着色剤ベースのN−ハラミン組成物並びに製造及び使用の方法
本発明は、1又は複数のN−ハラミン基に結合している2以上のヘテロ環構造を有しており、1又は複数のハロゲンが前記1又は複数のN−ハラミン基と結合して殺菌活性に影響を及ぼす、殺菌性N−ハラミン染料組成物を含む、方法、製品、組成物並びに着色剤染料及び顔料を包括する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、概して、材料の多機能添加剤の分野に関し、より詳しくは、添加剤としての着色剤ベースのN−ハラミンと、着色組成物のリチャージ可能な殺菌活性を提供する材料とに関する。
【背景技術】
【0002】
本発明の範囲を限定するのではなく、一例として、多機能材料として作用する着色剤ベースのN−ハラミン添加剤化合物と関連づけて本発明の背景を説明する。
【0003】
現在は、多くの様々な製品が色づけを行うために顔料又は有機染料を含んでいる。その着色剤(即ち、顔料又は有機染料)は、表面に加えるか又はその他の材料、例えば、プラスチック、溶液、繊維などの中に分散させることができる。着色剤は、製品に単に色づけするために様々な材料中で使用されてきただけでその製品に副次的便益は提供していない。製品は現在着色され得るが依然として汚染の影響を受け易い。
【0004】
汚染は、微生物、例えば、病原菌、かび、菌類及びウイルスなどの形をとり得る。これらは、医療産業、食品及び外食産業並びに消費者製品を含めた多くの領域における大きな懸念である。加えて、これらの汚染は、いろいろな環境を通して感染が広がる可能性をもたらす。様々な材料上に微生物の生き残り及びこれらの微生物の、材料、動物及びヒトの間の転移が実証されており、微生物汚染された材料が微生物によって引き起こされる疾患の交差感染及び伝染における要素であり得ることが広く認識されている。この問題を複雑にしているのは、通常の材料のもとで例えば90日以上生き残る微生物の強い能力である。
【0005】
別の共通の問題として、これらの微生物が発達して多糖マトリックス中に埋め込まれた微生物(例えば、バクテリア、菌類、及び/又は関連するバクテリオファージと一体となっている原生動物並びにその他のウイルス)の蓄積であるバイオフィルムとなることが挙げられる。バイオフィルムは、固形の生体又は非生体表面に付着し、汚染物質の成長及び蔓延を可能にし、病原菌、かび、菌類及びウイルスの洗浄及び除去を著しく困難にする可能性がある。
【0006】
バイオフィルムは、抗菌剤により処置するのが非常に困難である。場合によっては、その抗菌剤組成物は、すぐに不活性となるか又はそのバイオフィルム中に浸透することができない。その上、バイオフィルム中に分布している微生物は地理的に異なる分布であり得、同じ種類の微生物が、そのバイオフィルムの地理的な位置によって異なる特性を有することができる。例えば、バイオフィルム中の微生物は、抗菌性化合物に対して、たとえこれらの同じ微生物がプランクトン様の条件下で成長した場合にはこれらの薬剤に敏感であっても、増大した(例えば最大1000倍まで)抵抗力を有することができる。その上、微生物は、バイオフィルム中で成長したとき、新たな、時にはより毒性のある形質を発現する。そのような形質は、プランクトン様の条件下の豊富な栄養の媒体上で有機体を成長させたため過去には見出されていなかった可能性がある。成長条件は、栄養分と酸素が通常は制限され、特に近隣からの老廃物が有毒であり得るバイオフィルムの深部においては全く異なる。要するに、バイオフィルムの底で見出される微生物は、表面に位置する微生物とは異なって見え且つ活動する。
【0007】
バイオフィルムは、それらが微生物の間/中での遺伝子伝達の機会を増し、抗菌剤又は化学殺生物剤に対する耐性のある微生物が、近隣の脆弱な微生物にその抵抗遺伝子を伝達することが可能になると、環境、医療及び産業分野において深刻な問題を呈する。遺伝子導入は、以前は無毒性の共生有機体を非常に毒性のある病原体に転化することができる。一定の種類の微生物は、バイオフィルムの中で互いに通じている。それらの密度が増すと、その有機体は、その集団が臨界閾値、例えばクオラムセンシングに達したとき、信号を送り、病原因子の発現に関与する低分子量分子を分泌する。
【0008】
バイオフィルム中に埋め込まれている微生物は、体の免疫学的及び非特異的防衛機構の両方に耐性を示す。固体表面との接触は、コロニー形成及び保護作用を促進する粘着性のポリサッカライドの形成の触媒作用をする細菌酵素の一段の発現の引き金となる。そのバイオフィルムの構造は、免疫応答が、そのバイオフィルムの外表面に見出されるような抗原にのみ向けられ、抗体及びその他の血清又は唾液タンパク質は、多くの場合そのバイオフィルム中に浸透しないようなものである。加えて、貪食細胞は、固体表面に付着している複合ポリサッカライドマトリックスの中で成長しているバクテリアを効果的に飲み込むことができない。これにより、その貪食細胞が多量の炎症促進性の酵素及びサイトカインを放出することを引き起こし、近くの組織の炎症及び破壊をもたらす。バイオフィルムの形成は、微生物の様々な材料上での生き残りと付着が誘因となるため、ターゲット材料中への殺菌機能の導入は微生物を不活性化し、かくしてバイオフィルムを制御する効果的な方法であり得る。
【0009】
医療及び健康管理分野に加えて、食品及び外食産業、並びに消費者の中で、微生物汚染、例えば汚染された製品間の食品接触の懸念が増している。大腸菌等の食物経由のバクテリアの多数の勃発が、かかるバクテリアの蔓延を制御する方法についての人々の意識が増してきている。食品と接触する材料、例えば、まな板、スポンジ、タオルなどは、食物経由の微生物の拡散に対する媒介物ではないかと長いこと疑われてきた。それ故、殺菌特性の導入は、健康管理及び衛生用途適用の効果的な形態(feature)であるはずである。
【0010】
前述の問題は、長年にわたって認識されており、多くの解決策が提案されているが、そのどれもが単一装置におけるすべての問題、例えば、安定性及びリチャージの可能性を提供しながら多くの形態のバクテリア、毒性に対する有効性に適切に対応してはいない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明者らは、必要なことは、製品に色づけするために通常使用される顔料及び有機染料を殺菌活性のある組成物に変換するための方法であることを認めた。本発明者らは、色づけするために使用される多くの顔料及び有機染料が、N−ハラミン殺菌性染料化合物を形成するためのハロゲン化できる官能基を有することを認めた。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明は、1又は複数のN−ハラミン基に結合している2以上のヘテロ環構造を有する殺菌性N−ハラミン染料組成物を提供する。1又は複数のハロゲンがその1又は複数のN−ハラミン基と結合して(associate with)殺菌活性に影響を及ぼす。
【0013】
本発明は、N−ハラミン殺菌性組成物が、ビーズ、フィルム、チューブ、シート、糸、縫合糸、ガーゼ、包帯、粘着包帯、管(vessel)、容器、槽、フィルター、メンブラン、コーティング、ペンキ、溶液、ポリマー及びそれらの組合せに組み込まれている殺菌性N−ハラミン染料組成物を提供する。
【0014】
本発明は、N−ハラミン殺菌性組成物が、図1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15又は16に示されている式を含み、式中、X、X1、X2、X3及びX4は、独立して、水素、ハロゲン、アルキル、アルキレン、アミノ、アルキニル、アルコキシであり;R1〜R10は、独立して、水素、ハロゲン、1又は複数のC1−C40アルキル、C1−C40アルキレン、C1−C40アルケニル、C1−C40アルキニル、C1−C40アリール、C1−C40アルコキシ、C1−C40アルキルカルボニル、C1−C40アルキルカルボキシル、C1−C40アミド、C1−C40カルボキシル又はそれらの組合せである殺菌性N−ハラミン染料組成物を提供する。
【0015】
加えて、本発明は、1又は複数のN−ハラミン基に結合している2以上のヘテロ環構造を含み、1又は複数のハロゲンが前記1又は複数のN−ハラミン基と結合して殺菌活性に影響を及ぼす1又は複数のN−ハラミン殺菌化合物を含むN−ハラミン染料製品を準備するステップと、前記N−ハラミン染料製品をハロゲン源に曝すステップとによって殺菌性のN−ハラミン染料製品をハロゲン化する方法も提供する。そのN−ハラミン殺菌性染料組成物は、図1〜16で見られる構造を有することができる。その1又は複数のN−ハラミン殺菌性化合物は、溶液ブレンド、機械的混合、塗装、コーティング、積層法、熱混合及びそれらの組合せによって加えることができる。加えて、該N−ハラミン殺菌性染料組成物は、1又は複数のN−ハラミン基をハロゲン源に曝すことによってリチャージするステップによりできる。
【0016】
本発明は、バイオフィルム耐性のある表面を提供することもできる。その表面は、バイオフィルム耐性のある表面を形成するために表面に固定した1又は複数のN−ハラミン殺菌性化合物を含む。その1又は複数のN−ハラミン殺菌性化合物は、1又は複数のN−ハラミン基に結合した2以上のヘテロ環構造を含む。加えて1又は複数のハロゲンがその1又は複数のN−ハラミン基と結合して殺菌活性に影響を及ぼす。
【0017】
その表面は、繊維、布、材料、衣類、合成繊維又はポリマーの少なくとも一部を含み、その1又は複数のN−ハラミン殺菌性化合物が、ビーズ、フィルム、チューブ、シート、糸、縫合糸、ガーゼ、包帯、粘着包帯、管、容器、槽、フィルター、メンブラン、コーティング、ペンキ、溶液、ポリマー及びそれらの組合せに組み込まれている。
【0018】
本発明の特徴及び利点のより完全な理解のために、ここで添付の図面と共に本発明を詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】図1A〜1Zは、本発明の着色剤ベースのN−ハラミン化合物の構造のイメージである。
【図2】図2A〜2Wは、本発明の着色剤ベースのN−ハラミン化合物の構造のイメージである。
【図3】図A〜Dは、本発明の着色剤ベースのN−ハラミン化合物を製造する反応の概略図である。
【図4】図A〜Dは、本発明の着色剤ベースのN−ハラミン化合物を製造する別の反応の概略図である。
【図5】図A〜Dは、本発明の着色剤ベースのN−ハラミン化合物を製造する別の反応の概略図である。
【図6】図A〜Dは、本発明の着色剤ベースのN−ハラミン化合物を製造する別の反応の概略図である。
【図7】図7A〜7Dは、本発明の着色剤ベースのN−ハラミン化合物を製造する別の反応の概略図である。
【図8】本発明の着色剤ベースのN−ハラミン化合物の構造のイメージである。
【図9】図9A〜9Bは、本発明の着色剤ベースのN−ハラミン化合物の構造のイメージである。
【図10】本発明の着色剤ベースのN−ハラミン化合物の構造のイメージである。
【図11】本発明の着色剤ベースのN−ハラミン化合物の構造のイメージである。
【図12】本発明の着色剤ベースのN−ハラミン化合物の構造のイメージである。
【図13】本発明の着色剤ベースのN−ハラミン化合物の構造のイメージである。
【図14】本発明の着色剤ベースのN−ハラミン化合物の構造のイメージである。
【図15】本発明の着色剤ベースのN−ハラミン化合物の構造のイメージである。
【図16】図16Aは、本発明の着色剤ベースのN−ハラミン化合物を製造する反応の概略図である。図16B〜16DDは、本発明の着色剤ベースのN−ハラミン化合物の構造のイメージである。
【発明を実施するための形態】
【0020】
本発明の様々な実施形態の作製及び使用について以下で詳細に論じるが、本発明が、多種多様な特定の状況において具現化され得る多数の応用可能な発明概念を提供するものであることを理解されたい。本明細書で論じられる具体的な実施形態は、本発明を製造、使用する具体的方法を単に説明するためであり、本発明の範囲を限定するものではない。
【0021】
この発明の理解を容易にするために、いくつかの用語を以下で定義しておく。ここで定義される用語は、本発明と関連する分野における通常の技量を有する者には一般的に理解されている意味を有する。「a」、「an」及び「the」等の用語は、単数の実体のみを表すことを意味するのではなく、具体例を説明するために使用することができる一般的な種類のものを含む。本明細書における専門用語は、本発明の具体的実施例を説明するために使用されるが、それらの使用は、特許請求の範囲において輪郭が示されている場合を除いては、本発明の範囲を定めるものではない。
【0022】
用語の「抗菌性化合物」、「抗菌剤」、「殺細菌性の」、「殺生物剤」、「殺菌性の」及び「ハロゲン化アミド抗菌剤」は、本明細書では互換的に使用され、少なくともある種の微生物を殺すか又は少なくともある種の微生物の成長若しくは繁殖を阻害する殺生物剤(即ち、バクテリア、かび、粘液、菌類等の微生物の成長を阻害するか又は殺す化合物)として機能するハロゲン化アミド類を意味する。
【0023】
本明細書において使用される用語の「アルキル」は、好ましくは約1〜約10個の炭素を有する分岐状又は非分岐状の炭化水素鎖、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、sec−ブチル、イソブチル、tert−ブチル、オクタ−デシル及び2−メチルペンチルなどを意味する。これらの基は、一般に上記の鎖に結合している1又は複数の官能基、例えば、ヒドロキシ、ブロモ、フルオロ、クロロ、ヨード、メルカプト若しくはチオ、シアノ、アルキルチオ、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、カルボキシル、カルバルコイル、アルキル、アルケニル、ニトロ、アミノ、アルコキシル、アミドなどにより置換されて、トリフルオロメチル、3−ヒドロキシヘキシル、2−カルボキシプロピル、2−フルオロエチル、カルボキシメチル、シアノブチル等のアルキル基を形成していてもよいものであり得る。
【0024】
用語の「アルキレン」は、上で定義した二価のアルキル基、例えば、メチレン(−CH2−)、プロピレン(−CH2CH2CH2−)、クロロエチレン(−CHClCH2−)、2−チオブテン(−CH2CH(SH)CH2CH2)、1−ブロモ−3−ヒドロキシ−4−メチルペンテン(−CHBrCH2CH(OH)CH(CH3)CH2−)などを表す。
【0025】
本明細書で使用される用語の「アルケニル」は、1又は複数の炭素−炭素二重結合を含有する分岐状又は非分岐状炭化水素鎖を意味する。
【0026】
用語の「アルキニル」は、1又は複数の炭素−炭素三重結合を含有する分岐状又は非分岐状炭化水素鎖を表す。
【0027】
本明細書で使用される用語の「アリール」は、少なくとも1つの芳香環を形成する約4〜50個の炭素原子を有する炭素原子の鎖、例えば、フェニル、ナフチル、トリアジン、ナフタレン、アントラセン、アントラキノン等を意味し、それは、一般に上記の鎖に結合している1又は複数の官能基、例えば、ヒドロキシ、ブロモ、フルオロ、クロロ、ヨード、メルカプト若しくはチオ、シアノ、シアノアミド、アルキルチオ、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、カルボキシル、カルバルコイル、アルキル、アルケニル、ニトロ、アミノ、アルコキシル、アミドなどにより置換されて、ビフェニル、ヨードビフェニル、メトキシビフェニル、アントリル、ブロモフェニル、ヨードフェニル、クロロフェニル、ヒドロキシフェニル、メトキシフェニル、ホルミルフェニル、アセチルフェニル、トリフルオロメチルチオフェニル、トリフルオロメトキシフェニル、アルキルチオフェニル、トリアルキルアンモニウムフェニル、アミドフェニル、チアゾリルフェニル、オキサゾリルフェニル、イミダゾリルフェニル、イミダゾリルメチルフェニル等のアリール基を形成してもよい。
【0028】
用語の「アルコキシ」は、−OR−を意味し、ここで、Rはアルキルである。用語の「アルキルカルボニル」は、C(O)基、例えば、CH3C(O)−、CH3CH2C(O)−等により置換されている上で定義したアルキル基を意味する。本明細書において使用される用語の「アルキルカルボキシル」は、−C(O)O基、例えば、CH3C(O)O−、CH3CH2C(O)O−等により置換されている上で定義したアルキル基である。本明細書において使用される用語の「アミド」は、アミド結合:−C(O)NHR(ここでRは水素又はアルキルである)を意味する。用語の「アミノ」は、アミン結合:−NR−を意味し、ここで、Rは、水素又はアルキルである。用語の「炭素環」は、約4個〜約8個の環炭素を有する環状炭化水素鎖、例えば、シクロペンチル、シクロヘキシル等を意味する。これらの基は、上の「アルキル」のもとで定義した1又は複数の官能基により置換されていてもよいものであり得る。
【0029】
本明細書において用いられる用語の「カルボキシル」は、−C(O)O−を意味し、用語の「カルボニル」は、−CO−を意味する。用語の「シクロアルキル」は、3〜8を有する飽和環状炭化水素基、即ち、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル及びシクロヘキシル等を示す。
【0030】
本明細書において用いられる用語の「N−ハラミン染料」、「ヘテロ環N−ハラミン染料」、「環状N−ハラミン染料」及び「N−ハラミン顔料」は、窒素原子に結合しているハロゲンを含有し、その窒素が炭素原子と共に環のメンバーであるか又はその環と連絡している(例えばその環に結合している)化学物質の種類を意味する。窒素に結合しているとき、そのハロゲンは、安定な形をしており、バクテリア及びその他の微生物の表面のターゲットと相互作用する能力を保持する。そのハロゲンの存在は、それを殺菌性にする。例えば、ヘテロ環式、単環式化合物は4〜8員環を有し、その環の少なくとも3員は炭素であり、その環の1〜3員は窒素のヘテロ原子であり、その環の0〜1員は酸素のヘテロ原子である。さらに、0〜3個のカルボニル基を含む炭素メンバーが存在することができ、そこでは少なくとも1〜3個の窒素原子が−CH2OH等のヒドロキシアルキル基、又は−CH2OCH3等のアルコキシアルキル基により置換されている。加えて、その環のメンバーは、アルキル基、例えば、メチル、エチル等によりさらに置換することができる。
【0031】
用語の「ハロゲン」としては、塩素、フッ素、臭素、ヨウ素及びそれらの混合物が挙げられる。本明細書のいたるところで使用されるハロゲンは、互換的に使用することができる。たとえ特定の形態が特定のハロゲンにより表されていても、熟練技術者であればそのハロゲンが他のハロゲンに置き換えることができることをはっきりと理解するであろう。本明細書において使用される特定のハロゲン又は全般的なハロゲン基Xは、塩素、フッ素、臭素、又はヨウ素であり得、特定の分子を単一のハロゲンのみに限定することを意味しない。全般的なハロゲン基は、本明細書においてはXによって示され、時には、独立して、塩素、フッ素、臭素、又はヨウ素であり得る2個のハロゲンを示すX2によって示される。
【0032】
用語の「ヘテロアリール」は、例えば窒素、酸素又は硫黄から独立して選択される1〜3個のヘテロ原子を含有する5〜10個、好ましくは5〜6個の還原子を有する芳香族単環式若しくは二環式ラジカルを表す。ヘテロアリール基の例は、チオフェニル、イソオキサゾリル、チアゾリル、ピペリジニル、ピリジニル、ピロリル、イミダゾリル、テトラゾリル、ピリジニル、イソオキサゾリル又はチアゾリルである。場合によっては、そのヘテロアリール基は、独立して、フェニル、アルキル、アルキルカルボニル、アルコキシカルボニル、ヒドロキシ、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、カルボキシ、アルコキシカルボニルアルキル、好ましくはアルキルにより、モノ置換、ジ置換又はトリ置換することができる。加えて、該化合物は、ベース構造に結合した1又は複数のヘテロアリール又は多環を有することができる。
【0033】
本明細書において使用される用語の「多環」は、2つの隣接する炭素原子を共有することによって共に縮合している2以上の単純な芳香環を含有する分子である有機化合物を意味する。例は、ナフタレン、アントラセン及びフェナントレンである。加えて、本発明は、1又は複数の置換芳香族を含むことができる。多くの化合物が、それらの構造中に単純な芳香環を含有する。例えばピロール(pyrrole又はpyrrol)は、式C4H4NHの5員環を有するヘテロ環式芳香族有機化合物である。ピリジンは、式C5H5NHの化合物であり、さらに、置換誘導体は同様にピロールと呼ばれ得る。加えて、本発明のいくつかの分子は、第一級アミン又はアンモニアに結合している2つのカルボニル基を含む1又は複数のイミド官能基、例えばフタルイミドを有することができる。それらは、単純な芳香環又は非芳香環のいずれかであり得る。いくつかの例は、ピリジン、ピリミジン、トリアジン、ジオキサン、ピリジン、イミダゾール、ピラゾール、オキサゾール、チオフェン、及びそれらのベンゼン環のある類似物(例えば、ベンズイミダゾール)である。
【0034】
用語の「ヘテロ環」は、N、O及びSから選択される0〜4個のヘテロ原子を含有することができ、その窒素及び硫黄原子が酸化されていてもよく、窒素原子(複数可)が場合によって四級化されていてもよい直鎖又は環系を意味する。これらの基は、それら自体上で定義した1又は複数の官能基により置換されていてもよいものであり得る。
【0035】
本明細書において使用される用語の「ポリマー」及び「コポリマー」は、時々互換的に使用されて第2の環状アミン又はN−ハラミン単位への結合によって一緒になった環状アミン又はN−ハラミン単位を意味し、ポリマー中の環状アミン又はN−ハラミン単位の数については制限することを意味しておらず、例えば2以上の環状アミン又はN−ハラミン単位であり、所与のポリマー中のその単位の数は、そのポリマーに対して意図された用途によって変化し得る。その他のポリマーとしては、柔軟なPVC、ポリウレタン、ポリオレフィン、熱可塑性ポリオレフィン、熱可塑性エラストマー、ゴム、シリコーン、ポリエステルが挙げられるが、熟練技術者であればその他のポリマーを使用できることを認めるであろう。そのポリマーは、複数のモノマーのランダムな配列を含むランダムコポリマーであり得る。そのポリマーは、同じタイプのモノマーのブロックを含有するブロックコポリマーであり得る。そのポリマーは、又、他のモノマーで構成されている分枝を有する1つのタイプのモノマーからなる主鎖ポリマーを含むグラフトコポリマーであり得る。例えば、そのポリマーは、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、25、30、40、50、75、100、150、200、250、500、1000単位、又はそれ以上を含むことができる。
【0036】
本発明は、1又は複数のN−ハラミン殺菌染料化合物を合成し、1又は複数のN−ハラミン殺菌染料化合物をターゲット材料に添加することによって、リチャージ可能な抗菌性及びバイオフィルム制御性材料を製造する方法を提供する。そのターゲット材料は、直接使用されるか、又は所望の製品、コーティング、ペンキ、医療用具等に加工される。
【0037】
本発明は、殺菌性N−ハラミン染料組成物であって、1又は複数のN−ハラミン基に結合している2以上のヘテロ環構造を有し、1又は複数のハロゲンが前記1又は複数のN−ハラミン基と結合して殺菌活性に影響を及ぼす組成物を含む、方法、製品、組成物並びに着色剤の染料及び顔料を包括する。
【0038】
本発明は、個々に、水素、ハロゲン、場合によって、独立して、水素、ハロゲン、アリール、1又は複数のC1−C40アルキル、C1−C40アルキレン、C1−C40アルケニル、C1−C40アルキニル、C1−C40アリール、C1−C30アルコキシ、C1−C40アルキルカルボニル、C1−C40アルキルカルボキシル、C1−C40アミド、C1−C40カルボキシルである1又は複数のR基又はそれらの組合せを有するN−ハラミン殺菌性染料化合物を包括する。
【0039】
さらに、そのN−ハラミン殺菌性染料化合物は、1又は複数のハロゲンと連絡しているか、又は共有結合又はイオン結合のいずれかで結合していることができる。加えて、そのハロゲンの存在は、活性、拡散、反応性、酸化還元反応のために濃度が低いときは、次亜ハロゲン酸塩溶液、例えば、次亜塩素酸塩又は次亜臭素酸塩溶液による処理により補充することができる。
【0040】
その上、光及び熱処理に対して安定なバイオフィルム制御N−ハラミン殺菌性染料化合物は、N−ハラミン殺菌性染料化合物をN−ハラミン殺菌性染料化合物を形成するためのハロゲン化物の原子の源と混合し、N−ハラミン殺菌性染料化合物の存在下で材料を形成することによって製造することができる。
【0041】
そのN−ハラミン殺菌性染料化合物は、安定剤、ポリマー材料、コポリマー、添加剤などとしてポリマー中に組み込むことができる。そのターゲット材料は、プラスチック、セルロース、ゴム、繊維、木材、ペンキ、コーティングの形のポリマーであり得る。
【0042】
図1A〜1Zは、厳選された反応性染料の塩素化又は臭素化により合成されたN−ハラミン殺菌性染料化合物及びN−ハラミン殺菌性顔料の構造である。図1Aは、N−ハラミン殺菌性染料又はN−ハラミン殺菌性顔料を形成するためにハロアミンを有する染料又は顔料をハロゲン源に曝す一般的な反応の図式である。結果として生じるN−ハラミン殺菌性染料化合物は、抗菌剤及び抗バイオフィルム用途に使用することができる。一般構造は、図1Aに示され、トリアジンに結合しているアミン、芳香環構造、場合によって、ハロゲンによって置換してN−ハロアミンを形成することができるR基及び水素を含む。そのアミンは、そのトリアジン、その芳香環構造、及び/又はそのR基に直接或いは連結分子又は結合化合物を介して個々に連結することができる。そのトリアジン構造(即ち、6員のベンゼン環に似ているが、3つの炭素が窒素によって置き換わっているヘテロ環)は、1,3,5−トリアジンであり得るが、変性及び置換したトリアジン構造も本発明については考えられる。例えば、図1A中に存在するトリアジンは、置換された基R2及びR3を含む。熟練技術者であれば、これらの置換が多くの形態をとり得ることを認めるであろう。例えば、R1、R2及びR3の基は、独立して、アルキル基、アルキレン基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、アルコキシ基、アルキルカルボニル基、アルキルカルボキシル基、アミド基、カルボキシル基又はハロゲンであり得る。さらに又、そのR基は、1又は複数のアルキル基、アルキレン基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、アルコキシ基、アルキルカルボニル基、アルキルカルボキシル基、アミド基、カルボキシル基、ハロゲン又は水素により置換されていてもよい。
【0043】
図1B〜1Zは、本発明により使用されて殺菌性染料及び顔料に転化することができる染料分子の多数の例を示している。これらの化合物は、バクテリア、菌類、酵母菌、ウイルス及び胞子に対する強力で、耐久性があり、リチャージが可能な殺菌機能を提供することができる。図1A〜1Zにおいて見られるように、N−X(例えば、X及びX2は、ハロゲンである)構造は、安定なN−ハラミンである。ハロゲン(1又は複数)X及び/又はX2は、独立して、塩素、フッ素、臭素及びヨウ素であり得る。1を超えるハロゲンがその分子に結合しているとき、そのハロゲンは同じである必要はなく、それらは任意の所定場所の、塩素、フッ素、臭素及びヨウ素の混合物であり得る。
【0044】
別の例としては、置換されていてもよいトリアジン及び2つのR基に結合しているハロゲン化アミンが挙げられる。そのR基は、ヒドロキシ、ブロモ、フルオロ、クロロ、ヨード、メルカプト若しくはチオ、シアノ、シアノアミド、アルキルチオ、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、カルボキシル、カルバルコイル、アルキル、アルケニル、ニトロ、アミノ、アルコキシル、アミドなどで、ビフェニル、ヨードビフェニル、メトキシビフェニル、アントリル、ブロモフェニル、ヨードフェニル、クロロフェニル、ヒドロキシフェニル、メトキシフェニル、ホルミルフェニル、アセチルフェニル、トリフルオロメチルチオフェニル、トリフルオロメトキシフェニル、アルキルチオフェニル、トリアルキルアンモニウムフェニル、アミドフェニル、チアゾリルフェニル、オキサゾリルフェニル、イミダゾリルフェニル、イミダゾリルメチルフェニル等のアリール基を形成することができる。図1において見られるように、そのR基は、多数の構造を提供するように変化させることができ、しかも、複雑な複数の縮合環を本発明のいくつかの化学構造物中に含めることができる。例えば、図1Q、1T、1V及び1W〜1Z。
