説明

直動転がり案内装置の検査方法及び直動転がり案内装置

【課題】ベルト状転動体セパレータの各転動体収容孔に転動体が組み入れられているか否かを多くの手間や時間を要することなく容易に検査することのできる直動転がり案内装置の検査方法を提供する。
【解決手段】転動体センサ9をスライダ1に設けた状態でスライダ1を一定速度で移動させ、ベルト状転動体セパレータ4Aがスライダ1内の転動体無負荷循環路2を一周する間に転動体センサ9から出力される転動体検出信号のピーク数またはピーク間隔を検出して、ベルト状転動体セパレータ4Aの各転動体収容孔に転動体3が組み入れられているか否かを検査する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、製造装置、加工機械、測定機器などの各種機械においてリニアガイドとして用いられる直動転がり案内装置の検査方法及び直動転がり案内装置に関する。
【背景技術】
【0002】
測定機器等の各種機械においてリニアガイドとして用いられる直動転がり案内装置は、一般に、直線状に形成された案内レールと、この案内レールの長手方向に相対移動するスライダとを備えており、案内レールの例えば左右側面部に形成された転動体軌道溝とこれに対向してスライダのスライダ本体に形成された転動体軌道溝との間には、多数の転動体が組み込まれている。これらの転動体は案内レールとスライダ本体の転動体軌道溝間をスライダの相対移動に伴って転動するようになっており、案内レールとスライダ本体の転動体軌道溝間を転動した転動体はスライダのエンドキャップとリターンガイドとの間に形成された方向転換路で方向転換し、さらにスライダ本体内に形成された転動体戻し通路を経て元の位置に戻るようになっている。
【0003】
このような直動転がり案内装置は、上述した転動体戻し通路や方向転換路などの転動体無負荷循環路で転動体同士が干渉すると、騒音が発生したり振動が発生したりすることがあるため、例えば特許文献1及び特許文献2に開示された直動転がり案内装置では、図11に示すように、スライダ1内の転動体無負荷循環路2を転動する転動体3を所定の間隔に保つ転動体セパレータとして軟質材からなる有端ベルト状の転動体セパレータ4Aを用い、このベルト状転動体セパレータ4Aに一定ピッチで形成された転動体収容孔に転動体3を組み入れて転動体同士の干渉を防止するようにしているが、ベルト状転動体セパレータ4Aの各転動体収容孔に転動体3が組み入れられていないと、ベルト状転動体セパレータ4Aが破断する可能性がある。そこで、従来では、スライダ1内に組み込まれた転動体3をピンセットなどの工具により1個ずつ動かしてベルト状転動体セパレータ4Aの各転動体収容孔に転動体が組み入れられているか否かを目視により検査している(以下「第1の検査方法」という)。
【0004】
また、特許文献3及び特許文献4に開示された直動転がり案内装置では、図12に示すように、スライダ1内の転動体無負荷循環路2を転動する転動体3を所定の間隔に保つ転動体セパレータとして合成樹脂材からなる円板状の転動体セパレータ4Bを用い、この円板状転動体セパレータ4Bを転動体3の間に組み入れて転動体同士の干渉を防止するようにしているが、円板状転動体セパレータ4Bが各転動体3の間に組み入れられていないと、転動体同士の干渉を確実に防止することが困難となる。そこで、従来では、スライダ1内に組み込まれた転動体3をピンセットなどの工具により1個ずつ動かして円板状転動体セパレータ4Bが各転動体3の間に組み入れられているか否かを目視により検査している(以下「第2の検査方法」という)。なお、図中5は案内レール、6はスライダ1のスライダ本体、7はエンドキャップ、8はスライダ本体6の転動体戻し通路に挿入された樹脂製チューブを示している。
【特許文献1】特開平5−52217号公報
【特許文献2】特開平10−9264号公報
【特許文献3】特開平6−173946号公報
【特許文献4】特開2002−339967号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述した第1の検査方法では、スライダ1内に組み込まれた転動体3をピンセットなどの工具により1個ずつ動かしてベルト状転動体セパレータ4Aの各転動体収容孔に転動体が組み入れられているか否かを検査しているため、多くの手間と時間を要していた。
また、上述した第2の検査方法では、スライダ1内に組み込まれた転動体3をピンセットなどの工具により1個ずつ動かして円板状転動体セパレータ4Bが各転動体3の間に組み入れられているか否かを検査しているため、多くの手間と時間を要していた。
【0006】
