説明

相互接続回路

プリントカートリッジ(22)は、下部(28)及び垂直壁(24)を有するカートリッジ本体(23)を備える。プリントヘッド(12)が、カートリッジ本体(23)の下部(29)に結合される。複数の接触領域(71)を備える接触アレイ(70)が垂直壁(24)に配置される。接触アレイ(70)は、少なくとも2つの接触アレイ(70)のうちの1つである。各接触アレイ(70)は、異なるパターンの接触領域ロケーションを有する。各接触アレイ(770)の接触領域(71)の部分はプリントカートリッジ(22)についての識別情報を提供することが可能である。

【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
インクジェットプリンタは、個々のドットのパターンを印刷媒体のために画定されたアレイの特定のロケーションに印刷することによって印刷画像を形成する。このロケーションは、矩形アレイ中の小さなドットとして可視化される。このロケーションは時に「ドットロケーション」、「ドットポジション」、又は「ピクセル」と呼ばれる。したがって、印刷動作はインクのドットに、ドットロケーションパターンを提供することとして見られる。
【0002】
インクジェットプリンタは、インク噴射ノズルから印刷媒体上にインク滴を噴射することによってピクセルを印刷し、通常、1つ又は複数のプリントカートリッジを支持する可動プリントキャリッジを備える。プリントキャリッジは印刷媒体の表面の上を軸方向に横切り、その間に、マイクロコンピュータ又は他のコントローラのコマンドに従った適切なときにインク滴を噴射するようにノズルが制御される。インク滴を被着させるタイミングは、印刷中の画像のピクセルパターンに対応することを意図されている。
【0003】
プリントヘッド内の特定のインク噴射機構は、熱噴射技術又は圧電技術を使用するもの等、当業者に既知の種々の異なる形態をとり得る。たとえば、2つの例示的な熱噴射機構が、同一出願人による米国特許第5,278,584号及び同第4,683,481号で見られる。熱噴射システムでは、インクチャネル及びインク揮発室を含むインクバリア層が、ノズルオリフィス板と薄膜基板の間に配置される。薄膜基板は通常、選択的に電圧印加されて揮発室内のインクを加熱する薄膜抵抗等のヒータ素子のアレイを備える。ヒータ素子に電圧印加されると、インク滴が、そのヒータ素子に関連するノズルから噴射される。ヒータ素子に選択的に電圧印加することにより、インク滴がパターンで印刷媒体上に噴射され、所望の画像が形成される。
【0004】
特定のインクジェットプリンタは交換式プリントカートリッジを採用する。プリントカートリッジ及びプリンタは、プリントカートリッジの動作が、プリンタによって制御されるように、カートリッジとプリンタの間に電気相互接続を採用する。電気相互接続は、複数の離散相互接続パッドを有する相互接続アレイの形態であることができる。交換式プリントカートリッジをインクジェットプリンタに使用することにより、ユーザが、ユーザの特定のプリンタ又は特定のプリンタの特定のシュートと併せて使用するように設計されていない交換式プリントカートリッジを設置する、又は設置しようとする可能性が出てくる。プリントカートリッジのプリンタ内への誤った設置は、電気回路に正しくないやり方で電圧が印加され、プリントカートリッジ、プリンタ、又はその両方に損傷を与える危険な状況に繋がる恐れがある。この損傷は、ユーザにとって大きな損失を起こす。したがって、シュート又はプリンタで適切に動作しないプリントカートリッジの使用を防ぐことを考えなければならない。
【0005】
プリントカートリッジのプリンタでの誤った使用を回避する1つの解決策は、他のプリンタ又はシュート用の他のプリントカートリッジと物理的に異なる形状を有する各プリントカートリッジを製造することであり、それによってプリンタが正しくないカートリッジを受け付ける可能性がなくなる。この解決策では、プリントカートリッジ及びプリンタのための非常に異なる製造ラインが必要であり、結果として実施に費用がかかる。別の解決策は同様のプリントカートリッジを有することであるが、正しくないカートリッジがプリンタに挿入されないように、固有の物理的なキーをカートリッジ及びプリンタに提供することである。この解決策は、物理的なキーを取り外す、又は改変するユーザによって失敗に終わる恐れがある。さらに別の解決策は、物理的に同様のプリントカートリッジを有すること、及び、相互接続パッドの位置が異なるプリンタ又は異なるシュートに向けられたカートリッジ間で重複しないことを確実にすることである。この解決策は、相互接続パッドの数が増えるにつれ(パフォーマンス向上)、かつ/又は相互接続アレイのサイズが低減するにつれ(費用削減)、最終的に相互接続パッドの位置が重複することになるため、実施が過度に困難になる。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様はプリントカートリッジを提供する。プリントカートリッジは、下部及び垂直壁を有するカートリッジ本体を備える。プリントヘッドは、カートリッジ本体の下部に結合される。複数の接触領域を備える接触アレイが垂直壁に配置される。この接触アレイは、少なくとも2つの接触アレイのうちの一つである。各接触アレイは、異なるパターンの接触領域ロケーションを有する。各接触アレイの接触領域の部分はプリントカートリッジについての識別情報を提供することが可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
