目立たないマイクロニードルアレイアプリケーター
【課題】皮膚の所望の深さまでニードルを有効に挿入する能力および皮膚に適用する前に繊細なマイクロニードルを保護する能力を提供する。
【解決手段】哺乳類にマイクロニードルアレイ(10)を適用するために使用されるアプリケーター(100)。特に、マイクロニードルデバイス(120)に取り付けられた隆起した中心領域(115)を有するフレキシブルシート(110)と、フレキシブルシートの周囲の、又はその周囲の付近の支持部材とを含んでなり、フレキシブルシートがシートの主平面に対して直交方向の段階的な運動を受けるように構成される、皮膚表面にマイクロニードルデバイス(120)を適用するための適用デバイス。
【解決手段】哺乳類にマイクロニードルアレイ(10)を適用するために使用されるアプリケーター(100)。特に、マイクロニードルデバイス(120)に取り付けられた隆起した中心領域(115)を有するフレキシブルシート(110)と、フレキシブルシートの周囲の、又はその周囲の付近の支持部材とを含んでなり、フレキシブルシートがシートの主平面に対して直交方向の段階的な運動を受けるように構成される、皮膚表面にマイクロニードルデバイス(120)を適用するための適用デバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、2004年11月18日出願の米国仮特許出願第60/629,215号明細書の優先権を主張する。この文献は全体として本明細書に援用される。
【0002】
本発明は、マイクロニードルアレイを哺乳類に適用するために使用されるアプリケーターに関する。また本方法は、マイクロニードルアレイまたはパッチを哺乳類に適用する方法にも関する。
【背景技術】
【0003】
承認された化学エンハンサーを使ってさえも、実証された治療価値を有する分子の限定された数のみが皮膚を通して輸送可能である。皮膚を通しての分子の輸送に対する主な障壁は角質層(皮膚の最外層)である。
【0004】
比較的小さい構造の配列を含むデバイスは、マイクロニードルまたはマイクロピンと呼ばれることがあり、これは皮膚および他の表面を通しての治療剤および他の物質の送達に関連する使用に関して開示されている。このデバイスは、典型的に、治療剤および他の物質が角質層を通り、そしてその下の組織へと通過するように角質層に穴を開ける目的のため、皮膚に押しつけられる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
マイクロニードルの適用に関連する課題としては、皮膚の所望の深さまでニードルを有効に挿入する能力および皮膚に適用する前に繊細なマイクロニードルを保護する能力が挙げられる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、隆起した中心領域を有するフレキシブルシートを含んでなり、フレキシブルシートの平面に対して垂直方向の隆起した中心領域の運動によってマイクロニードルデバイスが皮膚に対して進行される、皮膚表面にマイクロニードルデバイスを適用するための適用デバイスを提供する。これは取り扱いが簡単であり、使用が簡単であり、低コストであり、そして使い捨てデバイスの包含に適切であるアプリケーターを提供し得る。それは目立たないデザインも有し得る。
【0007】
もう1つの実施形態において、本発明は、マイクロニードルデバイスに取り付けられた隆起した中心領域を有するフレキシブルシートと、フレキシブルシートの周囲の、又はその周囲の付近の支持部材とを含んでなり、フレキシブルシートがシートの主平面に対して直交方向の段階的な運動を受けるように構成される、皮膚表面にマイクロニードルデバイスを適用するための適用デバイスを提供する。
【0008】
もう1つの実施形態において、本発明は、マイクロニードルデバイスに解放可能に取り付けられるように構成された隆起した中心領域を有するフレキシブルシートと、フレキシブルシートの周囲の、又はその周囲の付近の支持手段とを含んでなり、フレキシブルシートがシートの主平面に対して直交方向の段階的な運動を受けるように構成される、皮膚表面にマイクロニードルデバイスを適用するための適用デバイスを提供する。
【0009】
もう1つの実施形態において、本発明は、隆起した中心領域を有するフレキシブルシートを含んでなり、フレキシブルシートの平面に対して垂直方向の隆起した中心領域の運動によってマイクロニードルデバイスが皮膚に対して進行される、皮膚表面にマイクロニードルデバイスを適用するための適用デバイスを提供する。
【0010】
もう1つの実施形態において、本発明は、マイクロニードルアレイを皮膚表面に適用するための前記適用デバイスのいずれか1つの使用法であって、適用デバイスが皮膚表面に対して配置され、そして皮膚表面に対して凸状から凹状の向きへとデバイスのフレキシブルシートを変化させるために十分な力がデバイスに適用され、それによってマイクロニードルデバイスが皮膚に対して進行される方法を提供する。
【0011】
本明細書で使用する場合、特定の用語は以下に明白にされる意味を有するものとして理解される。
【0012】
「アレイ」は、治療剤の経皮送達または皮膚を通して、もしくは皮膚への流体のサンプリングを促進するために角質層に穴を開けることが可能である1つ以上の構造を含む、本明細書に記載される医療デバイスを指す。
【0013】
「マイクロ構造」、「マイクロニードル」または「マイクロアレイ」は、治療剤の経皮送達または皮膚を通しての流体のサンプリングを促進するために角質層に穴を開けることが可能であるアレイと関連する特定の微細構造を指す。例として、マイクロ構造は、ニードルまたはニードル様構造、ならびに角質層に穴をあけることが可能である他の構造を含み得る。
【0014】
本発明の特徴および利点は、好ましい実施形態の詳細な説明ならびに添付の特許請求の範囲を考慮の上、理解される。本発明のこれらおよび他の特徴および利点は、本発明の様々な実例となる実施形態と関連して以下に記載される。本発明の上記要約は、本発明の開示された各実施形態または全ての実施を説明する意図はない。以下の図面および詳細な説明は、特に、実例となる実施形態を例示する。
【0015】
本発明の好ましい実施形態について、添付の図面を参照して、以下にさらに詳細に説明される。
確認される図面は本発明のいくつかの実施形態を明示するが、検討されるように他の実施形態も考慮される。全ての場合、本開示は代表として、限定せずに本発明を示す。当業者は、本発明の原理の範囲および精神に収まる多数の他の修正および実施形態を考案可能であることを理解すべきである。図面は一定の縮尺で描写されていない。図面を通して、同様の部品を示すために同様の数字が使用される。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1A】適用デバイスの一実施形態の模式平面図。
【図1B】適用デバイスの一実施形態の模式断面図。
【図2A】マイクロニードルデバイスの適用前に皮膚表面に対して配置された適用デバイスの一実施形態の模式断面図。
【図2B】皮膚表面に適用されたマイクロニードルデバイスの模式断面図。
【図2C】皮膚表面上の適切な位置に残されたマイクロニードルデバイスの模式断面図。
【図3】マイクロニードルデバイスパッチの模式斜視図。
【図4A】適用デバイスのもう1つの実施形態の模式断面図。
【図4B】適用デバイスのもう1つの実施形態の模式断面図。
【図5A】適用デバイスのもう1つの実施形態の模式平面図。
【図5B】適用デバイスのもう1つの実施形態の断面図。
【図6A】操作時の図5Aの適用デバイスの模式図。
【図6B】操作時の図5Bの適用デバイスの模式図。
【図6C】図6Bの差込部分の拡大図。
【図7A】適用デバイスのもう1つの実施形態の模式平面図。
【図7B】適用デバイスの一実施形態の模式断面図。
【図8A】マイクロニードルデバイスの適用前に皮膚表面に対して配置された図7A、Bに示される適用デバイスの実施形態の模式断面図。
【図8B】皮膚表面に適用された図8Aのマイクロニードルデバイスの模式断面図。
【図8C】皮膚表面上の適切な位置に残されたマイクロニードルデバイスの模式断面図。
【図9A】適用デバイスのもう1つの実施形態の模式平面図。
