説明

直角平行六面体のマルチトール

【課題】チューイングガムやチョコレートのような菓子類等において使用する際に重要である、マルチトール結晶化において、既存の結晶構造とは異なる、新しい結晶形状を発見し、この新しい結晶マルチトールによる他の新しい用途を切り開くこと。
【解決手段】本発明は、直角平行六面体の形状を有し、幅に対する長さの寸法比が1.8から5.3の範囲であり、好ましくは3±0.7を有することを特徴とする、マルチトール結晶、ならびにそれらの結晶の製造方法に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特定の形状のマルチトール結晶、及びそれらを含む結晶性化合物に関する。本発明はまた、前記結晶及び組成物を製造するための特定の方法に関する。
【背景技術】
【0002】
マルチトール(1,4−O−a−D−グルコピラノシル−D−グルシトール)は、マルトースの水素化によって得られる、ポリオールである。
【0003】
マルチトール分子の還元末端の不存在により、マルチトール分子に、熱的及び化学的安定性の両方が大きく与えられる。
【0004】
マルチトールはサッカロースよりもカロリーが少なく、官能特性は、砂糖のそれが有するものに近い。マルチトールは虫歯を発生させず、したがって、栄養学上及び医薬上の両方の、多くの用途において使用される。
【0005】
長い間、マルチトールは、低力価のシロップの形状もしくは不定形や不純物の粉末の形状でのみしか、商業上入手することができないでいる。
【0006】
特許文献1の中で、HAYASHIBARA社が無水マルチトール結晶の製造を初めて説明したのは、わずか1980年代初頭のことであった。
【0007】
それまでは、該ポリオールは、結晶化することができない生成物であるとずっと考えられてきた。
【0008】
この誤った仮定は、過飽和溶液由来の結晶化マルチトールは、他のポリオール、例として、マンニトールやエリスリトールのようなポリオールのようには調整することが容易ではないという事実に由来した。
【0009】
一方ではいわゆる「量産(mass)」技術、他方では水中結晶化(water crystallization)技術は、今では、工業的規模で使用される、ほとんど唯一の方法である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】米国特許第4,408,041号
【特許文献2】米国特許第4,846,139号
【特許文献3】米国特許第5,583,215号
【特許文献4】米国特許第5,580,601号
【特許文献5】欧州特許第735,042号
【特許文献6】欧州特許第741,140号
【特許文献7】欧州特許第905,138号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
しかしながら、それらにより得られる生成物は、非常にさまざまな程度の結晶化度を示し、それらの全てが、チューイングガムやチョコレートのような特異的な用途に対して好適であるわけではない。
【0012】
さらに、溶解用に、カプセル、溶解可能な粉末タイプの薬剤、錠剤及び粉末状栄養調製剤のような乾燥剤形として、例えばマルチトールをサッカロースやラクトースの代わりに使用する場合、このような結晶性生成物は完全に満足のいくものではない。
【0013】
このことは、同じ種類の代替物を、粉末飲料、デザート、ケーキの製造用に、またはチョコレート風味の、もしくはバニラ風味の朝食用粉末のような、加糖食品に用いた場合にもまた、あてはまる。
【0014】
このような特別な用途のために、特には量産技術によって得られる、偽結晶マルチトール粉末が、より少ない割合では水中結晶化技術によって得られる、結晶マルチトール粉末が用いられているが、それらは1つまたは複数の欠点を有しており、その特別な例としては以下のものがある:
・それらは容易に流動しない;
・それらは固まったり、凝集する傾向がある;
・それらは水に非常にゆっくりとしか溶解しない;
・それらは圧縮用の賦形剤として芳しくない;または
・それらは、さまざまな薬局方によって設定される鑑定や純度の基準を満たさない。
【0015】
したがって、ポリオール結晶化の技術分野における専門家は、流動、凝集、溶解、もしくはマルチトール粉末が有することで知られる圧縮に関連した欠点から悩まされないマルチトール組成物を開発する仕事を自らに課している。
【0016】
当然のことながら、他のポリオールを使用することによって、これらの同定された必要性が満たされることが可能であるかを考慮してもよい。しかしながら、これは明らかに不可能である。なぜならば、それら他のポリオールのいずれも、マルチトールのように、サッカロースの特性に近い、溶解性、吸湿性、甘味のある風味及び溶融性の特性を有さないからである。
【0017】
しかしながら、先行技術によって為されたさまざまな貢献の分析より容易に推測することが出来るように、前記で記載した欠点を克服するのに、マルチトール結晶の形状が有するであろう影響に関連した研究はほとんど存在しない。
