説明

目盛り付き物品における目盛りの表現方法及びその方法により目盛りを表現した目盛り付き物品

【課題】目盛りを従来にない面白味があって遊び心をそそるデザインとすることで、定規その他の目盛りを有する物品を一種のファンシー文具化し、以て当該物品の新たな需要を喚起するための目盛り付き物品における目盛りの表現方法を提供することを課題とする。
【解決手段】定規、メジャー、ハカリ、時計その他の目盛り2を有する物品の目盛り2を表現するための方法であって、当該目盛り2自体にデザインを施すことによりファンシー性を具備させる。例えば、目盛り2の高さを不均一にして表現し、目盛り2の上端を結ぶ線が所定の線を表わすように表現し、目盛り2に付加する数字をデザイン化して表現し、また、目盛り2を適宜色分けして表現する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、目盛り付き物品における目盛りの表現方法及びその方法により目盛りを表現した目盛り付き物品に関するものであり、より詳細には、単なる均一表示の目盛りではなく、キャラクター等のイラストが表示されていて、ファンシー性を有する目盛り付き物品における目盛りの表現方法及びその方法により目盛りを表現した目盛り付き物品に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に定規は、プラスチック、竹等の薄い板材の一辺又は両辺に目盛を印刷又は刻設して成り、目盛りは、各ミリメートルを表わすものが細く短く表示され、各センチメートルを表わすものが太く長く表示され、各センチメートル間の5ミリメートルを表わすものがその中間の長さ及び太さに表示される。定規以外のメジャー、ハカリ、時計、その他の目盛り付き物品における目盛りも同様である。
【0003】
一般の定規その他の目盛り付き物品における目盛りは上記のようなものであって、格別デザインが施されていないために面白味がなく、いわゆるファンシー文具としての資質を備えていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平5−164501号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述したように、従来の一般の定規その他の目盛り付き物品の目盛りは、上記のように何の変哲もない画一的なものであって、デザイン的に面白味がなく、いわゆるファンシー文具とはなり得ないものであった。そこで本発明は、目盛りを従来にない面白味があって遊び心をそそるデザインとすることで、定規その他の目盛り付き物品にファンシー文具としての資質を具備させ、以て、当該物品の新たな需要を喚起するための目盛りの表現方法、及び、その方法により目盛りを表現した目盛り付き物品を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するための請求項1に記載の発明は、定規、メジャー、ハカリ、時計、その他の目盛り付き物品の目盛りを表現するための方法であって、当該目盛り自体にデザインを施すことによりファンシー性を具備させることを特徴とする目盛りの表現方法である。
【0007】
一実施形態においては、前記目盛りの高さを不均一にして表現し、前記目盛りの上端を結ぶ線が所定の線を表わすように表現し、前記目盛りに付加する数字をデザイン化して表現し、また、前記目盛りを適宜色分けして表現する。
【0008】
また、一実施形態においては、空白部に又は前記目盛りに重ねて、前記目盛りと関係付けて又は関係なく、適宜イラスト及び/又は文字・図形を表現し、前記目盛りと前記イラスト及び/又は文字・図形とで以て、1つの意味のある又はストーリー性のある絵柄を表現し、前記目盛りと前記イラスト及び/又は文字・図形を凹凸を持たせて表現する。また、一実施形態においては、前記物品は定規であって、長方形以外の形状とし、あるいは、立体形状とする。立体形状とする場合は、その各面に、前記目盛りと前記イラスト及び/又は文字・図形をそれぞれ異なる表現方法で表現することができる。
【0009】
また、上記課題を解決するための請求項12に記載の発明は、上記方法のいずれかの方法により目盛りを表現した、定規、メジャー、ハカリ、時計その他の目盛り付き物品である。
【発明の効果】
【0010】
本発明は上述したように、メジャー、ハカリ、時計その他の目盛り付き物品において目盛りを表現するに当たり、目盛りを従来にない面白味があって遊び心をそそるデザインとすることを特徴とするものであり、目盛り自体にデザインが施されるために物品全体がファンシー性を具備したものとなり、以て当該物品の新たな需要の喚起を期待し得る効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明に係る目盛り付き物品(定規)の一実施形態を示す正面図である。
【図2】本発明に係る目盛り付き物品(定規)の他の実施形態を示す正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明を実施するための形態について、添付図面を参照しつつ詳細に説明する。本発明に係る目盛りの表現方法は、定規、メジャー、ハカリ、時計その他の目盛り付き物品の目盛りを表現するための方法であって、当該目盛り自体にデザインを施すことによりファンシー性を具備させることを特徴とするものである。図示し、以下に説明する例における目盛り付き物品は定規であるが、その内容は、そのままメジャー、ハカリ、時計その他の目盛り付き物品の目盛りの表現に適用し得ることは言うまでもない。
【0013】
図1および図2は、それぞれ本発明の異なる実施形態を示す正面図であり、それらに示されるように、定規1の各目盛り2は、その高さが不均一に表現される。ここに不均一とは、必ずしもランダムを意味している訳ではなく、従来の、各ミリメートルを表わす線を細く短く表示し、各センチメートルを表わす線を太く長く表示し、各センチメートル間の5ミリメートルを表わす線をその中間の長さ及び太さに表現するといった画一的表示にしないという意味である。
【0014】
例えば、目盛り2の上端を結ぶ線が、波線やジグザグ線のような特定の線を表わすように表現したり、棒グラフ状に表現したりすることができる。また、目盛り2が草むらを表わすように表現したり(図1参照)、ビル群の遠景を表わすように表現したりすることもできる。また、目盛り2を適宜色分けして表現することもある。
【0015】
一実施形態においては、目盛り2のセンチメートル値やミリメートル値を表わす数字をデザイン化する。図1に示す例では、目盛り2を草花に見立て、数字はその花の部分に重ねて表現されている。また、図2に示す例では、いくつかの数字が太く且つ傾斜状態に表現され、また、いくつかの数字は種々の算式や図形によって表現されている(0は100−100で表現され、2はアヒルの図形に2を組み込むことにより表現され、5はイチゴ(15)の図形−10で表現され、6は3×2で表現され、8はハチの図形で表現され、10は拳銃の図形で表現されている。)。
【0016】
このように、定規1の空白部に又は目盛り2に重ねて、目盛り2と関係付けて適宜イラスト3及び/又は文字・図形を表現することがあるが、更に、目盛り2と関係なく、適宜イラスト3及び/又は文字・図形を表現することもある。なお、目盛り2とイラスト3及び/又は文字・図形とで以て、1つの意味のある又はストーリー性のある絵柄を表現することもできる。例えば、図1では全体で、草むらから鳥が顔を出した、好天ののどかな草地が表現されている。また、全体で以て、ある物語の一場面又は複数場面を表現することもできる。
【0017】
ここに言うイラスト3には、キャラクターや動物の絵や写真、タレントの似顔絵や写真等が含まれる。また、これらのイラスト3や目盛り2等は通常の印刷方法によって表現することができ、また、金型を用いた樹脂成形によって表現することができる。この樹脂成形による場合は、目盛り2、イラスト3、文字・図形等に凹凸を持たせることができる。
【0018】
定規1は、柔軟樹脂製とすることにより、曲面定規とすることができる。また、定規1は、単なる平坦な板状のものに限らず、長方形以外の形状、例えば、円形、楕円形、動物の輪郭を模した形状、その他任意の形状とすることができる。また、平坦形状とは限らず、立方体、直方体等の立体形状とし、その一面又は複数面に目盛り2、イラスト3等を表現するようにすることもある。この場合、例えば、各面に、ある物語のそれぞれ異なる場面を表現することができる。
【0019】
この発明をある程度詳細にその最も好ましい実施形態について説明してきたが、この発明の精神と範囲に反することなしに広範に異なる実施形態を構成することができることは明白なので、この発明は添付請求の範囲において限定した以外はその特定の実施形態に制約されるものではない。
【符号の説明】
【0020】
1 定規
2 目盛り
3 イラスト

