説明

眼痛を処置または予防するためのケトロラクトロメタミン組成物

本発明は、有効量のケトロラクを含み、水溶液中のカルボキシメチルセルロースを含み、使用者において高い視力を提供し、ここでカルボキシメチルセルロースの前記濃度が、同濃度のケトロラクを有する同等の水性ケトロラク眼科用溶液の吸収性よりも少なくとも130%大きい、高度のケトロラク吸収性を患者の眼において提供するように選択される、水性眼科用溶液を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願
本願は、35 USC 120に準じて、2009年9月1日に出願された米国特許出願第12/552,057号の利益を主張しており、米国特許出願第12/552,057号は、2009年3月2日に出願された同第12/396,131号の利益を主張しており、同第12/396,131号は、35 USC 119に準じて2008年3月3日に出願された米国特許仮出願第61/067,925号、2008年9月11日に出願された同第61/096,096号、および2008年11月6日に出願された同第61/111,919号、ならびに2009年7月23日に出願されたオーストラリア特許出願第2009202969号の利益および優先権を主張しており、前記出願の全ては、その全体が参照により本明細書に組み入れられる。
【0002】
発明の分野
本発明は、医薬組成物に関する。より詳細には本発明は、他ではケトロラクとして知られる5−ベンゾイル−2,3−ジヒドロ−1H−ピロリジン−1−カルボン酸を含む局所眼科用溶液、および眼痛を処置または予防するためのケトロラクの使用に関する。
【背景技術】
【0003】
関連技術の説明
局所非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)は、疼痛および術後炎症を制御するために用いられる。薬物は全て、幾つかの有害作用に関連する。患者の局所眼科処置におけるNSAIDの使用では、表面毒性が懸念され、角膜炎、角膜上皮下浸潤、潰瘍形成、および角膜融解の発生が報告された(Guidera et al., Ophthalmology, 2001, 108(5), pp.936-944; Solomon et al, J Cataract Refract Surg, 2001, 27(8), pp.1232-1237; Teal et al, J Cataract Refract Surg, 1995, 21(5), pp.516-518)。更に、患者は多くの場合、点眼時に灼熱感または刺すような痛み(stinging)を報告する(Jaanus et al, Antiinflammatory Drugs. Clinical Ocular Pharmacology, Bartlet, J. D. and Jaanus S. D.編, Boston: Heineman, 2001, pp. 265-298)。灼熱感または刺すような痛みは、該配合剤の活性成分の濃度に関連する可能性がある。
【0004】
アラガン社(Allergan, Inc.,)から商標名ACULAR(登録商標)として入手される0.5%(w/v)ケトロラクトロメタミン眼科用溶液は、安全で効果的なNSAIDであり、沈痛および抗炎症活性が立証されている。0.5%ケトロラク配合剤の使用に関連する最も一般的な有害事象は、眼刺激、主として点眼時の灼熱感または刺すような痛みである。商標名ACULAR LS(登録商標)である0.4%(w/v)ケトロラクトロメタミン眼科用溶液は、ACULAR(登録商標)よりも改善された生物学的利用能、および点眼時のより小さな刺すような痛みを示すが、より大きな生物学的利用能、より大きな耐容性、最小限の眼の表面毒性、改善された患者の快適性、活性成分の増加した滞留時間、および改善された使用時の創傷治癒能を有する、改善されたケトロラクトロメタミン配合剤が、依然として求められている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の一目的は、眼刺激を排除または低減し、ケトロラクの耐容性、服薬遵守、持続期間および効果を改善して、1日4回から1日2回の投与を可能にし、塩化ベンザルコニウムまたは他の防腐剤を含まないことで処置の効能を増大させる、眼への点眼用のケトロラク配合剤を提供することである。
【0006】
本発明の別の目的は、生物学的利用能を改善し、ケトロラクの眼内吸収性を高めながら、最適濃度のケトロラクを有する水溶液を提供することである。
【0007】
本発明の別の目的は、ケトロラクの効果を拡大し、そして必要な日用量の低減を可能にすることである。
【0008】
本発明の別の目的は、他のケトロラク配合剤と比較した、白内障手術に関連する炎症の低減および白内障手術に関連する疼痛の低減を提供することである。
【0009】
本発明の別の目的は、創傷治癒能が改善されたケトロラク配合剤を創造することである。
【0010】
本発明の他の目的は、本明細書を読むことで明白となろう。
