説明

直接圧縮可能で高機能性な顆粒状の微結晶性セルロースベース賦形剤、それらの製造プロセスおよび使用

圧縮性かつ高機能性で顆粒状の微結晶性セルロースベース賦形剤の実質的に均一な粒子を含む改良型賦形剤が提供される。この改良型賦形剤は、微結晶性セルロースおよび結合剤ならびに必要に応じて崩壊剤を含み、それらの成分の均一なスラリーを噴霧することによって形成される。この賦形剤は、個別の成分と比べて、および同じ材料から従来の方法によって形成された賦形剤と比べて、高い流動性/優れた流動特性、優秀な/高い圧縮性、ならびにAPIの高い充填性および混和性をもたらす。この改良型賦形剤は、成分間に強力な粒子間結合架橋を有し、かなりの開放性の構造または凹んだ孔を備えた独特の構造的形態がもたらされる。これらの孔が存在するおかげで表面がでこぼこになり、この表面のでこぼこは、APIとの混和の改善にとって理想的な環境である。

【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
発明の背景
原薬を送達するために最もよく使用される手段は、錠剤であり、代表的には、適宜製剤化された賦形剤粉末を圧縮することによって得られる。錠剤は、欠陥があってはならず、機械的衝撃に耐える強度を有するべきであり、かつ貯蔵中に時間を経ても物理的特性を維持する化学的安定性および物理的安定性を有するべきである。化学的安定性または物理的安定性の望ましくない変化によって、その原薬のバイオアベイラビリティに容認できない変化が生じ得る。さらに、錠剤は、予測可能かつ再現可能な様式で原薬を放出できなければならない。本発明は、錠剤などの薬学的固体剤形の製造において使用するための新規賦形剤に関する。この新規賦形剤は、少なくとも1つの原薬(本明細書中以後、医薬品有効成分(API))と都合良く組み合わされ、直接圧縮製造法によって錠剤になる。
【0002】
錠剤形成が成功するためには、打錠用混合物は、フィーダーホッパー(feeder hopper)から打錠ダイ(tablet die)に向かって自由に流動しなければならないし、適切な圧縮性を有しなければならない。ほとんどのAPIは、流動性および圧縮性に乏しいので、APIは、代表的には、異なる割合の様々な賦形剤と混合されることにより、所望の流動特性および圧縮特性が付与される。代表的な慣例においては、APIを賦形剤(例えば、希釈剤/充填剤、結合剤/接着剤、崩壊剤、滑剤/流動促進剤、着色剤および矯味矯臭剤)と混和することによって、圧縮可能な混合物が得られる。これらの材料は、単純に混和されてもよいし、従来の方法によって湿式造粒または乾式造粒されてもよい。混和が完了すると、滑沢賦形剤が代表的には加えられ、得られた材料が錠剤に圧縮される。
【0003】
残念なことに、特定のAPIとの賦形剤の適合性に関する通則は、ほとんどない。ゆえに、特定の所望の特徴を満たす錠剤の調合を開発する際、製薬科学者は、代表的には、どの賦形剤が特定のAPIと物理的および化学的に適合性であるかを判定するために設計された大規模な一連の実験を行わなければならない。この研究が完了してやっと、その科学者らは、1つ以上の試用組成物において使用するのに適した成分にたどり着く。
【0004】
錠剤を作製する2つの従来法は、乾式混和の後の直接圧縮、および造粒の後の直接圧縮である。代表的な直接圧縮プロセスでは、APIを所望の賦形剤(例えば、希釈剤/充填剤、結合剤、崩壊剤、滑剤および着色剤)と混和する。混合が完了したら、滑沢賦形剤を加え、得られた材料を錠剤に圧縮する。
【0005】
直接圧縮法は、特定のAPI特性によって限定され、特定のAPI特性、さらには様々な賦形剤の組み合わせに依存する。ゆえに、満足のいく錠剤を達成するため、および/または錠剤の生産速度を改善するために、APIとともに賦形剤の造粒が、代表的に用いられる。造粒の旧来の方法としては、乾式造粒、湿式造粒および噴霧造粒が挙げられる。これらの各方法は、そのプロセスから生成される粒子に関して制限がある。
【0006】
乾式造粒法は、成分を混合することにより混和物を得て、それをロール圧縮する工程からなる。このプロセスは、粒子が共に強く保持されず、容易にバラバラになるので、限界がある。ロール圧縮加工もまた、多くの賦形剤の圧縮性を低下させる。
【0007】
湿式造粒は、ブレンダーシステムにおいて液体結合剤の存在下で賦形剤を互いに結合させることにより、湿った顆粒状の混和物を生成して、それを乾燥させるプロセスである。噴霧造粒は、賦形剤を流動層において互いに結合させるプロセスである。これらのプロセスは、生産速度を限定するバッチプロセスであり、一定しない生成物を生成し得る。
【0008】
これらの従来のプロセスは、粉末の流動性特徴が改善された粒子を生成するために使用されており、物理的特徴が改善された錠剤をもたらす。しかしながら、これらのプロセスは、時間がかかり、多くのAPIと適合性でないことがある。
【0009】
改良型賦形剤を製造する様々な試みが行われている。Chuらに対する特許文献1では、効率的な直接圧縮打錠法にとって十分な粒径を有すると主張されている、直接圧縮可能な顆粒状の無水リン酸二カルシウム賦形剤が開示されている。この開示によれば、リン酸二カルシウムを脱水し、次いで、結合剤を用いて造粒する。その主張するところによれば、得られた生成物は、その粒子の少なくとも90パーセントが44ミクロンより大きいことを特徴とする、顆粒状の無水リン酸二カルシウムである。この顆粒状の生成物は、一般に使用されている沈降無水リン酸二カルシウムよりも改良されていると主張されており、微細で高密度の粉末であるが、直接圧縮打錠法の前にデンプンなどの結合剤と凝塊形成されなければならない。この特許に開示されているプロセスは、無水リン酸カルシウムをデンプンまたは別の結合剤でコーティングし、その結果、その主張するところによれば、リン酸カルシウム粒子が互いに結合することにより、大きな粒子が形成される工程からなる。しかしながら、造粒されたこの生成物は、薬学的に許容され得る錠剤を生成するために圧縮後に必要とされる崩壊剤などの他の必要な賦形剤を欠いているという点において普遍的な賦形剤ではない。
【0010】
特許文献2では、圧縮性が改善されていると主張されている、二酸化ケイ素を含む凝塊形成した微結晶性セルロース混和物が開示されている。この開示では、二酸化ケイ素が、圧縮性の改善にとって重大な成分であると述べられている。記載されている2工程プロセスは、噴霧造粒に続く湿式造粒を包含し、完全かつ普遍的な賦形剤を提供しない。
【0011】
商業的に入手可能な賦形剤であるLudipress(登録商標)は、特許文献3に開示されている。Ludipress(登録商標)は、ラクトース、クロスポビドンおよびポビドンから構成される。ラクトースは、粒子の形状および形態が本質的に異なるので、微結晶性セルロースよりも優れた流動性を有すると知られている。ラクトースおよびポビドンは、噴霧乾燥による造粒用の第3の非水溶性成分とよく混合する水溶性の成分である。2つ以上の不溶性の成分を含む完全かつ普遍的な賦形剤の開示、すなわち、流動性、様々なAPIとの適合性(compactibility)および様々な程度の充填性を高める特定の粒子の形態の開示は存在しない。
【0012】
ゆえに、充填剤だけでなく結合剤および崩壊剤からもなる完全かつ普遍的で直接圧縮可能な顆粒状の賦形剤が製薬業界で必要とされている。所望の賦形剤は、多岐にわたるAPIと適合性でもあり、最適な流動性および圧縮性をもたらす粒子の形状、サイズおよび形態を有する。この改良型賦形剤は、打錠を容易にし得、直接圧縮の前にAPIと滑沢剤との1工程混合を必要とするだけである。
【0013】
充填剤および結合剤からなるが崩壊剤を含まない、直接圧縮可能で高機能性の完全かつ普遍的な顆粒状の賦形剤がさらに製薬業界で必要とされている。微結晶性セルロースなどの定形の賦形剤は、湿式造粒されると圧縮性を失う一方で、この賦形剤は、乾式造粒と湿式造粒の両方に適するという利点を有し得る。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0014】
【特許文献1】米国特許第4,675,188号明細書
【特許文献2】米国特許第6,746,693号明細書
【特許文献3】欧州特許第0192173B1号明細書
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0015】
発明の要旨
本発明の例示的な局面は、約75%〜約98%の微結晶性セルロース、約1%〜約10%の少なくとも1つの結合剤および約1%〜約20%の少なくとも1つの崩壊剤を含む組成物であり、ここで、その微結晶性セルロース、結合剤および崩壊剤は、SEMで見たときに区別不能であることによって、実質的に均一で実質的に球状の粒子が形成される。
【0016】
本発明の別の例示的な局面は、約75%〜約98%の微結晶性セルロース、約1%〜約10%の少なくとも1つの結合剤および約1%〜約20%の少なくとも1つの崩壊剤を含む賦形剤であり、ここで、その賦形剤は、その微結晶性セルロース、結合剤および崩壊剤を含む水性スラリーを噴霧することによって形成される。
【0017】
本発明のなおも別の例示的な局面は、賦形剤を作製する方法である。この方法は、微結晶性セルローススラリーを崩壊剤スラリーと混合することにより、微結晶性セルロース/崩壊剤スラリーを形成する工程;結合剤を水中で混合することにより、粘稠性の結合剤スラリーを形成する工程;その結合剤スラリーを微結晶性セルロース/崩壊剤スラリーとともに均質化することにより、均質化されたスラリーを形成する工程;および均質化されたスラリーを噴霧乾燥造粒することにより、実質的に均一で実質的に球状の賦形剤の粒子を形成する工程を包含する。
【0018】
本発明のさらなる例示的な局面は、少なくとも1つの医薬品有効成分および賦形剤を含む薬学的錠剤である。その賦形剤は、微結晶性セルロース、少なくとも1つの結合剤および少なくとも1つの崩壊剤を含む実質的に均一で実質的に球状の粒子を含む。
【0019】
本発明のなおもさらなる例示的な局面は、薬学的錠剤を作製する方法である。この方法は、少なくとも1つの医薬品有効成分および賦形剤を混合する工程および得られた混合物を圧縮することにより錠剤を形成する工程を包含する。その賦形剤は、微結晶性セルロース、少なくとも1つの結合剤および少なくとも1つの崩壊剤を含む実質的に均一で実質的に球状の粒子を含む。
【0020】
本発明の代替の例示的な局面は、約90%〜約99%の微結晶性セルロースおよび約1%〜約10%の少なくとも1つの結合剤を含む実質的に均一な粒子を含む組成物である。
【0021】
本発明の別の代替の例示的な局面は、約95%〜約99%の微結晶性セルロースおよび約1%〜約5%の少なくとも1つの結合剤を含む賦形剤であり、ここで、その賦形剤は、その微結晶性セルロースおよび結合剤を含む水性スラリーを噴霧乾燥造粒することによって形成される。
【0022】
本発明のなおも別の代替の例示的な局面は、賦形剤を作製する方法である。この方法は、結合剤を水中で混合することにより、粘稠性の溶液を形成する工程、その粘稠性の溶液中に微結晶性セルロースを均質化することにより、スラリーを形成する工程;およびそのスラリーを噴霧することにより、実質的に均一な賦形剤の粒子を形成する工程を包含する。
【0023】
本発明のさらに別の代替の例示的な局面は、賦形剤を作製する別の方法である。この方法は、ヒドロキシプロピルメチルセルロースを水に溶解することにより、粘稠性溶液を形成する工程;その粘稠性溶液中で微結晶性セルロースを混合し、均質化することにより、スラリーを形成する工程;およびそのスラリーを噴霧することにより、実質的に均一な粒子を形成する工程を包含する。
【0024】
本発明のさらなる代替の例示的な局面は、少なくとも1つの医薬品有効成分、崩壊剤および賦形剤を含む薬学的錠剤である。その賦形剤は、微結晶性セルロースおよび少なくとも1つの結合剤を含む実質的に均一な粒子を含む。
【0025】
本発明のなおもさらなる代替の例示的な局面は、薬学的錠剤を作製する方法である。この方法は、少なくとも1つの医薬品有効成分、崩壊剤および賦形剤を混合する工程および得られた混合物を圧縮することにより、錠剤を形成する工程を包含する。その賦形剤は、微結晶性セルロースおよび少なくとも1つの結合剤を含む実質的に均一な粒子を含む。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】図1は、実施例1に従って作製された本発明の改良型賦形剤のSEM顕微鏡写真の例証である。
【図2】図2は、実施例2に従って作製された本発明の改良型賦形剤のSEM顕微鏡写真の例証である。
【図3】図3は、微結晶性セルロースのSEM顕微鏡写真の例証である。
【図4】図4は、市販の賦形剤であるProsolv(登録商標)90のSEM顕微鏡写真の例証である。
【図5】図5は、商業的に入手可能な賦形剤であるLudipress(登録商標)のSEM顕微鏡写真の例証である。
【図6】図6は、実施例4に記載の従来の高剪断湿式造粒法によって製造された賦形剤のSEM顕微鏡写真の例証である。
【図7】図7は、実施例4に記載の従来の高剪断湿式造粒によって作製された賦形剤ならびに実施例1、2および3に従って作製された本発明の改良型賦形剤の流動性指数の比較の例証である。
【図8】図8は、実施例3に従って作製された本発明の改良型賦形剤の複数のサンプリングのSEM顕微鏡写真の例証である。
【図9】図9は、62.5%のイブプロフェン/実施例1の賦形剤/シリカ/ステアリン酸マグネシウム錠剤についての溶解プロファイルの例証である。
【図10】図10は、実施例21に従ってプレスされた錠剤についての錠剤の硬度および錠剤の崩壊時間に対する圧縮力の影響の例証である。
【図11】図11は、実施例21に従ってプレスされた錠剤の硬度に対する様々な積量の影響の例証である。
【図12】図12は、実施例22に従って作製された本発明の代替の改良型賦形剤の複数のサンプリングのSEM顕微鏡写真の例証である。
【図13】図13は、実施例23に従って作製された本発明の代替の改良型賦形剤の複数のサンプリングのSEM顕微鏡写真の例証である。
【図14】図14は、実施例24に記載の高剪断湿式造粒(HSWG)によって調製されたMCC(98%)−HPMC(2%)のSEM顕微鏡写真の例証である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
詳細な説明
非常に圧縮性で顆粒状の微結晶性セルロースベース賦形剤の実質的に均一で実質的に球状の粒子を含む賦形剤(本明細書中、「改良型賦形剤」と表記する)が提供される。本明細書中で定義するとき、用語「実質的に均一な(homogenous)粒子」は、SEMで見たときに組成物の個別の成分が個々に区別できない組成物と定義される。この改良型賦形剤は、個別の成分と比べて、および同じ材料から形成された従来の賦形剤と比べて、高い流動性/優れた流動特性、優秀な/高い圧縮性、ならびにAPIの高い充填性および混和性をもたらす。
【0028】
この改良型賦形剤は、成分間に強力な粒子間結合架橋を有し、その結果、かなりの開放性の構造または凹んだ孔を備えた独特の構造的形態がもたらされる。これらの孔が存在するおかげで表面がでこぼこになり、この表面のでこぼこは、APIとの混和の改善にとって理想的な環境である。優秀な混和性は、均一量のAPIを含む錠剤の作製を可能にするので、賦形剤に不可欠な特徴である。さらに、この改良型賦形剤は、薬学的に許容され得る錠剤を作製するために必要とされる、任意の滑沢剤以外の必要な賦形剤を含んでいる。
【0029】
この改良型賦形剤は、薬学的錠剤を作製する場合に直接圧縮可能で、完全かつ普遍的な賦形剤である賦形剤をもたらす粒径を有するように設計される。この賦形剤は、希釈剤、結合剤および崩壊剤を含むので、完全であると考えられ、また、驚いたことに種々のAPIと適合性であるので、普遍的であると考えられる。この改良型賦形剤の成分および物理的特徴は、多岐にわたるAPIを製剤化する際に使用できることを保証するために慎重に選択され、最適化された。
【0030】
この賦形剤の普遍性は、科学者らが、特定のAPIに対して流動性および圧縮性を最適化するために様々な賦形剤のカスタムブレンドを開発するという、調合の開発に時間がかかる旧来のアプローチの必要性を克服するものである。開示される組成物およびその改良型賦形剤を作製するプロセスによって、優れた流動性および高い圧縮性をもたらす非常に高い空隙率を有する実質的に均一で強固な球状の粒子が提供されることが、予想外にも発見された。この改良型賦形剤は、代表的には、約0.1〜0.4g/ccという通気(aerated)嵩密度を有する。
【0031】
加工されていない微結晶性セルロース(MCC)は、SEMで見ると、針状の形状を有する(図3に示されるように)。本明細書中に開示される改良型賦形剤の粒子形態は、予想外にも、APIの充填容積を改善し得る穴または孔および凹部をその粒子に有する実質的に均一な球状の構造として独特なものである。図1および2に示されるように、実質的に均一という用語は、本明細書中では、個別の成分がSEM走査によって区別できない構造のことを表すと意味される。このことは、Prosolv(登録商標)(図4に示されるような)およびLudipress(登録商標)(図5に示されるような)などの旧来の賦形剤と対照をなす。これらの従来作製されてきた賦形剤は、実質的に均一な改良型賦形剤の粒子形態をもたらさず、代わりに、容易に区別される互いに結合して凝塊形成した粒子から構成される。旧来のプロセスおよび他に開示されたプロセスにおいて形成された顆粒は、粒子が単純に結合して、別個の粒子の凝塊形成によって生成された不規則な形状の顆粒になったものとして見られる。これらの凝塊形成した粒子が輸送または乱暴な取り扱いによって別個の成分に分離することは、よく生じることである。凹部を備えた改良型賦形剤の連続した球状の粒子は、予想外にも堅固であり、取り扱い中および加工中ももろくない。
