説明

真空排気システム

【課題】プロセス状態に最適な状態で運転して、真空排気システムの効率を向上することができる真空排気システムを提供する。
【解決手段】真空チャンバ内を真空に排気する真空排気システムにおいて、真空チャンバに接続される前段真空ポンプ20と、前段真空ポンプ20の後段に設置される後段真空ポンプ30と、真空排気システム中の真空領域に設置されて圧力を検出する圧力センサ50と、通常ライン273と増量ライン274から構成され、前段真空ポンプ20及び後段真空ポンプ30に軸シールガスを供給するガス系統270と、圧力センサ50により検出された圧力に基づいてガス系統270を流れる軸シールガスの流量を制御する制御部60とを備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、真空排気システムに係り、特に半導体製造プロセスや液晶製造プロセスなどにおいて用いられる真空チャンバを真空に排気する真空排気システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、半導体製造プロセスや液晶製造プロセスなどでは、真空チャンバを真空に排気する真空排気システムが用いられている。このような真空排気システムにおいては、半導体製造プロセスや液晶製造プロセスなどの状況に関係なく、真空ポンプが定格運転されている。しかしながら、プロセス状態に関係なく真空ポンプの定格運転を続けると、真空ポンプが移送するガスの量(ガス負荷)が多くなるにつれて、真空ポンプにかかる負荷が増大してしまう。このため、真空排気システムの効率が悪くなり、真空ポンプの寿命が短くなるという問題がある。
【0003】
また、真空排気システムにおいては、冷却水により真空ポンプを冷却することがなされるが、この冷却水も、プロセス状態に関係なく、常に一定量が真空ポンプに供給されている。このため、負荷の小さいときには、冷却水が必要以上に供給されることとなり、冷却水の無駄が多いという問題がある。
【0004】
さらに、真空ポンプの内部に導入されるプロセスガスの種類によっては、反応副生成物が真空ポンプの内部で固形化してしまう場合がある。このような反応副生成物は、ポンプロータの軸受や潤滑油に混入して真空ポンプの寿命を短くするおそれがあるため、真空ポンプの軸受部分には、反応副生成物が混入することを防止するために窒素ガス(軸シールガス)が導入される。
【0005】
従来の真空排気システムにおいては、プロセス状態に関係なく、常に一定量の軸シールガスが導入されているが、大量の軸シールガスを導入すると無負荷時のポンプの到達圧力に影響するため、導入する軸シールガスの量を少なくしなければならない場合がある。しかしながら、軸シールガスの量を少なくすると、反応副生成物がポンプロータの軸受や潤滑油に混入して、真空ポンプが停止してしまうという問題がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、このような従来技術の問題点に鑑みてなされたもので、プロセス状態に最適な状態で運転して、真空排気システムの効率を向上することができる真空排気システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明によれば、プロセス状態に最適な流量で軸シールガスを真空ポンプに供給して、真空排気システムの効率を向上するとともに真空ポンプの軸受部分に反応副生成物が混入することを防止することができる、真空チャンバ内を真空に排気する真空排気システムが提供される。この真空排気システムは、真空チャンバに接続される前段真空ポンプと、上記前段真空ポンプの後段に設置される後段真空ポンプと、真空排気システム中の真空領域に設置されて圧力を検出する圧力センサと、通常ラインと増量ラインから構成され、上記前段真空ポンプ及び上記後段真空ポンプに軸シールガスを供給するガス系統と、上記圧力センサにより検出された圧力に基づいて上記ガス系統を流れる軸シールガスの流量を制御する制御部とを備えている。上記制御部は、上記圧力センサにより検出された圧力が所定値より大きくなったときに、上記ガス系統を流れる軸シールガスの流量を増やすことが好ましい。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、圧力センサにより真空排気システム中の真空領域の圧力を検出し、検出された圧力に基づいて、真空ポンプに供給する軸シールガスの流量を制御することができるので、真空ポンプに供給する軸シールガスの流量をプロセス状態に最適な量に調整することができる。したがって、真空排気システムの効率を向上するとともに、無負荷時のポンプの到達圧力に影響を与えることなく、真空ポンプの軸受部分に反応副生成物が混入することを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】真空排気システムの一例を示す模式図である。