本発明は上述した問題点に着目してなされたものであり、その目的は、ベルト状転動体セパレータの各転動体収容孔に転動体が組み入れられているか否かを多くの手間や時間を要することなく容易に検査することのできる直動転がり案内装置の検査方法及び直動転がり案内装置を提供することにある。
また、本発明の第2の目的は、円板状転動体セパレータが各転動体の間に組み入れられているか否かを多くの手間や時間を要することなく容易に検査することのできる直動転がり案内装置の検査方法及び直動転がり案内装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明に係る直動転がり案内装置の検査方法は、スライダ内の転動体無負荷循環路を転動する転動体を所定の間隔に保つ転動体セパレータとしてベルト状転動体セパレータを用い、このベルト状転動体セパレータに一定ピッチで形成された転動体収容孔に転動体を組み入れて転動体同士の干渉を防止するようにした直動転がり案内装置を検査する方法であって、前記転動体を検出する転動体センサを前記スライダに設けた状態で前記スライダを一定速度で移動させ、前記ベルト状転動体セパレータが前記転動体無負荷循環路を一周する間に前記転動体センサから出力される転動体検出信号のピーク数またはピーク間隔を検出して、前記ベルト状転動体セパレータの各転動体収容孔に転動体が組み入れられているか否かを検査することを特徴とする。
【0008】
請求項2記載の発明に係る直動転がり案内装置の検査方法は、スライダ内の転動体無負荷循環路を転動する転動体を所定の間隔に保つ転動体セパレータとして円板状転動体セパレータを用い、この円板状転動体セパレータを転動体の間に組み入れて転動体同士の干渉を防止するようにした直動転がり案内装置を検査する方法であって、前記転動体を検出する転動体センサを前記スライダに設けた状態で前記スライダを一定速度で移動させ、前記円板状転動体セパレータが前記転動体無負荷循環路を一周する間に前記転動体センサから出力される転動体検出信号のピーク数またはピーク間隔を検出して、前記円板状転動体セパレータが各転動体の間に組み入れられているか否かを検査することを特徴とする。
【0009】
請求項3記載の発明に係る直動転がり案内装置の検査方法は、請求項1または2記載の直動転がり案内装置の検査方法において、前記転動体を前記転動体センサにより検出するための転動体検出孔を前記スライダのスライダ本体に設けて前記直動転がり案内装置の検査を行なうことを特徴とする。
請求項4記載の発明に係る直動転がり案内装置は、スライダ内の転動体無負荷循環路を転動する転動体を所定の間隔に保つ転動体セパレータとしてベルト状転動体セパレータを用い、このベルト状転動体セパレータに一定ピッチで形成された転動体収容孔に転動体を組み入れて転動体同士の干渉を防止するようにした直動転がり案内装置において、前記転動体無負荷循環路を転動する転動体を前記スライダに設けた転動体センサにより検出するための転動体検出孔を前記スライダのスライダ本体またはエンドキャップに設け、前記転動体センサから出力される転動体検出信号のピーク数またはピーク間隔を検出して前記円板状転動体セパレータの各転動体収容孔に転動体が組み入れられているか否かを検査可能としたことを特徴とする。
【0010】
請求項5記載の発明に係る直動転がり案内装置は、スライダ内の転動体無負荷循環路を転動する転動体を所定の間隔に保つ転動体セパレータとして円板状転動体セパレータを用い、この円板状転動体セパレータを転動体の間に組み入れて転動体同士の干渉を防止するようにした直動転がり案内装置において、前記転動体無負荷循環路を転動する転動体を前記スライダに設けた転動体センサにより検出するための転動体検出孔を前記スライダのスライダ本体またはエンドキャップに設け、前記転動体センサから出力される転動体検出信号のピーク数またはピーク間隔を検出して前記円板状転動体セパレータが各転動体の間に組み入れられているか否かを検査可能としたことを特徴とする。
【0011】
請求項6記載の発明に係る直動転がり案内装置は、スライダ内の転動体無負荷循環路を転動する転動体を所定の間隔に保つ転動体セパレータとしてベルト状転動体セパレータを用い、このベルト状転動体セパレータに一定ピッチで形成された転動体収容孔に転動体を組み入れて転動体同士の干渉を防止するようにした直動転がり案内装置において、転動体検出孔を前記スライダのスライダ本体またはエンドキャップに設けて前記ベルト転動体セパレータの各転動体収容孔に転動体が組み入れられているか否かを検査可能としたことを特徴とする。
【0012】