【0045】
図1A〜1Zに示されているベースの式は、1又は複数のRの位置、例えばR、R1、R2、R3及びR4において、1又は複数の官能基により置換することができる。熟練技術者であれば、該R基の置換は、多くの形態をとることができ、例えば、該R基は、独立して、アルキル基、アルキレン基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、アルコキシ基、アルキルカルボニル基、アルキルカルボキシル基、アミド基、カルボキシル基又はハロゲンであり得ることを認めるであろう。さらに又、そのR基は、1又は複数のアルキル基、アルキレン基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、アルコキシ基、アルキルカルボニル基、アルキルカルボキシル基、アミド基、カルボキシル基又はハロゲンにより置換されていてもよい。
【0046】
例えば、該N−ハラミン殺菌性染料化合物は、水素、ハロゲン、1又は複数のC1−C40アルキル、C1−C40アルキレン、C1−C40アルケニル、C1−C40アルキニル、C1−C40アリール、C1−C30アルコキシ、C1−C40アルキルカルボニル、C1−C40アルキルカルボキシル、C1−C40アミド、C1−C40カルボキシル、アリール又はそれらの組合せにより個々に置換されていてもよい。
【0047】
場合によっては、該N−ハラミン殺菌性染料化合物は、そのアミンの窒素とその他の基との間に1又は複数の結合又は連結分子を含むことができる。例えば、場合によっては、リンカー基を用いて、そのアミンを、該トリアジン、該芳香環、及び/又は該R基に連結することができる。その1又は複数の連結又は結合分子は、脂肪族又は芳香族であり得る。
【0048】
さらに、そのN−ハラミン殺菌性染料化合物は、1又は複数のハロゲンと連絡しているか、又は共有結合又はイオン結合のいずれかで結合していることができる。加えて、そのハロゲンの存在は、活性、拡散、反応性、酸化還元反応のために濃度が低いときは、次亜ハロゲン酸塩溶液、例えば、次亜塩素酸塩又は次亜臭素酸塩溶液による処理により補充することができる。
【0049】
例えば、図1Bは、本発明に従って変性したN−ハラミン殺菌性分子の図式を表しており、それは、CAS番号6646−12−9により特定されている分子;[5−[(4−アミノ−6−クロロ−1,3,5−トリアジン−2−イル)アミノ]−4−(ヒドロキシ−κO)−3−[[2−(ヒドロキシ−κO)−5−スルホフェニル]アゾ−κN1]−2,7−ナフタレンジスルホナート(5−)]アクア−クプラート(3−);クプラート(3−),[5−[(4−アミノ−6−クロロ−1,3,5−トリアジン−2−イル)アミノ]−4−ヒドロキシ−3−[(2−ヒドロキシ−5−スルホフェニル)アゾ]−2,7−ナフタレンジスルホナート(5−)]アクア−,トリナトリウム;2,7−ナフタレンジスルホン酸,5−[(4−アミノ−6−クロロ−1,3,5−トリアジン−2−イル)アミノ]−4−ヒドロキシ−3−[(2−ヒドロキシ−5−スルホフェニル)アゾ]−銅錯体;Reactive Violet 4K;Violet 4Kの変種である。例えば、図1C、1D及び1Eは、本発明に従って変性したN−ハラミン雑菌材の図式を示しており、それらは、CAS番号129009−88−7により特定されている分子;7−[(4,6−ジクロロ−1,3,5−トリアジン−2−イル)アミノ]−4−ヒドロキシ−3−[[4−[[2−(スルホオキシ)エチル]スルホニル]フェニル]アゾ]−2−ナフタレンスルホン酸ジナトリウム塩(9Cl)の変種である。
【0050】
例えば、図1Fは、本発明に従って変性した分子の図式を表しており、それは、CAS番号6522−74−3により特定されている7−[(4,6−ジクロロ−1,3,5−トリアジン−2−イル)アミノ]−4−ヒドロキシ−3−[(2−スルホフェニル)アゾ]−2−ナフタレンスルホン酸(9CI)で、又、1−ナフトール−3−スルホン酸,6−[(4,6−ジクロロ−s−トリアジン−2−イル)アミノ]−2−(o−スルホフェニルアゾ)−(6CI);2−ナフタレンスルホン酸,7−[(4,6−ジクロロ−s−トリアジン−2−イル)アミノ]−4−ヒドロキシ−3−[(o−スルホフェニル)アゾ]−(7CI);C.I.Reactive Orange 1(8CI); BRYreact Brilliant Orange X-GN; Mikacion Brilliant Orange GS; Mikacion Orange GS;Procion Brilliant Orange M-G; Procion Brilliant Orange MX-G; Procion Orange MX-G; Reactive Brilliant Orange X-GN; Reactive Orange 1によっても知られている分子の変種である。
【0051】
例えば、図1G及び1Hは、本発明に従って変性したN−ハラミン殺菌性分子の図式を示しており、それは、CAS番号6539−67−9により特定されている3−[[2−(アセチルアミノ)−4−[(4−アミノ−6−クロロ−1,3,5−トリアジン−2−イル)アミノ]フェニル]アゾ]−1,5−ナフタレンジスルホン酸(9CI)で、又、1,5−ナフタレンジスルホン酸,3−[[2−アセトタミド−4−[(4−アミノ−6−クロロ−s−トリアジン−2−イル)アミノ]フェニル]アゾ]−(6CI);C.I. Reactive Yellow 3(7CI、8CI); Basilen Yellow E 3R; C.I. 13245; Chemictive Yellow RH; Cibacron Yellow FR-A; Cibacron Yellow R-A; Helaktyn Yellow D-GR; Helaktyn Yellow D-GRE; Orbaktiv Yellow T-RA; Ostazin Yellow H-A; Procion Yellow H-A; Procion Yellow HAS; Reactive Yellow 3; Reactive Yellow MRによっても知られている分子の変種である。例えば、図1Iは、本発明に従って変性したN−ハラミン殺菌性分子の図式を表しており、それは、CAS番号12226−45−8により特定されている3−[[4−[(4,6−ジクロロ−1,3,5−トリアジン−2−イル)アミノ]−2−メチルフェニル]アゾ]−1,5−ナフタレンジスルホン酸、ジナトリウム塩(9CI)で、又、1,5−ナフタレンジスルホン酸,3−[[4−[(4,6−ジクロロ−s−トリアジン−2−イル)アミノ]−o−トリル]アゾ]−,ジナトリウム塩(7CI、8CI);Active Golden Yellow KKh; C.I. Reactive Yellow 4; Mikacion Yellow RS; Procion Yellow 11X-R; Procion Yellow M-R; Procion Yellow MX-R; Procion Yellow RS;Reactive Golden Yellow 2KKh; Reactive Golden Yellow KKh; Reactive Yellow 4; Reactive Yellow X-R; Reactive Yellow X-RGによっても知られている分子の変種である。
【0052】
図1Jは、本発明に従って変性したN−ハラミン殺菌性分子の図式を表しており、それは、CAS番号12237−01−3により特定されている7−[[4−クロロ−6−[(4−スルホフェニル)アミノ]−1,3,5−トリアジン−2−イル]メチルアミノ]−4−ヒドロキシ−3−[(4−メトキシ−2−スルホフェニル)アゾ]−2−ナフタレンスルホン酸トリナトリウム塩(9CI)で、又、C.I. Reactive Red 33(8CI); Procion Scarlet H-RN; Reactive Red 33によっても知られている分子の変種である。例えば、図1K及び1Lは、本発明に従って変性したN−ハラミン殺菌性分子の図式を示しており、それは、CAS番号12236−82−7により特定されている1−アミノ−4−[[4−[[4−クロロ−6−[[3(又は4)−スルホフェニル]アミノ]−1,3,5−トリアジン−2−イル]アミノ]−3−スルホフェニル]アミノ]−9,10−ジヒドロ−9,10−ジオキソ−2−アントラセンスルホン酸,(9CI)で、又、C.I. Reactive Blue 2(8CI); Basilen Blue E 3G; Blue A; C.I. 61211;Cibacron Blue F 3GA; Kayacion Blue A-B; Procion Blue H-B; Reactive Blue 2によっても知られている分子の変種である。例えば、図1Mは、本発明に従って変性したN−ハラミン殺菌性分子の図式を表しており、それは、CAS番号13324−20−4により特定されている1−アミノ−4−[[3−[(4,6−ジクロロ−1,3,5−トリアジン−2−イル)アミノ]−4−スルホフェニル]アミノ]−9,10−ジヒドロ−9,10−ジオキソ−2−アントラセンスルホン酸,(9CI)で、又、2−アントラセンスルホン酸,1−アミノ−4−[3−[(4,6−ジクロロ−s−トリアジン−2−イル)アミノ]−4−スルホアニリノ]−9,10−ジヒドロ−9,10−ジオキソ−(8CI);2−アントラキノンスルホン酸,1−アミノ−4−[3−[(4,6−ジクロロ−s−トリアジン−2−イル)アミノ]−4−スルホアニリノ]−(6CI); C.I. 61205; C.I. Reactive Blue 4; Helaktyn Blue FR; Helaktyn Pure Blue F-R; Mikacion Brilliant Blue RS; NSC 364368; Orbaktiv Brilliant Blue M-R; Ostazin Blue S-R; Ostazin Brilliant Blue S-R; Procion Blue 11X-R; Procion Blue MR; Procion Blue MX-R; Procion Brilliant Blue MR; Procion Brilliant Blue MX-R; Procion Brilliant Blue RS; Reactive Blue 4; Reactive Blue MR; Reactive Blue X-BR; Reactive Brilliant Blue X-BR; Sigma Reactive Blue 4によっても知られている分子の変種である。
【0053】
例えば、図1N及び1Oは、本発明に従って変性したN−ハラミン殺菌性分子の一実施形態の図式を示しており、それは、CAS番号17804−49−8により特定されている5−[(4,6−ジクロロ−1,3,5−トリアジン−2−イル)アミノ]−4−ヒドロキシ−3−(フェニルアゾ)−2,7−ナフタレンジスルホン酸ジナトリウム塩(9CI)で、又、 2,7−ナフタレンジスルホン酸,5−[(4,6−ジクロロ−s−トリアジン−2−イル)アミノ]−4−ヒドロキシ−3−(フェニルアゾ)−,ジナトリウム塩(7CI、8CI);5−(4,6−ジクロロ−s−トリアジニル−2−アミノ)−4−ヒドロキシ−3−(フェニルアゾ)−2,7−ナフタレンジスルホン酸ジナトリウム塩; Basilen Red M 5B; Brilliant Red 5SKh; Brilliant Red X 3B; C.I. Reactive Red 2; Chemictive Brilliant Red 5B; Halaktyn Red F 5B; Intracron Red C 5B;Mikacion Brilliant Red 5BS; Orbaktiv Brilliant Red M 5B; Ostazin Brilliant Red S 5B; Ostazin Red S 5B; Procion Brilliant Red 5BS;Procion Brilliant Red M 5B; Procion Brilliant Red MX 5B; Procion Red 5CX; Procion Red 5MX; Procion Red M 5B; Procion Red MX 5B; Reactive Bright Red X 3B; Reactive Brilliant Red (Chinese); Reactive Brilliant Red 5SKh; Reactive Brilliant Red X 3B; Reactive Red 2; Reactive Red 5SKh; Reactive Red B 5A; Reactive Red X 3B; Reactofix Brilliant Red M 5Bによっても知られている分子の変種である。
【0054】
例えば、図1Pは、本発明に従って変性したN−ハラミン殺菌性分子の図式を表しており、それは、CAS番号25489−36−5により特定されている7−[(4,6−ジクロロ−1,3,5−トリアジン−2−イル)アミノ]−4−ヒドロキシ−3−[(4−メトキシ−2−スルホフェニル)アゾ]−2−ナフタレンスルホン酸ジナトリウム塩(9CI)で、又、C.I. Reactive Red 8,ジナトリウム塩(8CI); C.I. Reactive Red 8; Helaktyn Scarlet FG; Mikacion Scarlet GS; Procion Scarlet GS; Procion Scarlet M-G; Procion Scarlet MX-G; Reactive Red 8によっても知られている分子の変種である。例えば、図1Qは、本発明に従って変性したN−ハラミン殺菌性分子の図式を表しており、それは、CAS番号61951−82−4により特定されている2,7−ナフタレンジスルホン酸,4,4’−[1,4−フェニレンビス[イミノ(6−クロロ−1,3,5−トリアジン−4,2−ジイル)イミノ]]ビス[5−ヒドロキシ−6−[(2−スルホフェニル)アゾ]−(9CI)で、又、1−ナフトール−3,6−ジスルホン酸,8,8’−[p−フェニレンビス[イミノ(6−クロロ−s−トリアジン−4,2−ジイル)イミノ]]ビス[2−(o−スルホフェニルアゾ)−(6CI); Basacid Red NB 510; Basilen Red E-B; Brilliant Red HE 3B; C.I. 292775; C.I. Reactive Red 120; Cibacron Brilliant Red 4G-E; Cibacron Red 4G-E; Cibacron Red 4G-E01; Drimarene Brilliant Red A 4G; Evercion Red H-E 3B; Fastusol Red 53L;Helaktyn Red DE-BN; Intracron Brilliant Red 4G-E; Intracron Brilliant Red E 3B; Kayacion Red E-S 3B; Procion Brilliant Red H-E 3B; Procion Red H-E 3B; Procion Red MX 3B; Reactive Brilliant Red KE 3B; Reactive Red 120; Reactive Red HE 3B; Red A; Taifix Red HE 3BTによっても知られている分子の変種である。
【0055】
例えば、図1Rは、本発明に従って変性したN−ハラミン殺菌性分子の図式を表しており、それは、CAS番号70161−14−7により特定されている7−[[2−[(アミノカルボニル)アミノ]−4−[(4−アミノ−6−クロロ−1,3,5−トリアジン−2−イル)アミノ]フェニル]アゾ]−1,3,6−ナフタレントリスルホン酸トリナトリウム塩(9CI)で、 又、Amective Golden Yellow IRX; C.I. 13248; C.I. Reactive Orange 12;Chemictive Golden Yellow RH; Cibacron Golden Yellow 2R; Cibacron Golden Yellow F 2RA; Orbaktiv Yellow T 3RA; Ostazin Golden Yellow H-R; Procion Golden Yellow H-R; Procion Golden Yellow HRS; Procion Yellow H 3R; Procion Yellow P 3R; Reactive Orange 12; Xiron Golden Yellow 2R-HDによっても知られている分子の変種である。例えば、図1Sは、本発明に従って変性したN−ハラミン殺菌性分子の図式を表しており、それは、CAS番号70616−89−6により特定されている2−[[6−[(4−アミノ−6−クロロ−1,3,5−トリアジン−2−イル)メチルアミノ]−1−ヒドロキシ−3−スルホ−2−ナフタレニル]アゾ]−1,5−ナフタレンジスルホン酸トリナトリウム塩(9CI)で、 又、C.I. 18270; C.I. Reactive Orange 13; Chemictive Brilliant Orange 2RH; Cibacron Orange 2R; Cibacron Orange P 2R; Helaktyn Orange D 2R; Ismative Orange SH 2R; Orbaktiv Brilliant Orange T 2R; Ostazin Brilliant Orange H 2R; Procion Brilliant Orange H 2R; Procion Orange H 2R; Procion Orange P 2R; Procion Orange PX 2R; Reactive Orange 13; Xiron Brilliant Orange R-HDによっても知られている分子の変種である。
【0056】
例えば、図1Tは、本発明に従って変性したN−ハラミン殺菌性分子の図式を表しており、それは、CAS番号70788−63−5により特定されているビス[2−[[6−[(4,6−ジクロロ−1,3,5−トリアジン−2−イル)アミノ]−1−ヒドロキシ−3−スルホ−2−ナフタレニル]アゾ]ベンゾアート(3−)]−クロメート(3−),ジナトリウム水素(9CI)で、又、安息香酸、2−[[6−[(4,6−ジクロロ−1,3,5−トリアジン−2−イル)アミノ]−1−ヒドロキシ−3−スルホ−2−ナフタレニル]アゾ]−、クロム錯体;C.I. 179060; C.I. Reactive Brown 10; Mikacion Red Brown 4RS; Orbaktiv Brown M 2G; Procion Brown MX 5BR; Procion Red Brown M 4R; Reactive Brown 10; Sigma Reactive Brown 10によっても知られている分子の変種である。例えば、図1Uは、本発明に従って変性したN−ハラミン殺菌性分子の図式を表しており、それは、CAS番号70865−31−5により特定されている4−アミノ−6−[[5−[(4,6−ジクロロ−1,3,5−トリアジン−2−イル)アミノ]−2−スルホフェニル]アゾ]−3−[(2,5−ジスルホフェニル)アゾ]−5−ヒドロキシ−2,7−ナフタレンジスルホン酸ペンタナトリウム塩(9CI)で、又、C.I. 205070; C.I. Reactive Blue 109; Ostazin Blue S 2G; Procion Blue MX 2G; Procion blue MX 2G125; Reactive Blue 109によっても知られている分子の変種である。
【0057】
例えば、図1V及び1Wは、本発明に従って変性したN−ハラミン殺菌性分子の図式を示しており、それは、CAS番号145017−98−7により特定されている5−[[4−クロロ−6−[(3−スルホフェニル)アミノ]−1,3,5−トリアジン−2−イル]アミノ]−4−ヒドロキシ−3−[[4−[[2−(スルホオキシ)エチル]スルホニル]フェニル]アゾ]−2,7−ナフタレンジスルホン酸テトラナトリウム塩(9CI)で、又、C.I. 18221; C.I. Reactive Red 198; Reactive Red 198; Reactive Red RB; Remazol Red RB; Remazol Red RB 133によっても知られている分子の変種である。例えば、図1Xは、本発明に従って変性した分子の図式を表しており、それは、CAS番号118578−11−3により特定されている5−[[4−クロロ−6−[[4−[[4−クロロ−6−[[8−ヒドロキシ−3,6−ジスルホ−7−[(2−スルホフェニル)アゾ]−1−ナフタレニル]アミノ]−1,3,5−トリアジン−2−イル]アミノ]フェニル]メチルアミノ]−1,3,5−トリアジン−2−イル]アミノ]−4−ヒドロキシ−3−[(2−スルホフェニル)アゾ]−2,7−ナフタレンジスルホン酸カリウムナトリウム塩(9CI)で、 又、C.I. 293755; C.I. Reactive Red 231; Procion Brilliant Red H-EGXL; Procion Red HEGXL; Reactive Red 231によっても知られている分子の変種である。
【0058】
例えば、図1Yは、本発明に従って変性したN−ハラミン殺菌性分子の図式を示しており、それは、CAS番号6471−09−6により特定されている5−[[4−[[4−[[4−[(4−アミノ−9,10−ジヒドロ−9,10−ジオキソ−3−スルホ−1−アントラセニル)アミノ]−2−スルホフェニル]アミノ]−6−(フェニルアミノ)−1,3,5−トリアジン−2−イル]アミノ]フェニル]アゾ]−2−ヒドロキシ−安息香酸トリナトリウム塩(9CI)で、又、Chlorantine Fast Green 5GLL(6CI); C.I. 14155; C.I. Direct Green 28; Chrome Leather Green 5GLL; Coprantine Green 5GLL;Direct Green 28; Durazol Green 5G; Helion Green 5GL; Pyrazol Fast Green 5GL; Saturn Green L 5G; Sirius Green F 4G; Solantine Green 5GLL; Solar Green 5GL; Solius Light Green 3G; Solophenyl Brilliant Green 5GL; Suprexcel Green 5GL;Triantine Light Green GGLによっても知られている分子の変種である。
【0059】
例えば、図1Zは、本発明に従って変性したN−ハラミン殺菌性分子の図式を示しており、それは、CAS番号6388−26−7により特定されている2−ヒドロキシ−5−[[4−[[4−[[8−ヒドロキシ−7−[[4−[(8−ヒドロキシ−3,6−ジスルホ−1−ナフタレニル)アゾ]−2−メトキシ−5−メチルフェニル]アゾ]−3,6−ジスルホ−1−ナフタレニル]アミノ]−6−(フェニルアミノ)−1,3,5−トリアジン−2−イル]アミノ]フェニル]アゾ]−安息香酸ペンタナトリウム塩(9CI)で、又、C.I. Direct Green 26(7CI); C.I. Direct Green 26,ペンタナトリウム塩(8CI); Chlorantine Fast Green BLL(6CI); Amanil Fast Green BLC; C.I. 34045;Chlorantine Fast Green BBL; Chrome Leather Green BLL; Diazol Light Green BL; Diazol Light Green BMA; Direct Fast Green BL;Direct Green 26; Fabramine Green LB; Fastusol Green LB; Fenaluz Green B; Helion Green BL; Lumison Green BL; Orbantin Green BL; Pontamine Fast Green GL; Pyrazol Fast Green BL; Saturn Green LB; Sirius Green S 4B; Solantine Green BL; Solar Green BL; Solius Light Green BL; Solophenyl Green 155; Solophenyl Green B; Solophenyl Green BL; Solophenyl Green BLE; Solophenyl Green BLE 155%; Tertrodirect Fast Green SBLによっても知られている分子の変種である。
【0060】
例えば、図2Aは、本発明に従って変性したN−ハラミン殺菌性分子の図式を示しており、それは、CAS番号482−89−3により特定されている2−(1,3−ジヒドロ−3−オキソ−2H−インドール−2−イリデン)−1,2−ジヒドロ−3H−インドール−3−オン(9CI)で、又、Indigo Pure BASF(6CI);[Δ2,2’−ビインドリン]−3,3’−ジオン(8CI);Δ2,2’−ビプソイドインドキシル; 11669 Blue; Blue No. 201; C Blue 22; C.I. 73000; C.I. Natural Blue 1; C.I. Pigment Blue 66; C.I. Vat Blue 1; Cystoceva; D and C Blue No. 6; D&C Blue No. 6; D+C Blue No. 6; Diindogen; Indigo; Indigo Blue; Indigo Ciba; Indigo Ciba SL; Indigo J; Indigo N;Indigo NAC; Indigo NACCO;Indigo P; Indigo PLN; Indigo Powder W; Indigo Pure BASF Powder K; Indigo Synthetic; Indigo VS; Indigotin; Indigotin (天然); Indigotine; Japan Blue 201; Lithosol Deep Blue B; Mitsui Indigo Paste; Mitsui Indigo Pure; Mitsui Indigo Pure EXN; Monolite Fast Navy Blue BV; Natural Blue 1; Natural blue indigotin; Pigment Blue 66; Pigment Indigo; Pigment Indigo V; Reduced Dark Blue VB; Synthetic Indigo; Synthetic Indigo TS; Vat Blue 1; Vat Dark Blue VB; Vulcafix Blue R; Vulcafor Blue A; Vulcanosine Dark Blue L; Vulcol Fast Blue GL; Vynamon Blue A;[Δ2,2’(3H,3’H)−ビインドール]−3,3’−ジオンによっても知られている分子の変種である。
【0061】
例えば、図2Bは、本発明に従って変性したN−ハラミン殺菌性分子の図式を表しており、それは、CAS番号874304−03−7により特定されている分子の2−(6−シアノ−1,3−ジヒドロ−3−オキソ−2H−インドール−2−イリデン)−2,3−ジヒドロ−3−オキソ−1H−インドール−6−カルボニトリル(9CI)の変種である。
【0062】
例えば、図2C及び2Dは、本発明に従って変性したN−ハラミン殺菌性分子の図式を示しており、それは、CAS番号97724−36−2により特定されている6−クロロ−2−(6−クロロ−1,3−ジヒドロ−3−オキソ−2H−インドール−2−イリデン)−1,2−ジヒドロ−3H−インドール−3−オン(9CI)で、又、インジゴチン、6,6’−ジクロロ−(6CI);[Δ2−2’−ビインドリン]−3,3’−ジオン,6,6’−ジクロロ−(7CI); 6,6’−ジクロロインジゴによっても知られている分子の変種である。
【0063】
例えば、図2Eは、本発明に従って変性したN−ハラミン殺菌性分子の図式を表しており、それは、CAS番号19201−53−7により特定されている6−ブロモ−2−(6−ブロモ−1,3−ジヒドロ−3−オキソ−2H−インドール−2−イリデン)−1,2−ジヒドロ−3H−インドール−3−オン(9CI)で、又、インジゴチン,6,6’−ジブロモ−(6CI);[Δ2,2’−ビインドリン]−3,3’−ジオン,6,6’−ジブロモ−(7Cl、8CI);6,6’−ジブロモインジゴ;6,6’−ジブロモインジゴチン; C.I. 75800; C.I. Natural Violet 1; Purple of the Ancients; Royal purple; Tyrian Purpleによっても知られている分子の変種である。