以下の詳細な説明では、本明細書の一部を成し、本発明が実施され得る例としての特定の実施形態で示される添付図面について述べる。この点に関して、「上」、「下」、「前」、「後」、「先端」、「後端」等の方向の用語は、説明されている図の向きに関連して用いられる。本発明の実施形態の構成要素は複数の異なる向きに位置決めすることが可能なため、方向を示す用語は例示を目的として用いられ、決して限定するものではない。他の実施形態を利用することも可能であり、構造的又は論理的な変更が、本発明の範囲から逸脱することなく行われることが可能なことを理解されたい。したがって、以下の詳細な説明は限定の意味で解釈されるべきではなく、本発明の範囲は添付の特許請求の範囲によって規定される。
【0008】
図1は、インクジェット印刷システム10の一実施形態を示す。インクジェット印刷システム10は、インクジェットプリントヘッド組立体12及びインク供給組立体14を備える。図示の実施形態では、インクジェット印刷システム10は、実装組立体16、媒体搬送組立体18、及び電子コントローラ20も備える。
【0009】
インクジェットプリントヘッド組立体12は、複数のオリフィスすなわちノズル13を通してインク滴又は流体滴を噴射する1つ又は複数のプリントヘッドを備える。一実施形態では、滴は、印刷媒体19上に印刷するように、印刷媒体19等の媒体の方へ向けられる。印刷媒体19は、紙、カードストック、透明シート、マイラー、布等、あらゆる種類の適したシート材料である。通常、ノズル13は、インクジェットプリントヘッド組立体12及び印刷媒体19が互いに相対して移動する際に、ノズル13からの適切な順番でのインクを噴射によって、一実施形態では、文字、記号、及び/又は他の図形若しくは画像が印刷媒体19上に印刷されるように、1つ若しくは複数の列又はアレイに配置される。
【0010】
インク供給組立体14はインクをプリントヘッド組立体12に供給し、インクを格納するためのリザーバ15を備える。したがって、一実施形態では、インクはリザーバ15からインクジェットプリントヘッド組立体12に流れる。一実施形態では、インクジェットプリントヘッド組立体12及びインク供給組立体14は共に、プリントカートリッジとも呼ばれる、インクジェット若しくは流体噴射カートリッジ、又はペン内に収容される。別の実施形態では、インク供給組立体14はインクジェットプリントヘッド組立体12から離れており、供給管(図示せず)等のインタフェース接続を通してインクをインクジェットプリントヘッド組立体12に供給する。
【0011】
実装組立体16は媒体搬送組立体18に対してインクジェットプリントヘッド組立体12を位置決めし、媒体搬送組立体18はインクジェットプリントヘッド組立体12に対して印刷媒体19を位置決めする。一実施形態では、インクジェットプリントヘッド組立体12は走査型プリントヘッド組立体であり、実装組立体16は、媒体搬送組立体18に対してインクジェットプリントヘッド組立体12を移動させるキャリッジ(図示せず)を備える。別の実施形態では、インクジェットプリントヘッド組立体12は非走査型プリントヘッド組立体、たとえばページ幅プリントヘッド組立体であり、実装組立体16はインクジェットプリントヘッド組立体12を、媒体搬送組立体18に対して予め規定された位置に固定する。
【0012】
電子コントローラ20は、インクジェットプリントヘッド組立体12、実装組立体16、及び媒体搬送組立体18と通信する。電子コントローラ20は、コンピュータ等のホストシステムからデータ21を受け取り、通常、データ21を一時的に記憶するためのメモリを備える。通常、データ21は、電子パス、赤外線パス、光学パス、又は他の情報転送パスに沿ってインクジェット印刷システム10に送られる。データ21はたとえば、印刷される原稿及び/又はファイルを表す。したがって、データ21はインクジェット印刷システム10のプリントジョブを成し、1つ又は複数のプリントジョブコマンド及び/又はコマンドパラメータを含む。
【0013】
一実施形態では、電子コントローラ20は、ノズル13からのインク滴の噴射のタイミング制御を含む、インクジェットプリントヘッド組立体12の制御を提供する。したがって、電子コントローラ20は、印刷媒体19上に文字、記号、及び/又は他の図形若しくは画像を形成する噴射インク滴のパターンを画定する。タイミング制御、ひいては噴射インク滴のパターンは、プリントジョブコマンド及び/又はコマンドパラメータによって決定される。一実施形態では、電子コントローラ20の一部を成すロジック回路及び駆動回路の少なくとも一部が、インクジェットプリントヘッド組立体12に配置される。別の実施形態では、ロジック回路及び駆動回路の少なくとも一部が、インクジェットプリントヘッド組立体12の外に配置される。
【0014】
図1のインクジェット印刷システム10は、流体噴射装置を備えた流体噴射システムの一実施形態を構成する。他の実施形態では、インクジェット印刷システム10は、任意の所望の液体を所望の表面上に噴射する流体噴射システムである。流体噴射システムに使用される流体噴射装置の実施形態としては、インクジェットプリントヘッド、インクジェットプリントカートリッジ又はペン、流体噴射プリントカートリッジ又はペン、流体噴射集積回路、及び流体噴射ノズルが挙げられるがこれらに限定されない。
【0015】
図2〜図4はプリントカートリッジ22の一実施形態を示す。プリントカートリッジ22は、インクジェットプリントヘッド組立体12を支持し、インク供給源14のリザーバ15を収容するハウジング23を備える。ここで、リザーバ15は、当該技術分野において既知のように、インクジェットプリントヘッド組立体12と通信してインクをインクジェットプリントヘッド組立体12に供給する。ハウジング23は後壁24、左側壁25、右側壁26、前壁27、及びインクジェットプリントヘッド組立体12を支持するスノート部28aを備えた底壁28から成る。上壁すなわち蓋31は前壁、両側壁、及び後壁の上縁に取り付けられ、そして、前壁及び両側壁を越えて延びるマージンすなわちリップ29を備える。ラッチ受け具すなわち機構50が、蓋31上であり後壁24の上部境界付近に配置される。ラッチ機構50は、上壁31から上向きに延びる。
