目標物検出装置及びプログラム
【課題】 自車の周囲に複数の目標物が存在している場合でも、各目標物と自車との位置関係を容易に認識することができる目標物検出装置を提供すること
【解決手段】 自車の位置を検出するGPS受信機8と、目標物の位置情報を記憶するデータベース19と、GPS受信機で検出された位置情報と、データベースに格納された目標物の位置情報とに基づき、表示対象の目標物を抽出する制御部18と、その制御部により抽出された目標物の位置情報と、自車位置情報とを表示する表示部5と、を備える。表示部には、複数の目標物の位置と車両の現在位置とが、2次平面上に配置されるターゲットアイコンにより報知するように構成した。
【解決手段】 自車の位置を検出するGPS受信機8と、目標物の位置情報を記憶するデータベース19と、GPS受信機で検出された位置情報と、データベースに格納された目標物の位置情報とに基づき、表示対象の目標物を抽出する制御部18と、その制御部により抽出された目標物の位置情報と、自車位置情報とを表示する表示部5と、を備える。表示部には、複数の目標物の位置と車両の現在位置とが、2次平面上に配置されるターゲットアイコンにより報知するように構成した。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、目標物検出装置及びプログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
車両速度測定装置から送出されるマイクロ波を検知して報知する目標物検出装置が知られている。この目標物検出装置は、速度測定装置と同一の周波数を用いたコンビニエンスストアの自動ドア等の誤動作源から送出されるマイクロ波を受信した場合も、車両速度測定装置からのマイクロ波の受信と認識して不用な警報を発してしまうという問題がある。このような事情に鑑み、最近の目標物検出装置は、誤動作源の位置情報を記憶しておき、GPSにより自車の位置を認識し、誤動作源に車両が位置した時にマイクロ波を検出しても警報を発しないように制御することで不要な警報を発するのを防止している。
【0003】
また、車両の速度を計測する装置としては、上記のマイクロ波を用いたものにかぎられず、例えば、道路下に埋め込み設置した2つのループコイルにて道路上を走行する車両を検出し、その2つのループコイルから出力される検出信号の時間差に基づいて車両計測するものもある。係るタイプの車両速度測定装置は、マイクロ波が出力されないため上記のマイクロ波検知を利用した目標物検出装置では検出できない。
【0004】
そこで、係る検出対象物の位置情報を記憶保持しておき、GPSにより検出した自車の位置と検出対象物の位置とが所定の関係になった場合に警報を発するようにした目標物検出装置がある(例えば、特許文献1等)。
【0005】
上記の特許文献1等の目標物検出装置の場合、例えば、検出対象物と車両の現在位置が設定された距離(例えば、1kmや500m等)に至った際に、「500m先、○○です。」(○○は、目標物を特定する情報(ループコイル等)等の音声による警報を出力したり、ディスプレイ上に係る情報をテキストで出力表示したりする。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】実用新案登録第3070388号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記の警報の契機となる位置関係は、通常、1つの目標物に対して複数(例えば、1km,500m,直前,……)設定されている。従って、車両が走行している車線の前方に目標物が存在している場合、車両が進む(目標物に近づく)につれて、複数回警報が発せられることになり、運転者は目標物である車両速度計測装置に近づいている(前方に目標物がある)ことを容易に理解することができる。
【0008】
ところで、自車の周囲に複数の目標物が存在することが多々ある。係る場合、警報の契機となる位置関係に合致する目標物が検出されると、その目標物についての警報を発することになる。従って、ある目標物に近づいている場合において、当該目標物以外の目標物に基づく警報が発せられることがある。例えば高速道路などにおいては、複数の目標物A,Bが同一走行路線上に適宜の間隔を置いて配置されることがある。便宜上、目標物Aと目標物Bの間隔が800m離れているとし、警報は車両と目標物の距離が1km,500m,直前の位置関係にあるときに発せられるものとする。すると、まず、目標物Aに基づいて2回(1kmと500m)警報が発せられた後、目標物Bに基づいて1kmの警報が発せられ、その後に目標物Aに基づく直前を知らせる警報が発せられることになる。従って、運転者は、目標物A,Bのどちらに基づく警報かがわからないので、1kmというように比較的離れた位置に目標物が存在していると認識した直後に急に直前に目標物があること認識することになり、好ましくない。
【0009】
また、走行中の道路の前方に設置された目標物Cと、走行中の道路以外の道路に設置された目標物Dが存在し、車両と目標物Dとの距離の方が近い場合にも、有効な警報報知をすることができない(運転者は、どの目標物について報知されているかがわからない)。
【0010】
さらに、車両が走行する道路は直線に限られず、適宜曲がっている場合もある。そうすると、車両の存在位置によっては、実質的な道のりが長い目標物Dとの距離の方が短くなり、報知された自車との距離の遠近と実際の出現順番が異なり、運転者は、どの目標物について報知されているかがわからないと言う問題もある。
【0011】
本発明は、係る問題を解決するためになされたもので、自車の周囲に複数の目標物が存在している場合でも、各目標物と自車との位置関係を容易に認識することができる目標物検出装置及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上述した目的を達成するために、本発明に係る目標物検出装置は、(1)自車の位置を検出する位置検出手段と、目標物の位置情報を記憶するデータベースと、前記位置検出手段で検出された位置情報と、前記データベースに格納された目標物の位置情報とに基づき、表示対象の目標物を抽出する抽出手段と、その抽出手段により抽出された目標物の位置情報と、自車位置情報とを表示する表示部と、を備え、前記表示部には、複数の目標物の位置と車両の現在位置とが、2次平面(2次元平面)上に配置されるマークにより報知するように構成され、その表示部に表示されるマークの密度に応じて前記マークの表示態様を変更するようにした。マークは、実施形態では、ターゲットアイコンやフォーカスアイコンや簡易表示した場合のマークに対応する。
(2)前記マークの表示態様の変更は、該当するものすべての目標物について行なう表示態様と、注目すべき1つの目標物について行なう表示態様の変更とするとよい。
(3)また、前記目標物のマークの表示を、注目すべき1つの目標物について行なう表示態様の場合において、他の目標物については簡易的なマークを表示するとよい。
(4)前記密度は、例えば前記表示部に表示する目標物の数に基づいて決定したり、(5)表示するマークの重なり合いが生じている個数に基づいて決定したりするとよい。
(6)本発明のプログラムは、(1)から(5)のいずれかに記載の目標物検出装置としての機能をコンピュータに実現させるためのプログラムとした。
【0013】
前記自車の位置と、前記目標物の位置が設定された警報条件に合致したか否かを判断し、合致した場合には、その目標物を特定する情報とその目標物までの距離を関連づけて前記表示部に表示する手段を備えるようにするとよい。このようにすれば、ユーザは、警報されている目標物の種類を容易に特定でき、さらにその目標物までの距離を同時に知ることができるとともに、目標物間の位置関係や自車と目標物間の位置関係を容易に同時に知ることができる。
【0014】
前記警報条件に合致した目標物に対応するマークを、他のマークと異なる表示態様で表示するようにするとよい。異なる表示形態は、実施形態では、星形のように形状を変えると共に、ブリンキングさせるというように発光状態も変えたが、いずれか一方でもよいし、他の形態で異ならせてもよい。このようにすれば、ユーザは、表示されたどの目標物が警報条件に合致した目標物であるかが一目でわかる。また、警報条件に合致した目標物と自車及び他の目標物との位置関係を容易に同時に把握することができる。
【0015】
ユーザからの指示を受けて前記表示部に表示された目標物のマークのうちの1つを選択する手段と、その選択したマークの表示態様を他のマークと異なる表示態様で表示すると共に、その選択したマークに対応する目標物を特定する情報とその目標物までの距離を関連づけて前記表示部に表示する手段を備えてもよい。
【0016】
前記2次平面の表示領域は、自車の位置を中心とする円形の領域全体或いはその一部とするとよい。
【0017】
前記2次平面の表示領域は、自車の位置を中心とする円形の領域の一部であり、その領域の一部は、車両の進行方向に対してスクロールして変更できるようにするとよい。このようにすれば、比較的小さな表示画面を有効に利用してわかりやすい表示を行うことができる。
【0018】
前記2次平面の表示領域は、前記自車の位置と、前記目標物の位置が設定された警報条件に合致していない待ち受け状態の際の待受画面として使用するようにするとよい。
【0019】
前記2次平面の表示領域は、前記自車の位置と、前記目標物の位置が設定された警報条件に合致した警報状態の際の警報画面として使用するようにするとよい。
【0020】
前記表示部に待受画面を表示中に、前記自車の位置と前記目標物の位置が設定された条件を満たした場合に、前記待受画面から前記2次平面上に配置されるマークにより報知する画面(実施形態のメイン表示領域のターゲット表示画面に対応)に切り替えるように制御すると良い。このようにすれば、通常は待受画面を楽しむことができ、目的物を探知したときのみマークにより報知する画面となるので利便性が高い。
【0021】
前記表示部には、前記自車の位置と前記目標物の位置が設定された警報条件を満たした場合に、前記2次平面上に配置されるマークにより報知する画面とともに、別の警報画面を表示するように構成すると良い。
【0022】
前記目標物が設定範囲外になった場合、前記表示部の表示を前記待受画面に戻すようにするとよい。設定範囲は、例えば2次平面の表示領域、円形領域内、別に設定した領域など各種のものとすることができる。全ての目標物について同一に設定しても良いし、個々の目標物により異ならせても良い。このようにすれば、待受画面に戻ることで目標物が遠ざかったことがわかりやすい。
【0023】
前記表示部には、前記自車の位置と前記目標物の位置が設定された警報条件を満たした場合に、前記2次平面上に配置されるマークにより報知する画面とともに、別の警報画面を表示するように構成し、前記警報条件は、前記待受画面から前記2次平面上に配置されるマークにより報知する画面に切り替る際の条件よりも緊急性が高い(自車に近い)ものとすることができる。このようにすれば、マークにより報知する画面で自車と目標物の位置関係を確認しながら、目標物の接近を警報画面によって容易に知ることができるので好ましい。
【0024】
前記警報画面は、対象となる目標物の種類に関連づけられた静止画を含むものとすることができる。
【0025】
前記警報画面は、対象となる目標物の種類に関連づけられた動画を含むものとすることができる。特に、静止画と動画を並記して構成するとより好ましい。
【0026】
前記警報画面は、警報条件を満たした際に、徐々に表示させ、それに伴い前記2次平面上に配置されるマークにより報知する画面を徐々に小さくするように制御するとよい。実施形態の、“スライドイン”に対応する。このように徐々に表示することで、より注目を得ることができる。
【0027】
前記表示部には、前記2次平面上に配置されるマークにより報知する画面とは別に、目標物或いはその他の状態を示すマークを表示する領域を設けるとよい。この領域は、実施形態のアイコン表示領域R2,メッセージ表示領域R3並びにアイコン・メッセージ表示領域R4等に対応する。
【0028】
前記画面の表示態様の変更時に、音を発するように構成するとよい。このようにすれば、音によって表示態様が切り替わったこと,周囲の状況が変わったことを知ることができる。そして、特に異なる音とし、徐々に緊急度の高い音(音量、音色、音程、メロディ、音声内容等)にすると、音によっても注意の度合を把握することができるので好ましい。
【0029】
前記自車の位置と前記目標物の位置が設定された警報条件を満たした場合に、前記2次平面上に配置されるマークにより報知する画面の表示色を変更すると共に、自車の位置を中心として回転する部位(実施形態では、扇形の領域)を表示するようにするとよい。このようにすれば警報が発生したことがわかりやすいので好ましい。
【0030】
前記目標物のマークの表示を、該当するものすべての目標物について行なう表示態様と、注目すべき1つの目標物について行なう表示態様と、を選択するように構成するとよい。係る表示態様の切替は、ユーザからのマニュアル操作によって行なっても良いし、自動的に行なってもよい。このようにすれば、表示態様を切り替えることで、たとえばマーク表示の密度が高く各マークが密集したり重なり合うなどして見にくくなった場合に1つの目標物のマーク(実施形態では、フォーカスアイコン)のみの表示に切り替えることができその存在を容易に知ることができ、全ての目標物を表示する表示態様にすると、周囲の状況を詳しく知ることができる。
【0031】
前記表示部に表示されるマークの密度に応じて前記表示態様を変更するようにするとよい。例えば、密度が高い場合には注目すべき1つの目標物について表示することが重要なものを確実かつスムーズに認識することができ、他方、密度が低い場合には該当する全ての目標物を表示することで、周囲の状況を漏れなく通知・提供することができる。
【0032】
前記目標物のマークの表示を、注目すべき1つの目標物について行なう表示態様の場合において、他の目標物については簡易的なマークを表示するようにするとよい。係る構成を採ると、周囲の目標物の存在状況を知らせることができるとともに、確実にかつスムーズに注目すべき1つの目標物の存在を知らせることができる。
【0033】
所定の条件に合致する目標物を1つ選出する処理を行ない、その目標物が警報範囲外になるまで表示部の表示エリア内に表示されるように制御するとよい(追尾表示する)。
【0034】
また、所定の条件に合致する目標物を1つ選出する処理を行い、当該所定の条件に合致する目標物に変更があった場合、当該変更前の目標物のマークから、当該変更後のマークへの誘導表示を行うとよい。このようにすれば、条件に合致する目標物に変更があったことが分かりやすい。また条件の合致する目標物がどの目標物からどの目標物へ変わったのかが分かりやすい。誘導表示は、例えばユーザの視点の移動を補助するための表示とするとよい。例えば誘導表示は変更前のマークの近傍の着目表示部(実施形態では、一対の三角形の指示マーク)を、変更後のマークの近傍へと移動させるように随時描画することで行うとよい。移動させるように随時描画する際には例えば条件に合致しない目標物のマークを避けて着目表示部を移動させる描画を行うとよい。
【0035】
目標物が設置された道路種別情報を記憶させ、一般道のみの目標物を表示する表示モード,高速道のみの目標物を表示する表示モード,両方を表示する表示モードのうちの設定された表示モードに応じて該当する目標物を表示するようにするとよい。このようにすると、例えば、一般道路の走行中は、高速道路に設置された目標物を表示しないようにすることで、不必要な情報の提供を抑制できる。なお、道路種別情報が関連づけられていない目標物については、モードに関係なく表示するとよい。
【0036】
警報ランプを設け、その警報ランプの発光状態を、注目すべき目標物のマークの前記表示部への表示状態に連動させるようにするとよい。連動させるとは、例えば、マークを点滅させた場合には、その点滅動作に同期させて警報ランプも点滅させたり、警報ランプの点灯により表示部内のマークの存在位置を推測させたりすることがある。
【0037】
北を上に表示するノースアップ表示モードと、車両の進行方向を上にするヘディングアップ表示モードを備え、ノースアップ表示モードで表示中に警報画面が表示された場合にヘディングアップ表示に切り替える機能を備えるとよい。このようにすると、仮に表示画面が横方向に狭くなった場合でも、マークを表示画面内に収まりやすくなる。
【0038】
前記2次平面の表示領域に表示する表示形態は、鳥瞰図(上空から斜めに見下ろしたような形式:俯瞰図)表示にするとよい。もちろん、上方から真下を見下ろした平面図のような表示形態としても良く、各種の表示態様を採ることができる。
【発明の効果】
【0039】
本発明では、自車の周囲に複数の目標物が存在している場合でも、各目標物と自車との位置関係を容易に認識することができる。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】本発明の好適な一実施形態を示す図である。
【図2】本実施形態のブロック図を示す図である。
【図3】表示部の表示態様の一例を示す図である。
【図4】警報機能を説明する図である。
【図5】警報中対象が存在しない時のフォーカスの切替機能を説明する図である。
【図6】警報対象、警報中対象が存在する時のフォーカスの切替機能を説明する図である。
