端末装置3にセンサリスト151を返信する(ステップS4)。端末装置3は、制御装置1からセンサリスト151を受信すると、記憶部34にセンサリスト341として記憶させる。
【0029】
図2(c)のセンサリスト341は、ステップS4によって端末装置3において制御装置1から受信したセンサリスト151のコピーである。
【0030】
以上の処理により、無線機器2の登録処理の準備が終了する。すなわち、制御装置1は、無線機器2からのネットワーク参加要求受信待ち状態になる。また、端末装置3の表示部35にセンサリスト341の内容が表示される。
【0031】
表示部35に表示されるセンサリスト341は、例えば図7に示すように、無線機器2の設置場所を示す情報(玄関、トイレ、風呂等)と、その設置場所に設置される無線機器2を制御装置1に登録する際に使用する指示ボタン(図7中では「接続」と示す)とを対応付けた画面構成とすることが好適である。また、図7に示すように、無線機器2の設置場所に加えて、無線機器2の種類を示す情報(赤外線、マグネット等)を表示させてもよい。
【0032】
無線機器2の設置処理を行う作業員等は、予め定められたプランニング図面に従って無線機器2を所定の設置場所に設置する。無線機器2を設置すると、作業員は当該無線機器2から制御装置1へ当該無線機器2の固有識別番号を含むネットワーク参加要求信号を送信させる(ステップS5)。ネットワーク参加要求信号は、例えば、無線機器2を設置して当該無線機器2へ電源電力を供給することにより無線機器2から自動的に無線送信されるように構成してもよいし、作業員等が当該無線機器2に設けられた送信ボタン等を押下することにより無線送信されるものとしてもよい。
【0033】
ここで、固有識別番号とは、無線機器2に与えられたMACアドレスや製造番号(シリアル番号)等の情報であり、監視システム内において各無線機器2を特定できる情報であればよい。
【0034】
制御装置1は、無線機器2からネットワーク参加要求信号を受信すると、他の無線機器2の登録処理が行われているか否かを判定する(ステップS6)。他の無線機器2の登録処理が行われていれば、それ以外の無線機器2には再送要求を返信する(ステップS17)。他の無線機器2の登録処理が行われていなければ、監視システムのネットワークにおいて無線機器2を識別するネットワークアドレスをネットワーク参加要求信号の送信元の無線機器2に割り当てる(ステップS7)。無線機器2に割り当てられたネットワークアドレスは、記憶部15に記憶される。
【0035】
なお、ネットワークアドレスの自動割当処理は任意のものでよい。例えば、ZigBeeのネットワークアドレス割当方法が挙げられる。
【0036】
また、ステップS6において、設定完了通知を送信済みか判定してもよい。他の無線機器2の登録処理についての設定完了通知を送信済みの場合、他の無線機器2の登録処理が行われていないと判定する。
【0037】
その後、制御装置1は、端末装置3からの無線機器2の属性の情報の受信待ち状態となる。本実施の形態では、現在登録処理中の無線機器2の設置場所の名称を含むセンサ設置場所通知信号の受信待ち状態となる。制御装置1は、所定時間をカウントするタイマを起動する(ステップS8)。続いて、制御装置1は、端末装置3からセンサ設置場所通知信号を受信したか否かを判定する(ステップS9)。
【0038】
例えば、作業員は、無線機器2を所定の設置場所に設置した後、端末装置3の表示部35に表示されているセンサリストのうち当該無線機器2の設置場所に対応づけられた指示ボタン(図7における「接続」と示されたボタン)のタッチパネルに触れることにより登録の指示を行う。端末装置3は、タッチされた指示ボタンに対応する無線機器2の設置場所を示す情報をセンサリスト341から選択し、制御装置1へ送信する。
【0039】
制御装置1は、タイマ起動後、センサ設置場所通知を受信したか否かを判定し(ステップS9)、センサ設置場所通知を受信していなければタイマ起動後に所定時間が経過したか否かを判定する処理を続ける(ステップS15)。タイムアップした場合には、無線機器2及び端末装置3へタイムアップした旨を示す情報を送信し(ステップS16)、登録処理を終了する。
【0040】
