説明

真空式温水機排ガスの熱回収装置およびこれを用いた熱回収方法

【課題】 産業用の温水発生装置である真空式温水機から排出する低温の燃焼排ガスから顕熱を回収し、さらに燃焼排ガス中に含まれる水分の潜熱を回収し、真空式温水機の熱効率を向上させ、簡便かつ効果的に熱回収装置の過熱を防止し、真空式温水機および熱回収装置内部の温度・圧力の上昇を防ぐこと。
【解決手段】 熱回収装置10が、内部に供給水が流通する複数段かつ複数列設置したフィン水管1bからなる熱回収器1aを備えた熱回収室1と、中和槽2と、排出部3と、を有し、真空式温水機20から給送された燃焼排ガスを熱回収室1の上部から下部に流下させた状態で、熱回収器1a内部に供給水を下部から上部に流通させて給送された燃焼排ガスと熱交換するとともに、該供給水が加温され、加温水として真空式温水機20の熱交換器5cに供給することを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、真空式温水機排ガスの熱回収装置およびこれを用いた熱回収方法に関し、特に、産業用の温水発生装置である真空式温水機における排ガスの熱回収装置およびこれを用いた熱回収方法に有用である。
【背景技術】
【0002】
従来、産業用の温水発生装置として多種多様な方式が利用されているが、100℃以下の温水を得る温水発生装置として、真空式温水機が多用されている。真空式温水機は、都市ガスや灯油、ペレットなどの燃料を燃焼し、その燃焼熱および排ガスを燃焼室の周囲に存在する熱媒水と熱交換させる。熱媒水は、大気圧下に減圧された減圧蒸発室で75℃〜85℃程度で減圧沸騰し、同室内にある熱交換器を介して給温水を加温する。熱媒水は燃焼室内に設けた伝熱管で燃焼排ガスと熱交換するが、通常は110℃〜200℃程度の排ガス温度まで熱回収する。熱効率は概ね85%〜95%程度である。
【0003】
こうした真空式温水機として、具体的には、例えば図5に示すような構成を有する真空式温水ボイラが挙げられる。上部に蒸気室102が形成されるよう熱媒水103を封入した熱媒水貯槽(缶体)101の下部内側に、上記熱媒水103に没するように燃焼室104を設けてバーナ105を設置し、且つ上記熱媒水貯槽101の頂部に、真空ポンプ106を、開閉弁108を備えた真空引きライン107を介し接続すると共に、上記蒸気室102となる熱媒水貯槽101内の上部位置に、加熱対象となる水109を外部から流通させることができるようにした熱交換器としての伝熱管110を設けた構成として、真空ポンプ106の作動により熱媒水貯槽101の内部を真空に引いた状態において、バーナ105を燃焼させることにより燃焼室104の壁面を介して熱媒水103を加熱し、これにより真空中にある熱媒水103を100℃以下の温度、たとえば、約80℃にて急速に沸騰、蒸発させ、発生した減圧蒸気を、蒸気室102に充満させると共に伝熱管110の表面で凝縮させることにより、該伝熱管110を流通する水109と熱交換を行わせて、該伝熱管110の出口より上記減圧蒸気の温度まで加熱された温水109aを回収できるようにしてある。なお、111は燃焼室104の排気口、112は燃焼室104内の中央部にてバーナ105に対峙するよう設置した火堰、113は火堰112の後方の煙道となる部分に燃焼室104を上下方向に貫通するよう設けた伝熱用水管である。凝縮伝熱を利用することで伝熱面積を小さくできると共に、減圧下における熱媒水103の凝縮領域の温度を制御温度とすることにより、加熱対象流体である水109を間欠的に熱交換させるような場合であっても、熱媒水103の温度が大きく変化することはなく、したがって、常に一定温度に加熱された温水109aを製造できるという特徴を有している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2003−279160号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、上記のような真空式温水機では、以下に挙げるような問題点や課題が生じることがあった。
(i)従来方式では、熱媒水の温度を通常75℃〜85℃に加熱した状態で保持し、減圧蒸気室の熱交換器で冷水を温水に熱交換する。排ガス中の水分から潜熱を回収する場合、排ガス温度を露点以下に冷却する必要があるが、従来の構造では排ガス温度を熱媒水温度以下にすることができないため、構造的に潜熱回収はできないという課題があった。
(ii)燃焼式の温水機においては、燃焼エネルギーを伝熱用水管により吸収することによって温水を得ると同時に、該水管によって燃焼排ガスの温度を低下させる働きがある。従って、水管での熱交換(吸収)が十分にできない状態(例えば、温水用供給水の停止や減少、水管表面でのスケールの発生等に伴う水管の熱交換効率の低下あるいは真空圧力の上昇等の異常な状態等)になった場合には、燃焼排ガス温度の上昇により、燃焼室から排出された燃焼排ガスの処理機能(低温処理や中和処理等)の低下や損傷等の可能性があり、こうした危険性を回避することが課題となる。