【図7】警報ターゲットが発生した時のフォーカスの切替機能を説明する図である。
【図8】警報ターゲットが警報対象外に遷移した時のフォーカスの切替機能を説明する図である。
【図9】警報ターゲットが画面外に存在する時のフォーカスの切替機能を説明する図である。
【図10】無線・マイクロ波を受信した場合の警報機能を説明する図である。
【図11】警報機能を説明する図である。
【図12】警報機能を説明する図である。
【図13】スクロール機能を説明する図である。
【図14】警報機能を説明する図である。
【図15】別の実施形態の表示部の表示態様の一例を示す図である。
【図16】アイコン・メッセージ領域に表示されるアイコンの一例を示す図である。
【図17】ターゲットアイコンの一例を示す図である。
【図18】別の実施形態の表示部の表示態様の一例を示す図である。
【図19】別の実施形態の表示部の表示態様の一例を示す図である。
【図20】別の実施形態の表示部の表示態様の一例を示す図である。
【図21】別の実施形態の表示部の表示態様の一例を示す図である。
【図22】別の実施形態の表示部の表示態様の一例を示す図である。
【図23】別の実施形態の表示部の表示態様の一例を示す図である。
【図24】別の実施形態の表示部の表示態様の一例を示す図である。
【図25】本発明の好適な別の実施形態を示す図である。
【図26】本実施形態のブロック図を示す図である。
【図27】表示部の表示態様の一例を示す図である。
【図28】表示部の表示態様の一例を示す図である。
【図29】別の実施形態の表示部の表示態様の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0041】
図1,図2は、本発明の好適な一実施の形態を示している。図1に示すように、ケース本体1の上面にソーラーパネル2並びにスイッチ部3を配置し、ケース本体1の前面側内部にマイクロ波受信機4を配置し、ケース本体1の後面に表示部5と警報ランプ6と赤外線送受信部7とを配置している。また、ケース本体1の上面側内部には、GPS受信機8を配置する。さらに、ケース本体1の一方の側面には、アダプタージャック9を配置し、他方の側面には電源スイッチ10並びにDCジャック11を配置する。また、ケース本体1内には、スピーカも内蔵されている。
図2に示すように、赤外線送受信部7は携帯電話機12等の赤外線送受信機を内蔵した通信装置との間でデータの送受を行なう。アダプタージャック9は、メモリカードリーダ13を接続する端子である。アダプタージャック9にメモリカードリーダ13を接続することで、そのメモリカードリーダ13に装着されたメモリカード14に格納されたデータを内部に取り込むことができる。より具体的には、メモリカード14に格納されたデータは、新規な目標物の情報(経度・緯度を含む位置情報,種別情報等)などの更新情報があり、その更新情報が制御部18経由で目標物検出装置に内蔵されるデータベース19に格納(ダウンロード)され、データ更新がされる。データベース19は、制御部18のマイコン内あるいはマイコンに外付けした不揮発性メモリ(たとえばEEPROM)により実現できる。なお、データベース19には、出荷時に一定の目標物に関する情報が登録されており、その後に追加された目標物についてのデータ等が上記のようにしてデータ更新される。また、データ更新は、赤外線送受信部7を介して行なうこともできる。
【0042】
DCジャック11は、図示省略のシガープラグコードを接続するためのもので、そのシガープラグコードを介して車両のシガーソケットに接続して電源供給を受け得るようにする。更に、本実施形態の目標物検出装置は、無線受信機15とリモコン受信機16を備えている。無線受信機15は、飛来する所定周波数の無線を受信する。リモコン受信機16は、リモコン(携帯機:子機)17とデータ通信をし、目標物検出装置に対する各種の設定を行なう。また、スイッチ部3も制御部18に接続され(図示省略)、リモコン17と同様の設定を行えるようになっている。
【0043】
そして、制御部18は、上記の各種の入力機器(受信機等)から入力される情報に基づき所定の処理を実行し、出力機器(表示部5,警報ランプ6,スピーカ20等)を利用して所定の警報・メッセージを出力する。なお、これらの基本構成は、基本的に従来のものと同様のものを用いることができるので、その詳細な説明を省略する。
【0044】
本実施形態では、表示部5の寸法形状を従来よりも大きくしている(特に高さ方向を広げている)。これに伴い、表示部5を実装するケース本体1の後方側の高さHを、その他の部位の高さH0よりも十分に大きくしている。
【0045】
図3は、表示部5に表示される表示態様の一例を示しており、図4は、それを模式化(簡略化)した図を示している。本実施形態では、表示部5は、たとえば、有機ELディスプレイや液晶ディスプレイを用いて実現される。図に示すように、表示部5は、その大部分を占めるメイン表示領域R1と、下端側に配置されたメッセージ表示領域R2と、上端側に配置されたアイコン表示領域R3と、を備えている。アイコン表示領域R3は、バッテリ残量を示すアイコンM1や、GPSの受信中を示すアイコンM2や、マイクロ波受信中を示すアイコンM3などの動作状態を示すアイコンや、現在位置の周囲が駐車禁止エリアであることを示す駐車禁止アイコンM4のように周囲の状態・情報を放置するアイコンなどを表示する。係る表示は、制御部18からの制御命令により出力される。
【0046】
メッセージ表示領域R2は、所定の目標物の種類を特定する名称(図3では、“ループコイル”)と、当該目標物までの距離(図3では、“1200m”)を表示する。後述するように、この領域R2に表示された目標物がターゲット表示領域R1に表されている場合、その表示された警報対象アイコンは、他の警報対象アイコンと区別できる態様で描画している。
【0047】
メイン表示領域R1は、主として目標物(ターゲット)と自車との位置関係を示すためのもので、複数の目標物を表示可能となっている。自車と目標物とは、共にアイコンで示している。自車は、略菱形で形成される自車進行アイコンI0で示す。この自車進行アイコンI0を中心とした所定半径(切替可)からなる円の範囲内に存在する目標物(ターゲット)が、その存在位置にターゲットアイコンとして表示される。図3,図4から明らかなように、メイン表示領域R1の形状を縦長としていることから、そのメイン表示領域R1の横幅を自車進行アイコンI0を中心とした円の直径とほぼ等しいか若干広く設定すると、メイン表示領域R1の高さ方向は当該円の領域のほうが広くなる。つまり、円の領域内に存在するターゲットアイコンの一部または全部は、メイン表示領域R1外に位置することもあり得る。但し、本実施形態では、係るメイン表示領域R1外の領域においても仮想領域として当該円の領域内に存在するターゲットアイコンの位置情報を持たせ、表示可能としている。換言すると、制御部18は、自車を中心とした所定の半径の円の領域内に存在するターゲットアイコンを配置し、メイン表示領域R1の画面フレーム内に存在するもののみを実際に出力表示する。これにより、例えば車両の進行方向が変わった場合にもターゲットアイコンの表示をスムーズに対応できる。
【0048】
更に、メイン表示領域R1における表示画面は、自車の進行方向を上に見た状態で表示する。これは、GPS受信機8から与えられる自車の位置情報に基づき、制御部18が自車の進行方向を求め、その進行方向が上に向いた状態での各目標物の位置を求め、円形の表示領域内に存在するものを該当する位置に表示することで対応できる。
【0049】
目標物は、丸形或いは星形のターゲットアイコンTnで示している。このターゲットアイコンTnの中には、自車との位置関係から、警報対象となる目標物を示す警報対象アイコンと、警報対象と成らない目標物を示す警報対象外アイコンがある。ここで警報対象とは、自車の進行方向より前(進行方向より±90°)にあるターゲットであり、且つ、マイクロ波を発する速度計測装置などの警報角度があるターゲットについては、さらに警報対象角度内(ターゲットの警報角度±40°)の条件を具備するものである。
【0050】
警報対象外アイコンは、アイコン色を灰色としている。また、警報対象アイコンは、警報の対象となるターゲット(目標物)を表すアイコンであり、緊急度(重要度)に応じて色分けをしている。色分けの一例としては、
緊急度大:赤色
緊急度中:黄色
緊急度小:緑色
の3種類としている。
【0051】
緊急度が大の目標物としては、例えばループコイル等の車両速度計測装置がある。緊急度が中の目標物としては、例えば警察署などがある。緊急度が小の目標物としては、例えば、高速道路におけるサービスエリアや、一般道路脇に設置される道の駅などの交通に関係する場所や、Nシステムなどの車両速度計測装置以外の監視装置等などがある。
【0052】
これにより、丸形のターゲットアイコンは、最大4色に色分けされて表示されることになる。なお、設定により表示/非表示とする目標物の種類を切り替えることができる。係る切り替え設定は、スイッチ部3或いはリモコン17を操作して行なう。
【0053】
データベース17には、目標物の種類と、位置情報と、緊急度と、監視方向(ある場合)などを関連付けたテーブル構造となっている。さらに、有効/無効フラグを関連付け、当該フラグがONのもののみを表示するように設定するとよい。
【0054】
更に、複数ターゲットを表示するに際し、ターゲットの重要度(優先度)の高いものを前面側に描画するようにしている。これは、GPS受信機8から与えられる自車位置情報(経度・緯度)と、現在の円形の表示領域の半径情報(或いは最大半径)と、を取得するとともに、データベース19にアクセスし、現在位置と目標物までの距離が取得した半径よりも短いものを抽出し、車両の進行方向との関係からメイン表示領域R1における表示位置を特定する。更に、表示対象となった目標物の重要度を求め、重要度の低いものから順に所定色のターゲットアイコンを描画する。これにより、複数のターゲットアイコン同士の一部又は全部が重なった場合、後で描画される重要度の高いターゲットのターゲットアイコンを描画するに際し、すでに描画された重要度の低いアイコンとかなさる部分は、現在描画中の重要度の高いターゲットアイコンが上書きで描画されることから、ターゲットの重要度(優先度)の高いものが前面側に描画されるようになる。
【0055】
なお、重要度の軽重は、上記の緊急度に対応し、緊急度が高いものがもっとも重要度が高くなり、次に緊急度が中のもの、緊急度が小のものとなり、最後が警報外ターゲットとなる。また、緊急度が同じ場合、自車との距離が近いものほど優先度が高くなるようにする。
【0056】
更に本実施形態では、ターゲットアイコンのうち、条件を具備する1つのアイコンをフォーカスアイコンFとし、他の円形のターゲットアイコンと異なる表示態様で描画する。このフォーカスアイコンは、フォーカスが当たっているターゲット(フォーカスターゲット)を表すアイコンである。形状は星形であり、アイコン色は対応するターゲットアイコンにおけるアイコン色と同じにし、点滅させる。
【0057】
具体的には、フォーカスアイコンは、現在警報中、或いは警報中ではないが警報対象ターゲットが画面内に存在している、又はユーザが選択したターゲットを指す。上述の通り、フォーカスターゲットのアイコンは、フォーカスアイコンとなって、ブリンキングする。そして、制御部18は、画面最下段のメッセージ表示領域R2に対して、そのフォーカスターゲットについての情報、具体的には、ターゲット名(種類名)と、そのターゲット(目標物)までの距離と、を表示する。
【0058】
換言すると、メッセージ表示領域Rにメッセージが表示されている場合、そのメッセージに対応するターゲットアイコンがメイン表示領域Rに表示されていると、当該ターゲットアイコンがフォーカスアイコンとなり、表示態様が切り替わる(星形&ブリンキング)。
【0059】
つまり、フォーカスターゲットは、自車とターゲット(目標物)が一定の関係になり、報知タイミングになった場合に自動的に選択されて表示が切り替わる場合と、ユーザのマニュアル操作(スイッチ部3またはリモコン17の操作)によりフォーカスターゲットを切り替える場合がある。また、ユーザ操作に伴うフォーカスターゲットの切替は、スイッチ部3或いはリモコン17に設けた所定のスイッチを押下することで、現在フォーカスが当たっているターゲットから、次に遠い/近いターゲットをフォーカスターゲットに切り替える。なお、フォーカスが当たっていない場合に、この操作(所定のスイッチの押下)を行うと、警報の対象内外に関係なく、自車位置から最も近いターゲット(ターゲットアイコン)をフォーカスターゲット(フォーカスアイコン)にする。
【0060】
次に、具体的なフォーカスターゲット(フォーカスアイコン)の切替動作を説明する。図5は、警報中対象が存在しない時のフォーカスの切替機能を説明する図である。自車位置と目標物の距離が所定の距離になるなどの警報条件中となったターゲット(警報中対象)が存在しない場合、メッセージ表示領域R2に表示すべき情報がないので、図5(a)に示すように、メッセージ表示領域の分までメイン表示領域R1となり、4つのターゲットアイコンT1〜T4が表示される。なお、T3,T4は、車両の進行方向に対して±90°にないため、警報外ターゲットアイコンとなり、その種類に関係なく灰色に表示される。
【0061】
この状態で、ユーザが所定のスイッチの押下操作による最近/最遠フォーカス操作を行うと、制御部18は、自車位置から最近/最遠のターゲットをフォーカスターゲットとし、図5(b)に示すように(この例では、最近のターゲットが選択)該当するターゲットアイコンT1がフォーカスアイコンFとなり、星形でブリンキングさせるとともに、そのフォーカスアイコンFの情報(ターゲット名:Nシステム,距離:400m)をメッセージ表示領域R2に表示させる。なお、制御部18は、GPS受信機から与えられる自車位置情報と、データベース19に格納された各ターゲットの位置情報とに基づき、各ターゲットまでの距離を算出することで、最近/最遠のターゲットを抽出することができる。
【0062】
この状態で一定時間(例えば、10秒)経過したならば、元の状態に戻る。つまり、一定時間経過するまでに警報対象が存在しなければ、どのターゲットにもフォーカスは当たらず、全てが円形のターゲットアイコン(色は、種類等により異なる)に戻る(図5(c)参照)。
【0063】
図6は、警報対象及びまたは警報中対象が存在する時のフォーカスの切替機能を説明する図である。警報対象が存在する場合、現在のターゲットフォーカスは自車位置から最も近い警報対象であるので、図6(a)に示すように、制御部18は、ターゲットアイコンT1がフォーカスアイコンFになり、当該アイコンを星形でブリンキングさせるとともに、そのフォーカスアイコンFの情報(ターゲット名:ループ,距離:400m)をメッセージ表示領域R2に表示させる。
【0064】
この状態で、ユーザが所定のスイッチの押下操作による最近/最遠フォーカス操作を行うと、制御部18は、現在のフォーカスターゲットから最近/最遠のターゲットをフォーカスターゲットとし、図6(b)に示すように(この例では、最近のターゲットが選択)該当するターゲットアイコンT2がフォーカスアイコンFとなり、星形でブリンキングさせるとともに、そのフォーカスアイコンFの情報(ターゲット名:Nシステム,距離:700m)をメッセージ表示領域R2に表示させる。
【0065】
この状態で一定時間(例えば、10秒)経過したならば、基の状態、つまり、自車位置から最も近い警報対象にターゲットフォーカスFを遷移させる(図6(c)参照)。このように、ターゲットフォーカスFを警報対象に戻すようにしたのは、先ず表示する最優先ターゲットは、自車位置から最も近い警報対象であるためである。
【0066】
図7は、警報ターゲットが発生した時のフォーカスの切替機能を説明する図である。警報対象外のターゲットにフォーカスが当たっているか否かを問わず、警報条件を具備するターゲットが発生すると、最優先に当該警報ターゲットをフォーカスターゲットにする。一例を示すと、図7(a)に示すように、当初はNシステムについてのターゲットアイコンT1がユーザの指示に従いフォーカスアイコンFに選択されている際に、車両が進み、警報条件である自車から1km先にループコイルが検出された場合、図7(b)に示すように、フォーカスアイコンFを切替えるとともに、そのフォーカスアイコンFの情報(ターゲット名:ループ,距離:1000m)をメッセージ表示領域R2に表示させる。
【0067】
図8は、警報ターゲットが警報対象外に遷移した時のフォーカスの切替機能を説明する図である。警報ターゲットが警報対象外に遷移した時は、表示画面内に警報対象が存在すればそのターゲットのターゲットアイコンをフォーカスアイコンに切替、警報対象が存在しなければ、フォーカスは当たらない(フォーカスアイコンはなくなる)。一例を示すと、図8(a)に示すように、当初、警報対象であるループコイルの警報ターゲットのターゲットアイコンT1がフォーカスアイコンFとして表示画面中に存在している場合において、その後、車両の移動に伴い図8(b)に示すように、警報対象外に遷移した(車両の進行方向±90°外に移動した)とともに、新たに車両の進行方向前方に出現したターゲットアイコンT2も警報対象でないような場合には、フォーカスアイコンがなくなる。
【0068】
なお、警報ターゲットの位置が、現スケールの画面外に存在する場合には、制御部18は、ターゲットアイコンは表示せず、メッセージ表示領域R2に、警報名と距離だけを表示するようにする(図9参照)。