【図9B】適用デバイスのもう1つの実施形態の模式側面図。
【図10】適用デバイスの一実施形態の使用中の速度に応じる移動のグラフ。
【図11】適用デバイスのもう1つの実施形態の使用中の速度に応じる移動のグラフ。
【発明を実施するための形態】
【0017】
マイクロニードル適用デバイスの一実施形態を図1Aおよび1Bに示す。適用デバイス100は、隆起した中心領域115を有するフレキシブルシート110を含んでなる。シートは、マイクロニードルデバイス120の適用中、皮膚表面と一般的に平行に方向付けられる主平面を含んでなる(図2Aに示される)。フレキシブルシートは、十分な力がシートの主平面に対して直交方向で適用される時にシートの主平面に対して直交方向の段階的な運動を受けるように構成される(図2Bに示される)。このような段階的な運動は、皮膚表面の方へマイクロニードルデバイス120を移動させる方向における突然の運動であり、そして隆起した上方へ曲がった中心領域から、くぼんだ下方へ曲がった中心領域への迅速な曲げおよび逆転によって実行される。この段階的な運動は、フレキシブルシートが凸状の向き(図2Aに示される)から凹状の向き(図2Bに示される)へと移動する時にカチッという音またはパチンという音と関連し得る。段階的な運動と関連する音は、マイクロニードル適用デバイスが引き起こされたこと、およびマイクロニードルデバイスが皮膚に挿入されたことを患者または医療提供者に示すために使用されてもよい。段階的な運動を生じるために、予め決められた最小量の力が必要とされ、それによってマイクロニードルデバイス120を皮膚表面150に適用するために一定量の力が使用されることは望ましい。
【0018】
マイクロニードルデバイス120は、いずれの適切な取り付け手段によってフレキシブルシート110に取り付けられてもよい。図1に示されるように、取り付け手段は、連続コーティング、パターン化コーティングまたは接着剤の不連続部分の形態であってもよい接着剤130である。一態様において、接着剤取り付けは非永久的であり、すなわち、マイクロニードルデバイス120の適用の後、フレキシブルシート110が皮膚表面から移動されてもよい(図2Cに示される)。あるいは、フレキシブルシートは皮膚表面上に適切な位置で残され、そしてマイクロニードルデバイスの保護バッキングとして機能してもよい。マイクロニードルデバイス120およびフレキシブルシート110を連結するための他の適切な取り付け手段としては、スナップ−フィット連結、フックとループ(例えば、ベルクロ(登録商標)(Velcro)(登録商標))取り付け、磁気取り付け、熱結合、溶接または当業者に既知の他の適切な従来の取り付け方法が挙げられる。一実施形態において、マイクロニードルデバイスは、フレキシブルシートの一体的な部分として成形または形成されてもよい。
【0019】
図1Bに示されるように、適用デバイス100は、スペーサー140の形態で皮膚表面より上にマイクロニードルデバイスを吊るすための支持部材を有する。これは、フレキシブルシート110の全外縁の周囲のリングであり、マイクロニードルが皮膚に挿入される前に適用デバイス100を皮膚に配置させる(図2Aに示される)。あるいは、スペーサー140は、マイクロニードルの挿入前に皮膚表面から間隔をあけた位置でフレキシブルシートの支持が可能な複数の脚部またはいずれかの適切な突出の形態であってもよい(例えば、図9A、Bに示される)。支持部材は、隆起した中心領域がくぼむように十分な力が隆起した中心領域115に適用されるまで、皮膚から離れてマイクロニードルデバイスを支持または吊るすために十分な剛性を有するべきである。
【0020】
図1Aに示されるマイクロニードルデバイス120は六角形の形状を有するが、多くの形状および大きさのいずれも本発明の適用デバイスの用途に適切である。
【0021】
本発明の適用デバイス100のもう1つの実施形態を図4A〜Bに示す。本実施形態において、隆起した中心領域115は、示されるように、くぼんだバブルまたはブリスター形状を有する。隆起した中心領域に存在する固有の湾曲は、マイクロニードルデバイス120をフレキシブルシート110に解放可能に取り付ける能力を向上し得る。示されるように、マイクロニードルデバイスは、例えば接着剤によって、マイクロニードルデバイス120の周囲の取り付け点でシート部材に取り付けられてもよい。図4Bに示されるように皮膚への挿入時に、フレキシブルシート110およびマイクロニードルデバイス120の間のこれらの取り付け点は、皮膚へのマイクロニードルデバイス120の挿入後、分離される。
【0022】
本発明の適用デバイス100のもう1つの実施形態を図5A〜Bに示す。この実施形態は図1A〜Bに示されるものと類似しているが、スペーサー140に取り付けられ、そして皮膚に対して配置されるように設計された保護面160が加えられている。保護面160は、適用の間、心地悪く皮膚表面中へとスペーサーが押し入ることを防止または最小化するために、適用デバイスに適用される力をより良好に拡散するために機能し得る。また保護面160は、圧力が適用デバイスの隆起した中心領域上へ適用される時に皮膚表面が過度に曲がらないようにするために機能し得る。保護面の領域は、図5Aにおいて斜線部分として示される。保護面160の開口は、マイクロニードルデバイス120が皮膚表面を容易に通過および接触するように十分大きい大きさに設定されなければならない。この実施形態は、図6A、Bにおいて使用中が示される。示されるように、保護面160は、スペーサー140およびフレキシブルシート110と単一ユニットとして一体的に形成される。同様に、これらは全て、互いに連結された個々の部品から形成されてもよい。図6Cの拡大図に示されるように、保護面160とスペーサー140との間に可動性連結600を有することはさらに都合がよい。この可動性連結は、可撓性連結部材または一緒に2つの部品を保持するスライド可能な部分の形態であってもよい。図6Cの拡大図に示されるように、この可動性連結は、マイクロニードルデバイスから離れる方向において、スペーサーの下端の自由移動を可能にし、そして保護面が平坦で、適用後、皮膚表面に対して静止したままにさせる。
【0023】
本発明の適用デバイス200のもう1つの実施形態を図7A〜Bに示す。適用デバイス200は、隆起した中心領域215を有するフレキシブルシート210を含んでなる。シートは、マイクロニードルデバイス220の適用の間、皮膚表面と一般的に平行に方向付けられる主平面を含んでなる(図8Aに示される)。フレキシブルシート210は、使用中に皮膚表面と接触するように構成されるスペーサー要素240を有する。適用デバイス200は、フレキシブルシート210に取り付けられ、スペーサー要素240の反対側の隆起側面250を有する。フレキシブルシートは、シートの主平面に対して平行方向で十分な力が隆起側250に適用される時に、それがシートの主平面に対して直交方向の段階的な運動を受けるように構成される(図8A、Bに示される)。このような段階的な運動は、皮膚表面の方へマイクロニードルデバイス220を移動させる方向における急速な運動であり、そして隆起した上方へ曲がった中心領域から、くぼんだ下方へ曲がった中心領域への迅速な曲げおよび逆転によって実行される。この段階的な運動は、フレキシブルシートが凸状の向き(図8Aに示される)から凹状の向き(図8Bに示される)へと移動する時にカチッという音またはパチンという音と関連し得る。段階的な運動と関連する音は、マイクロニードル適用デバイスが引き起こされたこと、およびマイクロニードルデバイスが皮膚に挿入されたことを患者または医療提供者に示すために使用されてもよい。段階的な運動を生じるために、予め決められた最小量の力が必要とされ、それによってマイクロニードルデバイス220を皮膚表面260に適用するために一定量の力が使用されることは望ましい。
【0024】
本発明のフレキシブルシートは、アルミニウム、鋼、例えばステンレス鋼、またはスズのような金属、ならびにポリスチレン、ポリカーボネートおよびポリプロピレンのようなプラスチックを含むいずれかの適切な材料から製造されてよい。隆起した中心領域を有するフレキシブルシートは、単一の一体的な部分であってもよい。あるいは、隆起した中心領域は外部リングに連結されてもよく、そして同一または異なる材料から製造されてもよい。