【0032】
本発明において、MCCは、重合体の結合剤および吸湿性の架橋ポリマーとともに加工されることにより、高い空隙率および強い粒子間結合を有する球状の粒子を生成する。その重合体の結合剤は、約80℃〜約120℃において熱安定性を有し、約0.5%〜約5%wt/volの水溶液の場合、約2mPa〜約50mPaの範囲の動粘性率を有し、約0.5%〜約5%wt/volの範囲の水溶解性を有し、かつ約0.5%〜約5%wt/vol水溶液の場合、約40ダイン/cm〜約65ダイン/cmの範囲の表面張力をもたらす、セルロースポリマーまたは有機合成ポリマーのクラスから選択される。このクラスの好ましい結合剤としては、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシルメチルセルロースナトリウムならびにポリビニルアルコール−ポリエチレングリコールグラフト共重合体およびビニルピロリドン−酢酸ビニル共重合体が挙げられる。現在のところ、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)が、好ましい。吸湿性の架橋ポリマー崩壊剤は、好ましくは、クロスポビドン(CPVD)である。図1および2に見られるように、加工された粒子は、球に少なくとも部分的に凹部をもたらす多孔部を備えた球の実質的に均一な組成物である。顆粒は、ノズルから排出されたときに別個の粒子になるスラリー混合物が実際に物理的に結合することによって生成される。その空隙率および凹部によって、APIの充填性および混和性が改善される。
【0033】
改良型賦形剤は、優秀な流動性を有する。通常は、粒子の流動性が低いとき、二酸化ケイ素などの追加の滑剤を加えて流動性を改善する。粉体の流動性が十分でない場合、錠剤の生産力は、低いものとなる。当該分野において周知のCarr法による改良型賦形剤の粒子の特徴づけによって、80を超える流動性指数が示された(70を超える流動性指数は優れた流動性を示唆する)。実施例6に見られるように、Carr法を用いる一連の自動試験を用いて粉体の特徴を測定する試験装置であるHosokawa粉末試験器を使用することにより、実施例1の改良型賦形剤が、82という流動性指数を有することが判明した。図7では、実施例4に従って従来法で調製された賦形剤と本発明の改良型賦形剤に対する流動性指数の比較が図示されている。
【0034】
実施例5で例証されるように、本発明に従って作製された材料の顆粒は、旧来の高剪断湿式造粒プロセスによって生成された同様の材料の顆粒よりも堅い。
【0035】
実施例13および15で例証されるように、本発明の改良型賦形剤は、約1%もの少ないAPIまたは約50%もの多いAPIと直接混合したとき、許容され得る錠剤を直接圧縮によって生成した。このことは、本発明に従って作製された材料が普遍的に適用され、使用されることを示唆している。その組成物中に滑剤成分を使用することによって、約50%超のAPIを使用することができうる。
【0036】
本明細書中に開示されるプロセスは、新規形態の噴霧乾燥造粒プロセスである。この新しいプロセスは、水の存在下で賦形剤の3つすべての成分を均質化することにより、それらの成分のスラリーを作製する工程からなる。非限定的な1つの例示的実施形態では、MCCのスラリーを架橋ポリビニルピロリドンスラリーのスラリーと混合することにより、MCC/架橋ポリビニルピロリドンスラリーを形成する。次いで、ヒドロキシプロピルメチルセルロースを水と混合することにより、粘稠性のヒドロキシプロピルメチルセルローススラリーを形成する。次いで、そのヒドロキシプロピルメチルセルローススラリーをMCC/架橋ポリビニルピロリドンスラリーと混合/均質化することにより、均質化されたスラリーを形成する。次いで、均質化されたスラリーを噴霧乾燥造粒することにより、実質的に均一で実質的に球状の賦形剤の粒子を形成する。
【0037】
均質化プロセスを行うことにより、2つの不溶性成分であるMCCおよび崩壊剤を互いに接触させ、粘稠性の結合剤溶液、例えば、ヒドロキシプロピルメチルセルロースと密接に会合させる。120℃以上の高温かつ高速での水の蒸発およびすべての成分を共に保持するHPMCの局所作用によって、独特の形状および形態を有する粒子が生成される。
【0038】
対照的に、旧来の噴霧乾燥法は、1つまたは2つの可溶性成分の組成物を使用する。実施例4、図6は、旧来の湿式造粒法によって加工された本発明の組成物成分を示している。実施例1および3で例証されるように、従来の高剪断湿式造粒プロセスから生成された材料は、本方法によって形成された生成物と同様には機能しない針状のもろい粒子からなるものだった。圧縮性は低く、実施例1に記載の改良型と比べて、従来法で生成された材料をプレスしたプラセボ錠剤の硬さの1.8倍低い硬さだった。実施例7を参照のこと。その粒子の形態は、図6に見られるように、単純な顆粒間架橋によって互いに結合した不規則な粒子から構成される。
【0039】
改良型賦形剤の成分を、改善された湿式均質化/噴霧乾燥造粒法によって加工する。このプロセスでは、スラリーは、水に不溶の2つの成分(代表的には、水に不溶の2つの成分の間に大きな組成の差があるもの)および第3の水溶性成分から形成される。得られるスラリーは、所望の粒径、代表的には、約50μm超、好ましくは、約50μm〜約250μm、より好ましくは、約90μm〜約150μmに造粒される。
【0040】
本賦形剤は、MCCを重合体の結合剤および吸湿性の架橋ポリマー崩壊剤とともに加工すること、すなわち均質化することによって形成される。例示的な実施形態において、本賦形剤は、約1%〜約10%の結合剤および約1%〜約20%の崩壊剤とともに約75%〜約98%のMCCから形成される。好ましい実施形態において、本賦形剤は、約80%〜約90%のMCC、約2%〜約8%の結合剤および約3%〜約12%の崩壊剤から形成される。より好ましい実施形態において、本賦形剤は、約85%〜約93%、約2%〜約5%の結合剤および約10%の崩壊剤から形成される。
【0041】
さらに、結合剤に対するMCCおよび崩壊剤の比を変化させることが、最終的な賦形剤の密度に影響することが明らかになっている。例示的な例では、結合剤5.5%HPMCとしてHPMCを利用することにより、0.2g/ccの通気(aerated)嵩密度を有する賦形剤が得られ(実施例2を参照のこと)、2%のHPMCによって、0.3g/ccの通気嵩密度を有する賦形剤が得られる(実施例1を参照のこと)。高い嵩密度は、低い空隙率を示唆する。
【0042】
改良型賦形剤を使用することにより、調合の開発が、一連の混和工程:APIを改良型賦形剤(錠剤の製剤化に必須の成分、希釈剤、結合剤および崩壊剤を含む賦形剤)および必要に応じて滑沢剤と混和する工程にまで減少する。その混和プロセスは、代表的には、直接圧縮によって、例えば、回転打錠機によって高品質の錠剤にプレスする工程が続く。
【0043】
本明細書中でAPIと呼ばれる「活性成分」または「活性な物質」とは、治療的、診断的または予防的な有用性をはじめとした薬剤活性を有する1つ以上の化合物のことをいう。医薬品は、非晶質状態、結晶状態またはそれらの混合物として存在し得る。活性成分は、そのままで、食味がマスクされた状態で、腸内放出または制御放出のためにコーティングされた状態で、存在し得る。医薬品有効成分(API)が微結晶性セルロースと不適合である点を除いて、本発明で使用され得るAPIに制限はない。
【0044】
本発明とともに使用され得る例示的な適当なAPIとしては:抗ウイルス剤(アシクロビル、ファムシクロビルを含むがこれらに限定されない);駆虫剤(アルベンダゾールを含むがこれに限定されない);脂質調節剤(アトルバスタチンカルシウム、シンバスタチンを含むがこれらに限定されない);アンギオテンシン変換酵素インヒビター(塩酸ベナゼプリル、フォシノプリル(fosinopril)ナトリウムを含むがこれらに限定されない);アンギオテンシンIIレセプターアンタゴニスト(イルベサルタン、ロサルタンカリウム、バルサルタンを含むがこれらに限定されない);抗生物質(塩酸ドキシサイクリンを含むがこれに限定されない);抗菌剤(リネゾリド、メトロニダゾール、ノルフロキサシンを含むがこれらに限定されない);抗真菌剤(テルビナフィンを含むがこれに限定されない);抗微生物剤(シプロフロキサシン、セフジニル、セフィキシムを含むがこれらに限定されない);抗うつ薬(塩酸ブプロピオン(bupropione hydrochloride)、フルオキセチンを含むがこれらに限定されない);抗痙攣薬(カルバマゼピンを含むがこれに限定されない);抗ヒスタミン剤(ロラタジンを含むがこれに限定されない);抗マラリア薬(メフロキンを含むがこれに限定されない);抗精神病薬(オランザピンを含むがこれに限定されない);抗凝固薬(ワルファリンを含むがこれに限定されない);β−アドレナリン(andrenergic)遮断薬(カルベジロール、プロプラノロールを含むがこれらに限定されない);選択的H−レセプターアンタゴニスト(塩酸セチリジン、フェキソフェナジンを含むがこれらに限定されない);ヒスタミンH−レセプターアンタゴニスト(シメチジン、ファモチジン、塩酸ラニチジン、ラニチジンを含むがこれらに限定されない);抗不安薬(ジアゼパム、ロラゼパムを含むがこれらに限定されない);抗痙攣薬(ジバルプロエクスナトリウム、ラモトリジンを含むがこれらに限定されない);ステロイド5α−レダクターゼII型のインヒビター(フィナステリドを含むがこれに限定されない);アセチルコリンエステラーゼ(actetylcholinesterase)インヒビター(ガランタミンを含むがこれに限定されない);血糖低下薬(グリメピリド、グリブリドを含むがこれらに限定されない);血管拡張薬(イソソルビドジニトレートを含むがこれに限定されない);カルシウムチャネル遮断薬(ニフェジピンを含むがこれに限定されない);胃酸分泌インヒビター(オメプラゾールを含むがこれに限定されない);鎮痛薬/解熱薬(アスピリン、アセトアミノフェン、イブプロフェン、ナプロキセンナトリウム、オキシコドンを含むがこれらに限定されない);勃起不全(シルデナフィルを含むがこれに限定されない);利尿薬(ヒドロクロロチアジドを含むがこれに限定されない);ビタミン類(ビタミンA、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6、ビタミンB12、ビタミンC、ビタミンD、ビタミンE、ビタミンKまたは葉酸を含むがこれらに限定されない)が挙げられるが、これらに限定されない。
【0045】
APIを含む錠剤の製剤化の例示的で非限定的な例は、実施例に見られ、具体的には、アセトアミノフェン、実施例10〜14;イブプロフェン、実施例16;ナプロキセンナトリウム、実施例15;およびアトルバスタチンカルシウム、実施例21に見られる。
【0046】
本発明の改良型賦形剤を利用して作製された錠剤は、当該分野で公知であるようなさらなる添加剤および/または充填剤を含み得る。これらの追加の成分としては、賦形剤(例えば、希釈剤/充填剤、結合剤/接着剤、崩壊剤、滑剤/流動促進剤、着色剤および矯味矯臭剤)が挙げられるが、これらに限定されない。様々な重量、パンチおよび型押しの錠剤の製剤化の例示的な例が、実施例18に示されており;コーティングされた錠剤が、実施例19に示されており;充填剤を含む錠剤が、実施例20に示されている。
【0047】
ゆえに、本明細書中に開示される組成物および加工工程によって、新規の最終的な粒子形態および予想外にも改善された圧縮性を示す改良型賦形剤が生成される。
【0048】
代替の実施形態では、改良型賦形剤は、崩壊剤なしでMCCおよび結合剤から製剤化される(本明細書中以後、「代替の改良型賦形剤」)。MCCおよび少なくとも1つの結合剤を含み、本発明に従って形成された代替の改良型賦形剤が、様々なグレードのMCCよりも優れた流動性および高い圧縮性をもたらすことが予想外にも発見された。その上、代替の改良型賦形剤は、代表的には約0.2〜0.3g/ccという通気嵩密度を有し、また、球の形状をした粒子を有し、その粒子は、様々なグレードのMCCよりも優れたAPI混和性をもたらす、それらの粒子と会合される粗さを有する。この代替の改良型賦形剤は、乾式造粒と湿式造粒の両方に適している。この代替の改良型賦形剤は、湿式造粒されるとき、代表的には湿式造粒されると圧縮性を失う様々なグレードのMCCと比べて、その圧縮性が失われない。
【0049】
代替の改良型賦形剤は、崩壊剤を加えずに、上に記載したように作製される。好ましい実施形態において、代替の改良型賦形剤は、約90%〜約99%のMCCおよび約1%〜約10%の結合剤を含み;より好ましい実施形態において、代替の改良型賦形剤は、約95%〜約99%のMCCおよび約1%〜約5%の結合剤を含み;最も好ましい実施形態において、代替の改良型賦形剤は、約97%〜約99%のMCCおよび約1%〜約3%の結合剤を含む。
【0050】
実施例22および23では、それぞれ98%MCC/2%HPMCおよび95%MCC/5HPMCを利用し、均質化/噴霧乾燥造粒法を利用して代替の改良型賦形剤を作製する方法が例証されている。実施例24、25および26では、それぞれ98%MCC/2%HPMC、95%MCC/5HPMCおよび90%MCC/10%HPMCを利用し、従来の湿式造粒法である高剪断湿式造粒を利用して代替の改良型賦形剤を作製する方法が例証されている。実施例27では、MCCおよびHPMCの粉末状の混和物である従来技術の製剤の作製が開示されている。実施例28〜39では、代替の改良型賦形剤と商業的に入手可能なMCCとの比較試験が例証されている。これらの実施例で証明されているように、代替の改良型賦形剤は、平均粒径が100〜150ミクロンである均一な球状の顆粒をもたらす。代替の改良型賦形剤は、様々なグレードのMCCよりも優れた流動性を有し、その粒子と会合される粗さを有するので、APIとの混和性がより優れている。代替の実施形態の賦形剤顆粒は、硬く、摩損度について試験したとき、HSWGによって調製された同様の組成物の顆粒と比べて砕けない。代替の実施形態の賦形剤は、湿式造粒されるとき、MCCと比べてその圧縮性が失われない。
【実施例】
【0051】
実施例1:本発明の微結晶性セルロース−2%ヒドロキシプロピルメチルセルロース−クロスポビドン賦形剤の調製:
この改良型賦形剤は、85%の微結晶性セルロース、2%のヒドロキシプロピルメチルセルロースおよび13%のクロスポビドンからなる。この賦形剤は、湿式均質化/噴霧乾燥造粒プロセスによって作製された。この賦形剤を作製するために使用された装置は、ディスクのRPMが12000〜25000であり、入口温度が180〜250℃である並流アトマイザーディスクタイプ(Co−current atomizer disc type)だった。粉末状のMCCを、混合チャンバー内で脱イオン水を用いてスラリーに変換することにより、23.3%の濃度を得た。また、他の成分であるHPMCおよびクロスポビドンを、60℃の別個の混合チャンバーにおいて脱イオン水を用いて5.9%の濃度のスラリーに変換した。次いで、MCCスラリーを、HPMC/クロスポビドンスラリーが入ったチャンバーに移し、循環シャーポンプおよび撹拌機を使用して40〜60℃で1時間、均一な混合物に均質化して、その溶液中に固体を懸濁し続けることによって、均一なスラリーを得た。次いで、このスラリー混合物を、106〜109℃という出口温度の熱風の存在下、33Hzのモーター周波数で回転ノズルを通して噴霧乾燥させた。これは、顆粒形成工程を構成する。微粒子をサイクロンで除去し、最終生成物を回収することにより、新しい改良型賦形剤を得た。実施例1の賦形剤のSEM顕微鏡写真は、図1に見られる。別段述べられない限り、本明細書中のすべてのSEM顕微鏡写真は、FEI XL30 ESEM(環境制御型走査型電子顕微鏡)の電圧5kV、スポットサイズ3のSE検出器を用いて記録された。SEM解析の前に、イリジウムを用いてサンプルをスパッタリングした(スパッタリング時間40秒)。
【0052】
顆粒状材料の圧縮度、通気嵩密度およびタップ嵩密度を、Powder Tester(Hosokawa Micron Corporation)Model PT−Sを用いて測定した。使用およびデータ処理を簡単にする、Hosokawa Powder Testerソフトウェアを使用するコンピュータを用いることにより、測定操作においてHosokawa Powder Testerを制御した。通気嵩密度およびタップ嵩密度を測定するために、50ccカップを使用した。タップ嵩密度を測定するための標準的なタップ回数は、180回とし、タップ距離は、18mmとした。「粒子サイズ分布」測定において収集されたデータに基づいてD50値を算出した。Air Jet Sieving装置(Hosokawa Micron System)を使用することにより、顆粒状材料の粒子サイズ分布を測定した。4種の篩(270メッシュ、200メッシュ、100メッシュおよび60メッシュ)一式を使用した。真空圧を12〜14in.HOに維持しつつ、各篩に対するふるい時間は、60秒とした。サンプルの量は、5gだった。
【0053】
「乾燥減量」(LOD)値を、Mettler Toledo Infrared Dryer LP16を用いて測定した。設定温度は、120℃であり、重量が一定になったときに解析を停止した。
【0054】
【表1】