(iii)所望の温水が複数の異なる温度である場合(例えば、暖房用と給湯用)には、減圧蒸気室に、複数の熱交換器(伝熱菅)が配設され、各々所望の温度の温水が取出される。しかしながら、例えば低温の暖房用温水のみへの切替え等、燃焼条件の変更を必要とする場合、過渡的に水管からの熱吸収量の減少に伴う燃焼排ガス温度の上昇が発生する可能性があり、上記(ii)と同様の課題が生じる。
【0006】
本発明の目的は、産業用の温水発生装置である真空式温水機から排出する低温の燃焼排ガスから顕熱を回収し、さらに燃焼排ガス中に含まれる水分の潜熱を回収し、真空式温水機の熱効率を向上させる真空式温水機排ガスの熱回収装置およびこれを用いた熱回収方法を提供することにある。また、真空式温水機に過大な機能を必要とせずに、簡便かつ効果的に熱回収装置の過熱を防止し、真空式温水機および熱回収装置内部の温度・圧力の上昇を防ぐことが可能な真空式温水機排ガスの熱回収装置およびこれを用いた熱回収方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、鋭意研究を重ねた結果、以下に示す真空式温水機排ガスの熱回収装置およびこれを用いた熱回収方法によって上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成するに到った。
【0008】
本発明は、真空式温水機から燃焼排ガスが給送されるダクトの一端部で、該真空式温水機と接続する熱回収装置であって、
前記真空式温水機が、燃焼バーナ、内部に熱媒体が流通し燃焼熱を吸収する複数の水管および燃焼排ガスの排気部が備えられた燃焼室と、該燃焼室を囲むように隣接し前記熱媒体が充填された熱媒体槽、内部に給温水が流通する熱交換器および減圧手段に接続される減圧部が備えられた減圧蒸気室と、該給温水が供出される給湯部と、前記排気部からの燃焼排ガスが給送されるダクトと、を有し、
前記熱回収装置が、内部に供給水が流通する複数段かつ複数列設置したフィン水管からなる熱回収器を備えた熱回収室と、該熱回収室の下部に配置され凝縮水を回収し中和処理する中和槽と、処理された燃焼排ガスが排出される排出部と、を有し、
前記ダクトが前記熱回収室の上部に接続され、給送された燃焼排ガスを前記熱回収室の上部から下部に流下させた状態で、前記熱回収器内部に前記供給水を下部から上部に流通させて給送された燃焼排ガスと熱交換し、燃焼排ガスの顕熱および該燃焼排ガス中に含まれる水蒸気の潜熱を回収するとともに、前記供給水が加温され、加温水として前記熱交換器に供給することを特徴とする。
【0009】
既述のように、真空式温水機においては、燃料排ガスの温度が低く、顕熱回収は比較的容易であるが、含有する水分からの潜熱の回収は難しい。本発明は、真空式温水機の燃焼排ガスの排出ダクトに熱回収装置を接続し、装置上部から流下する燃焼排ガスと複数設置されたフィン水管を上昇する供給水との効率的な熱交換機能、流下するガス流によるフィン水管の表面に発生する凝縮水の排除機能、および回収した熱エネルギーによる真空式温水機の給温水の加温機能によって、効率のよく真空式温水機から排出する低温の燃焼排ガスから顕熱を回収し、さらに燃焼排ガス中に含まれる水分の潜熱を回収し、真空式温水機の熱効率を向上させることが可能となった。ここで、「給温水」とは真空式温水機において熱交換され給湯用や暖房用として利用される供給水をいう。
【0010】
本発明は、上記真空式温水機排ガスの熱回収装置であって、前記真空式温水機および熱回収装置に供給水を導入する流路Aを設け、該流路Aを真空式温水機に給水する流路Bと熱回収装置に給水する流路Cに分岐し、該流路Bにおいて、真空式温水機に給水する流路に設けられた分岐路に流路Cの末端を接続し、前記熱回収装置から供出された前記加温水を前記真空式温水機へ給水可能な構成を有するとともに、流路A−流路Bの接続と流路A−流路Cの接続の切換えを行う切換弁を設けることを特徴とする。
