説明

省電力シート及び省電力シート出力装置

【課題】 従来技術では、電力基本料金などに対して具体的な対策を立てるのが難しかった。
【解決手段】省電力シート出力装置が出力する「省電力シート」0100は、電力基本料金算定期間中の最大のデマンド値とそれに近い値として検出された複数のデマンド値とその各検出日時の全部又は一部とを対にして、デマンド値の大きさの昇順または降順に並べて表示する「第一表」0110と、「第一表」0110に表示された最大のデマンド値よりも小さな値のデマンド値である目標デマンド値の候補と、その候補となる目標デマンド値を超過した第一表に係る電力基本料金算定期間中のデマンド値の検出回数とを対にして、目標デマンド値の大きさの昇順または降順にならべて表示する「第二表」0120とを含むものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電力の使用状況を把握することが可能な省電力シートや、その省電力シートを出力することが可能な省電力シート出力装置などに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、電力の使用量の把握は定期的に電力会社等から送られてくる電力料金の請求書によって把握するのが一般的である。電力料金の請求書は、例えば過去所定期間における時間帯ごとの電力使用量や総電力使用量、電力使用量に対応する請求額の情報などが表示されている。電力利用者は当該情報に基づいて電力の使用量を大まかに把握している。
【0003】
また、電力料金などの支出を減らすために複数の対策案を立て、その対策案を分かりやすく表にすることも一般的に行われている。例えば、特許文献1に示されているように、現在の状況と改善後の状況を明瞭に表示することができる一覧表形式とした改善提案表などが知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2001−307009
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、電力料金を安くしたい電力利用者にとって、電力会社等から送られてくる電力料金の請求書を見ただけでは、いかなる日時の電力使用がネックになって電力基本料金が高くなったのかを把握することが難しかった。また、電力基本料金を安くするために目標デマンド値を立てるとしても、どのような値が適当であるかについても認識することが難しかった。また、特許文献1のような技術は、情報を分かりやすく一元管理することはできるものの、電力料金などに対して具体的な対策を立てるのに特に適しているとはいえなかった。
【0006】
以上の課題を解決するために、本発明は、電力基本料金算定期間中の最大のデマンド値及び同期間中の前記最大のデマンド値に近い値として検出された複数のデマンド値とその各検出日時の全部又は一部とを対にして、デマンド値の大きさの昇順または降順に並べて表示する第一表と、前記第一表に表示された最大のデマンド値よりも小さな値のデマンド値である目標デマンド値の候補と、その候補となる目標デマンド値を超過した電力基本料金算定期間中のデマンド値の検出回数とを対にして、目標デマンド値の大きさの昇順または降順に並べて表示する第二表とを含む省電力シートを提案する。
【0007】
また、電力基本料金算定期間中のデマンド値とその検出日時のデータであるデマンド値データを取得するデマンド値データ取得部と、前記電力基本料金算定期間中の最大のデマンド値及び同期間中の前記最大のデマンド値に近い値として検出された複数のデマンド値とその各検出日時の全部又は一部とを対にして、デマンド値の大きさの昇順または降順に並べて表示する第一表をシートデータに出力する第一表出力部と、前記第一表に表示された最大のデマンド値よりも小さな値のデマンド値である目標デマンド値の候補と、その候補となる目標デマンド値を超過した電力基本料金算定期間中のデマンド値の検出回数とを対にして、目標デマンド値の大きさの昇順または降順に並べて表示する第二表を前記シートデータに出力する第二表出力部と、からなる省電力シート出力装置を提案する。
【発明の効果】
【0008】
以上のような構成をとる本発明によって、どのような日時の電力使用の結果により電力基本料金が増加したのかを把握することが可能になり、具体的な対策を立てやすくなる。また、電力基本料金を下げるために目標デマンド値を立てるに際して、過去の電力使用状況の情報に基づいて妥当な値を選択することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】実施例1の省電力シートの一例を示す図
【図2】実施例1の省電力シート出力装置の機能ブロックの一例を示す図
【図3】実施例1の省電力シートの第一表の他の例を示す図
【図4】実施例1の省電力シートの第二表の他の例を示す図
【図5】実施例1の省電力シート出力装置のハードウェア構成図の一例を示す図
【図6】実施例1の省電力シート出力方法の処理の流れの一例を示す図
【図7】実施例2の省電力シートの一例を示す図
【図8】実施例2の省電力シート出力装置の機能ブロックの一例を示す図
【図9】実施例2の省電力シートの第二表の他の例を示す図
【図10】実施例2の省電力シートの第二表の他の例を示す図
【図11】実施例3の省電力シートの一例を示す図
【図12】実施例3の省電力シート出力装置の機能ブロックの一例を示す図
【図13】実施例3の省電力シート出力方法の処理の流れの一例を示す図
【図14】実施例4の省電力シートの一例を示す図
【図15】実施例4の省電力シート出力装置の機能ブロックの一例を示す図
【図16】実施例4の省電力シートの第四表の他の例を示す図
【図17】実施例4の省電力シート出力方法の処理の流れの一例を示す図