請求項7記載の発明に係る直動転がり案内装置は、スライダ内の転動体無負荷循環路を転動する転動体を所定の間隔に保つ転動体セパレータとして円板状転動体セパレータを用い、この円板状転動体セパレータを転動体の間に組み入れて転動体同士の干渉を防止するようにした直動転がり案内装置において、転動体検出孔を前記スライダのスライダ本体またはエンドキャップに設けて前記円板状転動体セパレータが各転動体の間に組み入れられているか否かを検査可能としたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
請求項1及び請求項4記載の発明によれば、スライダ内に組み込まれた転動体をピンセットなどの工具により1個ずつ動かしてベルト状転動体セパレータの各転動体収容孔に転動体が組み入れられているか否かを目視により検査する必要がないので、ベルト状転動体セパレータの各転動体収容孔に転動体が組み入れられているか否かを多くの手間や時間を要することなく容易に検査することができる。
【0014】
請求項2及び請求項5記載の発明によれば、スライダ内に組み込まれた転動体をピンセットなどの工具により1個ずつ動かして円板状転動体セパレータが各転動体の間に組み入れられているか否かを目視により検査する必要がないので、円板状転動体セパレータが各転動体の間に組み入れられているか否かを多くの手間や時間を要することなく容易に検査することができる。
【0015】
請求項3記載の発明に係る直動転がり案内装置の検査方法によれば、転動体センサにより転動体を確実に検出できるため、検査精度の向上を図ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明するが、図11及び図12に示したものと同一部分には同一符号を付し、その部分の詳細な説明は割愛する。
図1〜図6は本発明に係る直動転がり案内装置の検査方法の第1の実施形態を説明するための図であり、図中9はスライダ1内の転動体無負荷循環路2を転動する転動体3をスライダ1の外部から検出する転動体センサを示している。なお、図1(a)はベルト状転動体セパレータ4Aの一端部と他端部との間に転動体3が組み込まれていない状態で用いる場合(以下「使用状態A」という)を示し、図1(b)はベルト状転動体セパレータ4Aの一端部と他端部との間に転動体3が組み込まれている状態で用いる場合(以下「使用状態B」という)を示している。
【0017】
このような転動体センサ9を用いてベルト状転動体セパレータ4Aの各転動体収容孔に転動体3が組み入れられているか否かを検査する場合は、先ず、図2及び図3に示すように、スライダ本体6の転動体戻し通路を転動する転動体3を転動体センサ9により検出するための転動体検出孔10をスライダ本体6に形成する。次に、図4に示すように、センサブラケット11を介して転動体センサ9をスライダ本体6に取り付けた後、ベルト状転動体セパレータ4Aがスライダ1内の転動体無負荷循環路2を一周するまでスライダ1を一定速度で移動させると、図5または図6に示すような波形の転動体検出信号が転動体センサ9から出力される。
【0018】
なお、図5はベルト状転動体セパレータ4Aの各転動体収容孔に転動体3が組み入れられている場合に転動体センサ9から出力される転動体検出信号の波形を示し、図6はベルト状転動体セパレータ4Aの各転動体収容孔に転動体3が組み入れられていない場合に転動体センサ9から出力される転動体検出信号の波形を示している。
ここで、スライダ1の移動速度をV(mm/sec)、(このときスライダ1内を転動する転動体3の移動速度はV/2(mm/sec)となる。)、ベルト状転動体セパレータ4Aに形成された転動体収容孔の数をN、転動体収容孔のピッチをtw(mm)、転動体センサ9から最初に出力される転動体検出信号のピークをP、転動体センサ9からN番目に検出される転動体検出信号のピークをP、転動体センサ9からN+1番目に検出される転動体検出信号のピークをPN+1とすると、ベルト状転動体セパレータ4Aの各転動体収容孔に転動体3が組み入れられている場合は、ベルト状転動体セパレータ4Aが転動体無負荷循環路2を一周する間に転動体センサ9から出力される転動体検出信号のピーク数が使用状態AではN、使用状態BではN+1と同じピーク数となり、また、ベルト状転動体セパレータ4Aが転動体無負荷循環路2を一周する間に2tw/Vとほぼ等しいピーク間隔Swで転動体センサ9から出力される転動体検出信号の数が使用状態AではN、使用状態BではN+1と同じ信号数となることが図5に示す波形図から分かる。
【0019】