上記のように、真空式温水機においては、供出する給温水の水温と合わせて熱媒体および燃焼排ガスの温度管理が重要となる。本発明は、燃焼排ガスによる真空式温水機から熱回収装置への熱移動と同時に、加温水による熱回収装置から真空式温水機への熱移動が行なわれる。このとき、いずれか一方が過熱量となり各装置の機能低下や損傷等を生じるという不測の場合の防止するために、過熱された加温水の真空式温水機への供給を停止して、供給水を直接真空式温水機へ供給できる構成を有することを特徴とする。これによって、後者における真空式温水機への過量の熱移動を防止するとともに、真空式温水機における熱媒体から給温水への移動熱量を増加させることができ、これによって、さらに燃焼熱の熱媒体への移動熱量を増加させることができることから、燃料排ガスの温度を低減させることができる。つまり、前者における熱回収装置への過量の熱移動を防止することができる。このように、真空式温水機に過大な機能を必要とせずに、簡便かつ効果的に熱回収装置の過熱を防止し、真空式温水機および熱回収装置内部の温度・圧力の上昇を防ぐことが可能となった。
【0011】
本発明は、上記真空式温水機排ガスの熱回収装置であって、前記流路Cにおいて、熱回収装置に給水するまでの流路に設けられた分岐路に流路Dが接続され、該流路Dに開閉弁が設けられるとともに、前記流路C内の供給水または加温水の一部を前記中和槽に放出可能に構成することを特徴とする。
上記熱回収装置においては、固有の加温水の過熱や燃焼排ガス温度の上昇の未然防止機能を有している。本発明は、さらに安全性を高めるために、熱回収装置への供給水を停止した状態において、熱回収装置への供給流路内の水の一部を放出して熱回収装置内のフィン水管内部の水が沸騰することを防ぎ、給湯開始時に高温に過熱された加温水が真空式温水機の給湯用熱交換器に流入することを防止する。こうした構成によって、真空式温水機に過大な機能を必要とせずに、簡便かつ効果的に熱回収装置の過熱を防止し、真空式温水機および熱回収装置内部の温度・圧力の上昇を防ぐことが可能となった。
【0012】
本発明は、上記真空式温水機排ガスの熱回収装置であって、前記熱回収室の上部、前記排気部、前記熱媒体槽のいずれかあるいはそのいくつかに温度検出器を設け、それぞれの予め設定された温度を指標に、前記供給水の流量あるいは供給流路を制御することを特徴とする。
上記熱回収装置において、加温水の過熱を検知し、真空式温水機への過量の熱移動を停止することによって、燃料排ガス温度を低減させることができる。つまり、真空式温水機あるいは熱回収装置における水温やガス温度は、各々他の装置の水温やガス温度と密接な関係を有することを意味する。本発明は、真空式温水機あるいは熱回収装置における特定箇所の水温やガス温度をモニタすることによって真空式温水機および熱回収装置からなるシステム全体の管理が可能であることを見出したもので、具体的には、特に、熱回収室の上部、排気部、熱媒体槽の温度が重要な指標となる。こうした指標を基に、供給水の流量あるいは供給流路を制御することによって、真空式温水機に過大な機能を必要とせずに、簡便かつ効果的に熱回収装置の過熱を防止し、真空式温水機および熱回収装置内部の温度・圧力の上昇を防ぐことが可能となった。
【0013】
また、本発明は、上記のいずれかの熱回収装置を用い、真空式温水機からの燃焼排ガス中の熱エネルギーである顕熱および潜熱を回収する方法であって、
該熱回収装置において、該真空式温水機からの燃焼排ガスと、熱回収装置に設けられたフィン水管中の供給水とを向流的に熱交換させ、加温された該供給水を熱回収装置から加温水として真空式温水機に供給することを特徴とする。
上記熱回収装置は、真空式温水機からの廃熱を効率のよく回収し、真空式温水機の熱効率を向上させるという基本機能を有するもので、本発明は、こうした優れた機能を生かすことによって、従来難しかった燃料排ガス中の水分を効率的に凝縮させることができ、高い収率で熱回収を行うことができる熱回収方法の提供することが可能となった
【0014】
また、本発明は、上記真空式温水機排ガスの熱回収方法であって、前記加温水の温度が予め設定された温度以上に上昇した場合、真空式温水機への該加温水の供給を停止し、前記供給水を直接真空式温水機に供給するとともに、前記供給水または加温水を熱回収装置に設けられた燃焼排ガスの凝縮水中和用の中和槽に放出することを特徴とする。
こうした操作によって、高い安全性を有しつつ、真空式温水機に過大な機能を必要とせずに、簡便かつ効果的に熱回収装置の過熱を防止し、真空式温水機および熱回収装置内部の温度・圧力の上昇を防ぐことが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明に係る真空式温水機排ガスの熱回収装置の基本構成を例示する全体構成図。
【図2】本発明に係る熱回収装置の具体的な構成を例示する構成図。
【図3】本発明を適用することができる真空式温水機の他の構成例を示す構成図。
【図4】本発明に係る熱回収装置の他の構成例を示す構成図。
【図5】従来技術に係る真空式温水ボイラの概略を例示する全体構成図。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明に係る真空式温水機排ガスの熱回収装置(以下「本装置」という)は、真空式温水機(特に断りがない限り「温水機」という)とダクトによって接続され、
