説明

直付照明器具用の回転防止部材、及び直付照明器具

【課題】本発明は、壁面への設置状態で壁面等にかかる荷重を低く抑え、且つ照明器具本体の回転を防止できる直付照明器具用の回転防止部材、及びその回転防止部材を装着する直付照明器具を提供する。
【解決手段】直付照明器具用の回転防止部材6は、壁面に固定されたローゼットを介して壁面に直接取り付ける直付照明器具の、壁面に対する所定方向の回転を防止する直付照明器具用の回転防止部材6であって、基部61と、所定の間隔で配置され、基部61の下面に直交する面に対して所定の傾斜角を有して基部61に固定された複数の板状弾性体62と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、壁面に設置された直付照明器具の壁面に対する予期せぬ回転を防止するための直付照明器具用の回転防止部材と、この回転防止部材を装備した直付照明器具に関する。
【背景技術】
【0002】
直付照明器具とは、天井面等の壁面に固定設置されたローゼットにアダプタを介して設置する形式の照明器具のことで、壁面に実質的に直接取り付けたような外観を呈することから命名されたものである。以下では照明器具と略称する。
【0003】
図5は従来技術に係る回転防止部材を装備した照明器具の例を示す図で、(a)は平面図、(b)は壁面に取り付けた状態の照明器具の側面図である。図5(a)は、図5(b)に示すE−F側から見た平面図である。図5において、照明器具1は、ランプとその点灯回路等を装備した照明器具本体2、照明器具本体2に装備されたランプ等をカバーするために照明器具本体2の下面に取り付けるガラス等の透光製材料で形成されたグローブ3、照明器具1を壁面に設置するために使用するアダプタ4、及び照明器具本体2の上面5に固定設置された回転防止部材6で構成されている。
【0004】
図5(b)に示すように、照明器具1は、壁面7(例えば天井面)に固定設置されたローゼット(図示されていない)に、アダプタ4を介して取り付られることにより、壁面7に固定設置される。取付の概要は以下の通りである。アダプタ4は、ローゼットに係止するための2個の係止突起(図示省略)を有し、この係止突起をローゼットにある孔(図示省略)に挿入し、所定の方向に回転する。これによりローゼットとアダプタ4とが固定される。その後照明器具本体2をアダプタ4に固定することにより照明器具本体2が壁面7に固定設置される。次に照明器具本体2にグローブ3を回転させて取り付ける。照明器具本体2内に取り付けられているランプの交換時にはグローブ3を取り付け時とは逆に回転させて取りはずし、交換後には再度グローブ3を照明器具本体2に取り付ける。
【0005】
このようにグローブ3の着脱時の回転操作により照明器具本体2に回転方向の荷重が加わり、この荷重が照明器具本体2に設置されているアダプタ4に伝わる。この荷重方向がローゼットに係止するためにアダプタ4を回転させる方向と逆方向の場合、アダプタ4がローゼットから外れてしまい、照明器具1が壁面7から落下してしまうことがある。回転防止部材6は、壁面7に対する照明器具本体2の取り付け時とは逆方向の回転を阻止する機能を有する。この回転防止部材6により、壁面7に対する照明器具本体2の逆方向の回転が阻止され、照明器具1の落下事故を防止する。
【0006】
特許文献1には、回転防止部材6として弾性部材を使用する例が記載されている。この例では、照明器具上面(シャーシ)に回転防止部材6として弾性部材を備えた回転防止機構を設けて、この弾性部材を所定の荷重で天井面に押しつけている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開平6−251610号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
図6は従来技術に係る回転防止部材を説明する図で、図6(a)は回転防止部材の構造を示す図、図6(b)は照明器具取付時の回転防止部材の状態を示す図、図6(c)は照明器具本体に回転荷重が加わったときの回転防止部材の状態を示す図、である。