【課題を解決するための手段】
【0011】
発明の概要
本発明は、他の市販のケトロラク製剤と比較して、有効量のケトロラクを含みながら最適濃度のケトロラクを有する、水性眼科用配合剤を提供する。本発明の水性眼科用溶液は、カルボキシメチルセルロース、例えばカルボキシメチルセルロースナトリウムを含み、約6.8〜7.4の範囲内のpHを有し、患者の眼に局所的に適用すると快適性があるが、ここでカルボキシメチルセルロースの濃度、および好ましくはpHは、カルボキシメチルセルロースを含まないことのみが異なる同等のケトロラク溶液と比較して、患者の眼におけるケトロラクの高い吸収性を提供するように選択される。即ちケトロラクの吸収性は、同濃度以上のケトロラクを有する同等の水性ケトロラク眼科用溶液の吸収性よりも130%以上大きくなりうる。
【0012】
より好ましくは、本発明の水性眼科用溶液は、6.8〜7.4の範囲内、特に6.8のpHを有する。
【0013】
より好ましくは、本発明の水性眼科用溶液は、約0.2〜約2重量%、より好ましくは約0.5〜1.5重量%、最も好ましくは約0.5%w/vのカルボキシメチルセルロース濃度を有する。
【0014】
より好ましくは、本発明の水性眼科用溶液は、中粘度カルボキシメチルセルロースナトリウムと高粘度カルボキシメチルセルロースナトリウムとの混合物を含む。
【0015】
より好ましくは、本発明の水性眼科用溶液は、.25〜.50重量%、または約0.45重量%のケトロラクの有効量を含む。
【0016】
より好ましくは、本発明の水性眼科用溶液は、5〜50cps、好ましくは10〜30cpsの粘度を有する。
【0017】
驚くべきことに、ケトロラクトロメタミンの濃度を最適化すると、臨床有効性を保持しながら有害事象の発生率が低減されることが発見された。加えて、最適濃度のケトロラクトロメタミンをカルボキシメチルセルロースと組み合わせると、防腐剤、キレート化剤、および界面活性剤を必要としない配合に関係して、驚くべき、そして明確な利益を提供することが発見された。つまり、ケトロラクの吸収性を高める方法を見出せば、最適濃度のケトロラクを有する溶液を使用する可能性があり、より高濃度のケトロラクを有するケトロラク溶液と比較して有効性に関して類似の結果を得る可能性がある患者に役立つ。
【0018】
つまり本発明は、0.25〜.50重量%、より好ましくは0.35〜0.45重量%、最も好ましくは約0.45%w/vのケトロラクトロメタミンを含む水性局所眼科用組成物に関する。本発明は、0.2〜2重量%、より好ましくは0.5〜1.5重量%、最も好ましくは約0.5%w/vおよび高分子量カルボキシメチルセルロースナトリウムも含有する。本発明の別の態様は、.25〜.50重量%、より特別には0.35〜0.45重量%、または約0.45%w/vのケトロラクトロメタミンを、0.2〜2重量%、好ましくは0.5〜1.5重量%、最も好ましくは約0.5%w/vのカルボキシメチルセルロースナトリウムおよびそれらの混合物と組み合わせて含む滅菌組成物を、前記患者に局所投与することを含む、ヒトにおける眼痛を処置または予防する方法に関する。
【0019】
本発明の範囲を限定するつもりはないが、本発明に関連して特に該当するのは、眼痛の処置のため、特にレーザ角膜切除屈折(PRK)手術患者の術後の眼痛を処置して治癒を改善するために、0.45%(w/v)ケトロラクトロメタミンの水性局所眼科用組成物を使用することである。本明細書に議論されたAcular(登録商標)製剤と比較して、より低濃度のケトロラクが、臨床有効性を保持しながら有害事象の発生率を低減し快適性を高めることは、驚くべきことである。白内障摘出の12時間前および1時間前に、患者に点眼された0.5%ケトロラクトロメタミン眼科用溶液2滴(0.1mL)は、9名の眼のうち8名の眼で測定可能なレベルを実現した(平均ケトロラク濃度95ng/mL眼房水、範囲40〜170ng/mL)。ケトロラクトロメタミンの眼内投与は、眼房水中のプラスタグランジンE2(PGE2)レベルを低下させる。PGE2の平均濃度は、ビヒクルを投与された眼の眼房水中では80pg/mL、そして0.5%ケトロラクトロメタミン眼科用溶液を投与された眼では28pg/mlであった。
【0020】
0.45%w/vケトロラクトロメタミン眼科用溶液の眼内投与は、0.5%ケトロラクトロメタミン眼科用溶液と比較して、ウサギの眼房水中のケトロラクの相対的生物学的利用能を200%を超えて上昇させ、虹彩毛様体ではほぼ300%に上昇させる。この上昇したケトロラクの生物学的利用能により、0.5%ケトロラクトロメタミン眼科用溶液の1日4回投与から0.45%ケトロラク溶液の1日2回投与へ、投与頻度を低減することが可能になる。前臨床データにより、0.45%ケトロラク溶液の眼内投与の後に実現された全身ケトロラク暴露レベルが、0.5%ケトロラクトロメタミン眼科用溶液で実現されたレベルに相当することが示された。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】ACULAR LS(登録商標)と比較した、0.45%w/vケトロラク溶液での眼房水中のケトロラク暴露を増加および延長させた、実施例7の結果の眼内薬物動態を示す。