温水機が、燃焼バーナ、内部に熱媒体が流通し燃焼熱を吸収する複数の水管および燃焼排ガスの排気部が備えられた燃焼室と、該燃焼室を囲むように隣接し熱媒体が充填された熱媒体槽、内部に給温水が流通する熱交換器および減圧手段に接続される減圧部が備えられた減圧蒸気室と、該給温水が供出される給湯部と、排気部からの燃焼排ガスが給送されるダクトと、を有し、
本装置が、内部に供給水が流通する複数段かつ複数列設置したフィン水管からなる熱回収器を備えた熱回収室と、該熱回収室の下部に配置され凝縮水を回収し中和処理する中和槽と、処理された燃焼排ガスが排出される排出部と、を有し、
給送された燃焼排ガスを流下させた状態で供給水と熱交換し、燃焼排ガスの顕熱および該燃焼排ガス中に含まれる水蒸気の潜熱を回収するとともに、供給水が加温され、加温水として熱交換器に供給することを特徴とする。以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
【0017】
<本装置の第1構成例>
本装置の1つの実施態様として、その基本構成の概略を図1に示す(第1構成例)。本装置10は、温水機20とダクト30によって接続され、ダクト30には、温水機20から燃焼排ガスが給送される。本装置10は、熱回収室1と、中和槽2と、排出部3と、を有する一方、温水機20は、燃焼室4と、減圧蒸気室5と、ダクト30と、を有する。
【0018】
ここで、ダクト30が熱回収室1の上部に接続され、給送された燃焼排ガスを熱回収室1の上部から下部に流下させた状態で、熱回収室1に設けられた熱交換部(フィン水管)内部に供給水を下部から上部に流通させて給送された燃焼排ガスと熱交換し、燃焼排ガスの顕熱および該燃焼排ガス中に含まれる水蒸気の潜熱を回収する。加温された供給水は、加温水として温水機20の減圧蒸気室5に設けられた熱交換器に供給され、給湯用や暖房用等の給温水となる。熱エネルギーの循環系を形成する燃焼排ガスと加温水の加温機能によって、回収された廃熱を温水機の熱源として利用し、温水機の熱効率を向上させることができる。
【0019】
〔熱回収装置〕
本装置10は、図2(A)に例示するように、熱回収室1、中和槽2、排出部3から構成される。本装置10には、ダクト30によって給送された燃焼排ガスが、熱回収室1の上部から導入される。熱回収室1には、内部に供給水が流通する複数段かつ複数列設置したフィン水管1bからなる熱回収器1aが備えられる。中和槽2は、熱回収室1の下部に配置され、凝縮水を回収し中和処理する。排出部3は、熱回収室1から流下した燃焼排ガスが中和槽2の表面で折り返すように上昇させる構成が好ましい。流下によって低温化を促進し、中和槽2表面との接触によってガス中の酸性成分が処理された燃焼排ガスとして排出することができる。
【0020】
熱回収室1の上部から導入された燃焼排ガスは、フィン水管1bにおいて供給水と熱交換し、冷却されて顕熱を放出するとともに、含有される水蒸気は、その潜熱を放出しながらフィン水管1bの表面で凝縮し凝縮水を形成する。凝縮水は、所定の大きさに拡大した状態で、熱回収室1の上部から流下する燃焼排ガスの流れに沿って落下し、中和槽2に貯留される。このとき、フィン水管1bの表面への水滴の付着は、フィン水管1bの伝熱機能を阻害することから、燃焼排ガスによる水滴の落下を促進する機能は、本装置10の熱効率向上に対して有効である。多くの水分が除去された燃焼排ガスは、減温処理および酸性成分の除去処理をされた清浄ガスとして排出部3から排出される。中和槽2に貯留された凝縮水は、所定量貯留後あるいは連続的にpH調整剤によって中和処理された後、系外に排出される。なお、本装置10は、導入された燃焼排ガスを清浄化されたガスと液体をして排出する自己完結処理型の装置を構成するが、別途中和処理や排出処理の機能を、系外の装置において行なうことも可能である。
【0021】
一方、本装置10には、熱回収室1内部のフィン水管1bに供給水が導入され、下部から上部に流通される。流下する燃焼排ガスと向流式熱交換を行なうことによって、効率的な熱交換機能を形成し、凝縮水の発生を促進すると同時に、上述の水滴の落下を促進する機能によって、より低温状態のフィン水管1b下部での供給水の冷却機能を活かすことができる。フィン水管1bは、複数段かつ複数列備えられ、熱回収器1aを構成する。図2(B)に示す平断面図のように、最密充填状に配設することによって、フィン水管1bのフィン表面を有効に活かすことができるとともに、均等に分布された燃焼排ガスの流れを形成し、ショートパスの発生による熱交換効率の低下を防止することができる。
【0022】
〔温水機〕