【0009】
図6(a)では、回転防止部材6を平面図と、G−H断面図とで示す。図6(b)に示す回転防止部材6は、この回転防止部材6を取り付けた照明器具1を壁面7に取り付けたときの状態を示す。照明器具1を壁面7に取り付けた状態では、回転防止部材6は所定の荷重(荷重方向a)で壁面7に押しつけられ、回転防止部材6の厚さTはこの荷重によりΔTだけ小さくなっている。
【0010】
図6(c)は、照明器具本体2に回転荷重が加わった状態を示す。この回転荷重の方向を荷重方向bとして示している。荷重方向bへの回転は、回転防止部材6と壁面7との間の摩擦力により防止される。摩擦力は、回転防止部材6と壁面7との接触表面に加わる力により決まる。そのため、回転荷重に抗して回転を妨げるために必要十分な摩擦力を得るためには加重方向1に所定の加重で回転防止部材6を壁面7に押し付けることが必要になる。
【0011】
しかし、この押しつけ力は壁面7、ローゼット、アダプタ4に荷重としてかかってくるため好ましいものではない。
【0012】
本発明は、係る状況に鑑み、照明器具を壁面に設置した状態で壁面、ローゼット、及びアダプタにかかる荷重を低く抑え、且つ照明器具本体の回転を防止できる直付照明器具用の回転防止部材、および直付照明器具を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明に係る直付照明器具用の回転防止部材は、
壁面に固定されたローゼットを介して前記壁面に直接取り付ける直付照明器具の前記壁面に対する所定方向の回転を防止する直付照明器具用の回転防止部材であって、
基部と、
所定の間隔で配置され、各々が前記基部の下面に直交する面に対して所定の傾斜角を有して前記基部に固定された複数の板状弾性体と、
を備える。
【0014】
本発明に係る直付照明器具は、
壁面に固定されたローゼットを介して前記壁面に直接取り付ける直付照明器具であって、
係止突起を有し、前記係止突起を前記ローゼットに挿入し、所定角回転させることにより、前記ローゼットに係止するアダプタと、
前記アダプタに固定される照明器具本体と、
前記照明器具本体の半面をカバーするために、前記照明器具本体に回転させて係止する、透光性のグローブと、
前記照明器具本体の前記壁面に対向する面に装着された、前記照明器具本体の回転を防止する回転防止部材と、を備え、
前記回転防止部材は、
基部と、
前記係止突起の前記回転方向に、所定の間隔で配置され、前記基部の下面に直交する面に対して所定の傾斜角を有して前記基部に固定され、前記直付照明器具の前記壁面への取付状態において、前記基部と反対の側の各面の一部で前記壁面と接触する複数の板状弾性体と、
を備える。
【発明の効果】
【0015】
本発明に係る直付照明器具用の回転防止部材によれば、直付照明器具を壁面に設置した状態で壁面、ローゼット、及びアダプタにかかる荷重を抑え、且つ照明器具本体の回転を防止できる。この回転防止部材を装備することにより、照明器具本体の回転を防止することができる直付照明器具を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の実施形態に係る回転防止部材の例を説明する図で、(a)回転防止部材の構造を示す図、(b)照明器具取付時の回転防止部材の状態を示す図、(c)照明器具本体に回転荷重が加わったときの回転防止部材の状態を示す図、である。
【図2】実施形態に係る回転防止部材を装備した直付照明器具の例を示す平面図である。
【図3】本発明の実施形態の変形例に係る回転防止部材の例を示す図である。
【図4】実施形態の変形例に係る回転防止部材を装備した照明器具の例を示す平面図である。
【図5】従来技術に係る回転防止部材を装備した照明器具の例を示す図で、(a)平面図、(b)壁面に取り付けた状態の照明器具の側面図、である。