【図2】ACULAR LS(登録商標)と比較した、0.45%w/vケトロラク溶液での眼房水の相対的生物学的利用能について、図1の結果を実施例7の眼内薬物動態のCmax、AUCおよび%相対的生物学的利用能の表として示す。
【図3】ACULAR LS(登録商標)と比較した、0.45%w/vケトロラク溶液の虹彩毛様体中でのケトロラク暴露を増加および延長させた実施例7の結果の眼内薬物動態を示す。
【図4】ACULAR LS(登録商標)と比較した、0.45%w/vケトロラク溶液の虹彩毛様体中でのケトロラク暴露を増加および延長させた実施例3の結果を、Cmax、AUCおよび%相対的生物学的利用能の表として示す。
【図5】虹彩毛様体においてACULAR(登録商標)1日4回投与と比較した、0.45%ケトロラク1日2回投与の実施例7の反復投与刺激を示す。
【図6】ACULAR LSに対する0.45%w/vケトロラク溶液の、ヒト臨床試験の安全性および耐容性結果を示す。
【発明を実施するための形態】
【0022】
発明の詳細な説明
アラガンから販売されるAcular LS(登録商標)製剤(0.40%w/vケトロラク)の再配合中に、驚くべきことに、0.45%ケトロラクトロメタミンおよびカルボキシメチルセルロースナトリウム(NaCMC)を含有する検査配合剤が、現在販売される製剤、即ちAcular LS(登録商標)よりも、ウサギにおいて有意に良好な眼内吸収性を示すことが見出された。
【0023】
2種の検査溶液の粘度は実質的に等しかったため、対照配合剤と比較して高い眼内浸透性を実現するメカニズムを、検査溶液の粘度のみで説明することはできない。事実、11および22cpsの粘度を有することのみが異なる2種の同一カルボキシメチルセルロースを含有する溶液の比較では、眼房水中への類似のケトロラク吸収性が示される。理論に束縛されることを望むものではないが、カルボキシメチルセルロースナトリウムと、ケトロラクまたはケトロラクの吸収を促進する眼の表面の幾つかの成分のいずれかとの間に、機能的関連性が存在すると考えられる。
【0024】
本発明の水性局所眼科用溶液の全てが、眼痛の処置または予防における使用に企図される。好ましくは本発明の溶液の全てが、前記眼痛がレーザ角膜切除屈折手術(PRK)の結果である場合の使用に企図される。
【0025】
本発明の重要な一態様は、本発明の溶液が、眼痛の処置における臨床有効性を保持しながら、副作用を低減するように最適化されたケトロラクトロメタミンの濃度を有することである。そのため、本発明に関係する組成物中のケトロラクトロメタミン濃度は、好ましくは0.35〜0.45%w/vであり、最も好ましくは本発明の水性局所眼科用溶液中のケトロラクトロメタミン濃度は、0.45重量%ケトロラクトロメタミンである。
【0026】
カルボキシメチルセルロース(CMC)は、セルロースをアルカリおよびクロロ酢酸と反応させることにより形成されるセルロースのカルボキシメチル誘導体である。前記反応の結果、カルボキシメチル基が、セルロースのバックボーンを構成するグルコピラノース単位のヒドロキシル基の幾つかに結合する。カルボキシメチルの置換度は、グルコピラノース単位あたり約0.6〜0.95で変動する。CMCは、通常はナトリウム塩として、水溶液中で用いられて、粘度を上昇させる。
【0027】
カルボキシメチルセルロースは、様々な分子量で入手される。低分子量のカルボキシメチルセルロースは、約90,000ダルトンのMwを有し、その2%溶液は、25℃で約1.1cPの粘度を有する。中分子量のカルボキシメチルセルロースは、約250,000ダルトンのMwを有する。高分子量のカルボキシメチルセルロースは、約700,000ダルトンのMwを有し、2%溶液は、25℃で約12cPの粘度を有する。
【0028】
本発明の目的では、中分子量カルボキシメチルセルロースナトリウムと高分子量カルボキシメチルセルロースナトリウムとの混合物を使用することが望ましい。例えば、25/75〜75/25のカルボキシメチルセルロース、好ましくは30/70〜70/30、最も好ましくは約35/65の中分子量/高分子量カルボキシメチルセルロースナトリウム、または最も好ましくは0.325/0.175の比。
【0029】
本発明に関係する組成物中のケトロラクトロメタミンの濃度が、眼水房へのケトロラクの同量以上の吸収性を実現し、カルボキシメチルセルロースを含む、という事実により、本発明の溶液を、防腐剤、界面活性剤およびキレート化剤を含まずに調製することが可能になる。防腐剤、界面活性剤およびキレート化剤は、眼の刺激を誘発して、患者の服薬遵守を低下させ、先行技術のケトロラク配合剤の効能を低減する可能性があるため、このことは、先行技術のケトロラク配合剤にまさる顕著な利点である。
【0030】