実施例2:本発明の微結晶性セルロース−5.5%ヒドロキシプロピルメチルセルロース−クロスポビドン賦形剤の調製:
この賦形剤は、85.5%の微結晶性セルロース、5.5%のヒドロキシプロピルメチルセルロースおよび9%のクロスポビドンからなる。この賦形剤は、湿式均質化/噴霧乾燥造粒プロセスによって作製された。この賦形剤を作製するために使用された装置は、ディスクのRPMが12000〜25000であり、入口温度が180〜250℃である並流アトマイザーディスクタイプである。造粒の後、サイクロン分離デバイスを使用して、微粒子を除去した。粉末状のMCCを、混合チャンバー内で脱イオン水を用いてスラリーに変換することにより、25.1%の濃度を得た。他の成分であるHPMCおよびクロスポビドンを、まず乾式混合し、次いで、別個の混合チャンバーにおいて脱イオン水を用いてスラリーに変換することにより、11.4%の濃度のスラリーを得た。次いで、MCCスラリーを、HPMC/クロスポビドンスラリーが入ったチャンバーに移し、循環シャーポンプおよび撹拌機を使用して40〜60℃で1時間、均一な混合物に均質化して、その溶液中に固体を懸濁し続けることによって、均一なスラリーを得た。次いで、このスラリー混合物を、106〜109℃という出口温度の熱風の存在下、40.1Hzのモーター周波数で回転ノズルを通して噴霧乾燥させた。これは、顆粒形成工程を構成する。微粒子をサイクロンで除去し、最終生成物を回収した。図2を参照のこと。
【0055】
粉体の特徴を、実施例1に記載したように測定した。
【0056】
【表2】

