説明

眼鏡着脱式サングラス

【課題】 本発明は、サングラスの着色レンズの後方に遠視用又は近視用眼鏡レンズを着脱自在に配置でき、かつ活動的なスポーツを行う場合にもサングラスから前記遠視用又は近視用眼鏡レンズが脱落することなく確実に装着できる機構を備えた眼鏡着脱式サングラスを提供する。
【解決手段】 中央部下部が上方に逆V字型若しくは逆U字型に湾入した一眼のサングラスレンズと、前記サングラスレンズを下面に装着・固定し、かつ、その両端部側面にサングラスレンズを耳に掛ける弦を取着する中央フレームと、前記中央フレームに取着される左右一対の弦と、前記サングラスレンズの中央部の逆V字型若しくは逆U字型に湾入した下縁端部を挿入するサングラスレンズ挿入溝を有する軟質の素材で作られた逆V字形の鼻当てと左右2枚の遠視用又は近視用の眼鏡レンズを装着し、前記鼻当てによって前記サングラスレンズの後方に配設・固定されるレンズフレームとで構成された眼鏡着脱式サングラスによる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、サングラスに、遠視用又は近視用の眼鏡レンズを容易に装着可能にする眼鏡着脱式サングラスに関する。
【背景技術】
【0002】
直射日光や反射光が強い夏の海岸や雪山などでは、強い日差しから頭部を保護するための帽子と、目を保護するサングラスや偏光眼鏡などの保護用眼鏡が欠かせない。
しかし、老眼や近視で眼鏡を常時着用している人がサングラスを購入しようとすると、まず自分の視力に合った度のレンズを選ばねばならず、オーダーメードが主流となり、濃度と色彩及び形状の選択の余地が狭まり、かつ経費が嵩み、さらにはその都度掛け替えなければならないという不便さもある。
【特許文献1】特開平9−105889号公報
【0003】
上記不都合の解消策として、現用の老眼鏡や近視用眼鏡に装着して使用する弦なしのサングラスが市販され、使用されている
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記の現用の老眼鏡や近視用眼鏡に装着して使用する弦なしのサングラスは、マラソンやスキー、テニスなどの活動的なスポーツを行う際には、現用の眼鏡に装着したサングラスが脱落したり、現用眼鏡のフレームがサングラスのレンズに接触して双方に傷が付いたりする不都合がある。
【0005】
本発明は、上記背景技術の問題点に鑑み、サングラスの着色レンズの後方に遠視用又は近視用眼鏡レンズを着脱自在に配置でき、かつ活動的なスポーツを行う場合にもサングラスから前記遠視用又は近視用眼鏡レンズが脱落することなく確実に装着できる機構を備えた眼鏡着脱式サングラスを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは、上記課題を下記の手段によって解決した。
(1)中央部下部が上方に逆V字型若しくは逆U字型に湾入した一眼のサングラスレンズと、
前記サングラスレンズを下面に装着・固定し、かつ、その両端部側面にサングラスレンズを耳に掛ける弦を取着する中央フレームと、
前記中央フレームに取着される左右一対の弦と、
前記サングラスレンズの中央部の逆V字型若しくは逆U字型に湾入した下縁端部を挿入するサングラスレンズ挿入溝を有する軟質の素材で作られた逆V字形の鼻当てと
左右2枚の遠視用又は近視用の眼鏡レンズを装着し、前記鼻当てによって前記サングラスレンズの後方に配設・固定されるレンズフレームとで構成されてなることを特徴とする眼鏡着脱式サングラス。
【0007】
(2)前記サングラスレンズが、任意な濃度、色彩で着色されたプラスチック板でなり、かつ前記中央フレームと一体に形成されてなることを特徴とする前項(1)に記載の眼鏡着脱式サングラス。
【0008】
(3)前記鼻当てが、サングラスレンズの中央部の逆V字型若しくは逆U字型に湾入した下縁端部を挿入するサングラスレンズ挿入溝を有する鼻当て部と、中央フレームを上から抑えて中央フレームに固定する中央フレーム押さえと、その両者を連結する連結部とが柔軟な素材によって一体的に形成されてなることを特徴とする前項(1)又は(2)に記載の眼鏡着脱式サングラス。
【0009】
(4) 前記レンズフレーム30が、左右の眼鏡レンズ装着部31、31’と、その両者を連結する眼鏡連結部32とが一体的に形成されてなり、前記眼鏡連結部32が、前記鼻当て40の鼻当て部42と中央フレーム10との間に配設され、前記鼻当て40の中央フレーム押さえ44を中央フレーム10に装着することにより、前記鼻当て40の連結部43でサングラスレンズ1に押止され、該レンズフレーム30に装着された遠視用又は近視用の眼鏡レンズ3をサングラスレンズ1の後方に配設し、装着可能にしてなることを特徴とする前項(1)〜(3)のいずれか1項に記載の眼鏡着脱式サングラス。