【0025】
本発明の適用デバイスを使用してマイクロニードルデバイスを適用する方法は、マイクロニードルを皮膚に穿孔させるために有効である所望の速度にマイクロニードルデバイスを到達させることを含む。所望の速度は、基礎神経組織の刺激を限定または防止するように制御される。本発明と関連して、皮膚との衝撃時にマイクロニードルデバイスによって達成される最大速度は、しばしば20メートル/秒(m/s)以下であり、潜在的に15m/s以下であり、あるいは10m/s以下である。いくつかの例で、最大速度は8m/s以下であってよい。速度範囲の下端において、皮膚との衝撃時にマイクロニードルデバイスによって達成される最大速度は、しばしば2m/s以上であり、潜在的に4m/s以上であり、あるいは6m/s以上である。
【0026】
皮膚の位置の可変性のため、適用デバイスに対する皮膚の位置における変更に適応させるために十分な距離をマイクロニードルデバイスが所望の最小速度以上の速度で進むように、適用デバイスが設計されてもよい。例えば、適用デバイス中のマイクロニードルデバイスは、1ミリメートル以上の距離を所望の最小速度以上で移動してよい。
【0027】
所望の速度に到達するために必要とされる力は、マイクロニードル適用デバイスの質量および形状、ならびに特にフレキシブルシートおよびマイクロニードルデバイスの質量および形状に基づき異なってもよい。送達部位の下の神経組織が痛みの感覚が得られるほど刺激される可能性を低下させるため、マイクロニードル適用デバイスの質量を制御または選択してよい。例えば、マイクロニードル適用デバイスの質量は約6グラム以下であることが好ましく、より好ましくは約4グラム以下である。
【0028】
一実施形態において、図1および2に110として概略的に示されるマイクロニードルデバイスは、図3でより詳細に示されるパッチの形態で皮膚表面に適用されてもよい。図3は、アレイ22、感圧接着剤24およびバッキング26の組み合せの形態でパッチ20を含んでなるマイクロニードルデバイスを示す。アレイ22の一部には、マイクロニードル基材表面14から突出しているマイクロニードル10が示される。マイクロニードル10はいずれかの所望のパターンで配列されてよく、またはランダムにマイクロニードル基材表面14上に分散されてもよい。示されるように、マイクロニードル10は均一に間隔をあけた列に配列される。一実施形態において、本発明のアレイは、約0.1cm2より大きく、約20cm2未満の、好ましくは約0.5cm2より大きく、約5cm2未満の末端が面する表面領域を有する。示されるように、パッチ20の基材表面16の一部はパターン化されていない。一実施形態において、パターン化されていない表面は、患者の皮膚表面に面するデバイス表面の全領域の約1パーセントより大きく、約75パーセント未満の領域を有する。一実施形態において、パターン化されていない表面は、約0.10平方インチ(0.65cm2)より大きく、約1平方インチ(6.5cm2)未満の領域を有する。もう1つの実施形態(図示せず)において、マイクロニードルは、アレイ22の実質的に全ての表面領域上に配置される。
【0029】
他の実施形態(図示せず)において、アプリケーター自身は、所望期間皮膚内にマイクロニードルを入れた後、アプリケーター全体が適切な位置で支持されうるように、その周囲、皮膚接触面の接着剤を含む。
【0030】
本発明の様々な実施形態において有用なマイクロニードルデバイスは、以下の特許および特許出願に記載されるもののような様々な立体配置のいずれかを含んでもよい。これらの開示は参照により本明細書に援用される。マイクロニードルデバイスのための1つの実施形態は、米国特許出願公開第2003/0045837号明細書に開示される構造を含んでなる。前記特許出願において開示されたマイクロ構造は、各マイクロニードルの外側表面において形成された少なくとも1つのチャネルを含むテーパー構造を有するマイクロニードルの形態である。マイクロニードルは一方向において伸長された基部を有してよい。細長い基部を有するマイクロニードル中のチャネルは、細長い基部の端部の一方からマイクロニードル先端部の方向へと延在し得る。マイクロニードルの側面に沿って形成されたチャネルは、任意にマイクロニードル先端部のぶん短く終了してもよい。マイクロニードルアレイは、マイクロニードルアレイが位置する基材の表面上で形成される導管構造を含んでもよい。マイクロニードルでのチャネルが、導管構造と流体連絡していてもよい。マイクロニードルデバイスのもう1つの実施形態は、同時係属中の2003年7月17日出願の米国特許出願第10/621,620号明細書において開示される構造を含んでなる。この特許は、先端を切断されたテーパー形状および制御された縦横比を有するマイクロニードルを記載する。マイクロニードルデバイスのためのなおもう1つの実施形態は、米国特許第6,091,975号明細書(ダッドナ(Daddona)ら)に開示される構造を含んでなる。この特許は、皮膚に穴をあけるためのブレード様マイクロ突出を記載する。マイクロニードルデバイスのなおもう1つの実施形態は、米国特許第6,313,612号明細書(シャーマン(Sherman)ら)に開示される構造を含んでなる。この特許は、中空の中心チャネルを有するテーパー構造を記載する。マイクロアレイのなおもう1つの実施形態は、国際公開第00/74766号パンフレット(ガースタイン(Garstein)ら)に開示される構造を含んでなる。この特許は、マイクロニードル先端部の上部表面において少なくとも1つの縦方向のブレードを有する中空マイクロニードルを記載する。
【0031】
本発明における使用のために適切なマイクロニードルデバイスを、様々な経皮送達において皮膚を通して、または皮内もしくは局所治療のために皮膚へと、ワクチンのような薬物(いずれの薬剤も含む)を送達するために使用してもよい。
【0032】
一態様において、巨大分子量である薬物は経皮的に送達されてもよい。薬物の分子量を増加させることは、典型的に補助のない経皮送達における低下を生じる。本発明における使用のために適切なマイクロニードルデバイスは、受動的な経皮送達によって送達することが通常困難である巨大分子の送達に関する実用性を有する。かかる巨大分子の例としては、タンパク質、ペプチド、ヌクレオチド配列、モノクロナール抗体、DNAワクチン、多糖類、例えばヘパリンおよび抗生物質、例えばセフトリアキソンが挙げられる。
【0033】
もう1つの態様において、本発明における使用のために適切なマイクロニードルデバイスは、受動的な経皮送達によって送達するのが困難であるか、または不可能である小分子の経皮送達を向上または可能にするための実用性を有し得る。かかる分子の例としては、塩型;イオン分子、例えばビスホスホネート、好ましくは、アレンドロン酸ナトリウムまたはパミドロン酸ナトリウム;および受動的な経皮送達に貢献しない物理化学特性を有する分子が挙げられる。
【0034】
もう1つの態様において、本発明における使用に適切なマイクロニードルデバイスは、例えば、皮膚科治療、ワクチン送達またはワクチン補助剤の免疫応答の向上において、皮膚への分子の送達を向上する有効性を有し得る。一態様において、マイクロニードルデバイスを適用する前に、薬物は皮膚に適用されてもよい(例えば、皮膚表面上を綿棒で拭く溶液の形式で、または皮膚表面にこすり付けられるクリームとして)。
【0035】
マイクロニードルデバイスは、それらが適用されて直ちに適用部位から除去されるか、またはそれらが適切な位置で数分から長くて1週間の範囲の延長された期間で残されてもよい即時送達のために使用されてもよい。一態様において、送達の延長期間は、適用および即時除去によって得られる場合よりも薬物の完全な送達を可能にするために1分〜30分であってよい。もう1つの態様において、送達の延長期間は、薬物の除放をもたらすために4時間〜1週間であってよい。
【実施例】
【0036】
実施例1