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に、本発明の実施例を説明する。実施例と請求項の相互の関係は、以下のとおりである。実施例1は主に請求項1、5などに関し、実施例2は主に請求項2、6などに関し、実施例3は主に請求項3、7などに関し、実施例4は主に請求項4、8などに関する。なお、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内において、様々な態様で実施しうる。
【実施例1】
【0011】
<概要>
図1に示すように、本実施例の省電力シート出力装置が出力する「省電力シート」0100は、電力基本料金算定期間中の最大のデマンド値とそれに近い値として検出された複数のデマンド値とその各検出日時の全部又は一部とを対にして、デマンド値の大きさの昇順または降順に並べて表示する「第一表」0110と、「第一表」0110に表示された最大のデマンド値よりも小さな値のデマンド値である目標デマンド値の候補と、その候補となる目標デマンド値を超過した第一表に係る電力基本料金算定期間中のデマンド値の検出回数とを対にして、目標デマンド値の大きさの昇順または降順にならべて表示する「第二表」0120とを含むものである。当該構成とすることにより、どのような日時の電力使用の結果により電力基本料金が増加したのかを把握することが可能になり、具体的な対策を立てやすくなる。また、電力基本料金を下げるために目標デマンド値を立てるに際して、過去の電力使用状況の情報に基づいて妥当な値を選択することが可能になる。
【0012】
<構成>
図2は、本実施例の省電力シート出力装置の機能ブロックの一例を示す図である。この図にあるように、本実施例の「省電力シート出力装置」0200は、「デマンド値データ取得部」0201と、「第一表出力部」0202と、「第二表出力部」0203と、を備える。
【0013】
なお、以下に記載する装置の機能ブロックは、ハードウェア、ソフトウェア、又はハードウェア及びソフトウェアの両方として実現され得る。また、この発明は装置として実現できるのみでなく、方法としても実現可能である。また、このような発明の一部をソフトウェアとして構成することができる。さらに、そのようなソフトウェアをコンピュータに実行させるために用いるソフトウェア製品、及び同製品を記録媒体に固定した記録媒体も、当然にこの発明の技術的な範囲に含まれる(本明細書の全体を通じて同様である)。
【0014】
「デマンド値データ取得部」は、電力基本料金算定期間中のデマンド値とその検出日時のデータであるデマンド値データを取得する機能を有する。ここで、電力基本料金算定期間とは、電力の基本料金を算定する際に参照される期間のことをいう。また、デマンド値とは、所定時間(例えば30分)の電力使用量の平均値を取った値であり、電力基本料金を算定する際に一般的に用いられている値である。電力基本料金は、過去所定期間(例えば、過去一年間)におけるピークデマンド値に基づいて行われることが多く、今後の一定期間において当該ピークデマンド値を所定値以下に抑えることで電力基本料金を減らすことが可能になる。
【0015】
デマンド値データは、有線又は無線の通信回線を通じて取得する構成が考えられる。ここで、デマンド値データは複数の電力使用者から取得して、各電力使用者のIDと関連づけて記憶装置において保持しておくことが可能である。また、デマンド値データはフラッシュメモリ等の記録媒体を介して取得することも可能であり、種々の態様が考えられる。
【0016】
図1の例では、2009年05月11日以降の電力基本料金について対策を立てるものとして、デマンド値データの取得する電力基本料金算定期間を「2008年05月11日〜2009年05月10日」としているが、それ以降のデータについても適宜取得して省電力シートのシートデータを更新することも可能である。
【0017】
「第一表出力部」は、前記電力基本料金算定期間中の最大のデマンド値及び同期間中の前記最大のデマンド値に近い値として検出された複数のデマンド値と、その各検出日時の全部又は一部とを対にして、デマンド値の大きさの昇順または降順に並べて表示する第一表をシートデータに出力する機能を有する。
【0018】
ここで、前記最大のデマンド値に近い値として検出された複数のデマンド値とは、最大のデマンド値に次いで大きな値を取るデマンド値などのことをいう。例えば、最大のデマンド値を含めて電力基本料金算定期間中の上位数件のデマンド値を表示することが考えられる。なお、最大のデマンド値に近いとは、表示されない他のデマンド値と比較して相対的に近い場合を想定することも可能であるし、絶対的な値として近い場合を想定することも可能である。例えば、上位数件に入っているデマンド値であっても最大のデマンド値に対して絶対的に近いとはいえない場合は表示しないといった構成も可能である。
【0019】
図1の例では、最大のデマンド値は「139(kW)」であり、その検出日時は「2008年8月15日(金)11時00分」と、「2008年8月15日(金)10時30分」となっている。また、最大のデマンド値に近い値として検出された複数のデマンド値として、「137、136、135、134(kW)」の4つが挙げられている。
【0020】
また、図1の「第一表」0110の例では各デマンド値に関して最大5回までの検出日時を表示している。このように検出日時が第一表に全て表示できない場合は、最新のものから所定数の検出日時のみ表示する構成も可能であるし、その他任意の方法により選択された日時のみを表示する構成が可能である。なお、ディスプレイ等の表示装置にシートデータを出力する態様を想定している場合は、表示装置にスクロールバーを設けて全ての検出日時を表示可能な構成とすることも可能である。
【0021】
また、図1の「第一表」0110の例では、デマンド値の大きさの降順「139、137、136、135、134(kW)」に並べて表示する構成を示しているが、デマンド値の大きさの昇順「134、135、136、137、139(kW)」に並べて表示する構成も同様に可能である。