【発明の効果】
【0010】
本願発明の複合用途対応型眼鏡によって、下記のような効果が発揮される。
(ア)中央部下部が上方に逆V字型若しくは逆U字型に湾入した一眼のサングラスレンズと、前記サングラスレンズを下面に装着・固定し、かつ、その両端部側面にサングラスレンズを耳に掛ける弦を取着する中央フレームと、前記中央フレームに取着される左右一対の弦と、
前記サングラスレンズの中央部の逆V字型若しくは逆U字型に湾入した下縁端部を挿入する溝を有する軟質の素材で作られた逆V字形の鼻当てと、左右2枚の遠視用又は近視用の眼鏡レンズを装着し、前記鼻当てによって前記サングラスレンズ1の後方に配設・固定されるレンズフレームとで構成されているので、
サングラスレンズ、中央フレーム、弦、鼻当て、レンズフレームのいずれか一つが破損した場合にも、破損された部分だけを購入して交換すればよく、維持費が節約でき経済的である。
(イ)遠視用又は近視用眼鏡レンズが、レンズフレームに装着された後にサングラスに装着されるので、使用者の視力に適合した眼鏡レンズが容易に装着でき、より快適な眼鏡着脱式サングラスが構成できる。眼鏡レンズの交換も容易である。
(ウ)遠視用又は近視用眼鏡レンズが装着されたレンズフレームが、その眼鏡連結部を前記鼻当ての鼻当て部と中央フレームとの間に配され、前記鼻当ての中央フレーム押さえを中央フレームに装着することにより、前記鼻当ての連結部でサングラスレンズに押止されてサングラスレンズに装着されるので、活動的なスポーツの実施時にも遠視用又は近視用の眼鏡レンズが脱落したり、双方のレンズが接触して傷つくなどの不都合は生じない。
(エ)遠視用又は近視用眼鏡の常用者でも、好みの濃度や色彩及び形状のサングラスを着用することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
本願発明の眼鏡着脱式サングラスを実施するための最良の形態を、実施例の図に基づいて説明する。
図1は本願発明の眼鏡着脱式サングラスの説明用斜視図、図2は鼻当ての形状を示す斜視図、図3は本願発明の眼鏡着脱式サングラスの外観斜視図である。
図において1はサングラスレンズ、1aはサングラスレンズ中央部の逆V字型若しくは逆U字型に湾入した下縁端部、3は遠視用又は近視用の眼鏡レンズ、10は中央フレーム、20は弦フレーム、30はレンズフレーム、31、31’はレンズ装着部、32は眼鏡連結部、40は鼻当て、41はサングラスレンズ挿入溝、42は鼻当て部、43は連結部、44は中央フレーム押さえである。
【0012】
本願発明の眼鏡着脱式サングラスは、図1の本願発明の眼鏡着脱式サングラスの説明用斜視図に示すように、中央部下部が上方に逆V字型若しくは逆U字型に湾入した一眼のサングラスレンズ1と、前記サングラスレンズ1を下面に装着・固定し、かつ、その両端部側面にサングラスレンズ1を耳に掛ける弦20を取着する中央フレーム10と、前記中央フレームに取着される左右一対の弦20と、前記サングラスレンズ1の中央部の逆V字型若しくは逆U字型に湾入した下縁端部1aを挿入する溝41を有する軟質の素材で作られた逆V字形の鼻当て40と、左右2枚の遠視用又は近視用の眼鏡レンズ3を装着し、前記鼻当て40によって前記サングラスレンズ1の後方に配設・固定されるレンズフレーム30とで構成されている。
そして、前記サングラスレンズ1は、任意な濃度、色彩及び形状で着色されたプラスチック板で形成され、かつ前記中央フレーム10と一体に形成されていることが好ましい。
また、前記前記鼻当て40は、図2の鼻当ての形状を示す斜視図に見られるように、サングラスレンズ1の中央部の逆V字型若しくは逆U字型に湾入した下縁端部1aを挿入するサングラスレンズ挿入溝41を有する鼻当て部42と、中央フレーム10を上から抑えて中央フレーム10に固定する中央フレーム押さえ44と、その両者を連結する連結部43とが柔軟な素材によって一体的に形成されている。
そしてまた、前記レンズフレーム30は、左右の眼鏡レンズ装着部31、31’と、その両者を連結する眼鏡連結部32とが一体的に形成されている。
なお、前記レンズフレーム30は、サングラスレンズ1の形状に適した形状に形成されるので、大きく湾曲したサングラスレンズ1や特殊な形状のサングラスレンズ1にも着脱できる。
【0013】
本願発明の眼鏡着脱式サングラスは、上記の構成部品を図1に点線で示したように組み立てることによって図3の本願発明の眼鏡着脱式サングラスの外観斜視図に示すような形態にして使用する。
