説明

直立構造物で構成された人工海岸の環境修復工法

【課題】 直立構造物の垂直面に固定敷設しても、消失しにくい繊維シートを用いることにより、直立構造物で構成された人工海岸の環境破壊を修復する工法を提供する。
【解決手段】 人工海岸を構成している直立構造物の垂直面に、繊維シートを固定する。この繊維シートは、網地1とモノフィラメント群2,2,2・・・とからなる。網地1は、繊度100デシテックス以上のモノフィラメントを鎖編みして形成された網糸3で構成されている。モノフィラメント群2,2,2・・・は、網糸3に編み込まれている。そして、網地1の一表面から一方に延びている。このモノフィラメント2は、網糸3を構成しているモノフィラメントよりも太繊度である。かかる繊維シートの網地1を、直立構造物の垂直面に沿わせて固定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、人工海岸による環境破壊を修復する工法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
日本各地の湾には自然海岸が少なくなってきており、その多くが人工海岸となっている。たとえば、大阪湾では、泉南地域の一部を除き殆どが人工海岸となっている。人工海岸は埋め立てや護岸等のために構築されるものであり、必要なものである。しかしながら、人工海岸にすると浅瀬や干潟等がなくなり、多様な生物の住処がなくなり、水質の浄化能力が低下して環境破壊が進行するということがあった。
【0003】
かかる人工海岸による環境破壊を防止して修復するために、海岸に設けられた消波ブロックや根固めブロックに、繊維シートを固定することが行われている(特許文献1)。この繊維シートは、繊維ネットの表面に線状体を固定したものであり、海藻類の育成に適したものである。
【0004】
【特許文献1】特開2004−65号公報(特許請求の範囲)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1記載の方法によっても、未だ十分に人工海岸の環境破壊を防止することはできなかった。本発明者は、この原因が生物多様性の確保に悪影響を与える直立構造物にあると考えた。特に、大阪湾では、海岸線の約7割が直立構造物で構成されており、かかる人工海岸では環境破壊を十分に防止できない。
【0006】
そこで、本発明者は、直立構造物の垂直面に繊維シートを固定し敷設することを試みた。しかしながら、直立構造物の垂直面には、波が直接衝突すると共に潮の満ち引きもあり、常に大きな荷重が負荷されているし、海への浸漬と浮上を繰り返している。したがって、通常の繊維シートを用いると、繊維がばらけて繊維シートが消失してしまうということがあった。
【0007】
したがって、本発明の課題は、直立構造物の垂直面に固定敷設しても、波によって或いは海への浸漬と浮上の繰り返しによって、消失しにくい繊維シートを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、特定の糸使いによる繊維シートを用いることにより、上記課題を解決したものである。すなわち、本発明は、繊度100デシテックス以上のモノフィラメントを鎖編みして形成された網糸で構成された網地と、該網糸に編み込まれて、該網地の一表面から一方に延びる、前記モノフィラメントよりも太繊度のモノフィラメント群とからなる繊維シートを、人工海岸の直立構造物の垂直面に該網地の他表面を沿わせて固定することを特徴とする直立構造物で構成された人工海岸の環境修復工法に関するものである。また、繊度100デシテックス以上のモノフィラメントを鎖編みして形成された網糸で構成された二枚の網地と、該二枚の網地の各網糸に編み込まれて、該二枚の網地を連結する、前記モノフィラメントよりも太繊度のモノフィラメント群とからなる繊維シートを、人工海岸の直立構造物の垂直面に、いずれか一枚の網地の表面を沿わせて固定することを特徴とする直立構造物で構成された人工海岸の環境修復工法に関するものである。
【0009】