一方、ベルト状転動体セパレータ4Aの各転動体収容孔に転動体3が組み入れられていない場合は、ベルト状転動体セパレータ4Aが転動体無負荷循環路2を一周する間に転動体センサ9から出力される転動体検出信号のピーク数が使用状態AではN、使用状態BではN+1より少ないピーク数となり、また、ベルト状転動体セパレータ4Aが転動体無負荷循環路2を一周する間に2tw/Vとほぼ等しいピーク間隔Swで転動体センサ9から出力される転動体検出信号の数が使用状態AではNより、使用状態BではN+1より少ない信号数となることが図6に示す波形図から分かる。
【0020】
したがって、転動体センサ9をスライダ1に設けた状態でスライダ1を一定速度で移動させ、ベルト状転動体セパレータ4Aが転動体無負荷循環路2を一周する間に転動体センサ9から出力される転動体検出信号のピーク数またはピーク間隔を検出することによって、ベルト状転動体セパレータ4Aの各転動体収容孔に転動体3が組み入れられているか否かを検査することができ、前述した従来技術のように、スライダ1内に組み込まれた転動体3をピンセットなどの工具により1個ずつ動かしてベルト状転動体セパレータ4Aの各転動体収容孔に転動体3が組み入れられているか否かを目視により検査する必要がないので、ベルト状転動体セパレータ4Aの各転動体収容孔に転動体3が組み入れられているか否かを多くの手間や時間を要することなく容易に検査することができる。
【0021】
なお、上述した本発明の第1の実施形態では、転動体センサ9として渦電流式変位センサ、静電容量式変位センサ等の導体検知型の変位センサを用いた場合を例示したが、たとえば、図7に示すようなパルス波形の信号を出力する渦電流式近接スイッチや静電容量式近接スイッチを転動体センサ9として用いてよい。
また、上述した本発明の第1の実施形態では、ベルト状転動体セパレータ4Aの各転動体収容孔に転動体3が組み入れられているか否かを検査する場合に本発明に係る検査方法を適用したが、図8に示す第2の実施形態のように、円板状転動体セパレータ4Bが各転動体3の間に組み入れられているか否かを検査する場合にも本発明を適用することができる。なお、この場合、検出孔10が転動体戻し通路と連通しているため、転動体3が転動体検出孔10から抜け出ることを防止するために、プラスチック製のキャップ12を転動体検出孔10に嵌め入れておくことが好ましい。
【0022】
なお、上記第1及び第2の実施形態では、検出孔10は1個設けておけば十分である。
図9は本発明に係る直動転がり案内装置の検査方法の第3の実施形態を説明するための図であり、第3の実施形態が第1の実施形態と異なる点は、転動体検出孔10を塞ぐキャップ12をスライダ本体6が備えた点である。
図10は本発明に係る直動転がり案内装置の検査方法の第4の実施形態を説明するための図であり、第5の実施形態が第1の実施形態と異なる点は、エンドキャップ7の方向転換路を通過する転動体3を転動体センサ9で検出して、ベルト状転動体セパレータ4Aの各転動体収容孔に転動体3が組み入れられているか否かを検査するようにした点である。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明に係る直動転がり案内装置の検査方法の第1の実施形態を説明するための図である。
【図2】直動転がり案内装置のスライダ本体に形成された転動体検出孔を示す図である。
【図3】図2のIII−III断面図である。
【図4】直動転がり案内装置のスライダに設けた転動体センサを示す図である。
【図5】ベルト状転動体セパレータの各転動体収容孔に転動体が組み入れられている場合に転動体センサから出力される転動体検出信号の波形を示す図である。
【図6】ベルト状転動体セパレータの各転動体収容孔に転動体が組み入れられていない場合に転動体センサから出力される転動体検出信号の波形を示す図である。
【図7】第1の実施形態の変形例を説明するための図である。
【図8】本発明に係る直動転がり案内装置の検査方法の第2の実施形態を説明するための図である。
【図9】本発明に係る直動転がり案内装置の検査方法の第3の実施形態を説明するための図である。
【図10】本発明に係る直動転がり案内装置の検査方法の第4の実施形態を説明するための図である。
【図11】転動体を所定の間隔に保つ転動体セパレータとしてベルト状転動体セパレータを用いた直動転がり案内装置を説明するための図である。
【図12】転動体を所定の間隔に保つ転動体セパレータとして円板状転動体セパレータを用いた直動転がり案内装置を説明するための図である。
【符号の説明】
【0024】
1 スライダ
2 転動体無負荷循環路
3 転動体
4A ベルト状転動体セパレータ
4B 円板状転動体セパレータ
5 案内レール
6 スライダ本体
7 エンドキャップ
8 樹脂製スリーブ
9 転動体センサ
10 転動体検出孔

【特許請求の範囲】
【請求項1】