【0016】
ハウジング23に、立方体、三角形等が挙げられる他の形状を利用することも可能であるが、これらに限定されない。さらに、スノート部28a及びリップ29は設計パラメータに応じて省いてよい。
【0017】
左側壁25、後壁24、及びスノート28aが交わる箇所近くに配置されるのは、プリントカートリッジX軸基準PX1、第1のプリントヘッドカートリッジY軸基準PY1、及び第1のプリントヘッドカートリッジZ軸基準PZ1である。右側壁26、後壁24、及びスノート28aが交わる箇所近くに配置されるのは、第2のプリントヘッドカートリッジY軸基準PY2及び第2のプリントヘッドカートリッジZ軸基準PZ2である。第3のプリントヘッドカートリッジY軸基準PY3が、後壁24の上部に配置される。プリントカートリッジY軸基準は概して、カートリッジが実装組立体16に取り付けられるときにY軸に概して直交するように構成されたランドを備える。プリントカートリッジZ軸基準は、プリントカートリッジが実装組立体16に設置されるときにZ軸に概して直交するように構成されたランドを備える。プリントカートリッジX軸基準は、プリントカートリッジが実装組立体16に設置されるときにX軸に概して直交するように構成されたランドを備える。ここでさらに説明するように、カートリッジの基準は、実装組立体16の対応する基準と係合する。
【0018】
設計パラメータに応じて、他の数、位置、及び組み合わせの基準をカートリッジ22に利用することも可能であり、又は基準全体を省いてもよい。
【0019】
後壁24に配置されるが、設計パラメータに応じてその他の壁の1つに配置され得るものは、プリンタとプリントヘッド15の間に電気相互接続を提供する電気回路33である。電気回路33は、インクジェットプリントヘッド組立体12の動作の制御、且つ/又は監視のために、電子コントローラ20とインクジェットプリントヘッド組立体12の間での電気信号のやり取りを容易にする。電気回路33は、電気接触領域71のアレイ70と、電気接触領域71及びインクジェットプリントヘッド組立体12上のボンドパッド74の間に延び、この間に電気接続を提供する複数の導電パス77(図5A及び図6において最もよく見られる)とを備える。したがって、電気接触領域71は、プリントカートリッジ22、より具体的にはインクジェットプリントヘッド組立体12に電気接続点を提供する。本発明による一実施形態では、電気回路33はフレキシブル電気回路であり、導電パス77は可撓性ベース材料の1つ又は複数の層に形成される。このベース材料としては、たとえば、ポリイミド又は他の可撓性ポリマー材料(たとえば、ポリエステル、ポリメチルメタクリレート)を挙げることができ、導電パス77は銅、金、又は他の任意の導電材料で形成される。
【0020】
図5Aは、フレキシブル回路33の実施形態の概略図である。接触領域71は、カートリッジ本体から離れた側である、フレキシブル回路33の近い側から接触して係合可能である。カートリッジ本体に接触するフレキシブル回路33の側を遠い側と呼ぶ。接触領域71は、後壁24上に位置し、フレキシブル回路33の一部の上に配置され、実装組立体16(図1)に配置された弾性接触回路137(図9)上の対応する接触バンプ139と接触して係合可能な導電領域を含む。図5Aに示す実施形態では、フレキシブル回路33はその片側を可撓性基板で形成され、導電パターンの部分をフレキシブル回路33の他方の側から接触することができるような開口を備える。このような実施の態様では、接触領域71は、可撓性基板の開口により露出する導電領域を含む。接触領域71は円形、八角形、正方形、丸みを帯びた若しくは斜めになった角を有する正方形、若しくは他の任意の形状又は形状寸法とすることができる。
【0021】
図5Aの例示的な実施形態では、接触領域71は、より具体的には、接触領域71の隣接し、横に分離された複数の列アレイ73に配置される。各列アレイ73は、プリントカートリッジ22の底壁28に最も近い下部接触領域71’を備える。説明のための例として、列アレイ73のうちの1つ又は複数は、ほぼ非線形であることが可能である。列アレイ73内の接触領域71の実質的に非線形な配置により、スペースが限られている中で、導電パス77を通すために必要なスペースを設けるように接触領域71を位置決めすることができる。列アレイ73は、列アレイ73の並んだ対又は群75a、75bに配置される。図5Aに示すように、接触領域71の4つの列アレイ73を有するように、列アレイ73の2つの対75a、75bがある。各対75a、75bの列アレイ73は、カートリッジ22の底壁28に向かう方向で互いに向けて集束するように配置される。
【0022】
接触アレイ70は、列アレイ73にほぼ直交する接触領域71の水平行76をさらに備える。行76は、接触アレイ70の上部に隣接して位置決めされる。水平行76は接触アレイ70内のスペースを有効利用し、それによって必要な列アレイ73の数を少なくするとともに、アレイ70をさらに狭くすることができる。ここで示されるものとは異なる他のアレイ形状及び構成を本実施形態において利用することも可能である。
【0023】