【図6】従来技術に係る回転防止部材を説明する図で、(a)回転防止部材の構造を示す図、(b)照明器具取付時の回転防止部材の状態を示す図、(c)照明器具本体に回転荷重が加わったときの回転防止部材の状態を示す図、である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
(実施形態)
図1は本発明の実施形態に係る回転防止部材の例を説明する図で、図1(a)は回転防止部材の構造を示す図、図1(b)は照明器具取付時の回転防止部材の状態を示す図、図1(c)は照明器具本体に回転荷重が加わったときの回転防止部材の状態を示す図、である。図1により、本実施形態の回転防止部材の構造と機能について説明する。
【0018】
図1(a)では、本実施形態に係る回転防止部材6を平面図と、A−B断面図とで示す。回転防止部材6は、A−B断面図に示すように、基部61と、基部61の下側の面(後述する取付面64)に直交する面に対して所定の傾斜角θを有し、相互に所定の間隔で配置され、基部61に固定された、又は基部61と一体となった(両者を合わせて「固定された」という)複数の板状弾性体62とを備える。接触面63は、図1(a)の平面図で放射状に延伸している白抜きで示す部分で、各板状弾性体62の基部61と反対の側に位置する面である。取付面64は、基部61の下側の面で、この面を接着するなどして回転防止部材6を図5に示すように照明器具本体2の上面5に取り付ける。従って、照明器具本体2に取り付けられた状態では、回転防止部材6は接触面63で壁面7と接触する。なお、接触面63は、取付面64に平行な面(壁面7を想定)に対して角度φ傾斜している。φはθと同じ値にしてもよい。各板状弾性体62は、図1(a)の平面図に示す例では、放射状に延伸して、図示する扇形の周方向に沿って所定の角度間隔で環状に配置されている。図1(a)の平面図で斜線を付した部分は板状弾性体62の側面の一部を示している。図に示すTが回転防止部材6の厚さである。なお、回転防止部材6に使用する板状弾性体62の弾性体は緩衝材であってもよく、以下では板状弾性体6は板状緩衝材をも含む用語であるとする。
【0019】
図1(b)に示す回転防止部材6は、回転防止部材6を取り付けた照明器具1を、図5に示すように、壁面7に取り付けたときの回転防止部材6の状態を示す。回転防止部材6は接触面63で壁面7に接触し、壁面7の方向(荷重方向a)に所定の荷重で押しつけられる。接触面63は、壁面7に対して傾斜しているため、その一部が壁面7に接触し、接触している部分が荷重により押しつぶされるとともに、この荷重により、板状弾性体62が、板バネとして働き、板状弾性体62の傾斜角がθより大きなθ’となる。その結果回転防止部材6の厚さTがΔT減少し、T−ΔTになる。
【0020】
図1(c)に示す回転防止部材6は、図5に示すように照明器具本体2の上面5に取り付けた状態で、基部61に対して、図示する加重方向bに力が加わったときの状態を示す。このとき板状弾性体62の接触面63は壁面7との摩擦により動きにくいため、板状弾性体62の傾斜角θ’はより小さい角度になる。傾斜角が小さくなると接触面63と壁面7間の角度φも小さくなり、その分接触面積が増加する。図1(c)は、接触面63の全面で壁面7と接触するようになったときの状態を示す。このときの板状弾性体62の基部61近傍の傾斜角はθ”である。板状弾性体62は板バネとして働くために、傾斜角は基部61からの距離に依存して変化し、図1(c)の状態では、壁面7近傍の板状弾性体62の傾斜角はほぼ0度である。
【0021】
回転防止部材6の回転防止機能について説明する。接触面63は、図1(b)に示すように壁面7に対して傾斜しているため、接触面63と壁面7との接触は接触面63の突き出たエッジ部から始まる。そのため小さい荷重であっても回転防止部材6の厚さの減少は従来の回転防止部材6の場合と同程度になりうる。更に、回転防止部材6は板状弾性体62が傾斜し、所定の間隔で配列された構成を有しているため、板バネとしても機能する。この効果も加わり、従来例のように回転防止部材6が一体の弾性体で構成され、壁面対向面の全面で壁面7と接触している場合に比べると、より少ない力で回転防止部材6の厚さを従来例と同程度にまで小さくすることができる。