【0022】
また、図3に示す「第一表」0310のように、図1における「第一表」0110の構成に対して検出回数のデータを追加表示する構成も可能である。この図のような構成をとることにより、所定のデマンド値(例えば、136(kW))の検出日時が所定回数(例えば、5回)を超えていたことが一見して明らかになる。なお、検出日時が所定回数を超えたデマンド値に対しては、当該デマンド値の表示態様(文字色、下線有無など)を変化させたり、特定のマークや文字を追加的に表示したりして、他のデマンド値と区別可能な構成とすることも可能である。
【0023】
なお、第一表の表現は図1、図3の例に特に限定されるものではなく、種々の態様が可能である。例えば、表を構成する各要素の配置や、各要素の単位(日時、kWなど)、各要素の数(デマンド値や検出日時の表示数など)、各要素のサイズ・色など複数の選択の余地がある。これらを種々変形したものに関しても本実施例の第一表の構成を満たすものである(以下で説明する第二表、第三表、第四表などについても同様である)。
【0024】
また、第一表において、過去(例えば、一年前など)に立てた目標デマンド値を特定可能なように表示する構成も可能である。例えば、当該過去の目標デマンド値に該当するデマンド値に対して下線を引いたり、色を変えたり、マークを付加するなど、他の目標デマンド値と区別する構成が考えられる。また、当該過去の目標デマンド値を超過したデマンド値や、下回ったデマンド値、及びそれらの検出日時などについても表示態様を区別する構成が考えられる。例えば、目標デマンド値を超過したデマンド値及びその検出日時については赤色、目標デマンド値及びその検出日時については黄色、目標デマンド値を下回ったデマンド値及びその検出日時については青色で表示するといった態様も可能である。
【0025】
「第二表出力部」は、前記第一表に表示された最大のデマンド値よりも小さな値のデマンド値である目標デマンド値の候補と、その候補となる目標デマンド値を超過する電力基本料金算定期間中のデマンド値の検出回数とを対にして、目標デマンド値の大きさの昇順または降順に並べて表示する第二表を前記シートデータに出力する機能を有する。
【0026】
ここでは、目標デマンド値を超過する電力基本料金算定期間中のデマンド値の検出回数を対にしているが、目標デマンド値以上の値となるデマンド値の検出回数を対にする構成も可能である。また、目標デマンド値の候補は、第一表に表示されているデマンド値に限定されるものではなく、それらの値よりも小さな値となるデマンド値を目標デマンド値の候補として表示する構成も可能である。
【0027】
図1の例では、最大のデマンド値が「139(kW)」であり、それよりも小さな値のデマンド値である目標デマンド値として「137、136、135、133(kW)」の4つを挙げている。例えば、「139(kW)」のデマンド値は電力基本料金算定期間中において2回検出されており、目標デマンド値を「137(kW)」に設定した場合、今後の対応期間において改善策を取らないと目標デマンド値を超過するデマンド値は2回程度検出されることが予想される。また、「137(kW)」のデマンド値は電力料金算定期間中において4回検出されており、目標デマンド値を「136(kW)」に設定した場合、今後の対応期間において改善策を取らないと目標デマンド値を超過するデマンド値は6回程度検出されることが予想される。
【0028】
また、図1の「第二表」0120のように、デマンド値の検出回数は「〜回以内」といった幅のある表示態様が考えられるが、図4の「第二表」0420のように「〜回」といった表示態様も同様に可能であり、特に表現が限定されるものではない。図4においては、目標デマンド値として「138、137、136、135、134、133(kW)」の6つの候補を挙げており、各候補を超過する電力基本料金算定期間中のデマンド値の検出回数は「2、2、6、12、17、20(回)」となっている。当該情報を見ることにより、ある目標デマンド値に設定した場合に、今後の対応期間においてどれくらいの頻度でデマンド値が目標デマンド値を超過しそうになるかをおおよそ把握することができる。
【0029】
また、第一表の情報から、デマンド値が高くなるタイミングの特性(季節・曜日・時間帯など)を分析することが可能であり、当該特性を踏まえた上で省電力対策を講じることが可能になる。
【0030】
つまり、第一表に示された電力基本料金算定期間中の過去のデマンド値の具体的な検出日時の情報と、第二表に示された目標デマンド値の設定目安の情報とを相互にリンクさせることにより、省電力対策に関して相乗的な効果が生まれることになる。
【0031】
以上の省電力シート出力装置により出力された省電力シートのデータは、プリンタ装置に対してデータ出力して印刷された状態で取り出すことも可能であるし、ディスプレイ装置に対してデータ出力して画面上に表示させることも可能である。また、記録媒体に記録したり、通信装置を利用してネットワーク上の他の装置にデータ送信したりすることも可能である。
【0032】
なお、デマンド値データに加えて、電力基本料金算定期間中の1日間電力使用量(実施例3にて説明する)や、電力基本料金算定期間中の営業時間外の事業場の電力使用量(実施例4にて説明する)、電力基本料金算定期間中の事業場の情報(営業時間、天候、スタッフID,売上などの情報)を取得する構成も可能である。これらの具体的な情報をさらに用いることにより、各検出日時がどのような日であったかを思い起こすことが容易になり、さらに具体的な省電力対策を取ることが可能になる。
【0033】
<具体的な構成>
図5は、上記の省電力シート出力装置の機能的な各構成要素をハードウェアとして実現した際の、構成の一例を表す概略図である。この図を利用して、ハードウェア構成部の働きについて説明する。
【0034】
