説明

眼科装置

【課題】検者と被検者が触れたときに発生する静電気の放電による不快感を軽減して好適な観察が行える眼科装置(スリットランプ)を提供すること。
【解決手段】被検者眼の観察において、検者は、被検者眼の開瞼のために被検者の顔(瞼)に触れる場合がある。また、観察用のコンタクトレンズを眼に接触させるために、検眼レンズを眼前に置く場合等に検者の指が被検者の顔に接触する場合がある。このとき、被検者又は検者のいずれかが、帯電していると、検者が被検者に触れた際に、静電気の放電が起こり、検者、被検者とも不快感を感じる。特に、被検者は、顔、眼に刺激を受けるため、強い不快感を感じる。この対策として、静電気の放電による不快感を軽減して好適な観察が行える眼科装置を提供する

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、被検者眼の観察等を行う観察ユニットを備える眼科装置に関する。
【背景技術】
【0002】
眼科の診察では、被検者眼を観察するために、観察ユニットである顕微鏡ユニットを備えるスリットランプ(細隙灯顕微鏡)等の眼科装置が使用されている(例えば、特許文献1参照)。このような装置は、被検者の顔を支持(保持)するために、被検者の額を支える額当てと、被検者の顎を下から支持する顎台と、を持つ顔支持ユニット(ヘッドレスト)を備えている。また、このような装置は、観察ユニットを水平方向に移動させる摺動機構と、観察ユニットを上下方向に移動させる上下動機構と、を備えており、ジョイスティック(操作桿)の傾斜、回転操作により、観察ユニットを移動させる構成となっている。検者は、顔支持ユニットに支持された被検者の眼に、観察ユニットのアライメント軸を位置合せて、被検者眼の観察を行う。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平5−184543号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
被検者眼の観察において、検者は、被検者眼の開瞼のために被検者の顔(瞼)に触れる場合がある。また、観察用のコンタクトレンズを眼に接触させるために、検眼レンズを眼前に置く場合等に検者の指が被検者の顔に接触する場合がある。このとき、被検者又は検者のいずれかが、帯電していると、検者が被検者に触れた際に、静電気の放電が起こり、検者、被検者とも不快感を感じる。特に、被検者は、顔、眼に刺激を受けるため、強い不快感を感じる。この対策として、検者及び被検者が、静電気を放電してから観察を始めるようにしてもよいが、手間が掛り、検査の効率が低下してしまう。
【0005】
本発明は、上記従来技術の問題点に鑑み、静電気の放電による不快感を軽減して好適な観察が行える眼科装置を提供することを技術課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明は、以下のような構成を有することを特徴とする。
(1) 被検者眼を観察するための観察ユニットと、被検者の顔を支持する顔支持ユニットと、前記観察ユニット及び前記顔支持ユニットを支持する支持台と、を備える眼科装置において、
検者が被検者眼を観察するために被検者及び/又は検者が接触する眼科装置の箇所に、検者及び/又は被検者に帯電した静電気を緩やかに除去する除電部材が配置されている、
ことを特徴とする。
(2) (1)の眼科装置において、前記除電部材は前記顔支持ユニットに配置されている、ことを特徴とする。
(3) (1)の眼科装置において、前記顔支持ユニットは、被検者の額を支持する額当てと、被検者の顎を支持する顎台と、を有し、前記除電部材は、前記額当て及び/又は前記顎台の当接部に配置されている、ことを特徴とする。
(4) (1)の眼科装置は、前記観察ユニットを被検者眼に対して移動させるために検者が把持する把持部を備え、前記除電部材は、前記把持部の表面に配置されていることを特徴とする。
(5) (1)〜(4)の何れかの眼科装置は、装置に電源を供給するための電源ボックスを有し、前記除電部材は、前記電源のボックスのグランドに電気的に接続されている、
ことを特徴とする。
(6) (5)の眼科装置において、前記観察ユニット及び前記顔支持ユニットは、導電性を有するベースに保持され、前記ベースは、前記電源ボックスのグランドに電気的に接続されている、ことを特徴とする。