スライダ内の転動体無負荷循環路を転動する転動体を所定の間隔に保つ転動体セパレータとしてベルト状転動体セパレータを用い、このベルト状転動体セパレータに一定ピッチで形成された転動体収容孔に転動体を組み入れて転動体同士の干渉を防止するようにした直動転がり案内装置を検査する方法であって、
前記転動体を検出する転動体センサを前記スライダに設けた状態で前記スライダを一定速度で移動させ、前記ベルト状転動体セパレータが前記転動体無負荷循環路を一周する間に前記転動体センサから出力される転動体検出信号のピーク数またはピーク間隔を検出して、前記ベルト状転動体セパレータの各転動体収容孔に転動体が組み入れられているか否かを検査することを特徴とする直動転がり案内装置の検査方法。
【請求項2】
スライダ内の転動体無負荷循環路を転動する転動体を所定の間隔に保つ転動体セパレータとして円板状転動体セパレータを用い、この円板状転動体セパレータを転動体の間に組み入れて転動体同士の干渉を防止するようにした直動転がり案内装置を検査する方法であって、
前記転動体を検出する転動体センサを前記スライダに設けた状態で前記スライダを一定速度で移動させ、前記円板状転動体セパレータが前記転動体無負荷循環路を一周する間に前記転動体センサから出力される転動体検出信号のピーク数またはピーク間隔を検出して、前記円板状転動体セパレータが各転動体の間に組み入れられているか否かを検査することを特徴とする直動転がり案内装置の検査方法。
【請求項3】
前記転動体を前記転動体センサにより検出するための転動体検出孔を前記スライダのスライダ本体に設けて前記直動転がり案内装置の検査を行なうことを特徴とする請求項1または2記載の直動転がり案内装置の検査方法。
【請求項4】
スライダ内の転動体無負荷循環路を転動する転動体を所定の間隔に保つ転動体セパレータとしてベルト状転動体セパレータを用い、このベルト状転動体セパレータに一定ピッチで形成された転動体収容孔に転動体を組み入れて転動体同士の干渉を防止するようにした直動転がり案内装置において、
前記転動体無負荷循環路を転動する転動体を前記スライダに設けた転動体センサにより検出するための転動体検出孔を前記スライダのスライダ本体またはエンドキャップに設け、前記転動体センサから出力される転動体検出信号のピーク数またはピーク間隔を検出して前記円板状転動体セパレータの各転動体収容孔に転動体が組み入れられているか否かを検査可能としたことを特徴とする直動転がり案内装置。
【請求項5】
スライダ内の転動体無負荷循環路を転動する転動体を所定の間隔に保つ転動体セパレータとして円板状転動体セパレータを用い、この円板状転動体セパレータを転動体の間に組み入れて転動体同士の干渉を防止するようにした直動転がり案内装置において、
前記転動体無負荷循環路を転動する転動体を前記スライダに設けた転動体センサにより検出するための転動体検出孔を前記スライダのスライダ本体またはエンドキャップに設け、前記転動体センサから出力される転動体検出信号のピーク数またはピーク間隔を検出して前記円板状転動体セパレータが各転動体の間に組み入れられているか否かを検査可能としたことを特徴とする直動転がり案内装置。
【請求項6】
スライダ内の転動体無負荷循環路を転動する転動体を所定の間隔に保つ転動体セパレータとしてベルト状転動体セパレータを用い、このベルト状転動体セパレータに一定ピッチで形成された転動体収容孔に転動体を組み入れて転動体同士の干渉を防止するようにした直動転がり案内装置において、
転動体検出孔を前記スライダのスライダ本体またはエンドキャップに設けて前記ベルト転動体セパレータの各転動体収容孔に転動体が組み入れられているか否かを検査可能としたことを特徴とする直動転がり案内装置。
【請求項7】
スライダ内の転動体無負荷循環路を転動する転動体を所定の間隔に保つ転動体セパレータとして円板状転動体セパレータを用い、この円板状転動体セパレータを転動体の間に組み入れて転動体同士の干渉を防止するようにした直動転がり案内装置において、
転動体検出孔を前記スライダのスライダ本体またはエンドキャップに設けて前記円板状転動体セパレータが各転動体の間に組み入れられているか否かを検査可能としたことを特徴とする直動転がり案内装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2008−304244(P2008−304244A)
【公開日】平成20年12月18日(2008.12.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−150096(P2007−150096)
【出願日】平成19年6月6日(2007.6.6)
【出願人】(000004204)日本精工株式会社 (8,378)
【Fターム(参考)】