説明

監視室用窓板ユニット

【課題】監視者から被監視者が視認可能である一方、被監視者間は視認不能であり、かつ、監視者視認可能状態と監視者視認不能状態とが切り替え可能な監視室用窓板ユニットを提供する。
【解決手段】監視室用窓板ユニット1は、監視室Bと第1の被監視室Aとの間に設置される第1の窓板10aと、監視室Bと第2の被監視室Cとの間に設置され、第1の窓板10aと対向する第2の窓板10bとを備える監視室用窓板ユニットである。第1の窓板10aは、第1の窓板本体11aと、第1の窓板本体11aに設けられた第1の偏光層13a及び第1のハーフミラー層12aとを有する。第2の窓板10bは、第2の窓板本体11bと、第2の窓板本体11bに設けられており、第1の偏光層13bと偏光方向が直交する第2の偏光層13b及び第2のハーフミラー層12bとを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、監視室用窓板ユニットに関する。特に、本発明は、監視室と、監視室を挟んで対向する第1及び第2の被監視室とが設けられた施設において、監視室と第1の被監視室との間に設置される第1の窓板と、監視室と第2の被監視室との間に設置され、第1の窓板と対向する第2の窓板とを備える監視室用窓板ユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
例えばレントゲンやマンモグラフィーなどのX線を利用した検査を行う医療施設においては、検査を行う検査者の被爆を最小限に抑える必要がある。このため、検査者が駐在する監視室と被監視室としての検査室との間に設けられた窓に、X線を透過させない窓板を配置することが提案されている。
【0003】
例えば下記の特許文献1では、2つの検査室を監視室を介して対向するように設け、各検査室と監視室との間に、X線を透過させない窓板を配置することが提案されている。また、そのX線を透過させない2枚の窓板のそれぞれに、偏光方向が直交するように偏光フィルムを貼着することが提案されている。このようにすることにより、監視室から各被監視室が視認可能であり、各被監視室から監視室が視認可能である一方、一方側の被監視室から他方側の被監視室が視認不能となる。このため、被監視者間が顔を合わせることなく、被監視者から監視者が視認可能となる。よって、被監視者のプライベートを保護しつつ、被監視者の孤独感や不安感を抑制することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009−8445号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、監視内容によっては、被監視者側から監視者が視認可能である状態(以下、「監視者視認可能状態」とする。)と、被監視者側から監視者が視認不能である状態(以下、「監視者視認不能状態」とする。)とを切り替える必要がある場合がある。
【0006】
しかしながら、上記特許文献1に記載のように両窓板に偏光方向が直交するように偏光フィルムを貼着したのみでは、監視者視認可能状態と監視者視認不能状態とを切り替えることができない。
【0007】
本発明は、係る点に鑑みてなされたものであり、その目的は、監視者から被監視者が視認可能である一方、被監視者間は視認不能であり、かつ、監視者視認可能状態と監視者視認不能状態とが切り替え可能な監視室用窓板ユニットを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係る監視室用窓板ユニットは、監視室と、監視室を挟んで対向する第1及び第2の被監視室とが設けられた施設において、監視室と第1の被監視室との間に設置される第1の窓板と、監視室と第2の被監視室との間に設置され、第1の窓板と対向する第2の窓板とを備える監視室用窓板ユニットである。第1の窓板は、第1の窓板本体と、第1の窓板本体に設けられた第1の偏光層及び第1のハーフミラー層とを有する。第2の窓板は、第2の窓板本体と、第2の窓板本体に設けられており、第1の偏光層と偏光方向が直交する第2の偏光層及び第2のハーフミラー層とを有する。
【0009】