【0069】
また、無線受信機15により所定周波数の無線を受信した場合、制御部18は、その警報のメッセージ(種類:カーロケ 圏内)をメッセージ表示領域R2に表示する(図10(a)参照)。同様に、マイクロ波受信機4が所定周波数のマイクロ波を受信した場合、データベース19に登録したターゲットの位置情報との関係が不明なため(一意に特定できないため)、レーダー受信に伴う警報のメッセージ(種類:レーダー)をメッセージ表示領域R2に表示する(図10(b)参照)。
【0070】
次に、目標物の検出に伴う表示制御を説明する。図11(a)に示すように、画面フレーム内に警報ターゲットがない場合、制御部18は、フォーカスアイコンへの切替を行なわない。そして、警報対象外アイコンが存在する場合には、対応する位置に警報対象外のアイコンを表示する。
【0071】
一方、警報の対象となるターゲットアイコンが表示内に存在する場合、制御部18は係るターゲットアイコンをフォーカスアイコンFとしてブリンキングさせ、画面最下段のメッセージ表示領域R2にターゲット情報を表示する(図11(b)参照)。
【0072】
本実施形態では、メイン表示領域R1に対する表示態様として、円形の表示領域を設定しスケールを表示するようにした。このスケールは、図3他にも示すように、同心円状の2つの円弧状のスケールS1と、2つの円弧の半径を一目でわかるようにするための上下方向に延びる直線状のスケールS2を表示するようにした。そして、各スケールにはメモリを設けると共に、スケールS2の距離を、ユーザにより選択・切替ができるようにしている。具体的には、スケール(半径)の選択肢として、「500m」、「1000m」、「1500m」、「2000m」、「2500m」、「3000m」の6つを用意し、フォーカスターゲットの切替と同様に、ユーザのスイッチ操作により、昇順或いは降順で切り替わる(図12参照)。
【0073】
更に、本実施形態では、スケール操作(フォーカスターゲットが画面外に遷移)により、フォーカスターゲットが画面外に遷移した場合、制御部18は、任意時間(例えば、5秒)待ってから画面内の対象ターゲットにフォーカスを当てるように制御する。すなわち、図12(a)の状態から(半径2000m)から1段階拡大して半径1500mに切り替える(図12(b)参照)。すると、図12(a)におけるフォーカスアイコンFは、画面の外に移動してしまうが、一定時間はフォーカスアイコンの切替を行なわないため、メッセージ表示領域R2にはそのまま残る。そして、一定時間以下後にフォーカスターゲットの切替が行なわれ、図12(c)に示すように、新たなフォーカスアイコンFに遷移するとともに、メッセージ表示領域R2にもあたらしいフォーカスターゲットについての情報が表示される。
【0074】
図13は、メイン表示領域R1における表示機能を説明する図である。メイン表示領域R1の表示画面は、自車位置を中心とした円の領域よりも小さい。そのため、図13(a)に示すように、自己の存在位置を中心とした円の一部が表示画面と重なり、実際に出力表示される(図13(a)参照)。ここで本実施形態では、表示画面のスクロール機能を備えている。つまり、図13(b),(c)に示すように、当該円の領域と長方形の表示画面が相対的に上下方向に移動し、当該円の領域の中央部分(図13(b)),当該円の領域の下側の部分が表示される。これにより、車両の進行方向後側の状態も知ることができる。係る上下のスクロールも、ユーザからのスイッチの押下より、上または下にスクロールさせる描画を行う。
【0075】
図14は、表示画面の一例を示している。上記の複数のターゲットアイコンの位置情報と、自車の位置情報を2次元空間上で表示可能とする表示形態は、図14(a),(c)に示すように、GPS位置情報に基づく警報や、マイクロ波の受信などの警報情報を具備しない待ち受け状態の画面(待ち受け画面:図14(c))と、実際の警報画面(図14(a))のいずれにも適用できる。
【0076】
さらに、警報時には、上記の2次元空間上で複数のターゲット位置を報知するものでなく、従来のように文字等のメッセージを出力表示する(図14(b)参照)ようにしてもよい。このようにした場合、表示画面が大きいことから、ユーザに対して何の警報であるかを確実に通知することができる。
【0077】
また、待ち受け画面を図14(d)に示すように、ターゲットアイコンを表示しないイラスト画面(図では、衛星数(24個),自車の位置情報(軽度,緯度,高度)を文字列で表示するようにしてもよい。
【0078】
待ち受け画面並びに警報画面は、図14ではそれぞれ2種類のパターンを示したが、その他のパターンを用意するのを妨げない。そして、待ち受け時と警報時にどのパターンを用いるかは、リモコン17,スイッチ部3の操作によりユーザが選択する。すなわち、制御部18が、表示部5に対し、待ち受け時と警報時にどのパターンを用いるかを選択する画面を表示させる。制御部18は、ユーザによるリモコン17またはスイッチ部3の操作による選択状態を検出し、その選択状態に基づき、それぞれの場合についてどのパターンを用いるかを記憶しておく。そして、制御部18は、記憶されたパターンにもとづき、待ち受け時には待ち受け時用に記憶されたパターンの表示を行い、警報時には警報時用に記憶されたパターンの表示を行う。
【0079】
図15は、表示部5に表示される表示態様の別の例を示している。この例では、表示画面の大部分を占めるメイン表示領域R1と、表示画面の上側に割り当てられたアイコン・メッセージ表示領域R4とを備える。アイコン・メッセージ表示領域R4は、上述した実施形態におけるメッセージ表示領域R2とアイコン表示領域R3とを兼用したものと同様のものであり、動作状況等を示す各種のアイコンと、所定の目標物(通常は、フォーカスアイコン)の種類を特定する名称(図15では、“ループコイル”)と、当該目標物までの距離(図15では、“700m”)と、が表示される。もちろん、表示すべき目標物の名称や距離がない場合には、名称等はブランク状態となる。
【0080】
図29は、表示部5に表示される表示態様の更に別の例を示している。この例でも図15と同様に、表示画面の大部分を占めるメイン表示領域R1と、表示画面の上側に割り当てられたアイコン・メッセージ表示領域R4とを備える。そして、この例では、メイン表示領域R1に表示する2次平面の表示態様を、傾けた表示(鳥瞰図表示(3D表示))としている。なお、表示するマークその他の内容自体は、図15に示すものと同様である。よって、以下の説明では、図15等に示すように、平面図的な表示形態のものに基づいて説明するが、この図29に示す鳥瞰図表示のものについても同様に適用できる。さらには、他の各実施形態における表示形態や待ち受け画面の表示形態として鳥瞰図表示を利用するのも妨げない。
【0081】
また、表示するアイコンは、例えば図16に示すものがある。“方位磁針表示”は、北方向を示すアイコンである。自車両の進行方向が常に表示画面上の向くように表示するヘディングアップ表示の場合、車両の進行方向により表示画面上の方位の位置が変動するので、方位磁針表示アイコンにより現在の表示画面上の北方向を報知する。係る表示を行なうため、制御部18は、GPS受信機8で受信したGPS情報に基づき、車両の進行方向を認識し、その進行方向が上になるようにメイン表示領域R1中の円弧上に表示する方位のマーク(“N”“E”“W”“S”)を移動させるとともに、北の方向を認識して方位磁針表示アイコンを所定の向きに表示する。これにより、自車位置から北を示す“N”のマークの方向と、磁針表示アイコンの向きは平行になる。なお、この表示は、測位した際に行なわれ非測位時は上を向いたままとしている。
【0082】
“道路選択表示”は、メイン表示領域R1に表示されるターゲットが存在する道路の種類を示すアイコンである。すなわち、本実施形態では、“一般道のみのターゲットの表示”,“高速道のみのターゲットの表示”,“両方の表示”の3種類のターゲット表示モードが用意され、自動切換、事前設定あるいは手動切替によりいずれかのモードが選択される。これより、走行中の道路に応じて関連するターゲットのみを表示することができるため、ユーザは、効率よく情報を収集できる。そして、制御部18は、選択されたモードに連動して上記のいずれかのアイコンを表示する。自動切替は、たとえば、走行速度或いは走行速度に対応する情報を取得し、高速走行(一定以上の速度)をしている場合には高速道路を走行中と判断し、高速走行していない場合には一般道路を走行中と判断し、表示する道路種別を切り替える。この場合、何れの道路を走行しているか不明の場合には、両方の道路のターゲットを表示するようにする。走行速度の認識は、例えば、受信したGPS信号に基づき走行速度を算出したり、振動センサの出力が設定した閾値以上(高速走行すると振動が大きくなる)か否かなどにより判断できる。
【0083】
“駐車禁止監視エリア表示”は、自車両が駐車禁止監視エリア内に存在するときに表示されるアイコンである。例えば、駐車禁止監視エリアの領域を特定する地点情報を記憶しておき、制御部18は、GPS情報から求めた現在の車両の位置が駐車禁止監視エリア内か否かを判断し、範囲内の場合に係るアイコンを表示する。
【0084】
“無線警報表示”は、所定の無線を受信し警報中であることを知らせるためのアイコンである。制御部18は、無線受信器15にて所定周波数の無線信号を受信した場合、アイコン・メッセージ表示領域R4に受信した無線の種類(カーロケ無線,デジタル無線,特小無線等)をメッセージとして表示するとともに、当該“無線警報表示アイコン”を表示する。
【0085】
“ミュート表示”は、ミュート機能が作動中に表示されるアイコンである。“レーダー受信感度モード表示”は、レーダーの受信感度を示すアイコンである。本実施形態では、走行速度に応じて受信感度を変更するようにしており、具体的には、時速が30km以上になるとシティモードとなって表示アイコンは“C”となり、時速が40km以上になるとエクストラモードとなって表示アイコンは“E”となり、時速が80km以上になるとスーパーエクストラモードとなって表示アイコンは“SE”となる。受信感度は、時速が速い場合のモードになるほど、高くなるように設定される。時速は、GPS信号に基づいて制御部18が算出し、その算出結果に応じて制御部18が、該当するモード・受信感度に切替設定する。また、時速が30km未満の場合、制御部18は、警報をしないように制御し、表示アイコンは“(−)”とする。なお、GPS測位ができない場合には、スーパーエクストラモードに設定する。
【0086】
“ドライブ/ローカルモード表示”は、設定しているモードを表示するアイコンである。本実施形態では、ユーザの普段の生活圏であるローカルエリア内で使用する「ローカルモード」と、遠くへドライブする使用する「ドライブモード」と、を用意している。ローカルエリアは、リモコン等を操作して登録された登録位置を中心に所定の半径(例えば、10km,20km,30km等)の範囲内である。生活圏の場合、警報・告知を発すべき目標物(或いはマイクロ波を放射するものの警報をすべきでない誤動作源)の存在位置等を知っていることが多い。そこで、制御部18は、自車位置がローカルエリア内に存在する場合には、ローカルモードとして、監視・警報する目標物の種類を少なくし(デフォルトは必要最低限のものが設定)、頻繁に警報が発せられたり、メイン表示領域R1に多数のターゲットが表示されたりするのを抑制するように制御する。このローカルモードに設定中を示す表示アイコンとして“L”が出力される。また、ローカルエリア以外ではドライブモードとなり、ローカルエリアの時よりは監視・警報する対象の種類が多くなるように制御される。このドライブモードに設定中を示す表示アイコンとして“D”が出力される。更に、本実施形態では、ローカルモード並びにドライブモードのいずれにおいても、GPS受信器8,マイクロ波受信器4並びに無線受信器15で受信した各信号に基づいて行なう警報可能な対象のうちの一部を警報対象としている。そこで、警報可能な全ての対象について監視・警報を行なうオールオンモードも用意し、そのモードに設定された場合には、表示アイコンとして“A”が出力される。
【0087】
“GPS測位表示”は、GPS信号を測位しているか否かを示すアイコンであり、GPS測位中は消灯し、非測位時は点滅するように制御される。
【0088】
このように、ターゲットの状態やターゲットに関連しない状態についてもアイコンエリアに表示することによって、ターゲットの位置関係とこれらを同時に確認できる。
【0089】
図15に示すように、メイン表示領域R1中には、自車位置を基準に周囲に存在する目標物に対応するターゲットアイコン(警報対象アイコン)が表示される。本実施形態では、図3から図14に示すターゲットアイコンと同様に、目標物の種類(緊急度・重要度)に応じて色分けをする点では共通するものの、警報対象の目標物の種類を増加させたことにも伴い4種類(赤色,黄色,青色,緑色)に分けた。具体的な一例を示すと、図17に示す通りである。赤色は、図3以降の場合と同様に、速度測定装置に関する目標物である。
【0090】
さらに、本例では、目標物の種類に応じてターゲットアイコンを異ならせた。これにより、ターゲットアイコンを見ただけで、何の目標物かを知ることができる。具体的には、図17に示す通りである。更に、図17に示した例は、ターゲットアイコン表示モードの際にメイン表示領域R1上に表示する態様であり、ターゲットアイコン非表示モード(フォーカスアイコンのみ表示)の場合には、一回り小さい丸,四角等の単純な図形からなるマークを表示するようにしている。係るマークは、色のみ対応させている。つまり、例えば、赤色のアイコンである“ループコイル”,“LHシステム”,“Hシステム”,“レーダー式オービス”を示す各アイコンは、ターゲットアイコン表示モードのときは、図17に示すような対応するターゲットアイコンを表示するため、そのターゲットアイコンを見るだけで何の目標物があるかを知ることができる。一方、ターゲットアイコン非表示モードのときは、上記4種類の目標物は共に小さい赤色のマークとなり、そのマークを見ただけでは種類は特定できないようになる。但し、赤色のマークであることから、何かしらの速度測定装置が存在していることは認識できる。
【0091】
各目標物の種類と、ターゲットアイコンと、ターゲットアイコン非表示に表示するマークは、それらを関連づけたテーブルとして内蔵する記憶装置・ROM等の記憶手段に格納する。そして、各目標物についての情報(位置・種類等)は、データベース19に登録されているため、制御部18は、表示すべき目標物を検出した場合、その種類を認識し、記憶手段にアクセスして対応するターゲットアイコンあるいは非表示時のマークを取得し(どちらを取得するかは、現在のターゲットアイコン表示/非表示モードの状況により決定)、メイン表示領域R1の該当する位置に表示する。
【0092】
これにより、ターゲットアイコン表示モードの場合、図18(a)に示すように、表示エリア内に複数のターゲットが存在した場合、それぞれの種類に応じたターゲットアイコン(T1〜T6)が表示される。また、本例では、フォーカスアイコンFは、一対の三角形の指示マーク(矢印マーク)Sで挟み込むようにして知らせるようにしている。もちろん、フォーカスアイコンFは、点滅表示させて注目を得るようにしても良い。
【0093】
そして、一対の三角形の指示マークSについては、フォーカスアイコンの対象の変更があった場合(例えば図18のT2からT1へとフォーカスアイコンの対象となるターゲットの変更があった場合)、当該変更前のフォーカスアイコンを挟む位置から、当該変更後のフォーカスアイコンを挟む位置への誘導表示(誘導描画)を行う。誘導表示は、指示マークを、変更後のフォーカスアイコンの近傍へとスムーズに移動させるように描画することで行う。このとき、他のターゲットアイコンや小さいマークの描画位置を避けて指示マークをスムーズに移動させる描画を行うとよい。このようにすれば、フォーカスアイコンの対象が、どのターゲットアイコンに変更されたのかがわかりやすい。
【0094】
一方、ターゲットアイコン非表示モードの場合、図18(b)に示すように、フォーカスアイコンFを除き、目標物の存在位置に小さいマークを表示している。これにより、ユーザは、フォーカスアイコンFの存在に注視することができる。さらに、フォーカスアイコンF以外の目標物は小さいマークが表示されるので、フォーカスアイコン以外にも周囲に何かしらの目標物があることを知ることができる。しかも、各マークの色がターゲットアイコンの色に対応させているため、検出された他の目標物の緊急性並びにおおよその内容(種類)を予測することができる。
【0095】
さらに、データベース19に登録する目標物の情報として、各種の速度測定装置やNシステムや交通監視システム等の設置された方向が関係するものの場合、その設置方向(監視方向,計測方向)もあわせて格納される。そして、フォーカスアイコンFとして表示される目標物について設置方向が関連付けて登録されている場合、その設置方向を“矢印”で表示するようにしている。
【0096】