【図2】図1に示す例における回転速度の変化を示すグラフである。
【図3】真空排気システムの他の例を示す模式図である。
【図4】本発明の第1の実施形態における真空排気システムを示す模式図である。
【図5】真空排気システムの更に他の例を示す模式図である。
【図6】真空排気システムの更に他の例を示す模式図である。
【図7】真空排気システムの更に他の例を示す模式図である。
【図8】本発明の第2の実施形態における真空排気システムを示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明に係る真空排気システムの実施形態について図1から図8を参照して詳細に説明する。なお、図1から図8において、同一または相当する構成要素には、同一の符号を付して重複した説明を省略する。
【0011】
図1は、真空排気システム10の一例を示す模式図である。図1に示すように、この真空排気システム10は、半導体製造プロセスや液晶製造プロセスなどにおいて用いられる真空チャンバ12を真空に排気するものであり、2台の真空ポンプ20,30と、前段真空ポンプ20と後段真空ポンプ30とを接続する接続管40と、接続管40の内部の圧力を検出する圧力センサ50と、真空ポンプ20,30を制御する制御部60とを備えている。50は、真空領域である接続管40内のガスの圧力を検出し、検出された圧力値の信号は制御部60に送られる。
【0012】
前段真空ポンプ20は、一対のロータを収容したケーシング21と、ロータを回転させるモータを収容したモータカバー22と、一対のロータを同期させて回転させるタイミングギヤを収容したギアカバー23と、ケーシング21とモータカバー22との間に配置された第1のサイドカバー24と、ケーシング21とギアカバー23との間に配置された第2のサイドカバー25と、モータカバー22内のモータの回転速度を制御するドライバ26とを備えている。ドライバ26は、制御部60からの信号を受けて所定の回転速度でモータを回転させる。
【0013】
前段真空ポンプ20において、モータカバー22内のモータを駆動すると、一対のロータは、ケーシング21の内面およびロータ同士の間にわずかな隙間を保持して、非接触で逆方向に回転する。一対のロータの回転につれて、吸込側のガスはロータとケーシング21と間に閉じこめられて吐出側の接続管40に移送される。
【0014】
後段真空ポンプ30は、一対のロータを収容したケーシング31と、ロータを回転させるモータを収容したモータカバー32と、一対のロータを同期させて回転させるタイミングギヤを収容したギアカバー33と、ケーシング31とギアカバー33との間に配置されたサイドカバー35と、モータカバー32内のモータの回転速度を制御するドライバ36とを備えている。ドライバ36は、制御部60からの信号を受けて所定の回転速度でモータを回転させる。
【0015】
後段真空ポンプ30において、モータカバー32内のモータを駆動すると、一対のロータは、ケーシング31の内面およびロータ同士の間にわずかな隙間を保持して、非接触で逆方向に回転する。一対のロータの回転につれて、吸込側の接続管40内のガスはロータとケーシング31と間に閉じこめられて吐出側に移送される。
【0016】
ここで、真空ポンプ20,30が移送するガスの量(ガス負荷)が多くなると、真空ポンプ20,30にかかる負荷も増大し、接続管40内のガスの圧力も上昇する。したがって、この例においては、圧力センサ50により接続管40内のガスの圧力を検出し、検出された圧力値が所定の設定値を超えた場合に、前段真空ポンプ20および/または後段真空ポンプ30の回転速度を下げるように、制御部60からドライバ26および/またはドライバ36に指令(信号)が送られるようになっている。このようにすることで、移送するガスの量が多くなった場合の真空ポンプ20,30への負荷が軽減される。
【0017】
また、圧力センサ50により検出された圧力値によって、真空チャンバ12のプロセス状態を把握することができる。例えば、圧力センサ50により検出された圧力値によって、真空チャンバ12における半導体製造プロセスや液晶製造プロセスの停止および開始を検出することができる。したがって、圧力センサ50により検出された圧力値から真空チャンバ12のプロセス状態を把握し、そのプロセス状態に適した回転速度となるように前段真空ポンプ20および/または後段真空ポンプ30の回転速度を制御してもよい。
