説明

省エネルギー型防食用金属塗膜組成物及びその製造方法

【課題】省エネルギー型防食用金属塗膜組成物及びその製造方法を提供する。
【解決手段】本発明の省エネルギー型防食用金属塗膜組成物は、5〜10μmの粒子サイズを有し、アルミニウム、マグネシウム及びその合金よりなる群から選択される少なくとも一つの金属粉末と、ジルコニウムテトラ−n−ブタノラート、ジルコニウムブトキシド、イソプロピルチタネート、及びその混合物よりなる群から選択される第1ゾルゲル樹脂と、トリ−(3−(トリメトキシシリル)プロピル)イソシアヌレート、γ−メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラン、n−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、及びその混合物よりなる群から選ばれる第2ゾルゲル樹脂と、溶媒とを含んでなる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、防食コーティング剤に関し、より詳しくは、金属塗膜と防食塗膜の複合層を形成する防食コーティング剤に使用される省エネルギー型防食用金属塗膜組成物及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
防食コーティング剤は、物体に塗装されて塗膜を形成し、物体を汚染又は腐食から保護する機能のコーティング剤であって、特に各産業分野で製造されている各種製品に組み付け又は結合される金属部品の外部表面を保護するための用途に広く用いられている。
【0003】
防食コーティング剤は、一般に主防錆機能を有する金属粉末と、有機溶剤と、耐熱性、耐候性、熱安定性、防錆性などの特殊機能を与えるための各種の添加剤とを含んでいる。
【0004】
このような防食コーティング剤は通常一つの被覆層を形成するが、特許文献1には、金属塗膜を形成し、その金属塗膜上に防食性塗膜を形成して二つの複合被覆層を形成する方法及びその組成物が開示されている。
【0005】
すなわち、対象体上に金属メッキ層を形成し、金属メッキ層上に防食塗料用組成物を塗布して防食性塗膜を形成し、これを280℃〜350℃の高温で硬化させて複合メッキ層を形成する方法が開示されている。
【0006】
このような方法は、2コーティング1ベーキング方法であって、従来の他の防食コーティング層の形成よりは優れた防食性を示すが、硬化温度が280〜350℃と非常に高いため、炭素排出が多く、エネルギーが多く消耗され、金属メッキ層が防食性塗膜に浸透して不良率が高く、且つ耐酸性及び耐食性が低下するという問題点を有する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】韓国特許第10−0848671号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、前述した問題点を解決するためのもので、その目的は、低温硬化が可能であって、製造の際に省エネルギー効果が高く、金属塗膜の粒子が防食塗膜に浸透しない防食用金属塗膜組成物を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明のある観点によれば、5〜10μmの粒子サイズを有し、アルミニウム、マグネシウム及びその合金よりなる群から選択される少なくとも一つの金属粉末と、ジルコニウムテトラ−n−ブタノラート(Zirconium tetra-n-butanolate)、ジルコニウムブトキシド、イソプロピルチタネート、及びその混合物よりなる群から選択される第1ゾルゲル樹脂と、トリ−(3−(トリメトキシシリル)プロピル)イソシアヌレート、γ−メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラン、及びn−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、及びその混合物よりなる群から選ばれる第2ゾルゲル樹脂と、溶媒とを含んでなることを特徴とする、金属塗膜組成物を提供する。
【0010】
この際、前記金属粉末は100〜160重量部、前記第1ゾルゲル樹脂は35〜60重量部、前記第2ゾルゲル樹脂は165〜250重量部、前記溶媒は60〜90重量部であることが好ましい。
【0011】
また、前記金属粉末は、アルミニウムマグネシウム合金70〜100重量部とアルミニウム30〜60重量部から構成されることが好ましい。