用語、防腐剤は、眼科の技術分野で一般に理解される意味を有する。防腐剤は、反復使用される眼科用調製剤中の細菌汚染を予防するため用いられ、限定するつもりはないが、例として、塩化ベンザルコニウム、安定化オキシクロロ錯体(他にPurite(登録商標)として知られる)、酢酸フェニル水銀、クロロブタノール、ベンジルアルコール、パラベン、およびチメロサールが挙げられる。好ましくは本発明のケトロラク溶液は、防腐剤を含まない。
【0031】
本明細書で用いられる用語、界面活性剤は、当該技術分野で一般に用いられる意味を有する。界面活性剤は、組成物の治療活性剤または他の不溶性成分の可溶化を助けるために用いられる。陰イオン性、陽イオン性、両性イオン性、双性イオン性、および非イオン性界面活性剤は全て、本発明において用いてもよい。界面活性剤が本発明の溶液に含まれる場合、好ましくは非イオン性界面活性剤が用いられる。本発明の範囲を限定するつもりはないが、有用な非イオン性界面活性剤の幾つかの例は、ポリソルバート、ポロキサマー、アルコールエトキシラート、エチレングリコール−プロピレングリコール・ブロックコポリマー、脂肪酸アミド、およびアルキルフェノールエトキシラート、およびリン脂質である。最も好ましくは界面活性剤は、平均40のエトキシラート基を有するオクチルフェノールエトキシラートである。このタイプの界面活性剤は、オクトキシノール−40またはIgepal CA−897(登録商標)としても知られており、Phone−Poulencから商標名Igepal CA−897(登録商標)として購入することができる。好ましくは本発明のケトロラク溶液は、界面活性剤を含まない。
【0032】
用語、キレート化剤は、化学の技術分野の当業者に理解される通り、金属を錯化させることが可能な化合物を指す。キレート化剤は、防腐剤効果を高めるために眼科用組成物中で用いられる。限定するつもりはないが、本発明の目的での幾つかの有用なキレート化剤は、エデト酸二ナトリウム、エデト酸カルシウム二ナトリウム、エデト酸ナトリウム、エデト酸三ナトリウム、およびエデト酸二カリウムのようなエデト酸塩である。好ましくは本発明のケトロラク溶液は、キレート化剤を含まない。
【0033】
界面活性剤、防腐剤、およびキレート化剤に加えて、多くの場合、等張化剤および他の賦形が眼科用組成物中で用いられる。等張化剤は、多くの場合、溶解された材料の濃度を所望の等張範囲に適合させるために眼科用組成物中で用いられる。等張化剤は、眼科の技術分野の当業者には公知であり、限定するつもりはないが、幾つかの例としては、グリセリン、マンニトール、ソルビトール、塩化ナトリウム、および他の電解質が挙げられる。好ましくは等張化剤は、塩化ナトリウムである。
【0034】
本発明の好ましい一実施形態は、0.4重量%ケトロラクトロメタミンおよび0.2〜2.0重量%カルボキシメチルセルロースナトリウムを含む水性局所眼科用組成物に関する。
【0035】
本発明の最も好ましい実施形態は、0.45%(w/v)ケトロラクトロメタミン、0.5%w/vカルボキシメチルセルロースナトリウム、例えば中粘度カルボキシメチルセルロースナトリウムと高粘度カルボキシメチルセルロースナトリウムとの混合物、塩化ナトリウム、クエン酸ナトリウム無水物(sodium citrate dehydrate)、水酸化ナトリウム、塩酸、ならびに精製水からなる水性局所眼科用組成物に関する。
【0036】
実施例1
他に断りがなければ、この手順の全てのステップは、室温で実施されている。以下の手順を、下の表1に列挙された量に従って実施した。精製水を主なバッチ容器に充填した。混合を開始し、過剰な空気混入および気泡形成が起こらないようにして、全ての製造成分を分散および/または溶解させるのに十分、ボルテックスした。以下の成分をボルテックスしているものに順序どおり直接添加して、次のものを添加する前にそれぞれを溶解させた:塩化ナトリウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウム二水和物、六水和物、ホウ酸、ホウ酸ナトリウム、65%中分子量カルボキシメチルセルロースと35%高分子量カルボキシメチルセルロースとの混合物を含む%水性溶液としてのカルボキシメチルセルロースナトリウム。溶液を最大15分間混合した。その後、特定の量の1N水酸化ナトリウムを添加した。pHを確認して、必要ならば、1N水酸化ナトリウムまたは1N塩酸で7.3に調整した。その後、ケトロラクトロメタミンを「現物での(as is)」アッセイに基づいて添加し、視覚的検査に基づいて完全に溶解するまで混合した。溶解したら、溶液のpHを再度確認して、必要ならば、1N水酸化ナトリウムまたは1N塩酸でpH7.3〜7.5(最終目標のpHは7.4)に調整した。その後、精製水を添加してバルク溶液を最終容量に調整し、少なくとも15分間混合して確実に均質にした。その後、溶液を使用するために滅菌ろ過した。
【0037】
表1.本発明の0.4%ケトロラクトロメタミン眼科用溶液
ケトロラクトロメタミン 0.4%
CMC、中粘度 0.65%
CMC、低粘度 0.35%
塩化カリウム 0.14%
塩化カルシウム二水和物 0.060%