(7) (1)〜(6)の何れかの眼科装置において、前記除電部材は、着脱可能である、
ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、静電気の放電による不快感を軽減して好適な観察が行える。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は、本発明の実施形態であるスリットランプの概略外観図である。図2は、スリットランプの策面図である。図3は、スリットランプの光学系の概略構成図である。
【0009】
スリットランプ(細隙灯顕微鏡)100は、顔支持ユニット10と、移動ユニット20と、照明ユニット60と、顕微鏡ユニット(観察ユニット)70と、を備え、テーブル1に保持されている。
【0010】
移動ユニット20は、テーブル1上に固定されたベース2に配置され、テーブル1上で水平方向(左右方向(X方向)及び前後方向(Z方向))に摺動可能なスライドベース(摺動台)21と、スライドベース21を移動させるために検者の手に把持されて傾倒操作されるジョイスティック(操作棹)22と、スライドベース21から上方に略鉛直方向(Y方向)に延びるベースシャフト(基軸)24と、を備えている。ジョイスティック22の上方には、検者の手に把持されて回転操作されるグリップ(把持部、回転ノブ)23が形成されている。グリップ23には、検者に帯電した静電気を緩やかに放電(除去)するための除電部材23aが着脱可能に取り付けられている。除電部材23aは、検者が観察のために接触する箇所に配置されている。また、移動ユニット20は、ジョイスティック22が左右前後に傾倒されることによってスライドベース21(及びベースシャフト24)を水平方向(左右及び前後方向(X及びZ方向))に移動させる周知の摺動機構を備えている。さらにまた、移動ユニット20は、ジョイスティック22(グリップ23)が水平方向に回転されることによってベースシャフト24を上下方向に移動させる上下動機構を備えている。
【0011】
ベースシャフト24には、照明ユニット60を支持するアーム60aと、顕微鏡ユニット70を支持するアーム70aと、が、ベースシャフト24の中心軸Aを中心に個々に水平方向に回転可能に支持されている。これにより、照明ユニット60及び顕微鏡ユニット70は、中心軸Aを中心に別個に水平方向に回転できる。
【0012】
顔支持ユニット10は、ベースシャフト24の上方に被検者眼E(図3参照)が位置するように、被検者の顔(頭)を支持する。すなわち、顔支持ユニット10は、照明ユニット60及び顕微鏡ユニット70に対して被検者側に配置されている。顔支持ユニット10は、ベース2に固定され鉛直方向に延びて配置されている支柱11と、被検者の額を支持する額当12と、被検者の顎を支持する顎台13と、顎台13の高さを調節するためのノブ14と、を備えており、ベース2を介してテーブル1に固定されている。額当て12の被検者と接触する当接部には、被検者に帯電してい静電気を緩やかに放電するための除電部材12aが着脱可能に取り付けられている。同様に、顎台13の当接部には、除電部材13aが着脱可能に取り付けられている。除電部材12a及び13aは、被検者が観察のために接触する箇所に配置されている。
【0013】
照明ユニット60において、ハロゲンランプ等の光源61からの白色光(可視光)は、コンデンサレンズ62を透過して可変アパーチャ63及び可変スリット64を照明する。アパーチャ63及びスリット64を通過した白色光は、投影レンズ65を透過してプリズムミラー66で反射され、被検者眼Eに投射される。このような構成により、照明光学系60оが成立する(図3参照)。
【0014】
顕微鏡ユニット70において、被検者眼Eで反射された白色光は、対物レンズ71と変倍光学系72と結像レンズ73とを透過し、正立プリズム74で反射される。プリズム74で反射された白色光は、視野絞り75を通過して接眼レンズ76を透過し、検者眼Fに入射する。このような構成により、観察光学系70оが成立する(図3参照)。
【0015】