【0064】
例えば、図2Fは、本発明に従って変性したN−ハラミン殺菌性分子の図式を表しており、それは、CAS番号94428−95−2により特定されている2−(1,3−ジヒドロ−6−ニトロ−3−オキソ−2H−インドール−2−イリデン)−1,2−ジヒドロ−6−ニトロ−3H−インドール−3−オン(9CI)で、 又、[Δ2,2’−ビインドリン]−3,3’−ジオン,6,6’−ジニトロ−(7CI);6,6’−ジニトロインジゴによっても知られている分子の変種である。
【0065】
例えば、図2Gは、本発明に従って変性したN−ハラミン殺菌性分子の図式を表しており、それは、CAS番号6872−04−4により特定されている5−クロロ−2−(5−クロロ−1,3−ジヒドロ−3−オキソ−2H−インドール−2−イリデン)−1,2−ジヒドロ−3H−インドール−3−オン(9CI)で、又、インジゴチン,5,5’−ジクロロ−(6CI);[Δ2,2’−ビインドリン]−3,3’−ジオン,5,5’−ジクロロ−(7Cl,8CI);5,5’−ジクロロインジゴ;5,5’−ジクロロインジゴチンによっても知られている分子の変種である。
【0066】
図2Hは、本発明に従って変性したN−ハラミン殺菌性分子がCAS番号49764−76−3により特定されている2−(1,3−ジヒドロ−6−メトキシ−3−オキソ−2H−インドール−2−イリデン)−1,2−ジヒドロ−6−メトキシ−3H−インドール−3−オン(9CI)で、6,6’−ジメトキシインジゴによっても知られている分子の変種である一実施形態の図式を表している。
【0067】
例えば、図2Iは、本発明に従って変性したN−ハラミン殺菌性分子の図式を表しており、それは、CAS番号860−22−0により特定されている2−(1,3−ジヒドロ−3−オキソ−5−スルホ−2H−インドール−2−イリデン)−2,3−ジヒドロ−3−オキソ−1H−インドール−5−スルホン酸ジナトリウム塩(9CI)で、又、C.I. Acid Blue 74(6CI); [Δ2,2’−ビインドリン]−5,5’−ジスルホン酸,3,3’−ジオキソ−,ジナトリウム塩(8CI); 12070 Blue; 1311 Blue; 5,5’−インジゴジスルホン酸ジナトリウム塩;A.F. Blue No. 2; Acid Blue 74; Acid Blue W; Acid Leather Blue IC; Airedale Blue IN; Amacid Brilliant Blue; Aniline Carmine Powder; Ariavit Indigo Carmine; Atul Indigo Carmine;Bucacid Indigotine B; C.I. 73015; C.I. 75781; C.I. Food Blue 1; C.I. Natural Blue 2; Canacert Indigo Carmine; Carmine Blue; Cilefa Blue R;ジナトリウム5,5’−インジゴジスルホネート;ジナトリウム5,5’−インジゴチンジスルホネート; Dolkwal Indigo Carmine; E 132; Edicol Supra Blue X; FD & C Blue 2; FD and C Blue 2; FD and C Blue No. 2; FD&C Blue No. 2; Food Blue 1; Food Blue 2; Food Blue No. 1; Food Blue No. 2; Grape Blue A; HD Indigo Carmine; HD Indigo Carmine Supra; Hexacert Blue No. 2; Hexacol Indigo Carmine Supra; Indigo Carmine A; Indigo Carmine AC; Indigo Carmine BP;Indigo Carmine Conc. FQ; Indigo Carmine Powder; Indigo Carmine X; Indigo Extract; Indigo carmine; Indigo carmine NB; Indigotin; Indigotin (可溶化品); Indigotine; Indigotine B; Indigotine Blue LZ; Indigotine Carmine; Indigotine Extra Pure A; Indigotine I; Indigotine IA; Indigotine Lake; Indigotine N;インジゴチンジナトリウム塩; Indocarmine F; Intense Blue; Japan Blue 2; L Blue Z 5010; Maple Indigo Carmine; Mitsui Indigo Carmine; San-ei Indigo Carmine;ナトリウム5,5’−インジゴジスルホネート; ナトリウム5,5’−インジゴチンジスルホネート;可溶性インジゴ;可溶性インジゴブルー; Sumitomo Wool Blue SBC; Usacert Blue No. 2; Usacert FD and C Blue No. 2; WAS 35によっても知られている分子の変種である。
【0068】
例えば、図2J及び2Kは、本発明に従って変性したN−ハラミン殺菌性分子の図式を示しており、それは、CAS番号2475−31−2により特定されている5,7−ジブロモ−2−(5,7−ジブロモ−1,3−ジヒドロ−3−オキソ−2H−インドール−2−イリデン)−1,2−ジヒドロ−3H−インドール−3−オン(9CI)で、又、インジゴチン,5,5’,7,7’−テトラブロモ−(6CI);[Δ2,2’−ビインドリン]−3,3’−ジオン,5,5’,7,7’−テトラブロモ−(7Cl,8CI);5,5’,7,7’−テトラブロモインジゴ;Ahcovat Printing Blue 2BD; Amanthrene Navy Blue 2B-MF; Amanthrene Navy Blue New; Arlanone Blue 2B; BASF Brilliant Indigo 4B; BASF Brilliant Indigo 4B-D; BASF Brilliant Indigo 4BC; Brilliant Indigo 4B; Brilliant Indigo 4B-D; Brilliant Indigo 4BJD; Brilliant Indigo 4BR;Brilliant Indigo 4BV; Bromindigo; Bromindigo 2BD; C.I. 73065; C.I. Vat Blue 5; Ciba Blue 2B; Ciba Blue 2BD; Ciba Blue 2BDG; Ciba Blue 2BN; Ciba Blue 2BPF; Ciba Brilliant Blue BS; Durindone Blue 4B; Durindone Blue 4BC; Durindone Blue 4BCP; Durindone Printing Blue 4BC; Hostavat Blue 2BD; Hostavat Blue 4BR; Indigo 4B; Mitsui Tsuya Indigo 2B; NSC 400980; Solindene Blue 2BD;Sulfanthrene Blue 2B; Tetra Blue 2B; Tetrabromoindigo; Thiovat Brilliant Indigo 4BR; Tina Blue 2B; Tsuya Indigo 2B; Vat Blue 4B; Vat Blue 5によっても知られている分子の変種である。
【0069】
図2Lは、殺菌性インジゴバット染料を形成するためのインジゴバット染料のハロゲン化の反応図式である。その構造は、R及びR1が、独立して、アルキル基、アルキレン基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、アルコキシ基、アルキルカルボニル基、アルキルカルボキシル基、アミド基、カルボキシル基又はハロゲンである一般構造である。その上、そのR及び/又はR1基は、1又は複数のアルキル基、アルキレン基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、アルコキシ基、アルキルカルボニル基、アルキルカルボキシル基、アミド基、カルボキシル基又はハロゲンにより置換されていてもよく、Xは、独立してハロゲンである。
【0070】
本発明は、下に記載されている一般構造を有する染料も提供する。基A及びCは、特定の染料に応じた5員環又は6員環である環Bと縮合した4員〜8員を有する環構造である。場合によって、1又は複数の環が1〜3個のヘテロ原子を含有することができる。例えば、図2M〜2Vは、この構造を有する様々な分子を示す。
【0071】
【化1】
【0072】
環A及びCを含めたその他の例は、環Bに結合した単環又は複数の縮合環であり得る。加えて、環A及びCは、1又は複数の原子、ヘテロ原子又は環を介して環Bに連鎖又は接続させることができる。複数の縮合環は、使用される特定の染料によって数が変化し得る。加えて、環A、B、及びCは、変性、他の環に縮合又は置換することができる。
【0073】
図2Mは、N−ハラミン殺菌性アントラキノン系バット染料を形成するためのアントラキノン系バット染料のハロゲン化の反応図式である。その構造は、R及びR1が、独立して、アルキル基、アルキレン基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、アルコキシ基、アルキルカルボニル基、アルキルカルボキシル基、アミド基、カルボキシル基又はハロゲンである一般構造である。その上、そのR基は、1又は複数のアルキル基、アルキレン基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、アルコキシ基、アルキルカルボニル基、アルキルカルボキシル基、アミド基、カルボキシル基又はハロゲンにより置換されていてもよく、Xは、独立してハロゲンである。
【0074】
例えば、図2Nは、本発明に従って変性したN−ハラミン殺菌性分子の図式を表しており、それは、CAS番号2172−33−0により特定されているジナフト[2,3−i:2’,3’−i’]ベンゾ[1,2−a:4,5−a’]ジカルバゾール−5,7,12,17,19,24(6H,18H)−ヘキソン(7CI、8CI、9CI)で、又、ベンゾ[1,2−i,4,5−i’]ビスナフト[2,3−a]カルバゾール−5,7,12,17,19,24−ヘキソン,6,18−ジヒドロ−(5CI);ジナフト[2,3−i:2’,3’−i’]ベンゾ[1,2−a:4,5−a’]ジカルバゾール−5,7,12,17,19,24(6H,18H)−(6CI); Benzadone Yellow 3RT; ビス[アントラキノン(2,3−b)ピロロ][2,3,2’,3’−b,b’]アントラキノン; C.I. 70805; C.I. Vat Orange 11; C.I. Vat Orange 11:1; Carbanthrene Yellow 3R; Cibanone Yellow 3R;Cibanone Yellow F 3R; Cibanone Yellow F 3RF; Helanthrene Yellow 3RT; Indanthren Yellow 3R; Indanthren Yellow 3RT;Indanthrene Yellow 3R; Indanthrene Yellow 3RT; Mikethrene Yellow 3RT; Navinon Yellow 3RT; Navinon Yellow 3RTSD; Ostanthren Yellow 3RT; Paradone Yellow 3RT; Pernithrene Yellow 3RT; Ponsol Yellow 3R; Romantrene Yellow F 3RT; Sandothrene Yellow N 3R; Solanthrene Orange BJ; Tinon Yellow 3R-F; Vat Orange 11:1; Vat Yellow 3Rによっても知られている分子の変種である。
【0075】
例えば、図2Oは、本発明に従って変性したN−ハラミン殺菌性分子の図式を表しており、それは、CAS番号2278−50−4により特定されている1H−ベンズ[6,7]インダゾロ[2,3,4−fgh]ナフタ[2”,3”:6’,7’]インドロ[3’,2’:5,6]アントラクス[2,1,9−mna]アクリジン−2,7,10,15−テトロン(9CI)で、 又、5H−ベンズ[6,7]インダゾロ[2,3,4−fgh]ナフタ[2”,3”:6’,7’]インドロ[3’,2’:5,6]アントラクス[2,1,9−mna]アクリジン−5,8,13,25(24H)−テトロン(7CI、8CI); Benzadone Grey M; C.I. 71000; C.I. Vat Black 8; Caledon Grey M; Indanthren Grey M; Mikethrene Grey M; Mikethrene Grey MG; Nihonthrene Grey M; Ostanthren Grey M; Paradone Grey M; Paradone Grey MG; Vat Black 8; Vat Gray S; Vat Grey M; Vat Grey Sによっても知られている分子の変種である。
【0076】
例えば、図2Pは、本発明に従って変性したN−ハラミン殺菌性分子の図式を表しており、それは、CAS番号4395−53−3により特定されているアントラ[2,1,9−mna]ナフト[2,3−h]アクリジン−5,10,15(16H)−トリオン,3−[(9,10−ジヒドロ−9,10−ジオキソ−1−アントラセニル)アミノ]−(9CI)で、又、アントラ[2,1,9−mna]ナフト[2,3−h]アクリジン−5,10,15(16H)−トリオン,3−(1−アントラキノニルアミノ)−(7CI、8CI);Indanthrene Olive T(6CI); Ahcovat Olive T; Amanthrene Olive S-MF; Amanthrene Olive T; Atic Vat Olive D; Belanthrene Olive T; Benzadone Olive T; C.I. 69525; C.I. Vat Black 25; Calcoloid Olive T; Calcoloid Olive TCC; Calcoloid Olive TL; Calcoloid Olive TRRC; Caledon Olive D; Carbanthrene Olive T; Cibanone Olive FS; Cibanone Olive S; Cibanone Olive SR; Cibanone Olive SRR; Fenanthren Olive T; Fenanthren Olive T 3R; Helanthrene Olive BT; Helanthrene Olive T; Indanthren Olive T; Indanthrene Olive T 3R; Mayvat Olive T; Mikethrene Olive T; Navinon Olive T-U/D; Nihonthrene Olive T; Novatic Olive D; Nyanthrene Olive T; Palanthrene Olive T; Palanthrene Olive TR; Paradone Olive T; Pernithrene Olive T; Ponsol Olive T; Ponsol Olive TR; Romantrene Olive FT; Romantrene Olive T; Sandothrene Olive NT; Solanthrene Olive F-T; Solanthrene Olive T; Tinon Olive S; Tinon Olive SR; Tinon Olive SRR; Tyrian Olive I-T; Vat Black 25; Vat Gray 2Z; Vat Grey 2Z; Vat Olive Tによっても知られている分子の変種である。
【0077】
例えば、図2Qは、本発明に従って変性したN−ハラミン殺菌性分子の図式を表しており、それは、CAS番号130−20−1により特定されている7,16−ジクロロ−6,15−ジヒドロ−5,9,14,18−アントラジンテトロン(7CI、8CI、9CI)で、又、インダンスレン,7,16−ジクロロ−(6CI);3,3’−ジクロロインダントロン;7,16−ジクロロ,15−ジヒドロ−5,9,14,18−アントラジンテトロン;7,16−ジクロロインダントロン;7:16−ジクロロ−6:15−インダントロン;Ahcovat Blue BCF; Alizanthrene Blue RC; Amanthrene Blue BCL; Atic Vat Blue BC; Benzadone Blue RC; Blue K; C.I. 69825; C.I. Pigment Blue 64; C.I. Vat Blue 6; Calcoloid Blue BLC; Calcoloid Blue BLD; Calcoloid Blue BLFD; Calcoloid Blue BLR; Caledon Blue XRC; Carbanthrene Blue BCF; Carbanthrene Blue BCS; Carbanthrene Blue RBCF;Carbanthrene Blue RCS; Cibanone Blue FG; Cibanone Blue FGF; Cibanone Blue FGL; Cibanone Blue GF; D and C Blue No. 9; Dichloroindanthrone; Fenan Blue BCS; Fenanthren Blue BC; Fenanthren Blue BD; Harmone B 79; Helanthrene Blue BC; Indanthren Blue BC; Indanthren Blue BCA; Indanthren Blue BCS; Indanthrene Blue BC; Indanthrene Blue BCF; Indo Blue B-I; Indo Blue WD 279; Indotoner Blue B 79; Intravat Blue GF; Japan Blue 204; Mikethrene Blue BC; Mikethrene Blue BCS; Monolite Fast Blue 2RV; Monolite Fast Blue 2RVSA; NSC 74700; Navinon Blue BC; Navinon Brilliant Blue RCL;Nihonthrene Blue BC; Nihonthrene Brilliant Blue RCL; Novatic Blue BC; Nyanthrene Blue BFP; Ostanthren Blue BCL; Ostanthren Blue BCS; Palanthrene Blue BC; Palanthrene Blue BCA; Paradone Blue RC; Pernithrene Blue BC; Pigment Blue 64; Ponsol Blue BCS; Ponsol Blue BF; Ponsol Blue BFD; Ponsol Blue BFDP; Ponsol Blue BFN; Ponsol Blue BFND; Ponsol Blue BFP; Resinated Indo Blue B 85; Romantrene Blue FBC; Sandothrene Blue NG;Sandothrene Blue NGR; Sandothrene Blue NGW; Solanthrene Blue B; Solanthrene Blue F-SBA; Solanthrene Blue SB; Sumitone Fast Blue 3RS; Tinon Blue GF; Tinon Blue GL; Vat Blue 6; Vat Blue BC; Vat Blue KD; Vat Fast Blue BCS; Vat Green B; Vat Sky Blue K; Vat Sky Blue KD; Vat Sky Blue KP 2Fによっても知られている分子の変種である。
【0078】
例えば、図2Rは、本発明に従って変性したN−ハラミン殺菌性分子の図式を表しており、それは、CAS番号81−77−6により特定されている6,15−ジヒドロ−5,9,14,18−アントラジンテトロン(8CI、9CI)で、又、インダンスレン(6CI);6,15−ジヒドロ−5,9,14,18−アントラジンテトロン; A 3RN; Anthraquinone Deep Blue; Anthraquinone blue; Atic Vat Blue XRN; Benzadone Blue RS; Blue A 3R-K; Blue O; Blue anthraquinone pigment; C.I. 69800; C.I. Food Blue 4; C.I. Pigment Blue 60; C.I. Vat Blue 4; Calcoloid Blue RS; Caledon Blue RN; Caledon Blue XRN; Caledon Brilliant Blue RN; Caledon Paper Blue RN; Caledon Printing Blue RN; Caledon Printing Blue XRN; Carbanthrene Blue 2R; Carbanthrene Blue RS; Carbanthrene Blue RSP; Celliton Blue RN; Cibanone Blue FRS; Cibanone Blue FRSN; Cibanone Blue RS; Cibanone Blue RS-PT 9860; Cibanone Brilliant Blue FR; Cromophtal Blue A 3R; DM Light Blue KT; DM Light Blue KT Crude; Fastogen Super Blue 6070S; Fastogen Super Blue 6075; Fastogen Super Blue 6101; Fenan Blue RSN;Fenanthren Blue RS; Food Blue 4; Fuji AS Blue; Fuji AS Blue 65; Graphtol Blue RL; Helianthrene Blue RS; Heliogen Blue 6470; Heliogen Blue K 6330; Hostaperm Blue RL 01; Indanthren Blue; Indanthren Blue GP; Indanthren Blue GPT; Indanthren Blue IRN; Indanthren Blue RPT; Indanthren Blue RS; Indanthren Blue RSN; Indanthren Blue RSP; Indanthren Brilliant Blue R; Indanthren Printing Blue FRS; Indanthren Printing Blue KRS; Indanthrene Blue; Indanthrene Blue GP;Indanthrene Blue GZ; Indanthrene Blue RP; Indanthrene Blue RS; Indanthrene Blue RSN; Indanthrone; Indanthrone blue; Indanthrone blue (中国製); Irgazin Blue A 3RN; KET Blue 101; Lake Fast Blue BS; Lake Fast Blue GGS; Latexol Fast Blue SD; Lionogen Blue R; Lutetia Fast Blue RS; Medium Blue; Microlith Blue A 3R-K; Mikethrene Blue RSN; Mikethrene Brilliant Blue R; Monolite Blue 3R;Monolite Fast Blue 3R; Monolite Fast Blue 3RD; Monolite Fast Blue RV; Monolite Fast Blue SRS; N,N’−ジヒドロ−1,2,1’,2’−アントラキノンアジン; NSC 47739; NSC 652900; Navinon Blue RSN; Navinon Blue RSN Reddish Special;Nihonthrene Blue RSN; Nihonthrene Brilliant Blue RP; Novatic Blue R; Ostanthren Blue RS; Ostanthren Blue RSN; Ostanthren Blue RSZ; Ostanthrene Blue RS; Palanthrene Blue GPT; Palanthrene Blue GPZ; Palanthrene Blue RPT; Palanthrene Blue RPZ; Palanthrene Blue RSN; Palanthrene Brilliant Blue R; Palanthrene Printing Blue KRS; Paliogen Blue 6470; Paliogen Blue D 6470; Paliogen Blue K 6470; Paliogen Blue L 6385; Paliogen Blue L 6480; Paliogen Blue L 6482; Paliogen Blue L 6495F; Paradone Blue RS; Paradone Brilliant Blue R; Paradone Printing Blue FRS; Pernithrene Blue RS; Pigment Anthraquinone Deep Blue; Pigment Blue 60; Pigment Blue Anthraquinone; Pigment Blue Anthraquinone V; Pigment Deep Blue Anthraquinone; Polymon Blue 3R; Ponsol Blue GZ; Ponsol Blue RCL; Ponsol Blue RPC; Ponsol Brilliant Blue R; Ponsol RP; Reduced Blue RS; Reduced Blue RSN; Reduction Blue RSN; Romanthrene Blue FRS; Romantrene Blue FRS; Romantrene Blue GGSL; Romantrene Blue RSZ; Romantrene Brilliant Blue FR; Romantrene Brilliant Blue R; SPB 10;Sandothrene Blue NRSC; Sandothrene Blue NRSN; Sanyo Threne Blue IRN; Solanthrene Blue RS; Solanthrene Blue RSN; Solanthrene R for Sugar; Sumikacoat Fast Blue BS;Suprapal Blue 2XS5A760; Symuler Fast Blue 6011; Tinon Blue RS; Tinon Blue RSN; Tyrian Blue I-RSN; Tyrian Brilliant Blue I-R; Vat Blue 4; Vat Blue O; Vat Blue OD; Vat Blue RS; Vat Blue RSN; Vat Fast Blue R; Versal Blue GGSL; Vulcafix Fast Blue SD; Vulcafor Fast Blue 3R; Vulcanosine Fast Blue GG; Vulcol Fast Blue S;Vynamon Blue 3Rによっても知られている分子の変種である。
【0079】