【0022】
このようにして回転防止部材6の全体厚さTはΔT減少する。壁面7と照明器具本体2間の間隔はT−ΔTに固定される。このときのΔTにより壁面7、ローゼット、及びアダプタ4にかかる荷重が決まるが、その荷重は、上述したように従来の回転防止部材6を採用したときよりも小さい値となる。
【0023】
次に、図5に示す照明器具本体2に、回転を防止したい方向に荷重が加わると、回転防止部材6は図1(c)に示す状態になる。なお、回転防止部材6は、板状弾性体62の傾斜の方向が荷重方向bと同方向であるように設置されている。
【0024】
図1(c)の状態の回転防止部材6では、当初傾斜していた板状弾性体62が起きあがる形になるため板状弾性体62の厚さ方向の長さが圧縮される。そのため壁面7には図1(b)のときよりも大きな荷重がかかる。このとき板状弾性体62から壁面7等にかかる荷重は、起きあがった状態での板状弾性体62の厚さの縮小分により発生する力、及び板状弾性体62の傾斜が残っている場合には、その傾斜により、板ばねとして発生する力を合わせたものとなる。この荷重は、荷重方向bの力が働いていない通常の設置状態のとき壁面7にかかる荷重に比べて明らかに増加する。
【0025】
摩擦力は、壁面7に対する接触面63からの応力に、接触する面積を乗じたものに比例するため、結局接触面63を介して壁面7にかかる荷重に比例することになる。従って、その摩擦力は、設置状態の壁面7等への荷重から計算される摩擦力に比べて著しく大きくなり、照明器具本体2の好ましくない方向の回転を防止することができるようになる。
【0026】
このように、本実施形態に係る回転防止部材6を照明器具1に使用することにより、壁面7、ローゼット、アダプタ4のそれぞれにかかる設置状態の荷重を低減し、好ましくない方向に回転が生じるときだけ壁面7にかかる荷重を自動的に増やすことができる。その結果、壁面7と回転防止部材6との摩擦力を大きくすることができ、照明器具本体2の好ましくない回転を防止することができる。
【0027】
図2は、図1(a)に示す回転防止部材6を4個、各の取付面64で照明器具本体2の上面5上に、周方向に回転対称に取り付けた例である。回転防止部材6は、複数の板状弾性体62の配列方向が照明器具本体2の回転方向に略一致し、かつ図1(a)のA−B断面図上で、基部61の取付面64に直交する面に対する板状弾性体62の傾斜方向が、照明器具本体2の防止したい回転の方向と略同方向に向くように配置されている。回転防止部材6を装備した照明器具1と壁面7との位置関係は図5(b)に示す例と同様である。
【0028】
回転防止部材6をこのように配置することで、照明器具本体2の防止したい回転の方向が図1(c)の荷重方向bとほぼ同じになるため、回転防止部材6は小さい押しつけ荷重にも関わらず、十分な回転防止機能を有する。
【0029】
図2ではこの回転防止部材6を4個円周上に回転対称に配置した例を示したが、この例に限る必要はない。回転対称の配置でなくてもよいし、1個だけ装備してもよいし、円環状のものにしても良い。
【0030】
図3に、本実施形態の変形例に係る回転防止部材6を示す。この回転防止部材6は複数の板状弾性体62が所定の間隔で互いに平行に配列されている。接触面63も扇形ではなく矩形形状を有している。この点を除けば図1に示す場合と同様であり、同様の回転防止機能を有する。
【0031】
図4は実施形態の変形例に係る回転防止部材を装備した照明器具の例を示す平面図である。図ではこの変形例に係る回転防止部材6を照明器具本体2の上面5の円周上に複数個配置している。各回転防止部材6は、各々を構成する複数の板状弾性体62の配列方向を照明器具本体2の回転方向に略一致させて配置する。