図9A、Bに一般的に示されるデバイスを試験し、マイクロニードルデバイスが適用されてもよい速度および移動を決定した。フレキシブルシート部材の直径は約4.5cmであった。隆起した中心領域の直径は約1.8cmであった。スペーサーは、高さ約0.5cmおよび幅約0.75cmの16個の個々のフィンを含んだ。各々の隣接したフィンの間の間隔は約1mmであった。マット仕上げ反射テープの小さい断片を速度/移動測定を実行する目的のため、隆起した中心領域の下側に適用したが、しかしながら、実際には、マイクロニードルデバイスは、隆起した中心領域の下側に取り付けられた。フレキシブルシート部材およびスペーサーは約0.3mmの厚さを有する鋼を含んでなった。レーザー測定デバイス(レーザー バイブロメーター コントローラー(Laser Vibrometer Controller)モデル番号OFV−3001およびレーザー ファイバー インターフェロメーター(Laser Fiber Interferometer)モデル番号OFV−502、ポリテック インコーポレイテッド(Polytec Inc.)、カリフォルニア州、タスチン(Tustin,California))に取り付けられる固定物に対してデバイスを配置し、そしてレーザーがマット仕上げ反射テープから反映することができるように整列配置した。隆起した中心領域を図9Aに示される矢印Aの方向に手で押し、そして隆起した中心領域の移動に応じて得られた速度を図10に示す。総移動は約1.45mmであり、そして記録された最大速度は3.40m/sであった。約0.2mmの初期移動は、隆起した中心領域が逆にされた時に誘発される段階的な運動の前のフレキシブルシート部材の変形によることは認識されるべきである。そのようなものとして、このような初期移動間の中心領域の速度は、手で力が適用される速度に依存し、そして使用によって異なり得る。
【0037】
実施例2
図7および8に示される一般的な作用モードに従って、実施例1のデバイスを試験した。すなわち、隆起した中心領域は最初にくぼんでおり、そしてマット仕上げ反射テープの小さい断片を、スペーサーの反対側の隆起した中心領域の側面に適用した。レーザー測定デバイス(レーザー バイブロメーター コントローラー(Laser Vibrometer Controller)モデル番号OFV−3001およびレーザー ファイバー インターフェロメーター(Laser Fiber Interferometer)モデル番号OFV−502、ポリテック インコーポレイテッド(Polytec Inc.)、カリフォルニア州、タスチン(Tustin,California))に取り付けられる固定物に対してデバイスを配置し、そしてレーザーがマット仕上げ反射テープから反映することができるように整列配置した。スペーサーをフレキシブルシート部材の平面に対して平行方向に手で押し(図8Aに示される)、そして隆起した中心領域の移動に応じて得られた速度を図11に示す。総移動は約1.44mmであり、そして記録された最大速度は7.06m/sであった。
【0038】
本発明はそれらのいくつかの実施形態を参照することによって説明されている。前記詳細な記述および例は明瞭な理解のみのため提供されており、それらから不必要な限定は理解されない。本発明の精神および範囲から逸脱することなく、記載された実施形態を変更することができることは当業者に明白であろう。従って、本発明の範囲は、本明細書に記載された組成および構造の正確な詳細に限定されるべきではなく、むしろ特許請求の範囲によって限定される。
【技術分野】
【0001】
本願は、2004年11月18日出願の米国仮特許出願第60/629,215号明細書の優先権を主張する。この文献は全体として本明細書に援用される。
【0002】
本発明は、マイクロニードルアレイを哺乳類に適用するために使用されるアプリケーターに関する。また本方法は、マイクロニードルアレイまたはパッチを哺乳類に適用する方法にも関する。
【背景技術】
【0003】
承認された化学エンハンサーを使ってさえも、実証された治療価値を有する分子の限定された数のみが皮膚を通して輸送可能である。皮膚を通しての分子の輸送に対する主な障壁は角質層(皮膚の最外層)である。
【0004】
比較的小さい構造の配列を含むデバイスは、マイクロニードルまたはマイクロピンと呼ばれることがあり、これは皮膚および他の表面を通しての治療剤および他の物質の送達に関連する使用に関して開示されている。このデバイスは、典型的に、治療剤および他の物質が角質層を通り、そしてその下の組織へと通過するように角質層に穴を開ける目的のため、皮膚に押しつけられる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
マイクロニードルの適用に関連する課題としては、皮膚の所望の深さまでニードルを有効に挿入する能力および皮膚に適用する前に繊細なマイクロニードルを保護する能力が挙げられる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、隆起した中心領域を有するフレキシブルシートを含んでなり、フレキシブルシートの平面に対して垂直方向の隆起した中心領域の運動によってマイクロニードルデバイスが皮膚に対して進行される、皮膚表面にマイクロニードルデバイスを適用するための適用デバイスを提供する。これは取り扱いが簡単であり、使用が簡単であり、低コストであり、そして使い捨てデバイスの包含に適切であるアプリケーターを提供し得る。それは目立たないデザインも有し得る。
【0007】
もう1つの実施形態において、本発明は、マイクロニードルデバイスに取り付けられた隆起した中心領域を有するフレキシブルシートと、フレキシブルシートの周囲の、又はその周囲の付近の支持部材とを含んでなり、フレキシブルシートがシートの主平面に対して直交方向の段階的な運動を受けるように構成される、皮膚表面にマイクロニードルデバイスを適用するための適用デバイスを提供する。
【0008】
もう1つの実施形態において、本発明は、マイクロニードルデバイスに解放可能に取り付けられるように構成された隆起した中心領域を有するフレキシブルシートと、フレキシブルシートの周囲の、又はその周囲の付近の支持手段とを含んでなり、フレキシブルシートがシートの主平面に対して直交方向の段階的な運動を受けるように構成される、皮膚表面にマイクロニードルデバイスを適用するための適用デバイスを提供する。
【0009】
もう1つの実施形態において、本発明は、隆起した中心領域を有するフレキシブルシートを含んでなり、フレキシブルシートの平面に対して垂直方向の隆起した中心領域の運動によってマイクロニードルデバイスが皮膚に対して進行される、皮膚表面にマイクロニードルデバイスを適用するための適用デバイスを提供する。
【0010】
もう1つの実施形態において、本発明は、マイクロニードルアレイを皮膚表面に適用するための前記適用デバイスのいずれか1つの使用法であって、適用デバイスが皮膚表面に対して配置され、そして皮膚表面に対して凸状から凹状の向きへとデバイスのフレキシブルシートを変化させるために十分な力がデバイスに適用され、それによってマイクロニードルデバイスが皮膚に対して進行される方法を提供する。
【0011】
本明細書で使用する場合、特定の用語は以下に明白にされる意味を有するものとして理解される。
【0012】
「アレイ」は、治療剤の経皮送達または皮膚を通して、もしくは皮膚への流体のサンプリングを促進するために角質層に穴を開けることが可能である1つ以上の構造を含む、本明細書に記載される医療デバイスを指す。
【0013】
「マイクロ構造」、「マイクロニードル」または「マイクロアレイ」は、治療剤の経皮送達または皮膚を通しての流体のサンプリングを促進するために角質層に穴を開けることが可能であるアレイと関連する特定の微細構造を指す。例として、マイクロ構造は、ニードルまたはニードル様構造、ならびに角質層に穴をあけることが可能である他の構造を含み得る。
【0014】
本発明の特徴および利点は、好ましい実施形態の詳細な説明ならびに添付の特許請求の範囲を考慮の上、理解される。本発明のこれらおよび他の特徴および利点は、本発明の様々な実例となる実施形態と関連して以下に記載される。本発明の上記要約は、本発明の開示された各実施形態または全ての実施を説明する意図はない。以下の図面および詳細な説明は、特に、実例となる実施形態を例示する。
【0015】
本発明の好ましい実施形態について、添付の図面を参照して、以下にさらに詳細に説明される。