例えば、図2S及び2Tは、本発明に従って変性したN−ハラミン殺菌性分子の図式を示しており、それは、CAS番号131−92−0により特定されているN,N’−(10,15,16,17−テトラヒドロ−5,10,15,17−テトラオキソ−5H−ジナフト[2,3−a:2’,3’−i]カルバゾール−4,9−ジイル)ビス−ベンズアミド(8CI、9CI)で、又、5H−ジナフト[2,3−a:2’,3’−i]カルバゾール−5,10,15,17(16H)−テトロン,4,9−ジベンズアミド−(7CI);Indanthrene Brown R(6CI);5H−ジナフト[2,3−a:2’,3’−i]カルバゾール,ベンズアミド誘導体;Ahcovat Brown AR; Ahcovat Brown AR-BN; Amanthrene Brown R; Anthragen Brown RA Supra Paste 79-4016; Atic Vat Brown R; Benzadone Brown R; C.I. 69015; C.I. Pigment Brown 28; C.I. Vat Brown 3; Calcoloid Brown R; Calcoloid Brown RK; Calcoloid Brown RNB; Calcoloid Brown RNBC; Caledon Brown R; Caledon Brown R 300; Carbanthrene Brown AR; Carbanthrene Brown ARP; Cibanone Brown FGR;Cibanone Brown GR; Fenalac Brown VRA Supra Paste; Fenanthren Brown D; Fenanthren Brown R; Helio Fast Brown R Presscake 79-4003;Indanthren Brown FFR; Indanthren Brown R; Indanthren Brown R-M; Indanthrene Brown RAP; Indanthrene Brown RARWP; Indanthrene Brown RN; Indanthrene Brown RWP;Leucosol Brown 3RN; Mikethrene Brown R; Navinon Brown RSD; Nihonthrene Brown R; Novatic Brown R; Nyanthrene Brown R; Palanthrene Brown R; Pernithrene Brown R; Ponsol Brown ARD; Ponsol Brown ARN; Romantrene Brown FR; Sandothrene Brown NR; Sandothrene Brown NRF; Solanthrene Brown F-R; Solanthrene Brown R; Tinon Brown GR; Tinon Brown GRF;Tyrian Brown I-FFR; Tyrian Brown I-R; Vat Brown 3; Vat Brown Kによっても知られている分子の変種である。
【0080】
例えば、図2Uは、本発明に従って変性したN−ハラミン殺菌性分子の図式を表しており、それは、CAS番号2475−33−4により特定されているナフト[2’,3’:6,7]インドロ[2,3−c]ジナフト[2,3−a:2’,3’−i]カルバゾール−5,10,15,17,22,24−ヘキソン,16,23−ジヒドロ−(9CI)で、又、ジナフト[2,3−a:2’,3’−i]ナフト[2’,3’:6,7]インドロ[2,3−c]カルバゾール−5,10,15,17,22,24−ヘキソン,16,23−ジヒドロ−(6CI、7CI、8CI); Ahcovat Brown BR; Amanthrene Brown BR; Benzadone Brown BR; Brown SK; C.I. 70800; C.I. Vat Brown 1; Calcoloid Brown BR; Caledon Dark Brown 3R; Carbanthrene Brown BR; Chemithrene Brown BR; Cibanone Brown BR; Cibanone Brown FBR; Fenanthren Brown BR; Indanthren Bronze BR; Indanthren Brown BR; Indanthrene Brown BR; Mayvat Brown BR; Mikethrene Brown BR; Nihonthrene Brown BR; Novatic Brown BR; Nyanthrene Brown RB; Ostanthren Brown BR; Palanthrene Brown BR; Paradone Red Brown 2RD; Ponsol Brown RBT;Romantrene Brown FBR; Romantrene Brown FGR; Sandothrene Brown NBR; Solanthrene Brown BR; Solanthrene Brown F-BR; Solanthrene Brown JR; Tinon Brown BR; Tyrian Brown I-BR; Vat Brown 1; Vat Brown BR; Vat Brown SK; Vat Brown SKDによっても知られている分子の変種である。
【0081】
例えば、図2Vは、本発明に従って変性したN−ハラミン殺菌性分子の図式を表しており、それは、CAS番号3271−76−9により特定されているアントラ[2,1,9−mna]ナフト[2,3−h]アクリジン−5,10,15(16H)−トリオン(6CI、7CI、8CI、9CI)で、又、Ahcovat Olive Green BL; Ahcovat Olive Green BL-F; Ahcovat Olive Green BLD;Ahcovat Printing Olive Green BL; Amanthrene Olive Green B; Amanthrene Supra Olive Green B; Arlanthrene Olive Green B; Atic Vat Olive Green B; Belanthrene Olive Green B; Benzadone Olive Green B; C.I. 69500; C.I. 70311; C.I. Vat Green 3; Calcoloid Olive Green BD; Calcoloid Olive Green BDC; Calcoloid Olive Green BDL; Calcoloid Olive Green BN; Calcoloid Olive Green BNC; Caledon Olive Green B; Caledon Printing Olive Green B;Carbanthrene Olive Green B; Cibanone Olive 2B; Cibanone Olive 2BD; Cibanone Olive B; Cibanone Olive FB; Fenanthren Olive Green B; Helanthrene Olive Green B; Indanthren Olive Green B; Indanthrene Olive Green B; Indanthrene Olive Green BA; Mayvat Olive Green B; Mikethrene Olive Green B; Nihonthrene Olive Green B; Nihonthrene Olive Green B Disperse Powder; Novatic Olive Green B; Nyanthrene Olive Green B; Ostanthren Olive Green B; Palanthrene Olive Green B; Pernithrene Olive Green B; Ponsol Green 2BL; Ponsol Green 2BLD; Romantrene Olive Green FB; Sandothrene Olive N 2B;Solanthrene Dark Green F-J; Solanthrene Dark Green J; Tinon Olive B; Tinon Olive BM; Tyrian Olive Green I-B; Vat Green 3; Vat Olive Green Bによっても知られている分子の変種である。
【0082】
図3A〜3D及び4A〜4Dは、N−ハラミン殺菌性ベンズイミダゾロン顔料を形成するためのベンズイミダゾロン顔料のハロゲン化の反応図式である。その構造は、R〜R4が、独立して、アルキル基、アルキレン基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、アルコキシ基、アルキルカルボニル基、アルキルカルボキシル基、アミド基、カルボキシル基又はハロゲンである一般構造である。その上、そのR〜R4基は、独立して、1又は複数のアルキル基、アルキレン基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、アルコキシ基、アルキルカルボニル基、アルキルカルボキシル基、アミド基、カルボキシル基又はハロゲンにより置換されていてもよく、Xは、独立してハロゲンである。本発明は、ベンズイミダゾロン顔料をN−ハラミン殺菌性染料化合物に転化するために使用することができる。例えば、Pigment yellow 120(CAS29920−31−8);Pigment yellow 150(CAS61036−28−0);Pigment yellow 154(CAS63661−02−9);Pigment yellow 175(CAS35636−63−6);Pigment yellow 180(CAS77804−81−0);Pigment yellow 181(CAS74441−05−7);Pigment yellow 194(CAS82199−12−0);Pigment orange 36(CAS12236−62−3);Pigment orange 62(CAS75601−68−2);Pigment red 171(CAS6985−95−1);Pigment red 175(CAS6985−92−8);Pigment red 176(CAS12225−06−8);Pigment red 185(CAS61951−98−2);Pigment red 208(CAS31778−10−6);Pigment violet 32(CAS12225−08−0);及びPigment brown 25(CAS6992.11.6)は、対応するN−ハラミン殺菌性顔料化合物に転化することができる。
【0083】
図5A〜5D及び6A〜6Dは、殺菌性キナクリドン顔料を形成するためのキナクリドン顔料のハロゲン化の反応図式である。その構造は、R〜R4が、独立して、アルキル基、アルキレン基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、アルコキシ基、アルキルカルボニル基、アルキルカルボキシル基、アミド基、カルボキシル基又はハロゲンである一般構造である。その上、そのR基は、1又は複数のアルキル基、アルキレン基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、アルコキシ基、アルキルカルボニル基、アルキルカルボキシル基、アミド基、カルボキシル基又はハロゲンにより置換されていてもよく、Xは、独立してハロゲンである。
【0084】
本発明は、キナクリドン顔料をN−ハラミン殺菌性染料化合物に転化するために使用することができる。例えば、Pigment violet 19(CAS1047−16−1);Pigment red 122(CAS980−26−7);Pigment red 202(CAS68859−50−7);Pigment red 207 (CAS1047−16−1+CAS3089−16−5);Pigment red 209(CAS3089−17−6);及びPigment orange 48(CAS1047−16−1+CAS1503−48−6)を、対応するN−ハラミン殺菌性顔料化合物に転化することができる。
【0085】
図7A〜7Dは、殺菌性ジケトピロール−ピロロ顔料を形成するためのジケトピロール−ピロロ顔料のハロゲン化の反応図式である。その構造は、R〜R4が、独立して、アルキル基、アルキレン基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、アルコキシ基、アルキルカルボニル基、アルキルカルボキシル基、アミド基、カルボキシル基又はハロゲンである図7A〜7Dに示されている。さらに又、そのR基は、1又は複数のアルキル基、アルキレン基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、アルコキシ基、アルキルカルボニル基、アルキルカルボキシル基、アミド基、カルボキシル基又はハロゲンにより置換されていてもよく、Xは、独立してハロゲンである。
【0086】
本発明は、ジケトピロール−ピロロ顔料をN−ハラミン殺菌性染料化合物に転化するために使用することができる。例えば、Pigment red 254(CAS122390−98−1);Pigment red 255 (CAS120500−90−5);Pigment red 264(CAS #: N/A);Pigment red 272 (CAS#:N/A);Pigment orange 71(CAS#:N/A); 及びPigment orange 73 (CAS#:N/A)を、対応するN−ハラミン殺菌性顔料化合物に転化することができる。
【0087】
本発明は、顔料(例えばyellow 177 (CAS60109−88−8))を図8に見られるような対応するN−ハラミン殺菌性染料化合物に転化するために使用することができる。同様に、本発明は、Pigment orange 68 (CAS42844−93−9)を対応するN−ハラミン殺菌性染料化合物に転化するために使用することができる。本発明は、顔料(例えばyellow 109 (CAS12769−01−6)又はyellow 110(CAS5590−18−1))を図9A及び9Bに見られるような対応するN−ハラミン殺菌性染料化合物に転化するために使用することができる。本発明は、顔料(例えばyellow 139(CAS36888−99−0))を図10に見られるような対応するN−ハラミン殺菌性染料化合物に転化するために使用することができる。本発明は、顔料(例えばyellow 173(CAS51016−63−8))を図11に見られるような対応するN−ハラミン殺菌性顔料化合物に転化するために使用することができる。
【0088】
本発明は、顔料(例えば147(CAS 76168−75−7))を図12A及び12Bに見られるような対応するN−ハラミン殺菌性顔料化合物に転化するために使用することができる。本発明は、顔料(例えばblue 60(CAS81−77−6))を図13に見られるような対応するN−ハラミン殺菌性顔料化合物に転化するために使用することができる。本発明は、顔料(例えばyellow 182(CAS67906−31−4))を図14に見られるような対応するN−ハラミン殺菌性顔料化合物に転化するために使用することができる。本発明は、顔料(例えばorange 64(CAS72102−84−2))を図15に見られるような対応するN−ハラミン殺菌性顔料化合物に転化するために使用することができる。
【0089】
この明細書に記載されている任意の実施形態は、任意の方法、キット、試薬、又は本発明の組成物に対して実施することができ、その逆も又考えられる。その上、本発明の組成物は、本発明の方法を実現するために使用することができる。
【0090】
本明細書に記載されている特定の実施形態は、例示として示されているもので本発明を限定するものではないことは理解されよう。本発明の主たる特徴は、本発明の範囲から逸脱することなく様々な実施形態において採用することができる。当業者であれば、本明細書に記載されている特定の手順と同等の多数のものが分かるか、又はごく普通でしかない実験を用いて確かめることができるであろう。かかる同等のものは、本発明の範囲内であと考えられ、特許請求の範囲によって保護される。
【0091】
本明細書中に挙げられているすべての出版物及び特許出願書類は、本発明が関係する当業者の技術レベルを示すものである。すべての出版物及び特許出願は、あたかもそれぞれの個々の出版物又は特許出願が明確に且つ個別に参照により組み込まれていることが示されているのと同程度に、参照により本明細書に組み込まれている。
【0092】
特許請求の範囲及び/又は明細書中の用語「含む(comprising)」との関連で使用されるときの語である不定冠詞(「a」又は「an」)は、「1つ」を意味し得るが、それは又、「1又は複数」「少なくとも1つ」及び「1以上」の意味とも合致する。特許請求の範囲における用語「又は」の使用は、その開示が代わりとなるものだけと「及び/又は」とを指すという定義を裏づけていても、代わりとなるものだけか又は代わりとなるものが相互排他的であることを指すことを明白に示していない限り、「及び/又は」を意味するために使用される。この出願書類を通して、用語の「約」は、値が、装置についての誤差の固有の変動、その値を測定するために使用される方法、又は研究課題の中に存在する変動を含むことを示すために使用される。
【0093】
この明細書及び特許請求の範囲(1又は複数)において使用される語の「含む(comprising)」(並びにcomprisingの変形、例えば「comprise」及び「comprises」など)、「有する(having)」(並びにhavingの変形、例えば「have」及び「has」など)、「含める(including)」(並びにincludingの変形、例えば「includes」及び「include」など)、又は「含有する(containing)」(並びにcontainingの変形、例えば「contains」及び「contain」など)は、包括的又は制限のないことであって、列挙されていない追加の要素又は方法のステップを排除しない。
【0094】
本明細書で使用される用語の「又はそれらの組合せ」とは、その用語の前に並べられた項目のすべての順列及び組合せを指す。例えば、「A、B、C又はそれらの組合せ」とは、A、B、C、AB、AC、BC、又はABC、及び特定の状況において順序が重要である場合は、BA、CA、CB、CBA、BCA、ACB、BAC、又はCABも入れた中の少なくとも1つを含むことを意味する。この例について続けると、明確に含まれるのは、1又は複数の項目又は用語、例えば、BB、AAA、MB、BBC、AAABCCCC、CBBAAA、CABABB等の繰り返しを含む組合せである。熟練技術者であれば、状況からそうでないことが明らかでない限り、一般的にどんな組合せにおいても項目又は用語の数に関しては制限がないことを理解するであろう。
【0095】
本明細書において開示され、特許請求されているすべての組成物及び/又は方法は、本開示を踏まえて、必要以上の実験をすることなく製造及び実行することができる。この発明の組成物及び方法は、好ましい実施形態に関して説明されてきたが、当業者には、本発明の概念、精神及び範囲から逸脱することなく、変形したものを本明細書に記載の組成物及び/又は方法並びにその方法のステップ又は一連のステップに適用できることは明らかであろう。当業者には明らかなすべてのかかる類似の代替品及び修正品は、添付の特許請求の範囲によって定義されている本発明の精神、範囲及び概念の範囲内であるものとみなされる。
【技術分野】
【0001】
本発明は、概して、材料の多機能添加剤の分野に関し、より詳しくは、添加剤としての着色剤ベースのN−ハラミンと、着色組成物のリチャージ可能な殺菌活性を提供する材料とに関する。
【背景技術】
【0002】
本発明の範囲を限定するのではなく、一例として、多機能材料として作用する着色剤ベースのN−ハラミン添加剤化合物と関連づけて本発明の背景を説明する。
【0003】
現在は、多くの様々な製品が色づけを行うために顔料又は有機染料を含んでいる。その着色剤(即ち、顔料又は有機染料)は、表面に加えるか又はその他の材料、例えば、プラスチック、溶液、繊維などの中に分散させることができる。着色剤は、製品に単に色づけするために様々な材料中で使用されてきただけでその製品に副次的便益は提供していない。製品は現在着色され得るが依然として汚染の影響を受け易い。
【0004】
汚染は、微生物、例えば、病原菌、かび、菌類及びウイルスなどの形をとり得る。これらは、医療産業、食品及び外食産業並びに消費者製品を含めた多くの領域における大きな懸念である。加えて、これらの汚染は、いろいろな環境を通して感染が広がる可能性をもたらす。様々な材料上に微生物の生き残り及びこれらの微生物の、材料、動物及びヒトの間の転移が実証されており、微生物汚染された材料が微生物によって引き起こされる疾患の交差感染及び伝染における要素であり得ることが広く認識されている。この問題を複雑にしているのは、通常の材料のもとで例えば90日以上生き残る微生物の強い能力である。
【0005】
別の共通の問題として、これらの微生物が発達して多糖マトリックス中に埋め込まれた微生物(例えば、バクテリア、菌類、及び/又は関連するバクテリオファージと一体となっている原生動物並びにその他のウイルス)の蓄積であるバイオフィルムとなることが挙げられる。バイオフィルムは、固形の生体又は非生体表面に付着し、汚染物質の成長及び蔓延を可能にし、病原菌、かび、菌類及びウイルスの洗浄及び除去を著しく困難にする可能性がある。
【0006】
バイオフィルムは、抗菌剤により処置するのが非常に困難である。場合によっては、その抗菌剤組成物は、すぐに不活性となるか又はそのバイオフィルム中に浸透することができない。その上、バイオフィルム中に分布している微生物は地理的に異なる分布であり得、同じ種類の微生物が、そのバイオフィルムの地理的な位置によって異なる特性を有することができる。例えば、バイオフィルム中の微生物は、抗菌性化合物に対して、たとえこれらの同じ微生物がプランクトン様の条件下で成長した場合にはこれらの薬剤に敏感であっても、増大した(例えば最大1000倍まで)抵抗力を有することができる。その上、微生物は、バイオフィルム中で成長したとき、新たな、時にはより毒性のある形質を発現する。そのような形質は、プランクトン様の条件下の豊富な栄養の媒体上で有機体を成長させたため過去には見出されていなかった可能性がある。成長条件は、栄養分と酸素が通常は制限され、特に近隣からの老廃物が有毒であり得るバイオフィルムの深部においては全く異なる。要するに、バイオフィルムの底で見出される微生物は、表面に位置する微生物とは異なって見え且つ活動する。
【0007】
バイオフィルムは、それらが微生物の間/中での遺伝子伝達の機会を増し、抗菌剤又は化学殺生物剤に対する耐性のある微生物が、近隣の脆弱な微生物にその抵抗遺伝子を伝達することが可能になると、環境、医療及び産業分野において深刻な問題を呈する。遺伝子導入は、以前は無毒性の共生有機体を非常に毒性のある病原体に転化することができる。一定の種類の微生物は、バイオフィルムの中で互いに通じている。それらの密度が増すと、その有機体は、その集団が臨界閾値、例えばクオラムセンシングに達したとき、信号を送り、病原因子の発現に関与する低分子量分子を分泌する。
【0008】
バイオフィルム中に埋め込まれている微生物は、体の免疫学的及び非特異的防衛機構の両方に耐性を示す。固体表面との接触は、コロニー形成及び保護作用を促進する粘着性のポリサッカライドの形成の触媒作用をする細菌酵素の一段の発現の引き金となる。そのバイオフィルムの構造は、免疫応答が、そのバイオフィルムの外表面に見出されるような抗原にのみ向けられ、抗体及びその他の血清又は唾液タンパク質は、多くの場合そのバイオフィルム中に浸透しないようなものである。加えて、貪食細胞は、固体表面に付着している複合ポリサッカライドマトリックスの中で成長しているバクテリアを効果的に飲み込むことができない。これにより、その貪食細胞が多量の炎症促進性の酵素及びサイトカインを放出することを引き起こし、近くの組織の炎症及び破壊をもたらす。バイオフィルムの形成は、微生物の様々な材料上での生き残りと付着が誘因となるため、ターゲット材料中への殺菌機能の導入は微生物を不活性化し、かくしてバイオフィルムを制御する効果的な方法であり得る。
【0009】
医療及び健康管理分野に加えて、食品及び外食産業、並びに消費者の中で、微生物汚染、例えば汚染された製品間の食品接触の懸念が増している。大腸菌等の食物経由のバクテリアの多数の勃発が、かかるバクテリアの蔓延を制御する方法についての人々の意識が増してきている。食品と接触する材料、例えば、まな板、スポンジ、タオルなどは、食物経由の微生物の拡散に対する媒介物ではないかと長いこと疑われてきた。それ故、殺菌特性の導入は、健康管理及び衛生用途適用の効果的な形態(feature)であるはずである。
【0010】
前述の問題は、長年にわたって認識されており、多くの解決策が提案されているが、そのどれもが単一装置におけるすべての問題、例えば、安定性及びリチャージの可能性を提供しながら多くの形態のバクテリア、毒性に対する有効性に適切に対応してはいない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明者らは、必要なことは、製品に色づけするために通常使用される顔料及び有機染料を殺菌活性のある組成物に変換するための方法であることを認めた。本発明者らは、色づけするために使用される多くの顔料及び有機染料が、N−ハラミン殺菌性染料化合物を形成するためのハロゲン化できる官能基を有することを認めた。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明は、1又は複数のN−ハラミン基に結合している2以上のヘテロ環構造を有する殺菌性N−ハラミン染料組成物を提供する。1又は複数のハロゲンがその1又は複数のN−ハラミン基と結合して(associate with)殺菌活性に影響を及ぼす。
【0013】
本発明は、N−ハラミン殺菌性組成物が、ビーズ、フィルム、チューブ、シート、糸、縫合糸、ガーゼ、包帯、粘着包帯、管(vessel)、容器、槽、フィルター、メンブラン、コーティング、ペンキ、溶液、ポリマー及びそれらの組合せに組み込まれている殺菌性N−ハラミン染料組成物を提供する。
【0014】
本発明は、N−ハラミン殺菌性組成物が、図1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15又は16に示されている式を含み、式中、X、X1、X2、X3及びX4は、独立して、水素、ハロゲン、アルキル、アルキレン、アミノ、アルキニル、アルコキシであり;R1〜R10は、独立して、水素、ハロゲン、1又は複数のC1−C40アルキル、C1−C40アルキレン、C1−C40アルケニル、C1−C40アルキニル、C1−C40アリール、C1−C40アルコキシ、C1−C40アルキルカルボニル、C1−C40アルキルカルボキシル、C1−C40アミド、C1−C40カルボキシル又はそれらの組合せである殺菌性N−ハラミン染料組成物を提供する。
【0015】
加えて、本発明は、1又は複数のN−ハラミン基に結合している2以上のヘテロ環構造を含み、1又は複数のハロゲンが前記1又は複数のN−ハラミン基と結合して殺菌活性に影響を及ぼす1又は複数のN−ハラミン殺菌化合物を含むN−ハラミン染料製品を準備するステップと、前記N−ハラミン染料製品をハロゲン源に曝すステップとによって殺菌性のN−ハラミン染料製品をハロゲン化する方法も提供する。そのN−ハラミン殺菌性染料組成物は、図1〜16で見られる構造を有することができる。その1又は複数のN−ハラミン殺菌性化合物は、溶液ブレンド、機械的混合、塗装、コーティング、積層法、熱混合及びそれらの組合せによって加えることができる。加えて、該N−ハラミン殺菌性染料組成物は、1又は複数のN−ハラミン基をハロゲン源に曝すことによってリチャージするステップによりできる。
【0016】
本発明は、バイオフィルム耐性のある表面を提供することもできる。その表面は、バイオフィルム耐性のある表面を形成するために表面に固定した1又は複数のN−ハラミン殺菌性化合物を含む。その1又は複数のN−ハラミン殺菌性化合物は、1又は複数のN−ハラミン基に結合した2以上のヘテロ環構造を含む。加えて1又は複数のハロゲンがその1又は複数のN−ハラミン基と結合して殺菌活性に影響を及ぼす。
【0017】
その表面は、繊維、布、材料、衣類、合成繊維又はポリマーの少なくとも一部を含み、その1又は複数のN−ハラミン殺菌性化合物が、ビーズ、フィルム、チューブ、シート、糸、縫合糸、ガーゼ、包帯、粘着包帯、管、容器、槽、フィルター、メンブラン、コーティング、ペンキ、溶液、ポリマー及びそれらの組合せに組み込まれている。
【0018】
本発明の特徴及び利点のより完全な理解のために、ここで添付の図面と共に本発明を詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】図1A〜1Zは、本発明の着色剤ベースのN−ハラミン化合物の構造のイメージである。