この図にあるように、上記の省電力シート出力装置は、「CPU」0501と、「メインメモリ」0502と、「補助記憶装置」0503と、「ディスプレイ装置」0504と、「通信装置」0505と、「プリンタ装置」0506と、「操作入力装置」0507と、を備える。これらの構成は、「システムバス」0508のデータ通信経路によって相互に接続され、情報の送受信や処理を行う。本実施例の省電力シート出力装置は、デマンド値データ取得処理と、第一表出力処理、と、第二表出力処理とを行う。
【0035】
省電力シート出力装置は、CPUにてデマンド値データ取得処理を実行し、補助記憶装置からデマンド値データを取得し、メインメモリの所定のアドレスに格納する。また、他の通信装置を介してネットワーク上の所定の装置からデマンド値データを受信して、メインメモリや補助記憶装置に格納する処理も可能である。ここで、複数のデマンド値データを取得可能な場合は、これから出力する省電力シートに係るIDを指定して、対応するデマンド値データを取得する処理を行うことが考えられる。
【0036】
また、省電力シート出力装置は、CPUにて第一表出力処理を実行し、以下の処理を行う。まず、デマンド値データから電力基本料金算定期間中の最大のデマンド値及び同期間中の上記最大のデマンド値に近い値として検出された複数のデマンド値(例えば、上位5個のデマンド値データ)とその各検出日時を特定する処理を行う。次に、検出日時のデータが基準回数(例えば、5回)を超えているデマンド値に関しては、当該基準回数分の検出日時(例えば、最近の日時のものを優先して5回)のデータに限定する処理を行う。次に、上記最大のデマンド値及び最大のデマンド値に近い値として検出された複数のデマンド値と基準回数以内に限定された各検出日時とを対にして、デマンド値の大きさの降順(又は昇順)に並べて表示する第一表をシートデータに出力する処理を行う。
【0037】
また、省電力シート出力装置は、CPUにて第二表出力処理を実行し、以下の処理を行う。まず、第一表出力処理にて取得された最大のデマンド値よりも小さな値である目標デマンド値の候補のデータを特定する処理を行う。次に、候補となる目標デマンド値を超過する電力基本料金算定期間中のデマンド値の検出回数を取得する処理を行い、メインメモリの所定のアドレスに格納する。次に、上記目標デマンド値の候補と、上記超過するデマンド値の検出回数とを対にして、目標デマンド値の大きさの降順(又は昇順)に並べて表示する第二表を上記シートデータに出力する処理を行う。
【0038】
省電力シート出力装置は、以上の処理により出力されるシートデータを補助記憶装置に記憶させたり、ディスプレイ装置で表示出力させたり、プリンタ装置で印刷出力させたり、通信装置でデータ送信させたりすることが可能である。
【0039】
<処理の流れ>
図6は、本実施例の省電力シート出力方法の処理の流れの一例を示す図である。同図の処理の流れは以下のステップからなる。最初にデマンド値データ取得ステップ(S0601)では、電力基本料金算定期間中のデマンド値とその検出日時のデータであるデマンド値データを取得する処理を行う。第一表出力ステップ(S0602)では、前記電力基本料金算定期間中の最大のデマンド値及び同期間中の前記最大のデマンド値に近い値として検出された複数のデマンド値と、その各検出日時の全部又は一部とを対にして、デマンド値の大きさの昇順または降順に並べて表示する第一表をシートデータに出力する処理を行う。第二表出力ステップ(S0603)では、前記第一表に表示された最大のデマンド値よりも小さな値のデマンド値である目標デマンド値の候補と、その候補となる目標デマンド値を超過する電力基本料金算定期間中のデマンド値の検出回数とを対にして、目標デマンド値の大きさの昇順または降順に並べて表示する第二表を前記シートデータに出力する処理を行う。
【0040】
なお、以上の処理をコンピュータに実行させるためのプログラムや、そのプログラムを記録した記録媒体も本実施例の技術的思想に含まれるものである(以下の実施例における処理の流れについても同様である)。
【0041】
<効果>
本実施例の発明によって、どのような日時の電力使用の結果により電力基本料金が増加したのかを把握することが可能になり、具体的な対策を立てやすくなる。また、電力基本料金を下げるために目標デマンド値を立てるに際して、過去の電力使用状況の情報に基づいて妥当な値を選択することが可能になる。
【実施例2】
【0042】
<概要>
図7に示すように、本実施例の省電力シート出力装置が出力する「省電力シート」0700は、「第一表」0710と「第二表」0720を有しているが、「第二表」0720に示した目標デマンド値の各候補を今後超過しないように警告装置にて警告を行うと仮定した場合の警告回数(0720においては「予測警報数」)と目標デマンド値の候補(0720においては「目標デマンド設定目安」)とをさらに対にして表示することを特徴としている。当該構成とすることにより、警告がどれくらいの頻度で行われるかを予想することができ、現実的な目標デマンド値を選択することが可能になる。
【0043】
<構成>
図8は、本実施例の省電力シート出力装置の機能ブロックの一例を示す図である。この図にあるように、本実施例の「省電力シート出力装置」0800は、「デマンド値データ取得部」0801と、「第一表出力部」0802と、「第二表出力部」0803と、を備え、「第二表出力部」0803は、「警告回数出力手段」0804を含むことを特徴とする。以下、実施例1との相違点である「警告回数出力手段」0804について説明する。
【0044】
「警告回数出力手段」は、前記目標デマンド値の各候補を超過する電力基本料金算定期間中のデマンド値の検出回数に基づいて、前記目標デマンド値の各候補を今後超過しないように警告装置にて警告を行うと仮定した場合の警告回数と前記目標デマンド値の各候補とをさらに対にして前記第二表を出力する機能を有する。