確認される図面は本発明のいくつかの実施形態を明示するが、検討されるように他の実施形態も考慮される。全ての場合、本開示は代表として、限定せずに本発明を示す。当業者は、本発明の原理の範囲および精神に収まる多数の他の修正および実施形態を考案可能であることを理解すべきである。図面は一定の縮尺で描写されていない。図面を通して、同様の部品を示すために同様の数字が使用される。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1A】適用デバイスの一実施形態の模式平面図。
【図1B】適用デバイスの一実施形態の模式断面図。
【図2A】マイクロニードルデバイスの適用前に皮膚表面に対して配置された適用デバイスの一実施形態の模式断面図。
【図2B】皮膚表面に適用されたマイクロニードルデバイスの模式断面図。
【図2C】皮膚表面上の適切な位置に残されたマイクロニードルデバイスの模式断面図。
【図3】マイクロニードルデバイスパッチの模式斜視図。
【図4A】適用デバイスのもう1つの実施形態の模式断面図。
【図4B】適用デバイスのもう1つの実施形態の模式断面図。
【図5A】適用デバイスのもう1つの実施形態の模式平面図。
【図5B】適用デバイスのもう1つの実施形態の断面図。
【図6A】操作時の図5Aの適用デバイスの模式図。
【図6B】操作時の図5Bの適用デバイスの模式図。
【図6C】図6Bの差込部分の拡大図。
【図7A】適用デバイスのもう1つの実施形態の模式平面図。
【図7B】適用デバイスの一実施形態の模式断面図。
【図8A】マイクロニードルデバイスの適用前に皮膚表面に対して配置された図7A、Bに示される適用デバイスの実施形態の模式断面図。
【図8B】皮膚表面に適用された図8Aのマイクロニードルデバイスの模式断面図。
【図8C】皮膚表面上の適切な位置に残されたマイクロニードルデバイスの模式断面図。
【図9A】適用デバイスのもう1つの実施形態の模式平面図。
【図9B】適用デバイスのもう1つの実施形態の模式側面図。
【図10】適用デバイスの一実施形態の使用中の速度に応じる移動のグラフ。
【図11】適用デバイスのもう1つの実施形態の使用中の速度に応じる移動のグラフ。
【発明を実施するための形態】
【0017】
マイクロニードル適用デバイスの一実施形態を図1Aおよび1Bに示す。適用デバイス100は、隆起した中心領域115を有するフレキシブルシート110を含んでなる。シートは、マイクロニードルデバイス120の適用中、皮膚表面と一般的に平行に方向付けられる主平面を含んでなる(図2Aに示される)。フレキシブルシートは、十分な力がシートの主平面に対して直交方向で適用される時にシートの主平面に対して直交方向の段階的な運動を受けるように構成される(図2Bに示される)。このような段階的な運動は、皮膚表面の方へマイクロニードルデバイス120を移動させる方向における突然の運動であり、そして隆起した上方へ曲がった中心領域から、くぼんだ下方へ曲がった中心領域への迅速な曲げおよび逆転によって実行される。この段階的な運動は、フレキシブルシートが凸状の向き(図2Aに示される)から凹状の向き(図2Bに示される)へと移動する時にカチッという音またはパチンという音と関連し得る。段階的な運動と関連する音は、マイクロニードル適用デバイスが引き起こされたこと、およびマイクロニードルデバイスが皮膚に挿入されたことを患者または医療提供者に示すために使用されてもよい。段階的な運動を生じるために、予め決められた最小量の力が必要とされ、それによってマイクロニードルデバイス120を皮膚表面150に適用するために一定量の力が使用されることは望ましい。
【0018】
マイクロニードルデバイス120は、いずれの適切な取り付け手段によってフレキシブルシート110に取り付けられてもよい。図1に示されるように、取り付け手段は、連続コーティング、パターン化コーティングまたは接着剤の不連続部分の形態であってもよい接着剤130である。一態様において、接着剤取り付けは非永久的であり、すなわち、マイクロニードルデバイス120の適用の後、フレキシブルシート110が皮膚表面から移動されてもよい(図2Cに示される)。あるいは、フレキシブルシートは皮膚表面上に適切な位置で残され、そしてマイクロニードルデバイスの保護バッキングとして機能してもよい。マイクロニードルデバイス120およびフレキシブルシート110を連結するための他の適切な取り付け手段としては、スナップ−フィット連結、フックとループ(例えば、ベルクロ(登録商標)(Velcro)(登録商標))取り付け、磁気取り付け、熱結合、溶接または当業者に既知の他の適切な従来の取り付け方法が挙げられる。一実施形態において、マイクロニードルデバイスは、フレキシブルシートの一体的な部分として成形または形成されてもよい。
【0019】
図1Bに示されるように、適用デバイス100は、スペーサー140の形態で皮膚表面より上にマイクロニードルデバイスを吊るすための支持部材を有する。これは、フレキシブルシート110の全外縁の周囲のリングであり、マイクロニードルが皮膚に挿入される前に適用デバイス100を皮膚に配置させる(図2Aに示される)。あるいは、スペーサー140は、マイクロニードルの挿入前に皮膚表面から間隔をあけた位置でフレキシブルシートの支持が可能な複数の脚部またはいずれかの適切な突出の形態であってもよい(例えば、図9A、Bに示される)。支持部材は、隆起した中心領域がくぼむように十分な力が隆起した中心領域115に適用されるまで、皮膚から離れてマイクロニードルデバイスを支持または吊るすために十分な剛性を有するべきである。
【0020】
図1Aに示されるマイクロニードルデバイス120は六角形の形状を有するが、多くの形状および大きさのいずれも本発明の適用デバイスの用途に適切である。
【0021】
本発明の適用デバイス100のもう1つの実施形態を図4A〜Bに示す。本実施形態において、隆起した中心領域115は、示されるように、くぼんだバブルまたはブリスター形状を有する。隆起した中心領域に存在する固有の湾曲は、マイクロニードルデバイス120をフレキシブルシート110に解放可能に取り付ける能力を向上し得る。示されるように、マイクロニードルデバイスは、例えば接着剤によって、マイクロニードルデバイス120の周囲の取り付け点でシート部材に取り付けられてもよい。図4Bに示されるように皮膚への挿入時に、フレキシブルシート110およびマイクロニードルデバイス120の間のこれらの取り付け点は、皮膚へのマイクロニードルデバイス120の挿入後、分離される。
【0022】
本発明の適用デバイス100のもう1つの実施形態を図5A〜Bに示す。この実施形態は図1A〜Bに示されるものと類似しているが、スペーサー140に取り付けられ、そして皮膚に対して配置されるように設計された保護面160が加えられている。保護面160は、適用の間、心地悪く皮膚表面中へとスペーサーが押し入ることを防止または最小化するために、適用デバイスに適用される力をより良好に拡散するために機能し得る。また保護面160は、圧力が適用デバイスの隆起した中心領域上へ適用される時に皮膚表面が過度に曲がらないようにするために機能し得る。保護面の領域は、図5Aにおいて斜線部分として示される。保護面160の開口は、マイクロニードルデバイス120が皮膚表面を容易に通過および接触するように十分大きい大きさに設定されなければならない。この実施形態は、図6A、Bにおいて使用中が示される。示されるように、保護面160は、スペーサー140およびフレキシブルシート110と単一ユニットとして一体的に形成される。同様に、これらは全て、互いに連結された個々の部品から形成されてもよい。図6Cの拡大図に示されるように、保護面160とスペーサー140との間に可動性連結600を有することはさらに都合がよい。この可動性連結は、可撓性連結部材または一緒に2つの部品を保持するスライド可能な部分の形態であってもよい。図6Cの拡大図に示されるように、この可動性連結は、マイクロニードルデバイスから離れる方向において、スペーサーの下端の自由移動を可能にし、そして保護面が平坦で、適用後、皮膚表面に対して静止したままにさせる。
【0023】