【図2】図2A〜2Wは、本発明の着色剤ベースのN−ハラミン化合物の構造のイメージである。
【図3】図A〜Dは、本発明の着色剤ベースのN−ハラミン化合物を製造する反応の概略図である。
【図4】図A〜Dは、本発明の着色剤ベースのN−ハラミン化合物を製造する別の反応の概略図である。
【図5】図A〜Dは、本発明の着色剤ベースのN−ハラミン化合物を製造する別の反応の概略図である。
【図6】図A〜Dは、本発明の着色剤ベースのN−ハラミン化合物を製造する別の反応の概略図である。
【図7】図7A〜7Dは、本発明の着色剤ベースのN−ハラミン化合物を製造する別の反応の概略図である。
【図8】本発明の着色剤ベースのN−ハラミン化合物の構造のイメージである。
【図9】図9A〜9Bは、本発明の着色剤ベースのN−ハラミン化合物の構造のイメージである。
【図10】本発明の着色剤ベースのN−ハラミン化合物の構造のイメージである。
【図11】本発明の着色剤ベースのN−ハラミン化合物の構造のイメージである。
【図12】本発明の着色剤ベースのN−ハラミン化合物の構造のイメージである。
【図13】本発明の着色剤ベースのN−ハラミン化合物の構造のイメージである。
【図14】本発明の着色剤ベースのN−ハラミン化合物の構造のイメージである。
【図15】本発明の着色剤ベースのN−ハラミン化合物の構造のイメージである。
【図16】図16Aは、本発明の着色剤ベースのN−ハラミン化合物を製造する反応の概略図である。図16B〜16DDは、本発明の着色剤ベースのN−ハラミン化合物の構造のイメージである。
【発明を実施するための形態】
【0020】
本発明の様々な実施形態の作製及び使用について以下で詳細に論じるが、本発明が、多種多様な特定の状況において具現化され得る多数の応用可能な発明概念を提供するものであることを理解されたい。本明細書で論じられる具体的な実施形態は、本発明を製造、使用する具体的方法を単に説明するためであり、本発明の範囲を限定するものではない。
【0021】
この発明の理解を容易にするために、いくつかの用語を以下で定義しておく。ここで定義される用語は、本発明と関連する分野における通常の技量を有する者には一般的に理解されている意味を有する。「a」、「an」及び「the」等の用語は、単数の実体のみを表すことを意味するのではなく、具体例を説明するために使用することができる一般的な種類のものを含む。本明細書における専門用語は、本発明の具体的実施例を説明するために使用されるが、それらの使用は、特許請求の範囲において輪郭が示されている場合を除いては、本発明の範囲を定めるものではない。
【0022】
用語の「抗菌性化合物」、「抗菌剤」、「殺細菌性の」、「殺生物剤」、「殺菌性の」及び「ハロゲン化アミド抗菌剤」は、本明細書では互換的に使用され、少なくともある種の微生物を殺すか又は少なくともある種の微生物の成長若しくは繁殖を阻害する殺生物剤(即ち、バクテリア、かび、粘液、菌類等の微生物の成長を阻害するか又は殺す化合物)として機能するハロゲン化アミド類を意味する。
【0023】
本明細書において使用される用語の「アルキル」は、好ましくは約1〜約10個の炭素を有する分岐状又は非分岐状の炭化水素鎖、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、sec−ブチル、イソブチル、tert−ブチル、オクタ−デシル及び2−メチルペンチルなどを意味する。これらの基は、一般に上記の鎖に結合している1又は複数の官能基、例えば、ヒドロキシ、ブロモ、フルオロ、クロロ、ヨード、メルカプト若しくはチオ、シアノ、アルキルチオ、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、カルボキシル、カルバルコイル、アルキル、アルケニル、ニトロ、アミノ、アルコキシル、アミドなどにより置換されて、トリフルオロメチル、3−ヒドロキシヘキシル、2−カルボキシプロピル、2−フルオロエチル、カルボキシメチル、シアノブチル等のアルキル基を形成していてもよいものであり得る。
【0024】
用語の「アルキレン」は、上で定義した二価のアルキル基、例えば、メチレン(−CH2−)、プロピレン(−CH2CH2CH2−)、クロロエチレン(−CHClCH2−)、2−チオブテン(−CH2CH(SH)CH2CH2)、1−ブロモ−3−ヒドロキシ−4−メチルペンテン(−CHBrCH2CH(OH)CH(CH3)CH2−)などを表す。
【0025】
本明細書で使用される用語の「アルケニル」は、1又は複数の炭素−炭素二重結合を含有する分岐状又は非分岐状炭化水素鎖を意味する。
【0026】
用語の「アルキニル」は、1又は複数の炭素−炭素三重結合を含有する分岐状又は非分岐状炭化水素鎖を表す。
【0027】
本明細書で使用される用語の「アリール」は、少なくとも1つの芳香環を形成する約4〜50個の炭素原子を有する炭素原子の鎖、例えば、フェニル、ナフチル、トリアジン、ナフタレン、アントラセン、アントラキノン等を意味し、それは、一般に上記の鎖に結合している1又は複数の官能基、例えば、ヒドロキシ、ブロモ、フルオロ、クロロ、ヨード、メルカプト若しくはチオ、シアノ、シアノアミド、アルキルチオ、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、カルボキシル、カルバルコイル、アルキル、アルケニル、ニトロ、アミノ、アルコキシル、アミドなどにより置換されて、ビフェニル、ヨードビフェニル、メトキシビフェニル、アントリル、ブロモフェニル、ヨードフェニル、クロロフェニル、ヒドロキシフェニル、メトキシフェニル、ホルミルフェニル、アセチルフェニル、トリフルオロメチルチオフェニル、トリフルオロメトキシフェニル、アルキルチオフェニル、トリアルキルアンモニウムフェニル、アミドフェニル、チアゾリルフェニル、オキサゾリルフェニル、イミダゾリルフェニル、イミダゾリルメチルフェニル等のアリール基を形成してもよい。
【0028】
用語の「アルコキシ」は、−OR−を意味し、ここで、Rはアルキルである。用語の「アルキルカルボニル」は、C(O)基、例えば、CH3C(O)−、CH3CH2C(O)−等により置換されている上で定義したアルキル基を意味する。本明細書において使用される用語の「アルキルカルボキシル」は、−C(O)O基、例えば、CH3C(O)O−、CH3CH2C(O)O−等により置換されている上で定義したアルキル基である。本明細書において使用される用語の「アミド」は、アミド結合:−C(O)NHR(ここでRは水素又はアルキルである)を意味する。用語の「アミノ」は、アミン結合:−NR−を意味し、ここで、Rは、水素又はアルキルである。用語の「炭素環」は、約4個〜約8個の環炭素を有する環状炭化水素鎖、例えば、シクロペンチル、シクロヘキシル等を意味する。これらの基は、上の「アルキル」のもとで定義した1又は複数の官能基により置換されていてもよいものであり得る。
【0029】
本明細書において用いられる用語の「カルボキシル」は、−C(O)O−を意味し、用語の「カルボニル」は、−CO−を意味する。用語の「シクロアルキル」は、3〜8を有する飽和環状炭化水素基、即ち、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル及びシクロヘキシル等を示す。
【0030】
本明細書において用いられる用語の「N−ハラミン染料」、「ヘテロ環N−ハラミン染料」、「環状N−ハラミン染料」及び「N−ハラミン顔料」は、窒素原子に結合しているハロゲンを含有し、その窒素が炭素原子と共に環のメンバーであるか又はその環と連絡している(例えばその環に結合している)化学物質の種類を意味する。窒素に結合しているとき、そのハロゲンは、安定な形をしており、バクテリア及びその他の微生物の表面のターゲットと相互作用する能力を保持する。そのハロゲンの存在は、それを殺菌性にする。例えば、ヘテロ環式、単環式化合物は4〜8員環を有し、その環の少なくとも3員は炭素であり、その環の1〜3員は窒素のヘテロ原子であり、その環の0〜1員は酸素のヘテロ原子である。さらに、0〜3個のカルボニル基を含む炭素メンバーが存在することができ、そこでは少なくとも1〜3個の窒素原子が−CH2OH等のヒドロキシアルキル基、又は−CH2OCH3等のアルコキシアルキル基により置換されている。加えて、その環のメンバーは、アルキル基、例えば、メチル、エチル等によりさらに置換することができる。
【0031】
用語の「ハロゲン」としては、塩素、フッ素、臭素、ヨウ素及びそれらの混合物が挙げられる。本明細書のいたるところで使用されるハロゲンは、互換的に使用することができる。たとえ特定の形態が特定のハロゲンにより表されていても、熟練技術者であればそのハロゲンが他のハロゲンに置き換えることができることをはっきりと理解するであろう。本明細書において使用される特定のハロゲン又は全般的なハロゲン基Xは、塩素、フッ素、臭素、又はヨウ素であり得、特定の分子を単一のハロゲンのみに限定することを意味しない。全般的なハロゲン基は、本明細書においてはXによって示され、時には、独立して、塩素、フッ素、臭素、又はヨウ素であり得る2個のハロゲンを示すX2によって示される。
【0032】
用語の「ヘテロアリール」は、例えば窒素、酸素又は硫黄から独立して選択される1〜3個のヘテロ原子を含有する5〜10個、好ましくは5〜6個の還原子を有する芳香族単環式若しくは二環式ラジカルを表す。ヘテロアリール基の例は、チオフェニル、イソオキサゾリル、チアゾリル、ピペリジニル、ピリジニル、ピロリル、イミダゾリル、テトラゾリル、ピリジニル、イソオキサゾリル又はチアゾリルである。場合によっては、そのヘテロアリール基は、独立して、フェニル、アルキル、アルキルカルボニル、アルコキシカルボニル、ヒドロキシ、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、カルボキシ、アルコキシカルボニルアルキル、好ましくはアルキルにより、モノ置換、ジ置換又はトリ置換することができる。加えて、該化合物は、ベース構造に結合した1又は複数のヘテロアリール又は多環を有することができる。
【0033】
本明細書において使用される用語の「多環」は、2つの隣接する炭素原子を共有することによって共に縮合している2以上の単純な芳香環を含有する分子である有機化合物を意味する。例は、ナフタレン、アントラセン及びフェナントレンである。加えて、本発明は、1又は複数の置換芳香族を含むことができる。多くの化合物が、それらの構造中に単純な芳香環を含有する。例えばピロール(pyrrole又はpyrrol)は、式C4H4NHの5員環を有するヘテロ環式芳香族有機化合物である。ピリジンは、式C5H5NHの化合物であり、さらに、置換誘導体は同様にピロールと呼ばれ得る。加えて、本発明のいくつかの分子は、第一級アミン又はアンモニアに結合している2つのカルボニル基を含む1又は複数のイミド官能基、例えばフタルイミドを有することができる。それらは、単純な芳香環又は非芳香環のいずれかであり得る。いくつかの例は、ピリジン、ピリミジン、トリアジン、ジオキサン、ピリジン、イミダゾール、ピラゾール、オキサゾール、チオフェン、及びそれらのベンゼン環のある類似物(例えば、ベンズイミダゾール)である。
【0034】
用語の「ヘテロ環」は、N、O及びSから選択される0〜4個のヘテロ原子を含有することができ、その窒素及び硫黄原子が酸化されていてもよく、窒素原子(複数可)が場合によって四級化されていてもよい直鎖又は環系を意味する。これらの基は、それら自体上で定義した1又は複数の官能基により置換されていてもよいものであり得る。
【0035】
本明細書において使用される用語の「ポリマー」及び「コポリマー」は、時々互換的に使用されて第2の環状アミン又はN−ハラミン単位への結合によって一緒になった環状アミン又はN−ハラミン単位を意味し、ポリマー中の環状アミン又はN−ハラミン単位の数については制限することを意味しておらず、例えば2以上の環状アミン又はN−ハラミン単位であり、所与のポリマー中のその単位の数は、そのポリマーに対して意図された用途によって変化し得る。その他のポリマーとしては、柔軟なPVC、ポリウレタン、ポリオレフィン、熱可塑性ポリオレフィン、熱可塑性エラストマー、ゴム、シリコーン、ポリエステルが挙げられるが、熟練技術者であればその他のポリマーを使用できることを認めるであろう。そのポリマーは、複数のモノマーのランダムな配列を含むランダムコポリマーであり得る。そのポリマーは、同じタイプのモノマーのブロックを含有するブロックコポリマーであり得る。そのポリマーは、又、他のモノマーで構成されている分枝を有する1つのタイプのモノマーからなる主鎖ポリマーを含むグラフトコポリマーであり得る。例えば、そのポリマーは、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、25、30、40、50、75、100、150、200、250、500、1000単位、又はそれ以上を含むことができる。
【0036】
本発明は、1又は複数のN−ハラミン殺菌染料化合物を合成し、1又は複数のN−ハラミン殺菌染料化合物をターゲット材料に添加することによって、リチャージ可能な抗菌性及びバイオフィルム制御性材料を製造する方法を提供する。そのターゲット材料は、直接使用されるか、又は所望の製品、コーティング、ペンキ、医療用具等に加工される。
【0037】
本発明は、殺菌性N−ハラミン染料組成物であって、1又は複数のN−ハラミン基に結合している2以上のヘテロ環構造を有し、1又は複数のハロゲンが前記1又は複数のN−ハラミン基と結合して殺菌活性に影響を及ぼす組成物を含む、方法、製品、組成物並びに着色剤の染料及び顔料を包括する。
【0038】
本発明は、個々に、水素、ハロゲン、場合によって、独立して、水素、ハロゲン、アリール、1又は複数のC1−C40アルキル、C1−C40アルキレン、C1−C40アルケニル、C1−C40アルキニル、C1−C40アリール、C1−C30アルコキシ、C1−C40アルキルカルボニル、C1−C40アルキルカルボキシル、C1−C40アミド、C1−C40カルボキシルである1又は複数のR基又はそれらの組合せを有するN−ハラミン殺菌性染料化合物を包括する。
【0039】
さらに、そのN−ハラミン殺菌性染料化合物は、1又は複数のハロゲンと連絡しているか、又は共有結合又はイオン結合のいずれかで結合していることができる。加えて、そのハロゲンの存在は、活性、拡散、反応性、酸化還元反応のために濃度が低いときは、次亜ハロゲン酸塩溶液、例えば、次亜塩素酸塩又は次亜臭素酸塩溶液による処理により補充することができる。
【0040】
その上、光及び熱処理に対して安定なバイオフィルム制御N−ハラミン殺菌性染料化合物は、N−ハラミン殺菌性染料化合物をN−ハラミン殺菌性染料化合物を形成するためのハロゲン化物の原子の源と混合し、N−ハラミン殺菌性染料化合物の存在下で材料を形成することによって製造することができる。
【0041】
そのN−ハラミン殺菌性染料化合物は、安定剤、ポリマー材料、コポリマー、添加剤などとしてポリマー中に組み込むことができる。そのターゲット材料は、プラスチック、セルロース、ゴム、繊維、木材、ペンキ、コーティングの形のポリマーであり得る。
【0042】
図1A〜1Zは、厳選された反応性染料の塩素化又は臭素化により合成されたN−ハラミン殺菌性染料化合物及びN−ハラミン殺菌性顔料の構造である。図1Aは、N−ハラミン殺菌性染料又はN−ハラミン殺菌性顔料を形成するためにハロアミンを有する染料又は顔料をハロゲン源に曝す一般的な反応の図式である。結果として生じるN−ハラミン殺菌性染料化合物は、抗菌剤及び抗バイオフィルム用途に使用することができる。一般構造は、図1Aに示され、トリアジンに結合しているアミン、芳香環構造、場合によって、ハロゲンによって置換してN−ハロアミンを形成することができるR基及び水素を含む。そのアミンは、そのトリアジン、その芳香環構造、及び/又はそのR基に直接或いは連結分子又は結合化合物を介して個々に連結することができる。そのトリアジン構造(即ち、6員のベンゼン環に似ているが、3つの炭素が窒素によって置き換わっているヘテロ環)は、1,3,5−トリアジンであり得るが、変性及び置換したトリアジン構造も本発明については考えられる。例えば、図1A中に存在するトリアジンは、置換された基R2及びR3を含む。熟練技術者であれば、これらの置換が多くの形態をとり得ることを認めるであろう。例えば、R1、R2及びR3の基は、独立して、アルキル基、アルキレン基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、アルコキシ基、アルキルカルボニル基、アルキルカルボキシル基、アミド基、カルボキシル基又はハロゲンであり得る。さらに又、そのR基は、1又は複数のアルキル基、アルキレン基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、アルコキシ基、アルキルカルボニル基、アルキルカルボキシル基、アミド基、カルボキシル基、ハロゲン又は水素により置換されていてもよい。
【0043】
図1B〜1Zは、本発明により使用されて殺菌性染料及び顔料に転化することができる染料分子の多数の例を示している。これらの化合物は、バクテリア、菌類、酵母菌、ウイルス及び胞子に対する強力で、耐久性があり、リチャージが可能な殺菌機能を提供することができる。図1A〜1Zにおいて見られるように、N−X(例えば、X及びX2は、ハロゲンである)構造は、安定なN−ハラミンである。ハロゲン(1又は複数)X及び/又はX2は、独立して、塩素、フッ素、臭素及びヨウ素であり得る。1を超えるハロゲンがその分子に結合しているとき、そのハロゲンは同じである必要はなく、それらは任意の所定場所の、塩素、フッ素、臭素及びヨウ素の混合物であり得る。
【0044】
別の例としては、置換されていてもよいトリアジン及び2つのR基に結合しているハロゲン化アミンが挙げられる。そのR基は、ヒドロキシ、ブロモ、フルオロ、クロロ、ヨード、メルカプト若しくはチオ、シアノ、シアノアミド、アルキルチオ、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、カルボキシル、カルバルコイル、アルキル、アルケニル、ニトロ、アミノ、アルコキシル、アミドなどで、ビフェニル、ヨードビフェニル、メトキシビフェニル、アントリル、ブロモフェニル、ヨードフェニル、クロロフェニル、ヒドロキシフェニル、メトキシフェニル、ホルミルフェニル、アセチルフェニル、トリフルオロメチルチオフェニル、トリフルオロメトキシフェニル、アルキルチオフェニル、トリアルキルアンモニウムフェニル、アミドフェニル、チアゾリルフェニル、オキサゾリルフェニル、イミダゾリルフェニル、イミダゾリルメチルフェニル等のアリール基を形成することができる。図1において見られるように、そのR基は、多数の構造を提供するように変化させることができ、しかも、複雑な複数の縮合環を本発明のいくつかの化学構造物中に含めることができる。例えば、図1Q、1T、1V及び1W〜1Z。
【0045】
図1A〜1Zに示されているベースの式は、1又は複数のRの位置、例えばR、R1、R2、R3及びR4において、1又は複数の官能基により置換することができる。熟練技術者であれば、該R基の置換は、多くの形態をとることができ、例えば、該R基は、独立して、アルキル基、アルキレン基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、アルコキシ基、アルキルカルボニル基、アルキルカルボキシル基、アミド基、カルボキシル基又はハロゲンであり得ることを認めるであろう。さらに又、そのR基は、1又は複数のアルキル基、アルキレン基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、アルコキシ基、アルキルカルボニル基、アルキルカルボキシル基、アミド基、カルボキシル基又はハロゲンにより置換されていてもよい。
【0046】
例えば、該N−ハラミン殺菌性染料化合物は、水素、ハロゲン、1又は複数のC1−C40アルキル、C1−C40アルキレン、C1−C40アルケニル、C1−C40アルキニル、C1−C40アリール、C1−C30アルコキシ、C1−C40アルキルカルボニル、C1−C40アルキルカルボキシル、C1−C40アミド、C1−C40カルボキシル、アリール又はそれらの組合せにより個々に置換されていてもよい。
【0047】
場合によっては、該N−ハラミン殺菌性染料化合物は、そのアミンの窒素とその他の基との間に1又は複数の結合又は連結分子を含むことができる。例えば、場合によっては、リンカー基を用いて、そのアミンを、該トリアジン、該芳香環、及び/又は該R基に連結することができる。その1又は複数の連結又は結合分子は、脂肪族又は芳香族であり得る。
【0048】
さらに、そのN−ハラミン殺菌性染料化合物は、1又は複数のハロゲンと連絡しているか、又は共有結合又はイオン結合のいずれかで結合していることができる。加えて、そのハロゲンの存在は、活性、拡散、反応性、酸化還元反応のために濃度が低いときは、次亜ハロゲン酸塩溶液、例えば、次亜塩素酸塩又は次亜臭素酸塩溶液による処理により補充することができる。
【0049】
例えば、図1Bは、本発明に従って変性したN−ハラミン殺菌性分子の図式を表しており、それは、CAS番号6646−12−9により特定されている分子;[5−[(4−アミノ−6−クロロ−1,3,5−トリアジン−2−イル)アミノ]−4−(ヒドロキシ−κO)−3−[[2−(ヒドロキシ−κO)−5−スルホフェニル]アゾ−κN1]−2,7−ナフタレンジスルホナート(5−)]アクア−クプラート(3−);クプラート(3−),[5−[(4−アミノ−6−クロロ−1,3,5−トリアジン−2−イル)アミノ]−4−ヒドロキシ−3−[(2−ヒドロキシ−5−スルホフェニル)アゾ]−2,7−ナフタレンジスルホナート(5−)]アクア−,トリナトリウム;2,7−ナフタレンジスルホン酸,5−[(4−アミノ−6−クロロ−1,3,5−トリアジン−2−イル)アミノ]−4−ヒドロキシ−3−[(2−ヒドロキシ−5−スルホフェニル)アゾ]−銅錯体;Reactive Violet 4K;Violet 4Kの変種である。例えば、図1C、1D及び1Eは、本発明に従って変性したN−ハラミン雑菌材の図式を示しており、それらは、CAS番号129009−88−7により特定されている分子;7−[(4,6−ジクロロ−1,3,5−トリアジン−2−イル)アミノ]−4−ヒドロキシ−3−[[4−[[2−(スルホオキシ)エチル]スルホニル]フェニル]アゾ]−2−ナフタレンスルホン酸ジナトリウム塩(9Cl)の変種である。
【0050】
例えば、図1Fは、本発明に従って変性した分子の図式を表しており、それは、CAS番号6522−74−3により特定されている7−[(4,6−ジクロロ−1,3,5−トリアジン−2−イル)アミノ]−4−ヒドロキシ−3−[(2−スルホフェニル)アゾ]−2−ナフタレンスルホン酸(9CI)で、又、1−ナフトール−3−スルホン酸,6−[(4,6−ジクロロ−s−トリアジン−2−イル)アミノ]−2−(o−スルホフェニルアゾ)−(6CI);2−ナフタレンスルホン酸,7−[(4,6−ジクロロ−s−トリアジン−2−イル)アミノ]−4−ヒドロキシ−3−[(o−スルホフェニル)アゾ]−(7CI);C.I.Reactive Orange 1(8CI); BRYreact Brilliant Orange X-GN; Mikacion Brilliant Orange GS; Mikacion Orange GS;Procion Brilliant Orange M-G; Procion Brilliant Orange MX-G; Procion Orange MX-G; Reactive Brilliant Orange X-GN; Reactive Orange 1によっても知られている分子の変種である。
【0051】
例えば、図1G及び1Hは、本発明に従って変性したN−ハラミン殺菌性分子の図式を示しており、それは、CAS番号6539−67−9により特定されている3−[[2−(アセチルアミノ)−4−[(4−アミノ−6−クロロ−1,3,5−トリアジン−2−イル)アミノ]フェニル]アゾ]−1,5−ナフタレンジスルホン酸(9CI)で、又、1,5−ナフタレンジスルホン酸,3−[[2−アセトタミド−4−[(4−アミノ−6−クロロ−s−トリアジン−2−イル)アミノ]フェニル]アゾ]−(6CI);C.I. Reactive Yellow 3(7CI、8CI); Basilen Yellow E 3R; C.I. 13245; Chemictive Yellow RH; Cibacron Yellow FR-A; Cibacron Yellow R-A; Helaktyn Yellow D-GR; Helaktyn Yellow D-GRE; Orbaktiv Yellow T-RA; Ostazin Yellow H-A; Procion Yellow H-A; Procion Yellow HAS; Reactive Yellow 3; Reactive Yellow MRによっても知られている分子の変種である。例えば、図1Iは、本発明に従って変性したN−ハラミン殺菌性分子の図式を表しており、それは、CAS番号12226−45−8により特定されている3−[[4−[(4,6−ジクロロ−1,3,5−トリアジン−2−イル)アミノ]−2−メチルフェニル]アゾ]−1,5−ナフタレンジスルホン酸、ジナトリウム塩(9CI)で、又、1,5−ナフタレンジスルホン酸,3−[[4−[(4,6−ジクロロ−s−トリアジン−2−イル)アミノ]−o−トリル]アゾ]−,ジナトリウム塩(7CI、8CI);Active Golden Yellow KKh; C.I. Reactive Yellow 4; Mikacion Yellow RS; Procion Yellow 11X-R; Procion Yellow M-R; Procion Yellow MX-R; Procion Yellow RS;Reactive Golden Yellow 2KKh; Reactive Golden Yellow KKh; Reactive Yellow 4; Reactive Yellow X-R; Reactive Yellow X-RGによっても知られている分子の変種である。
【0052】
図1Jは、本発明に従って変性したN−ハラミン殺菌性分子の図式を表しており、それは、CAS番号12237−01−3により特定されている7−[[4−クロロ−6−[(4−スルホフェニル)アミノ]−1,3,5−トリアジン−2−イル]メチルアミノ]−4−ヒドロキシ−3−[(4−メトキシ−2−スルホフェニル)アゾ]−2−ナフタレンスルホン酸トリナトリウム塩(9CI)で、又、C.I. Reactive Red 33(8CI); Procion Scarlet H-RN; Reactive Red 33によっても知られている分子の変種である。例えば、図1K及び1Lは、本発明に従って変性したN−ハラミン殺菌性分子の図式を示しており、それは、CAS番号12236−82−7により特定されている1−アミノ−4−[[4−[[4−クロロ−6−[[3(又は4)−スルホフェニル]アミノ]−1,3,5−トリアジン−2−イル]アミノ]−3−スルホフェニル]アミノ]−9,10−ジヒドロ−9,10−ジオキソ−2−アントラセンスルホン酸,(9CI)で、又、C.I. Reactive Blue 2(8CI); Basilen Blue E 3G; Blue A; C.I. 61211;Cibacron Blue F 3GA; Kayacion Blue A-B; Procion Blue H-B; Reactive Blue 2によっても知られている分子の変種である。例えば、図1Mは、本発明に従って変性したN−ハラミン殺菌性分子の図式を表しており、それは、CAS番号13324−20−4により特定されている1−アミノ−4−[[3−[(4,6−ジクロロ−1,3,5−トリアジン−2−イル)アミノ]−4−スルホフェニル]アミノ]−9,10−ジヒドロ−9,10−ジオキソ−2−アントラセンスルホン酸,(9CI)で、又、2−アントラセンスルホン酸,1−アミノ−4−[3−[(4,6−ジクロロ−s−トリアジン−2−イル)アミノ]−4−スルホアニリノ]−9,10−ジヒドロ−9,10−ジオキソ−(8CI);2−アントラキノンスルホン酸,1−アミノ−4−[3−[(4,6−ジクロロ−s−トリアジン−2−イル)アミノ]−4−スルホアニリノ]−(6CI); C.I. 61205; C.I. Reactive Blue 4; Helaktyn Blue FR; Helaktyn Pure Blue F-R; Mikacion Brilliant Blue RS; NSC 364368; Orbaktiv Brilliant Blue M-R; Ostazin Blue S-R; Ostazin Brilliant Blue S-R; Procion Blue 11X-R; Procion Blue MR; Procion Blue MX-R; Procion Brilliant Blue MR; Procion Brilliant Blue MX-R; Procion Brilliant Blue RS; Reactive Blue 4; Reactive Blue MR; Reactive Blue X-BR; Reactive Brilliant Blue X-BR; Sigma Reactive Blue 4によっても知られている分子の変種である。
