説明

着用できる寝具

【課題】自由に寝返りをうてて、肩が凝らない掛け布団でありながら、着用したままで日常動作ができる寝具を提供する。
【解決手段】略直方体の布もしくは毛布素材によって搆成される掛け布団1であって、両手を通して着用できるように2つの開口部2ならびに前記開口部から連続的に形成された袖3が掛け布団1上に配置され、袖3の位置における掛け布団1の長手方向の横断面の両端と袖口4の先端とが略位置合わせされ、両者のそれぞれの接触面に面ファスナーなどの係止機構部5が配置されたことを特徴とする寝具。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、就寝時に体温が下がらないように保温するための寝具に関する。
【従来技術】
【0002】
布の袋の中に綿、ポリエステルなどの化学繊維、羽毛、羊毛などが詰められた掛け布団を身体の上にかけて、就寝時に体温が下がらないように保温する寝具が存在する。
また、着たままで日常動作ができ、保温性が高められた袖付きの寝袋型かいまき毛布も存在する
【先行技術文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−152047 袖付き寝袋型かいまき毛布
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記の従来技術においては、寒い冬の朝は、掛け布団の外の気温が低いため、寒くて布団から出づらいという問題があり、2010年時点の調査では目覚めてから布団から出るまで13.3分もの時間を浪費しているとの結果が出ている。
また上記の先行技術においては、袖付き寝袋型かいまき毛布は着用したまま外に出られるため寒くて布団から出づらいという問題は起こりづらくなるが、着用したまま睡眠する必要があるため、一晩で10−20回は発生する寝返りが困難となり、さらに肩も凝るため、快適な睡眠を得られづらいという新たな問題を生んでいた。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記の課題を解決するための第一考案は、略直方体の布もしくは毛布素材によって構成される掛け布団であって、両手を通して着用できるように2つの開口部ならびに前記開口部から連続的に形成された袖が前記掛け布団上に配置され、袖の位置における前記掛け布団の長手方向の横断面の両端と袖口の先端とが略位置合わせされ、両者のそれぞれの接触面に面ファスナーなどの係止機構部が配置されたことを特徴とする寝具。
【0006】
上記の課題を解決するための第二考案は、前記掛け布団の長手方向の横断面の両端と袖口の先端との接触面が係止機構部によって係止され、前記掛け布団が平面形状となることを特徴とする寝具。
【0007】
上記の課題を解決するための第三考案は、前記掛け布団の袖に両手を通して着用し、袖の位置における前記掛け布団の長手方向の横断面の両端に配置された係止機構部同士が接触して係止することを特徴とする寝具。
【発明の効果】
【0008】
第一、第二、又は第三考案によれば、就寝時には、前記掛け布団の長手方向の横断面の両端と袖口の先端との接触面が係止機構部によって係止され、前記掛け布団が平面形状となるため、通常の掛け布団として使用でき、自由に寝返りをうてて、さらに肩の凝りも発生しないため、快適に睡眠することができる。
そして起床時には、前記掛け布団の袖に両手を通して着用し、袖の位置における前記掛け布団の長手方向の横断面の両端に配置された係止機構部同士が接触して係止することで、胴体部分を掛け布団で覆うことができるため、体温で温まった掛け布団内の放熱を防ぎ、なおかつ冷たい外気の流入を防ぎながら日常動作が可能となり、寒くて布団から出づらい問題を解決することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】この考案の一実施形態を示すもので、着用できる寝具の斜視図である。
【図2】この考案の一実施形態を示すもので、掛け布団の長手方向の横断面の両端と袖口とが係止された状態の着用できる寝具の斜視図である。
【図3】この考案の一実施形態を示すもので、袖に両手を通して着用された状態の着用できる寝具の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本考案の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は着用できる寝具の斜視図である。
略直方体の布もしくは毛布素材によって搆成される掛け布団1であって、両手を通して着用できるように2つの開口部2ならびに前記開口部2から連続的に形成された袖3が前記掛け布団1上に配置され、袖3の位置における前記掛け布団1の長手方向の横断面の両端と袖口4の先端とが略位置合わせされ、両者のそれぞれの接触面に面ファスナーなどの係止機構部5が配置されている。
【0011】
図2は掛け布団1の長手方向の横断面の両端と袖口4とが係止された状態の着用できる寝具の斜視図である。
掛け布団1の長手方向の横断面の両端と袖口4の先端の接触面とが係止機構部5によって係止され、掛け布団1が平面形状となる。そのため就寝時に掛け布団として使用しても、袖部分が邪魔とならず、快適に睡眠できる。
【0012】
図3は、袖3に両手を通して着用された状態の着用できる寝具の斜視図である。
掛け布団1の袖3に両手を通して着用し、袖3の位置における掛け布団1の長手方向の横断面の両端に配置された係止機構部5同士が接触して係止することができる。そのため日常動作を行う際に、着用できる寝具が身体に固定されるため動きやすく、かつ身体が掛け布団1によって密閉されるため保温効果を得ることができ、暖かい。
【符号の説明】
【0013】
1 掛け布団
2 開口部
3 袖
4 袖口
5 係止機構部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
略直方体の布もしくは毛布素材によって構成される掛け布団であって、両手を通して着用できるように2つの開口部ならびに前記開口部から連続的に形成された袖が前記掛け布団上に配置され、袖の位置における前記掛け布団の長手方向の横断面の両端と袖口の先端とが略位置合わせされ、両者のそれぞれの接触面に面ファスナーなどの係止機構部が配置されたことを特徴とする寝具。
【請求項2】
請求項1記載の寝具において、前記掛け布団の長手方向の横断面の両端と袖口の先端との接触面が係止機構部によって係止され、前記掛け布団が平面形状となることを特徴とする寝具。
【請求項3】
請求項1記載の寝具において、前記掛け布団の袖に両手を通して着用し、袖の位置における前記掛け布団の長手方向の横断面の両端に配置された係止機構部同士が接触して係止することを特徴とする寝具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2012−139479(P2012−139479A)
【公開日】平成24年7月26日(2012.7.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−11379(P2011−11379)
【出願日】平成23年1月4日(2011.1.4)
【出願人】(510268071)
【Fターム(参考)】