本発明の適用デバイス200のもう1つの実施形態を図7A〜Bに示す。適用デバイス200は、隆起した中心領域215を有するフレキシブルシート210を含んでなる。シートは、マイクロニードルデバイス220の適用の間、皮膚表面と一般的に平行に方向付けられる主平面を含んでなる(図8Aに示される)。フレキシブルシート210は、使用中に皮膚表面と接触するように構成されるスペーサー要素240を有する。適用デバイス200は、フレキシブルシート210に取り付けられ、スペーサー要素240の反対側の隆起側面250を有する。フレキシブルシートは、シートの主平面に対して平行方向で十分な力が隆起側250に適用される時に、それがシートの主平面に対して直交方向の段階的な運動を受けるように構成される(図8A、Bに示される)。このような段階的な運動は、皮膚表面の方へマイクロニードルデバイス220を移動させる方向における急速な運動であり、そして隆起した上方へ曲がった中心領域から、くぼんだ下方へ曲がった中心領域への迅速な曲げおよび逆転によって実行される。この段階的な運動は、フレキシブルシートが凸状の向き(図8Aに示される)から凹状の向き(図8Bに示される)へと移動する時にカチッという音またはパチンという音と関連し得る。段階的な運動と関連する音は、マイクロニードル適用デバイスが引き起こされたこと、およびマイクロニードルデバイスが皮膚に挿入されたことを患者または医療提供者に示すために使用されてもよい。段階的な運動を生じるために、予め決められた最小量の力が必要とされ、それによってマイクロニードルデバイス220を皮膚表面260に適用するために一定量の力が使用されることは望ましい。
【0024】
本発明のフレキシブルシートは、アルミニウム、鋼、例えばステンレス鋼、またはスズのような金属、ならびにポリスチレン、ポリカーボネートおよびポリプロピレンのようなプラスチックを含むいずれかの適切な材料から製造されてよい。隆起した中心領域を有するフレキシブルシートは、単一の一体的な部分であってもよい。あるいは、隆起した中心領域は外部リングに連結されてもよく、そして同一または異なる材料から製造されてもよい。
【0025】
本発明の適用デバイスを使用してマイクロニードルデバイスを適用する方法は、マイクロニードルを皮膚に穿孔させるために有効である所望の速度にマイクロニードルデバイスを到達させることを含む。所望の速度は、基礎神経組織の刺激を限定または防止するように制御される。本発明と関連して、皮膚との衝撃時にマイクロニードルデバイスによって達成される最大速度は、しばしば20メートル/秒(m/s)以下であり、潜在的に15m/s以下であり、あるいは10m/s以下である。いくつかの例で、最大速度は8m/s以下であってよい。速度範囲の下端において、皮膚との衝撃時にマイクロニードルデバイスによって達成される最大速度は、しばしば2m/s以上であり、潜在的に4m/s以上であり、あるいは6m/s以上である。
【0026】
皮膚の位置の可変性のため、適用デバイスに対する皮膚の位置における変更に適応させるために十分な距離をマイクロニードルデバイスが所望の最小速度以上の速度で進むように、適用デバイスが設計されてもよい。例えば、適用デバイス中のマイクロニードルデバイスは、1ミリメートル以上の距離を所望の最小速度以上で移動してよい。
【0027】
所望の速度に到達するために必要とされる力は、マイクロニードル適用デバイスの質量および形状、ならびに特にフレキシブルシートおよびマイクロニードルデバイスの質量および形状に基づき異なってもよい。送達部位の下の神経組織が痛みの感覚が得られるほど刺激される可能性を低下させるため、マイクロニードル適用デバイスの質量を制御または選択してよい。例えば、マイクロニードル適用デバイスの質量は約6グラム以下であることが好ましく、より好ましくは約4グラム以下である。
【0028】
一実施形態において、図1および2に110として概略的に示されるマイクロニードルデバイスは、図3でより詳細に示されるパッチの形態で皮膚表面に適用されてもよい。図3は、アレイ22、感圧接着剤24およびバッキング26の組み合せの形態でパッチ20を含んでなるマイクロニードルデバイスを示す。アレイ22の一部には、マイクロニードル基材表面14から突出しているマイクロニードル10が示される。マイクロニードル10はいずれかの所望のパターンで配列されてよく、またはランダムにマイクロニードル基材表面14上に分散されてもよい。示されるように、マイクロニードル10は均一に間隔をあけた列に配列される。一実施形態において、本発明のアレイは、約0.1cm2より大きく、約20cm2未満の、好ましくは約0.5cm2より大きく、約5cm2未満の末端が面する表面領域を有する。示されるように、パッチ20の基材表面16の一部はパターン化されていない。一実施形態において、パターン化されていない表面は、患者の皮膚表面に面するデバイス表面の全領域の約1パーセントより大きく、約75パーセント未満の領域を有する。一実施形態において、パターン化されていない表面は、約0.10平方インチ(0.65cm2)より大きく、約1平方インチ(6.5cm2)未満の領域を有する。もう1つの実施形態(図示せず)において、マイクロニードルは、アレイ22の実質的に全ての表面領域上に配置される。
【0029】
他の実施形態(図示せず)において、アプリケーター自身は、所望期間皮膚内にマイクロニードルを入れた後、アプリケーター全体が適切な位置で支持されうるように、その周囲、皮膚接触面の接着剤を含む。
【0030】
本発明の様々な実施形態において有用なマイクロニードルデバイスは、以下の特許および特許出願に記載されるもののような様々な立体配置のいずれかを含んでもよい。これらの開示は参照により本明細書に援用される。マイクロニードルデバイスのための1つの実施形態は、米国特許出願公開第2003/0045837号明細書に開示される構造を含んでなる。前記特許出願において開示されたマイクロ構造は、各マイクロニードルの外側表面において形成された少なくとも1つのチャネルを含むテーパー構造を有するマイクロニードルの形態である。マイクロニードルは一方向において伸長された基部を有してよい。細長い基部を有するマイクロニードル中のチャネルは、細長い基部の端部の一方からマイクロニードル先端部の方向へと延在し得る。マイクロニードルの側面に沿って形成されたチャネルは、任意にマイクロニードル先端部のぶん短く終了してもよい。マイクロニードルアレイは、マイクロニードルアレイが位置する基材の表面上で形成される導管構造を含んでもよい。マイクロニードルでのチャネルが、導管構造と流体連絡していてもよい。マイクロニードルデバイスのもう1つの実施形態は、同時係属中の2003年7月17日出願の米国特許出願第10/621,620号明細書において開示される構造を含んでなる。この特許は、先端を切断されたテーパー形状および制御された縦横比を有するマイクロニードルを記載する。マイクロニードルデバイスのためのなおもう1つの実施形態は、米国特許第6,091,975号明細書(ダッドナ(Daddona)ら)に開示される構造を含んでなる。この特許は、皮膚に穴をあけるためのブレード様マイクロ突出を記載する。マイクロニードルデバイスのなおもう1つの実施形態は、米国特許第6,313,612号明細書(シャーマン(Sherman)ら)に開示される構造を含んでなる。この特許は、中空の中心チャネルを有するテーパー構造を記載する。マイクロアレイのなおもう1つの実施形態は、国際公開第00/74766号パンフレット(ガースタイン(Garstein)ら)に開示される構造を含んでなる。この特許は、マイクロニードル先端部の上部表面において少なくとも1つの縦方向のブレードを有する中空マイクロニードルを記載する。
【0031】
本発明における使用のために適切なマイクロニードルデバイスを、様々な経皮送達において皮膚を通して、または皮内もしくは局所治療のために皮膚へと、ワクチンのような薬物(いずれの薬剤も含む)を送達するために使用してもよい。
【0032】
一態様において、巨大分子量である薬物は経皮的に送達されてもよい。薬物の分子量を増加させることは、典型的に補助のない経皮送達における低下を生じる。本発明における使用のために適切なマイクロニードルデバイスは、受動的な経皮送達によって送達することが通常困難である巨大分子の送達に関する実用性を有する。かかる巨大分子の例としては、タンパク質、ペプチド、ヌクレオチド配列、モノクロナール抗体、DNAワクチン、多糖類、例えばヘパリンおよび抗生物質、例えばセフトリアキソンが挙げられる。