本発明に係る監視室用窓板ユニットにおいては、偏光方向が互いに直交する第1及び第2の偏光層が設けられている。このため、第1の被監視室から第2の被監視室は視認不能である。第2の被監視室からは、第1の被監視室は視認不能である。また、第1及び第2の窓板のそれぞれにハーフミラー層が設けられている。このため、監視室の照明を暗くすることにより、第1及び第2の被監視室のそれぞれから監視室が視認不能になる。一方、監視室の照明を明るくすることにより、第1及び第2の被監視室のそれぞれから監視室が視認可能となる。このように、本発明によれば、被監視者間は常に視認不能でありつつ、監視者視認可能状態と監視者視認不能状態とを切り替えることができる。
【0010】
なお、本発明において、「ハーフミラー層」とは、可視波長域(波長380nm〜780nm)における平均光透過率が20%〜80%であり、かつ、平均光反射率が20%〜80%である層のことをいう。
【0011】
本発明に係る監視室用窓板ユニットでは、第1及び第2の窓板のそれぞれの波長380nm〜780nmにおける平均光透過率が10%〜40%の範囲内にあり、第1及び第2の窓板の第1または第2のハーフミラー層側から視たときの波長380nm〜780nmにおける平均光反射率が20%〜80%の範囲内にあることが好ましい。この構成によれば、監視室を暗くしたときに監視者が視認されることをより効果的に抑制することができる。
【0012】
本発明に係る監視室用窓板ユニットでは、第1及び第2の窓板本体のそれぞれは、鉛含有ガラスにより形成されていることが好ましい。この場合、第1及び第2の窓板本体にX線遮蔽性を付与することができる。従って、本発明に係る監視室用窓板ユニットを、X線を用いた検査などに使用した際に、監視室内の監視者が被爆することを抑制することができる。なお、この構成では、第1及び第2の窓板のそれぞれが、第1または第2の窓板本体の少なくとも一方側の表面を覆う保護層をさらに備えることが好ましい。第1及び第2の窓板本体の表面に曇りが発生することを抑制できるためである。さらには、第1及び第2の窓板本体のそれぞれの一方の表面の上に第1または第2のハーフミラー層が形成されており、他方の表面の上に保護層が設けられていることが好ましい。その場合、第1及び第2の窓板本体の両表面のそれぞれにおいて、曇りが発生することを抑制することができる。
【0013】
本発明に係る監視室用窓板ユニットでは、第1及び第2のハーフミラー層のそれぞれは、屈折率が相対的に低い低屈折率誘電体層と、屈折率が相対的に高い高屈折率誘電体層とが交互に積層されてなるものであることが好ましい。この場合、第1及び第2の窓板の美観性を高めることができる。
【0014】
本発明に係る監視用窓板ユニットは、第1及び第2の窓板のそれぞれが第1または第2のハーフミラー層側が第1または第2の被監視室側を向くように設置されるものであることが好ましい。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、監視者から被監視者が視認可能である一方、被監視者間は視認不能であり、かつ、監視者視認可能状態と監視者視認不能状態とが切り替え可能な監視室用窓板ユニットを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】第1の実施形態における監視室用窓板ユニットの模式図である。
【図2】第1の窓板の略図的断面図である。
【図3】第2の窓板の略図的断面図である。
【図4】ハーフミラー層の略図的断面図である。
【図5】第2の実施形態における第1の窓板の略図的断面図である。
【図6】第3の実施形態における第1の窓板の略図的断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明を実施した好ましい形態の一例について説明する。但し、以下の実施形態は単なる一例である。本発明は、以下の実施形態に何ら限定されない。
【0018】
(第1の実施形態)
図1は、本実施形態における監視室用窓板ユニット1の模式図である。監視室用窓板ユニット1は、監視室Bと、監視室Bを挟んで対向する第1及び第2の被監視室A,Cとが設けられた施設に用いられる。本実施形態では、監視室用窓板ユニット1を、X線を用いたレントゲンやマンモグラフィーなどの検査をするための施設に用いる例について説明するが、監視室用窓板ユニット1は、他の種類の施設にも好適に使用することができる。監視室用窓板ユニット1は、例えば、X線を使用しない動物監視用の飼育施設などにも使用することができる。
【0019】