【0012】
また、前記第1ゾルゲル樹脂は、ジルコニウムテトラ−n−ブタノラート20〜30重量部、ジルコニウムブトキシド10〜20重量部、及びイソプロピルチタネート5〜10重量部から構成されることが好ましい。
【0013】
また、前記第2ゾルゲル樹脂は、トリ−(3−(トリメトキシシリル)プロピル)イソシアヌレート30〜50重量部、γ−メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラン50〜70重量部、及びn−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン50〜70重量部から構成されることが好ましい。
【0014】
また、前記溶媒はアセトンであることが好ましい。
【0015】
本発明の他の観点によれば、5〜10μmの粒子サイズを有する、アルミニウム、マグネシウム、及びその合金よりなる群から選ばれる金属粉末を、2〜3時間常温で溶媒に混合する金属粉末分散手順と、前記金属粉末分散手順の混合物に、ジルコニウムテトラ−n−ブタノラート、ジルコニウムブトキシド、イソプロピルチタネート、及びその混合物よりなる群から選ばれる第1ゾルゲル樹脂を添加し、3〜5時間、300〜400rpmで攪拌する第1ゾルゲル樹脂混合及び攪拌手順と、前記第1ゾルゲル樹脂混合及び攪拌手順の混合物に、トリ−(3−(トリメトキシシリル)プロピル)イソシアヌレート、γ−メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラン、及びn−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、及びその混合物よりなる群から選ばれる第2ゾルゲル樹脂を添加し、4〜7時間、100〜200rpmで攪拌する第2ゾルゲル樹脂混合及び攪拌手順とを含んでなる、省エネルギー型防食用金属塗膜組成物の製造方法を提供する。
【0016】
この際、第1ゾルゲル樹脂混合及び攪拌手順における温度は15〜20℃に維持することが好ましい。
【0017】
また、第2ゾルゲル樹脂混合及び攪拌手順における温度は10〜15℃に維持することが好ましい。
【発明の効果】
【0018】
本発明の実施例に係る防食用金属塗膜組成物は、その上部に形成される防食性塗膜層に浸透しないため、耐食性、耐化学性、耐久性及び機械的強度などの物性に優れる効果がある。
【0019】
また、本発明の一実施例に係る防食用金属塗膜組成物は、低温での硬化が可能であって、エネルギーを節減して環境汚染を減少させる効果がある。
【発明を実施するための形態】
【0020】
本発明のある観点に係る防食用金属塗膜組成物は、金属粉末、ゾルゲル樹脂及び溶媒を含む。
【0021】
金属粉末は、防食コーティング剤の防錆機能を与えるための主材料であって、アルミニウム、マグネシウム、及びアルミニウム−マグネシウム合金などの軽金属を使用する。この際、金属粉末の粒子サイズは5〜10μmであることが好ましい。これは、金属粉末の粒子サイズが5μm未満であれば、比表面積が大きくて粘度が上昇し、金属粉末の粒子サイズが10μmより大きければ、金属塗膜の上部に形成される防食性塗膜に浸透して耐酸性が低下するという問題点があるためである。
【0022】
金属粉末は一般に球状であるが、各粒子が完全な球状ではない場合、粒子のサイズは粒子の内部を通過する最長の線分の長さと最短の線分の長さとの平均値で定義する。
【0023】
また、粉末には、それぞれの粒子サイズの間には微細な差があるが、最も多く分布する粒子サイズ又は平均粒子サイズを粉末の粒子サイズとする。
【0024】
金属粉末は100〜160重量部で含まれることが好ましい。これは、金属粉末が100重量部未満であれば耐熱性が低下し、金属粉末が160重量部より大きければ接着力が減少する問題点があるためである。
【0025】
ゾルゲル樹脂は、ゾルゲル反応(Sol-Gel Reaction)で得られたゲル状樹脂をいう。ジルコニウムテトラ−n−ブタノラート、ジルコニウムブトキシド、イソプロピルチタネート、トリ−(3−トリメトキシシリル)プロピル)イソシアヌレート、γ−メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラン、n−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、及びその混合物よりなる群から少なくとも一つの物質が使用できる。