一方、制御装置1は、所定時間内に端末装置3からセンサ設置場所通知を受信すると、端末装置3からのセンサ設置場所通知受信待ち状態を終了し、既に同一名称(すなわち、同一の属性の情報)の無線機器2が登録情報152に登録されているか否かを判定する(ステップS10)。同一名称で登録されていなければ(ステップS10で「いいえ」)、制御装置1は、ネットワーク参加要求信号に含まれる無線機器2の固有識別番号と、ステップS7で割り付けたネットワークアドレスと、ステップS9で受信した無線機器2の設置場所の名称とを対応付けて無線機器2の登録情報152として記憶部15に登録する(ステップS12)。
【0041】
一方、同一名称で登録されていると(ステップS10で「はい」)、無線機器2が交換されたと判断し、登録情報152内に同一名称で登録されている交換前の無線機器2の登録情報を削除し(ステップS11)、交換後の無線機器2の情報を登録情報152に新たに登録する(ステップS12)。
【0042】
図8は、制御装置1の記憶部15に登録された登録情報152の例を示す。登録情報152には、センサ名称1521、固有識別番号1522及びネットワークアドレス1523が対応付けて記憶される。センサ名称1521は、センサリスト341から選ばれ、端末装置3から制御装置1へ送信されたセンサ設置場所通知に含まれる無線機器2の設置場所の名称である。固有識別番号1522は、無線機器2から制御装置1へ送信されたネットワーク参加要求に含まれる固有識別番号である。ネットワークアドレス1523は、制御装置1が無線機器2のネットワーク参加要求に対し割り付けたネットワークアドレスである。
【0043】
その後、制御装置1は、無線機器2へ割り当てたネットワークアドレスを通知し(ステップS13)、端末装置3へ設定完了通知を送信する(ステップS14)。端末装置3は、設定完了通知を受信すると、表示部35に表示されるセンサリストにおいて該当する無線機器2が登録された旨を示す表示を行う。例えば図9に示すように、登録処理が済んだ無線機器2に対応する指示ボタンを登録済みであることを示す表示(図9中では「OK」と示す)に変更する。
【0044】
登録対象となるすべての無線機器2について、無線機器2を設置する毎に上記ステップS5から処理を繰り返す。なお、制御装置1は、すべての無線機器2について登録完了したか否かの判定を、無線機器2の個数の回数、ネットワーク参加要求受信の処理を繰り返したかを判定するのではなく、センサリスト151と登録情報152と比較し、無線機器2の設置場所の名称の対応付けがすべて取れているかに基づいて判定してもよい。
【0045】
本実施の形態における監視システムによれば、無線機器2を制御装置1に登録する際、無線機器2を特定する情報(シリアル番号等)と無線機器2の設置場所の名称の関連付け処理及び無線機器2の交換処理を効率化することができる。特に、プラグ・アンド・プレイ方式にて無線機器2を制御装置1に登録する際の効率化を図ることができる。
【0046】
なお、制御装置1とセンターサーバー4との通信は、有線又は無線のいずれの通信方式でもよい。また、センターサーバー4からセンサリストを制御装置1へダウンロードする代りに、制御装置1に対してセンサリストを直接入力して記憶部15に登録させてもよい。この場合、監視システムは、第2データ送受信部12、センターサーバー4及びインターネット5を含まない構成としてもよい。
【0047】
また、端末装置3の機能を制御装置1に組み込んでもよい。すなわち、端末装置3から制御装置1へ無線機器2のセンサ設置場所通知を送信することなく、制御装置1の表示部16にセンサリストを表示させて、作業員等によって無線機器2の設置場所に対応づけられた指示ボタンにより登録の指示を行ってもよい。
【0048】
また、センサリスト、登録情報に登録される無線機器2の属性の情報は、無線機器2の種類と設置場所の名称に限定されるものではなく、無線機器2に意味を与え、人が識別できるメタデータであればよい。
【0049】
また、ステップS6において他の無線機器2が登録処理中かを判定せずに、無線機器2のネットワーク参加要求信号を順次受け付け、受け付けた順を登録処理の順序としてもよい。この場合、属性の情報を受信すると、受信した順に登録処理の順序として登録情報を作成する。
【0050】
また、ステップS3において端末装置3が制御装置1へセンサリスト要求信号を送信する代りに、センターサーバー4へセンサリスト要求信号を送信するようにしてもよい。この場合、端末装置3はセンターサーバー4からセンサリストを受信する。
【符号の説明】
【0051】