塩化マグネシウム六水和物 0.060%
ホウ酸 .060%
ホウ酸ナトリウム .1225%
【0038】
実施例2
他に断りがなければ、この手順の全てのステップは、室温で実施されている。以下の手順を、下の表2に列挙された量に従って実施した。主なバッチ容器に、バッチサイズの90%の精製水を充填した。混合を開始し、過剰な空気混入および気泡形成が起こらないようにして、全ての製造成分を分散および/または溶解させるのに十分、ボルテックスした。以下の成分をボルテックスしているものに順序どおり直接添加して、次のものを添加する前にそれぞれを溶解させた:塩化ナトリウム、エデト酸二ナトリウム、オクトキシノール−40(70%原液として)および塩化ベンザルコニウム(10%原液として)。添加された塩化ベンザルコニウムの量は、用いられた原液のアッセイを判断材料にしている。溶液を最大15分間混合した。その後、特定の量の1N水酸化ナトリウム 1.85mL/L最終バルク生成物を、添加した。pHを確認して、必要ならば、1N水酸化ナトリウムまたは1N塩酸で10.7〜11.0に調整した。その後、ケトロラクトロメタミンを「現物での」アッセイに基づいて添加し、視覚的検査に基づいて完全に溶解するまで混合した。溶解したら、溶液のpHを再度確認して、必要ならば、1N水酸化ナトリウムまたは1N塩酸でpH7.3〜7.5(最終目標のpHは7.4)に調整した。その後、精製水を添加してバルク溶液を最終容量に調整し、少なくとも15分間混合して確実に均質にした。その後、溶液を使用するために滅菌ろ過した。
【0039】
表2.0.4%ケトロラクトロメタミン眼科用溶液(比較)
ケトロラクトロメタミン 0.4%
エデト酸二ナトリウム 0.015%
NaCl 0.79%
塩化ベンザルコニウム 0.006%
オクトキシノール−40 0.003%
pH 7.4
【0040】
実施例3
この実施例は、カルボキシメチルセルロースナトリウムの代わりにヒドロキシプロピルセルロースを、実施例1の組成物の粘度と等しい粘度を提供するのに十分な量、用いたこと以外は、実施例1の手順に従って調製した。
【0041】
実施例4
以下の組成物を、2つの主成分から、容量に基づき周囲温度で製造した。各成分を別個に製造し、その後、制御された順序で混和して、滅菌バルク生成物を形成させ:第一の成分(成分1)は、水にカルボキシメチルセルロースナトリウムを溶解させてバルク熱滅菌を行うことを含み、第二の成分(成分2)は、水にケトロラクトロメタミンおよび塩を溶解させ、0.2ミクロン膜を通して滅菌ろ過して滅菌圧力容器に入れることを含む。その後、滅菌バルク溶液を20ミクロンポリプロピレンメンブランフィルタで透明ろ過して、充填機のリザーバに集める。
【0042】
その後、滅菌された透明ろ過後の溶液を、UD充填機により、ブローフィルシール工程で、着色剤を含まない未使用のLDPE樹脂を用いたUDバイアルに充填する。ISOクラス5の環境で、充填を実施する。名目上の充填は、0.90mL容量バイアルに0.4mLである。
【0043】

【0044】
実施例5
様々なpHの0.45%ケトロラクトロメタミン配合剤とAcular LS(登録商標)との、ニュージーランドホワイト種ウサギへの単回点眼による眼房水ケトロラク薬物動態の比較。
【0045】
試験の目的:
1)様々なpHの0.45%ケトロラクトロメタミン配合剤とAcular LS(登録商標)とで、ニュージーランドホワイト種ウサギへの単回点眼後の眼房水ケトロラク薬物動態を比較すること;
2)この実施例は、組成物のpHの低下がケトロラクの眼内吸収性を高めるかどうかを決定するために設定した;
3)加えて、この試験の一目的は、組成物の粘度を22cpsから11cpsに低下させることによる効果を検査するために設定した。
【0046】
この試験の特異性は、以下のとおりである:
3種の0.45%ケトロラクトロメタミン配合剤およびAcular LSを投与した後のウサギ眼房水ケトロラク濃度
【0047】
表4
・ 処置群 ・ 0.45%ケトロラクトロメタミン 22cps pH=7.4
・ 0.45%ケトロラクトロメタミン 22cps pH=7.2
・ 0.45%ケトロラクトロメタミン 22cps pH=7.0
・ 0.45%ケトロラクトロメタミン 11cps pH=7.0
・ 0.45%ケトロラクトロメタミン 22cps pH=6.8
・ Acular LS pH=7.4
・ 投与経路: 局所眼内
・ 動物、性別: NZWウサギ/雌
・ 投与レジメン 単回投与、両側
・ 時点 投与後1、2および4時間
・ ウサギの数: 各時点に3匹+ブランクの1匹
合計=39匹
・ 組織/マトリックス 眼房水
・ 生物学的分析 LC−MS/MS
・ データ解析 AUC0-t、Cmax
【0048】
試験の結果を、下の表5に報告する。

【0049】
結果の概要:
カルボキシメチルセルロースナトリウム含有配合剤は、Acular LS(登録商標)よりも良好に遂行し、相対的生物学的利用能が、133%(0.45%ケトロラク22cps pH7.2)〜202%(0.45%ケトロラク22cps pH6.8)の範囲内である。しかし、一つの異常な結果がこの観察を操作している可能性があるものの、0.45%ケトロラク22cps pH7.4が153%の相対的生物学的利用能を有するため、明白なpH効果は存在しない。それにもかかわらず、pH6.8を有する溶液は、最良の生物学的利用能を示している。
【0050】
実施例6
実施例2および3の0.4%ケトロラクトロメタミン配合剤を用いて、多施設共同無作為化二重盲検並行群間試験を実施する。試験対象は、片側のPRK手術を受けた患者157名(78〜79名/群)で構成された。試験の重要な組み入れ規準は、各対象が、a)最初の施設訪問後7日以内に片側のレーザ角膜切除屈折手術(PRK)の候補者になり、b)最高矯正ETDRS視力 20/100以上を有し、そしてc)保護用ソフトコンタクトレンズを装用することが可能なことである。重要な除外基準は、屈折矯正手術の術歴、および試験薬品またはそのビヒクル、Tylenol#3(登録商標)、またはOcuflox(登録商標)への過敏性である。患者人口情報を、表6に示す。患者157名全員が、20〜66歳の年齢範囲で登録される。処置群の間に有意な人口統計的差はない。
【0051】

【0052】
各対象は、試験投薬の5分前に、Ocuflox(登録商標)を投与される。その後、試験対象は、実施例2または実施例3の0.4%ケトロラクトロメタミン眼科用溶液を1滴ずつ1日4回、4日まで投与される。その後、対象全員に、耐えがたい疼痛があり必要であれば、Tylenol#3(登録商標)を服用するように指示する(レスキュー薬)。患者は日付および時間が記入された電子日記を使用し、患者が経験した眼痛を以下のものから一つ記録する:眼痛なし;軽度;中等度;重度;および耐え難い。
【0053】
実施例2の溶液を投与された対象は、実施例3の溶液を投与された対象と比較すると、PRK後の最初の12時間は疼痛の強度が低い。詳細にはPRK後の最初の12時間に、実施例2の溶液を投与された群は、実施例3の溶液を投与された群と比較すると、重度または耐え難い疼痛を有する患者が少なかった。詳細には、実施例2の溶液を投与された群により報告された疼痛強度中央値は、実施例3の溶液を投与された群よりも1級低かった(0=疼痛なし〜4=耐え難い疼痛とする5点スケールで、重度に対して中等度)。加えて疼痛強度は、実施例3の溶液を投与された群と比較すると、投与された群でも低い。
【0054】
この臨床試験により、溶液が同じケトロラク濃度を有し、同じ粘度であるという事実にもかかわらず、本発明の溶液がカルボキシメチルセルロースナトリウムを含まない溶液と比較すると、ケトロラクのより大きな吸収度を提供することが示される。
【0055】
総括すると、0.4%ケトロラク配合剤は、PRK後の眼痛を処置するのに、臨床的に効果的である。0.4ケトロラクトロメタミンで処置された患者では、カルボキシメチルセルロースナトリウムを含む溶液で処置された患者が、ヒドロキシプロピルセルロースを含む溶液で処置された患者と比較すると、有意に大きく、そして急速な疼痛緩和を受け、レスキュー薬の使用が少なかった。
【0056】
実施例7
ウサギの眼での0.45%ケトロラクトロメタミンの薬物動態評価
NZWウサギ/雌
投与レジメン: 単回眼内投与、両側
時点: 投与後0.5、1、2、4、8、10および24時間
組織/マトリックス: 眼房水および虹彩毛様体
生物学的分析: LC−MS/MS
データ解析 薬物動態解析および模擬試験
【0057】
結論
図1〜5に示す通り、実施例7は、以下のことを示す。
1)Acular LS(登録商標)と比較した、ケトロラクの相対的生物学的利用能の上昇;
2)投与後により長期間、高濃度のケトロラクが保持される;
3)まとめると、これらのデータから、4回/日から2回/日への投与頻度の減少が支持される。
【0058】
図6に示す通り、Acular 0.45%は、半日に5回投与された場合に、ヒト患者に安全で耐容性が良好であり、ACULAR LSと比較すると非常に好適である。
【0059】
手術された眼の視力
臨床安全性(SCS)のこの概要は、同一設定による2回の終了した第三相試験、および一回の終了した第一相試験に基づいている。3回の試験全てが、0.45%w/vケトロラクトロメタミン眼科用溶液の新しい配合剤(以後、ケトロラク0.45%と呼ぶ)、つまり中分子量カルボキシメチルセルロース(CMC)と高分子量カルボキシメチルセルロースとの混合物を含有するケトロラクトロメタミン眼科用溶液の未保存の配合剤の安全な使用を裏づけている。該配合剤は、白内障手術患者におけるケトロラク0.45%の安全性を検討した第三相試験で用いられた。第一相試験は、健常な成人志願者において、ケトロラク0.45%の安全性を検討した。
【0060】