次に、本装置の電気系統について説明する。図2に示すように、テーブル1の下部には、装置全体に電源を供給する電源ボックス50が取り付けられている。ベース2は、耐久性と導電性を有する金属等の素材で形成されたプレートである。導線51は、一端をベース2に、他端を電源ボックス50に接続されたリード線である。ベース2は、導線51を介して電源ボックス50のグランドに(電気的に)接続されている。また、移動ユニット20の機構(ギア等)は導電性を有した金属等の素材により形成されている。具体的には、移動ユニット20は、ジョイスティック22を鉛直方向に挿通しグリップ23の回転軸となるシャフト31と、シャフト31を軸としてグリップ23の回転を受け、水平方向に回転する回転ベースであって外周にギアの歯が形成された回転ベース32と、回転ベース32をベース21に対して回転可能に保持する保持部材33と、回転ベース32の回転力を伝達し、ベースシャフト24を上下動させる機構等、を備えている。移動ユニット20のこれらの部材が、導電性を有する金属等の素材で形成されているため、グリップ23とベース2を解して電源ボックス50のグランドに(電気的に)接続されている。このため、グリップ23は、電気的にアースされていることとなる。これにより、除電部材23aは、電気的にグランドに接続されていることとなる。なお、ジョイスティック22の表面(露出部分)は、絶縁性を有するコーティングが施されている。
【0016】
また、支柱11は、導電性を有する金属等の素材で形成され、ここでは、中空の部材とされる。支柱11の内部には、導線11a及び11bが配置されている。導線11aの一端は除電部材12aと接続されており、導線11aの他端は支柱11(の内壁)に接続されている。同様に、導線11bの一端は除電部材13aに接続され、導線11bの他端は支柱11に接続されている。これにより、除電部材12a及び13aは、電源ボックス50のグランドに(電気的に)接続されることとなる。
【0017】
次に、除電部材と除電部材の着脱について説明する。図4は、除電部材を取り付ける様子を示した図である。図4(a)は、額当てを被検者側から見た図、図4(b)は顎台を上から見た図、図4(c)はグリップを横から見た図である。
【0018】
除電部材(12a、13a、23a)は、グランドに接続された除電部材を介して人体に帯電した静電気が緩やかに放電される程度の電気抵抗を有する素材により形成される。除電部材は、静電気が除電部材を介して瞬間的ではない一定時間(サブ秒又は秒オーダ)の間に放電されるような特性を有する。本実施形態では、除電部材に、ポリスチレンフィルムを用いる。除電部材の素材としては、合成樹脂が好ましく、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエーテルサルフォン(PES)、ポリエーテルケトン(PEEK)、ポリカーボネート(PC)、ポリプロピレン(PP)、ポリアミド(PA)、ポリアクリル(PAC)等が利用できる。これらの合成樹脂に添加剤を添加し、除電部材の導電性(抵抗値)を調整する。除電部材の抵抗地は、導電対と比べてはるかに高く、絶縁体(誘電体)と比べてはるかに低い程度である。なお、除電部材としては、特開2005−340115号公報に開示された技術が利用できる。
【0019】
額当て12の中央部(の表面)には、導電性を有する金属、プラスチック等の素材で形成された当接部12bが設けられている。当接部12bは、導線11aに接続されている。除電部材12aは、額に当接するのに充分な面積(例えば、縦2cm×横10cm)を持ち、被検者側に突出しすぎない程度の厚み(例えば、5mm)の部材である。除電部材12aの表面(被検者と接触する側)には、被検者が除電部材12a(額当て12)に接触したときにフィットし、顔がずれにくくなるように柔軟性を備えている。除電部材12aの裏面は、当接部12bに接触したときに当接部12bと密着して除電部材12aがずれてしまわない程度の粘着力で、かつ、除電部材12aを着脱可能な(作業者が簡単に剥がせる)程度の粘着力を有している。これにより、除電部材12aの交換ができ、交換作業が効率的に行える。
【0020】
顎台13の中央部(の表面)には、導電性を有した金属、プラスティック等の素材で形成された当接部13bが設けられている。当接部13bには、導線11aが接続されている。除電部材13aは、顎の先端を包み込むようなカップ形状の部材であり、顎台13に置かれたときに突出しすぎない程度の厚み(例えば、5mm)の部材である。除電部材13aの表面(被検者と接触する側)には、被検者が除電部材13a(顎台13)に接触したときにフィットし、顔がずれにくくなるように柔軟性を備えている。除電部材13aの裏面は、当接部13bに接触したときに当接部13bと密着して除電部材13aがずれてしまわない程度の粘着力で、かつ、除電部材12aを着脱可能な(作業者が簡単に剥がせる)程度の粘着力を有している。これにより、除電部材12aの交換ができ、交換作業が効率的に行える。