1 制御装置、2 無線機器、3 端末装置、4 センターサーバー、5 インターネット、11 第1データ送受信部、12 第2データ送受信部、13 制御部、14 指示部、15 記憶部、16 表示部、21 データ送受信部、22 制御部、23 記憶部、31 データ送受信部、32 制御部、33 指示部、34 記憶部、35 表示部、41 データベース、42 データ送受信部、43 記憶部、44 制御部、151 センサリスト、152 登録情報、341 センサリスト、412 センサリスト、1521 センサ名称、1522 固有識別番号、1523 ネットワークアドレス。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
監視対象の異常を検知すると異常検知信号を制御装置に送信する無線機器と、
前記無線機器から異常検知信号を受信する制御装置と、
を無線ネットワークで接続してなる監視システムにおいて、
前記制御装置は、
人間が認識可能な前記無線機器の属性情報を選択するための無線機器リストを有し、前記無線機器から当該無線機器の固有識別情報を含むネットワーク参加要求信号を受信後の一定時間内に前記無線機器リストにおける属性情報の選択を受け付けると、前記ネットワーク参加要求信号内の前記固有識別情報と前記受け付けた前記属性情報とを対応付けて登録情報として記憶手段に登録する登録手段、を備えることを特徴とする監視システム。
【請求項2】
請求項1に記載の監視システムであって、
さらに、前記無線機器リストを要求する無線機器リスト要求信号を送信し、無線機器リストを受信すると共に、前記無線機器リストから選択された属性情報を前記登録手段へ送信する端末装置と、
前記端末装置から前記無線機器リスト要求信号を受信すると当該端末装置へ無線機器リストを送信する送信手段を備え、
前記登録手段は、前記無線機器を前記無線ネットワークに登録する際に、前記ネットワーク参加要求信号を受信後の一定時間内に前記無線機器リストから選択された前記属性情報を前記端末装置から受け付けると、前記ネットワーク参加要求信号内の前記固有識別情報と前記受け付けた前記属性情報とを対応付けて前記登録情報として前記記憶手段に登録することを特徴とする監視システム。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の監視システムであって、
前記登録手段は、前記受け付けた前記属性情報が既に前記登録情報に登録されているかを判定し、既に同一の前記属性情報が登録されていれば、当該属性情報に対応付けて登録されている前記固有識別情報を前記登録情報から削除することを特徴とする監視システム。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか1項に記載の監視システムであって、
前記登録手段は、前記ネットワーク参加要求信号を受信すると、当該ネットワーク参加要求信号の送信元である前記無線機器でない前記無線機器について前記属性情報の受け付け待ちか否かを判定し、受け付け待ちであれば、当該ネットワーク参加要求信号についての登録処理を中止し、受け付け待ちでなければ登録処理を継続することを特徴とする監視システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図5】
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【図6】
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【図8】
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【図4】
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【図7】
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【図9】
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【公開番号】特開2013−98612(P2013−98612A)
【公開日】平成25年5月20日(2013.5.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−236990(P2011−236990)
【出願日】平成23年10月28日(2011.10.28)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.ZIGBEE
【出願人】(000108085)セコム株式会社 (596)
【Fターム(参考)】