73’で示す最も外側の横に分離された列アレイは、このような最も外側の横に分離された列アレイ73’間の列アレイ73よりも多くの接触領域71を有することができる。例として、最も外側の各列アレイ73’は、少なくとも7つの接触領域71を含むことができ、その他の各列アレイ73は少なくとも6つの接触領域71を有することができる。さらに、最も外側の横に分離された列アレイ73’は、列アレイ73よりも少数、又は同数の接触領域71を有することができる。
【0024】
接触領域71の間隔は非対称であり、これにより、対称の間隔と比較して、アレイ70のサイズを低減することができる。カートリッジ22がプリンタに使用される場合、カートリッジ22のフレキシブル回路33はプリンタの弾性接触回路137(図9)と結合する。弾性接触回路137は、接触バンプ139間の間隔並びに接触バンプ139と導電パスとの間隔について設計制約を有する。弾性接触回路137は、導電パス(示されず)を接触バンプ139のアレイから離れて、導電パス77が配線される方向と対向する方向で配線することができる。フレキシブル回路33及び弾性接触回路137の両方上の導電パスの多くはそれぞれ、接触領域71間及び接触バンプ139間に配線される。これが行われている場合、接触領域71及び接触バンプ139は互いにさらに離間される。しかし、導電パスが隣接する接触領域71又は隣接する接触バンプ139の間にない場合、接触領域71及び接触バンプ139が共により狭く間隔があけられる。非対称パッド離間を利用することにより、導電パスがフレキシブル回路33上の接触領域71間に、又はプリンタの弾性接触回路137上の接触バンプ139間に配線されない場合に間隔が無駄にならないため、列アレイ73は対称離間の列アレイよりも短くすることができる。
【0025】
図5A及び図5Bに示されるように、非線形アレイ73、非対称離間の接触領域71、及び接触領域71の水平行76が利用される、本発明による一実施形態では、全体アレイ70の面積はおよそ13.7mm×11.3mmである。図6に示されるように、線形で等間隔の接触領域71を用いる同等のアレイは、約13.7mm×12.2mmと測定される。アレイの幅Wでのおよそ1mmの低減により、フレキシブル回路33を4ピッチではなく、48mmフレキシブル回路を3ピッチ(1ピッチ当たり4.75mm)でレイアウトすることができる。これだけで、アレイ70の面積のおよそ25%の節減に帰着する。
【0026】
図5A及び図5Bの実施形態では、接触領域71の半分未満が最小矩形Rの下半分に位置決めされ、列アレイ73は最小矩形Rの高さの少なくとも半分にわたって延びる。例として、図5Aに示す接触アレイ70について、最小矩形Rは約13.7mmの範囲の高さ及び約11.3mmの範囲の幅Wを有する。特に、矩形Rは約12mm未満の幅を有する。列アレイ73の接触領域71は互いの中心から中心まで、1mm未満、約1〜3mm、及び3mm超の距離で離間される。実施態様に応じて、接触領域71のいくつか又はすべては、参照符号77で概して示される導電トレースによりインクジェットプリントヘッド組立体12に電気的に接続されることが可能である。導電トレースは、好ましくは、カートリッジハウジングに接触する側であって、フレキシブル回路33の遠い側に配置され、インクジェットプリントヘッド組立体12(図5A及び図5B)上のボンドパッド74に繋がる。
【0027】
図5Aの例示的な実施形態では、接触領域71は、ヒータ素子への電圧印加を可能にする信号を受け取るように構成されたイネーブルライン接触領域E1〜E6、印刷される画像を表す印刷データを提供する信号を受け取るように構成されたデータライン接触領域D1〜D8、ヒータ素子から噴射されるインクを加熱するために採用された時限エネルギーパルスを受け取るように構成された噴射ライン接触領域F1〜F6、接地ライン接触領域GD1〜GD6、プリントヘッドの内部動作を制御する信号を受け取るように構成された制御信号接触領域C、温度感知抵抗接触領域TSR、温度感知抵抗リターン接触領域TSR−RT、及び識別ビット接触領域IDを含む。
【0028】
説明を目的とした実施形態では、接地接触領域GD1〜GD6はすべて、フレキシブル回路33上にある接地トレース79によって相互接続される。このような接地トレース77は特に、プリントカートリッジ本体の後壁上にあるフレキシブル回路の部分上のみにあるように、列アレイ73近くに配置することができる。
【0029】
図5Bは、NCと記された2つの接触領域71が使用されないが図5Aのものと同様の接触アレイ70を示す。
【0030】
図6は、図5A及び図5Bに示されるものとは異なる接触領域71の配置を備える接触アレイ70を有する別のフレキシブル回路33を示す。図6の例示的な実施形態については、同一出願人の、又はこれと共に同一出願人の義務を負う米国特許第6,604,814号に詳細に記載されている。米国特許第6,604,814号は、その全体の言及によって、ここで完全に援用される。
【0031】
図6の例示的な実施形態では、接触領域71は、接触領域71の複数の、並んでいて横に分離された列アレイ73に配置される。列アレイ73は略線形であることができる。図6の6つの列アレイ73は、3つの横に並んだ対、又は群になった列アレイで配置される。各対の列アレイは、カートリッジの底壁に向かう方向で互いに分かれる2つの列アレイ73を含む。各列アレイ73は、接触領域71のアレイを包含し、接触領域71によって占められる領域を画定する最小矩形Rの高さHの場合に、少なくとも70%に広がる。例として、図6の例示的な実施形態の場合、最小矩形Rは約10〜14mmの範囲の高さH及び約15〜18mmの範囲の幅Wを有する。高さと幅の比率は、約0.6〜0.9の範囲であることができる。接触領域71は、プリミティブ選択接触領域P1〜P16、アドレス信号接触領域A1〜A13、イネーブル信号接触領域E1、E2、温度感知抵抗体接触領域TSR、識別ビット接触領域ID、並びに接地線接触領域TG1、TG2、BG1、及びBG2を含む。