監視室用窓板ユニット1は、第1及び第2の窓板10a、10bを備えている。第1の窓板10aは、監視室Bと第1の被監視室Aとの間に設置されている。第2の窓板10bは、監視室Bと第2の被監視室Cとの間に設置されている。第1の窓板10aと、第2の窓板10bとは対向している。
【0020】
図2は、第1の窓板10aの略図的断面図である。図3は、第2の窓板10bの略図的断面図である。図2及び図3に示すように、第1及び第2の窓板10a、10bのそれぞれは、窓板本体11a、11bを有する。窓板本体11a、11bは、ガラスにより形成されている。具体的には、窓板本体11a、11bは、鉛含有ガラスにより形成されている。このため、窓板本体11a、11bは、X線遮蔽能を有する。従って、被監視室A,Cから監視室BにX線が漏洩することを抑制できる。その結果、監視室B内の監視者が被爆することを抑制することができる。監視室B内の監視者の被爆をより効果的に抑制する観点からは、窓板本体11a、11bは、PbOを50質量%以上含むことが好ましい。なお、窓枠本体11a、11bを構成するガラスは、特に限定されず、例えば、硼酸塩系ガラスであってもよいし、硼珪酸塩系ガラスであってもよい。
【0021】
なお、窓板本体11a、11bは、1枚のガラス板により構成されていてもよいし、積層された複数枚のガラス板により構成されていてもよい。
【0022】
窓板本体11a、11bの第1または第2の被監視室A,C側の表面の上には、ハーフミラー層12a、12bが形成されている。ハーフミラー層12a、12bは、例えばTiなどの金属薄膜を有するものであってもよい。
【0023】
本実施形態では、図4に示すように、ハーフミラー層12a、12bは、屈折率が相対的に低い低屈折率誘電体層20L1,20L2と、屈折率が相対的に高い高屈折率誘電体層20H1〜20H3とが交互に積層されてなる誘電体多層膜20により構成されている。低屈折率誘電体層20L1,20L2は、例えば酸化ケイ素などにより形成することができる。高屈折率誘電体層20H1〜20H3は、例えば酸化チタン、酸化ニオブ、酸化ランタン、酸化タンタル、酸化ジルコン等によって形成することができる。
【0024】
なお、図4では、低屈折率誘電体層20L1,20L2が2層設けられており、高屈折率誘電体層20H1〜20H3が3層設けられているが、本発明においては、低屈折率誘
電体層と高屈折率誘電体層とのそれぞれの枚数は、特に限定されない。低屈折率誘電体層と高屈折率誘電体層とは、例えば1層ずつ設けられていてもよいし、2枚以上ずつ設けられていてもよい。
【0025】
低屈折率誘電体層と高屈折率誘電体層とは、屈折率が、0.5以上異なるものであることが好ましい。
【0026】
窓板本体11a、11bのそれぞれの監視室B側の表面の上には、偏光層13a、13bが形成されている。偏光層13a、13bは、窓板本体11a、11bと接着剤層14a、14bにより粘着している。偏光層13aの偏光方向と、偏光層13bの偏光方向とは直交している。
【0027】
第1及び第2の窓板10a、10bのそれぞれの波長380nm〜780nmにおける平均光透過率が、10%〜40%の範囲内にあることが好ましく、15%〜35%の範囲内にあることがより好ましい。第1及び第2の窓板10a、10bの第1または第2のハーフミラー層12a、12b側から視たときの波長380nm〜780nmにおける平均光反射率が20%〜80%の範囲内にあることが好ましく、30%〜70%の範囲内にあることがより好ましい。
【0028】
次に、図1に示す医療設備の使用方法について説明する。まず、監視室Bの監視者から被監視室A,Cのそれぞれの被監視者が視認可能であり、かつ被監視室A,Cのそれぞれの被監視者から監視室Bの監視者が視認可能である状態とする場合(監視者視認可能状態)について説明する。
【0029】
監視者視認可能状態にするには、被監視室A,C及び監視室Bのそれぞれの照明を明るくする。この状態では、被監視室Aの光の一部は、ハーフミラー層12aにより被監視室A側に反射され、一部は、ハーフミラー層12a及び偏光層13aを透過して監視室Bに至る。このため、監視室Bの監視者は、被監視室Aの被監視者を視認することができる。同様に、監視室Bの監視者は、被監視室Cの被監視者を視認することができる。
【0030】