【0018】
結果として、どのような結晶化条件が、マルチトール結晶の特定の形状の製造を促進するために使用され得るかを決定することに関する研究はほとんどないことになる。
【0019】
例えば、特許文献1では、マルチトールを結晶化できるようにするために、HAYASHIBARAは、高いマルチトール含量を有するマルチトールシロップから出発することを推奨しており、結果として、高いDP(DP3もしくはDPは4以上)を有する少量のポリオールを含有する。
【0020】
そこでは、得られる結晶が、「無色、無臭、かつ透明」としてのみ存在することが観察されるであろう。
【0021】
得られた結晶は、電子顕微鏡写真を用いて記載される(図3は前記結晶の概観図であり(倍率は×150)、図4はより高倍率で撮られたものである(倍率×600))が、HAYASHIBARAはそれらに関して言及していないことが理解されるであろう。
【0022】
図4により、当業者であれば、得られたマルチトール結晶が、「平行六面体の、幾分、立方晶系の」形状を有することを観察することが可能である。
【0023】
1982年、マルチトールのX線による結晶学的解析に関する炭水化物の研究において刊行された科学記事において、HAYASHIBARAは、結晶についてもう少し詳しく記載することが期待されていた。
【0024】
しかしながら、OHNOらは、それらを「無色で柱状」と簡潔に記載し、結晶形状とマルチトールの任意の機能特性を関連付けなかった。
【0025】
事実、その記事で観察された結晶は、X線解析による結晶の格子定数を決定することができるように、特別に製造された「巨大な結晶」であった。
【0026】
筆者らは、その容積を0.3×0.3×0.3mmと述べたので、その結晶は「立方晶系の角柱(cubic prism)」であった。
【0027】
1989年には、特許文献2において、出願人自身が、結晶マルチトールの製造方法を記載した。
【0028】
結晶化は、水中で実施された。しかしながら、その議論は結晶に関して焦点を当てたものではなく、特定の形状についての記載はなかった。
【0029】
TOWAに対して認可された特許文献3には、マルチトールを含む、固形の結晶性混合物が記載されている。結晶化されるマルチトールの出発溶液は、80%から98%のマルチトール、0.5%から15%のソルビトール及び1.5%から10%のマルトトリイトール、及びDP≧3を含む。
【0030】
結晶化は、押出しによって実施される。
【0031】
得られた結晶の混合物の「態様」に関しての唯一の言及は、「破砕され、相対的に堅固な」構造とのみ記載されるが、結晶の特定の形状は記載もされなければ議論もされていない。
【0032】
本出願人の別の貢献として、結晶のサイズ及び形状の影響が、特定の食品での適用、特には、マルチトールを用いる菓子類に重要であるとして認識されたことであった。
【0033】
特許文献4において、出願人は、粒子の粗い菓子類用の、キシリトールとマルチトール結晶の使用について記載している。
【0034】
その適用のために意図されるマルチトールのために、その当時からの4つの品質のマルチトールが比較された:
・出願人によって販売される、MALTISORB(登録商標)P90及びMALTISORB(登録商標)P200
・商標名AMALTY(登録商標)MR100の名称でTOWAによって販売されるマルチトール
・HAYASHIBARAによって特許文献1の実施例2において記載されたように製造されたマルチトール
【0035】
特許文献4において、出願人は、4種類のマルチトールが、2つの異なる結晶性形状であったことを述べている:針状の形状、ならびに、(特許文献1でHAYASHIBARAによって提示されている、)平行六面体であって、幾分立方晶系の形状。
【0036】
特許文献4において、出願人は、HAYASHIBARAによる特許文献1の実施例2に従って用いられた、結晶化工程の間、マルチトールシロップが、「平行六面体であって、幾分、立方晶系」の形状を有する結晶を製造することができたことを確認した。
【0037】
さらに、非常に粒子の粗い針状のMALTISORB(登録商標)P90粉末から、「平行六面体であって、幾分、立方晶系」の結晶が製造されることについても述べている。
【0038】
最後に、特許文献4において、出願人は、製造された粒子の粗い菓子類の、経時的な安定およびテクスチャの品質に関するマルチトール結晶のサイズおよび形状の影響について議論する。
【0039】
したがって、それは以下のように結論が出される:
・甘味料の全量に対して50%から93%のマルチトールを含有するときに、さらには少なくとも部分的に菓子類中に結晶化されて存在するマルチトールが、60ミクロン未満、好ましくは40ミクロン未満、より好ましくは20ミクロン未満の寸法を有する結晶の形状で本質的に存在する場合にのみ、特に経時的な安定性があり、優れたテクスチャの品質を有する、粒子の粗いマルチトールの菓子類を製造することが可能である。