【0032】
図3に示す回転防止部材6を図4に示すように照明器具1に取り付けた場合も、回転防止部材6は、壁面7等への小さい押しつけ荷重にも関わらず、照明器具本体2に対して十分な回転防止機能を有する。
【0033】
なお、図1、図3に示す回転防止部材6は、基部61と柱状弾性体62とが一体成型されたものであるが、基部61と柱状弾性体62を別に製作し、両者を組み立て、固定して製作しても良い。一体成型の方が製作容易であるが、一体成型でない場合は基部61と柱状弾性体62の材料を別にすることができる。そのため、壁面7と接触し摩擦力を形成する柱状弾性体62にとって適当な材料と、これを支え、照明器具本体2に固定設置する基部61にとって適当な材料とを自由に選択することができるという利点がある。
【0034】
以上の説明は照明器具1を取り付ける壁面7として天井面を例示していたが、取り付ける壁面7は天井面に限定する必要はない。例えば部屋の側面に照明器具1を取り付ける場合についても、本実施形態の回転防止部材6を使用することによりこれまで説明した効果と同様の効果を奏することができる。
【0035】
上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限られない。
【0036】
(付記1)壁面に固定されたローゼットを介して前記壁面に直接取り付ける直付照明器具の前記壁面に対する所定方向の回転を防止する直付照明器具用の回転防止部材であって、
基部と、
所定の間隔で配置され、各々が前記基部の下面に直交する面に対して所定の傾斜角を有して前記基部に固定された複数の板状弾性体と、
を備えることを特徴とする直付照明器具用の回転防止部材。
【0037】
(付記2)前記基部と前記複数の板状弾性体とは一体に成型されたものである、
ことを特徴とする付記1に記載の直付照明器具用の回転防止部材。
【0038】
(付記3)前記基部と前記複数の板状弾性体とは異なる材料で成型され、これらを一体化したものである、
ことを特徴とする付記1に記載の直付照明器具用の回転防止部材。
【0039】
(付記4)前記板状弾性体の前記基部と反対の側にある面は、前記板状弾性体が前記基部の下面に直交する面に対して傾斜する方向に、前記基部の下面に平行な面に対して傾斜している、
ことを特徴とする付記1乃至3のいずれか1項に記載の直付照明器具用の回転防止部材。
【0040】
(付記5)壁面に固定されたローゼットを介して前記壁面に直接取り付ける直付照明器具であって、
係止突起を有し、前記係止突起を前記ローゼットに挿入し、所定角回転させることにより、前記ローゼットに係止するアダプタと、
前記アダプタに固定される照明器具本体と、
前記照明器具本体の半面をカバーするために、前記照明器具本体に回転させて係止する、透光性のグローブと、
前記照明器具本体の前記壁面に対向する面に装着された、前記照明器具本体の回転を防止する回転防止部材と、を備え、
前記回転防止部材は、
基部と、
前記係止突起の前記回転方向に、所定の間隔で配置され、前記基部の下面に直交する面に対して所定の傾斜角を有して前記基部に固定され、前記直付照明器具の前記壁面への取付状態において、前記基部と反対の側の各面の一部で前記壁面と接触する複数の板状弾性体と、
を備えることを特徴とする直付照明器具。
【0041】
(付記6)前記板状弾性体は、前記基部の下面に直交する面に対して、前記アダプタを前記ローゼットに係止する時の前記係止突起の回転方向に傾斜している、
ことを特徴とする付記5に記載の直付照明器具。
【0042】
(付記7)前記板状弾性体の前記基部と反対の側にある面は、前記板状弾性体が前記基部の下面に直交する面に対して傾斜する方向に、前記基部の下面に平行な面に対して傾斜している、
ことを特徴とする付記5又は6に記載の直付照明器具。
【0043】
(付記8)前記複数の板状弾性体と前記基部とは一体に成型されたものである、
ことを特徴とする付記5乃至7のいずれか1項に記載の直付照明器具。
