説明

眼疾患の治療におけるシクロヘキサンヘキソール誘導体の使用

本発明は、治療的に有効な量の、一つ以上のシクロヘキサンヘキソール誘導体またはその塩類、またはシクロヘキサンヘキソール誘導体と薬学的に許容可能な担体とを含む薬物を、対象に投与することにより、対象の眼疾患を治療するための方法に関する。特に本発明は、眼細胞におけるアミロイドβの折り畳み、オリゴマー化または凝集を調節することにより眼疾患を防止または治療するのに有用な、少なくとも一つの式(III)または(IV)のシクロヘキサンヘキソール誘導体を含む薬物を提供する。これらの薬物の投与方法には、全身、経胸膜、経口、静脈内、動脈内、筋肉内、局所、経吸入、経皮、皮下、腹腔内、胃腸投与、および眼または眼を囲む組織への直接投与が含まれる。式(III),(IV)。



Notice: Undefined index: DEJ in /mnt/www/gzt_disp.php on line 298

【特許請求の範囲】
【請求項1】
眼疾患を治療するための薬物であり、治療的に有効な量の、式IIIまたはIVのシクロヘキサンヘキソール化合物であり:
【化15】

式中、
Xは、シクロヘキサン環であり、R、R、R、R、RおよびRがヒドロキシルであり、または、R、R、R、R、RおよびRの少なくとも一つが独立して、水素、C−Cアルキル、C−Cアルケニル、C−Cアルキニル、C−Cアルコキシ、C−Cアルケニルオキシ、C−C10シクロアルキル、C−C10シクロアルケニル、C−C10シクロアルコキシ、C−C10アリール、C−C10アリールオキシ、C−C10アリール−C−Cアルコキシ、C−C10アロイル、C−C10ヘテロアリール、C−C10複素環、C−Cアシル、C−Cアシルオキシ、−NH、−NHR、−NR、=NR、−S(O)、−SH、−SOH、ニトロ、シアノ、ハロ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、ヒドロキシアルキル、−Si(R、−OSi(R、−COH、−CO、オキソ、−POH、−NHC(O)R、−C(O)NH、−C(O)NHR、−C(O)NR、−NHS(O)、−S(O)NH、−S(O)NHR、およびS(O)NRより選択され、RおよびRが独立して、C−Cアルキル、C−Cアルケニル、C−Cアルキニル、C−C10シクロアルキル、C−C10シクロアルケニル、C−C10アリール、C−C10アリールC−Cアルキル、C−C10ヘテロアリールおよびC−C10複素環より選択され、R、R、R、R、RまたはRの残りの少なくとも一つは、ヒドロキシルである、化合物;またはその薬学的に許容可能な塩を含む、薬物。
【請求項2】
前記シクロヘキサンヘキソール化合物が、式IIIまたはIVの化合物であり、式中、R、R、R、R、RおよびRの全てがヒドロキシルではないという条件で;Rはヒドロキシルであり;R、R、R、RおよびRは独立して、C−Cアルキル、C−Cアルケニル、C−Cアルキニル、Cアルコキシ、C−Cアルケニルオキシ、C−C10シクロアルキル、C−C10シクロアルケニル、C−C10シクロアルコキシ、C−C10アリール、C−C10アリールオキシ、C−C10アリール−C−Cアルコキシ、C−C10アロイル、C−C10ヘテロアリール、C−C10複素環、C−Cアシル、C−Cアシルオキシ、ヒドロキシル、−NH、−NHR、−NR−、=NR、−S(O)、−SH、−SOH、ニトロ、シアノ、ハロ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、ヒドロキシアルキル、−Si(R、−OSi(R、−COH、−CO、オキソ、−POH、−NHC(O)R、−C(O)NH、−C(O)NHR、−C(O)NR、−NHS(O)、−S(O)NH、−S(O)NHR、および−S(O)NRより選択され、RおよびRは独立して、C−Cアルキル、C−Cアルケニル、C−Cアルキニル、C−C10シクロアルキル、C−C10シクロアルケニル、C−C10アリール、C−C10アリールC−Cアルキル、C−C10ヘテロアリールおよびC−C10複素環より選択される、請求項1に記載の薬物。
【請求項3】
前記シクロヘキサンヘキソール化合物が、式IIIまたはIVの化合物であり、式中、R、R、R、RおよびRの一つが、C−Cアルキル、C−Cアルコキシ、C−Cアシル、ハロ、オキソ、=NR、−NHC(O)R、−C(O)NH、−C(O)NHR、−C(O)NR、CO、または−SOであり、RおよびRは独立して、C−Cアルキル、C−Cアルケニル、C−Cアルキニル、C−C10シクロアルキル、C−C10シクロアルケニル、C−C10アリール、C−C10アリールC−Cアルキル、C−C10ヘテロアリールおよびC−C10複素環より選択される、請求項1に記載の薬物。
【請求項4】
前記シクロヘキサンヘキソール化合物が、式IIIまたはIVの化合物であり、式中、R、R、R、RおよびRの二つが、C−Cアルキル、C−Cアルコキシ、C−Cアシル、ハロ、オキソ、=NR、−NHC(O)R、−C(O)NH、−C(O)NHR、−C(O)NR、CO、または−SOであり、RおよびRは独立して、C−Cアルキル、C−Cアルケニル、C−Cアルキニル、C−C10シクロアルキル、C−C10シクロアルケニル、C−C10アリール、C−C10アリールC−Cアルキル、C−C10ヘテロアリールおよびC−C10複素環より選択され;R、R、R、R、RおよびRのうちヒドロキシルであるものが四つ以下である、請求項1に記載の薬物。