温水機20は、燃焼室4と、減圧蒸気室5と、ダクト30とから構成される。燃焼室4には、燃焼バーナ4a、内部に熱媒体が流通し燃焼熱を吸収する複数の水管4b、および燃焼排ガスが排気される排気部4cが備えられる。減圧蒸気室5には、燃焼室4を囲むように隣接し、熱媒体5aが充填された熱媒体槽5b、内部に給温水が流通する熱交換器5c、および減圧手段(図示せず)に接続される減圧部5dが備えられる。ダクト30には、排気部4cからの燃焼排ガスが給送される。給温水は、給湯部5eを介して温水機20から給出される。
【0023】
温水機20では、燃焼室4において、別途供給された燃料と燃焼空気(図示せず)が燃焼バーナ4aにおいて燃焼反応を生じ、発熱反応による熱エネルギーの放射と高温の火炎4dを発生させる。これらの燃焼熱は、複数の水管4b内を流通する熱媒体5aによって吸収されるとともに、燃焼室4を囲むように隣接した熱媒体5aによって吸収される。つまり、燃焼室4の上下左右を囲むように伝熱性の高い材料を使用した熱媒体槽5bが配設され、複数の水管4b内部と連通して熱媒体5aが充填されている。従って、火炎4dの燃焼熱は、主として水管4bを介して吸収され、火炎4dの燃焼熱の一部および放射熱エネルギーは、伝熱性の高い材料を介して吸収される。燃焼反応によって発生した燃焼排ガスは、減温されて排気部4cから排気され、ダクト30に給送される。
【0024】
減圧蒸気室5には、熱媒体槽5bの上層を減圧条件(例えば−3kPa〜−5kPa)に維持された空間が設けられ、該空間に内部に給温水が流通する熱交換器5cが配設される。上記のように、燃焼室4で発生した燃焼熱の多くは、熱媒体5aに吸収される。熱媒体5aは、通常市水等の水が利用される。このとき、熱媒体槽5bおよび水管4bの内部の温度には、殆どバラツキがないことが確認されている。燃焼室4との隔壁での伝熱効果と水管4bの内部を含む熱媒体5aの対流効果によるものである。また、減圧蒸気室5では、減圧条件における熱媒体の温度を通常75〜85℃に加熱した状態(減圧沸騰した状態)で維持され、熱媒体5aに吸収された燃焼熱は、減圧条件下の飽和蒸気を介して熱交換器5cに伝達される。熱交換器5c内部には、予め熱回収室1において加温された加温水が流通しており、75〜85℃に加熱され給温水となる。
【0025】
ここで、温水機20は、減圧蒸気室5に、図1に例示した給湯用の熱交換器5cを1基配設した構成の他、例えば、図3(A)に例示した給湯用と暖房用といった用途の異なる(従って使用温度も異なる)2基の熱交換器5c,5fを配設した構成や、図3(B)に例示した2つの使用温度の異なる給湯用の2基の熱交換器5c,5gを配設した構成なども可能である。
【0026】
図3(A)に例示する構成のように、減圧蒸気室5に給湯用の熱交換器5cと暖房用の熱交換器5fを配設し、暖房用のように温水の循環使用ができる場合には、給湯用の熱交換器5cについて、図1に例示した構成と同様、上記の温水機20の機能を利用できる。このとき、暖房用の温水(熱媒体)は、熱交換器5fによって75〜85℃に加熱され、暖房機等に給送された後、低温状態で循環水として再度熱交換器5fに供給される。給湯用の熱交換器5cに供給される加温水の供給流路とは、機能的にも全く独立している。
【0027】
また、図3(B)に例示する構成のように、2つの使用温度の異なる給湯用の2基の熱交換器5c,5gを配設した場合には、加温水が分岐され(流路B1,B2)、各熱交換器5c,5gに供給される。各給温水の使用条件が類似するものであれば、上記の温水機20の機能を利用できる。給温水の使用条件が異なる場合には、個々の熱交換器5c,5gに供給される加温水について、別途図1に示した構成と同様の構成を設ける必要がある。
【0028】
〔本装置の給水機能〕
本装置10には、給水ポンプ6によって供給水が圧送され、温水機20には、本装置10の熱回収室1において加温された加温水が給送され、所望の温度に加熱された給温水として供出される。つまり、燃焼排ガスによる温水機20から本装置10への熱移動と同時に、加温水による本装置10から温水機20への熱移動が行なわれる。このとき、供給水の供給量は、給水ポンプ6による昇圧および絞り弁7によって調整される。また供給水として使用する水は、通常市水等を用いることができる。
【0029】