【0044】
(付記9)前記複数の板状弾性体と前記基部とは異なる材料で成型され、これらを一体化したものである、
ことを特徴とする付記5乃至7のいずれか1項に記載の直付照明器具。
【0045】
(付記10)前記回転防止部材は、前記直付照明器具本体の回転の周方向に環状に配置されている、
ことを特徴とする付記5乃至9のいずれか1項に記載の直付照明器具。
【0046】
(付記11)前記回転防止部材は、前記直付照明器具本体の回転の周方向に複数配置されている、
ことを特徴とする付記5乃至9のいずれか1項に記載の直付照明器具。
【符号の説明】
【0047】
1 直付照明器具(照明器具と略称)
2 照明器具本体
3 グローブ
4 アダプタ
5 照明器具本体の上面
6 回転防止部材
7 壁面
61 基部
62 板状弾性体
63 接触面
64 取付面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
壁面に固定されたローゼットを介して前記壁面に直接取り付ける直付照明器具の前記壁面に対する所定方向の回転を防止する直付照明器具用の回転防止部材であって、
基部と、
所定の間隔で配置され、各々が前記基部の下面に直交する面に対して所定の傾斜角を有して前記基部に固定された複数の板状弾性体と、
を備えることを特徴とする直付照明器具用の回転防止部材。
【請求項2】
前記板状弾性体の前記基部と反対の側にある面は、前記板状弾性体が前記基部の下面に直交する面に対して傾斜する方向に、前記基部の下面に平行な面に対して傾斜している、
ことを特徴とする請求項1に記載の直付照明器具用の回転防止部材。
【請求項3】
壁面に固定されたローゼットを介して前記壁面に直接取り付ける直付照明器具であって、
係止突起を有し、前記係止突起を前記ローゼットに挿入し、所定角回転させることにより、前記ローゼットに係止するアダプタと、
前記アダプタに固定される照明器具本体と、
前記照明器具本体の半面をカバーするために、前記照明器具本体に回転させて係止する、透光性のグローブと、
前記照明器具本体の前記壁面に対向する面に装着された、前記照明器具本体の回転を防止する回転防止部材と、を備え、
前記回転防止部材は、
基部と、
前記係止突起の前記回転方向に、所定の間隔で配置され、前記基部の下面に直交する面に対して所定の傾斜角を有して前記基部に固定され、前記直付照明器具の前記壁面への取付状態において、前記基部と反対の側の各面の一部で前記壁面と接触する複数の板状弾性体と、
を備えることを特徴とする直付照明器具。
【請求項4】
前記板状弾性体は、前記基部の下面に直交する面に対して、前記アダプタを前記ローゼットに係止する時の前記係止突起の回転方向に傾斜している、
ことを特徴とする請求項3に記載の直付照明器具。
【請求項5】
前記板状弾性体の前記基部と反対の側にある面は、前記板状弾性体が前記基部の下面に直交する面に対して傾斜する方向に、前記基部の下面に平行な面に対して傾斜している、 ことを特徴とする請求項3又は4に記載の直付照明器具。
【請求項6】
前記回転防止部材は、前記直付照明器具本体の回転の周方向に環状に配置されている、
ことを特徴とする請求項3乃至5のいずれか1項に記載の直付照明器具。
【請求項7】
前記回転防止部材は、前記直付照明器具本体の回転の周方向に複数配置されている、
ことを特徴とする請求項3乃至5のいずれか1項に記載の直付照明器具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−69325(P2012−69325A)
【公開日】平成24年4月5日(2012.4.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−212008(P2010−212008)
【出願日】平成22年9月22日(2010.9.22)
【出願人】(300022353)NECライティング株式会社 (483)
【Fターム(参考)】