このターゲットアイコンの表示モードと非表示モードとの切り替えは、リモコン操作及びまたはスイッチ部3の操作により行なう。このように表示/非表示モードの切り替えを行なう機能を備えたことで、ユーザは、ターゲットアイコンの表示を、該当するものすべてか、フォーカスアイコン1つだけかを選べる。よって、ユーザは各アイコンごとの動作を設定する手間をかけずに、手軽に表示態様を切り替えることができる。したがって、ユーザは、たとえばマーク表示の密度が高くレーダースコープ画面が混雑してわかりにくくなっているときに容易にフォーカスアイコンのみの表示に切り替えることができる。逆に、ターゲットアイコン非表示モードに設定し、小さいマークで表示された簡易表示のターゲットが何かを知りたい場合、ターゲットアイコン表示モードに切り替えることでフォーカスの当たっていないターゲットでもそれが何であるかを簡単な操作で知ることが出来る。
【0097】
また、上記の実施形態では、ターゲットアイコン表示モードの場合、該当する目標物は全てターゲットアイコンとして表示するようにした。このとき、重なり合いが生じた場合には優先度・緊急度を加味して重要なものを手前側に表示するように制御することは、図2以降の実施形態と同様である。
【0098】
また、ターゲットアイコン表示/非表示モードの切り替えは、上述したようにユーザのマニュアル操作によって行なうようにしても良いが、例えば、表示の密度に応じて表示態様を自動的に切り替える機能を設けても良い。係る処理を行なうには、例えば、メイン表示領域R1に表示する目標物の数が、設定した閾値以上になった場合に非表示モードに切り替えたり、表示するターゲットアイコンの重なり合いが生じたり、重なり合うターゲットアイコンの個数が一定以上になった場合に非表示モードに切り替えたりすることで実現できる。このようにすればユーザは切り替え操作をすることなく、常にターゲットが見やすいレーダースコープ表示を得ることができる。
【0099】
また、上記の実施形態では、表示対象の目標物の種類は、“ドライブモード/ローカルモード/オールオンモード”の設定により決定され、ターゲットアイコン表示モードの際には該当する全ての目標物をターゲットアイコンとして表示し、ターゲットアイコン非表示モードの際にはフォーカスアイコンを除き該当する全ての目標物を小さいマークとして表示した。本発明はこれに限ることはなく、ユーザのリモコン操作等により表示態様(ターゲットアイコン表示/小さいマーク表示)を目標物の種類ごとに設定し、その設定した情報をデータベース19等に格納しておく。そして、制御部18は、ターゲットアイコン表示モードであっても、上記の設定に従い該当する目標物については小さいマークを表示するように制御する。これにより、監視する目標物の種類を多くしつつ、ユーザにとって重要度の低い目標物は小さいマークを表示しその存在のみを知らせることができ、重要度の高い目標物をターゲットアイコン表示させることで特に知りたい目標物を効率的に認識することができる。よって、ユーザにとって使い勝手の良い表示態様を提供できる。もちろん、ターゲットアイコン表示/非表示モードの切り替え機能がない装置において、目標物の種類ごとに表示態様を設定するようにしてもよい。
【0100】
さらに、自動ロックオン機能を設けると良い。自動ロックオン機能は、緊急度の高いターゲットを1つ選出し、そのターゲットが警報範囲外になるまでメイン表示領域R1中に追尾表示するものである。具体的には、制御部18は、追尾する対象となる緊急度の高いターゲットを選出する。この選出処理は、例えば、フォーカスアイコンFの選定と同様の条件に従い行なうことができる。そして、一度追尾対象の目標物が、警報範囲内でありながらメイン表示領域R1の外に位置する(たとえば、図9に示すような状態になる)ことがないように、縮尺を動的に変更したり、画面中心位置を移動させたり(図13参照)して、ターゲットがメイン表示領域R1内に常に表示されるようにする。
【0101】
図19は、警報時の表示画面の一例を示している。本実施形態では、警報時に4つの領域に分割して表示するようにしている。すなわち、自車進行アイコンI0を中心とした円形のターゲット表示画面(実際に表示されるのは円の一部)を持つメイン表示領域R1と、メッセージ・アイコン表示領域R4と、シンボル表示領域R5と、アニメーション画面表示領域R6と、を備える。より具体的には、通常時のメイン表示領域R1の左側にシンボル表示領域R5並びにアニメーション画面表示領域R6を上下に配置する。この両表示領域R5,R6が警報画面となり、警報時にその警報画面を左端より徐々に表示させていく(例えばスライドイン表示する)ようにする。これに伴い、メイン表示領域R1の表示スペースが右側に移動すると共に、狭くなる。このようにスライドイン方式を採ることで、より注目を発揮させることができるが、スライドイン方式を必ずしも採る必要はなく、いきなり画面が切り替わるようにしても良い。
【0102】
ここで、シンボル表示領域R5は、フォーカスされたターゲット(目標物)の内容を示す静止画を表示する領域である。また、アニメーション画面表示領域R6は、フォーカスされたターゲットが何であるかをわかりやすく動画表示する領域である。各領域に表示する静止画並びに動画は、目標物の種類と関連づけてデータベース19あるいは所定の記憶手段に格納しておき、制御部18は、フォーカスされたターゲットが自車両から一定の距離に近づくなどの警報画面を表示する条件を具備した場合、制御部18は、記憶手段に格納した対応する静止画並びに動画を読み出し、表示画面に表示する。
【0103】
このようにすると、ターゲット表示画面の表示状態の連続性を保ったまま、警報画面が表示されるため、ターゲットの位置を見失わずに、警報とターゲットの位置を同時に知ることができる。なお、本実施形態では、警報画面は、静止画(シンボル)と動画(アニメーション画面)の2種類を用意し、それらを同時に表示するようにしたが、いずれか一方のみとしても良い。
【0104】
なお、図14を用いて説明したように、図2以降の実施形態では、ターゲット表示画面を待ち受け画面として使用したり、警報画面として使用したりすることができるようになっている。ターゲット表示画面が警報画面とした場合、本実施形態におけるシンボル表示領域R5並びにアニメーション画面表示領域R6の警報画面は、より緊急性の高い警報画面(緊急警報画面・緊急警告画面)とすることができる。
【0105】
すなわち、例えば制御部18は、通常時は図20(a)に示すような待受画面を表示し、この状態でターゲット(目標物)を探知する(第1の所定距離に達する)と、図20(b)に示すターゲット表示画面に切り替えるように制御する。このようにすれば、通常は選択した待受画面を楽しむことができるとともに、目的物を探知したときのみターゲット表示画面が表示されるため、利便性が高い。
【0106】
次いで制御部18は、ターゲット表示画面を表示中に、ターゲットが自車両に接近する(第2の所定距離(<第1の所定距離)に達する)と、図20(c)に示すように、ターゲット表示画面とともに、シンボル表示領域R5並びにアニメーション画面表示領域R6からなる警報画面を表示するように制御する。
【0107】
なお、ターゲットが設定エリア圏外になった場合、制御部18は、待受画面に切り替えるように制御する。ここで、設定エリアは、例えば2次平面の表示領域、円形領域内、別に設定した領域など各種のものを設定できる。このように待機画面に戻ることで、ターゲットが遠ざかったことを容易に理解できる。
【0108】
より好ましくは、上記の各画面の切り替え時に、所定の音を発するようにすると良い。このように音を発生させることで、ユーザは状況が変わったことを知ることができ、その内容を画面を見ることでタイミングよく知ることができる。さらに、それぞれの切り替え時で異なる音と、するとよい。特に、図20(a)から(b)への切り替え時よりも、(b)から(c)への切り替え時の音をより緊急度の高い音(音量、音色、音程、メロディ、音声内容等)にするとよい。このようにすれば、音によって画面を見なくても注意の度合を把握することができる。
【0109】
上記3種類の画面の切り替え機能を備えることで、ユーザはターゲットが近づくにつれて段階的かつ自動的に警報態様を替えることかでき、その場の状況に応じた適切な情報を得ることができる。もちろん、本発明はこのように3段階の切替を必ずしも組み込む必要はなく、各表示画面についての表示/非表示を任意に設定することもできる。
【0110】
また、上述した各実施形態では、メイン表示領域R1に表示するターゲット表示画面の方位は、進行方向を上にするヘディングアップ表示を行なっていたため、制御部18は、進行方向の変更に伴い円弧上で方位を示すマーク(「N」「E」「W」「S」など)や、ターゲットアイコン等をスムーズに回転移動させて表示するように制御する(図21参照)。特にGPS受信器8からの位置情報の取得を所定時間間隔(たとえば1秒おき)で行う場合、取得された自車の進行方向が、例えば北向きから東向きに移動するなど、非連続に急激に変化する場合もありうるが、このような場合にもターゲットアイコンをスムーズに回転移動させて表示することで、ユーザがターゲットを見失ってしまうことを防止することができる。
【0111】
また、表示態様は、このようにヘディングアップ表示に限ることはなく、図22に示すように、例えば、北が常に上に表示するノースアップ表示を採ることもできる。そして、それらヘディングアップ表示とノースアップ表示の両方の表示態様をできようにし、ユーザの設定によりいずれかを選択表示するようにすると良い。もちろん、いずれか一方を固定としても良いし、他の表示態様もとれる。
【0112】
また、ノースアップ設定の場合でも画面左に警報画面が割り込む表示態様をとるようにした場合、メイン表示領域R1のターゲットアイコン表示画面が横方向に狭くなることから、例えば図23(a)に示すように、車両が東方向に進み、その前方にターゲットが存在する場合、当該ターゲットが表示領域外に位置するおそれがある。そこで、図23(b)に示すように、画面左に警報画面が割り込まれた場合には、制御部18は自動でヘディングアップ表示に切り替わるように制御する。これにより、メイン表示領域R1のターゲット表示画面が横方向に狭くなった場合であってもターゲットが画面内に収まりやすくなる。
【0113】
図24は、メイン表示領域R1の別の表示態様の一例を示している。例えば、フォーカスアイコンが設定された目標物と自車両の位置関係が、所定の警報条件に合致した場合、メイン表示領域R1の画面全体を薄い赤色にするとともに、自車進行アイコンI0を中心とした複数の扇形領域を濃い赤色で表示し、かつ、その扇形領域を自車進行アイコンI0を中心として回転させる。このようにすると、緊急車両の赤色の回転灯等のような雰囲気を出することができ、警報が発生したことがわかりやすい。なお、係る警報条件は、例えば、警報画面R5,R6を表示する基準となる第2の所定距離以下に近づくこととしても良いし、他の異なる条件を設定しても良い。
【0114】
更に、メイン表示領域R1に表示するターゲット表示画面の表示と、警報ランプ6とを連動させると良い。例えば、ターゲットアイコンが点滅するのに同期させて警報ランプ6も点滅させるように制御する。このようにすると、警報が発生したことが極めてわかりやすくなり、また警報ランプ6の点灯状態と関連づけた表示がターゲット表示画面上でもなされるため、ユーザは、ターゲットの位置をさらに容易に特定できる。また、警報ランプ6を左右両側に配置し、その左右の警報ランプ6の点灯を、ターゲットの表示位置に基づいて制御することもできる。具体的には、例えば、ターゲットの表示位置が中心軸より所定の幅以上右側の場合には右側の警報ランプを点滅させ、中心軸より所定の幅以上左側の場合、左側の警報ランプを点滅させる。そして、中心軸から所定幅内の場合には左右両方の警報ランプを点滅させるように制御する。このようにすることで、警報が発生した場所が極めてわかりやすくなる。また、警報ランプの点灯状況から、ターゲット表示画面内のターゲットの位置を推測することができるので、ターゲットの表示位置を容易に特定できる。また、係る機能を設けた場合、一部の種類のターゲットについてのみ警報ランプの点灯と関連付けるようにするとよく、この場合に、警報ランプが点灯する目標物の種類について、ユーザがリモコン操作などにより設定できるようにするとよい。
【0115】
図25は、本発明の別の実施の形態を示している。本実施の形態では、薄型矩形状のケース本体30を用い、そのケース本体の後面に大きな表示部6を設け、後面の両サイドには警報ランプ6を設けている。側面にはSDカードメモリ用スロット部31を設け、そのスロット部31に地図データなどが記録されたSDメモリカードを挿入可能としている。本実施形態は、目標物警報装置に加え、ナビゲーションシステム機能も備えており、係るナビゲーションを行なう際の地図データを上記のSDメモリカードに格納された地図データ等を利用して行なうようになっている。また、SDカードメモリ用スロット部31とは反対側の側面には、USB端子を設けており、パソコンと接続し、ソフトウェアアプリケーションのバージョンアップなどを行なうことができるようになっている。
【0116】
図26は、本実施形態の機能ブロックを示している。基本的には、図1,図2に示す実施の形態と同様であり、タッチパネル21やUSB端子(接続部)22を備えている。表示部5の寸法形状は、更に大きくしている。なお、図1,図2に示す実施の形態と同様のものについては同一符号を付し、その説明を省略する。
【0117】
図27,図28は、本実施形態の表示部5における表示レイアウトの一例を示している。図27は、自車位置情報と複数の目標物の位置情報を2次平面上で表示可能とするようにしたもので、図1,図2の実施形態と共通するものである。この図27に示す表示形態は、上述した実施の形態と相違して、自車位置を円の中心とする円の監視領域全体を表示部5に表示可能としている。このように全体を表示できることから、スクロール機能はない。また、この実施形態における表示は、自車の進行方向ではなく、北を常時上に表示するようにしている。これにより、自車の進行方向に対し±所定角度の範囲を特定するためのカーソルKを表示するようにし、自車の進行方向が変化するにつれて、係るカーソルKが回転するようになっている。
【0118】
円の監視領域の半径は、本実施形態でも変更することができる。この監視領域内に目標物が存在する場合、該当する位置にターゲットアイコンTnを表示する。また、目標物に方向性がある場合、ターゲットアイコンの形状は三角形(図ではT2のアイコン)としている。
【0119】
更に、各アイコンのうち、重要度の高いものから所定数(例えば5個)については、円形の表示領域の外にそのターゲットの情報(ターゲット名,距離)を表示し、そのターゲットの情報とターゲットアイコンとを線で結ぶようにしている。このようにも複数のターゲットアイコンが表示されるため、ユーザは一目で自車の周囲にどのようなターゲットが存在し、しかも重要度高いものは欄外に具体的にそのターゲットの情報が表示されるので具体的な内容まで知ることができる。
【0120】
図28は、別の表示レイアウトを示している。この例では、地図情報を表示し、ナビゲーション機能を起動している。そして、表示部5の下端には、GPS受信機8,マイクロ波受信機4などで取得した情報に基づき、警報条件に合致したターゲットが存在した場合には、それをテキスト情報でメッセージ出力する。また、周囲に存在するターゲットについてはターゲットアイコンTnを表示する。
【0121】
さらに、ナビゲーションシステムにおける表示機能として、駐車禁止エリアを色を変えて表示するようにしている。そして、重点エリア・路線と、最重点エリア・路線についても両者を区別するように色分けにより表示する。
【符号の説明】
【0122】
4 マイクロ波受信器
5 表示部
8 GPS受信機
18 制御部
19 データベース
【技術分野】
【0001】
本発明は、目標物検出装置及びプログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
車両速度測定装置から送出されるマイクロ波を検知して報知する目標物検出装置が知られている。この目標物検出装置は、速度測定装置と同一の周波数を用いたコンビニエンスストアの自動ドア等の誤動作源から送出されるマイクロ波を受信した場合も、車両速度測定装置からのマイクロ波の受信と認識して不用な警報を発してしまうという問題がある。このような事情に鑑み、最近の目標物検出装置は、誤動作源の位置情報を記憶しておき、GPSにより自車の位置を認識し、誤動作源に車両が位置した時にマイクロ波を検出しても警報を発しないように制御することで不要な警報を発するのを防止している。
【0003】
また、車両の速度を計測する装置としては、上記のマイクロ波を用いたものにかぎられず、例えば、道路下に埋め込み設置した2つのループコイルにて道路上を走行する車両を検出し、その2つのループコイルから出力される検出信号の時間差に基づいて車両計測するものもある。係るタイプの車両速度測定装置は、マイクロ波が出力されないため上記のマイクロ波検知を利用した目標物検出装置では検出できない。
【0004】
そこで、係る検出対象物の位置情報を記憶保持しておき、GPSにより検出した自車の位置と検出対象物の位置とが所定の関係になった場合に警報を発するようにした目標物検出装置がある(例えば、特許文献1等)。
【0005】