【0045】
ここで、警告装置にて警告を行うと仮定した場合の警告回数は、第二表に表示される目標デマンド値の検出回数に比例した値となることが考えられる。例えば、目標デマンド値を超過すると判断される際に5回の警告を行うよう設定した場合は、上記検出回数の5倍の値が警告回数となる。
【0046】
また、図7で示した「第二表」0720の表示態様の他に、図9で示すような「第二表」0920の表示態様も同様に可能である。この図では、図7と同様に、目標デマンド値を超過すると判断される際に段階的に5回の警告を行うように設定している場合を示しているが、その他の回数の警告を行うように設定する場合も同様に可能である。
【0047】
また、図10の「第二表」1020においては、目標デマンド値を超過すると判断される際に行われる警告の回数を5回、3回、1回から選択できる場合を想定しており、検出回数に対して5倍、3倍、1倍した数を上記警告回数として表示する態様となっている。
【0048】
<具体的な構成>
本実施例の省電力シート出力装置の具体的な構成は、図5で示した実施例1の省電力シート出力装置の具体的な構成と共通する。ただし、本実施例の省電力シート出力装置は、第二表出力処理において警告回数出力処理を行うことを特徴とする。
【0049】
省電力シート出力装置は、CPUにて警告回数出力処理を実行し、以下の処理を行う。まず、目標デマンド値の各候補を超過する電力基本料金算定期間中のデマンド値の検出回数の値を所定倍(例えば、5倍)した値をそれぞれ算出し、警告回数のデータとしてメインメモリの所定のアドレスに格納する。次に、上記目標デマンド値の候補と、上記超過するデマンド値の検出回数と、上記警告回数とを対にして、目標デマンド値の大きさの降順(又は昇順)に並べて表示する第二表を上記シートデータに出力する処理を行う。その他の処理に関しては、実施例1で説明した処理と同様であるから説明を省略する。
【0050】
<処理の流れ>
本実施例の省電力シート出力方法の処理の流れは、図6で示した実施例1の処理の流れと同様である。ただし、本実施例の省電力シート出力方法の第二表出力ステップは、警告回数出力サブステップを含むことを特徴とする。警告回数出力サブステップは、前記目標デマンド値の各候補を超過している前記第一表中のデマンド値の検出回数に基づいて、前記目標デマンド値の各候補を今後超過しないように警告装置にて警告を行うと仮定した場合の警告回数と前記目標デマンド値の各候補とをさらに対にして前記第二表を出力する処理を行う。
【0051】
<効果>
本実施例の発明によって、実施例1の効果に加えて、当該構成とすることにより、警告がどれくらいの頻度で行われるかを予想することができ、現実的な目標デマンド値を選択することが可能になる。
【実施例3】
【0052】
<概要>
図11に示すように、本実施例の省電力シート出力装置が出力する「省電力シート」1100は、「第一表」1110と「第二表」1120を有しているが、電力基本料金算定期間中の最大の1日間電力使用量及び同期間中の最大の1日間電力使用量に近い値として検出された複数の1日間電力使用量と、その各検出日及びその各検出日における最大のデマンド値とを対にして、1日間電力使用量の大きさの昇順または降順に並べて表示する「第三表」1130をさらに有することを特徴とする。当該構成とすることにより、高い1日電力使用量が検出された日における最大のデマンド値を把握することでき、さらに具体的な省電力対策を取ることが可能になる。
【0053】
<構成>
図12は、本実施例の省電力シート出力装置の機能ブロックの一例を示す図である。この図にあるように、本実施例の「省電力シート出力装置」1200は、「デマンド値データ取得部」1201と、「第一表出力部」1202と、「第二表出力部」1203と、「日毎データ取得部」1204と、「第三表出力部」1205と、を備える。以下、実施例1との相違点である「日毎データ取得部」1204と「第三表出力部」1205について説明する。
【0054】
「日毎データ取得部」は、電力基本料金算定期間中の1日間電力使用量とその検出日及びその検出日における最大のデマンド値のデータを取得する機能を有する。ここで、1日間電力使用量とは、1日において使用される電力量の合計の値を示すものである。
【0055】
1日間電力使用量とその検出日及びその検出日における最大のデマンド値のデータは、電力基本料金算定期間中のデマンド値とその検出日時のデータであるデマンド値データに基づいて省電力シート出力装置で算出して取得する構成が可能である。ただし、1日間電力使用量とその検出日及びその検出日における最大のデマンド値のデータを省電力シート出力装置で算出するのではなく、他の装置や記録媒体から取得する構成やネットワークを介して他の装置から取得する構成も可能である。
【0056】
「第三表出力部」は、前記1日間電力使用量とその検出日及びその検出日における最大のデマンド値に基づいて、電力基本料金算定期間中の最大の1日間電力使用量及び同期間中の前記最大の1日間電力使用量に近い値として検出された複数の1日間電力使用量と、その各検出日及びその各検出日における最大のデマンド値とを対にして、1日間電力使用量の大きさの昇順または降順に並べて表示する第三表を前記シートデータに出力する機能を有する。
【0057】
ここで、前記最大の1日間電力使用量に近い値として検出された複数の1日間電力使用量とは、最大の1日間電力使用量に次いで大きな値を取る1日間電力使用量などのことをいう。例えば、最大の1日間電力使用量を含めて電力基本料金算定期間中の上位数件の1日間電力使用量を表示することが考えられる。なお、最大の1日間電力使用量に近いとは、表示されない他のデマンド値と比較して相対的に近い場合を想定することも可能であるし、絶対的な値として近い場合を想定することも可能である。例えば、上位数件に入っている1日間電力使用量であっても最大の1日間電力使用量に対して絶対的に近いとはいえない場合は表示しないといった構成も可能である。