【0026】
ゾルゲル樹脂は、金属粉末に対する結合力に優れるうえ、組織が緻密であって金属塗膜の構成物質が防食塗膜に浸透しないため、耐食性、耐酸性、耐熱性及び耐スクラッチ性に優れる。
【0027】
ゾルゲル樹脂は165〜250重量部で含まれることが好ましく、より好ましくは、ゾルゲル樹脂を第1ゾルゲル樹脂と第2ゾルゲル樹脂に分離し、第1ゾルゲル樹脂としてはジルコニウムテトラ−n−ブタノラート20〜30重量部、ジルコニウムブトキシド10〜20重量部及びイソプロピルチタネート5〜10重量部を用いて、全体的に第1ゾルゲル樹脂が35〜60重量部となるようにし、第2ゾルゲル樹脂としてはトリ−(3−(トリメトキシシリル)プロピル)イソシアヌレート30〜50重量部、γ−メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラン50〜70重量部及びn−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン50〜70重量部を用いて、第2ゾルゲル樹脂が130〜190重量部となるようにすることが好ましい。
【0028】
第1ゾルゲル樹脂である、ジルコニウム−n−ブタノラート、ジルコニウムブトキシド及びイソプロピルチタネートの含量が前述の範囲から外れると、コーティングの際に微細な粒子が形成されるから、スプレーコーティングの際にノズル詰まり現象が発生するという問題点が生じるので、前記含量は重要な意味を持つ。
【0029】
また、第2ゾルゲル樹脂である、トリ−(3−(トリメトキシシリル)プロピル)イソシアヌレート、γ−メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラン、及びn−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシランの含量が上述の範囲から外れると、金属粉末の均一な分散が行われないから、沈降現象が非常に激しくて、使用に困難さがある。
【0030】
ゾルゲル樹脂は、非常に敏感であって、製造の際に順序や温度などによって安定性が低下すると、直ちにゲル化する現象が発生するので、ゲル化する傾向を反映して実験的に第1ゾルゲル樹脂と第2ゾルゲル樹脂に区別され、製造上、第1ゾルゲル樹脂と第2ゾルゲル樹脂の順に混合及び攪拌される。
【0031】
溶媒は、制限されるものではないが、アセトン、ジプロピレングリコール、ブチルジグリコール、イソプロピルアルコールなどが使用でき、より好ましくはアセトンが使用できる。
【0032】
一方、本発明の目的を達成するための防食用金属塗膜組成物は、消泡剤、分散剤、表面改質剤などの添加剤、又は硬化速度調節用有機溶媒をさらに含むことができる。前述した名称以外の他の添加剤を含んでもよい。例えば、消泡剤としてはシリコン変性ポリオキシプロピレン系消泡剤、分散剤としてはポリオキシエチレンエーテル系分散剤、表面改質剤としてはグリシドキシプロピルトリメトキシシラン系表面改質剤が使用できる。
【0033】
本発明に係る防食用金属塗膜組成物は、上部に別途の防食塗膜が形成されて複合層構造のコーティング層の形成に使用される。この際、使用できる防食塗膜は、制限されないが、シラン変性エポキシ樹脂を含む防食塗膜組成物に適用されることが好ましい。シラン変性エポキシ樹脂を含む防食塗膜組成物の非制限的な例は、背景技術で説明した韓国特許第10−0848671号に開示されている。
【0034】
本発明の他の観点に係る防食用金属塗膜組成物の製造方法は、金属粉末分散手順、第1ゾルゲル樹脂混合及び攪拌手順、並びに第2ゾルゲル樹脂混合及び攪拌手順を含む。
【0035】
まず、金属粉末分散手順は、粒子サイズ5〜10μmの金属粉末を溶媒に2〜3時間常温で混合する手順である。
【0036】
次いで、第1ゾルゲル樹脂混合及び攪拌手順は、分散段階の混合物に第1ゾルゲル樹脂を添加して3〜5時間300〜400rpmで攪拌する手順であって、この際、温度は15〜20℃に維持することが好ましい。
【0037】
次いで、第2ゾルゲル樹脂混合及び攪拌手順は、前述した第1ゾルゲル樹脂混合及び攪拌手順の混合物に第2ゾルゲル樹脂を添加して4〜7時間100〜200rpmで攪拌する手順であって、この際、温度は10〜15℃に維持することが好ましい。
【0038】
製造の際に前述した混合時間、攪拌速度及び温度の範囲から外れると、ゾルゲル樹脂の安定性が低下して防食期間が顕著に減少するという問題点が発生する。例えば、ボルト、ナットなどの部品を浸漬工程で防食被覆処理する場合、少なくとも6週間は使用できるべきであるが、1週間しか使用できなくなるという問題点が発生する。