上記の特許文献1等の目標物検出装置の場合、例えば、検出対象物と車両の現在位置が設定された距離(例えば、1kmや500m等)に至った際に、「500m先、○○です。」(○○は、目標物を特定する情報(ループコイル等)等の音声による警報を出力したり、ディスプレイ上に係る情報をテキストで出力表示したりする。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】実用新案登録第3070388号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記の警報の契機となる位置関係は、通常、1つの目標物に対して複数(例えば、1km,500m,直前,……)設定されている。従って、車両が走行している車線の前方に目標物が存在している場合、車両が進む(目標物に近づく)につれて、複数回警報が発せられることになり、運転者は目標物である車両速度計測装置に近づいている(前方に目標物がある)ことを容易に理解することができる。
【0008】
ところで、自車の周囲に複数の目標物が存在することが多々ある。係る場合、警報の契機となる位置関係に合致する目標物が検出されると、その目標物についての警報を発することになる。従って、ある目標物に近づいている場合において、当該目標物以外の目標物に基づく警報が発せられることがある。例えば高速道路などにおいては、複数の目標物A,Bが同一走行路線上に適宜の間隔を置いて配置されることがある。便宜上、目標物Aと目標物Bの間隔が800m離れているとし、警報は車両と目標物の距離が1km,500m,直前の位置関係にあるときに発せられるものとする。すると、まず、目標物Aに基づいて2回(1kmと500m)警報が発せられた後、目標物Bに基づいて1kmの警報が発せられ、その後に目標物Aに基づく直前を知らせる警報が発せられることになる。従って、運転者は、目標物A,Bのどちらに基づく警報かがわからないので、1kmというように比較的離れた位置に目標物が存在していると認識した直後に急に直前に目標物があること認識することになり、好ましくない。
【0009】
また、走行中の道路の前方に設置された目標物Cと、走行中の道路以外の道路に設置された目標物Dが存在し、車両と目標物Dとの距離の方が近い場合にも、有効な警報報知をすることができない(運転者は、どの目標物について報知されているかがわからない)。
【0010】
さらに、車両が走行する道路は直線に限られず、適宜曲がっている場合もある。そうすると、車両の存在位置によっては、実質的な道のりが長い目標物Dとの距離の方が短くなり、報知された自車との距離の遠近と実際の出現順番が異なり、運転者は、どの目標物について報知されているかがわからないと言う問題もある。
【0011】
本発明は、係る問題を解決するためになされたもので、自車の周囲に複数の目標物が存在している場合でも、各目標物と自車との位置関係を容易に認識することができる目標物検出装置及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上述した目的を達成するために、本発明に係る目標物検出装置は、(1)自車の位置を検出する位置検出手段と、目標物の位置情報を記憶するデータベースと、前記位置検出手段で検出された位置情報と、前記データベースに格納された目標物の位置情報とに基づき、表示対象の目標物を抽出する抽出手段と、その抽出手段により抽出された目標物の位置情報と、自車位置情報とを表示する表示部と、を備え、前記表示部には、複数の目標物の位置と車両の現在位置とが、2次平面(2次元平面)上に配置されるマークにより報知するように構成され、その表示部に表示されるマークの密度に応じて前記マークの表示態様を変更するようにした。マークは、実施形態では、ターゲットアイコンやフォーカスアイコンや簡易表示した場合のマークに対応する。
(2)前記マークの表示態様の変更は、該当するものすべての目標物について行なう表示態様と、注目すべき1つの目標物について行なう表示態様の変更とするとよい。
(3)また、前記目標物のマークの表示を、注目すべき1つの目標物について行なう表示態様の場合において、他の目標物については簡易的なマークを表示するとよい。
(4)前記密度は、例えば前記表示部に表示する目標物の数に基づいて決定したり、(5)表示するマークの重なり合いが生じている個数に基づいて決定したりするとよい。
(6)本発明のプログラムは、(1)から(5)のいずれかに記載の目標物検出装置としての機能をコンピュータに実現させるためのプログラムとした。
【0013】
前記自車の位置と、前記目標物の位置が設定された警報条件に合致したか否かを判断し、合致した場合には、その目標物を特定する情報とその目標物までの距離を関連づけて前記表示部に表示する手段を備えるようにするとよい。このようにすれば、ユーザは、警報されている目標物の種類を容易に特定でき、さらにその目標物までの距離を同時に知ることができるとともに、目標物間の位置関係や自車と目標物間の位置関係を容易に同時に知ることができる。
【0014】
前記警報条件に合致した目標物に対応するマークを、他のマークと異なる表示態様で表示するようにするとよい。異なる表示形態は、実施形態では、星形のように形状を変えると共に、ブリンキングさせるというように発光状態も変えたが、いずれか一方でもよいし、他の形態で異ならせてもよい。このようにすれば、ユーザは、表示されたどの目標物が警報条件に合致した目標物であるかが一目でわかる。また、警報条件に合致した目標物と自車及び他の目標物との位置関係を容易に同時に把握することができる。
【0015】
ユーザからの指示を受けて前記表示部に表示された目標物のマークのうちの1つを選択する手段と、その選択したマークの表示態様を他のマークと異なる表示態様で表示すると共に、その選択したマークに対応する目標物を特定する情報とその目標物までの距離を関連づけて前記表示部に表示する手段を備えてもよい。
【0016】
前記2次平面の表示領域は、自車の位置を中心とする円形の領域全体或いはその一部とするとよい。
【0017】
前記2次平面の表示領域は、自車の位置を中心とする円形の領域の一部であり、その領域の一部は、車両の進行方向に対してスクロールして変更できるようにするとよい。このようにすれば、比較的小さな表示画面を有効に利用してわかりやすい表示を行うことができる。
【0018】
前記2次平面の表示領域は、前記自車の位置と、前記目標物の位置が設定された警報条件に合致していない待ち受け状態の際の待受画面として使用するようにするとよい。
【0019】
前記2次平面の表示領域は、前記自車の位置と、前記目標物の位置が設定された警報条件に合致した警報状態の際の警報画面として使用するようにするとよい。
【0020】
前記表示部に待受画面を表示中に、前記自車の位置と前記目標物の位置が設定された条件を満たした場合に、前記待受画面から前記2次平面上に配置されるマークにより報知する画面(実施形態のメイン表示領域のターゲット表示画面に対応)に切り替えるように制御すると良い。このようにすれば、通常は待受画面を楽しむことができ、目的物を探知したときのみマークにより報知する画面となるので利便性が高い。
【0021】
前記表示部には、前記自車の位置と前記目標物の位置が設定された警報条件を満たした場合に、前記2次平面上に配置されるマークにより報知する画面とともに、別の警報画面を表示するように構成すると良い。
【0022】
前記目標物が設定範囲外になった場合、前記表示部の表示を前記待受画面に戻すようにするとよい。設定範囲は、例えば2次平面の表示領域、円形領域内、別に設定した領域など各種のものとすることができる。全ての目標物について同一に設定しても良いし、個々の目標物により異ならせても良い。このようにすれば、待受画面に戻ることで目標物が遠ざかったことがわかりやすい。
【0023】
前記表示部には、前記自車の位置と前記目標物の位置が設定された警報条件を満たした場合に、前記2次平面上に配置されるマークにより報知する画面とともに、別の警報画面を表示するように構成し、前記警報条件は、前記待受画面から前記2次平面上に配置されるマークにより報知する画面に切り替る際の条件よりも緊急性が高い(自車に近い)ものとすることができる。このようにすれば、マークにより報知する画面で自車と目標物の位置関係を確認しながら、目標物の接近を警報画面によって容易に知ることができるので好ましい。
【0024】
前記警報画面は、対象となる目標物の種類に関連づけられた静止画を含むものとすることができる。
【0025】
前記警報画面は、対象となる目標物の種類に関連づけられた動画を含むものとすることができる。特に、静止画と動画を並記して構成するとより好ましい。
【0026】
前記警報画面は、警報条件を満たした際に、徐々に表示させ、それに伴い前記2次平面上に配置されるマークにより報知する画面を徐々に小さくするように制御するとよい。実施形態の、“スライドイン”に対応する。このように徐々に表示することで、より注目を得ることができる。
【0027】
前記表示部には、前記2次平面上に配置されるマークにより報知する画面とは別に、目標物或いはその他の状態を示すマークを表示する領域を設けるとよい。この領域は、実施形態のアイコン表示領域R2,メッセージ表示領域R3並びにアイコン・メッセージ表示領域R4等に対応する。
【0028】
前記画面の表示態様の変更時に、音を発するように構成するとよい。このようにすれば、音によって表示態様が切り替わったこと,周囲の状況が変わったことを知ることができる。そして、特に異なる音とし、徐々に緊急度の高い音(音量、音色、音程、メロディ、音声内容等)にすると、音によっても注意の度合を把握することができるので好ましい。
【0029】
前記自車の位置と前記目標物の位置が設定された警報条件を満たした場合に、前記2次平面上に配置されるマークにより報知する画面の表示色を変更すると共に、自車の位置を中心として回転する部位(実施形態では、扇形の領域)を表示するようにするとよい。このようにすれば警報が発生したことがわかりやすいので好ましい。
【0030】
前記目標物のマークの表示を、該当するものすべての目標物について行なう表示態様と、注目すべき1つの目標物について行なう表示態様と、を選択するように構成するとよい。係る表示態様の切替は、ユーザからのマニュアル操作によって行なっても良いし、自動的に行なってもよい。このようにすれば、表示態様を切り替えることで、たとえばマーク表示の密度が高く各マークが密集したり重なり合うなどして見にくくなった場合に1つの目標物のマーク(実施形態では、フォーカスアイコン)のみの表示に切り替えることができその存在を容易に知ることができ、全ての目標物を表示する表示態様にすると、周囲の状況を詳しく知ることができる。
【0031】
前記表示部に表示されるマークの密度に応じて前記表示態様を変更するようにするとよい。例えば、密度が高い場合には注目すべき1つの目標物について表示することが重要なものを確実かつスムーズに認識することができ、他方、密度が低い場合には該当する全ての目標物を表示することで、周囲の状況を漏れなく通知・提供することができる。
【0032】
前記目標物のマークの表示を、注目すべき1つの目標物について行なう表示態様の場合において、他の目標物については簡易的なマークを表示するようにするとよい。係る構成を採ると、周囲の目標物の存在状況を知らせることができるとともに、確実にかつスムーズに注目すべき1つの目標物の存在を知らせることができる。
【0033】
所定の条件に合致する目標物を1つ選出する処理を行ない、その目標物が警報範囲外になるまで表示部の表示エリア内に表示されるように制御するとよい(追尾表示する)。
【0034】
また、所定の条件に合致する目標物を1つ選出する処理を行い、当該所定の条件に合致する目標物に変更があった場合、当該変更前の目標物のマークから、当該変更後のマークへの誘導表示を行うとよい。このようにすれば、条件に合致する目標物に変更があったことが分かりやすい。また条件の合致する目標物がどの目標物からどの目標物へ変わったのかが分かりやすい。誘導表示は、例えばユーザの視点の移動を補助するための表示とするとよい。例えば誘導表示は変更前のマークの近傍の着目表示部(実施形態では、一対の三角形の指示マーク)を、変更後のマークの近傍へと移動させるように随時描画することで行うとよい。移動させるように随時描画する際には例えば条件に合致しない目標物のマークを避けて着目表示部を移動させる描画を行うとよい。
【0035】
目標物が設置された道路種別情報を記憶させ、一般道のみの目標物を表示する表示モード,高速道のみの目標物を表示する表示モード,両方を表示する表示モードのうちの設定された表示モードに応じて該当する目標物を表示するようにするとよい。このようにすると、例えば、一般道路の走行中は、高速道路に設置された目標物を表示しないようにすることで、不必要な情報の提供を抑制できる。なお、道路種別情報が関連づけられていない目標物については、モードに関係なく表示するとよい。
【0036】
警報ランプを設け、その警報ランプの発光状態を、注目すべき目標物のマークの前記表示部への表示状態に連動させるようにするとよい。連動させるとは、例えば、マークを点滅させた場合には、その点滅動作に同期させて警報ランプも点滅させたり、警報ランプの点灯により表示部内のマークの存在位置を推測させたりすることがある。
【0037】
北を上に表示するノースアップ表示モードと、車両の進行方向を上にするヘディングアップ表示モードを備え、ノースアップ表示モードで表示中に警報画面が表示された場合にヘディングアップ表示に切り替える機能を備えるとよい。このようにすると、仮に表示画面が横方向に狭くなった場合でも、マークを表示画面内に収まりやすくなる。
【0038】
前記2次平面の表示領域に表示する表示形態は、鳥瞰図(上空から斜めに見下ろしたような形式:俯瞰図)表示にするとよい。もちろん、上方から真下を見下ろした平面図のような表示形態としても良く、各種の表示態様を採ることができる。
【発明の効果】
【0039】
本発明では、自車の周囲に複数の目標物が存在している場合でも、各目標物と自車との位置関係を容易に認識することができる。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】本発明の好適な一実施形態を示す図である。
【図2】本実施形態のブロック図を示す図である。
【図3】表示部の表示態様の一例を示す図である。
【図4】警報機能を説明する図である。
【図5】警報中対象が存在しない時のフォーカスの切替機能を説明する図である。
【図6】警報対象、警報中対象が存在する時のフォーカスの切替機能を説明する図である。
【図7】警報ターゲットが発生した時のフォーカスの切替機能を説明する図である。
【図8】警報ターゲットが警報対象外に遷移した時のフォーカスの切替機能を説明する図である。
【図9】警報ターゲットが画面外に存在する時のフォーカスの切替機能を説明する図である。
【図10】無線・マイクロ波を受信した場合の警報機能を説明する図である。
【図11】警報機能を説明する図である。
【図12】警報機能を説明する図である。
【図13】スクロール機能を説明する図である。
【図14】警報機能を説明する図である。
【図15】別の実施形態の表示部の表示態様の一例を示す図である。
【図16】アイコン・メッセージ領域に表示されるアイコンの一例を示す図である。
【図17】ターゲットアイコンの一例を示す図である。
【図18】別の実施形態の表示部の表示態様の一例を示す図である。
【図19】別の実施形態の表示部の表示態様の一例を示す図である。
【図20】別の実施形態の表示部の表示態様の一例を示す図である。
【図21】別の実施形態の表示部の表示態様の一例を示す図である。
【図22】別の実施形態の表示部の表示態様の一例を示す図である。
【図23】別の実施形態の表示部の表示態様の一例を示す図である。
【図24】別の実施形態の表示部の表示態様の一例を示す図である。
【図25】本発明の好適な別の実施形態を示す図である。
【図26】本実施形態のブロック図を示す図である。
【図27】表示部の表示態様の一例を示す図である。
【図28】表示部の表示態様の一例を示す図である。
【図29】別の実施形態の表示部の表示態様の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0041】
図1,図2は、本発明の好適な一実施の形態を示している。図1に示すように、ケース本体1の上面にソーラーパネル2並びにスイッチ部3を配置し、ケース本体1の前面側内部にマイクロ波受信機4を配置し、ケース本体1の後面に表示部5と警報ランプ6と赤外線送受信部7とを配置している。また、ケース本体1の上面側内部には、GPS受信機8を配置する。さらに、ケース本体1の一方の側面には、アダプタージャック9を配置し、他方の側面には電源スイッチ10並びにDCジャック11を配置する。また、ケース本体1内には、スピーカも内蔵されている。
図2に示すように、赤外線送受信部7は携帯電話機12等の赤外線送受信機を内蔵した通信装置との間でデータの送受を行なう。アダプタージャック9は、メモリカードリーダ13を接続する端子である。アダプタージャック9にメモリカードリーダ13を接続することで、そのメモリカードリーダ13に装着されたメモリカード14に格納されたデータを内部に取り込むことができる。より具体的には、メモリカード14に格納されたデータは、新規な目標物の情報(経度・緯度を含む位置情報,種別情報等)などの更新情報があり、その更新情報が制御部18経由で目標物検出装置に内蔵されるデータベース19に格納(ダウンロード)され、データ更新がされる。データベース19は、制御部18のマイコン内あるいはマイコンに外付けした不揮発性メモリ(たとえばEEPROM)により実現できる。なお、データベース19には、出荷時に一定の目標物に関する情報が登録されており、その後に追加された目標物についてのデータ等が上記のようにしてデータ更新される。また、データ更新は、赤外線送受信部7を介して行なうこともできる。