本発明に係る繊維シートは、網地1とモノフィラメント群2,2,2・・・とよりなる。網地1は、網糸3と網目4とで構成される。本発明において、網糸3は、繊度100デシテックス以上のモノフィラメントを鎖編みして形成されたものである。モノフィラメントは、単一のフィラメントであるから、複数のフィラメントが集束されてなるマルチフィラメントや、複数の繊維が紡績されてなる紡績糸に比べて、ばらけにくいので好ましい。また、繊度100デシテックス未満であると、引張強力が低く、波等の衝撃によって損傷されやすいので好ましくない。したがって、繊度100デシテックス以上のモノフィラメントを用いたのである。また、網糸3は、モノフィラメントを鎖編みして形成されたものである。鎖編みにより形成した理由は、網糸3の強力を向上させると共に、モノフィラメント群2,2,2・・・を編み込むためである。
【0010】
網糸3を形成するモノフィラメントとしては、ポリプロピレンモノフィラメントやポリエステルモノフィラメント等の熱可塑性合成モノフィラメントであるのが好ましい。特に、黒色に原着したポリエステルモノフィラメントは、耐候性に優れており、海への浸漬と浮上が繰り返しなされても強力低下が生じにくいため、好ましい。
【0011】
網目4は空間で形成されており、その大きさは任意であるが、一般的に0.5〜1.0cm2程度である。網目4の大きさが0.5cm2未満であると、網糸1に編み込まれるモノフィラメント群2,2,2・・・の密度が高くなると共に、海水が通過しにくくなり、繊維シートが損傷する恐れがある。網目4の大きさが1.0cm2を超えると、網糸1に編み込まれるモノフィラメント群2,2,2・・・の密度が低くなり、海藻類、貝類、甲殻類等の繁殖が促進されない傾向となる。また、網目4の形状も任意であり、一般的に、亀甲形状(六角形状又はハニカム形状ともいう。)、楕円形状、四角形状等であってよい。
【0012】
モノフィラメント群2,2,2・・・の繊度は、網糸3を構成しているモノフィラントよりも太繊度になっている。網糸3はモノフィラメントが鎖編みによって形成されているため、高強力となっているが、モノフィラメント群2,2,2・・・の各モノフィラメントは単一のフィラメントよりなっているため、同一の繊度であると強力が極端に低下する。したがって、各モノフィラメントの繊度を、網糸3を形成しているモノフィラメントよりも太繊度とし、各モノフィラメントの強力を向上させているのである。モノフィラメント群2,2,2・・・としては、網糸3を形成するモノフィラメントの場合と同様に、ポリプロピレンモノフィラメントやポリエステルモノフィラメント等の熱可塑性合成モノフィラメントであるのが好ましく、特に、黒色に原着したポリエステルモノフィラメントが好ましい。
【0013】
モノフィラメント群2,2,2・・・は、網糸3の鎖編みの中に編み込まれている。この編み込みによって、各モノフィラメント2は強固に網糸3に固定され、抜けたり解けたりしにくくなるのである。モノフィラメント群2,2,2・・・を網糸3に編み込むには、網糸3の編成時にモノフィラメント群2,2,2・・・となるモノフィラメントを挿入すればよい。具体的には、ダブルラッセル編機によって、二枚の網地1,1を編成し、この二枚の編地を連結する連結糸として、モノフィラメント群2,2,2・・・となるモノフィラメントを挿入すればよい。この方法によって、連結糸がモノフィラメント群2,2,2・・・となり、表裏のラッセル編地が二枚の網地1,1となる請求項2記載の繊維シートが得られる。この場合、連結しているモノフィラメント群2,2,2・・・の各モノフィラメントの長さは25mm以上であるのが好ましい。この長さが25mm未満であると、二枚の網地1,1間に形成される空隙が狭くなり、海水の透過性が低下したり、海藻類、貝類、甲殻類等の繁殖が促進されない傾向となる。また、この繊維シートの連結糸であるモノフィラメント群2,2,2・・・を、繊維シートの平面方向に切断すれば、請求項1記載の繊維シートが得られる。この場合、網地1の一表面から一方に延びるモノフィラメント群2,2,2・・・の各モノフィラメントの長さは10mm以上であるのが好ましい。この長さが10mm未満であると、形成される空隙が狭くなり、海藻類、貝類、甲殻類等の繁殖が促進されない傾向となる。