ケトロラクトロメタミン眼科用溶液の認可済み配合剤、例えばACULAR LS(登録商標)(0.40%w/vケトロラク)の現行の表示には、20%〜40%に点眼時の一過性の刺すような痛みおよび灼熱感があることを挙げている。この適用の基盤となる第三相試験で用いられた0.45%配合剤は、他の理由の中でも、主に中分子量カルボキシメチルセルロースおよび高分子量カルボキシメチルセルロースの添加、ならびにオクトキシノールおよび塩化ベンザルコニウム(BAK)の除去により、眼に投与された時の快適性を改善するために開発された。
【0061】
試験により、後眼房眼内レンズ(IOL)移植を含む白内障摘出後の、後眼房炎症、眼痛、および術後の縮瞳阻害の処置に関する、ビヒクル(活性のない同様組成物)と比較したケトロラク0.45%の有効性および安全性を評価した。両方の試験で、ケトロラク0.45%が安全で耐容性が良好であることが実証された。いずれの試験においても、新規な、または予期されない安全性所見は観察されなかった。加えて、ケトロラク0.45%が、耐容性が非常に良好で、灼熱感および指すような痛みの発生率が非常に低いことが見出された。
【0062】
別の試験で、健常な成人対象において、0.35%および0.45%ケトロラクトロメタミン眼科用溶液の安全性および耐容性を、0.4%ACULAR LS(登録商標)と比較して評価した。0.4%ACULAR LS(登録商標)は、ケトロラクの濃度が低く、BAKおよびオクトキシノールが除去されていて、元となるACULAR(登録商標)(0.50%/w/vケトロラク)よりも耐容性が良好な配合剤であることが知られているため、比較のために選択した。0.4%ACULAR LS(登録商標)と比較すると、ケトロラク0.45%は、1日5回の投与時の眼の症状、例えば、灼熱感/刺すような痛みおよび眼の不快感、の発生率が一定して低かった。ケトロラク配合剤のいずれでも、新規な、または予期されない安全性所見は観察されなかった。
【0063】
本発明のケトロラク0.45%配合剤を、1日間の眼の耐容性試験、1ヶ月の眼の毒性試験、および6日間の眼の創傷治癒試験に加えて、ウサギにおける眼および全身のケトロラク薬物動態および毒物動態試験において特徴づけた。これらの前臨床試験の結果から、1日2回投与された0.45%ケトロラクトロメタミンは、ケトロラクを眼の組織に送達し、長期毒性試験において安全であることが過去に実証されたものよりも、低レベルで有効であることが予測された。
【0064】
第三相試験は、ケトロラク0.45%の安全性および有効性をビヒクルと比較して評価するために実施された、同一設定の、多施設共同無作為化二重盲検並行群間比較試験であった。試験の患者は、後眼房のIOL移植を含む白内障摘出手術を受けた。ケトロラク0.45%またはビヒクルを、患者が自己投与し(手術する眼に1滴ずつ1日2回で、手術前日に開始して手術日から手術後の最初の2週間に連続して)、そして医療担当者が投与した(手術前の2時間の間に3滴、そして手術後に1滴)。評価された安全性パラメータは、有害事象、生命徴候、眼内圧、視力、生体鏡検、および眼底検査であった。試験は、7回の計画的な施設訪問で構成された:スクリーニング(手術4週間前〜手術2日前);無作為化(手術3日前〜手術1日前);白内障手術日;および手術後1、3、7、および14日目。ケトロラク0.45%を投与された患者は、ビヒクルを投与された患者よりも、眼の有害事象および中止につながる有害事象の発生率が低かった。
【0065】
健常な成人対象における第一相試験、単一施設無作為化二重盲検両眼実薬対照試験で、0.35%および0.45%ケトロラクトロメタミン眼科用溶液の安全性および耐容性を、0.4%ACULAR LS(登録商標)と比較して評価した(1日5回投与)。対象者は、施設担当者による1日5回の投与で、試験眼にケトロラク0.45%/他方の眼にACULAR LS(登録商標)を1滴ずつ、または試験眼にケトロラク0.35%/他方の眼にACULAR LS(登録商標)を1滴ずつ投与された。評価された安全性パラメータは、眼の症状、眼の快適性、有害事象、生命徴候、眼内圧、視力、生体鏡検、肉眼での眼球充血、および眼底検査であった。試験は、2回の計画的な施設訪問で構成された:スクリーニング(投与14日前〜投与1日前)および投与日/終了時(1日目)。ケトロラク0.45%は、0.4%ACULAR LS(登録商標)と比較して、眼の症状および徴候の発生率が一定して低かった。

略語:IOL=眼内レンズ
a インテント・トゥー・トリート(ITT)母集団

【0066】
プールした2回の第三相試験において、両方の処置群の患者3名中2名を超える数が、ベースラインから最終評価までに視力が少なくとも1列改善した。各処置群の患者2名は、視力の低下が3列を超えていた(ケトロラク0.45%患者の0.6%[2名/320名]、ビヒクル患者の1.3%[2名/158名])。
【0067】
少なくとも3列改善されたケトロラク0.45%処置患者の割合は、ビヒクル処置患者の割合よりも統計学的に有意に高かった(ケトロラク0.45%患者の58.1%[186名/320名]、ビヒクル患者の41.1%[65名/158名]、p<0.001)。同様の比較での統計学的有意性が、試験−006(p=0.002)で観察されたが、試験−005では有意傾向(borderline significant)(p=0.054)であった。