【0042】
DCジャック11は、図示省略のシガープラグコードを接続するためのもので、そのシガープラグコードを介して車両のシガーソケットに接続して電源供給を受け得るようにする。更に、本実施形態の目標物検出装置は、無線受信機15とリモコン受信機16を備えている。無線受信機15は、飛来する所定周波数の無線を受信する。リモコン受信機16は、リモコン(携帯機:子機)17とデータ通信をし、目標物検出装置に対する各種の設定を行なう。また、スイッチ部3も制御部18に接続され(図示省略)、リモコン17と同様の設定を行えるようになっている。
【0043】
そして、制御部18は、上記の各種の入力機器(受信機等)から入力される情報に基づき所定の処理を実行し、出力機器(表示部5,警報ランプ6,スピーカ20等)を利用して所定の警報・メッセージを出力する。なお、これらの基本構成は、基本的に従来のものと同様のものを用いることができるので、その詳細な説明を省略する。
【0044】
本実施形態では、表示部5の寸法形状を従来よりも大きくしている(特に高さ方向を広げている)。これに伴い、表示部5を実装するケース本体1の後方側の高さHを、その他の部位の高さH0よりも十分に大きくしている。
【0045】
図3は、表示部5に表示される表示態様の一例を示しており、図4は、それを模式化(簡略化)した図を示している。本実施形態では、表示部5は、たとえば、有機ELディスプレイや液晶ディスプレイを用いて実現される。図に示すように、表示部5は、その大部分を占めるメイン表示領域R1と、下端側に配置されたメッセージ表示領域R2と、上端側に配置されたアイコン表示領域R3と、を備えている。アイコン表示領域R3は、バッテリ残量を示すアイコンM1や、GPSの受信中を示すアイコンM2や、マイクロ波受信中を示すアイコンM3などの動作状態を示すアイコンや、現在位置の周囲が駐車禁止エリアであることを示す駐車禁止アイコンM4のように周囲の状態・情報を放置するアイコンなどを表示する。係る表示は、制御部18からの制御命令により出力される。
【0046】
メッセージ表示領域R2は、所定の目標物の種類を特定する名称(図3では、“ループコイル”)と、当該目標物までの距離(図3では、“1200m”)を表示する。後述するように、この領域R2に表示された目標物がターゲット表示領域R1に表されている場合、その表示された警報対象アイコンは、他の警報対象アイコンと区別できる態様で描画している。
【0047】
メイン表示領域R1は、主として目標物(ターゲット)と自車との位置関係を示すためのもので、複数の目標物を表示可能となっている。自車と目標物とは、共にアイコンで示している。自車は、略菱形で形成される自車進行アイコンI0で示す。この自車進行アイコンI0を中心とした所定半径(切替可)からなる円の範囲内に存在する目標物(ターゲット)が、その存在位置にターゲットアイコンとして表示される。図3,図4から明らかなように、メイン表示領域R1の形状を縦長としていることから、そのメイン表示領域R1の横幅を自車進行アイコンI0を中心とした円の直径とほぼ等しいか若干広く設定すると、メイン表示領域R1の高さ方向は当該円の領域のほうが広くなる。つまり、円の領域内に存在するターゲットアイコンの一部または全部は、メイン表示領域R1外に位置することもあり得る。但し、本実施形態では、係るメイン表示領域R1外の領域においても仮想領域として当該円の領域内に存在するターゲットアイコンの位置情報を持たせ、表示可能としている。換言すると、制御部18は、自車を中心とした所定の半径の円の領域内に存在するターゲットアイコンを配置し、メイン表示領域R1の画面フレーム内に存在するもののみを実際に出力表示する。これにより、例えば車両の進行方向が変わった場合にもターゲットアイコンの表示をスムーズに対応できる。
【0048】
更に、メイン表示領域R1における表示画面は、自車の進行方向を上に見た状態で表示する。これは、GPS受信機8から与えられる自車の位置情報に基づき、制御部18が自車の進行方向を求め、その進行方向が上に向いた状態での各目標物の位置を求め、円形の表示領域内に存在するものを該当する位置に表示することで対応できる。
【0049】
目標物は、丸形或いは星形のターゲットアイコンTnで示している。このターゲットアイコンTnの中には、自車との位置関係から、警報対象となる目標物を示す警報対象アイコンと、警報対象と成らない目標物を示す警報対象外アイコンがある。ここで警報対象とは、自車の進行方向より前(進行方向より±90°)にあるターゲットであり、且つ、マイクロ波を発する速度計測装置などの警報角度があるターゲットについては、さらに警報対象角度内(ターゲットの警報角度±40°)の条件を具備するものである。
【0050】
警報対象外アイコンは、アイコン色を灰色としている。また、警報対象アイコンは、警報の対象となるターゲット(目標物)を表すアイコンであり、緊急度(重要度)に応じて色分けをしている。色分けの一例としては、
緊急度大:赤色
緊急度中:黄色
緊急度小:緑色
の3種類としている。
【0051】
緊急度が大の目標物としては、例えばループコイル等の車両速度計測装置がある。緊急度が中の目標物としては、例えば警察署などがある。緊急度が小の目標物としては、例えば、高速道路におけるサービスエリアや、一般道路脇に設置される道の駅などの交通に関係する場所や、Nシステムなどの車両速度計測装置以外の監視装置等などがある。
【0052】
これにより、丸形のターゲットアイコンは、最大4色に色分けされて表示されることになる。なお、設定により表示/非表示とする目標物の種類を切り替えることができる。係る切り替え設定は、スイッチ部3或いはリモコン17を操作して行なう。
【0053】
データベース17には、目標物の種類と、位置情報と、緊急度と、監視方向(ある場合)などを関連付けたテーブル構造となっている。さらに、有効/無効フラグを関連付け、当該フラグがONのもののみを表示するように設定するとよい。
【0054】
更に、複数ターゲットを表示するに際し、ターゲットの重要度(優先度)の高いものを前面側に描画するようにしている。これは、GPS受信機8から与えられる自車位置情報(経度・緯度)と、現在の円形の表示領域の半径情報(或いは最大半径)と、を取得するとともに、データベース19にアクセスし、現在位置と目標物までの距離が取得した半径よりも短いものを抽出し、車両の進行方向との関係からメイン表示領域R1における表示位置を特定する。更に、表示対象となった目標物の重要度を求め、重要度の低いものから順に所定色のターゲットアイコンを描画する。これにより、複数のターゲットアイコン同士の一部又は全部が重なった場合、後で描画される重要度の高いターゲットのターゲットアイコンを描画するに際し、すでに描画された重要度の低いアイコンとかなさる部分は、現在描画中の重要度の高いターゲットアイコンが上書きで描画されることから、ターゲットの重要度(優先度)の高いものが前面側に描画されるようになる。
【0055】
なお、重要度の軽重は、上記の緊急度に対応し、緊急度が高いものがもっとも重要度が高くなり、次に緊急度が中のもの、緊急度が小のものとなり、最後が警報外ターゲットとなる。また、緊急度が同じ場合、自車との距離が近いものほど優先度が高くなるようにする。
【0056】
更に本実施形態では、ターゲットアイコンのうち、条件を具備する1つのアイコンをフォーカスアイコンFとし、他の円形のターゲットアイコンと異なる表示態様で描画する。このフォーカスアイコンは、フォーカスが当たっているターゲット(フォーカスターゲット)を表すアイコンである。形状は星形であり、アイコン色は対応するターゲットアイコンにおけるアイコン色と同じにし、点滅させる。
【0057】
具体的には、フォーカスアイコンは、現在警報中、或いは警報中ではないが警報対象ターゲットが画面内に存在している、又はユーザが選択したターゲットを指す。上述の通り、フォーカスターゲットのアイコンは、フォーカスアイコンとなって、ブリンキングする。そして、制御部18は、画面最下段のメッセージ表示領域R2に対して、そのフォーカスターゲットについての情報、具体的には、ターゲット名(種類名)と、そのターゲット(目標物)までの距離と、を表示する。
【0058】
換言すると、メッセージ表示領域Rにメッセージが表示されている場合、そのメッセージに対応するターゲットアイコンがメイン表示領域Rに表示されていると、当該ターゲットアイコンがフォーカスアイコンとなり、表示態様が切り替わる(星形&ブリンキング)。
【0059】
つまり、フォーカスターゲットは、自車とターゲット(目標物)が一定の関係になり、報知タイミングになった場合に自動的に選択されて表示が切り替わる場合と、ユーザのマニュアル操作(スイッチ部3またはリモコン17の操作)によりフォーカスターゲットを切り替える場合がある。また、ユーザ操作に伴うフォーカスターゲットの切替は、スイッチ部3或いはリモコン17に設けた所定のスイッチを押下することで、現在フォーカスが当たっているターゲットから、次に遠い/近いターゲットをフォーカスターゲットに切り替える。なお、フォーカスが当たっていない場合に、この操作(所定のスイッチの押下)を行うと、警報の対象内外に関係なく、自車位置から最も近いターゲット(ターゲットアイコン)をフォーカスターゲット(フォーカスアイコン)にする。
【0060】
次に、具体的なフォーカスターゲット(フォーカスアイコン)の切替動作を説明する。図5は、警報中対象が存在しない時のフォーカスの切替機能を説明する図である。自車位置と目標物の距離が所定の距離になるなどの警報条件中となったターゲット(警報中対象)が存在しない場合、メッセージ表示領域R2に表示すべき情報がないので、図5(a)に示すように、メッセージ表示領域の分までメイン表示領域R1となり、4つのターゲットアイコンT1〜T4が表示される。なお、T3,T4は、車両の進行方向に対して±90°にないため、警報外ターゲットアイコンとなり、その種類に関係なく灰色に表示される。
【0061】
この状態で、ユーザが所定のスイッチの押下操作による最近/最遠フォーカス操作を行うと、制御部18は、自車位置から最近/最遠のターゲットをフォーカスターゲットとし、図5(b)に示すように(この例では、最近のターゲットが選択)該当するターゲットアイコンT1がフォーカスアイコンFとなり、星形でブリンキングさせるとともに、そのフォーカスアイコンFの情報(ターゲット名:Nシステム,距離:400m)をメッセージ表示領域R2に表示させる。なお、制御部18は、GPS受信機から与えられる自車位置情報と、データベース19に格納された各ターゲットの位置情報とに基づき、各ターゲットまでの距離を算出することで、最近/最遠のターゲットを抽出することができる。
【0062】
この状態で一定時間(例えば、10秒)経過したならば、元の状態に戻る。つまり、一定時間経過するまでに警報対象が存在しなければ、どのターゲットにもフォーカスは当たらず、全てが円形のターゲットアイコン(色は、種類等により異なる)に戻る(図5(c)参照)。
【0063】
図6は、警報対象及びまたは警報中対象が存在する時のフォーカスの切替機能を説明する図である。警報対象が存在する場合、現在のターゲットフォーカスは自車位置から最も近い警報対象であるので、図6(a)に示すように、制御部18は、ターゲットアイコンT1がフォーカスアイコンFになり、当該アイコンを星形でブリンキングさせるとともに、そのフォーカスアイコンFの情報(ターゲット名:ループ,距離:400m)をメッセージ表示領域R2に表示させる。
【0064】
この状態で、ユーザが所定のスイッチの押下操作による最近/最遠フォーカス操作を行うと、制御部18は、現在のフォーカスターゲットから最近/最遠のターゲットをフォーカスターゲットとし、図6(b)に示すように(この例では、最近のターゲットが選択)該当するターゲットアイコンT2がフォーカスアイコンFとなり、星形でブリンキングさせるとともに、そのフォーカスアイコンFの情報(ターゲット名:Nシステム,距離:700m)をメッセージ表示領域R2に表示させる。
【0065】
この状態で一定時間(例えば、10秒)経過したならば、基の状態、つまり、自車位置から最も近い警報対象にターゲットフォーカスFを遷移させる(図6(c)参照)。このように、ターゲットフォーカスFを警報対象に戻すようにしたのは、先ず表示する最優先ターゲットは、自車位置から最も近い警報対象であるためである。
【0066】
図7は、警報ターゲットが発生した時のフォーカスの切替機能を説明する図である。警報対象外のターゲットにフォーカスが当たっているか否かを問わず、警報条件を具備するターゲットが発生すると、最優先に当該警報ターゲットをフォーカスターゲットにする。一例を示すと、図7(a)に示すように、当初はNシステムについてのターゲットアイコンT1がユーザの指示に従いフォーカスアイコンFに選択されている際に、車両が進み、警報条件である自車から1km先にループコイルが検出された場合、図7(b)に示すように、フォーカスアイコンFを切替えるとともに、そのフォーカスアイコンFの情報(ターゲット名:ループ,距離:1000m)をメッセージ表示領域R2に表示させる。
【0067】
図8は、警報ターゲットが警報対象外に遷移した時のフォーカスの切替機能を説明する図である。警報ターゲットが警報対象外に遷移した時は、表示画面内に警報対象が存在すればそのターゲットのターゲットアイコンをフォーカスアイコンに切替、警報対象が存在しなければ、フォーカスは当たらない(フォーカスアイコンはなくなる)。一例を示すと、図8(a)に示すように、当初、警報対象であるループコイルの警報ターゲットのターゲットアイコンT1がフォーカスアイコンFとして表示画面中に存在している場合において、その後、車両の移動に伴い図8(b)に示すように、警報対象外に遷移した(車両の進行方向±90°外に移動した)とともに、新たに車両の進行方向前方に出現したターゲットアイコンT2も警報対象でないような場合には、フォーカスアイコンがなくなる。
【0068】
なお、警報ターゲットの位置が、現スケールの画面外に存在する場合には、制御部18は、ターゲットアイコンは表示せず、メッセージ表示領域R2に、警報名と距離だけを表示するようにする(図9参照)。
【0069】
また、無線受信機15により所定周波数の無線を受信した場合、制御部18は、その警報のメッセージ(種類:カーロケ 圏内)をメッセージ表示領域R2に表示する(図10(a)参照)。同様に、マイクロ波受信機4が所定周波数のマイクロ波を受信した場合、データベース19に登録したターゲットの位置情報との関係が不明なため(一意に特定できないため)、レーダー受信に伴う警報のメッセージ(種類:レーダー)をメッセージ表示領域R2に表示する(図10(b)参照)。
【0070】
次に、目標物の検出に伴う表示制御を説明する。図11(a)に示すように、画面フレーム内に警報ターゲットがない場合、制御部18は、フォーカスアイコンへの切替を行なわない。そして、警報対象外アイコンが存在する場合には、対応する位置に警報対象外のアイコンを表示する。
【0071】
一方、警報の対象となるターゲットアイコンが表示内に存在する場合、制御部18は係るターゲットアイコンをフォーカスアイコンFとしてブリンキングさせ、画面最下段のメッセージ表示領域R2にターゲット情報を表示する(図11(b)参照)。
【0072】
本実施形態では、メイン表示領域R1に対する表示態様として、円形の表示領域を設定しスケールを表示するようにした。このスケールは、図3他にも示すように、同心円状の2つの円弧状のスケールS1と、2つの円弧の半径を一目でわかるようにするための上下方向に延びる直線状のスケールS2を表示するようにした。そして、各スケールにはメモリを設けると共に、スケールS2の距離を、ユーザにより選択・切替ができるようにしている。具体的には、スケール(半径)の選択肢として、「500m」、「1000m」、「1500m」、「2000m」、「2500m」、「3000m」の6つを用意し、フォーカスターゲットの切替と同様に、ユーザのスイッチ操作により、昇順或いは降順で切り替わる(図12参照)。
【0073】
更に、本実施形態では、スケール操作(フォーカスターゲットが画面外に遷移)により、フォーカスターゲットが画面外に遷移した場合、制御部18は、任意時間(例えば、5秒)待ってから画面内の対象ターゲットにフォーカスを当てるように制御する。すなわち、図12(a)の状態から(半径2000m)から1段階拡大して半径1500mに切り替える(図12(b)参照)。すると、図12(a)におけるフォーカスアイコンFは、画面の外に移動してしまうが、一定時間はフォーカスアイコンの切替を行なわないため、メッセージ表示領域R2にはそのまま残る。そして、一定時間以下後にフォーカスターゲットの切替が行なわれ、図12(c)に示すように、新たなフォーカスアイコンFに遷移するとともに、メッセージ表示領域R2にもあたらしいフォーカスターゲットについての情報が表示される。
【0074】
図13は、メイン表示領域R1における表示機能を説明する図である。メイン表示領域R1の表示画面は、自車位置を中心とした円の領域よりも小さい。そのため、図13(a)に示すように、自己の存在位置を中心とした円の一部が表示画面と重なり、実際に出力表示される(図13(a)参照)。ここで本実施形態では、表示画面のスクロール機能を備えている。つまり、図13(b),(c)に示すように、当該円の領域と長方形の表示画面が相対的に上下方向に移動し、当該円の領域の中央部分(図13(b)),当該円の領域の下側の部分が表示される。これにより、車両の進行方向後側の状態も知ることができる。係る上下のスクロールも、ユーザからのスイッチの押下より、上または下にスクロールさせる描画を行う。