【0014】
本発明においては、繊度100デシテックス以上のモノフィラメントを鎖編みして網糸3を編成するのであるが、この際、熱融着糸を併用して鎖編みするのが好ましい。熱融着糸を後工程において融着固化させることにより、網糸3の強力を向上させることもできるし、網糸3に編み込まれたモノフィラメント群2,2,2・・・も強固に融着固定することができる。
【0015】
熱融着糸はマルチフィラメント糸であるのが好ましい。同一の繊度であれば、マルチフィラメント糸はモノフィラメントに比べて低剛直であり、その断面も自由に変形しうるので、隙間なく網糸3中に挿入され、またモノフィラメント群2,2,2・・・との密着性にも優れているからである。特に、マルチフィラメント糸は、高融点成分を芯成分とし、低融点成分を鞘成分とする芯鞘型複合繊維が多数本集束されてなるものが好ましい。かかるマルチフィラメント糸は、低融点成分である鞘成分のみが融着固化し、高融点成分である芯成分は当初の繊維形態をそのまま維持するため、マルチフィラメント糸の挿入によって網糸3の強力がより向上するからである。低融点成分/高融点成分の組み合わせとしては、低融点ポリエステル/高融点ポリエステルやポリエチレン/ポリプロピレンの組み合わせを採用することができる。なお、熱融着糸として使用されるマルチフィラメント糸は、融着固化した後は、各構成繊維相互が接着され、モノフィラメントの如き状態となるので、このマルチフィラメント糸を使用したことにり、繊維シートの強力が低下するということはない。
【0016】
以上のような繊維シートを、人工海岸の直立構造物の垂直面に固定する。固定方法は、一枚の網地1よりなる請求項1記載の繊維シートの場合は、網地1の他表面、すなわち、モノフィラメント群2,2,2・・・が延びているのと反対面を、垂直面に沿わせて、アンカーボルトや接着剤等で固定する。また、二枚の網地1,1よりなる請求項2記載の繊維シートの場合は、いずれか一方の網地1表面(連結糸が延びているのと反対面)を、垂直面に沿わせて、アンカーボルトや接着剤等で固定する。なお、繊維シートが固定される直立構造物としては、沖防波堤、岸壁、海岸堤防、橋脚等が挙げられる。
【発明の効果】
【0017】
本発明で用いる繊維シートは、繊度100デシテックス以上のモノフィラメントを鎖編みして形成された網糸で構成された網地と、この網糸に編み込まれてなる太繊度のモノフィラメント群とからなっているため高強力で、人工海岸の直立構造物の垂直面に沿わせて固定しても、長期に亙って消失しにくいものである。そして、この繊維シートは、生物の生育に適しているので、直立構造物近辺における、生物多様性が確保されて水質の浄化を図ることでき、人工海岸の環境破壊を修復しうるという効果を奏する。
【実施例】
【0018】
以下、実施例に基づいて本発明を説明するが、本発明は実施例に限定されるものではない。本発明は、特殊な糸使いによる繊維シートを、直立構造物の垂直面に固定すれば、長期に亙って破損乃至消失しにくく、海藻類、貝類、甲殻類等の繁殖が促進されるという知見に基づくものとして解釈されるべきである。
【0019】
[繊維シート1の準備]
繊度100デシテックス以上の剛性のあるモノフィラメントを編立可能となるように、ニッティングエレメントを改良した鎌間33mmで9 ゲージのダブルラッセル編機を用いて、表1に示した糸使いにより立体編物を得た。ここで、糸種中の*1は、単糸繊度が約12デシテックスの芯鞘型複合フィラメントが24本集束してなる280デシテックスのマルチフィラメント糸である(ユニチカ株式会社製の「メルセット」)。なお、芯鞘型複合フィラメントは、芯成分が融点250℃の高融点ポリエステルであり、鞘成分が融点160℃の低融点ポリエステルである。
[表1]
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
筬 糸種 糸配列
─── ────────────────────── ────────
L1 330dTexポリエステルモノフィラメント 1in−1out
L2 330dTexポリエステルモノフィラメント 2in−2out