実施例3
この賦形剤は、89%の微結晶性セルロース、2%のヒドロキシプロピルメチルセルロースおよび9%のクロスポビドンからなる。この賦形剤は、湿式均質化/噴霧乾燥造粒プロセスによって作製された。この賦形剤を作製するために使用された装置は、ディスクのRPMが12000〜25000であり、入口温度が180〜250℃である並流アトマイザーディスクタイプだった。造粒の後、サイクロン分離デバイスを使用して、微粒子を除去した。顆粒状の賦形剤の作製は、混合チャンバーにおいて脱イオン水を用いて粉末状のMCC(棒状の粒子からなる)をスラリーに変換して23.3%の濃度を得ることから始める。別個の容器において、クロスポビドン(corspovidone)を脱イオン水に加えることにより、12.4%のスラリーを形成した。別のタンクにおいて、HPMCを脱イオン水に加えることにより、7.3%のスラリーを形成した。MCCcスラリーの3分の1を混合タンクに移し、クロスポビドンスラリーの2/5を、撹拌し続けながらそれに加えた。MCCスラリーおよびCPVDスラリーのすべてが互いに混合されるまでこの工程を繰り返した。MCC/CPVDスラリーを75分間、均質化した。そのMCC/CPVDスラリーにHPMCスラリーを加え、最終的な混合物を75分間、均質化した。混合プロセス全体において、循環シャーポンプおよび撹拌機を用いて均質化を行う。次いで、得られたスラリー混合物を、106〜109℃という出口温度の熱風の存在下、32.5Hzのモーター周波数で回転ノズルを通して噴霧乾燥させた。これは、顆粒形成工程を構成する。微粒子をサイクロンで除去し、最終生成物を回収した。いくつかのサンプリングから採取された生成物の均一性が、図8に図示されている。
【0057】
粉体の特徴を、実施例1に記載したように測定した。
【0058】
【表3】

