説明

直交リシルtRNAとアミノアシルtRNAシンテターゼの対の組成物及びその使用

【課題】4塩基コドンに応答してホモグルタミンを蛋白質に組込む蛋白質生合成機構の成分として、直交リシルtRNA、直交リシル−アミノアシルtRNAシンテターゼ、及びリシルtRNA/シンテターゼ直交対の組成物とその作製方法の提供。
【解決手段】蛋白質が野生型治療用蛋白質、診断用蛋白質、産業用酵素、又はその部分のアミノ酸配列に少なくとも75%一致するアミノ酸配列を含む、前記蛋白質がホモグルタミンを含む、組成物。直交リシル−アミノアシルtRNAシンテターゼ、及びリシルtRNA/シンテターゼ直交対の直交対の同定方法と、これらの直交対を使用してホモグルタミンを組込んだ蛋白質を生産する方法。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
蛋白質を含有する組成物であって、前記蛋白質がホモグルタミンを含む前記組成物。
【請求項2】
蛋白質が野生型治療用蛋白質、診断用蛋白質、産業用酵素、又はその部分のアミノ酸配列に少なくとも75%一致するアミノ酸配列を含む請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
組成物が医薬的に許容可能なキャリヤーを含有する請求項1に記載の組成物。
【請求項4】
ホモグルタミンを直交tRNA(O−tRNA)に負荷する活性直交アミノアシルtRNAシンテターゼ(O−RS)の選択方法であって、
1)O−tRNA(O−tRNAはO−tRNAを含む細胞集団のメンバーに直交性である)と;
2)集団の1個以上の細胞においてO−tRNAにホモグルタミンを負荷する1個以上の活性O−RSメンバーを含む複数のO−RSと;
3)選択マーカーをコードし、O−tRNAにより認識される少なくとも1個のセレクターコドンを含むポリヌクレオチドと;
4)ホモグルタミン
を併有する細胞集団に選択を実施し、複数のRSを含まず且つO−tRNAを含む対照細胞の抑圧効率に比較して選択マーカーの抑圧効率の増加により活性O−RSを含むターゲット細胞を集団から同定する段階と;
ターゲット細胞を選択することにより、活性O−RSを選択する段階を含む前記方法。
【請求項5】
O−tRNAにホモグルタミン以外のアミノ酸を負荷する非ターゲットO−RSを含む細胞を排除するように細胞を更に選択する請求項4に記載の方法。
【請求項6】
選択がポジティブ選択を含み、選択マーカーがポジティブ選択マーカーを含む請求項4に記載の方法。
【請求項7】
複数のRSが突然変異体RS、第1の種以外の1種以上の種に由来するRS、又は突然変異体RSと第1の種以外の種に由来するRSの両者を含む請求項4に記載の方法。
【請求項8】
請求項4に記載の方法により同定された直交アミノアシルtRNAシンテターゼ。
【請求項9】
特定位置にホモグルタミンを組込んだ蛋白質を細胞で生産する方法であって、
少なくとも1個のセレクターコドンを含み、蛋白質をコードする核酸を含む細胞を適当な培地で増殖させる段階と;
ホモグルタミンを提供する段階を含み;
前記細胞が更に、
セレクターコドンを認識する直交tRNA(O−tRNA)と;
O−tRNAをホモグルタミンで優先的にアミノアシル化する直交アミノアシルtRNAシンテターゼ(O−RS)を含み;
更に、セレクターコドンに応答してホモグルタミンを特定位置に組込むことにより、蛋白質を生産する段階を含む前記方法。
【請求項10】
O−RSがE444G、PhΔAD、PhΔADのI41及び/又はS268突然変異体、又はその保存変異体に対応するアミノ酸配列を含む請求項9に記載の方法。
【請求項11】
4塩基セレクターコドンを認識する第1の直交tRNA(O−tRNA)と;
前記O−tRNAに第1の非天然アミノ酸を優先的に負荷する第1の直交アミノアシルtRNAシンテターゼ(O−RS)と;
終止セレクターコドンを認識する第2のO−tRNAと;
第2のO−tRNAに第2の非天然アミノ酸を優先的に負荷する第2のO−RSを含む翻訳系。
【請求項12】
4塩基セレクターコドンがAGGAである;
終止コドンがUAGである;或いは
翻訳系が細胞を含む;請求項11に記載の翻訳系。
【請求項13】
第1又は第2のO−tRNAが直交リシルtRNA(リシルO−tRNA)又はその修飾変異体である;或いは
第1のO−tRNAが直交リシルtRNA(リシルO−tRNA)又はその修飾変異体であり、第2のO−tRNAが直交チロシルtRNA(チロシルO−tRNA)又はその修飾変異体である;請求項11に記載の翻訳系。
【請求項14】
少なくとも4塩基セレクターコドンと終止セレクターコドンを含む核酸を更に含む請求項11に記載の翻訳系。
【請求項15】
4塩基セレクターコドンがAGGAであり、終止セレクターコドンがTAG又はUAGである;或いは
核酸が発現されたRNAである;請求項14に記載の翻訳系。
【請求項16】
翻訳系が核酸によりコードされる蛋白質を含み、前記蛋白質が少なくとも2種の異なる非天然アミノ酸を含む請求項14に記載の翻訳系。
【請求項17】
蛋白質がホモグルタミンを含む;或いは
蛋白質がミオグロビンに相同である;請求項16に記載の翻訳系。
【請求項18】
ホモグルタミンを含む請求項11に記載の翻訳系。
【請求項19】
PhKRS、E444G、PhΔAD、PhΔADのI41及び/又はS268突然変異体、又はその保存変異体をコードする核酸。
【請求項20】
配列番号24もしくは配列番号26又はその保存変異体に対応するtRNAを含むか又はコードする核酸。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2011−101656(P2011−101656A)
【公開日】平成23年5月26日(2011.5.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−4259(P2011−4259)
【出願日】平成23年1月12日(2011.1.12)
【分割の表示】特願2006−518952(P2006−518952)の分割
【原出願日】平成16年7月7日(2004.7.7)
【出願人】(399038620)ザ スクリプス リサーチ インスティチュート (51)
【Fターム(参考)】