しかしながら、被監視室Aから監視室Bに入射した光は、偏光層13aにより偏光方向がそろえられた光である。この所定の偏光方向を有する光は、偏光層13bは通過しない。従って、被監視室Aの被監視者は、被監視室Cの被監視者に視認されない。同様に、被監視室Cの被監視者は、被監視室Aの被監視者に視認されない。このため、被監視室A,Cのそれぞれの被監視者のプライバシーが好適に保護される。
【0031】
また、監視室Bの光の一部は、ハーフミラー層12a及び偏光層13aを透過して被監視室Aに至る。このため、被監視室Aの被監視者は、監視室Bの監視者を視認することができる。同様に、監視室Bの光の一部は、ハーフミラー層12b及び偏光層13bを透過して被監視室Cに至る。このため、被監視室Cの被監視者は、監視室Bの監視者を視認することができる。
【0032】
なお、監視者視認可能状態において、監視室Bの照明の明るさと、被監視室A,Cの照明の明るさとは、異なっていてもよいし、同じであってもよい。監視室Bの照明の明るさと被監視室A,Cの照明の明るさとを同じにすることによって、監視室Bからの良好な視認性と、被監視室A,Cからの良好な視認性との両立を図ることができる。一方、監視室Bの照明を被監視室A,Cの照明よりも明るくすることによって、被監視室A,Cからの監視室Bの視認性をより良好にすることができる。監視室Bの照明を被監視室A,Cの照明よりも暗くすることによって、監視室Bからの被監視室A,Cの視認性をより良好にすることができる。このため、監視室B及び被監視室A,Cの照明の明るさは、必要に応じ
て適宜調整すればよい。
【0033】
次に、監視室Bの監視者から被監視室A,Cの被監視者が視認可能である一方、被監視室A,Cの被監視者から監視室Bの監視者が視認できない監視者視認不能状態とする場合について説明する。
【0034】
監視者視認不能状態にするには、被監視室A,Cの照明を明るくし、監視室Bの照明を暗くする。この場合も、監視者視認可能状態と同様に、被監視室A,Cの光は、監視室Bに至る。このため、監視室Bから被監視室A,Cが視認可能である。また、被監視室A,C相互間は、視認不能である。
【0035】
監視者視認不能状態においては、被監視室A,Cから監視室Bは視認不能である。以下、このことについて詳細に説明する。監視者視認不能状態においても、上述の通り、被監視室A,Cの光の一部は、監視室Bにも至る。このため、監視室Bもある程度の明るさを有する。よって、監視室Bのわずかな光の一部は、被監視室A,Cに至る。しかしながら、監視室Bから被監視室A,C側に向かう光のうちの大凡半分の光がハーフミラー層12a、12bによって監視室B側に反射され、かつ、一部の光は、偏光層13a、13bによって吸収される。従って、監視室Bから被監視室A,Cに入射する光は非常にわずかである。また、被監視室A,Cから監視室B側に向かう光のうちの大凡半分の光がハーフミラー層12a、12bによって被監視室A,C側に反射される。このように、監視室Bから被監視室A,Cに入射する光はごく僅かであり、かつ、被監視室A,Cの光のハーフミラー層12a、12bにより被監視室A,C側に反射された光は、その監視室Bからの入射光よりも非常に大きな光量を有する。従って、被監視室A,Cからは監視室B内は実質的に視認不能である。
【0036】
以上説明したように、本実施形態の監視室用窓板ユニット1によれば、監視者から被監視者が視認可能である一方、被監視者間は視認不能であり、かつ、監視者視認可能状態と監視者視認不能状態とが切り替え可能である。監視室Bを暗くしたときに監視者が視認されることをより効果的に抑制する観点からは、第1及び第2の窓板10a、10bのそれぞれの波長380nm〜780nmにおける平均光透過率が10%〜40%の範囲内にあり、第1及び第2の窓板10a、10bの第1または第2のハーフミラー層12a、12b側から視たときの波長380nm〜780nmにおける平均光反射率が20%〜80%の範囲内にあることが好ましい。
【0037】
以下、本発明を実施した好ましい形態の他の例について説明する。以下の説明において、上記実施形態と実質的に同様の機能を有する部材を同様の符号で参照し、説明を省略する。
【0038】
(第2及び第3の実施形態)
図5は、第2の実施形態における第1の窓板10aの略図的断面図である。図6は、第3の実施形態における第1の窓板10aの略図的断面図である。