・菓子類に含まれる結晶が針状である場合、すなわち、例えば、約120ミクロンの長さ及び約35ミクロンの断面を有する場合には、この菓子類は迅速に変化して、過度に硬くなる傾向がある。好ましくは平行六面体であって、幾分、立方晶系の、60ミクロン未満の寸法を有する結晶を含む場合には、これは当てはまらない。この場合には、粒子の粗い菓子類は数ヶ月間安定である。したがって、この結晶は、95%を超える、通常は98%、もしくは99%でさえある、高いマルチトールの純度を有する。
【0040】
特許文献5において、出願人は、新規結晶マルチトール組成物について記載している。この場合、結晶化は、噴霧乾燥によって成し遂げられる。
【0041】
得られる結晶は、基本的に、多孔質で胞状の、鋭角を有さない、基本的に球状の粒子の形状の構造を有し、互いに凝集する、多数の結晶性微小粒子から構成されることが記載される。
【0042】
観察される構造は、水から結晶化されるマルチトールや押出されたマルチトールであって、平行六面体であって、幾分、立方晶系の粒子によって構成される構造とは、明らかに異なる。
【0043】
別の特許文献6において、TOWAは、結晶マルチトールの製造方法、ならびに結晶化されたマルチトールの、固形の結晶性混合物を記載する。この場合には、結晶化は水中で実施される。
【0044】
しかしながら、結晶の形状に関する何らの示唆(inshapeation)も提供されない。
【0045】
別の大きな前進が為されるには、特許文献7を出願人が出願するまで待たなければならなかった。
【0046】
該特許においては、出願人は、流動、凝集、溶解、もしくはマルチトール粉末が有することで知られる圧縮に関連したいずれの欠点からも悩まされないマルチトール組成物を開発した。
【課題を解決するための手段】
【0047】
それらのマルチトール組成物を開発することに取り組む一方で、出願人は、針状の形状、及び平行六面体であって、幾分立方晶系の形状以外の、2つの特定のマルチトール結晶の形状を単離することができた:両錐の形状及び角柱の形状。
【0048】
その時点で、出願人は、結晶化されるマルチトールシロップ中でのマルトトリイトール含量によって、それら2つのマルチトール結晶の形状の存在を説明した。
【0049】
マルチトールシロップ中でのマルトトリイトールの量を制御することによって、マルチトールシロップを結晶化する段階の際に、マルチトール結晶の形状を、2つの形状のうちのどちらか、または2つの形状の混合物に対して、適応させることが可能であることが、出願人により観察された。
【0050】
特許文献7では、結晶化形状(両錐もしくは角柱)が、製造及び適用の両方に関して非常に重要な因果関係を有することを観察したと、出願人は主張した。
【0051】
したがって、特定の割合の角柱結晶を含むマルチトールの半結晶化の塊は、特に大きな結晶サイズを考えた場合に、同じ割合の両錐結晶を含むそれの塊であって、他の全ては等しいものと比べて、より粘着性がある。
【0052】
したがって、噴霧乾燥マルチトールを製造するために、凝結するのを避けるために、ほとんどマルトトリイトールを含まず、さらに角柱結晶よりも両錐結晶を含む懸濁液を選択することが好ましい。
【0053】
他の態様では、両錐マルチトール結晶の使用は、チョコレート(精製前に、より肥厚化した塊)、チューイングガム(大量の粉末状マルチトールを有し、弾力性のあるテクスチャを保持する可能性)、乾物の剤形(流動の向上)などを製造するのに不都合であるものと思われる。
【0054】
対照的に、角柱形状はより圧縮可能であり、(チューイングガム、糖でコーティングされるチューイングガムのコア)でしばしば要求されるような、低い結晶含量での凝結(質量の増加)を可能にする。
【0055】
適用分野を考慮して、特定の方法で使用する際の、マルチトール結晶の特定の寸法及び形状を選択することが重要であることが、前記から明らかである。
【0056】
したがって、4つの結晶形状が立証されている;
・平行六面体の、幾分、立方晶系の形状、
・角柱の形状、
・両錐の形状、及び
・針状の形状。
【0057】
図1では、(以下で定義する条件下での電子顕微鏡写真画像をスキャンした)これら4つの結晶形状を例示する(それぞれ1.1、1.2、1.3及び1.4)。
【図面の簡単な説明】
【0058】
【図1】マルチトールの、4つの結晶形状を例示する、電子顕微鏡写真画像のスキャニングにより得た図である。
【図2】50倍の倍率下での、マルチトールが、直角平行六面体の結晶形状を示す図である。
【図3】100倍の倍率下での、マルチトールが、直角平行六面体の結晶形状を示す図である。
【図4】200倍の倍率下での、マルチトールが、直角平行六面体の結晶形状を示す図である。
【図5】200倍の倍率下での、マルチトールが、直角平行六面体の結晶形状を示す図である。
【図6】最小の面において切断を含む、50倍の倍率下での、マルチトールが、直角平行六面体の結晶形状を示す図である。
【図7】最小の面において切断を含む、100倍の倍率下での、マルチトールが、直角平行六面体の結晶形状を示す図である。