【0018】
例えば、プロセスの停止時には、図2(a)に示すように、先に前段真空ポンプ20の回転速度を下げてから後段真空ポンプ30の回転速度を下げてもよい。また、プロセスの開始時には、図2(b)に示すように、先に後段真空ポンプ30の回転速度を上げてから前段真空ポンプ20の回転速度を上げてもよい。後段真空ポンプ30は、真空排気システム10の排気性能に大きく影響する。例えば、回転速度を下げた後、再度回転速度を上げる場合には、発熱量がすぐに大きくはならないため、後段真空ポンプ30の回転速度をそのまま変えずに、熱膨張によるロータとケーシング31との間のクリアランスを一定に保つようにしてもよい。また、反応副生成物に対する対策を考えると、温度を維持するために後段真空ポンプ30の回転速度を一定にするのがよい。
【0019】
図3は、他の真空排気システム110を示す模式図である。図3に示すように、この真空排気システム110は、第1に示す例の構成に加えて、前段真空ポンプ20と後段真空ポンプ30に冷却水を供給する冷却水系統170を備えている。この冷却水系統170は、冷却水を導入ポート171から後段真空ポンプ30のモータカバー32、ケーシング31のロータ最終段部131、ギアカバー33を通過させ、さらに前段真空ポンプ20のギアカバー23、モータカバー22を通過させた後、排出ポート172から排出し、後段真空ポンプ30および前段真空ポンプ20を冷却するものである。
【0020】
冷却水系統170の後段真空ポンプ30の上流側には、通常ライン173と増量ライン174とが設けられている。通常ライン173内を流れる冷却水の流量は例えば1l/minであり、増量ライン174内を流れる冷却水の流量は例えば5l/minである。増量ライン174には電磁弁175が設けられている。
【0021】
この例では、圧力センサ50により検出された圧力値から真空チャンバ12のプロセス状態を把握し、プロセス状態に適した流量となるように冷却水系統170を流れる冷却水を調整する。すなわち、圧力センサ50により検出された圧力値が所定の設定値を超えた場合に、増量ライン174の電磁弁175を開き、冷却水系統170を流れる冷却水の量を増やすようになっている。このように、冷却水系統170を流れる冷却水の量をプロセス状態に応じた適切な量に調整することができるので、冷却水の無駄をなくし、効率的に真空ポンプ20,30を冷却することができる。
【0022】
また、このような通常ライン173と増量ライン174に代えて、導入ポート171の近傍に電磁弁176を設け、この電磁弁176を開閉することで冷却水系統170の全流量を調整するようにしてもよい。さらに、接続管40に設置された圧力センサ50に代えて、前段真空ポンプ20と真空チャンバ12とを接続する接続管13に圧力センサ177を設け、この圧力センサ177により検出された圧力値に基づいて冷却水系統170を流れる冷却水の量を制御してもよい。
【0023】
ここで、ケーシング31のロータ最終段部131は大気圧側となるため、この部分における圧力差が大きく、発熱量が大きくなる。したがって、この例では、ケーシング31のロータ最終段部131に冷却水系統170を通過させてロータ最終段部131を冷却水により冷却するようになっている。しかしながら、ロータ最終段部131を冷却しすぎると、ガスが固形化してケーシング31に固着してしまうおそれがある。このため、この例では、ロータ最終段部131に温度センサ132を設け、ロータ最終段部131の温度を測定し、ロータ最終段部131を適度な高温に維持している。なお、図3に示すように、ロータ最終段部131の上流側の冷却水系統170には三方弁178が設けられており、この三方弁178には、ロータ最終段部131の下流側に接続されたバイパス管179が取り付けられている。
【0024】
図4は、本発明の第1の実施形態における真空排気システム210を示す模式図である。図4に示すように、この真空排気システム210は、図1に示す例の構成に加えて、前段真空ポンプ20と後段真空ポンプ30に軸シールガスとしての窒素ガスを供給する窒素ガス系統270を備えている。この窒素ガス系統270は、導入ポート271から前段真空ポンプ20の第1のサイドカバー24、第2のサイドカバー25、後段真空ポンプ30のケーシング31中の軸シール部231a,231b、サイドカバー35にそれぞれ窒素ガスを供給し、前段真空ポンプ20および後段真空ポンプ30の軸受部分に反応副生成物が混入することを防止するものである。
【0025】