このとき、熱回収室1の上部、排気部4c、熱媒体槽5bのいずれかあるいはそのいくつかに温度検出器を設け、それぞれの予め設定された温度を指標に、供給水の流量あるいは供給流路を制御することが好ましい。具体的には、図1に例示するように、熱回収室1の上部として熱回収室1から供出された加温水の温度を検出する温度検出器S1、排気部4cからの燃焼排ガスの温度を検出する温度検出器S2、熱媒体槽5b内の熱媒体5aの温度を検出する温度検出器S3が該当する。例えば、給温水の供給温度を約75〜85℃で制御された場合、供給水の温度を約20〜30℃とすれば、加温水の温度は約40〜50℃が適切であり、燃焼排ガスの温度は100℃以下、好ましくは80〜90℃が適切であり、熱媒体5aの温度は給温水の供給温度とほぼ同じである。これらの温度は、各々他の装置の水温やガス温度と密接な関係を有し、相互に関連することから、予めその相関関係が把握できる場合には、代表する1または2の温度検出器を設置することができる。このような特定箇所の水温やガス温度をモニタすることによって、システム全体の管理が可能であることを見出したものであり、こうした指標を基に、供給水の流量あるいは供給流路を制御することによって、本装置10および温水機20の適正な稼動状態を確保することができる。
【0030】
<本装置の第2構成例>
本装置10は、上記第1構成例に代え、図4に例示するような給水機能を有する構成とすることができる(第2構成例)。本装置10における効率的な熱回収は、燃焼排ガスによる温水機20から本装置10への熱移動と、加温水による本装置10から温水機20への熱移動のバランスにより成立する。このとき、いずれか一方が過熱量となれば、各装置の機能低下や損傷等を生じる可能性がある。こうした不測の場合の防止するために、具体的には、温水機20および本装置10に供給水を導入する流路Aを設け、流路Aを温水機20に給水する流路Bと本装置10に給水する流路Cに分岐し、流路Bにおいて、真空式温水機に給水する流路に設けられた分岐路Baに流路Cの末端を接続し、本装置10から供出された加温水を温水機20へ給水可能な構成を有するとともに、流路A−流路Bの接続と流路A−流路Cの接続の切換えを行う切換弁Vaを設けることが好ましい。例えば、燃焼排ガス温度の上昇によって加温水が過熱状態となった場合、温水機20への過熱された加温水の供給は、給温水への燃焼熱の移動熱量を減少させ、燃焼排ガスの更なる温度上昇を招来する可能性がある。本装置10においては、通常流路A−流路Cの接続状態にある切換弁Vaを、流路A−流路Bの接続に切換えることによって、過熱された加温水の温水機20への供給が停止され、供給水を直接温水機20へ供給できることができる。これによって、温水機20への過量の熱移動を防止することができ、温水機20への加温水の供給に伴う燃焼排ガスの更なる温度上昇を未然に防止できる。
【0031】
一方、本装置10への加温水あるいは供給水の供給停止は、一時的に、本装置10での燃焼排ガスからの十分な熱回収ができない可能性がある。しかしながら、以下の機能により、温水機20および本装置10内部の温度・圧力の上昇を防ぎ、正常状態を維持することができる。
(a)温水機20への供給水の供給は、直ちに温水機20の熱交換器5aにおける熱媒体5aから給温水への移動熱量を増加させることができる。
(b)これによって、減圧蒸気室5での気相の熱媒体5aの蒸気圧の低下を生じ、熱媒体槽5bからの熱媒体5aの蒸発が加速されるとともに、熱媒体槽5b中の液相の熱媒体5aの温度が低下する。
(c)液相の熱媒体5aの温度低下は、水管4bの表面温度の低下に繋がる。
(d)水管4bの表面温度の低下は、水管4bへの燃焼熱の移動を促進し、それを介して熱媒体5aへの移動熱量を増加させることができる。
(e)燃焼熱の熱媒体5aへの移動熱量を増加によって、燃料排ガスの温度を低下させることができる。つまり、本装置10への過量の熱移動を防止することができる。
(f)燃料排ガスおよび加温水の温度低下を維持することができた場合には、流路A−流路Bの接続状態にある切換弁Vaを、流路A−流路Cの接続に切換えることによって、通常の運転状態に戻すことができる。
【0032】
また、第2構成例にあっては、流路Cにおいて、本装置10に給水するまでの流路に設けられた分岐路Caに流路Dが接続され、流路Dに開閉弁Vbが設けられ、流路C内の供給水または加温水の一部を中和槽2に放出可能に構成することが好ましい。上記のように、燃料排ガスの温度上昇によるリスク等に対する固有の未然防止機能を有している一方、本装置10への一時的な供給水の停止および燃焼排ガスの温度上昇は、熱回収器1a内の流路Cの加温水の沸騰を生じる可能性があり、流路C内の供給水または加温水の一部を放出することによって、こうしたリスクを未然に防止し、さらに高い安全性を確保することができる。このとき、流路Cに設けられた絞り弁7は、供給水の流れを、流路Bへの流れを主とするとともに、流路Cにその一部を逆送させて熱回収器1aの熱交換機能を維持させることができる。さらに、以上の機能は、温水機20において給温水が停止状態になった時においても、流路Aを介して流路Cに供給水を供給することによって実行することができることから、熱回収器1aの熱交換機能を維持し、安全性を確保するためにおいても有効である。また、流路Dから放出される供給水または加温水は、中和槽2に貯留され、適宜放出されることが好ましい。中和剤および放出水の清浄に寄与することができる。