【0075】
図14は、表示画面の一例を示している。上記の複数のターゲットアイコンの位置情報と、自車の位置情報を2次元空間上で表示可能とする表示形態は、図14(a),(c)に示すように、GPS位置情報に基づく警報や、マイクロ波の受信などの警報情報を具備しない待ち受け状態の画面(待ち受け画面:図14(c))と、実際の警報画面(図14(a))のいずれにも適用できる。
【0076】
さらに、警報時には、上記の2次元空間上で複数のターゲット位置を報知するものでなく、従来のように文字等のメッセージを出力表示する(図14(b)参照)ようにしてもよい。このようにした場合、表示画面が大きいことから、ユーザに対して何の警報であるかを確実に通知することができる。
【0077】
また、待ち受け画面を図14(d)に示すように、ターゲットアイコンを表示しないイラスト画面(図では、衛星数(24個),自車の位置情報(軽度,緯度,高度)を文字列で表示するようにしてもよい。
【0078】
待ち受け画面並びに警報画面は、図14ではそれぞれ2種類のパターンを示したが、その他のパターンを用意するのを妨げない。そして、待ち受け時と警報時にどのパターンを用いるかは、リモコン17,スイッチ部3の操作によりユーザが選択する。すなわち、制御部18が、表示部5に対し、待ち受け時と警報時にどのパターンを用いるかを選択する画面を表示させる。制御部18は、ユーザによるリモコン17またはスイッチ部3の操作による選択状態を検出し、その選択状態に基づき、それぞれの場合についてどのパターンを用いるかを記憶しておく。そして、制御部18は、記憶されたパターンにもとづき、待ち受け時には待ち受け時用に記憶されたパターンの表示を行い、警報時には警報時用に記憶されたパターンの表示を行う。
【0079】
図15は、表示部5に表示される表示態様の別の例を示している。この例では、表示画面の大部分を占めるメイン表示領域R1と、表示画面の上側に割り当てられたアイコン・メッセージ表示領域R4とを備える。アイコン・メッセージ表示領域R4は、上述した実施形態におけるメッセージ表示領域R2とアイコン表示領域R3とを兼用したものと同様のものであり、動作状況等を示す各種のアイコンと、所定の目標物(通常は、フォーカスアイコン)の種類を特定する名称(図15では、“ループコイル”)と、当該目標物までの距離(図15では、“700m”)と、が表示される。もちろん、表示すべき目標物の名称や距離がない場合には、名称等はブランク状態となる。
【0080】
図29は、表示部5に表示される表示態様の更に別の例を示している。この例でも図15と同様に、表示画面の大部分を占めるメイン表示領域R1と、表示画面の上側に割り当てられたアイコン・メッセージ表示領域R4とを備える。そして、この例では、メイン表示領域R1に表示する2次平面の表示態様を、傾けた表示(鳥瞰図表示(3D表示))としている。なお、表示するマークその他の内容自体は、図15に示すものと同様である。よって、以下の説明では、図15等に示すように、平面図的な表示形態のものに基づいて説明するが、この図29に示す鳥瞰図表示のものについても同様に適用できる。さらには、他の各実施形態における表示形態や待ち受け画面の表示形態として鳥瞰図表示を利用するのも妨げない。
【0081】
また、表示するアイコンは、例えば図16に示すものがある。“方位磁針表示”は、北方向を示すアイコンである。自車両の進行方向が常に表示画面上の向くように表示するヘディングアップ表示の場合、車両の進行方向により表示画面上の方位の位置が変動するので、方位磁針表示アイコンにより現在の表示画面上の北方向を報知する。係る表示を行なうため、制御部18は、GPS受信機8で受信したGPS情報に基づき、車両の進行方向を認識し、その進行方向が上になるようにメイン表示領域R1中の円弧上に表示する方位のマーク(“N”“E”“W”“S”)を移動させるとともに、北の方向を認識して方位磁針表示アイコンを所定の向きに表示する。これにより、自車位置から北を示す“N”のマークの方向と、磁針表示アイコンの向きは平行になる。なお、この表示は、測位した際に行なわれ非測位時は上を向いたままとしている。
【0082】
“道路選択表示”は、メイン表示領域R1に表示されるターゲットが存在する道路の種類を示すアイコンである。すなわち、本実施形態では、“一般道のみのターゲットの表示”,“高速道のみのターゲットの表示”,“両方の表示”の3種類のターゲット表示モードが用意され、自動切換、事前設定あるいは手動切替によりいずれかのモードが選択される。これより、走行中の道路に応じて関連するターゲットのみを表示することができるため、ユーザは、効率よく情報を収集できる。そして、制御部18は、選択されたモードに連動して上記のいずれかのアイコンを表示する。自動切替は、たとえば、走行速度或いは走行速度に対応する情報を取得し、高速走行(一定以上の速度)をしている場合には高速道路を走行中と判断し、高速走行していない場合には一般道路を走行中と判断し、表示する道路種別を切り替える。この場合、何れの道路を走行しているか不明の場合には、両方の道路のターゲットを表示するようにする。走行速度の認識は、例えば、受信したGPS信号に基づき走行速度を算出したり、振動センサの出力が設定した閾値以上(高速走行すると振動が大きくなる)か否かなどにより判断できる。
【0083】
“駐車禁止監視エリア表示”は、自車両が駐車禁止監視エリア内に存在するときに表示されるアイコンである。例えば、駐車禁止監視エリアの領域を特定する地点情報を記憶しておき、制御部18は、GPS情報から求めた現在の車両の位置が駐車禁止監視エリア内か否かを判断し、範囲内の場合に係るアイコンを表示する。
【0084】
“無線警報表示”は、所定の無線を受信し警報中であることを知らせるためのアイコンである。制御部18は、無線受信器15にて所定周波数の無線信号を受信した場合、アイコン・メッセージ表示領域R4に受信した無線の種類(カーロケ無線,デジタル無線,特小無線等)をメッセージとして表示するとともに、当該“無線警報表示アイコン”を表示する。
【0085】
“ミュート表示”は、ミュート機能が作動中に表示されるアイコンである。“レーダー受信感度モード表示”は、レーダーの受信感度を示すアイコンである。本実施形態では、走行速度に応じて受信感度を変更するようにしており、具体的には、時速が30km以上になるとシティモードとなって表示アイコンは“C”となり、時速が40km以上になるとエクストラモードとなって表示アイコンは“E”となり、時速が80km以上になるとスーパーエクストラモードとなって表示アイコンは“SE”となる。受信感度は、時速が速い場合のモードになるほど、高くなるように設定される。時速は、GPS信号に基づいて制御部18が算出し、その算出結果に応じて制御部18が、該当するモード・受信感度に切替設定する。また、時速が30km未満の場合、制御部18は、警報をしないように制御し、表示アイコンは“(−)”とする。なお、GPS測位ができない場合には、スーパーエクストラモードに設定する。
【0086】
“ドライブ/ローカルモード表示”は、設定しているモードを表示するアイコンである。本実施形態では、ユーザの普段の生活圏であるローカルエリア内で使用する「ローカルモード」と、遠くへドライブする使用する「ドライブモード」と、を用意している。ローカルエリアは、リモコン等を操作して登録された登録位置を中心に所定の半径(例えば、10km,20km,30km等)の範囲内である。生活圏の場合、警報・告知を発すべき目標物(或いはマイクロ波を放射するものの警報をすべきでない誤動作源)の存在位置等を知っていることが多い。そこで、制御部18は、自車位置がローカルエリア内に存在する場合には、ローカルモードとして、監視・警報する目標物の種類を少なくし(デフォルトは必要最低限のものが設定)、頻繁に警報が発せられたり、メイン表示領域R1に多数のターゲットが表示されたりするのを抑制するように制御する。このローカルモードに設定中を示す表示アイコンとして“L”が出力される。また、ローカルエリア以外ではドライブモードとなり、ローカルエリアの時よりは監視・警報する対象の種類が多くなるように制御される。このドライブモードに設定中を示す表示アイコンとして“D”が出力される。更に、本実施形態では、ローカルモード並びにドライブモードのいずれにおいても、GPS受信器8,マイクロ波受信器4並びに無線受信器15で受信した各信号に基づいて行なう警報可能な対象のうちの一部を警報対象としている。そこで、警報可能な全ての対象について監視・警報を行なうオールオンモードも用意し、そのモードに設定された場合には、表示アイコンとして“A”が出力される。
【0087】
“GPS測位表示”は、GPS信号を測位しているか否かを示すアイコンであり、GPS測位中は消灯し、非測位時は点滅するように制御される。
【0088】
このように、ターゲットの状態やターゲットに関連しない状態についてもアイコンエリアに表示することによって、ターゲットの位置関係とこれらを同時に確認できる。
【0089】
図15に示すように、メイン表示領域R1中には、自車位置を基準に周囲に存在する目標物に対応するターゲットアイコン(警報対象アイコン)が表示される。本実施形態では、図3から図14に示すターゲットアイコンと同様に、目標物の種類(緊急度・重要度)に応じて色分けをする点では共通するものの、警報対象の目標物の種類を増加させたことにも伴い4種類(赤色,黄色,青色,緑色)に分けた。具体的な一例を示すと、図17に示す通りである。赤色は、図3以降の場合と同様に、速度測定装置に関する目標物である。
【0090】
さらに、本例では、目標物の種類に応じてターゲットアイコンを異ならせた。これにより、ターゲットアイコンを見ただけで、何の目標物かを知ることができる。具体的には、図17に示す通りである。更に、図17に示した例は、ターゲットアイコン表示モードの際にメイン表示領域R1上に表示する態様であり、ターゲットアイコン非表示モード(フォーカスアイコンのみ表示)の場合には、一回り小さい丸,四角等の単純な図形からなるマークを表示するようにしている。係るマークは、色のみ対応させている。つまり、例えば、赤色のアイコンである“ループコイル”,“LHシステム”,“Hシステム”,“レーダー式オービス”を示す各アイコンは、ターゲットアイコン表示モードのときは、図17に示すような対応するターゲットアイコンを表示するため、そのターゲットアイコンを見るだけで何の目標物があるかを知ることができる。一方、ターゲットアイコン非表示モードのときは、上記4種類の目標物は共に小さい赤色のマークとなり、そのマークを見ただけでは種類は特定できないようになる。但し、赤色のマークであることから、何かしらの速度測定装置が存在していることは認識できる。
【0091】
各目標物の種類と、ターゲットアイコンと、ターゲットアイコン非表示に表示するマークは、それらを関連づけたテーブルとして内蔵する記憶装置・ROM等の記憶手段に格納する。そして、各目標物についての情報(位置・種類等)は、データベース19に登録されているため、制御部18は、表示すべき目標物を検出した場合、その種類を認識し、記憶手段にアクセスして対応するターゲットアイコンあるいは非表示時のマークを取得し(どちらを取得するかは、現在のターゲットアイコン表示/非表示モードの状況により決定)、メイン表示領域R1の該当する位置に表示する。
【0092】
これにより、ターゲットアイコン表示モードの場合、図18(a)に示すように、表示エリア内に複数のターゲットが存在した場合、それぞれの種類に応じたターゲットアイコン(T1〜T6)が表示される。また、本例では、フォーカスアイコンFは、一対の三角形の指示マーク(矢印マーク)Sで挟み込むようにして知らせるようにしている。もちろん、フォーカスアイコンFは、点滅表示させて注目を得るようにしても良い。
【0093】
そして、一対の三角形の指示マークSについては、フォーカスアイコンの対象の変更があった場合(例えば図18のT2からT1へとフォーカスアイコンの対象となるターゲットの変更があった場合)、当該変更前のフォーカスアイコンを挟む位置から、当該変更後のフォーカスアイコンを挟む位置への誘導表示(誘導描画)を行う。誘導表示は、指示マークを、変更後のフォーカスアイコンの近傍へとスムーズに移動させるように描画することで行う。このとき、他のターゲットアイコンや小さいマークの描画位置を避けて指示マークをスムーズに移動させる描画を行うとよい。このようにすれば、フォーカスアイコンの対象が、どのターゲットアイコンに変更されたのかがわかりやすい。
【0094】
一方、ターゲットアイコン非表示モードの場合、図18(b)に示すように、フォーカスアイコンFを除き、目標物の存在位置に小さいマークを表示している。これにより、ユーザは、フォーカスアイコンFの存在に注視することができる。さらに、フォーカスアイコンF以外の目標物は小さいマークが表示されるので、フォーカスアイコン以外にも周囲に何かしらの目標物があることを知ることができる。しかも、各マークの色がターゲットアイコンの色に対応させているため、検出された他の目標物の緊急性並びにおおよその内容(種類)を予測することができる。
【0095】
さらに、データベース19に登録する目標物の情報として、各種の速度測定装置やNシステムや交通監視システム等の設置された方向が関係するものの場合、その設置方向(監視方向,計測方向)もあわせて格納される。そして、フォーカスアイコンFとして表示される目標物について設置方向が関連付けて登録されている場合、その設置方向を“矢印”で表示するようにしている。
【0096】
このターゲットアイコンの表示モードと非表示モードとの切り替えは、リモコン操作及びまたはスイッチ部3の操作により行なう。このように表示/非表示モードの切り替えを行なう機能を備えたことで、ユーザは、ターゲットアイコンの表示を、該当するものすべてか、フォーカスアイコン1つだけかを選べる。よって、ユーザは各アイコンごとの動作を設定する手間をかけずに、手軽に表示態様を切り替えることができる。したがって、ユーザは、たとえばマーク表示の密度が高くレーダースコープ画面が混雑してわかりにくくなっているときに容易にフォーカスアイコンのみの表示に切り替えることができる。逆に、ターゲットアイコン非表示モードに設定し、小さいマークで表示された簡易表示のターゲットが何かを知りたい場合、ターゲットアイコン表示モードに切り替えることでフォーカスの当たっていないターゲットでもそれが何であるかを簡単な操作で知ることが出来る。
【0097】
また、上記の実施形態では、ターゲットアイコン表示モードの場合、該当する目標物は全てターゲットアイコンとして表示するようにした。このとき、重なり合いが生じた場合には優先度・緊急度を加味して重要なものを手前側に表示するように制御することは、図2以降の実施形態と同様である。
【0098】
また、ターゲットアイコン表示/非表示モードの切り替えは、上述したようにユーザのマニュアル操作によって行なうようにしても良いが、例えば、表示の密度に応じて表示態様を自動的に切り替える機能を設けても良い。係る処理を行なうには、例えば、メイン表示領域R1に表示する目標物の数が、設定した閾値以上になった場合に非表示モードに切り替えたり、表示するターゲットアイコンの重なり合いが生じたり、重なり合うターゲットアイコンの個数が一定以上になった場合に非表示モードに切り替えたりすることで実現できる。このようにすればユーザは切り替え操作をすることなく、常にターゲットが見やすいレーダースコープ表示を得ることができる。
【0099】
また、上記の実施形態では、表示対象の目標物の種類は、“ドライブモード/ローカルモード/オールオンモード”の設定により決定され、ターゲットアイコン表示モードの際には該当する全ての目標物をターゲットアイコンとして表示し、ターゲットアイコン非表示モードの際にはフォーカスアイコンを除き該当する全ての目標物を小さいマークとして表示した。本発明はこれに限ることはなく、ユーザのリモコン操作等により表示態様(ターゲットアイコン表示/小さいマーク表示)を目標物の種類ごとに設定し、その設定した情報をデータベース19等に格納しておく。そして、制御部18は、ターゲットアイコン表示モードであっても、上記の設定に従い該当する目標物については小さいマークを表示するように制御する。これにより、監視する目標物の種類を多くしつつ、ユーザにとって重要度の低い目標物は小さいマークを表示しその存在のみを知らせることができ、重要度の高い目標物をターゲットアイコン表示させることで特に知りたい目標物を効率的に認識することができる。よって、ユーザにとって使い勝手の良い表示態様を提供できる。もちろん、ターゲットアイコン表示/非表示モードの切り替え機能がない装置において、目標物の種類ごとに表示態様を設定するようにしてもよい。
【0100】
さらに、自動ロックオン機能を設けると良い。自動ロックオン機能は、緊急度の高いターゲットを1つ選出し、そのターゲットが警報範囲外になるまでメイン表示領域R1中に追尾表示するものである。具体的には、制御部18は、追尾する対象となる緊急度の高いターゲットを選出する。この選出処理は、例えば、フォーカスアイコンFの選定と同様の条件に従い行なうことができる。そして、一度追尾対象の目標物が、警報範囲内でありながらメイン表示領域R1の外に位置する(たとえば、図9に示すような状態になる)ことがないように、縮尺を動的に変更したり、画面中心位置を移動させたり(図13参照)して、ターゲットがメイン表示領域R1内に常に表示されるようにする。