【図8】最小の面において切断を含む、100倍の倍率下での、マルチトールが、直角平行六面体の結晶形状を示す図である。
【図9】最小の面において切断を含む、200倍の倍率下での、マルチトールが、直角平行六面体の結晶形状を示す図である。
【図10】マルチトール結晶における幅及び長さを測定するために用いた、50倍の倍率下での、さまざまなマルチトールの直角平行六面体の結晶を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0059】
マルチトール結晶化に関する研究を行う一方で、出願人は、まったく予期することなく、前記で記載した形状とはまったく異なる、5番目の結晶の形状へと、マルチトールが結晶化することができることを発見し、これにより、結晶マルチトールに対する他の用途を切り開いた:すなわち直角平行六面体の形状。
【0060】
本発明の文脈において、用語「直角平行六面体」の形状は、その六面のうちの少なくとも四面が長方形である、多面体を意味する。
【0061】
観察は、走査型電子顕微鏡である、FEI、QUANTA200FEGモデルを用いて行われた。
【0062】
結晶は、1keVの電圧で観察された。
【0063】
したがって、第一の態様において、本発明は、図2から図9において例示される、直角平行六面体の形状を有する結晶に関する。
【0064】
これらの結晶は、凝集したり、小さい凝集化した集まりへと組織化されず、逆に、よく解離し、互いに他と区別される。
【0065】
写真は、以下の倍率を用いて、顕微鏡より記録された:
・本発明の結晶の最初のバッチの観察用に、50倍(図2)、100倍(図3)、200倍(図4および図5)、
・本発明の結晶の2番目のバッチの観察用に、50倍(図6および図10)、100倍(図7および図8)、ならびに200倍(図9)。
【0066】
これらの図は、マルチトール結晶が、本発明に照らして、直角平行六面体の形状である事実を明確に例証する。
【0067】
(点AEHDまたはBFGCによって定義される、)底面として最大の面を占める、
以下の略図を考慮すると、側面(ABFE及びDCGH)は平行四辺形であり、外側縁と底面部の間の角度は可変性であって、残りの面が長方形であることが観察できる。
【0068】
【表1】

【0069】
この場合、直角平行六面体は、4つの次元である、長さ(ここではAD)、幅(AE)及び高さ(AB)に加えて、角度αの値によって定義される。
【0070】
本発明に従って、角度αは90°から50°である。
【0071】
2つの直角平行六面体結晶の集団が、したがって観察され、本発明内の同一組成物において、それらの集団は、あらゆる割合で共存在することが可能である:
・(前記略図においてABFE及びDCGHとして定義される面である、)直角平行六面体の2つの最小の面が、実質的に等しい辺を有する平行四辺形であることを特徴とする、マルチトール結晶;
この場合、結晶の形状は多面体の形状であり、六面のうち四面が長方形であり、残り2つの面がひし形が可能である(そこでは、角度αの値は50°から90°、好ましくは60°から70°の範囲であることが可能である)か、または正方形(角度αが90°である)である;
・2つの最小の面が、対を成して等しい辺を有する(角度αが90°である)平行四辺形であることを特徴とする、別のマルチトール結晶;
この場合、結晶の形状は、長方形である四面を有する多面体の形状であり、残り2つの面もまた直交する平行四辺形である。この場合、当業者は、直方体と呼ばれる、幾何学的形状を得る。
【0072】
図6から図9は、直角平行六面体の2つの最小の面が平行四辺形であって、少なくとも1つの隅が切断を含むことを特徴とする、本発明に従ったマルチトール結晶を示す。
【0073】
本発明のマルチトール結晶は、直角平行六面体の幅(前記略図における次元AB)に対する長さ(前記略図における次元AE)の比が、1.8から5.3の範囲、好ましくは2.3から3.7の範囲であることを特徴とする。
【0074】
この値は、図10において示されるように、(複数の結晶の次元を示し、定量化した、)約30の別々の結晶の寸法の比を測定することによって決定した。
【0075】
これらの値は、観察した直角平行六面体のそれぞれの長方形の面の幅及び長さを決定することによって得た。
【0076】
本発明のマルチトール結晶は、直角平行六面体の長さ(前記略図における次元AD)が50から750μmの範囲、好ましくは97から280μmの範囲であることをも特徴とする。
【0077】
結晶の形状の同定を可能とするために、以下の試験Aを使用するマルチトール結晶粉末に関して、反射X線回折技術を使用した。
【0078】
試験Aは、回折ピークの相対的な強度を決定する。回折スペクトルは、コバルト線源によって提供されるX線回折装置で解析した粉末で得られる。解析は、サンプル保持器を回転して、反射によって実施される。サンプルは、サンプル保持器内に手動で詰め込む。解析は、4°から34°まで連続して実施する。ピークの強度を、回折スペクトルの一番強いピークに関して、測定し、ノーマライズする。
【0079】