【0032】
これより図7〜図11を参照すると、実装組立体16の一部の一実施形態が示されている。実装組立体16は、構造を支持する基部126、及び基部126の両端にある2つのベアリング128を有するプリントキャリッジ119を備える。ベアリング128は、プリントキャリッジ119をスライダロッド121上に摺動可能に支持する。プリントキャリッジ119は、インクジェットプリントカートリッジ22をそれぞれ受け、保持し、整列する2つのシュート131をさらに備える。両方のシュート131とも同様に構築され動作する。各シュートは、たとえば基部126の一部を含む後壁135、後壁135から延びる左側壁133、及び後壁135から延び左側壁133に対して概して平行の右壁134を備える。
【0033】
他の構成及び機械的構成要素を実装組立体16の一部として使用する、又は備えることができることに留意されたい。ここで説明する実装組立体16の構成及び機械的構成要素は、図2〜図4に示す流体噴射装置の実施形態向けに設計されている。しかし、実装組立体16の構成及び機械的構成要素は、流体噴射システム及びそれと共に使用される流体噴射装置の両方の設計に従って変化するであろう。
【0034】
たとえば、基部126の一部として形成されるキャリッジ基準CY1、CZ1、及びCX1が、シュート131の底部の、左側壁133と後壁135が交わる箇所付近に配置され、その一方で、たとえば基部126の一部であるキャリッジ基準CY2及びCZ2は、シュート131の底部の、右側壁134と後壁135が交わる箇所付近に配置される。キャリッジ基準CY3は後壁135上に配置される。
【0035】
弾性接触回路137がシュートの後壁135に配置され、プリントカートリッジ22のフレキシブル回路33の対応する接触領域71に押し当てられる電気接触バンプ139を備える。接触バンプ139は、プリンタと併せて使用されるプリントカートリッジ22の接触領域71のパターンの鏡像を有するパターンで配置される。弾性接触回路137は、プリントカートリッジ22が取り付けられたときに、プリントカートリッジPY1、PY2をキャリッジ基準CY1、CY2に押し当てる弾性要素としてさらに機能する。説明を目的とした例として、弾性接触回路137は、フレキシブル回路、及びフレキシブル回路と後壁135の間に配置された弾性パッドを備える。
【0036】
各側壁133、134に配置されるのは、整形されたガイドチャネル140である。ガイドチャネル140はプリントカートリッジ22の蓋31のリップ29と係合し、カートリッジが挿入されたときに、カートリッジを適切な高さ、及びX軸を中心としたピッチ(又は回転)でガイドして、カートリッジを概してキャリッジ基準の付近にガイドする。説明を目的とした例として、各ガイドチャネルは上部及び下部レールレール140a、140b、又は適切な両面を有する溝付きスロットを備える。
【0037】
各シュート131の上部に配置されるのは、ヒンジ153により後壁135の上部に旋回可能に取り付けられてX軸と平行するヒンジ軸を中心に回転可能なラッチ支持アーム151を備えるヒンジ付きラッチ組立体150(図7及び図10)である。ラッチフック155が、側壁133、134の前に配置されたラッチタブ157と係合するために設けられる。
【0038】
旋回付勢締付レバー159が、X軸に平行な軸を中心として旋回可能にラッチアーム151の下部に旋回可能に取り付けられる。締付レバー159は、ラッチが閉じられているときには、概してシュート後壁135のほうに向かって延びる。締付レバー159は、ラッチアーム151から離れて旋回するようにバネ163により付勢される。ランド167が旋回クランプ159の遠位部に配置され、プリントカートリッジ22のラッチ機構50の上部を押し下げる。
【0039】
旋回締付レバー159は、旋回締付ヒンジ軸に概して直交する運動のために摺動可能に配置された摺動クランプ173をさらに備える。摺動クランプ173はバネ175によって付勢され旋回締付レバー159に沿って摺動し続ける。摺動締付ランド177が、旋回締付ランド167に隣接して摺動クランプ173の遠位端に配置される。
【0040】
一実施形態では、カートリッジ22はシュート131内に概して水平に挿入される。ガイドチャネル140は、それがシュート131内に挿入されるときに、プリントカートリッジ基準PY1、PY2が対応するキャリッジ基準CY1、CY2の上を移動するように、カートリッジ22の高さ及びX軸を中心としたピッチを制御する。次いで、ラッチアーム151が下向きに旋回し、これによって摺動締付ランド177及び旋回締付ランド167が最終的にカートリッジの上部のラッチ機構50に係合する。ラッチアーム151の引き続く変位によって、摺動クランプ173がラッチ機構50を概してY軸に沿って弾性的に押し進め、さらに、旋回締付レバー159が概してZ軸に沿ってラッチ機構50を押し進めるようにする。概してY軸に沿って押し進めることは、概してZ軸に沿って押し進めることから独立している。Z軸に沿って押し進めることによって、プリントカートリッジ基準PZ1、PZ2がキャリッジ基準CZ1、CZ2にぴったりと着座する。Y軸に沿って押し進めることによって、プリントカートリッジをX軸を中心として回転し、これによりプリントカートリッジ基準PY3がキャリッジ基準CY3に対してぴったりと着座する。弾性接触回路137が配置されて、プリントカートリッジ基準PZ1、PZ2がキャリッジ基準CZ1、CZ2と係合しプリントカートリッジ基準PY3がキャリッジ基準CY3と係合したときに、プリントカートリッジ基準PY1、PY2をキャリッジ基準CY1、CY2にぴったりと着座する。