【0101】
図19は、警報時の表示画面の一例を示している。本実施形態では、警報時に4つの領域に分割して表示するようにしている。すなわち、自車進行アイコンI0を中心とした円形のターゲット表示画面(実際に表示されるのは円の一部)を持つメイン表示領域R1と、メッセージ・アイコン表示領域R4と、シンボル表示領域R5と、アニメーション画面表示領域R6と、を備える。より具体的には、通常時のメイン表示領域R1の左側にシンボル表示領域R5並びにアニメーション画面表示領域R6を上下に配置する。この両表示領域R5,R6が警報画面となり、警報時にその警報画面を左端より徐々に表示させていく(例えばスライドイン表示する)ようにする。これに伴い、メイン表示領域R1の表示スペースが右側に移動すると共に、狭くなる。このようにスライドイン方式を採ることで、より注目を発揮させることができるが、スライドイン方式を必ずしも採る必要はなく、いきなり画面が切り替わるようにしても良い。
【0102】
ここで、シンボル表示領域R5は、フォーカスされたターゲット(目標物)の内容を示す静止画を表示する領域である。また、アニメーション画面表示領域R6は、フォーカスされたターゲットが何であるかをわかりやすく動画表示する領域である。各領域に表示する静止画並びに動画は、目標物の種類と関連づけてデータベース19あるいは所定の記憶手段に格納しておき、制御部18は、フォーカスされたターゲットが自車両から一定の距離に近づくなどの警報画面を表示する条件を具備した場合、制御部18は、記憶手段に格納した対応する静止画並びに動画を読み出し、表示画面に表示する。
【0103】
このようにすると、ターゲット表示画面の表示状態の連続性を保ったまま、警報画面が表示されるため、ターゲットの位置を見失わずに、警報とターゲットの位置を同時に知ることができる。なお、本実施形態では、警報画面は、静止画(シンボル)と動画(アニメーション画面)の2種類を用意し、それらを同時に表示するようにしたが、いずれか一方のみとしても良い。
【0104】
なお、図14を用いて説明したように、図2以降の実施形態では、ターゲット表示画面を待ち受け画面として使用したり、警報画面として使用したりすることができるようになっている。ターゲット表示画面が警報画面とした場合、本実施形態におけるシンボル表示領域R5並びにアニメーション画面表示領域R6の警報画面は、より緊急性の高い警報画面(緊急警報画面・緊急警告画面)とすることができる。
【0105】
すなわち、例えば制御部18は、通常時は図20(a)に示すような待受画面を表示し、この状態でターゲット(目標物)を探知する(第1の所定距離に達する)と、図20(b)に示すターゲット表示画面に切り替えるように制御する。このようにすれば、通常は選択した待受画面を楽しむことができるとともに、目的物を探知したときのみターゲット表示画面が表示されるため、利便性が高い。
【0106】
次いで制御部18は、ターゲット表示画面を表示中に、ターゲットが自車両に接近する(第2の所定距離(<第1の所定距離)に達する)と、図20(c)に示すように、ターゲット表示画面とともに、シンボル表示領域R5並びにアニメーション画面表示領域R6からなる警報画面を表示するように制御する。
【0107】
なお、ターゲットが設定エリア圏外になった場合、制御部18は、待受画面に切り替えるように制御する。ここで、設定エリアは、例えば2次平面の表示領域、円形領域内、別に設定した領域など各種のものを設定できる。このように待機画面に戻ることで、ターゲットが遠ざかったことを容易に理解できる。
【0108】
より好ましくは、上記の各画面の切り替え時に、所定の音を発するようにすると良い。このように音を発生させることで、ユーザは状況が変わったことを知ることができ、その内容を画面を見ることでタイミングよく知ることができる。さらに、それぞれの切り替え時で異なる音と、するとよい。特に、図20(a)から(b)への切り替え時よりも、(b)から(c)への切り替え時の音をより緊急度の高い音(音量、音色、音程、メロディ、音声内容等)にするとよい。このようにすれば、音によって画面を見なくても注意の度合を把握することができる。
【0109】
上記3種類の画面の切り替え機能を備えることで、ユーザはターゲットが近づくにつれて段階的かつ自動的に警報態様を替えることかでき、その場の状況に応じた適切な情報を得ることができる。もちろん、本発明はこのように3段階の切替を必ずしも組み込む必要はなく、各表示画面についての表示/非表示を任意に設定することもできる。
【0110】
また、上述した各実施形態では、メイン表示領域R1に表示するターゲット表示画面の方位は、進行方向を上にするヘディングアップ表示を行なっていたため、制御部18は、進行方向の変更に伴い円弧上で方位を示すマーク(「N」「E」「W」「S」など)や、ターゲットアイコン等をスムーズに回転移動させて表示するように制御する(図21参照)。特にGPS受信器8からの位置情報の取得を所定時間間隔(たとえば1秒おき)で行う場合、取得された自車の進行方向が、例えば北向きから東向きに移動するなど、非連続に急激に変化する場合もありうるが、このような場合にもターゲットアイコンをスムーズに回転移動させて表示することで、ユーザがターゲットを見失ってしまうことを防止することができる。
【0111】
また、表示態様は、このようにヘディングアップ表示に限ることはなく、図22に示すように、例えば、北が常に上に表示するノースアップ表示を採ることもできる。そして、それらヘディングアップ表示とノースアップ表示の両方の表示態様をできようにし、ユーザの設定によりいずれかを選択表示するようにすると良い。もちろん、いずれか一方を固定としても良いし、他の表示態様もとれる。
【0112】
また、ノースアップ設定の場合でも画面左に警報画面が割り込む表示態様をとるようにした場合、メイン表示領域R1のターゲットアイコン表示画面が横方向に狭くなることから、例えば図23(a)に示すように、車両が東方向に進み、その前方にターゲットが存在する場合、当該ターゲットが表示領域外に位置するおそれがある。そこで、図23(b)に示すように、画面左に警報画面が割り込まれた場合には、制御部18は自動でヘディングアップ表示に切り替わるように制御する。これにより、メイン表示領域R1のターゲット表示画面が横方向に狭くなった場合であってもターゲットが画面内に収まりやすくなる。
【0113】
図24は、メイン表示領域R1の別の表示態様の一例を示している。例えば、フォーカスアイコンが設定された目標物と自車両の位置関係が、所定の警報条件に合致した場合、メイン表示領域R1の画面全体を薄い赤色にするとともに、自車進行アイコンI0を中心とした複数の扇形領域を濃い赤色で表示し、かつ、その扇形領域を自車進行アイコンI0を中心として回転させる。このようにすると、緊急車両の赤色の回転灯等のような雰囲気を出することができ、警報が発生したことがわかりやすい。なお、係る警報条件は、例えば、警報画面R5,R6を表示する基準となる第2の所定距離以下に近づくこととしても良いし、他の異なる条件を設定しても良い。
【0114】
更に、メイン表示領域R1に表示するターゲット表示画面の表示と、警報ランプ6とを連動させると良い。例えば、ターゲットアイコンが点滅するのに同期させて警報ランプ6も点滅させるように制御する。このようにすると、警報が発生したことが極めてわかりやすくなり、また警報ランプ6の点灯状態と関連づけた表示がターゲット表示画面上でもなされるため、ユーザは、ターゲットの位置をさらに容易に特定できる。また、警報ランプ6を左右両側に配置し、その左右の警報ランプ6の点灯を、ターゲットの表示位置に基づいて制御することもできる。具体的には、例えば、ターゲットの表示位置が中心軸より所定の幅以上右側の場合には右側の警報ランプを点滅させ、中心軸より所定の幅以上左側の場合、左側の警報ランプを点滅させる。そして、中心軸から所定幅内の場合には左右両方の警報ランプを点滅させるように制御する。このようにすることで、警報が発生した場所が極めてわかりやすくなる。また、警報ランプの点灯状況から、ターゲット表示画面内のターゲットの位置を推測することができるので、ターゲットの表示位置を容易に特定できる。また、係る機能を設けた場合、一部の種類のターゲットについてのみ警報ランプの点灯と関連付けるようにするとよく、この場合に、警報ランプが点灯する目標物の種類について、ユーザがリモコン操作などにより設定できるようにするとよい。
【0115】
図25は、本発明の別の実施の形態を示している。本実施の形態では、薄型矩形状のケース本体30を用い、そのケース本体の後面に大きな表示部6を設け、後面の両サイドには警報ランプ6を設けている。側面にはSDカードメモリ用スロット部31を設け、そのスロット部31に地図データなどが記録されたSDメモリカードを挿入可能としている。本実施形態は、目標物警報装置に加え、ナビゲーションシステム機能も備えており、係るナビゲーションを行なう際の地図データを上記のSDメモリカードに格納された地図データ等を利用して行なうようになっている。また、SDカードメモリ用スロット部31とは反対側の側面には、USB端子を設けており、パソコンと接続し、ソフトウェアアプリケーションのバージョンアップなどを行なうことができるようになっている。
【0116】
図26は、本実施形態の機能ブロックを示している。基本的には、図1,図2に示す実施の形態と同様であり、タッチパネル21やUSB端子(接続部)22を備えている。表示部5の寸法形状は、更に大きくしている。なお、図1,図2に示す実施の形態と同様のものについては同一符号を付し、その説明を省略する。
【0117】
図27,図28は、本実施形態の表示部5における表示レイアウトの一例を示している。図27は、自車位置情報と複数の目標物の位置情報を2次平面上で表示可能とするようにしたもので、図1,図2の実施形態と共通するものである。この図27に示す表示形態は、上述した実施の形態と相違して、自車位置を円の中心とする円の監視領域全体を表示部5に表示可能としている。このように全体を表示できることから、スクロール機能はない。また、この実施形態における表示は、自車の進行方向ではなく、北を常時上に表示するようにしている。これにより、自車の進行方向に対し±所定角度の範囲を特定するためのカーソルKを表示するようにし、自車の進行方向が変化するにつれて、係るカーソルKが回転するようになっている。
【0118】
円の監視領域の半径は、本実施形態でも変更することができる。この監視領域内に目標物が存在する場合、該当する位置にターゲットアイコンTnを表示する。また、目標物に方向性がある場合、ターゲットアイコンの形状は三角形(図ではT2のアイコン)としている。
【0119】
更に、各アイコンのうち、重要度の高いものから所定数(例えば5個)については、円形の表示領域の外にそのターゲットの情報(ターゲット名,距離)を表示し、そのターゲットの情報とターゲットアイコンとを線で結ぶようにしている。このようにも複数のターゲットアイコンが表示されるため、ユーザは一目で自車の周囲にどのようなターゲットが存在し、しかも重要度高いものは欄外に具体的にそのターゲットの情報が表示されるので具体的な内容まで知ることができる。
【0120】
図28は、別の表示レイアウトを示している。この例では、地図情報を表示し、ナビゲーション機能を起動している。そして、表示部5の下端には、GPS受信機8,マイクロ波受信機4などで取得した情報に基づき、警報条件に合致したターゲットが存在した場合には、それをテキスト情報でメッセージ出力する。また、周囲に存在するターゲットについてはターゲットアイコンTnを表示する。
【0121】
さらに、ナビゲーションシステムにおける表示機能として、駐車禁止エリアを色を変えて表示するようにしている。そして、重点エリア・路線と、最重点エリア・路線についても両者を区別するように色分けにより表示する。
【符号の説明】
【0122】
4 マイクロ波受信器
5 表示部
8 GPS受信機
18 制御部
19 データベース
【特許請求の範囲】
【請求項1】
自車の位置を検出する位置検出手段と、
目標物の位置情報を記憶するデータベースと、
前記位置検出手段で検出された位置情報と、前記データベースに格納された目標物の位置情報とに基づき、表示対象の目標物を抽出する抽出手段と、
その抽出手段により抽出された目標物の位置情報と、自車位置情報とを表示する表示部と、を備え、
前記表示部には、複数の目標物の位置と車両の現在位置とが、2次平面上に配置されるマークにより報知するように構成され、その表示部に表示されるマークの密度に応じて前記マークの表示態様を変更するようにしたことを特徴とする目標物検出装置。
【請求項2】
前記マークの表示態様の変更は、該当するものすべての目標物について行なう表示態様と、注目すべき1つの目標物について行なう表示態様の変更であることを特徴とする請求項1に記載の目標物検出装置。
【請求項3】
前記目標物のマークの表示を、注目すべき1つの目標物について行なう表示態様の場合において、他の目標物については簡易的なマークを表示することを特徴とする請求項1または2に記載の目標物検出装置。
【請求項4】
前記密度は、前記表示部に表示する目標物の数に基づいて決定することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の目標物検出装置。
【請求項5】
前記密度は、表示するマークの重なり合いが生じている個数に基づいて決定することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の目標物検出装置。
【請求項6】
請求項1から5のいずれかに記載の目標物検出装置としての機能をコンピュータに実現させるためのプログラム。
【請求項1】
自車の位置を検出する位置検出手段と、
目標物の位置情報を記憶するデータベースと、
前記位置検出手段で検出された位置情報と、前記データベースに格納された目標物の位置情報とに基づき、表示対象の目標物を抽出する抽出手段と、
その抽出手段により抽出された目標物の位置情報と、自車位置情報とを表示する表示部と、を備え、
前記表示部には、複数の目標物の位置と車両の現在位置とが、2次平面上に配置されるマークにより報知するように構成され、その表示部に表示されるマークの密度に応じて前記マークの表示態様を変更するようにしたことを特徴とする目標物検出装置。
【請求項2】
前記マークの表示態様の変更は、該当するものすべての目標物について行なう表示態様と、注目すべき1つの目標物について行なう表示態様の変更であることを特徴とする請求項1に記載の目標物検出装置。
【請求項3】
前記目標物のマークの表示を、注目すべき1つの目標物について行なう表示態様の場合において、他の目標物については簡易的なマークを表示することを特徴とする請求項1または2に記載の目標物検出装置。
【請求項4】
前記密度は、前記表示部に表示する目標物の数に基づいて決定することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の目標物検出装置。
【請求項5】
前記密度は、表示するマークの重なり合いが生じている個数に基づいて決定することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の目標物検出装置。
【請求項6】
請求項1から5のいずれかに記載の目標物検出装置としての機能をコンピュータに実現させるためのプログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
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【図8】
【図9】
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【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【公開番号】特開2011−216103(P2011−216103A)
【公開日】平成23年10月27日(2011.10.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−135504(P2011−135504)
【出願日】平成23年6月17日(2011.6.17)
【分割の表示】特願2008−26073(P2008−26073)の分割
【原出願日】平成20年2月6日(2008.2.6)
【出願人】(391001848)株式会社ユピテル (238)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年10月27日(2011.10.27)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年6月17日(2011.6.17)
【分割の表示】特願2008−26073(P2008−26073)の分割
【原出願日】平成20年2月6日(2008.2.6)
【出願人】(391001848)株式会社ユピテル (238)
【Fターム(参考)】
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