【0058】
図11の例では、最大の1日間電力使用量は「2006(kW)」であり、その検出日は「2008年8月13日(水)」となっている。また、最大の1日間電力使用量に近い値として検出された複数の1日間電力使用量として、「1986、1923、1897、1862(kW)」の4つが挙げられている。第一表と第三表を対比して観察することにより、1日間電力使用量が大きな値であってもその検出日におけるピークデマンド値が他と比較して低く抑えられているケースや、1日間電力使用量が他と比較して低く抑えられている日であっても高いデマンド値を取っているケースなどが存在することを把握できる。このようなケースを把握することにより、電力使用に関するさらなる見直しができ、効果的な省電力対策を立てることができる。
【0059】
<具体的な構成>
本実施例の省電力シート出力装置の具体的な構成は、図5で示した実施例1の省電力シート出力装置の具体的な構成と共通する。ただし、本実施例の省電力シート出力装置は、日毎データ取得処理と、第三表出力処理を行うことを特徴とする。
【0060】
省電力シート出力装置は、CPUにて日毎データ取得処理を実行し、補助記憶装置から日毎データを取得し、メインメモリの所定のアドレスに格納する。また、他の例として通信装置を介してネットワーク上の所定の装置から日毎データを受信して、メインメモリや補助記憶装置の所定のアドレスに格納する処理も可能である。また、デマンド値データに基づいて日毎データを生成する処理を行うことも可能である。ここで、複数の日毎データを取得可能な場合は、これから直近で出力する予定の省電力シートに係るID(識別子)を指定して、特定の日毎データを取得する処理を行うことが考えられる。
【0061】
また、省電力シート出力装置は、CPUにて第三表出力処理を実行し、以下の処理を行う。まず、日毎データから電力基本料金算定期間中の最大の1日間電力使用量及び同期間中の前記最大の1日間電力使用量に近い値として検出された複数の1日間電力使用量のデータ(例えば、上位5個の1日間電力使用量のデータ)とその各検出日のデータ及びその各検出日における最大のデマンド値のデータを特定する処理を行う。次に、上記最大の1日間電力使用量及び最大の1日間電力使用量に近い値として検出された1日間電力使用量とその各検出日及びその各検出日における最大のデマンド値とを対にして、1日間電力使用量の大きさの降順(又は昇順)に並べて表示する第三表をシートデータに出力する処理を行う。
【0062】
<処理の流れ>
図13は、本実施例の省電力シート出力方法の処理の流れの一例を示す図である。基本的な処理の流れは、図6で示した実施例1の処理の流れと同様であるが、本実施例の省電力出力シート出力方法は、さらに日毎データ取得ステップ(S1302)と、第三表出力ステップ(S1305)を有することを特徴とする。日毎データ取得ステップでは、電力基本料金算定期間中の1日間電力使用量とその検出日及びその検出日における最大のデマンド値のデータを取得する処理を行う。第三表出力ステップでは、前記1日間電力使用量とその検出日及びその検出日における最大のデマンド値に基づいて、電力基本料金算定期間中の最大の1日間電力使用量及び同期間中の前記最大の1日間電力使用量に近い値として検出された複数の1日間電力使用量と、その各検出日及びその各検出日における最大のデマンド値とを対にして、1日間電力使用量の大きさの昇順または降順に並べて表示する第三表を前記シートデータに出力する処理を行う。上記の処理の順番は一例であり、例えば日毎データ取得ステップを第三表出力ステップの直前に行う態様も可能であるし、第一表出力ステップや第二表出力ステップ、第三表出力ステップの順番を適宜入れ替えた順番も同様に可能である。
【0063】
<効果>
本実施例の発明によって、実施例1の効果に加えて、電力使用量が高かった日における最大のデマンド値を把握することでき、さらに効果的な省電力対策を立てやすくなる。
【実施例4】
【0064】
<概要>
図14に示すように、本実施例の省電力シート出力装置が出力する「省電力シート」1400は、「第一表」1410と「第二表」1420を有しているが、電力基本料金算定期間中における過去所定期間の営業時間外の事業場の電力使用量と、当該過去所定期間の事業場において常時最低限使用される電力量である必要待機電力量及び当該営業時間外の事業場において必要待機電力以外に使用された電力量である余分待機電力量とを対にして表示する「第四表」1440をさらに含むことを特徴とする。当該構成とすることにより、営業時間外においてどれくらい余分な電力が発生しているかを容易に把握することができ、さらに具体的な省電力対策を立てやすくなる。
【0065】
<構成>
図15は、本実施例の省電力シート出力装置の機能ブロックの一例を示す図である。この図にあるように、本実施例の「省電力シート出力装置」1500は、「デマンド値データ取得部」1501と、「第一表出力部」1502と、「第二表出力部」1503と、「営業時間外電力使用量データ取得部」1504と、「必要待機電力量取得部」1505と、「余分待機電力量取得部」1506と、「第四表出力部」1507と、を備える。
【0066】
「営業時間外電力使用量データ取得部」は、電力基本料金算定期間中における過去所定期間の営業時間外の事業場の電力使用量である営業時間外電力使用量のデータを取得する機能を有する。ここで、事業場における業種は特に限定されるものではない。また、営業時間に関しては任意に設定することが可能であり、事業場ごとに異なる態様も可能である。また、当該営業時間の情報は上記営業時間外電力使用量のデータに含まれる構成が考えられる。なお、デマンド値データと営業時間の情報に基づいて営業時間外電力使用量のデータを生成して取得する構成も可能である。
【0067】