【0033】
<本装置を用いた熱回収方法>
次に、本装置10を用いた熱回収方法を、各装置における熱エネルギーの授受・収支を主に詳述する。本装置10において、以下の操作が行なわれ、温水機20からの燃焼排ガスの熱エネルギーを効果的に回収することができる。操作は、制御器(図示せず)によって自動的に行なわれる。図1に例示された第1構成例を基に説明する。
【0034】
〔第1構成例における操作〕
(1)本装置および温水機の起動
予め減圧部5dから減圧手段(図示せず)によって減圧蒸気室5内部を所定圧力まで減圧しておく。温水機20の燃焼バーナ4aへの燃料および助燃空気の供給を行うと同時に着火して、本装置10および温水機20を起動する。
【0035】
(2)本装置への供給水の供給
排気部4cあるいは熱媒体槽5bの温度上昇が確認できると同時に、給水ポンプ6を駆動させ、供給水を本装置10に供給する。これらの温度は、必ずしも直接検出する必要はなく、本装置10の熱回収室1の上部の加温水の温度上昇によって確認できる場合には略することができる。
【0036】
(3)本装置での燃焼排ガスとの熱交換
温水機20からの燃焼排ガスと、本装置10に設けられたフィン水管1b中の供給水が向流的に熱交換される。燃焼排ガスは冷却され、含有する水分がフィン水管1bの表面で凝縮され水滴を生じさせる。これによって、燃焼排ガス中の熱エネルギーである顕熱および潜熱を回収することができる。供給水は回収されたエネルギーによって加温され、加温水として供出される。フィン水管1b表面の凝縮水は、上方からの燃焼排ガスの流れによって排除され、熱交換効率が維持される。
【0037】
(4)温水機での給温水の作製
本装置10から給送された加温水が、温水機20の減圧蒸気室5に導入され、熱交換器5cにおいて減圧状態の気相熱媒体5bと熱交換され、熱媒体5bとほぼ同温度の給温水を作製することができる。熱を奪われた気相熱媒体5bは、熱交換器5c表面で液化し、熱媒体槽5aに滴下する。気相熱媒体5bの減少熱量は、循環系を構成する熱媒体槽5aから蒸発した気相熱媒体5bで補充される。熱媒体槽5aにおける減少熱量は、熱媒体槽5a周囲および水管4bから燃焼室4において発生する燃焼熱で補充される。
【0038】
こうした、熱エネルギーの流れによって、安定した給温水の供給ができるとともに、以上の熱回収方法を用いることによって、温水機20からの燃焼排ガス中の熱エネルギーである顕熱および潜熱を本装置10において効率のよく回収することができる。
【0039】
〔第2構成例における操作〕
また、本装置10の第2構成例においては、燃料排ガスあるいは加温水の温度が予め設定された温度以上に上昇した場合、以下の操作が行なわれ、上記第1構成例と同様に、温水機20からの燃焼排ガスの熱エネルギーを効果的に回収することができる。図4に例示された構成を基に説明する。
【0040】
(1)設定温度を超える給温水の温度,燃料排ガスあるいは加温水の温度の検知
温度検出器S1による加温水の温度の検出、温度検出器S2による排気部4cからの燃焼排ガスの温度の検出、温度検出器S3による熱媒体5a(給温水)の温度の検出、のいずれかあるいはそのいくつかを行う。特に設定温度を超える場合には、既述のような本装置10と温水機20との間における熱移動のバランスがずれ、いずれか一方が過熱量となっている可能性がある
【0041】
(2)温水機への加温水の供給の停止
本装置10と温水機20との間における熱移動のバランスがずれた場合(燃焼排ガスあるいは加温水の温度上昇)、切換弁Vaを操作し、温水機20への加温水の供給を停止し、熱交換器5cからの温水機20への過量の熱移動を防止する。同時に、供給水を直接温水機20に供給し、温水機20に供給する熱量を減少させ、温水機20から供出する熱量(燃焼排ガスの温度)を減少させる。
【0042】
(3)本装置からの供給水または加温水の放出
開閉弁Vbを操作し、流路Cに流通した供給水または加温水を本装置10に設けられた中和槽2に放出する。温水機20に供給水または加温水が供給されないときは、熱回収器1a内の流路Cの加温水の沸騰を回避することができる。温水機20に供給水が供給されたときは、供給水の一部が熱回収器1a内の流路Cにも供給されることから、熱回収器1aの熱交換機能を維持することができる。
【0043】