【0021】
グリップ23には、ジョイスティック22の稜線に対して内側に窪んだ当接部23bが形成される。当接部23bに除電部材23aが取り付けられることで、グリップ23の外径がジョイスティック22の稜線(側面における)に概ね一致する。除電部材23aは、一定の厚み(例えば、5mm)を持つシート状の部材であり、横の長さが、ジョイステイック22の径に一致する。除電部材23aの表面は検者が把持し易いような柔軟性を持ち、裏面は当接部23bに接触したときに、当接部23bと密着し、ずれにくい程度の粘着力で、かつ、簡単に着脱可能な程度の粘着力を持っている。これにより、除電部材23aの交換ができ、交換作業が効率的に行える。
【0022】
なお、除電部材の着脱において、磁力を利用した厚生としてもよい。例えば、除電部材の裏面に磁力を持つシート(又は、鉄のシート)を貼り付け、当接部側に磁石を設ける構成とする。
【0023】
以上のような構成を有する装置の動作について説明する。検者は、検査に先立ち、スリットランプ100の電源(図示を略す)を入れる。次に、検者は、被検者に、顔を顔支持ユニット10に固定するよう促す。被検者が顔を顔支持ユニット10に固定させると、被検者の額は額当て12の除電部材12aに接触し、被検者の顎は顎台13の除電部材13aに接触する。この動作により、被検者に帯電してた静電気は、除電部材12a及び13aから導線11aを介してベース2に流れ、導線51を介して電源ユニット50のグランドへと流れる(放電される)。除電部材12a及び13bは静電気の放電を緩やかに行うため、被検者は放電時の不快感を感じ難い。
【0024】
一方、検者は、グリップ23を握り、移動ユニット20の操作(ジョイスティック22の傾倒操作及びグリップ23の回転操作)を行い、照明ユニット60及び顕微鏡ユニット70の大まかなアライメント(X,Y及びZ方向の位置決め)を行う。このとき、検者に帯電した静電気は、グリップ23の除電部材23aを介してシャフト31〜ベース2へと流れ、導線51を介して電源ボックス50のグランドへと流れる。このとき、除電部材23aによる性元気の放電は緩やかであるため、検者が静電気の放電時の不快感を感じ難い。そして、検者は、照明ユニット60の光源61を点灯して照明光(白色光)を被検者眼Eに投光し、顕微鏡ユニット70を介して被検者眼Eを観察する。検者は、被検者眼Eを観察しながら移動ユニット20の操作(ジョイスティック22の傾倒操作及びグリップ23の回転操作)を行い、照明ユニット60及び顕微鏡ユニット70の細かなアライメント(X,Y及びZ方向の位置決め)を行う。上下方向(Y方向)のアライメントを行う場合、検者は、グリップ23を回転操作して、照明ユニット60及び顕微鏡ユニット70の上下方向(Y方向)の位置(高さ)を変更する。
【0025】
アライメントが完了した後に、検者が被検者の瞼を上げる(開瞼する)ために、被検者の顔に触っても静電気の放電はない。従って、検者及び被検者は放電の不快感を感じることなく、検査が進められる。
【0026】
このようにして、検者が被検者に触ることによって発生する静電気の放電を抑制して、検者及び被検者の不快感(特に、被検者)の不快感を軽減できる。また、検査等の前に概ね必ずする動作、被検者の場合は、顔支持ユニット10に顔を置く動作、検者の場合は観察ユニットのグリップ23を把持する動作、によって効率的を除去できる。検査等の前にわざわざ放電させるための動作をとる必要がなく、検査等が効率的に行える。
【0027】
なお、以上の説明では、額当て12及び顎台13に除電部材を設ける構成としたが、これに限らない。被検者の静電気が緩やかに除去(放電)できる構成であればよい。例えば、何れか一方に除電部材を配置する構成としてもよい。また、顔支持ユニット10に限らず、テーブル1、レーザ治療時に患者が握るグリップ等に除電部材を配置して、被検者の静電気を放電させる構成としてもよい。
【0028】