図14の例では、電力基本料金算定期間中のうち最近の週である「2009年05月03日(日)〜09日(土)」を過去所定期間としているが、電力基本料金算定期間中のうち最も電力使用量が多かった週や、その他の任意の期間とすることも同様に可能である。
【0068】
「必要待機電力量取得部」は、前記営業時間外電力使用量に基づいて、前記過去所定期間の営業時間外の事業場において常時最低限使用された電力量である必要待機電力量を取得する機能を有する。ここで、必要待機電力量は、事業場において常時接続されている電気機器(例えば、冷凍庫など)が消費する電力量が主として考えられる。
【0069】
ここで、必要待機電力量の取得方法としては、例えば前記過去所定期間の営業時間外において最小となるデマンド値やその他の時間あたり(例えば1時間あたり)の電力量に基づいて算出する方法が考えられる。図14の例では、「2009年05月03日(日)〜09日(土)」の期間における1時間あたりの電力量の最小値が「22(kWh)」で、営業時間外の時間が「132時間」となる場合を示しており、必要待機電力は「22(kWh)×132(h)=2904(kW)」となっている。
【0070】
「余分待機電力量取得部」は、前記営業時間外電力使用量と前記必要待機電力量に基づいて前記過去所定期間の営業時間外の事業場において必要待機電力量以外に使用された電力使用量である余分待機電力量を取得する機能を有する。図14の例では、「2009年05月03日(日)〜09日(土)」の期間における営業時間外の電力使用量の合計「4123(kWh)」から上記必要待機電力量「2904(kWh)」を差し引いて余分待機電力量「1219(kWh)」を算出している。
【0071】
「第四表出力部」は、前記営業時間外の事業場の電力使用量と必要待機電力及び余分待機電力とを対にして表示する第四表を前記シートデータに出力する機能を有する。なお、第四表の他の例としては、図16のような態様も考えられる。図16の「第四表」1640では、過去所定期間「2009年05月03日(日)〜09日(土)」における営業時間外の時間の情報と、各日の当該営業時間外における電力使用量、各日の1日間電力使用量の情報がさらに示されている。
【0072】
これらの第四表の情報を参照することにより、営業時間外の事業場において常時最低限必要とされる電力量とそれ以外の電力量を区別でき、営業時間外においてどれくらい余分な電力が発生しているかを把握することが可能になる。つまり、第四表を参照することでより具体的な省電力対策を立てやすくなる。
【0073】
<具体的な構成>
本実施例の省電力シート出力装置の具体的な構成は、図5で示した実施例1の省電力シート出力装置の具体的な構成と共通する。ただし、本実施例の省電力シート出力装置は、
営業時間外電力使用量データ取得処理と、必要待機電力量取得処理と、余分待機電力量取得処理と、第四表出力処理と、を行うことが可能である。
【0074】
省電力シート出力装置は、CPUにて営業時間外電力使用量データ取得処理を実行し、補助記憶装置から営業時間外電力使用量のデータを取得し、メインメモリの所定のアドレスに格納する。また、他の例として通信装置を介してネットワーク上の所定の装置から営業時間外電力使用量のデータを受信して、メインメモリの所定のアドレスに格納する処理も可能である。また、デマンド値データと営業時間の情報に基づいて上記営業時間外電力使用量のデータを生成する処理を行うことも可能である。ここで、複数の事業場についてそれぞれ営業時間外電力使用量のデータを取得可能な場合は、これから直近で出力する予定の省電力シートに係る事業場ID(識別子)を指定して、取得する処理を行うことが考えられる。
【0075】
また、省電力シート出力装置は、CPUにて必要待機電力量取得処理を実行し、営業時間外電力使用量のデータに基づいて過去所定期間(例えば過去1週間)の営業時間外における1時間あたりの電力使用量の最小値を取得する処理を行い、当該最小使用量の値を過去所定期間の必要待機電力量とみなしてメインメモリの所定のアドレスに格納する。
【0076】
また、省電力シート出力装置は、CPUにて余分待機電力量取得処理を実行し、前記営業時間外電力使用量の値から前記必要待機電力量の値を差し引く処理を行い、差し引かれた値を余分待機電力量とみなして、メインメモリの所定のアドレスに格納する。
【0077】
また、省電力シート出力装置は、CPUにて第四表出力処理を実行し、上記営業時間外の事業場の電力使用量と必要待機電力及び余分待機電力とを対にして表示する第四表を前記シートデータに出力する処理を行う。
【0078】
<処理の流れ>
図17は、本実施例の省電力シート出力方法の処理の流れの一例を示す図である。基本的な処理の流れは、図6で示した実施例1の処理の流れと同様であるが、本実施例の省電力出力シート出力方法は、さらに営業時間外電力使用量データ取得ステップ(S1702)と、必要待機電力量取得ステップ(S1703)と、余分待機電力量取得ステップ(S1704)と、第四表出力ステップ(S1707)と、をさらに有する。
【0079】
営業時間外電力使用量データ取得ステップは、電力基本料金算定期間中における過去所定期間の営業時間外の事業場の電力使用量である営業時間外電力使用量のデータを取得する処理を行う。必要待機電力量取得ステップは、前記営業時間外電力使用量に基づいて、過去所定期間の事業場において常時最低限使用された電力量である必要待機電力量を取得する処理を行う。余分待機電力量取得ステップは、前記営業時間外電力使用量と前記必要待機電力量に基づいて営業時間外の事業場において必要待機電力量以外に使用された電力使用量である余分待機電力量を取得する処理を行う。第四表出力ステップは、前記営業時間外の事業場の電力使用量と必要待機電力及び余分待機電力とを対にして表示する処理を行う。
【0080】
<効果>