上記の通り、本装置10は、装置上部から流下する燃焼排ガスと複数設置されたフィン水管を上昇する供給水との効率的な熱交換機能、流下するガス流によるフィン水管の表面に発生する凝縮水の排除機能、および回収した熱エネルギーによる温水機20の給温水の加温機能を有するとともに、加温水の温度が予め設定された温度以上に上昇した場合等のリスクを回避することもできる。
【符号の説明】
【0044】
10 熱回収装置(本装置)
20 真空式温水機(温水機)
30 ダクト
1 熱回収室
1a 熱回収器
1b フィン水管
2 中和槽
3 排出部
4 燃焼室
4a 燃焼バーナ
4b 水管
4c 排気部
4d 火炎
5 減圧蒸気室
5a 熱媒体
5b 熱媒体槽
5c,5f,5g 熱交換器
5d 減圧部
5e 給湯部
6 給水ポンプ
7 絞り弁
A〜D,B1,B2 流路
Ba 分岐路
S1〜S3 温度検出器
Va 切換弁
Vb 開閉弁

【特許請求の範囲】
【請求項1】
真空式温水機から燃焼排ガスが給送されるダクトの一端部で、該真空式温水機と接続する熱回収装置であって、
前記真空式温水機が、燃焼バーナ、内部に熱媒体が流通し燃焼熱を吸収する複数の水管および燃焼排ガスの排気部が備えられた燃焼室と、該燃焼室を囲むように隣接し前記熱媒体が充填された熱媒体槽、内部に給温水が流通する熱交換器および減圧手段に接続される減圧部が備えられた減圧蒸気室と、該給温水が供出される給湯部と、前記排気部からの燃焼排ガスが給送されるダクトと、を有し、
前記熱回収装置が、内部に供給水が流通する複数段かつ複数列設置したフィン水管からなる熱回収器を備えた熱回収室と、該熱回収室の下部に配置され凝縮水を回収し中和処理する中和槽と、処理された燃焼排ガスが排出される排出部と、を有し、
前記ダクトが前記熱回収室の上部に接続され、給送された燃焼排ガスを前記熱回収室の上部から下部に流下させた状態で、前記熱回収器内部に前記供給水を下部から上部に流通させて給送された燃焼排ガスと熱交換し、燃焼排ガスの顕熱および該燃焼排ガス中に含まれる水蒸気の潜熱を回収するとともに、前記供給水が加温され、加温水として前記熱交換器に供給することを特徴とする真空式温水機排ガスの熱回収装置。
【請求項2】
前記真空式温水機および熱回収装置に供給水を導入する流路Aを設け、該流路Aを真空式温水機に給水する流路Bと熱回収装置に給水する流路Cに分岐し、該流路Bにおいて、真空式温水機に給水する流路に設けられた分岐路に流路Cの末端を接続し、前記熱回収装置から供出された前記加温水を前記真空式温水機へ給水可能な構成を有するとともに、流路A−流路Bの接続と流路A−流路Cの接続の切換えを行う切換弁を設けることを特徴とする請求項1記載の真空式温水機排ガスの熱回収装置。
【請求項3】
前記流路Cにおいて、熱回収装置に給水するまでの流路に設けられた分岐路に流路Dが接続され、該流路Dに開閉弁が設けられるとともに、前記流路C内の供給水または加温水の一部を前記中和槽に放出可能に構成することを特徴とする請求項2記載の真空式温水機排ガスの熱回収装置。
【請求項4】
前記熱回収室の上部、前記排気部、前記熱媒体槽のいずれかあるいはそのいくつかに温度検出器を設け、それぞれの予め設定された温度を指標に、前記供給水の流量あるいは供給流路を制御することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の真空式温水機排ガスの熱回収装置。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれかの熱回収装置を用い、真空式温水機からの燃焼排ガス中の熱エネルギーである顕熱および潜熱を回収する方法であって、
該熱回収装置において、該真空式温水機からの燃焼排ガスと、熱回収装置に設けられたフィン水管中の供給水とを向流的に熱交換させ、加温された該供給水を熱回収装置から加温水として真空式温水機に供給することを特徴とする真空式温水機排ガスの熱回収方法。
【請求項6】
前記加温水の温度が予め設定された温度以上に上昇した場合、真空式温水機への該加温水の供給を停止し、前記供給水を直接真空式温水機に供給するとともに、前記供給水または加温水を熱回収装置に設けられた燃焼排ガスの凝縮水中和用の中和槽に放出することを特徴とする請求項5記載の真空式温水機排ガスの熱回収方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−102906(P2012−102906A)
【公開日】平成24年5月31日(2012.5.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−250136(P2010−250136)
【出願日】平成22年11月8日(2010.11.8)
【出願人】(505229472)株式会社日本サーモエナー (24)
【出願人】(000220262)東京瓦斯株式会社 (1,166)
【Fターム(参考)】