【0033】
もう1つの態様において、本発明における使用のために適切なマイクロニードルデバイスは、受動的な経皮送達によって送達するのが困難であるか、または不可能である小分子の経皮送達を向上または可能にするための実用性を有し得る。かかる分子の例としては、塩型;イオン分子、例えばビスホスホネート、好ましくは、アレンドロン酸ナトリウムまたはパミドロン酸ナトリウム;および受動的な経皮送達に貢献しない物理化学特性を有する分子が挙げられる。
【0034】
もう1つの態様において、本発明における使用に適切なマイクロニードルデバイスは、例えば、皮膚科治療、ワクチン送達またはワクチン補助剤の免疫応答の向上において、皮膚への分子の送達を向上する有効性を有し得る。一態様において、マイクロニードルデバイスを適用する前に、薬物は皮膚に適用されてもよい(例えば、皮膚表面上を綿棒で拭く溶液の形式で、または皮膚表面にこすり付けられるクリームとして)。
【0035】
マイクロニードルデバイスは、それらが適用されて直ちに適用部位から除去されるか、またはそれらが適切な位置で数分から長くて1週間の範囲の延長された期間で残されてもよい即時送達のために使用されてもよい。一態様において、送達の延長期間は、適用および即時除去によって得られる場合よりも薬物の完全な送達を可能にするために1分〜30分であってよい。もう1つの態様において、送達の延長期間は、薬物の除放をもたらすために4時間〜1週間であってよい。
【実施例】
【0036】
実施例1
図9A、Bに一般的に示されるデバイスを試験し、マイクロニードルデバイスが適用されてもよい速度および移動を決定した。フレキシブルシート部材の直径は約4.5cmであった。隆起した中心領域の直径は約1.8cmであった。スペーサーは、高さ約0.5cmおよび幅約0.75cmの16個の個々のフィンを含んだ。各々の隣接したフィンの間の間隔は約1mmであった。マット仕上げ反射テープの小さい断片を速度/移動測定を実行する目的のため、隆起した中心領域の下側に適用したが、しかしながら、実際には、マイクロニードルデバイスは、隆起した中心領域の下側に取り付けられた。フレキシブルシート部材およびスペーサーは約0.3mmの厚さを有する鋼を含んでなった。レーザー測定デバイス(レーザー バイブロメーター コントローラー(Laser Vibrometer Controller)モデル番号OFV−3001およびレーザー ファイバー インターフェロメーター(Laser Fiber Interferometer)モデル番号OFV−502、ポリテック インコーポレイテッド(Polytec Inc.)、カリフォルニア州、タスチン(Tustin,California))に取り付けられる固定物に対してデバイスを配置し、そしてレーザーがマット仕上げ反射テープから反映することができるように整列配置した。隆起した中心領域を図9Aに示される矢印Aの方向に手で押し、そして隆起した中心領域の移動に応じて得られた速度を図10に示す。総移動は約1.45mmであり、そして記録された最大速度は3.40m/sであった。約0.2mmの初期移動は、隆起した中心領域が逆にされた時に誘発される段階的な運動の前のフレキシブルシート部材の変形によることは認識されるべきである。そのようなものとして、このような初期移動間の中心領域の速度は、手で力が適用される速度に依存し、そして使用によって異なり得る。
【0037】
実施例2
図7および8に示される一般的な作用モードに従って、実施例1のデバイスを試験した。すなわち、隆起した中心領域は最初にくぼんでおり、そしてマット仕上げ反射テープの小さい断片を、スペーサーの反対側の隆起した中心領域の側面に適用した。レーザー測定デバイス(レーザー バイブロメーター コントローラー(Laser Vibrometer Controller)モデル番号OFV−3001およびレーザー ファイバー インターフェロメーター(Laser Fiber Interferometer)モデル番号OFV−502、ポリテック インコーポレイテッド(Polytec Inc.)、カリフォルニア州、タスチン(Tustin,California))に取り付けられる固定物に対してデバイスを配置し、そしてレーザーがマット仕上げ反射テープから反映することができるように整列配置した。スペーサーをフレキシブルシート部材の平面に対して平行方向に手で押し(図8Aに示される)、そして隆起した中心領域の移動に応じて得られた速度を図11に示す。総移動は約1.44mmであり、そして記録された最大速度は7.06m/sであった。
【0038】
本発明はそれらのいくつかの実施形態を参照することによって説明されている。前記詳細な記述および例は明瞭な理解のみのため提供されており、それらから不必要な限定は理解されない。本発明の精神および範囲から逸脱することなく、記載された実施形態を変更することができることは当業者に明白であろう。従って、本発明の範囲は、本明細書に記載された組成および構造の正確な詳細に限定されるべきではなく、むしろ特許請求の範囲によって限定される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
マイクロニードルデバイスに取り付けられた隆起した中心領域を有するフレキシブルシートと、該フレキシブルシートの周囲の、又は該周囲の付近の支持部材とを含んでなり、該フレキシブルシートが該シートの主平面に対して直交方向の段階的な運動を受けるように構成される、皮膚表面にマイクロニードルデバイスを適用するための適用デバイス。
【請求項2】
マイクロニードルデバイスに解放可能に取り付けられるように構成された隆起した中心領域を有するフレキシブルシートと、該フレキシブルシートの周囲の、又は該周囲の付近の支持手段とを含んでなり、該フレキシブルシートが該シートの主平面に対して直交方向の段階的な運動を受けるように構成される、皮膚表面にマイクロニードルデバイスを適用するための適用デバイス。
【請求項3】
前記段階的な運動が前記中心領域を前記皮膚表面のより近くへと移動させる請求項1または2に記載のデバイス。
【請求項4】
前記支持部材が前記フレキシブルシートの周囲に取り付けられたスペーサーを含んでなる請求項1〜3のいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項5】
前記段階的な運動を引き起こすために予め決められた最小量の力が必要とされる請求項1〜4のいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項6】
前記支持部材を前記皮膚表面に固定するための接着剤をさらに含んでなる請求項1〜5のいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項7】
前記スペーサーに取り付けられた保護面をさらに含んでなる請求項1〜6のいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項8】
前記保護面が前記スペーサーにスライド可能に取り付けられた請求項7に記載のデバイス。
【請求項9】
隆起した中心領域を有するフレキシブルシートを含んでなり、該フレキシブルシートの平面に対して垂直方向の該隆起した中心領域の運動によってマイクロニードルデバイスが皮膚に対して進行される、皮膚表面にマイクロニードルデバイスを適用するための適用デバイス。
【請求項10】
前記シートの力の主平面に対して直交方向の段階的な運動が、該シートの主平面に対して直行方向の力の適用によって引き起こされる請求項1〜9のいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項11】
前記シートの力の主平面に対して直交方向の段階的な運動が、該シートの主平面に対して平行方向の力の適用によって引き起こされる請求項1〜10のいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項12】
前記マイクロニードルデバイスが前記フレキシブルシートに解放可能に取り付けられた請求項1〜11のいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項13】