窒素ガス系統270は、通常ライン273と増量ライン274とから構成されており、増量ライン274には電磁弁275が設けられている。本実施形態では、圧力センサ50により検出された圧力値から真空チャンバ(図示せず)のプロセス状態を把握し、プロセス状態に適した流量となるように窒素ガス系統270を流れる窒素ガスを調整する。すなわち、圧力センサ50により検出された圧力値が所定の設定値を超えた場合に、増量ライン274の電磁弁275を開き、窒素ガス系統270を流れる窒素ガスの量を増やすようになっている。このように、窒素ガス系統270を流れる窒素ガスの量をプロセス状態に応じた適切な量に調整することができるので、無負荷時のポンプの到達圧力に影響を与えることなく、真空ポンプ20,30の軸受部分に反応副生成物が混入することを防止することができる。
【0026】
なお、前段真空ポンプ20は、上流にある真空チャンバの到達圧力を下げてしまうため、増量ライン274aを通って前段真空ポンプ20に流入する窒素ガスの流量は、増量ライン274bを通って後段真空ポンプ30に流入する窒素ガスの流量よりも少なくなっている。また、窒素ガス系統270の前段真空ポンプ20および後段真空ポンプ30への供給部にそれぞれ電磁弁(例えば符号276,277で示す)を設け、各部に供給される窒素ガスの量を個別に制御してもよい。
【0027】
図5は、更に他の真空排気システム310を示す模式図である。図5に示すように、この真空排気システム310は、図1に示す例における真空排気システム10において、圧力センサ50を用いる代わりに、プロセス状態を示す外部入力信号370を制御部60に入力し、この外部入力信号370に基づいて、前段真空ポンプ20および後段真空ポンプ30の回転速度を調整している。その他の点については、上述した図1に示す例と同様である。
【0028】
図6は、更に他の真空排気システム410を示す模式図である。図6に示すように、この真空排気システム410は、図3に示す例における真空排気システム110において、圧力センサ50を用いる代わりに、プロセス状態を示す外部入力信号370を制御部60に入力し、この外部入力信号370に基づいて、前段真空ポンプ20および後段真空ポンプ30に供給される冷却水の流量を調整している。その他の点については、上述した図3に示す例と同様である。
【0029】
図7は、更に他の真空排気システム510を示す模式図である。図7に示すように、この真空排気システム510は、図4に示す第1の実施形態における真空排気システム210において、圧力センサ50を用いる代わりに、プロセス状態を示す外部入力信号370を制御部60に入力し、この外部入力信号370に基づいて、前段真空ポンプ20および後段真空ポンプ30に供給される窒素ガスの流量を調整している。その他の点については、上述した第1の実施形態と同様である。
【0030】
図8は、本発明の第2の実施形態における真空排気システム610を示す模式図である。この真空排気システム610は、上述した各例、並びに第1の実施形態を組み合わせたものである。この場合において、圧力センサ50により検出された圧力値に基づいて、前段真空ポンプ20および後段真空ポンプ30の回転速度、前段真空ポンプ20および後段真空ポンプ30に供給される冷却水の流量、および前段真空ポンプ20および後段真空ポンプ30に供給される窒素ガスの流量が調整される。この例では、プロセス状態を示す外部入力信号370を制御部60に入力し、この外部入力信号370に基づいて、前段真空ポンプ20および後段真空ポンプ30の回転速度、前段真空ポンプ20および後段真空ポンプ30に供給される冷却水の流量、および前段真空ポンプ20および後段真空ポンプ30に供給される窒素ガスの流量を調整できるように構成されている。
【0031】
ここで、外部入力信号370は、プロセスの停止および開始を示す信号であり、圧力センサ50の検出値よりも適確にプロセス状態を示している情報である。したがって、プロセスの停止または開始が実プロセス時間よりも前に外部入力信号370として制御部60に入力できれば、前段真空ポンプ20および後段真空ポンプ30を最適な状態にしてからプロセスの停止または開始が可能となる。
【0032】
これまで本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されず、その技術的思想の範囲内において種々異なる形態にて実施されてよいことは言うまでもない。
【符号の説明】
【0033】
10,110,210,310,410,510,610 真空排気システム
12 真空チャンバ
20 前段真空ポンプ
30 後段真空ポンプ
21,31 ケーシング
22,32 モータカバー