【0053】
例えば、図1N及び1Oは、本発明に従って変性したN−ハラミン殺菌性分子の一実施形態の図式を示しており、それは、CAS番号17804−49−8により特定されている5−[(4,6−ジクロロ−1,3,5−トリアジン−2−イル)アミノ]−4−ヒドロキシ−3−(フェニルアゾ)−2,7−ナフタレンジスルホン酸ジナトリウム塩(9CI)で、又、 2,7−ナフタレンジスルホン酸,5−[(4,6−ジクロロ−s−トリアジン−2−イル)アミノ]−4−ヒドロキシ−3−(フェニルアゾ)−,ジナトリウム塩(7CI、8CI);5−(4,6−ジクロロ−s−トリアジニル−2−アミノ)−4−ヒドロキシ−3−(フェニルアゾ)−2,7−ナフタレンジスルホン酸ジナトリウム塩; Basilen Red M 5B; Brilliant Red 5SKh; Brilliant Red X 3B; C.I. Reactive Red 2; Chemictive Brilliant Red 5B; Halaktyn Red F 5B; Intracron Red C 5B;Mikacion Brilliant Red 5BS; Orbaktiv Brilliant Red M 5B; Ostazin Brilliant Red S 5B; Ostazin Red S 5B; Procion Brilliant Red 5BS;Procion Brilliant Red M 5B; Procion Brilliant Red MX 5B; Procion Red 5CX; Procion Red 5MX; Procion Red M 5B; Procion Red MX 5B; Reactive Bright Red X 3B; Reactive Brilliant Red (Chinese); Reactive Brilliant Red 5SKh; Reactive Brilliant Red X 3B; Reactive Red 2; Reactive Red 5SKh; Reactive Red B 5A; Reactive Red X 3B; Reactofix Brilliant Red M 5Bによっても知られている分子の変種である。
【0054】
例えば、図1Pは、本発明に従って変性したN−ハラミン殺菌性分子の図式を表しており、それは、CAS番号25489−36−5により特定されている7−[(4,6−ジクロロ−1,3,5−トリアジン−2−イル)アミノ]−4−ヒドロキシ−3−[(4−メトキシ−2−スルホフェニル)アゾ]−2−ナフタレンスルホン酸ジナトリウム塩(9CI)で、又、C.I. Reactive Red 8,ジナトリウム塩(8CI); C.I. Reactive Red 8; Helaktyn Scarlet FG; Mikacion Scarlet GS; Procion Scarlet GS; Procion Scarlet M-G; Procion Scarlet MX-G; Reactive Red 8によっても知られている分子の変種である。例えば、図1Qは、本発明に従って変性したN−ハラミン殺菌性分子の図式を表しており、それは、CAS番号61951−82−4により特定されている2,7−ナフタレンジスルホン酸,4,4’−[1,4−フェニレンビス[イミノ(6−クロロ−1,3,5−トリアジン−4,2−ジイル)イミノ]]ビス[5−ヒドロキシ−6−[(2−スルホフェニル)アゾ]−(9CI)で、又、1−ナフトール−3,6−ジスルホン酸,8,8’−[p−フェニレンビス[イミノ(6−クロロ−s−トリアジン−4,2−ジイル)イミノ]]ビス[2−(o−スルホフェニルアゾ)−(6CI); Basacid Red NB 510; Basilen Red E-B; Brilliant Red HE 3B; C.I. 292775; C.I. Reactive Red 120; Cibacron Brilliant Red 4G-E; Cibacron Red 4G-E; Cibacron Red 4G-E01; Drimarene Brilliant Red A 4G; Evercion Red H-E 3B; Fastusol Red 53L;Helaktyn Red DE-BN; Intracron Brilliant Red 4G-E; Intracron Brilliant Red E 3B; Kayacion Red E-S 3B; Procion Brilliant Red H-E 3B; Procion Red H-E 3B; Procion Red MX 3B; Reactive Brilliant Red KE 3B; Reactive Red 120; Reactive Red HE 3B; Red A; Taifix Red HE 3BTによっても知られている分子の変種である。
【0055】
例えば、図1Rは、本発明に従って変性したN−ハラミン殺菌性分子の図式を表しており、それは、CAS番号70161−14−7により特定されている7−[[2−[(アミノカルボニル)アミノ]−4−[(4−アミノ−6−クロロ−1,3,5−トリアジン−2−イル)アミノ]フェニル]アゾ]−1,3,6−ナフタレントリスルホン酸トリナトリウム塩(9CI)で、 又、Amective Golden Yellow IRX; C.I. 13248; C.I. Reactive Orange 12;Chemictive Golden Yellow RH; Cibacron Golden Yellow 2R; Cibacron Golden Yellow F 2RA; Orbaktiv Yellow T 3RA; Ostazin Golden Yellow H-R; Procion Golden Yellow H-R; Procion Golden Yellow HRS; Procion Yellow H 3R; Procion Yellow P 3R; Reactive Orange 12; Xiron Golden Yellow 2R-HDによっても知られている分子の変種である。例えば、図1Sは、本発明に従って変性したN−ハラミン殺菌性分子の図式を表しており、それは、CAS番号70616−89−6により特定されている2−[[6−[(4−アミノ−6−クロロ−1,3,5−トリアジン−2−イル)メチルアミノ]−1−ヒドロキシ−3−スルホ−2−ナフタレニル]アゾ]−1,5−ナフタレンジスルホン酸トリナトリウム塩(9CI)で、 又、C.I. 18270; C.I. Reactive Orange 13; Chemictive Brilliant Orange 2RH; Cibacron Orange 2R; Cibacron Orange P 2R; Helaktyn Orange D 2R; Ismative Orange SH 2R; Orbaktiv Brilliant Orange T 2R; Ostazin Brilliant Orange H 2R; Procion Brilliant Orange H 2R; Procion Orange H 2R; Procion Orange P 2R; Procion Orange PX 2R; Reactive Orange 13; Xiron Brilliant Orange R-HDによっても知られている分子の変種である。
【0056】
例えば、図1Tは、本発明に従って変性したN−ハラミン殺菌性分子の図式を表しており、それは、CAS番号70788−63−5により特定されているビス[2−[[6−[(4,6−ジクロロ−1,3,5−トリアジン−2−イル)アミノ]−1−ヒドロキシ−3−スルホ−2−ナフタレニル]アゾ]ベンゾアート(3−)]−クロメート(3−),ジナトリウム水素(9CI)で、又、安息香酸、2−[[6−[(4,6−ジクロロ−1,3,5−トリアジン−2−イル)アミノ]−1−ヒドロキシ−3−スルホ−2−ナフタレニル]アゾ]−、クロム錯体;C.I. 179060; C.I. Reactive Brown 10; Mikacion Red Brown 4RS; Orbaktiv Brown M 2G; Procion Brown MX 5BR; Procion Red Brown M 4R; Reactive Brown 10; Sigma Reactive Brown 10によっても知られている分子の変種である。例えば、図1Uは、本発明に従って変性したN−ハラミン殺菌性分子の図式を表しており、それは、CAS番号70865−31−5により特定されている4−アミノ−6−[[5−[(4,6−ジクロロ−1,3,5−トリアジン−2−イル)アミノ]−2−スルホフェニル]アゾ]−3−[(2,5−ジスルホフェニル)アゾ]−5−ヒドロキシ−2,7−ナフタレンジスルホン酸ペンタナトリウム塩(9CI)で、又、C.I. 205070; C.I. Reactive Blue 109; Ostazin Blue S 2G; Procion Blue MX 2G; Procion blue MX 2G125; Reactive Blue 109によっても知られている分子の変種である。
【0057】
例えば、図1V及び1Wは、本発明に従って変性したN−ハラミン殺菌性分子の図式を示しており、それは、CAS番号145017−98−7により特定されている5−[[4−クロロ−6−[(3−スルホフェニル)アミノ]−1,3,5−トリアジン−2−イル]アミノ]−4−ヒドロキシ−3−[[4−[[2−(スルホオキシ)エチル]スルホニル]フェニル]アゾ]−2,7−ナフタレンジスルホン酸テトラナトリウム塩(9CI)で、又、C.I. 18221; C.I. Reactive Red 198; Reactive Red 198; Reactive Red RB; Remazol Red RB; Remazol Red RB 133によっても知られている分子の変種である。例えば、図1Xは、本発明に従って変性した分子の図式を表しており、それは、CAS番号118578−11−3により特定されている5−[[4−クロロ−6−[[4−[[4−クロロ−6−[[8−ヒドロキシ−3,6−ジスルホ−7−[(2−スルホフェニル)アゾ]−1−ナフタレニル]アミノ]−1,3,5−トリアジン−2−イル]アミノ]フェニル]メチルアミノ]−1,3,5−トリアジン−2−イル]アミノ]−4−ヒドロキシ−3−[(2−スルホフェニル)アゾ]−2,7−ナフタレンジスルホン酸カリウムナトリウム塩(9CI)で、 又、C.I. 293755; C.I. Reactive Red 231; Procion Brilliant Red H-EGXL; Procion Red HEGXL; Reactive Red 231によっても知られている分子の変種である。
【0058】
例えば、図1Yは、本発明に従って変性したN−ハラミン殺菌性分子の図式を示しており、それは、CAS番号6471−09−6により特定されている5−[[4−[[4−[[4−[(4−アミノ−9,10−ジヒドロ−9,10−ジオキソ−3−スルホ−1−アントラセニル)アミノ]−2−スルホフェニル]アミノ]−6−(フェニルアミノ)−1,3,5−トリアジン−2−イル]アミノ]フェニル]アゾ]−2−ヒドロキシ−安息香酸トリナトリウム塩(9CI)で、又、Chlorantine Fast Green 5GLL(6CI); C.I. 14155; C.I. Direct Green 28; Chrome Leather Green 5GLL; Coprantine Green 5GLL;Direct Green 28; Durazol Green 5G; Helion Green 5GL; Pyrazol Fast Green 5GL; Saturn Green L 5G; Sirius Green F 4G; Solantine Green 5GLL; Solar Green 5GL; Solius Light Green 3G; Solophenyl Brilliant Green 5GL; Suprexcel Green 5GL;Triantine Light Green GGLによっても知られている分子の変種である。
【0059】
例えば、図1Zは、本発明に従って変性したN−ハラミン殺菌性分子の図式を示しており、それは、CAS番号6388−26−7により特定されている2−ヒドロキシ−5−[[4−[[4−[[8−ヒドロキシ−7−[[4−[(8−ヒドロキシ−3,6−ジスルホ−1−ナフタレニル)アゾ]−2−メトキシ−5−メチルフェニル]アゾ]−3,6−ジスルホ−1−ナフタレニル]アミノ]−6−(フェニルアミノ)−1,3,5−トリアジン−2−イル]アミノ]フェニル]アゾ]−安息香酸ペンタナトリウム塩(9CI)で、又、C.I. Direct Green 26(7CI); C.I. Direct Green 26,ペンタナトリウム塩(8CI); Chlorantine Fast Green BLL(6CI); Amanil Fast Green BLC; C.I. 34045;Chlorantine Fast Green BBL; Chrome Leather Green BLL; Diazol Light Green BL; Diazol Light Green BMA; Direct Fast Green BL;Direct Green 26; Fabramine Green LB; Fastusol Green LB; Fenaluz Green B; Helion Green BL; Lumison Green BL; Orbantin Green BL; Pontamine Fast Green GL; Pyrazol Fast Green BL; Saturn Green LB; Sirius Green S 4B; Solantine Green BL; Solar Green BL; Solius Light Green BL; Solophenyl Green 155; Solophenyl Green B; Solophenyl Green BL; Solophenyl Green BLE; Solophenyl Green BLE 155%; Tertrodirect Fast Green SBLによっても知られている分子の変種である。
【0060】
例えば、図2Aは、本発明に従って変性したN−ハラミン殺菌性分子の図式を示しており、それは、CAS番号482−89−3により特定されている2−(1,3−ジヒドロ−3−オキソ−2H−インドール−2−イリデン)−1,2−ジヒドロ−3H−インドール−3−オン(9CI)で、又、Indigo Pure BASF(6CI);[Δ2,2’−ビインドリン]−3,3’−ジオン(8CI);Δ2,2’−ビプソイドインドキシル; 11669 Blue; Blue No. 201; C Blue 22; C.I. 73000; C.I. Natural Blue 1; C.I. Pigment Blue 66; C.I. Vat Blue 1; Cystoceva; D and C Blue No. 6; D&C Blue No. 6; D+C Blue No. 6; Diindogen; Indigo; Indigo Blue; Indigo Ciba; Indigo Ciba SL; Indigo J; Indigo N;Indigo NAC; Indigo NACCO;Indigo P; Indigo PLN; Indigo Powder W; Indigo Pure BASF Powder K; Indigo Synthetic; Indigo VS; Indigotin; Indigotin (天然); Indigotine; Japan Blue 201; Lithosol Deep Blue B; Mitsui Indigo Paste; Mitsui Indigo Pure; Mitsui Indigo Pure EXN; Monolite Fast Navy Blue BV; Natural Blue 1; Natural blue indigotin; Pigment Blue 66; Pigment Indigo; Pigment Indigo V; Reduced Dark Blue VB; Synthetic Indigo; Synthetic Indigo TS; Vat Blue 1; Vat Dark Blue VB; Vulcafix Blue R; Vulcafor Blue A; Vulcanosine Dark Blue L; Vulcol Fast Blue GL; Vynamon Blue A;[Δ2,2’(3H,3’H)−ビインドール]−3,3’−ジオンによっても知られている分子の変種である。
【0061】
例えば、図2Bは、本発明に従って変性したN−ハラミン殺菌性分子の図式を表しており、それは、CAS番号874304−03−7により特定されている分子の2−(6−シアノ−1,3−ジヒドロ−3−オキソ−2H−インドール−2−イリデン)−2,3−ジヒドロ−3−オキソ−1H−インドール−6−カルボニトリル(9CI)の変種である。
【0062】
例えば、図2C及び2Dは、本発明に従って変性したN−ハラミン殺菌性分子の図式を示しており、それは、CAS番号97724−36−2により特定されている6−クロロ−2−(6−クロロ−1,3−ジヒドロ−3−オキソ−2H−インドール−2−イリデン)−1,2−ジヒドロ−3H−インドール−3−オン(9CI)で、又、インジゴチン、6,6’−ジクロロ−(6CI);[Δ2−2’−ビインドリン]−3,3’−ジオン,6,6’−ジクロロ−(7CI); 6,6’−ジクロロインジゴによっても知られている分子の変種である。
【0063】
例えば、図2Eは、本発明に従って変性したN−ハラミン殺菌性分子の図式を表しており、それは、CAS番号19201−53−7により特定されている6−ブロモ−2−(6−ブロモ−1,3−ジヒドロ−3−オキソ−2H−インドール−2−イリデン)−1,2−ジヒドロ−3H−インドール−3−オン(9CI)で、又、インジゴチン,6,6’−ジブロモ−(6CI);[Δ2,2’−ビインドリン]−3,3’−ジオン,6,6’−ジブロモ−(7Cl、8CI);6,6’−ジブロモインジゴ;6,6’−ジブロモインジゴチン; C.I. 75800; C.I. Natural Violet 1; Purple of the Ancients; Royal purple; Tyrian Purpleによっても知られている分子の変種である。
【0064】
例えば、図2Fは、本発明に従って変性したN−ハラミン殺菌性分子の図式を表しており、それは、CAS番号94428−95−2により特定されている2−(1,3−ジヒドロ−6−ニトロ−3−オキソ−2H−インドール−2−イリデン)−1,2−ジヒドロ−6−ニトロ−3H−インドール−3−オン(9CI)で、 又、[Δ2,2’−ビインドリン]−3,3’−ジオン,6,6’−ジニトロ−(7CI);6,6’−ジニトロインジゴによっても知られている分子の変種である。
【0065】
例えば、図2Gは、本発明に従って変性したN−ハラミン殺菌性分子の図式を表しており、それは、CAS番号6872−04−4により特定されている5−クロロ−2−(5−クロロ−1,3−ジヒドロ−3−オキソ−2H−インドール−2−イリデン)−1,2−ジヒドロ−3H−インドール−3−オン(9CI)で、又、インジゴチン,5,5’−ジクロロ−(6CI);[Δ2,2’−ビインドリン]−3,3’−ジオン,5,5’−ジクロロ−(7Cl,8CI);5,5’−ジクロロインジゴ;5,5’−ジクロロインジゴチンによっても知られている分子の変種である。
【0066】
図2Hは、本発明に従って変性したN−ハラミン殺菌性分子がCAS番号49764−76−3により特定されている2−(1,3−ジヒドロ−6−メトキシ−3−オキソ−2H−インドール−2−イリデン)−1,2−ジヒドロ−6−メトキシ−3H−インドール−3−オン(9CI)で、6,6’−ジメトキシインジゴによっても知られている分子の変種である一実施形態の図式を表している。
【0067】
例えば、図2Iは、本発明に従って変性したN−ハラミン殺菌性分子の図式を表しており、それは、CAS番号860−22−0により特定されている2−(1,3−ジヒドロ−3−オキソ−5−スルホ−2H−インドール−2−イリデン)−2,3−ジヒドロ−3−オキソ−1H−インドール−5−スルホン酸ジナトリウム塩(9CI)で、又、C.I. Acid Blue 74(6CI); [Δ2,2’−ビインドリン]−5,5’−ジスルホン酸,3,3’−ジオキソ−,ジナトリウム塩(8CI); 12070 Blue; 1311 Blue; 5,5’−インジゴジスルホン酸ジナトリウム塩;A.F. Blue No. 2; Acid Blue 74; Acid Blue W; Acid Leather Blue IC; Airedale Blue IN; Amacid Brilliant Blue; Aniline Carmine Powder; Ariavit Indigo Carmine; Atul Indigo Carmine;Bucacid Indigotine B; C.I. 73015; C.I. 75781; C.I. Food Blue 1; C.I. Natural Blue 2; Canacert Indigo Carmine; Carmine Blue; Cilefa Blue R;ジナトリウム5,5’−インジゴジスルホネート;ジナトリウム5,5’−インジゴチンジスルホネート; Dolkwal Indigo Carmine; E 132; Edicol Supra Blue X; FD & C Blue 2; FD and C Blue 2; FD and C Blue No. 2; FD&C Blue No. 2; Food Blue 1; Food Blue 2; Food Blue No. 1; Food Blue No. 2; Grape Blue A; HD Indigo Carmine; HD Indigo Carmine Supra; Hexacert Blue No. 2; Hexacol Indigo Carmine Supra; Indigo Carmine A; Indigo Carmine AC; Indigo Carmine BP;Indigo Carmine Conc. FQ; Indigo Carmine Powder; Indigo Carmine X; Indigo Extract; Indigo carmine; Indigo carmine NB; Indigotin; Indigotin (可溶化品); Indigotine; Indigotine B; Indigotine Blue LZ; Indigotine Carmine; Indigotine Extra Pure A; Indigotine I; Indigotine IA; Indigotine Lake; Indigotine N;インジゴチンジナトリウム塩; Indocarmine F; Intense Blue; Japan Blue 2; L Blue Z 5010; Maple Indigo Carmine; Mitsui Indigo Carmine; San-ei Indigo Carmine;ナトリウム5,5’−インジゴジスルホネート; ナトリウム5,5’−インジゴチンジスルホネート;可溶性インジゴ;可溶性インジゴブルー; Sumitomo Wool Blue SBC; Usacert Blue No. 2; Usacert FD and C Blue No. 2; WAS 35によっても知られている分子の変種である。
【0068】
例えば、図2J及び2Kは、本発明に従って変性したN−ハラミン殺菌性分子の図式を示しており、それは、CAS番号2475−31−2により特定されている5,7−ジブロモ−2−(5,7−ジブロモ−1,3−ジヒドロ−3−オキソ−2H−インドール−2−イリデン)−1,2−ジヒドロ−3H−インドール−3−オン(9CI)で、又、インジゴチン,5,5’,7,7’−テトラブロモ−(6CI);[Δ2,2’−ビインドリン]−3,3’−ジオン,5,5’,7,7’−テトラブロモ−(7Cl,8CI);5,5’,7,7’−テトラブロモインジゴ;Ahcovat Printing Blue 2BD; Amanthrene Navy Blue 2B-MF; Amanthrene Navy Blue New; Arlanone Blue 2B; BASF Brilliant Indigo 4B; BASF Brilliant Indigo 4B-D; BASF Brilliant Indigo 4BC; Brilliant Indigo 4B; Brilliant Indigo 4B-D; Brilliant Indigo 4BJD; Brilliant Indigo 4BR;Brilliant Indigo 4BV; Bromindigo; Bromindigo 2BD; C.I. 73065; C.I. Vat Blue 5; Ciba Blue 2B; Ciba Blue 2BD; Ciba Blue 2BDG; Ciba Blue 2BN; Ciba Blue 2BPF; Ciba Brilliant Blue BS; Durindone Blue 4B; Durindone Blue 4BC; Durindone Blue 4BCP; Durindone Printing Blue 4BC; Hostavat Blue 2BD; Hostavat Blue 4BR; Indigo 4B; Mitsui Tsuya Indigo 2B; NSC 400980; Solindene Blue 2BD;Sulfanthrene Blue 2B; Tetra Blue 2B; Tetrabromoindigo; Thiovat Brilliant Indigo 4BR; Tina Blue 2B; Tsuya Indigo 2B; Vat Blue 4B; Vat Blue 5によっても知られている分子の変種である。
【0069】
図2Lは、殺菌性インジゴバット染料を形成するためのインジゴバット染料のハロゲン化の反応図式である。その構造は、R及びR1が、独立して、アルキル基、アルキレン基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、アルコキシ基、アルキルカルボニル基、アルキルカルボキシル基、アミド基、カルボキシル基又はハロゲンである一般構造である。その上、そのR及び/又はR1基は、1又は複数のアルキル基、アルキレン基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、アルコキシ基、アルキルカルボニル基、アルキルカルボキシル基、アミド基、カルボキシル基又はハロゲンにより置換されていてもよく、Xは、独立してハロゲンである。
【0070】
本発明は、下に記載されている一般構造を有する染料も提供する。基A及びCは、特定の染料に応じた5員環又は6員環である環Bと縮合した4員〜8員を有する環構造である。場合によって、1又は複数の環が1〜3個のヘテロ原子を含有することができる。例えば、図2M〜2Vは、この構造を有する様々な分子を示す。
【0071】
【化1】
【0072】
環A及びCを含めたその他の例は、環Bに結合した単環又は複数の縮合環であり得る。加えて、環A及びCは、1又は複数の原子、ヘテロ原子又は環を介して環Bに連鎖又は接続させることができる。複数の縮合環は、使用される特定の染料によって数が変化し得る。加えて、環A、B、及びCは、変性、他の環に縮合又は置換することができる。
【0073】
図2Mは、N−ハラミン殺菌性アントラキノン系バット染料を形成するためのアントラキノン系バット染料のハロゲン化の反応図式である。その構造は、R及びR1が、独立して、アルキル基、アルキレン基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、アルコキシ基、アルキルカルボニル基、アルキルカルボキシル基、アミド基、カルボキシル基又はハロゲンである一般構造である。その上、そのR基は、1又は複数のアルキル基、アルキレン基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、アルコキシ基、アルキルカルボニル基、アルキルカルボキシル基、アミド基、カルボキシル基又はハロゲンにより置換されていてもよく、Xは、独立してハロゲンである。