したがって、本発明のマルチトール結晶は、試験Aを使用して決定されるX線回折プロファイルが、26.51°の時にピークに対して100%の強度を、16.07°の時にピークに対して0%の強度を有することを特徴とする。
【0080】
以下に提供される比較実施例において示されるように、本発明のマルチトール結晶は、残りの4つの既知のマルチトール結晶の形状と比較して、独特なプロファイルを有する。
【0081】
両錐の形状を有するマルチトール及び立方晶系の平行六面体の形状を有するマルチトールは以下を提供する:
・16.07°の時にピークに対して0から0.15%の範囲の強度、
ならびに、26.51°の時にピークに対しての強度が、
・立方晶系の平行六面体の形状に関しては54.46%から81.76%の間、
・両錐の形状に関しては60.1%から73.7%の間、
であることを特徴とする。
【0082】
角柱の形状を有するマルチトール及び針状の形状を有するマルチトールに関しては、26.51°の時にピークに対して100%の強度を提供するが、16.07°の時にピークに対しての強度は:
・角柱の形状に関しては0.14%から0.26%の範囲の強度、及び
・針状の形状に関しては0.33%から0.42%の範囲の強度、
を提供する。
【0083】
本発明はまた、直角平行六面体の形状を有する結晶で、全体もしくは部分的に構成されることを特徴とする、結晶マルチトールの組成物に関する。
【0084】
この結晶マルチトールの組成物は、特に、マルチトール結晶分画が、少なくとも50重量%、好ましくは70重量%から100重量%、より好ましくは95重量%から100重量%の直角平行六面体の形状を有する結晶によって構成されることを特徴とする。
【0085】
結晶化後に、本発明のマルチトール結晶の形状を製造し得る、マルチトールシロップを製造するために、以下に記載される工程もしくは同等の工程を実施する。
【0086】
該工程の第一の段階は、それ自体既知である。それは、任意の植物起源であってもよい、デンプン乳(starch milk)を液化することから成る:例えば、小麦、トウモロコシもしくはジャガイモに由来する。
【0087】
このデンプン乳は、「酸」の液化の場合には、酸で補充するか、もしくは酵素液化の場合には、α−アミラーゼで補充する。
【0088】
本発明の工程において、転換の程度が低い液化デンプン乳を得るために、デンプン乳の加水分解を制御して実施することが好ましい。したがって、当業者に周知である、温度、pH、酵素含量及びカルシウム含量条件は、10未満の、好ましくは6未満の、より特には4未満のDE(D形グルコースに相当するもの)を製造できるように決定される。
【0089】
好ましくは、液化の段階は、2つの下位段階(sub−steps)で実施され、最初の下位段階は、α−アミラーゼ(NOVOZYMES社より販売される、タイプTERMAMYL(登録商標)120L)及びカルシウムベースのアクチベーターの存在下において、105℃から108℃の範囲の温度で、デンプン乳を数分間加熱することから成り、第2の下位段階は、1から2時間、95℃から100℃の範囲の温度で、処理されたデンプン乳を加熱することから成る。
【0090】
当業者において周知である、乾燥物質含量、pH、酵素含量及びカルシウム含量条件を用いて、いったん液化段階が完了したら、次に、α−アミラーゼを阻害する。このα−アミラーゼ阻害は、液化に続いて、130℃以上の温度で数秒間、熱ショックを行うことによって、熱的に行うことが好ましい。
【0091】
次いで、糖化段階を実施する。この段階の間、液化デンプン乳を、NOVO社によって商標名MALTOGENASE(登録商標)の名前で販売されているような、マルトゲン性α−アミラーゼの作用に曝す。この第一の糖化段階の間に、マルトゲン性α−アミラーゼを一度に、もしくは複数回用量で加えてもよい。
【0092】
マルトゲン性α−アミラーゼが作用するのを可能にした後、次いで、液化デンプン乳の糖化を、GENENCOR社によって商標名SPEZYME(登録商標)BBA 1500の名前で販売されているような、β−アミラーゼを用いて続けることができる。
【0093】
これらの段階の間、それは、マルトゲン性活性(マルトゲン性α−アミラーゼ及びβ−アミラーゼ)を有する、デンプンのα−1,6結合を特異的に加水分解する酵素を組み合わせるのに十分である。この脱分岐酵素の添加により、一方では、可逆反応を同時に加速させることなく、加水分解反応を加速させることが可能であり、また、通常マルトゲン性酵素の作用に抵抗性を有する、高度に分岐したオリゴ糖の量を減少させることが可能である。
【0094】
この脱分岐酵素の添加は、マルトゲン性α−アミラーゼを添加もしくはβ−アミラーゼを添加してすぐに実施してもよい。
【0095】
この脱分岐酵素は、プルラナーゼ及びイソアミラーゼによって構成される群から選択される。
【0096】
例えば、プルラナーゼは、ABM社によって商標名PULLUZYME(登録商標)の名前で販売されているものである。
【0097】
例えば、イソアミラーゼは、HAYASHIBABARA社によって販売されているものである。