23,33 ギアカバー
24,25,35 サイドカバー
26,36 ドライバ
40 接続管
50,177 圧力センサ
60 制御部
170 冷却水系統
173,273 通常ライン
174,274 増量ライン
175,176,275 電磁弁
270 窒素ガス系統

【特許請求の範囲】
【請求項1】
真空チャンバ内を真空に排気する真空排気システムにおいて、
前記真空チャンバに接続される前段真空ポンプと、
前記前段真空ポンプの後段に設置される後段真空ポンプと、
真空排気システム中の真空領域に設置されて圧力を検出する圧力センサと、
通常ラインと増量ラインから構成され、前記前段真空ポンプ及び前記後段真空ポンプに軸シールガスを供給するガス系統と、
前記圧力センサにより検出された圧力に基づいて前記ガス系統を流れる軸シールガスの流量を制御する制御部と、
を備えたことを特徴とする真空排気システム。
【請求項2】
前記制御部は、前記前段真空ポンプ及び前記後段真空ポンプに供給する軸シールガスの流量を、前記増量ラインの流量を制御することによって、個別に制御することを特徴とする請求項1に記載の真空排気システム。
【請求項3】
前記増量ラインは、前記前段真空ポンプに供給する軸シールガスの流量が前記後段真空ポンプに供給する軸シールガスの流量よりも少なくなるように構成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の真空排気システム。
【請求項4】
前記増量ラインは、前記前段真空ポンプの低圧側及び高圧側、並びに前記後段真空ポンプの低圧側のみに接続されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の真空排気システム。
【請求項5】
前記制御部は、前記圧力センサにより検出された圧力が所定値より大きくなったときに、前記増量ラインに設けられた開閉弁を開くことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の真空排気システム。
【請求項6】
前記圧力センサは、前記前段真空ポンプと前記後段真空ポンプとを接続する接続管に設けられていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の真空排気システム。
【請求項7】
前記前段真空ポンプ及び前記後段真空ポンプに冷却水を供給する冷却水系統を更に備え、前記制御部は、前記圧力センサにより検出された圧力に基づいて、前記冷却水系統を流れる流量を制御することを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の真空排気システム。
【請求項8】
前記冷却水系統は、前記後段真空ポンプ内を流れた冷却水を前段前段真空ポンプに供給するよう構成されていることを特徴とする請求項7記載の真空排気システム。
【請求項9】
前記後段真空ポンプの最終段には、温度センサが設けられていることを特徴とする請求項7または8記載の真空排気システム。
【請求項10】
前記冷却水系統の前記ロータ最終段部の上流側には、該ロータ最終段部を冷却水が迂回するバイパス管が接続された三方弁が設けられていることを特徴とする請求項9記載の真空排気システム。
【請求項11】
前記前段真空ポンプ及び前記後段真空ポンプの少なくとも一方は、気体を移送する一対のロータと、前記一対のロータを回転させるモータと、前記一対のロータの回転を同期させるタイミングギヤと、前記モータの回転速度を制御するドライバとを備え、
前記制御部は、前記圧力センサにより検出された圧力に基づいて、前記ドライバを介して前記ロータの回転速度を制御することを特徴とする請求項1乃至10のいずれかに記載の真空排気システム。
【請求項12】
前記制御部は、前記圧力センサにより検出された圧力が所定値より大きくなったときに、前記ロータの回転速度を下げることを特徴とする請求項11記載の真空排気システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2011−99454(P2011−99454A)
【公開日】平成23年5月19日(2011.5.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−38234(P2011−38234)
【出願日】平成23年2月24日(2011.2.24)
【分割の表示】特願2005−167508(P2005−167508)の分割
【原出願日】平成17年6月7日(2005.6.7)
【出願人】(000000239)株式会社荏原製作所 (1,477)
【Fターム(参考)】