【特許請求の範囲】
【請求項1】
定規、メジャー、ハカリ、時計その他の目盛り付き物品の目盛りを表現するための方法であって、当該目盛り自体にデザインを施すことによりファンシー性を具備させることを特徴とする目盛り付き物品における目盛りの表現方法。
【請求項2】
前記目盛りの高さを不均一にして表現する、請求項1に記載の目盛り付き物品における目盛りの表現方法。
【請求項3】
前記目盛りの上端を結ぶ線が特定の線を表わすように表現する、請求項1又は2に記載の目盛り付き物品における目盛りの表現方法。
【請求項4】
前記目盛りに付加する数字をデザイン化して表現する、請求項1乃至3のいずれかに記載の目盛り付き物品における目盛りの表現方法。
【請求項5】
前記目盛りを適宜色分けして表現する、請求項1乃至4のいずれかに記載の目盛り付き物品における目盛りの表現方法。
【請求項6】
空白部に又は前記目盛りに重ねて、前記目盛りと関係付けて又は関係なく、適宜イラスト及び/又は文字・図形を表現する、請求項1乃至4のいずれかに記載の目盛り付き物品における目盛りの表現方法。
【請求項7】
前記目盛りと前記イラスト及び/又は文字・図形とで以て、1つの意味のある又はストーリー性のある絵柄を表現する、請求項6に記載の目盛り付き物品における目盛りの表現方法。
【請求項8】
前記目盛りと前記イラスト及び/又は文字・図形を凹凸を持たせて表現する、請求項6又は7に記載の目盛り付き物品における目盛りの表現方法。
【請求項9】
前記目盛り付き物品は定規であって、長方形以外の形状を呈する、請求項1乃至8のいずれかに記載の目盛り付き物品における目盛りの表現方法。
【請求項10】
前記目盛り付き物品は定規であって、立体形状を呈する、請求項1乃至8のいずれかに記載の目盛り付き物品における目盛りの表現方法。
【請求項11】
立体面の各面に、前記目盛りと前記イラスト及び/又は文字・図形をそれぞれ異なる表現方法で表現する、請求項10に記載の目盛り付き物品における目盛りの表現方法。
【請求項12】
請求項1乃至11のいずれかに記載の方法により目盛りを表現した、定規、メジャー、ハカリ、時計その他の目盛り付き物品。

【図1】
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【図2】
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