L3 330dTexポリエステルモノフィラメント 2out−2in
L4 1100dTexポリエステルモノフィラメント All−in
L5 330dTexポリエステルモノフィラメント 1in−1out
L6 330dTexポリエステルモノフィラメント 1out−1in
L7 *1 1in−1out
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【0020】
以上のようにして得られた立体編物は、L1,L2,L3,L5,L6及びL7の筬により表裏に編地組織が形成され、L4の筬により1100dTexポリエステルモノフィラメントが連結糸となって表裏の編地組織が連結される。そして、この立体編物を幅方向に拡幅すると亀甲形状(六角形状)の網目が現れて網地となり、この状態で180℃で2分間乾熱セットを行って、*1のフィラメント中の低融点ポリエステルを溶融させた後、冷却固化して繊維シート1を得た。
【0021】
この繊維シート1は、二枚の網地と、二枚の網地を連結するモノフィラメント群とよりなるもので、モノフィラメント群は繊維シート1の機械方向(幅方向と直交する方向)に湾曲した形状となっている。なお、繊維シート1の厚みは30mmであり、質量は1650g/m2であり、モノフィラメント群の各モノフィラメントの長さは、約30mm(湾曲しているので繊維シートの厚みと同等か又はそれ以上である。)である。
【0022】
[繊維シート2の準備]
繊維シート1の厚みが約18mmの箇所で、連結糸(モノフィラメント群)を繊維シート1の平面方向に切断して、繊維シート2を得た。この繊維シート2は、一枚の網地の一表面から、長さ約18mmのモノフィラメント群が一方に延びているもので、モノフィラメント群は繊維シート2の機械方向に湾曲した形状となっている。
【0023】
[繊維シート3の準備]
繊維シート1の厚みが約10mmの箇所で、連結糸(モノフィラメント群)を繊維シート1の平面方向に切断して、繊維シート3を得た。この繊維シート3は、一枚の網地の一表面から、長さ約10mmのモノフィラメント群が一方に延びているもので、モノフィラメント群は繊維シート3の機械方向に湾曲した形状となっている。
【0024】
実施例1
兵庫県尼崎港の直立岸壁の水深0.5mの位置に、縦横50cmの繊維シート1〜3を各々設置した。そして、約8ケ月後に、各繊維シートに付着している海藻類及び動物類の被度を調査したところ、表2に示すとおりであった。なお、被度とは、繊維シートの面積に対する海藻類及び動物類が付着している面積の割合のことである。
[表2]
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
繊維シート1 繊維シート2 繊維シート3
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
海藻類
──────────
アオサ属 5%未満 0% 0%
シオグサ属 5%未満 0% 0%
ワカメ 0% 35% 70%
フダラク 0% 0% 5%未満
イギス科 5%未満 0% 5%未満
イトグサ属 0% 35% 10%
───────────────────────────────────
動物類
──────────
尋常海綿綱 0% 5%未満 0%
ヒドロ虫綱 5%未満 0% 0%
イソギンチャク目 0% 5%未満 0%
カンザシゴカイ科 5%未満 0% 0%
フジツボ科 5%未満 0% 0%
ムラサキイガイ 85% 80% 80%
シロボヤ 5%未満 5%未満 0%
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
なお、繊維シート2及び3に付着している海藻類のワカメの株数及び藻長範囲は、繊維シート2が11個で10〜60cmであり、繊維シート3が27個で3〜75cmであった。
【0025】
実施例2
大阪府小松漁港の直立岸壁の水深2mの位置に、縦横50cmの繊維シート1〜3を各々設置した。そして、約8ケ月後に、各繊維シートに付着している海藻類の被度(%)を調査したところ、表3に示すとおりであった。
[表3]