【実施例】
【0039】
<実施例1>
粒子サイズ8μmのアルミニウムマグネシウム合金90重量部及び粒子サイズ8μmのアルミニウム35重量部にアセトン70重量部を2時間常温で混合し、温度を15℃に調節した後、ジルコニウムテトラ−n−ブタノラート29重量部、ジルコニウムブトキシド15重量部、及びイソプロピルチタネート5重量部を添加して5時間、400rpmで攪拌し、その後に、温度を10℃、攪拌速度を100rpmにそれぞれ低下した後、トリ−(3−(トリメトキシシリル)プロピル)イソシアヌレート35重量部、γ−メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラン60重量部、及びn−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン55重量部を添加して5時間攪拌し、防食用金属塗膜組成物を製造した。
【0040】
この際、分子量384のジルコニウムテトラ−n−ブタノラート(ジルコニウムオキサイドの含量が28%、n−ブタノールの含量が16%である)を使用し、分子量383のジルコニウムブトキシドを使用し、分子量284のイソプロピルチタネートを使用した。
【0041】
また、分子量136.3のトリ−(3−(トリメトキシシリル)プロピル)イソシアヌレート分子量248.4のγ−メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラン、分子量255.4のn−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシランを使用した。
【0042】
<実施例2>
ジルコニウムテトラ−n−ブタノラートを20重量部とし、他は実施例1と同一の配合にして、防食用金属塗膜組成物を製造した。
【0043】
<製造例3>
ジルコニウムブトキシドを10重量部とし、他は実施例1と同一の配合にして、防食用金属塗膜組成物を製造した。
【0044】
<実施例4>
金属粉末として、アルミニウムマグネシウム合金とアルミニウムの混合物を使用する代わりに、粒子サイズ8μmのアルミニウム125重量部のみを使用した以外は、実施例1と同様にして、防食用金属塗膜組成物を製造した。
【0045】
<実施例5>
第1ゾルゲル樹脂と第2ゾルゲル樹脂を順次入れる以外は、実施例1と同様の条件で混合及び攪拌して、防食用金属塗膜組成物を製造した。
【0046】
<比較例1>
アルミニウムマグネシウムとして粒子サイズ15μmのものを使用した以外は、実施例1と同様にして、防食用金属塗膜組成物を製造した。
【0047】
<比較例2>
アルミニウムマグネシウムとしてサイズ20μmのものを使用した以外は、実施例1と同様にして、防食用金属塗膜組成物を製造した。
【0048】
<比較例3>
ゾルゲル樹脂の代わりにエポキシを使用した以外は、実施例1と同様にして、防食用金属塗膜組成物を製造した。
【0049】
[実験例]
鋼鉄の表面に、前記実施例及び比較例で製造された防食用金属塗膜組成物をスプレー法で塗布した後、乾く前に、韓国特許第10−0848671号(2008.7.28公告)の組成物であるシラン変性エポキシ樹脂系を用いてスプレーで塗布して厚さ20〜25μmの複合防食性塗膜を形成し、耐酸性、密着性、耐水密着性、耐食性及び金属層の這い上がり現象を測定した。その結果を表1に示す。前記防食性塗膜は、いずれも130℃の温度で約10分間硬化させたもので、具体的な方法は表1のとおりまとめた。
【0050】
【表1】

【0051】
表1の実施例1、2及び3に示すように、本発明の複合コーティング組成物は、耐酸性、耐水密着性、耐食性などに優れるが、比較例1及び2の組成物で被覆された防食塗膜は全ての特性が非常に悪かった。これは金属粉末として使用されたアルミニウムマグネシウム合金の大きさ、ゾルゲル樹脂の特性、及び前述した組成物の比率などに起因するものと思われる。
【0052】
以上、本発明の様々な実施例について説明したが、本発明は、上述した実施例に限定されず、本発明の属する分野における通常の知識を有する者であれば、本発明の概念を逸脱することなく変形を加えることが可能である。それらの変形は本発明の範囲に属する。
【0053】