【0039】
第2の実施形態では、ハーフミラー層12aの上に、接着剤層15aにより、保護層16aが接着されている。また、第3の実施形態では、窓板本体11aの上に接着剤層15aにより保護層16aが接着されており、保護層16aの窓板本体11a側の表面の上にハーフミラー層12aが形成されている。第2及び第3の実施形態では、この保護層16aにより、窓板本体11aの一方側の表面が覆われている。また、接着剤層14aと窓板本体11aとの間に接着剤層17aにより窓板本体11aに接着された保護層18aが設けられている。この保護層18aにより、窓板本体11aの他方側の表面が覆われている。このため、窓板本体11aの表面を水分から効果的に保護することができる。従って、
鉛を含有し、表面に曇りが生じやすい窓板本体11aの表面に曇りが生じることを効果的に抑制することができる。
【0040】
本実施形態における第2の窓板10bは、図5に示す第1の窓板10aと実質的に同様の構成を有する。このため、窓板本体11bの表面に曇りが生じることを効果的に抑制することができる。
【0041】
窓板本体の表面に曇りが生じることをより効果的に抑制する観点からは、保護層は、水分透過率の低いものであることが好ましい。具体的には、保護層は、例えば、鉛を含まないガラスなどの無機材料や、樹脂などからなるものであることが好ましい。
【0042】
なお、本実施形態では、ハーフミラー層12aの上に保護層16aが設けられている例について説明したが、ハーフミラー層の水分透過率が低い場合は、窓板本体のハーフミラー層側の表面を保護層で覆う必要は必ずしもない。
【符号の説明】
【0043】
1…監視室用窓板ユニット
10a…第1の窓板
10b…第2の窓板
11a…第1の窓板本体
11b…第2の窓板本体
12a…第1のハーフミラー層
12b…第2のハーフミラー層
13a…第1の偏光層
13b…第2の偏光層
14a、14b、15a、17a…接着剤層
16a、18a…保護層

【特許請求の範囲】
【請求項1】
監視室と、前記監視室を挟んで対向する第1及び第2の被監視室とが設けられた施設において、前記監視室と前記第1の被監視室との間に設置される第1の窓板と、前記監視室と前記第2の被監視室との間に設置され、前記第1の窓板と対向する第2の窓板とを備える監視室用窓板ユニットであって、
前記第1の窓板は、第1の窓板本体と、前記第1の窓板本体に設けられた第1の偏光層及び第1のハーフミラー層とを有し、
前記第2の窓板は、第2の窓板本体と、前記第2の窓板本体に設けられており、前記第1の偏光層と偏光方向が直交する第2の偏光層及び第2のハーフミラー層とを有する、監視室用窓板ユニット。
【請求項2】
前記第1及び第2の窓板のそれぞれの波長380nm〜780nmにおける平均光透過率が10%〜40%の範囲内にあり、前記第1及び第2の窓板の前記第1または第2のハーフミラー層側から視たときの波長380nm〜780nmにおける平均光反射率が20%〜80%の範囲内にある、請求項1に記載の監視室用窓板ユニット。
【請求項3】
前記第1及び第2の窓板本体のそれぞれは、鉛含有ガラスにより形成されている、請求項1または2に記載の監視室用窓板ユニット。
【請求項4】
前記第1及び第2の窓板のそれぞれは、前記第1または第2の窓板本体の少なくとも一方側の表面を覆う保護層をさらに備える、請求項1〜3のいずれか一項に記載の監視室用窓板ユニット。
【請求項5】
前記第1及び第2の窓板本体のそれぞれの一方の表面の上に前記第1または第2のハーフミラー層が形成されており、他方の表面の上に前記保護層が設けられている、請求項4に記載の監視室用窓板ユニット。
【請求項6】
前記第1及び第2のハーフミラー層のそれぞれは、屈折率が相対的に低い低屈折率誘電体層と、屈折率が相対的に高い高屈折率誘電体層とが交互に積層されてなる、請求項1〜5のいずれか一項に記載の監視室用窓板ユニット。
【請求項7】
前記第1及び第2の窓板のそれぞれは、前記第1または第2のハーフミラー層側が前記第1または第2の被監視室側を向くように設置される、請求項1〜6のいずれか一項に記載の監視室用窓板ユニット。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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