【0098】
糖化段階を、菌類のα−アミラーゼの存在下で、完全もしくは部分的に実施してもよい。
【0099】
糖化が完了したら、その後に続くろ過段階を一般的に改善させる、少量のα−アミラーゼを添加することが可能である。デンプン乳の液化及びの糖化の段階で使用される様々な酵素の、量及び作用条件は、一般的にはデンプンの加水分解に推奨されるものであって、当業者に周知なものである。
【0100】
糖化は、マルトースの加水分解物が、少なくとも85重量%のマルトース(乾燥物質/乾燥物質)を含むまで実施する。
【0101】
次いで、糖化した加水分解物を、事前にコーティングされたフィルターもしくは微小ろ過膜でろ過してから、脱塩する。
【0102】
次いで、得られるマルトース加水分解物を、すぐに触媒的に水素化してもよい。
【0103】
このような加水分解物の水素化は、例えば、グルコースからのソルビトールの製造を生じさせる、標準的な手法に従って実施される。
【0104】
この段階のために、ルテニウムおよびラネーニッケル触媒に基づく触媒のいずれをも使用することが可能である。しかしながら、より安価な、ラネーニッケル触媒を用いるのが好ましい。
【0105】
実際に、水素化される加水分解物の乾燥物質含量に対して、1重量%から10重量%の触媒が使用される。水素化は、乾燥物質含量が15%から50%の範囲の加水分解物に関して行うのが好ましいが、実際には、20から200バールの水素圧下、30%から45%の範囲のほうがむしろ好ましい。連続的に、もしくは不連続的に行ってもよい。
【0106】
不連続的に操作する場合、通常使用される水素圧は、30から60バールの範囲であり、水素化が実施される温度は、100℃から150℃の範囲である。水素化培地のpHを維持するために、例えば水酸化ナトリウムや炭酸ナトリウムを添加することによって、注意を払うべきであるが、pHは9.0を超えてはならない。このプロトコルにより、分解もしくは異性化された生成物の形成を避けることが可能である。
【0107】
この反応は、反応培地中の還元糖の量が1%以下、好ましくは0.5%以下、より好ましくは0.1%以下(乾燥/乾燥)に下がったときに停止する。
【0108】
反応培地を冷却した後、触媒をろ過によって除外し、得られるマルチトールシロップを、カチオン性及びアニオン性の樹脂で脱塩する。この段階で、該シロップは、少なくとも80%(乾燥/乾燥)のマルチトールを含む。
【0109】
本発明に従うマルチトール結晶形状を得るために、出願人は、マルチトールシロップの結晶化が、特定の条件化で実施されなければならないことを発見した。
【0110】
当業者であれば、結晶の最終形状が、結晶化条件に大きく依存することに十分に気付くはずである。
【0111】
不純物もまた、結晶の形状(もしくは形質)を修飾し、例えばそれには、(特許文献7の開示に従って)前記で記載したように、異なる濃度のマルトトリイトールの存在下で得られる、マルチトール結晶の角柱の形状及び両錐の形状がある。
【0112】
したがって、出願人は、アルデヒド及び濃縮したジカルボニル化合物の存在下で、マルチトールシロップを結晶化させることによって、マルチトール結晶形状が、直角平行六面体の形状へと性向されることを発見し、このことは、本発明の工程の本質的な特性の一つを構成する。
【0113】
これら後者(アルデヒド及び濃縮したジカルボニル化合物)は、特に激しい熱処理によって得られ、すなわち、サッカロース、フルクトース、転化糖、またはグルコースシロップの糖質液(glucidic solution)を、100℃を超えて熱処理することにより得られる。
【0114】
出願人は、不純物の量が、5%未満、好ましくは1.5%から4.5%の範囲、より好ましくは2.5%から3.5%の範囲でなければならないことを発見した。
【0115】
本発明の工程の好ましい実施態様は、
a)少なくとも60重量%の乾燥物質含量を有し、少なくとも85重量%のマルチトール含量を有する第1のマルチトールシロップを製造する工程、
b)前記第1のマルチトールシロップに、単独もしくは混合物として使用される、サッカロース、フルクトース、転化糖、及びグルコースシロップから成る群から選択される糖を、導入する工程、
c)前記第1のマルチトールシロップを加熱して、アルデヒド及び濃縮したジカルボニル化合物によって構成される不純物を生成させる工程、
d)少なくとも65重量%の乾燥物質含量を有し、少なくとも90重量%のマルチトール含量を有する第2のマルチトールシロップを製造する工程、
e)前記第2のマルチトールシロップを第1のマルチトールシロップ中に導入して、少なくとも70重量%の乾燥物質含量を有し、少なくとも80重量%のマルチトール含量を有するマルチトールシロップを得る工程、
f)得られたマルチトールシロップを少なくとも80重量%の乾燥物質含量に濃縮する工程、
g)蒸発及び/または冷却により、濃縮したマルチトールシロップを結晶化する工程、
h)それにより得られる結晶を回収する工程、
から成る。
【0116】