【0074】
例えば、図2Nは、本発明に従って変性したN−ハラミン殺菌性分子の図式を表しており、それは、CAS番号2172−33−0により特定されているジナフト[2,3−i:2’,3’−i’]ベンゾ[1,2−a:4,5−a’]ジカルバゾール−5,7,12,17,19,24(6H,18H)−ヘキソン(7CI、8CI、9CI)で、又、ベンゾ[1,2−i,4,5−i’]ビスナフト[2,3−a]カルバゾール−5,7,12,17,19,24−ヘキソン,6,18−ジヒドロ−(5CI);ジナフト[2,3−i:2’,3’−i’]ベンゾ[1,2−a:4,5−a’]ジカルバゾール−5,7,12,17,19,24(6H,18H)−(6CI); Benzadone Yellow 3RT; ビス[アントラキノン(2,3−b)ピロロ][2,3,2’,3’−b,b’]アントラキノン; C.I. 70805; C.I. Vat Orange 11; C.I. Vat Orange 11:1; Carbanthrene Yellow 3R; Cibanone Yellow 3R;Cibanone Yellow F 3R; Cibanone Yellow F 3RF; Helanthrene Yellow 3RT; Indanthren Yellow 3R; Indanthren Yellow 3RT;Indanthrene Yellow 3R; Indanthrene Yellow 3RT; Mikethrene Yellow 3RT; Navinon Yellow 3RT; Navinon Yellow 3RTSD; Ostanthren Yellow 3RT; Paradone Yellow 3RT; Pernithrene Yellow 3RT; Ponsol Yellow 3R; Romantrene Yellow F 3RT; Sandothrene Yellow N 3R; Solanthrene Orange BJ; Tinon Yellow 3R-F; Vat Orange 11:1; Vat Yellow 3Rによっても知られている分子の変種である。
【0075】
例えば、図2Oは、本発明に従って変性したN−ハラミン殺菌性分子の図式を表しており、それは、CAS番号2278−50−4により特定されている1H−ベンズ[6,7]インダゾロ[2,3,4−fgh]ナフタ[2”,3”:6’,7’]インドロ[3’,2’:5,6]アントラクス[2,1,9−mna]アクリジン−2,7,10,15−テトロン(9CI)で、 又、5H−ベンズ[6,7]インダゾロ[2,3,4−fgh]ナフタ[2”,3”:6’,7’]インドロ[3’,2’:5,6]アントラクス[2,1,9−mna]アクリジン−5,8,13,25(24H)−テトロン(7CI、8CI); Benzadone Grey M; C.I. 71000; C.I. Vat Black 8; Caledon Grey M; Indanthren Grey M; Mikethrene Grey M; Mikethrene Grey MG; Nihonthrene Grey M; Ostanthren Grey M; Paradone Grey M; Paradone Grey MG; Vat Black 8; Vat Gray S; Vat Grey M; Vat Grey Sによっても知られている分子の変種である。
【0076】
例えば、図2Pは、本発明に従って変性したN−ハラミン殺菌性分子の図式を表しており、それは、CAS番号4395−53−3により特定されているアントラ[2,1,9−mna]ナフト[2,3−h]アクリジン−5,10,15(16H)−トリオン,3−[(9,10−ジヒドロ−9,10−ジオキソ−1−アントラセニル)アミノ]−(9CI)で、又、アントラ[2,1,9−mna]ナフト[2,3−h]アクリジン−5,10,15(16H)−トリオン,3−(1−アントラキノニルアミノ)−(7CI、8CI);Indanthrene Olive T(6CI); Ahcovat Olive T; Amanthrene Olive S-MF; Amanthrene Olive T; Atic Vat Olive D; Belanthrene Olive T; Benzadone Olive T; C.I. 69525; C.I. Vat Black 25; Calcoloid Olive T; Calcoloid Olive TCC; Calcoloid Olive TL; Calcoloid Olive TRRC; Caledon Olive D; Carbanthrene Olive T; Cibanone Olive FS; Cibanone Olive S; Cibanone Olive SR; Cibanone Olive SRR; Fenanthren Olive T; Fenanthren Olive T 3R; Helanthrene Olive BT; Helanthrene Olive T; Indanthren Olive T; Indanthrene Olive T 3R; Mayvat Olive T; Mikethrene Olive T; Navinon Olive T-U/D; Nihonthrene Olive T; Novatic Olive D; Nyanthrene Olive T; Palanthrene Olive T; Palanthrene Olive TR; Paradone Olive T; Pernithrene Olive T; Ponsol Olive T; Ponsol Olive TR; Romantrene Olive FT; Romantrene Olive T; Sandothrene Olive NT; Solanthrene Olive F-T; Solanthrene Olive T; Tinon Olive S; Tinon Olive SR; Tinon Olive SRR; Tyrian Olive I-T; Vat Black 25; Vat Gray 2Z; Vat Grey 2Z; Vat Olive Tによっても知られている分子の変種である。
【0077】
例えば、図2Qは、本発明に従って変性したN−ハラミン殺菌性分子の図式を表しており、それは、CAS番号130−20−1により特定されている7,16−ジクロロ−6,15−ジヒドロ−5,9,14,18−アントラジンテトロン(7CI、8CI、9CI)で、又、インダンスレン,7,16−ジクロロ−(6CI);3,3’−ジクロロインダントロン;7,16−ジクロロ,15−ジヒドロ−5,9,14,18−アントラジンテトロン;7,16−ジクロロインダントロン;7:16−ジクロロ−6:15−インダントロン;Ahcovat Blue BCF; Alizanthrene Blue RC; Amanthrene Blue BCL; Atic Vat Blue BC; Benzadone Blue RC; Blue K; C.I. 69825; C.I. Pigment Blue 64; C.I. Vat Blue 6; Calcoloid Blue BLC; Calcoloid Blue BLD; Calcoloid Blue BLFD; Calcoloid Blue BLR; Caledon Blue XRC; Carbanthrene Blue BCF; Carbanthrene Blue BCS; Carbanthrene Blue RBCF;Carbanthrene Blue RCS; Cibanone Blue FG; Cibanone Blue FGF; Cibanone Blue FGL; Cibanone Blue GF; D and C Blue No. 9; Dichloroindanthrone; Fenan Blue BCS; Fenanthren Blue BC; Fenanthren Blue BD; Harmone B 79; Helanthrene Blue BC; Indanthren Blue BC; Indanthren Blue BCA; Indanthren Blue BCS; Indanthrene Blue BC; Indanthrene Blue BCF; Indo Blue B-I; Indo Blue WD 279; Indotoner Blue B 79; Intravat Blue GF; Japan Blue 204; Mikethrene Blue BC; Mikethrene Blue BCS; Monolite Fast Blue 2RV; Monolite Fast Blue 2RVSA; NSC 74700; Navinon Blue BC; Navinon Brilliant Blue RCL;Nihonthrene Blue BC; Nihonthrene Brilliant Blue RCL; Novatic Blue BC; Nyanthrene Blue BFP; Ostanthren Blue BCL; Ostanthren Blue BCS; Palanthrene Blue BC; Palanthrene Blue BCA; Paradone Blue RC; Pernithrene Blue BC; Pigment Blue 64; Ponsol Blue BCS; Ponsol Blue BF; Ponsol Blue BFD; Ponsol Blue BFDP; Ponsol Blue BFN; Ponsol Blue BFND; Ponsol Blue BFP; Resinated Indo Blue B 85; Romantrene Blue FBC; Sandothrene Blue NG;Sandothrene Blue NGR; Sandothrene Blue NGW; Solanthrene Blue B; Solanthrene Blue F-SBA; Solanthrene Blue SB; Sumitone Fast Blue 3RS; Tinon Blue GF; Tinon Blue GL; Vat Blue 6; Vat Blue BC; Vat Blue KD; Vat Fast Blue BCS; Vat Green B; Vat Sky Blue K; Vat Sky Blue KD; Vat Sky Blue KP 2Fによっても知られている分子の変種である。
【0078】
例えば、図2Rは、本発明に従って変性したN−ハラミン殺菌性分子の図式を表しており、それは、CAS番号81−77−6により特定されている6,15−ジヒドロ−5,9,14,18−アントラジンテトロン(8CI、9CI)で、又、インダンスレン(6CI);6,15−ジヒドロ−5,9,14,18−アントラジンテトロン; A 3RN; Anthraquinone Deep Blue; Anthraquinone blue; Atic Vat Blue XRN; Benzadone Blue RS; Blue A 3R-K; Blue O; Blue anthraquinone pigment; C.I. 69800; C.I. Food Blue 4; C.I. Pigment Blue 60; C.I. Vat Blue 4; Calcoloid Blue RS; Caledon Blue RN; Caledon Blue XRN; Caledon Brilliant Blue RN; Caledon Paper Blue RN; Caledon Printing Blue RN; Caledon Printing Blue XRN; Carbanthrene Blue 2R; Carbanthrene Blue RS; Carbanthrene Blue RSP; Celliton Blue RN; Cibanone Blue FRS; Cibanone Blue FRSN; Cibanone Blue RS; Cibanone Blue RS-PT 9860; Cibanone Brilliant Blue FR; Cromophtal Blue A 3R; DM Light Blue KT; DM Light Blue KT Crude; Fastogen Super Blue 6070S; Fastogen Super Blue 6075; Fastogen Super Blue 6101; Fenan Blue RSN;Fenanthren Blue RS; Food Blue 4; Fuji AS Blue; Fuji AS Blue 65; Graphtol Blue RL; Helianthrene Blue RS; Heliogen Blue 6470; Heliogen Blue K 6330; Hostaperm Blue RL 01; Indanthren Blue; Indanthren Blue GP; Indanthren Blue GPT; Indanthren Blue IRN; Indanthren Blue RPT; Indanthren Blue RS; Indanthren Blue RSN; Indanthren Blue RSP; Indanthren Brilliant Blue R; Indanthren Printing Blue FRS; Indanthren Printing Blue KRS; Indanthrene Blue; Indanthrene Blue GP;Indanthrene Blue GZ; Indanthrene Blue RP; Indanthrene Blue RS; Indanthrene Blue RSN; Indanthrone; Indanthrone blue; Indanthrone blue (中国製); Irgazin Blue A 3RN; KET Blue 101; Lake Fast Blue BS; Lake Fast Blue GGS; Latexol Fast Blue SD; Lionogen Blue R; Lutetia Fast Blue RS; Medium Blue; Microlith Blue A 3R-K; Mikethrene Blue RSN; Mikethrene Brilliant Blue R; Monolite Blue 3R;Monolite Fast Blue 3R; Monolite Fast Blue 3RD; Monolite Fast Blue RV; Monolite Fast Blue SRS; N,N’−ジヒドロ−1,2,1’,2’−アントラキノンアジン; NSC 47739; NSC 652900; Navinon Blue RSN; Navinon Blue RSN Reddish Special;Nihonthrene Blue RSN; Nihonthrene Brilliant Blue RP; Novatic Blue R; Ostanthren Blue RS; Ostanthren Blue RSN; Ostanthren Blue RSZ; Ostanthrene Blue RS; Palanthrene Blue GPT; Palanthrene Blue GPZ; Palanthrene Blue RPT; Palanthrene Blue RPZ; Palanthrene Blue RSN; Palanthrene Brilliant Blue R; Palanthrene Printing Blue KRS; Paliogen Blue 6470; Paliogen Blue D 6470; Paliogen Blue K 6470; Paliogen Blue L 6385; Paliogen Blue L 6480; Paliogen Blue L 6482; Paliogen Blue L 6495F; Paradone Blue RS; Paradone Brilliant Blue R; Paradone Printing Blue FRS; Pernithrene Blue RS; Pigment Anthraquinone Deep Blue; Pigment Blue 60; Pigment Blue Anthraquinone; Pigment Blue Anthraquinone V; Pigment Deep Blue Anthraquinone; Polymon Blue 3R; Ponsol Blue GZ; Ponsol Blue RCL; Ponsol Blue RPC; Ponsol Brilliant Blue R; Ponsol RP; Reduced Blue RS; Reduced Blue RSN; Reduction Blue RSN; Romanthrene Blue FRS; Romantrene Blue FRS; Romantrene Blue GGSL; Romantrene Blue RSZ; Romantrene Brilliant Blue FR; Romantrene Brilliant Blue R; SPB 10;Sandothrene Blue NRSC; Sandothrene Blue NRSN; Sanyo Threne Blue IRN; Solanthrene Blue RS; Solanthrene Blue RSN; Solanthrene R for Sugar; Sumikacoat Fast Blue BS;Suprapal Blue 2XS5A760; Symuler Fast Blue 6011; Tinon Blue RS; Tinon Blue RSN; Tyrian Blue I-RSN; Tyrian Brilliant Blue I-R; Vat Blue 4; Vat Blue O; Vat Blue OD; Vat Blue RS; Vat Blue RSN; Vat Fast Blue R; Versal Blue GGSL; Vulcafix Fast Blue SD; Vulcafor Fast Blue 3R; Vulcanosine Fast Blue GG; Vulcol Fast Blue S;Vynamon Blue 3Rによっても知られている分子の変種である。
【0079】
例えば、図2S及び2Tは、本発明に従って変性したN−ハラミン殺菌性分子の図式を示しており、それは、CAS番号131−92−0により特定されているN,N’−(10,15,16,17−テトラヒドロ−5,10,15,17−テトラオキソ−5H−ジナフト[2,3−a:2’,3’−i]カルバゾール−4,9−ジイル)ビス−ベンズアミド(8CI、9CI)で、又、5H−ジナフト[2,3−a:2’,3’−i]カルバゾール−5,10,15,17(16H)−テトロン,4,9−ジベンズアミド−(7CI);Indanthrene Brown R(6CI);5H−ジナフト[2,3−a:2’,3’−i]カルバゾール,ベンズアミド誘導体;Ahcovat Brown AR; Ahcovat Brown AR-BN; Amanthrene Brown R; Anthragen Brown RA Supra Paste 79-4016; Atic Vat Brown R; Benzadone Brown R; C.I. 69015; C.I. Pigment Brown 28; C.I. Vat Brown 3; Calcoloid Brown R; Calcoloid Brown RK; Calcoloid Brown RNB; Calcoloid Brown RNBC; Caledon Brown R; Caledon Brown R 300; Carbanthrene Brown AR; Carbanthrene Brown ARP; Cibanone Brown FGR;Cibanone Brown GR; Fenalac Brown VRA Supra Paste; Fenanthren Brown D; Fenanthren Brown R; Helio Fast Brown R Presscake 79-4003;Indanthren Brown FFR; Indanthren Brown R; Indanthren Brown R-M; Indanthrene Brown RAP; Indanthrene Brown RARWP; Indanthrene Brown RN; Indanthrene Brown RWP;Leucosol Brown 3RN; Mikethrene Brown R; Navinon Brown RSD; Nihonthrene Brown R; Novatic Brown R; Nyanthrene Brown R; Palanthrene Brown R; Pernithrene Brown R; Ponsol Brown ARD; Ponsol Brown ARN; Romantrene Brown FR; Sandothrene Brown NR; Sandothrene Brown NRF; Solanthrene Brown F-R; Solanthrene Brown R; Tinon Brown GR; Tinon Brown GRF;Tyrian Brown I-FFR; Tyrian Brown I-R; Vat Brown 3; Vat Brown Kによっても知られている分子の変種である。
【0080】
例えば、図2Uは、本発明に従って変性したN−ハラミン殺菌性分子の図式を表しており、それは、CAS番号2475−33−4により特定されているナフト[2’,3’:6,7]インドロ[2,3−c]ジナフト[2,3−a:2’,3’−i]カルバゾール−5,10,15,17,22,24−ヘキソン,16,23−ジヒドロ−(9CI)で、又、ジナフト[2,3−a:2’,3’−i]ナフト[2’,3’:6,7]インドロ[2,3−c]カルバゾール−5,10,15,17,22,24−ヘキソン,16,23−ジヒドロ−(6CI、7CI、8CI); Ahcovat Brown BR; Amanthrene Brown BR; Benzadone Brown BR; Brown SK; C.I. 70800; C.I. Vat Brown 1; Calcoloid Brown BR; Caledon Dark Brown 3R; Carbanthrene Brown BR; Chemithrene Brown BR; Cibanone Brown BR; Cibanone Brown FBR; Fenanthren Brown BR; Indanthren Bronze BR; Indanthren Brown BR; Indanthrene Brown BR; Mayvat Brown BR; Mikethrene Brown BR; Nihonthrene Brown BR; Novatic Brown BR; Nyanthrene Brown RB; Ostanthren Brown BR; Palanthrene Brown BR; Paradone Red Brown 2RD; Ponsol Brown RBT;Romantrene Brown FBR; Romantrene Brown FGR; Sandothrene Brown NBR; Solanthrene Brown BR; Solanthrene Brown F-BR; Solanthrene Brown JR; Tinon Brown BR; Tyrian Brown I-BR; Vat Brown 1; Vat Brown BR; Vat Brown SK; Vat Brown SKDによっても知られている分子の変種である。
【0081】
例えば、図2Vは、本発明に従って変性したN−ハラミン殺菌性分子の図式を表しており、それは、CAS番号3271−76−9により特定されているアントラ[2,1,9−mna]ナフト[2,3−h]アクリジン−5,10,15(16H)−トリオン(6CI、7CI、8CI、9CI)で、又、Ahcovat Olive Green BL; Ahcovat Olive Green BL-F; Ahcovat Olive Green BLD;Ahcovat Printing Olive Green BL; Amanthrene Olive Green B; Amanthrene Supra Olive Green B; Arlanthrene Olive Green B; Atic Vat Olive Green B; Belanthrene Olive Green B; Benzadone Olive Green B; C.I. 69500; C.I. 70311; C.I. Vat Green 3; Calcoloid Olive Green BD; Calcoloid Olive Green BDC; Calcoloid Olive Green BDL; Calcoloid Olive Green BN; Calcoloid Olive Green BNC; Caledon Olive Green B; Caledon Printing Olive Green B;Carbanthrene Olive Green B; Cibanone Olive 2B; Cibanone Olive 2BD; Cibanone Olive B; Cibanone Olive FB; Fenanthren Olive Green B; Helanthrene Olive Green B; Indanthren Olive Green B; Indanthrene Olive Green B; Indanthrene Olive Green BA; Mayvat Olive Green B; Mikethrene Olive Green B; Nihonthrene Olive Green B; Nihonthrene Olive Green B Disperse Powder; Novatic Olive Green B; Nyanthrene Olive Green B; Ostanthren Olive Green B; Palanthrene Olive Green B; Pernithrene Olive Green B; Ponsol Green 2BL; Ponsol Green 2BLD; Romantrene Olive Green FB; Sandothrene Olive N 2B;Solanthrene Dark Green F-J; Solanthrene Dark Green J; Tinon Olive B; Tinon Olive BM; Tyrian Olive Green I-B; Vat Green 3; Vat Olive Green Bによっても知られている分子の変種である。
【0082】
図3A〜3D及び4A〜4Dは、N−ハラミン殺菌性ベンズイミダゾロン顔料を形成するためのベンズイミダゾロン顔料のハロゲン化の反応図式である。その構造は、R〜R4が、独立して、アルキル基、アルキレン基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、アルコキシ基、アルキルカルボニル基、アルキルカルボキシル基、アミド基、カルボキシル基又はハロゲンである一般構造である。その上、そのR〜R4基は、独立して、1又は複数のアルキル基、アルキレン基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、アルコキシ基、アルキルカルボニル基、アルキルカルボキシル基、アミド基、カルボキシル基又はハロゲンにより置換されていてもよく、Xは、独立してハロゲンである。本発明は、ベンズイミダゾロン顔料をN−ハラミン殺菌性染料化合物に転化するために使用することができる。例えば、Pigment yellow 120(CAS29920−31−8);Pigment yellow 150(CAS61036−28−0);Pigment yellow 154(CAS63661−02−9);Pigment yellow 175(CAS35636−63−6);Pigment yellow 180(CAS77804−81−0);Pigment yellow 181(CAS74441−05−7);Pigment yellow 194(CAS82199−12−0);Pigment orange 36(CAS12236−62−3);Pigment orange 62(CAS75601−68−2);Pigment red 171(CAS6985−95−1);Pigment red 175(CAS6985−92−8);Pigment red 176(CAS12225−06−8);Pigment red 185(CAS61951−98−2);Pigment red 208(CAS31778−10−6);Pigment violet 32(CAS12225−08−0);及びPigment brown 25(CAS6992.11.6)は、対応するN−ハラミン殺菌性顔料化合物に転化することができる。