【0041】
プリントカートリッジ22を組立体16に挿入する他の方法及び構成が、両方の部分の設計に応じて利用されてもよい。さらに、他の設計のシュートが、プリントカートリッジ22の設計パラメータに応じて利用されてもよく、またこの逆も同様である。
【0042】
再び図5A、図5B、及び図6を参照すると、例示的な実施形態のアレイ70及びその中の接触領域71が、それぞれのレイアウトで異なることが見受けられる。相違として少数を挙げれば、個々に、又は組み合わせとして、接触領域71により形成されるパターン、接触領域71の間隔、アレイ70の全体サイズ、アレイ内の接触領域71の数、接触領域71の機能、及びアレイ内の特定の接触領域71のロケーションがあるがこれらに限定されない。接触アレイ70の間にはいくつかの類似もある。類似としては、いくつかの接触領域71の機能(たとえば、接地接触領域、温度感知抵抗体接触領域、及び識別ビット接触領域)、及びアレイ内のいくつかの特定の接触領域71の位置が挙げられるがこれらに限定されない。本発明による他の代替の実施形態では、例示的な実施形態に関して説明した種々の接触領域71を、実施形態に例示的に示したものとは異なるパターン、間隔、形状、サイズ、機能、及び数で配置されてもよい。
【0043】
異なるファミリのプリントカートリッジ(異なるプリンタ、プリンタ群、又は同じもしくは異なるプリンタ内の異なるシュートでの使用を目的とした)は、同様又は同一の物理的形状を有してもよく(すなわち、筐体23は略同じ形状であってもよい)、したがって、種々の異なるプリンタに挿入されることが可能である。しかし、異なるファミリのプリントカートリッジは、フレキシブル回路33上に異なるレイアウトの接触領域71を有してもよい。たとえば、第1のシュートでの使用を目的としたプリントカートリッジは、図6に示すアレイのような接触アレイ70を有し得るが、その一方で第2のシュートでの使用を目的としたプリントカートリッジは、図5Aに示すアレイのような接触アレイ70を有し得る。各シュートの接触バンプ139は、特定のシュートでプリンタにより動作されるプリントカートリッジのみと完全かつ適切に電気的に係合するように構成される。したがって、プリンタでは、印刷を試みる前に、正しいプリントカートリッジ(すなわち、特定のシュートで動作するプリントカートリッジ)が設置されたかを判断することが可能であるため、プリンタ、プリントカートリッジ、又は両方への損傷を回避することができる。
【0044】
プリンタのコントローラ20が、特定のシュートで動作可能なプリントカートリッジが設置されたか否かを判断するために、導通テスト又は診断テストが行われる。いくつかの実施形態では、導通テスト及び診断テストは、シュート内のプリントカートリッジの動作、たとえばヒータ素子への電圧印加に必要なものよりも低い電流、電圧、及び/又は電力を用いて行われる。
【0045】
導通テスト及び診断テストを行う機能は、すべてのプリントカートリッジについて、導通テスト及び診断テストに使用する1つ又は複数の選択された接触領域71を、アレイ70内の特定の位置に指定することにより保証することができる。このようにして、任意のプリンタの任意のシュートに挿入された任意のプリントカートリッジについて、プリントカートリッジの1つ又は複数の選択された接触領域71が、プリンタのタイプに関わりなくプリンタの対応する接触バンプ139と電気的に接触することになる。プリントカートリッジが特定のシュートで動作可能なものであると識別される場合、印刷を進めることができる。プリントカートリッジがその特定のシュートで動作可能なものではないと識別される場合、正しいプリントカートリッジがプリンタに挿入されるまで印刷を禁止することができる。挿入されたプリントカートリッジが正しいプリントカートリッジとして識別されるか否かを判断する1つの方法としては、ここで説明された導通テスト及び診断テストが挙げられる。
【0046】
図5A及び図6の接触アレイは、プリンタがプリントカートリッジの導通テスト及び診断テストを行えるようにする接触領域71レイアウトの例を提供する。図5A及び図6の接触アレイを調べるに当たり、アレイ70が互いに重ねられたときに、同様に位置決め又は配置された接触領域71が重なるように、いくつかの接触領域71がそれぞれのアレイ70内で同様に位置決め又は配置されていることを見て取ることができる。それらのそれぞれのアレイ内で同様に位置決め又は配置されている接触領域71は、共通に位置決め又は配置されていると言える。共通に位置決め又は配置されていない接触領域71は、それらのそれぞれのアレイ70内で一意的に位置決め又は配置されていると言える。図示の例では、図5AのTSR接触領域は図6のTSR接触領域に重なり(接触領域位置200)、図5AのTSR−RT接触領域は図6の接地接触領域に重なり(接触領域位置202)、図5Aの接地接触領域は図6の接地接触領域に重なり(接触領域位置204)、図5AのID接触領域は図6の接触領域に重ならず(接触領域位置206)、図5Aの接地接触領域は図6のID接触領域に重なる(接触領域位置208)。したがって、図示の例では、接触領域位置200、202、204、208の接触領域71は、共通に位置決め又は配置されていると言える。他のすべての接触領域71は一意的に位置決め又は配置されていると言える。
【0047】