実施例4:微結晶性セルロース(89%)−HPMC(2%)−クロスポビドン(9%)の高剪断湿式造粒:
133.5gの微結晶性セルロース、3.0gのヒドロキシプロピルメチルセルロースおよび13.5gのクロスポビドンを、1Lのステンレス鋼ボウルに入れた。そのボウルをGMX.01 vectorマイクロ高剪断撹拌機/造粒機(Vector Corporation)に取り付けた。乾燥混合物を、870rpmのインペラー速度および1000rpmのチョッパー速度で2分間混合した。その乾燥混和物に70gの脱イオン水(「液体結合剤」)を、16rpmの投与速度(dose rate)の蠕動ポンプを用いて一滴ずつ加えた。液体結合剤を添加中のインペラー速度は、700rpmとし、チョッパー速度は、1500rpmとした。インペラー速度およびチョッパー速度は、液体添加中と同じ速度で維持し、湿った塊にする時間(wet massing time)は、60秒とした。造粒後、湿った顆粒状材料を60℃のトレーにおいて乾燥させた。得られた顆粒状材料(水分含有量2.4%)を30メッシュの篩に通して選別した。30メッシュの選別を通過した顆粒状材料の収量は、116.7g(乾燥出発物質および乾燥生成物を基準として79.3%)だった。図6を参照のこと。
【0059】
実施例5:実施例1の賦形剤および実施例4の通り高剪断湿式造粒によって得られた材料についての顆粒摩損度試験:
75〜100gの顆粒状材料を4LのV−Blenderに充填し、2時間にわたって回転させた。顆粒状材料を回収し、解析した。Air Jet Sieving装置(Hosokawa Micron System)を使用して、回転前および回転後の顆粒状材料の粒子サイズ分布を測定した。4種の篩(270メッシュ、200メッシュ、100メッシュおよび60メッシュ)一式を使用した。真空圧を12〜14in.HOに維持しつつ、各篩に対するふるい時間は、60秒とした。サンプルの量は、5gだった。
【0060】
【表4】

実施例6.実施例1および実施例3の賦形剤ならびに実施例4の通り高剪断湿式造粒によって得られた材料についての粉体の特徴の比較:
顆粒状材料の粉体の特徴を、Powder Tester(Hosokawa Micron Corporation)Model PT−Sを用いて測定した。このHosokawa Powder testerは、R.L.Carrの証明された方法に従って乾燥固体の流動性を測定するものである。使用およびデータ処理を簡単にする、Hosokawa Powder Testerソフトウェアを使用するコンピュータを用いることにより、測定操作においてHosokawa Powder Testerを制御した。通気嵩密度およびタップ嵩密度を測定するために、50ccカップを使用した。タップ嵩密度を測定するための標準的なタップ回数は、180回とし、タップ距離は、18mmとした。
【0061】
【表5】

実施例7:実施例1の賦形剤および実施例4の通り高剪断湿式造粒によって得られた材料を用いて調製されたプラセボ錠剤についての圧縮力に対する硬度のプロファイルの比較
Carver手動プレス機および13mmのダイを用いて、対応する顆粒状材料に様々な圧縮力でプレスしておよそ0.5gの錠剤を得た。ドエル時間は、5秒とした。滑沢剤は、加えなかった。錠剤の硬度を、Varian,BenchsaverTM Series,VK 200 Tablet Hardness Testerを用いて測定した。下記の表に記録された値は、3回測定した平均値である。
【0062】
【表6】

実施例8:様々な商業的供給源からの微結晶性セルロース、微結晶性セルロースを含む市販の同時加工賦形剤ならびに実施例1、2および3の賦形剤のハウスナー比およびCarrの圧縮性指数(%)の比較:
通気嵩密度およびタップ嵩密度を用いると、Carrの圧縮性指数およびハウスナー比を計算することができる。Carrの圧縮性指数については20〜21%またはそれ以下の値、およびハウスナー比については1.25未満の値が、優れた流動性を有する材料を示唆する。
【0063】
【表7】

実施例9:MCCベースの顆粒状賦形剤のプラセボ錠剤についての硬度に対する崩壊時間:
Carver手動プレス機および13mmのダイを用いて、対応する顆粒状材料に3000lbs−fの圧縮力でプレスしておよそ0.5gの錠剤を得た。ドエル時間は、5秒とした。滑沢剤は、加えなかった。37℃の900mLの脱イオン水を使用し、Distek Disintegration System 3100を用いて崩壊実験を行った。
【0064】
【表8】

実施例10 5%アセトアミノフェンと実施例1の賦形剤との混合物の粉体特性:
7.9gのアセトアミノフェンを、4LのV−ブレンダーにおいて1時間30分間、150gの実施例1の賦形剤と混和した。実施例6で述べた方法と同じ方法を用いて、粉体の特徴を測定した。実施例5に記載した測定と同様の「粒子サイズ分布」測定において収集されたデータに基づいてD50値を算出した。
【0065】
【表9】

実施例11:30%アセトアミノフェンと実施例1の賦形剤との混合物の粉体特性:
64.9gのアセトアミノフェンを、4LのV−ブレンダーにおいて1時間30分間、150gの実施例1の賦形剤と混和した。実施例6で述べた方法と同じ方法を用いて、粉体の特徴を測定した。実施例5に記載した測定と同様の「粒子サイズ分布」測定において収集されたデータに基づいてD50値を算出した。
【0066】
【表10】

実施例12.30%イブプロフェンと実施例1の賦形剤との混合物の粉体特性
64.3gのイブプロフェンを、4LのV−ブレンダーにおいて1時間30分間、150gの実施例1の賦形剤と混和した。実施例6で述べた方法と同じ方法を用いて、粉体の特徴を測定した。実施例5に記載した測定と同様の「粒子サイズ分布」測定において収集されたデータに基づいてD50値を算出した。
【0067】
【表11】

実施例13.実施例10に従って調製された粉体混和物を用いた5%アセトアミノフェン錠剤の調製:
Carver手動プレス機および13mmのダイを用いて、対応する顆粒状材料に様々な圧縮力でプレスしておよそ0.5gの錠剤を得た。ドエル時間は、5秒とした。滑沢剤は加えなかった。錠剤の硬度を、Varian,BenchsaverTM Series,VK 200 Tablet Hardness Testerを用いて測定した。下記の表に記録された値は、3回測定した平均値である。37℃の900mLの脱イオン水を使用し、Distek Disintegration System 3100を用いて崩壊実験を行った。
【0068】
【表12】

実施例14.実施例11に従って調製された粉体混和物を用いた30%アセトアミノフェン錠剤の調製:
Carver手動プレス機および13mmのダイを用いて、対応する顆粒状材料に様々な圧縮力でプレスしておよそ0.5gの錠剤を得た。ドエル時間は、5秒とした。滑沢剤は加えなかった。錠剤の硬度を、Varian,BenchsaverTM Series,VK 200 Tablet Hardness Testerを用いて測定した。下記の表に記録された値は、3回測定した平均値である。37℃の900mLの脱イオン水を使用し、Distek Disintegration System 3100を用いて崩壊実験を行った。
【0069】
【表13】

実施例15.50%ナプロキセンナトリウム/実施例3の調製:
80gのナプロキセンナトリウムを、4LのV−ブレンダーにおいて1時間30分間、80gの実施例3の賦形剤および800mg(0.5%)の非晶質シリカ(滑剤)と混和した。Carver手動プレス機および13mmのダイを用いて、対応する顆粒状材料に様々な圧縮力でプレスしておよそ0.5gの錠剤を得た。ドエル時間は、5秒とした。滑沢剤は加えなかった。錠剤の硬度を、Varian,BenchsaverTM Series,VK 200 Tablet Hardness Testerを用いて測定した。下記の表に記録された値は、3回測定した平均値である。摂氏37度の900mLの脱イオン水を使用し、Distek Disintegration System 3100を用いて崩壊実験を行った。
【0070】
【表14】

【0071】
【表15】

実施例16
62.5%イブプロフェン、実施例1の通りの顆粒状の賦形剤、シリカおよびステアリン酸マグネシウムの混和物に対する打錠性研究:
イブプロフェン、実施例1の通りの顆粒状の賦形剤およびシリカ(表16を参照のこと)を、V−ブレンダーにおいて20rpmで15分間、混和した。その混合物を30メッシュの篩に通し、ステアリン酸Mgが入ったV−ブレンダーにおいて20rpmで2分間、混和した。得られた混和物を、10ステーション回転式打錠機(Mini Press II,Globe Pharma)に移した。10mmのダイを使用し、押し込みフィーダー(force feeder)を10%の力で操作してプレスして錠剤を得た。この研究で使用した打錠パラメータを表17に列挙する。
【0072】
【表16】