【請求項5】
前記シクロヘキサンヘキソール化合物が、式IIIまたはIVの化合物であり、式中、R、R、R、Rおよび/またはRの少なくとも一つ、二つ、三つまたは四つがヒドロキシルであり、他方のR、R、R、Rおよび/またはRがC−Cアルキル、C−Cアルコキシ、またはハロである、請求項1に記載の薬物。
【請求項6】
前記シクロヘキサンヘキソール化合物が、シロ−イノシトールである、請求項1〜5のいずれか1項に記載の薬物。
【請求項7】
アミロイド凝集物沈着を特徴とする眼疾患の治療に使用するための、請求項1〜6のいずれか1項に記載の薬物。
【請求項8】
シクロヘキサンヘキソール化合物の量が、アミロイド凝集物の集合、折り畳み、蓄積、凝集速度および/またはクリアランスを調節するために有効である、請求項1〜6のいずれか1項に記載の薬物。
【請求項9】
シクロヘキサンヘキソール化合物の量が、眼疾患の症状発現後に、眼細胞における、集合を防止、途絶または阻害し、またはアミロイド凝集を逆転または減少させるために有効である、請求項1〜6のいずれか1項に記載の薬物。
【請求項10】
眼疾患の症状発現後に、対象の眼細胞における、アミロイド、および/またはアミロイドを含むオリゴマーおよび/または凝集物の集合を防止または阻害し、または逆転または減少させるための方法であり、治療的に有効な量の、請求項1〜6のいずれか1項に記載の薬物を投与するステップを含む、方法。
【請求項11】
眼疾患の症状発現後に、対象の眼細胞における、アミロイドを含むオリゴマーおよび/または凝集物のクリアランスまたは分解を途絶または増強するための方法であり、治療的に有効な量の、請求項1〜6のいずれか1項に記載の薬物を投与するステップを含む、方法。
【請求項12】
眼疾患の症状発現後に、対象の眼機能を改善し、および/または眼細胞の変性を減速させるための方法であり、治療的に有効な量の、請求項1〜6のいずれか1項に記載の薬物を投与するステップを含む、方法。
【請求項13】
対象における眼疾患に関係する眼の障害の発現または進行を遅延させるための方法であり、治療的に有効な量の、シクロヘキサンヘキソール化合物または請求項1〜6のいずれか1項に記載の薬物を、該対象に投与するステップを含む、方法。
【請求項14】
対象の緑内障を治療するための方法であり、治療的に有効な量の、請求項1〜6のいずれか1項に記載の薬物を、該対象に投与するステップを含む、方法。
【請求項15】
対象の黄斑変性を治療するための方法であり、黄斑細胞における既存のアミロイド凝集物の溶解および/または破壊をもたらす、請求項1〜6のいずれか1項に定義されるシクロヘキサンヘキソール化合物および薬学的に許容可能な担体、賦形剤、またはビヒクルを投与するステップを含む、方法。
【請求項16】
眼機能の改善を必要とする哺乳類を治療するための方法であり、該哺乳類は、眼機能を損ない、または減少させることが知られる疾患、障害、虚弱または病気であると診断されておらず、該方法が、眼機能を改善するために治療的に有効な量の、請求項1〜6のいずれか1項に定義されるシクロヘキサンヘキソール化合物、その薬学的に許容可能な塩を、該哺乳類に投与するステップを含む、方法。
【請求項17】
対象の眼細胞における、アミロイドオリゴマーおよび/または凝集物の集合を防止または阻害し、アミロイドオリゴマーおよび/または凝集物のクリアランスを増強し、または、アミロイドオリゴマーおよび/または凝集物の沈着を減速させるための方法であり、請求項1〜6のいずれか1項に記載の薬物を、該対象に投与するステップを含む、方法。
【請求項18】
眼疾患を患う対象において、症状発現後に、アミロイド凝集物沈着および眼細胞変性を逆転させる方法であり、請求項1〜6のいずれか1項に記載の薬物を、該対象に投与するステップを含む、方法。
【請求項19】
眼疾患を治療するための、請求項1〜6のいずれか1項に定義されるシクロヘキサンヘキソール化合物の使用。
【請求項20】
少なくとも一つの請求項1〜9のいずれか1項に記載の薬物と、容器と、眼疾患を治療するための指示とを含む、キット。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate


【公表番号】特表2010−523602(P2010−523602A)
【公表日】平成22年7月15日(2010.7.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−502395(P2010−502395)
【出願日】平成20年4月11日(2008.4.11)
【国際出願番号】PCT/CA2008/000703
【国際公開番号】WO2008/124940
【国際公開日】平成20年10月23日(2008.10.23)
【出願人】(504430972)ワラタ ファーマシューティカルズ, インコーポレイテッド (15)
【Fターム(参考)】