図5A及び図6の例示的な接触アレイ70を例として用いて、シュートを、図5Aに示すアレイのような接触アレイ70を有する第1のプリントカートリッジを使用して動作可能に印刷するように構成することができる。シュートは、図6に示すような接触アレイ70を有する第2のプリントカートリッジを受ける場合に、動作不能になるようにも構成することができる。プリンタのコントローラ20は、図6に示すような接触アレイ70を有するプリントカートリッジを検出して排出することが可能である。図5A及び図6の接触アレイレイアウトを使用して、例示的なプリンタは、設置されたいずれのタイプのプリントカートリッジの熱感知抵抗体の値を読み取ることが可能である(図5AのTSR接触領域は図6のTSR接触領域に接触領域位置200で重なるため)。しかし、例示的なプリンタは、図6のような接触アレイを使用するプリントカートリッジのIDビットを読み取ることはできない(図5AのID接触領域は図6の接触領域に接触領域位置206で重ならないため)。この情報を用いて、例示的なプリンタは、プリントカートリッジが設置されていることが分かり(そうでなければ熱感知抵抗体の値を読み取ることができないはずであるため)、カートリッジが特定のシュートで動作しないカートリッジであることも分かる(IDビットを読み取られないため)。この情報により、例示的なプリンタはプリントカートリッジの動作を回避することができ、それによってプリンタ及び/又はプリントカートリッジへの潜在的な損傷を回避することができる。
【0048】
上述したものとは異なり、他の配置及び構成の1つ又は複数の特定の接触バンプ及び接触領域の、特定のプリントカートリッジを識別するために用いられてもよい。
【0049】
図12のフローチャートを参照すると、プリンタコントローラ20はまず、プリントカートリッジがシュートに設置されているか否かを判断しようとする(ボックス300)。プリントカートリッジが検出されない場合、印刷動作は終了する(ボックス302)。コントローラ20はプリントカートリッジがプリンタのシュートに設置されていると判断した場合、コントローラ20は、設置されているプリントカートリッジが、それが設置されたシュートから動作すべきものであるかを判断しようとする(ボックス304)。カートリッジが、そのカートリッジが設置されたシュートから動作すべきものではない場合、その結果プリンタは印刷阻止される(ボックス302)。カートリッジが、そのカートリッジが設置されているシュートから動作すべきものである場合、プリンタは印刷許可される(ボックス306)。
【0050】
図13を参照して、図5A及び図6の例示的な接触アレイ70を使用した図12の方法が示される。まず、プリントカートリッジがシュートに設置されているか否かを判断するために、コントローラ20は、プリントカートリッジ上の熱感知抵抗体の値を読み取ろうとする。コントローラ20が、熱感知抵抗体の値を得ることができない場合、又は熱感知抵抗体の値が指定範囲外(たとえば、最小値を下回る(ボックス310)か、又は最大値を超える(ボックス311))の場合、コントローラ20はプリントカートリッジがプリンタのシュート131に設置されていないと判断し、シュート状態は「空」に設定され(ボックス312)、印刷動作は終了する(ボックス314)。熱感知抵抗体の値が指定範囲内に含まれる場合、コントローラ20は、プリントカートリッジがシュートに設置されていると判断し、設置されているプリントカートリッジからプリントカートリッジIDビットを読み取ろうとする(ボックス316)。IDビットが、すべて0又はすべて1の2進値等、満足のいかない値を戻す場合(ボックス318)、コントローラ20は、プリントカートリッジが誤ったファミリからのもの(それが設置されているシュートで動作不可能なプリントカートリッジ)として識別し(ボックス320)、プリンタのさらなる動作を阻止する(ボックス314)。IDビットが満足のいく値を戻す場合、コントローラ20は、プリントカートリッジが正しいファミリからのもの(それが設置されているシュートで動作可能なプリントカートリッジ)として識別し、プリンタのさらなる動作に続ける(ボックス322)。
【0051】
他の情報、接触領域、バンプ、及びこれらの組み合わせが、プリントカートリッジが設置されているか否か、及びプリントカートリッジがそのシュートで動作可能であるか否かについての情報を得るために利用されてもよい。さらに、プリントカートリッジが設置されているか否か及びプリントカートリッジがシュートで動作可能であるか否かについての識別は、1つのみの値を使用した単一ステップで行われてもよい。
【0052】
特定の実施形態をここで図示し説明したが、本発明の範囲から逸脱することなく、種々の代替及び/又は均等の実施態様で図示し説明した特定の実施形態を置き換えることができることが当業者に理解されよう。本願は、ここで考察した特定の実施形態のいずれの適合形態又は変形形態も包含するものである。したがって、本発明は特許請求の範囲及びその均等物によってのみ構成されるものである。
【図面の簡単な説明】
【0053】
【図1】インクジェット印刷システムの一実施形態を示すブロック図である。
【図2】インクジェットプリントカートリッジの一実施形態の概略斜視図である。
【図3】図2のインクジェットプリントカートリッジの実施形態の概略側面立面図である。
【図4】図2のインクジェットプリントカートリッジの実施形態の概略底面平面図である。
【図5A】図2のインクジェットプリントカートリッジのフレキシブル回路の一実施形態の詳細回路図である。
【図5B】図2のインクジェットプリントカートリッジのフレキシブル回路の別の実施形態の詳細回路図である。
【図6】図2のインクジェットプリントカートリッジのフレキシブル回路のさらに別の実施形態の詳細回路図である。
【図7】図1の実装組立体に使用されるプリントキャリッジの一実施形態の概略斜視図である。
【図8】図7のプリントキャリッジのシュート及びラッチの一実施形態の概略正面立面図である。
【図9】カートリッジ及びラッチ組立体が除去された、図7のプリントキャリッジの実施形態の概略部分正面斜視図である。