本実施例の発明によって、実施例1の効果に加えて、営業時間外においてどれくらい余分な電力が発生しているかを把握することができ、さらに具体的な省電力対策を立てやすくなる。
【符号の説明】
【0081】
0100:省電力シート、0110:第一表、0120:第二表、1130:第三表、1440:第四表、0200:省電力シート出力装置0201:デマンド値データ取得部、0202:第一表出力部、0203:第二表出力部、0804:警告回数出力手段、1204:日毎データ取得部、1205:第三表出力部、1504:営業時間外電力使用量データ取得部、1505:必要待機電力量取得部、1506:余分待機電力量取得部、1507:第四表出力部、0501:CPU、0502:メインメモリ、0503:補助記憶装置、0504:ディスプレイ装置、0505:通信装置、0506:プリンタ装置、0507:操作入力装置、0508:システムバス

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電力基本料金算定期間中の最大のデマンド値及び同期間中の前記最大のデマンド値に近い値として検出された複数のデマンド値と、その各検出日時の全部又は一部とを対にして、デマンド値の大きさの昇順または降順に並べて表示する第一表と、
前記第一表に表示された最大のデマンド値よりも小さな値のデマンド値である目標デマンド値の候補と、その候補となる目標デマンド値を超過する電力基本料金算定期間中のデマンド値の検出回数とを対にして、目標デマンド値の大きさの昇順または降順に並べて表示する第二表と、
を含む省電力シート。
【請求項2】
前記第二表は、
前記目標デマンド値の各候補を今後超過しないように警告装置にて警告を行うと仮定した場合の警告回数と前記目標デマンド値の候補とをさらに対にして表示することを特徴とする請求項1に記載の省電力シート。
【請求項3】
電力基本料金算定期間中の最大の1日間電力使用量及び同期間中の前記最大の1日間電力使用量に近い値として検出された複数の1日間電力使用量と、その各検出日及びその各検出日における最大のデマンド値とを対にして、1日間電力使用量の大きさの昇順または降順に並べて表示する第三表をさらに含む請求項1又は2に記載の省電力シート。
【請求項4】
電力基本料金算定期間中における過去所定期間の営業時間外の事業場の電力使用量と、
前記過去所定期間の事業場において常時最低限使用された電力量である必要待機電力量及び営業時間外の事業場において必要待機電力以外に使用された電力量である余分待機電力量とを対にして表示する第四表をさらに含む請求項1から3のいずれか一に記載の省電力シート。
【請求項5】
電力基本料金算定期間中のデマンド値とその検出日時のデータであるデマンド値データを取得するデマンド値データ取得部と、
前記電力基本料金算定期間中の最大のデマンド値及び同期間中の前記最大のデマンド値に近い値として検出された複数のデマンド値と、その各検出日時の全部又は一部とを対にして、デマンド値の大きさの昇順または降順に並べて表示する第一表をシートデータに出力する第一表出力部と、
前記第一表に表示された最大のデマンド値よりも小さな値のデマンド値である目標デマンド値の候補と、その候補となる目標デマンド値を超過する電力基本料金算定期間中のデマンド値の検出回数とを対にして、目標デマンド値の大きさの昇順または降順に並べて表示する第二表を前記シートデータに出力する第二表出力部と、
からなる省電力シート出力装置。
【請求項6】
前記第二表出力部は、
前記目標デマンド値の各候補を超過する電力基本料金算定期間中のデマンド値の検出回数に基づいて、前記目標デマンド値の各候補を今後超過しないように警告装置にて警告を行うと仮定した場合の警告回数と前記目標デマンド値の各候補とをさらに対にして前記第二表を出力する警告回数出力手段を有することを特徴とする請求項5に記載の省電力シート出力装置。
【請求項7】
電力基本料金算定期間中の1日間電力使用量とその検出日及びその検出日における最大のデマンド値のデータである日毎データを取得する日毎データ取得部と、
前記1日間電力使用量とその検出日及びその検出日における最大のデマンド値に基づいて、電力基本料金算定期間中の最大の1日間電力使用量及び同期間中の前記最大の1日間電力使用量に近い値として検出された複数の1日間電力使用量と、その各検出日及びその各検出日における最大のデマンド値とを対にして、1日間電力使用量の大きさの昇順または降順に並べて表示する第三表を前記シートデータに出力する第三表出力部と、
をさらに有する請求項5又は6に記載の省電力シート出力装置。
【請求項8】
電力基本料金算定期間中における過去所定期間の営業時間外の事業場の電力使用量である営業時間外電力使用量のデータを取得する営業時間外電力使用量データ取得部と、
前記営業時間外電力使用量に基づいて、前記過去所定期間の事業場において常時最低限使用された電力量である必要待機電力量を取得する必要待機電力量取得部と、
前記営業時間外電力使用量と前記必要待機電力量に基づいて前記過去所定期間の営業時間外の事業場において必要待機電力量以外に使用された電力使用量である余分待機電力量を取得する余分待機電力量取得部と、
前記営業時間外の事業場の電力使用量と必要待機電力及び余分待機電力とを対にして表示する第四表を前記シートデータに出力する第四表出力部と、
をさらに有する請求項5から7のいずれか一に記載の省電力シート出力装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2011−114915(P2011−114915A)
【公開日】平成23年6月9日(2011.6.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−268127(P2009−268127)
【出願日】平成21年11月25日(2009.11.25)
【出願人】(507184096)日本テクノ株式会社 (12)
【Fターム(参考)】