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
繊維シート1 繊維シート2 繊維シート3
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
アサオ属 5%未満 5%未満 5%未満
シオグサ属 5%未満 5%未満 5%未満
フクロノリ 0% 20% 40%
カゴメノリ 0% 0% 5%未満
ヒラムチモ 0% 5%未満 5%未満
ワカメ 5%未満 0% 0%
ウスカワカニノテ 15% 20% 20%
無節サンゴモ類 5%未満 5%未満 20%
フダラク 0% 5%未満 0%
カバノリ 10% 30% 20%
イワノカワ科 0% 0% 5%未満
ベニスナゴ 0% 5%未満 0%
イギス科 0% 5%未満 5%未満
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【0026】
実施例1及び2から分かるように、繊維シート1〜3を人工海岸の岸壁の垂直面に固定すると、各種の生物が付着して、岸壁近辺の生物多様性が図れる。特に、繊維シート2及び3は、より多くの生物が付着しており、生物多様性の確保に適していることが分かる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】本発明で用いる繊維シートの網地の一例を示す模式的平面図である。
【図2】本発明で用いる繊維シートの一例を示す模式的斜視図である。
【図3】本発明で用いる繊維シートの他の例を示す模式的斜視図である。
【符号の説明】
【0028】
1 網地
2 各モノフィラメント
3 網糸
4 網目

【特許請求の範囲】
【請求項1】
繊度100デシテックス以上のモノフィラメントを鎖編みして形成された網糸で構成された網地と、該網糸に編み込まれて、該網地の一表面から一方に延びる、前記モノフィラメントよりも太繊度のモノフィラメント群とからなる繊維シートを、人工海岸の直立構造物の垂直面に該網地の他表面を沿わせて固定することを特徴とする直立構造物で構成された人工海岸の環境修復工法。
【請求項2】
繊度100デシテックス以上のモノフィラメントを鎖編みして形成された網糸で構成された二枚の網地と、該二枚の網地の各網糸に編み込まれて、該二枚の網地を連結する、前記モノフィラメントよりも太繊度のモノフィラメント群とからなる繊維シートを、人工海岸の直立構造物の垂直面に、いずれか一方の網地の表面を沿わせて固定することを特徴とする直立構造物で構成された人工海岸の環境修復工法。
【請求項3】
網糸に編み込まれているモノフィラメント群が、網糸中に混入されている熱融着糸によって融着固定されている請求項1又は2記載の直立構造物で構成された人工海岸の環境修復工法。
【請求項4】
熱融着糸がマルチフィラメント糸である請求項3記載の直立構造物で構成された人工海岸の環境修復工法。
【請求項5】
マルチフィラメント糸は、高融点成分を芯成分とし、低融点成分を鞘成分とする芯鞘型複合繊維が多数本集束されてなるものである請求項4記載の人工海岸の環境修復工法。
【請求項6】
網地の一表面から一方に延びるモノフィラメント群の各モノフィラメントの長さが10mm以上である請求項1記載の直立構造物で構成された人工海岸の環境修復工法。
【請求項7】
二枚の網地を連結しているモノフィラメント群の各モノフィラメントの長さが25mm以上である請求項2記載の直立構造物で構成された人工海岸の環境修復工法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2011−234647(P2011−234647A)
【公開日】平成23年11月24日(2011.11.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−107380(P2010−107380)
【出願日】平成22年5月7日(2010.5.7)
【出願人】(000004503)ユニチカ株式会社 (1,214)
【出願人】(000226356)日建工学株式会社 (24)
【出願人】(304020292)国立大学法人徳島大学 (307)
【Fターム(参考)】