【0083】
図5A〜5D及び6A〜6Dは、殺菌性キナクリドン顔料を形成するためのキナクリドン顔料のハロゲン化の反応図式である。その構造は、R〜R4が、独立して、アルキル基、アルキレン基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、アルコキシ基、アルキルカルボニル基、アルキルカルボキシル基、アミド基、カルボキシル基又はハロゲンである一般構造である。その上、そのR基は、1又は複数のアルキル基、アルキレン基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、アルコキシ基、アルキルカルボニル基、アルキルカルボキシル基、アミド基、カルボキシル基又はハロゲンにより置換されていてもよく、Xは、独立してハロゲンである。
【0084】
本発明は、キナクリドン顔料をN−ハラミン殺菌性染料化合物に転化するために使用することができる。例えば、Pigment violet 19(CAS1047−16−1);Pigment red 122(CAS980−26−7);Pigment red 202(CAS68859−50−7);Pigment red 207 (CAS1047−16−1+CAS3089−16−5);Pigment red 209(CAS3089−17−6);及びPigment orange 48(CAS1047−16−1+CAS1503−48−6)を、対応するN−ハラミン殺菌性顔料化合物に転化することができる。
【0085】
図7A〜7Dは、殺菌性ジケトピロール−ピロロ顔料を形成するためのジケトピロール−ピロロ顔料のハロゲン化の反応図式である。その構造は、R〜R4が、独立して、アルキル基、アルキレン基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、アルコキシ基、アルキルカルボニル基、アルキルカルボキシル基、アミド基、カルボキシル基又はハロゲンである図7A〜7Dに示されている。さらに又、そのR基は、1又は複数のアルキル基、アルキレン基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、アルコキシ基、アルキルカルボニル基、アルキルカルボキシル基、アミド基、カルボキシル基又はハロゲンにより置換されていてもよく、Xは、独立してハロゲンである。
【0086】
本発明は、ジケトピロール−ピロロ顔料をN−ハラミン殺菌性染料化合物に転化するために使用することができる。例えば、Pigment red 254(CAS122390−98−1);Pigment red 255 (CAS120500−90−5);Pigment red 264(CAS #: N/A);Pigment red 272 (CAS#:N/A);Pigment orange 71(CAS#:N/A); 及びPigment orange 73 (CAS#:N/A)を、対応するN−ハラミン殺菌性顔料化合物に転化することができる。
【0087】
本発明は、顔料(例えばyellow 177 (CAS60109−88−8))を図8に見られるような対応するN−ハラミン殺菌性染料化合物に転化するために使用することができる。同様に、本発明は、Pigment orange 68 (CAS42844−93−9)を対応するN−ハラミン殺菌性染料化合物に転化するために使用することができる。本発明は、顔料(例えばyellow 109 (CAS12769−01−6)又はyellow 110(CAS5590−18−1))を図9A及び9Bに見られるような対応するN−ハラミン殺菌性染料化合物に転化するために使用することができる。本発明は、顔料(例えばyellow 139(CAS36888−99−0))を図10に見られるような対応するN−ハラミン殺菌性染料化合物に転化するために使用することができる。本発明は、顔料(例えばyellow 173(CAS51016−63−8))を図11に見られるような対応するN−ハラミン殺菌性顔料化合物に転化するために使用することができる。
【0088】
本発明は、顔料(例えば147(CAS 76168−75−7))を図12A及び12Bに見られるような対応するN−ハラミン殺菌性顔料化合物に転化するために使用することができる。本発明は、顔料(例えばblue 60(CAS81−77−6))を図13に見られるような対応するN−ハラミン殺菌性顔料化合物に転化するために使用することができる。本発明は、顔料(例えばyellow 182(CAS67906−31−4))を図14に見られるような対応するN−ハラミン殺菌性顔料化合物に転化するために使用することができる。本発明は、顔料(例えばorange 64(CAS72102−84−2))を図15に見られるような対応するN−ハラミン殺菌性顔料化合物に転化するために使用することができる。
【0089】
この明細書に記載されている任意の実施形態は、任意の方法、キット、試薬、又は本発明の組成物に対して実施することができ、その逆も又考えられる。その上、本発明の組成物は、本発明の方法を実現するために使用することができる。
【0090】
本明細書に記載されている特定の実施形態は、例示として示されているもので本発明を限定するものではないことは理解されよう。本発明の主たる特徴は、本発明の範囲から逸脱することなく様々な実施形態において採用することができる。当業者であれば、本明細書に記載されている特定の手順と同等の多数のものが分かるか、又はごく普通でしかない実験を用いて確かめることができるであろう。かかる同等のものは、本発明の範囲内であと考えられ、特許請求の範囲によって保護される。
【0091】
本明細書中に挙げられているすべての出版物及び特許出願書類は、本発明が関係する当業者の技術レベルを示すものである。すべての出版物及び特許出願は、あたかもそれぞれの個々の出版物又は特許出願が明確に且つ個別に参照により組み込まれていることが示されているのと同程度に、参照により本明細書に組み込まれている。
【0092】
特許請求の範囲及び/又は明細書中の用語「含む(comprising)」との関連で使用されるときの語である不定冠詞(「a」又は「an」)は、「1つ」を意味し得るが、それは又、「1又は複数」「少なくとも1つ」及び「1以上」の意味とも合致する。特許請求の範囲における用語「又は」の使用は、その開示が代わりとなるものだけと「及び/又は」とを指すという定義を裏づけていても、代わりとなるものだけか又は代わりとなるものが相互排他的であることを指すことを明白に示していない限り、「及び/又は」を意味するために使用される。この出願書類を通して、用語の「約」は、値が、装置についての誤差の固有の変動、その値を測定するために使用される方法、又は研究課題の中に存在する変動を含むことを示すために使用される。
【0093】
この明細書及び特許請求の範囲(1又は複数)において使用される語の「含む(comprising)」(並びにcomprisingの変形、例えば「comprise」及び「comprises」など)、「有する(having)」(並びにhavingの変形、例えば「have」及び「has」など)、「含める(including)」(並びにincludingの変形、例えば「includes」及び「include」など)、又は「含有する(containing)」(並びにcontainingの変形、例えば「contains」及び「contain」など)は、包括的又は制限のないことであって、列挙されていない追加の要素又は方法のステップを排除しない。
【0094】
本明細書で使用される用語の「又はそれらの組合せ」とは、その用語の前に並べられた項目のすべての順列及び組合せを指す。例えば、「A、B、C又はそれらの組合せ」とは、A、B、C、AB、AC、BC、又はABC、及び特定の状況において順序が重要である場合は、BA、CA、CB、CBA、BCA、ACB、BAC、又はCABも入れた中の少なくとも1つを含むことを意味する。この例について続けると、明確に含まれるのは、1又は複数の項目又は用語、例えば、BB、AAA、MB、BBC、AAABCCCC、CBBAAA、CABABB等の繰り返しを含む組合せである。熟練技術者であれば、状況からそうでないことが明らかでない限り、一般的にどんな組合せにおいても項目又は用語の数に関しては制限がないことを理解するであろう。
【0095】
本明細書において開示され、特許請求されているすべての組成物及び/又は方法は、本開示を踏まえて、必要以上の実験をすることなく製造及び実行することができる。この発明の組成物及び方法は、好ましい実施形態に関して説明されてきたが、当業者には、本発明の概念、精神及び範囲から逸脱することなく、変形したものを本明細書に記載の組成物及び/又は方法並びにその方法のステップ又は一連のステップに適用できることは明らかであろう。当業者には明らかなすべてのかかる類似の代替品及び修正品は、添付の特許請求の範囲によって定義されている本発明の精神、範囲及び概念の範囲内であるものとみなされる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
殺菌性N−ハラミン染料組成物であって、
1又は複数のN−ハラミン基に結合している2以上のヘテロ環構造を含み、1又は複数のハロゲンが前記1又は複数のN−ハラミン基と結合して殺菌活性に影響を及ぼす、組成物。
【請求項2】
N−ハラミン殺菌性染料組成物が、次式を含む、請求項1に記載の組成物
【化1】
(式中、AとCは、独立して、4〜8員の環構造であり、Bは、1又は複数のN−ハラミン基を有するアルキル或いは4〜8員の環構造であり得る)。
【請求項3】
N−ハラミン殺菌性染料組成物が、次式を含む、請求項1に記載の組成物
【化2】
【化3】
【化4】
【化5】
(式中、Rは、ハロゲン、炭素又は窒素であり、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、X及びX2は、独立して、アルキル基、アルキレン基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、アルコキシ基、アルキルカルボニル基、アルキルカルボキシル基、アミド基、カルボキシル基又はハロゲンであり、1又は複数のアルキル基、アルキレン基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、アルコキシ基、アルキルカルボニル基、アルキルカルボキシル基、アミド基、カルボキシル基、ハロゲン又は水素により置換されていてもよい)。
【請求項4】
N−ハラミン殺菌性組成物が、ビーズ、フィルム、チューブ、シート、糸、縫合糸、ガーゼ、包帯、粘着包帯、管、容器、槽、フィルター、メンブラン、コーティング、ペンキ、溶液、ポリマー及びそれらの組合せに組み込まれている、請求項1に記載の組成物。
【請求項5】
N−ハラミン殺菌性組成物が、図1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15又は16に示されている式を含み、式中、X、X1、X2、X3及びX4は、独立して、水素、ハロゲン、アルキル、アルキレン、アミノ、アルキニル、アルコキシであり;R1〜R10は、独立して、水素、ハロゲン、1又は複数のC1−C40アルキル、C1−C40アルキレン、C1−C40アルケニル、C1−C40アルキニル、C1−C40アリール、C1−C40アルコキシ、C1−C40アルキルカルボニル、C1−C40アルキルカルボキシル、C1−C40アミド、C1−C40カルボキシル又はそれらの組合せである、請求項1に記載の組成物。
【請求項6】
殺菌性のN−ハラミン染料製品をハロゲン化する方法であって、
1又は複数のN−ハラミン基に結合している2以上のヘテロ環構造を含み、1又は複数のハロゲンが前記1又は複数のN−ハラミン基と結合して殺菌活性に影響を及ぼす1又は複数のN−ハラミン殺菌化合物を含むN−ハラミン染料製品を準備するステップと、
前記N−ハラミン染料製品をハロゲン源に曝すステップと
を含む方法。
【請求項7】
1又は複数のN−ハラミン殺菌性化合物が、溶液ブレンド、機械的混合、塗装、コーティング、積層法、熱混合及びそれらの組合せによって加えられる、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
1又は複数のN−ハラミン殺菌性化合物が、1又は複数のアルキル基、アルキレン基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、アルコキシ基、アルキルカルボニル基、アルキルカルボキシル基、アミド基、カルボキシル基、ハロゲン、水素又はそれらの組合せをさらに含む、請求項6に記載の方法。
【請求項9】
1又は複数のN−ハラミン基をハロゲン源に曝すことによってリチャージするステップをさらに含む、請求項6に記載の方法。
【請求項10】
N−ハラミン殺菌性染料組成物が、
【化6】
(式中、Xは、ハロゲンであり、R、R2、R3、R4、R5、R6、R7、及びR8は、独立して、アルキル基、アルキレン基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、アルコキシ基、アルキルカルボニル基、アルキルカルボキシル基、アミド基、カルボキシル基又はハロゲンであり、1又は複数のアルキル基、アルキレン基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、アルコキシ基、アルキルカルボニル基、アルキルカルボキシル基、アミド基、カルボキシル基、ハロゲン又は水素により置換されていてもよい)
を含む、請求項6に記載の方法。
【請求項11】
N−ハラミン殺菌性組成物が、図1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15又は16に示されている式を含み、式中、X、X1、X2、X3及びX4は、独立して、水素、ハロゲン、アルキル、アルキレン、アミノ、アルキニル、アルコキシであり;R1〜R10は、独立して、水素、ハロゲン、1又は複数のC1−C40アルキル、C1−C40アルキレン、C1−C40アルケニル、C1−C40アルキニル、C1−C40アリール、C1−C40アルコキシ、C1−C40アルキルカルボニル、C1−C40アルキルカルボキシル、C1−C40アミド、C1−C40カルボキシル又はそれらの組合せである、請求項6に記載の方法。
【請求項12】
N殺菌性N−ハラミン染料製品が、ビーズ、フィルム、チューブ、シート、糸、縫合糸、ガーゼ、包帯、粘着包帯、管、容器、槽、フィルター、メンブラン、コーティング、ペンキ、溶液、ポリマー及びそれらの組合せを含む、請求項6に記載の方法。
【請求項13】
バイオフィルム耐性のある表面を形成するために表面に固定した1又は複数のN−ハラミン殺菌性化合物を含むバイオフィルム耐性のある表面であって、前記1又は複数のN−ハラミン殺菌性化合物が、1又は複数のN−ハラミン基に結合している2以上のヘテロ環構造を含み、1又は複数のハロゲンが前記1又は複数のN−ハラミン基と結合して殺菌活性に影響を及ぼす、バイオフィルム耐性のある表面。
【請求項14】
1又は複数のN−ハラミン殺菌性化合物が、1又は複数のアルキル基、アルキレン基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、アルコキシ基、アルキルカルボニル基、アルキルカルボキシル基、アミド基、カルボキシル基、ハロゲン、水素又はそれらの組合せを含む、請求項13に記載のバイオフィルム耐性のある表面。
【請求項15】
1又は複数のN−ハラミン殺菌性化合物が、1又は複数のアルキル基、アルキレン基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、アルコキシ基、アルキルカルボニル基、アルキルカルボキシル基、アミド基、カルボキシル基、ハロゲン、水素又はそれらの組合せの付加によってさらに変性されている、請求項13に記載のバイオフィルム耐性のある表面。
【請求項16】
表面が、繊維、布、材料、衣類、合成繊維又はポリマーの少なくとも一部を含む、請求項13に記載のバイオフィルム耐性のある表面。
【請求項17】
1又は複数のN−ハラミン殺菌性化合物が、式1:
【化7】
(式中、Xは、ハロゲンであり、R、R2、R3、R4、R5、R6、R7及びR8は、独立して、アルキル基、アルキレン基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、アルコキシ基、アルキルカルボニル基、アルキルカルボキシル基、アミド基、カルボキシル基又はハロゲンであり、1又は複数のアルキル基、アルキレン基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、アルコキシ基、アルキルカルボニル基、アルキルカルボキシル基、アミド基、カルボキシル基、ハロゲン又は水素により置換されていてもよい)
を含む、請求項13に記載のバイオフィルム耐性のある表面。
【請求項18】
1又は複数のN−ハラミン殺菌性化合物が、図1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15又は16に示されている式を含み、式中、X、X1、X2、X3及びX4は、独立して、水素、ハロゲン、アルキル、アルキレン、アミノ、アルキニル、アルコキシであり;R1〜R10は、独立して、水素、ハロゲン、1又は複数のC1−C40アルキル、C1−C40アルキレン、C1−C40アルケニル、C1−C40アルキニル、C1−C40アリール、C1−C40アルコキシ、C1−C40アルキルカルボニル、C1−C40アルキルカルボキシル、C1−C40アミド、C1−C40カルボキシル又はそれらの組合せである、請求項13に記載のバイオフィルム耐性のある表面。
【請求項19】
1又は複数のN−ハラミン殺菌性化合物が、ビーズ、フィルム、チューブ、シート、糸、縫合糸、ガーゼ、包帯、粘着包帯、管、容器、槽、フィルター、メンブラン、コーティング、ペンキ、溶液、ポリマー及びそれらの組合せに組み込まれている、請求項13に記載のバイオフィルム耐性のある表面。
【請求項1】
殺菌性N−ハラミン染料組成物であって、
1又は複数のN−ハラミン基に結合している2以上のヘテロ環構造を含み、1又は複数のハロゲンが前記1又は複数のN−ハラミン基と結合して殺菌活性に影響を及ぼす、組成物。
【請求項2】
N−ハラミン殺菌性染料組成物が、次式を含む、請求項1に記載の組成物
【化1】
(式中、AとCは、独立して、4〜8員の環構造であり、Bは、1又は複数のN−ハラミン基を有するアルキル或いは4〜8員の環構造であり得る)。
【請求項3】
N−ハラミン殺菌性染料組成物が、次式を含む、請求項1に記載の組成物
【化2】
【化3】
【化4】
【化5】
(式中、Rは、ハロゲン、炭素又は窒素であり、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、X及びX2は、独立して、アルキル基、アルキレン基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、アルコキシ基、アルキルカルボニル基、アルキルカルボキシル基、アミド基、カルボキシル基又はハロゲンであり、1又は複数のアルキル基、アルキレン基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、アルコキシ基、アルキルカルボニル基、アルキルカルボキシル基、アミド基、カルボキシル基、ハロゲン又は水素により置換されていてもよい)。
【請求項4】
N−ハラミン殺菌性組成物が、ビーズ、フィルム、チューブ、シート、糸、縫合糸、ガーゼ、包帯、粘着包帯、管、容器、槽、フィルター、メンブラン、コーティング、ペンキ、溶液、ポリマー及びそれらの組合せに組み込まれている、請求項1に記載の組成物。
【請求項5】
N−ハラミン殺菌性組成物が、図1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15又は16に示されている式を含み、式中、X、X1、X2、X3及びX4は、独立して、水素、ハロゲン、アルキル、アルキレン、アミノ、アルキニル、アルコキシであり;R1〜R10は、独立して、水素、ハロゲン、1又は複数のC1−C40アルキル、C1−C40アルキレン、C1−C40アルケニル、C1−C40アルキニル、C1−C40アリール、C1−C40アルコキシ、C1−C40アルキルカルボニル、C1−C40アルキルカルボキシル、C1−C40アミド、C1−C40カルボキシル又はそれらの組合せである、請求項1に記載の組成物。
【請求項6】
殺菌性のN−ハラミン染料製品をハロゲン化する方法であって、
1又は複数のN−ハラミン基に結合している2以上のヘテロ環構造を含み、1又は複数のハロゲンが前記1又は複数のN−ハラミン基と結合して殺菌活性に影響を及ぼす1又は複数のN−ハラミン殺菌化合物を含むN−ハラミン染料製品を準備するステップと、
前記N−ハラミン染料製品をハロゲン源に曝すステップと
を含む方法。
【請求項7】
1又は複数のN−ハラミン殺菌性化合物が、溶液ブレンド、機械的混合、塗装、コーティング、積層法、熱混合及びそれらの組合せによって加えられる、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
1又は複数のN−ハラミン殺菌性化合物が、1又は複数のアルキル基、アルキレン基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、アルコキシ基、アルキルカルボニル基、アルキルカルボキシル基、アミド基、カルボキシル基、ハロゲン、水素又はそれらの組合せをさらに含む、請求項6に記載の方法。
【請求項9】
1又は複数のN−ハラミン基をハロゲン源に曝すことによってリチャージするステップをさらに含む、請求項6に記載の方法。
【請求項10】
N−ハラミン殺菌性染料組成物が、
【化6】
(式中、Xは、ハロゲンであり、R、R2、R3、R4、R5、R6、R7、及びR8は、独立して、アルキル基、アルキレン基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、アルコキシ基、アルキルカルボニル基、アルキルカルボキシル基、アミド基、カルボキシル基又はハロゲンであり、1又は複数のアルキル基、アルキレン基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、アルコキシ基、アルキルカルボニル基、アルキルカルボキシル基、アミド基、カルボキシル基、ハロゲン又は水素により置換されていてもよい)
を含む、請求項6に記載の方法。
【請求項11】
N−ハラミン殺菌性組成物が、図1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15又は16に示されている式を含み、式中、X、X1、X2、X3及びX4は、独立して、水素、ハロゲン、アルキル、アルキレン、アミノ、アルキニル、アルコキシであり;R1〜R10は、独立して、水素、ハロゲン、1又は複数のC1−C40アルキル、C1−C40アルキレン、C1−C40アルケニル、C1−C40アルキニル、C1−C40アリール、C1−C40アルコキシ、C1−C40アルキルカルボニル、C1−C40アルキルカルボキシル、C1−C40アミド、C1−C40カルボキシル又はそれらの組合せである、請求項6に記載の方法。
【請求項12】
N殺菌性N−ハラミン染料製品が、ビーズ、フィルム、チューブ、シート、糸、縫合糸、ガーゼ、包帯、粘着包帯、管、容器、槽、フィルター、メンブラン、コーティング、ペンキ、溶液、ポリマー及びそれらの組合せを含む、請求項6に記載の方法。
【請求項13】
バイオフィルム耐性のある表面を形成するために表面に固定した1又は複数のN−ハラミン殺菌性化合物を含むバイオフィルム耐性のある表面であって、前記1又は複数のN−ハラミン殺菌性化合物が、1又は複数のN−ハラミン基に結合している2以上のヘテロ環構造を含み、1又は複数のハロゲンが前記1又は複数のN−ハラミン基と結合して殺菌活性に影響を及ぼす、バイオフィルム耐性のある表面。
【請求項14】
1又は複数のN−ハラミン殺菌性化合物が、1又は複数のアルキル基、アルキレン基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、アルコキシ基、アルキルカルボニル基、アルキルカルボキシル基、アミド基、カルボキシル基、ハロゲン、水素又はそれらの組合せを含む、請求項13に記載のバイオフィルム耐性のある表面。
【請求項15】
1又は複数のN−ハラミン殺菌性化合物が、1又は複数のアルキル基、アルキレン基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、アルコキシ基、アルキルカルボニル基、アルキルカルボキシル基、アミド基、カルボキシル基、ハロゲン、水素又はそれらの組合せの付加によってさらに変性されている、請求項13に記載のバイオフィルム耐性のある表面。
【請求項16】
表面が、繊維、布、材料、衣類、合成繊維又はポリマーの少なくとも一部を含む、請求項13に記載のバイオフィルム耐性のある表面。
【請求項17】
1又は複数のN−ハラミン殺菌性化合物が、式1:
【化7】
(式中、Xは、ハロゲンであり、R、R2、R3、R4、R5、R6、R7及びR8は、独立して、アルキル基、アルキレン基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、アルコキシ基、アルキルカルボニル基、アルキルカルボキシル基、アミド基、カルボキシル基又はハロゲンであり、1又は複数のアルキル基、アルキレン基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、アルコキシ基、アルキルカルボニル基、アルキルカルボキシル基、アミド基、カルボキシル基、ハロゲン又は水素により置換されていてもよい)
を含む、請求項13に記載のバイオフィルム耐性のある表面。
【請求項18】
1又は複数のN−ハラミン殺菌性化合物が、図1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15又は16に示されている式を含み、式中、X、X1、X2、X3及びX4は、独立して、水素、ハロゲン、アルキル、アルキレン、アミノ、アルキニル、アルコキシであり;R1〜R10は、独立して、水素、ハロゲン、1又は複数のC1−C40アルキル、C1−C40アルキレン、C1−C40アルケニル、C1−C40アルキニル、C1−C40アリール、C1−C40アルコキシ、C1−C40アルキルカルボニル、C1−C40アルキルカルボキシル、C1−C40アミド、C1−C40カルボキシル又はそれらの組合せである、請求項13に記載のバイオフィルム耐性のある表面。
【請求項19】
1又は複数のN−ハラミン殺菌性化合物が、ビーズ、フィルム、チューブ、シート、糸、縫合糸、ガーゼ、包帯、粘着包帯、管、容器、槽、フィルター、メンブラン、コーティング、ペンキ、溶液、ポリマー及びそれらの組合せに組み込まれている、請求項13に記載のバイオフィルム耐性のある表面。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【公表番号】特表2011−501732(P2011−501732A)
【公表日】平成23年1月13日(2011.1.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−525918(P2010−525918)
【出願日】平成20年9月17日(2008.9.17)
【国際出願番号】PCT/US2008/076687
【国際公開番号】WO2009/039180
【国際公開日】平成21年3月26日(2009.3.26)
【出願人】(500039463)ボード・オブ・リージエンツ,ザ・ユニバーシテイ・オブ・テキサス・システム (115)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成23年1月13日(2011.1.13)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年9月17日(2008.9.17)
【国際出願番号】PCT/US2008/076687
【国際公開番号】WO2009/039180
【国際公開日】平成21年3月26日(2009.3.26)
【出願人】(500039463)ボード・オブ・リージエンツ,ザ・ユニバーシテイ・オブ・テキサス・システム (115)
【Fターム(参考)】
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