また、以上の説明では、グリップ23に除電部材を配置する構成としたが、これに限らない。検者の静電気が緩やかに放電できる構成であればよい。例えば、顔支持ユニット10のノブ14に除電部材を配置し、ノブ14をグランドに接続する構成としてもよい。また、テーブル1に除電部材を配置する構成としてもよい。
【0029】
また、以上の説明では、除電部材12a及び13aを導線11aを介して支柱と電気的に接続させる構成としたが、これに限らない。額当て、顎台全体を除電部材で構成してもよいし、額当て、顎台で被検者に直接接触しない部分をすべて導線性を有する部材で形成し、支柱と電気的に接続させる構成としてもよい。
【0030】
また、以上の説明では、各除電部材は、グランドに接続される構成としたが、これに限るものではない。検者及び被検者の静電気が緩やかに除去できる構成であればよく、除電部材として、除電部材自体が静電気を空中に放電する特性を有するものを用いてもよい。
【0031】
また、以上の説明では、除電部材は、着脱可能としたが、固定的に配置してもよい。
【0032】
なお、除電部材は、被検者及び/又は検者が接触する装置上の箇所(当接部)に配置される構成であればよい。
【0033】
なお、本実施形態では、スリットランプを挙げたが、観察ユニットを備えている眼科装置であればよい。
【0034】
なお、以上説明した実施形態は当業者において種々の変容が可能であり、本発明はこのような変容も技術思想を同一にする範囲において含むものとする。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】本発明の実施形態であるスリットランプの概略外観図である。
【図2】スリットランプの側面図である。
【図3】スリットランプの光学系の概略構成図である。
【図4】除電部材の取り付けを説明する図である。
【符号の説明】
【0036】
10 顔支持ユニット
12 額当て
12a 除電部材
13 顎台
13a 除電部材
20 移動ユニット
22 ジョイスティック
23 グリップ
23a 除電部材
60 照明ユニット
70 顕微鏡ユニット
100 スリットランプ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被検者眼を観察するための観察ユニットと、被検者の顔を支持する顔支持ユニットと、前記観察ユニット及び前記顔支持ユニットを支持する支持台と、を備える眼科装置において、
検者が被検者眼を観察するために被検者及び/又は検者が接触する眼科装置の箇所に、検者及び/又は被検者に帯電した静電気を緩やかに除去する除電部材が配置されている、
ことを特徴とする眼科装置。
【請求項2】
請求項1の眼科装置において、前記除電部材は前記顔支持ユニットに配置されている、
ことを特徴とする眼科装置。
【請求項3】
請求項1の眼科装置において、
前記顔支持ユニットは、被検者の額を支持する額当てと、被検者の顎を支持する顎台と、を有し、
前記除電部材は、前記額当て及び/又は前記顎台の当接部に配置されている、ことを特徴とする眼科装置。
【請求項4】
請求項1の眼科装置は、前記観察ユニットを被検者眼に対して移動させるために検者が把持する把持部を備え、
前記除電部材は、前記把持部の表面に配置されていることを特徴とする眼科装置。
【請求項5】
請求項1〜4の何れかの眼科装置は、装置に電源を供給するための電源ボックスを有し、
前記除電部材は、前記電源のボックスのグランドに電気的に接続されている、
ことを特徴とする眼科装置。
【請求項6】
請求項5の眼科装置において、
前記観察ユニット及び前記顔支持ユニットは、導電性を有するベースに保持され、
前記ベースは、前記電源ボックスのグランドに電気的に接続されている、
ことを特徴とする眼科装置。
【請求項7】
請求項1〜6の何れかの眼科装置において、
前記除電部材は、着脱可能である、
ことを特徴とする眼科装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2012−231936(P2012−231936A)
【公開日】平成24年11月29日(2012.11.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−102242(P2011−102242)
【出願日】平成23年4月28日(2011.4.28)
【出願人】(000135184)株式会社ニデック (745)
【Fターム(参考)】