本発明は、例示的なものであって、非制限的であると解釈される、以下の実施例により、さらによく理解されるであろう。
【実施例1】
【0117】
マルチトールシロップは、フルクトースが導入されたものの中で製造され、例えばそれは、乾燥物質含量が60%である、以下の組成物(シロップA)であった:
・乾燥物質に対して88%のマルチトール、
・乾燥物質に対して4%のソルビトール、
・乾燥物質に対して2%の、水素化DP≧3、
・1%の分解生成物、
・乾燥物質に対して5%のフルクトース。
【0118】
それは、大気圧で2時間、120℃で加熱される。
【0119】
マルチトールシロップ(シロップB)を、75%の乾燥物質含量で得た:
・乾燥物質に対して37%のマルチトール、
・乾燥物質に対して19%のソルビトール、
・乾燥物質に対して37%の、DP≧3、
・カラメル化に由来する、アルデヒド及び濃縮したジカルボニル化合物を本質的に含む、7%の分解生成物。
【0120】
マルチトールシロップ(シロップC)もまた製造され、67%の乾燥物質含量を有した:
・乾燥物質に対して93%のマルチトール、
・乾燥物質に対して3%のソルビトール、
・乾燥物質に対して2%の、DP≧3、
・2%の分解生成物。
【0121】
シロップCをシロップB中に、3.7対1の比率で取込むことにより、以下の、70%の乾燥物質含量を含む、マルチトールシロップ(シロップD)が生じた:
・乾燥物質に対して81.1%のマルチトール、
・乾燥物質に対して6.4%のソルビトール、
・乾燥物質に対して9.4%の、DP≧3、
・3.1%の分解生成物。
【0122】
前記シロップDは、水蒸気蒸発により、84%の乾燥物質含量まで濃縮された。
【0123】
この濃縮したシロップを70℃にし、次いで、35μmまで細かくした、0.05%の乾燥物質のマルチトール結晶を添加した。
【0124】
28から11kPaの範囲で真空度を増加させることによって、それを冷却させ、水蒸気を再循環させて、2時間かけて、温度を70℃から50℃に調整した。
【0125】
第2の結晶化段階は、結晶化の収量を増加させ、結晶のサイズを増大させるために、冷却させ、前段階で得られる結晶性塊の全てを、ダブルジャケット反応器に移し、次いで、5時間かけて50℃から45℃に冷却させることによって、実施した。
【0126】
このようにして、72%の乾燥物質含量を有し、
・乾燥物質に対して68%のマルチトール、
・乾燥物質に対して12%のソルビトール、
・乾燥物質に対して17%の、DP≧3、
・3%の分解生成物、
の組成を有する母液が得られた。
【0127】
得られた結晶性組成物は、乾燥物質に対して97.6%のマルチトール、乾燥物質に対して0.2%のソルビトール及び乾燥物質に対して2.2%のDP≧3を含んだ。
【0128】
結晶形状のすべては、図2から図5で示されたように、主として直角平行六面体のタイプであった。
【0129】
[実施例2]
実施例1のシロップD(84%の乾燥物質含量)の結晶化を、断熱蒸発による、蒸発結晶化機器(evapocrystallizer)で冷却させて行った。
【0130】
水蒸気を連続的に濃縮させ、再度取込んだ。
【0131】
滞留時間は5時間であって、それは、最初70℃に固定されたシロップDの温度が、実施例1に記載されるように、50℃の温度まで下げることが可能であることを意味した。
【0132】
次いで、マスキット(massecuite)を、結晶化機器で連続的に15時間かけて50℃から43℃の温度まで冷却させた。
【0133】
72%の乾燥物質含量を有し、
・乾燥物質に対して65%のマルチトール、
・乾燥物質に対して13%のソルビトール、
・乾燥物質に対して18%の、水素化DP≧3、
・4%の分解生成物、
の組成を有する母液が得られた。
【0134】
得られた結晶性組成物は、乾燥物質に対して98.1%のマルチトール、乾燥物質に対して0.1%のソルビトール及び乾燥物質に対して2.3%の水素化DP≧3を含んだ。
【0135】
これらの結晶化条件は、得ることが可能な結晶の形状が、図2から図5に示されるように、主に直角平行六面体のタイプであったことを意味した。
【0136】
[実施例3]
実施例1のマルチトールシロップDの結晶化を、2つの段階で冷却させることによって実施した。
【0137】
第1の段階は、いわゆる蒸発相であった。それは、シロップを濃縮させることによって、1.05から1.07の範囲にある過飽和された溶液を得ることに関与した。
【0138】
蒸発する水の量は、初期濃度の計算によって、決定した。
【0139】
所望の過飽和に達成した場合には、較正された量の35μmのシードを導入するために、添加(seeding)を実施した。
【0140】
以下の表2に詳述されるように、前記添加に続く期間は、複数の冷却相から構成された。
【0141】
【表2】

【0142】
72%の乾燥物質含量を有し、
・乾燥物質に対して67%のマルチトール、
・乾燥物質に対して10%のソルビトール、
・乾燥物質に対して21%の、水素化DP≧3、
・2%の分解生成物、
の組成を有する母液が得られた。