【0073】
【表17】

実施例17
実施例16の通りのイブプロフェン錠剤の特徴づけ:
実施例16の通り調製されたイブプロフェン錠剤を、錠剤の重量(表18)、錠剤の厚さ(表19)、錠剤の硬度(表20)、錠剤の摩損度(表21)、錠剤の崩壊(表22)およびイブプロフェンの溶解(図9)について特徴づけた。
【0074】
実施例15に記載したように、錠剤の硬度および崩壊を測定した。Varian Friabilatorを使用して、コーティングされていない圧縮錠剤の摩損度測定に対するUSPの推奨(USPのchapter<1216>を参照のこと)に従って錠剤の摩損度試験を行った。イブプロフェン錠剤に対するUSPモノグラフに従って、溶解実験を行った。
【0075】
【表18】

【0076】
【表19】

【0077】
【表20】

【0078】
【表21】

【0079】
【表22】

実施例18
様々な錠剤の重量、パンチおよび型押しを用いた、実施例1の通りの賦形剤とステアリン酸Mgとの混合物の打錠性:
実施例1の通りの賦形剤を40メッシュの篩に通し、ステアリン酸Mgを60メッシュの篩に通した後、ドラムブレンダーにおいて20rpmの速度で2分間、互いと混合した。表23に従って、2つのバッチを調製した。滑沢剤が加えられたバッチIの混和物を4つに分け、滑沢剤が加えられたバッチIIを2つに分け、16ステーション圧縮機で圧縮した。圧縮パラメータを表24に列挙する。パンチおよび型押しのばらつきの影響を表25に記載する。
【0080】
【表23】

【0081】
【表24】

【0082】
【表25】

実施例19
実施例1の賦形剤から調製された錠剤のコーティング:
実施例1の賦形剤を利用してプレスされた345gの錠剤を、62.5gの18%橙色OPADRY(登録商標)(Colorcon)の水懸濁液でコーティングした。使用した錠剤コーティング機は、FREUND Model HCT−30 HI−COATERだった。ポンプ速度を3.4g/分に設定した。入口の気体温度を80℃、出口の気体温度を34〜36℃、パンの回転を20rpm、エアーノズル圧を16psiとした。
【0083】
得られたコーティング錠剤は、欠陥がなく、均一にコーティングされていた。
【0084】
実施例20
実施例1の賦形剤および充填剤からなる混和物の特性:
4:1、2:1および1:1の比(重量比)における実施例1の賦形剤と充填剤との混和物を、V−ブレンダーにおいて30分〜1時間にわたってそれらの成分を混和することによって調製した。本研究において使用された充填剤は:微結晶性セルロース、噴霧乾燥ラクトースおよびリン酸水素カルシウムだった。得られた混和物を、実施例1に記載した方法と同じ方法を用いて粒子サイズ分布、通気嵩密度およびタップ嵩密度について特徴づけた。滑沢剤を加えずに、Carver手動プレス機および13mmのダイを用いて、打錠性を調べた。それぞれ表26、27および28に結果を示す。
【0085】
【表26】

【0086】
【表27】

【0087】
【表28】

実施例21
実施例1の賦形剤を使用するアトルバスタチンカルシウムの製剤についての打錠性研究:
バッチサイズが錠剤3000個のアトルバスタチンカルシウム(結晶型)の製剤(表29)を、16ステーション圧縮機を用いて調製した。圧縮パラメータを表30に列挙する。錠剤の硬度および錠剤の崩壊時間に対する、様々な圧縮圧力の影響を研究した(図10)。硬度に対する様々な積量の影響も研究した(図11)。
【0088】
【表29】

【0089】
【表30】

実施例22
本発明の微結晶性セルロース−2%ヒドロキシプロピルメチルセルロース賦形剤の調製:
この代替の改良型賦形剤は、98%の微結晶性セルロースおよび2%のヒドロキシプロピルメチルセルロースからなる。この賦形剤は、湿式均質化/噴霧乾燥造粒プロセスによって作製された。この賦形剤を作製するために使用された装置は、ディスクのRPMが12000〜25000であり、入口温度が180〜250℃である並流アトマイザーディスクタイプだった。粉末状のMCCを、脱イオン水を用いてスラリーに変換することにより、23.58%w/wの濃度を得た。別個のスラリータンクにおいて、HPMCを脱イオン水と混合し、撹拌し、60〜70分間循環させることにより、16.11%w/wの濃度を得た。調製されたHPMCスラリーを上記MCCスラリーに加えた。HPMCスラリータンクを5Lの水で洗浄し、その洗浄液をMCC/HPMCスラリーに加えた。得られた混合物を撹拌し、循環させ、循環シャーポンプおよび撹拌機を用いて固体を懸濁し続けることによって、85分間にわたって均質化することにより、23.09%の濃度の均一なスラリーを得た。次いで、このスラリー混合物を、102〜109℃という出口温度の熱風の存在下、35Hzのモーター周波数で回転ノズルを通して噴霧乾燥させた。これは、顆粒形成工程を構成する。微粒子をサイクロンで除去し、最終生成物を回収することにより、代替の改良型賦形剤を得た。実施例22の賦形剤のSEM顕微鏡写真は、図12に見られる。別段述べられない限り、本明細書中のすべてのSEM顕微鏡写真は、FEI XL30 ESEM(環境制御型走査型電子顕微鏡)の電圧5kV、スポットサイズ3のSE検出器を用いて記録された。SEM解析の前に、イリジウムを用いてサンプルをスパッタリングした(スパッタリング時間40秒)。
【0090】
顆粒状材料の圧縮度、通気嵩密度およびタップ嵩密度を、Powder Tester(Hosokawa Micron Corporation)Model PT−Sを用いて測定した(表31)。使用およびデータ処理を簡単にする、Hosokawa Powder Testerソフトウェアを使用するコンピュータを用いることにより、測定操作においてHosokawa Powder Testerを制御した。通気嵩密度およびタップ嵩密度を測定するために、50ccカップを使用した。タップ嵩密度を測定するための標準的なタップ回数は、180回とし、タップ距離は、18mmとした。「粒子サイズ分布」測定において収集されたデータに基づいてD50値を算出した。Air Jet Sieving装置(Hosokawa Micron System)を使用することにより、顆粒状材料の粒子サイズ分布を測定した。4種の篩(270メッシュ、200メッシュ、100メッシュおよび60メッシュ)一式を使用した。真空圧を10〜12in.HOに維持しつつ、各篩に対するふるい時間は、60秒とした。サンプルの量は、5gだった。
【0091】
「乾燥減量」(LOD)値を、Mettler Toledo Infrared Dryer LP16を用いて測定した。設定温度は、120℃であり、重量が一定になったときに解析を停止した。
【0092】
【表31】

実施例23
本発明の微結晶性セルロース−5%ヒドロキシプロピルメチルセルロース賦形剤の調製:
この代替の改良型賦形剤の実施形態は、95%の微結晶性セルロースおよび5%のヒドロキシプロピルメチルセルロースからなる。この賦形剤は、湿式均質化/噴霧乾燥造粒プロセスによって作製された。この賦形剤を作製するために使用された装置は、ディスクのRPMが12000〜25000であり、入口温度が180〜250℃である並流アトマイザーディスクタイプだった。粉末状のMCCを、脱イオン水を用いてスラリーに変換することにより、23.0%w/wの濃度を得た。別個のスラリータンクにおいて、HPMCを脱イオン水と混合し、撹拌し、60〜70分間循環させることにより、17.20%w/wの濃度を得た。調製されたHPMCスラリーを上記MCCスラリーに加えた。HPMCスラリータンクを5Lの水で洗浄し、その洗浄液をMCCスラリーに加えた。得られた混合物をさらなる脱イオン水と併せて撹拌し、循環させ、循環シャーポンプおよび撹拌機を用いて固体を懸濁し続けることによって、60分間にわたって均質化することにより、22.44%の濃度の均一なスラリーを得た。次いで、そのスラリー混合物を、104〜110℃という出口温度の熱風の存在下、35Hzのモーター周波数で回転ノズルを通して噴霧乾燥させた。これは、顆粒形成工程を構成する。微粒子をサイクロンで除去し、最終生成物を回収することにより、新しい改良型賦形剤を得た。実施例23の賦形剤のSEM顕微鏡写真は、図13に見られる。
【0093】
粉体の特徴(表32)を、実施例22に記載したように測定した。
【0094】
【表32】