前述した発明に対する権利範囲は、以下の特許請求の範囲で定められるものであって、明細書本文の記載に拘束されない。特許請求の範囲と均等の範囲に属する変形と変更はいずれも本発明の範囲に属する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
5〜10μmの粒子サイズを有し、アルミニウム、マグネシウム及びその合金よりなる群から選ばれる少なくとも一つの金属粉末と、
ジルコニウムテトラ−n−ブタノラート、ジルコニウムブトキシド、イソプロピルチタネート、及びその混合物よりなる群から選択される第1ゾルゲル樹脂と、
トリ−(3−(トリメトキシシリル)プロピル)イソシアヌレート、γ−メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラン、及びn−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、及びその混合物よりなる群から選択される第2ゾルゲル樹脂と、
溶媒とを含んでなる、省エネルギー型防食用金属塗膜組成物。
【請求項2】
前記金属粉末は100〜160重量部、前記第1ゾルゲル樹脂は35〜60重量部、前記第2ゾルゲル樹脂は165〜250重量部、前記溶媒は60〜90重量部である、請求項1に記載の省エネルギー型防食用金属塗膜組成物。
【請求項3】
前記金属粉末は、アルミニウムマグネシウム合金70〜100重量部とアルミニウム30〜60重量部から構成される、請求項2に記載の省エネルギー型防食用金属塗膜組成物。
【請求項4】
前記第1ゾルゲル樹脂は、ジルコニウムテトラ−n−ブタノラート20〜30重量部、ジルコニウムブトキシド10〜20重量部、及びイソプロピルチタネート5〜10重量部から構成される、請求項3に記載の省エネルギー型防食用金属塗膜組成物。
【請求項5】
前記第2ゾルゲル樹脂は、トリ−(3−(トリメトキシシリル)プロピル)イソシアヌレート30〜50重量部、γ−メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラン50〜70重量部、及びn−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン50〜70重量部から構成される、請求項4に記載の省エネルギー型防食用金属塗膜組成物。
【請求項6】
前記溶媒はアセトンである、請求項5に記載の省エネルギー型防食用金属塗膜組成物。
【請求項7】
5〜10μmの粒子サイズを有する、アルミニウム、マグネシウム、及びその合金よりなる群から選ばれる金属粉末を、溶媒に2〜3時間混合する金属粉末分散手順と、
前記金属粉末分散手順の混合物に、ジルコニウムテトラ−n−ブタノラート、ジルコニウムブトキシド、イソプロピルチタネート、及びその混合物よりなる群から選ばれる第1ゾルゲル樹脂を添加し、3〜5時間、300〜400rpmで攪拌する第1ゾルゲル樹脂混合及び攪拌手順と、
前記第1ゾルゲル樹脂混合及び攪拌手順の混合物に、トリ−(3−(トリメトキシシリル)プロピル)イソシアヌレート、γ−メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラン、n−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、及びその混合物よりなる群から選ばれる第2ゾルゲル樹脂を添加し、4〜7時間、100〜200rpmで攪拌する第2ゾルゲル樹脂混合及び攪拌手順とを含んでなる、省エネルギー型防食用金属塗膜組成物の製造方法。
【請求項8】
前記第1ゾルゲル樹脂混合及び攪拌手順における温度は15〜20℃に維持する、請求項7に記載の省エネルギー型防食用金属塗膜組成物の製造方法。
【請求項9】
前記第2ゾルゲル樹脂混合及び攪拌手順における温度は10〜15℃に維持する、請求項8に記載の省エネルギー型防食用金属塗膜組成物の製造方法。

【公表番号】特表2013−518981(P2013−518981A)
【公表日】平成25年5月23日(2013.5.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−552793(P2012−552793)
【出願日】平成23年1月27日(2011.1.27)
【国際出願番号】PCT/KR2011/000563
【国際公開番号】WO2011/099710
【国際公開日】平成23年8月18日(2011.8.18)
【出願人】(512206954)エルベスト ジーエーティ エルティディ (2)
【Fターム(参考)】