【0143】
得られたすべての結晶の形状は、図6から図9に例示したように、つまり、より特には、実施例1に照らし合わせて得られる形状及び図2から図5で例示される形状に関して、それらの2つの最小の面での切断を有する、主に直角平行六面体のタイプであった。
【0144】
特定の理論に縛られることなく、出願人は、本発明の直角平行六面体の形状の最小の面における、観察される前記切断の形成が、本実施例において記載される結晶化の反応速度によるものであると考えている。
【0145】
[実施例4]
以下の表3は、本発明のマルチトール結晶及び異なる結晶の形状を有するマルチトール粉末(図1の結晶に相当するもの)における、試験Aを用いた、X線回折による特徴付けを提示する。
【0146】
【表3】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
直角平行六面体の形状を有し、幅に対する長さの寸法比が1.8から5.3の範囲、好ましくは2.3から3.7の範囲であることを特徴とする、マルチトール結晶
【請求項2】
前記直角平行六面体の2つの最小の面が、等しい辺を有する平行四辺形であることを特徴とする、請求項1に記載のマルチトール結晶。
【請求項3】
前記直角平行六面体の2つの最小の面が、対を成して等しい辺を有する平行四辺形であることを特徴とする、請求項1に記載のマルチトール結晶。
【請求項4】
前記直角平行六面体の2つの最小の面が平行四辺形であって、少なくとも1つの隅が切断を含むことを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項に記載のマルチトール結晶。
【請求項5】
前記直角平行六面体の長さの寸法が、50から750μmの範囲、好ましくは97から280μmの範囲であることを特徴とする、請求項1から4のいずれか一項に記載のマルチトール結晶。
【請求項6】
試験Aを使用して決定されるX線回折プロファイルが、26.51°の時にピークに対して100%の強度を、16.07°の時にピークに対して0%の強度を有することを特徴とする、請求項1から5のいずれか一項に記載のマルチトール結晶。
【請求項7】
前記マルチトール結晶分画が、少なくとも50重量%、好ましくは70重量%から100重量%、より好ましくは95重量%から100重量%の、請求項1から6のいずれか一項に記載の直角平行六面体の形状を有する結晶によって構成されることを特徴とする、結晶マルチトール組成物。
【請求項8】
マルチトールシロップが、アルデヒド及び濃縮したジカルボニル化合物によって構成される不純物の存在下で、水中で結晶化されることを特徴とする、請求項1から6のいずれか一項に記載のマルチトール結晶の製造方法。
【請求項9】
前記不純物の量が5%未満、好ましくは1.5%から4.5%の範囲、より好ましくは2.5%から3.5%の範囲であることを特徴とする、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記アルデヒド及び前記濃縮したジカルボニル化合物が、サッカロース、フルクトース、転化糖及びグルコースシロップから成る群から選択される糖質液を、100℃を超えて熱処理することにより得られることを特徴とする、請求項8または9に記載の方法。
【請求項11】
a)少なくとも60重量%の乾燥物質含量を有し、少なくとも85重量%のマルチトール含量を有する第1のマルチトールシロップを製造する工程、
b)前記第1のマルチトールシロップに、単独もしくは混合物として使用される、サッカロース、フルクトース、転化糖、及びグルコースシロップから成る群から選択される糖を、導入する工程、
c)前記第1のマルチトールシロップを加熱して、アルデヒド及び濃縮したジカルボニル化合物によって構成される不純物を生成させる工程、
d)少なくとも65重量%の乾燥物質含量を有し、少なくとも90重量%のマルチトール含量を有する第2のマルチトールシロップを製造する工程、
e)前記第2のマルチトールシロップを前記第1のマルチトールシロップ中に導入して、少なくとも70重量%の乾燥物質含量を有し、少なくとも80重量%のマルチトール含量を有するマルチトールシロップを得る工程、
f)得られた前記マルチトールシロップを少なくとも80重量%の乾燥物質含量に濃縮する工程、
g)蒸発及び/または冷却により、濃縮した前記マルチトールシロップを結晶化する工程、
h)それにより得られる結晶を回収する工程、
を含むことを特徴とする、請求項10に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2009−143916(P2009−143916A)
【公開日】平成21年7月2日(2009.7.2)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2008−315820(P2008−315820)
【出願日】平成20年12月11日(2008.12.11)
【出願人】(592097428)ロケット・フルーレ (58)
【Fターム(参考)】