実施例24
微結晶性セルロース(98%)−HPMC(2%)の高剪断湿式造粒:
147gの微結晶性セルロースおよび3.0gのヒドロキシプロピルメチルセルロースを1Lのステンレス鋼ボウルに入れた。そのボウルをGMX.01 vectorマイクロ高剪断撹拌機/造粒機(Vector Corporation)に取り付けた。乾燥混合物を、870rpmのインペラー速度および1000rpmのチョッパー速度で2分間混合した。その乾燥混和物に70gの脱イオン水(「液体結合剤」)を、16rpmの投与速度の蠕動ポンプを用いて一滴ずつ加えた。液体結合剤を添加中のインペラー速度は、700rpmとし、チョッパー速度は、1500rpmとした。インペラー速度およびチョッパー速度は、液体添加中と同じ速度で維持し、湿った塊にする時間は、60秒とした。造粒後、湿った顆粒状材料を60℃のトレーにおいて乾燥させた。得られた顆粒状材料(水分含有量2.00%)を30メッシュの篩に通して選別した。30メッシュの選別を通過した顆粒状材料の収量は、137.7g(乾燥出発物質および乾燥生成物を基準として94.1%)だった。実施例24の顆粒状材料のSEM顕微鏡写真は、図14に見られる。
【0095】
実施例25
微結晶性セルロース(95%)−HPMC(5%)の高剪断湿式造粒:
142.5gの微結晶性セルロースおよび7.5gのヒドロキシプロピルメチルセルロースを1Lのステンレス鋼ボウルに入れた。そのボウルをGMX.01 vectorマイクロ高剪断撹拌機/造粒機(Vector Corporation)に取り付けた。実施例24におけるように、高剪断湿式造粒プロセスを行った。得られた顆粒状材料(水分含有量2.95%)を30メッシュの篩に通して選別した。30メッシュの選別を通過した顆粒状材料の収量は、113.15g(乾燥出発物質および乾燥生成物を基準として76.5%)だった。
【0096】
実施例26
微結晶性セルロース(90%)−HPMC(10%)の高剪断湿式造粒:
135.0gの微結晶性セルロースおよび15.0gのヒドロキシプロピルメチルセルロースを1Lのステンレス鋼ボウルに入れた。そのボウルをGMX.01 vectorマイクロ高剪断撹拌機/造粒機(Vector Corporation)に取り付けた。加えた水(「液体結合剤」)の量が66gだったことを除いては実施例24におけるように、高剪断湿式造粒プロセスを行った。得られた顆粒状材料(水分含有量4.5%)を30メッシュの篩に通して選別した。30メッシュの選別を通過した顆粒状材料の収量は、79.95g(乾燥出発物質および乾燥生成物を基準として53.1%)だった。
【0097】
実施例27
微結晶性セルロースおよびヒドロキシプロピルメチルセルロースの粉体混和:
所定量(表33を参照のこと)の微結晶性セルロースおよびヒドロキシプロピルメチルセルロースを、V−ブレンダーにおいて1時間混和した。
【0098】
【表33】

実施例28
実施例22、23、27a、27bの賦形剤および2つの市販の商標の微結晶性セルロース(Avicel 102およびMCC102−RanQ)についての粉体の特徴の比較:
実施例22、23、27a、27bにおいて調製された材料、Avicel 102およびMCC102−RanQの粉体特性(表34および35)を、Powder Tester(Hosokawa Micron Corporation)Model PT−Sを用いて測定した。このHosokawa Powder testerは、R.L.Carrの証明された方法に従って乾燥固体の流動性を測定するものである。使用およびデータ処理を簡単にする、Hosokawa Powder Testerソフトウェアを使用するコンピュータを用いることにより、測定操作においてHosokawa Powder Testerを制御した。通気嵩密度およびタップ嵩密度を測定するために、50ccカップを使用した。タップ嵩密度を測定するための標準的なタップ回数は、180回とし、タップ距離は、18mmとした。
【0099】
【表34】

【0100】
【表35】

実施例29
様々な商業的供給源からの微結晶性セルロースならびに実施例22および23のハウスナー比およびCarrの圧縮性指数(%)の比較:
通気嵩密度およびタップ嵩密度を用いると、Carrの圧縮性指数およびハウスナー比を計算することができる(表36)。Carrの圧縮性指数については20〜21%またはそれ以下の値が、優れた流動性を有する材料を示唆する。
【0101】
【表36】

実施例30
実施例23および実施例25の賦形剤についての顆粒摩損度試験:
75〜100gの顆粒状材料を、粒子サイズ分布について解析し、次いで、4LのV−Blenderに充填し、2時間にわたって回転させた。顆粒状材料を回収し、再度、粒子サイズ分布について解析した(表37)。Air Jet Sieving装置(Hosokawa Micron System)を使用して、回転前および回転後の顆粒状材料の粒子サイズ分布を測定した。4種の篩(270メッシュ、200メッシュ、100メッシュおよび60メッシュ)一式を使用した。真空圧を12〜14in.HOに維持しつつ、各篩に対するふるい時間は、60秒とした。サンプルの量は、5gだった。
【0102】
【表37】

実施例31
それぞれ実施例22、実施例23、実施例24および実施例25の賦形剤を用いて調製されたプラセボ錠剤についての圧縮力に対する硬度の比較(表38):
Carver手動プレス機および13mmのダイを用いて、対応する賦形剤に様々な圧縮力でプレスしておよそ0.5gの錠剤を得た。ドエル時間は、5秒とした。滑沢剤は、加えなかった。錠剤の硬度を、Varian,BenchsaverTM Series,VK 200 Tablet Hardness Testerを用いて測定した。下記の(bellow)表に記録された値は、3回測定した平均値である。
【0103】
【表38】

実施例32
実施例23の賦形剤の高剪断湿式造粒:
実施例23の通り調製された150gの賦形剤を1Lのステンレス鋼ボウルに入れた。そのボウルをGMX.01 vectorマイクロ高剪断撹拌機/造粒機(Vector Corporation)に取り付けた。実施例24におけるように、高剪断湿式造粒プロセスを行った。得られた顆粒状材料(水分含有量3%)を30メッシュの篩に通して選別した。
【0104】
実施例33
微結晶性セルロースの高剪断湿式造粒:
150gの微結晶性セルロースMCC102RanQを1Lのステンレス鋼ボウルに入れた。そのボウルをGMX.01 vectorマイクロ高剪断撹拌機/造粒機(Vector Corporation)に取り付けた。実施例24におけるように、高剪断湿式造粒プロセスを行った。得られた顆粒状材料(水分含有量3%)を30メッシュの篩に通して選別した。
【0105】
実施例34
それぞれ実施例32および実施例33の通り調製された顆粒状材料のハウスナー比およびCarrの圧縮性指数(%)の比較:
通気嵩密度およびタップ嵩密度を用いると、Carrの圧縮性指数およびハウスナー比を計算することができる(表39)。
【0106】
【表39】

実施例35
それぞれ実施例32および実施例33の通り調製された顆粒状材料のプラセボ錠剤についての錠剤の硬度、ならびにそれらとMCC 102 RanQおよび実施例23の通り調製された賦形剤のプラセボ錠剤についての錠剤の硬度との比較:
Carver手動プレス機および13mmのダイを用いて、対応する賦形剤に3000重量ポンド(lbs−force)の圧縮力でプレスしておよそ0.5gの錠剤を得た。ドエル時間は、5秒とした。滑沢剤は、加えなかった。錠剤の硬度を、Varian,BenchsaverTM Series,VK 200 Tablet Hardness Testerを用いて測定した。表40に記録された値は、4回測定した平均値である。
【0107】
【表40】

実施例36
実施例22の通り調製された賦形剤および9%の崩壊剤からなる混合物の粉体の特徴:
実施例22の455.0gの賦形剤および45.0gのクロスポビドン(崩壊剤)をV−ブレンダーにおいて30分間、混和した。22に記載したように粉体の特徴を測定し、それを表41に示す。
【0108】
【表41】

実施例37
実施例36の通り調製された賦形剤混合物の打錠研究:
実施例36の通り調製された250.0gの賦形剤混合物および0.625gのステアリン酸マグネシウム(滑沢剤)をV−ブレンダーにおいて2分間、混和した。10mmのダイを使用し、10ステーション回転式打錠機Mini Press II,Globe Pharmaにおいてプラセボ錠剤をプレスした。この打錠機を、40%のモーター力(13.7rpm)で運転した。圧縮力は、1300lbsとし、排出力は、12.9lbsとした。錠剤の特徴を表42に示す。
【0109】
【表42】

実施例38
イブプロフェン(63%)、実施例36の通り調製された混和物およびシリカから調製された混合物の粉体の特徴:
70.0gのイブプロフェン(20um)、実施例36の通り調製された40.57gの混和物および0.54gのシリカをV−ブレンダーにおいて30分間、混和した。粉体の特徴を、実施例22に記載したように測定し、それを表43に示す。
【0110】
【表43】

実施例39
実施例38の通り調製された混和物の打錠研究:
実施例38の通り調製された100.0gの混合物および1.0gのステアリン酸マグネシウム(滑沢剤)をV−ブレンダーにおいて2分間、混和した。10mmのダイを使用し、10ステーション回転式打錠機Mini Press II,Globe Pharmaにおいてイブプロフェン錠剤にプレスした。この打錠機を、7.0rpmで運転した。圧縮力は、2600lbsとし、排出力は、53lbsとした。錠剤の特徴を表44に示す。
【0111】
【表44】