【図10】図7のプリントキャリッジのシュート及びラッチ組立体の実施形態の概略断面立面図である。
【図11】図7のプリントキャリッジのシュートの実施形態の概略断面立面図である。
【図12】本発明による、正しくないプリントカートリッジを検出する方法の一実施形態のフローチャートである。
【図13】図5A及び図6のフレキシブル回路実施態様を使用した、図12の方法の一実施形態のフローチャートである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下部(28)及び垂直壁(24)を有するカートリッジ本体(23)と、
前記下部(28)に結合されたプリントヘッド(12)と、
前記垂直壁(24)に配置された複数の接触領域(71)を備える接触アレイ(70)であって、前記接触アレイ(70)は、異なるパターンの接触領域ロケーションをそれぞれ有する少なくとも2つの接触アレイ(70)のうちの1つであり、各接触アレイ(70)の前記接触領域(71)の部分は前記プリントカートリッジ(22)についての識別情報を提供することが可能な接触アレイ(70)と、
を備えることを特徴とするプリントカートリッジ(22)。
【請求項2】
識別情報を提供することが可能な前記接触領域(71)の前記部分は、温度感知抵抗体、識別ビットコンタクト、非アクティブコンタクト、及び接地コンタクトから成る群から選択される構成要素に結合されることを特徴とする請求項1に記載のプリントカートリッジ(22)。
【請求項3】
前記少なくとも2つの接触アレイ(70)内の前記接触アレイ(70)のうちの1つは、前記垂直壁(24)に配置された接触領域(71)の第1の列アレイ(73)の対、及び接触領域(71)の第2の列アレイ(73)の対を含み、各対の前記列アレイ(73)は、前記カートリッジ本体(23)の前記下部(28)に向かう方向で互いに向けて集束することを特徴とする請求項1に記載のプリントカートリッジ(22)。
【請求項4】
接触領域(71)の各アレイ(70)は、接触領域の略線形の少なくとも1つの列アレイ(73)を含むことを特徴とする請求項1に記載のプリントカートリッジ(22)。
【請求項5】
前記少なくとも2つの接触アレイ(70)の1つの接触アレイ(70)は、約12mm未満の幅(W)を有することを特徴とする請求項1に記載のプリントカートリッジ(22)。
【請求項6】
前記プリントカートリッジ(22)についての識別情報を提供することが可能な各接触アレイ(70)の前記接触領域(71)の前記部分は、前記少なくとも2つの接触アレイ(70)の各接触アレイ(70)内の同じロケーションに配置されることを特徴とする請求項1に記載のプリントカートリッジ(22)。
【請求項7】
各接触アレイ(70)の接触領域(71)の別の部分は、前記プリントカートリッジ(22)を動作させる信号を受け取ることが可能であり、接触領域(71)の別の部分は、前記少なくとも2つの接触アレイ(70)の各接触アレイ(70)内の異なるロケーションに配置されることを特徴とする請求項6に記載のプリントカートリッジ(22)。
【請求項8】
前記プリントカートリッジ(22)についての識別情報を提供することが可能な各接触アレイ(70)の前記接触領域(71)の前記部分は、各接触アレイ(70)において数が同じであることを特徴とする請求項1に記載のプリントカートリッジ(22)。
【請求項9】
下部(28)及び垂直壁(24)を有する本体(23)と、
前記下部(28)に結合された複数のノズルと、
前記垂直壁(24)に配置される複数の接触領域(71)であって、前記複数の接触領域(71)は、固定レイアウトの接触領域ロケーションを有する第1の群、及びそれぞれのレイアウトはその他と異なり、複数のレイアウトの接触領域ロケーションの1つである接触領域ロケーションレイアウトを有する第2の群を含み、前記第1の群は、前記流体噴射装置についての識別情報を提供するために結合される、複数の接触領域(71)とを備えることを特徴とする流体噴射装置。
【請求項10】
前記第1の群及び前記第2の群は、同じ接触領域(71)のうちのいくかを含むことを特徴とする請求項9に記載の流体噴射装置。
【請求項11】
前記第1の群及び前記第2の群は、同じ接触領域(71)のうちのいくつかを含まないことを特徴とする請求項9に記載の流体噴射装置。
【請求項12】
前記流体噴射装置についての識別情報を提供するために結合される前記第1の群の接触領域(71)は、前記複数の接触領域ロケーションのレイアウトの各レイアウトにおいて同じロケーションに配置されることを特徴とする請求項9に記載の流体噴射装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5A】
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【図5B】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公表番号】特表2007−509781(P2007−509781A)
【公表日】平成19年4月19日(2007.4.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−538098(P2006−538098)
【出願日】平成16年10月20日(2004.10.20)
【国際出願番号】PCT/US2004/034795
【国際公開番号】WO2005/044571
【国際公開日】平成17年5月19日(2005.5.19)
【出願人】(503003854)ヒューレット−パッカード デベロップメント カンパニー エル.ピー. (1,145)
【Fターム(参考)】