前記マイクロニードルデバイスがマイクロニードルアレイを含んでなる請求項1〜12のいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項14】
前記マイクロニードルデバイスが前記マイクロニードルアレイ周辺で皮膚と接触する接着剤を含んでなる請求項13に記載のデバイス。
【請求項15】
前記マイクロニードルデバイスが段階的な運動の少なくとも一部の間、4m/sの速度を超える請求項1〜14のいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項16】
前記マイクロニードルデバイスが段階的な運動の少なくとも一部の間、6m/sの速度を超える請求項15に記載のデバイス。
【請求項17】
マイクロニードルアレイを皮膚表面に適用するための請求項1〜16のいずれか一項に記載の適用デバイスの使用法であって、該適用デバイスが皮膚表面に対して配置され、そして皮膚表面に対して凸状から凹状の向きへと該デバイスの前記フレキシブルシートを変化させるために十分な力が該デバイスに適用され、それによって該マイクロニードルアレイが該皮膚に対して進行される方法。
【請求項18】
前記皮膚表面に対して直交方向で前記力が適用される請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記皮膚表面に対して平行方向で前記力が適用される請求項17に記載の方法。
【請求項1】
マイクロニードルデバイスに取り付けられた隆起した中心領域を有するフレキシブルシートと、該フレキシブルシートの周囲の、又は該周囲の付近の支持部材とを含んでなり、該フレキシブルシートが該シートの主平面に対して直交方向の段階的な運動を受けるように構成される、皮膚表面にマイクロニードルデバイスを適用するための適用デバイス。
【請求項2】
マイクロニードルデバイスに解放可能に取り付けられるように構成された隆起した中心領域を有するフレキシブルシートと、該フレキシブルシートの周囲の、又は該周囲の付近の支持手段とを含んでなり、該フレキシブルシートが該シートの主平面に対して直交方向の段階的な運動を受けるように構成される、皮膚表面にマイクロニードルデバイスを適用するための適用デバイス。
【請求項3】
前記段階的な運動が前記中心領域を前記皮膚表面のより近くへと移動させる請求項1または2に記載のデバイス。
【請求項4】
前記支持部材が前記フレキシブルシートの周囲に取り付けられたスペーサーを含んでなる請求項1〜3のいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項5】
前記段階的な運動を引き起こすために予め決められた最小量の力が必要とされる請求項1〜4のいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項6】
前記支持部材を前記皮膚表面に固定するための接着剤をさらに含んでなる請求項1〜5のいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項7】
前記スペーサーに取り付けられた保護面をさらに含んでなる請求項1〜6のいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項8】
前記保護面が前記スペーサーにスライド可能に取り付けられた請求項7に記載のデバイス。
【請求項9】
隆起した中心領域を有するフレキシブルシートを含んでなり、該フレキシブルシートの平面に対して垂直方向の該隆起した中心領域の運動によってマイクロニードルデバイスが皮膚に対して進行される、皮膚表面にマイクロニードルデバイスを適用するための適用デバイス。
【請求項10】
前記シートの力の主平面に対して直交方向の段階的な運動が、該シートの主平面に対して直行方向の力の適用によって引き起こされる請求項1〜9のいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項11】
前記シートの力の主平面に対して直交方向の段階的な運動が、該シートの主平面に対して平行方向の力の適用によって引き起こされる請求項1〜10のいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項12】
前記マイクロニードルデバイスが前記フレキシブルシートに解放可能に取り付けられた請求項1〜11のいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項13】
前記マイクロニードルデバイスがマイクロニードルアレイを含んでなる請求項1〜12のいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項14】
前記マイクロニードルデバイスが前記マイクロニードルアレイ周辺で皮膚と接触する接着剤を含んでなる請求項13に記載のデバイス。
【請求項15】
前記マイクロニードルデバイスが段階的な運動の少なくとも一部の間、4m/sの速度を超える請求項1〜14のいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項16】
前記マイクロニードルデバイスが段階的な運動の少なくとも一部の間、6m/sの速度を超える請求項15に記載のデバイス。
【請求項17】
マイクロニードルアレイを皮膚表面に適用するための請求項1〜16のいずれか一項に記載の適用デバイスの使用法であって、該適用デバイスが皮膚表面に対して配置され、そして皮膚表面に対して凸状から凹状の向きへと該デバイスの前記フレキシブルシートを変化させるために十分な力が該デバイスに適用され、それによって該マイクロニードルアレイが該皮膚に対して進行される方法。
【請求項18】
前記皮膚表面に対して直交方向で前記力が適用される請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記皮膚表面に対して平行方向で前記力が適用される請求項17に記載の方法。
【図1A】
【図1B】
【図2A】
【図2B】
【図2C】
【図3】
【図4A】
【図4B】
【図5A】
【図5B】
【図6A】
【図6B】
【図6C】
【図7A】
【図7B】
【図8A】
【図8B】
【図8C】
【図9A】
【図9B】
【図10】
【図11】
【図1B】
【図2A】
【図2B】
【図2C】
【図3】
【図4A】
【図4B】
【図5A】
【図5B】
【図6A】
【図6B】
【図6C】
【図7A】
【図7B】
【図8A】
【図8B】
【図8C】
【図9A】
【図9B】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2012−183358(P2012−183358A)
【公開日】平成24年9月27日(2012.9.27)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−123179(P2012−123179)
【出願日】平成24年5月30日(2012.5.30)
【分割の表示】特願2007−543279(P2007−543279)の分割
【原出願日】平成17年11月18日(2005.11.18)
【出願人】(505005049)スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー (2,080)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年9月27日(2012.9.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−123179(P2012−123179)
【出願日】平成24年5月30日(2012.5.30)
【分割の表示】特願2007−543279(P2007−543279)の分割
【原出願日】平成17年11月18日(2005.11.18)
【出願人】(505005049)スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー (2,080)
【Fターム(参考)】
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