本発明は、詳細に記載されてきたので、本発明の精神および範囲から逸脱することなく改変が行われ得ると当業者は認識するだろう。ゆえに、本発明の範囲は、記載された特定の実施形態に限定されないと意図される。逆に、添付の請求項およびそれらの等価物が、本発明の範囲を決定すると意図される。
【0112】
別段述べられない限り、すべてのパーセンテージは、重量/重量パーセンテージである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
約90%から約99%の微結晶性セルロース;および
約1%から約10%の少なくとも1つの結合剤;
を含む組成物であって、ここで、該微結晶性セルロースおよび結合剤は、SEMで見たときに区別不能であることによって、実質的に均一な粒子を形成する、組成物。
【請求項2】
前記組成物が:
約95%から約99%の微結晶性セルロース;および
約1%から約5%の少なくとも1つの結合剤
を含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
前記組成物が:
約97%から約99%の微結晶性セルロース;および
約1%から約3%の少なくとも1つの結合剤
を含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項4】
前記結合剤が、ヒドロキシプロピルメチルセルロースを含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項5】
前記賦形剤が、前記微結晶性セルロースおよび結合剤を含む水性スラリーを均質化/噴霧乾燥造粒することによって形成される、請求項1に記載の組成物。
【請求項6】
通気嵩密度が、0.2〜0.3g/ccである、請求項1に記載の組成物。
【請求項7】
賦形剤を作製する方法であって、該方法は:
結合剤を水中で混合することにより、粘稠性溶液を形成する工程;
該粘稠性溶液中に微結晶性セルロースを均質化することにより、スラリーを形成する工程;および
該スラリーを噴霧乾燥造粒することにより、実質的に均一な賦形剤の粒子を形成する工程であって、ここで、該微結晶性セルロースおよび結合剤は、SEMで見たとき、区別不能である、工程
を包含する、方法。
【請求項8】
約90%から約99%の微結晶性セルロース;および
約1%から約10%の少なくとも1つの結合剤
を利用する、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
約95%から約99%の微結晶性セルロース;および
約1%から約5%の少なくとも1つの結合剤
を含む、請求項7に記載の方法。
【請求項10】
約97%から約99%の微結晶性セルロース;および
約1%から約3%の少なくとも1つの結合剤
を含む、請求項7に記載の方法。
【請求項11】
前記結合剤が、ヒドロキシプロピルメチルセルロースを含む、請求項7に記載の方法。
【請求項12】
賦形剤を作製する方法であって、該方法は:
ヒドロキシプロピルメチルセルロースを水に溶解することにより、粘稠性溶液を形成する工程;
該粘稠性溶液中に微結晶性セルロースを均質化することにより、スラリーを形成する工程;
該スラリーを噴霧乾燥造粒することにより、実質的に均一な粒子を形成する工程であって、ここで、該微結晶性セルロースおよび結合剤は、SEMで見たとき、区別不能である、工程
を包含する、方法。
【請求項13】
約90%から約99%の微結晶性セルロース;および
約1%から約10%のヒドロキシプロピルメチルセルロース
を含む、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
約95%から約99%の微結晶性セルロース;および
約1%から約5%のヒドロキシプロピルメチルセルロース
を含む、請求項12に記載の方法。
【請求項15】
約97%から約9%の微結晶性セルロース;および
約1%から約3%のヒドロキシプロピルメチルセルロース
を含む、請求項12に記載の方法。
【請求項16】
少なくとも1つの医薬品有効成分;
崩壊剤;ならびに
a)微結晶性セルロース;および
b)少なくとも1つの結合剤
を含む実質的に均一な粒子の賦形剤
を含む、薬学的錠剤。
【請求項17】
前記賦形剤が:
約90%から約99%の微結晶性セルロース;および
約1%から約10%の少なくとも1つの結合剤
を含む、請求項16に記載の錠剤。
【請求項18】
前記賦形剤が:
約95%から約99%の微結晶性セルロース;および
約1%から約5%の少なくとも1つの結合剤
を含む、請求項16に記載の錠剤。
【請求項19】
前記賦形剤が:
約97%から約99%の微結晶性セルロース;および
約1%から約3%の少なくとも1つの結合剤
を含む、請求項16に記載の錠剤。
【請求項20】
前記結合剤が、ヒドロキシプロピルメチルセルロースを含む、請求項16に記載の錠剤。
【請求項21】
薬学的錠剤を作製する方法であって、該方法は:
少なくとも1つの医薬品有効成分を、崩壊剤ならびに
a)微結晶性セルロース;および
b)少なくとも1つの結合剤
を含む実質的に均一な粒子の賦形剤と混合する工程;および
該混合物を圧縮することにより、錠剤を形成する工程
を包含する、方法。
【請求項22】
前記賦形剤が:
約90%から約99%の微結晶性セルロース;および
約1%から約10%の少なくとも1つの結合剤
を含む、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記賦形剤が:
約95%から約99%の微結晶性セルロース;および
約1%から約5%の少なくとも1つの結合剤
を含む、請求項21に記載の方法。
【請求項24】
前記賦形剤が:
約97%から約99%の微結晶性セルロース;および
約1%から約3%の少なくとも1つの結合剤
を含む、請求項21に記載の方法。
【請求項25】
前記結合剤が、ヒドロキシプロピルメチルセルロースを含む、請求項21に記載の方法。
【請求項26】
約75%から約98%の微結晶性セルロース;
約1%から約10%の少なくとも1つの結合剤;および
約1%から約20%の少なくとも1つの崩壊剤
を含む組成物であって、ここで、該微結晶性セルロース、結合剤および崩壊剤は、SEMで見たときに区別不能であることによって、実質的に均一で実質的に球状の粒子を形成する、組成物。
【請求項27】
前記組成物が:
約80%から約90%の微結晶性セルロース;
約2%から約8%の少なくとも1つの結合剤;および
約3%から約12%の少なくとも1つの崩壊剤
を含む、請求項26に記載の組成物。
【請求項28】
前記組成物が:
約85%から約93%の微結晶性セルロース;
約2%から約5%の少なくとも1つの結合剤;および
約10%の少なくとも1つの崩壊剤
を含む、請求項26に記載の組成物。
【請求項29】
前記結合剤が、ヒドロキシプロピルメチルセルロースを含み、前記崩壊剤が、架橋ポリビニルピロリドンを含む、請求項26に記載の組成物。
【請求項30】
前記賦形剤が、前記微結晶性セルロース、結合剤および崩壊剤を含む水性スラリーを噴霧することによって形成される、請求項26に記載の組成物。
【請求項31】
賦形剤を作製する方法であって、該方法は:
MCCスラリーを崩壊剤スラリーと混合することにより、MCC/崩壊剤スラリーを形成する工程;
結合剤を水中で混合することにより、粘稠性の結合剤スラリーを形成する工程;
該結合剤スラリーを該MCC/崩壊剤スラリーとともに均質化することにより、均質化されたスラリーを形成する工程;および
該均質化されたスラリーを噴霧乾燥造粒することにより、実質的に均一で実質的に球状の賦形剤の粒子を形成する工程
を包含する、方法。
【請求項32】
約75%から約98%の微結晶性セルロース;
約1%から約10%の少なくとも1つの結合剤;および
約1%から約20%の少なくとも1つの崩壊剤
である、請求項31に記載の方法。
【請求項33】
約80%から約90%の微結晶性セルロース;
約2%から約8%の少なくとも1つの結合剤;および
約3%から約12%の少なくとも1つの崩壊剤
を含む、請求項31に記載の方法。
【請求項34】
約85%から約93%の微結晶性セルロース;
約2%から約5%の少なくとも1つの結合剤;および
約10%の少なくとも1つの崩壊剤
を含む、請求項31に記載の方法。
【請求項35】
前記結合剤が、ヒドロキシプロピルメチルセルロースを含み、前記崩壊剤が、架橋ポリビニルピロリドンを含む、請求項31に記載の方法。
【請求項36】
賦形剤を作製する方法であって、該方法は:
MCCスラリーを架橋ポリビニルピロリドンスラリーと混合することにより、MCC/架橋ポリビニルピロリドンスラリーを形成する工程;
ヒドロキシプロピルメチルセルロースを水中で混合することにより、粘稠性のヒドロキシプロピルメチルセルローススラリーを形成する工程;
該ヒドロキシプロピルメチルセルローススラリーを該MCC/架橋ポリビニルピロリドンスラリーとともに均質化することにより、均質化されたスラリーを形成する工程;
該均質化されたスラリーを噴霧乾燥造粒することにより、実質的に均一で実質的に球状の賦形剤の粒子を形成する工程
を包含する、方法。
【請求項37】
約75%から約98%の微結晶性セルロース;
約1%から約10%の少なくとも1つの結合剤;および
約1%から約20%の少なくとも1つの崩壊剤
を含む、請求項36に記載の方法。
【請求項38】
約80%から約90%の微結晶性セルロース;
約2%から約8%の少なくとも1つの結合剤;および
約3%から約12%の少なくとも1つの崩壊剤
を含む、請求項36に記載の方法。
【請求項39】
約85%から約93%の微結晶性セルロース;
約2%から約5%の少なくとも1つの結合剤;および
約10%の少なくとも1つの崩壊剤
を含む、請求項36に記載の方法。
【請求項40】
薬学的錠剤を作製する方法であって、該方法は:
少なくとも1つの医薬品有効成分を、請求項26に記載の実質的に均一で実質的に球状の粒子の賦形剤と混合する工程;および
該混合物を圧縮することにより、錠剤を形成する工程
を包含する、方法。
【請求項41】
前記錠剤が、回転打錠機によって形成される、請求項40に記載の方法。
【請求項42】
前記錠剤をコーティングする工程をさらに包含する、請求項40に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公表番号】特表2012−509329(P2012−509329A)
【公表日】平成24年4月19日(2012.4.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−537526(P2011−537526)
【出願日】平成21年11月16日(2009.11.16)
【国際出願番号】PCT/US2009/064498
【国際公開番号】WO2010/059534
【国際公開日】平成22年5月27日(2010.5.27)
【出願人】(592162807)アバントール パフォーマンス マテリアルズ, インコーポレイテッド (15)
【氏名又は名称原語表記】J T BAKER INCORPORATED
【Fターム(参考)】