すなわち、使用者の視力に適合した遠視用又は近視用の眼鏡レンズ3を前記レンズフレーム30のレンズ装着部31、31’に装着し、前記眼鏡レンズを装着したレンズフレーム30の眼鏡連結部32を、あらかじめサングラスレンズ1の中央部の逆V字型若しくは逆U字型に湾入した下縁端部1aに前記サングラスレンズ挿入溝41を当接させた鼻当て40の鼻当て部42と中央フレーム10との間に配置した後、前記鼻当て40の中央フレーム押さえ44を中央フレーム10に装着し、前記鼻当て40の連結部43をサングラスレンズ1に押止して、該レンズフレーム30に装着された遠視用又は近視用の眼鏡レンズ3をサングラスレンズ1の後方に配設する。
本願発明の眼鏡着脱式サングラスは、上述のように組立が容易であり、かつサングラスレンズ1に遠視用又は近視用眼鏡レンズ3とが確実・強固に装着でき、日差しや反射日光の強い場所で活動的なスポーツを行う場合でも安心して使用できる遠視者用又は近視者用のサングラスが提供できる。
なお、実施例の図における眼鏡着脱式サングラスは本発明の一実施例であり、中央フレーム10に鼻当て40が装着でき、前記鼻当て40の連結部43とサングラスレンズ1との間にレンズフレーム30が配設できる形状のサングラスであれば、採用できるものである。
例えば、サングラスレンズ1の両端部に帽子等に係止するための係止具を備えた、弦が取着されていないサングラスなどにも採用できる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本願発明の眼鏡着脱式サングラスの説明用斜視図
【図2】鼻当ての形状を示す斜視図
【図3】本願発明の眼鏡着脱式サングラスの外観斜視図
【符号の説明】
【0015】
1:サングラスレンズ
3:遠視用又は近視用の眼鏡レンズ
10:中央フレーム
20:弦フレーム
30:レンズフレーム
31、31’:レンズ装着部
32:眼鏡連結部
40:鼻当て
41:サングラスレンズ挿入溝
42:鼻当て部
43:連結部
44:中央フレーム押さえ


【特許請求の範囲】
【請求項1】
中央部下部が上方に逆V字型若しくは逆U字型に湾入した一眼のサングラスレンズ1と、
前記サングラスレンズ1を下面に装着・固定し、かつ、その両端部側面にサングラスレンズ1を耳に掛ける弦20を取着する中央フレーム10と、
前記中央フレームに取着される左右一対の弦20と、
前記サングラスレンズ1の中央部の逆V字型若しくは逆U字型に湾入した下縁端部1aを挿入するサングラスレンズ挿入溝41を有する軟質の素材で作られた逆V字形の鼻当て40と、
左右2枚の遠視用又は近視用の眼鏡レンズ3を装着し、前記鼻当て40によって前記サングラスレンズ1の後方に配設・固定されるレンズフレーム30とで構成されてなることを特徴とする眼鏡着脱式サングラス。
【請求項2】
前記サングラスレンズ1が、任意な濃度、色彩で着色されたプラスチック板でなり、かつ前記中央フレーム10と一体に形成されてなることを特徴とする請求項1に記載の眼鏡着脱式サングラス。
【請求項3】
前記鼻当て40が、サングラスレンズ1の中央部の逆V字型若しくは逆U字型に湾入した下縁端部1aを挿入するサングラスレンズ挿入溝41を有する鼻当て部42と、中央フレーム10を上から抑えて中央フレーム10に固定する中央フレーム押さえ44と、その両者(42、44)を連結する連結部43とが柔軟な素材によって一体的に形成されてなることを特徴とする請求項1又は2に記載の眼鏡着脱式サングラス。
【請求項4】
前記レンズフレーム30が、左右の眼鏡レンズ装着部31、31’と、その両者を連結する眼鏡連結部32とが一体的に形成されてなり、前記眼鏡連結部32が、前記鼻当て40の鼻当て部42と中央フレーム10との間に配設され、前記鼻当て40の中央フレーム押さえ44を中央フレーム10に装着することにより、前記鼻当て40の連結部43でサングラスレンズ1に押止され、該レンズフレーム30に装着された遠視用又は近視用の眼鏡レンズ3をサングラスレンズ1の後方に配設し、装着可能にしてなることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の眼鏡着脱式サングラス。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2007−286210(P2007−286210A)
【公開日】平成19年11月1日(2007.11.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−111418(P2006−111418)
【出願日】平成18年4月13日(2006.4.13)
【出願人】(599115169)株式会社リーベン (6)
【Fターム(参考)】