a 正の変化は改善を表す
【0068】
第一相試験において、ほとんどの対象が、処置時に視力が変化しなかった。ベースラインに対する処置時の視力低下は、ケトロラク0.45%処置眼の1例(5.0%)、ケトロラク0.35%処置眼の1例(5.3%)、およびACULAR LS(登録商標)処置眼の3例(7.7%)で観察された。
【0069】
結論:
1)視力に対する処置の影響は、ビヒクルよりもケトロラクで好適であった;
2)両方の処置群の患者3名中2名を超える数が、ベースラインから最終評価までに視力が少なくとも1列改善した;
3)ビヒクル群の患者の割合の2倍が、3列を超える視力の低下を示した;
4)ケトロラク0.45%w/v群で、40%を超える患者が、統計学的有意差のある少なくとも3列の改善を示した。
【0070】
本発明は、実例の実施形態により範囲を限定するものではなく、本発明の特定の態様を例示したに過ぎない。本明細書に開示されたものに加え、最初に出願された、特許請求の範囲をはじめとする本明細書を注意深く読むことにより、本発明の様々な改良が当業者に明白となろう。そのような改良の全てが、添付の特許請求の範囲に含まれるものとする。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ケトロラクトロメタミンとカルボキシメチルセルロースの混合物とを含み、防腐剤を含有せず、約6.8〜7.4の範囲内のpHを有する、局所水性眼科用溶液。
【請求項2】
対象の眼の視力を改善する、請求項1記載の局所水性眼科用溶液。
【請求項3】
前記ケトロラクトロメタミンが、前記溶液全体の約0.40〜0.45%w/vの濃度で存在する、請求項1記載の局所水性眼科用溶液。
【請求項4】
前記カルボキシメチルセルロースが、中粘度カルボキシメチルセルロースナトリウムと高粘度カルボキシメチルセルロースナトリウムとの組み合わせである、請求項1記載の局所水性眼科用溶液。
【請求項5】
前記ケトロラクトロメタミンが、0.45%w/vの濃度で存在する、請求項1記載の局所水性眼科用溶液。
【請求項6】
6.8のpHを有する、請求項5記載の局所水性眼科用溶液。
【請求項7】
カルボキシメチルセルロースの濃度が、0.2〜2重量%である、請求項5記載の局所水性眼科用溶液。
【請求項8】
カルボキシメチルセルロースの濃度が、0.5%w/vである、請求項7記載の局所水性眼科用溶液。
【請求項9】
界面活性剤でおよびキレート化剤を含まない、請求項5記載の局所水性溶液。
【請求項10】
レーザ角膜切除屈折手術(PRK)の術後に関連する眼痛の処置に用いられる、請求項8記載の局所水性溶液。
【請求項11】
患者の視力を少なくとも1列改善する、請求項5記載の局所水性溶液。
【請求項12】
中粘度カルボキシメチルセルロースナトリウムと高粘度カルボキシメチルセルロースナトリウムとの混合物、塩化ナトリウム、クエン酸ナトリウム無水物(sodium citrate dehydrate)、水酸化ナトリウム、塩酸、ならびに精製水を更に含み、使用者の視力を改善する、請求項5に記載の局所水性溶液。
【請求項13】
前記カルボキシメチルセルロースとケトロラクとの組合せが、ケトロラク単独の溶液よりも、患者の眼内吸収性を高める、請求項5記載の局所水性溶液。
【請求項14】
前記ケトロラクトロメタミンが、R−(+)−ケトロラクトロメタミンとS−(−)−ケトロラクトロメタミンとのラセミ混合物として存在する、請求項1記載の局所水性溶液。
【請求項15】
前記粘度が、10〜30cpsである、請求項5記載の局所水性溶液。
【請求項16】
前記カルボキシメチルセルロースの混合物が、0.5重量%の量で存在する、請求項6記載の局所水性溶液。
【請求項17】
眼の手術前および後に投与して眼痛を予防してもよい、請求項5記載の局所水性溶液。
【請求項18】
防腐剤を含有するケトロラク溶液と比較して、眼の手術後の眼の治癒時間を増加させる、請求項5記載の局所水性溶液。
【請求項19】
1日2回点眼されて適切な有効性を実現する、請求項4記載の局所水性溶液。
【請求項20】
眼が、使用者の視力を少なくとも3列改善する、請求項5記載の局所水性溶液。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2013−503873(P2013−503873A)
【公表日】平成25年2月4日(2013.2.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−527978(P2012−527978)
【出願日】平成22年8月31日(2010.8.31)
【国際出願番号】PCT/US2010/047346
【国際公開番号】WO2011/028718
【国際公開日】平成23年3月10日(2011.3.10)
【出願人】(390040637)アラーガン インコーポレイテッド (117)
【氏名又は名称原語表記】ALLERGAN,INCORPORATED
【Fターム(参考)】